[go: up one dir, main page]

JP2003252947A - 熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品、その製造方法およびそれに使用される組成物 - Google Patents

熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品、その製造方法およびそれに使用される組成物

Info

Publication number
JP2003252947A
JP2003252947A JP2002055976A JP2002055976A JP2003252947A JP 2003252947 A JP2003252947 A JP 2003252947A JP 2002055976 A JP2002055976 A JP 2002055976A JP 2002055976 A JP2002055976 A JP 2002055976A JP 2003252947 A JP2003252947 A JP 2003252947A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxyl groups
molecular weight
polyoxyalkylene polyol
polyurethane elastomer
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002055976A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4114371B2 (ja
Inventor
Joichi Saito
譲一 斎藤
Hitoshi Shimoma
仁 下間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2002055976A priority Critical patent/JP4114371B2/ja
Publication of JP2003252947A publication Critical patent/JP2003252947A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4114371B2 publication Critical patent/JP4114371B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】低硬度かつ圧縮永久歪みが低く、成形性に優れ
た熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品の提供。 【解決手段】数平均分子量4000〜12000、平均
水酸基数が2〜3のポリオキシアルキレンポリオールと
トリレンジイソシアネートとを反応して得られるイソシ
アネート基末端プレポリマー(i)、および、数平均分
子量4000〜12000、平均水酸基数2超〜3のポ
リオキシアルキレンポリオールを主成分とする硬化剤
(ii)を混合し反応させて得られる熱硬化性ポリウレ
タンエラストマー成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱硬化性ポリウレタ
ンエラストマー成形品、その製造方法および2液型硬化
性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】熱硬化性ポリウレタンエラストマーは、
耐摩耗性、機械物性、耐溶剤性、耐油性に優れているこ
とから、ロール、キャスター等の工業部品、ソリッドタ
イヤ、ベルト等の自動車部品、紙送りロール、複写機用
ロール等のOA機器部品の他、スポーツ、レジャー用品
など広範囲に利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の一般的
な熱硬化性ポリウレタンエラストマーは、JIS K6
301で規定されるスプリング式硬さ試験機のA型によ
る硬度(以下、「JIS A硬度」という)が50〜1
00程度のものであり、特に、柔軟性を要求される用途
には、さらに低硬度のエラストマーが必要であった。
【0004】低硬度の熱硬化性ポリウレタンエラストマ
ーを得る方法として、大量の可塑剤を添加する方法が提
案されたが、強度の低下、圧縮歪みの増大、可塑剤のブ
リードによる表面粘着性の問題があった。また、官能基
数の低い原料を用いて架橋密度を下げる方法も提案され
たが、耐摩耗性や耐薬品性の低下、圧縮永久歪みの著し
い増大の問題があった。さらに、ジフェニルメタンジイ
ソシアネートやカルボジイミド変性ジフェニルメタンジ
イソシアネートと高分子量ポリオールと多官能の硬化剤
を使用し、低硬度かつ圧縮永久歪みを改良する方法が提
案された(特開平8−151423号公報)が、原料組
成物の粘度が高く、成形不良が起こりやすい問題があっ
た。
【0005】したがって、圧縮永久歪みの増大を伴うこ
となく、低硬度が実現でき、なおかつ成形性の良好な熱
硬化性ポリウレタンエラストマーへの要求が高まってい
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する下記の発明である。数平均分子量4000〜120
00、平均水酸基数が2〜3のポリオキシアルキレンポ
リオール(a)とトリレンジイソシアネートとを反応し
て得られるイソシアネート基末端プレポリマー(i)、
および数平均分子量4000〜12000、平均水酸基
数2〜3のポリオキシアルキレンポリオール(b)を主
成分とする硬化剤(ii)[ただし、(a)と(b)の
少なくとも一方は平均水酸基数が2を超える。]を混合
し反応させて得られる熱硬化性ポリウレタンエラストマ
ー成形品であって、JIS K 6301で規定される
圧縮永久歪みが7%以下、かつJIS K6301で規
定されるスプリング式硬さ試験機のA型による硬度が4
0以下である熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形
品。
【0007】数平均分子量4000〜12000、平均
水酸基数が2〜3のポリオキシアルキレンポリオール
(a)とトリレンジイソシアネートとを反応して得られ
るイソシアネート基末端プレポリマー(i)、および数
平均分子量4000〜12000、平均水酸基数2〜3
のポリオキシアルキレンポリオール(b)を主成分とす
る硬化剤(ii)[ただし、(a)と(b)の少なくと
も一方は平均水酸基数が2を超える。]を混合し反応さ
せる、熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品の製造
方法であって、JIS K 6301で規定される圧縮
永久歪みが7%以下、かつJIS K6301で規定さ
れるスプリング式硬さ試験機のA型による硬度が40以
下である熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品の製
造方法。
【0008】数平均分子量4000〜12000、平均
水酸基数が2〜3のポリオキシアルキレンポリオール
(a)とトリレンジイソシアネートとを反応して得られ
るイソシアネート基末端プレポリマー(i)、および数
平均分子量4000〜12000、平均水酸基数2〜3
のポリオキシアルキレンポリオール(b)を主成分とす
る硬化剤(ii)[ただし、(a)と(b)の少なくと
も一方は平均水酸基数が2を超える。]からなる2液型
硬化性組成物であって、低分子可塑剤を含まないことを
特徴とし、かつ得られる硬化物のJIS K 6301
で規定される圧縮永久歪みが7%以下、かつJIS K
6301で規定されるスプリング式硬さ試験機のA型
による硬度が40以下である、2液型硬化性組成物。
【0009】
【発明の実施の形態】(プレポリマー)本発明におい
て、イソシアネート基末端プレポリマーの原料としてト
リレンジイソシアネートを使用する。トリレンジイソシ
アネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、またはそれら
の混合物が挙げられるが、2,4−トリレンジイソシア
ネートを全トリレンジイソシアネート100質量部中7
0質量部以上含有するものが好ましい。
【0010】トリレンジイソシアネートと他のポリイソ
シアネート化合物を併用してもよいが、他のポリイソシ
アネート化合物の割合は、全イソシアネート100質量
部中20質量部以下が好ましく、特に10質量部以下が
好ましく、併用しないことがもっとも好ましい。
【0011】本発明において、イソシアネート基末端プ
レポリマーの原料として、数平均分子量4000〜12
000、平均水酸基数が2〜3以下のポリオキシアルキ
レンポリオールを使用する。ポリオキシアルキレンポリ
オールは、開始剤の存在下、公知の方法によりアルキレ
ンオキシドを反応させて製造できる。
【0012】開始剤としては2〜8個の活性水素原子を
有する化合物が使用でき、具体的には、エチレングルコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等の
2価アルコール;トリメチロールプロパン、トリメチロ
ールエタン、グリセリン、1,2,4−ブタントリオー
ル、1,2,6−ヘキサントリオール等の3価アルコー
ル;ペンタエリスリトール、エリスリトール等の4価ア
ルコール;ソルビトール、ジペンタエリスリトール等の
6価アルコール;トリペンタエリスリトール、ショ糖等
の8価アルコール;エチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン、トリレンジアミン等のジアミン;モノエタノ
ールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン
等のアルカノールアミン;ビスフェノールA等のフェノ
ール;等が挙げられる。
【0013】これらの化合物を目標の平均水酸基数とな
るように混合して開始剤として使用できる。開始剤とし
ては、2価アルコール、3価アルコールまたはそれらの
混合物が好ましい。
【0014】アルキレンオキシドとしては、プロピレン
オキシド、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレ
ンオキシド、エチレンオキシドなどが挙げられ、プロピ
レンオキシドまたはプロピレンオキシドと他のアルキレ
ンオキシドの併用が好ましい。プロピレンオキシドのみ
が好ましく、他のアルキレンオキシドを併用する場合で
も、プロピレンオキシドの割合は70質量%以上が好ま
しい。
【0015】ポリオキシアルキレンポリオールの分子量
は4000〜12000である。分子量が4000未満
では架橋間分子量が低いため得られる成形品の硬度が高
くなり、分子量12000超過では架橋間分子量が高い
ため圧縮永久歪みが増大する。
【0016】ポリオキシアルキレンポリオールの平均水
酸基数は2〜3である。平均水酸基数が2未満である
と、架橋密度が低下し圧縮永久歪みが高くなるため好ま
しくない。また、平均水酸基数が3を超えると、架橋密
度の増加により硬度が高くなり、プレポリマーの粘度も
著しく増大して作業性が低下するので好ましくない。な
お、後述するように、イソシアネート基末端プレポリマ
ーの原料のポリオールか、または、硬化剤に含まれるポ
リオールの少なくともいずれかが、2を超えていること
が必須である。
【0017】さらに、該ポリオキシアルキレンポリオー
ルの総不飽和度は0.07以下であることが好ましく、
特に0.05以下、さらに0.03以下が好ましい。総
不飽和度が0.07超過では架橋密度が低下し圧縮永久
歪みが増大するので好ましくない。なお、総不飽和度は
meq/gで表されるものである。
【0018】ポリオールは2種以上の混合物であっても
よく、その場合は混合物の数平均分子量、平均水酸基
数、総不飽和度が上記の範囲内であればよい。
【0019】イソシアネート基末端プレポリマーは、ト
リレンジイソシアネートと上記ポリオールとを、イソシ
アネート基/水酸基(モル比)が1.5〜20、さらに
1.8〜15、特に2.0〜10となる割合で反応させ
ることにより製造できる。上記モル比が1.5未満で
は、プレポリマーの粘度が高くなり作業性が低下し、一
方モル比が20超過では、発泡しやくすくなり好ましく
ない。
【0020】プレポリマーのイソシアネート基含有量
(質量基準)は0.6〜8%が好ましく、特に0.8〜
6%、さらに1〜4%が好ましい。イソシアネート基含
有量が0.6%未満では、プレポリマーの粘度が高くな
り作業性が低下し、一方イソシアネート基含有量が15
%超過では発泡しやすくなり好ましくない。
【0021】イソシアネート基末端プレポリマーは公知
の方法で製造することができる。例えば、トリレンジイ
ソシアネートと上記ポリオールとを乾燥窒素気流下、6
0〜100℃で1〜20時間加熱反応することによって
得られる。
【0022】(硬化剤)本発明において、硬化剤とし
て、数平均分子量4000〜12000、平均水酸基数
2〜3のポリオキシアルキレンポリオールを主成分とす
る硬化剤を使用する。該ポリオキシアルキレンポリオー
ルは、イソシアネート基末端プレポリマーの原料として
用いるものと同様のものが使用できる。
【0023】平均水酸基数は2〜3である。平均水酸基
数が2未満であると、架橋密度が低下し硬度は低くなる
ものの圧縮永久歪みが高くなり、成形物表面の粘着性も
増大するため好ましくない。また、平均水酸基数が3超
過では、架橋密度の増加により硬度が高くなるので好ま
しくない。
【0024】なお、上述のように、イソシアネート基末
端プレポリマーに用いたポリオキシアルキレンポリオー
ルもしくは、硬化剤に用いるポリオキシアルキレンポリ
オールの少なくとも一方が平均水酸基数が2を超えるこ
とが必要である。本発明においては、硬化剤に用いるポ
リオキシアルキレンポリオールの平均水酸基数が2を超
えていることが好ましく、好ましくは2.2〜3.0で
ある。
【0025】ポリオキシアルキレンポリオールの構造、
平均分子量、総不飽和度の点は、イソシアネート基末端
プレポリマーの原料として用いるポリオキシアルキレン
ポリオールと同様である。なお、硬化剤に使用するポリ
オキシアルキレンポリオールは前記イソシアネート基末
端プレポリマーに使用したポリオキシアルキレンポリオ
ールと同一でも異なっていてもよい。
【0026】本発明においては、硬化剤として、特定の
ポリオキシアルキレンポリオールを用いることにより、
本発明のイソシアネート基末端プレポリマーと混合性が
よく、またイソシアネート基末端プレポリマーと混合し
た際に、減粘効果があるので、作業性がよい。
【0027】(熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形
品の製造方法)本発明において、イソシアネート基末端
プレポリマーと硬化剤を反応させることにより熱硬化性
ポリウレタンエラストマー成形品を製造できる。イソシ
アネート基末端プレポリマーと硬化剤とを反応させる場
合の使用割合は、イソシアネート基/水酸基のモル比が
0.9〜1.2、好ましくは0.95〜1.15となる
ような割合が好ましい。0.9未満では圧縮永久歪みの
増大、強度の低下が著しく、1.2超過では硬度の増
加、発泡等の問題がある。
【0028】また、イソシアネート基末端プレポリマー
100質量部に対する硬化剤の使用割合は50〜500
質量部とすることが好ましく、50〜350質量部が特
に好ましい。硬化剤の割合が50質量部未満ではプレポ
リマーの充分な減粘効果が得られず、500質量部超過
ではプレポリマーと混合した際に、分散性が悪くなり、
充分に均質化せず、成形不良を起こしやすい問題があ
る。
【0029】本発明のイソシアネート基末端プレポリマ
ーと硬化剤は混合した直後の粘度(25℃)が、200
00mPa・s以下であることが好ましい。このような
粘度範囲とすることにより、作業性を良好にし、成型不
良の問題が起きにくい。また、このような粘度範囲を可
塑剤を配合することなく、達成することが肝要である。
本発明においては、可塑剤を配合しないことを特徴とす
る。
【0030】イソシアネート基末端プレポリマーと硬化
剤を反応させる際に公知のウレタン化反応触媒が使用で
きる。例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫
ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、2−エチル
ヘキサン酸錫等の有機錫化合物;鉄アセチルアセトナー
ト、塩化第二鉄等の鉄化合物;トリエチルアミン、トリ
エチレンジアミン等の三級アミン系等が挙げられる。中
でも有機錫化合物が好ましい。
【0031】触媒の添加量は、プレポリマーと硬化剤と
の合計100質量部に対して、0.0001〜0.1質
量部が好ましく、0.001〜0.01質量部が特に好
ましい。0.0001質量部未満では成形品が脱型可能
になるまでの時間が長くなり、0.1質量部超過では反
応成分混合後のポットライフが短くなりすぎて、いずれ
も好ましくない。
【0032】本発明において、上記イソシアネート基末
端プレポリマーや硬化剤に、必要に応じて充填剤、補強
剤、安定剤、難燃剤、離型剤、防黴剤等の添加剤を配合
してもよい。
【0033】充填剤や補強剤の例としては、カーボンブ
ラック、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化チ
タン、シリカ、ガラス、骨粉、木粉、繊維フレーク等
が、安定剤の例としては、酸化防止剤、UV吸収剤、光
安定剤等が、難燃剤の例としては、クロロアルキルホス
フェート、ジメチルメチルホスホネート、アンモニウム
ポリホスフェート、有機臭素化合物等が、離型剤の例と
しては、ワックス、石鹸類、シリコンオイル等が、防黴
剤の例としてはペンタクロロフェノール、ペンタクロロ
フェノールラウレート、ビス(トリ−n−ブチル錫)オ
キシド等が挙げられる。
【0034】本発明において、熱硬化性軟質ポリウレタ
ンエラストマー成形品は、イソシアネート基末端プレポ
リマーと硬化剤を混合後、金型を用いて成形できる。こ
の場合、金型の温度は60〜150℃が好ましく、80
〜130℃が特に好ましい。60℃より低いと硬化不良
を起こして硬化時間が長くなり、150℃より高くなる
と反応が速すぎて、該組成物が金型全体に広がる前に硬
化したり、熱劣化により着色を起こしたりして、いずれ
も好ましくない。また、得られた成形品は脱型後、必要
に応じて60〜100℃で数時間加熱することにより架
橋反応を完結できる(後硬化)。場合によっては、さら
に、室温で1〜3日間養生することにより残存するイソ
シアネート基を消失させることができる。
【0035】金型への注型方法としては、一般的に用い
られる各種注型方法の他、反応射出成形(RIM)法も
利用できる。さらに、本発明の2液型硬化性組成物をエ
アレススプレー等により各種基材に対してコーティング
し、該基材上で硬化させて成形品とすることも可能であ
る。
【0036】(熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形
品)このようにして得られる成形品は、JIS K 6
301で規定される圧縮永久歪みが7%以下であり、特
に3%以下であることが好ましい。また、JISK 6
301で規定されるスプリング式硬さ試験機のA型によ
る硬度が40以下であり、30以下が好ましい。すなわ
ち、本発明の熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品
は、圧縮永久歪みを低く維持しつつ、低硬度を達成でき
る。しかも、成形性に優れる効果を有する。
【0037】したがって、本発明の熱硬化性ポリウレタ
ンエラストマー成形品の用途としては、各種ロール類、
防振材、衝撃吸収材などに使用できる。また、シーリン
グ材、ポッティング材、コーキング材、コーティング材
などの用途にも使用できる。
【0038】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。部は質量部を示す。例1〜3は実施例であり、例4
〜5は比較例である。
【0039】(評価項目と測定方法) (1)イソシアネート基含有量(NCO基含量):JI
S K 1603に準じて測定した。 (2)粘度:E型粘度計EHD−R型((株)東京計器
製)を用い、測定温度25℃、サンプル量1.5ml、
標準ローター(1°34’)を使用して測定した。
【0040】(3)水酸基価:JIS K 1557に
準じて測定した。 (4)圧縮永久歪み:JIS K 6301に準じて、
直径29mm、厚さ12.7mmのサンプルについて、
その厚さの75%に圧縮固定して70℃で22時間加熱
した後、室温に30分間放置後、その厚さを測定して算
出した。
【0041】(5)表面硬度:JIS K 6301に
準じて、圧縮永久歪み測定サンプル(直径29mm、厚
さ12.7mm)についてスプリング式硬さ試験機のA
型を用いて測定した。 (6)引張試験:JIS K 6301に準じて、厚さ
2mmのシートを用いたダンベル状3号試験片につい
て、引張速度毎分50mm、温度23℃、相対温度65
%の雰囲気下で測定した。
【0042】(7)成形性:110℃に保持した加熱炉
中のシート用金型(厚さ2mm×300mm四方)に2
00g注型し、30分間加熱硬化させた際に、金型の4
角に樹脂が行き渡っており、なおかつ、脱型後80℃で
5時間加熱して得られた成形品の外観を観察した際に泡
が無く、さらに成形品全体の硬度が均一なものを「良
好」とした。
【0043】(原料)ポリオールA1〜A5として、表
1に示す開始剤を用い、亜鉛ヘキサシアノコバルテート
錯体触媒を用いて製造した、表1に示す性状を有するポ
リオキシプロピレンポリオールを使用した。また、イソ
シアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネー
ト(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネ
ート(2,6−TDI)、ジフェニルメタンジイソシア
ネート(MDI)、カルボジイミド変性ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(変性MDI)(イソシアネート基
含有量29%)を使用した。
【0044】(プレポリマーの製造方法)撹拌機、滴下
漏斗、窒素導入管および温度計を取り付けた4ツ口フラ
スコに、表2に示すイソシアネートを仕込み、乾燥窒素
気流下、撹拌しながら、表2に示すポリオールを投入し
た。フラスコ内温を90℃に保ち、5時間反応させてイ
ソシアネート基末端プレポリマーを製造した。得られた
プレポリマーのイソシアネート基含有量、粘度を表2に
示す。
【0045】(硬化剤の製造方法)表3に示すポリオー
ルを表3に示す部数と、ジブチル錫ジラウレート(DB
TDL)を表3に示す部数とを混合して、硬化剤を製造
した。得られた硬化剤の平均分子量、平均水酸基価、平
均水酸基数、粘度を表3に示した。
【0046】(実施例1〜3および比較例1〜2)表4
に示す組合せのプレポリマーと硬化剤を各々減圧脱泡
後、撹拌機を用いて気泡を巻き込まないように、約3分
間混合し、粘度を測定した(表中、配合粘度)。これを
110℃に保持した加熱炉中の圧縮永久歪み測定サンプ
ル用金型および引張試験測定シート用金型に注型し、3
0分間加熱硬化した後、脱型してさらに80℃で5時間
加熱して各々成形品を得た。それらの物性および成形性
の評価結果を表4に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【発明の効果】圧縮永久歪みが低く、低硬度であり、か
つ成形性に優れた熱硬化性ポリウレタンエラストマー成
形品が得られる効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA53 AF18Y AF25Y AH17 BA02 BB01 BC03 BC06 4J034 DA01 DB04 DB05 DB07 DG03 DG04 DG05 DG08 DG09 DG14 DG16 DG22 HA01 HA02 HA07 HA11 HC12 HC61 HC71 JA01 JA38 JA42 QA05 QA07 QB13 QB14 QD02 QD03 RA07 RA08 RA15

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】数平均分子量4000〜12000、平均
    水酸基数が2〜3のポリオキシアルキレンポリオール
    (a)とトリレンジイソシアネートとを反応して得られ
    るイソシアネート基末端プレポリマー(i)、および数
    平均分子量4000〜12000、平均水酸基数2〜3
    のポリオキシアルキレンポリオール(b)を主成分とす
    る硬化剤(ii)[ただし、(a)と(b)の少なくと
    も一方は平均水酸基数が2を超える。]を混合し反応さ
    せて得られる熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品
    であって、 JIS K 6301で規定される圧縮永久歪みが7%
    以下、かつJIS K6301で規定されるスプリング
    式硬さ試験機のA型による硬度が40以下である熱硬化
    性ポリウレタンエラストマー成形品。
  2. 【請求項2】数平均分子量4000〜12000、平均
    水酸基数が2〜3のポリオキシアルキレンポリオール
    (a)とトリレンジイソシアネートとを反応して得られ
    るイソシアネート基末端プレポリマー(i)、および数
    平均分子量4000〜12000、平均水酸基数2〜3
    のポリオキシアルキレンポリオール(b)を主成分とす
    る硬化剤(ii)[ただし、(a)と(b)の少なくと
    も一方は平均水酸基数が2を超える。]を混合し反応さ
    せる、熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品の製造
    方法であって、 JIS K 6301で規定される圧縮永久歪みが7%
    以下、かつJIS K6301で規定されるスプリング
    式硬さ試験機のA型による硬度が40以下である熱硬化
    性ポリウレタンエラストマー成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】前記プレポリマーと前記硬化剤とを混合さ
    せた直後の粘度が20000mPa・s以下である、請
    求項2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】前記プレポリマーの製造に用いられるポリ
    オキシアルキレンポリオールの総不飽和度が0.07m
    eq/g以下である、請求項2または3に記載の製造方
    法。
  5. 【請求項5】可塑剤を用いないことを特徴とする、請求
    項2、3または4に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】数平均分子量4000〜12000、平均
    水酸基数が2〜3のポリオキシアルキレンポリオール
    (a)とトリレンジイソシアネートとを反応して得られ
    るイソシアネート基末端プレポリマー(i)、および数
    平均分子量4000〜12000、平均水酸基数2〜3
    のポリオキシアルキレンポリオール(b)を主成分とす
    る硬化剤(ii)[ただし、(a)と(b)の少なくと
    も一方は平均水酸基数が2を超える。]からなる2液型
    硬化性組成物であって、低分子可塑剤を含まないことを
    特徴とし、 かつ得られる硬化物のJIS K 6301で規定され
    る圧縮永久歪みが7%以下、かつJIS K 6301
    で規定されるスプリング式硬さ試験機のA型による硬度
    が40以下である、2液型硬化性組成物。
JP2002055976A 2002-03-01 2002-03-01 熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品、その製造方法およびそれに使用される組成物 Expired - Fee Related JP4114371B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002055976A JP4114371B2 (ja) 2002-03-01 2002-03-01 熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品、その製造方法およびそれに使用される組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002055976A JP4114371B2 (ja) 2002-03-01 2002-03-01 熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品、その製造方法およびそれに使用される組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003252947A true JP2003252947A (ja) 2003-09-10
JP4114371B2 JP4114371B2 (ja) 2008-07-09

Family

ID=28666674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002055976A Expired - Fee Related JP4114371B2 (ja) 2002-03-01 2002-03-01 熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品、その製造方法およびそれに使用される組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4114371B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005097860A1 (en) * 2004-04-05 2005-10-20 Bayer Materialscience Ag Low-hardness thermosetting polyurethane elastomer and production method thereof
JP2007025282A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Canon Chemicals Inc トナー供給ローラ
JP2007025283A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Canon Chemicals Inc トナー供給ローラ
JP2008056941A (ja) * 2007-10-15 2008-03-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 導電性ウレタン組成物および導電性ローラ
JP2012021113A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Dic Corp 熱硬化性ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いてなるウレタンエラストマー成形品
JP2014227509A (ja) * 2013-05-24 2014-12-08 株式会社ブリヂストン 車両用シートパッドの製造方法及び車両用シートパッド
CN111019089A (zh) * 2019-12-20 2020-04-17 万华化学(北京)有限公司 一种聚氨酯复合材料及其制备方法
CN114292365A (zh) * 2021-12-28 2022-04-08 上海普利生机电科技有限公司 低粘度、高断裂伸长率、高强度的弹性体光敏树脂组合物

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06261968A (ja) * 1992-12-09 1994-09-20 Fukuyama Seisakusho:Kk パターゴルフコース
KR101113866B1 (ko) 2004-03-19 2012-03-02 엘지전자 주식회사 기록매체내에 기록되는 데이터 구조 및 데이터 기록방법과기록장치
JP5144265B2 (ja) 2004-09-14 2013-02-13 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド 記録媒体及び記録媒体の記録再生方法及び装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005097860A1 (en) * 2004-04-05 2005-10-20 Bayer Materialscience Ag Low-hardness thermosetting polyurethane elastomer and production method thereof
KR101172920B1 (ko) * 2004-04-05 2012-08-10 바이엘 머티리얼사이언스 아게 저경도 열경화성 폴리우레탄 엘라스토머 및 그의 제조 방법
JP2007025282A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Canon Chemicals Inc トナー供給ローラ
JP2007025283A (ja) * 2005-07-15 2007-02-01 Canon Chemicals Inc トナー供給ローラ
JP2008056941A (ja) * 2007-10-15 2008-03-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd 導電性ウレタン組成物および導電性ローラ
JP2012021113A (ja) * 2010-07-16 2012-02-02 Dic Corp 熱硬化性ポリウレタン樹脂組成物及びそれを用いてなるウレタンエラストマー成形品
JP2014227509A (ja) * 2013-05-24 2014-12-08 株式会社ブリヂストン 車両用シートパッドの製造方法及び車両用シートパッド
CN111019089A (zh) * 2019-12-20 2020-04-17 万华化学(北京)有限公司 一种聚氨酯复合材料及其制备方法
CN114292365A (zh) * 2021-12-28 2022-04-08 上海普利生机电科技有限公司 低粘度、高断裂伸长率、高强度的弹性体光敏树脂组合物
CN114292365B (zh) * 2021-12-28 2022-10-21 上海普利生机电科技有限公司 低粘度、高断裂伸长率、高强度的弹性体光敏树脂组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4114371B2 (ja) 2008-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5959059A (en) Thermoplastic polyether urethane
KR100189151B1 (ko) 마이크로셀룰라 폴리우레탄 엘라스토머 및 그 제조방법
CN109666115B (zh) 一种氨基硅烷封端改性聚氨酯树脂及其制备方法
JP6759648B2 (ja) ポリウレタンインテグラルスキンフォーム及びその製造方法
JP4114371B2 (ja) 熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品、その製造方法およびそれに使用される組成物
US20050033007A1 (en) Thermosetting polyurethane elastomer composition, polyurethane elastomer and method for its production
EP3189090B1 (en) Polyurethane mats
US20050222290A1 (en) Low-hardness thermosetting polyurethane elastomer and production method thereof
EP3156430A1 (en) Urethane adhesive composition
JP3415947B2 (ja) 熱硬化性軟質ポリウレタンエラストマー組成物
EP1157055B1 (en) Thermosetting poly urethane/urea-forming compositions
US7915372B2 (en) Thermoplastic polyurethane comprising silane groups
JP2005015591A (ja) 熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形品、その製造方法およびそれに使用される組成物
JPS60206819A (ja) ポリウレタン成形品の製法
KR100922867B1 (ko) 로고성형용 일액형 폴리우레탄 조성물 및 이를 이용하여제조한 로고
JP3447101B2 (ja) 熱可塑性ポリウレタンエラストマー成形品の製造方法
JP7599346B2 (ja) ポリイソシアネート組成物およびブロックイソシアネート組成物
KR102561920B1 (ko) 우레탄계 접착제 조성물
KR100515732B1 (ko) 트리포스포러스 함유 변성폴리에스테르 프리폴리머 및이의 제조방법, 그리고 이를 포함하는 2성분계 폴리우레탄난연도료
CN109937220A (zh) 具有足够硬度和良好挠性的聚氨酯泡沫
JP2005002169A (ja) 熱硬化性ポリウレタン組成物及び該組成物を用いて得られるoa機器用ロール又はベルト
JP2956351B2 (ja) ポリオール組成物
JP2006002054A (ja) 末端イソシアネート基含有プレポリマーおよびそれを用いたウレタンの製造方法ならびにロール用ポリウレタン
JP2004107610A (ja) エポキシ基を含有するポリウレタン樹脂
TW202440706A (zh) 聚胺基甲酸酯發泡體及緩衝材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050215

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050315

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20050315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070424

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080325

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080407

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110425

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 4

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120425

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130425

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140425

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees