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JP2003195474A - 位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスク並びにこれらの製造方法 - Google Patents

位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスク並びにこれらの製造方法

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Publication number
JP2003195474A
JP2003195474A JP2001399078A JP2001399078A JP2003195474A JP 2003195474 A JP2003195474 A JP 2003195474A JP 2001399078 A JP2001399078 A JP 2001399078A JP 2001399078 A JP2001399078 A JP 2001399078A JP 2003195474 A JP2003195474 A JP 2003195474A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase shift
shift mask
film
mask blank
warp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001399078A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadaomi Inazuki
判臣 稲月
Hideo Kaneko
英雄 金子
Tetsushi Tsukamoto
哲史 塚本
Masataka Watanabe
政孝 渡辺
Satoshi Okazaki
智 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2001399078A priority Critical patent/JP2003195474A/ja
Publication of JP2003195474A publication Critical patent/JP2003195474A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 露光光に対して透明かつ表面の反りが
0.5μm以下の基板上に位相シフト膜を成膜してなる
位相シフトマスクブランクであって、位相シフト膜を成
膜した後の反りが1.0μm以下であることを特徴とす
る位相シフトマスクブランク。 【効果】 本発明によれば、成膜前後での反りの変化が
小さく、かつ表面の反りの小さい位相シフトマスクブラ
ンクが得られ、この位相シフトマスクブランクにパター
ンを形成することにより反りの変化によるパターン寸法
の変動を少なく抑えることができ、高精度な位相シフト
マスクを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路等
の製造などに用いられる位相シフトマスクブランク及び
位相シフトマスク並びにこれらの製造方法に関し、特
に、位相シフト膜によって露光波長の光を減衰させるハ
ーフトーン型の位相シフトマスクブランク及び位相シフ
トマスク並びにこれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】IC、
LSI、及びVLSI等の半導体集積回路の製造をはじ
めとして、広範囲な用途に用いられているフォトマスク
は、基本的には透光性基板上にクロムを主成分とした遮
光膜を有するフォトマスクブランクの該遮光膜に、フォ
トリソグラフィー法を応用して紫外線や電子線等を使用
することにより、所定のパターンを形成したものであ
る。近年では半導体集積回路の高集積化等の市場要求に
伴ってパターンの微細化が急速に進み、これに対して露
光波長の短波長化を図ることにより対応してきた。
【0003】しかしながら、露光波長の短波長化は解像
度を改善する反面、焦点深度の減少を招き、プロセスの
安定性が低下し、製品の歩留まりに悪影響を及ぼすとい
う問題があった。
【0004】このような問題に対して有効なパターン転
写法の一つとして位相シフト法があり、微細パターンを
転写するためのマスクとして位相シフトマスクが使用さ
れている。
【0005】この位相シフトマスク(ハーフトーン型位
相シフトマスク)は、例えば、図6(A)、(B)に示
したように、基板上にパターンを形成している位相シフ
ター部(第2の光透過部)2aと位相シフト膜の存在し
ない基板露出部(第1の光透過部)1aとを有し、両者
を透過してくる光の位相差を図6(B)に示したように
180°とすることで、パターン境界部分の光の干渉に
より、干渉した部分で光強度はゼロとなり、転写像のコ
ントラストを向上させることができるものである。ま
た、位相シフト法を用いることにより、必要な解像度を
得るための焦点深度を増大させることが可能となり、ク
ロム膜等からなる一般的な遮光パターンをもつ通常のマ
スクを用いた場合に比べて、解像度の改善と露光プロセ
スのマージンを向上させることが可能なものである。
【0006】上記位相シフトマスクは、位相シフター部
の光透過特性によって、完全透過型位相シフトマスクと
ハーフトーン型位相シフトマスクとに実用的には大別す
ることができる。完全透過型位相シフトマスクは、位相
シフター部の光透過率が基板露出部と同等であり、露光
波長に対して透明なマスクである。ハーフトーン型位相
シフトマスクは、位相シフター部の光透過率が基板露出
部の数%〜数十%程度のものである。
【0007】図4にハーフトーン型位相シフトマスクブ
ランク、図5にハーフトーン型位相シフトマスクの基本
的な構造をそれぞれ示す。図4のハーフトーン型位相シ
フトマスクブランクは透明基板1のほぼ全面にハーフト
ーン位相シフト膜2を形成したものである。また、図5
のハーフトーン型位相シフトマスクは、上記位相シフト
膜2をパターン化したもので、基板1上のパターン部分
を形成する位相シフター部2aを透過した光は基板露出
部1aを通過した光に対し、位相シフトされ、位相シフ
ター部2aの透過率は被転写基板上のレジストに対して
は感光しない光強度に設定される。従って、露光光を実
質的に遮断する遮光機能を有する。
【0008】上記ハーフトーン型位相シフトマスクとし
ては、構造が簡単で製造が容易な単層型のハーフトーン
型位相シフトマスクがある。この単層型のハーフトーン
型位相シフトマスクとしては、特開平7−140635
号公報記載のMoSiO、MoSiON等のMoSi系
の材料からなる位相シフターを有するものなどが提案さ
れている。
【0009】位相シフト膜は、通常スパッタリングによ
って成膜されるが、位相シフト膜には成膜時、膜の成長
に従って応力が発生し、これにより透明基板が歪み、得
られる位相シフトマスクブランクには反りが発生する。
この位相シフトマスクブランクをパターニングして位相
シフトマスクを製造すると、位相シフト膜にパターニン
グした後に応力が開放されるため、基板の反りが成膜前
の状態にある程度戻り、基板の平坦度が変化する(図2
参照)。この変化により、パターン露光時の設計と実際
に出来上がったマスクとの間でパターンの寸法が変化し
てしまう。この寸法変化は、マスクパターンが微細なほ
ど影響が大きくなるため、膜応力の小さい位相シフト膜
を成膜した位相シフトマスクブランク、即ち成膜前後の
反りの変化が小さく、かつ表面の反りが小さい位相シフ
トマスクが望まれていた。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、パターン精度が高いフォトマスクを与え
る位相シフトマスクブランク、即ち成膜前後の反りの変
化が小さく、かつ表面の反りが小さい位相シフトマスク
ブランク及びこの位相シフトマスクブランクにパターン
を形成してなる位相シフトマスク並びにこれらの製造方
法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結
果、基板上にスパッタリングにより位相シフト膜を成膜
する際、スパッタリング圧力を高くして形成したとこ
ろ、応力が緩和され、反りを低減できること、即ち反り
の小さい基板上に上記膜応力の小さい位相シフト膜を成
膜することにより、基板の反りの大きさを変えることな
く反りの小さい位相シフトマスクブランクが得られるこ
とを知見した。
【0012】しかしながら、上記の位相シフト膜は、ス
パッタリング圧力を低くして成膜したものに比べ、耐薬
品性(耐酸性)が低下するため、更に検討を重ねた結
果、特に、位相シフト膜を、下地層をスパッタリングに
より形成する工程と、表面層をスパッタリングにより形
成する工程に分け、かつ下地層形成時のスパッタリング
圧力を表面層形成時のスパッタリング圧力より高くして
形成することにより、位相シフト膜の耐薬品性(耐酸
性)を維持しつつ、反りの変化が小さく、かつ表面の反
りが小さい位相シフトマスクブランクを得ることが可能
であることを知見し、上記位相シフトマスクブランクに
パターンを形成することによりパターン寸法の変化の少
ない高精度な位相シフトマスクが得られること見出し、
本発明をなすに至った。
【0013】即ち、本発明は、下記の位相シフトマスク
ブランク及び位相シフトマスク並びにこれらの製造方法
を提供する。
【0014】請求項1:露光光に対して透明かつ表面の
反りが0.5μm以下の基板上に位相シフト膜を成膜し
てなる位相シフトマスクブランクであって、位相シフト
膜を成膜した後の反りが1.0μm以下であることを特
徴とする位相シフトマスクブランク。 請求項2:位相シフト膜が、金属シリサイド酸化物、金
属シリサイド窒化物又は金属シリサイド酸化窒化物から
なることを特徴とする請求項1記載の位相シフトマスク
ブランク。 請求項3:位相シフト膜が、モリブデンシリサイド酸化
物、モリブデンシリサイド窒化物又はモリブデンシリサ
イド酸化窒化物からなることを特徴とする請求項2記載
の位相シフトマスクブランク。 請求項4:位相シフト膜が下地層と表面層とからなるこ
とを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の位
相シフトマスクブランク。 請求項5:請求項1乃至4のいずれか1項記載の位相シ
フトマスクブランクの位相シフト膜がパターン形成され
てなることを特徴とする位相シフトマスク。 請求項6:露光光に対して透明かつ表面の反りが0.5
μm以下の基板上に位相シフト膜を成膜してなる位相シ
フトマスクブランクの製造方法であって、該位相シフト
膜をスパッタリングにより成膜することを特徴とする請
求項1乃至4のいずれか1項記載の位相シフトマスクブ
ランクの製造方法。 請求項7:露光光に対して透明かつ表面の反りが0.5
μm以下の基板上に下地層及び表面層からなる位相シフ
ト膜を成膜してなる位相シフトマスクブランクの製造方
法であって、下地層及び表面層をスパッタリングにより
形成し、かつ下地層を表面層より高いスパッタリング圧
力で形成することを特徴とする請求項4記載の位相シフ
トマスクブランクの製造方法。 請求項8:下地層のスパッタリング圧力が、表面層のス
パッタリング圧力の1.2倍以上であることを特徴とす
る請求項7記載の位相シフトマスクブランクの製造方
法。 請求項9:請求項1乃至4のいずれか1項記載の位相シ
フトマスクブランクの位相シフト膜上にフォトリソグラ
フィー法にてレジストパターンを形成した後、エッチン
グ法にて位相シフト膜のレジスト膜非被覆部分を除去
し、次いでレジスト膜を除去することを特徴とする位相
シフトマスクの製造方法。
【0015】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。本発明の位相シフトマスクブランクは、図1に示し
たように、石英、CaF2等の露光光が透過する反りが
0.5μm以下の基板1上に、スパッタリング装置を用
いて位相シフト膜2を成膜したものであり、成膜後の反
りが1.0μm以下、好ましくは0.5μm以下、更に
好ましくは0.3μm以下のものである。上記位相シフ
ト膜としては、特に、図1に示したように、下地層2’
と表面層2’’からなるものが好適である。
【0016】ここで反りとは、非吸着での表面高さの全
測定点データから算出される最小二乗平面を基準面とし
た表面高さの最大値と最小値との差(P−V値と称す
る。なお、位相シフトマスクブランクの場合を図2
(B)に示す)を意味する。なお、図2中、1は基板、
2は位相シフト膜を示す。
【0017】位相シフト膜に関しては、金属シリサイド
酸化物、金属シリサイド窒化物又は金属シリサイド酸化
窒化物、特に、モリブデンシリサイド酸化物(MoSi
O)、モリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)又は
モリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)から
なることが好ましい。
【0018】また、本発明の位相シフトマスクは、上記
位相シフトマスクブランクの位相シフト膜をパターン形
成してなるものであり、図3に示したように、パターン
化された位相シフター部間が第1光透過部1a(基板露
出部)、パターン化された位相シフター部2が第2光透
過部2aとなるものである。
【0019】位相シフト膜は、図1に示すように、例え
ばスパッタリングにより、まず反りが0.5μm以下の
透明基板1上にスパッタリングにより下地層2’を形成
し、更にその上にスパッタリングにより表面層2’’を
形成することにより成膜することができる。この場合、
下地層形成時のスパッタリング圧力を表面層形成時のス
パッタリング圧力より高くする。スパッタリング圧力を
高くすることにより得られる下地層2’は、膜の成長に
より発生する応力が小さく、この下地層2’の上にスパ
ッタリング圧力を低くして耐薬品性(耐酸性)の高い表
面層を形成しても、応力はほどんど増大しないため、耐
薬品性が高く、反りの変化が小さく、かつ表面の反りが
小さい位相シフトマスクブランクを得ることができる。
【0020】表面層形成時のスパッタリング圧力は、要
求される表面の耐薬品性等の位相シフト膜特性によって
も異なるが、0.1〜0.5Paとすることが好まし
い。0.1Paより低圧ではスパッタリング時に放電し
ない恐れがあり、0.5Paより高圧では耐薬品性が低
下する恐れがある。
【0021】また、下地層形成時のスパッタリング圧力
は、所望とする位相シフト膜の特性や要求される反りの
変化量等によっても異なるが、表面層形成時のスパッタ
リング圧力の1.2倍以上、特に2倍以上とすることが
好ましい。1.2倍未満では、膜応力の緩和が不十分と
なり、得られた位相シフトマスクブランクの反りを低減
できない場合がある。
【0022】更に、上記下地層は2層以上とすることも
可能である。この場合、下層の下地層形成時のスパッタ
リング圧力を上層より高くすると、より膜応力の緩和に
効果的であり、より反りの変化量が小さい位相シフトマ
スクブランクを得ることができる。また、スパッタリン
グ時に下地層から表面層にかけて連続的に成膜条件を変
化させて同様の効果を得るようにしても構わない。
【0023】なお、上記では位相シフト膜が下地層と表
面層の2層からなる位相シフトマスクブランクを示した
が、本発明はこれに限定されず、1層の位相シフト膜か
らなるものであってもよい。この場合、位相シフト膜成
膜時のスパッタリング圧力は0.5Pa以上、特に0.
8Pa以上とすることが好ましい。
【0024】なお、位相シフト膜の厚さは、位相シフト
マスク使用時の露光波長や位相シフト層の透過率や位相
シフト量等によっても異なるが、通常50〜170n
m、特に70〜120nm、であることが好ましく、ま
た、位相シフト膜を下地層と表面層に分けて形成する場
合、下地層の厚さは、位相シフト膜の厚さの5〜90
%、特に10〜80%、とりわけ20〜70%であるこ
とが好ましい。5%未満では、膜応力の緩和が不十分と
なり、得られた位相シフトマスクブランクの反りを低減
できない場合があり、90%を超えると表面層が薄く、
十分な耐薬品性(耐酸性)が得られない恐れがある。
【0025】本発明の位相シフト膜の成膜方法(即ち、
下地層及び表面層の形成方法)としては、反応性スパッ
タリング法が好ましく、この際のスパッタリングターゲ
ットには、金属シリサイド酸化物、金属シリサイド窒化
物又は金属シリサイド酸化窒化物を成膜する場合はその
金属が含まれる金属シリサイドターゲットを用いる。特
に、モリブデンシリサイド酸化物、モリブデンシリサイ
ド窒化物又はモリブデンシリサイド酸化窒化物を成膜す
る場合にはモリブデンシリサイドターゲットを用いる。
更に、膜の組成を一定に保つために酸素、窒素のいずれ
か、又はこれらを組み合わせて添加した金属シリサイド
を用いてもよい。
【0026】本発明において、スパッタリング方式は、
直流電源を用いたものでも高周波電源を用いたものでも
よく、また、マグネトロンスパッタリング方式であって
も、コンベンショナル方式であってもよい。なお、成膜
装置は通過型でも枚葉型でも構わない。
【0027】スパッタリングガスの組成は、アルゴン、
キセノン等の不活性ガスと窒素ガスや酸素ガス、各種酸
化窒素ガス等を、成膜される位相シフト膜が所望の組成
をもつように、適宜に添加することで成膜される。
【0028】本発明においては、不活性ガスの添加量を
増加することにより、前述のスパッタリング圧力を増減
させることが可能であるが、必要に応じて膜を構成する
酸素源又は窒素源となる酸素や窒素を含むガスの量を増
減することは差し支えない。
【0029】また、成膜される位相シフト膜の透過率を
上げたい時には、膜中に酸素又は窒素が多く取込まれる
ようにスパッタリングガスに添加する酸素や窒素を含む
ガスの量を増やす方法、スパッタリングターゲットに予
め酸素や窒素を多く添加した金属シリサイドを用いる方
法などにより調整することができる。
【0030】また、位相シフト膜上に、Cr系遮光膜を
設けるか、又はCr系遮光膜からの反射を低減させるC
r系反射防止膜をCr系遮光膜上に形成することもでき
る。
【0031】この場合、Cr系遮光膜又はCr系反射防
止膜としてはクロム酸化炭化物(CrOC)、クロム酸
化窒化炭化物(CrONC)から形成される膜又はこれ
らを積層したものを用いることが好ましい。
【0032】このようなCr系遮光膜又はCr系反射防
止膜は、例えば、クロム単体又はクロムに酸素、窒素、
炭素のいずれか又はこれらを組み合わせて添加したクロ
ム化合物をターゲットとして用い、アルゴン、クリプト
ン等の不活性ガスに炭素源として二酸化炭素ガスを添加
したスパッタリングガスを用いた反応性スパッタリング
により成膜することができる。
【0033】本発明の位相シフトマスクは、上記のよう
にして得られる位相シフトマスクブランクの位相シフト
膜をパターン形成することにより得ることができる。
【0034】具体的には、位相シフトマスクを製造する
場合は、上記のようにして基板上に位相シフト膜を形成
し、更にレジスト膜を形成し、レジスト膜をリソグラフ
ィー法によりパターンニングし、更に、位相シフト膜を
エッチングした後、レジスト膜を剥離する方法が採用し
得る。この場合、レジスト膜の塗布、パターンニング
(露光、現像)、エッチング、レジスト膜の除去は、公
知の方法によって行うことができる。
【0035】なお、位相シフト膜上にCr系遮光膜及び
/又はCr系反射防止膜(以下、Cr系膜と総称する)
を形成した場合には、露光に必要な領域の遮光膜及び/
又は反射防止膜をエッチングにより除去し、位相シフト
膜を表面に露出させた後、上記と同様に位相シフト膜を
パターンニングすることにより、基板外周部にCr系膜
が残った位相シフトマスクを得ることができる。また、
Cr系膜の上にレジストを塗布し、パターンニングを行
い、Cr系膜と位相シフト膜をエッチングでパターンニ
ングし、更に露光に必要な領域のCr系膜のみを選択エ
ッチングにより除去し、位相シフトパターンを表面に露
出させて、位相シフトマスクを得ることもできる。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0037】[実施例1〜4、比較例1]ターゲットと
してモリブデンシリサイドを用い、6025合成石英基
板(6×6×0.25インチ)上に表1に示す条件でマ
グネトロン法によりスパッタリングすることにより、下
地層を形成し、続いて条件を表1に示す通りに変えて表
面層を形成することにより、MoSiONからなる位相
シフト膜を有する位相シフトマスクブランクを得た。各
々の下地層及び表面層の層厚さを表1に示す。
【0038】得られた位相シフトマスクブランクの位相
シフト膜成膜前後の反りの変化量と位相シフト膜の耐酸
性を下記の方法にて評価した。結果を表1に併記する。
【0039】評価方法 反り変化量:位相シフト膜を成膜する前後の反りを反り
測定装置(ニデック社製FT−900)にて142mm
×142mmの範囲で測定し、成膜前後の反りの変化量
を算出した。 耐酸性:位相シフト膜を成膜した位相シフトマスクブラ
ンクの位相差を測定した後、100℃に加熱した濃硫酸
に2時間浸漬した後に再び位相差を測定し、浸漬前後で
の位相差変化量を算出した。
【0040】
【表1】
【0041】上記表中、反り変化量とは、基準面である
最小二乗平面からの各測定点における成膜前後の高さの
変化量の最大値であり、基板の反りと位相シフトマスク
ブランクの反りとの単純差とは異なるものである。
【0042】表1から明らかなように、本発明の位相シ
フトマスクブランクは反りが小さく、成膜前後の反りの
変化量が小さいものであることがわかる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、成膜前後での反りの変
化が小さく、かつ表面の反りの小さい位相シフトマスク
ブランクが得られ、この位相シフトマスクブランクにパ
ターンを形成することにより反りの変化によるパターン
寸法の変動を少なく抑えることができ、高精度な位相シ
フトマスクを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る位相シフトマスクブラ
ンクの断面図である。
【図2】位相シフトマスクブランクの反りの説明図であ
り、(A)は位相シフト膜成膜前の基板、(B)は位相
シフト膜を成膜した位相シフトマスクブランク、(C)
はパターン形成後の位相シフトマスクを表す。
【図3】本発明の一実施例に係る位相シフトマスクの断
面図である。
【図4】従来の位相シフトマスクブランクの断面図であ
る。
【図5】従来の位相シフトマスクの断面図である。
【図6】(A),(B)はハーフトーン型位相シフトマ
スクの原理を説明する図であり、(B)は(A)のX部
の部分拡大図である。
【符号の説明】
1 基板 1a 基板露出部 2 位相シフト膜 2’ 下地層 2’’ 表面層 2a 位相シフター部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金子 英雄 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社新機能材料技術研究 所内 (72)発明者 塚本 哲史 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社新機能材料技術研究 所内 (72)発明者 渡辺 政孝 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社新機能材料技術研究 所内 (72)発明者 岡崎 智 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社新機能材料技術研究 所内 Fターム(参考) 2H095 BB03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光光に対して透明かつ表面の反りが
    0.5μm以下の基板上に位相シフト膜を成膜してなる
    位相シフトマスクブランクであって、位相シフト膜を成
    膜した後の反りが1.0μm以下であることを特徴とす
    る位相シフトマスクブランク。
  2. 【請求項2】 位相シフト膜が、金属シリサイド酸化
    物、金属シリサイド窒化物又は金属シリサイド酸化窒化
    物からなることを特徴とする請求項1記載の位相シフト
    マスクブランク。
  3. 【請求項3】 位相シフト膜が、モリブデンシリサイド
    酸化物、モリブデンシリサイド窒化物又はモリブデンシ
    リサイド酸化窒化物からなることを特徴とする請求項2
    記載の位相シフトマスクブランク。
  4. 【請求項4】 位相シフト膜が下地層と表面層とからな
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載
    の位相シフトマスクブランク。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の位
    相シフトマスクブランクの位相シフト膜がパターン形成
    されてなることを特徴とする位相シフトマスク。
  6. 【請求項6】 露光光に対して透明かつ表面の反りが
    0.5μm以下の基板上に位相シフト膜を成膜してなる
    位相シフトマスクブランクの製造方法であって、該位相
    シフト膜をスパッタリングにより成膜することを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれか1項記載の位相シフトマ
    スクブランクの製造方法。
  7. 【請求項7】 露光光に対して透明かつ表面の反りが
    0.5μm以下の基板上に下地層及び表面層からなる位
    相シフト膜を成膜してなる位相シフトマスクブランクの
    製造方法であって、下地層及び表面層をスパッタリング
    により形成し、かつ下地層を表面層より高いスパッタリ
    ング圧力で形成することを特徴とする請求項4記載の位
    相シフトマスクブランクの製造方法。
  8. 【請求項8】 下地層のスパッタリング圧力が、表面層
    のスパッタリング圧力の1.2倍以上であることを特徴
    とする請求項7記載の位相シフトマスクブランクの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至4のいずれか1項記載の位
    相シフトマスクブランクの位相シフト膜上にフォトリソ
    グラフィー法にてレジストパターンを形成した後、エッ
    チング法にて位相シフト膜のレジスト膜非被覆部分を除
    去し、次いでレジスト膜を除去することを特徴とする位
    相シフトマスクの製造方法。
JP2001399078A 2001-12-28 2001-12-28 位相シフトマスクブランク及び位相シフトマスク並びにこれらの製造方法 Pending JP2003195474A (ja)

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