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JP2003235578A - 酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポーター及びその遺伝子 - Google Patents

酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポーター及びその遺伝子

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JP2003235578A
JP2003235578A JP2002040608A JP2002040608A JP2003235578A JP 2003235578 A JP2003235578 A JP 2003235578A JP 2002040608 A JP2002040608 A JP 2002040608A JP 2002040608 A JP2002040608 A JP 2002040608A JP 2003235578 A JP2003235578 A JP 2003235578A
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Japan
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protein
leu
amino acid
ser
acid sequence
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Hitoshi Endo
仁 遠藤
Yoshikatsu Kanai
好克 金井
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Japan Science and Technology Agency
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Japan Science and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性
トランスポーター及びその遺伝子を提供する。 【解決手段】ラット由来の特定なアミノ酸配列を有する
酸性アミノ酸及びその類似物質をナトリウム非依存的に
輸送する能力を有するタンパク質、該タンパク質をコー
ドする遺伝子に関する。また、本発明前記該タンパク質
とその機能発現を可能とする補助因子との融合タンパク
質及びそれをコードする遺伝子、並びにそれを用いたト
ランスポーターの機能解析法、その用途に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸性アミノ酸及びそ
の類似物質のナトリウム非依存的な輸送に関与するタン
パク質、その融合タンパク質、及びそれらのタンパク質
をコードする遺伝子に関する。また、本発明は、酸性ア
ミノ酸及びその類似物質のナトリウム非依存的な輸送に
関するタンパク質、その融合タンパク質、それらの特異
抗体、又はそれらの機能促進物質若しくは機能抑制物質
を用いて、該タンパク質が有する酸性アミノ酸及びその
類似物質を輸送する能力を変調させることにより、細胞
増殖を制御し、薬物や毒物や外来性の異物の体内動態を
変更させる方法、及びこれらの物質を含有してなる酸性
アミノ酸及びその類似物質の輸送能力制御剤に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞は、栄養としてアミノ酸を常時取り
込むことを必要するが、この機能は細胞膜に存在する膜
タンパク質であるアミノ酸トランスポーターによって担
われている。また、アミノ酸トランスポーターは、多細
胞生物においては各組織の中で特定の部位に配置され、
各組織の特異機能の発現に重要な役割を果たしている。
例えば、腎尿細管や小腸では、管腔内のアミノ酸を経上
皮的に吸収する役割を果たし、神経組織では、神経伝達
に伴って放出される神経伝達物質としてのアミノ酸の回
収や、神経伝達物質の前駆物質としてのアミノ酸の神経
細胞への供給を担当してる。さらに、血液・脳関門や胎
盤関門に存在し、アミノ酸の関門透過を可能としてい
る。
【0003】アミノ酸輸送機構は、1960年代から培
養細胞や膜標本を用いて、その同定、分類がなされ、ア
ミノ酸分子の多様性を反映して多くの輸送系が記述され
てきた。しかし、個々のアミノ酸に対してそれぞれの独
立した輸送系が存在するのではなく、類似した側鎖を持
つ複数のアミノ酸を輸送する数種類の輸送系によってア
ミノ酸輸送の大部分が担われている。[Christensen、Ph
ysiol. Rev.、第70巻、43項、1990年]。酸性アミノ酸す
なわちグルタミン酸やアスパラギン酸のように側鎖にカ
ルボキシル基を持つ酸性アミノ酸の輸送は、ナトリウム
依存的な、すなわちその機能にナトリウムイオンを必要
とするトランスポーターと、ナトリウム非依存的な、す
なわちその機能にナトリウムイオンを必要としないトラ
ンスポーターの両者によって担われていると考えられて
きた。しかし、従来の方法では、酸性アミノ酸輸送系を
介するアミノ酸及びその類似物質の輸送の詳細や、生体
内での機能的役割を解析することは困難であり、酸性ア
ミノ酸輸送系の機能を担う酸性アミノ酸トランスポータ
ーの遺伝子を単離して詳細な機能解析を可能とすること
が望まれていた。
【0004】ナトリウム依存性酸性アミノ酸トランスポ
ーターとしては、EAAC1、GLT−1、GLAS
T、EAAT4、EAAT5の5種のグルタミン酸トラ
ンスポーターがクローニングされている[Kanai、Curr.
Opin. Cell Biol、第9巻、565項、1997年; Kanai and E
ndou, Curr. Drug Metab.、第2巻、339項、2001年]。ナ
トリウム非依存性トランスポーターとしては、輸送系L
に相当する中性アミノ酸トランスポーターLAT1[Kan
ai et al., J. Biol. Chem., 第273巻、23629-23632
項、1998年]及びLAT2[Segawa et al., J. Biol. Ch
em., 第274巻、19745-19751項、1999年]がクローニング
された。また、LAT1及びLAT2は、1回膜貫通型
タンパク質である補助因子4F2hcと共存することに
よってのみ機能することが示された。LAT1はロイシ
ン、イソロイシン、バリン、フェニルアラニン、チロシ
ン、トリプトファン、メチオニン、ヒスチジンなど大型
の中性アミノ酸を輸送する交換輸送活性を示し、LAT
2は、大型の中性アミノ酸に加えグリシン、アラニン、
セリン、システイン、スレオニンなどの小型の中性アミ
ノ酸も輸送とする広い基質選択性を有し、酸性アミノ酸
トランスポーターではない。
【0005】LAT1及びLAT2の類似蛋白質とし
て、中性アミノ酸及び塩基性アミノ酸を輸送する輸送系
Lの機能を有する前記yLAT1とyLAT2
がクローニングされた[Torrents et al., J. Biol. Che
m., 第273巻、32437-32445項、1998年]。また、y
AT1、yLAT2共に補助因子4F2hcと共存す
ることによってのみ機能することが示された。yLA
T1とyLAT2は、中性アミノ酸としてはグルタミ
ン、ロイシン、イソロイシンを主に輸送し、酸性アミノ
酸は輸送しない。機能発現に補助因子4F2hcを要求
するトランスポーターとして、LAT1及びLAT2の
類似蛋白質であるAsc−1がクローニングされた[Fuk
asawa etal., J. Biol. Chem. 275: 9690-9698, 200
0]。Asc−1は、アラニン、セリン、システイン、ス
レオニン、グリシン等を選択的に輸送し、アミノ酸輸送
系ascの基質選択性を示し、酸性アミノ酸は輸送しな
い。また、4F2hcと類似構造を持つ他の補助因子r
BATを機能発現に要求するトランスポーターとして、
LAT1及びLAT2の類似蛋白質であるBAT1がク
ローニングされた[Chairoungdua et al., J. Biol. Che
m. 274: 28845-28848, 1999]。BAT1は、シスチン、
中性アミノ酸及び塩基性アミノ酸を輸送し、酸性アミノ
酸は輸送しない。
【0006】以上のように、4F2hc及びrBATと
連結することによって機能するトランスポーターの分子
的実体が明かにされ、1回膜貫通型タンパク質とヘテロ
二量体を形成を形成することによって輸送機能を発揮す
る一群のトランスポーターが存在することが示され、ヘ
テロ二量体型アミノ酸トランスポーターファミリーが確
立された。
【0007】さらに、機能発現に補助因子4F2hcを
要求するトランスポーターとして、LAT1及びLAT
2の類似蛋白質であるxCTがクローニングされた[Sat
o etal., J. Biol. Chem. 274: 11455-11458, 1999]。
xCTはシスチン、グルタミン酸及びアミノアジピン酸
をナトリウム非依存的に輸送し、アミノ酸輸送系x
相当する。xCTは、アミノ酸側鎖の負電荷を基質認識
に必要とし、ナトリウム非依存性酸性アミノ酸トランス
ポーターに分類される[Kanai and Endou, Curr. Drug M
etab.、第2巻、339項、2001年]。xCTは、グルタミン
酸は輸送するが、アスパラギン酸は輸送せず、その輸送
はシスチンにより抑制される。さらにxCTは、酸化ス
トレスによって発現が誘導されるトランスポーターであ
り、一部を除いて一般の正常組織には発現は検出されな
い。しかし、シスチンにより抑制されないナトリウム非
依存性のグルタミン酸及びアスパラギン酸のトランスポ
ーターが存在するとされており[Christensen、 Physio
l. Rev.、第70巻、43項、1990年]、xCT以外の未同定
のナトリウム非依存性酸性アミノ酸トランスポーターの
存在が示唆されていた。また、LAT1及びLAT2と
類似の構造を持つ蛋白質であるが、4F2hcあるいは
rBAT以外の未同定のタンパク質と連結するとされる
Asc−2がクローニングされた[Chairoungdua et a
l., J. Biol. Chem. 276: 49390-49399, 2001]。Asc
−2は、単独では細胞膜に発現しないが、4F2hcあ
るいはrBATとの融合タンパク質を作製することによ
り、融合タンパク質として細胞膜に移行し、輸送活性を
検出できる。Asc−2は、4F2hcあるいはrBA
Tとの融合タンパク質として細胞膜に発現させると、ナ
トリウム非依存性中性アミノ酸輸送系ascの特性を示
す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ナト
リウム非依存的にグルタミン酸、アスパラギン酸等の酸
性アミノ酸を輸送するトランスポーターの遺伝子及びそ
の遺伝子がコードするポリペプチドであるナトリウム非
依存性酸性アミノ酸トランスポーターを提供することに
ある。その他の目的については、以下の記載より明らか
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、BAT1
のcDNAの翻訳領域の塩基配列を用いてEST(expre
ssed sequence tag )データベースを検索し、BAT1
と類似の塩基配列を同定した。それに相当するcDNA
クローンの塩基配列を決定し、それが新規タンパク質を
コードすることを明らかにした。さらに、この遺伝子の
翻訳産物と4F2hcあるいはrBATとの融合タンパ
ク質を作製し、アフリカツメガエルの卵母細胞の細胞膜
に発現させた。これにより、この遺伝子の翻訳産物の機
能は、グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸
を輸送するナトリウム非依存性トランスポーターである
ことを明らかにし、本発明を完成するにいたった。
【0010】すなわち、本発明は、以下の(A)及び
(B)から選択されるタンパク質である。 (A)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
パク質。 (B)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1も
しくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加された
アミノ酸配列からなり、かつナトリウム非依存的に酸性
アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を有するタン
パク質。
【0011】また、本発明は、以下の(a)及び(b)
から選択されるDNAからなる遺伝子である。 (a)配列番号2で示される塩基配列からなるDNA。 (b)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAと
ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつナ
トリウム非依存的に酸性アミノ酸及びその類似物質を輸
送する能力を有するタンパク質をコードするDNA。
【0012】本発明のナトリウム非依存的に酸性アミノ
酸及びその類似物質を輸送する能力を有する新規タンパ
ク質、すなわちアミノ酸トランスポーターAGT1(asp
artate/glutamate transporter 1)は、4F2hcある
いはrBATとの融合タンパク質を作製することによ
り、細胞膜に発現し、グルタミン酸、アスパラギン酸等
の酸性アミノ酸を高親和性に輸送する(取り込む)能力
を有する。また、本発明の酸性アミノ酸を輸送するナト
リウム非依存性トランスポーターAGT1は、生体内に
おいては腎臓に主に発現している。
【0013】
【発明の実施の形態】後記配列表の配列番号1は、マウ
ス由来の酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性ト
ランスポーター(マウスAGT1)のアミノ酸配列(4
78アミノ酸)を表わし、配列番号2はその遺伝子の全
長cDNA塩基配列(約2.1kbp)及びその翻訳領
域にコードされたタンパク質のアミノ酸配列(478ア
ミノ酸)を表わす。
【0014】後記配列番号1に示されるアミノ酸配列も
しくは配列番号2に示される塩基配列について、既知プ
ロテインデータベース(NBRF及びSWISS−PR
OT)及びDNAデータベース(GenBankおよび
EMBL)に含まれるすべての配列に対してホモロジー
検索を行った結果、一致するものはなく、この配列は、
新規なものであると考えられる。
【0015】本発明のタンパク質としては、配列番号1
で示されたアミノ酸配列を有するもののほか、例えば配
列番号1で示されたアミノ酸配列において1もしくは数
個のアミノ酸の欠失、置換もしくは付加されたアミノ酸
配列を有するタンパク質が挙げられる。アミノ酸の欠
失、置換もしくは付加は、中性アミノ酸輸送活性が失わ
れない程度であればよく、通常1〜約96個、好ましく
は1〜約48個である。このようなタンパク質は、配列
番号1で示されたアミノ酸配列と通常、1〜80%、好
ましくは1〜90%のアミノ酸配列のホモロジーを有す
る。
【0016】また、本発明の遺伝子としては、配列番号
2で示された塩基配列を有するもののほか、配列番号2
で示された塩基配列からなるDNAとストリンジェント
な条件下でハイブリダイズし得るDNAを含むものが挙
げられる。このようにハイブリダイズし得るDNAは、
そのDNAにコードされるタンパク質が中性アミノ酸を
輸送する能力を有するものであればよい。このようなD
NAは配列番号2で示された塩基配列と通常、70%以
上、好ましくは80%以上の塩基配列のホモロジーを有
する。このようなDNAとしては、自然界で発見される
変異型遺伝子、人為的に改変した変異型遺伝子、異種生
物由来の相同遺伝子等が含まれる。本発明において、ス
トリンジェントな条件下でのハイブリダイゼーション
は、通常、ハイブリダイゼーションを、5×SSC又は
これと同等の塩濃度のハイブリダイゼーション溶液中、
37〜42℃の温度条件下、約12時間行い、5×SS
C又はこれと同等の塩濃度の溶液などで必要に応じて予
備洗浄を行った後、1×SSC又はこれと同等の塩濃度
の溶液中で洗浄を行うことにより実施できる。
【0017】本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリウ
ム非依存性トランスポーター遺伝子は、適当な哺乳動物
の組織や細胞を遺伝子源として用いてスクリーニングを
行うことにより単離取得できる。哺乳動物としては、イ
ヌ、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、サル、ブタ、ウサギ、
ラット及びマウスなどの非ヒト動物のほか、ヒトが挙げ
られる。遺伝子のスクリーニング及び単離は、ホモロジ
ークローニング法などにより好適に実施できる。例え
ば、マウスあるいはヒト腎を遺伝子源として用い、これ
からmRNA(ポリ(A)RNA)を調製する。これ
からcDNAライブラリーを構築し、EST(expressed
sequence tag) データベースの検索によって得られる
BAT1類似配列(例えば、GenBankTM/EBI/DDBJ acc
ession No. AI314100) に相当するプローブを用いてc
DNAライブラリーをスクリーニングすることによって
Asc−2遺伝子のcDNAを含むクローンを得ること
ができる。得られたcDNAについては、常法により塩
基配列を決定し、翻訳領域を解析して、これにコードさ
れるタンパク質、すなわち、AGT1のアミノ酸配列を
決定することができる得られたcDNAが、酸性アミノ
酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポーター、す
なわちはcDNAにコードされた遺伝子産物が酸性アミ
ノ酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポーターで
あることは、例えば次のようにして検証することができ
る。すなわち、得られたAGT1遺伝子のcDNAをも
とにして、AGT1と4F2hcあるいはrBATとの
融合タンパク質をコードするcDNAを作製し、これか
ら調整した、これに相補的なRNA(cRNA)(キャ
プ化されたもの)を卵母細胞内に導入して発現させ、酸
性アミノ酸を細胞内へ輸送する(取り込む)能力を、適
当な酸性アミノ酸を基質とする通常の取り込み試験(Ka
nai and Hediger、Nature、第360巻、467-471貢、1992
年)により、細胞内への基質の取り込みを測定すること
により確認できる。
【0018】得られたAGT1遺伝子のcDNAから調
整した、これに相補的なRNA(cRNA)を用いて、
インビトロ翻訳法[Hedigerら、Biochim. Biophys. Act
a、第1064巻、360項、1991年]により、AGT1タンパ
ク質を合成し、電気泳動によりタンパク質のサイズ、糖
付加の有無等を検討することができる。
【0019】4F2hcの遺伝子のcDNAはすでに報
告されている[Fukasawa et al., J.Biol. Chem. 275: 9
690-9698, 2000]ので、この配列情報から、PCR法な
どを用いて、容易に4F2hcの遺伝子を得ることが可
能である。rBATの遺伝子のcDNAもすでに報告さ
れている[Segawa, H., et al., Biochem. J. 328: 657-
664, 2000]ので、この配列情報から、PCR法などを用
いて、容易にrBATの遺伝子を得ることが可能であ
る。AGT1と4F2hcあるいはrBATとの融合タ
ンパク質をコードするcDNAは、AGT1遺伝子のc
DNA、4F2hc遺伝子のcDNA、あるいはrBA
T遺伝子のcDNAをもとにして、PCR法などを用い
て、容易に作製できる。
【0020】また、発現細胞について、同様の取り込み
実験を応用して、AGT1の特性、例えば、AGT1の
基質選択性などを調べることができる。
【0021】得られたAGT1遺伝子のcDNAを用い
て、異なる遺伝子源で作製された適当なcDNAライブ
ラリー又はゲノミックDNAライブラリーをスクリーニ
ングすることにより、異なる組織、異なる生物由来の相
同遺伝子や染色体遺伝子等を単離することができる。ま
た、開示された本発明の遺伝子の塩基配列(配列番号2
に示された塩基配列、もしくはその一部)の情報に基づ
いて設計された合成プライマーを用い、通常のPCR
(Polymerase Chain Reaction)法によりcDNAライ
ブラリー又はゲノミックDNAライブラリーから遺伝子
を単離することができる。cDNAライブラリー又はゲ
ノミックDNAライブラリー等のDNAライブラリー
は、例えば、「Molecular cloning」
[Sambrook, J., Fritsh, E.F.及びManitis, T.著、Cold
Spring Harbor Pressより1989に発刊] に記載の方法
により調整することができる。あるいは、市販のライブ
ラリーがある場合はこれを用いてもよい。
【0022】本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリウ
ム非依存性トランスポーター及びその遺伝子(AGT
1)は、例えば、それをコードするcDNAを用い、遺
伝子組換え技術により生産することができる。例えば、
AGT1をコードするDNA(cDNA等)を適当な発
現ベクターに組み込み、得られた組換えDNAを適当な
宿主細胞に導入することができる。ポリペプチド生産す
るための発現系(宿主−ベクター系)としては、例え
ば、細菌、酵母、昆虫細胞及び哺乳類細胞の発現系等が
挙げられる。このうち、機能タンパクを得るためには、
昆虫細胞及び哺乳類細胞を用いることが好ましい。ま
た、本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存
性トランスポーターと4F2hcあるいはrBATとの
融合タンパク質及びその遺伝子(AGT1−4F2hc
あるいはAGT1−rBAT)は、例えば、それをコー
ドするcDNAを用い、遺伝子組換え技術により生産す
ることができる。例えば、AGT1−4F2hcあるい
はAGT1−rBATをコードするDNA(cDNA
等)を適当な発現ベクターに組み込み、得られた組換え
DNAを適当な宿主細胞に導入することができる。ポリ
ペプチド生産するための発現系(宿主−ベクター系)と
しては、例えば、細菌、酵母、昆虫細胞及び哺乳類細胞
の発現系等が挙げられる。このうち、機能タンパクを得
るためには、昆虫細胞及び哺乳類細胞を用いることが好
ましい。例えば、ポリペプチドを哺乳類細胞で発現させ
る場合には、本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリウ
ム非依存性トランスポーターAGT1、あるいはAGT
1と4F2hcあるいはrBATとの融合タンパク質を
コードするDNAを、適当な発現ベクター(例えば、ア
デノウイルス系ベクター、レトロウイルス系ベクター、
パピローマウイルスベクター、ワクシニアウイルスベク
ター、SV40系ベクター等)中の適当なプロモーター
(例えば、サイトメガロウイルスプロモーター、SV4
0プロモーター、LTRプロモーター、エロンゲーショ
ン1aプロモーター等)の下流に挿入して発現ベクター
を構築する。次に、得られた発現ベクターで適当な動物
細胞を形質転換し、形質転換体を適当な培地で培養する
ことによって、目的とするポリペプチドが生産される。
宿主とする哺乳動物細胞としては、サルCOS−7細
胞、チャイニーズハムスターCHO細胞、又はヒトHe
La細胞などの細胞株などが挙げられる。
【0023】したがって、本発明は、前記した本発明の
遺伝子もしくは該遺伝子の中のタンパク質をコードする
遺伝子を含むベクター、好ましくは発現ベクター、及び
当該ベクターを用いて形質転換された宿主細胞(形質転
換体)を提供する。
【0024】酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存
性トランスポーターAGT1をコードするDNAとして
は、例えば、配列番号2で示される塩基配列を有するc
DNAを用いることができるほか、前記のcDNA配列
に限定されることなく、アミノ酸配列に対応するDNA
を設計し、ポリペプチドをコードするDNAとして用い
ることもできる。この場合、ひとつのアミノ酸をコード
するコドンは各々1〜6種類知られており、用いるコド
ンの選択は任意で良いが、例えば発現に利用する宿主の
コドン使用頻度を考慮して、より発現効率の高い配列を
設計することができる。設計した塩基配列を持つDNA
は、DNAの化学合成、前記cDNAの断片化と結合、
塩基配列の一部改変等によって取得できる。人為的な塩
基配列の一部改変、変異導入は、所望の改変をコードす
る合成オリゴヌクレオチドからなるプライマーを利用し
て部位特異的変異導入法(site specific mutagenesi
s)[Mark, D.F. et al.、Proceedings of National Aca
demy of Sciences、第81巻、第5662項(1984年)] 等に
よって実施できる。
【0025】酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存
性トランスポーターAGT1と4F2hcあるいはrB
ATとの融合タンパク質及(AGT1−4F2hcある
いはAGT1−rBAT)をコードするDNAは、例え
ば、配列番号2で示される塩基配列及び配列番号4で示
される塩基配列あるいは配列番号6で示される塩基配列
を有するcDNAを用いて作製することができるほか、
前記のcDNA配列に限定されることなく、アミノ酸配
列に対応するDNAを設計し、ポリペプチドをコードす
るDNAとして用いることもできる。この場合、ひとつ
のアミノ酸をコードするコドンは各々1〜6種類知られ
ており、用いるコドンの選択は任意で良いが、例えば発
現に利用する宿主のコドン使用頻度を考慮して、より発
現効率の高い配列を設計することができる。設計した塩
基配列を持つDNAは、DNAの化学合成、前記cDN
Aの断片化と結合、塩基配列の一部改変等によって取得
できる。人為的な塩基配列の一部改変、変異導入は、所
望の改変をコードする合成オリゴヌクレオチドからなる
プライマーを利用して部位特異的変異導入法(sitespec
ific mutagenesis)[Mark, D.F. et al.、Proceedings
of National Academy of Sciences、第81巻、第5662項
(1984年)] 等によって実施できる。
【0026】本発明はまた、配列番号2で示される塩基
配列の中の連続する14塩基以上、好ましくは20塩基
以上の部分配列もしくはその相補的な配列を含むヌクレ
オチドを提供するものである。本発明のヌクレオチド
は、ナトリウム非依存的に酸性アミノ酸及びその類似物
質を輸送する能力を有するタンパク質をコードする遺伝
子を検出するためのプローブとして使用することがで
き、また、当該タンパク質をコードする遺伝子やそれと
相同性の高いタンパク質をコードする遺伝子などを入手
する際のプライマーとして使用することができ、さら
に、そのアンチセンス鎖などによりナトリウム非依存的
に酸性アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を有す
るタンパク質をコードする遺伝子の発現を変調させるた
めに使用することもできる。
【0027】本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリウ
ム非依存性トランスポーター又はこれと免疫学的同等性
を有するポリペプチドを用いて、その抗体を取得するこ
とができる。抗体は、酸性アミノ酸を輸送するナトリウ
ム非依存性トランスポーターの検出や精製などに利用で
きる。抗体は、本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリ
ウム非依存性トランスポーター、その断片、またはその
部分配列を有する合成ペプチドなどを抗原として用いて
製造できる。ポリクロナール抗体は、宿主動物(例え
ば、ラットやウサギ等)に抗原を接種し、免疫血清を回
収する、通常の方法により製造することができ、モノク
ロナール抗体は、通常のハイブリドーマ法などの技術に
より製造できる。
【0028】本発明のタンパク質は、ナトリウム非依存
的に酸性アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を有
するものであり、この能力は種々の物質の存在下に強い
影響を受ける。この能力を阻害する物質や、促進する物
質をスクリーニングすることにより、本発明のタンパク
質の物質の輸送の能力を制御することができる。したが
って、本発明は、前記した本発明のタンパク質を用い
て、該タンパク質の有するナトリウム非依存的に酸性ア
ミノ酸及びその類似物質を輸送する能力に対する被検物
質の基質としての作用を検出する方法を提供する。
【0029】本発明のタンパク質により輸送されるアミ
ノ酸類は、細胞の増殖や成長、生命維持に不可欠の物質
であり、これらの物質の細胞内への取り込みを制御する
ことにより、細胞の増殖や成長などを制御することがで
きる。したがって、本発明は、前記した本発明のタンパ
ク質、その特異抗体、又はその機能促進物質若しくは機
能抑制物質を用いて、該タンパク質が有する酸性アミノ
酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させることに
より、細胞増殖を制御する方法を提供するものである。
【0030】本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリウ
ム非依存性トランスポーターAGT1と4F2hcある
いはrBATとの融合タンパク質の遺伝子およびその発
現細胞は、AGT1が存在する細胞膜や、AGT1が存
在すると予想される部位での物質透過効率についての、
インビトロでの試験に使用できる。また、酸性アミノ酸
を輸送するナトリウム非依存性トランスポーターAGT
1と4F2hcあるいはrBATとの融合タンパク質の
遺伝子およびその発現細胞は、AGT1が存在する細胞
膜や、AGT1が存在すると予想される部位を効率良く
透過する化合物の開発に使用できる。さらに、酸性アミ
ノ酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポーターA
GT1と4F2hcあるいはrBATとの融合タンパク
質の遺伝子およびその発現細胞は、AGT1が存在する
細胞膜や、AGT1が存在すると予想される部位での薬
物間相互作用のインビトロでの試験に使用できる。した
がって、本発明は、前記した本発明のタンパク質、その
特異抗体、又はその機能促進物質若しくは機能抑制物質
を用いて、該タンパク質が有する酸性アミノ酸及びその
類似物質を輸送する能力を変調させることにより、該タ
ンパク質によって輸送される薬物又は外来性異物の体内
動態を変更する方法を提供する。
【0031】このように、本発明のタンパク質はナトリ
ウム非依存的に酸性アミノ酸及びその類似物質を輸送す
る能力を有するものであり、この能力は細胞に存在する
タンパク質の数によるだけでなく、各種の物質の存在下
で抑制(機能抑制物質などの存在下で)することもで
き、また促進(機能促進物質などの存在下で)させるこ
ともできることから、本発明は、前記した本発明のタン
パク質、その特異抗体、又はその機能促進物質若しくは
機能抑制物質を含有してなる、該タンパク質が有する酸
性アミノ酸及びその類似物質の輸送能力制御剤を提供す
るものである。本発明の輸送能力制御剤は、細胞の増殖
や成長などを制御できることから細胞増殖制御剤や、ま
た薬物、毒物又は外来性異物の体内動態を変調、制御す
ることができることから薬物、毒物又は外来性異物の体
内動態制御剤として使用することができる。
【0032】本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリウ
ム非依存性トランスポーターAGT1を抑制することに
より、AGT1を発現する細胞膜や、AGT1が存在す
ると予想される部位の特定の化合物の透過を制限するこ
とができる。また、本発明の酸性アミノ酸を輸送するナ
トリウム非依存性トランスポーターAGT1と4F2h
cあるいはrBATとの融合タンパク質の遺伝子および
その発現細胞は、AGT1により輸送される化合物の、
細胞膜通過や、AGT1が存在すると予想される部位の
透過を制限する薬物(AGT1の特異的なインヒビター
等)の開発に使用できる。
【0033】また、本発明は、配列番号3若しくは5で
示されたアミノ酸配列を有するタンパク質が、AGT1
の細胞膜移行推進作用を有することを見出したものであ
り、したがって本発明は、配列番号3若しくは5で示さ
れたアミノ酸配列を有するタンパク質、又はこれらのタ
ンパク質の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換もし
くは付加されたアミノ酸配列からなるタンパク質を含有
してなる、AGT1の細胞膜移行推進剤を提供するもの
である。
【0034】
【実施例】以下、実施例をもって本発明をさらに詳しく
説明するが、これらの実施例は本発明を制限するもので
はない。なお、下記実施例において、各操作は特に明示
がない限り、「Molecular cloning」
[Sambrook, J., Fritsh, E.F.及びManitis, T.著、Cold
Spring Harbor Pressより1989に発刊] に記載の方法に
より行うか、または、市販の試薬やキットを用いる場合
には市販品の指示書に従って使用した。
【0035】実施例1 酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポ
ーターのクローニングと発現解析 (1)酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性トラ
ンスポーターのマウスcDNAの同定 ラットBAT1[Chairoungdua, et al., J. Biol. Che
m. 274, 28845-28848,1999]の翻訳領域の塩基配列を用
いたEST(expressed sequence tag)データベースの検
索によって得られた、ラットBAT1と類似のマウス由
来の塩基配列GenBanskTM/EBI/DDBJ accession No. AI
314100 に相当するcDNAクローンをIMAGE (Int
egrated and Molecular Analysis of Genomes and thei
r Expression)より購入し(IMAGE clone I.D.: 190780
7)、その制限酵素XhoI切断断片(1.8−kb)
32P−dCTPでラベルしてプローブとして用い
て、マウス腎cDNAライブラリーをスクリーニングし
た。cDNAライブラリーはマウス腎由来ポリ(A)
RNAから、cDNA合成用キット(商品名:Superscr
ipt Choice System、ギブコ社製)を使用して作製し、
ファージベクターλZipLox(ギブコ社製)の制限
酵素EcoRI切断部位に組み込んだ。32P−dCT
Pでラベルしてプローブによるハイブリダイゼーション
は、37℃のハイブリダイゼーション用溶液中一晩行
い、フィルター膜は、37℃で0.1×SSC/0.1
%SDSで洗浄した。ハイブリダイゼーション用溶液と
しては、5×SSC、3×デンハード液(Denhard's
液)0.2%SDS、10%硫酸デキストラン、50%
ホルムアミド、0.01%AbtiformB(商品
名、シグマ社)(消泡剤)、0.2mg/mlサーモン
精子変性DNA、2.5mMピロリン酸ナトリウム、2
5mM MESを含むpH6.5の緩衝液を用いた。c
DNAを組み込んだλZipLoxファージのcDNA
部分を、プラスミドpZL1に組み込み込んだ。得られ
たクローンのcDNA挿入断片は、さらにプラスミドp
cDNA3.1(Invitrogen)のNotI切断部位に組
みこんだ。
【0036】塩基配列決定のための合成プライマーを用
いてダイターミネーターサイクルシーケンシング法(Ap
plied Biosystems社)により、cDNAの全長の塩基配
列を決定した。また、cDNAの塩基配列を常法により
解析して、cDNAの翻訳領域とそこにコードされるタ
ンパク質のアミノ酸配列を決定した。これらの配列を、
後記配列表の配列番号1に示した。
【0037】AGT1は、中性アミノ酸輸送系ascに
相当するマウストランスポーターAsc−2と48%の
相同性を有していた。また、AGT1は、中性アミノ酸
輸送系Lに相当するラットトランスポーターLAT1と
35%、LAT2と37%、中性および塩基性アミノ酸
輸送系yLに相当するラットトランスポーターy
AT1と37%、ヒトトランスポーターyLAT2と
36%の相同性を有していた。さらに、AGT1は、中
性アミノ酸輸送系ascに相当するマウストランスポー
ターAsc−1と37%シスチン及び酸性アミノ酸輸送
系xに相当するマウストランスポーターxCTと37
%、シスチン及び中性及び塩基性アミノ酸輸送系b
0,+に相当するラットトランスポーターBAT1と3
6%のアミノ酸配列の相同性を有していた。さらに、A
sc−2は、塩基性アミノ酸輸送系y に相当するマウ
ス及びヒトトランスポーターCAT1〜4と30%の相
同性を有していた。AGT1とマウスAsc−2、ラッ
トLAT1、ラット yLAT1、マウスxCT及び
ラットBAT1のアミノ酸配列の比較を図1に示した。
【0038】SOSUIアルゴリズム[Hirokawa, T. et
al.、Bioinformatics、第14巻、第378項(1998年)]に
より、AGT1のアミノ酸配列を解析した結果、図1に
示したように、12個の膜貫通領域(membrane-spannin
g domain)が予想された。第3の親水性ループに、As
c−2、LAT1、Asc−2、yLAT1、xCT
及びBAT1との間に保存されたシステイン残基があっ
た。このシステイン残基を介して、Asc−2は、未知
の補助因子とジスルフィド結合を介して連結することが
予想された。また、第8の親水性ループにcAMP依存
性のリン酸化部位、N−末端細胞内領域と第6の親水性
ループにC−キナーゼ依存性のリン酸化部位、N−末端
細胞内領域にチロシンリン酸化部位と考えられる部位が
あった。
【0039】(2)マウスの種々の組織におけるAGT
1遺伝子の発現(ノーザンブロッティングによる解析) AGT1遺伝子の第43〜1836塩基対に相当するc
DNA断片をPCRで増幅し、32P−dCTPでラベ
ルしてプローブとして用いて、マウスの種々の組織から
抽出したRNAに対してノーザンブロッティングを以下
のようにして行った。3μgのポリ(A)RNAを1
%アガロース/ホルムアルデヒドゲルで電気泳動したの
ち、ニトロセルロースフィルターにトランスファーし
た。このフィルターを42℃で、32P−dCTPでラ
ベルしたAsc−2 cDNA断片を含んだハイブリダ
イゼーション液で1晩ハイブリダイゼーションを行っ
た。フィルターを、65℃にて、0.1%SDSを含む
0.1×SSCで洗浄した。ノーザンブロッティングの
結果(図2)、腎において2.2kb付近にバンドが検
出された。
【0040】(3)マウス腎におけるAGT1蛋白の発
現 マウスAGT1の465−478に相当する合成オリゴ
ペプチド[CIPDVSDDHIHEES](配列表の
配列番号7に記載)に対する特異抗体をAltmanら
の方法に準じて作製した[Altman et al., Proc. Natl.
Acad. Sci. U.S.A. 第81巻、2176-2180項、1984年]。マ
ウス腎の膜画分をThorensらの方法[Thorens et
al. Cell 第55巻、281-290項、1988]に従って調整し
た。タンパク試料は、5%の2−メルカプトエタノール
存在下(還元条件下)あるいは非存在下(非還元条件
下)で100℃で5分間処理後、SDS−ポリアクリル
アミドゲルで電気泳動し、Hybond-P PVDVトランスファ
ー膜にブロッティングし、抗AGT1抗血清(1:1
0,000)で処理した。その結果、マウス腎では、抗
AGT1抗体によって図3に示すように、非還元条件下
において250kDa付近にバンドが検出された。還元
条件下では、40kDa付近にバンドが検出された。こ
の結果より、AGT1は、何らかのタンパク質とジスル
フィド結合により連結していることが示唆される。
【0041】(4)マウス腎におけるAGT1蛋白の免
疫組織化学的解析 常法に従い、マウスの腎パラフィン切片を抗AGT1抗
血清(1:1,000)で処理後、ジアミノベンチジン
で発色した。また、染色の特異性を検討する目的で、5
0mg/mlの抗原ペプチドの存在下で抗AGT1抗血
清(1:1,000)で処理する実験も行った。その結
果、図4aに示すように、マウス腎では、髄質外層の近
位尿細管と皮質の遠位尿細管に染色が見られた。この染
色は、抗原ペプチドの存在下で抗AGT1抗血清を作用
させた場合には検出されず、染色の特異性が示された
(図4b)。さらに強拡大で観察することにより、近位
尿細管(図4c)及び遠位尿細管(図4d)の側基底側
膜にAGT1タンパク質が存在することが明らかになっ
た。
【0042】実施例2 酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポ
ーターAGT1と4F2hcあるいはrBATとの融合
タンパク質の作製とその機能の解析 (1)酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性トラ
ンスポーターAGT1と4F2hcあるいはrBATと
の融合タンパク質の作製 AGT1とrBATの融合タンパク質(AGT1−rB
AT)を作製するために、合成オリゴDNAプライマー
5’−GCGCGAAGCTTACCTATAGGCA
GAAACATTC−3’(AGT1 cDNAの第4
〜23塩基対に相当する配列に、HindIII切断部
位に相当する配列と5’−側にGCGCを加えたもの。
配列表の配列番号8に記載)及び5’−ATATGCG
GCCGCACTTTCTTCATGTATGTGGT
−3’(AGT1 cDNAの第1473−1492塩
基対に相当する配列に、NotI切断部位に相当する配
列と5’−側にATATを加えたもの。配列表の配列番
号9に記載)を用いて、AGT1 cDNAを鋳型とし
て、PCRを行った。得られたPCR産物は、Hind
IIIとNotIで切断し、哺乳類細胞発現ベクターpc
DNA3.1(+)(Invitrogen社)のHindIII及
びNotI部位にライゲーションした。さらに、合成オ
リゴDNAプライマー5’−ATATGCGGCCGC
AGATGAGGACAAAGGCAAGAG−3’
(配列番号6で示されるマウスrBATの翻訳開始コド
ンATGの直後より21塩基対に相当する配列に、No
tI切断部位に相当する配列と5’−側にATATを加
えたもの。配列表の配列番号10に記載)及び5’−G
CGCGCTCTAGAAATGCTTTAGTATT
TGGCATAATC−3’(配列番号6で示されるマ
ウスrBATの2228〜2251塩基対に相当する配
列に、XbaI切断部位に相当する配列と5’−側にG
CGCを加えたもの配列表の配列番号11に記載)を用
いて、rBAT cDNAを鋳型として、PCRを行っ
た。得られたPCR産物は、NotIとXbaIで切断
し、上記AGT1 PCR産物を組み込んだ哺乳類細胞
発現ベクターpcDNA3.1(+)のNotI及びX
baI部位へライゲーションすることにより、AGT1
とrBATの融合タンパク質をコードするcDNAを得
た(図5)。
【0043】AGT1と4F2hcの融合タンパク質
(AGT1−4F2hc)を作製するために、合成オリ
ゴDNAプライマー5’−GCGCGAAGCTTAC
CTATAGGCAGAAACATTC−3’(AGT
1 cDNAの第4〜23塩基対に相当する配列に、H
indIII切断部位に相当する配列と5’−側にGCG
Cを加えたもの。配列表の配列番号8に記載)及び5’
−ATATGCGGCCGCACTTTCTTCATG
TATGTGGT−3’(AGT1 cDNAの第14
73〜1492塩基対に相当する配列に、NotI切断
部位に相当する配列と5’−側にATATを加えたも
の。配列表の配列番号9に記載)を用いて、AGT1
cDNAを鋳型として、PCRを行った。得られたPC
R産物は、HindIIIとNotIで切断し、哺乳類細
胞発現ベクターpcDNA3.1(+)(Invitrogen
社)のHindIII及びNotI部位にライゲーション
した。さらに、合成オリゴDNAプライマー5’−AT
ATGCGGCCGCAAGCCAGGACACCGA
AGTGGA−3’(配列番号4で示されるマウス4F
2hcの翻訳開始コドンATGの直後より21塩基対に
相当する配列に、NotI切断部位に相当する配列と
5’−側にATATを加えたもの。配列表の配列番号1
2に記載)及び55’−GCGCTCTAGACATG
AGGCAGGGGTGATGTTTT−3’(配列番
号4で示されるマウス4F2hcの1820〜1838
塩基対に相当する配列に、XbaI切断部位に相当する
配列と5’−側にGCGCを加えたもの。配列表の配列
番号13に記載)を用いて、4F2hccDNAを鋳型
として、PCRを行った。得られたPCR産物は、No
tIとXbaIで切断し、上記AGT1 PCR産物を
組み込んだ哺乳類細胞発現ベクターpcDNA3.1
(+)のNotI及びXbaI部位へライゲーションす
ることにより、AGT1と4F2hcの融合タンパク質
をコードするcDNAを得た(図5)。
【0044】(2)酸性アミノ酸を輸送するナトリウム
非依存性トランスポーターAGT1と4F2hcあるい
はrBATとの融合タンパク質の機能発現 マウスAGT1遺伝子cRNAを卵母細胞に発現させた
場合、マウスAGT1遺伝子cRNAとマウス4F2h
c遺伝子cRNAを卵母細胞に発現させた場合、AGT
1と4F2hcあるいはrBATとの融合タンパク質を
卵母細胞に発現させた場合のアスパラギン酸の取り込み
を比較した。マウス4F2hc遺伝子cRNA 25n
g、AGT1遺伝子cRNA 25ng、AGT1遺伝
子cRNA 12.5ng/マウス4F2hc遺伝子c
RNA12.5ng、AGT1−4F2hc融合タンパ
ク質遺伝子cRNA 25ng、あるいはAGT1−r
BAT融合タンパク質遺伝子cRNA 25ngを卵母
細胞に注入することによって発現させ3日間培養した。
マウス4F2hc遺伝子cRNA、AGT1遺伝子cR
NA、AGT1遺伝子cRNA/マウス4F2hc遺伝
子cRNA、AGT1−4F2hc融合タンパク質遺伝
子cRNA、あるいはAGT1−rBAT融合タンパク
質遺伝子cRNAを注入した卵母細胞について、基質と
してアスパラギン酸を用い、基質の取り込み実験を金井
らの方法(Kanai and Hediger、Nature、第360巻、467-
471貢、1992年)に準じて、以下のように行った。基質
として14C−アスパラギン酸(20mM)を含むナト
リウムフリー取り込み溶液[100mM 塩化コリン、
2mM 塩化カリウム、1.8mM 塩化カルシウム、
1mM 塩化マグネシウム、5mM HEPES、p
H7.4]中にて卵母細胞を30分間放置して、細胞内
に取り込まれた放射能のカウントで基質の取り込み率を
測定した。その結果(図6)、アスパラギン酸の取り込
みは、4F2hcのみを発現させた卵母細胞、AGT1
のみを発現させた卵母細胞、AGT1と4F2hcを共
発現させた卵母細胞では、対照として水を注入した卵母
細胞と同レベルであったが、AGT1−rBATあるい
はAGT1−4F2hcを発現させた卵母細胞ではおお
きなアスパラギン酸の取り込みを示した。
【0045】rBATあるいは4F2hcが、AGT1
の直接の補助因子とはならないことを、COS−7細胞
を用いて検討した。AGT1 cDNA、rBAT cD
NAあるいは4F2hc cDNAを含むプラスミドD
NA(各1mg)を、[Mizoguchi et al.: Kidney Int.
59: 1821-1833, 2001]の方法に従って、LIPOFE
CTAMINE 2000 Reagent (life Tec
hnologies) を用いてCOS−7細胞に導入した。導入
後、細胞は24穴プレートで2日間培養し、14C−ア
スパラギン酸(20mM)の取り込みを測定した。取り
込み測定は、[Mizoguchi et al.: Kidney Int. 59: 182
1-1833, 2001]の方法に従い、培養液を取り除き、14
C−アスパラギン酸を含むDulbecco’s PB
S(Gibco社製)を添加することにより開始し、それを
取り除き氷冷Dulbecco’sPBSにより洗浄す
ることにより終了した。洗浄後、0.1N NaOHで
溶解し、液体シンチレーションカウンターにより放射活
性を測定した。その結果(図7)、アスパラギン酸の取
り込みは、4F2hcのみを発現させた卵母細胞、rB
ATのみを発現させた卵母細胞、AGT1のみを発現さ
せた卵母細胞、AGT1と4F2hcを共発現させた卵
母細胞及びAGT1とrBATを共発現させた卵母細胞
では、対照として挿入cDNAを含まないpcDNA
3.1プラスミドを注入した卵母細胞と同レベルであ
り、rBATあるいは4F2hcが、AGT1の直接の
補助因子とはならないことが確認された。
【0046】(3)酸性アミノ酸を輸送するナトリウム
非依存性トランスポーターAGT1と4F2hcの融合
タンパク質(AGT1−4F2hc)の卵母細胞細胞膜
への発現の蛍光免疫法による同定 卵母細胞にAGT1を発現させた場合は機能しないが、
AGT1と4F2hcの融合タンパク質(AGT1−4
F2hc)は機能活性を示したが、これは、AGT1は
細胞膜へ輸送されないが、AGT1−4F2hcは細胞
膜に輸送されるためであるかどうかを、蛍光免疫法によ
って検討した。AGT1遺伝子cRNA 25ngある
いはAGT1と4F2hcとの融合タンパク質(AGT
1−4F2hc)遺伝子cRNA 25ngを卵母細胞
に注入することによって発現させ3日間培養後、卵母細
胞を4%パラホルムアルデヒド−リン酸緩衝液で固定
し、常法に従いパラフィン切片(3mm)を作製した。
脱パラフィン後、切片を0.1%のTween20を含
む0.05Mトリス緩衝生食液中で、5%ヤギ血清でブ
ロッキングし、アフィニティー精製した抗Asc−2抗
体、あるいはアフィニティー精製した抗4F2hc抗体
[Fukasawa et al.,J. Biol. Chem. 275: 9690-9698, 20
00]で処理した。その後、切片は、Alexa Fluo
r 488−標識ヤギ抗ウサギIgG(Molecular Prob
e, Inc.)で処理し、0.1%のTween20を含む
0.05Mトリス緩衝生食液で洗浄後、Olympus
Fluoview(FV500)共焦点レーザー顕微
鏡(オリンパス)を用いて観察した。アルゴンレーザー
により488nmで励起し、BA505IFフィルター
を用いてAlexa Fluor 488からの蛍光を検
出した。
【0047】その結果(図8)、AGT1を発現させた
卵母細胞では、抗AGT1抗体で検出されるAGT1タ
ンパク質は細胞膜には存在せず、細胞質内に留まってい
る(図8d)が、AGT1と4F2hcの融合タンパク
質(AGT1−4F2hc)を発現させた卵母細胞で
は、抗4F2hc抗体(図8e)、抗AGT1抗体(図
8f)ともに細胞膜に発現したAGT1−4F2hc融
合タンパク質を検出した。対照として水を注入した卵母
細胞では、抗4F2hc抗体(図8a)あるいは抗AG
T1抗体(図8b)による特異的な発色は見られなかっ
た。従って、卵母細胞にAGT1を発現させた場合は機
能せず、AGT1と4F2hcの融合タンパク質(AG
T1−4F2hc)が機能活性を示したことは、AGT
1は単独では細胞膜へ輸送されないが、4F2hcとの
融合タンパク質(AGT1−4F2hc)は細胞膜に輸
送されるためであることが確認された。
【0048】(4)AGT1の輸送活性の塩依存性 AGT1と4F2hc あるいはrBATとの融合タン
パク質(AGT1−4F2hcあるいはAGT1−rB
AT)遺伝子cRNAを注入した卵母細胞によるアスパ
ラギン酸取り込み実験において培地に添加する塩の影響
を調べた。アスパラギン酸の取り込み実験は、AGT1
と4F2hcあるいはrBATとの融合タンパク質(A
GT1−4F2hcあるいはAGT1−rBAT)遺伝
子cRNAを注入した卵母細胞を用い、前記実施例2
(2)記載方法に準じて実施した。但し、取り込み用溶
液は、ナトリウムイオンの影響をみる場合は、ナトリウ
ムフリー取り込み溶液にかえて、標準取り込み溶液(1
00mM 塩化コリンを100mM 塩化ナトリウムに
変えたもの)を用いた。塩素イオンの影響をみる場合
は、標準取り込み溶液にかえて、グルコン酸取り込み溶
液(100mM塩化ナトリウムを100mMグルコン酸
ナトリウムに変えたもの)を用いた。その結果(図
9)、細胞外のコリンをナトリウムに変えても、細胞外
の塩素イオンをグルコン酸イオンに変えても、アスパラ
ギン酸取り込みに何ら影響を与えなかった。このことか
ら、Asc−2はナトリウムイオン及び塩素イオンに非
依存的に働くトランスポーターであることが示された。
【0049】(5)AGT1のミカエリス−メンテン動
力学試験 酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポ
ーターAGT1のミカエリス−メンテン動力学試験を行
った。基質アスパラギン酸の濃度の違いによるアスパラ
ギン酸取り込み率の変化を調べることにより、AGT1
のミカエリス−メンテン動力学試験を行った。アスパラ
ギン酸の取り込み実験は、AGT1と4F2hcあるい
はrBATとの融合タンパク質(AGT1−4F2hc
あるいはAGT1−rBAT)遺伝子cRNAを注入し
た卵母細胞を用い、前記実施例2(2)記載方法に準じ
て実施した。その結果(図10)、AGT1−4F2h
cのアスパラギン酸輸送のKm値は25.5+5.9m
M(平均+標準誤差)であった。AGT1−rBATの
アスパラギン酸輸送のKm値は20.1+6.1であっ
た。グルタミン酸においてもAGT1と4F2hcの融
合タンパク質(AGT1−4F2hc)において同様に
ミカエリス−メンテン動力学試験を行い、Km値とVm
ax値を算出した。以上の結果を次の表1に示した。
【0050】
【0051】(6)AGT1の基質選択性(アミノ酸及
びその類似物質添加による阻害実験) AGT1と4F2hcの融合タンパク質(AGT1−4
F2hc)遺伝子cRNAを注入した卵母細胞によるア
スパラギン酸の取り込み実験において、系への各種アミ
ノ酸及びその類似物質添加の影響を調べた。アスパラギ
ン酸の取り込み実験は、AGT1と4F2hcの融合タ
ンパク質(AGT1−4F2hc)遺伝子cRNAを注
入した卵母細胞を用い、前記実施例2(2)記載方法に
準じて実施した。但し、ナトリウムフリー取り込み溶液
を用い、2mMの各種化合物(非標識)の存在下及び非
存在下で、14C−アスパラギン酸(20mM)の取り
込みを測定した。その結果(図11)、アスパラギン
酸、グルタミン酸及びシステインで、有意なcis−阻
害効果が観察された。塩基性アミノ酸、システイン以外
の中性アミノ酸、シスチン、輸送系L特異的抑制薬2−
アミノ−2−ノルボルナンカルボン酸(2-amino-2-norb
ornane-carboxylic acid (BCH))、γ−アミノイソブチ
ル酸、及びα−アミノメチルイソブチル酸、D−アスパ
ラギン酸、D−グルタミン酸は、AGT1−4F2hc
を介した14C−アスパラギン酸の取り込みに影響を与
えなかった(図11)。
【0052】AGT1とrBATの融合タンパク質(A
GT1−rBAT)遺伝子cRNAを共に注入した卵母
細胞においても、AGT1−4F2hcの場合と同様に
して、卵母細胞によるアスパラギン酸の取り込み実験に
おいて、系への各種アミノ酸及びその類似物質添加の影
響を調べた。その結果、AGT1−rBATにおいて
も、AGT1−4F2hcの場合と同様な結果が得ら
れ、AGT1と4F2hcあるいはrBATとの融合タ
ンパク質(AGT1−4F2hcあるいはAGT1−r
BAT)においては、4F2hcあるいはrBATの部
分は基質結合部位の特性には影響せず、融合タンパク質
で得られた基質選択性に関する情報は、AGT1そのも
のも輸送特性を反映することが示唆された。酸性アミノ
酸類似物質のうち、トレオ−β−ヒドロキシアスパラギ
ン酸(threo-b-hydroxyaspartate(THA))、L−セリン−
O−硫酸(L-serine-O-sulfate(SOS))、L−システイン
硫酸(L-cysteine sulfinate)及びL−システイン酸(L-c
ysteate)は、AGT1を介した14C−アスパラギン酸
の取り込みを強く阻害した。これに対して、L−α−ア
ミノアジピン酸(L-α-aminoadipate)、L−ホモシステ
イン酸(L-homocysteate)、L−トランス−ピロリジン−
2,4ジカルボン酸(L-trans-pyrrolidine-2,4-dicarbo
xylate(PDC))及びジヒドロカイニン酸(dihydrokainate
(DHK)には、AGT1を介した14C−アスパラギン酸
の取り込みへの阻害効果は見られなかった(図12)。
【0053】(7)AGT1の基質選択性(各種アミノ
酸及びその類似物質を基質とする取り込み試験) 各種アミノ酸及びその類似物質を基質として、AGT1
と4F2hcの融合タンパク質(AGT1−4F2h
c)遺伝子cRNAを注入した卵母細胞による取り込み
を調べた。各種アミノ酸及びその類似物質の取り込み実
験は、AGT1と4F2hcの融合タンパク質(AGT
1−4F2hc)遺伝子cRNAを注入した卵母細胞を
用い、前記実施例2(2)記載方法に準じて実施した。
但し、基質としては、14C−アスパラギン酸に変え
て、放射能ラベルされた各種の化合物を用いた。その結
果、L−アスパラギン酸(14C化合物)に加えてL−
グルタミン酸( 14C化合物)(以上図13)を基質と
した場合に、卵母細胞への大きな取り込みが認められ
た。
【0054】
【発明の効果】本発明の酸性アミノ酸を輸送するナトリ
ウム非依存性トランスポーター及びその遺伝子は、当該
トランスポーターの発現箇所での酸性アミノ酸の及び外
来性異物も含めたアミノ酸類似化合物の輸送のインビト
ロでの検討や、それを基にしたそれら化合物の体内動態
のインビトロでの予測を可能とする。さらに、当該トラ
ンスポーターの発現箇所を効率良く透過する薬物の開発
に有用と考えられる。また、当該トランスポーターの有
する酸性アミノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変
調させることにより、細胞増殖を制御する方法の開発に
利用できる。
【0055】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Science and Tecchnology Corporation <120> Na+ independent acidic amino acid transporter and its gene <130> PA900314 <140> <141> <160> 16 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 478 <212> PRT <213> mouse <220> <223> AGT1 <400> 1 Met Ala Met Asp Ser Lys Lys Glu Ile Arg Leu Lys Arg Glu Leu Gly 1 5 10 15 Tyr Phe Trp Gly Thr Asn Phe Leu Ile Ile Asn Ile Ile Gly Ala Gly 20 25 30 Ile Phe Val Ser Pro Lys Gly Val Leu Gln His Ser Ser Met Asn Val 35 40 45 Gly Val Ser Leu Cys Val Trp Ala Val Cys Ala Val Leu Thr Leu Thr 50 55 60 Ser Ala Leu Cys Ser Ala Glu Ile Gly Ile Thr Phe Pro Tyr Ser Gly 65 70 75 80 Ala His Tyr Tyr Phe Leu Lys Arg Cys Phe Gly Pro Leu Val Ala Phe 85 90 95 Leu Arg Leu Trp Thr Ser Leu Phe Leu Gly Pro Gly Leu Ile Ala Ser 100 105 110 Gln Ala Leu Leu Leu Ala Glu Tyr Gly Val Gln Pro Phe Tyr Pro Ser 115 120 125 Cys Ser Ala Pro Ile Leu Pro Arg Lys Cys Leu Ala Leu Ala Met Leu 130 135 140 Trp Ile Val Gly Ile Leu Asn Ser Arg Gly Val Lys Glu Leu Ser Trp 145 150 155 160 Leu Gln Thr Val Ser Ser Val Leu Lys Val Gly Ile Leu Gly Val Ile 165 170 175 Ser Leu Ser Gly Leu Phe Leu Leu Val Arg Gly Lys Lys Glu Asn Val 180 185 190 Gln Arg Leu Gln Asn Ala Phe Asp Ala Glu Phe Pro Glu Val Ser Gln 195 200 205 Leu Ile Glu Ala Ile Phe Gln Gly Tyr Phe Ala Phe Ser Gly Gly Gly 210 215 220 Cys Phe Thr Cys Ile Ala Gly Glu Leu Lys Lys Pro Ser Lys Thr Ile 225 230 235 240 Pro Arg Cys Ile Phe Thr Gly Leu Pro Leu Val Thr Val Val Tyr Leu 245 250 255 Leu Ala Asn Ile Ser Tyr Leu Thr Val Leu Thr Pro Gln Glu Met Leu 260 265 270 Ser Ser Asp Ala Val Ala Leu Thr Trp Thr Asp Arg Val Ile Pro Gln 275 280 285 Phe Thr Trp Thr Val Pro Phe Ala Ile Ser Ala Ser Leu Phe Ile Asn 290 295 300 Leu Val Ile Asn Val Leu Glu Thr Ser Arg Val Leu Tyr Ile Ala Ser 305 310 315 320 Glu Asn Gly Gln Leu Pro Leu Leu Phe Cys Ala Leu Asn Val His Ser 325 330 335 Ser Pro Phe Ile Ala Val Leu Leu Ile Ile Ser Met Ala Ser Ile Leu 340 345 350 Ile Val Leu Thr Asn Leu Ile Asp Leu Ile Asn Tyr Leu Tyr Phe Val 355 360 365 Val Ser Ile Trp Thr Ala Leu Ser Ile Ile Gly Ile Leu Lys Leu Arg 370 375 380 Tyr Gln Glu Pro Asn Leu His Arg Pro Tyr Lys Val Phe Leu Pro Phe 385 390 395 400 Thr Phe Ile Ala Leu Gly Ile Thr Leu Ser Leu Val Leu Ile Pro Leu 405 410 415 Val Lys Ser Pro Lys Leu His Tyr Ile Tyr Val Phe Leu Phe Leu Leu 420 425 430 Ser Gly Leu Val Phe Tyr Val Pro Leu Ile His Phe Lys Val Lys Phe 435 440 445 Val Trp Phe Gln Lys Leu Thr Cys Tyr Leu Gln Leu Leu Phe Asn Ile 450 455 460 Cys Ile Pro Asp Val Ser Asp Asp His Ile His Glu Glu Ser 465 470 475 <210> 2 <211> 2141 <212> DNA <213> mouse <220> <221> CDS <222> (59)..(1492) <220> <223> AGT1 <400> 2 caaacctata ggcagaaaca ttcacagagt acaattttgt gaatgtaaac ttctctca 58 atg gca atg gat tca aag aag gaa atc cgt ctt aag aga gaa ctt gga 106 Met Ala Met Asp Ser Lys Lys Glu Ile Arg Leu Lys Arg Glu Leu Gly 1 5 10 15 tat ttc tgg ggg aca aac ttt tta att att aat ata att ggt gca gga 154 Tyr Phe Trp Gly Thr Asn Phe Leu Ile Ile Asn Ile Ile Gly Ala Gly 20 25 30 ata ttt gtg tcc ccc aag gga gtg ctc cag cac tct tcc atg aat gtt 202 Ile Phe Val Ser Pro Lys Gly Val Leu Gln His Ser Ser Met Asn Val 35 40 45 gga gtc tcc ttg tgt gtt tgg gct gtc tgt gca gtg ctg acc ttg acc 250 Gly Val Ser Leu Cys Val Trp Ala Val Cys Ala Val Leu Thr Leu Thr 50 55 60 agt gct ctc tgc tct gca gag atc ggg ata acc ttc cca tac agt ggg 298 Ser Ala Leu Cys Ser Ala Glu Ile Gly Ile Thr Phe Pro Tyr Ser Gly 65 70 75 80 gct cac tat tat ttt tta aag cga tgc ttc ggc cct ctc gtg gca ttc 346 Ala His Tyr Tyr Phe Leu Lys Arg Cys Phe Gly Pro Leu Val Ala Phe 85 90 95 ctg agg ctt tgg act agc ttg ttt ctc ggc cca ggc tta att gct agc 394 Leu Arg Leu Trp Thr Ser Leu Phe Leu Gly Pro Gly Leu Ile Ala Ser 100 105 110 caa gct ctg cta ctg gct gag tat ggc gtt cag cct ttt tat ccc agc 442 Gln Ala Leu Leu Leu Ala Glu Tyr Gly Val Gln Pro Phe Tyr Pro Ser 115 120 125 tgc tct gcc ccg att cta cca aga aaa tgt ctg gcc ctg gcg atg ctg 490 Cys Ser Ala Pro Ile Leu Pro Arg Lys Cys Leu Ala Leu Ala Met Leu 130 135 140 tgg att gtg gga att ctg aat tct cgt ggt gta aaa gag ctg tca tgg 538 Trp Ile Val Gly Ile Leu Asn Ser Arg Gly Val Lys Glu Leu Ser Trp 145 150 155 160 ctt cag aca gtg agc tca gtg ctg aag gtg ggc ata ctc ggt gtc att 586 Leu Gln Thr Val Ser Ser Val Leu Lys Val Gly Ile Leu Gly Val Ile 165 170 175 tcc ctc agc ggc ctg ttc ttg ctg gtg aga ggg aag aag gag aat gta 634 Ser Leu Ser Gly Leu Phe Leu Leu Val Arg Gly Lys Lys Glu Asn Val 180 185 190 caa agg ctt cag aat gcg ttt gat gcc gag ttc cca gag gtc tct cag 682 Gln Arg Leu Gln Asn Ala Phe Asp Ala Glu Phe Pro Glu Val Ser Gln 195 200 205 tta ata gaa gct att ttc caa gga tac ttt gcg ttt tct ggc ggg gga 730 Leu Ile Glu Ala Ile Phe Gln Gly Tyr Phe Ala Phe Ser Gly Gly Gly 210
215 220 tgc ttt aca tgt ata gca ggg gag ctg aag aaa ccc agt aaa aca att 778 Cys Phe Thr Cys Ile Ala Gly Glu Leu Lys Lys Pro Ser Lys Thr Ile 225 230 235 240 cct aga tgc atc ttt aca gga ctg cct ctg gta act gtc gtg tac tta 826 Pro Arg Cys Ile Phe Thr Gly Leu Pro Leu Val Thr Val Val Tyr Leu 245 250 255 ctg gct aat att tcc tac ctg aca gtt ctg aca ccc cag gaa atg ctc 874 Leu Ala Asn Ile Ser Tyr Leu Thr Val Leu Thr Pro Gln Glu Met Leu 260 265 270 tct tca gat gct gtt gct ctt aca tgg aca gac agg gtc att ccc caa 922 Ser Ser Asp Ala Val Ala Leu Thr Trp Thr Asp Arg Val Ile Pro Gln 275 280 285 ttc aca tgg act gtt cct ttt gct att tct gct tca ctg ttt atc aac 970 Phe Thr Trp Thr Val Pro Phe Ala Ile Ser Ala Ser Leu Phe Ile Asn 290 295 300 ctt gtg att aat gta ctt gag aca tca aga gtg tta tat att gca agt 1018 Leu Val Ile Asn Val Leu Glu Thr Ser Arg Val Leu Tyr Ile Ala Ser 305 310 315 320 gag aat ggc cag ctg cct ttg ttg ttt tgt gcc ctg aat gtc cat tcc 1066 Glu Asn Gly Gln Leu Pro Leu Leu Phe Cys Ala Leu Asn Val His Ser 325 330 335 tct ccc ttt ata gct gtg cta cta att
atc agt atg gca tcc att tta 1114 Ser Pro Phe Ile Ala Val Leu Leu Ile Ile Ser Met Ala Ser Ile Leu 340 345 350 att gtc tta aca aac cta att gat ctg ata aac tat ctc tat ttt gtt 1162 Ile Val Leu Thr Asn Leu Ile Asp Leu Ile Asn Tyr Leu Tyr Phe Val 355 360 365 gtt tcc att tgg act gcc tta tca ata ata gga atc ttg aaa ctg agg 1210 Val Ser Ile Trp Thr Ala Leu Ser Ile Ile Gly Ile Leu Lys Leu Arg 370 375 380 tac caa gag ccc aat cta cac aga cca tat aag gtg ttt tta ccg ttc 1258 Tyr Gln Glu Pro Asn Leu His Arg Pro Tyr Lys Val Phe Leu Pro Phe 385 390 395 400 aca ttc ata gcg ttg ggc atc acc ctg agc ttg gtt ttg atc ccg ctt 1306 Thr Phe Ile Ala Leu Gly Ile Thr Leu Ser Leu Val Leu Ile Pro Leu 405 410 415 gtc aag tct cca aag ttg cat tat atc tat gtg ttc ctc ttc ctt ctc 1354 Val Lys Ser Pro Lys Leu His Tyr Ile Tyr Val Phe Leu Phe Leu Leu 420 425 430 agt ggg ctg gtg ttt tac gtg cca ttg ata cac ttt aaa gtg aag ttc 1402 Ser Gly Leu Val Phe Tyr Val Pro Leu Ile His Phe Lys Val Lys Phe 435 440 445 gtt tgg ttt cag aag ttg act tgc tat ctg cag tta ctg ttt aat att 1450 Val Trp Phe Gln Lys Leu Thr Cys Tyr Leu Gln Leu Leu Phe Asn Ile 450 455 460 tgc atc cct gat gtg tct gat gac cac ata cat gaa gaa agt 1492 Cys Ile Pro Asp Val Ser Asp Asp His Ile His Glu Glu Ser 465 470 475 tgaggaagaa tagcctttgt agccatactg tgttccagat aaaggttaag tgtaagctaa 1552 aatagtaatg atggcaatgc tataaactga aatggtatat agaaaagtac ccaggaaatt 1612 cctagttttt aaaatatcaa aggaaatggc tgggtagatg actgtgctgt taagggcacc 1672 agatgtcctt ccaggggact gaagttcaat tcacaggccc cacttagaag ttcataacta 1732 tctgtaattc tagtcacaga ggatccaata tcctctactg gattctacca gcactgcatg 1792 catctggagt agagacatac atgtaggcac ccatgcacat ttacaagaag aaagaaagag 1852 agaaagaaag aaagaaagaa agaaagaaag aaagaaagaa agaaagaaag aaagggagag 1912 ggagagagga aggaaggaag gaaataagga aagaaggaag gaggaaagaa agacagtaaa 1972 gaaagtattt cacataacta aactgttttt attaaaaata aaatttctag cttgtatagc 2032 ttcatgtagt aagaatatct ttctcattct tctgtttatc tcatcgattt tctactgaat 2092 gtattcttat aataaaagtt actgatggaa attaaaaaaa aaaaaaaaa 2141 <210> 3 <211> 526 <212> PRT <213> mouse <220> <223> 4F2hc <400> 3 Met Ser Gln Asp Thr Glu Val Asp Met Lys Asp Val Glu Leu Asn Glu 1 5 10 15 Leu Glu Pro Glu Lys Gln Pro Met Asn Ala Ala Asp Gly Ala Ala Ala 20 25 30 Gly Glu Lys Asn Gly Leu Val Lys Ile Lys Val Ala Glu Asp Glu Thr 35 40 45 Glu Ala Gly Val Lys Phe Thr Gly Leu Ser Lys Glu Glu Leu Leu Lys 50 55 60 Val Ala Gly Ser Pro Gly Trp Val Arg Thr Arg Trp Ala Leu Leu Leu 65 70 75 80 Leu Phe Trp Leu Gly Trp Leu Gly Met Leu Ala Gly Ala Val Val Ile 85 90 95 Ile Val Arg Ala Pro Arg Cys Arg Glu Leu Pro Val Gln Arg Trp Trp 100 105 110 His Lys Gly Ala Leu Tyr Arg Ile Gly Asp Leu Gln Ala Phe Val Gly 115 120 125 Arg Asp Ala Gly Gly Ile Ala Gly Leu Lys Ser His Leu Glu Tyr Leu 130 135 140 Ser Thr Leu Lys Val Lys Gly Leu Val Leu Gly Pro Ile His Lys Asn 145 150 155 160 Gln Lys Asp Glu Ile Asn Glu Thr Asp Leu Lys Gln Ile Asn Pro Thr 165 170 175 Leu Gly Ser Gln Glu Asp Phe Lys Asp Leu Leu Gln Ser Ala Lys Lys 180 185 190 Lys Ser Ile His Ile Ile Leu Asp Leu Thr Pro Asn Tyr Gln Gly Gln 195 200 205 Asn Ala Trp Phe Leu Pro Ala Gln Ala Asp Ile Val Ala Thr Lys Met 210 215 220 Lys Glu Ala Leu Ser Ser Trp Leu Gln Asp Gly Val Asp Gly Phe Gln 225 230 235 240 Phe Arg Asp Val Gly Lys Leu Met Asn Ala Pro Leu Tyr Leu Ala Glu 245 250 255 Trp Gln Asn Ile Thr Lys Asn Leu Ser Glu Asp Arg Leu Leu Ile Ala 260 265 270 Gly Thr Glu Ser Ser Asp Leu Gln Gln Ile Val Asn Ile Leu Glu Ser 275 280 285 Thr Ser Asp Leu Leu Leu Thr Ser Ser Tyr Leu Ser Asn Ser Thr Phe 290 295 300 Thr Gly Glu Arg Thr Glu Ser Leu Val Thr Arg Phe Leu Asn Ala Thr 305 310 315 320 Gly Ser Gln Trp Cys Ser Trp Ser Val Ser Gln Ala Gly Leu Leu Ala 325 330 335 Asp Phe Ile Pro Asp His Leu Leu Arg Leu Tyr Gln Leu Leu Leu Phe 340 345 350 Thr Leu Pro Gly Thr Pro Val Phe Ser Tyr Gly Asp Glu Leu Gly Leu 355 360 365 Gln Gly Ala Leu Pro Gly Gln Pro Ala Lys Ala Pro Leu Met Pro Trp 370 375 380 Asn Glu Ser Ser Ile Phe His Ile Pro Arg Pro Val Ser Leu Asn Met 385 390 395 400 Thr Val Lys Gly Gln Asn Glu Asp Pro Gly Ser Leu Leu Thr Gln Phe 405 410 415 Arg Arg Leu Ser Asp Leu Arg Gly Lys Glu Arg Ser Leu Leu His Gly 420 425 430 Asp Phe His Ala Leu Ser Ser Ser Pro
Asp Leu Phe Ser Tyr Ile Arg 435 440 445 His Trp Asp Gln Asn Glu Arg Tyr Leu Val Val Leu Asn Phe Arg Asp 450 455 460 Ser Gly Arg Ser Ala Arg Leu Gly Ala Ser Asn Leu Pro Ala Gly Ile 465 470 475 480 Ser Leu Pro Ala Ser Ala Lys Leu Leu Leu Ser Thr Asp Ser Ala Arg 485 490 495 Gln Ser Arg Glu Glu Asp Thr Ser Leu Lys Leu Glu Asn Leu Ser Leu 500 505 510 Asn Pro Tyr Glu Gly Leu Leu Leu Gln Phe Pro Phe Val Ala 515 520 525 <210> 4 <211> 1852 <212> DNA <213> mouse <220> <221> CDS <222> (106)..(1683) <220> <223> 4F2hc <400> 4 gctagcctca cggccacggg acgcctctct gaacggggat ccaggcagga ttagagctgc 60 ctcactgact acaggccgtg tcgtgtcacc gtttctgcag gcacc atg agc cag gac 117 Met Ser Gln Asp 1 acc gaa gtg gac atg aaa gat gtg gag ctg aac gag cta gaa ccg gag 165 Thr Glu Val Asp Met Lys Asp Val Glu Leu Asn Glu Leu Glu Pro Glu 5 10 15 20 aag cag ccc atg aat gca gcg gac ggg gcg gcg gcc ggg gag aag aac 213 Lys Gln Pro Met Asn Ala Ala Asp Gly Ala Ala Ala Gly Glu Lys Asn 25 30 35 ggt ctg gtg aag atc aag gtg gcg gag gac gag acg gag gcc ggg gtc 261 Gly Leu Val Lys Ile Lys Val Ala Glu Asp Glu Thr Glu Ala Gly Val 40 45 50 aag ttc acc ggc tta tcc aag gag gag cta ctg aag gta gcg ggc agc 309 Lys Phe Thr Gly Leu Ser Lys Glu Glu Leu Leu Lys Val Ala Gly Ser 55 60 65 cct ggc tgg gtg cgc acc cgc tgg gcg ctg ctg ctg ctc ttc tgg ctc 357 Pro Gly Trp Val Arg Thr Arg Trp Ala Leu Leu Leu Leu Phe Trp Leu 70 75 80 ggt tgg ctg ggc atg ctg gcg ggc gcc gtg gtt atc atc gtt cgg gcg 405 Gly Trp Leu Gly Met Leu Ala Gly Ala Val Val Ile Ile Val Arg Ala 85 90 95 100 ccg cgc tgc cgt gag ctg cct gta cag agg tgg tgg cac aag ggc gcc 453 Pro Arg Cys Arg Glu Leu Pro Val Gln Arg Trp Trp His Lys Gly Ala 105 110 115 ctc tac cgc atc ggc gac ctt cag gcc ttt gta ggc cgg gat gcg gga 501 Leu Tyr Arg Ile Gly Asp Leu Gln Ala Phe Val Gly Arg Asp Ala Gly 120 125 130 ggc ata gct ggt ctg aag agc cat ctg gag tac ttg agc acc ctg aag 549 Gly Ile Ala Gly Leu Lys Ser His Leu Glu Tyr Leu Ser Thr Leu Lys 135 140 145 gtg aag ggc ctg gtg tta ggc cca att cac aag aac cag aag gat gaa 597 Val Lys Gly Leu Val Leu Gly Pro Ile His Lys Asn Gln Lys Asp Glu 150 155 160 atc aat gaa acc gac ctg aaa cag att aat ccc act ttg ggc tcc cag 645 Ile Asn Glu Thr Asp Leu Lys Gln Ile Asn Pro Thr Leu Gly Ser Gln 165 170 175 180 gaa gat ttt aaa gac ctt cta caa agt gcc aag aaa aag agc att cac 693 Glu Asp Phe Lys Asp Leu Leu Gln Ser Ala Lys Lys Lys Ser Ile His 185 190 195 atc att ttg gac ctc act ccc aac tac cag ggc cag aat gcg tgg ttc 741 Ile Ile Leu Asp Leu Thr Pro Asn Tyr Gln Gly Gln Asn Ala Trp Phe 200 205 210 ctc cct gct cag gct gac att gta gcc acc aaa atg aag gaa gct ctg 789 Leu Pro Ala Gln Ala Asp Ile Val Ala Thr Lys Met Lys Glu Ala Leu
215 220 225 agt tct tgg ttg cag gac ggt gtg gat ggt ttc caa ttc cgg gat gtg 837 Ser Ser Trp Leu Gln Asp Gly Val Asp Gly Phe Gln Phe Arg Asp Val 230 235 240 gga aag ctg atg aat gca ccc ttg tac ttg gct gag tgg cag aat atc 885 Gly Lys Leu Met Asn Ala Pro Leu Tyr Leu Ala Glu Trp Gln Asn Ile 245 250 255 260 acc aag aac tta agt gag gac agg ctt ttg att gca ggg act gag tcc 933 Thr Lys Asn Leu Ser Glu Asp Arg Leu Leu Ile Ala Gly Thr Glu Ser 265 270 275 tct gac ctg cag caa att gtc aac ata ctt gaa tcc acc agc gac ctg 981 Ser Asp Leu Gln Gln Ile Val Asn Ile Leu Glu Ser Thr Ser Asp Leu 280 285 290 ctg ttg acc agc tcc tac ctg tca aat tcc act ttc act ggg gag cgt 1029 Leu Leu Thr Ser Ser Tyr Leu Ser Asn Ser Thr Phe Thr Gly Glu Arg 295 300 305 act gaa tcc cta gtc act agg ttt ttg aat gcc act ggc agc caa tgg 1077 Thr Glu Ser Leu Val Thr Arg Phe Leu Asn Ala Thr Gly Ser Gln Trp 310 315 320 tgc agc tgg agt gtg tcg caa gca gga ctc ctc gca gac ttt ata ccg 1125 Cys Ser Trp Ser Val Ser Gln Ala Gly Leu Leu Ala Asp Phe Ile Pro 325 330 335 340 gac cat ctt ctc cga ctc tac cag ctg ctg ctc ttc act ctg cca ggg 1173 Asp His Leu Leu Arg Leu Tyr Gln Leu Leu Leu Phe Thr Leu Pro Gly 345 350 355 act cct gtt ttt agc tac ggg gat gag ctt ggc ctt cag ggt gcc ctt 1221 Thr Pro Val Phe Ser Tyr Gly Asp Glu Leu Gly Leu Gln Gly Ala Leu 360 365 370 cct gga cag cct gcg aag gcc cca ctc atg ccg tgg aat gag tcc agc 1269 Pro Gly Gln Pro Ala Lys Ala Pro Leu Met Pro Trp Asn Glu Ser Ser 375 380 385 atc ttt cac atc cca aga cct gta agc ctc aac atg aca gtg aag ggc 1317 Ile Phe His Ile Pro Arg Pro Val Ser Leu Asn Met Thr Val Lys Gly 390 395 400 cag aat gaa gac cct ggc tcc ctt ctt acc cag ttc cgg cgg ctg agt 1365 Gln Asn Glu Asp Pro Gly Ser Leu Leu Thr Gln Phe Arg Arg Leu Ser 405 410 415 420 gac ctt cgg ggt aag gag cgc tct ctg ttg cac ggt gac ttc cat gca 1413 Asp Leu Arg Gly Lys Glu Arg Ser Leu Leu His Gly Asp Phe His Ala 425 430 435 ctg tct tcc tca cct gac ctc ttc tcc tac ata cga cac tgg gac cag 1461 Leu Ser Ser Ser Pro Asp Leu Phe Ser Tyr Ile Arg His Trp Asp Gln 440 445 450 aat gag cgt tac ctg gtg gtg ctc aac ttc cga gat tcg ggc cgg tca 1509
Asn Glu Arg Tyr Leu Val Val Leu Asn
Phe Arg Asp Ser Gly Arg Ser 455 460 465 gcc agg cta ggg gcc tcc aac ctc cct gct ggc ata agc ctg cca gcc 1557 Ala Arg Leu Gly Ala Ser Asn Leu Pro Ala Gly Ile Ser Leu Pro Ala 470 475 480 agc gct aaa ctt ttg ctt agt acc gac agt gcc cgg caa agc cgt gag 1605 Ser Ala Lys Leu Leu Leu Ser Thr Asp Ser Ala Arg Gln Ser Arg Glu 485 490 495 500 gag gac acc tcc ctg aag ctg gaa aac ctg agc ctg aat cct tat gag 1653 Glu Asp Thr Ser Leu Lys Leu Glu Asn Leu Ser Leu Asn Pro Tyr Glu 505 510 515 ggc ttg ctg tta cag ttc ccc ttt gtg gcc tgatccttcc tatgcagaac 1703 Gly Leu Leu Leu Gln Phe Pro Phe Val Ala 520 525 ctaccaccct cctttgttct ccccaggcct tttggattct agtcttcctc tccttgtttt 1763 taaacttttg cagattacat acgaattctt atactgggtg tttttgtctt caaataaaaa 1823 catcacccct gcctcaaaaa aaaaaaaaa 1852 <210> 5 <211> 685 <212> PRT <213> mouse <220> <223> rBAT <400> 5 Met Asp Glu Asp Lys Gly Lys Arg Asp Pro Ile Gln Met Ser Met Lys 1 5 10 15 Gly Cys Arg Thr Asn Asn Gly Phe Val Gln Asn Glu Asp Ile Pro Glu 20 25 30 Gln Asp Pro Asp Pro Gly Ser Arg Asp Thr Pro Gln Pro Asn Ala Val 35 40 45 Ser Ile Pro Ala Pro Glu Glu Pro His Leu Lys Ala Val Arg Pro Tyr 50 55 60 Ala Gly Met Pro Lys Glu Val Leu Phe Gln Phe Ser Gly Gln Ala Arg 65 70 75 80 Tyr Arg Val Pro Arg Glu Ile Leu Phe Trp Leu Thr Val Val Ser Val 85 90 95 Phe Leu Leu Ile Gly Ala Thr Ile Ala Ile Ile Val Ile Ser Pro Lys 100 105 110 Cys Leu Asp Trp Trp Gln Ala Gly Pro Ile Tyr Gln Ile Tyr Pro Arg 115 120 125 Ser Phe Lys Asp Ser Asp Lys Asp Gly Asn Gly Asp Leu Lys Gly Ile 130 135 140 Gln Glu Lys Leu Asp Tyr Ile Thr Ala Leu Asn Ile Lys Thr Leu Trp Ile Thr Ser Phe Tyr Lys Ser Ile Phe Glu Asp Phe Arg Tyr Ala Val 165 170 175 Glu Asp Ile Lys Glu Ile Asp Pro Ile Phe Gly Thr Met Lys Asp Phe 180 185 190 Glu Asn Leu Val Ala Ala Ile His Asp Lys Gly Leu Lys Leu Ile Ile 195 200 205 Asp Phe Ile Pro Asn His Thr Ser Asp Lys His Pro Trp Phe Gln Ser 210 215 220 Ser Arg Thr Arg Ser Gly Lys Tyr Thr Asp Tyr Tyr Ile Trp His Asn 225 230 235 240 Cys Thr His Cys Gln Arg Val Pro Thr Pro Pro Asn Asn Trp Leu Ser 245 250 255 Val Tyr Gly His Ser Ser Trp His Phe Asp Glu Val Arg Glu Gln Cys 260 265 270 Tyr Phe His Gln Phe Leu Arg Glu Gln Pro Asp Leu Tyr Phe Arg Asn 275 280 285 Pro Ala Val Gln Glu Glu Ile Lys Glu Ile Ile Thr Phe Trp Leu Ser 290 295 300 Lys Gly Val Asp Gly Phe Ser Phe Asp Ala Val Lys Phe Leu Leu Glu 305 310 315 320 Ala Lys Asp Leu Arg Asn Glu Ile Gln Val Asn Thr Ser Gln Ile Pro 325 330 335 Asp Thr Val Thr His Tyr Ser Glu Leu Tyr His Asp Phe Thr Thr Thr 340 345 350 Gln Val Gly Met His Asp Ile Val Arg Asp Phe Arg Gln Thr Met Asn 355 360 365 Gln Tyr Ser Arg Glu Pro Gly Arg Tyr Arg Phe Met Gly Ala Glu Ala 370 375 380 Ser Ala Glu Ser Ile Glu Arg Thr Met Met Tyr Tyr Gly Leu Pro Phe 385 390 395 400 Ile Gln Glu Ala Asp Phe Pro Phe Asn Lys Tyr Phe Thr Thr Ile Gly 405 410 415 Thr Leu Ser Gly His Thr Val Tyr Glu Val Ile Thr Ser Trp Met Glu 420 425 430 Asn Met Pro Glu Gly Lys Trp Pro Asn Trp Met Thr Gly Gly Pro Glu 435 440 445 Thr Pro Arg Leu Thr Ser Arg Val Gly Ser Glu Tyr Val Asn Ala Met 450 455 460 His Met Leu Leu Phe Thr Leu Pro Gly Thr Pro Ile Thr Tyr Tyr Gly 465 470 475 480 Glu Glu Ile Gly Met Gly Asp Ile Ser Val Thr Asn Phe Asn Glu Ser 485 490 495 Tyr Asp Ser Thr Thr Leu Val Ser Lys Ser Pro Met Gln Trp Asp Asn 500 505 510 Ser Ser Asn Ala Gly Phe Thr Glu Ala Asn His Thr Trp Leu Pro Pro 515 520 525 Asn Ser Asp Tyr His Thr Val Asn Val Asp Val Gln Lys Thr Gln Pro 530 535 540 Ser Ser Ala Leu Arg Leu Tyr Gln Asp Leu Ser Leu Leu His Ala Thr 545 550 555 560 Glu Leu Val Leu Ser Arg Gly Trp Phe Cys Leu Leu Arg Asp Asp Ser 565 570 575 His Ser Val Val Tyr Thr Arg Glu Leu Asp Gly Ile Asp Asn Val Phe 580 585 590 Leu Val Val Leu Asn Phe Gly Glu Ser Ser Thr Val Leu Asn Leu Gln 595 600 605 Gly Ile Ile Ser Asp Leu Pro Pro Glu Leu Arg Ile Arg Leu Ser Thr 610 615 620 Asn Ser Ala Ser Lys Gly Ser Ala Val Asp Thr Arg Ala Ile Ser Leu 625 630 635 640 Glu Lys Gly Glu Gly Leu Val Leu Glu His Ser Thr Lys Ala Pro Leu 645 650 655 His Gln Gln Ala Ala Phe Arg Asp Arg Cys Phe Val Ser Ser Arg Ala 660 665 670 Cys Tyr Ser Ser Ala Leu Asp Ile Leu Tyr Ser Ser Cys 675 680 685 <210> 6 <211> 2287 <212> DNA <213> mouse <220> <221> CDS <222> (46)..(2100) <220> <223> rBAT <400> 6 Met Asp Glu Asp 1 aaa ggc aag aga gac ccc atc caa atg agt atg aag gga tgc cga acc 105 Lys Gly Lys Arg Asp Pro Ile Gln Met Ser Met Lys Gly Cys Arg Thr 5 10 15 20 aat aac ggg ttt gtc caa aat gaa gac att ccg gag cag gac cca gac 153 Asn Asn Gly Phe Val Gln Asn Glu Asp Ile Pro Glu Gln Asp Pro Asp 25 30 35 cca ggc tcc agg gac acc cca cag ccc aac gcc gtg agt atc cct gct 201
Pro Gly Ser Arg Asp Thr Pro Gln Pro
Asn Ala Val Ser Ile Pro Ala 40 45 50 cca gag gag cct cac cta aag gcg gtg cgg ccc tat gca ggg atg ccc 249 Pro Glu Glu Pro His Leu Lys Ala Val Arg Pro Tyr Ala Gly Met Pro 55 60 65 aag gaa gta ctc ttc cag ttc tcc ggc cag gct cgc tac cgg gtg ccc 297 Lys Glu Val Leu Phe Gln Phe Ser Gly Gln Ala Arg Tyr Arg Val Pro 70 75 80 cga gag atc ctc ttc tgg ctc acc gtg gtt tcc gtg ttc ctg ctc att 345 Arg Glu Ile Leu Phe Trp Leu Thr Val Val Ser Val Phe Leu Leu Ile 85 90 95 100 gga gcc acc ata gcc atc atc gtc atc tct cca aaa tgc ctt gac tgg 393 Gly Ala Thr Ile Ala Ile Ile Val Ile Ser Pro Lys Cys Leu Asp Trp 105 110 115 tgg caa gca ggt ccc ata tac cag atc tac ccg agg tct ttt aag gac 441 Trp Gln Ala Gly Pro Ile Tyr Gln Ile Tyr Pro Arg Ser Phe Lys Asp 120 125 130 agt gac aag gat ggg aat gga gac ctg aaa ggt atc cag gag aag ctg 489 Ser Asp Lys Asp Gly Asn Gly Asp Leu Lys Gly Ile Gln Glu Lys Leu 135 140 145 gac tat atc act gct tta aac ata aag act ctt tgg atc act tcc ttt 537 Asp Tyr Ile Thr Ala Leu Asn Ile Lys Thr Leu Trp Ile Thr Ser Phe 150 155 160 tat aaa tcg atc ttt gaa gac ttc aga tac gct gtt gag gat atc aaa 585 Tyr Lys Ser Ile Phe Glu Asp Phe Arg Tyr Ala Val Glu Asp Ile Lys 165 170 175 180 gaa att gac cct att ttt gga aca atg aaa gat ttt gag aat ttg gtt 633 Glu Ile Asp Pro Ile Phe Gly Thr Met Lys Asp Phe Glu Asn Leu Val 185 190 195 gct gcc atc cat gac aaa ggt tta aaa
tta ata att gat ttc ata cca 681 Ala Ala Ile His Asp Lys Gly Leu Lys Leu Ile Ile Asp Phe Ile Pro 200 205 210 aac cac act agt gac aaa cat cct tgg ttc caa tcg agt agg aca cgg 729 Asn His Thr Ser Asp Lys His Pro Trp Phe Gln Ser Ser Arg Thr Arg 215 220 225 agc gga aaa tac acc gat tac tac atc tgg cac aac tgt acc cat tgt 777 Ser Gly Lys Tyr Thr Asp Tyr Tyr Ile Trp His Asn Cys Thr His Cys 230 235 240 caa cgt gta ccc acc cct ccc aac aac tgg ctg agt gtg tat gga cac 825 Gln Arg Val Pro Thr Pro Pro Asn Asn Trp Leu Ser Val Tyr Gly His 245 250 255 260 tcc agc tgg cac ttt gat gaa gta cga gag caa tgt tat ttt cac cag 873 Ser Ser Trp His Phe Asp Glu Val Arg Glu Gln Cys Tyr Phe His Gln 265 270 275 ttt ttg aga gag caa cca gat tta tat ttc cga aat cct gct gtt caa 921 Phe Leu Arg Glu Gln Pro Asp Leu Tyr Phe Arg Asn Pro Ala Val Gln 280 285 290 gag gaa ata aag gaa ata ata acg ttc tgg ctc tcg aag ggt gtt gat 969 Glu Glu Ile Lys Glu Ile Ile Thr Phe Trp Leu Ser Lys Gly Val Asp 295 300 305 ggg ttt agt ttt gat gca gtt aaa ttt ctt ctg gaa gcg aag gat ctg 1017 Gly Phe Ser Phe Asp Ala Val Lys Phe Leu Leu Glu Ala Lys Asp Leu 310 315 320 aga aat gaa atc caa gtg aat aca tcc caa att ccg gac acg gtc acc 1065 Arg Asn Glu Ile Gln Val Asn Thr Ser Gln Ile Pro Asp Thr Val Thr 325 330 335 340 cac tac tca gag ctg tac cat gac ttc acc aca act cag gtg gga atg 1113 His Tyr Ser Glu Leu Tyr His Asp Phe Thr Thr Thr Gln Val Gly Met 345 350 355 cat gac atc gtc cga gac ttc cgg cag acc atg aac cag tac agc agg 1161 His Asp Ile Val Arg Asp Phe Arg Gln Thr Met Asn Gln Tyr Ser Arg 360 365 370 gag cct ggc aga tac cgg ttc atg ggg gcc gaa gcc tca gct gag agc 1209 Glu Pro Gly Arg Tyr Arg Phe Met Gly Ala Glu Ala Ser Ala Glu Ser 375 380 385 atc gag agg acc atg atg tac tat ggc ttg cca ttt atc cag gaa gcc 1257 Ile Glu Arg Thr Met Met Tyr Tyr Gly Leu Pro Phe Ile Gln Glu Ala 390 395 400 gac ttt cct ttc aac aag tac ttc acc aca ata ggc act ctc tct ggg 1305 Asp Phe Pro Phe Asn Lys Tyr Phe Thr Thr Ile Gly Thr Leu Ser Gly 405 410 415 420 cat act gtc tat gaa gtt atc aca tcc tgg atg gaa aac atg cct gaa 1353 His Thr Val Tyr Glu Val Ile Thr Ser Trp Met Glu Asn Met Pro Glu 425 430 435 gga aaa tgg ccc aat tgg atg act ggc gga ccg gag act cct cgg ctg 1401 Gly Lys Trp Pro Asn Trp Met Thr Gly Gly Pro Glu Thr Pro Arg Leu 440 445 450 act tct cga gta ggg agt gag tat gtc aac gcc atg cac atg ctc ctg 1449 Thr Ser Arg Val Gly Ser Glu Tyr Val Asn Ala Met His Met Leu Leu 455 460 465 ttc aca ctc ccg gga acg ccc atc act tac tat gga gag gaa atc ggg 1497 Phe Thr Leu Pro Gly Thr Pro Ile Thr Tyr Tyr Gly Glu Glu Ile Gly 470 475 480 atg gga gac att tcc gtt aca aat ttc aac gag agc tat gat agt act 1545 Met Gly Asp Ile Ser Val Thr Asn Phe Asn Glu Ser Tyr Asp Ser Thr 485 490 495 500 acc ctt gtc tcc aag tca ccg atg cag
tgg gac aat agt tcc aat gct 1593 Thr Leu Val Ser Lys Ser Pro Met Gln Trp Asp Asn Ser Ser Asn Ala 505 510 515 ggg ttt act gag gcc aac cac acc tgg cta cca cca aac tct gac tac 1641 Gly Phe Thr Glu Ala Asn His Thr Trp Leu Pro Pro Asn Ser Asp Tyr 520 525 530 cac acc gtc aat gtg gat gtc caa aag acc cag ccg agc tcc gca ctg 1689 His Thr Val Asn Val Asp Val Gln Lys Thr Gln Pro Ser Ser Ala Leu
535 540 545 agg ctg tat cag gat ctg agt cta ctc cat gcc aca gag ctg gtc ctc 1737 Arg Leu Tyr Gln Asp Leu Ser Leu Leu His Ala Thr Glu Leu Val Leu 550 555 560 agc cgg ggc tgg ttt tgc ctc ttg aga gac gac agt cac tct gtg gtg 1785 Ser Arg Gly Trp Phe Cys Leu Leu Arg Asp Asp Ser His Ser Val Val 565 570 575 580 tac aca aga gag ctg gac ggc ata gat aac gtc ttc ctc gtg gtt ctg 1833 Tyr Thr Arg Glu Leu Asp Gly Ile Asp Asn Val Phe Leu Val Val Leu 585 590 595 aat ttt gga gaa tca tca act gtg cta aat cta cag ggg atc att tca 1881 Asn Phe Gly Glu Ser Ser Thr Val Leu Asn Leu Gln Gly Ile Ile Ser 600 605 610 gat ctt cct cca gag ctg aga ata agg tta agt acc aac tca gcc tcc 1929 Asp Leu Pro Pro Glu Leu Arg Ile Arg Leu Ser Thr Asn Ser Ala Ser 615 620 625 aaa ggc agt gct gtt gac acc cgt gcc att tct ctg gag aag gga gag 1977 Lys Gly Ser Ala Val Asp Thr Arg Ala Ile Ser Leu Glu Lys Gly Glu 630 635 640 ggc ctg gtc ttg gag cac agc acg aag gct ccc ctc cat cag cag gcc 2025 Gly Leu Val Leu Glu His Ser Thr Lys Ala Pro Leu His Gln Gln Ala 645 650 655 660 gct ttc aga gac aga tgc ttt gtt tcc
agt cgg gcg tgc tac tcc agt 2073 Ala Phe Arg Asp Arg Cys Phe Val Ser Ser Arg Ala Cys Tyr Ser Ser 665 670 675 gca ctg gac atc ctc tat agc tcg tgt tagggaggaa gctccctaag 2120 Ala Leu Asp Ile Leu Tyr Ser Ser Cys agatggccac ccagaacatc acgtacgcac aggctgagca gactcatgaa tggcatcaat 2180 tcttagatat ttctgtagca cgatgcacgt tttttaaagt gtttaaagat tatgccaaat 2240 actaaagcat ttaaatatga aaaaaaaaaa aaaaaagcgg cgcgccg 2287 <210> 7 <211> 14 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: partial peptide <220> <223> partial peptide of AGT1(465-478) <400> 7 Cys Ile Pro Asp Val Ser Asp Asp His Ile His Glu Glu Ser 1 5 10 <210> 8 <211> 31 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <220> <223> sense primer for amplification of AGT1 <400> 8 gcgcgaagct tacctatagg cagaaacatt c 31 <210> 9 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <220> <223> antisense primer for amplification of AGT1 <400> 9 atatgcggcc gcactttctt catgtatgtg gt 32 <210> 10 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <220> <223> sense primer for amplification of rBAT <400> 10 atatgcggcc gcagatgagg acaaaggcaa gag 33 <210> 11 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <220> <223> antisense primer for amplification of rBAT <400> 11 gcgcgctcta gaaatgcttt agtatttggc ataatc 36 <210> 12 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <220> <223> sense primer for amplification of 4F2hc <400> 12 atatgcggcc gcaagccagg acaccgaagt gga 33 <210> 13 <211> 32 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:primer <220> <223> antisense primer for amplification of 4F2hc <400> 13 gcgctctaga catgaggcag gggtgatgtt tt 32
【図面の簡単な説明】
【図1】 マウスAGT1とマウスAsc-2、ラット
LAT1、ラットy+LAT1、マウスxCT及びラッ
トBAT1のアミノ酸配列の比較をを示す図。予想され
る膜貫通部位を付線で示した。保存されているシスチン
残基を*で、予想されるcAMP依存性のリン酸化部位
を#、予想されるC-キナーゼ依存性のリン酸化部位を
+、予想されるチロシンリン酸化部位を&で示した。
【図2】 マウスの各臓器組織におけるAGT1遺伝子
mRNAの発現をノーザンブロッティングにより解析し
た結果を示した写真。
【図3】 抗AGT1抗体によるウェスタンブロット解
析の結果を示した写真。マウス腎膜標本において、非還
元条件下(−)及び還元条件下(+)で行った。
【図4】 マウスの腎における抗AGT1抗体によるA
GT1の免疫組織化学的解析の結果を示した写真。a.
弱拡大像。髄質外層の近位尿細管と皮質の遠位尿細管に
染色が見られる。b.抗原ペプチドによる吸収実験。a
で検出された染色は消失し、染色の特異性が示された。
c、d.近位尿細管(c)及び遠位尿細管(d)の強拡
大像。側基底側膜に染色が見られる。
【図5】 AGT1と4F2hcあるいはrBATを連
結させて作製した融合タンパク質の模式図。AGT1-
4F2hc融合タンパク質及びAGT1−rBAT融合
タンパク質の連結部分のアミノ酸配列及び遺伝子塩基配
列を図下に示した。
【図6】 マウス4F2hc遺伝子cRNA、AGT1
遺伝子cRNA、AGT1遺伝子cRNA/マウス4F
2hc遺伝子cRNA、AGT1−4F2hc融合タン
パク質遺伝子cRNA、あるいはAGT1−rBAT融
合タンパク質遺伝子cRNAを注入した卵母細胞による
アスパラギン酸取り込み実験の結果を示す図。
【図7】 マウス4F2hc遺伝子、マウスrBAT遺
伝子、AGT1遺伝子、AGT1遺伝子/マウス4F2
hc遺伝子、あるいはAGT1遺伝子/マウスrBAT
遺伝子を導入したCOS−7細胞によるアスパラギン酸
取り込み実験の結果を示す図。
【図8】 AGT1と4F2hcの融合タンパク質(A
GT1−4F2hc)の卵母細胞細胞膜への発現の蛍光
免疫法による検討の結果を示した図。対照として水を注
入した卵母細胞(a及びb)、AGT1遺伝子cRNA
を注入して発現させた卵母細胞(c及びd)、AGT1
と4F2hcの融合タンパク質(AGT1−4F2h
c)遺伝子cRNAを注入して発現させた卵母細胞(e
及びf)において、抗4F2hc抗体(a、c、及び
e)、あるいは抗AGT1抗体を用いた蛍光免疫法によ
る検討を行った。
【図9】 AGT1と4F2hcの融合タンパク質(A
GT1−4F2hc)遺伝子cRNAを注入した卵母細
胞によるアスパラギン酸取り込み実験において添加する
塩の影響を調べた結果を示す図。
【図10】 AGT1と4F2hcの融合タンパク質
(AGT1−4F2hc)遺伝子cRNAを注入した卵
母細胞によるアスパラギン酸取り込み実験において基質
アスパラギン酸の濃度の影響を調べた結果を示す図。
【図11】 AGT1と4F2hcの融合タンパク質
(AGT1−4F2hc)遺伝子cRNAを注入した卵
母細胞によるアスパラギン酸取り込み実験において、系
への各種アミノ酸もしくはその類似化合物添加の影響を
調べた結果を示す図。
【図12】 AGT1と4F2hcの融合タンパク質
(AGT1−4F2hc)遺伝子cRNAを注入した卵
母細胞によるアスパラギン酸取り込み実験において、系
への各種酸性アミノ酸もしくはその類似化合物添加の影
響を調べた結果を示す図。PDC,L−トランス−ピロ
リジン−2,4ジカルボン酸(L-trans-pyrrolidine-2,4
-dicarboxylate): DHK,ジヒドロカイニン酸(dihy
drokainate):**、対になっていないデータに対する
スチューデントのt検定でp<0.01のものを示す。
【図13】 AGT1と4F2hcの融合タンパク質
(AGT1−4F2hc)遺伝子cRNAを注入した卵
母細胞による放射能標識アミノ酸の取り込みを調べた結
果を示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 39/02 A61P 43/00 111 4H045 43/00 105 C07K 14/47 111 16/18 C07K 14/47 C12N 1/15 16/18 1/19 C12N 1/15 1/21 1/19 G01N 33/15 Z 1/21 33/50 Z 5/10 C12N 15/00 ZNAA G01N 33/15 5/00 A 33/50 C A61K 37/02 Fターム(参考) 2G045 AA40 BA13 BB03 BB20 CB01 CB21 DA12 DA13 DA14 DA36 FB04 4B024 AA01 AA11 BA43 BA80 CA04 CA07 DA02 EA04 GA11 HA12 HA15 4B065 AA91X AA91Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 CA46 4C084 AA02 AA07 AA17 BA01 BA08 BA22 BA23 BA41 CA23 CA25 CA56 DC50 NA05 NA13 NA14 ZB212 ZC372 ZC392 4C085 AA13 BB11 CC05 CC26 CC29 4H045 AA10 AA11 BA10 BA41 CA40 DA76 DA86 EA21 EA27 EA50 FA72 FA74

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(A)及び(B)からなる群から
    選択されるタンパク質。 (A)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質。 (B)配列番号1で示されるアミノ酸配列において1も
    しくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加された
    アミノ酸配列からなり、Na非依存的に酸性アミノ酸
    及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク質。
  2. 【請求項2】 以下の(C)及び(D)からなる群から
    選択されるタンパク質。 (C)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質と配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるタ
    ンパク質の融合タンパク質。 (D)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質と配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるタ
    ンパク質の融合タンパク質のアミノ酸配列において、1
    もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加され
    たアミノ酸配列からなり、Na非依存的に酸性アミノ
    酸及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク
    質。
  3. 【請求項3】 以下の(E)及び(F)からなる群から
    選択されるタンパク質。 (E)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質と配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるタ
    ンパク質の融合タンパク質。 (F)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質と配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるタ
    ンパク質の融合タンパク質のアミノ酸配列において、1
    もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加され
    たアミノ酸配列からなり、Na非依存的に酸性アミノ
    酸及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク
    質。
  4. 【請求項4】 マウス由来である請求項1〜3のいずれ
    かの項に記載のタンパク質。
  5. 【請求項5】 臓器、組織、もしくは培養細胞由来であ
    る請求項1〜4のいずれかの項に記載のタンパク質。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの項に記載のタ
    ンパク質をコードする遺伝子。
  7. 【請求項7】 以下の(a)及び(b)からなる群から
    選択されるDNAからなる遺伝子。 (a)配列番号2で示される塩基配列からなるDNA。 (b)配列番号2で示される塩基配列からなるDNAと
    ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、ナトリ
    ウム非依存的に酸性アミノ酸及びその類似物質を輸送す
    る能力を有するタンパク質をコードするDNA。
  8. 【請求項8】 以下の(c)及び(d)からなる群から
    選択されるDNAからなる遺伝子。 (c)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質と配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるタ
    ンパク質の融合タンパク質をコードするDNA。 (d)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質と配列番号3で示されるアミノ酸配列からなるタ
    ンパク質の融合タンパク質のアミノ酸配列において、1
    もしくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加され
    たアミノ酸配列からなり、Na非依存的に酸性アミノ
    酸及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク質
    をコードするDNA。
  9. 【請求項9】 以下の(e)及び(f)からなる群から
    選択されるDNAからなる遺伝子。 (e)配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタン
    パク質と配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるタ
    ンパク質の融合タンパク質をコードするDNA。(f)
    配列番号1で示されるアミノ酸配列からなるタンパク質
    と配列番号5で示されるアミノ酸配列からなるタンパク
    質の融合タンパク質のアミノ酸配列において、1もしく
    は数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加されたアミ
    ノ酸配列からなり、Na非依存的に酸性アミノ酸及び
    その類似物質を輸送する能力を有するタンパク質をコー
    ドするDNA。
  10. 【請求項10】 マウス由来である請求項7〜9のいず
    れかの項に記載の遺伝子。
  11. 【請求項11】 臓器、組織、もしくは培養細胞由来で
    ある請求項7〜10のいずれかの項に記載の遺伝子。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11のいずれかの項に記載
    の遺伝子もしくは該遺伝子の中のタンパク質をコードす
    る遺伝子を含むベクター。
  13. 【請求項13】 発現プラスミドである請求項12に記
    載のベクター。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13に記載のベクター
    で形質転換された形質転換体。
  15. 【請求項15】 配列番号2で示される塩基配列の中の
    連続する14塩基以上の部分配列もしくはその相補的な
    配列を含むヌクレオチド。
  16. 【請求項16】 ナトリウム非依存的に酸性アミノ酸及
    びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク質をコ
    ードする遺伝子を検出するためのプローブとして使用す
    るものである請求項15に記載のヌクレオチド。
  17. 【請求項17】 ナトリウム非依存的に酸性アミノ酸及
    びその類似物質を輸送する能力を有するタンパク質をコ
    ードする遺伝子の発現を変調させるために使用するもの
    である請求項15に記載のヌクレオチド。
  18. 【請求項18】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の
    タンパク質に対する抗体。
  19. 【請求項19】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の
    タンパク質を用いて、該タンパク質の有するナトリウム
    非依存的に酸性アミノ酸及びその類似物質を輸送する能
    力に対する被検物質の基質としての作用を検出する方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の
    タンパク質を用いて、該タンパク質の有する酸性アミノ
    酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させる物質を
    スクリーニングする方法。
  21. 【請求項21】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の
    タンパク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは
    機能抑制物質を用いて、該タンパク質の有する酸性アミ
    ノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させること
    により、細胞増殖を制御する方法。
  22. 【請求項22】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の
    タンパク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは
    機能抑制物質を用いて、該タンパク質の有する酸性アミ
    ノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させること
    により、該タンパク質によって輸送される薬物の体内動
    態を変更する方法。
  23. 【請求項23】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の
    タンパク質、その特異抗体、その機能促進物質あるいは
    機能抑制物質を用いて、該タンパク質の有する酸性アミ
    ノ酸及びその類似物質を輸送する能力を変調させること
    により、該タンパク質によって輸送される毒物あるいは
    外来性異物の体内動態を変更する方法。
  24. 【請求項24】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の
    タンパク質、その特異抗体、又はその機能促進物質若し
    くは機能抑制物質を含有してなる、該タンパク質が有す
    る酸性アミノ酸及びその類似物質の輸送能力制御剤。
  25. 【請求項25】 タンパク質の有する酸性アミノ酸及び
    その類似物質の輸送能力制御剤が、細胞増殖制御剤であ
    る請求項24に記載の輸送能力制御剤。
  26. 【請求項26】 タンパク質の有する酸性アミノ酸及び
    その類似物質の輸送能力制御剤が、薬物の体内動態制御
    剤である請求項24に記載の輸送能力制御剤。
  27. 【請求項27】 タンパク質の有する酸性アミノ酸及び
    その類似物質の輸送能力制御剤が、毒物あるいは外来性
    異物の体内動態制御剤である請求項24に記載の輸送能
    力制御剤。
  28. 【請求項28】 配列番号3若しくは5で示されたアミ
    ノ酸配列を有するタンパク質、又はこれらのタンパク質
    の1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換もしくは付加
    されたアミノ酸配列からなるタンパク質を含有してな
    る、ナトリウム非依存的に酸性アミノ酸及びその類似物
    質を輸送する能力を有するタンパク質の細胞膜移行推進
    剤。
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