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JP2003192580A - 貼付材用フィルム - Google Patents

貼付材用フィルム

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JP2003192580A
JP2003192580A JP2001394272A JP2001394272A JP2003192580A JP 2003192580 A JP2003192580 A JP 2003192580A JP 2001394272 A JP2001394272 A JP 2001394272A JP 2001394272 A JP2001394272 A JP 2001394272A JP 2003192580 A JP2003192580 A JP 2003192580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
weight
thermoplastic elastomer
surface layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001394272A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Ochiai
達哉 落合
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical MKV Co filed Critical Mitsubishi Chemical MKV Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟で伸縮性を有し、強度に優れまた皮膚貼
付時の衣類等との接触摩擦による剥がれが発生しにく
い、貼付材用フィルムの提供。 【解決手段】 熱可塑性エラストマーを70〜100重
量%含有する基材層の少なくとも片面に、メタロセン系
触媒を用いて重合して得られたエチレンと炭素原子数3
〜12のα−オレフィンとの共重合体を50〜99重量
%含有する表面層が積層されてなり、少なくとも表面層
が脂肪酸アミド系滑剤を0.1〜1重量%含有し、かつ
基材層と表面層の層厚比が基材層/表面層=1/5〜4
0/1である貼付材用フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は貼付材用フィルムに
関し、詳しくは、柔軟で伸縮性を有し、薬物または薬物
を基材に塗布するための溶解剤や経皮吸収効果を高める
ための副剤等の有機化合物による膨潤に対し優れた耐性
を示し、強度及び皮膚密着性に優れ、また皮膚貼付時の
衣類等との接触摩擦による剥がれが発生しにくい、経皮
吸収製剤及び絆創膏に好適に用いられる貼付材用フィル
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より粘着剤層に薬剤を含有せしめた
経皮吸収製剤や、絆創膏等の医療用貼付材が数多く製造
されてきた。一般に、絆創膏は、軟質フィルム層の一面
に粘着剤を塗布し、更にその上にガーゼ等を貼着し、そ
の上から離型紙を積層した後、所定寸法に打ち抜いて得
られる。この絆創膏用に使用される上記軟質フィルムと
しては、軟質塩化ビニル製のものが数多く使用されてき
た。また経皮吸収製剤は、薬物が含有された粘着剤層ま
たは薬物が含有された薬物層と粘着剤層を支持体に塗布
して構成されるものであり、皮膚・粘膜等に貼り付ける
ことにより、皮膚・粘膜等から直接薬物を吸収させて治
療を行うことができ、従来、消炎鎮痛剤、皮膚疾患用テ
ープ、鎮痒パッチ、創傷用剤等、局部用治療剤として使
用されており、更には経皮治療システム(TTS)の開
発により、例えば酔い止め薬等の全身治療薬としての使
用が増加している。このような経皮吸収製剤用支持体と
しても、上記絆創膏と同様に軟質塩化ビニル製フィルム
が数多く使用されてきた。
【0003】しかし、軟質塩化ビニル製フィルムは、多
量の可塑剤を含むために、該フィルムから粘着剤層へ可
塑剤が移行し、粘着剤層の粘着力が低下したり、フィル
ムと粘着剤層の間の接着力が低下し、経皮吸収製剤や絆
創膏が剥がれたり、周縁部に粘着剤が移行して汚れる等
の欠点があるため、上記軟質塩化ビニルに替わる材料と
して、柔軟で、かつ伸縮性を有するポリオレフィン系樹
脂製フィルム等の使用が検討されているが、フィルムに
必要な貼付時の伸縮性や応力緩和性が十分なものは得ら
れておらず、フィルムの巻き締まり感が強かったり、肘
等の屈曲部におけるフィルムの皮膚への追従性が悪くフ
ィルムが剥がれてしまったり、更には粘着剤層または薬
物層に含まれる有機化合物がフィルムへ移行し、フィル
ムが膨潤して皺になる等の問題があった。
【0004】このような問題点を解決するために種々の
改良が実施されており、例えば、分子量分布の狭い熱可
塑性エラストマーからなるフィルムを貼付材用フィルム
として用いることで、かなり改善することが可能である
が、実際に使用した際に表面がべたつくため、衣服等と
接触した際、端部がめくれ上がったりしてついには皮膚
から剥がれてしまう、という問題が発生している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、柔軟で伸縮
性を有し、患部等にフィットしかつ強く圧迫せず、患部
を動かした際の追従性に優れ、更に粘着剤層または薬剤
層に含まれる有機化合物等による膨潤に対し優れた耐性
を示し、かつ表面のべた付き及び強度を改善し衣服等と
接触した際にもほとんど剥がれない貼付材用のフィルム
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、熱可塑
性エラストマーを70〜100重量%含有する基材層の
少なくとも片面に、メタロセン系触媒を用いて重合して
得られた(a)エチレンと炭素原子数3〜12のα−オ
レフィンとの共重合体であって、(b)密度が0.88
〜0.93g/cm3 、(c)メルトフローレートが0.
5〜50g/10分、かつ(d)重量平均分子量(Mw)と
数平均分子量(Mn)との比(以下、「Mw/Mn」と
記す)が1.5〜5であるエチレン−α−オレフィン共
重合体(以下、「メタロセン系ポリエチレン」と記す)
を50〜99重量%含有する表面層が積層されてなり、
少なくとも表面層が脂肪酸アミド系滑剤を0.1〜1重
量%含有し、かつ基材層と表面層の層厚比が基材層/表
面層=1/5〜40/1である貼付材用フィルムに存す
る。以下に本発明を詳細に記述する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のフィルムの基材層に用い
られる熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系熱可
塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラスト
マーまたはこれらの混合物が挙げられる。
【0008】スチレン系熱可塑性エラストマーとして
は、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、スチレン−ブタ
ジエンブロック共重合体やスチレン−イソプレン共重合
ゴム等が挙げられる。中でもスチレン−ブタジエン共重
合ゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体等のス
チレン−ブダジエン系熱可塑性エラストマーが好まし
い。スチレン系熱可塑性エラストマーは水素添加された
ものが好ましい。これらのスチレン系熱可塑性エラスト
マーは単独であるいは混合物して用いても良い。
【0009】またポリオレフィン系熱可塑性エラストマ
ーとしては、エチレン−プロピレン共重合ゴム、エチレ
ン−プロピレン非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエ
ン共重合ゴム、メタロセン系触媒を用いて重合して得ら
れた密度が0.900g/cm3未満のエチレン−α−オレ
フィン共重合体あるいはこれらの混合物等が挙げられ
る。
【0010】上記基材層には熱可塑性エラストマーに対
し、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂及びこ
れらの混合物等、他の樹脂を30重量%まで混合するこ
とが可能である。30重量%を超えると、フィルムが粘
着剤等に含まれる有機化合物等により著しく膨潤し使用
に適さない場合が発生する。
【0011】ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの
単独重合体及び/または、エチレンを主成分とする、エ
チレンとこれと共重合可能な他の単量体との共重合体例
えば低密度ポリエチレン(LDPE)、線状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDP
E)、メタロセン系触媒を用いて重合して得られたポリ
エチレン及びこれらの混合物等が挙げられる。ポリプロ
ピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体及び/
または共重合体等が例示できる。該共重合体としてはプ
ロピレンと他のα−オレフィンとのランダム共重合体、
ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体及びこれら
の混合物等が挙げられる。
【0012】本発明のフィルムの表面層は、メタロセン
系触媒を用いて重合して得られた(a)エチレンと炭素
原子数3〜12のα−オレフィンとの共重合体であっ
て、(b)密度が0.88〜0.93g/cm3 、(c)
メルトフローレートが0.5〜50g/10分、かつ(d)
重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比
(以下、「Mw/Mn」と記す)が1.5〜5であるエ
チレン−α−オレフィン共重合体(メタロセン系ポリエ
チレン)を50〜99重量%含有している。α−オレフ
ィンの混合割合はエチレンに対して5〜40重量%であ
るのが好ましい。メタロセン系ポリエチレンの密度が
0.88g/cm3未満では、フィルムのブロッキングが発
生し易く、0.93g/cm3を超えるとフィルムの柔軟性
が劣る。またメルトフローレートが0.5g/10分未満で
は加工性の点で劣り、50g/10分を超えると低分子量成
分の吹き出しによるべた付きがひどくなる。更にMw/
Mnが1.5未満であると加工性の点で劣り、5を超え
ると低分子量成分がブルームする等の恐れがある。メタ
ロセン系ポリエチレンの密度が0.900〜0.918
g/cm3であると、貼付材として適度な剛性及び機械強度
が得られるので特に好ましい。
【0013】なお、メタロセン系触媒(シングルサイト
触媒、カミンスキー触媒ともいう)とは、特開平3−1
63088号公報、特開平7−118431号公報、特
開平7−148895号公報等に示されているような、
メタロセン系遷移金属錯体と有機アルミニウム化合物と
からなる触媒であり、無機物に担持されて使用されるこ
ともある。メタロセン系遷移金属錯体としては、例えば
IVB族から選ばれる遷移金属(チタン、ジルコニウム、
ハフニウム)に、シクロペンタジエニル基、置換シクロ
ペンタジエニル基、ジシクロペンタジエニル基、置換ジ
シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニ
ル基、テトラヒドロインデニル基、置換テトラヒドロイ
ンデニル基、フルオニル基又は置換フルオニル基が配位
子として1個または2個配位しているか、またはこれら
のうちの2つの基が共有結合で架橋したものが配位して
おり、他に水素原子、酸素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アルコキシ基、アリール基、アセチルアセトナー
ト基等の配位子を有するものが挙げられる。また、有機
アルミニウム化合物としては、アルキルアルミニウムや
鎖状もしくは環状のアルミノキサンが挙げられ、アルキ
ルアルミニウムとしては、トリエチルアルミニウム、ト
リイソブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロ
ライド、ジエチルアルミニウムクロライド、メチルアル
ミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライ
ド、ジメチルアルミニウムフロライド、ジイソブチルア
ルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイド
ライド、エチルアルミニウムセスキクロライド等が例示
でき、また鎖状もしくは環状のアルミノキサンは上記の
アルキルアルミニウムと水とを接触させて生成させるこ
とができ、例えば、重合時にアルキルアルミニウムを加
えておき、後で水を添加するか、あるいは錯塩の結晶水
または有機もしくは無機化合物の吸着水とアルキルアル
ミニウムとを反応させることによって得ることができ
る。
【0014】メタロセン触媒を担持させるための担体と
しては、シリカゲル、ゼオライト、或いは珪藻土等が例
示できる。
【0015】更に表面層には、表面層の成形性を良くす
るために、LDPEを配合するのが好ましい。この際、
LDPEの配合割合は50重量%未満とするのが好まし
い。50重量%より多くなると表面層の機械強度が低下
する恐れがある。
【0016】本発明のフィルムの少なくとも表面層が含
有する脂肪酸アミド系滑剤としては、エルシン酸アミ
ド、オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド化合物であ
ればどれを用いても良く、その含有量としては0.1〜
1.0重量%、好ましくは0.1〜0.8重量%であ
る。また、基材層と表面層の両方が脂肪酸アミド系滑剤
を含有する場合も各層に前記の量を含有させるのが好ま
しい。含有量が1.0重量%を超えると自背面に滑剤の
吹き出し過多により粘着剤が剥離し、その結果フィルム
が剥がれてしまう恐れがある。また、0.1重量%未満
だと脂肪酸アミド系滑剤を配合した効果が得にくい。
【0017】本発明のフィルムは上記熱可塑性エラスト
マーを含有する基材層の少なくとも片面に上記メタロセ
ン系ポリエチレンを含有する表面層が積層され、その層
構成としては、基材層と表面層の層厚比が基材層/表面
層=1/5〜40/1の範囲から適宜選択される。層厚
比が1/5未満だと基材層によって得られる柔軟性が低
下し、40/1を超えると機械強度が低下し使用に差し
支える恐れがある。また、基材層の両面に表面層を有す
る場合層厚比は、表面層/基材層/表面層=1〜2.5
/1〜20/1〜2.5の範囲から適宜選択され、かつ
両表面層の厚さの比率は同一でなくても良く、例えば表
面層/基材層/表面層=1/7/2のようになっていて
もよい。なお、表面層と基材層との間には、層間接着性
を向上するために両層の構成樹脂に対し接着性が良好な
樹脂からなる接着層を設けても良い。
【0018】更に本発明のフィルムの各層には、必要に
応じ他の合成樹脂や酸化防止剤、光安定剤、紫外線防止
剤、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、酸化チタン等の
充填剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤等を添加すること
ができる。
【0019】また、フィルムの少なくとも片面の表面粗
さ(JIS B 0601で規定される10点平均粗さ
(Rz))が1〜80μmであると、フィルムの実際の
厚みに対し見かけ厚みが増大され、フィルムの触感をよ
り柔軟化することができるので好ましい。該表面粗さ
は、フィルムの表面に凹凸を形成することにより得られ
る。
【0020】凹凸の形状は梨地状、ストライプ状、格子
状、水玉状等、いずれでも良い。特に経皮吸収製剤用と
しては、フィルムの表面粗さを30〜70μmとするこ
とが好ましい。
【0021】本発明のフィルムの製造は公知の押出し成
形機、多層共押出し成形機またはラミネート成形機によ
れば良く、さらにフィルムに凹凸を施すには、フィルム
製膜時にシボを刻印したエンボスロール等を用いインラ
インにてエンボス加工するかもしくは一旦冷却されてい
るフィルムを加圧変形し得る状態に加熱軟化させ、凹凸
模様が設けられた面に押圧して凹凸模様をオフラインに
て転写してもよい。
【0022】上記エンボスの方法としては、特に限定さ
れるものではなく、例えば、表面に微細な凹凸模様が設
けられた金属ロールと弾力性があり、離型性の良好なシ
リコーンゴムロールとの間で各配合組成に適した温度に
加熱された状態でニップされ上記金属ロール表面に設け
られた微細な凹凸模様をフィルム表面に転写する方法等
が挙げられる。
【0023】本発明のフィルムの厚さ(フィルムに凹凸
が形成されている場合は最大厚み部の厚さ)は、特に限
定されるものではないが、20〜200μmが好まし
い。20μm未満では使用に際しての強度が不足する傾
向となり、200μmを超えると当該フィルムとしては
硬過ぎ、風合いを損ねる恐れがある。又、上記フィルム
は、無色・着色、透明・不透明のいずれであってもよ
い。
【0024】更にフィルムの膨潤率が縦方向及び横方向
とも0.2%未満であるのが好ましい。
【0025】本発明のフィルムは、経皮吸収製剤、粘着
性包帯、絆創膏、傷ガードフィルム、プロテクトフィル
ム等の用途に好適に使用される。
【0026】本発明のフィルムを用いた絆創膏は、該フ
ィルム表面に必要に応じてコロナ放電処理やアンカーコ
ートを施した後、粘着剤層を設け、その上にガーゼ等を
積層し、更にその上から離型紙を積層した上、これを所
定の寸法に打ち抜くことにより得られる。粘着剤の種類
は、特に限定されるものではなく、例えば、天然ゴム
系、合成ゴム系、アクリル系、ウレタン系、ビニルエー
テル系、シリコーン系等の各種粘着剤が好適に用いら
れ、又、その形態は、溶液型、エマルジョン型、ホット
メルト型等いずれであってもよい。また、フィルムのい
ずれか一方の表面に、目的に応じて、各種の印刷を行っ
てもよい。
【0027】本発明のフィルムを用いた経皮吸収製剤
は、例えば薬物を含有する層と粘着剤層とをフィルムに
積層するか、薬物を含有した粘着剤をフィルムに塗工す
るかあるいは離形紙等にあらかじめ塗布された薬物を含
有した粘着剤をラミネート等により貼り合せることで得
られる。
【0028】上記薬物としては、経皮的に体内に吸収さ
れて薬理効果を発揮するものであれば、特に限定され
ず、例えば、抗炎症剤、鎮痛剤、局所刺激剤、抗ヒスタ
ミン剤、局所麻酔剤、血行促進剤、催眠鎮静剤、精神安
定剤、抗血圧剤、抗菌性剤等を挙げることができる。ま
た、粘着剤としては上記の絆創膏の説明において挙げた
ものを使用することができる。
【0029】なお、本発明のフィルムと粘着剤層との間
には必要に応じて追加の層を設けても良い。
【0030】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いてより詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例
によって限定されるものではない。 評価方法 (引張弾性率)JIS K 7127に従ってフィルム
の引張弾性率を測定した。
【0031】(初期・残留応力)JIS K 6732
記載の形状のフィルムを試験片として用い、300mm
/minの試験速度にて10%伸張した後保持し、その
初期応力F(10)及び5分後の残留応力f(10)を
測定した。
【0032】(フィルムの引張強度)表面にシボ(凹
凸)が施されたフィルムは、応力によって引張強度を表
した場合その見かけ厚みのため、シボが施されていない
フィルムとの正確な比較が困難である。そこで、以下の
条件に従い、厚みの影響を除外して引張破断時の単位幅
あたりの荷重及び伸びにより引張強度を表した。
【0033】条件 試験片:フィルムを19mmの短冊状にし、標線間を4
cmとしたもの 引張試験機の速度:200mm/min (溶剤等による膨潤の程度)下記の組成の粘着剤をシリ
コン表面処理した離形紙上に塗布し、乾燥後の厚みが1
5μm程度になるように調整した。これをフィルムに貼
り合わせ、貼付材とした。次に該貼付材を50℃雰囲気
下で1週間静置した後の、膨潤による寸法変化を測定
し、寸法変化率(膨潤率)を求めた。なお、0.2%以
上膨潤すると実用に差し支える恐れがある。
【0034】膨潤率(%):(1週間後の寸法−初期の
寸法)×100/初期の寸法 粘着剤:天然ゴム100重量部に水素添加ロジン酸エス
テル10重量部を添加したものをトルエンに濃度が10
重量%になるように溶解させ、更にサリチル酸グリコー
ルを濃度が2重量%になるよう溶解させたもの。
【0035】(衣服との摩擦による剥がれ)貼付材を衣
服下の肘に貼付し、1日経時した後に貼付材の密着性に
ついて評価した。
【0036】○:良く密着している。
【0037】△:端が若干めくれている。
【0038】×:端部が大きくめくれている、若しくは
完全に剥がれてしまった。
【0039】実施例1〜4、比較例1〜4 <フィルムの作製>表−1に記載の組成物を用い、東芝
機械(株)製Tダイフィルム成形機(65mmφ押出
機:500mm幅Tダイ)にて各フィルムを作成した。
更に実施例1のフィルムについては梨地状のエンボスロ
ールを用いて、実施例4のフィルムについては絹目状の
エンボスロールを用いてフィルム表面にシボを施した。
【0040】得られた各フィルムについて評価を行い、
結果を表−1に示した。
【0041】
【表1】
【発明の効果】本発明のフィルムは、柔軟で伸縮性を有
し、患部等にフィットしかつ強く圧迫せず、巻き締まり
感が無く、患部を動かした際の追従性に優れ、強度及び
粘着剤等に含まれる薬物等の移行による膨潤への耐性に
も優れ、更には皮膚貼付時の衣類等との接触摩擦による
剥がれが発生しにくいので経皮吸収製剤や絆創膏等の貼
付材用フィルムとして好適に使用される。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性エラストマーを70〜100重
    量%含有する基材層の少なくとも片面に、メタロセン系
    触媒を用いて重合して得られた(a)エチレンと炭素原
    子数3〜12のα−オレフィンとの共重合体であって、
    (b)密度が0.88〜0.93g/cm3 、(c)メル
    トフローレートが0.5〜50g/10分、かつ(d)重量
    平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(以
    下、「Mw/Mn」と記す)が1.5〜5であるエチレ
    ン−α−オレフィン共重合体を50〜99重量%含有す
    る表面層が積層されてなり、少なくとも表面層が脂肪酸
    アミド系滑剤を0.1〜1重量%含有し、かつ基材層と
    表面層の層厚比が基材層/表面層=1/5〜40/1で
    ある貼付材用フィルム。
  2. 【請求項2】 熱可塑性エラストマーがスチレン系熱可
    塑性エラストマーあるいはポリオレフィン系熱可塑性エ
    ラストマーからなる請求項1に記載の貼付材用フィル
    ム。
  3. 【請求項3】 熱可塑性エラストマーがエチレン−プロ
    ピレン共重合ゴムからなる請求項1に記載の貼付材用フ
    ィルム。
  4. 【請求項4】 脂肪酸アミド系滑剤がオレイン酸アミド
    からなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の貼付材用
    フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフ
    ィルムの片面に薬物を被着した経皮吸収製剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のフ
    ィルムの片面に粘着剤層を設けた絆創膏用フィルム。
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