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JP2003268268A5 - - Google Patents

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JP2003268268A5
JP2003268268A5 JP2002070822A JP2002070822A JP2003268268A5 JP 2003268268 A5 JP2003268268 A5 JP 2003268268A5 JP 2002070822 A JP2002070822 A JP 2002070822A JP 2002070822 A JP2002070822 A JP 2002070822A JP 2003268268 A5 JP2003268268 A5 JP 2003268268A5
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【書類名】 明細書
【発明の名称】 インクジェット記録用水性インク
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記式(1)で表される界面活性剤又は下記式(2)で表される界面活性剤、ジプロピレングリコール、着色剤、及び、水を含有することを特徴とするインクジェット記録用水性インク。
【化1】
Figure 2003268268
式(1)中、Rはアルキル基を表し、x+y=5〜15の整数を表す。
【化2】
Figure 2003268268
式(2)中、zは9以下の整数を表す。
【請求項2】 前記式(1)で表される界面活性剤又は前記式(2)で表される界面活性剤の配合量が、前記インクジェット記録用水性インクの全量に対して0.01〜10重量%であることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録用水性インク。
【請求項3】 前記ジプロピレングリコールの配合量が、前記インクジェット記録用水性インクに対して1〜20重量%であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録用水性インク。
【請求項4】 前記着色剤の配合量が、前記インクジェット記録用水性インク全量に対して0.1〜20重量%であることを特徴とする請求項1、2又は3記載のインクジェット記録用水性インク。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンターに用いるインクジェット記録用水性インクに関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、静電吸引方式;圧電素子等を用いてインクに機械的振動又は変位を与える方式;インクを加熱することにより気泡を発生させ、その時の圧力を利用する方式等のインク吐出方式によりインク小滴を形成し、それらの一部又は全部を紙等の被記録材に付着させて記録を行うものである。
【0003】
このようなインクジェット記録方式に使用するインクジェット記録用水性インクとしては、水溶性染料又は顔料を、水又は水と水溶性有機溶剤からなる液媒体に溶解又は分散させたものが使用されている。インクジェットプリンターのノズルやオリフィスで目詰まりすることなく安定した吐出を行い、長時間にわたって良好な記録を行うために、このインクジェット記録用水性インクには、粘度、表面張力及び密度等の物性値が適当な値であること;熱等により析出物が生じたり、物性値が変化したりしないこと;記録画像が耐水性や耐光性に優れていること等が要求される。
【0004】
しかしながら、従来のインクジェット記録用水性インクでは、インクジェットプリンターに新品のインクカートリッジを装着して印字を開始する際に、記録ヘッドの狭いインク流路中にインクがスムーズに入ることができず、不吐出等の吐出不良を生じることがあるという問題があった。このため、インクジェットプリンターにおいて、記録ヘッドノズルの不吐出等を防止して良好な記録を行うためには、記録ヘッドノズル内でのインクのぬれ性を向上して、記録ヘッド内への初期導入性を改善する必要があった。
【0005】
また、インクジェットプリンターにより記録を行う際にインクの滲みのない良好な印字品質を得るために、インクジェット専用紙が使用されるが、近年、ランニングコストや環境への配慮からインクジェット専用紙よりも普通紙への記録需要が高まってきている。更に、インクジェットプリンターの家庭向け及びオフィス向け市場では、モノクロのインクジェットプリンターよりもカラーインクジェットプリンターの需要が圧倒的に多く、今やカラーインクジェットプリンターが当たり前の時代となっている。これに対して、従来のインクジェット記録用水性インクでは、普通紙に記録されたときに、印字品質が充分でないという問題があった。
【0006】
普通紙への印字品質が充分でない主な要因としては、第一に、インクが記録紙中に浸透する際に記録紙の表面に沿って不均一に広がり、画像部のエッジがギザギザになってしまい、シャープな画像部のエッジが得られないというフェザリングを挙げることができ、第二に、異なった色同士が隣接する部分(以下、境界部ともいう)でインク同士が混合し、双方のインクが滲んで印字品質が悪化するというカラーブリードを挙げることができる。
【0007】
従来、記録ヘッド内への初期導入性の改善、フェザリングやカラーブリードの防止に対して多くの手法が用いられてきた。記録ヘッド内への初期導入性を改善するためには、例えば、界面活性剤を適量添加することにより表面張力を最適値まで下げ、記録ヘッド内部へのぬれ性を向上させる方法が一般に広く用いられてきた。しかしながら、この方法で得られたインクは、表面張力が低下するとともに、記録紙へのぬれ性も高まり、フェザリングを起こしやすいという問題があった。
【0008】
フェザリングを防止するためには、表面張力を高くする方法が一般に広く用いられてきた。具体的には、例えば、インクの表面張力を40mN/m以上にして記録紙の表面に沿ったインクの浸透を抑制してフェザリングを防止する技術が特開平8−259864号公報において開示されている。しかしながら、この方法で得られたインクは、記録紙へのぬれ性が低下してカラーブリードが発生したり、記録紙上でのインクの乾燥性が低下したり、記録ヘッド内への初期導入性が悪化したりするという問題があった。
【0009】
カラーブリードを防止するためには、浸透剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテル等の多価アルコールのアルキルエーテルを配合する方法や界面活性剤を配合する方法が一般に広く用いられてきた。具体的には、例えば、インク中に浸透剤と界面活性剤とを添加し、表面張力を下げて紙内部への浸透性を高め、カラーブリードを防止する技術が特開平8−283631号公報において開示されている。しかしながら、この方法で得られたインクは、フェザリングを抑制することができないという問題があった。
【0010】
このように、従来のインクジェット記録用水性インクでは、記録ヘッド内への初期導入性の改善と、フェザリング及びカラーブリードの防止による印字品質の改善とを両立することができず、充分な印字品質を得ることができないという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、記録ヘッド内への初期導入性が良好であり、普通紙に記録してもフェザリングとカラーブリードとを同時に低減できるインクジェット記録用水性インクを提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記式(1)で表される界面活性剤又は下記式(2)で表される界面活性剤、ジプロピレングリコール、着色剤、及び、水を含有するインクジェット記録用水性インクである。
【0013】
【化3】
Figure 2003268268
【0014】
式(1)中、Rはアルキル基を表し、x+y=5〜15の整数を表す。
【0015】
【化4】
Figure 2003268268
【0016】
式(2)中、zは9以下の整数を表す。以下に本発明を詳述する。
【0017】
本発明のインクジェット記録用水性インクは、下記式(1)で表される界面活性剤又は下記式(2)で表される界面活性剤を含有する。下記式(1)で表される界面活性剤又は下記式(2)で表される界面活性剤は、フェザリング、カラーブリードにより印字品質を悪化させることなく、本発明のインクジェット記録用水性インクの表面張力を良好な記録ヘッド内への初期導入性が得られる最適値まで低下させるものである。
【0018】
【化5】
Figure 2003268268
【0019】
上記式(1)中、Rはアルキル基を表し、x+y=5〜15の整数を表す。上記x+yが5未満であると、水への溶解度が低いため、使用範囲が限られ、汎用性に欠ける。上記x+yが15を超えると、表面張力を低下させる力が弱くなり、多量添加となるため、シャープな画像部のエッジを保つことが困難になる。
【0020】
【化6】
Figure 2003268268
【0021】
上記式(2)中、zは9以下の整数を表す。上記zが9を超えると、表面張力を低下させる力が弱くなり、多量添加となるため、シャープな画像部のエッジを保つことが困難になる。
【0022】
上記式(1)で表される界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン等のポリオキシエチレンアルキルアミン等を挙げることができる。かかる界面活性剤のうち市販されているものとしては、例えば、エソミンC/15(x+y=5)、エソミンC/20(x+y=10)、エソミンC/25(x+y=15)、エソミンS/15(x+y=5)、エソミンS/20(x+y=10)、エソミンS/25(x+y=15)、エソミンT/15(x+y=5)、エソミンT/20(x+y=10)、エソミンT/25(x+y=15)(以上、ライオンアクゾ社製)等を挙げることができる。
【0023】
上記式(2)で表される界面活性剤としては特に限定されず、例えば、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(4)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(4,1)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(4,9)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(6,0)ラウリルエーテル等を挙げることができる。かかる界面活性剤のうち市販されているものとしては、例えば、エマルゲン103、エマルゲン104P、エマルゲン105、エマルゲン106、エマルゲン108(以上、花王社製)等を挙げることができる。
【0024】
上記式(1)で表される界面活性剤又は上記式(2)で表される界面活性剤の本発明のインクジェット記録用水性インクにおける配合量は本発明のインクジェット記録用水性インクの全量に対して0.01〜10重量%であることが好ましい。0.01重量%未満であると、記録ヘッドへのインクのぬれ性が低くなり、記録ヘッド内への初期導入性が悪くなる。10重量%を超えると、インクが記録ヘッドのノズル周りを不均一にぬらしてインクの安定吐出ができにくくなる。より好ましくは0.1〜3重量%である。
【0025】
本発明のインクジェット記録用水性インクは、ジプロピレングリコールを含有する。上記ジプロピレングリコールは、本発明のインクジェット記録用水性インクの記録紙への浸透性に大きく関与しており、グリコールエーテル等の一般的な浸透剤と比較して記録紙への浸透速度は遅く、画像部のエッジのシャープさを保つために最適な溶剤である。
【0026】
上記ジプロピレングリコールの本発明のインクジェット記録用水性インクにおける配合量は本発明のインクジェット記録用水性インクに対して1〜20重量%であることが好ましい。1重量%未満であると、本発明のインクジェット記録用水性インクの記録紙への浸透速度が遅く、乾燥時間が長くなり、カラーブリードを生じることがある。20重量%を超えると、本発明のインクジェット記録用水性インクの記録紙への浸透が激しくなり、記録紙の裏にまでインクが達したり、フェザリングを生じたりすることがある。好ましくは3〜15重量%である。
【0027】
本発明のインクジェット記録用水性インクは、着色剤を含有する。上記着色剤としては特に限定されず、例えば、水溶性染料、顔料等を挙げることができる。上記水溶性染料としては特に限定されず、例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料等を挙げることができる。なかでも、鮮明性、水溶性、安定性、耐光性等の性能を満たす好適なものとしては、例えば、C.I.ダイレクトブラック17、19、32、51、71、108、146、154、168;C.I.ダイレクトブルー6、22、25、71、86、90、106、199;C.I.ダイレクトレッド1、4、17、28、80、83、227;C.I.ダイレクトイエロー12、24、26、86、98、132、142;C.I.ダイレクトオレンジ34、39、44、46、60;C.I.ダイレクトバイオレット47、48;C.I.ダイレクトブラウン109;C.I.ダイレクトグリーン59;C.I.アシッドブラック2、7、24、26、31、52、63、112、118;C.I.アシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、113、117、120、167、229、234;C.I.アシッドレッド1、6、32、37、51、52、80、85、87、92、94、115、181、256、289、315、317;C.I.アシッドイエロー11、17、23、25、29、42、61、71;C.I.アシッドオレンジ7、19;C.I.アシッドバイオレット49;C.I.ベーシックブラック2;C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、24、25、26、28、29;C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、37;C.I.ベーシックバイオレット7、14、27;C.I.フードブラック1、2;C.I.リアクティブブラック1、3、5、6、8、12、14;C.I.リアクティブイエロー1、2、3、13、14、15、17;C.I.リアクティブオレンジ2、5、7、16、20、24;C.I.リアクティブレッド6、7、11、12、15、17、21、23、24、35、36、42、63、66、180;C.I.リアクティブバイオレット2、4、5、8、9;C.I.リアクティブブルー2、5、7、12、13、14、15、17、18、19、20、21、25、27、28、37、38、40、41、71;C.I.リアクティブグリーン5、7;C.I.リアクティブブラウン1、7、16等を挙げることができる。
【0028】
上記顔料としては水相に分散可能なものであれば特に限定されず、有機顔料、無機顔料ともに使用できる。上記有機顔料としては特に限定されないが、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等のアゾ顔料;フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキ;ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック昼光蛍光顔料等が好適に用いられる。上記無機顔料としては特に限定されず、例えば、カーボンブラック、酸化チタン、酸化鉄等が好適に用いられる。上記水溶性染料及び上記顔料は、それぞれ単独で用いられてもよく、水溶性染料同士、顔料同士、又は、水溶性染料と顔料との組み合わせで2種以上が併用されてもよい。
【0029】
上記着色剤の本発明のインクジェット記録用水性インクにおける配合量は、本発明のインクジェット記録用水性インク全量に対して一般に0.1〜20重量%であり、好ましくは0.3〜15重量%であり、より好ましくは0.5〜10重量%である。
【0030】
上記水としては、一般の水ではなく、イオン交換水、蒸留水等の純度の高いものが好ましい。上記水の本発明のインクジェット記録用水性インクにおける配合量は、本発明のインクジェット記録用水性インク全量に対して一般に10〜98重量%であり、好ましくは30〜97重量%であり、より好ましくは40〜95重量%である。
【0031】
本発明のインクジェット記録用水性インクには、更に必要に応じて、従来公知の各種分散剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、pH調整剤、防腐防カビ剤等が添加されてもよい。
【0032】
本発明のインクジェット記録用水性インクは、インクジェットプリンター記録ヘッドのノズルにおけるインクの乾燥を防止するために、液安定性を向上させる物質を含有していてもよい。上記液安定性を向上させる物質としては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物等を挙げることができる。これらの液安定性を向上させる物質は単独で用いられてもよく、併用されてもよい。上記液安定性を向上させる物質の本発明のインクジェット記録用水性インクにおける配合量は、本発明のインクジェット記録用水性インクの組成又は所望される特性に応じて広い範囲で決定されるが、一般に0〜40重量%であり、好ましくは5〜30重量%である。
【0033】
本発明のインクジェット記録用水性インクが記録液を帯電させるインクジェット記録方式に適用される場合には、塩化リチウム、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム等の無機塩類等の比抵抗調整剤が添加されてもよい。また、本発明のインクジェット記録用水性インクが熱エネルギーの作用によってインクを吐出させるインクジェット記録方式に適用される場合には、比熱、熱膨張係数、熱電導率等の熱的な物性値が調整されてもよい。
【0034】
本発明のインクジェット記録用水性インクは、上記式(1)で表される界面活性剤又は上記式(2)で表される界面活性剤、及び、上記ジプロピレングリコールを含有することにより、表面張力を最適な値まで低下させて良好な記録ヘッド内への初期導入性を得ることができ、かつ、フェザリング及びカラーブリードを防止できる。
【0035】
【実施例】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0036】
(実施例1)上記式(1)で表される界面活性剤としてエソミンC/15(ライオンアクゾ社製、x+y=5)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表1に示した。なお、ブラックインクの着色剤としては、顔料であるキャボジェット300ブラック(キャボット社製)を用いた。
【0037】
【表1】
Figure 2003268268
【0038】
(実施例2)上記式(1)で表される界面活性剤としてエソミンS/15(ライオンアクゾ社製、x+y=5)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表2に示した。
【0039】
【表2】
Figure 2003268268
【0040】
(実施例3)上記式(1)で表される界面活性剤としてエソミンT/25(ライオンアクゾ社製、x+y=15)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表3に示した。
【0041】
【表3】
Figure 2003268268
【0042】
(実施例4)上記式(2)で表される界面活性剤としてエマルゲン106(花王社製)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表4に示した。
【0043】
【表4】
Figure 2003268268
【0044】
(実施例5)上記式(2)で表される界面活性剤としてエマルゲン106(花王社製)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表5に示した。
【0045】
【表5】
Figure 2003268268
【0046】
(比較例1)上記式(1)で表される界面活性剤又は上記式(2)で表される界面活性剤は使用せず、ジプロピレングリコールを用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表6に示した。
【0047】
【表6】
Figure 2003268268
【0048】
(比較例2)ジプロピレングリコールは使用せず、上記式(1)で表される界面活性剤としてエソミンC/15(ライオンアクゾ社製、x+y=5)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表7に示した。
【0049】
【表7】
Figure 2003268268
【0050】
(比較例3)ジプロピレングリコールは使用せず、上記式(2)で表される界面活性剤としてエマルゲン106(花王社製)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表8に示した。
【0051】
【表8】
Figure 2003268268
【0052】
(比較例4)浸透剤としてグリコールエーテル系のジエチレングリコールジエチルエーテルを使用し、上記式(1)で表される界面活性剤としてエソミンC/25(ライオンアクゾ社製、x+y=15)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表9に示した。
【0053】
【表9】
Figure 2003268268
【0054】
(比較例5)浸透剤としてグリコールエーテル系のトリプロピレングリコールメチルエーテルを使用し、上記式(2)で表される界面活性剤としてエマルゲン106(花王社製)を用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表10に示した。
【0055】
【表10】
Figure 2003268268
【0056】
(比較例6)ジプロピレングリコールと、上記式(1)で表される界面活性剤又は上記式(2)で表される界面活性剤以外の界面活性剤であるオルフィンE1010(日信化学社製)とを用い、インクセットを調製した。各インクの組成を表11に示した。
【0057】
【表11】
Figure 2003268268
【0058】
(評価)実施例1、2、3、4、5及び比較例1、2、3、4、5、6で調製したインク組成物のそれぞれについて各材料を充分に混合攪拌した。その後、超音波を照射しながら、真空ポンプを使用してインク容器中を真空状態とし、インクの脱気を行った。脱気したブラックインク、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクをそれぞれ記録評価に使用した。
【0059】
上記記録は、(A)記録ヘッド内のインクに熱エネルギーを与えて液滴を吐出させて記録を行うオンデマンドタイプのマルチヘッド(吐出オリフィス径35μm、発熱抵抗体抵抗値150オーム、駆動電圧30V、周波数2kHz)を有するインクジェットプリンター;(B)記録ヘッド内のインクにピエゾ素子振動による圧力を与えて液滴を発生させ、記録を行うオンデマンドタイプのマルチヘッド(吐出オリフィス径40μm、駆動電圧30V、周波数10kHz)を有するインクジェットプリンターを用いてそれぞれ行った。
【0060】
(1)記録ヘッド内への初期導入性の評価
インクカートリッジの交換後にパージ(プリンター本体のポンプによるインクの吸引)を3回行ってから記録を行い、全ノズルに対する吐出ノズルの割合から以下の評価基準により評価した。
◎・・・パージ3回で4色とも吐出ノズルが100%であった。
○・・・パージ3回で4色とも吐出ノズルが95%以上であった。
・・・パージ3回で4色とも吐出ノズルが90%以上であった。
×・・・パージ3回で4色とも吐出ノズルが90%未満であった。
【0061】
(2)フェザリング及びカラーブリードの評価
背景なしの単色の文字のみからなる単色部分と、2色のインクを文字色及び背景色として相互に組み合わせてなる2色部分とからなる画像サンプルを普通紙(Xerox4200)に記録した。上記画像サンプルの文字の大きさについては、MicrosoftWord97において文字のサイズを11ポイントに設定した。上記画像サンプルのフェザリングは、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクで記録した各単色部分について、インクの滲みによるラインの乱れの程度と文字の鮮明さにより以下の基準に基づいて評価した。
◎・・・ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色部分でフェザリングがほとんどなく、文字が鮮明であった。
○・・・ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色部分のいくつかで、僅かにフェザリングが発生したが、文字は充分に判読できた。
△・・・ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色部分のいくつかで、明らかにフェザリングが発生したが、文字は判読できた。
×・・・ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの単色部分のいくつかで、明らかにフェザリングが発生し、文字の判読も困難であった。
【0062】
上記画像サンプルのカラーブリードは、各2色部分について、境界部での滲みの程度と文字の鮮明さを、背景なしの文字と比較することにより、以下の基準に基づいて評価した。
◎・・ブラックとカラー及びカラーとカラーの組み合わせでカラーブリードがほとんどなく、文字が同程度の鮮明さを有していた。
○・・・ブラックとカラー又はカラーとカラーの組み合わせで僅かにカラーブリードが発生していたが、文字は充分に判読できた。
△・・・ブラックとカラー又はカラーとカラーの組み合わせで明らかにカラーブリードが発生していたが、文字は判読できた。
×・・・ブラックとカラー又はカラーとカラーの組み合わせで明らかにカラーブリードが発生し、文字の判読も困難であった。
【0063】
(3)総合評価
画像サンプルの総合評価は、記録ヘッド内への初期導入性の評価、フェザリングの評価、及び、カラーブリードの評価のうちで最も悪い評価結果をそのインクの総合評価とした。具体的には、例えば、記録ヘッド内への初期導入性の評価:×、フェザリングの評価:◎、カラーブリードの評価:◎であった場合には、印字品質がどれほどよくても吐出が非常に悪いので、総合評価は×となる。表12に各評価の結果をまとめて示した。
【0064】
【表12】
Figure 2003268268
【0065】
表12から、実施例で調製されたインクジェット記録用水性インクは、記録ヘッド内への初期導入性が良好であった。また、実施例で調製されたインクジェット記録用水性インクを用いることで、シャープなラインエッジと、カラーブリードに対する優れた低減効果を得ることができた。一方、比較例で調製されたインクジェット記録用水性インクは、記録ヘッド内への初期導入性が悪かったり、これを用いたときにフェザリングやカラーブリードが発生したりした。これにより、上記式(1)で表される界面活性剤又は上記式(2)で表される界面活性剤とジプロピレングリコールとはそれぞれ単独で使用されても得られる効果が少なく、併用することによって記録ヘッド内への初期導入性が良好であり、フェザリング、カラーブリードを充分に低減できるインクを得ることができることが確認できた。
【0066】
【発明の効果】
本発明は、上述の構成よりなるので、記録ヘッド内への初期導入性が良好であり、かつ、フェザリング及びカラーブリードを同時に低減でき、普通紙に記録しても鮮明なカラー記録を行うことができるインクジェット記録用水性インクを提供することができる。
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