JP2003251225A - 蒸気ドラムのサイクロンセパレータ - Google Patents
蒸気ドラムのサイクロンセパレータInfo
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- Cyclones (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ボイラの火炉内で加熱されて生成された気液
混合流体を、飽和蒸気と飽和水とに気液分離する蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータにおいて、サイクロン部及
び一次スクラバ部の各々で、蒸気と水の分離、及び蒸気
とミストの分離各々の分離効率をより一層高める様にし
たものの提供を課題とする。 【解決手段】 サイクロン部と一次スクラバ部とで構成
するサイクロンセパレータのサイクロン部は、内筒、外
筒の二重構造とし、一次スクラバ部は中空部、その周り
の旋回ベーン、キャップ部材と順次配置して構成され、
サイクロン部の内筒で遠心力により気液分離を行い、飽
和水は、内筒の上部側から外筒を経由する経路等を経て
外筒の下部側等から蒸気ドラム内に取り出され、蒸気は
一次スクラバ部で混入するミストを分離し、蒸気と水、
及び、蒸気とミスト各々の分離効率を高めた。
混合流体を、飽和蒸気と飽和水とに気液分離する蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータにおいて、サイクロン部及
び一次スクラバ部の各々で、蒸気と水の分離、及び蒸気
とミストの分離各々の分離効率をより一層高める様にし
たものの提供を課題とする。 【解決手段】 サイクロン部と一次スクラバ部とで構成
するサイクロンセパレータのサイクロン部は、内筒、外
筒の二重構造とし、一次スクラバ部は中空部、その周り
の旋回ベーン、キャップ部材と順次配置して構成され、
サイクロン部の内筒で遠心力により気液分離を行い、飽
和水は、内筒の上部側から外筒を経由する経路等を経て
外筒の下部側等から蒸気ドラム内に取り出され、蒸気は
一次スクラバ部で混入するミストを分離し、蒸気と水、
及び、蒸気とミスト各々の分離効率を高めた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発電用ボイラに備え
られ、火炉内で加熱されて生成された気液混合流体を、
飽和蒸気と飽和水とに気液分離する蒸気ドラムのサイク
ロンセパレータに関するものである。
られ、火炉内で加熱されて生成された気液混合流体を、
飽和蒸気と飽和水とに気液分離する蒸気ドラムのサイク
ロンセパレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の蒸気ドラム及び同蒸気ド
ラムに設けられたサイクロンセパレータの概要につい
て、図13、図14に基づいて説明する。図13は従来
の蒸気ドラムの概要を示す軸線方向に垂直な断面から見
た断面図、図14は図13中のサイクロンセパレータを
代表して1つ抜き出して模式的に示し、(a)は縦断面
の模式図、(b)は横断面の模式図である。
ラムに設けられたサイクロンセパレータの概要につい
て、図13、図14に基づいて説明する。図13は従来
の蒸気ドラムの概要を示す軸線方向に垂直な断面から見
た断面図、図14は図13中のサイクロンセパレータを
代表して1つ抜き出して模式的に示し、(a)は縦断面
の模式図、(b)は横断面の模式図である。
【0003】1は外殻を中空円筒形状のケースで構成さ
れた蒸気ドラムで、同蒸気ドラム1の内部には火炉内で
加熱された気液混合流体(飽和蒸気+飽和水)MXを蒸
気(飽和蒸気)Sと水(飽和水)Wに分離するサイクロ
ンセパレータ3が設けられ、頂部には前記飽和蒸気Sを
外部に導出する蒸気管6が、また、底部には前記飽和水
Wを排出する下降管4が設けられている。
れた蒸気ドラムで、同蒸気ドラム1の内部には火炉内で
加熱された気液混合流体(飽和蒸気+飽和水)MXを蒸
気(飽和蒸気)Sと水(飽和水)Wに分離するサイクロ
ンセパレータ3が設けられ、頂部には前記飽和蒸気Sを
外部に導出する蒸気管6が、また、底部には前記飽和水
Wを排出する下降管4が設けられている。
【0004】同蒸気ドラム1に導入された気液混合流体
MXは、シュラウド7に沿って案内され、サイクロンセ
パレータ3の筒体側部に対して接線方向に開口した導入
管2を経て同サイクロンセパレータ3に供給され、前記
気液混合流体MXを液体分の飽和水Wと気体分の飽和蒸
気Sに遠心分離する。
MXは、シュラウド7に沿って案内され、サイクロンセ
パレータ3の筒体側部に対して接線方向に開口した導入
管2を経て同サイクロンセパレータ3に供給され、前記
気液混合流体MXを液体分の飽和水Wと気体分の飽和蒸
気Sに遠心分離する。
【0005】また、前記蒸気ドラム1の上半部で、前記
サイクロンセパレータ3から前記蒸気管6に至る飽和蒸
気Sの経路には、前記サイクロンセパレータ3で分離さ
れた飽和蒸気Sに混入しているミストを慣性衝突分離さ
せる一対のミスト分離器5a、5aからなるスクラバ5
が配置されている。
サイクロンセパレータ3から前記蒸気管6に至る飽和蒸
気Sの経路には、前記サイクロンセパレータ3で分離さ
れた飽和蒸気Sに混入しているミストを慣性衝突分離さ
せる一対のミスト分離器5a、5aからなるスクラバ5
が配置されている。
【0006】なお、図中でLは蒸気ドラム1内で分離さ
れた飽和水Wの水面レベル(ドラム内水面)を示し、ま
た、例えばサイクロンセパレータ3から下方に向かう矢
印、螺旋形状に上方に向かう矢印等々のように、各部位
に記入された矢印はそれぞれの部位における飽和水W又
は飽和蒸気Sの流れ方向を示している。
れた飽和水Wの水面レベル(ドラム内水面)を示し、ま
た、例えばサイクロンセパレータ3から下方に向かう矢
印、螺旋形状に上方に向かう矢印等々のように、各部位
に記入された矢印はそれぞれの部位における飽和水W又
は飽和蒸気Sの流れ方向を示している。
【0007】従ってこの蒸気ドラム1においては、同蒸
気ドラム1内に取り込んだ気液混合流体MXを、まず、
サイクロンセパレータ3を通すことによって飽和水Wと
飽和蒸気Sとに分離させた後、更に飽和蒸気Sをスクラ
バ5を通してこれに混入しているミストを分離除去す
る。
気ドラム1内に取り込んだ気液混合流体MXを、まず、
サイクロンセパレータ3を通すことによって飽和水Wと
飽和蒸気Sとに分離させた後、更に飽和蒸気Sをスクラ
バ5を通してこれに混入しているミストを分離除去す
る。
【0008】このようにして水分の除去がなされた後の
飽和蒸気Sは、蒸気管6より蒸気ドラム本体1の外部に
導出され、他方、分離除去された前記飽和水W及びミス
トは下降管4より下方に排出されることになる。
飽和蒸気Sは、蒸気管6より蒸気ドラム本体1の外部に
導出され、他方、分離除去された前記飽和水W及びミス
トは下降管4より下方に排出されることになる。
【0009】ここで前記サイクロンセパレータ3の従来
の一例について、概要を模式的に示した図14を用いて
説明すると、同サイクロンセパレータ3は下方に位置し
たサイクロン部13と、同サイクロン部13の上部に一
体的に連結された一次スクラバ部23とにより構成され
ている。
の一例について、概要を模式的に示した図14を用いて
説明すると、同サイクロンセパレータ3は下方に位置し
たサイクロン部13と、同サイクロン部13の上部に一
体的に連結された一次スクラバ部23とにより構成され
ている。
【0010】サイクロン部13は、気液混合流体MXの
導入管2を接線方向に開口した筒体14で構成され、同
筒体14はその下半部分を図示省略の蒸気ドラム内でド
ラム内水面L以下に水没させる位置とし、かつ、連通路
14a、14b等を経て蒸気ドラム内に連通している。
導入管2を接線方向に開口した筒体14で構成され、同
筒体14はその下半部分を図示省略の蒸気ドラム内でド
ラム内水面L以下に水没させる位置とし、かつ、連通路
14a、14b等を経て蒸気ドラム内に連通している。
【0011】また、筒体14はその上端側で、連通部1
5を介して前記一次スクラバ部23の中央位置に設けた
中空部24に連なり、同中空部24は、その周囲に旋回
ベーン25を配置している。
5を介して前記一次スクラバ部23の中央位置に設けた
中空部24に連なり、同中空部24は、その周囲に旋回
ベーン25を配置している。
【0012】旋回ベーン25は支持筒体30を介して上
板27で支持され、同上板27により前記中空部24と
共にその上方位置を規制されるが、更に同旋回ベーン2
5は外周にキャップ部材26を配置してその外周の空間
を規制されている。
板27で支持され、同上板27により前記中空部24と
共にその上方位置を規制されるが、更に同旋回ベーン2
5は外周にキャップ部材26を配置してその外周の空間
を規制されている。
【0013】しかし、キャップ部材26は、前記旋回ベ
ーン25及び中空部24等を密閉するように配置される
ものではなく、その上端縁及び下端縁に蒸気又はミスト
等の流体の通過する流路28、29を形成する様に配置
されている。
ーン25及び中空部24等を密閉するように配置される
ものではなく、その上端縁及び下端縁に蒸気又はミスト
等の流体の通過する流路28、29を形成する様に配置
されている。
【0014】従って前記図13の説明と重なるが、導入
管2を介して筒体14の接線方向に供給された気液混合
流体MXは、筒体14内で旋回して飽和蒸気Sを主とす
る蒸気部分と、飽和水Wを主とする水部分とに汽液界面
Bを境にして分離され、この内汽液界面Bの下層となる
水部分は、これに混入するごく一部の気泡部分(蒸気部
分)と共に、それぞれ矢印W1 、矢印S1 で示す様に、
筒体14の下端側から連通路14a、14bを経て蒸気
ドラム内に排出されることになる。
管2を介して筒体14の接線方向に供給された気液混合
流体MXは、筒体14内で旋回して飽和蒸気Sを主とす
る蒸気部分と、飽和水Wを主とする水部分とに汽液界面
Bを境にして分離され、この内汽液界面Bの下層となる
水部分は、これに混入するごく一部の気泡部分(蒸気部
分)と共に、それぞれ矢印W1 、矢印S1 で示す様に、
筒体14の下端側から連通路14a、14bを経て蒸気
ドラム内に排出されることになる。
【0015】他方、前記筒体14で分離され汽液界面B
の上層となる飽和蒸気Sを主とする蒸気部分は、連通部
15を経て一次スクラバ部23に至り、旋回ベーン25
で旋回力を付与され蒸気部分中に混在するミストを一部
分離し、蒸気及びミストに区分してそれぞれ矢印S2 、
矢印W2 で示す様に、流路28、29から一次スクラバ
部23の外に排出され、このうちミストの大半は下方の
飽和水W中に落下するが、ごく一部は飽和蒸気Sと共に
上方に滞留し、図示省略の蒸気管等より蒸気ドラムの外
部に導出される。
の上層となる飽和蒸気Sを主とする蒸気部分は、連通部
15を経て一次スクラバ部23に至り、旋回ベーン25
で旋回力を付与され蒸気部分中に混在するミストを一部
分離し、蒸気及びミストに区分してそれぞれ矢印S2 、
矢印W2 で示す様に、流路28、29から一次スクラバ
部23の外に排出され、このうちミストの大半は下方の
飽和水W中に落下するが、ごく一部は飽和蒸気Sと共に
上方に滞留し、図示省略の蒸気管等より蒸気ドラムの外
部に導出される。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】前記した様に蒸気ドラ
ムに供給された気液混合流体MXは、サイクロン部13
で気液分離され、更に一次スクラバ部23でミスト分離
されてそれぞれ飽和水W、飽和蒸気Sとして所定の用途
に供されることになるが、同飽和水W中には飽和蒸気S
が一部気泡として残存し、また、前記ミスト分離された
飽和蒸気S中にも飽和水Wが一部水滴として残存してお
り、この気液分離の分離効率が低いと分離の工程中、更
にはその後流において、種々の不適合を引き起こす可能
性があり、同気液分離の分離効率は常に高いものが求め
られる状況にある。
ムに供給された気液混合流体MXは、サイクロン部13
で気液分離され、更に一次スクラバ部23でミスト分離
されてそれぞれ飽和水W、飽和蒸気Sとして所定の用途
に供されることになるが、同飽和水W中には飽和蒸気S
が一部気泡として残存し、また、前記ミスト分離された
飽和蒸気S中にも飽和水Wが一部水滴として残存してお
り、この気液分離の分離効率が低いと分離の工程中、更
にはその後流において、種々の不適合を引き起こす可能
性があり、同気液分離の分離効率は常に高いものが求め
られる状況にある。
【0017】本発明はこの様なニーズを背景としてなさ
れたもので、サイクロンセパレータを構成するサイクロ
ン部及びその上部に一体的に連結された一次スクラバ部
の両方において、蒸気と水の分離、及び蒸気とミストの
分離それぞれの分離効率をより一層高める様にした蒸気
ドラムのサイクロンセパレータを提供することを課題と
するものである。
れたもので、サイクロンセパレータを構成するサイクロ
ン部及びその上部に一体的に連結された一次スクラバ部
の両方において、蒸気と水の分離、及び蒸気とミストの
分離それぞれの分離効率をより一層高める様にした蒸気
ドラムのサイクロンセパレータを提供することを課題と
するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した課題を
解決すべくなされたもので、その第1の手段として、気
液混合流体を取り入れ、これを蒸気と水に分離する蒸気
ドラムのサイクロンセパレータにおいて、同サイクロン
セパレータは、サイクロン部及びその上部に一体的に連
結された一次スクラバ部を有し、前記サイクロン部は気
液混合流体の供給入口を接線方向に開口した内筒と、同
内筒の外周を覆い同内筒と上部側で連通すると共に下部
側で前記蒸気ドラム内へ開口した外筒との二重構造と
し、前記一次スクラバ部は前記サイクロン部に連なる連
通部を介して中空部を設け、同中空部を囲んで旋回ベー
ンを配置すると共に同旋回ベーンを囲んでキャップ部材
を配置してなる蒸気ドラムのサイクロンセパレータを提
供するものである。
解決すべくなされたもので、その第1の手段として、気
液混合流体を取り入れ、これを蒸気と水に分離する蒸気
ドラムのサイクロンセパレータにおいて、同サイクロン
セパレータは、サイクロン部及びその上部に一体的に連
結された一次スクラバ部を有し、前記サイクロン部は気
液混合流体の供給入口を接線方向に開口した内筒と、同
内筒の外周を覆い同内筒と上部側で連通すると共に下部
側で前記蒸気ドラム内へ開口した外筒との二重構造と
し、前記一次スクラバ部は前記サイクロン部に連なる連
通部を介して中空部を設け、同中空部を囲んで旋回ベー
ンを配置すると共に同旋回ベーンを囲んでキャップ部材
を配置してなる蒸気ドラムのサイクロンセパレータを提
供するものである。
【0019】すなわち、同第1の手段によれば、蒸気ド
ラム中で気液混合流体を蒸気と水に分離するサイクロン
セパレータは、サイクロン部と一次スクラバ部とを一体
的に連結して構成され、このうちサイクロン部は上部側
で連通した内筒、外筒の二重構造とし、また、一次スク
ラバ部は前記サイクロン部に連なる連通部を介して中空
部を設け、その周りに旋回ベーン、キャップ部材と順次
配置して構成されているので、接線方向に開口した供給
入口からサイクロン部の内筒に供給された気液混合流体
は同内筒内で旋回し、遠心力により気液分離を行い、分
離された一方に当たる飽和水は、内筒の上部側から外筒
を経由する経路等を経て外筒の下部側等から蒸気ドラム
内に取り出され、他方に当たる蒸気は一次スクラバ部に
至り、中空部から旋回ベーンに入り、同旋回ベーンで旋
回力を付与されて蒸気中に混入するミストを分離し、更
に同旋回ベーンを囲ったキャップ部材に衝突してミスト
の分離を促進し、蒸気と水の分離、及び、蒸気とミスト
の分離のそれぞれにおいて、分離効率を高める様にした
ものである。
ラム中で気液混合流体を蒸気と水に分離するサイクロン
セパレータは、サイクロン部と一次スクラバ部とを一体
的に連結して構成され、このうちサイクロン部は上部側
で連通した内筒、外筒の二重構造とし、また、一次スク
ラバ部は前記サイクロン部に連なる連通部を介して中空
部を設け、その周りに旋回ベーン、キャップ部材と順次
配置して構成されているので、接線方向に開口した供給
入口からサイクロン部の内筒に供給された気液混合流体
は同内筒内で旋回し、遠心力により気液分離を行い、分
離された一方に当たる飽和水は、内筒の上部側から外筒
を経由する経路等を経て外筒の下部側等から蒸気ドラム
内に取り出され、他方に当たる蒸気は一次スクラバ部に
至り、中空部から旋回ベーンに入り、同旋回ベーンで旋
回力を付与されて蒸気中に混入するミストを分離し、更
に同旋回ベーンを囲ったキャップ部材に衝突してミスト
の分離を促進し、蒸気と水の分離、及び、蒸気とミスト
の分離のそれぞれにおいて、分離効率を高める様にした
ものである。
【0020】また、本発明は第2の手段として、前記第
1の手段において、前記内筒の上部は、同内筒内に形成
される汽液界面の上部を前記外筒内部に連通する多孔面
で形成し、前記サイクロン部と一次スクラバ部との連通
部には、内筒内部に張り出すつばを設けた蒸気ドラムの
サイクロンセパレータを提供するものである。
1の手段において、前記内筒の上部は、同内筒内に形成
される汽液界面の上部を前記外筒内部に連通する多孔面
で形成し、前記サイクロン部と一次スクラバ部との連通
部には、内筒内部に張り出すつばを設けた蒸気ドラムの
サイクロンセパレータを提供するものである。
【0021】すなわち、同第2の手段によれば、サイク
ロン部において上部と下部で連通した内筒、外筒の二重
構造中、上部の連通は、内筒の汽液界面の上部を多孔面
で形成することにより成し、また、サイクロン部から一
次スクラバ部に至る連通部には、サイクロン部を構成す
る内筒内へ向けてつばを張り出して設けているので、内
筒内で旋回する飽和水は、内筒の多孔面から内外筒の間
に分離され、また、サイクロン部で分離されて一次スク
ラバ部に至る飽和蒸気は、前記内筒内部に張り出された
つばで通路を規制されることにより流れが曲げられ、蒸
気と水の分離、そしてまた、蒸気とミストの分離のそれ
ぞれにおいて、分離効率を高める様にしたものである。
ロン部において上部と下部で連通した内筒、外筒の二重
構造中、上部の連通は、内筒の汽液界面の上部を多孔面
で形成することにより成し、また、サイクロン部から一
次スクラバ部に至る連通部には、サイクロン部を構成す
る内筒内へ向けてつばを張り出して設けているので、内
筒内で旋回する飽和水は、内筒の多孔面から内外筒の間
に分離され、また、サイクロン部で分離されて一次スク
ラバ部に至る飽和蒸気は、前記内筒内部に張り出された
つばで通路を規制されることにより流れが曲げられ、蒸
気と水の分離、そしてまた、蒸気とミストの分離のそれ
ぞれにおいて、分離効率を高める様にしたものである。
【0022】また、本発明は第3の手段として、前記第
1の手段において、前記内筒の上部は、同内筒内に形成
される汽液界面の上部を無孔の円筒面で形成し、同円筒
面の上端縁を前記外筒の上端縁より低くして同外筒の内
面に連通する連通空間を設けた蒸気ドラムのサイクロン
セパレータを提供するものである。
1の手段において、前記内筒の上部は、同内筒内に形成
される汽液界面の上部を無孔の円筒面で形成し、同円筒
面の上端縁を前記外筒の上端縁より低くして同外筒の内
面に連通する連通空間を設けた蒸気ドラムのサイクロン
セパレータを提供するものである。
【0023】すなわち、同第3の手段によれば、サイク
ロン部において上部と下部で連通した内筒、外筒の二重
構造中、上部の連通は、内筒の汽液界面の上部を無孔の
円筒面で形成すると共に内筒の上端縁を外筒のそれより
低くすることにより内筒から外筒に至る連通空間と成し
ているので、サイクロン部の内筒内で分離された飽和水
はその上端側から外筒内へ移行する際に、例えば多孔板
の様に内筒に穿設した各孔の内面は存在せず、前記飽和
水等が衝突する部位は少なくなり、同飽和水等の衝突に
より発生する水滴が飽和蒸気の中に混入して飽和蒸気の
分離効率を低下するという不具合もなく、全体として蒸
気とミストの分離効率を高める様にしたものである。
ロン部において上部と下部で連通した内筒、外筒の二重
構造中、上部の連通は、内筒の汽液界面の上部を無孔の
円筒面で形成すると共に内筒の上端縁を外筒のそれより
低くすることにより内筒から外筒に至る連通空間と成し
ているので、サイクロン部の内筒内で分離された飽和水
はその上端側から外筒内へ移行する際に、例えば多孔板
の様に内筒に穿設した各孔の内面は存在せず、前記飽和
水等が衝突する部位は少なくなり、同飽和水等の衝突に
より発生する水滴が飽和蒸気の中に混入して飽和蒸気の
分離効率を低下するという不具合もなく、全体として蒸
気とミストの分離効率を高める様にしたものである。
【0024】また、本発明は第4の手段として、前記第
1の手段において、前記一次スクラバ部は、前記サイク
ロン部の上端側で、前記キャップ部材の下端から前記外
筒の上端を周方向で覆いミスト飛散を防止するスカート
を設けた蒸気ドラムのサイクロンセパレータを提供する
ものである。
1の手段において、前記一次スクラバ部は、前記サイク
ロン部の上端側で、前記キャップ部材の下端から前記外
筒の上端を周方向で覆いミスト飛散を防止するスカート
を設けた蒸気ドラムのサイクロンセパレータを提供する
ものである。
【0025】すなわち、同第4の手段によれば、サイク
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、旋回ベーンを囲ったキャップ部材の下
端からサイクロン部の外筒の上端にかけて周方向で覆っ
たスカートを設けているので、前記キャップ部材の下端
側から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミ
ストが飛散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混
入することにより飽和蒸気の分離効率を低下するという
不具合もなく、全体として蒸気とミストの分離効率を高
める様にしたものである。
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、旋回ベーンを囲ったキャップ部材の下
端からサイクロン部の外筒の上端にかけて周方向で覆っ
たスカートを設けているので、前記キャップ部材の下端
側から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミ
ストが飛散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混
入することにより飽和蒸気の分離効率を低下するという
不具合もなく、全体として蒸気とミストの分離効率を高
める様にしたものである。
【0026】また、本発明は第5の手段として、前記第
1の手段において、前記一次スクラバ部は、上板に吊り
下げ部材を設け、前記旋回ベーンを吊り下げ支持した蒸
気ドラムのサイクロンセパレータを提供するものであ
る。
1の手段において、前記一次スクラバ部は、上板に吊り
下げ部材を設け、前記旋回ベーンを吊り下げ支持した蒸
気ドラムのサイクロンセパレータを提供するものであ
る。
【0027】すなわち、同第5の手段によれば、サイク
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、中空部を囲んで配置した旋回ベーンを
上板から吊り下げ部材で吊り下げ支持しているので、こ
の吊り下げ部材は旋回ベーンの周方向寸法を小さくする
ことが可能であり、その結果同旋回ベーンの外周側は周
方向で飽和蒸気の排出する空間を広くとることが出来、
同旋回ベーンで旋回力を付与されて噴出する飽和蒸気の
噴出速度を減速し、同飽和蒸気に混入するミストの飛散
を防止し、飽和蒸気中にミストが混入して飽和蒸気の分
離効率を低下するという不具合もなく、全体として蒸気
とミストの分離効率を高める様にしたものである。
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、中空部を囲んで配置した旋回ベーンを
上板から吊り下げ部材で吊り下げ支持しているので、こ
の吊り下げ部材は旋回ベーンの周方向寸法を小さくする
ことが可能であり、その結果同旋回ベーンの外周側は周
方向で飽和蒸気の排出する空間を広くとることが出来、
同旋回ベーンで旋回力を付与されて噴出する飽和蒸気の
噴出速度を減速し、同飽和蒸気に混入するミストの飛散
を防止し、飽和蒸気中にミストが混入して飽和蒸気の分
離効率を低下するという不具合もなく、全体として蒸気
とミストの分離効率を高める様にしたものである。
【0028】また、本発明は第6の手段として、前記第
1の手段において、前記一次スクラバ部は、その全体を
上方から覆ってミスト飛散カバーを設けた蒸気ドラムの
サイクロンセパレータを提供するものである。
1の手段において、前記一次スクラバ部は、その全体を
上方から覆ってミスト飛散カバーを設けた蒸気ドラムの
サイクロンセパレータを提供するものである。
【0029】すなわち、同第6の手段によれば、サイク
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、部分的の覆いではなく、その上方から
全体をすっぽりと覆ってミスト飛散カバーを設けている
ので、キャップ部材の下端側のみならず、上端側から蒸
気ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛
散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入するこ
とにより飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合も
なく、全体として蒸気とミストの分離効率を高める様に
したものである。
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、部分的の覆いではなく、その上方から
全体をすっぽりと覆ってミスト飛散カバーを設けている
ので、キャップ部材の下端側のみならず、上端側から蒸
気ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛
散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入するこ
とにより飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合も
なく、全体として蒸気とミストの分離効率を高める様に
したものである。
【0030】また、本発明は第7の手段として、前記第
1乃至6の何れかの手段において、前記一次スクラバ部
の旋回ベーンは、前記サイクロン部で形成される気液混
合流体の旋回方向と逆向きの旋回方向とした蒸気ドラム
のサイクロンセパレータを提供するものである。
1乃至6の何れかの手段において、前記一次スクラバ部
の旋回ベーンは、前記サイクロン部で形成される気液混
合流体の旋回方向と逆向きの旋回方向とした蒸気ドラム
のサイクロンセパレータを提供するものである。
【0031】すなわち、同第7の手段によれば、サイク
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部において、連通部を介してサイクロン部に
連なる中空部の周りに配置した旋回ベーンは、その旋回
方向を前記サイクロン部で形成される気液混合流体の旋
回方向と逆向きの旋回方向としているので、サイクロン
部で形成された飽和蒸気は、旋回ベーンで逆方向に旋回
されることにより減速され、この速度低下のために飽和
蒸気に混入されるミストの飛散が抑制されて、同ミスト
が飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸気の分離効率
を低下するという不具合もなく、全体として蒸気とミス
トの分離効率を高める様にしたものである。
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部において、連通部を介してサイクロン部に
連なる中空部の周りに配置した旋回ベーンは、その旋回
方向を前記サイクロン部で形成される気液混合流体の旋
回方向と逆向きの旋回方向としているので、サイクロン
部で形成された飽和蒸気は、旋回ベーンで逆方向に旋回
されることにより減速され、この速度低下のために飽和
蒸気に混入されるミストの飛散が抑制されて、同ミスト
が飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸気の分離効率
を低下するという不具合もなく、全体として蒸気とミス
トの分離効率を高める様にしたものである。
【0032】また、本発明は第8の手段として、前記第
1乃至6の何れかの手段において、前記一次スクラバ部
は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延びる断面Z
字型の水滴捕集片を多数採用し、各Z字型の屈曲部を外
方向及び内方向に向けた配置とし、前記キャップ部材に
代えて同キャップ部材が設置されていた位置の外周側又
は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列してなる
蒸気ドラムのサイクロンセパレータを提供するものであ
る。
1乃至6の何れかの手段において、前記一次スクラバ部
は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延びる断面Z
字型の水滴捕集片を多数採用し、各Z字型の屈曲部を外
方向及び内方向に向けた配置とし、前記キャップ部材に
代えて同キャップ部材が設置されていた位置の外周側又
は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列してなる
蒸気ドラムのサイクロンセパレータを提供するものであ
る。
【0033】すなわち、同第8の手段によれば、サイク
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、断面Z字型で一次スクラバ部の上下方
向に亘って延びる多数の水滴捕集片を、各Z字型の屈曲
部を半径方向で外方向及び内方向に向けた配置とし、キ
ャップ部材に代えて前記旋回ベーンの外側でキャップ部
材が設置されていた位置の外周側又は内周側に沿って環
状に配列しているので、ミストの衝突分離に適したこの
位置において、飽和蒸気中に混入したミストは、断面Z
字型の屈曲部で捕集され、一次スクラバ部から蒸気ドラ
ム中に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散する
のを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することによ
り飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もなく、
全体として蒸気とミストの分離効率を高める様にしたも
のである。
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、断面Z字型で一次スクラバ部の上下方
向に亘って延びる多数の水滴捕集片を、各Z字型の屈曲
部を半径方向で外方向及び内方向に向けた配置とし、キ
ャップ部材に代えて前記旋回ベーンの外側でキャップ部
材が設置されていた位置の外周側又は内周側に沿って環
状に配列しているので、ミストの衝突分離に適したこの
位置において、飽和蒸気中に混入したミストは、断面Z
字型の屈曲部で捕集され、一次スクラバ部から蒸気ドラ
ム中に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散する
のを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することによ
り飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もなく、
全体として蒸気とミストの分離効率を高める様にしたも
のである。
【0034】また、本発明は第9の手段として、前記第
1乃至6の何れかの手段において、前記一次スクラバ部
は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延びる断面V
字型の水滴捕集片を多数採用し、各V字型の尖端を外方
向と内方向に交互に向けると共に、外方向に尖端を向け
て隣接する2部片のV字の隣接する開放端を、内方向に
尖端を向ける1部片のV字の谷内に対峙させる配置と
し、前記キャップ部材に代えて同キャップ部材が設置さ
れていた位置の外周側又は内周側に沿って前記水滴捕集
片を環状に配列してなる蒸気ドラムのサイクロンセパレ
ータを提供するものである。
1乃至6の何れかの手段において、前記一次スクラバ部
は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延びる断面V
字型の水滴捕集片を多数採用し、各V字型の尖端を外方
向と内方向に交互に向けると共に、外方向に尖端を向け
て隣接する2部片のV字の隣接する開放端を、内方向に
尖端を向ける1部片のV字の谷内に対峙させる配置と
し、前記キャップ部材に代えて同キャップ部材が設置さ
れていた位置の外周側又は内周側に沿って前記水滴捕集
片を環状に配列してなる蒸気ドラムのサイクロンセパレ
ータを提供するものである。
【0035】すなわち、同第9の手段によれば、サイク
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、断面V字型で一次スクラバ部の上下方
向に亘って延びる多数の水滴捕集片を、各V字型の尖端
を半径方向で外方向と内方向に交互に向けると共に、外
方向に尖端を向けて隣接する2部片のV字の隣接する開
放端を、内方向に尖端を向ける1部片のV字の谷内に対
峙させる配置にし、キャップ部材に代えて同キャップ部
材が設置されていた位置の外周側又は内周側に沿って環
状に配列しているので、ミストの衝突分離に適したこの
位置において、飽和蒸気中から分離したミストは外方向
に尖端を向けた断面V字型の谷内に捕集され、一次スク
ラバ部から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在す
るミストが飛散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中
に混入することにより飽和蒸気の分離効率を低下すると
いう不具合もなく、全体として蒸気とミストの分離効率
を高める様にしたものである。
ロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する一
次スクラバ部は、断面V字型で一次スクラバ部の上下方
向に亘って延びる多数の水滴捕集片を、各V字型の尖端
を半径方向で外方向と内方向に交互に向けると共に、外
方向に尖端を向けて隣接する2部片のV字の隣接する開
放端を、内方向に尖端を向ける1部片のV字の谷内に対
峙させる配置にし、キャップ部材に代えて同キャップ部
材が設置されていた位置の外周側又は内周側に沿って環
状に配列しているので、ミストの衝突分離に適したこの
位置において、飽和蒸気中から分離したミストは外方向
に尖端を向けた断面V字型の谷内に捕集され、一次スク
ラバ部から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在す
るミストが飛散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中
に混入することにより飽和蒸気の分離効率を低下すると
いう不具合もなく、全体として蒸気とミストの分離効率
を高める様にしたものである。
【0036】更にまた、本発明は第10の手段として、
前記第1乃至6の何れかの手段において、前記一次スク
ラバ部は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延びる
断面L字型の水滴捕集片を多数採用し、各L字型の折れ
曲げ部を外方向に向けた配置とし、前記キャップ部材に
代えて同キャップ部材が設置されていた位置の外周側又
は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列してなる
蒸気ドラムのサイクロンセパレータを提供するものであ
る。
前記第1乃至6の何れかの手段において、前記一次スク
ラバ部は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延びる
断面L字型の水滴捕集片を多数採用し、各L字型の折れ
曲げ部を外方向に向けた配置とし、前記キャップ部材に
代えて同キャップ部材が設置されていた位置の外周側又
は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列してなる
蒸気ドラムのサイクロンセパレータを提供するものであ
る。
【0037】すなわち、同第10の手段によれば、サイ
クロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する
一次スクラバ部は、断面L字型で一次スクラバ部の上下
方向に亘って延びる多数の水滴捕集片を、各L字型の折
れ曲げ部を半径方向で外方向に向けた配置にし、キャッ
プ部材に代えて同キャップ部材が設置されていた位置の
外周側又は内周側に沿って環状に配列しているので、ミ
ストの衝突分離に適したこの位置において、飽和蒸気中
に混入したミストは、断面L字型の折れ曲げ部に捕集さ
れ、一次スクラバ部から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸
気中に混在するミストが飛散するのを防止し、同ミスト
が飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸気の分離効率
を低下するという不具合もなく、全体として蒸気とミス
トの分離効率を高める様にしたものである。
クロン部で分離された飽和蒸気中からミストを分離する
一次スクラバ部は、断面L字型で一次スクラバ部の上下
方向に亘って延びる多数の水滴捕集片を、各L字型の折
れ曲げ部を半径方向で外方向に向けた配置にし、キャッ
プ部材に代えて同キャップ部材が設置されていた位置の
外周側又は内周側に沿って環状に配列しているので、ミ
ストの衝突分離に適したこの位置において、飽和蒸気中
に混入したミストは、断面L字型の折れ曲げ部に捕集さ
れ、一次スクラバ部から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸
気中に混在するミストが飛散するのを防止し、同ミスト
が飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸気の分離効率
を低下するという不具合もなく、全体として蒸気とミス
トの分離効率を高める様にしたものである。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の実施の第1形態について
図1に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る蒸
気ドラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す
模式図である。
図1に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る蒸
気ドラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す
模式図である。
【0039】なお、説明が冗長とならない様に、図14
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレータ
と同一の部位については、図面中に同一の符号を付して
示し、重複する説明を省略して本実施の形態に特有の点
を重点的に説明する。
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレータ
と同一の部位については、図面中に同一の符号を付して
示し、重複する説明を省略して本実施の形態に特有の点
を重点的に説明する。
【0040】すなわち、本実施の形態において、サイク
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
と、同サイクロン部13の上方に連通部15を介して一
体的に連結した一次スクラバ部23とで構成されてい
る。
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
と、同サイクロン部13の上方に連通部15を介して一
体的に連結した一次スクラバ部23とで構成されてい
る。
【0041】なおここで、符号23で示す部位を、単に
スクラバと言わず、一次という呼び名を補って、一次ス
クラバ部としたのは、図13により説明したように、蒸
気ドラム全体として見れば、サイクロンセパレータ3の
後流に更にミスト分離器5a等で構成したスクラバ5が
あり、前記一次スクラバ部23はこのスクラバ5に先行
するものであるため、同スクラバ5と区別出来るように
この名称とした。
スクラバと言わず、一次という呼び名を補って、一次ス
クラバ部としたのは、図13により説明したように、蒸
気ドラム全体として見れば、サイクロンセパレータ3の
後流に更にミスト分離器5a等で構成したスクラバ5が
あり、前記一次スクラバ部23はこのスクラバ5に先行
するものであるため、同スクラバ5と区別出来るように
この名称とした。
【0042】前記サイクロン部13は、内筒31と、同
内筒31に対して半径方向で一定の間隔を有して同心状
に配置された外筒32との二重構造で構成され、同内筒
31には前記外筒32を貫通して内筒31の内周面寄り
に接線方向に開口する気液混合流体MXの導入管2が設
けられている。
内筒31に対して半径方向で一定の間隔を有して同心状
に配置された外筒32との二重構造で構成され、同内筒
31には前記外筒32を貫通して内筒31の内周面寄り
に接線方向に開口する気液混合流体MXの導入管2が設
けられている。
【0043】また、内筒31の上端側は同内筒31内か
ら前記外筒32の内面に向けて連通する多数の孔34を
穿設した多孔面31aで形成されるが、同多孔面31a
は、後述する様に同内筒31内で分離された液体分の飽
和水Wが、遠心力により図示の様に下に凸の汽液界面B
を形成したとき、この汽液界面Bの上端に相当する位置
から上方に当たる部位を目処に設けられている。
ら前記外筒32の内面に向けて連通する多数の孔34を
穿設した多孔面31aで形成されるが、同多孔面31a
は、後述する様に同内筒31内で分離された液体分の飽
和水Wが、遠心力により図示の様に下に凸の汽液界面B
を形成したとき、この汽液界面Bの上端に相当する位置
から上方に当たる部位を目処に設けられている。
【0044】そして前記内筒31の上部で、サイクロン
部13と一次スクラバ部23とは連通部15で互いに連
通するが、この連通部15には、内筒31の内部に向け
て、同心の円筒部材状に張り出すつば33が設けられて
いる。
部13と一次スクラバ部23とは連通部15で互いに連
通するが、この連通部15には、内筒31の内部に向け
て、同心の円筒部材状に張り出すつば33が設けられて
いる。
【0045】なお、前記サイクロン部13の上部に一体
的に連結された一次スクラバ部23は、前記連通部15
を介して中空部24を設け、上板27から支持筒体30
で支持されて前記中空部24を囲んだ旋回ベーン25を
配置すると共に、同旋回ベーン25を囲んでキャップ部
材26を配置して形成されている。
的に連結された一次スクラバ部23は、前記連通部15
を介して中空部24を設け、上板27から支持筒体30
で支持されて前記中空部24を囲んだ旋回ベーン25を
配置すると共に、同旋回ベーン25を囲んでキャップ部
材26を配置して形成されている。
【0046】前記の様に構成された本実施の形態におい
て、内筒31の内周面寄りで接線方向に開口した導入管
2から同内筒31内に供給された気液混合流体MXは、
同内筒31内で旋回し、遠心力により気液分離を行う。
て、内筒31の内周面寄りで接線方向に開口した導入管
2から同内筒31内に供給された気液混合流体MXは、
同内筒31内で旋回し、遠心力により気液分離を行う。
【0047】この気液分離により分離された飽和水W
は、内筒31の上部に形成された多孔面31aの多数の
孔34から内筒31と外筒32の間に送られて同外筒3
2の下端の開放部32aに至り、また、内筒31の下部
から連通路14a、14bを経て蒸気ドラム内に排出さ
れることになる。
は、内筒31の上部に形成された多孔面31aの多数の
孔34から内筒31と外筒32の間に送られて同外筒3
2の下端の開放部32aに至り、また、内筒31の下部
から連通路14a、14bを経て蒸気ドラム内に排出さ
れることになる。
【0048】他方、前記気液分離により分離された飽和
蒸気Sは、汽液界面Bの上方で旋回運動しながら連通部
15を経て一次スクラバ部23の中空部24に至るが、
連通部15には前記内筒31の内部に張り出されたつば
33が設けられているので、前記飽和蒸気Sはこのつば
33を乗り越えるためにその流れの方向を曲げられ、こ
れにより飽和蒸気S中に混入するミストを分離する。
蒸気Sは、汽液界面Bの上方で旋回運動しながら連通部
15を経て一次スクラバ部23の中空部24に至るが、
連通部15には前記内筒31の内部に張り出されたつば
33が設けられているので、前記飽和蒸気Sはこのつば
33を乗り越えるためにその流れの方向を曲げられ、こ
れにより飽和蒸気S中に混入するミストを分離する。
【0049】そしてこの連通部15を経て中空部24に
流入した飽和蒸気Sは、旋回ベーン25で旋回力を付与
されてその外周に配置されたキャップ部材26に衝突
し、ここでもミストを分離して同キャップ部材26の上
下に形成されている流路28、29から蒸気ドラム中へ
排出される。
流入した飽和蒸気Sは、旋回ベーン25で旋回力を付与
されてその外周に配置されたキャップ部材26に衝突
し、ここでもミストを分離して同キャップ部材26の上
下に形成されている流路28、29から蒸気ドラム中へ
排出される。
【0050】かくして本実施の形態によれば、サイクロ
ン部13における飽和水Wと飽和蒸気Sとの気液分離は
安定かつ適切に行われ、サイクロン部13と一次スクラ
バ部23との境界におけるつば33での飽和蒸気Sから
のミスト分離、これに続く一次スクラバ部23の旋回ベ
ーン25及びキャップ部材26等によるミスト分離が続
き、蒸気分と水分の分離、また、蒸気分とミストの分離
のそれぞれにおいて、分離効率を高めることが出来たた
ものである。
ン部13における飽和水Wと飽和蒸気Sとの気液分離は
安定かつ適切に行われ、サイクロン部13と一次スクラ
バ部23との境界におけるつば33での飽和蒸気Sから
のミスト分離、これに続く一次スクラバ部23の旋回ベ
ーン25及びキャップ部材26等によるミスト分離が続
き、蒸気分と水分の分離、また、蒸気分とミストの分離
のそれぞれにおいて、分離効率を高めることが出来たた
ものである。
【0051】次に本発明の実施の第2形態について図2
に基づいて説明する。図2は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す模式
図である。
に基づいて説明する。図2は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す模式
図である。
【0052】なお、説明が冗長とならない様に、図14
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレー
タ、及び図1に基づいて前記に説明した実施の第1形態
と同一の部位については、図面中に同一の符号を付して
示し、重複する説明を省略して本実施の形態に特有の点
を重点的に説明する。
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレー
タ、及び図1に基づいて前記に説明した実施の第1形態
と同一の部位については、図面中に同一の符号を付して
示し、重複する説明を省略して本実施の形態に特有の点
を重点的に説明する。
【0053】すなわち、本実施の形態において、サイク
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
を有し、同サイクロン部13は内筒31と外筒32の二
重構造としているが、ここで内筒31はその内部に形成
される汽液界面Bの上部を無孔の円筒面31bで形成
し、同無孔の円筒面31bの上端縁31cを外筒32の
上端縁32bより低くして、内筒31の内面から外筒3
2の内面に連通する連通空間35を形成している。
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
を有し、同サイクロン部13は内筒31と外筒32の二
重構造としているが、ここで内筒31はその内部に形成
される汽液界面Bの上部を無孔の円筒面31bで形成
し、同無孔の円筒面31bの上端縁31cを外筒32の
上端縁32bより低くして、内筒31の内面から外筒3
2の内面に連通する連通空間35を形成している。
【0054】従って本実施の形態によれば、内筒31の
上部を無孔の円筒面31aで形成すると共に、連通空間
35により内筒31の内面と外筒32の内面を連通する
構成としているので、前記実施の第1形態のように多孔
面31aは存在せず、同多孔面31aを設けた場合の様
に飽和水Wが内筒31に穿設した各孔34の内面に衝突
し、同衝突により発生する水滴が飽和蒸気Sの中に混入
して飽和蒸気Sの分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高めることが
出来るものである。
上部を無孔の円筒面31aで形成すると共に、連通空間
35により内筒31の内面と外筒32の内面を連通する
構成としているので、前記実施の第1形態のように多孔
面31aは存在せず、同多孔面31aを設けた場合の様
に飽和水Wが内筒31に穿設した各孔34の内面に衝突
し、同衝突により発生する水滴が飽和蒸気Sの中に混入
して飽和蒸気Sの分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高めることが
出来るものである。
【0055】次に本発明の実施の第3形態について図3
に基づいて説明する。図3は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す模式
図である。
に基づいて説明する。図3は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す模式
図である。
【0056】なお、説明が冗長とならない様に、図14
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレー
タ、及び図1、2に基づいて前記に説明した実施の第
1、第2形態と同一の部位については、図面中に同一の
符号を付して示し、重複する説明を省略して本実施の形
態に特有の点を重点的に説明する。
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレー
タ、及び図1、2に基づいて前記に説明した実施の第
1、第2形態と同一の部位については、図面中に同一の
符号を付して示し、重複する説明を省略して本実施の形
態に特有の点を重点的に説明する。
【0057】すなわち、本実施の形態において、サイク
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
とその上方に連通部15を介して一体的に連結された一
次スクラバ部23を有し、同一次スクラバ部23は中空
部24と、同中空部24を囲む旋回ベーン25と、同旋
回ベーン25を囲むキャップ部材26等を主要部材とし
て構成されているが、これに加えて同一次スクラバ部2
3は更に前記サイクロン部13の上端側で、前記キャッ
プ部材26の下端から前記外筒の上端を周方向で覆いミ
スト飛散を防止するスカート36を設けている。
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
とその上方に連通部15を介して一体的に連結された一
次スクラバ部23を有し、同一次スクラバ部23は中空
部24と、同中空部24を囲む旋回ベーン25と、同旋
回ベーン25を囲むキャップ部材26等を主要部材とし
て構成されているが、これに加えて同一次スクラバ部2
3は更に前記サイクロン部13の上端側で、前記キャッ
プ部材26の下端から前記外筒の上端を周方向で覆いミ
スト飛散を防止するスカート36を設けている。
【0058】従って本実施の形態によれば、旋回ベーン
25を囲ったキャップ部材26の下端からサイクロン部
13の外筒32の上端にかけてこれらの部位を周方向で
覆ったスカート36を設けているので、前記サイクロン
部13で分離された飽和蒸気S中からミストを分離する
一次スクラバ部23では、飽和蒸気Sはキャップ部材2
6の上端の流路28の他、下端側からも蒸気ドラム中に
排出されようとするが、この下端側で飽和蒸気S中に混
在するミストは、前記スカート36により飛散するのを
防止され、同ミストが飽和蒸気S中に再び混入すること
により飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高める様にし
たものである。
25を囲ったキャップ部材26の下端からサイクロン部
13の外筒32の上端にかけてこれらの部位を周方向で
覆ったスカート36を設けているので、前記サイクロン
部13で分離された飽和蒸気S中からミストを分離する
一次スクラバ部23では、飽和蒸気Sはキャップ部材2
6の上端の流路28の他、下端側からも蒸気ドラム中に
排出されようとするが、この下端側で飽和蒸気S中に混
在するミストは、前記スカート36により飛散するのを
防止され、同ミストが飽和蒸気S中に再び混入すること
により飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高める様にし
たものである。
【0059】次に本発明の実施の第4形態について図4
に基づいて説明する。図4は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す模式
図である。
に基づいて説明する。図4は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す模式
図である。
【0060】なお、説明が冗長とならない様に、図14
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレー
タ、及び図1〜3に基づいて前記に説明した実施の第1
〜第3形態と同一の部位については、図面中に同一の符
号を付して示し、重複する説明を省略して本実施の形態
に特有の点を重点的に説明する。
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレー
タ、及び図1〜3に基づいて前記に説明した実施の第1
〜第3形態と同一の部位については、図面中に同一の符
号を付して示し、重複する説明を省略して本実施の形態
に特有の点を重点的に説明する。
【0061】すなわち、本実施の形態において、サイク
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
とその上方に連通部15を介して一体的に連結された一
次スクラバ部23を有し、同一次スクラバ部23は中空
部24と、同中空部24を囲む旋回ベーン25と、同旋
回ベーン25を囲むキャップ部材26、及び同中空部2
4の上方での範囲を規制する上板27等を主要部材とし
て構成されているが、ここで旋回ベーン25は前記上板
27に対して吊り下げ部材37により吊り下げ支持され
ている。
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
とその上方に連通部15を介して一体的に連結された一
次スクラバ部23を有し、同一次スクラバ部23は中空
部24と、同中空部24を囲む旋回ベーン25と、同旋
回ベーン25を囲むキャップ部材26、及び同中空部2
4の上方での範囲を規制する上板27等を主要部材とし
て構成されているが、ここで旋回ベーン25は前記上板
27に対して吊り下げ部材37により吊り下げ支持され
ている。
【0062】従って本実施の形態によれば、前記旋回ベ
ーン25を上板27に吊り下げ支持する吊り下げ部材3
7は、旋回ベーン25の周方向寸法を小さくすることに
より同旋回ベーン25からその周方向に排出する飽和蒸
気Sの排出空間を広くとることが出来るので、同旋回ベ
ーン25で旋回力を付与されて噴出する飽和蒸気Sの噴
出速度を減速し、飽和蒸気Sに混入するミストの飛散を
防止し、飽和蒸気S中にミストが混入して飽和蒸気の分
離効率を低下するという不具合もなく、全体として蒸気
とミストの分離効率を高める様にしたものである。
ーン25を上板27に吊り下げ支持する吊り下げ部材3
7は、旋回ベーン25の周方向寸法を小さくすることに
より同旋回ベーン25からその周方向に排出する飽和蒸
気Sの排出空間を広くとることが出来るので、同旋回ベ
ーン25で旋回力を付与されて噴出する飽和蒸気Sの噴
出速度を減速し、飽和蒸気Sに混入するミストの飛散を
防止し、飽和蒸気S中にミストが混入して飽和蒸気の分
離効率を低下するという不具合もなく、全体として蒸気
とミストの分離効率を高める様にしたものである。
【0063】次に本発明の実施の第5形態について図5
に基づいて説明する。図5は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す模式
図である。
に基づいて説明する。図5は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータの概要を模式的に示す模式
図である。
【0064】なお、説明が冗長とならない様に、図14
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレー
タ、及び図1〜4に基づいて前記に説明した実施の第1
〜第4形態と同一の部位については、図面中に同一の符
号を付して示し、重複する説明を省略して本実施の形態
に特有の点を重点的に説明する。
に基づいて前記に説明した従来のサイクロンセパレー
タ、及び図1〜4に基づいて前記に説明した実施の第1
〜第4形態と同一の部位については、図面中に同一の符
号を付して示し、重複する説明を省略して本実施の形態
に特有の点を重点的に説明する。
【0065】すなわち、本実施の形態において、サイク
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
とその上方に連通部15を介して一体的に連結された一
次スクラバ部23を有し、同一次スクラバ部23は中空
部24と、同中空部24を囲む旋回ベーン25と、同旋
回ベーン25を囲むキャップ部材26、及び同中空部2
4の上方での範囲を規制する上板27等を主要部材とし
て構成されているが、ここで一次スクラバ部23はその
全体を上方からミスト飛散カバー38によりすっぽりと
覆われている。
ロンセパレータ3は、下方に位置するサイクロン部13
とその上方に連通部15を介して一体的に連結された一
次スクラバ部23を有し、同一次スクラバ部23は中空
部24と、同中空部24を囲む旋回ベーン25と、同旋
回ベーン25を囲むキャップ部材26、及び同中空部2
4の上方での範囲を規制する上板27等を主要部材とし
て構成されているが、ここで一次スクラバ部23はその
全体を上方からミスト飛散カバー38によりすっぽりと
覆われている。
【0066】なお、図面の表示ではミスト飛散カバー3
8は上板27の端面位置から筒状体を下方に延ばして連
結した様に記載されているが、これは図面が模式図であ
るためにこの様な表示となったのであり、同ミスト飛散
カバー38と上板27とは一体でも別体でも何れでもよ
く、要する一次スクラバ部23の上方からサイクロン部
13の上端側まで覆われていればよい。
8は上板27の端面位置から筒状体を下方に延ばして連
結した様に記載されているが、これは図面が模式図であ
るためにこの様な表示となったのであり、同ミスト飛散
カバー38と上板27とは一体でも別体でも何れでもよ
く、要する一次スクラバ部23の上方からサイクロン部
13の上端側まで覆われていればよい。
【0067】かくして本実施の形態によれば、ミスト飛
散カバー38により一次スクラバ部23を部分的でなく
全体を上方からすっぽりと覆ったことにより、キャップ
部材26の下端側の流路29のみならず、上端側の流路
28から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸気S中に混在す
るミストが飛散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気S
中に混入することにより飽和蒸気の分離効率を低下する
という不具合もなく、全体として蒸気とミストの分離効
率を高める様にしたものである。
散カバー38により一次スクラバ部23を部分的でなく
全体を上方からすっぽりと覆ったことにより、キャップ
部材26の下端側の流路29のみならず、上端側の流路
28から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸気S中に混在す
るミストが飛散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気S
中に混入することにより飽和蒸気の分離効率を低下する
という不具合もなく、全体として蒸気とミストの分離効
率を高める様にしたものである。
【0068】次に本発明の実施の第6形態について図6
に基づいて説明する。図6は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータにおけるサイクロン部と一
次スクラバ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図
である。
に基づいて説明する。図6は本実施の形態に係る蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータにおけるサイクロン部と一
次スクラバ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図
である。
【0069】なお、説明が冗長とならない様に、前記実
施の第1〜第5形態と同一の部位については、図面中に
同一の符号を付して示し、重複する説明を省略して本実
施の形態に特有の点を重点的に説明する。
施の第1〜第5形態と同一の部位については、図面中に
同一の符号を付して示し、重複する説明を省略して本実
施の形態に特有の点を重点的に説明する。
【0070】すなわち、本実施の形態においてサイクロ
ンセパレータ3は、下方のサイクロン部13と上方の一
次スクラバ部23を一体的に連結して構成されるが、こ
こで一次スクラバ部23中の主要構成をなす旋回ベーン
25は、前記サイクロン部13の内筒31に接線方向に
開口した導入管2により生成された気液混合流体の旋回
方向と逆向きの旋回方向としている。
ンセパレータ3は、下方のサイクロン部13と上方の一
次スクラバ部23を一体的に連結して構成されるが、こ
こで一次スクラバ部23中の主要構成をなす旋回ベーン
25は、前記サイクロン部13の内筒31に接線方向に
開口した導入管2により生成された気液混合流体の旋回
方向と逆向きの旋回方向としている。
【0071】従って導入管2により案内されて内筒31
内で接線方向に導入された気液混合流体MXは、図で右
まわりに旋回し、中空部24でも矢印24aのように右
まわりに旋回しているが、同中空部24を囲んだ旋回ベ
ーン25の旋回羽根39は前記矢印24aの旋回方向と
逆向きの旋回方向としているので、サイクロン部13の
右まわり旋回により分離された飽和蒸気Sは、旋回ベー
ン25で逆方向に旋回されることにより減速される。
内で接線方向に導入された気液混合流体MXは、図で右
まわりに旋回し、中空部24でも矢印24aのように右
まわりに旋回しているが、同中空部24を囲んだ旋回ベ
ーン25の旋回羽根39は前記矢印24aの旋回方向と
逆向きの旋回方向としているので、サイクロン部13の
右まわり旋回により分離された飽和蒸気Sは、旋回ベー
ン25で逆方向に旋回されることにより減速される。
【0072】そしてこの速度低下のために、飽和蒸気S
に混入されるミストの飛散が抑制されて、同ミストが飽
和蒸気S中に混入することにより飽和蒸気の分離効率を
低下するという不具合もなく、全体として蒸気とミスト
の分離効率を高める様にしたものである。
に混入されるミストの飛散が抑制されて、同ミストが飽
和蒸気S中に混入することにより飽和蒸気の分離効率を
低下するという不具合もなく、全体として蒸気とミスト
の分離効率を高める様にしたものである。
【0073】次に本発明の実施の第7形態について図7
及び図8に基づいて説明する。図7は本実施の形態に係
る蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおけるサイクロ
ン部と一次スクラバ部の主要部を平面投影で模式的に示
す模式図、図8は図7の一部を変更した図7と同様な模
式図である。
及び図8に基づいて説明する。図7は本実施の形態に係
る蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおけるサイクロ
ン部と一次スクラバ部の主要部を平面投影で模式的に示
す模式図、図8は図7の一部を変更した図7と同様な模
式図である。
【0074】なお、説明が冗長とならない様に、前記実
施の第1〜第6形態と同一の部位については、図面中に
同一の符号を付して示し、重複する説明を省略して本実
施の形態に特有の点を重点的に説明する。
施の第1〜第6形態と同一の部位については、図面中に
同一の符号を付して示し、重複する説明を省略して本実
施の形態に特有の点を重点的に説明する。
【0075】すなわち、本実施の形態においてサイクロ
ンセパレータ3は、下方のサイクロン部13と上方の一
次スクラバ部23を一体的に連結して構成されるが、こ
こで一次スクラバ部23は、同一次スクラバ部23の上
下方向に亘って延びる断面Z字型の水滴捕集片40を多
数採用し、各Z字型の屈曲部40aを外方向及び内方向
に向けた配置とし、前記実施の第1〜第6形態における
キャップ部材26に代えて、このキャップ部材26が設
置されていた位置に相当する位置の外周側に沿って前記
断面Z字型の水滴捕集片40を環状に配列している。
ンセパレータ3は、下方のサイクロン部13と上方の一
次スクラバ部23を一体的に連結して構成されるが、こ
こで一次スクラバ部23は、同一次スクラバ部23の上
下方向に亘って延びる断面Z字型の水滴捕集片40を多
数採用し、各Z字型の屈曲部40aを外方向及び内方向
に向けた配置とし、前記実施の第1〜第6形態における
キャップ部材26に代えて、このキャップ部材26が設
置されていた位置に相当する位置の外周側に沿って前記
断面Z字型の水滴捕集片40を環状に配列している。
【0076】従って本実施の形態によれば、サイクロン
部で分離された飽和蒸気Sは、中空部24を経て旋回ベ
ーン25で旋回力を付与され、同旋回ベーン25から排
出されてその外側で同旋回ベーン25を囲んだ水滴捕集
片40に衝突し、飽和蒸気S中に混入したミストは、こ
の衝突により分離が促進されて断面Z字型の屈曲部40
aで捕集される。
部で分離された飽和蒸気Sは、中空部24を経て旋回ベ
ーン25で旋回力を付与され、同旋回ベーン25から排
出されてその外側で同旋回ベーン25を囲んだ水滴捕集
片40に衝突し、飽和蒸気S中に混入したミストは、こ
の衝突により分離が促進されて断面Z字型の屈曲部40
aで捕集される。
【0077】このようにミストは屈曲部40aで捕集さ
れることにより、一次スクラバ部23から蒸気ドラム中
に排出する飽和蒸気S中に混在するミストが飛散するの
を防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより
飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もなく、全
体として蒸気とミストの分離効率を高める様にしたもの
である。
れることにより、一次スクラバ部23から蒸気ドラム中
に排出する飽和蒸気S中に混在するミストが飛散するの
を防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより
飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もなく、全
体として蒸気とミストの分離効率を高める様にしたもの
である。
【0078】なお、前記断面Z字型の水滴捕集片40
は、図7では前記実施の第1〜第6形態におけるキャッ
プ部材26に代えて、同キャップ部材26の設置位置に
対応してその外周側に沿って環状に配列したものとして
示したが、図8の様に前記キャップ部材26の設置相当
位置の内周側に沿って環状に配列する様に変更すること
も出来、この外周側配列のものと内周側配列のものと
は、飽和蒸気の分量や分離速度等、装置の規模等に応じ
て適合するものを適宜選択して使用することが出来るも
のである。
は、図7では前記実施の第1〜第6形態におけるキャッ
プ部材26に代えて、同キャップ部材26の設置位置に
対応してその外周側に沿って環状に配列したものとして
示したが、図8の様に前記キャップ部材26の設置相当
位置の内周側に沿って環状に配列する様に変更すること
も出来、この外周側配列のものと内周側配列のものと
は、飽和蒸気の分量や分離速度等、装置の規模等に応じ
て適合するものを適宜選択して使用することが出来るも
のである。
【0079】次に本発明の実施の第8形態について図9
及び図10に基づいて説明する。図9は本実施の形態に
係る蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおけるサイク
ロン部と一次スクラバ部の主要部を平面投影で模式的に
示す模式図、図10は図9の一部を変更した図9と同様
な模式図である。
及び図10に基づいて説明する。図9は本実施の形態に
係る蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおけるサイク
ロン部と一次スクラバ部の主要部を平面投影で模式的に
示す模式図、図10は図9の一部を変更した図9と同様
な模式図である。
【0080】なお、説明が冗長とならない様に、前記実
施の第1〜第7形態と同一の部位については、図面中に
同一の符号を付して示し、重複する説明を省略して本実
施の形態に特有の点を重点的に説明する。
施の第1〜第7形態と同一の部位については、図面中に
同一の符号を付して示し、重複する説明を省略して本実
施の形態に特有の点を重点的に説明する。
【0081】すなわち、本実施の形態においてサイクロ
ンセパレータ3は、下方のサイクロン部13と上方の一
次スクラバ部23を一体的に連結して構成されるが、こ
こで一次スクラバ部23は、同一次スクラバ部23の上
下方向に亘って延びる断面V字型の水滴捕集片41を多
数採用し、各水滴捕集片41のV字型の尖端41aを半
径方向で外方向と内方向に交互に向けると共に、外方向
に尖端を向けて隣接する2部片における隣接するV字の
開放端41bを、内方向に尖端41aを向ける1部片の
V字の谷41c内に対峙させる配置とし、前記実施の第
1〜第6形態におけるキャップ部材26に代えて、この
キャップ部材26が設置されていた位置に相当する位置
の外周側に沿って前記断面V字型の水滴捕集片41を環
状に配列している。
ンセパレータ3は、下方のサイクロン部13と上方の一
次スクラバ部23を一体的に連結して構成されるが、こ
こで一次スクラバ部23は、同一次スクラバ部23の上
下方向に亘って延びる断面V字型の水滴捕集片41を多
数採用し、各水滴捕集片41のV字型の尖端41aを半
径方向で外方向と内方向に交互に向けると共に、外方向
に尖端を向けて隣接する2部片における隣接するV字の
開放端41bを、内方向に尖端41aを向ける1部片の
V字の谷41c内に対峙させる配置とし、前記実施の第
1〜第6形態におけるキャップ部材26に代えて、この
キャップ部材26が設置されていた位置に相当する位置
の外周側に沿って前記断面V字型の水滴捕集片41を環
状に配列している。
【0082】従って本実施の形態によれば、サイクロン
部で分離された飽和蒸気Sは、中空部24を経て旋回ベ
ーン25で旋回力を付与され、同旋回ベーン25から排
出されてその外側で同旋回ベーン25を囲んだ水滴捕集
片41に衝突し、飽和蒸気中に混入したミストはこの衝
突により分離が促進されて、断面V字型の谷41cで捕
集される。
部で分離された飽和蒸気Sは、中空部24を経て旋回ベ
ーン25で旋回力を付与され、同旋回ベーン25から排
出されてその外側で同旋回ベーン25を囲んだ水滴捕集
片41に衝突し、飽和蒸気中に混入したミストはこの衝
突により分離が促進されて、断面V字型の谷41cで捕
集される。
【0083】これように断面V字型の谷41cで捕集さ
れることにより一次スクラバ部23から蒸気ドラム中に
排出する飽和蒸気S中に混在するミストが飛散するのを
防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより飽
和蒸気の分離効率を低下するという不具合もなく、全体
として蒸気とミストの分離効率を高める様にしたもので
ある。
れることにより一次スクラバ部23から蒸気ドラム中に
排出する飽和蒸気S中に混在するミストが飛散するのを
防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより飽
和蒸気の分離効率を低下するという不具合もなく、全体
として蒸気とミストの分離効率を高める様にしたもので
ある。
【0084】なお、前記断面V字型の水滴捕集片41
は、図9では前記実施の第1〜第6形態におけるキャッ
プ部材26に代えて、同キャップ部材26の設置位置に
対応してその外周側に沿って環状に配列したものとして
示したが、図10の様に前記キャップ部材26の設置相
当位置の内周側に沿って環状に配列する様に変更するこ
とも出来、図9に示した外周側配列のものと図10に示
した内周側配列のものとは、飽和蒸気の分量や分離速度
等、装置の規模等に応じて適合するものを選択して使用
することが出来るものである。
は、図9では前記実施の第1〜第6形態におけるキャッ
プ部材26に代えて、同キャップ部材26の設置位置に
対応してその外周側に沿って環状に配列したものとして
示したが、図10の様に前記キャップ部材26の設置相
当位置の内周側に沿って環状に配列する様に変更するこ
とも出来、図9に示した外周側配列のものと図10に示
した内周側配列のものとは、飽和蒸気の分量や分離速度
等、装置の規模等に応じて適合するものを選択して使用
することが出来るものである。
【0085】次に本発明の実施の第9形態について図1
1及び図12に基づいて説明する。図11は本実施の形
態に係る蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおけるサ
イクロン部と一次スクラバ部の主要部を平面投影で模式
的に示す模式図、図12は図11の一部を変更した図1
1と同様な模式図である。
1及び図12に基づいて説明する。図11は本実施の形
態に係る蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおけるサ
イクロン部と一次スクラバ部の主要部を平面投影で模式
的に示す模式図、図12は図11の一部を変更した図1
1と同様な模式図である。
【0086】なお、説明が冗長とならない様に、前記実
施の第1〜第8形態と同一の部位については、図面中に
同一の符号を付して示し、重複する説明を省略して本実
施の形態に特有の点を重点的に説明する。
施の第1〜第8形態と同一の部位については、図面中に
同一の符号を付して示し、重複する説明を省略して本実
施の形態に特有の点を重点的に説明する。
【0087】すなわち、本実施の形態においてサイクロ
ンセパレータ3は、下方のサイクロン部13と上方の一
次スクラバ部23を一体的に連結して構成されるが、こ
こで一次スクラバ部23は、同一次スクラバ部23の上
下方向に亘って延びる断面L字型の水滴捕集片42を多
数採用し、各水滴捕集片42のL字型の折れ曲げ部42
aを半径方向で外方向に向けた配置とし、前記実施の第
1〜第6形態におけるキャップ部材26に代えて、この
キャップ部材26が設置されていた位置に相当する位置
の外周側に沿って前記断面L字型の水滴捕集片42を環
状に配列している。
ンセパレータ3は、下方のサイクロン部13と上方の一
次スクラバ部23を一体的に連結して構成されるが、こ
こで一次スクラバ部23は、同一次スクラバ部23の上
下方向に亘って延びる断面L字型の水滴捕集片42を多
数採用し、各水滴捕集片42のL字型の折れ曲げ部42
aを半径方向で外方向に向けた配置とし、前記実施の第
1〜第6形態におけるキャップ部材26に代えて、この
キャップ部材26が設置されていた位置に相当する位置
の外周側に沿って前記断面L字型の水滴捕集片42を環
状に配列している。
【0088】従って本実施の形態によれば、サイクロン
部で分離された飽和蒸気Sは中空部24を経て旋回ベー
ン25で旋回力を付与され、同旋回ベーン25から排出
されてその外側で同旋回ベーン25を囲んだ水滴捕集片
42に衝突し、飽和蒸気S中に混入したミストはこの衝
突により分離が促進されて、断面L字型の折れ曲げ部4
2aで捕集される。
部で分離された飽和蒸気Sは中空部24を経て旋回ベー
ン25で旋回力を付与され、同旋回ベーン25から排出
されてその外側で同旋回ベーン25を囲んだ水滴捕集片
42に衝突し、飽和蒸気S中に混入したミストはこの衝
突により分離が促進されて、断面L字型の折れ曲げ部4
2aで捕集される。
【0089】これように断面L字型の折れ曲げ部42a
で捕集されることにより一次スクラバ部23から蒸気ド
ラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散す
るのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することに
より飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高める様にし
たものである。
で捕集されることにより一次スクラバ部23から蒸気ド
ラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散す
るのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することに
より飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高める様にし
たものである。
【0090】なお、前記断面L字型の水滴捕集片42
は、図11では前記実施の第1〜第6形態におけるキャ
ップ部材26に代えて、同キャップ部材26の設置位置
に対応してその外周側に沿って多数配列したものとして
示したが、図12の様に前記キャップ部材26の設置相
当位置の内周側に沿って環状に配列する様に変更するこ
とも出来、これら外周側配列のものと内周側配列のもの
とは、飽和蒸気の分量や分離速度等、装置の規模等に応
じて適合するものを適宜選択して使用することが出来る
ものである。
は、図11では前記実施の第1〜第6形態におけるキャ
ップ部材26に代えて、同キャップ部材26の設置位置
に対応してその外周側に沿って多数配列したものとして
示したが、図12の様に前記キャップ部材26の設置相
当位置の内周側に沿って環状に配列する様に変更するこ
とも出来、これら外周側配列のものと内周側配列のもの
とは、飽和蒸気の分量や分離速度等、装置の規模等に応
じて適合するものを適宜選択して使用することが出来る
ものである。
【0091】以上、本発明を図示の実施の形態について
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
よいことはいうまでもない。
説明したが、本発明はかかる実施の形態に限定されず、
本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて
よいことはいうまでもない。
【0092】
【発明の効果】以上、本出願の請求項1に記載の発明に
よれば、気液混合流体を取り入れ、これを蒸気と水に分
離する蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおいて、同
サイクロンセパレータは、サイクロン部及びその上部に
一体的に連結された一次スクラバ部を有し、前記サイク
ロン部は気液混合流体の供給入口を接線方向に開口した
内筒と、同内筒の外周を覆い同内筒と上部側で連通する
と共に下部側で前記蒸気ドラム内へ開口した外筒との二
重構造とし、前記一次スクラバ部は前記サイクロン部に
連なる連通部を介して中空部を設け、同中空部を囲んで
旋回ベーンを配置すると共に同旋回ベーンを囲んでキャ
ップ部材を配置してなる蒸気ドラムのサイクロンセパレ
ータを構成しているので、接線方向に開口した供給入口
からサイクロン部の内筒に供給された気液混合流体は同
内筒内で旋回し、遠心力により気液分離を行い、分離さ
れた飽和水は内筒の上部側から外筒を経由する経路等を
経て外筒の下部側等から蒸気ドラム内に取り出され、ま
た他方の蒸気は一次スクラバ部に至り、中空部から旋回
ベーンに入り、同旋回ベーンで旋回力を付与されて蒸気
中に混入するミストを分離し、更に同旋回ベーンを囲っ
たキャップ部材に衝突してミストの分離を促進し、蒸気
と水の分離、そしてまた、蒸気とミストの分離のそれぞ
れにおいて分離効率を高め、同気水分離及びその後流に
おいて不適合の発生を防止し、安定性、信頼性に富んだ
好適な蒸気ドラムのサイクロンセパレータを得ることが
出来たものである。
よれば、気液混合流体を取り入れ、これを蒸気と水に分
離する蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおいて、同
サイクロンセパレータは、サイクロン部及びその上部に
一体的に連結された一次スクラバ部を有し、前記サイク
ロン部は気液混合流体の供給入口を接線方向に開口した
内筒と、同内筒の外周を覆い同内筒と上部側で連通する
と共に下部側で前記蒸気ドラム内へ開口した外筒との二
重構造とし、前記一次スクラバ部は前記サイクロン部に
連なる連通部を介して中空部を設け、同中空部を囲んで
旋回ベーンを配置すると共に同旋回ベーンを囲んでキャ
ップ部材を配置してなる蒸気ドラムのサイクロンセパレ
ータを構成しているので、接線方向に開口した供給入口
からサイクロン部の内筒に供給された気液混合流体は同
内筒内で旋回し、遠心力により気液分離を行い、分離さ
れた飽和水は内筒の上部側から外筒を経由する経路等を
経て外筒の下部側等から蒸気ドラム内に取り出され、ま
た他方の蒸気は一次スクラバ部に至り、中空部から旋回
ベーンに入り、同旋回ベーンで旋回力を付与されて蒸気
中に混入するミストを分離し、更に同旋回ベーンを囲っ
たキャップ部材に衝突してミストの分離を促進し、蒸気
と水の分離、そしてまた、蒸気とミストの分離のそれぞ
れにおいて分離効率を高め、同気水分離及びその後流に
おいて不適合の発生を防止し、安定性、信頼性に富んだ
好適な蒸気ドラムのサイクロンセパレータを得ることが
出来たものである。
【0093】また、請求項2に記載の発明によれば、前
記請求項1に記載の発明において、前記内筒の上部は、
同内筒内に形成される汽液界面の上部を前記外筒内部に
連通する多孔面で形成し、前記サイクロン部と一次スク
ラバ部との連通部には、内筒内部に張り出すつばを設け
て蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成しているの
で、気液混合流体から分離されて内筒内で旋回する飽和
水は、内筒の多孔面から内外筒の間に排出され、また、
サイクロン部で分離されて一次スクラバ部に至る飽和蒸
気は、前記内筒内部に張り出されたつばで通路を規制さ
れることにより流れが曲げられ、蒸気と水の分離、そし
てまた、蒸気とミストの分離のそれぞれにおいて分離効
率を高め、同気水分離及びその後流において不適合の発
生を防止し、安定性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラム
のサイクロンセパレータを得ることが出来たものであ
る。
記請求項1に記載の発明において、前記内筒の上部は、
同内筒内に形成される汽液界面の上部を前記外筒内部に
連通する多孔面で形成し、前記サイクロン部と一次スク
ラバ部との連通部には、内筒内部に張り出すつばを設け
て蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成しているの
で、気液混合流体から分離されて内筒内で旋回する飽和
水は、内筒の多孔面から内外筒の間に排出され、また、
サイクロン部で分離されて一次スクラバ部に至る飽和蒸
気は、前記内筒内部に張り出されたつばで通路を規制さ
れることにより流れが曲げられ、蒸気と水の分離、そし
てまた、蒸気とミストの分離のそれぞれにおいて分離効
率を高め、同気水分離及びその後流において不適合の発
生を防止し、安定性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラム
のサイクロンセパレータを得ることが出来たものであ
る。
【0094】また、請求項3に記載の発明によれば、前
記請求項1に記載の発明において、前記内筒の上部は、
同内筒内に形成される汽液界面の上部を無孔の円筒面で
形成し、同円筒面の上端縁を前記外筒の上端縁より低く
して同外筒の内面に連通する連通空間を設けて蒸気ドラ
ムのサイクロンセパレータを構成しているので、サイク
ロン部の内筒内で分離された飽和水はその上端側から外
筒内へ移行する際に、例えば多孔板の様に内筒に穿設し
た各孔の内面は存在せず、前記飽和水等が衝突する部位
は少なくなり、同飽和水等の衝突により発生する水滴が
飽和蒸気の中に混入して飽和蒸気の分離効率を低下する
という不具合もなく、全体として蒸気とミストの分離効
率を高め、気水分離及びその後流において不適合の発生
を防止し、安定性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラムの
サイクロンセパレータを得ることが出来たものである。
記請求項1に記載の発明において、前記内筒の上部は、
同内筒内に形成される汽液界面の上部を無孔の円筒面で
形成し、同円筒面の上端縁を前記外筒の上端縁より低く
して同外筒の内面に連通する連通空間を設けて蒸気ドラ
ムのサイクロンセパレータを構成しているので、サイク
ロン部の内筒内で分離された飽和水はその上端側から外
筒内へ移行する際に、例えば多孔板の様に内筒に穿設し
た各孔の内面は存在せず、前記飽和水等が衝突する部位
は少なくなり、同飽和水等の衝突により発生する水滴が
飽和蒸気の中に混入して飽和蒸気の分離効率を低下する
という不具合もなく、全体として蒸気とミストの分離効
率を高め、気水分離及びその後流において不適合の発生
を防止し、安定性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラムの
サイクロンセパレータを得ることが出来たものである。
【0095】また、請求項4に記載の発明によれば、前
記請求項1に記載の発明において、前記一次スクラバ部
は、前記サイクロン部の上端側で、前記キャップ部材の
下端から前記外筒の上端を周方向で覆いミスト飛散を防
止するスカートを設けて蒸気ドラムのサイクロンセパレ
ータを構成しているので、前記キャップ部材の下端側か
ら蒸気ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミスト
が飛散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入す
ることにより飽和蒸気の分離効率を低下するという不具
合もなく、全体として蒸気とミストの分離効率を高め、
気水分離及びその後流において不適合の発生を防止し、
安定性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラムのサイクロン
セパレータを得ることが出来たものである。
記請求項1に記載の発明において、前記一次スクラバ部
は、前記サイクロン部の上端側で、前記キャップ部材の
下端から前記外筒の上端を周方向で覆いミスト飛散を防
止するスカートを設けて蒸気ドラムのサイクロンセパレ
ータを構成しているので、前記キャップ部材の下端側か
ら蒸気ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミスト
が飛散するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入す
ることにより飽和蒸気の分離効率を低下するという不具
合もなく、全体として蒸気とミストの分離効率を高め、
気水分離及びその後流において不適合の発生を防止し、
安定性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラムのサイクロン
セパレータを得ることが出来たものである。
【0096】また、請求項5に記載の発明によれば、前
記請求項1に記載の発明において、前記一次スクラバ部
は、上板に吊り下げ部材を設け、前記旋回ベーンを吊り
下げ支持して蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成
しているので、この吊り下げ部材は旋回ベーンの周方向
寸法を小さくすることが可能であり、その結果同旋回ベ
ーンの外周側は周方向で飽和蒸気の排出する空間を広く
とることが出来、同旋回ベーンで旋回力を付与されて噴
出する飽和蒸気の噴出速度を減速し、同飽和蒸気に混入
するミストの飛散を防止し、飽和蒸気中にミストが混入
して飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高め、気水分
離及びその後流において不適合の発生を防止し、安定
性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパ
レータを得ることが出来たものである。
記請求項1に記載の発明において、前記一次スクラバ部
は、上板に吊り下げ部材を設け、前記旋回ベーンを吊り
下げ支持して蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成
しているので、この吊り下げ部材は旋回ベーンの周方向
寸法を小さくすることが可能であり、その結果同旋回ベ
ーンの外周側は周方向で飽和蒸気の排出する空間を広く
とることが出来、同旋回ベーンで旋回力を付与されて噴
出する飽和蒸気の噴出速度を減速し、同飽和蒸気に混入
するミストの飛散を防止し、飽和蒸気中にミストが混入
して飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高め、気水分
離及びその後流において不適合の発生を防止し、安定
性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパ
レータを得ることが出来たものである。
【0097】また、請求項6に記載の発明によれば、前
記請求項1に記載の発明において、前記一次スクラバ部
は、その全体を上方から覆ってミスト飛散カバーを設け
て蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成しているの
で、キャップ部材の下端側のみならず、上端側から蒸気
ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散
するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入すること
により飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高め、気水分
離及びその後流において不適合の発生を防止し、安定
性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパ
レータを得ることが出来たものである。
記請求項1に記載の発明において、前記一次スクラバ部
は、その全体を上方から覆ってミスト飛散カバーを設け
て蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成しているの
で、キャップ部材の下端側のみならず、上端側から蒸気
ドラム中に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散
するのを防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入すること
により飽和蒸気の分離効率を低下するという不具合もな
く、全体として蒸気とミストの分離効率を高め、気水分
離及びその後流において不適合の発生を防止し、安定
性、信頼性に富んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパ
レータを得ることが出来たものである。
【0098】また、請求項7に記載の発明によれば、前
記請求項1乃至6の発明の何れかにおいて、前記一次ス
クラバ部の旋回ベーンは、前記サイクロン部で形成され
る気液混合流体の旋回方向と逆向きの旋回方向として蒸
気ドラムのサイクロンセパレータを構成しているので、
サイクロン部で形成された飽和蒸気は、旋回ベーンで逆
方向に旋回されることにより減速され、この速度低下の
ために飽和蒸気に混入されるミストの飛散が抑制され
て、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸
気の分離効率を低下するという不具合もなく、全体とし
て蒸気とミストの分離効率を高め、気水分離及びその後
流において不適合の発生を防止し、安定性、信頼性に富
んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパレータを得るこ
とが出来たものである。
記請求項1乃至6の発明の何れかにおいて、前記一次ス
クラバ部の旋回ベーンは、前記サイクロン部で形成され
る気液混合流体の旋回方向と逆向きの旋回方向として蒸
気ドラムのサイクロンセパレータを構成しているので、
サイクロン部で形成された飽和蒸気は、旋回ベーンで逆
方向に旋回されることにより減速され、この速度低下の
ために飽和蒸気に混入されるミストの飛散が抑制され
て、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸
気の分離効率を低下するという不具合もなく、全体とし
て蒸気とミストの分離効率を高め、気水分離及びその後
流において不適合の発生を防止し、安定性、信頼性に富
んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパレータを得るこ
とが出来たものである。
【0099】また、請求項8に記載の発明によれば、前
記請求項1乃至6の発明の何れかにおいて、前記一次ス
クラバ部は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延び
る断面Z字型の水滴捕集片を多数採用し、各Z字型の屈
曲部を外方向及び内方向に向けた配置とし、前記キャッ
プ部材に代えて同キャップ部材が設置されていた位置の
外周側又は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列
して蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成している
ので、飽和蒸気中に混入したミストは、断面Z字型の屈
曲部で捕集され、一次スクラバ部から蒸気ドラム中に排
出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散するのを防止
し、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸
気の分離効率を低下するという不具合もなく、全体とし
て蒸気とミストの分離効率を高め、気水分離及びその後
流において不適合の発生を防止し、安定性、信頼性に富
んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパレータを得るこ
とが出来たものである。
記請求項1乃至6の発明の何れかにおいて、前記一次ス
クラバ部は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延び
る断面Z字型の水滴捕集片を多数採用し、各Z字型の屈
曲部を外方向及び内方向に向けた配置とし、前記キャッ
プ部材に代えて同キャップ部材が設置されていた位置の
外周側又は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列
して蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成している
ので、飽和蒸気中に混入したミストは、断面Z字型の屈
曲部で捕集され、一次スクラバ部から蒸気ドラム中に排
出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散するのを防止
し、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸
気の分離効率を低下するという不具合もなく、全体とし
て蒸気とミストの分離効率を高め、気水分離及びその後
流において不適合の発生を防止し、安定性、信頼性に富
んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパレータを得るこ
とが出来たものである。
【0100】また、請求項9に記載の発明によれば、前
記請求項1乃至6の発明の何れかにおいて、前記一次ス
クラバ部は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延び
る断面V字型の水滴捕集片を多数採用し、各V字型の尖
端を外方向と内方向に交互に向けると共に、外方向に尖
端を向けて隣接する2部片のV字の隣接する開放端を、
内方向に尖端を向ける1部片のV字の谷内に対峙させる
配置とし、前記キャップ部材に代えて同キャップ部材が
設置されていた位置の外周側又は内周側に沿って前記水
滴捕集片を環状に配列して蒸気ドラムのサイクロンセパ
レータを構成しているので、飽和蒸気中に混入したミス
トは外方向に尖端を向けた断面V字型の谷内に捕集さ
れ、一次スクラバ部から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸
気中に混在するミストが飛散するのを防止し、同ミスト
が飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸気の分離効率
を低下するという不具合もなく、全体として蒸気とミス
トの分離効率を高め、気水分離及びその後流において不
適合の発生を防止し、安定性、信頼性に富んだ好適な蒸
気ドラムのサイクロンセパレータを得ることが出来たも
のである。
記請求項1乃至6の発明の何れかにおいて、前記一次ス
クラバ部は、同一次スクラバ部の上下方向に亘って延び
る断面V字型の水滴捕集片を多数採用し、各V字型の尖
端を外方向と内方向に交互に向けると共に、外方向に尖
端を向けて隣接する2部片のV字の隣接する開放端を、
内方向に尖端を向ける1部片のV字の谷内に対峙させる
配置とし、前記キャップ部材に代えて同キャップ部材が
設置されていた位置の外周側又は内周側に沿って前記水
滴捕集片を環状に配列して蒸気ドラムのサイクロンセパ
レータを構成しているので、飽和蒸気中に混入したミス
トは外方向に尖端を向けた断面V字型の谷内に捕集さ
れ、一次スクラバ部から蒸気ドラム中に排出する飽和蒸
気中に混在するミストが飛散するのを防止し、同ミスト
が飽和蒸気中に混入することにより飽和蒸気の分離効率
を低下するという不具合もなく、全体として蒸気とミス
トの分離効率を高め、気水分離及びその後流において不
適合の発生を防止し、安定性、信頼性に富んだ好適な蒸
気ドラムのサイクロンセパレータを得ることが出来たも
のである。
【0101】更にまた、請求項10に記載の発明によれ
ば、前記請求項1乃至6の発明の何れかにおいて、前記
一次スクラバ部は、同一次スクラバ部の上下方向に亘っ
て延びる断面L字型の水滴捕集片を多数採用し、各L字
型の折れ曲げ部を外方向に向けた配置とし、前記キャッ
プ部材に代えて同キャップ部材が設置されていた位置の
外周側又は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列
して蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成している
ので、飽和蒸気中に混入したミストは、断面L字型の折
れ曲げ部に捕集され、一次スクラバ部から蒸気ドラム中
に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散するのを
防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより飽
和蒸気の分離効率を低下するという不具合もなく、全体
として蒸気とミストの分離効率を高め、気水分離及びそ
の後流において不適合の発生を防止し、安定性、信頼性
に富んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパレータを得
ることが出来たものである。
ば、前記請求項1乃至6の発明の何れかにおいて、前記
一次スクラバ部は、同一次スクラバ部の上下方向に亘っ
て延びる断面L字型の水滴捕集片を多数採用し、各L字
型の折れ曲げ部を外方向に向けた配置とし、前記キャッ
プ部材に代えて同キャップ部材が設置されていた位置の
外周側又は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列
して蒸気ドラムのサイクロンセパレータを構成している
ので、飽和蒸気中に混入したミストは、断面L字型の折
れ曲げ部に捕集され、一次スクラバ部から蒸気ドラム中
に排出する飽和蒸気中に混在するミストが飛散するのを
防止し、同ミストが飽和蒸気中に混入することにより飽
和蒸気の分離効率を低下するという不具合もなく、全体
として蒸気とミストの分離効率を高め、気水分離及びそ
の後流において不適合の発生を防止し、安定性、信頼性
に富んだ好適な蒸気ドラムのサイクロンセパレータを得
ることが出来たものである。
【図1】本発明の実施の第1形態に係る蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
【図2】本発明の実施の第2形態に係る蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
【図3】本発明の実施の第3形態に係る蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
【図4】本発明の実施の第4形態に係る蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
【図5】本発明の実施の第5形態に係る蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
イクロンセパレータの概要を模式的に示す模式図であ
る。
【図6】本発明の実施の第6形態に係る蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータにおけるサイクロン部と一次スクラ
バ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図である。
イクロンセパレータにおけるサイクロン部と一次スクラ
バ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図である。
【図7】本発明の実施の第7形態に係る蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータにおけるサイクロン部と一次スクラ
バ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図である。
イクロンセパレータにおけるサイクロン部と一次スクラ
バ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図である。
【図8】図7の一部を変更した図7と同様な模式図であ
る。
る。
【図9】本発明の実施の第8形態に係る蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータにおけるサイクロン部と一次スクラ
バ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図である。
イクロンセパレータにおけるサイクロン部と一次スクラ
バ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図である。
【図10】図9の一部を変更した図9と同様な模式図で
ある。
ある。
【図11】本発明の実施の第9形態に係る蒸気ドラムの
サイクロンセパレータにおけるサイクロン部と一次スク
ラバ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図であ
る。
サイクロンセパレータにおけるサイクロン部と一次スク
ラバ部の主要部を平面投影で模式的に示す模式図であ
る。
【図12】図11の一部を変更した図11と同様な模式
図である。
図である。
【図13】従来の蒸気ドラムの概要を示す軸線方向に垂
直な断面から見た断面図である。
直な断面から見た断面図である。
【図14】図13中のサイクロンセパレータを代表して
1つ抜き出して模式的に示し、(a)は縦断面の模式
図、(b)は横断面の模式図である。
1つ抜き出して模式的に示し、(a)は縦断面の模式
図、(b)は横断面の模式図である。
1 蒸気ドラム
2 導入管
3 サイクロンセパレータ
4 下降管
5 スクラバ
5a ミスト分離器
6 蒸気管
7 シュラウド
13 サイクロン部
14 筒体
14a、14b 連通路
15 連通部
23 一次スクラバ部
24 中空部
25 旋回ベーン
26 キャップ部材
27 上板
28、29 流路
30 支持筒体
31 内筒
31a 多孔面
31b 円筒面
31c 上端縁
32 外筒
32a 開放部
32b 上端縁
33 つば
34 孔
35 連通空間
36 スカート
37 吊り下げ部材
38 ミスト飛散カバー
39 旋回羽根
40 水滴捕集片
40a 屈曲部
41 水滴捕集片
41a 尖端
41b 開放端
41c 谷
42 水滴捕集片
42a 折れ曲げ部
MX 気液混合流体
W 飽和水
S 飽和蒸気
L ドラム内水面
B 汽液界面
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 菊地 洋
長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工
業株式会社長崎研究所内
(72)発明者 一ノ瀬 利光
長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工
業株式会社長崎研究所内
(72)発明者 福田 秀朗
長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工
業株式会社長崎研究所内
(72)発明者 菅 啓史
長崎市深堀町五丁目717番1号 三菱重工
業株式会社長崎研究所内
(72)発明者 月野 隆
長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株式
会社長崎造船所内
(72)発明者 坂本 康一
長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株式
会社長崎造船所内
(72)発明者 橋本 貴雄
長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株式
会社長崎造船所内
Fターム(参考) 4D053 AA01 AB01 BA01 BB07 BC01
BD04 CB13 CC02 DA10
Claims (10)
- 【請求項1】 気液混合流体を取り入れ、これを蒸気と
水に分離する蒸気ドラムのサイクロンセパレータにおい
て、同サイクロンセパレータは、サイクロン部及びその
上部に一体的に連結された一次スクラバ部を有し、前記
サイクロン部は気液混合流体の供給入口を接線方向に開
口した内筒と、同内筒の外周を覆い同内筒と上部側で連
通すると共に下部側で前記蒸気ドラム内へ開口した外筒
との二重構造とし、前記一次スクラバ部は前記サイクロ
ン部に連なる連通部を介して中空部を設け、同中空部を
囲んで旋回ベーンを配置すると共に同旋回ベーンを囲ん
でキャップ部材を配置してなることを特徴とする蒸気ド
ラムのサイクロンセパレータ。 - 【請求項2】 前記内筒の上部は、同内筒内に形成され
る汽液界面の上部を前記外筒内部に連通する多孔面で形
成し、前記サイクロン部と一次スクラバ部との連通部に
は、内筒内部に張り出すつばを設けたことを特徴とする
請求項1に記載の蒸気ドラムのサイクロンセパレータ。 - 【請求項3】 前記内筒の上部は、同内筒内に形成され
る汽液界面の上部を無孔の円筒面で形成し、同円筒面の
上端縁を前記外筒の上端縁より低くして同外筒の内面に
連通する連通空間を設けたことを特徴とする請求項1に
記載の蒸気ドラムのサイクロンセパレータ。 - 【請求項4】 前記一次スクラバ部は、前記サイクロン
部の上端側で、前記キャップ部材の下端から前記外筒の
上端を周方向で覆いミスト飛散を防止するスカートを設
けたことを特徴とする請求項1に記載の蒸気ドラムのサ
イクロンセパレータ。 - 【請求項5】 前記一次スクラバ部は、上板に吊り下げ
部材を設け、前記旋回ベーンを吊り下げ支持したことを
特徴とする請求項1に記載の蒸気ドラムのサイクロンセ
パレータ。 - 【請求項6】 前記一次スクラバ部は、その全体を上方
から覆ってミスト飛散カバーを設けたことを特徴とする
請求項1に記載の蒸気ドラムのサイクロンセパレータ。 - 【請求項7】 前記一次スクラバ部の旋回ベーンは、前
記サイクロン部で形成される気液混合流体の旋回方向と
逆向きの旋回方向としたことを特徴とする請求項1乃至
6の何れかに記載の蒸気ドラムのサイクロンセパレー
タ。 - 【請求項8】 前記一次スクラバ部は、同一次スクラバ
部の上下方向に亘って延びる断面Z字型の水滴捕集片を
多数採用し、各Z字型の屈曲部を外方向及び内方向に向
けた配置とし、前記キャップ部材に代えて同キャップ部
材が設置されていた位置の外周側又は内周側に沿って前
記水滴捕集片を環状に配列してなることを特徴とする請
求項1乃至6の何れかに記載の蒸気ドラムのサイクロン
セパレータ。 - 【請求項9】 前記一次スクラバ部は、同一次スクラバ
部の上下方向に亘って延びる断面V字型の水滴捕集片を
多数採用し、各V字型の尖端を外方向と内方向に交互に
向けると共に、外方向に尖端を向けて隣接する2部片の
V字の隣接する開放端を、内方向に尖端を向ける1部片
のV字の谷内に対峙させる配置とし、前記キャップ部材
に代えて同キャップ部材が設置されていた位置の外周側
又は内周側に沿って前記水滴捕集片を環状に配列してな
ることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の蒸
気ドラムのサイクロンセパレータ。 - 【請求項10】 前記一次スクラバ部は、同一次スクラ
バ部の上下方向に亘って延びる断面L字型の水滴捕集片
を多数採用し、各L字型の折れ曲げ部を外方向に向けた
配置とし、前記キャップ部材に代えて同キャップ部材が
設置されていた位置の外周側又は内周側に沿って前記水
滴捕集片を環状に配列してなることを特徴とする請求項
1乃至6の何れかに記載の蒸気ドラムのサイクロンセパ
レータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002059838A JP3740080B2 (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 蒸気ドラムのサイクロンセパレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002059838A JP3740080B2 (ja) | 2002-03-06 | 2002-03-06 | 蒸気ドラムのサイクロンセパレータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003251225A true JP2003251225A (ja) | 2003-09-09 |
JP3740080B2 JP3740080B2 (ja) | 2006-01-25 |
Family
ID=28669379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3740080B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115121049A (zh) * | 2022-03-31 | 2022-09-30 | 阳光氢能科技有限公司 | 一种制氢系统及其旋流洗涤器 |
-
2002
- 2002-03-06 JP JP2002059838A patent/JP3740080B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115121049A (zh) * | 2022-03-31 | 2022-09-30 | 阳光氢能科技有限公司 | 一种制氢系统及其旋流洗涤器 |
CN115121049B (zh) * | 2022-03-31 | 2023-09-08 | 阳光氢能科技有限公司 | 一种制氢系统及其旋流洗涤器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3740080B2 (ja) | 2006-01-25 |
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