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JP2003200242A - 連続鋳造用浸漬ノズルおよび溶鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

連続鋳造用浸漬ノズルおよび溶鋼の連続鋳造方法

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Publication number
JP2003200242A
JP2003200242A JP2001398185A JP2001398185A JP2003200242A JP 2003200242 A JP2003200242 A JP 2003200242A JP 2001398185 A JP2001398185 A JP 2001398185A JP 2001398185 A JP2001398185 A JP 2001398185A JP 2003200242 A JP2003200242 A JP 2003200242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
immersion nozzle
molten steel
nozzle
continuous casting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001398185A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Hara
昌司 原
Toru Kato
徹 加藤
Masayuki Kawamoto
正幸 川本
Toshihiko Murakami
敏彦 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority to JP2001398185A priority Critical patent/JP2003200242A/ja
Publication of JP2003200242A publication Critical patent/JP2003200242A/ja
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ノズル内面にアルミナが付着するのを防止し、
製品の表面欠陥の発生を防止する浸漬ノズルおよび連続
鋳造方法を提供する。 【解決手段】溶鋼と接触する内面の一部を、グラファイ
トが主要成分の1つであり、かつ通気性を有しない耐火
物で構成し、これに通電できる一方の電極を配置した連
続鋳造用浸漬ノズル。この浸漬ノズルを用い、他方の電
極をタンディッシュから流量制御機構までに1ヶ所また
は2ヶ所以上配置し、一方の電極と他方の電極の間で通
電する連続鋳造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造に用いら
れる浸漬ノズル、およびこの浸漬ノズルの内面に溶鋼中
のAlの酸化物(以下、「アルミナ」と記す)などが付着
するのを有効に防止できる溶鋼の連続鋳造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】Al脱酸した溶鋼を連続鋳造すると、アル
ミナが浸漬ノズル内面に付着しやすく、浸漬ノズル内の
溶鋼の流れが阻害される。そのため、複数の吐出孔を有
する浸漬ノズルを用いて鋳造する際に、吐出流が均一に
ならず、特定の吐出流が強くなるなど、鋳型内の溶鋼の
流れが片流れになりやすい。鋳型内の溶鋼に片流れが発
生すると、溶鋼表面に添加したモールドパウダの巻き込
みを助長し、鋳片表面にパウダ性欠陥やノロカミ疵など
を発生し易くなる。
【0003】これら鋳片表面の欠陥は、その鋳片を素材
として熱間圧延した製品の表面欠陥の原因となる。さら
に、浸漬ノズル内面へのアルミナ付着量が著しくなる
と、いわゆる、ノズル詰まりが発生し、その後の操業の
継続が困難となる。その際、浸漬ノズル内面を酸素ガス
で洗浄することにより、ノズル詰まりは解消できるもの
の、鋳片の清浄度が著しく悪化する。
【0004】浸漬ノズル内面にアルミナが付着するのを
防止するために、浸漬ノズル内を通過する溶鋼中に不活
性ガスを吹き込む方法が知られており(鉄と鋼、vol.6
6、S868)、最近では操業に適用できる防止策として種
々の方法が提案されている。例えば、特開平4-319055号
公報には、浸漬ノズル内を通過する溶鋼中に不活性ガス
を吹き込む方法であり、浸漬ノズル内を通過する溶鋼流
量に対応して、溶鋼中に吹き込む不活性ガスの量を調整
する方法が提案されている。
【0005】また、特開平6-182513号公報には、浸漬ノ
ズル内に設けた気体吹き込み用多孔質耐火物と、浸漬ノ
ズル内を通過する溶鋼流の間に電流を印加しつつ、溶鋼
流に不活性ガスを吹き込む方法が提案されている。この
方法では、不活性ガスをノズル中の溶鋼に吹き込むこと
により、アルミナがノズル内面に付着することを防止す
るとともに、ガス吹き込み用多孔質耐火物と溶鋼流の間
に電流を流すことにより、溶鋼中に形成される気泡を微
細化することができる。これにより、鋳片の凝固殻に捕
捉される気泡径が小さくなり、その鋳片を熱間圧延した
ときに製品表面に発生する気泡性欠陥を抑制できるとし
ている。
【0006】しかしながら、これらの公報で提案された
方法では、不活性ガスが鋳片の凝固殻に捕捉され難くす
るため、ガス吹き込み量を減少すると、アルミナなどが
浸漬ノズル内表面に付着するのを防止できず、逆に、ア
ルミナなどの浸漬ノズル内表面への付着を防止するに
は、ガス吹き込み量を増加せざるを得ず、不活性ガスの
気泡が鋳型内の凝固殻に数多く捕捉され、鋳片表面に気
泡性欠陥の発生が増加するという問題がある。
【0007】さらに、特開2001-170742号公報および特
開2001-170761号公報には、浸漬ノズルや上ノズルなど
の溶鋼と接触する耐火物の一部または全体に酸素イオン
伝導体を配置し、これら酸素イオン伝導体と対極との間
に電流を印加することにより、酸素イオン伝導体表面へ
のアルミナなどの付着または酸素イオン伝導体の溶損を
防止する方法が開示されている。
【0008】これらの公報で開示されている方法では、
酸素イオン伝導体部分に直流電流を印加し、酸素イオン
を供給または排出することにより、所定の効果を期待で
きる。しかし、酸素イオン伝導体である固体電解質は、
極めて高価であるばかりでなく、連続鋳造前の予熱する
際または連続鋳造開始後の溶鋼が通過する際に、これら
固体電解質を用いて成型した浸漬ノズルなどが破損し、
安定した操業が阻害されるという問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来に提案された方法の問題点に鑑みてなされたものであ
り、連続鋳造に用いられる浸漬ノズルの内面と、その浸
漬ノズルを通過する溶鋼との間を通電することによっ
て、ノズル内面へのアルミナの付着を防止するととも
に、モールドパウダ、アルミナに起因する鋳片表面欠陥
の発生、およびこの鋳片を素材とする製品の表面欠陥の
発生を効果的に防止できる、連続鋳造用浸漬ノズルおよ
び溶鋼の連続鋳造方法を提供することを目的としてい
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため、浸漬ノズル内面へのアルミナ付着を
防止する方法として、連続鋳造に用いられる耐火物に
は、高温において電子伝導性やイオン伝導性を有するこ
とに着目した。そのため、実験規模の坩堝を用いて、溶
鋼中に電気伝導性を有する耐火物性の棒と電極とを浸漬
し、両者に通電して耐火物性の棒と電極との間に電位差
を付与する実験を行った。
【0011】上記実験の結果、電位差が小さくとも、耐
火物の表面に付着するアルミナ量を減少できることを確
認した。しかも、浸漬ノズルの構造としては、内部を通
過する溶鋼と接触する内面の少なくとも一部を、グラフ
ァイトが主要成分の1つである通気性を有しない耐火物
で構成し、この耐火物に電極を配置するのが、アルミナ
付着量の減少には有効であることを知見した。
【0012】本発明は、上記知見に基づいて完成された
ものであり、、下記(1)に示す連続鋳造用浸漬ノズル、
および下記(2)に示す溶鋼の連続鋳造方法を要旨として
いる。 (1) タンディッシュに収容された溶鋼を鋳型内に供給す
る浸漬ノズルであって、溶鋼と接触する内面の少なくと
も一部を、グラファイトが主要成分の1つであり、かつ
通気性を有しない耐火物で構成し、この耐火物に通電で
きる電極を配置したことを特徴とする連続鋳造用浸漬ノ
ズル。
【0013】上記の連続鋳造用浸漬ノズルは、アルミナ
グラファイト質の耐火物で構成し、または/および電極
の電気抵抗率が1300℃において1(Ω・cm)未満となる
材質で構成するのが望ましい。さらに、前記電極が非金
属製である場合に、その表面の一部または全部に金属の
溶射被膜を施すのが望ましい。 (2) 上記(1)のいずれかに記載した浸漬ノズルを用いる
連続鋳造方法であって、一対の電極およびこれらと接続
する電源部並びに鋳型に供給する溶鋼の流量を制御する
流量制御機構を設け、前記一対の電極のうち一方の電極
を前記浸漬ノズルに配置し、他方の電極をタンディッシ
ュから前記流量制御機構までの内部空間に達し溶鋼と接
するように1ヶ所または2ヶ所以上配置し、一方の電極
と他方の電極の間で通電することを特徴とする溶鋼の連
続鋳造方法。
【0014】本発明で規定する通気性を有しない耐火物
とは、成形する際に通気性を確保するために後の熱処理
の過程で消失するピッチなどを配合することなく製造し
た耐火物であり、通常、見掛けの気孔率が20%未満であ
るような材質である。例えば、JIS R 2115 の「耐火れ
んがの通気率の試験方法」に規定されるように、耐火物
の表裏に圧力差を与えた状況で通過するガス量を測定し
て求められる通気率が、0.05cm・cm/(cm・s・cm
O)未満であるような耐火物を意味する。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の連続鋳造用浸漬ノズルお
よび溶鋼の連続鋳造方法の内容を、それぞれ浸漬ノズル
および連続鋳造方法に項目を区分して説明する。 1.連続鋳造用浸漬ノズル 図1は、本発明の浸漬ノズルを設ける連続鋳造装置の一
例を模式的に示す縦断面図である。同図では、溶鋼の流
量制御機構として3層式のスライディングゲートが示さ
れているが、本発明はこの形式に限定されるものではな
く、2層式の形式であっても、さらにストッパーを用い
て制御する形式であってもよい。
【0016】図1に示す連続鋳造装置では、底部に上ノ
ズル4が設けられたタンディッシュ1と、上ノズル4の
下部に設けられたスライディングゲート5と、スライデ
ィングゲート5に続いて設けられた浸漬ノズル7とが配
置されている。さらに、スライディングゲート5は、カ
ッセットホルダー6によって覆われており、浸漬ノズル
7はノズルホルダー9によって保持される。溶鋼16を収
容するタンディッシュ1の形状および内張耐火物は、通
常用いられているものでよい。
【0017】タンディッシュ1の底部に設けられた上ノ
ズル4は、タンディッシュ1内の溶鋼16を下部に供給す
るノズル部を有し、耐火物で構成されている。スライデ
ィングゲート5は、上プレート、下プレートおよびこれ
らの間に設けられた可動プレートとを備える3層構造の
ものである。上プレート、下プレートおよび可動プレー
トも耐火物で構成され、図示を省略した駆動機構により
可動プレートを水平移動させることにより、下部に供給
される溶鋼16の供給量を制御する。
【0018】浸漬ノズル7は、下部に2つの吐出孔8を
有し、これらの吐出孔8を含む部分が鋳型14の内部に挿
入される。鋳型14の内部に供給された溶鋼16の上部表面
には、モールドパウダ15が添加され、鋳型14に接して凝
固殻17が形成されている。
【0019】浸漬ノズル7の1ヶ所には、一対の電極の
うち一方の電極11が設置され、他方の電極12はタンディ
ッシュ1の内部空間に達して溶鋼中に浸漬するように配
置され、一方の電極11と他方の電極12とに接続された電
源10が設けられる。
【0020】図1では、溶鋼の流量制御機構として3層
式のスライディングゲート5を図示したが、他の例とし
て、2層式のスライディングゲートであっても、上ノズ
ル4の上方に装備した制御用のストッパーであってもよ
い。さらに、制御用のストッパーを設ける場合にあって
は、これを他方の電極12としてもよい。
【0021】タンディッシュ1に溶鋼16を収容していな
い状態では、一方の電極11と他方の電極12の間は、電気
的に絶縁としておく必要がある。図1では、絶縁物13を
設けて他方の電極12とタンディッシュ1の間で絶縁した
構成を示しているが、これに拘ることなく、浸漬ノズル
7とタンディッシュ1の間のいずれかの個所で適切に絶
縁すればよい。
【0022】さらに、電極11、12の配置に際し、片方の
電極を接地してもよい。この場合には、浸漬ノズルから
内部の溶鋼、鋳型などを通じて外部へ流れる通電回路の
絶縁をすることは困難であることから、一方の電極11側
を接地するのが望ましい。
【0023】本発明の浸漬ノズルは、溶鋼と接触する内
面の少なくとも一部を、グラファイトが主要成分の1つ
であり、かつ通気性を有しない耐火物で構成することを
特徴としている。本発明において、主要成分と通気性に
関する構成を同時に必須としているのは、グラファイト
を主成分の1つとする耐火物であっても、溶鋼との接触
部分が通気性を有する場合には、通電すると、接触部分
で溶損が進むことになるからである。
【0024】通気性を有する耐火物では気孔率が高いこ
とから、通常の緻密質の耐火物に比べ、強度が低くな
る。例えば、耐火物を成型する際にピッチなどを配合
し、後の熱処理工程で消失させることによって、通気孔
を生成させた通気性を有する耐火物では、見掛けの気孔
率は20%以上である。浸漬ノズル内面にこのような耐火
物を施して、通電して鋳造すると、浸漬ノズル内面の溶
損が著しくなる。
【0025】図2は、本発明の浸漬ノズルに一方の電極
11が配置された他の事例を示す断面図である。浸漬ノズ
ル内表面から内部を流れる溶鋼に電流を流すため、ノズ
ル内表面の少なくとも一部は導電性材質からなり、これ
に通電できる一方の電極11を配置する必要がある。
【0026】図2(a)は、浸漬ノズル全体がグラファイ
トを主成分の1つとする導電性耐火物で構成され、最も
単純な構造である。本発明の浸漬ノズルでは、ノズル内
表面の全体を導電性耐火物で構成する必要はなく、同
(b)に示すように、浸漬ノズル内表面を部分的に絶縁性
または電気伝導度の低い他の材質で内張りした構造であ
ってもよい。(b)に示す構造の浸漬ノズルを使用するこ
とにより、アルミナなどの付着を防止したい部分に集中
的に電流を印加することが可能となり、単位面積当たり
の電流密度を増加することができる。
【0027】図2(c)は、一方の電極11とノズル内表面
に面する導電性耐火物を接続し、浸漬ノズル7の他の部
分と絶縁した事例を示す。同(c)に示す事例の他にも、
外層のスラグライン部分を耐溶損性に優れた材質と組み
合わせて構造するものであってもよい。浸漬ノズル吐出
孔8の形状は、図示される形状に限定されるものではな
い。
【0028】図3は、本発明の浸漬ノズルに一方の電極
11が配置された他の事例を示す正面図である。図3(a)
および(b)では、線材または環状体の板材からなる電極
を浸漬ノズル7の外面に取り付けている。これにより、
浸漬ノズル7の本体を介して、浸漬ノズル内面の溶鋼と
接触する部分との通電を図ることができる。
【0029】浸漬ノズル本体への電極の取り付けは、耐
熱性があって導電性の接着剤による接着、ねじ加工など
の機械的な接合、および押さえ金具などによる接触な
ど、どのような方法でもよく、電気的に接触するように
取り付ければよい。
【0030】本発明の浸漬ノズル内面の通電部分の耐火
物は、導電性があり、所定の浸漬ノズル形状に成型可能
で、予熱時または溶鋼通鋼時の熱衝撃に耐え、鋳造中に
溶損が発生しない材質である必要がある。
【0031】CaO安定化ZrOなどの固体電解質やTiB
などのホウ化物、AlNなどの窒化物やSiCなどの炭
化物でも導電性があり、ノズル形状に成型可能である。
しかし、後述するように、一方の電極から他方の電極の
間の抵抗は、漏電時の感電や装置誤動作の危険性を防止
するため極力小さくすることが望ましい。そのため、通
電時の温度で電気抵抗率が1Ω・cm未満であることが望
ましい。
【0032】上記の観点からは、CaO安定化ZrOなど
の固体電解質やAlNなどの窒化物は浸漬ノズル内面の通
電部分の材質として適切ではない。また、これらの材質
やTiBなどのホウ化物は熱衝撃に弱く、鋼の連続鋳造
を安定的に行うことは困難である。ノズル内表面の一部
に使用することも可能であるが、いずれにしても成形加
工が困難なため非常に高価なものとなる。
【0033】グラファイトを主成分の1つとする耐火物
は、いずれも高い導電性を有し、比較的高い耐熱衝撃性
を示すと同時に、安価に製造することが可能である。そ
こで、ノズル内表面の導電性材質として、グラファイト
を主成分の1つとする耐火物を選択した。しかし、純粋
なグラファイトは、このような条件を満たすものの、溶
鋼に容易に溶出してしまうので、骨材として他の酸化物
などを含有するグラファイトを主成分の1つとする耐火
物を選択した。
【0034】グラファイトを主成分の1つとする耐火物
は、以下に例示するように種々の耐火物が挙げられる
が、なかでもアルミナグラファイト質の耐火物が、最も
安価で、かつ熱衝撃性に優れることから、望ましい耐火
物である。
【0035】アルミナグラファイト質の耐火物 質量%で、炭素含有量は15〜35%で、Alを35〜70
%含有し、他にSiOやSiC、ZrOなどを含有するの
がよい。炭素は耐火物の導電性を担う元素であり、溶鋼
通鋼時の熱衝撃による破損を防止するためにも必要な元
素であるから、15%以上添加する必要がある。しかし、
含有量が35%を超えると、強度が低下するとともに溶鋼
に対して溶損性が悪化するので、35%を上限とした。Si
やSiC、ZrOなどは、耐溶損性や熱衝撃性の向上
を目的として添加される成分であるが、必要に応じて30
%程度まで添加しても差し支えない。
【0036】ジルコニアグラファイト質の耐火物 質量%で、炭素含有量は10〜20%で、ZrOを50〜80%
含有する。炭素は耐火物に導電性を付与するために必要
であり、10%未満では導電率が著しく低下する。また、
炭素含有量が20%を超えると強度が低下するので、その
上限を20%とする。他には、ZrOの安定化に寄与する
CaOを10〜25%含有することができる。さらに、SiO
やSiCを10%未満含有してもよい。
【0037】マグネシアグラファイト質の耐火物 質量%で、炭素含有量は10〜20%で、他にMgOやAl
、SiOなどを含有する。炭素は、耐火物に導電性を
付与するために10%以上の添加が必要であり、一方、20
%を超えると強度が低下する。
【0038】本発明の浸漬ノズルに配置する電極は、電
気抵抗率が1300℃において1Ω・cm未満の材質で構成す
るのが望ましい。浸漬ノズルの耐火物と溶鋼との間で通
電する際、その間の電気抵抗が大きくなると印加電圧も
大きくなり、電源が大規模になり、電極部での発熱、さ
らには感電等の事態が懸念されるためである。
【0039】このような事態を回避するため、電極自体
の抵抗は、1300℃において1Ω・cm未満にするのが望ま
しく、さらに、1300℃において0.1Ω・cm未満にするの
が一層望ましい。溶鋼の連続鋳造においては、浸漬ノズ
ルは1300℃程度まで達することから、同温度における電
気抵抗値を規定した。
【0040】前記図1で浸漬ノズル7に配置する一方の
電極11は、溶鋼16に直接接触しないが、浸漬ノズル7内
で1300℃程度の高温にさらされる。そのため、一方の電
極11は、1300℃まで耐熱性を示す金属や導電性の耐火物
で製作する必要がある。具体的には、炭素鋼やステンレ
ス鋼のような鋼、モリブデンなどの高融点金属、グラフ
ァイト、後述する炭素を主成分とする耐火物、SiC、お
よびZrBやTiBのようなホウ化物系の耐火物などが
使用できる。
【0041】炭素鋼やステンレス鋼などの鋼やモリブデ
ンは、高温にさらされると変質し、脆くなるので、操業
中に一方の電極11が配置される部分の到達温度を考慮し
て、材質を選択する必要がある。
【0042】本発明で採用できる電極材質の例を、電気
抵抗率ρおよび抵抗値Rとともに表1に示す。表1中の
電気抵抗率ρは1300℃における値であり、抵抗値Rは電
極を外径1cm、長さ10cmの丸棒とした場合の値である。
【0043】
【表1】
【0044】表1に示す電極材質のうち、CaO安定化Zr
は電気抵抗率ρが5Ω・cmと本発明で望ましいとす
る範囲を超え、抵抗値Rにおいても63Ωと大きい。ま
た、イオン伝導性の酸化物は、一般に温度の上昇と共に
抵抗値が小さくなり、電極材とし使用した場合には、さ
らに抵抗値が増加する。このため、通電時には経路全体
の抵抗値も大きくなり、必要とする印加電圧も大きくな
るので電極材質として適さない。
【0045】SiCは抵抗値Rが1.3Ωであり、本発明で
望ましいとする範囲を若干超えるので、電極として使用
するためには、断面積を増加するなど抵抗値を低減する
ための工夫が必要となる。
【0046】その他の表1に示した材質、すなわち、グ
ラファイト、アルミナグラファイト、ZrBやTiB
ようなホウ化物、および鋼は、いずれも電気抵抗率ρが
1Ω・cm未満であり、抵抗値Rも十分小さく電極として
使用するのが望ましい。このうち、グラファイト、アル
ミナグラファイトは、温度が変化しても電気抵抗値Rは
ほとんど変動しない特性がある。
【0047】その他のZrBやTiBのようなホウ化
物、および鋼は、温度が高くなると電気抵抗は増加する
ので、浸漬ノズル内で1300℃程度であり、導線との接続
部では温度が低い環境となる電極として使用することが
望ましい。
【0048】上述の通り、電気抵抗率が1Ω・cm未満で
あり、一端が1300℃程度であり、他端が200℃未満とい
うような環境での使用に耐えるような材質を電極として
使用するのが望ましい。電気抵抗率ρが0.1Ω・cm未満
の材質であれば、電極材質としてさらに望ましい。上記
で電極の他端を200℃未満としているのは、電極の他端
には銅、アルミ、ニッケル等の金属からなるリード線を
接続するが、その接点の温度が高いと、接点の耐久性が
低下し、抵抗が増加したり、操作性が悪化する等の問題
が発生しやすいからである。
【0049】浸漬ノズルに配置する電極が非金属製であ
る場合には、表面の一部または全部に金属の溶射被膜を
施すことが望ましい。電極が非金属製であると、導線と
の接続部分で接触抵抗が発生し、経路全体の抵抗が増大
することなる。この場合に、接触抵抗は容易に1Ω以上
となるため、印加電圧を増加させる必要があり、また、
グラファイトやその他の炭素含有材質の場合には、大気
中で高温にさらされることにより、炭素分が燃焼すると
いう問題がある。このような状況では、抵抗が増加した
り、通電が阻害されるのみならず、浸漬ノズル損傷の原
因となり、操業阻害の要因となる。
【0050】したがって、電極材質が非金属性の材質で
あるときには、その表面に金属材質を溶射すれば、導電
性を確保し、電極の損耗を防止できる。溶射する材質に
関しては、電極のさらされる温度雰囲気で導電性を維持
できればよく、アルミニウムやニッケルなど、慣用され
る溶射材料を用いることができる。また、導線との導通
確保や電極の損耗防止など目的に応じて溶射を施す範囲
を決めればよい。 2.溶鋼の連続鋳造方法 本発明の鋳造方法では、浸漬ノズルに配置する一方の電
極の対極として、他方の電極をタンディッシュから溶鋼
の流量を制御するスライディングゲートまでの内部空間
に達し、溶鋼と接するように1ヶ所または2ヶ所以上配
置する。
【0051】これに対し、例えば、鋳片や鋳型内に他方
の電極を設置し、浸漬ノズルに配置する一方の電極との
間で通電することが可能であるが、この場合の通電経路
は浸漬ノズルの内面ではなく、外表面から通電する割合
が増加し、浸漬ノズルの内表面へのアルミナ付着を効率
的に防止できなくなる。
【0052】前記図1に示すように、他方の電極12は溶
鋼16に接触した状態で長時間耐えるとともに、電気伝導
性を有する材質でなければならない。そのため、鋼や炭
素を主成分の一つとする耐火物、黒鉛、高融点の金属Si
Cを主成分とする耐火物、ZrBやTiBのようなホウ
化物、さらには、これらの材質を含んだ複合材等を使用
できる。しかし、黒鉛や鋼は溶鋼中で著しい溶損が進行
するので、適用可能な鋼種に制約があり、施工方法にも
工夫が必要である。
【0053】前記図1では、他方の電極12の取り付けは
タンディッシュ1内に収容される溶鋼16の表面部分に上
方から浸漬する方法を示したが、この方法に限定される
のではなく、タンディッシュの鉄皮2および内張り耐火
物3を貫通して設けてもよく、さらに上ノズルやスライ
ディングゲートの少なくとも一部を導電性耐火物で構成
して、これを他方の電極としてもよい。
【0054】本発明の鋳造方法では、一方の電極11と他
方の電極12との間は、鋳造開始前の段階で絶縁状態にす
るのが望ましい。一方の電極11と他方の電極12との間に
設置する絶縁物は、絶縁場所により到達温度が異なり、
到達温度に応じて絶縁を維持できる適当な材質を選択す
ればよい。通常、AlやSiOを主成分とする絶縁
耐火物製の繊維、シートおよび塗布材などが使用され
る。
【0055】一般的に、これらの絶縁耐火物は高温にな
ると電気伝導度が向上し、鋳造開始前にタンディッシュ
やノズルなどの耐火物を予熱すると、絶縁が悪化するこ
とになる。このため、タンディッシュから鋳型へ溶鋼を
供給する前の予熱終了時に、一方の電極11と他方の電極
12との電気抵抗を500Ω以上にするのが望ましい。さら
に、絶縁が低下すると漏電の要因となり、印加電力の損
失になるばかりでなく、感電や計器類の誤動作の原因と
なることも考慮すると、5000Ω以上とするのが一層望ま
しい。
【0056】本発明の鋳造方法では、浸漬ノズルに配置
した一方の電極と他方の電極との間に付与する電圧を1
〜100Vとし、電流を10〜300Aにするのが望ましい。こ
の場合に、電流は交流であっても直流であっても、間欠
的な電流であってもよい。また、連続鋳造の取鍋交換時
などで、一時的に通電できなくてもよい。
【0057】このよう条件で浸漬ノズルの内面と溶鋼と
の間に通電すると、アルミナが耐火物の表面に付着する
作用が低減して、浸漬ノズルの内面にはアルミナが付着
し難くなる。
【0058】電圧の上限を100Vと制限したのは、短絡
した場合の安全性を考慮したものであり、より望ましい
上限は60Vである。一方、電流の上限を300Aとしたの
は、電流を増加するためには電気配線の断面積を増加す
る必要があり、300Aを超える大電流に耐える仕様とす
るには設備が大規模になり、電流の上限に制限を加え
た。ノズル内面へのアルミナなどの付着を防止する電流
は、ノズル内面の導電性を有する耐火物が溶鋼と接触す
る面積、すなわち、通電する面積により異なり、単位面
積当たりの電流で表した電流密度が0.001〜0.5A・cm
が適当である。
【0059】また、一方の電極から他方の電極の間の回
路抵抗は、電力の損失を小さくするためだけでなく、漏
電時の感電や装置誤動作の危険性を防止するためにも、
極力小さくすることが望ましい。好適な回路抵抗の条件
は3Ω未満であり、より望ましくは0.5Ω未満である。
【0060】本発明の鋳造方法によれば、ノズル内面へ
のアルミナ付着を減少し、または防止することができ
る。したがって、このために従来から行われていた上ノ
ズル、スライディングゲートおよび浸漬ノズルからの不
活性ガスの吹き込みを削減したり、または停止すること
が可能となる。不活性ガスの吹き込み量を零にすること
により気泡性欠陥を防止することが可能になる。
【0061】しかしながら、不活性ガスの吹き込み量を
零にした場合に、鋳型内メニスカス近傍の溶鋼温度が低
下し、操業を阻害する要因になることがあり、この場合
には、少量のガス吹き込みを実施するのが望ましい。本
発明の鋳造方法では、不活性ガスを吹き込みながら実施
しても何ら問題がなく、その場合には、不活性ガスの流
量を2〜10Nリットル/minとするのが望ましい。
【0062】溶鋼への通電部分を多孔質構造にし、ここ
から不活性ガスを吹き込みながら電流を流すと、多孔質
部分の損耗が著しく、ガス吹き込み部分と溶鋼への通電
部分とは、明確に区分する必要がある。
【0063】上述の通り、本発明の鋳造方法は、Alで脱
酸した溶鋼の連続鋳造法で採用するのが最適である。さ
らに、極低炭素鋼のように、ノズル内面へのアルミナ付
着が製品品質に影響を及ぼす鋼種において、その適用効
果が大きい。また、Al脱酸した鋼種の他にも、ノズル閉
塞の原因となるジルコニウム、チタン、カルシウム、希
土類金属などを含有する鋼の連続鋳造においても、ノズ
ル内面への付着防止、抑制に有効である。
【0064】
【実施例】垂直曲げ型の連続鋳造機を用いて、表2に示
す化学組成の極低炭素鋼を連続鋳造した。鋳造は270ton
の溶鋼を6チャージ連続して行い、厚さ270mm、幅1600
〜1200mmの鋳片を鋳造速度1.5〜1.7m/minで連続鋳造し
た。
【0065】
【表2】
【0066】連続鋳造機の浸漬ノズルに一方の電極を接
続し、導電性を有する耐火物でノズル内面の溶鋼と接触
する構造とした。また、タンディッシュ内の溶鋼に他方
の電極を浸漬し電流を印加しつつ鋳造した。使用した浸
漬ノズルの本体材質はアルミナグラファイトであり、そ
の内径は85mmで、下向き30°の2つの吐出孔を有してい
る。
【0067】ノズル形状を前記図2に示す(a)〜(c)の3
種とし、ノズル内面で溶鋼と接触する耐火物の材質をジ
ルコニアグラファイト(A)、アルミナグラファイト(B)、
フューズドシリカ(C)およびCaO安定化ZrO(D)の4種
として、これらの形状と材質の組み合わせで浸漬ノズル
を構成した。しかし、いずれの浸漬ノズルであっても、
ノズル外表面のパウダライン部分は、溶損防止のために
ジルコニアグラファイト質で構成した。
【0068】ノズル内面で溶鋼と接触する耐火物の成分
組成を表3に示す。
【0069】
【表3】
【0070】鋳造中はスライディングゲートの上部から
2〜5Nリットル/minでAr吹き込みを実施した。また、
鋳造中に印加電流、電圧を変化させて、その影響を調べ
た。
【0071】鋳造終了後には浸漬ノズルを切断し、ノズ
ル内面に付着するアルミナの厚さを測定した。電流を印
加した場合には、ノズル内面のうち導電性材質で構成さ
れている部分の付着物厚さを測定した。さらに通電時の
一方の電極から他方の電極の間の回路抵抗を測定した。
【0072】連続鋳造で得られた鋳片を熱間および冷間
圧延し、冷延鋼板に於ける表面疵の発生状況を調査し
た。具体的には、スラブを4〜6mm厚さに熱間圧延し、
酸洗の後、0.6〜1.2mm厚さに冷間圧延して冷延鋼板を製
造した。得られた冷延コイルを目視検査し、このときの
疵発生部分の長さをコイル全長さで除することにより疵
発生率を求めた。
【0073】さらに、試験に用いた浸漬ノズル(形状、
耐火物の材質)に関して、日常的に多量に用いられるこ
とを前提として、ノズル製作費用を試算した。
【0074】実施例で採用した鋳造条件、鋳造結果およ
び試算結果を表4に示す。
【0075】
【表4】
【0076】試験No.1および2では、浸漬ノズル全体
をグラファイトを主成分の一つとするジルコニアグラフ
ァイト、またはアルミナグラファイトで構成し、一方の
電極から溶鋼に通電しつつ鋳造した。これにより、ノズ
ル内面の付着物厚さは薄く、表面疵の発生率も少なかっ
た。試験No.1はジルコニアグラファイトを使用してい
るので、ノズル製作費用がやや高くなり、鋳造開始前の
浸漬ノズル予熱が不十分だったり、予熱後鋳造開始まで
の時間が長くノズル温度が低下してしまうと、熱衝撃に
より破損する場合があった。したがって、操業の安定化
およびコスト低減の観点から、アルミナグラファイトで
浸漬ノズルを構成するのが望ましい。
【0077】試験No.3では、浸漬ノズル全体をフュー
ズド(溶融)シリカとしたので、通電時の回路抵抗が大
きくなり、電圧100Vの印加にも拘わらず、電流が流れ
なかった。このため、ノズル内面の付着物厚さが厚く、
表面疵の発生率も高い結果となった。
【0078】試験No.4では、浸漬ノズルの材質として
は炭素を主成分の一つとするアルミナグラファイトを使
用したが、電流を印加しなかったので、ノズル内面の付
着物が厚くなり、表面疵の発生率も高くなった。
【0079】試験No.5では、ノズル内面の長さ約70mm
の環状の部分のみに通電したので、通電部分の付着物厚
さは0.8mmと良好であったが、他の通電していない部分
では7〜10mmの付着物があり、冷延コイルの表面疵の発
生率は高かった。ただし、通電部分での付着防止効果は
明らかであり、冷延コイルの品質を向上するために効果
のある通電部分の形状を工夫すれば、疵発生率をも改善
できることが分かる。
【0080】試験No.6は、通電部分の形状を試験No.5
の場合と同じ長さ約70mmの環状とし、この部分の材質を
CaO安定化ZrO固体電解質とすることにより、この部
分でのアルミナ付着は認められなかった。しかし、CaO
安定化ZrO固体電解質部分の通電抵抗が大きく、電圧
90Vの印加に対して、電流20Aの通電に留まった。
【0081】試験No.6において、通電時の回路抵抗を
減少するには、肉厚を薄くする必要があるが、熱衝撃に
対して弱くなるおそれから、電流密度を増加することは
困難である。また、他の通電しない部分には付着があ
り、表面疵の発生率も高い。さらに、ノズル製作費用が
250千円と著しく高く、この固体電解質部分が熱衝撃に
より破損することもあった。
【0082】試験No.2、7および8は、ノズル形状お
よび耐火物の材質を同じで、印加電流を変化させたが、
印加電流の減少にともなって、ノズル内面の付着物厚さ
および表面疵の発生率を増加することが分かる。
【0083】試験No.9および10は、浸漬ノズル内面の
上部約1/2を高Alで被覆したノズルを用いた。こ
のように部分的に非導電性の耐火物で被覆することによ
り特定の部位に通電することが可能になる。鋳型内の流
動性に悪影響を及ぼし、薄板の品質を悪化させるのは、
吐出孔近傍の付着物であるから、この部分に通電して付
着物を抑制することによって、試験No.2、7および8
においてノズル全体に通電するのに比べ、より少ない電
流で同程度の表面疵の発生率となった。
【0084】試験No.11〜13は、試験No.2、7および8
と同じ材質、構造のノズルを使用したが、電極材質を変
更した結果である。試験No.11は、溶射を施さないアル
ミナグラファイト棒を電極として使用した結果であり、
導線の間の接触抵抗が大きいことから、36Vを印加して
も20A程度しか流れなかった。また、電圧の変動が大き
く、電極表面にはスパーク痕が残っていた。このような
状況で通電すると、電気的な効率が悪く、安定した通電
を行うことが困難である。
【0085】これに対し、試験No.12は、裏面にAlを溶
射を施したアルミナグラファイト棒を電極として使用し
た結果であり、7Vの印加で50Aを安定して通電するこ
とが可能であった。
【0086】試験No.13は、電気抵抗率が2Ω・cmのC
を含浸したAlを使用した結果であるが、径を20mm
に拡大した電極を2本設置したにも拘わらず、通電時の
回路抵抗が6.3Ωと大きく、電極自体も発熱するという
問題があった。
【0087】
【発明の効果】本発明の連続鋳造用浸漬ノズルによれ
ば、溶鋼を連続鋳造するに際し、ノズル内面へのアルミ
ナなどの溶鋼中の酸化物の付着を防止することができ
る。さらに、この浸漬ノズルを用いた連続鋳造方法を適
用すれば、得られた鋳片を素材とする製品に、モールド
パウダ、アルミナ、気泡などの鋳片の欠陥に起因する欠
陥の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浸漬ノズルを設ける連続鋳造装置の一
例を模式的に示す縦断面図である。
【図2】本発明の浸漬ノズルに一方の電極11が配置され
た他の事例を示す断面図である。
【図3】本発明の浸漬ノズルに一方の電極11が配置され
た他の事例を示す正面図である。
【符号の説明】
1:タンディッシュ 2:タンディッシ
ュの鉄皮 3:タンディッシュの内張り耐火物 4:上ノズル 5:スライディングゲート 6:カセットホル
ダー 7:浸漬ノズル 8:吐出孔 9:ノズルホルダー 10:電源 11:一方の電極 12:他方の電極 13:絶縁シート 14:鋳型 15:モールドパウダー 16:溶鋼 17:凝固殻
フロントページの続き (72)発明者 川本 正幸 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 村上 敏彦 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンディッシュに収容された溶鋼を鋳型内
    に供給する浸漬ノズルであって、溶鋼と接触する内面の
    少なくとも一部を、グラファイトが主要成分の1つであ
    り、かつ通気性を有しない耐火物で構成し、この耐火物
    に通電できる電極を配置したことを特徴とする連続鋳造
    用浸漬ノズル。
  2. 【請求項2】上記耐火物がアルミナグラファイト質の耐
    火物であることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造
    用浸漬ノズル。
  3. 【請求項3】上記電極の電気抵抗率が1300℃において1
    (Ω・cm)未満となる材質で構成されていることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の連続鋳造用浸漬
    ノズル。
  4. 【請求項4】上記電極が非金属製である場合に、その表
    面の一部または全部に金属の溶射被膜を施したことを特
    徴とする請求項3に記載の連続鋳造用浸漬ノズル。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載した浸漬ノ
    ズルを用いる連続鋳造方法であって、一対の電極および
    これらと接続する電源部並びに鋳型に供給する溶鋼の流
    量を制御する流量制御機構を設け、前記一対の電極のう
    ち一方の電極を前記浸漬ノズルに配置し、他方の電極を
    タンディッシュから前記流量制御機構までの内部空間に
    達し溶鋼と接するように1ヶ所または2ヶ所以上配置
    し、一方の電極と他方の電極の間で通電することを特徴
    とする溶鋼の連続鋳造方法。
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