JP2003213130A - ポリイミド樹脂組成物及び耐熱接着剤 - Google Patents
ポリイミド樹脂組成物及び耐熱接着剤Info
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- JP2003213130A JP2003213130A JP2002017316A JP2002017316A JP2003213130A JP 2003213130 A JP2003213130 A JP 2003213130A JP 2002017316 A JP2002017316 A JP 2002017316A JP 2002017316 A JP2002017316 A JP 2002017316A JP 2003213130 A JP2003213130 A JP 2003213130A
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱性において優れ、銅やステンレス等の金
属に対する密着性にも優れ、電気特性や機械的特性も良
好なポリイミド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 芳香族ポリイミドAと、末端にフェニル
エチニル基を有するポリイミドBを95/5〜80/20の重量比
で配合してなるポリイミド樹脂組成物。ここで、ポリイ
ミドBは、下記一般式(2)で表される。 【化1】 (Ar2は少なくとも一つの芳香族環を有する2価の芳香族
基を主成分とする2価の有機基、Yは左側末端と同じフェ
ニルエチニルフタル酸イミド含有基又は水素、アミン末
端、酸末端又はこれら末端を変性した末端基であり、m
は1〜10の整数を示す)
属に対する密着性にも優れ、電気特性や機械的特性も良
好なポリイミド樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 芳香族ポリイミドAと、末端にフェニル
エチニル基を有するポリイミドBを95/5〜80/20の重量比
で配合してなるポリイミド樹脂組成物。ここで、ポリイ
ミドBは、下記一般式(2)で表される。 【化1】 (Ar2は少なくとも一つの芳香族環を有する2価の芳香族
基を主成分とする2価の有機基、Yは左側末端と同じフェ
ニルエチニルフタル酸イミド含有基又は水素、アミン末
端、酸末端又はこれら末端を変性した末端基であり、m
は1〜10の整数を示す)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は直鎖型ポリイミドと
末端にフェニルエチニル基を有するポリイミドからなる
ポリイミド樹脂組成物と耐熱性に優れたその硬化物に関
する。また、本発明はこれを含む耐熱性接着剤及びワニ
スに関するものである。
末端にフェニルエチニル基を有するポリイミドからなる
ポリイミド樹脂組成物と耐熱性に優れたその硬化物に関
する。また、本発明はこれを含む耐熱性接着剤及びワニ
スに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、様々なポリイミド樹脂が開発
され、その優れた耐熱特性に加え、機械的特性、電気的
特性、更には難燃性の点においても優れているため、電
気・電子部品用部材、耐熱フィルム、絶縁ワニス、耐熱
接着剤、成型材料として幅広く利用されている。フレキ
シブルプリント回路基板用銅張積層板、多層プリント回
路基板用接着フィルム、プリント回路基板用カバーフィ
ルム、半導体コーティング剤、アンダーフィル剤、TAB
用封止材、更には航空宇宙分野の部材として用いられて
いる。特に、最近、熱可塑性で成型可能なポリイミド樹
脂や有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂が開発され、その
応用分野が広がっている。特に、半導体やプリント回路
基板の分野では、耐熱性とともに高い信頼性が必要なた
め、機械的特性とともに電気的特性に優れたポリイミド
材料が用いられるようになってきた。また、最近、環境
問題の観点から、鉛フリーのハンダ材料が用いられつつ
あり、高いハンダ耐熱温度を有する材料の開発が望まれ
ていた。
され、その優れた耐熱特性に加え、機械的特性、電気的
特性、更には難燃性の点においても優れているため、電
気・電子部品用部材、耐熱フィルム、絶縁ワニス、耐熱
接着剤、成型材料として幅広く利用されている。フレキ
シブルプリント回路基板用銅張積層板、多層プリント回
路基板用接着フィルム、プリント回路基板用カバーフィ
ルム、半導体コーティング剤、アンダーフィル剤、TAB
用封止材、更には航空宇宙分野の部材として用いられて
いる。特に、最近、熱可塑性で成型可能なポリイミド樹
脂や有機溶剤に可溶なポリイミド樹脂が開発され、その
応用分野が広がっている。特に、半導体やプリント回路
基板の分野では、耐熱性とともに高い信頼性が必要なた
め、機械的特性とともに電気的特性に優れたポリイミド
材料が用いられるようになってきた。また、最近、環境
問題の観点から、鉛フリーのハンダ材料が用いられつつ
あり、高いハンダ耐熱温度を有する材料の開発が望まれ
ていた。
【0003】これらの目的のため、近年、溶融成型が可
能なポリイミド(米国特許3,847,867号、3,847,869号)
が開発されているが、ガラス転移温度が215℃程度と低
く、また、耐薬品性に劣る等の欠点を有していた。ま
た、ガラス転移温度が比較的高く、耐薬品性にも優れた
溶融成型可能な樹脂も開発されている(米国特許4,847,
349号、5,087,689号)。しかしながら、これらは成型を
行う上において250℃以上の温度が必要であった。ま
た、分子鎖末端にマレイミド構造を有する熱硬化性ポリ
イミドも報告されている(F.D.Darmory, Int'l. SAMPE
Symp., 693, No. 19(1974))。しかし、これらは、硬化
後の機械的特性、特に、引張伸びが小さく、衝撃強度も
低く、また、熱分解温度が低下するため満足のゆくもの
ではなかった。
能なポリイミド(米国特許3,847,867号、3,847,869号)
が開発されているが、ガラス転移温度が215℃程度と低
く、また、耐薬品性に劣る等の欠点を有していた。ま
た、ガラス転移温度が比較的高く、耐薬品性にも優れた
溶融成型可能な樹脂も開発されている(米国特許4,847,
349号、5,087,689号)。しかしながら、これらは成型を
行う上において250℃以上の温度が必要であった。ま
た、分子鎖末端にマレイミド構造を有する熱硬化性ポリ
イミドも報告されている(F.D.Darmory, Int'l. SAMPE
Symp., 693, No. 19(1974))。しかし、これらは、硬化
後の機械的特性、特に、引張伸びが小さく、衝撃強度も
低く、また、熱分解温度が低下するため満足のゆくもの
ではなかった。
【0004】近年、分子鎖に可とう性をもたせた熱可塑
性ポリイミドも開発され、ワニス状あるいはフィルム状
耐熱性接着剤として利用されている(特開平3-177472号
公報)。また、ジアミノシロキサン等のソフトセグメン
トを共重合させたポリイミドも報告されている(特開平
4-36321号公報、特開平5-112760号公報)。しかし、こ
れらは、いずれも直鎖型の熱可塑性ポリイミドであり、
ガラス転移温度以上での強度が極端に低下するため、高
温時の接着強度が大幅に低下するという欠点を有してい
た。また、一般にこれらのポリイミド樹脂を単独で、接
着剤あるいは接着フィルムとして用いた場合、充分な接
着強度が得られず、また、これらは、耐有機溶剤性とい
う点で問題があった。また、ポリイミド鎖の末端に架橋
反応性を有する熱硬化型ポリイミドも開発されている
(特開平3-259980号公報)。しかし、これらは、低分子
量のオリゴマーであるため、フィルム形成が困難で、ワ
ニスとしての使用に限定される。また、高い硬化温度を
必要とするという欠点を有していた。
性ポリイミドも開発され、ワニス状あるいはフィルム状
耐熱性接着剤として利用されている(特開平3-177472号
公報)。また、ジアミノシロキサン等のソフトセグメン
トを共重合させたポリイミドも報告されている(特開平
4-36321号公報、特開平5-112760号公報)。しかし、こ
れらは、いずれも直鎖型の熱可塑性ポリイミドであり、
ガラス転移温度以上での強度が極端に低下するため、高
温時の接着強度が大幅に低下するという欠点を有してい
た。また、一般にこれらのポリイミド樹脂を単独で、接
着剤あるいは接着フィルムとして用いた場合、充分な接
着強度が得られず、また、これらは、耐有機溶剤性とい
う点で問題があった。また、ポリイミド鎖の末端に架橋
反応性を有する熱硬化型ポリイミドも開発されている
(特開平3-259980号公報)。しかし、これらは、低分子
量のオリゴマーであるため、フィルム形成が困難で、ワ
ニスとしての使用に限定される。また、高い硬化温度を
必要とするという欠点を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の欠点を克服し、耐熱性、耐有機溶剤性において優
れ、銅やステンレス等の金属に対する密着性にも優れた
特性を有するポリイミド樹脂組成物を提供することを目
的とする。他の目的は、直鎖型ポリイミドと末端にアセ
チレン基を有する熱硬化型ポリイミドからなり、フィル
ム形成が可能なポリイミド樹脂組成物を提供することで
ある。他の目的は、これを含むワニス、耐熱接着剤を提
供することである。
術の欠点を克服し、耐熱性、耐有機溶剤性において優
れ、銅やステンレス等の金属に対する密着性にも優れた
特性を有するポリイミド樹脂組成物を提供することを目
的とする。他の目的は、直鎖型ポリイミドと末端にアセ
チレン基を有する熱硬化型ポリイミドからなり、フィル
ム形成が可能なポリイミド樹脂組成物を提供することで
ある。他の目的は、これを含むワニス、耐熱接着剤を提
供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1)
記一般式(1)
【化5】
(式中、Ar1は少なくとも一つの芳香族環を有する4価の
有機基、R1及びR2は独立に、炭素数1〜6の有機基を示
し、Xは-O-、-S-、-SO2-又は2価の有機基を示し、i、j
は0〜4の整数を示し、kは1以上の整数を示す)で表さ
れる繰り返し単位からなるポリイミドAと、下記一般式
(2)
有機基、R1及びR2は独立に、炭素数1〜6の有機基を示
し、Xは-O-、-S-、-SO2-又は2価の有機基を示し、i、j
は0〜4の整数を示し、kは1以上の整数を示す)で表さ
れる繰り返し単位からなるポリイミドAと、下記一般式
(2)
【化6】
(Ar2は少なくとも一つの芳香族環を有する2価の芳香族
基を主成分とする2価の有機基、Yはフェニルエチニル基
又は水素、アミン末端、酸末端又はこれら末端を封止し
た末端基であり、mは1〜10の整数を示す)で表される
フェニルエチニル末端構造を有するポリイミドBを必須
成分とするポリイミド樹脂組成物であって、重量比A/B
が、99/1〜1/99の範囲であることを特徴とする
ポリイミド樹脂組成物である。
基を主成分とする2価の有機基、Yはフェニルエチニル基
又は水素、アミン末端、酸末端又はこれら末端を封止し
た末端基であり、mは1〜10の整数を示す)で表される
フェニルエチニル末端構造を有するポリイミドBを必須
成分とするポリイミド樹脂組成物であって、重量比A/B
が、99/1〜1/99の範囲であることを特徴とする
ポリイミド樹脂組成物である。
【0007】ここで、一般式(2)におけるAr2の10
モル%以上が、下記一般式(3)又は下記一般式(4)
で表される2価の有機基であることが好ましい。
モル%以上が、下記一般式(3)又は下記一般式(4)
で表される2価の有機基であることが好ましい。
【化7】
(式(3)中、Yは-O-、-C(CH3)2-で表される基を示
す。式(4)中、Zは存在しないか、-O-、 -C(CH3)2-
又は-C(CF3)2-を示し、Aは存在しないか、-C(CH3)2-、
-CO-、-O-、-S-、-SO2-、-CH2-又は-C(CF3)2-を示す)
す。式(4)中、Zは存在しないか、-O-、 -C(CH3)2-
又は-C(CF3)2-を示し、Aは存在しないか、-C(CH3)2-、
-CO-、-O-、-S-、-SO2-、-CH2-又は-C(CF3)2-を示す)
【0008】更に、一般式(2)におけるAr2の10〜50
モル%が、下記一般式(5)で表される2価の有機基で
あることも好ましい。
モル%が、下記一般式(5)で表される2価の有機基で
あることも好ましい。
【化8】
(式中、R3は炭素数1〜7の炭化水素基、R4はメチル
基、イソプロピル基、フェニル基又はビニル基を示し、
lは1〜20の整数を示す)
基、イソプロピル基、フェニル基又はビニル基を示し、
lは1〜20の整数を示す)
【0009】また、本発明は、芳香族テトラカルボン酸
二無水物と2つ以上の芳香族環を有するジアミンを反応
させて得られるポリイミドAと、芳香族テトラカルボン
酸二無水物とフェニルエチニル無水フタル酸とを少なく
とも1つの芳香族環を有する芳香族ジアミンを50モル
%以上含むジアミンをを反応させて得られるポリイミド
であって、末端の50モル%以上がフェニルエチニル基
であるポリイミドBとを、1/99〜99/1の重量割合で混合
してなるポリイミド樹脂組成物である。更に、本発明
は、上記ポリイミド樹脂組成物からなる耐熱接着剤、又
は上記ポリイミド樹脂組成物を有機溶媒に溶解してなる
ワニスである。また、本発明は、上記ポリイミド樹脂組
成物を硬化させてなる硬化物である。
二無水物と2つ以上の芳香族環を有するジアミンを反応
させて得られるポリイミドAと、芳香族テトラカルボン
酸二無水物とフェニルエチニル無水フタル酸とを少なく
とも1つの芳香族環を有する芳香族ジアミンを50モル
%以上含むジアミンをを反応させて得られるポリイミド
であって、末端の50モル%以上がフェニルエチニル基
であるポリイミドBとを、1/99〜99/1の重量割合で混合
してなるポリイミド樹脂組成物である。更に、本発明
は、上記ポリイミド樹脂組成物からなる耐熱接着剤、又
は上記ポリイミド樹脂組成物を有機溶媒に溶解してなる
ワニスである。また、本発明は、上記ポリイミド樹脂組
成物を硬化させてなる硬化物である。
【0010】本発明のポリイミド樹脂組成物は、一般式
(1)で表される繰り返し単位からなるポリイミド(ポ
リイミドAという)と、一般式(2)で表されるポリイ
ミド(ポリイミドBという)を必須成分とする。ポリイ
ミドAは、一般式(1)で表される繰り返し単位のみか
らなってもよく、他の繰り返し単位を含んでもよいが、
一般式(1)で表される繰り返し単位を50モル%以
上、好ましくは80モル%以上含むことがよい。また、
ポリイミドBは、一般式(2)で表されるポリイミドで
ある。一般式(2)において、Yは式の左側の末端基と
同じフェニルエチニルフタル酸イミド基を有する基(フ
ェニルアセチレニル基と略称することもある)であるこ
とができる他、水素、その他の末端基であることもでき
る。その他の末端基である場合、酸末端、アミン末端等
があり得るが、それが末端封止剤等と反応したものであ
ってもよい。Yがフェニルアセチレニル基となったポリ
イミドBは、次式で表すことができる。
(1)で表される繰り返し単位からなるポリイミド(ポ
リイミドAという)と、一般式(2)で表されるポリイ
ミド(ポリイミドBという)を必須成分とする。ポリイ
ミドAは、一般式(1)で表される繰り返し単位のみか
らなってもよく、他の繰り返し単位を含んでもよいが、
一般式(1)で表される繰り返し単位を50モル%以
上、好ましくは80モル%以上含むことがよい。また、
ポリイミドBは、一般式(2)で表されるポリイミドで
ある。一般式(2)において、Yは式の左側の末端基と
同じフェニルエチニルフタル酸イミド基を有する基(フ
ェニルアセチレニル基と略称することもある)であるこ
とができる他、水素、その他の末端基であることもでき
る。その他の末端基である場合、酸末端、アミン末端等
があり得るが、それが末端封止剤等と反応したものであ
ってもよい。Yがフェニルアセチレニル基となったポリ
イミドBは、次式で表すことができる。
【化9】
ここで、Ar2、Ar3及びnは、一般式(2)のAr2、Ar3及
びmと同じ意味を有する。そして、Yの少なくとも一部は
フェニルアセチレニル基であることがよい。ポリイミド
AとポリイミドBの割合(重量比率)は上記範囲にある必
要があるが、10/90 〜 50/50の範囲にあることをが好ま
しい。本発明のポリイミド樹脂組成物は、熱処理により
末端フェニルエチニル基が架橋反応することにより、硬
化物を形成する。
びmと同じ意味を有する。そして、Yの少なくとも一部は
フェニルアセチレニル基であることがよい。ポリイミド
AとポリイミドBの割合(重量比率)は上記範囲にある必
要があるが、10/90 〜 50/50の範囲にあることをが好ま
しい。本発明のポリイミド樹脂組成物は、熱処理により
末端フェニルエチニル基が架橋反応することにより、硬
化物を形成する。
【0011】一般式(1)及び(2)において、Ar1及
びAr3は独立に、少なくとも一つの芳香族環を有する4価
の有機基であり、芳香族テトラカルボン酸の残基に相当
する。かかる4価の有機基は、後記するポリイミドA及び
Bの原料としての芳香族テトラカルボン酸二無水物から
容易に理解される。
びAr3は独立に、少なくとも一つの芳香族環を有する4価
の有機基であり、芳香族テトラカルボン酸の残基に相当
する。かかる4価の有機基は、後記するポリイミドA及び
Bの原料としての芳香族テトラカルボン酸二無水物から
容易に理解される。
【0012】一般式(1)において、Xで結合した二つ
のベンゼン環からなる2価の有機基は、芳香族ジアミン
残基に相当する。かかる2価の有機基は、後記するポリ
イミドAの原料としての芳香族ジアミンから容易に理解
される。上記ベンゼン環にはアルキル基、フェニル基、
エステル基、アミド基等の炭素数1〜6の有機基や、ハ
ロゲン等の置換基を4つまで有することができる。好ま
しい置換基としては、メチル基、エチル基等の炭素数3
以下の低級アルキル基である。また、Xはアルキレン、
アルキリデン、アリーレンの2価の有機基や、O、S、SO2
等の2価の基を示すが、2価の有機基としては、炭素数1
〜3のアルキレン又はアルキリデンが好ましい。
のベンゼン環からなる2価の有機基は、芳香族ジアミン
残基に相当する。かかる2価の有機基は、後記するポリ
イミドAの原料としての芳香族ジアミンから容易に理解
される。上記ベンゼン環にはアルキル基、フェニル基、
エステル基、アミド基等の炭素数1〜6の有機基や、ハ
ロゲン等の置換基を4つまで有することができる。好ま
しい置換基としては、メチル基、エチル基等の炭素数3
以下の低級アルキル基である。また、Xはアルキレン、
アルキリデン、アリーレンの2価の有機基や、O、S、SO2
等の2価の基を示すが、2価の有機基としては、炭素数1
〜3のアルキレン又はアルキリデンが好ましい。
【0013】一般式(1)において、kは繰り返し数を
示し、1以上の整数である。ポリイミドAの重量平均分子
量は2000〜20000の範囲が好ましい。一般式(2)にお
いて、mは繰り返し数を示し、1〜10の範囲である。ポリ
イミドBの重量平均分子量は500〜5000の範囲が好まし
い。
示し、1以上の整数である。ポリイミドAの重量平均分子
量は2000〜20000の範囲が好ましい。一般式(2)にお
いて、mは繰り返し数を示し、1〜10の範囲である。ポリ
イミドBの重量平均分子量は500〜5000の範囲が好まし
い。
【0014】一般式(2)において、Ar2は少なくとも
一つの芳香族環を有する2価の有機基であり、芳香族ジ
アミンの残基に相当する。かかる2価の有機基は、後記
するポリイミドBの原料としての芳香族ジアミンから容
易に理解される。Ar2の一部又は全部は一般式(3)又
は(4)で表される基であること、Ar2の一部が一般式
(5)で表される基であることが好ましい。ポリイミド
鎖に可とう性及び接着・密着性を向上させるため、一般
式(2)におけるAr2の10モル%以上、好ましくは5
0モル%以上、より好ましくは80モル%以上が、上記
一般式(3)又は(4)で表される基であることがよ
い。また、ポリイミド鎖の可とう性を向上させるため、
一般式(2)におけるAr2の10〜50モル%、好まし
くは10〜30モル%が、上記一般式(5)で表される
基であることがよい。この場合、上記一般式(3)で表
される基と上記一般式(4)で表される基の合計は、Ar
2の60モル%、好ましくは90モル%以上であること
がよい。更に、一般式(1)おけるジアミン残基も、そ
の10モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好
ましくは80モル%以上が、上記一般式(3)又は
(4)で表される基であることがよい。また、10〜5
0モル%、好ましくは10〜30モル%が、上記一般式
(5)で表される基であることも有利である。
一つの芳香族環を有する2価の有機基であり、芳香族ジ
アミンの残基に相当する。かかる2価の有機基は、後記
するポリイミドBの原料としての芳香族ジアミンから容
易に理解される。Ar2の一部又は全部は一般式(3)又
は(4)で表される基であること、Ar2の一部が一般式
(5)で表される基であることが好ましい。ポリイミド
鎖に可とう性及び接着・密着性を向上させるため、一般
式(2)におけるAr2の10モル%以上、好ましくは5
0モル%以上、より好ましくは80モル%以上が、上記
一般式(3)又は(4)で表される基であることがよ
い。また、ポリイミド鎖の可とう性を向上させるため、
一般式(2)におけるAr2の10〜50モル%、好まし
くは10〜30モル%が、上記一般式(5)で表される
基であることがよい。この場合、上記一般式(3)で表
される基と上記一般式(4)で表される基の合計は、Ar
2の60モル%、好ましくは90モル%以上であること
がよい。更に、一般式(1)おけるジアミン残基も、そ
の10モル%以上、好ましくは50モル%以上、より好
ましくは80モル%以上が、上記一般式(3)又は
(4)で表される基であることがよい。また、10〜5
0モル%、好ましくは10〜30モル%が、上記一般式
(5)で表される基であることも有利である。
【0015】
【発明の実施の形態】ポリイミドAは、芳香族テトラカ
ルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させること
により合成することができる。芳香族テトラカルボン酸
二無水物と芳香族ジアミンのモル比は1:0.95〜1.05、
好ましくは1:0.97〜1.03の範囲とすることがよい。
ルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させること
により合成することができる。芳香族テトラカルボン酸
二無水物と芳香族ジアミンのモル比は1:0.95〜1.05、
好ましくは1:0.97〜1.03の範囲とすることがよい。
【0016】ポリイミドAの原料として用いられる芳香
族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメ
リット酸二無水物(PMDA)、3,3',4,4'−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、3,3',4,4'
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,
3',3,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPD
A)、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物(BTDA)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(BDCF)、2,2'−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(a-
ODPA)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物(BDCP)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(BDCF)、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(NTCA)、
シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物
(CPTA)、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無
水物(PTCA)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物(BTCA)等をあげることができるが、これらに限定され
ることなく、種々の芳香族テトラカルボン酸二無水物を
用いることができる。また、これらは、1種又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。耐熱性向上、熱
膨張係数を抑制する観点から、ピロメリット酸二無水物
(PMDA)が好ましく、可とう性付与と有機溶剤への溶解
性付与の観点からは、3,3',4,4'−ジフェニルスルホン
テトラカルボン酸二無水物(DSDA)、3,3',4,4'−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,2'−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物(BDCF)を用いることが好ましい。
族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメ
リット酸二無水物(PMDA)、3,3',4,4'−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、3,3',4,4'
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,
3',3,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPD
A)、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物(BTDA)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(BDCF)、2,2'−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(a-
ODPA)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物(BDCP)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(BDCF)、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(NTCA)、
シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物
(CPTA)、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無
水物(PTCA)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物(BTCA)等をあげることができるが、これらに限定され
ることなく、種々の芳香族テトラカルボン酸二無水物を
用いることができる。また、これらは、1種又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。耐熱性向上、熱
膨張係数を抑制する観点から、ピロメリット酸二無水物
(PMDA)が好ましく、可とう性付与と有機溶剤への溶解
性付与の観点からは、3,3',4,4'−ジフェニルスルホン
テトラカルボン酸二無水物(DSDA)、3,3',4,4'−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,2'−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物(BDCF)を用いることが好ましい。
【0017】ポリイミドBは、フェニルエチニル無水フ
タル酸(PEPA)、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、
芳香族ジアミンを50モル%以上含むジアミンを反応さ
せることにより合成することができる。PEPA、芳香族テ
トラカルボン酸二無水物とジアミンのモル比は、(PEPA
のモル数×2+芳香族テトラカルボン酸二無水物のモル
数):ジアミンのモル数=1:0.95〜1.05、好ましくは
1:0.97〜1.03の範囲とすることがよい。また、PEPAの
モル数:芳香族テトラカルボン酸二無水物のモル数は、
2: 1〜19、好ましくは1:2〜8程度の範囲とすることが
よい。
タル酸(PEPA)、芳香族テトラカルボン酸二無水物と、
芳香族ジアミンを50モル%以上含むジアミンを反応さ
せることにより合成することができる。PEPA、芳香族テ
トラカルボン酸二無水物とジアミンのモル比は、(PEPA
のモル数×2+芳香族テトラカルボン酸二無水物のモル
数):ジアミンのモル数=1:0.95〜1.05、好ましくは
1:0.97〜1.03の範囲とすることがよい。また、PEPAの
モル数:芳香族テトラカルボン酸二無水物のモル数は、
2: 1〜19、好ましくは1:2〜8程度の範囲とすることが
よい。
【0018】ポリイミドBの原料として用いられる芳香
族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメ
リット酸二無水物(PMDA)、3,3',4,4'−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、3,3',4,4'
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,
3',3,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPD
A)、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物(BTDA)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(BDCF)、2,2'−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(a-
ODPA)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物(BDCP)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(BDCF)、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(NTCA)、
シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物
(CPTA)、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無
水物(PTCA)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物(BTCA)等をあげることができるが、これらに限定され
ることなく、種々の芳香族テトラカルボン酸二無水物を
用いることができる。また、これらは、1種又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。耐熱性向上、熱
膨張係数を抑制する観点から、ピロメリット酸二無水物
(PMDA)が好ましく、可とう性付与と有機溶剤への溶解
性付与の観点からは、3,3',4,4'−ジフェニルスルホン
テトラカルボン酸二無水物(DSDA)、3,3',4,4'−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,2'−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物(BDCF)を用いることが好ましい。
族テトラカルボン酸二無水物の具体例としては、ピロメ
リット酸二無水物(PMDA)、3,3',4,4'−ジフェニルス
ルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、3,3',4,4'
−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,
3',3,4'−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(a-BPD
A)、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物(BTDA)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(BDCF)、2,2'−ビ
ス(2,3−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(a-
ODPA)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロ
パン二無水物(BDCP)、2,2'−ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物(BDCF)、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(NTCA)、
シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸二無水物
(CPTA)、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸二無
水物(PTCA)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水
物(BTCA)等をあげることができるが、これらに限定され
ることなく、種々の芳香族テトラカルボン酸二無水物を
用いることができる。また、これらは、1種又は2種以
上を組み合わせて用いることができる。耐熱性向上、熱
膨張係数を抑制する観点から、ピロメリット酸二無水物
(PMDA)が好ましく、可とう性付与と有機溶剤への溶解
性付与の観点からは、3,3',4,4'−ジフェニルスルホン
テトラカルボン酸二無水物(DSDA)、3,3',4,4'−ビフ
ェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、2,2'−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパ
ン二無水物(BDCF)を用いることが好ましい。
【0019】ポリイミドA及びBの合成原料として用いら
れるジアミンは、2環以上の芳香族環を有するものであ
れば共通して使用することができる。しかし、ポリイミ
ドBの合成原料として用いられるジアミンは、1つの芳
香族環を有するものであっても使用することができる。
更に、ポリイミドBの原料として用いられるジアミンと
しては、50モル%以上、好ましくは70モル%以上が
少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの芳香族環
と2つのアミノ基を分子内に有する芳香族ジアミンが使
用できる。芳香族ジアミンとしては、可とう性向上の観
点から、少なくとも3つのフェニレン環を有する芳香族
ジアミンであることが好ましい。芳香族ジアミン以外の
ジアミンとしては、前記一般式(4)で表されるシロキ
サン基を有するジアミンであることが望ましい。
れるジアミンは、2環以上の芳香族環を有するものであ
れば共通して使用することができる。しかし、ポリイミ
ドBの合成原料として用いられるジアミンは、1つの芳
香族環を有するものであっても使用することができる。
更に、ポリイミドBの原料として用いられるジアミンと
しては、50モル%以上、好ましくは70モル%以上が
少なくとも1つ、好ましくは少なくとも2つの芳香族環
と2つのアミノ基を分子内に有する芳香族ジアミンが使
用できる。芳香族ジアミンとしては、可とう性向上の観
点から、少なくとも3つのフェニレン環を有する芳香族
ジアミンであることが好ましい。芳香族ジアミン以外の
ジアミンとしては、前記一般式(4)で表されるシロキ
サン基を有するジアミンであることが望ましい。
【0020】ポリイミドA及びBの合成原料として用いら
れる芳香族ジアミンの好ましい具体例としては、2つの
フェニレン環を有するジアミノ化合物として、4,4'−ジ
アミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニル
スルフィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、4,
4'−ジアミノジフェニルメタン、2,2'−ビス(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2,2'−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。
れる芳香族ジアミンの好ましい具体例としては、2つの
フェニレン環を有するジアミノ化合物として、4,4'−ジ
アミノジフェニルエーテル、4,4'−ジアミノジフェニル
スルフィド、4,4'−ジアミノジフェニルスルフォン、4,
4'−ジアミノジフェニルメタン、2,2'−ビス(4−アミ
ノフェニル)プロパン、2,2'−ビス(4−アミノフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン等が挙げられる。
【0021】3つのフェニレン環を有する芳香族ジアミ
ンの好ましい具体例としては、次の(a)〜(d)で表される
ようなジアミノ化合物が挙げられる。
ンの好ましい具体例としては、次の(a)〜(d)で表される
ようなジアミノ化合物が挙げられる。
【化10】
【0022】4つのフェニレン環を有する芳香族ジアミ
ンの好ましい具体例としては、次の(e)〜(t)で表される
ような芳香族ジアミンが挙げられる。
ンの好ましい具体例としては、次の(e)〜(t)で表される
ような芳香族ジアミンが挙げられる。
【化11】
【0023】
【化12】
【0024】ポリイミドBの原料として用いられるシロ
キサンジアミンとしては、上記一般式(5)で表される
単位を有するシロキサンジアミンがある。一般式(5)
で示される単位を構成するために用いるシロキサン系の
ジアミンとしては、下記一般式(6)
キサンジアミンとしては、上記一般式(5)で表される
単位を有するシロキサンジアミンがある。一般式(5)
で示される単位を構成するために用いるシロキサン系の
ジアミンとしては、下記一般式(6)
【化13】
で示される、ジアミノポリシロキサンが挙げられる。一
般式(6)におけるR3、R4及びlは、一般式(5)と同
じ意味を有する。
般式(6)におけるR3、R4及びlは、一般式(5)と同
じ意味を有する。
【0025】ポリイミドAの合成方法としては、1)低温
溶液重合により、ポリイミド前駆体溶液を合成したの
ち、化学的あるいは熱的に閉環させて、イミド化する方
法が挙げられる。ポリイミド原料であるテトラカルボン
酸二無水物とジアミンをモル比を変えることにより、重
合粘度を調製することができるが、通常、1.0:0.9〜1.
1の範囲で調製することにより、フィルム形成が可能な
ポリイミド前駆体溶液あるいはポリイミド溶液を得るこ
とが出来る。
溶液重合により、ポリイミド前駆体溶液を合成したの
ち、化学的あるいは熱的に閉環させて、イミド化する方
法が挙げられる。ポリイミド原料であるテトラカルボン
酸二無水物とジアミンをモル比を変えることにより、重
合粘度を調製することができるが、通常、1.0:0.9〜1.
1の範囲で調製することにより、フィルム形成が可能な
ポリイミド前駆体溶液あるいはポリイミド溶液を得るこ
とが出来る。
【0026】ポリイミドBの合成方法としては、上記方
法と同様、低温重縮合により合成することができるが、
フェニルエチニル無水フタル酸(a)とテトラカルボン酸
無水物(b)のカルボン酸無水物基数の合計が、ジアミン
(c)のアミノ基数と同じになるようにして反応させるこ
とが好ましい。更に、これらの原料のモル比が、(a)/
(b)/(c) = 40/80/100 〜 2/99/100の範囲であることが
好ましい。
法と同様、低温重縮合により合成することができるが、
フェニルエチニル無水フタル酸(a)とテトラカルボン酸
無水物(b)のカルボン酸無水物基数の合計が、ジアミン
(c)のアミノ基数と同じになるようにして反応させるこ
とが好ましい。更に、これらの原料のモル比が、(a)/
(b)/(c) = 40/80/100 〜 2/99/100の範囲であることが
好ましい。
【0027】本発明のポリイミド樹脂組成物は、直鎖型
ポリイミドと末端フェニルエチニル基を有するポリイミ
ドからなる樹脂組成物であり、末端フェニルエチニル基
は、300℃〜400℃に加熱することにより架橋反応
が進行させることができる。この反応を進行させること
により、耐熱性向上、耐薬品性向上更に金属基材に対す
る接着強度を向上させることができる。また、直鎖型ポ
リイミドと樹脂組成物を形成させるため、フィルム状に
加工して用いることが可能で、加熱硬化後においても機
械的特性に優れた材料となる。ポリイミドAは軟化点又
はTgが150℃以上であり、ポリイミドBは軟化点又はTgが
150℃以上であることが好ましく、これらの混合は溶液
状態で混合する方法、前駆体溶液で混合してイミド化
し、乾燥する方法などがある。また、ポリイミドAの還
元粘度は、0.3〜1.5dl/g程度であることがよい。
ポリイミドと末端フェニルエチニル基を有するポリイミ
ドからなる樹脂組成物であり、末端フェニルエチニル基
は、300℃〜400℃に加熱することにより架橋反応
が進行させることができる。この反応を進行させること
により、耐熱性向上、耐薬品性向上更に金属基材に対す
る接着強度を向上させることができる。また、直鎖型ポ
リイミドと樹脂組成物を形成させるため、フィルム状に
加工して用いることが可能で、加熱硬化後においても機
械的特性に優れた材料となる。ポリイミドAは軟化点又
はTgが150℃以上であり、ポリイミドBは軟化点又はTgが
150℃以上であることが好ましく、これらの混合は溶液
状態で混合する方法、前駆体溶液で混合してイミド化
し、乾燥する方法などがある。また、ポリイミドAの還
元粘度は、0.3〜1.5dl/g程度であることがよい。
【0028】本発明のポリイミド樹脂組成物は、ポリイ
ミドA及びポリイミドB以外の樹脂成分やフィラー、顔料
等のその他の成分を含むことができるが、全樹脂成分中
に上記ポリイミドA及びポリイミドBは50wt%以上、好
ましくは80wt%以上含むことがよい。
ミドA及びポリイミドB以外の樹脂成分やフィラー、顔料
等のその他の成分を含むことができるが、全樹脂成分中
に上記ポリイミドA及びポリイミドBは50wt%以上、好
ましくは80wt%以上含むことがよい。
【0029】本発明のポリイミド樹脂組成物は、直鎖ポ
リイミドと末端アセチレン基を有するポリイミドから成
り、末端アセチレン基を有するポリイミドは、加熱によ
り架橋構造を形成させることができる。また、直鎖型ポ
リイミドと樹脂組成物を形成しているため、フィルム状
に加工して用いることができる。これらは、耐熱性、基
材密着性に優れ、耐有機溶剤性を向上させることがで
き、電気特性や機械的特性も良好なため、耐熱接着剤、
プリント配線板用積層板、プリント配線板、半導体封止
材、半導体搭載用モジュール、その他各種電子部品の組
み立て用周辺部材として、また、自動車、航空機部材、
建築部材等、更には、炭素繊維や炭素電極、各種複合材
料等のバインダーやマトリックス樹脂、あるいは接着材
料として用いることができる。本発明の耐熱接着剤は、
本発明のポリイミド樹脂組成物を有効成分とする。して
からなる。本発明のワニスは、本発明のポリイミド樹脂
組成物を有機溶媒に溶解してなる。この場合、ポリイミ
ドを溶媒中で合成する場合、それを有機溶媒とすること
ができる。本発明の硬化物は、ポリイミド樹脂組成物を
加熱して、エチニル基を架橋させることにより得られ、
耐熱性、耐溶剤性等に優れる。
リイミドと末端アセチレン基を有するポリイミドから成
り、末端アセチレン基を有するポリイミドは、加熱によ
り架橋構造を形成させることができる。また、直鎖型ポ
リイミドと樹脂組成物を形成しているため、フィルム状
に加工して用いることができる。これらは、耐熱性、基
材密着性に優れ、耐有機溶剤性を向上させることがで
き、電気特性や機械的特性も良好なため、耐熱接着剤、
プリント配線板用積層板、プリント配線板、半導体封止
材、半導体搭載用モジュール、その他各種電子部品の組
み立て用周辺部材として、また、自動車、航空機部材、
建築部材等、更には、炭素繊維や炭素電極、各種複合材
料等のバインダーやマトリックス樹脂、あるいは接着材
料として用いることができる。本発明の耐熱接着剤は、
本発明のポリイミド樹脂組成物を有効成分とする。して
からなる。本発明のワニスは、本発明のポリイミド樹脂
組成物を有機溶媒に溶解してなる。この場合、ポリイミ
ドを溶媒中で合成する場合、それを有機溶媒とすること
ができる。本発明の硬化物は、ポリイミド樹脂組成物を
加熱して、エチニル基を架橋させることにより得られ、
耐熱性、耐溶剤性等に優れる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例中の樹脂原料の略号は、本文中に記
載したもの以外は、次を意味する。 DADE: 4,4'−ジアミノジフェニルエーテル TPEQ: 1,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン BAPP: 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン BAPS: ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルホン BAPSM: ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
スルホン BAPB: ビス[4−(4−アミノフェノキシ)]ビフェニル PSX800: 東レ・ダウコーニング社製(BY16-853C)、一
般式(6)で示される平均分子量800のジアミノポリシ
ロキサン PSX1000:東レ・ダウコーニング社製(BY16-853)、 一
般式(6)で示される平均分子量1000のジアミノポリシ
ロキサン
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例中の樹脂原料の略号は、本文中に記
載したもの以外は、次を意味する。 DADE: 4,4'−ジアミノジフェニルエーテル TPEQ: 1,4'−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン BAPP: 2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]プロパン BAPS: ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルホン BAPSM: ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]
スルホン BAPB: ビス[4−(4−アミノフェノキシ)]ビフェニル PSX800: 東レ・ダウコーニング社製(BY16-853C)、一
般式(6)で示される平均分子量800のジアミノポリシ
ロキサン PSX1000:東レ・ダウコーニング社製(BY16-853)、 一
般式(6)で示される平均分子量1000のジアミノポリシ
ロキサン
【0031】実施例1
ポリイミドA溶液の合成
Dean-Stark型脱水冷却装置、撹拌翼を取り付けた1Lの
セパラブルフラスコにN-メチル−2−ピロリジノン(NM
P)200mlとトルエン100mlを入れ、氷冷によ
り25℃以下に温度を保ち、窒素気流下で、BTDA(32.2
g、0.1モル)及びPSX800(8g、0.01モル)を少量ずつ
滴下させた後、2時間反応させた。その後、ジアミンBAP
S(37.1g、0.09モル)を粉体のまま少量づつ投入し
た。2時間反応し充分ポリアミド酸の重合を進行させた
後、トルエン還流が起こるまで温度を徐々に上昇させ、
イミド化脱水反応により生成する水を重合反応系外に除
去した。脱水イミド化反応が終了した後、更に、1時間
150℃にて撹拌を行い反応を終了させた。得られたポリ
イミド樹脂にNMPを加え固形分濃度が20重量%となる
ように調整した。樹脂原料組成及び樹脂の溶液粘度を表
1に示した。
セパラブルフラスコにN-メチル−2−ピロリジノン(NM
P)200mlとトルエン100mlを入れ、氷冷によ
り25℃以下に温度を保ち、窒素気流下で、BTDA(32.2
g、0.1モル)及びPSX800(8g、0.01モル)を少量ずつ
滴下させた後、2時間反応させた。その後、ジアミンBAP
S(37.1g、0.09モル)を粉体のまま少量づつ投入し
た。2時間反応し充分ポリアミド酸の重合を進行させた
後、トルエン還流が起こるまで温度を徐々に上昇させ、
イミド化脱水反応により生成する水を重合反応系外に除
去した。脱水イミド化反応が終了した後、更に、1時間
150℃にて撹拌を行い反応を終了させた。得られたポリ
イミド樹脂にNMPを加え固形分濃度が20重量%となる
ように調整した。樹脂原料組成及び樹脂の溶液粘度を表
1に示した。
【0032】ポリイミドB溶液の合成
Dean-Stark型脱水冷却装置、撹拌翼を取り付けた1Lの
セパラブルフラスコにN-メチル−2−ピロリジノン(NM
P)200mlとトルエン100mlを入れ、氷冷によ
り25℃以下に温度を保ち、窒素気流下で、PEPA(4.9
g、0.02モル)、BTDA(29.0g、0.09モル)及びジアミン
BAPS(37.1g、0.1モル)を粉体のまま少量づつ投入し
た。2時間反応し充分ポリアミド酸の重合を進行させた
後、トルエン還流が起こるまで温度を徐々に上昇させ、
イミド化脱水反応により生成する水を重合反応系外に除
去した。脱水イミド化反応が終了した後、更に、1時間
150℃にて撹拌を行い反応を終了させた。得られたポリ
イミド樹脂にNMPを加え固形分濃度が20重量%となる
ように調整した。樹脂組成及び得られた樹脂の溶液粘度
を表2に示した。
セパラブルフラスコにN-メチル−2−ピロリジノン(NM
P)200mlとトルエン100mlを入れ、氷冷によ
り25℃以下に温度を保ち、窒素気流下で、PEPA(4.9
g、0.02モル)、BTDA(29.0g、0.09モル)及びジアミン
BAPS(37.1g、0.1モル)を粉体のまま少量づつ投入し
た。2時間反応し充分ポリアミド酸の重合を進行させた
後、トルエン還流が起こるまで温度を徐々に上昇させ、
イミド化脱水反応により生成する水を重合反応系外に除
去した。脱水イミド化反応が終了した後、更に、1時間
150℃にて撹拌を行い反応を終了させた。得られたポリ
イミド樹脂にNMPを加え固形分濃度が20重量%となる
ように調整した。樹脂組成及び得られた樹脂の溶液粘度
を表2に示した。
【0033】ポリイミド樹脂組成物の調製
ポリイミドA溶液150gとポリイミドB溶液50gを、完全
に混合させた後、この混合溶液をガラス基板上に流延
し、ドクターブレードをもちいてキャストした。更に、
これを窒素気流下のイナートオーブン中で、100℃で60
分、150℃で60分で乾燥させた後、樹脂層をガラス基板
から隔離し、ステンレス製の金属枠に固定した。これ
を、200℃で10分間乾燥させ、耐熱性樹脂組成物のフィ
ルムを得た。
に混合させた後、この混合溶液をガラス基板上に流延
し、ドクターブレードをもちいてキャストした。更に、
これを窒素気流下のイナートオーブン中で、100℃で60
分、150℃で60分で乾燥させた後、樹脂層をガラス基板
から隔離し、ステンレス製の金属枠に固定した。これ
を、200℃で10分間乾燥させ、耐熱性樹脂組成物のフィ
ルムを得た。
【0034】このフィルムを更に、250℃で10分の熱処
理を行った後、物性測定を行った。このフィルムを接着
フィルムとして用いて、250℃で10分、19.6MPaの圧力
で、銅、ステンレスとの接着強度の測定を行った。これ
らの結果を表3に示した。また、200℃で10分間乾燥さ
せ、得られた耐熱性樹脂組成物のフィルムを、250℃で1
0分、350℃10分間、19.6MPaの圧力で、銅、ステンレス
との接着強度の測定を行った。200℃で10分間乾燥後、
フィルムを、250℃で10分、350℃10分間の熱処理を行っ
た後の、耐熱性樹脂組成物のフィルム物性測定を行っ
た。これらの結果を表4に示す。
理を行った後、物性測定を行った。このフィルムを接着
フィルムとして用いて、250℃で10分、19.6MPaの圧力
で、銅、ステンレスとの接着強度の測定を行った。これ
らの結果を表3に示した。また、200℃で10分間乾燥さ
せ、得られた耐熱性樹脂組成物のフィルムを、250℃で1
0分、350℃10分間、19.6MPaの圧力で、銅、ステンレス
との接着強度の測定を行った。200℃で10分間乾燥後、
フィルムを、250℃で10分、350℃10分間の熱処理を行っ
た後の、耐熱性樹脂組成物のフィルム物性測定を行っ
た。これらの結果を表4に示す。
【0035】なお、ガラス転移温度(Tg)は、動的粘弾
性測定装置(DMA)、熱膨張係数は、熱機械分析装置(T
MA)を、熱分解開始温度(5%重量減少温度)は、熱重量
分析装置(TGA)を用いて曲げ強度及び曲げ弾性率はJIS
K 6911に準じて測定を行った。接着強度については、
50μmの厚みの金属被着体の間に、上記方法により得
られたフィルム状接着剤を挟み込み、加圧プレスを用い
て所定の圧着温度(最終温度250℃及び最終温度350
℃)、圧着圧力(19.6MPa)にてJIS K 6850に従って評
価を行った。接着後、180℃剥離(T剥離)強度をオ
ートグラフAG-500A(島津製作所(株)製)を用いて測
定を行った。溶解性は、0.5gの樹脂を100mlのTHFとNMP
に対する溶解性ついて行った。○は、完全溶解を示し、
×は不溶を示す。
性測定装置(DMA)、熱膨張係数は、熱機械分析装置(T
MA)を、熱分解開始温度(5%重量減少温度)は、熱重量
分析装置(TGA)を用いて曲げ強度及び曲げ弾性率はJIS
K 6911に準じて測定を行った。接着強度については、
50μmの厚みの金属被着体の間に、上記方法により得
られたフィルム状接着剤を挟み込み、加圧プレスを用い
て所定の圧着温度(最終温度250℃及び最終温度350
℃)、圧着圧力(19.6MPa)にてJIS K 6850に従って評
価を行った。接着後、180℃剥離(T剥離)強度をオ
ートグラフAG-500A(島津製作所(株)製)を用いて測
定を行った。溶解性は、0.5gの樹脂を100mlのTHFとNMP
に対する溶解性ついて行った。○は、完全溶解を示し、
×は不溶を示す。
【0036】実施例2〜8
ポリイミド原料の組成以外は、実施例1の記載と同様に
してポリイミド樹脂組成物を製造し、同様にして評価を
行った。
してポリイミド樹脂組成物を製造し、同様にして評価を
行った。
【0037】比較例1〜3
樹脂の原料組成が異なる以外は、実施例1の記載とにし
てポリイミド樹脂組成物を製造し、同様にして評価を行
った。ポリイミドAの原料組成を表1に、ポリイミドBの
原料組成を表2にまとめて示す。また、250℃処理で得
られたフィルムの物性を表3に、350℃処理で得られた
フィルムの物性を表4にまとめて示す。ポリイミド樹脂
の原料組成を表1及び表2に、250℃乾燥で、得られた
フィルムの物性を表3に、350℃乾燥で得られたフィル
ムの物性を表4に示す。
てポリイミド樹脂組成物を製造し、同様にして評価を行
った。ポリイミドAの原料組成を表1に、ポリイミドBの
原料組成を表2にまとめて示す。また、250℃処理で得
られたフィルムの物性を表3に、350℃処理で得られた
フィルムの物性を表4にまとめて示す。ポリイミド樹脂
の原料組成を表1及び表2に、250℃乾燥で、得られた
フィルムの物性を表3に、350℃乾燥で得られたフィル
ムの物性を表4に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【発明の効果】本発明のポリイミド樹脂組成物は、耐熱
性において優れ、銅やステンレス等の金属に対する密着
性にも優れた特性を有する。更に、電気特性や機械的特
性も良好なため、プリント配線板用積層板、プリント配
線板、半導体封止材、半導体搭載用モジュール、IC封
止材その他各種電子部品周辺部材として、また、これら
に用いられる材料の機能向上のための添加剤としても有
用である。自動車、航空機部材、建築部材等の他、炭素
繊維や炭素電極、各種複合材料等のバインダーやマトリ
ックス樹脂として用いることができる。更に、本発明の
耐熱性樹脂は、ワニスとして用いられるだけでなく、フ
ィルム、シート、繊維等の形態で利用できる。
性において優れ、銅やステンレス等の金属に対する密着
性にも優れた特性を有する。更に、電気特性や機械的特
性も良好なため、プリント配線板用積層板、プリント配
線板、半導体封止材、半導体搭載用モジュール、IC封
止材その他各種電子部品周辺部材として、また、これら
に用いられる材料の機能向上のための添加剤としても有
用である。自動車、航空機部材、建築部材等の他、炭素
繊維や炭素電極、各種複合材料等のバインダーやマトリ
ックス樹脂として用いることができる。更に、本発明の
耐熱性樹脂は、ワニスとして用いられるだけでなく、フ
ィルム、シート、繊維等の形態で利用できる。
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Fターム(参考) 4J002 CM04W CM04X GJ01 HA05
4J038 DJ021 DL031 NA14 NA15
PB09
4J040 EH031 EK031 LA08 NA19
4J043 PA08 PB23 QB15 QB26 QB31
RA35 SA06 TA22 UA032
UA122 UA131 UA132 UA141
UA151 UA262 UA332 UA762
UB011 UB021 UB022 UB061
UB062 UB121 UB122 UB131
UB141 UB152 UB281 UB301
UB302 UB321 UB401 UB402
VA012 VA021 VA022 VA031
VA051 VA062 VA092 VA102
XA13 ZA02 ZA12 ZB01
Claims (7)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Ar1は少なくとも一つの芳香族環を有する4価の
有機基、R1及びR2は独立に、炭素数1〜6の有機基を示
し、Xは-O-、-S-、-SO2-又は2価の有機基を示し、i、j
は0〜4の整数を示し、kは1以上の整数を示す)で表さ
れる繰り返し単位からなるポリイミドAと、下記一般式
(2) 【化2】 (Ar2は少なくとも一つの芳香族環を有する2価の芳香族
基を主成分とする2価の有機基、Yはフェニルエチニルフ
タル酸イミド含有基又は水素、アミン末端、酸末端又は
これら末端を変性した末端基であり、mは1〜10の整数
を示す)で表されるフェニルエチニル末端構造を有する
ポリイミドBを必須成分とするポリイミド樹脂組成物で
あって、重量比A/Bが、99/1〜1/99の範囲であ
ることを特徴とするポリイミド樹脂組成物。 - 【請求項2】 一般式(2)におけるAr2の10モル%
以上が、下記一般式(3)又は下記一般式(4)で表さ
れる2価の有機基である請求項1に記載のポリイミド樹
脂組成物。 【化3】 (式(3)中、Yは-O-、-C(CH3)2-で表される基を示
す。式(4)中、Zは存在しないか、-O-、 -C(CH3)2-
又は-C(CF3)2-を示し、Aは存在しないか、-C(CH3)2-、
-CO-、-O-、-S-、-SO2-、-CH2-又は-C(CF3)2-を示す) - 【請求項3】 一般式(2)におけるAr2の10〜50モル
%が、下記一般式(5) 【化4】 (式中、R3は炭素数1〜7の炭化水素基、R4はメチル
基、イソプロピル基、フェニル基又はビニル基を示し、
lは1〜20の整数を示す)で表される2価の有機基で
ある請求項1又は2に記載のポリイミド樹脂組成物。 - 【請求項4】 芳香族テトラカルボン酸二無水物と2つ
以上の芳香族環を有するジアミンを反応させて得られる
ポリイミドAと、芳香族テトラカルボン酸二無水物とフ
ェニルエチニル無水フタル酸と少なくとも1つの芳香族
環を有する芳香族ジアミンを50モル%以上含むジアミ
ンを反応させて得られるポリイミドであって、末端の5
0モル%以上がフェニルエチニル基であるポリイミドB
とを、1/99〜99/1の重量割合で混合してなるポリイミド
樹脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のポリイ
ミド樹脂組成物からなる耐熱接着剤。 - 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載のポリイ
ミド樹脂組成物を有機溶媒に溶解してなるワニス。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載のポリイ
ミド樹脂組成物を硬化してなる硬化物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002017316A JP2003213130A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | ポリイミド樹脂組成物及び耐熱接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002017316A JP2003213130A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | ポリイミド樹脂組成物及び耐熱接着剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003213130A true JP2003213130A (ja) | 2003-07-30 |
Family
ID=27653056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002017316A Withdrawn JP2003213130A (ja) | 2002-01-25 | 2002-01-25 | ポリイミド樹脂組成物及び耐熱接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003213130A (ja) |
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-
2002
- 2002-01-25 JP JP2002017316A patent/JP2003213130A/ja not_active Withdrawn
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