JP2003250572A - ワカサギ由来抗凍結タンパク質、その回収方法、及びその用途 - Google Patents
ワカサギ由来抗凍結タンパク質、その回収方法、及びその用途Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 工業化が容易で経済性にも優れているワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質、その回収方法、及びその用途
を提供する。 【解決手段】 ワカサギ由来抗凍結タンパク質。ワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質をコードする遺伝子。ワカサギ
を破砕して、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を含有する
破砕液を得る分離工程と、該破砕液を50℃以上で加熱
する加熱工程と、加熱された破砕液から、ワカサギ由来
抗凍結タンパク質を精製する精製工程とを有する、ワカ
サギ由来抗凍結タンパク質の回収方法。ワカサギ由来抗
凍結タンパク質を含有し、凍結耐性が向上した冷凍食
品。
ギ由来抗凍結タンパク質、その回収方法、及びその用途
を提供する。 【解決手段】 ワカサギ由来抗凍結タンパク質。ワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質をコードする遺伝子。ワカサギ
を破砕して、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を含有する
破砕液を得る分離工程と、該破砕液を50℃以上で加熱
する加熱工程と、加熱された破砕液から、ワカサギ由来
抗凍結タンパク質を精製する精製工程とを有する、ワカ
サギ由来抗凍結タンパク質の回収方法。ワカサギ由来抗
凍結タンパク質を含有し、凍結耐性が向上した冷凍食
品。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワカサギ由来抗凍
結タンパク質、その回収方法、及びその用途に関する。
結タンパク質、その回収方法、及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】食品を冷凍して保存することは日常よく
行われていることであるが、例えば、人参やカマボコ等
の食品を冷凍すると、それらは組織が破壊され、美味し
さが損なわれることがある。また、アイスクリームなど
の氷菓子は、細かい氷の粒が均一に分散していることに
よって、良好な食感と滑らかな口溶けを達成している
が、これらを長期に渡って冷凍保存すると、経時的にザ
ラザラとした舌触りになってしまう。このような現象
は、食品の冷凍の過程で生じる氷結晶や、冷凍貯蔵して
いる間に氷結晶が大きく成長する再結晶化に起因してい
る。
行われていることであるが、例えば、人参やカマボコ等
の食品を冷凍すると、それらは組織が破壊され、美味し
さが損なわれることがある。また、アイスクリームなど
の氷菓子は、細かい氷の粒が均一に分散していることに
よって、良好な食感と滑らかな口溶けを達成している
が、これらを長期に渡って冷凍保存すると、経時的にザ
ラザラとした舌触りになってしまう。このような現象
は、食品の冷凍の過程で生じる氷結晶や、冷凍貯蔵して
いる間に氷結晶が大きく成長する再結晶化に起因してい
る。
【0003】そのため、冷凍食品を製造する際に、氷結
晶の成長を阻害する抗凍結活性を有する抗凍結タンパク
質(antifreeze protein;AFP)を配合することによっ
て、結晶の成長を抑制し、食品の品質を向上させること
が提案されている。例えば、特表2000−51575
1号公報では、天然資源から不凍タンパク質を回収する
方法、及び不凍タンパク質を含む冷凍食品が開示されて
いる。また、国際公開(WO)90/13571には、
組換えDNA技術により生成された不凍剤ペプチドが開
示されており、これをアイスクリームのような食品に適
用できるとの報告がある。
晶の成長を阻害する抗凍結活性を有する抗凍結タンパク
質(antifreeze protein;AFP)を配合することによっ
て、結晶の成長を抑制し、食品の品質を向上させること
が提案されている。例えば、特表2000−51575
1号公報では、天然資源から不凍タンパク質を回収する
方法、及び不凍タンパク質を含む冷凍食品が開示されて
いる。また、国際公開(WO)90/13571には、
組換えDNA技術により生成された不凍剤ペプチドが開
示されており、これをアイスクリームのような食品に適
用できるとの報告がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、天然に
存在する他の魚類や植物をはじめ、細菌、昆虫等の抗凍
結タンパク質を発現していると報告されている生物種で
は、抗凍結タンパク質が微量にしか発現しておらず、そ
れを工業化するのは非常に困難であり、かつ経済的にも
好ましくない。また、近年のバイオテクノロジーの発展
により、抗凍結タンパク質を人為的に大量に製造するこ
とはあまり困難ではないものの、遺伝子組み換え体を使
用した食品は、消費者に受け入れ難いのが現状である。
存在する他の魚類や植物をはじめ、細菌、昆虫等の抗凍
結タンパク質を発現していると報告されている生物種で
は、抗凍結タンパク質が微量にしか発現しておらず、そ
れを工業化するのは非常に困難であり、かつ経済的にも
好ましくない。また、近年のバイオテクノロジーの発展
により、抗凍結タンパク質を人為的に大量に製造するこ
とはあまり困難ではないものの、遺伝子組み換え体を使
用した食品は、消費者に受け入れ難いのが現状である。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような状況下におい
て、本発明者らは、抗凍結タンパク質がワカサギに大量
に発現していること、ワカサギ由来抗凍結タンパク質
は、熱に強く、精製・回収が容易であることから、工業
化が容易で経済性にも優れていることを見出し、本発明
を完成した。
て、本発明者らは、抗凍結タンパク質がワカサギに大量
に発現していること、ワカサギ由来抗凍結タンパク質
は、熱に強く、精製・回収が容易であることから、工業
化が容易で経済性にも優れていることを見出し、本発明
を完成した。
【0006】すなわち、本発明の抗凍結タンパク質は、
ワカサギ由来であることを特徴とする。また、ワカサギ
由来抗凍結タンパク質は、配列番号1又は2で表される
アミノ酸配列からなるタンパク質であることが好まし
い。また、上記ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、配列
番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1若し
くは数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加されたアミ
ノ酸配列からなり、かつ抗凍結活性を有するものも適用
される。本発明の遺伝子は、ワカサギ由来の抗凍結タン
パク質をコードすることを特徴とする。また、上記遺伝
子は、配列番号2で表される塩基配列のDNAからなる
ことが好ましい。本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク
質の回収方法は、ワカサギを破砕して、ワカサギ由来抗
凍結タンパク質を含有する破砕液を得る分離工程と、破
砕液を50℃以上で加熱する加熱工程と、加熱された破
砕液から、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を精製する精
製工程とを有することを特徴とする。本発明の冷凍食品
は、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を含有し、凍結耐性
が向上したものである。また、上記冷凍食品は、氷菓子
であることが好ましい。また、上記ワカサギ由来抗凍結
タンパク質は、臓器や細胞の凍結保存における保護剤に
用いられることが好ましい。また、上記ワカサギ由来抗
凍結タンパク質は、血液の凍結保存における保護剤に用
いられることが好ましい。また、上記ワカサギ由来抗凍
結タンパク質は、化粧品に用いられることが好ましい。
また、上記ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、クリオサ
ージェリー(Cryosurgery)に用いられることが好まし
い。
ワカサギ由来であることを特徴とする。また、ワカサギ
由来抗凍結タンパク質は、配列番号1又は2で表される
アミノ酸配列からなるタンパク質であることが好まし
い。また、上記ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、配列
番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1若し
くは数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加されたアミ
ノ酸配列からなり、かつ抗凍結活性を有するものも適用
される。本発明の遺伝子は、ワカサギ由来の抗凍結タン
パク質をコードすることを特徴とする。また、上記遺伝
子は、配列番号2で表される塩基配列のDNAからなる
ことが好ましい。本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク
質の回収方法は、ワカサギを破砕して、ワカサギ由来抗
凍結タンパク質を含有する破砕液を得る分離工程と、破
砕液を50℃以上で加熱する加熱工程と、加熱された破
砕液から、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を精製する精
製工程とを有することを特徴とする。本発明の冷凍食品
は、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を含有し、凍結耐性
が向上したものである。また、上記冷凍食品は、氷菓子
であることが好ましい。また、上記ワカサギ由来抗凍結
タンパク質は、臓器や細胞の凍結保存における保護剤に
用いられることが好ましい。また、上記ワカサギ由来抗
凍結タンパク質は、血液の凍結保存における保護剤に用
いられることが好ましい。また、上記ワカサギ由来抗凍
結タンパク質は、化粧品に用いられることが好ましい。
また、上記ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、クリオサ
ージェリー(Cryosurgery)に用いられることが好まし
い。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のワカサギ由来抗凍結タン
パク質は、氷結晶の成長を阻害する抗凍結活性を有する
ものである。ワカサギは、抗凍結タンパク質を有する他
の生物種に比べて、抗凍結タンパク質を非常に大量(高
濃度)に発現しているため、抗凍結タンパク質を得るの
に好適な材料である。また、ワカサギは安価で、ワカサ
ギの冷凍品は季節に関係なく入手可能なため、経済的に
も好ましく、非常に有用な材料だといえる。
パク質は、氷結晶の成長を阻害する抗凍結活性を有する
ものである。ワカサギは、抗凍結タンパク質を有する他
の生物種に比べて、抗凍結タンパク質を非常に大量(高
濃度)に発現しているため、抗凍結タンパク質を得るの
に好適な材料である。また、ワカサギは安価で、ワカサ
ギの冷凍品は季節に関係なく入手可能なため、経済的に
も好ましく、非常に有用な材料だといえる。
【0008】なお、本明細書における“ワカサギ”とは
サケ目(Salmoniformes)、サケ亜目(Salmonoidei)、
キュウリウオ科(Osmeridae)、ワカサギ属(Hypomesu
s)に分類される魚種全般を示す。現在知られている魚
種は、ワカサギ(Hypomesusnipponensis)、イシカリワ
カサギ(Hypomesus olidus)、チカ(Hypomesus precti
osus japonicus)、デルタスメルト(Hypomesus transp
acif icus)、サーフスメルト(Hypomesus pretiosus)
の5種である。また、これら5種は交雑の可能性が指摘
されており、これらの雑種も本明細書における“ワカサ
ギ”に含まれる。これらの中でも、十分な資源量を有す
るワカサギ(Hypomesus nipponensis)を利用するのが
特に好ましい。
サケ目(Salmoniformes)、サケ亜目(Salmonoidei)、
キュウリウオ科(Osmeridae)、ワカサギ属(Hypomesu
s)に分類される魚種全般を示す。現在知られている魚
種は、ワカサギ(Hypomesusnipponensis)、イシカリワ
カサギ(Hypomesus olidus)、チカ(Hypomesus precti
osus japonicus)、デルタスメルト(Hypomesus transp
acif icus)、サーフスメルト(Hypomesus pretiosus)
の5種である。また、これら5種は交雑の可能性が指摘
されており、これらの雑種も本明細書における“ワカサ
ギ”に含まれる。これらの中でも、十分な資源量を有す
るワカサギ(Hypomesus nipponensis)を利用するのが
特に好ましい。
【0009】以下、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の性
状について詳細に説明する。本発明のワカサギ由来抗凍
結タンパク質は、配列番号1又は2で表されるアミノ酸
配列からなる約17kDaのタンパク質である。また、
配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1
若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加された
アミノ酸配列からなり、かつ抗凍結活性を有するものも
本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質に含まれる。
状について詳細に説明する。本発明のワカサギ由来抗凍
結タンパク質は、配列番号1又は2で表されるアミノ酸
配列からなる約17kDaのタンパク質である。また、
配列番号1又は2で表されるアミノ酸配列において、1
若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加された
アミノ酸配列からなり、かつ抗凍結活性を有するものも
本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質に含まれる。
【0010】上記ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、氷
結晶のプリズム面の結晶面に結合して、氷結晶の成長を
抑制する。更に、その結合は、自由水の更なる結合を阻
止することによって再結晶化を阻害できる。なお、ワカ
サギ由来抗凍結タンパクの抗凍結活性は、凝固点をどれ
だけ降下させることができるか(熱ヒステリシス
(℃))によって評価することができる。このような性
質を有するワカサギ由来抗凍結タンパク質によれば、例
えば冷凍食品を製造する際に、その原料とともにワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質を用いると、凍結耐性が向上し
た品質の良い冷凍食品を製造することができる。
結晶のプリズム面の結晶面に結合して、氷結晶の成長を
抑制する。更に、その結合は、自由水の更なる結合を阻
止することによって再結晶化を阻害できる。なお、ワカ
サギ由来抗凍結タンパクの抗凍結活性は、凝固点をどれ
だけ降下させることができるか(熱ヒステリシス
(℃))によって評価することができる。このような性
質を有するワカサギ由来抗凍結タンパク質によれば、例
えば冷凍食品を製造する際に、その原料とともにワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質を用いると、凍結耐性が向上し
た品質の良い冷凍食品を製造することができる。
【0011】図1は、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の
温度による影響を調べたものであり、ワカサギ由来抗凍
結タンパク質を各温度で1時間加熱処理した後の熱ヒス
テリシス(℃)を示す。なお、この測定結果は、ワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質をコハク酸/NaOH緩衝液に
より100μg/mlにして加熱処理したものについて
である。ワカサギ由来抗凍結タンパク質は40℃までは
非常に安定であり、40℃を超えると、図示するよう
に、温度が上がるにしたがって熱ヒステリシス(℃)が
徐々に低下する。しかしながら、ワカサギ由来抗凍結タ
ンパク質を60℃で1時間加熱処理した場合において
も、その抗凍結活性は半分以上残っており、本発明のワ
カサギ由来抗凍結タンパク質は比較的熱に強いといえ
る。このように、ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、加
熱によって失活しにくいため、後段で詳しく説明する
が、精製が容易であり工業的に有利である。
温度による影響を調べたものであり、ワカサギ由来抗凍
結タンパク質を各温度で1時間加熱処理した後の熱ヒス
テリシス(℃)を示す。なお、この測定結果は、ワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質をコハク酸/NaOH緩衝液に
より100μg/mlにして加熱処理したものについて
である。ワカサギ由来抗凍結タンパク質は40℃までは
非常に安定であり、40℃を超えると、図示するよう
に、温度が上がるにしたがって熱ヒステリシス(℃)が
徐々に低下する。しかしながら、ワカサギ由来抗凍結タ
ンパク質を60℃で1時間加熱処理した場合において
も、その抗凍結活性は半分以上残っており、本発明のワ
カサギ由来抗凍結タンパク質は比較的熱に強いといえ
る。このように、ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、加
熱によって失活しにくいため、後段で詳しく説明する
が、精製が容易であり工業的に有利である。
【0012】図2は、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の
pHによる影響を調べたものであり、ワカサギ由来抗凍
結タンパク質を各pHで処理した後の熱ヒステリシス
(℃)を示す。なお、pH4〜6の範囲ではコハク酸/
NaOH緩衝液(0.1M)、pH6〜8の範囲ではリ
ン酸緩衝液(0.1M)、pH8〜10の範囲ではホウ
酸/NaOH緩衝液(0.1M)で、100μg/ml
になるように希釈し、それを4℃で24時間放置した後
の測定結果である。ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、
pH6〜8で比較的安定に存在でき、特にpH7(中
性)付近では安定に存在し、高い抗凍結活性を示す。ワ
カサギ由来抗凍結タンパク質は、酸性条件下、及びアル
カリ条件下に長時間曝されると、その抗凍結活性は低下
してしまう。
pHによる影響を調べたものであり、ワカサギ由来抗凍
結タンパク質を各pHで処理した後の熱ヒステリシス
(℃)を示す。なお、pH4〜6の範囲ではコハク酸/
NaOH緩衝液(0.1M)、pH6〜8の範囲ではリ
ン酸緩衝液(0.1M)、pH8〜10の範囲ではホウ
酸/NaOH緩衝液(0.1M)で、100μg/ml
になるように希釈し、それを4℃で24時間放置した後
の測定結果である。ワカサギ由来抗凍結タンパク質は、
pH6〜8で比較的安定に存在でき、特にpH7(中
性)付近では安定に存在し、高い抗凍結活性を示す。ワ
カサギ由来抗凍結タンパク質は、酸性条件下、及びアル
カリ条件下に長時間曝されると、その抗凍結活性は低下
してしまう。
【0013】図3は、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の
濃度と熱ヒステリシス(℃)との関係を示す。なお、こ
の測定結果は、pH7.0、20℃の条件下で抗凍結活
性を測定したものである。図示するように、ワカサギ由
来抗凍結タンパク質の濃度が7mg/ml以内では、濃
度依存的に熱ヒステリシス(℃)が上昇する。また、ワ
カサギ由来抗凍結タンパク質は、濃度に依存して、氷結
晶の形状を変えることができる。
濃度と熱ヒステリシス(℃)との関係を示す。なお、こ
の測定結果は、pH7.0、20℃の条件下で抗凍結活
性を測定したものである。図示するように、ワカサギ由
来抗凍結タンパク質の濃度が7mg/ml以内では、濃
度依存的に熱ヒステリシス(℃)が上昇する。また、ワ
カサギ由来抗凍結タンパク質は、濃度に依存して、氷結
晶の形状を変えることができる。
【0014】本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質
は、5〜50mMEDTAを添加したリン酸緩衝液で処
理したときに抗凍結活性が低下しないことから、カルシ
ウム非依存型であるといえる。
は、5〜50mMEDTAを添加したリン酸緩衝液で処
理したときに抗凍結活性が低下しないことから、カルシ
ウム非依存型であるといえる。
【0015】本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質を
コードする遺伝子は、上述したワカサギ由来抗凍結タン
パク質をコードするDNAであり、配列番号2で表され
る塩基配列のDNAからなることが好ましい。
コードする遺伝子は、上述したワカサギ由来抗凍結タン
パク質をコードするDNAであり、配列番号2で表され
る塩基配列のDNAからなることが好ましい。
【0016】本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質
は、ワカサギを破砕して、ワカサギ由来抗凍結タンパク
質を含有する破砕液を得る分離工程と、その破砕液を5
0℃以上で加熱する加熱工程と、加熱された破砕液か
ら、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を精製する精製工程
とを経て回収することができる。以下、実施形態例を挙
げて本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質の回収方法
を説明する。
は、ワカサギを破砕して、ワカサギ由来抗凍結タンパク
質を含有する破砕液を得る分離工程と、その破砕液を5
0℃以上で加熱する加熱工程と、加熱された破砕液か
ら、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を精製する精製工程
とを経て回収することができる。以下、実施形態例を挙
げて本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質の回収方法
を説明する。
【0017】〈実施形態例1〉
(分離工程)例えば、本発明のワカサギ由来抗凍結タン
パク質を冷凍魚介類等の冷凍食品に用いる場合は、洗浄
したワカサギに適量の水などを加えて、ミキサー等で破
砕し液状とする。この際、ワカサギは、頭と内臓を取り
除いて用いるのが好ましく、筋肉部分のみを取り出して
用いることが更に好ましいが、特にこのような作業を行
わずにワカサギをそのまま使用してもよい。次いで、こ
の破砕した液を遠心分離し、その上清をワカサギ由来抗
凍結タンパク質を含有する破砕液として回収する。ま
た、破砕した液を遠心分離ではなく、フィルター等で濾
過し、懸濁物を除去して、その濾液をワカサギ由来抗凍
結タンパク質を含有する破砕液として回収することもで
きる。
パク質を冷凍魚介類等の冷凍食品に用いる場合は、洗浄
したワカサギに適量の水などを加えて、ミキサー等で破
砕し液状とする。この際、ワカサギは、頭と内臓を取り
除いて用いるのが好ましく、筋肉部分のみを取り出して
用いることが更に好ましいが、特にこのような作業を行
わずにワカサギをそのまま使用してもよい。次いで、こ
の破砕した液を遠心分離し、その上清をワカサギ由来抗
凍結タンパク質を含有する破砕液として回収する。ま
た、破砕した液を遠心分離ではなく、フィルター等で濾
過し、懸濁物を除去して、その濾液をワカサギ由来抗凍
結タンパク質を含有する破砕液として回収することもで
きる。
【0018】(加熱工程)分離工程後、得られた破砕液
を50℃以上で加熱処理を行う。このときpH条件に特
に制限はない。例えば、pH6.5〜8程度では、加熱
温度は50℃以上であることが必要であり、好ましくは
50〜65℃である。加熱時間は1〜20分間が好まし
く、1〜5分間が特に好ましい。また、例えば、pH5
〜6.5程度の酸性条件では、加熱温度は50℃以上で
あることが必要であり、好ましくは50〜65℃、更に
好ましくは50〜59℃である。加熱時間は1〜20分
間が好ましく、5〜10分間が特に好ましい。このよう
な加熱条件で加熱処理を行うことによって、ワカサギ由
来抗凍結タンパク質の抗凍結活性をある程度保持させた
まま、破砕液に含まれる他のタンパク質を失活させるこ
とができる。そのため、加熱工程後の精製を容易にする
ことができる。
を50℃以上で加熱処理を行う。このときpH条件に特
に制限はない。例えば、pH6.5〜8程度では、加熱
温度は50℃以上であることが必要であり、好ましくは
50〜65℃である。加熱時間は1〜20分間が好まし
く、1〜5分間が特に好ましい。また、例えば、pH5
〜6.5程度の酸性条件では、加熱温度は50℃以上で
あることが必要であり、好ましくは50〜65℃、更に
好ましくは50〜59℃である。加熱時間は1〜20分
間が好ましく、5〜10分間が特に好ましい。このよう
な加熱条件で加熱処理を行うことによって、ワカサギ由
来抗凍結タンパク質の抗凍結活性をある程度保持させた
まま、破砕液に含まれる他のタンパク質を失活させるこ
とができる。そのため、加熱工程後の精製を容易にする
ことができる。
【0019】(精製工程)所定の温度範囲で加熱された
破砕液を遠心分離し、その上清をワカサギ由来抗凍結タ
ンパク質の原液として回収する。このように回収された
ワカサギ由来抗凍結タンパク質の原液は、十分に抗凍結
活性を有するものであるので、さらに高純度にすること
なく、冷凍食品の製造に利用することができる。
破砕液を遠心分離し、その上清をワカサギ由来抗凍結タ
ンパク質の原液として回収する。このように回収された
ワカサギ由来抗凍結タンパク質の原液は、十分に抗凍結
活性を有するものであるので、さらに高純度にすること
なく、冷凍食品の製造に利用することができる。
【0020】〈実施形態例2〉冷凍食品の中でも、アイ
スクリームやシャーベット等の魚臭を嫌う食品にワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質を用いる場合は、魚臭が消える
程度までに精製を行う必要がある。従って、本実施形態
例は分離工程、加熱工程は上述した実施形態例1と同様
であり、精製工程のみ異なるため、分離工程、加熱工程
の説明を省略し、精製工程のみ説明する。加熱工程にお
いて加熱された破砕液を遠心分離して、その上清をワカ
サギ由来抗凍結タンパク質の原液として回収する。次い
で、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の原液を硫安沈殿、
限外ろ過、透析等の手段により、魚臭が消える程度にま
で精製することにより、アイスクリームやシャーベット
等の食品に用いることができる。
スクリームやシャーベット等の魚臭を嫌う食品にワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質を用いる場合は、魚臭が消える
程度までに精製を行う必要がある。従って、本実施形態
例は分離工程、加熱工程は上述した実施形態例1と同様
であり、精製工程のみ異なるため、分離工程、加熱工程
の説明を省略し、精製工程のみ説明する。加熱工程にお
いて加熱された破砕液を遠心分離して、その上清をワカ
サギ由来抗凍結タンパク質の原液として回収する。次い
で、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の原液を硫安沈殿、
限外ろ過、透析等の手段により、魚臭が消える程度にま
で精製することにより、アイスクリームやシャーベット
等の食品に用いることができる。
【0021】〈実施形態例3〉本発明のワカサギ由来抗
凍結タンパク質を医薬・化粧品等に用いる場合には、高
純度のワカサギ由来抗凍結タンパク質が必要となるた
め、上記実施形態例1、2の場合に比べ、更なる精製が
必要となる。従って、本実施形態例は、分離工程、加熱
工程は上述した実施形態例1、2と同様であり、精製工
程のみ異なるため、分離工程、加熱工程の説明を省略
し、精製工程のみ説明する。まず、加熱工程において加
熱された破砕液を遠心分離し、その上清をワカサギ由来
抗凍結タンパク質の原液として回収する。次いで、ワカ
サギ由来抗凍結タンパク質の原液を硫安沈殿、限外ろ
過、透析等の手段により精製し、粗AFP液とする。こ
の粗AFP液をゲルろ過クロマトグラフィー、陰イオン
交換クロマトグラフィー等で精製することにより、医薬
・化粧品等に用いられ得る高純度のワカサギ由来抗凍結
タンパク質を得ることができる。また、この際使用され
るゲルろ過カラムとしてはSuperdex200(2.6×60
cm)(Amersham製)、陰イオン交換カラムとしてはSu
perQカラム(1.6×10cm)(TOSOH製)、Mo
noQカラム(1.0×10cm)(Amersham製)等が挙
げられる。
凍結タンパク質を医薬・化粧品等に用いる場合には、高
純度のワカサギ由来抗凍結タンパク質が必要となるた
め、上記実施形態例1、2の場合に比べ、更なる精製が
必要となる。従って、本実施形態例は、分離工程、加熱
工程は上述した実施形態例1、2と同様であり、精製工
程のみ異なるため、分離工程、加熱工程の説明を省略
し、精製工程のみ説明する。まず、加熱工程において加
熱された破砕液を遠心分離し、その上清をワカサギ由来
抗凍結タンパク質の原液として回収する。次いで、ワカ
サギ由来抗凍結タンパク質の原液を硫安沈殿、限外ろ
過、透析等の手段により精製し、粗AFP液とする。こ
の粗AFP液をゲルろ過クロマトグラフィー、陰イオン
交換クロマトグラフィー等で精製することにより、医薬
・化粧品等に用いられ得る高純度のワカサギ由来抗凍結
タンパク質を得ることができる。また、この際使用され
るゲルろ過カラムとしてはSuperdex200(2.6×60
cm)(Amersham製)、陰イオン交換カラムとしてはSu
perQカラム(1.6×10cm)(TOSOH製)、Mo
noQカラム(1.0×10cm)(Amersham製)等が挙
げられる。
【0022】以上説明したように、ワカサギには大量の
抗凍結タンパク質が発現しており、且つワカサギ由来抗
凍結タンパク質は加熱により比較的失活しにくいため、
本発明の回収方法により、大量のワカサギ由来抗凍結タ
ンパク質を容易に精製・回収することができる。また、
ワカサギは安価で経済的に好ましく、ワカサギの冷凍品
は季節に関係なく入手可能なため、ワカサギ由来抗凍結
タンパク質を安定に供給することができる。
抗凍結タンパク質が発現しており、且つワカサギ由来抗
凍結タンパク質は加熱により比較的失活しにくいため、
本発明の回収方法により、大量のワカサギ由来抗凍結タ
ンパク質を容易に精製・回収することができる。また、
ワカサギは安価で経済的に好ましく、ワカサギの冷凍品
は季節に関係なく入手可能なため、ワカサギ由来抗凍結
タンパク質を安定に供給することができる。
【0023】なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態
例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を用いる製品に
応じて、その精製度(精製手段)等は変更可能である。
例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を用いる製品に
応じて、その精製度(精製手段)等は変更可能である。
【0024】本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質
は、例えば、冷凍果実、冷凍魚介類、ハンバーグ、ピザ
等の冷凍食品を製造する際に、その原料とともに用いる
ことによって、該冷凍食品を長期間冷凍保存したもので
あっても、良好な食感や美味しさを維持することができ
る。
は、例えば、冷凍果実、冷凍魚介類、ハンバーグ、ピザ
等の冷凍食品を製造する際に、その原料とともに用いる
ことによって、該冷凍食品を長期間冷凍保存したもので
あっても、良好な食感や美味しさを維持することができ
る。
【0025】また、本発明のワカサギ由来抗凍結タンパ
ク質は、冷凍食品の中でも、特にアイスクリームやシャ
ーベットなどの氷菓子に好適に用いられる。すなわち、
本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質を氷菓子の製造
の際に用いることによって、製造された氷菓子を長期間
冷凍保存しても、氷結晶の成長が阻害され、細かい氷の
粒子が均一に分散した状態を維持することができるた
め、アイスクリームやシャーベットなどが本来有する良
好な食感と、滑らかな口溶けを維持することができる。
ク質は、冷凍食品の中でも、特にアイスクリームやシャ
ーベットなどの氷菓子に好適に用いられる。すなわち、
本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質を氷菓子の製造
の際に用いることによって、製造された氷菓子を長期間
冷凍保存しても、氷結晶の成長が阻害され、細かい氷の
粒子が均一に分散した状態を維持することができるた
め、アイスクリームやシャーベットなどが本来有する良
好な食感と、滑らかな口溶けを維持することができる。
【0026】本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質
は、上記以外に、臓器の凍結保存における保護剤、血液
(血小板)の凍結保存における保護剤、化粧品(皮膚の
保護剤)等に用いることができる。また、上述したよう
に、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の形態は濃度依存的
に変化し、高濃度においては、a軸方向の伸長が抑制さ
れ、c軸方向が鋭く伸長する。そのため、ワカサギ由来
抗凍結タンパク質は、高濃度でガン細胞に処理されるこ
とにより、ガンの低温治療となるクリオサージェリー
(Cryosurgery)にも有用である。
は、上記以外に、臓器の凍結保存における保護剤、血液
(血小板)の凍結保存における保護剤、化粧品(皮膚の
保護剤)等に用いることができる。また、上述したよう
に、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の形態は濃度依存的
に変化し、高濃度においては、a軸方向の伸長が抑制さ
れ、c軸方向が鋭く伸長する。そのため、ワカサギ由来
抗凍結タンパク質は、高濃度でガン細胞に処理されるこ
とにより、ガンの低温治療となるクリオサージェリー
(Cryosurgery)にも有用である。
【0027】
【実施例】以下、実施例により本発明をより具体的に説
明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
【0028】(実施例)頭と内臓を取り除いたワカサギ
127.4g(30匹)(試料1)を水で洗浄した後、
50mMリン酸緩衝液(pH5.6)127.4g加
え、ミキサーで2分間破砕し液状にした。この液状物を
15000×gで遠心分離をして、その上清を破砕液と
して回収した。次いで、回収した破砕液を57.5℃で
6分間加熱処理を行った(試料2)。加熱した破砕液
(試料2)を15000×gで遠心分離し、その上清を
回収して、これに硫酸アンモニウムを加えて、35〜6
0%の硫安分画を行った。生成した沈殿物を50mMリ
ン酸緩衝液(pH7.0)約10mlに溶解して、粗A
FP液とした(試料3)。次いで、5mMリン酸緩衝液
(pH7.0)で平衡化したSuperdex200(2.6×6
0cm)(Amersham製)に、粗AFP液(試料3)を流
速4ml/min、4ml/fracで分画した。各画
分について、後述する方法により抗凍結活性を測定し、
抗凍結活性を有する画分を得た(試料4)。なお、この
ときのゲル濾過クロマトグラフム(吸光度280nm)
を図4に示す。
127.4g(30匹)(試料1)を水で洗浄した後、
50mMリン酸緩衝液(pH5.6)127.4g加
え、ミキサーで2分間破砕し液状にした。この液状物を
15000×gで遠心分離をして、その上清を破砕液と
して回収した。次いで、回収した破砕液を57.5℃で
6分間加熱処理を行った(試料2)。加熱した破砕液
(試料2)を15000×gで遠心分離し、その上清を
回収して、これに硫酸アンモニウムを加えて、35〜6
0%の硫安分画を行った。生成した沈殿物を50mMリ
ン酸緩衝液(pH7.0)約10mlに溶解して、粗A
FP液とした(試料3)。次いで、5mMリン酸緩衝液
(pH7.0)で平衡化したSuperdex200(2.6×6
0cm)(Amersham製)に、粗AFP液(試料3)を流
速4ml/min、4ml/fracで分画した。各画
分について、後述する方法により抗凍結活性を測定し、
抗凍結活性を有する画分を得た(試料4)。なお、この
ときのゲル濾過クロマトグラフム(吸光度280nm)
を図4に示す。
【0029】抗凍結活性の測定方法としては、冷却調節
機能が付いたステージを有する顕微鏡下で、氷結晶を観
察する方法が挙げられる。冷却機能が付いたステージに
各画分の試料をのせ、−1℃付近で観察したとき、氷結
晶の形態の変化が観察されれば、抗凍結活性を有する画
分、すなわちワカサギ由来抗凍結タンパク質を有する画
分であることが確認できる。
機能が付いたステージを有する顕微鏡下で、氷結晶を観
察する方法が挙げられる。冷却機能が付いたステージに
各画分の試料をのせ、−1℃付近で観察したとき、氷結
晶の形態の変化が観察されれば、抗凍結活性を有する画
分、すなわちワカサギ由来抗凍結タンパク質を有する画
分であることが確認できる。
【0030】5mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡
化したSuperQカラム(1.6×10cm)(TOSOH
製)にゲル濾過で得た抗凍結活性を有する画分(試料
4)をチャージし、非吸着画分を取り除いた後、0〜
0.4MのNaClの濃度勾配を有した5mMリン酸緩
衝液(pH7.0)により、SuperQカラム中の吸着タン
パク質を流速2ml/min、4ml/fracで分画
した。各画分の抗凍結活性を測定し、抗凍結活性を有す
る画分を得て、これを5mMリン酸緩衝液(pH7.
0)で3回透析した(試料5)。なお、このときの陰イ
オンクロマトグラム(吸光度280nm)を図5に示
す。次いで、5mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡
化したMonoQカラム(1.0×10cm)(Amersham
製)に、透析後の試料(試料5)をチャージし、非吸着
画分を取り除いた後、0.5Mリン酸緩衝液を用いた二
段階の直線濃度勾配で、MonoQカラム中の吸着タンパク
質を流速0.8ml/min、2ml/fracで分画
した。上述した方法により各画分の抗凍結活性を測定
し、抗凍結活性が認められた画分を回収した(試料
6)。このときの陰イオンクロマトグラムを図6に示
す。なお、最終的に得られた画分をTOF-Mass spectrum
(「Mariner」、Applied Biosystem製)で分析したとこ
ろ、16756.8Daの位置でピークが認められた。
これにより、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の分子量を
確認することができた。この結果を図7に示す。また、
各工程後に得られた試料(試料1〜6)のタンパク質量
を表1に示し、それらのSDS−PAGEの写真を図8
に示す。
化したSuperQカラム(1.6×10cm)(TOSOH
製)にゲル濾過で得た抗凍結活性を有する画分(試料
4)をチャージし、非吸着画分を取り除いた後、0〜
0.4MのNaClの濃度勾配を有した5mMリン酸緩
衝液(pH7.0)により、SuperQカラム中の吸着タン
パク質を流速2ml/min、4ml/fracで分画
した。各画分の抗凍結活性を測定し、抗凍結活性を有す
る画分を得て、これを5mMリン酸緩衝液(pH7.
0)で3回透析した(試料5)。なお、このときの陰イ
オンクロマトグラム(吸光度280nm)を図5に示
す。次いで、5mMリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡
化したMonoQカラム(1.0×10cm)(Amersham
製)に、透析後の試料(試料5)をチャージし、非吸着
画分を取り除いた後、0.5Mリン酸緩衝液を用いた二
段階の直線濃度勾配で、MonoQカラム中の吸着タンパク
質を流速0.8ml/min、2ml/fracで分画
した。上述した方法により各画分の抗凍結活性を測定
し、抗凍結活性が認められた画分を回収した(試料
6)。このときの陰イオンクロマトグラムを図6に示
す。なお、最終的に得られた画分をTOF-Mass spectrum
(「Mariner」、Applied Biosystem製)で分析したとこ
ろ、16756.8Daの位置でピークが認められた。
これにより、ワカサギ由来抗凍結タンパク質の分子量を
確認することができた。この結果を図7に示す。また、
各工程後に得られた試料(試料1〜6)のタンパク質量
を表1に示し、それらのSDS−PAGEの写真を図8
に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質
は、ワカサギに非常に大量(高濃度)に発現しているた
め、抗凍結タンパク質を得るのに好適な材料である。ま
た、ワカサギは、安価で経済的に好ましく、豊富な資源
であり、ワカサギの冷凍品は、季節に関係なく入手可能
なため、安定してワカサギ由来抗凍結タンパク質を供給
することができ、ワカサギは非常に有用な材料だといえ
る。本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質の回収方法
によれば、大量(高濃度)のワカサギ由来抗凍結タンパ
ク質を容易に精製することができるので、工業上極めて
有利である。本発明の冷凍食品は、ワカサギ由来抗凍結
タンパク質を含有し、凍結耐性が向上したものなので、
長期間冷凍保存しても、良好な食感や美味しさを維持す
ることができる。また、上記冷凍食品がアイスクリーム
やシャーベットなどの氷菓子であれば、長期間冷凍保存
したものであっても、アイスクリームやシャーベットな
どが本来有する良好な食感と、滑らかな口溶けを保持す
ることができる。本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク
質は、臓器や細胞の凍結保存における保護剤、血液(血
小板)の凍結保存における保護剤、化粧品(皮膚の保護
剤)に好適に用いられる。また、上記ワカサギ由来抗凍
結タンパク質は、ガンの低温治療となるクリオサージェ
リー(Cryosurgery)にも有用に用いられる。
は、ワカサギに非常に大量(高濃度)に発現しているた
め、抗凍結タンパク質を得るのに好適な材料である。ま
た、ワカサギは、安価で経済的に好ましく、豊富な資源
であり、ワカサギの冷凍品は、季節に関係なく入手可能
なため、安定してワカサギ由来抗凍結タンパク質を供給
することができ、ワカサギは非常に有用な材料だといえ
る。本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク質の回収方法
によれば、大量(高濃度)のワカサギ由来抗凍結タンパ
ク質を容易に精製することができるので、工業上極めて
有利である。本発明の冷凍食品は、ワカサギ由来抗凍結
タンパク質を含有し、凍結耐性が向上したものなので、
長期間冷凍保存しても、良好な食感や美味しさを維持す
ることができる。また、上記冷凍食品がアイスクリーム
やシャーベットなどの氷菓子であれば、長期間冷凍保存
したものであっても、アイスクリームやシャーベットな
どが本来有する良好な食感と、滑らかな口溶けを保持す
ることができる。本発明のワカサギ由来抗凍結タンパク
質は、臓器や細胞の凍結保存における保護剤、血液(血
小板)の凍結保存における保護剤、化粧品(皮膚の保護
剤)に好適に用いられる。また、上記ワカサギ由来抗凍
結タンパク質は、ガンの低温治療となるクリオサージェ
リー(Cryosurgery)にも有用に用いられる。
【0033】
【配列表】
SEQUENCE LISTING
〈110〉 NICHIREI CORPORATION
〈120〉 Antifreeze protein derived from Hypomesus nipponesis, the method
of harvest thereof, and the frozen foods therewith
〈130〉 J93683A1
〈160〉 2
〈210〉 1
〈211〉 147
〈212〉 PRT
〈213〉 Hypomesus nipponensis
〈400〉
Met Leu Ala Val Ser Leu Leu Val Cys Ala Met Val Ala Leu Thr
Arg
1 5 10 15
Ala Ala Asp Glu Cys Pro Thr Asp Trp Lys Leu Phe Asn Gly Thr
Cys
20 25 30
Tyr Leu Phe Asn Pro Ser Val Leu His Trp Ala Asp Ala Gln Glu
Ser
35 40 45
Cys Met Lys Glu Gly Ala Ser Leu Ala Ser Ile His Ser Leu Glu
Gln
50 55
60
Tyr Thr Phe Val Lys Glu Leu Thr Thr Ala Ala Leu Thr Pro Ser
Trp
65 70 75
80
Leu Gly Gly Gly Asp Cys Gln Val Ser Thr Arg Trp Phe Trp Met
Asp
85 90 95
Gly Thr Ser Met Asp Phe Thr Asp Trp Cys Tyr Ala Gln Pro Asp
Thr
100 105 110
Thr Leu Thr Glu Cys Cys Ile Gln Met Asn Val Gly Val Gly Lys
Cys
115 120 125
Trp Asp Asp Thr Pro Cys Thr His Leu His Ser Ser Ile Cys Ala
Lys
130 135
140
Thr Ser Thr
145
〈210〉 2
〈211〉 444
〈212〉 DNA
〈213〉 Hypomesus nipponensis
〈400〉
atg ctg gct Gtg tct cta cta gtt tgt gcc atg gtg gct ctg act
agg 48
Met Leu Ala Val Ser Leu Leu Val Cys Ala Met Val Ala Leu Thr
Arg
1 5 10 15
gct gct gat Gaa tgt ccc act gat tgg aag ttg ttc aat ggt acc
tgt 96
Ala Ala Asp Glu Cys Pro Thr Asp Trp Lys Leu Phe Asn Gly Thr
Cys
20 25 30
tac ctt ttt Aat cca tcg gta ttg cat tgg gct gac gct cag gaa
agc 144
Tyr Leu Phe Asn Pro Ser Val Leu His Trp Ala Asp Ala Gln Glu
Ser
35 40 45
tgt atg aag Gag ggg gca agc ctt gca tcc atc cac agc ctt gaa
cag 192
Cys Met Lys Glu Gly Ala Ser Leu Ala Ser Ile His Ser Leu Glu
Gln
50 55
60
tat acg ttt gtt aag gag ctg aca act gca gcc tta aca cca tca
tgg 240
Tyr Thr Phe Val Lys Glu Leu Thr Thr Ala Ala Leu Thr Pro Ser
Trp
65 70 75
80
ctt gga ggc Gga gat tgc caa gtg tca acc cgt tgg ttt tgg atg
gat 288
Leu Gly Gly Gly Asp Cys Gln Val Ser Thr Arg Trp Phe Trp Met
Asp
85 90 95
ggt aca agt Atg gat ttc act gac tgg tgc tat gca caa cct gat
act 336
Gly Thr Ser Met Asp Phe Thr Asp Trp Cys Tyr Ala Gln Pro Asp
Thr
100 105 110
acc tta act gag tgc tgc ata cag atg aat gtt gga gtt gga aaa
tgc 384
Thr Leu Thr Glu Cys Cys Ile Gln Met Asn Val Gly Val Gly Lys
Cys
115 120 125
tgg gat gac aca cct tgt acg cat ctt cat tca tca atc tgc gcc
aaa 432
Trp Asp Asp Thr Pro Cys Thr His Leu His Ser Ser Ile Cys Ala
Lys
130 135
140
acc agc acc tga
444
Thr Ser Thr
145
【図1】 ワカサギ由来抗凍結タンパク質の抗凍結活性
と、温度との関係を示したものである。
と、温度との関係を示したものである。
【図2】 ワカサギ由来抗凍結タンパク質の抗凍結活性
とpHとの関係を示したものである。
とpHとの関係を示したものである。
【図3】 ワカサギ由来抗凍結タンパク質の抗凍結活性
と濃度との関係を示したものである。
と濃度との関係を示したものである。
【図4】 ゲル濾過によるタンパク質の精製を示したも
のである。
のである。
【図5】 SuperQによるタンパク質の精製を示したもの
である。
である。
【図6】 MonoQによるタンパク質の精製を示したもの
である。
である。
【図7】 最終的に精製されたタンパク質の分子量を分
析した図である。
析した図である。
【図8】 各工程後の試料をSDS−PAGEで示した
写真である。
写真である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 7/00 A61K 7/48 4H045
7/48 C07K 1/30
C07K 1/30 1/34
1/34 1/36
1/36 14/46
14/46 C12N 1/04
C12N 1/04 15/00 ZNAA
(72)発明者 津田 栄
北海道札幌市豊平区月寒東2条17丁目2−
1 独立行政法人産業技術総合研究所 北
海道センター内
(72)発明者 河原 秀久
大阪府枚方市長尾元町7丁目11−34
(72)発明者 山下 靖博
兵庫県川西市大和東1−10−12
Fターム(参考) 4B014 GB18 GB21 GK10 GL08
4B022 LA03 LB01 LJ04
4B024 AA01 AA03 AA05 BA80 CA04
CA06 HA01
4B065 AA90Y AB01 AC03 BA02
CA41 CA44
4C083 AA071 AD411 EE12 FF01
4H045 AA10 AA20 AA30 BA10 CA52
EA15 EA65 GA01 GA05 GA10
Claims (12)
- 【請求項1】 ワカサギ由来抗凍結タンパク質。
- 【請求項2】 配列番号1又は2で表されるアミノ酸配
列からなることを特徴とする請求項1記載のワカサギ由
来抗凍結タンパク質。 - 【請求項3】 配列番号1又は2で表されるアミノ酸配
列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換、
又は付加されたアミノ酸配列からなり、かつ抗凍結活性
を有することを特徴とするワカサギ由来抗凍結タンパク
質。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質をコードする遺伝子。 - 【請求項5】 配列番号2で表される塩基配列のDNA
からなることを特徴とする請求項4に記載の遺伝子。 - 【請求項6】 ワカサギ由来抗凍結タンパク質を回収す
る方法であって、ワカサギを破砕して、ワカサギ由来抗
凍結タンパク質を含有する破砕液を得る分離工程と、該
破砕液を50℃以上で加熱する加熱工程と、加熱された
破砕液から、ワカサギ由来抗凍結タンパク質を精製する
精製工程とを有することを特徴とするワカサギ由来抗凍
結タンパク質の回収方法。 - 【請求項7】 請求項1〜3のいずれかに記載のワカサ
ギ由来抗凍結タンパク質を含有し、凍結耐性が向上した
冷凍食品。 - 【請求項8】 前記冷凍食品が氷菓子であることを特徴
とする請求項7に記載の冷凍食品。 - 【請求項9】 臓器や細胞の凍結保存における保護剤に
用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載のワカサギ由来抗凍結タンパク質。 - 【請求項10】 血液の凍結保存における保護剤に用い
られることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
のワカサギ由来抗凍結タンパク質。 - 【請求項11】 化粧品に用いられることを特徴とする
請求項1〜3のいずれかに記載のワカサギ由来抗凍結タ
ンパク質。 - 【請求項12】 クリオサージェリー(Cryosurgery)
に用いられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載のワカサギ由来抗凍結タンパク質。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002057805A JP2003250572A (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | ワカサギ由来抗凍結タンパク質、その回収方法、及びその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003250572A true JP2003250572A (ja) | 2003-09-09 |
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ID=28667983
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---|---|---|---|
JP2002057805A Withdrawn JP2003250572A (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | ワカサギ由来抗凍結タンパク質、その回収方法、及びその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003250572A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007520236A (ja) * | 2004-02-04 | 2007-07-26 | キアジェン ノース アメリカン ホールディングス,インコーポレイティド | 抗凍結タンパク質により高められた核酸増幅 |
JP2008031250A (ja) * | 2006-07-27 | 2008-02-14 | Miyoshi Oil & Fat Co Ltd | 不凍活性剤の製造方法、不凍活性剤およびその不凍活性剤を含む冷凍食品 |
WO2010134489A1 (ja) * | 2009-05-18 | 2010-11-25 | 株式会社カネカ | 加熱用加工食品の製造方法 |
WO2016178426A1 (ja) * | 2015-05-07 | 2016-11-10 | 学校法人 関西大学 | 抗氷核活性剤 |
WO2019031365A1 (ja) * | 2017-08-08 | 2019-02-14 | 新日本薬業株式会社 | 低温障害軽減剤又はネクローシス抑制剤、及び生体の臓器、組織又は細胞の保存方法 |
KR20210069503A (ko) * | 2019-12-03 | 2021-06-11 | 고려대학교 산학협력단 | Dna 나노구조체를 포함하는 세포 동결 보존용 조성물 및 이의 용도 |
-
2002
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