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JP2003213074A - 炭化水素樹脂組成物およびホットメルト接着剤組成物 - Google Patents

炭化水素樹脂組成物およびホットメルト接着剤組成物

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Publication number
JP2003213074A
JP2003213074A JP2002018182A JP2002018182A JP2003213074A JP 2003213074 A JP2003213074 A JP 2003213074A JP 2002018182 A JP2002018182 A JP 2002018182A JP 2002018182 A JP2002018182 A JP 2002018182A JP 2003213074 A JP2003213074 A JP 2003213074A
Authority
JP
Japan
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fragrance
hydrocarbon
hydrocarbon resin
resin composition
type
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002018182A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Ishihara
潤 石原
Kenichi Miyazaki
健一 宮崎
Koshiro Kanazawa
孝四郎 金澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Zeon Corp
Original Assignee
Nippon Zeon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Zeon Co Ltd filed Critical Nippon Zeon Co Ltd
Priority to JP2002018182A priority Critical patent/JP2003213074A/ja
Publication of JP2003213074A publication Critical patent/JP2003213074A/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温下で加工あるいは使用する場合に、独特
の臭気による作業環境の悪化を防止することができる石
油樹脂系の炭化水素樹脂組成物を、工業的に有利な方法
で得ること、および、塗布作業の際に生じる臭気が少な
く、接着剤を使用した最終製品にも臭気を残さない、ホ
ットメルト接着剤組成物を提供すること。 【解決手段】 炭化水素単量体混合物を重合して得られ
た軟化点が60〜120℃の炭化水素樹脂と、常圧下の
沸点が200℃以上である単体香料もしくはそれら単体
香料の二種以上からなる調合香料である香料とを含有し
てなる炭化水素樹脂組成物、および、当該樹脂組成物を
粘着付与剤として配合してなるホットメルト接着剤組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばホットメル
ト接着剤用の粘着付与剤として熱可塑性高分子化合物に
配合して用いられる、石油樹脂系の炭化水素樹脂と香料
との組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ベース接着剤成分として熱可塑性高分子
化合物を含み、これに接着強度を向上させる粘着付与剤
を配合してなるホットメルト(熱溶融型)接着剤組成物
が広く用いられている。粘着付与剤としては、例えばロ
ジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂、水素添加石油
樹脂など多種類のものが公知であるが、工業生産に適
し、品質安定性にも優れた石油樹脂が賞用されている。
【0003】しかし、ナフサ分解により得られるC4〜
5留分、C8〜10留分等の留分をカチオン重合して得
られる石油樹脂は、多くの人に好まれるとは言い難い独
特な臭気を有している。とりわけ、ホットメルト接着剤
の製造原料として使用する場合においては、該樹脂を加
熱溶融する際にしばしばその独特な臭気が周囲に発散し
て、作業環境が悪化するという問題があった。
【0004】また、そのようにして製造されたホットメ
ルト接着剤を、例えば粘着テープ、紙オムツなどの製品
の接着面に溶融して塗布する際にも、石油樹脂に由来す
る臭気の問題が生じていた。場合によっては、最終製品
である粘着テープや紙オムツにも石油樹脂の臭気が残る
ことがあった。
【0005】かかる臭気の原因物質は一様ではないが、
比較的分子量の低い不飽和オリゴマー成分によるものと
一般的に推定されている。そして、石油樹脂に含まれる
原因物質を低減させる改善法がいくつか検討されてい
る。
【0006】例えば、特開平2001−89516号公
報には、250℃で1時間加熱溶融した際の重量減少率
が3%以下である(すなわち低分子量部分を低減した)
石油樹脂が提案されている。そのような樹脂は、樹脂回
収工程に際し有機溶媒を添加して未反応原料油とともに
蒸留するか、あるいは樹脂を回収した後に有機溶媒を添
加して樹脂を溶解してから蒸留することにより得られる
と記載されている。この方法は、石油樹脂の製造工程が
複雑になるという問題があり、また、その臭気低減効果
は必ずしも十分とは言えない。
【0007】石油樹脂の悪臭を低減させる別の方法とし
て、該樹脂を水素添加して不飽和結合量を減少させた水
素化樹脂に変換することも実施されている。しかし、こ
の方法では、石油樹脂を水素化する設備が必要になり、
工業的に有利な方法とは言い難い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
下で加工あるいは使用する場合に、独特な臭気による作
業環境の悪化を防止することができる石油樹脂系の炭化
水素樹脂組成物を、工業的に有利な方法で提供すること
にある。さらに、本発明は、石油樹脂系粘着付与剤を用
いているにもかかわらず、加熱溶融状態での塗布作業の
際に生じる臭気が少なく、接着剤を使用した最終製品に
も臭気を残さない、ホットメルト接着剤組成物を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意検討した結果、特定の香料を石油樹脂
系炭化水素樹脂の臭気対策に使用すると、効果的にも工
業プロセス的にも有用であることを知見し、本発明を完
成した。
【0010】すなわち、本発明は、酸性ハロゲン化金属
触媒の存在下に、炭素数4〜5の共役ジエンおよび炭素
数4〜10のモノオレフィン性不飽和炭化水素を含む炭
化水素単量体混合物を重合して得られた軟化点が60〜
120℃の炭化水素樹脂と、常圧下の沸点が200℃以
上である単体香料もしくはそれら単体香料の二種以上か
らなる調合香料である香料とを含有してなる炭化水素樹
脂組成物に関する。それら単体香料は、グリーン系、バ
ニラ系、バルサム系、ウッディ系、ムスク系、アンバー
系、フルーツ系、フローラル系のいずれかの香調もしく
は2種以上の混合香調を有するものであることが好まし
い。また、単体香料として、一つの不飽和結合を含む炭
素数9〜11の主鎖を有するアルコール又は5〜6員環
構造を有する炭素数9〜11のラクトンを好ましく用い
ることができる。そして本発明は、上記の炭化水素樹脂
組成物および熱可塑性高分子化合物を含んでなるホット
メルト接着剤組成物に関する。
【0011】かくして、本発明によれば、独特な臭気に
よる作業環境の悪化を防止することができる石油樹脂系
の炭化水素樹脂組成物が、工業的に有利な方法で提供さ
れ、また、加熱溶融状態での塗布作業の際に生じる臭気
問題を著しく低減させたホットメルト接着剤組成物が提
供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の炭化水素樹脂組成
物およびホットメルト接着剤組成物について詳細に説明
する。
【0013】(炭化水素樹脂組成物)本発明の炭化水素
樹脂組成物は、酸性ハロゲン化金属触媒の存在下に、炭
素数4〜5の共役ジエンおよび炭素数4〜10のモノオ
レフィン性不飽和炭化水素を含む炭化水素単量体混合物
を重合して得られた軟化点が60〜120℃の炭化水素
樹脂と、常圧下の沸点が200℃以上である単体香料も
しくはそれら単体香料の二種以上からなる調合香料であ
る香料とを含有してなる。
【0014】前記炭素数4〜5の共役ジエンとしては、
例えば、1,3−ペンタジエン、イソプレン、1,3−
ブタジエンなどが挙げられる。また、前記炭素数4〜1
0のモノオレフィン性不飽和炭化水素としては、例え
ば、ブテン、ペンテン、メチルブテン、メチルペンテ
ン、ジイソブチレンなどの鎖状モノオレフィン、スチレ
ン、α−メチルスチレンなどの芳香族モノオレフィン、
およびシクロペンテン、メチルシクロペンテン、シクロ
ヘキセン、メチルシクロヘキセンなどの環状モノオレフ
ィンなどが挙げられる。なお、該単量体混合物は、炭素
数6以上の脂肪族ジオレフィンを含んでもよい。
【0015】炭化水素単量体混合物における炭素数4〜
5の共役ジエンと炭素数4〜10のモノオレフィン性不
飽和炭化水素との割合は、好ましくは94/6〜15/
85(重量比)である。このような単量体混合物は一般
に−20〜+60℃のナフサ分解留分として得られる
か、または所望によりこの留分に、各種のポリマー原料
(単量体)として工業的に生産され容易に入手できる炭
化水素単量体を組み合わせることによって得られる。
【0016】ナフサ分解留分として得られる炭化水素単
量体混合物には、相当量の飽和炭化水素、例えばブタ
ン、ペンタン、シクロペンタンなどが含有されるが、こ
れらの成分の存在は本発明の目的を妨げるものではな
い。なお、シクロペンタジエン、その二量体、シクロペ
ンタジエンと共役ジエンとの共二量体などのシクロペン
タジエン系単量体は、炭化水素樹脂の色相を低下させる
ので、使用目的などによっては、単量体混合物中に実質
的に含有されないことが好ましい。
【0017】かかる炭化水素単量体混合物を酸性ハロゲ
ン化金属触媒の存在下にカチオン重合することより、本
発明組成物を構成する炭化水素樹脂が得られる。該触媒
はフリーデルクラフツ型触媒であって、常温でガス状ま
たは固体状のものである。その代表例としては、アルミ
ニウム、ホウ素、鉄などの金属のフッ化物、塩化物、臭
化物およびヨウ化物が挙げられる。触媒の使用量は、単
量体重量に対し、好ましくは0.1〜10重量%であ
る。
【0018】酸性ハロゲン化金属触媒としては、その取
扱い性から、塩化アルミニウム、臭化アルミニウムなど
のハロゲン化アルミニウムが好ましく、その無水物がよ
り好ましい。ハロゲン化アルミニウムは、通常5〜20
0メッシュサイズの粒子として使用されるが特に限定は
ない。
【0019】炭化水素単量体混合物の重合方法は特に限
定されず、公知の方法で実施することができる。通常、
反応器に反応溶媒と重合触媒を予め添加し、次いで単量
体混合物を加える方法が採用される。反応溶媒は特に限
定されないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、シクロペンタン、シクロヘキサン、イソペンタン、
メチルペンタンなどの脂肪族炭化水素、およびベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙
げられる。これらの溶媒は単独で用いても2種以上を併
用してもよい。反応溶媒は予め所定の割合に調製したも
のを反応器に仕込んでも、反応器内で両者を混合し調製
してもかまわない。
【0020】単量体混合物の反応器への供給方法は特に
限定されず、その全量を一括供給しても分割供給しても
よい。分割供給方法としては、たとえば、第一段階とし
て、所定量の単量体混合物を添加した後、後続段階とし
て残りの単量体混合物を添加する方法が挙げられる。
【0021】前記後続段階は、第2段階として1回で残
る単量体混合物の添加を完了させても、2回以上に分割
して添加してもよい。各段階での単量体混合物の供給
は、一定速度で連続供給することが好ましく、各段階の
供給時間は特に制限されない。
【0022】重合温度は、通常−20〜+100℃、好
ましくは0〜+80℃である。反応系の圧力は大気圧以
上またはそれ以下であってもよい。反応時間は、一般に
数秒ないし12時間もしくはそれ以上にわたって変化さ
せることができる。
【0023】重合体(炭化水素樹脂)は重合反応液か
ら、常法に従って回収、洗浄、乾燥して得ることができ
る。また、得られた重合体は、必要に応じて無水マレイ
ン酸などを付加させて変性することもできる。
【0024】このようにして得られる炭化水素樹脂は、
JIS K2531に規定された軟化点が60〜120
℃であることが必須である。好ましくは軟化点が70〜
110℃である。また、ASTM D−1544−63
Tに規定されたガードナー色数が6以下であり、数平均
分子量が500〜3,000である。該樹脂は、ペンタ
ン、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素などの脂肪族および芳香族炭化水素
またはハロゲン化炭化水素溶媒に可溶であり、かつ低溶
融粘度を示す樹脂状の重合体である。
【0025】本発明組成物で用いる香料は、常圧下で沸
点が200℃以上、好ましくは220℃以上の単体香料
もしくはそれら単体香料の二種以上からなる調合香料で
ある。これよりも沸点が低い単体香料は、常温でまたは
加工温度で、蒸発揮散したり、分解変質したりすること
があり、本発明の炭化水素樹脂に配合しても長期保存時
の効果の持続性がない。
【0026】本発明において、炭化水素樹脂の臭気をマ
スキングする上で適切な単体香料は、常圧下で沸点が2
00℃以上であって、かつ、グリーン系、バニラ系、バ
ルサム系、ウッディ系、ムスク系、アンバー系、フルー
ツ系、フローラル系のいずれかの香調もしくは2種以上
の混合香調を有するものであり、なかでもグリーン系、
バニラ系、バルサム系、ウッディ系、ムスク系、アンバ
ー系およびフルーツ系の香調が特に好ましい。
【0027】本発明に好ましく使用できる具体的な単体
香料として、下記のものが例示される。グリーン系香調
のものとして、シス-3-ヘキセニルサリシレート、トリ
プラール、ヘリオナール、および、4-メチル-3-デセ
ノール、9-デセノール、1-ウンデセノール、シス-6-
ノネノールなどの「一つの不飽和結合を含む炭素数9〜
11の主鎖を有するアルコール」;バニラ系香調のもの
として、バニリン、エチルバニリン、へリオトロピン;
バルサム系香調のものとして、ケイ皮酸ベンジル、イソ
オイゲノール;ウッディ系香調のものとして、α-ヨノ
ン、β-ヨノン、メチルヨノン、アセチルセドレン、サ
ンタロール;ムスク系香調のものとして、ガラクソリ
ド、エチレンブラシレート;アンバー系香調のものとし
て、イソ・イー・スーパー、アンブロキサン;フルーツ
系香調のものとして、メチル-p-トリルグリシド酸エチ
ル、メチルアンスラニレート、酢酸オルト-tert-ブチル
シクロヘキシル、および、γ-ノナラクトン、γ-デカラ
クトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトンなどの
「5〜6員環構造を有する炭素数9〜11のラクトン化
合物」;フローラル系香調のものとして、ゲラニオー
ル、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、メチ
ルジヒドロジャスモネート、ベンジルベンゾエート;そ
の他、上記に分類し難い香調、複合香調などを有するも
のとして、オイゲノール、インドール、フェニルエチル
フェニルアセテート、ベンジルアセテート、シトロネリ
ルニトリル、リリーアルデヒド、リラール、α-ダマス
コン、β-ダマスコンなどが挙げられる。
【0028】これらの中でも、4-メチル-3-デセノー
ル、9-デセノール、1-ウンデセノール、シス-6-ノネ
ノールなどの「一つの不飽和結合を含む炭素数9〜11
の主鎖を有するアルコール」、γ-ノナラクトン、γ-デ
カラクトン、δ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトンな
どの「5〜6員環構造を有する炭素数9〜11のラクト
ン化合物」は、特に好ましく使用できる。
【0029】本発明における香料としては、これら単体
香料のいずれか1種を、あるいは、ここに例示した以外
であっても、常圧下で沸点が200℃以上であれば、単
体の香料として、または2種以上を配合した調合香料と
して好ましく用いることができる。
【0030】炭化水素樹脂に対する香料の添加量は、5
ppm〜1000ppm、好ましくは10ppm〜50
0ppm、さらに好ましくは20ppm〜200ppm
である。添加量が少なすぎると臭気改善効果が十分に得
られず、逆に多すぎると香料の臭気が強くなりすぎ好ま
しくない。なお、常圧下の沸点が200℃以下の香料成
分も、本発明の香料の効果を損なわない範囲であれば、
単体の香料の他に、あるいは調合香料の成分として含有
されてもよいことは、もとよりである。
【0031】香料を炭化水素樹脂に含有させて本発明の
組成物を得る方法としては、炭化水素樹脂を溶融して所
定量の香料を添加し、十分に攪拌混合して、均一な組成
物とすることが好ましい。
【0032】(ホットメルト接着剤組成物)本発明のホ
ットメルト接着剤組成物は、上述してきた炭化水素樹脂
と香料からなる炭化水素樹脂組成物を熱可塑性高分子化
合物に配合してなるものである。なお、本発明のホット
メルト接着剤組成物は、本発明の炭化水素樹脂および香
料と、熱可塑性高分子化合物のそれぞれを同時に配合し
ても同様な効果を得ることができる。
【0033】本発明のホットメルト接着剤組成物中の接
着剤成分である熱可塑性高分子化合物としては、従来か
ら用いられているポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アタ
クチックポリプロピレン、スチレン−共役ジエン化合物
ブロック共重合体、ポリアミド、ポリエステルなどを用
いることができる。なかでもエチレン系重合体、特には
エチレン−酢酸ビニル共重合体は、接着性、剛性、柔軟
性、可撓性、耐寒性、溶融流動性などの物性に優れてい
る。エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、一般に、
メルトインデックス0.5〜2,500g/10分を有
し、酢酸ビニル含有量10〜50重量%を有し、ホット
メルト接着剤組成物に常用されるものを用いることがで
きる。熱可塑性高分子化合物と粘着付与性炭化水素樹脂
の配合割合は、ホットメルト接着剤組成物の用途により
一様でないが、一般に、熱可塑性高分子化合物100重
量部に対し、粘着付与性炭化水素樹脂30〜250重量
部、好ましくは40〜200重量部が配合される。
【0034】また、本発明のホットメルト接着剤組成物
には、発明の目的を阻害しない範囲において、天然ゴム
もしくは合成ゴム、またはワックスや無機骨材などの添
加剤を配合することができる。なお、ホットメルト接着
剤組成物の調製は常法によって行うことができる。
【0035】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。部および%は、特に断わりがない限り重量基準であ
る。
【0036】参考例1、2 炭化水素樹脂A、Bの調製 ベンゼン100重量部および塩化アルミニウム1.2重
量部を反応容器に仕込んだ後、下記表1の参考例1、2
に示す組成を有する単量体混合物100重量部を徐々に
加え70℃で重合を行なった。その後反応液にメタノー
ルとアンモニア水の混合物を添加して塩化アルミニウム
を分解し、不活性化された触媒粒子をろ過により分離し
た。ろ液には窒素を吹き込みつつ加熱し、未反応単量体
を除去した。240℃からは飽和水蒸気を吹き込み、重
合反応によって生じた油状重合体を除去した。留出液中
にほとんど油層が存在しなくなったことを確認したのち
水蒸気の吹き込みを停止して溶融物を取り出し、室温に
放冷すると淡黄色樹脂物質である炭化水素樹脂A、Bが
得られた。
【0037】参考例3 炭化水素樹脂Cの調製 参考例2で得られた炭化水素樹脂B 100部に無水マ
レイン酸0.4部を加え、230℃で1時間反応させマ
レイン化炭化水素樹脂である炭化水素樹脂Cを得た。
【0038】
【表1】
【0039】実施例1 参考例1で得た炭化水素樹脂Aを180℃にて再溶融
し、表2に示す単体香料[1]を300ppm添加し
た。加熱攪拌を継続し、180℃にて1時間、および2
4時間経過後の臭気を5人のパネルメンバーが評香して
次の基準にて判定した。結果を表2に示す。
【0040】 ◎:樹脂由来の臭気を全く感じない ○:樹脂由来の臭気をほとんど感じない ×:樹脂由来の臭気をかなり感じるまたは香料劣化によ
る異臭を感じた
【0041】実施例2 単体香料[1]の量を150ppmに変えた他は、実施
例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0042】実施例3 単体香料を表2に示す単体香料[2]に変え、添加量を
50ppmとした他は、実施例1と同様に評価した。結
果を表2に示す。
【0043】実施例4 炭化水素樹脂を参考例2で得た炭化水素樹脂Bに変更し
た他は、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示
す。
【0044】実施例5 炭化水素樹脂を参考例3で得た脂環族系石油樹脂Cに変
更した他は、実施例1と同様に評価した。結果を表2に
示す。
【0045】比較例1 香料を添加しなかった他は実施例1と同様に評価した。
結果を表2に示す。
【0046】比較例2 単体香料[1]の量を3ppmに変えた他は実施例1と
同様に評価した。結果を表2に示す。
【0047】比較例3 単体香料を表2に示す単体香料[3]に変えた他は、実
施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0048】比較例4 単体香料を表2に示す単体香料[4]に変えた他は、実
施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】実施例6 単体香料[1]の代わりに下記に示す組成の調合香料
[1]を15ppm添加した以外は実施例1と同様に評
価した。臭気判定の結果は、1時間後、24時間後とも
に◎で、樹脂由来の臭気を全く感じなかった。
【0051】 調合香料[1] 酢酸シス-3-ヘキセニル 0.3 アントラニル酸メチル 0.3 γ-デカラクトン 0.5 酢酸スチラリル 1.2 ジヒドロミルセノール 2.5 ヘリオナール 3 酢酸オルト-tert-ブチルシクロヘキシル 2 酢酸ジメチルベンジルカルビニル 2 テルピネオール 3 安息香酸ベンジル 5 サリチル酸シス-3-ヘキセニル 17 ジャスモン酸メチル 40 エチルバニリン 0.2 ガラクソリド 5 アセチルセドレン 18 合計 100
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、臭気が改善された石油
樹脂系の炭化水素樹脂組成物が工業的に有利な方法で得
られ、炭化水素樹脂を高温下で加工あるいは使用する場
合の独特な臭気による作業環境の悪化、および炭化水素
樹脂含有ホットメルト接着剤組成物を使用する際の臭気
の問題を改善することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 157/00 C09J 157/00 201/00 201/00 (72)発明者 金澤 孝四郎 神奈川県川崎市川崎区夜光一丁目2番1号 日本ゼオン株式会社総合開発センター内 Fターム(参考) 4J002 BA011 EC066 EH026 EH146 EL066 EL086 FD206 GJ01 4J040 CA032 DA132 DN032 JB01 KA25 KA43

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸性ハロゲン化金属触媒の存在下に、炭
    素数4〜5の共役ジエンおよび炭素数4〜10のモノオ
    レフィン性不飽和炭化水素を含む炭化水素単量体混合物
    を重合して得られた軟化点が60〜120℃の炭化水素
    樹脂と、常圧下の沸点が200℃以上である単体香料も
    しくはそれら単体香料の二種以上からなる調合香料であ
    る香料とを含有してなる炭化水素樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記単体香料が、グリーン系、バニラ
    系、バルサム系、ウッディ系、ムスク系、アンバー系、
    フルーツ系、フローラル系のいずれかの香調もしくは2
    種以上の混合香調を有するものである請求項1記載の炭
    化水素樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記単体香料が、一つの不飽和結合を含
    む炭素数9〜11の主鎖を有するアルコール又は5〜6
    員環構造を有する炭素数9〜11のラクトンである請求
    項1記載の炭化水素樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の炭化水素樹脂組成
    物および熱可塑性高分子化合物を含んでなるホットメル
    ト接着剤組成物。
JP2002018182A 2002-01-28 2002-01-28 炭化水素樹脂組成物およびホットメルト接着剤組成物 Withdrawn JP2003213074A (ja)

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