JP2003259871A - 脳特異的発現を示す分泌タンパク質creg2とその利用 - Google Patents
脳特異的発現を示す分泌タンパク質creg2とその利用Info
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- JP2003259871A JP2003259871A JP2002061776A JP2002061776A JP2003259871A JP 2003259871 A JP2003259871 A JP 2003259871A JP 2002061776 A JP2002061776 A JP 2002061776A JP 2002061776 A JP2002061776 A JP 2002061776A JP 2003259871 A JP2003259871 A JP 2003259871A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵素U
SP17の基質タンパク質と、その遺伝子操作材料等を
提供する。 【解決手段】 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵
素の基質タンパク質であって、特定のアミノ酸配列を有
するヒトCREG2分泌タンパク質と、別の特定アミノ酸配
列を有するマウスCreg2タンパク質、およびこれらのタ
ンパク質をそれぞれコードするヒト遺伝子およびマウス
遺伝子のゲノムDNA、mRNA、cDNAまたはそれ
らの相補配列から精製されたポリヌクレオチド。
SP17の基質タンパク質と、その遺伝子操作材料等を
提供する。 【解決手段】 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵
素の基質タンパク質であって、特定のアミノ酸配列を有
するヒトCREG2分泌タンパク質と、別の特定アミノ酸配
列を有するマウスCreg2タンパク質、およびこれらのタ
ンパク質をそれぞれコードするヒト遺伝子およびマウス
遺伝子のゲノムDNA、mRNA、cDNAまたはそれ
らの相補配列から精製されたポリヌクレオチド。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、脳特異的
調節を受ける脱ユビキチン化酵素USP17の基質タンパク
質(ヒトCREG2およびマウスCreg2)と、その遺伝子操作
材料および抗体に関するものである。
調節を受ける脱ユビキチン化酵素USP17の基質タンパク
質(ヒトCREG2およびマウスCreg2)と、その遺伝子操作
材料および抗体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ユビキチン(ubiquitin)は真核細胞に
普遍的に見出される低分子タンパク質であり、細胞内に
おけるタンパク質の分解排除機構(ユビキチン共役タン
パク質分解またはエネルギー依存性タンパク質分解)を
担っている。このユビキチンによるタンパク質分解にお
いては、その分解酵素である脱ユビキチン化酵素(ユビ
キチンリガーゼ)が重要な役割を果たしており、その基
質特異性によって、分解排除するタンパク質を分解から
守っている。
普遍的に見出される低分子タンパク質であり、細胞内に
おけるタンパク質の分解排除機構(ユビキチン共役タン
パク質分解またはエネルギー依存性タンパク質分解)を
担っている。このユビキチンによるタンパク質分解にお
いては、その分解酵素である脱ユビキチン化酵素(ユビ
キチンリガーゼ)が重要な役割を果たしており、その基
質特異性によって、分解排除するタンパク質を分解から
守っている。
【0003】この出願の発明者らは、脳特異的調節を受
ける脱ユビキチン化酵素(ユビキチン特異的プロテアー
ゼ)USP17を同定し、この酵素がヒト染色体4p16.1上の
タンデム繰り返しRS447メガサテライトシーケンスにコ
ードされていることを見出している(Genomics 42: 278
-283, 1997; Genomics 54: 39-49, 1998; Genomics 67:
291-300, 2000)。
ける脱ユビキチン化酵素(ユビキチン特異的プロテアー
ゼ)USP17を同定し、この酵素がヒト染色体4p16.1上の
タンデム繰り返しRS447メガサテライトシーケンスにコ
ードされていることを見出している(Genomics 42: 278
-283, 1997; Genomics 54: 39-49, 1998; Genomics 67:
291-300, 2000)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】脳特異的に調節される
脱ユビキチン化酵素は、当然のことながら脳特異的に発
現するタンパク質をその基質とし、脳内の基質の機能を
調節していることが想定される。そしてそのようなタン
パク質は、中枢神経系の特徴的な構造や高次機能に重要
な担っていることが期待され、中枢神経系の構造的また
は機能的疾患に対する治療法の開発や、薬剤開発のター
ゲット等として期待される。
脱ユビキチン化酵素は、当然のことながら脳特異的に発
現するタンパク質をその基質とし、脳内の基質の機能を
調節していることが想定される。そしてそのようなタン
パク質は、中枢神経系の特徴的な構造や高次機能に重要
な担っていることが期待され、中枢神経系の構造的また
は機能的疾患に対する治療法の開発や、薬剤開発のター
ゲット等として期待される。
【0005】しかしながら、脱ユビキチン化酵素USP17
に対する特異的な基質タンパク質は未だ見出されていな
い。
に対する特異的な基質タンパク質は未だ見出されていな
い。
【0006】この出願の発明は、以上のとおりの事情に
鑑みてなされたものであって、この出願の発明者らが同
定した脱ユビキチン化酵素USP17に対する基質タンパク
質を提供することを課題としている。
鑑みてなされたものであって、この出願の発明者らが同
定した脱ユビキチン化酵素USP17に対する基質タンパク
質を提供することを課題としている。
【0007】またこの出願の発明は、この基質タンパク
質の遺伝子操作材料と、抗体を提供することを課題とし
ている。
質の遺伝子操作材料と、抗体を提供することを課題とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この出願は、前記の課題
を解決するための発明として、以下の(1)〜(22)の発明
を提供する。 (1) 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵素USP17の
基質タンパク質であって、配列番号2のアミノ酸配列を
有するヒトタンパク質CREG2をコードするヒト遺伝子。 (2) cDNAが配列番号1の塩基配列を有する前記発明(1)
のヒト遺伝子。 (3) 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵素USP17の
基質タンパク質であって、配列番号4のアミノ酸配列を
有するマウスタンパク質Creg2をコードするマウス遺伝
子。 (4) cDNAの一部が配列番号3の塩基配列を有する前記
発明(3)のマウス遺伝子。 (5) 前記発明(1)のヒト遺伝子のゲノムDNA、mRNA、cDN
Aまたはそれらの相補配列から精製されたポリヌクレオ
チド。 (6) 前記発明(3)のマウス遺伝子のゲノムDNA、mRNA、c
DNAまたはそれらの相補配列から精製されたポリヌクレ
オチド。 (7) 前記発明(5)のポリヌクレオチドにストリンジェン
ト条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプロ
ーブ。 (8) 前記発明(6)のポリヌクレオチドにストリンジェン
ト条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプロ
ーブ。 (9) 前記発明(5)のポリヌクレオチドをPCR増幅するオ
リゴヌクレオチドプライマーセット。 (10) 前記発明(6)のポリヌクレオチドをPCR増幅するオ
リゴヌクレオチドプライマーセット。 (11) 前記発明(5)のポリヌクレオチドを保有する組換
えベクター。 (12) 前記発明(6)のポリヌクレオチドを保有する組換
えベクター。 (13) 前記発明(11)の組換えベクターによる形質転換体
細胞。 (14) 前記発明(12)の組換えベクターによる形質転換体
細胞。 (15) 前記発明(1)の遺伝子の発現産物であって、配列
番号2のアミノ酸配列を有するヒトCREG2。 (16) 前記発明(13)の形質転換体細胞によって産生され
る前記発明(15)のヒトCREG2。 (17) 前記発明(3)の遺伝子の発現産物であって、配列
番号4のアミノ酸配列を有するマウスCreg2。 (18) 前記発明(14)の形質転換体細胞によって産生され
る前記発明(17)のマウスCreg2。 (19) 配列番号2における連続5アミノ酸残基以上のア
ミノ酸配列からなるオリゴペプチド。 (20) 配列番号4における連続5アミノ酸残基以上のア
ミノ酸配列からなるオリゴペプチド。 (21) 前記発明(15)のヒトCREG2を認識する抗体。 (22) 前記発明(17)のマウスCreg2を認識する抗体。
を解決するための発明として、以下の(1)〜(22)の発明
を提供する。 (1) 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵素USP17の
基質タンパク質であって、配列番号2のアミノ酸配列を
有するヒトタンパク質CREG2をコードするヒト遺伝子。 (2) cDNAが配列番号1の塩基配列を有する前記発明(1)
のヒト遺伝子。 (3) 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵素USP17の
基質タンパク質であって、配列番号4のアミノ酸配列を
有するマウスタンパク質Creg2をコードするマウス遺伝
子。 (4) cDNAの一部が配列番号3の塩基配列を有する前記
発明(3)のマウス遺伝子。 (5) 前記発明(1)のヒト遺伝子のゲノムDNA、mRNA、cDN
Aまたはそれらの相補配列から精製されたポリヌクレオ
チド。 (6) 前記発明(3)のマウス遺伝子のゲノムDNA、mRNA、c
DNAまたはそれらの相補配列から精製されたポリヌクレ
オチド。 (7) 前記発明(5)のポリヌクレオチドにストリンジェン
ト条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプロ
ーブ。 (8) 前記発明(6)のポリヌクレオチドにストリンジェン
ト条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチドプロ
ーブ。 (9) 前記発明(5)のポリヌクレオチドをPCR増幅するオ
リゴヌクレオチドプライマーセット。 (10) 前記発明(6)のポリヌクレオチドをPCR増幅するオ
リゴヌクレオチドプライマーセット。 (11) 前記発明(5)のポリヌクレオチドを保有する組換
えベクター。 (12) 前記発明(6)のポリヌクレオチドを保有する組換
えベクター。 (13) 前記発明(11)の組換えベクターによる形質転換体
細胞。 (14) 前記発明(12)の組換えベクターによる形質転換体
細胞。 (15) 前記発明(1)の遺伝子の発現産物であって、配列
番号2のアミノ酸配列を有するヒトCREG2。 (16) 前記発明(13)の形質転換体細胞によって産生され
る前記発明(15)のヒトCREG2。 (17) 前記発明(3)の遺伝子の発現産物であって、配列
番号4のアミノ酸配列を有するマウスCreg2。 (18) 前記発明(14)の形質転換体細胞によって産生され
る前記発明(17)のマウスCreg2。 (19) 配列番号2における連続5アミノ酸残基以上のア
ミノ酸配列からなるオリゴペプチド。 (20) 配列番号4における連続5アミノ酸残基以上のア
ミノ酸配列からなるオリゴペプチド。 (21) 前記発明(15)のヒトCREG2を認識する抗体。 (22) 前記発明(17)のマウスCreg2を認識する抗体。
【0009】すなわち、この出願の発明者らは、脱ユビ
キチン化酵素USP17と相互作用するタンパク質を、酵母t
wo-hybrid system(Clontech)を用いてヒト脳cDNAライ
ブラリーからスクリーニングし、新規タンパク質CREG2
を同定した。このCREG2のアミノ酸配列は、既知タンパ
ク質CREG(cellular repressor of E1A-stimulated gen
es:Mol. Cell. Biol. 18: 5032-5041, 1998)に対して
のみ有意(38%)な類似性を示した。CREG遺伝子は広範
囲の真核生物において良く保存されており、多能性幹細
胞の分化促進機能を有する分泌性の糖タンパク質をコー
ドしている(Mol. Cell. Biol. 18: 5032-5041, 1998;
Oncogene 19: 2120-2128, 2000)。また、発明者らは、
ヒトCREG2のマウスorthologueとしてマウスCreg2をも同
定することに成功した。
キチン化酵素USP17と相互作用するタンパク質を、酵母t
wo-hybrid system(Clontech)を用いてヒト脳cDNAライ
ブラリーからスクリーニングし、新規タンパク質CREG2
を同定した。このCREG2のアミノ酸配列は、既知タンパ
ク質CREG(cellular repressor of E1A-stimulated gen
es:Mol. Cell. Biol. 18: 5032-5041, 1998)に対して
のみ有意(38%)な類似性を示した。CREG遺伝子は広範
囲の真核生物において良く保存されており、多能性幹細
胞の分化促進機能を有する分泌性の糖タンパク質をコー
ドしている(Mol. Cell. Biol. 18: 5032-5041, 1998;
Oncogene 19: 2120-2128, 2000)。また、発明者らは、
ヒトCREG2のマウスorthologueとしてマウスCreg2をも同
定することに成功した。
【0010】この出願の発明は、以上のとおりの新規ヒ
トおよびマウス遺伝子、並びにそれらの発現タンパク質
を基礎とするものである。なお、前記の発明において、
「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」は
特定塩基数の断片を意味するものでなく、一応の目安と
して100bp以上の断片をポリヌクレオチド、100bp未満の
断片をオリゴヌクレオチドとするが、例外も存在する。
同様に、オリゴペプチドについても特定範囲のアミノ酸
残基数に限定されるものではない。
トおよびマウス遺伝子、並びにそれらの発現タンパク質
を基礎とするものである。なお、前記の発明において、
「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」は
特定塩基数の断片を意味するものでなく、一応の目安と
して100bp以上の断片をポリヌクレオチド、100bp未満の
断片をオリゴヌクレオチドとするが、例外も存在する。
同様に、オリゴペプチドについても特定範囲のアミノ酸
残基数に限定されるものではない。
【0011】以下、この出願の発明について、実施形態
を詳しく説明する。
を詳しく説明する。
【0012】
【発明の実施の形態】発明(1)のヒト遺伝子は、脱ユビ
キチン化酵素USP17に対する基質タンパク質であって、
配列番号2のアミン酸配列を有するヒトCREG2をコード
するゲノム遺伝子である。そしてこのヒト遺伝子は、転
写されるmRNAから合成されるcDNAが配列番号1の塩基配
列を有している。
キチン化酵素USP17に対する基質タンパク質であって、
配列番号2のアミン酸配列を有するヒトCREG2をコード
するゲノム遺伝子である。そしてこのヒト遺伝子は、転
写されるmRNAから合成されるcDNAが配列番号1の塩基配
列を有している。
【0013】また、発明(3)のマウス遺伝子は、配列番
号4のアミノ酸配列を有するマウスCreg2をコードする
ゲノム遺伝子であり、このマウス遺伝子は、そのcDNAが
配列番号3の塩基配列を有している。
号4のアミノ酸配列を有するマウスCreg2をコードする
ゲノム遺伝子であり、このマウス遺伝子は、そのcDNAが
配列番号3の塩基配列を有している。
【0014】なお、このヒトおよびマウス遺伝子には、
それがコードするタンパク質の発現に対する制御領域
(プロモーター/エンハンサー、サプレッサー等)も含
まれる。これらの発現制御領域は、新規ヒトタンパク質
CREG2およびマウスタンパク質Creg2の更なる機能や遺伝
子の欠失変異等のメカニズムを解明するためにも有用で
ある。
それがコードするタンパク質の発現に対する制御領域
(プロモーター/エンハンサー、サプレッサー等)も含
まれる。これらの発現制御領域は、新規ヒトタンパク質
CREG2およびマウスタンパク質Creg2の更なる機能や遺伝
子の欠失変異等のメカニズムを解明するためにも有用で
ある。
【0015】発明(1)および(3)の遺伝子は、例えば、そ
れぞれ配列番号1および3の塩基配列またはその一部配
列からなる精製ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオ
チドをプローブとしてヒトおよびマウスゲノムDNAライ
ブラリーをスクリーニングすることによって単離するす
ることができる。得られたゲノム遺伝子は、例えば、PC
R(Polymerase Chain Reaction)法、NASBN(Nucleic a
cid sequence based amplification)法、TMA(Transcr
iption-mediated amplification)法およびSDA(Strand
Displacement Amplification)法などの通常行われる
遺伝子増幅法により増幅することができる。
れぞれ配列番号1および3の塩基配列またはその一部配
列からなる精製ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオ
チドをプローブとしてヒトおよびマウスゲノムDNAライ
ブラリーをスクリーニングすることによって単離するす
ることができる。得られたゲノム遺伝子は、例えば、PC
R(Polymerase Chain Reaction)法、NASBN(Nucleic a
cid sequence based amplification)法、TMA(Transcr
iption-mediated amplification)法およびSDA(Strand
Displacement Amplification)法などの通常行われる
遺伝子増幅法により増幅することができる。
【0016】そして、このゲノム遺伝子やこの遺伝子が
転写するmRNA、mRNAから合成したcDNAから、発明(5)お
よび(6)の精製ポリヌクレオチド(DNA断片やRNA断片)
を調製することができる。例えば、cDNAはヒトおよびマ
ウスのそれぞれの細胞から抽出したポリ(A)+RNAを鋳型
として合成することができる。例えばヒト細胞として
は、人体から手術などによって摘出されたものでも培養
細胞でもよい。cDNAは、公知の方法(Mol. Cell Biol.
2, 161-170, 1982; J. Gene 25, 263-269, 1983;Gen
e, 150, 243-250, 1994)を用いて合成することができ
る。あるいは、オリゴヌクレオチドをプライマ−とし
て、ヒトおよびマウス細胞から単離したmRNAを鋳型とす
るRT-PCR法を用いて、目的cDNAを合成することもでき
る。このようにして調製されるヒトCREG2 cDNAは、具体
的には配列番号1の塩基配列を有している。また、マウ
スCreg2 cDNAの一部は配列番号3の塩基配列を有してい
る。これらのポリヌクレオチドは、例えばこの発明のヒ
トCREG2およびマウスCreg2の遺伝子工学的な製造に使用
することができる。
転写するmRNA、mRNAから合成したcDNAから、発明(5)お
よび(6)の精製ポリヌクレオチド(DNA断片やRNA断片)
を調製することができる。例えば、cDNAはヒトおよびマ
ウスのそれぞれの細胞から抽出したポリ(A)+RNAを鋳型
として合成することができる。例えばヒト細胞として
は、人体から手術などによって摘出されたものでも培養
細胞でもよい。cDNAは、公知の方法(Mol. Cell Biol.
2, 161-170, 1982; J. Gene 25, 263-269, 1983;Gen
e, 150, 243-250, 1994)を用いて合成することができ
る。あるいは、オリゴヌクレオチドをプライマ−とし
て、ヒトおよびマウス細胞から単離したmRNAを鋳型とす
るRT-PCR法を用いて、目的cDNAを合成することもでき
る。このようにして調製されるヒトCREG2 cDNAは、具体
的には配列番号1の塩基配列を有している。また、マウ
スCreg2 cDNAの一部は配列番号3の塩基配列を有してい
る。これらのポリヌクレオチドは、例えばこの発明のヒ
トCREG2およびマウスCreg2の遺伝子工学的な製造に使用
することができる。
【0017】発明(7)および(8)のオリゴヌクレオチドプ
ローブは、前記のポリヌクレオチドにストリンジェント
条件下でハイブリダイズするDNA断片またはRNA断片であ
る。例えば、配列番号1または3の塩基配列における連
続10〜100bpのDNA断片等である。ここで、ストリンジェ
ント条件とは、前記のポリヌクレオチドとプローブとの
特異的なハイブリッド形成を可能とする条件であり、ハ
イブリダイゼーションおよび洗浄工程における塩濃度、
有機溶媒(ホルムアミド等)の濃度、温度条件によって
規定される。詳しくは、米国特許No. 6,100,037等に詳
しく規定されている。
ローブは、前記のポリヌクレオチドにストリンジェント
条件下でハイブリダイズするDNA断片またはRNA断片であ
る。例えば、配列番号1または3の塩基配列における連
続10〜100bpのDNA断片等である。ここで、ストリンジェ
ント条件とは、前記のポリヌクレオチドとプローブとの
特異的なハイブリッド形成を可能とする条件であり、ハ
イブリダイゼーションおよび洗浄工程における塩濃度、
有機溶媒(ホルムアミド等)の濃度、温度条件によって
規定される。詳しくは、米国特許No. 6,100,037等に詳
しく規定されている。
【0018】発明(9)および(10)のプライマーセット
は、前記のポリヌクレオチドをPCR増幅するための1対
のオリゴヌクレオチドである。これらのプライマーセッ
トは、配列番号1または3の塩基配列に基づき設計し、
合成・精製の各工程を経て調製することができる。な
お、プライマー設計の留意点として、例えば以下を指摘
することができる。プライマーのサイズ(塩基数)は、
鋳型DNAとの間の特異的なアニーリングを満足させるこ
とを考慮し、15-40塩基、望ましくは15-30塩基である。
ただし、LA(long accurate)PCRを行う場合には、少な
くとも30塩基が効果的である。センス鎖(5'末端側)と
アンチセンス鎖(3'末端側)からなる1組あるいは1対
(2本)のプライマーが互いにアニールしないよう、両
プライマー間の相補的配列を避けると共に、プライマー
内のヘアピン構造の形成を防止するため自己相補配列を
も避けるようにする。さらに、鋳型DNAとの安定な結合
を確保するためGC含量を約50%にし、プライマー内にお
いてGC-richあるいはAT-richが偏在しないようにする。
アニーリング温度はTm(melting temperature)に依存
するので、特異性の高いPCR産物を得るため、Tm値が55-
65℃で互いに近似したプライマーを選定する。また、PC
Rにおけるプライマー使用の最終濃度が約0.1〜約1μM
になるよう調整する等を留意すうことも必要である。ま
た、プライマー設計用の市販のソフトウェア、例えばOl
igoTM[National Bioscience Inc.(米国)製]、GENET
YX[ソフトウェア開発(株)(日本)製]等を用いるこ
ともできる。
は、前記のポリヌクレオチドをPCR増幅するための1対
のオリゴヌクレオチドである。これらのプライマーセッ
トは、配列番号1または3の塩基配列に基づき設計し、
合成・精製の各工程を経て調製することができる。な
お、プライマー設計の留意点として、例えば以下を指摘
することができる。プライマーのサイズ(塩基数)は、
鋳型DNAとの間の特異的なアニーリングを満足させるこ
とを考慮し、15-40塩基、望ましくは15-30塩基である。
ただし、LA(long accurate)PCRを行う場合には、少な
くとも30塩基が効果的である。センス鎖(5'末端側)と
アンチセンス鎖(3'末端側)からなる1組あるいは1対
(2本)のプライマーが互いにアニールしないよう、両
プライマー間の相補的配列を避けると共に、プライマー
内のヘアピン構造の形成を防止するため自己相補配列を
も避けるようにする。さらに、鋳型DNAとの安定な結合
を確保するためGC含量を約50%にし、プライマー内にお
いてGC-richあるいはAT-richが偏在しないようにする。
アニーリング温度はTm(melting temperature)に依存
するので、特異性の高いPCR産物を得るため、Tm値が55-
65℃で互いに近似したプライマーを選定する。また、PC
Rにおけるプライマー使用の最終濃度が約0.1〜約1μM
になるよう調整する等を留意すうことも必要である。ま
た、プライマー設計用の市販のソフトウェア、例えばOl
igoTM[National Bioscience Inc.(米国)製]、GENET
YX[ソフトウェア開発(株)(日本)製]等を用いるこ
ともできる。
【0019】発明(11)および(12)の組換えベクターは、
クローニングベクターまたは発現ベクターであり、イン
サートしてのポリヌクレオチドの種類や、その使用目的
等に応じて適宜のものを使用する。例えば、cDNAまたは
そのORF領域をインサートとしてこの発明のヒトCREG2ま
たはマウスCreg2を生産する場合には、インビトロ転写
用の発現ベクターや、大腸菌、枯草菌等の原核細胞や、
酵母、昆虫細胞、哺乳動物細胞等の真核細胞のそれぞれ
に適した発現ベクターを使用することができる。また、
前記のゲノム遺伝子DNAをインサートとする場合には、B
AC(BacterialArtificial Chromosome)ベクターやコス
ミドベクター等を使用することもできる。
クローニングベクターまたは発現ベクターであり、イン
サートしてのポリヌクレオチドの種類や、その使用目的
等に応じて適宜のものを使用する。例えば、cDNAまたは
そのORF領域をインサートとしてこの発明のヒトCREG2ま
たはマウスCreg2を生産する場合には、インビトロ転写
用の発現ベクターや、大腸菌、枯草菌等の原核細胞や、
酵母、昆虫細胞、哺乳動物細胞等の真核細胞のそれぞれ
に適した発現ベクターを使用することができる。また、
前記のゲノム遺伝子DNAをインサートとする場合には、B
AC(BacterialArtificial Chromosome)ベクターやコス
ミドベクター等を使用することもできる。
【0020】発明(13)および(14)の形質転換体細胞は、
例えば、前記発明(11)または(12)の組換えベクターを用
いてヒトCREG2またはマウスCreg2を製造する場合には、
大腸菌、枯草菌等の原核細胞や、酵母、昆虫細胞、哺乳
動物細胞等の真核細胞等を使用することができる。これ
らの形質転換体細胞は、電気穿孔法、リン酸カルシウム
法、リポソーム法、DEAEデキストラン法など公知の方法
によって組換えベクターを細胞に導入することによって
調製することができる。
例えば、前記発明(11)または(12)の組換えベクターを用
いてヒトCREG2またはマウスCreg2を製造する場合には、
大腸菌、枯草菌等の原核細胞や、酵母、昆虫細胞、哺乳
動物細胞等の真核細胞等を使用することができる。これ
らの形質転換体細胞は、電気穿孔法、リン酸カルシウム
法、リポソーム法、DEAEデキストラン法など公知の方法
によって組換えベクターを細胞に導入することによって
調製することができる。
【0021】発明(15)は、発明(1)のヒト遺伝子の発現
産物であり、配列番号2のアミノ酸配列を有する精製タ
ンパク質(ヒトCREG2)である。この精製タンパク質
は、抗体作製のための免疫源として、あるいは脱ユビキ
チン化酵素USP17やヒヒトCREG2が関与する各種疾患の治
療薬を開発するための標的分子等として有用である。ま
た、発明(17)は、発明(3)のマウス遺伝子の発現産物で
あり、配列番号4のアミノ酸配列を有する精製タンパク
質である。
産物であり、配列番号2のアミノ酸配列を有する精製タ
ンパク質(ヒトCREG2)である。この精製タンパク質
は、抗体作製のための免疫源として、あるいは脱ユビキ
チン化酵素USP17やヒヒトCREG2が関与する各種疾患の治
療薬を開発するための標的分子等として有用である。ま
た、発明(17)は、発明(3)のマウス遺伝子の発現産物で
あり、配列番号4のアミノ酸配列を有する精製タンパク
質である。
【0022】これらのタンパク質は、後記のとおり、多
能性幹細胞の分化促進機能を有する分泌性の糖タンパク
質であり、例えば、ニューロンまたはグリア細胞の生存
を促進したり、未分化脳幹細胞のニューロンへの分化誘
導等のために使用することができる。また特殊なニュー
ロンまたはグリア細胞を識別するマーカータンパク質と
しても有用である。
能性幹細胞の分化促進機能を有する分泌性の糖タンパク
質であり、例えば、ニューロンまたはグリア細胞の生存
を促進したり、未分化脳幹細胞のニューロンへの分化誘
導等のために使用することができる。また特殊なニュー
ロンまたはグリア細胞を識別するマーカータンパク質と
しても有用である。
【0023】これらの精製タンパク質は、ヒトまたはマ
ウスの細胞から単離する方法、配列番号2または4のア
ミノ酸配列に基づき化学合成によってペプチドを調製す
る方法等によって得ることができるが、好ましくは、前
記発明(13)または(14)の形質転換細胞から単離・精製す
る方法によって大量に生産することができる(発明(16)
(18))。すなわち、形質転換体細胞を培養し、その培養
物から、例えば、尿素などの変性剤や界面活性剤による
処理、超音波処理、酵素消化、塩析や溶媒沈殿法、透
析、遠心分離、限外濾過、ゲル濾過、SDS-PAGE、等電点
電気泳動、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロ
マトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、
逆相クロマトグラフィー等によって単離、精製すること
によりこの発明の精製ヒトCREG2またはマウスCreg2を大
量に得ることができる。なお、このような遺伝子工学的
手法によって得られたヒトCREG2またはマウスCreg2に
は、他の任意のタンパク質との融合タンパク質も含まれ
る。例えば、グルタチン−S−トランスフェラ−ゼ(GS
T)や緑色蛍光蛋白質(GFP)との融合蛋白質などが例示
できる。さらに、細胞で発現したタンパク質は、翻訳さ
れた後、細胞内で各種修飾を受ける場合がある。したが
って、修飾されたタンパク質もこの発明のMASKの範囲に
含まれる。このような翻訳後修飾としては、N末端メチ
オニンの脱離、N末端アセチル化、糖鎖付加、細胞内プ
ロテア−ゼによる限定分解、ミリストイル化、イソプレ
ニル化、リン酸化などである。
ウスの細胞から単離する方法、配列番号2または4のア
ミノ酸配列に基づき化学合成によってペプチドを調製す
る方法等によって得ることができるが、好ましくは、前
記発明(13)または(14)の形質転換細胞から単離・精製す
る方法によって大量に生産することができる(発明(16)
(18))。すなわち、形質転換体細胞を培養し、その培養
物から、例えば、尿素などの変性剤や界面活性剤による
処理、超音波処理、酵素消化、塩析や溶媒沈殿法、透
析、遠心分離、限外濾過、ゲル濾過、SDS-PAGE、等電点
電気泳動、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロ
マトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、
逆相クロマトグラフィー等によって単離、精製すること
によりこの発明の精製ヒトCREG2またはマウスCreg2を大
量に得ることができる。なお、このような遺伝子工学的
手法によって得られたヒトCREG2またはマウスCreg2に
は、他の任意のタンパク質との融合タンパク質も含まれ
る。例えば、グルタチン−S−トランスフェラ−ゼ(GS
T)や緑色蛍光蛋白質(GFP)との融合蛋白質などが例示
できる。さらに、細胞で発現したタンパク質は、翻訳さ
れた後、細胞内で各種修飾を受ける場合がある。したが
って、修飾されたタンパク質もこの発明のMASKの範囲に
含まれる。このような翻訳後修飾としては、N末端メチ
オニンの脱離、N末端アセチル化、糖鎖付加、細胞内プ
ロテア−ゼによる限定分解、ミリストイル化、イソプレ
ニル化、リン酸化などである。
【0024】発明(19)および(20)のオリゴペプチドは、
それぞれ配列番号2および4における連続5アミノ残基
以上のアミノ酸配列からなるペプチドである。このペプ
チドは、前記発明(15)のヒトCREG2または前記発明(17)
のマウスCreg2を適当な分解酵素で分解する方法や、公
知の固相ペプチド合成法によって調製することができ
る。これらのペプチドはこの発明のヒトCREG2またはマ
ウスCreg2に対する抗体作製の抗原として有用である。
それぞれ配列番号2および4における連続5アミノ残基
以上のアミノ酸配列からなるペプチドである。このペプ
チドは、前記発明(15)のヒトCREG2または前記発明(17)
のマウスCreg2を適当な分解酵素で分解する方法や、公
知の固相ペプチド合成法によって調製することができ
る。これらのペプチドはこの発明のヒトCREG2またはマ
ウスCreg2に対する抗体作製の抗原として有用である。
【0025】発明(21)および(22)の抗体は、それぞれ前
記のヒトCREG2およびマウスCreg2を認識するポリクロー
ナル抗体またはモノクローナル抗体であり、ヒトCREG2
またはマウスCreg2のエピトープに結合することができ
る全体分子、およびFab、F(ab')2、Fv断片等が全て含ま
れる。このような抗体は、前記の精製ヒトCREG2または
マウスCreg2、もしくはそれらのペプチドを抗原として
用いて動物を免役した後、血清から得ることができる。
あるいは、上記の真核細胞用発現ベクターを注射や遺伝
子銃によって、動物の筋肉や皮膚に導入した後、血清を
採取することによって作製することができる。動物とし
ては、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ニワトリなどが
用いられる。免疫した動物の脾臓から採取したB細胞を
ミエロ−マと融合させてハイブリド−マを作製すれば、
モノクロ−ナル抗体を産生することができる。
記のヒトCREG2およびマウスCreg2を認識するポリクロー
ナル抗体またはモノクローナル抗体であり、ヒトCREG2
またはマウスCreg2のエピトープに結合することができ
る全体分子、およびFab、F(ab')2、Fv断片等が全て含ま
れる。このような抗体は、前記の精製ヒトCREG2または
マウスCreg2、もしくはそれらのペプチドを抗原として
用いて動物を免役した後、血清から得ることができる。
あるいは、上記の真核細胞用発現ベクターを注射や遺伝
子銃によって、動物の筋肉や皮膚に導入した後、血清を
採取することによって作製することができる。動物とし
ては、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、ニワトリなどが
用いられる。免疫した動物の脾臓から採取したB細胞を
ミエロ−マと融合させてハイブリド−マを作製すれば、
モノクロ−ナル抗体を産生することができる。
【0026】以下、この発明のヒトCREG2およびマウスC
reg2の同定とその機能確認のために行った実験とその結
果について説明する。 1. クローニング 最初に酵母two-hybridスクリーニングを用いてヒトCREG
2のcDNAクローンを入手したが、このクローンにはCREG2
タンパク質をコードするオープン・リーディング・フレ
ーム(ORF)全体の約1/2が含まれていた。全長のCREG2
cDNAを得るために、ヒト全脳および海馬のMarathon Rea
dy( cDNAライブラリー(Clonetech)を用いたcDNA端の
5'RACEを行った。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、Exp
and( Long Templete PCR System(Roche)を用いて行っ
た。個別のRACE産物に対する配列分析の結果、開始メチ
オニンをコードすると思われるATGコドンが存在した
が、このATGコドンより上流側にはフレーム内のストッ
プコドンが存在しないことが分かった。これらのcDNAが
確実な最初のATGコドンを持つORFシーケンス全体を含む
かどうかについては、その時点では不明であった。ヒト
CREG2タンパク質のN末端をマウスCreg2に対するオーソ
ログと比較しつつ確認するため、マウスCreg2cDNAの単
離を次のように試みた。すなわち、GenBankデータベー
スを調べ、アミノ酸配列レベルでヒトCREG2に対する高
いホモロジーを示すマウス由来のEST(アクセッショク
ン番号AW048995)がヒトCREG2タンパク質と約83%の相同
性を有することから、このESTがマウスCreg2 cDNAの一
部であると同定した。AW048995の配列に基づき、いくつ
かのプライマーを設計し、5'RACE法を用いてORF全体に
わたる配列を得た。一連の5'RACEにより、3種類の独立
した全長Creg2 cDNAクローンを得たが、これには3つの
フレーム内ストップコドンが、推定される最初のATGコ
ドンのさらに上流にあることが分かった(図2)。さら
に、最初のATGコドン周辺の配列はKozakのコンセンサス
シーケンスに対応している(図2)(Nucleic Acids Re
s. 15: 8125-8148, 1987)。このため、マウスCreg2 cD
NAにはCreg2タンパク質の全ORFが含まれていることが認
められる。得られたヒトCREG2 cDNAには推測されるATG
コドンの上流にフレーム内ストップコドンが存在しない
が、ヒトおよびマウスタンパク質のN末端における高レ
ベルの保存性のため、これらのcDNAには全ORFが含まれ
ている可能性が高く、このことからこれらのCREG2クロ
ーンは確実なN末端にわたっていることが確認された。C
REG2およびCreg2 cDNAは、それぞれ290および288個のア
ミノ酸残基をコードしている(図1、2)。ヒトCREG2
およびマウスCreg2のアミノ酸配列は、全領域で83%の同
一性を有している。しかしながらCREG2およびCREGのN末
端半分の保存性は比較的小さい(図3)。 2. ノーザンブロット解析 Human Normal Type Blot I(Gene Hunter)に対し、32P
-標識ヒトCREG2 cDNAプローブを用いたハイブリダイゼ
ーションを行った。脱ハイブリダイゼーション後、全て
の膜に対し、32P-標識ヒトGAPDH cDNAを用いた再ハイブ
リダイゼーションを行いった。
reg2の同定とその機能確認のために行った実験とその結
果について説明する。 1. クローニング 最初に酵母two-hybridスクリーニングを用いてヒトCREG
2のcDNAクローンを入手したが、このクローンにはCREG2
タンパク質をコードするオープン・リーディング・フレ
ーム(ORF)全体の約1/2が含まれていた。全長のCREG2
cDNAを得るために、ヒト全脳および海馬のMarathon Rea
dy( cDNAライブラリー(Clonetech)を用いたcDNA端の
5'RACEを行った。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)は、Exp
and( Long Templete PCR System(Roche)を用いて行っ
た。個別のRACE産物に対する配列分析の結果、開始メチ
オニンをコードすると思われるATGコドンが存在した
が、このATGコドンより上流側にはフレーム内のストッ
プコドンが存在しないことが分かった。これらのcDNAが
確実な最初のATGコドンを持つORFシーケンス全体を含む
かどうかについては、その時点では不明であった。ヒト
CREG2タンパク質のN末端をマウスCreg2に対するオーソ
ログと比較しつつ確認するため、マウスCreg2cDNAの単
離を次のように試みた。すなわち、GenBankデータベー
スを調べ、アミノ酸配列レベルでヒトCREG2に対する高
いホモロジーを示すマウス由来のEST(アクセッショク
ン番号AW048995)がヒトCREG2タンパク質と約83%の相同
性を有することから、このESTがマウスCreg2 cDNAの一
部であると同定した。AW048995の配列に基づき、いくつ
かのプライマーを設計し、5'RACE法を用いてORF全体に
わたる配列を得た。一連の5'RACEにより、3種類の独立
した全長Creg2 cDNAクローンを得たが、これには3つの
フレーム内ストップコドンが、推定される最初のATGコ
ドンのさらに上流にあることが分かった(図2)。さら
に、最初のATGコドン周辺の配列はKozakのコンセンサス
シーケンスに対応している(図2)(Nucleic Acids Re
s. 15: 8125-8148, 1987)。このため、マウスCreg2 cD
NAにはCreg2タンパク質の全ORFが含まれていることが認
められる。得られたヒトCREG2 cDNAには推測されるATG
コドンの上流にフレーム内ストップコドンが存在しない
が、ヒトおよびマウスタンパク質のN末端における高レ
ベルの保存性のため、これらのcDNAには全ORFが含まれ
ている可能性が高く、このことからこれらのCREG2クロ
ーンは確実なN末端にわたっていることが確認された。C
REG2およびCreg2 cDNAは、それぞれ290および288個のア
ミノ酸残基をコードしている(図1、2)。ヒトCREG2
およびマウスCreg2のアミノ酸配列は、全領域で83%の同
一性を有している。しかしながらCREG2およびCREGのN末
端半分の保存性は比較的小さい(図3)。 2. ノーザンブロット解析 Human Normal Type Blot I(Gene Hunter)に対し、32P
-標識ヒトCREG2 cDNAプローブを用いたハイブリダイゼ
ーションを行った。脱ハイブリダイゼーション後、全て
の膜に対し、32P-標識ヒトGAPDH cDNAを用いた再ハイブ
リダイゼーションを行いった。
【0027】その結果は図4に示したとおりであり、CR
EG2は成人の脳に特異的に発現しており、心臓、肝臓、
膵臓、胎盤、肺などには発現が見られなかった。図4に
示すように、ヒト脳では2つの主な転写産物、すなわち
2.6kbおよび7.0kbが検出された。胎児組織でも、CREG2
転写産物は脳のみに検出された。
EG2は成人の脳に特異的に発現しており、心臓、肝臓、
膵臓、胎盤、肺などには発現が見られなかった。図4に
示すように、ヒト脳では2つの主な転写産物、すなわち
2.6kbおよび7.0kbが検出された。胎児組織でも、CREG2
転写産物は脳のみに検出された。
【0028】また、2つの異なるプライマーセットによ
るMultiple Tissue cDNA (MTC() Panels(Clontech)を
用いたRT-PCR分析により、脳特異的なCREG2発現が確認
され、この結果はノーザンブロット分析の結果と完全に
一致していた。
るMultiple Tissue cDNA (MTC() Panels(Clontech)を
用いたRT-PCR分析により、脳特異的なCREG2発現が確認
され、この結果はノーザンブロット分析の結果と完全に
一致していた。
【0029】次に成人脳組織内のCREG2発現を、Human B
rain MTN Blot II(Clontech)およびHuman Brain MTN
Blot IV(Clontech)を用いて調べた。ノーザンブロッ
ト分析の方法は前記と同様である。脳内2.6kbおよび7.0
kb転写産物の集中発現は、大脳皮質、扁桃体および海馬
にみられたが、小脳にはみられず、脊髄にはほとんど存
在しなかった(図5および6)。また、比較的強い発現
が視床に、これより弱い発現が尾状核、脳梁、および黒
質に見られた。これらの結果から、CREG2タンパク質は
ニューロンおよび/あるいはヒト脳辺縁系を形成するグ
リア細胞において重要な役割を果たしていることが示唆
される。
rain MTN Blot II(Clontech)およびHuman Brain MTN
Blot IV(Clontech)を用いて調べた。ノーザンブロッ
ト分析の方法は前記と同様である。脳内2.6kbおよび7.0
kb転写産物の集中発現は、大脳皮質、扁桃体および海馬
にみられたが、小脳にはみられず、脊髄にはほとんど存
在しなかった(図5および6)。また、比較的強い発現
が視床に、これより弱い発現が尾状核、脳梁、および黒
質に見られた。これらの結果から、CREG2タンパク質は
ニューロンおよび/あるいはヒト脳辺縁系を形成するグ
リア細胞において重要な役割を果たしていることが示唆
される。
【0030】次に、マウス組織中のCreg2の発現を、Mou
se MTN Blot(Clontech)を用いて調査した。この膜に
対し、32P-標識マウスCreg2 cDNAプローブを用いたハイ
ブリダイズさせ、脱ハイブリダイゼーション後、32P-標
識マウスGAPDH cDNAプローブを用いた再ハイブリダイゼ
ーションを行った。
se MTN Blot(Clontech)を用いて調査した。この膜に
対し、32P-標識マウスCreg2 cDNAプローブを用いたハイ
ブリダイズさせ、脱ハイブリダイゼーション後、32P-標
識マウスGAPDH cDNAプローブを用いた再ハイブリダイゼ
ーションを行った。
【0031】その結果、ヒトCREG2転写産物とは異な
り、5.5kbの転写産物のみが塗末産物を伴って脳内に検
出された。ヒトの場合と同様に、Creg2転写産物は心
臓、脾臓、肺、肝臓、骨格筋、および腎臓には見られな
かった(図7)。脳特異的な発現がヒトおよびマウスの
両方にみられることから、CREG2およびCreg2は中枢神経
系において重要な役割を果たしていることが示唆され
た。 3. ウェスタンブロット分析 EGFP(enhanced green fluorescent protein)のN末端
を結合したCREG2、Creg2およびCREGタンパク質のそれぞ
れの発現プラスミド作製した。すなわち、ストップコド
ンを欠いた各タンパク質cDNAの全ORFをPCR増幅し、各PC
R産物をpEGFP-N1ベクター(Clontech)にクローニング
した。これら3種類のプラスミドをNIH3T3、HeLaおよびC
OS7細胞にトランスフェクションし、細胞内の局在化を
調べた。CREG2、Creg2およびCREGについて、EGFPの同様
な細胞内局在化シグナルが検出されたが、これは分泌性
タンパク質に典型的な現象である。CREGタンパク質は分
泌型糖タンパク質として知られている(Oncogene 19: 2
120-2128, 2000)が、ヒトCREG2およびマウスCreg2もま
た分泌タンパク質である可能性がある。
り、5.5kbの転写産物のみが塗末産物を伴って脳内に検
出された。ヒトの場合と同様に、Creg2転写産物は心
臓、脾臓、肺、肝臓、骨格筋、および腎臓には見られな
かった(図7)。脳特異的な発現がヒトおよびマウスの
両方にみられることから、CREG2およびCreg2は中枢神経
系において重要な役割を果たしていることが示唆され
た。 3. ウェスタンブロット分析 EGFP(enhanced green fluorescent protein)のN末端
を結合したCREG2、Creg2およびCREGタンパク質のそれぞ
れの発現プラスミド作製した。すなわち、ストップコド
ンを欠いた各タンパク質cDNAの全ORFをPCR増幅し、各PC
R産物をpEGFP-N1ベクター(Clontech)にクローニング
した。これら3種類のプラスミドをNIH3T3、HeLaおよびC
OS7細胞にトランスフェクションし、細胞内の局在化を
調べた。CREG2、Creg2およびCREGについて、EGFPの同様
な細胞内局在化シグナルが検出されたが、これは分泌性
タンパク質に典型的な現象である。CREGタンパク質は分
泌型糖タンパク質として知られている(Oncogene 19: 2
120-2128, 2000)が、ヒトCREG2およびマウスCreg2もま
た分泌タンパク質である可能性がある。
【0032】CREGを含むほとんどの分泌タンパク質はグ
リコシル化されていることが示されている。CREG2のグ
リコシル化の有無を調べるため、pcDNA3.1(-)Myc-HisB
ベクター(Invitrogen)を用いて、カルボキシ末端にmy
cタグを持つ全長CREG2またはCreg2の発現ベクターを作
成し、LipofectAMINE PLUS(試薬(BRL)を用いてこれら
のプラスミドをHeLa細胞へトランスフェクションした。
ヒトCREG2およびマウスCreg2には、N-グリコシル化を受
ける可能性のある部位がそれぞれ2カ所存在しており、
これらの部位の1つはヒト、マウス間で保存されてい
る。CREG2のN165(165番目Asn)およびN166(166番目As
n)、そしてマウスCreg2のN164(164番目Asn)およびN1
86(186番目Asn)はN-グリコシル化を受ける可能性があ
るアスパラギン残基である。ヒトCREG2およびマウスCre
g2の分子量は、抗-mycタグ抗体(MBL)を用いたウェス
タンブロットでは、ほぼ同一であった(図8)。mycタ
グを持つCREG2またはCreg2をトランスフェクションした
細胞に由来する全細胞抽出物について、ペプチド-N-グ
ルコシダーゼF(PNGase F)を処理した結果、CREG2およ
びマウスCreg2のバンドは低分子量側に移動し、ペプチ
ド-N-グルコシダーゼにより糖鎖が除去されたことを示
唆した結果となった(図8)。ツニカマイシン処理もま
た、PNGase F処理と同様の結果を示した(図8)。これ
らの結果全ては、ヒトCREG2およびマウスCreg2はN-グリ
コシル化を受けている事実を示している。
リコシル化されていることが示されている。CREG2のグ
リコシル化の有無を調べるため、pcDNA3.1(-)Myc-HisB
ベクター(Invitrogen)を用いて、カルボキシ末端にmy
cタグを持つ全長CREG2またはCreg2の発現ベクターを作
成し、LipofectAMINE PLUS(試薬(BRL)を用いてこれら
のプラスミドをHeLa細胞へトランスフェクションした。
ヒトCREG2およびマウスCreg2には、N-グリコシル化を受
ける可能性のある部位がそれぞれ2カ所存在しており、
これらの部位の1つはヒト、マウス間で保存されてい
る。CREG2のN165(165番目Asn)およびN166(166番目As
n)、そしてマウスCreg2のN164(164番目Asn)およびN1
86(186番目Asn)はN-グリコシル化を受ける可能性があ
るアスパラギン残基である。ヒトCREG2およびマウスCre
g2の分子量は、抗-mycタグ抗体(MBL)を用いたウェス
タンブロットでは、ほぼ同一であった(図8)。mycタ
グを持つCREG2またはCreg2をトランスフェクションした
細胞に由来する全細胞抽出物について、ペプチド-N-グ
ルコシダーゼF(PNGase F)を処理した結果、CREG2およ
びマウスCreg2のバンドは低分子量側に移動し、ペプチ
ド-N-グルコシダーゼにより糖鎖が除去されたことを示
唆した結果となった(図8)。ツニカマイシン処理もま
た、PNGase F処理と同様の結果を示した(図8)。これ
らの結果全ては、ヒトCREG2およびマウスCreg2はN-グリ
コシル化を受けている事実を示している。
【0033】次に、ヒトCREG2およびマウスCreg2がN-グ
リコシル化されることを確認するため、N-グリコシル化
欠損CREG2タンパク質をコードする変異発現プラスミド
を作製した。このプラスミドでは2つのコンセンサスア
スパラギン残基を、それぞれグルタミン残基に変異させ
ている。mycタグを持つCREG2(N165Q、N166Q)、Creg2
(N164Q、N186Q)をコードする発現プラスミドを、それ
ぞれHeLa細胞にトランスフェクションした。CREG2(N16
5Q、N166Q)およびCreg2(N164Q、N186Q)変異タンパク
質は、予想通りにN-グリコシル化を受けなかった(図
8)。マウスCreg2の場合では、さらに2種類のプラスミ
ドを作成した。すなわち、それぞれmycタグを持つCreg2
N164QおよびCreg2N186Qをそれぞれコードするプラスミ
ドである。Creg2N164Q変異タンパク質は、N186が未変化
のままであったにも関わらず、N-グリコシル化を受けな
かった。一方、Creg2N186Qの結果は野生型Creg2の場合
と全く同一であった。
リコシル化されることを確認するため、N-グリコシル化
欠損CREG2タンパク質をコードする変異発現プラスミド
を作製した。このプラスミドでは2つのコンセンサスア
スパラギン残基を、それぞれグルタミン残基に変異させ
ている。mycタグを持つCREG2(N165Q、N166Q)、Creg2
(N164Q、N186Q)をコードする発現プラスミドを、それ
ぞれHeLa細胞にトランスフェクションした。CREG2(N16
5Q、N166Q)およびCreg2(N164Q、N186Q)変異タンパク
質は、予想通りにN-グリコシル化を受けなかった(図
8)。マウスCreg2の場合では、さらに2種類のプラスミ
ドを作成した。すなわち、それぞれmycタグを持つCreg2
N164QおよびCreg2N186Qをそれぞれコードするプラスミ
ドである。Creg2N164Q変異タンパク質は、N186が未変化
のままであったにも関わらず、N-グリコシル化を受けな
かった。一方、Creg2N186Qの結果は野生型Creg2の場合
と全く同一であった。
【0034】これらの結果から、ヒトCREG2およびマウ
スCreg2の両方で保存されているN164がN-グリコシル化
されることが示された。ヒトCREG2の場合では、N165ま
たはN166のいずれがN-グリコシル化を受けるかという問
題については確認されていないが、1つのアスパラギン
残基のみがN-グリコシル化を受けている可能性が高く、
これはヒトおよびネズミのCREG2タンパク質がウェスタ
ンブロット分析において同一の分子量を示すという事実
から推定されている(図8)。
スCreg2の両方で保存されているN164がN-グリコシル化
されることが示された。ヒトCREG2の場合では、N165ま
たはN166のいずれがN-グリコシル化を受けるかという問
題については確認されていないが、1つのアスパラギン
残基のみがN-グリコシル化を受けている可能性が高く、
これはヒトおよびネズミのCREG2タンパク質がウェスタ
ンブロット分析において同一の分子量を示すという事実
から推定されている(図8)。
【0035】特記すべき点としては、N末端を欠いたΔ4
6NCREG2およびΔ46NCreg2はもはやN-グリコシル化の基
質にはならないという点である(図8)。
6NCREG2およびΔ46NCreg2はもはやN-グリコシル化の基
質にはならないという点である(図8)。
【0036】これらの結果から、CREG2タンパク質にはN
末端シグナル配列が存在し、これが小胞体内部への移行
に必要とされることが示される。このトランスフェクシ
ョン実験ではmycタグを持つCREGタンパク質もやはりN-
グリコシル化されておりシグナル配列が存在していた
が、これは文献(Oncogene 19: 2120-2128, 2000)の記
述と一致している。
末端シグナル配列が存在し、これが小胞体内部への移行
に必要とされることが示される。このトランスフェクシ
ョン実験ではmycタグを持つCREGタンパク質もやはりN-
グリコシル化されておりシグナル配列が存在していた
が、これは文献(Oncogene 19: 2120-2128, 2000)の記
述と一致している。
【0037】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明によって、脳特異的調節を受けている脱ユビキチン
化酵素の基質タンパク質として、ヒトCREG2およびマウ
スCreg2と、その遺伝子材料および抗体が提供される。
これらの発明は、脳内、特に大脳偏縁系のニューロンま
たはグリア細胞の生存を促進したり、未分化脳幹細胞を
大脳偏縁系に特化したニューロンに分化誘導するなど
の、医療分野において有用である。また、基礎研究にお
いては、ある特殊なニューロンまたはグリア細胞を識別
するマーカータンパク質としても利用可能である。
発明によって、脳特異的調節を受けている脱ユビキチン
化酵素の基質タンパク質として、ヒトCREG2およびマウ
スCreg2と、その遺伝子材料および抗体が提供される。
これらの発明は、脳内、特に大脳偏縁系のニューロンま
たはグリア細胞の生存を促進したり、未分化脳幹細胞を
大脳偏縁系に特化したニューロンに分化誘導するなど
の、医療分野において有用である。また、基礎研究にお
いては、ある特殊なニューロンまたはグリア細胞を識別
するマーカータンパク質としても利用可能である。
【0038】
【配列表】
SEQUENCE LISTING
<110> Japan Science and Technology Corporation
<120> A substrate for the brain-specific ubiquitin ligase
<130> NP01329-YS
<140>
<141>
<160> 4
<170> PatentIn Ver. 2.1
<210> 1
<211> 3201
<212> DNA
<213> Homo sapiens
<220>
<221> CDS
<222> (139)..(1011)
<400> 1
gcgggggacc gcgcccgggg atcctgcagg ggcgggaagg gggctcgggc tccttgcttc 60
cgccgcagtg gggcgctgcc gggctccccg gcactagcgc tgctggcggc cccggcggcc 120
gggcgtgctg cctgcaag atg tcc gtg cgc cgc ggc cgg cgg ccg gcg cgg 171
Met Ser Val Arg Arg Gly Arg Arg Pro Ala Arg
1 5 10
ccg ggg acc cgc ctc tcc tgg ctg ctg tgc tgc agc gcc ctg ctg tcc 219
Pro Gly Thr Arg Leu Ser Trp Leu Leu Cys Cys Ser Ala Leu Leu Ser
15 20 25
ccg gcc gcg ggc tac gtg atc gtg agc tcc gtg tct tgg gcc gtc acc 267
Pro Ala Ala Gly Tyr Val Ile Val Ser Ser Val Ser Trp Ala Val Thr
30 35 40
aac gag gtg gac gag gag ctg gac agc gcc tcc act gag gag gct atg 315
Asn Glu Val Asp Glu Glu Leu Asp Ser Ala Ser Thr Glu Glu Ala Met
45 50 55
ccc gcg ctg cta gag gat tcg ggc agc atc tgg cag caa agc ttc ccc 363
Pro Ala Leu Leu Glu Asp Ser Gly Ser Ile Trp Gln Gln Ser Phe Pro
60 65 70 75
gcc tct gcc cac aag gag gac gcg cac ctg cgg ccc cgg gcg ggc gcc 411
Ala Ser Ala His Lys Glu Asp Ala His Leu Arg Pro Arg Ala Gly Ala
80 85 90
gcc cgg gcc agg ccg ccc ccc gcg cca ccc ggg atg ttc tcc tac cgg 459
Ala Arg Ala Arg Pro Pro Pro Ala Pro Pro Gly Met Phe Ser Tyr Arg
95 100 105
cgc gag ggc ggc cag acg gcc agt gcg ccc ccg ggc cct aga ctg cgc 507
Arg Glu Gly Gly Gln Thr Ala Ser Ala Pro Pro Gly Pro Arg Leu Arg
110 115 120
gcc gcc acc gcc cgc tcc ctg gcc cat gcc agc gtc tgg ggc tgc ctg 555
Ala Ala Thr Ala Arg Ser Leu Ala His Ala Ser Val Trp Gly Cys Leu
125 130 135
gcc acc gtg tcc acc cac aag aag atc caa gga ctg cca ttt ggg aac 603
Ala Thr Val Ser Thr His Lys Lys Ile Gln Gly Leu Pro Phe Gly Asn
140 145 150 155
tgc ctg ccc gtc agt gat ggc ccc ttc aac aat agc act ggg att cct 651
Cys Leu Pro Val Ser Asp Gly Pro Phe Asn Asn Ser Thr Gly Ile Pro
160 165 170
ttc ttc tac atg aca gcc aag gac ccc gtg gtg gct gat ctg atg aag 699
Phe Phe Tyr Met Thr Ala Lys Asp Pro Val Val Ala Asp Leu Met Lys
175 180 185
aac ccc atg gcc tcg ctg atg ctg cca gaa tca gaa ggg gag ttc tgc 747
Asn Pro Met Ala Ser Leu Met Leu Pro Glu Ser Glu Gly Glu Phe Cys
190 195 200
aga aaa aac atc gtt gat ccg gaa gat ccc cga tgt gtc cag tta acg 795
Arg Lys Asn Ile Val Asp Pro Glu Asp Pro Arg Cys Val Gln Leu Thr
205 210 215
ctc act ggc cag atg atc gca gtg tct cca gaa gaa gta gaa ttt gcc 843
Leu Thr Gly Gln Met Ile Ala Val Ser Pro Glu Glu Val Glu Phe Ala
220 225 230 235
aag caa gcc atg ttt tca agg cac cca ggg atg agg aag tgg cct cgt 891
Lys Gln Ala Met Phe Ser Arg His Pro Gly Met Arg Lys Trp Pro Arg
240 245 250
caa tat gaa tgg ttc ttt atg aag atg agg ata gaa cat atc tgg ctt 939
Gln Tyr Glu Trp Phe Phe Met Lys Met Arg Ile Glu His Ile Trp Leu
255 260 265
cag aaa tgg tat gga ggc gca tcc agt att tca agg gag gaa tat ttc 987
Gln Lys Trp Tyr Gly Gly Ala Ser Ser Ile Ser Arg Glu Glu Tyr Phe
270 275 280
aaa gca gtt ccc aga aag gcc tga tggagtgaga agaaagtcct tggtgtttgc 1041
Lys Ala Val Pro Arg Lys Ala
285 290
acttaaataa aaaccttttc agtgatgcag ccagacagct attgaccact gtctctttgt 1101
tgaagggttc atagcagccc tgccatccct gcagcagaat gagagagggt gaacagggaa 1161
ctctatgcta gatttgagat taaagtggtc atttgcagat ctccaactca cacagatact 1221
tcacgtagat agtctttatt ccattgtatt caatccagac tcatcgattc agaaatcata 1281
taatagctgg tggtcaaaat gacatgttga gatcattgtt gtttcattgt ttaagaaaaa 1341
aaaaaaatgc ctgtacctac aatgtgattg ctttgtattg tgagagtatc tttgttgctt 1401
gctctgccaa atgcagtctt ggttctaagt tcacttgtga ccacgaagca gctgactgtg 1461
catcacgcag tcacaatatt gtttttaggg tgagggtggg aggactgtgt gtccgtggat 1521
tactcctcct gctggtggat tgcagatgca ttattaggtc atactggcta gaatgcagct 1581
tttctcccac cataacatga aaacagtgta agaacatagg gtgctttgtg catagccctt 1641
ctctatgtaa gcagccatgg cagtcattaa agagaaagga gtagctttga cattaagctc 1701
cccagatccc tgctgctcat acttctggca agggttcccc tctctcatgc atgaacaggg 1761
gcatccaaaa taagaagctc tccattctgt ggtggggaaa gcggagaggg gagtgggtga 1821
agctgggaaa gtaaaggcag cacgttacag aaggaagaaa ggaagccagt aactgagggc 1881
ccactgcctg cccggccctg ggccaggccc tcaacagaag ccatctcatt taagcccttg 1941
caaccaatga gatgcacgtc atcattggct cttacagaca agaaaactag actcagaggg 2001
gctgagtcca catcccagac agctcactgc agacacaggt ggagtggttc ctacaagaca 2061
tccagtttta acaacaaaag agttattgaa atgcatgggt agaaattgaa ccaggaaaat 2121
cagtaaagtg attgtaaaaa agaaggacta gcttgcctgg agatgatgtt tcttgctttt 2181
ggaaaaaaaa aaaaaagtct ctgaaatttg attcttacta cagatttaaa actttctaca 2241
tattatatgt aggagctcct agtgtttttg agaaattaga ctgtacctgt gtacacttct 2301
aaggtctaca tggacctatg tatatatatc taagacctct gatcattaaa acctataaag 2361
ggttgagctg tcccaagttt tctgtctttc tgtaatggct acaaactttc tttggtaggt 2421
tagggaggtt gtataacata aaaaacacat cactatatgt aggaaatata catttttcaa 2481
gtaaataaga gtgttattaa tgattatgaa cttttgctta acaaaataac atacaacgag 2541
agcttgagtt gtcaaaatat attttaatta tctattgcta aaaacatagt aagatgcaga 2601
gaattcttta tttgtcataa gccagtcctc aaaagagttc ctaacagtag tgatttctaa 2661
tatataagaa taaggtactt ctgagggaat tttatatttt cagagtttaa aattattgct 2721
actcccaatt tagaaaaatg gggagaaagc tggaagaaca aatgacatgc tcaaatgtat 2781
tgcataagtc aacctcacac cttaatactg ggagcttctc tgcctcctga tcctgtcttg 2841
cagataaggt cccctggcta ggtttgcgtt tatagtcagg ttccatttag ctcattaaag 2901
gtcactgctg cttcaaagga ctttgcccag tggatgccat tcataaccac agatgaatgt 2961
tatcagctat ttatccaaat tacaggaaat gaaacctgaa aaggttgggt aagaatagtg 3021
ttgaaaattc atagttttaa gtttgatggt ctccattcag gcaagtgtgt ttcagcaaat 3081
ctctagaaat ttacattgat taaaatgtta gaggctgttc tggaagttct agacatggca 3141
ataaggcaag aaaaagagat taaatgcata cagacctcaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa 3201
<210> 2
<211> 290
<212> PRT
<213> Homo sapiens
<400> 2
Met Ser Val Arg Arg Gly Arg Arg Pro Ala Arg Pro Gly Thr Arg Leu
1 5 10 15
Ser Trp Leu Leu Cys Cys Ser Ala Leu Leu Ser Pro Ala Ala Gly Tyr
20 25 30
Val Ile Val Ser Ser Val Ser Trp Ala Val Thr Asn Glu Val Asp Glu
35 40 45
Glu Leu Asp Ser Ala Ser Thr Glu Glu Ala Met Pro Ala Leu Leu Glu
50 55 60
Asp Ser Gly Ser Ile Trp Gln Gln Ser Phe Pro Ala Ser Ala His Lys
65 70 75 80
Glu Asp Ala His Leu Arg Pro Arg Ala Gly Ala Ala Arg Ala Arg Pro
85 90 95
Pro Pro Ala Pro Pro Gly Met Phe Ser Tyr Arg Arg Glu Gly Gly Gln
100 105 110
Thr Ala Ser Ala Pro Pro Gly Pro Arg Leu Arg Ala Ala Thr Ala Arg
115 120 125
Ser Leu Ala His Ala Ser Val Trp Gly Cys Leu Ala Thr Val Ser Thr
130 135 140
His Lys Lys Ile Gln Gly Leu Pro Phe Gly Asn Cys Leu Pro Val Ser
145 150 155 160
Asp Gly Pro Phe Asn Asn Ser Thr Gly Ile Pro Phe Phe Tyr Met Thr
165 170 175
Ala Lys Asp Pro Val Val Ala Asp Leu Met Lys Asn Pro Met Ala Ser
180 185 190
Leu Met Leu Pro Glu Ser Glu Gly Glu Phe Cys Arg Lys Asn Ile Val
195 200 205
Asp Pro Glu Asp Pro Arg Cys Val Gln Leu Thr Leu Thr Gly Gln Met
210 215 220
Ile Ala Val Ser Pro Glu Glu Val Glu Phe Ala Lys Gln Ala Met Phe
225 230 235 240
Ser Arg His Pro Gly Met Arg Lys Trp Pro Arg Gln Tyr Glu Trp Phe
245 250 255
Phe Met Lys Met Arg Ile Glu His Ile Trp Leu Gln Lys Trp Tyr Gly
260 265 270
Gly Ala Ser Ser Ile Ser Arg Glu Glu Tyr Phe Lys Ala Val Pro Arg
275 280 285
Lys Ala
290
<210> 3
<211> 1278
<212> DNA
<213> Mus musculus
<220>
<221> CDS
<222> (412)..(1278)
<400> 3
ggggtgcaat aactgagcct ggtgatgccc ttcttgttgg ctcagagaag ttaatcagct 60
tggtagagtc gcacagctga cgagcggagg ggtgcattga gcctgagctg tgaacgccca 120
ccctctggct gcaaaacgct tgccatcctg cggaaaacca agacacgcgt ggactctgcg 180
cccagcagcg gcggtggacg caggggactc tggtcgtgca gcagacttcg cttcttacgg 240
gagtgtaagg caatagggaa ccccggcccc cggactgatt ggagaccctc aacccgggaa 300
tcctatcacg aggagaaggg ttccgacgca cgctccgccg caggggggcg cccctggctg 360
gccgctgctt ggtcagtggt ccccgccaca gggcgcgtcg cctccaagaa g atg tcg 417
Met Ser
1
ctg tcc ggc agg gag cgt cct gct tgg cca ggg agt cgc ctg tcc tgg 465
Leu Ser Gly Arg Glu Arg Pro Ala Trp Pro Gly Ser Arg Leu Ser Trp
5 10 15
ttg cta tgc tgc agc gcc ctg ttg tcc cca gcc gcc ggc tac gtg atc 513
Leu Leu Cys Cys Ser Ala Leu Leu Ser Pro Ala Ala Gly Tyr Val Ile
20 25 30
gtg agc tcc gtg tcc tgg gct gtc acc aac gag gta gat gag gag ctg 561
Val Ser Ser Val Ser Trp Ala Val Thr Asn Glu Val Asp Glu Glu Leu
35 40 45 50
gac agt gca tcc act gag gag gcg ctg ccc gcg ctg ctg gag gac tcg 609
Asp Ser Ala Ser Thr Glu Glu Ala Leu Pro Ala Leu Leu Glu Asp Ser
55 60 65
agt agc atc tgg cag cag agc ttt ccg gcc tcg gcg cac aag gag gac 657
Ser Ser Ile Trp Gln Gln Ser Phe Pro Ala Ser Ala His Lys Glu Asp
70 75 80
acg cac ctg cga cct cgg ggc tcc gcc cgc gcc agg ccc gca ccg gcc 705
Thr His Leu Arg Pro Arg Gly Ser Ala Arg Ala Arg Pro Ala Pro Ala
85 90 95
gcg cgt ggc atg ttc tcc tac cgg cgg gag agc ggc tca tct gag gca 753
Ala Arg Gly Met Phe Ser Tyr Arg Arg Glu Ser Gly Ser Ser Glu Ala
100 105 110
tcc cct ggc ccc agg gtg cat gcc ggc acc gcc cgc tcc cta gcc cac 801
Ser Pro Gly Pro Arg Val His Ala Gly Thr Ala Arg Ser Leu Ala His
115 120 125 130
gct agc tcc tgg ggc tgt ctg gcc act gtg tcc acc cac gaa aag atc 849
Ala Ser Ser Trp Gly Cys Leu Ala Thr Val Ser Thr His Glu Lys Ile
135 140 145
caa gga ctg ccc ttt ggg agc tgc ctg gcc atc agt gat ggc ccc gtc 897
Gln Gly Leu Pro Phe Gly Ser Cys Leu Ala Ile Ser Asp Gly Pro Val
150 155 160
cac aac agc aca ggg atc cct ttc ttc tac atg aca gcc aag gac cct 945
His Asn Ser Thr Gly Ile Pro Phe Phe Tyr Met Thr Ala Lys Asp Pro
165 170 175
gcg gtg gct gac ctg gtg aag aat ccc aca gcc tcg ctg gtg ctg ccg 993
Ala Val Ala Asp Leu Val Lys Asn Pro Thr Ala Ser Leu Val Leu Pro
180 185 190
gag tct gag ggg gag ttt tgc aga aaa aac atc gtc gac cca gaa gac 1041
Glu Ser Glu Gly Glu Phe Cys Arg Lys Asn Ile Val Asp Pro Glu Asp
195 200 205 210
ccc cga tgt gcc cgg tta acg ctc acc ggc cgg atg gtc acg gtg cca 1089
Pro Arg Cys Ala Arg Leu Thr Leu Thr Gly Arg Met Val Thr Val Pro
215 220 225
cca ggg gag gtg gag ttc gcc aag caa gcc atg ttt tca agg cac cca 1137
Pro Gly Glu Val Glu Phe Ala Lys Gln Ala Met Phe Ser Arg His Pro
230 235 240
ggg atg agg aag tgg ccc cga cag tat gaa tgg ttc ttc atg aag atg 1185
Gly Met Arg Lys Trp Pro Arg Gln Tyr Glu Trp Phe Phe Met Lys Met
245 250 255
tgg gta gaa cac atc tgg ctt cag aaa tgg tat gga ggt gta tct gac 1233
Trp Val Glu His Ile Trp Leu Gln Lys Trp Tyr Gly Gly Val Ser Asp
260 265 270
atc ccg agg gag gaa tac ttc aag gca gct cca agg aag gcc tga 1278
Ile Pro Arg Glu Glu Tyr Phe Lys Ala Ala Pro Arg Lys Ala
275 280 285
<210> 4
<211> 288
<212> PRT
<213> Mus musculus
<400> 4
Met Ser Leu Ser Gly Arg Glu Arg Pro Ala Trp Pro Gly Ser Arg Leu
1 5 10 15
Ser Trp Leu Leu Cys Cys Ser Ala Leu Leu Ser Pro Ala Ala Gly Tyr
20 25 30
Val Ile Val Ser Ser Val Ser Trp Ala Val Thr Asn Glu Val Asp Glu
35 40 45
Glu Leu Asp Ser Ala Ser Thr Glu Glu Ala Leu Pro Ala Leu Leu Glu
50 55 60
Asp Ser Ser Ser Ile Trp Gln Gln Ser Phe Pro Ala Ser Ala His Lys
65 70 75 80
Glu Asp Thr His Leu Arg Pro Arg Gly Ser Ala Arg Ala Arg Pro Ala
85 90 95
Pro Ala Ala Arg Gly Met Phe Ser Tyr Arg Arg Glu Ser Gly Ser Ser
100 105 110
Glu Ala Ser Pro Gly Pro Arg Val His Ala Gly Thr Ala Arg Ser Leu
115 120 125
Ala His Ala Ser Ser Trp Gly Cys Leu Ala Thr Val Ser Thr His Glu
130 135 140
Lys Ile Gln Gly Leu Pro Phe Gly Ser Cys Leu Ala Ile Ser Asp Gly
145 150 155 160
Pro Val His Asn Ser Thr Gly Ile Pro Phe Phe Tyr Met Thr Ala Lys
165 170 175
Asp Pro Ala Val Ala Asp Leu Val Lys Asn Pro Thr Ala Ser Leu Val
180 185 190
Leu Pro Glu Ser Glu Gly Glu Phe Cys Arg Lys Asn Ile Val Asp Pro
195 200 205
Glu Asp Pro Arg Cys Ala Arg Leu Thr Leu Thr Gly Arg Met Val Thr
210 215 220
Val Pro Pro Gly Glu Val Glu Phe Ala Lys Gln Ala Met Phe Ser Arg
225 230 235 240
His Pro Gly Met Arg Lys Trp Pro Arg Gln Tyr Glu Trp Phe Phe Met
245 250 255
Lys Met Trp Val Glu His Ile Trp Leu Gln Lys Trp Tyr Gly Gly Val
260 265 270
Ser Asp Ile Pro Arg Glu Glu Tyr Phe Lys Ala Ala Pro Arg Lys Ala
275 280 285
【図1】ヒトCREG2 cDNAのヌクレオチドおよびアミノ酸
配列であり、配列番号1と同一配列を示す。最長ORF
は、139番から始まり1011番で終わる290個のアミノ酸残
基をコードしている。星印は下流のフレーム内ストップ
コドン(TGA)を示す。円で囲んだ部位は2種類のN-グリ
コシル化部位である。
配列であり、配列番号1と同一配列を示す。最長ORF
は、139番から始まり1011番で終わる290個のアミノ酸残
基をコードしている。星印は下流のフレーム内ストップ
コドン(TGA)を示す。円で囲んだ部位は2種類のN-グリ
コシル化部位である。
【図2】マウスCreg2 cDNAのヌクレオチドおよびアミノ
酸配列であり、配列番号3と同一配列を示す。最長ORF
は、412番から始まり1278番で終わる288個のアミノ酸残
基をコードしている。上流のフレーム内ストップコドン
(TAA、TAA、TAG)には下線を引いてある。下流のフレ
ーム内ストップコドン(TGA)は星印で示す。円で囲ん
だ部位は2種類のN-グリコシル化部位である。
酸配列であり、配列番号3と同一配列を示す。最長ORF
は、412番から始まり1278番で終わる288個のアミノ酸残
基をコードしている。上流のフレーム内ストップコドン
(TAA、TAA、TAG)には下線を引いてある。下流のフレ
ーム内ストップコドン(TGA)は星印で示す。円で囲ん
だ部位は2種類のN-グリコシル化部位である。
【図3】ヒトCREG2、マウスCreg2、ヒトCREG(GenBank
No. AF084523)、マウスCREG(GenBank No. AF08452
4)、ハエCREG(GenBank No.AF084522)のアミノ酸配列
の比較である。保存された残基は黒い箱中の白文字で、
保存性の置換はカゲ付き箱で示す。
No. AF084523)、マウスCREG(GenBank No. AF08452
4)、ハエCREG(GenBank No.AF084522)のアミノ酸配列
の比較である。保存された残基は黒い箱中の白文字で、
保存性の置換はカゲ付き箱で示す。
【図4】ヒトCREG2遺伝子のノーザンブロット分析の結
果である。Poly(A)+RNAは、心臓(レーン1)、脳(レー
ン2)、肝臓(レーン3)、膵臓(レーン4)、胎盤(レ
ーン5)、および肺(レーン6)に由来している。
果である。Poly(A)+RNAは、心臓(レーン1)、脳(レー
ン2)、肝臓(レーン3)、膵臓(レーン4)、胎盤(レ
ーン5)、および肺(レーン6)に由来している。
【図5】ヒトCREG2遺伝子のノーザンブロット分析の結
果である。Poly(A)+RNAは、小脳(レーン1)、大脳皮質
(レーン2)、髄質(レーン3)、脊髄(レーン4)、大
脳後頭極(レーン5)、前頭葉(レーン6)、側頭葉(レ
ーン7)、および果核(レーン8)に由来している。
果である。Poly(A)+RNAは、小脳(レーン1)、大脳皮質
(レーン2)、髄質(レーン3)、脊髄(レーン4)、大
脳後頭極(レーン5)、前頭葉(レーン6)、側頭葉(レ
ーン7)、および果核(レーン8)に由来している。
【図6】ヒトCREG2遺伝子のノーザンブロット分析の結
果である。Poly(A)+RNAは、扁桃体(レーン1)、尾状核
(レーン2)、脳梁(レーン3)、海馬(レーン4)、全
脳(レーン5)、黒質(レーン6)、および視床(レーン
7)に由来している。
果である。Poly(A)+RNAは、扁桃体(レーン1)、尾状核
(レーン2)、脳梁(レーン3)、海馬(レーン4)、全
脳(レーン5)、黒質(レーン6)、および視床(レーン
7)に由来している。
【図7】マウスCreg2遺伝子のノーザンブロット分析の
結果である。Poly(A)+RNAは、心臓(レーン1)、脳(レ
ーン2)、脾臓(レーン3)、肺(レーン4)、肝臓(レ
ーン5)、骨格筋(レーン6)、および腎臓(レーン7)
に由来している。
結果である。Poly(A)+RNAは、心臓(レーン1)、脳(レ
ーン2)、脾臓(レーン3)、肺(レーン4)、肝臓(レ
ーン5)、骨格筋(レーン6)、および腎臓(レーン7)
に由来している。
【図8】ヒトCREG2またはマウスCreg2のcDNA、若しくは
それらの変異体をトランスフェクションした細胞の全細
胞抽出物に対するウェスタンブロット分析の結果であ
る。C末端にmycタグの存在するCREG2(レーン1、2、5、
6)、Creg2(レーン3、4、11、12)、CREG2(N165Q、N1
66Q)(レーン7、8)、Creg2(N164Q、N186Q)(レーン
13、14)、Δ46NCREG2(レーン9、10)、またはΔ46NCr
eg2(レーン15、16)をそれぞれ発現させた。細胞抽出
物は、PNGase Fの非存在(レーン1、3)または存在(レ
ーン2、4)条件下で、製造元(TaKaRa)のプロトコルに
従いインキュベーションを行った。ツニカマイシン(レ
ーン6、8、10、12、14、16)あるいは溶剤としてDMSO
(レーン5、7、9、11、13、15)を細胞培養に添加し(2
0μg/ml)、12時間後に細胞を収穫した。ウェスタンブ
ロット分析は抗-myc抗体(MBL)により、Enhanced Chem
iluminescence(ECL)detection system(Amersham)を
用いて行った。
それらの変異体をトランスフェクションした細胞の全細
胞抽出物に対するウェスタンブロット分析の結果であ
る。C末端にmycタグの存在するCREG2(レーン1、2、5、
6)、Creg2(レーン3、4、11、12)、CREG2(N165Q、N1
66Q)(レーン7、8)、Creg2(N164Q、N186Q)(レーン
13、14)、Δ46NCREG2(レーン9、10)、またはΔ46NCr
eg2(レーン15、16)をそれぞれ発現させた。細胞抽出
物は、PNGase Fの非存在(レーン1、3)または存在(レ
ーン2、4)条件下で、製造元(TaKaRa)のプロトコルに
従いインキュベーションを行った。ツニカマイシン(レ
ーン6、8、10、12、14、16)あるいは溶剤としてDMSO
(レーン5、7、9、11、13、15)を細胞培養に添加し(2
0μg/ml)、12時間後に細胞を収穫した。ウェスタンブ
ロット分析は抗-myc抗体(MBL)により、Enhanced Chem
iluminescence(ECL)detection system(Amersham)を
用いて行った。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C12N 1/21 C12Q 1/68 A
5/10 C12N 15/00 ZNAA
C12Q 1/68 5/00 A
Fターム(参考) 4B024 AA01 BA80 CA04 CA12 DA03
HA17
4B063 QA13 QQ08 QQ43 QR32 QR55
QR62 QR77 QS25 QS34 QX07
4B065 AA91Y AA93X AA93Y AB01
CA24 CA44
4H045 AA10 AA11 AA20 BA10 CA45
DA75 EA21 EA50 FA74
Claims (22)
- 【請求項1】 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵
素USP17の基質タンパク質であって、配列番号2のアミ
ノ酸配列を有するヒトタンパク質CREG2をコードするヒ
ト遺伝子。 - 【請求項2】 cDNAが配列番号1の塩基配列を有する請
求項1のヒト遺伝子。 - 【請求項3】 脳特異的調節を受ける脱ユビキチン化酵
素USP17の基質タンパク質であって、配列番号4のアミ
ノ酸配列を有するマウスタンパク質Creg2をコードする
マウス遺伝子。 - 【請求項4】 cDNAの一部が配列番号3の塩基配列を有
する請求項3のマウス遺伝子。 - 【請求項5】 請求項1のヒト遺伝子のゲノムDNA、mRN
A、cDNAまたはそれらの相補配列から精製されたポリヌ
クレオチド。 - 【請求項6】 請求項3のマウス遺伝子のゲノムDNA、m
RNA、cDNAまたはそれらの相補配列から精製されたポリ
ヌクレオチド。 - 【請求項7】 請求項5のポリヌクレオチドにストリン
ジェント条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチ
ドプローブ。 - 【請求項8】 請求項6のポリヌクレオチドにストリン
ジェント条件下でハイブリダイズするオリゴヌクレオチ
ドプローブ。 - 【請求項9】 請求項5のポリヌクレオチドをPCR増幅
するオリゴヌクレオチドプライマーセット。 - 【請求項10】 請求項6のポリヌクレオチドをPCR増
幅するオリゴヌクレオチドプライマーセット。 - 【請求項11】 請求項5のポリヌクレオチドを保有す
る組換えベクター。 - 【請求項12】 請求項6のポリヌクレオチドを保有す
る組換えベクター。 - 【請求項13】 請求項11の組換えベクターによる形
質転換体細胞。 - 【請求項14】 請求項12の組換えベクターによる形
質転換体細胞。 - 【請求項15】 請求項1の遺伝子の発現産物であっ
て、配列番号2のアミノ酸配列を有するヒトCREG2。 - 【請求項16】 請求項13の形質転換体細胞によって
産生される請求項15のヒトCREG2。 - 【請求項17】 請求項3の遺伝子の発現産物であっ
て、配列番号4のアミノ酸配列を有するマウスCreg2。 - 【請求項18】 請求項14の形質転換体細胞によって
産生される請求項17のマウスCreg2。 - 【請求項19】 配列番号2における連続5アミノ酸残
基以上のアミノ酸配列からなるオリゴペプチド。 - 【請求項20】 配列番号4における連続5アミノ酸残
基以上のアミノ酸配列からなるオリゴペプチド。 - 【請求項21】 請求項15のヒトCREG2を認識する抗
体。 - 【請求項22】 請求項17のマウスCreg2を認識する
抗体。
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---|---|---|---|
JP2002061776A JP2003259871A (ja) | 2002-03-07 | 2002-03-07 | 脳特異的発現を示す分泌タンパク質creg2とその利用 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016061858A1 (zh) * | 2014-10-21 | 2016-04-28 | 乐普(北京)医疗器械股份有限公司 | 一种含重组hCREG蛋白的医疗器械及其制备方法 |
JP2016533356A (ja) * | 2013-10-21 | 2016-10-27 | セントレ ナシオナル デ ラ ルシェルシェ シエンティフィーク セエヌエールエス | 細胞分化マーカー及びその使用 |
CN109939222A (zh) * | 2019-04-26 | 2019-06-28 | 中国人民解放军北部战区总医院 | Creg蛋白用于促进骨骼肌再生的医药用途 |
-
2002
- 2002-03-07 JP JP2002061776A patent/JP2003259871A/ja active Pending
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CN109939222B (zh) * | 2019-04-26 | 2023-11-03 | 中国人民解放军北部战区总医院 | Creg蛋白用于促进骨骼肌再生的医药用途 |
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