JP2003159722A - 合成樹脂製中空成形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体 - Google Patents
合成樹脂製中空成形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体Info
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 一対の凹状形成体の接合強度を向上させ得る
と共に、この凹状成形体の衝合部の中空部側への変形を
抑制して、アンダカット部を有する合成樹脂製中空成形
体を得ることができる製造方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本製造方法によると、合成樹脂製の一対
の凹状成形体2a、2bの各衝合部3a、3bを衝合さ
せて、該各衝合部の間に中空状流路4を形成する衝合工
程と、衝合方向と略直交する方向に移動可能なスライド
コア111、112、121、122を有する成形型1
1、12によって、各凹状成形体2a、2bを衝合方向
から挟持した状態で、中空状流路4内に溶融樹脂を充填
する充填工程とを経てアンダカット部16を有する中空
成形体1が得られる。前記充填工程において、各スライ
ドコアの所定の表面粗さを有する粗面13と、衝合部3
a、3bの外面側7とを圧接させている。
と共に、この凹状成形体の衝合部の中空部側への変形を
抑制して、アンダカット部を有する合成樹脂製中空成形
体を得ることができる製造方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 本製造方法によると、合成樹脂製の一対
の凹状成形体2a、2bの各衝合部3a、3bを衝合さ
せて、該各衝合部の間に中空状流路4を形成する衝合工
程と、衝合方向と略直交する方向に移動可能なスライド
コア111、112、121、122を有する成形型1
1、12によって、各凹状成形体2a、2bを衝合方向
から挟持した状態で、中空状流路4内に溶融樹脂を充填
する充填工程とを経てアンダカット部16を有する中空
成形体1が得られる。前記充填工程において、各スライ
ドコアの所定の表面粗さを有する粗面13と、衝合部3
a、3bの外面側7とを圧接させている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂製中空成
形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体に関し、更に
詳しくは、一対の凹状成形体の接合強度をより向上させ
ることができると共に、この凹状成形体の衝合部の中空
部側への変形を抑制することができる合成樹脂製中空成
形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体に関する。
形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体に関し、更に
詳しくは、一対の凹状成形体の接合強度をより向上させ
ることができると共に、この凹状成形体の衝合部の中空
部側への変形を抑制することができる合成樹脂製中空成
形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から合成樹脂製中空成形体(以下、
中空成形体とも略記する。)として、自動車エンジンの
インテークマニーホールドのように所定の肉厚があって
非回転対称形状を有する複雑な形状のものがある。この
ような中空成形体の製造方法として、合成樹脂製の一対
の凹状成形体の各衝合部を衝合させて各衝合部の間に中
空状流路を形成する衝合工程と、前記一対の凹状成形体
を成形型によって衝合方向から挟持した状態で、前記中
空状流路に溶融樹脂を充填する充填工程とを備え、充填
された溶融樹脂の固化によって一対の凹状成形体を一体
的に接合して中空成形体を得るようにした製造方法が知
られている(特開平10−18923号公報等)。
中空成形体とも略記する。)として、自動車エンジンの
インテークマニーホールドのように所定の肉厚があって
非回転対称形状を有する複雑な形状のものがある。この
ような中空成形体の製造方法として、合成樹脂製の一対
の凹状成形体の各衝合部を衝合させて各衝合部の間に中
空状流路を形成する衝合工程と、前記一対の凹状成形体
を成形型によって衝合方向から挟持した状態で、前記中
空状流路に溶融樹脂を充填する充填工程とを備え、充填
された溶融樹脂の固化によって一対の凹状成形体を一体
的に接合して中空成形体を得るようにした製造方法が知
られている(特開平10−18923号公報等)。
【0003】上記従来の中空成形体の製造方法では、そ
の充填工程において、溶融樹脂の成形圧力を比較的大き
な値に設定すると、溶融樹脂の充填流動がより円滑に行
われ、溶融樹脂が固化してなる接合樹脂内部のボイドの
発生が抑制され、一対の凹状成形体の接合強度を向上さ
せることができる。しかし、溶融樹脂の成形圧力を、所
定値を超える大きな圧力に設定すると、図5に仮想線で
示すように、中空状流路104の内周面に垂直に加わる
内圧のうち、中空部106側へ向かう圧力成分によっ
て、片持ち状態で支持されている内側衝合部131a、
131bが中空部106側に大きく変形してしまい、そ
の結果、一対の凹状成形体102a、102bの接合強
度が低下するのみならず、中空部106の壁面形状が悪
くなってしまうといった問題があった。そこで、従来の
中空成形体の製造方法では、各衝合部103a、103
bの外面側107に、衝合方向に突出する突起リブ13
0を形成し、その充填工程において、突起リブ130と
一対の成形型131、132に形成されるバックアップ
部140とを係合させることによって、中空状流路10
4内に加わる内圧による内側衝合部131a、131b
の中空部106側への変形を抑制し、一対の凹状成形体
102a、102bの接合強度の向上を図っている。
の充填工程において、溶融樹脂の成形圧力を比較的大き
な値に設定すると、溶融樹脂の充填流動がより円滑に行
われ、溶融樹脂が固化してなる接合樹脂内部のボイドの
発生が抑制され、一対の凹状成形体の接合強度を向上さ
せることができる。しかし、溶融樹脂の成形圧力を、所
定値を超える大きな圧力に設定すると、図5に仮想線で
示すように、中空状流路104の内周面に垂直に加わる
内圧のうち、中空部106側へ向かう圧力成分によっ
て、片持ち状態で支持されている内側衝合部131a、
131bが中空部106側に大きく変形してしまい、そ
の結果、一対の凹状成形体102a、102bの接合強
度が低下するのみならず、中空部106の壁面形状が悪
くなってしまうといった問題があった。そこで、従来の
中空成形体の製造方法では、各衝合部103a、103
bの外面側107に、衝合方向に突出する突起リブ13
0を形成し、その充填工程において、突起リブ130と
一対の成形型131、132に形成されるバックアップ
部140とを係合させることによって、中空状流路10
4内に加わる内圧による内側衝合部131a、131b
の中空部106側への変形を抑制し、一対の凹状成形体
102a、102bの接合強度の向上を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記中空成形体とし
て、衝合部に近接する位置に、衝合方向と略直交する方
向のアンダカット部(図1の符号16参照)を設定する
場合、充填工程において、衝合方向と略直交する方向に
移動可能なスライドコアを前記成形型に設け、このスラ
イドコアによってアンダカット部を支持するようにして
いる。しかし、このようなスライドコアの使用によっ
て、各衝合部の外面側より衝合方向に突出する前記突起
リブを設けることができず、従って、内側衝合部の中空
部側への変形を抑制することができず、一対の凹状成形
体の接合強度を向上させることができなかった。本発明
は、上記問題を解決するものであり、一対の凹状成形体
の接合強度をより向上させることができると共に、この
凹状成形体の衝合部の中空部側への変形を抑制すること
ができる合成樹脂製中空成形体の製造方法及び合成樹脂
成形体を提供することを目的とする。
て、衝合部に近接する位置に、衝合方向と略直交する方
向のアンダカット部(図1の符号16参照)を設定する
場合、充填工程において、衝合方向と略直交する方向に
移動可能なスライドコアを前記成形型に設け、このスラ
イドコアによってアンダカット部を支持するようにして
いる。しかし、このようなスライドコアの使用によっ
て、各衝合部の外面側より衝合方向に突出する前記突起
リブを設けることができず、従って、内側衝合部の中空
部側への変形を抑制することができず、一対の凹状成形
体の接合強度を向上させることができなかった。本発明
は、上記問題を解決するものであり、一対の凹状成形体
の接合強度をより向上させることができると共に、この
凹状成形体の衝合部の中空部側への変形を抑制すること
ができる合成樹脂製中空成形体の製造方法及び合成樹脂
成形体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の合成樹脂製中空
成形体の製造方法は、合成樹脂製の一対の凹状成形体の
各衝合部を衝合させて、該各衝合部の間に中空状流路を
形成する衝合工程と、衝合方向と略直交する方向に移動
可能なスライドコアを有する成形型によって、前記一対
の凹状成形体を衝合方向から挟持した状態で、前記中空
状流路内に溶融樹脂を充填する充填工程とを備える合成
樹脂製中空成形体の製造方法であって、前記充填工程に
おいて、前記スライドコアに設けられる所定の表面粗さ
を有する粗面と、前記衝合部に設けられる衝合方向と略
直交する平面である外面側とを圧接させることを特徴と
する。尚、上記「凹状成形体」としては、両端縁側につ
ば状に突出する衝合部を有するU字状成形体や両端縁側
につば状に突出する衝合部を有するコ字状成形体等を挙
げることができる。また、上記「所定の表面粗さ」とし
ては、十点平均粗さ(Rz)で好ましくは50〜100
μmである。
成形体の製造方法は、合成樹脂製の一対の凹状成形体の
各衝合部を衝合させて、該各衝合部の間に中空状流路を
形成する衝合工程と、衝合方向と略直交する方向に移動
可能なスライドコアを有する成形型によって、前記一対
の凹状成形体を衝合方向から挟持した状態で、前記中空
状流路内に溶融樹脂を充填する充填工程とを備える合成
樹脂製中空成形体の製造方法であって、前記充填工程に
おいて、前記スライドコアに設けられる所定の表面粗さ
を有する粗面と、前記衝合部に設けられる衝合方向と略
直交する平面である外面側とを圧接させることを特徴と
する。尚、上記「凹状成形体」としては、両端縁側につ
ば状に突出する衝合部を有するU字状成形体や両端縁側
につば状に突出する衝合部を有するコ字状成形体等を挙
げることができる。また、上記「所定の表面粗さ」とし
ては、十点平均粗さ(Rz)で好ましくは50〜100
μmである。
【0006】本発明の合成樹脂製中空成形体は、前記製
造方法によって製造される合成樹脂製中空成形体であっ
て、衝合部に近接する位置にアンダカット部が形成され
ていることを特徴とする。尚、上記「アンダカット部」
とは、成形品を型から取り出すときに支障となる成形品
の凸凹部等を意味する。
造方法によって製造される合成樹脂製中空成形体であっ
て、衝合部に近接する位置にアンダカット部が形成され
ていることを特徴とする。尚、上記「アンダカット部」
とは、成形品を型から取り出すときに支障となる成形品
の凸凹部等を意味する。
【0007】
【発明の効果】本発明の合成樹脂製中空成形体の製造方
法によると、充填工程において、スライドコアに設けら
れる所定の表面粗さを有する粗面と、衝合部に設けられ
る衝合方向と略直交する外面側とが圧接され、このスラ
イドコアの粗面と衝合部の外面側との摩擦抵抗によって
衝合部全体が強固に保持され、溶融樹脂の成形圧力を比
較的大きな圧力としても、内側衝合部の中空部側への変
形が抑制される。その結果、一対の凹状成形体の接合強
度をより向上させ、かつ、内側衝合部の中空部側への変
形を抑制し、衝合部に近接してアンダカット部を有する
合成樹脂製中空成形体を製造できる。
法によると、充填工程において、スライドコアに設けら
れる所定の表面粗さを有する粗面と、衝合部に設けられ
る衝合方向と略直交する外面側とが圧接され、このスラ
イドコアの粗面と衝合部の外面側との摩擦抵抗によって
衝合部全体が強固に保持され、溶融樹脂の成形圧力を比
較的大きな圧力としても、内側衝合部の中空部側への変
形が抑制される。その結果、一対の凹状成形体の接合強
度をより向上させ、かつ、内側衝合部の中空部側への変
形を抑制し、衝合部に近接してアンダカット部を有する
合成樹脂製中空成形体を製造できる。
【0008】本発明の合成樹脂製中空成形体によると、
一対の凹状成形体の接合強度が高く、かつ内側衝合部の
中空部側への変形が抑制された、衝合部に近接してアン
ダカット部を有するものとすることができる。
一対の凹状成形体の接合強度が高く、かつ内側衝合部の
中空部側への変形が抑制された、衝合部に近接してアン
ダカット部を有するものとすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、実施例により、本発明を図
1〜3より具体的に説明する。尚、本実施例では、本発
明に係る合成樹脂製中空成形体1として自動車等のエン
ジンに装備されるインテークマニ−ホールドを例示する
(図4参照)。
1〜3より具体的に説明する。尚、本実施例では、本発
明に係る合成樹脂製中空成形体1として自動車等のエン
ジンに装備されるインテークマニ−ホールドを例示する
(図4参照)。
【0010】(1)成形型
先ず、後述する充填工程で使用される成形型について説
明する。この成形型10は、図1、2に示すように、一
対の上下成形型11、12より構成されている。この上
成形型11は、後述する一対の凹状成形体の衝合方向
(図中、符号Pで示す矢印方向)と略直交する方向にス
ライド可能な一対のスライドコア111、112を有し
ている。また、下成形型12は、上記上成形型11と略
同様にして、衝合方向に略直交する方向にスライド可能
な一対のスライドコア121、122を有している。こ
れら各スライドコア111、112、121、122
は、所定の表面粗さ(面粗度)を有するようにその全面
域に微小な凹凸を形成してなる粗面13を有している
(図2、3参照)。この表面粗さは十点平均粗さ(R
z)で約100μmである。また、下成形型12は、後
述する凹状成形体の筒状部に対応する位置で、衝合方向
に略直交する方向にスライド移動可能なスライドコア1
23を有している。尚、スライドコア121は、スライ
ドコア123を衝合方向と略直交する方向へスライド移
動させた後、衝合方向に僅かにスライド移動できるよう
になっている。
明する。この成形型10は、図1、2に示すように、一
対の上下成形型11、12より構成されている。この上
成形型11は、後述する一対の凹状成形体の衝合方向
(図中、符号Pで示す矢印方向)と略直交する方向にス
ライド可能な一対のスライドコア111、112を有し
ている。また、下成形型12は、上記上成形型11と略
同様にして、衝合方向に略直交する方向にスライド可能
な一対のスライドコア121、122を有している。こ
れら各スライドコア111、112、121、122
は、所定の表面粗さ(面粗度)を有するようにその全面
域に微小な凹凸を形成してなる粗面13を有している
(図2、3参照)。この表面粗さは十点平均粗さ(R
z)で約100μmである。また、下成形型12は、後
述する凹状成形体の筒状部に対応する位置で、衝合方向
に略直交する方向にスライド移動可能なスライドコア1
23を有している。尚、スライドコア121は、スライ
ドコア123を衝合方向と略直交する方向へスライド移
動させた後、衝合方向に僅かにスライド移動できるよう
になっている。
【0011】(2)合成樹脂製中空成形体の製造
本発明に係る中空成形体の製造方法は、図1、2に示す
ように、一対の2つ割り凹状成形体2a、2bの各衝合
部3a、3bを衝合して、この一対の凹状成形体2a、
2b間に中空部6を形成すると共に、各衝合部3a、3
b間に横断面略矩形状の中空状流路4を形成する衝合工
程と、前記成形型10によって一対の凹状成形体2a、
2bを衝合方向から挟持した状態で、中空状流路4に溶
融樹脂を充填する充填工程とを備えている。そして、充
填工程における溶融樹脂が固化してなる接合樹脂5によ
って一対の凹状成形体2a、2bが接合され中空成形体
1が得られることとなる。
ように、一対の2つ割り凹状成形体2a、2bの各衝合
部3a、3bを衝合して、この一対の凹状成形体2a、
2b間に中空部6を形成すると共に、各衝合部3a、3
b間に横断面略矩形状の中空状流路4を形成する衝合工
程と、前記成形型10によって一対の凹状成形体2a、
2bを衝合方向から挟持した状態で、中空状流路4に溶
融樹脂を充填する充填工程とを備えている。そして、充
填工程における溶融樹脂が固化してなる接合樹脂5によ
って一対の凹状成形体2a、2bが接合され中空成形体
1が得られることとなる。
【0012】上記衝合工程では、各衝合部3a、3bを
構成する、中空部6寄りの部位で衝合する内側衝合部3
1a、31bと、中空部6から外方へ離れた部位で衝合
する外側衝合部32a、32bと、これら内側衝合部3
1a、31bと外側衝合部32a、32bとを連絡する
連絡部33a、33bとによって、その流路方向の両端
側のみを開放した閉空間としての上記中空状流路4が形
成される。また、内側衝合部31aの凹部8と内側衝合
部31bの凸部9とを嵌合させている。さらに、上記充
填工程では、前記スライドコア123によって凹状成形
体2bに形成される衝合方向に略直交する方向の筒状部
16(バックアップ部として例示する。)が支持されて
いる。また、前記各スライドコア111、112、12
1、122の各粗面13は、各衝合部3a、3bの衝合
方向に略直交する平面である外面側7に圧接している。
構成する、中空部6寄りの部位で衝合する内側衝合部3
1a、31bと、中空部6から外方へ離れた部位で衝合
する外側衝合部32a、32bと、これら内側衝合部3
1a、31bと外側衝合部32a、32bとを連絡する
連絡部33a、33bとによって、その流路方向の両端
側のみを開放した閉空間としての上記中空状流路4が形
成される。また、内側衝合部31aの凹部8と内側衝合
部31bの凸部9とを嵌合させている。さらに、上記充
填工程では、前記スライドコア123によって凹状成形
体2bに形成される衝合方向に略直交する方向の筒状部
16(バックアップ部として例示する。)が支持されて
いる。また、前記各スライドコア111、112、12
1、122の各粗面13は、各衝合部3a、3bの衝合
方向に略直交する平面である外面側7に圧接している。
【0013】(3)実施例の効果
以上のように上記実施例の中空成形体の製造方法では、
充填工程において、スライドコア123によって凹状成
形体2bの筒状部16を支持すると共に、各スライドコ
ア111、112、121、122の各粗面13で、各
衝合部3a、3bの外面側7を圧接するようにしたの
で、各粗面13の外面側7への食い込みによる両者の摩
擦抵抗によって、衝合部3a、3b全体を強固に保持す
ることができ、溶融樹脂の成形圧力を比較的大きな圧力
としても、内側衝合部31a、31bの中空部6側への
変形が抑制される。従って、一対の凹状成形体2a、2
bの接合強度をより向上させ、かつ、内側衝合部31
a、31bの中空部6側への変形を抑制して、バックア
ップ部を有する中空成形体1を製造できる。
充填工程において、スライドコア123によって凹状成
形体2bの筒状部16を支持すると共に、各スライドコ
ア111、112、121、122の各粗面13で、各
衝合部3a、3bの外面側7を圧接するようにしたの
で、各粗面13の外面側7への食い込みによる両者の摩
擦抵抗によって、衝合部3a、3b全体を強固に保持す
ることができ、溶融樹脂の成形圧力を比較的大きな圧力
としても、内側衝合部31a、31bの中空部6側への
変形が抑制される。従って、一対の凹状成形体2a、2
bの接合強度をより向上させ、かつ、内側衝合部31
a、31bの中空部6側への変形を抑制して、バックア
ップ部を有する中空成形体1を製造できる。
【0014】また、衝合工程において、内側衝合部31
aの凹部8と内側衝合部31bの凸部9とを嵌合させて
いるので、充填工程において各内側衝合部31a、31
bの中空部6側への変形がより抑制される。さらに、衝
合工程で形成される中空状流路4は、その流路方向の両
端側のみを開放した閉空間として形成され、しかも比較
的単純な横断面矩形状を有する空間形状に形成されてい
るので、充填工程において溶融樹脂が成形型10に直接
接触して局部的に急冷されることなく、中空状流路4内
をより円滑に充填流動して固化される。その結果、一対
の凹状成形体2a、2bの接合強度をより向上させるこ
とができる。
aの凹部8と内側衝合部31bの凸部9とを嵌合させて
いるので、充填工程において各内側衝合部31a、31
bの中空部6側への変形がより抑制される。さらに、衝
合工程で形成される中空状流路4は、その流路方向の両
端側のみを開放した閉空間として形成され、しかも比較
的単純な横断面矩形状を有する空間形状に形成されてい
るので、充填工程において溶融樹脂が成形型10に直接
接触して局部的に急冷されることなく、中空状流路4内
をより円滑に充填流動して固化される。その結果、一対
の凹状成形体2a、2bの接合強度をより向上させるこ
とができる。
【0015】本発明においては、前記実施例に限られ
ず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した
実施例とすることができる。即ち、本実施例では、複数
(4つ)のスライドコア111、112、121、12
2の全てに、所定の表面粗さを有する粗面13を形成す
るようにしたが、これに限定されず、例えば、片方の成
形型に設けられるスライドコア111、112(又はス
ライドコア121、122)にのみ粗面13を形成して
もよい。さらに、前記粗面13は、各スライドコア11
1、112、121、122において各衝合部3a、3
bの外面側7に対応する全面域に設定したり、各衝合部
3a、3bの外面側7に部分的に対応する局部面域に設
定したりできる。
ず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した
実施例とすることができる。即ち、本実施例では、複数
(4つ)のスライドコア111、112、121、12
2の全てに、所定の表面粗さを有する粗面13を形成す
るようにしたが、これに限定されず、例えば、片方の成
形型に設けられるスライドコア111、112(又はス
ライドコア121、122)にのみ粗面13を形成して
もよい。さらに、前記粗面13は、各スライドコア11
1、112、121、122において各衝合部3a、3
bの外面側7に対応する全面域に設定したり、各衝合部
3a、3bの外面側7に部分的に対応する局部面域に設
定したりできる。
【0016】また、上記実施例では、アンダカット部と
して筒状部16を例示したが、これに限定されず、アン
ダカット部として単純なピン部や孔部等であってもよい
し、また、その設定個数も適宜変更できる。また、上記
実施例では、衝合方向に略直交する方向のアンダカット
部を例示したが、これに限定されず、衝合方向に所定の
角度をもって傾斜するアンダカット部としてもよい。ま
た、上記実施例における充填工程において、中空部6に
圧縮空気を導入してこの中空部6の内圧を高めるように
してもよい。これにより、内側衝合部31a、31bの
中空部6側への変形をより抑制することができる。ま
た、上記実施例では、略矩形状断面の中空状流路4を例
示したが、これに限定されず、例えば、略D字状の中空
状流路としてもよい。略矩形状断面さらに、上記実施例
では、本発明に係る合成樹脂製中空成形体を、直線状部
と湾曲状部とからなる成形体(インテークマニーホール
ド)に適用した態様を例示したが、これに限定されず、
直線状部のみからなる成形体(例えば、オイルトレー
ナ)や湾曲状部のみからなる成形体に適用することがで
きる。
して筒状部16を例示したが、これに限定されず、アン
ダカット部として単純なピン部や孔部等であってもよい
し、また、その設定個数も適宜変更できる。また、上記
実施例では、衝合方向に略直交する方向のアンダカット
部を例示したが、これに限定されず、衝合方向に所定の
角度をもって傾斜するアンダカット部としてもよい。ま
た、上記実施例における充填工程において、中空部6に
圧縮空気を導入してこの中空部6の内圧を高めるように
してもよい。これにより、内側衝合部31a、31bの
中空部6側への変形をより抑制することができる。ま
た、上記実施例では、略矩形状断面の中空状流路4を例
示したが、これに限定されず、例えば、略D字状の中空
状流路としてもよい。略矩形状断面さらに、上記実施例
では、本発明に係る合成樹脂製中空成形体を、直線状部
と湾曲状部とからなる成形体(インテークマニーホール
ド)に適用した態様を例示したが、これに限定されず、
直線状部のみからなる成形体(例えば、オイルトレー
ナ)や湾曲状部のみからなる成形体に適用することがで
きる。
【0017】また、上記中空成形体の製造方法として
は、各種射出成形法を採用することができるが、上記各
工程を効率良く実施し得るといった観点から、可動型を
直線状にスライドさせるダイスライド・インジェクショ
ン法や可動型を面状に回転させるダイロータリインジェ
クション法と称される射出成形法等を採用することが好
ましい。また、上記凹状成形体及び溶融樹脂としては、
例えば、ガラス繊維や炭素繊維等の補強繊維で強化され
たポリアミド、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑
性エンジニアリング樹脂を挙げることができる。さら
に、上記凹状成形体及び溶融樹脂としては、両者を異な
る種類の樹脂としてもよいが、同種の樹脂であることが
好ましい。
は、各種射出成形法を採用することができるが、上記各
工程を効率良く実施し得るといった観点から、可動型を
直線状にスライドさせるダイスライド・インジェクショ
ン法や可動型を面状に回転させるダイロータリインジェ
クション法と称される射出成形法等を採用することが好
ましい。また、上記凹状成形体及び溶融樹脂としては、
例えば、ガラス繊維や炭素繊維等の補強繊維で強化され
たポリアミド、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑
性エンジニアリング樹脂を挙げることができる。さら
に、上記凹状成形体及び溶融樹脂としては、両者を異な
る種類の樹脂としてもよいが、同種の樹脂であることが
好ましい。
【図1】充填工程で使用される成形型及び合成樹脂製中
空体の横断面図である。
空体の横断面図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】スライドコアを説明するための斜視図である。
【図4】インテークマニ−ホールドを示す斜視図であ
る。
る。
【図5】従来の中空成形体の製造方法を説明するための
説明図である。
説明図である。
1:合成樹脂製中空成形体、2a,2b:凹状成形体、
3a,3b:衝合部、4:中空状流路、7:外面側、1
0:成形型、111、112、121、122:スライ
ドコア、13:粗面、16:筒状部、P:衝合方向。
3a,3b:衝合部、4:中空状流路、7:外面側、1
0:成形型、111、112、121、122:スライ
ドコア、13:粗面、16:筒状部、P:衝合方向。
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フロントページの続き
Fターム(参考) 4F202 AD05 AD14 AG09 AG12 AG29
AH16 CA11 CB01 CB12 CB20
CK11 CK54 CQ01
4F206 AD05 AD14 AG09 AG12 AG29
AH16 JA07 JB12 JB14 JB15
JB20 JL02 JM04 JN11 JQ81
4F211 AD21 AD24 AG07 AG29 AH16
TA08 TC14 TD07 TH17 TN82
TN87
Claims (2)
- 【請求項1】 合成樹脂製の一対の凹状成形体の各衝合
部を衝合させて、該各衝合部の間に中空状流路を形成す
る衝合工程と、衝合方向と略直交する方向に移動可能な
スライドコアを有する成形型によって、前記一対の凹状
成形体を衝合方向から挟持した状態で、前記中空状流路
内に溶融樹脂を充填する充填工程とを備える合成樹脂製
中空成形体の製造方法であって、 前記充填工程において、前記スライドコアに設けられる
所定の表面粗さを有する粗面と、前記衝合部に設けられ
る衝合方向と略直交する平面である外面側とを圧接させ
ることを特徴とする合成樹脂製中空成形体の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の製造方法によって製造さ
れる合成樹脂製中空成形体であって、 衝合部に近接する位置にアンダカット部が形成されてい
ることを特徴とする合成樹脂製中空成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001363037A JP2003159722A (ja) | 2001-11-28 | 2001-11-28 | 合成樹脂製中空成形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001363037A JP2003159722A (ja) | 2001-11-28 | 2001-11-28 | 合成樹脂製中空成形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003159722A true JP2003159722A (ja) | 2003-06-03 |
Family
ID=19173449
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001363037A Pending JP2003159722A (ja) | 2001-11-28 | 2001-11-28 | 合成樹脂製中空成形体の製造方法及び合成樹脂製中空成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003159722A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017517448A (ja) * | 2014-05-07 | 2017-06-29 | アールピーシー ブラムラゲ ゲーエムベーハー | 容器の追加混合閉鎖装置 |
CN114502345A (zh) * | 2019-08-29 | 2022-05-13 | 东莞市精东钢塑胶电子制品有限公司 | 中空成形体成形模以及中空成形体的制造方法 |
-
2001
- 2001-11-28 JP JP2001363037A patent/JP2003159722A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017517448A (ja) * | 2014-05-07 | 2017-06-29 | アールピーシー ブラムラゲ ゲーエムベーハー | 容器の追加混合閉鎖装置 |
CN114502345A (zh) * | 2019-08-29 | 2022-05-13 | 东莞市精东钢塑胶电子制品有限公司 | 中空成形体成形模以及中空成形体的制造方法 |
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