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JP2003155384A - タイヤトレッド用ゴム組成物 - Google Patents

タイヤトレッド用ゴム組成物

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Publication number
JP2003155384A
JP2003155384A JP2001356589A JP2001356589A JP2003155384A JP 2003155384 A JP2003155384 A JP 2003155384A JP 2001356589 A JP2001356589 A JP 2001356589A JP 2001356589 A JP2001356589 A JP 2001356589A JP 2003155384 A JP2003155384 A JP 2003155384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silica
weight
surface area
parts
specific surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001356589A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirofumi Hayashi
浩文 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Tire and Rubber Co Ltd filed Critical Toyo Tire and Rubber Co Ltd
Priority to JP2001356589A priority Critical patent/JP2003155384A/ja
Publication of JP2003155384A publication Critical patent/JP2003155384A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性とウエットグリップ性を実質的に損
なうことなく低燃費性と低温性能を改良することができ
るタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。 【解決手段】 ゴム成分100重量部に対し、BET比
表面積が80〜160m/gの範囲にあり、BET比
表面積(m/g)に対するDBP吸油量(cm/1
00g)の比が1.3以上であり、かつ、シアーズ滴定
量(ml)とBET比表面積(m/g)との関係が下
記式(1)を満足するシリカを5〜120重量部含有
し、該シリカ100重量部に対してカップリング剤を2
〜25重量部含有するタイヤトレッド用ゴム組成物であ
る。 シアーズ滴定量≧0.0446×BET比表面積+7.0 … (1)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤトレッド用
ゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車用タイヤのトレッドにおいては、
近年、環境や安全に対する要求が大きくなっており、転
がり抵抗の低減による低燃費性や、グリップ性、特にす
べりやすい湿潤路面でのグリップ性(ウエットグリップ
性)と氷雪上路面でのグリップ性(低温性能、即ち低温
時での硬度やモジュラスが低い性能)が重要になってい
る。また、経済面や環境面から、ライフに影響する耐摩
耗性も重要である。ところが、これらの特性は背反する
ことが多い。
【0003】従来、タイヤトレッド用ゴム組成物におけ
る補強充填材としてはカーボンブラックが用いられてい
るが、これにシリカを一部又は全量置換し、シランカッ
プリング剤を添加することが提案されている(例えば、
特開平7−196850号公報など)。これにより、上
述した特性のバランスが向上するものの、先に述べた特
性を十分に満足するものではない。
【0004】また、カーボンブラックにシリカを導入し
たハイブリッド型フィラーも提案されているが(例え
ば、特開平8−277347号公報など)、低燃費性と
グリップ性のバランスでは、依然として要求を満たして
はいない。
【0005】また、特開2000−302912号公報
には、耐摩耗性等を向上するため、タイヤトレッドのゴ
ム組成物に添加するシリカについて、表面のシラノール
基密度や細孔分布を所定範囲に規定することが開示され
ている。しかしながら、同公報では、耐摩耗性と引張強
度についてしか言及されておらず、また、粒径が比較的
小さいシリカを対象としており、表面活性もそれほど大
きくないことから、低燃費性やグリップ性の点で市場の
要求を満足することは難しい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ゴム組成物において補
強充填材として用いられるシリカは、その充填率を下げ
たり、粒径を大きくすると、転がり抵抗が低減し、低温
性能は向上するが、その反面、ウエットグリップ性や耐
摩耗性が低下してしまう。また、シリカのストラクチャ
ーを大きくすることは、耐摩耗性の向上には有利である
が、ウエットグリップ性の向上にはそれほど有効ではな
い。
【0007】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
であり、耐摩耗性とウエットグリップ性を実質的に損な
うことなく低燃費性と低温性能を改良することができ、
これらの特性をバランスよく向上させることができるタ
イヤトレッド用ゴム組成物を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意検討の
結果、比較的大粒径でかつ表面活性の大きいシリカを用
いることにより、耐摩耗性とウエットグリップ性を実質
的に損なうことなく低燃費性と低温性能を効果的に向上
できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、ゴム成分100重量
部に対し、BET比表面積が80〜160m/gの範
囲にあり、かつ、シアーズ滴定量(ml)とBET比表
面積(m/g)との関係が下記式(1)を満足するシ
リカを5〜120重量部含有し、該シリカ100重量部
に対してカップリング剤を2〜25重量部含有すること
を特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物に関するもの
である。 シアーズ滴定量≧0.0446×BET比表面積+7.0 … (1)
【0010】前記シリカとしては、BET比表面積(m
/g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の
比DBP/BETが1.3以上である高ストラクチャー
品が好適である。
【0011】また、前記ゴム成分には、重量平均分子量
70万以上のポリマー、及び/又は、末端もしくは主鎖
にシリカのシラノール基と相互作用もしくは化学反応可
能な官能基を有するポリマーが30重量%以上配合され
ていることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施に関連する事
項について詳細に説明する。
【0013】本発明のゴム組成物に用いられるシリカ
(含水珪酸)は、BET比表面積が80〜160m
gの範囲にあるシリカである。BET比表面積は、この
値が大きいほどシリカの粒子径が小さいことを意味す
る。ここで、BETが160m/gを越えると、転が
り抵抗が高く、また低温性能も悪化してしまう。BET
が80m/g未満では、耐摩耗性が悪化し、またウエ
ットグリップ性も悪化してしまう。BETのより好まし
い下限は90m/gであり、より好ましい上限は13
0m/gである。
【0014】本発明に用いられるシリカは、また、シア
ーズ滴定量(ml)とBET比表面積(m/g)との
関係が下記式(1)を満足するものである。
【0015】 シアーズ滴定量≧0.0446×BET比表面積+7.0 … (1) シアーズ滴定量は、シリカ表面にシラノール基(Si-O
H)がどれだけ存在するかという指標であり、この値が
大きいほど、シリカ表面のシラノール基が多いこと、即
ち、シリカの表面活性が大きいことを意味する。
【0016】この式(1)は、比表面積が比較的小さい
シリカを用いるものでありながら、表面活性を大きくし
て耐摩耗性とウエットグリップ性の悪化を抑制するため
に規定したものである。すなわち、式(1)を満たさな
い場合、本発明のような比較的大粒径のシリカでは、ポ
リマーとの結合量が少なく補強力が劣り、また湿潤路面
の水膜とシラノール基のヒドロキシル(OH)部との相互作
用が少なく、しかもポリマーの結合量が少ないことから
シリカの再凝集を抑制する力が不足してミクロ分散性が
不十分であることにより、耐摩耗性やウエットグリップ
性が悪化してしまう。
【0017】シアーズ滴定量はBET比表面積が大きく
なるほど大きくなる傾向にあるが、従来のタイヤトレッ
ド用ゴム組成物において、BET比表面積に対し上記の
ような高いシアーズ滴定量を持つシリカは用いられてい
ない。従来は、シアーズ滴定量は本発明のものと同等で
あっても、比表面積が大きい(小粒径)のものが用いら
れている。つまり、従来のタイヤトレッド用ゴム組成物
において通常用いられているシリカでは、シアーズ滴定
量が0.0446×BET比表面積+5.7と同程度若しくはそ
れ以下であり、本発明で用いるシリカとは明らかに異な
るものである。BET比表面積が大きい(小粒径)のも
のは、むしろシリカのヒドロキシル部によって再凝集し
やすくなり、分散不良を起こして性能が低下する。
【0018】シアーズ滴定量とBET比表面積との関係
は、下記式(2)を満足することがより好ましい。 シアーズ滴定量≧0.0446×BET比表面積+7.5 … (2) この場合、比較的大粒径でありながら表面活性がより大
きいシリカを用いることになるので、耐摩耗性とウエッ
トグリップ性の低下を一層効果的に抑制することができ
る。
【0019】本発明では、BET比表面積(m/g)
に対するDBP吸油量(cm/100g)の比DBP
/BETが1.3以上である高ストラクチャーのシリカ
が好ましく用いられる。DBP/BETが1.3未満で
は、低温性能の向上効果や耐摩耗性の低下抑制効果が得
にくい。DBP/BETのより好ましい範囲は1.4〜
2.4である。なお、一般に、ストラクチャーの指標と
してはDBP吸油量が単独で用いられるが、本発明で
は、BET比表面積に対する比であるDBP/BETで
ストラクチャーの指標としている。これは、粒径が小さ
いものほど一定重量中の粒子数が多くなってその分だけ
DBP吸油量が高くなってしまうので、DBP吸油量単
独ではストラクチャーの度合がそのまま表現されないた
めである。
【0020】以上のように、シリカの粒子特性として、
比表面積が比較的小さいが、ストラクチャーが高く、表
面活性が大きいものを使用することにより、シリカが物
理的又は化学的にポリマーと結合し、低い転がり抵抗で
ありながら、耐摩耗性の低下を抑制することができる。
また、ポリマーとシリカの結合量が多くなることで、シ
リカの再凝集を抑制することによるミクロ分散性が向上
し、湿潤路面の水膜とシラノール基のOH部との相互作用
により、耐摩耗性やウエットグリップ性の低下を抑制し
ながら、低温性能を向上することができる。
【0021】本発明のゴム組成物に用いられるカップリ
ング剤は、シリカとゴム成分であるポリマーとを結合さ
せるものであれば、特に限定されることなく公知のもの
を用いることができる。具体的には、スルフィド、アミ
ノ基、メルカプト基、ビニル基、メタクリル基、エポキ
シ基などのポリマーと反応し得る有機部と、ハロゲンや
アルコキシ基などを有する有機シラン化合物が挙げら
れ、トリアルコキシシラン類が一般的に用いられ、ビス
−(3−トリエトキシシリルプロピル)S(x=2〜
5)のスルフィド基がテトラスルフィドやジスルフィド
のものが最も多く使用される。
【0022】本発明のゴム組成物において、ゴム成分で
あるポリマーとしては、天然ゴム、ブタジエンゴム、ス
チレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、イソプレンゴ
ム、クロロプレンゴム等のジエン系合成ゴムが挙げら
れ、更にポリイソブチレン系ゴムなどの他の合成ゴムも
挙げられる。これらは1種のみで用いても、あるいは2
種以上併用してもよい。
【0023】該ゴム成分には、(A)重量平均分子量7
0万以上のポリマー、及び/又は、(B)末端もしくは
主鎖にシリカのシラノール基と相互作用もしくは化学反
応可能な官能基を有するポリマーが、30重量%以上配
合されていることが好ましい。より好ましくは50重量
%以上配合されていることである。
【0024】上記(A)を配合した場合、分子量の大き
いポリマーでは単位重量当たりの自由末端が少なくなる
ので、それだけポリマー同士の内部摩擦を小さくするこ
とができ、転がり抵抗を低下させることができる。ま
た、ポリマー鎖が長くなることで、ポリマー同士の絡み
合いが増え、耐摩耗性が向上する。ポリマー(A)の重
量平均分子量はより好ましくは85万以上である。
【0025】上記(B)を配合した場合、ポリマーとシ
リカとの相互作用が高まり、補強性が向上することで耐
摩耗性が向上する。また、シリカとの相互作用によって
シリカとポリマーが動きにくくなり内部摩擦が減少する
ことで、転がり抵抗を低減することができる。特に、ポ
リマー(B)が末端又は末端近くに官能基を持つ場合、
内部摩擦を起こしやすい末端の動きが規制されるので、
より効果的にポリマー同士の内部摩擦が低減される。こ
こで、シリカ表面のシラノール基との相互作用もしくは
化学反応可能な官能基としては、特にこれらに限定され
るものではないが、例として、アミノ基、ヒドロキシル
基、カルボキシル基、ハロゲン、アルコキシ基などが挙
げられる。ポリマー(B)の具体例としては、末端又は
主鎖がアルコキシ基で変性された変性スチレンブタジエ
ンゴム、イソブチレン−パラメチルスチレン共重合体の
ハロゲン化物などが挙げられる。
【0026】また、上記した特定のシリカにこれらポリ
マー(A)及び/又は(B)を組み合わせることによ
り、以下の作用効果も奏される。上記シリカの特性を最
大限発揮させるためにはシリカをゴム中に更に均一に分
散させる必要があるが、シリカは表面のシラノール基同
士で結合して再凝集しやすく、これを防ぐためにシリカ
の拡散を抑える必要がある。そのための手法としては、
配合系の粘度を上昇させたり、シリカをポリマーで化学
的・物理的に包み込むことで見かけのサイズを大きくし
て、拡散を抑えたり、またシリカを固定化することが考
えられる。これに関し、ポリマー(A)では、分子量が
増加することで配合系の粘度を上昇させることができ、
ポリマー(B)では、シリカとの反応により配合系の粘
度を上昇させることができる。また、ポリマー(A)で
は、高分子量とすることでシリカに対するポリマーの物
理的な絡み合いを増やして動きにくくし、かつ、上記見
かけのサイズを大きくすることで動きにくくすることが
でき、ポリマー(B)では、官能基との相互作用や反応
によってシリカの周りに層を形成し、上記見かけのサイ
ズを大きくして動きにくくし、かつ、官能基がシリカを
アンカーのように固定化することができる。以上より、
これら特定のポリマーを用いることで上記シリカの分散
性を飛躍的に向上することができる。
【0027】本発明のゴム組成物において、上記シリカ
はゴム成分(ポリマー)100重量部に対して5〜12
0重量部配合される。シリカの配合量が5重量部未満で
は上記した各性能を発揮させることができず、また、1
20重量部を越えると転がり抵抗や低温性能が悪化す
る。好ましくは、15〜90重量部配合することであ
る。また、カップリング剤は、シリカ100重量部に対
して2〜25重量部、好ましくは4〜15重量部配合さ
れる。
【0028】本発明のゴム組成物には、上記した各成分
の他に、加硫剤、加硫促進剤、着色剤、補強剤、老化防
止剤、カーボンブラック等のシリカ以外の充填剤、軟化
剤、可塑剤、活性剤、滑剤等の各種添加剤を必要に応じ
て添加することができる。シリカとカーボンブラックの
配合割合は、重量比でシリカ/カーボンブラック=10
0/0〜20/80であることが好ましい。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。
【0030】シリカ特性の測定方法、及び、タイヤ性能
の評価方法は以下の通りである。
【0031】BET比表面積:BET法の一点値により
測定した。
【0032】DBP吸油量:JIS K−5101に準
拠して測定した。
【0033】シアーズ滴定量:G. W. Sears, Analytica
l Chemistry, Vol. 28, No. 12, 1982-83 (1956) によ
り測定。
【0034】ウエットグリップ性:タイヤサイズ185
/70R14のタイヤにて、トレーラーに装着し、64
km/hにてロックさせて、その時のピーク摩耗係数を
測定した。試験例1では比較例1を100とし、試験例
2では比較例4を100として指数表示した。数字が大
きいほどウエットグリップ性が良好であることを示す。
【0035】転がり抵抗性:タイヤサイズ185/70
R14のタイヤにて、一軸ドラム試験機で80km/
h、空気圧230kPa、荷重400kgの条件にて転
がり抵抗を測定した。試験例1では比較例1を100と
し、試験例2では比較例4を100として指数表示し
た。数字が小さいほど転がり抵抗が小さいことを示す。
【0036】低温性能:ゴム試験片(160℃×20分
プレス加硫)にて、0℃時のE’を粘弾性スペクトロメ
ーターを用いて、初期歪3%、動的歪±1.5%、周波
数50Hzの条件で測定した。試験例1では比較例1を
100とし、試験例2では比較例4を100として指数
表示した。数字が小さいほど低温性能が良好であること
を示す。
【0037】耐摩耗性:ゴム試験片(160℃×20分
プレス加硫)にて、ランボーン摩耗試験機を用いて、温
度23℃、スリップ率50%の条件で摩耗損失体積を測
定した。試験例1では比較例1を100とし、試験例2
では比較例4を100として指数表示した。数字が大き
いほど耐摩耗性が良好であることを示す。
【0038】シリカとしては下記表1に示す3種類のシ
リカを用いた。シリカ(1)はタイヤトレッド用ゴム組
成物に配合するシリカとして汎用されている日本シリカ
工業(株)製「Nipsil AQ」である。
【0039】
【表1】
【0040】ゴム成分としては以下の5種のポリマーを
用いた。
【0041】SSBR(1):溶液重合により製造され
た重量平均分子量90万のスチレンブタジエンゴム SSBR(2):溶液重合により製造された重量平均分
子量65万のスチレンブタジエンゴムであり、ポリマー
鎖の末端がアルコキシ基で変性されたもの SSBR(3):溶液重合により製造された重量平均分
子量60万のスチレンブタジエンゴム NR:重量平均分子量100万の天然ゴム BR:重量平均分子量45万のブタジエンゴム。
【0042】〔試験例1:実施例1〜3及び比較例1〜
3〕ゴム成分及び充填材を下記表2に示す配合処方(重
量部)にて配合し、また、シランカップリング剤として
ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスル
フィド(デグッサ社製「Si69」)を8重量部と、その他
の添加剤として、アロマ油を30重量部、亜鉛華を2重
量部、ステアリン酸を2重量部、老化防止剤6PPDを
2重量部、ワックスを1.5重量部、イオウを2重量
部、加硫促進剤CBSを1.5重量部、及び加硫促進剤
DPGを2重量部、それぞれ添加して、実施例1〜3及
び比較例1〜3のゴム組成物を調製した。得られたゴム
組成物を評価した結果を表2に示す。
【0043】
【表2】 表2に示されるように、本発明の粒子特性を満足するシ
リカ(3)を用いた実施例では、耐摩耗性とウエットグ
リップ性を実質的に損なうことなく低燃費性と低温性能
を改良することができた。そして、特に、このシリカ
(3)と上記特定のポリマーを組み合わせた実施例2,
3では、耐摩耗性とウエットグリップ性を損なうことな
く低燃費性と低温性能を飛躍的に改善することができ
た。
【0044】〔試験例2:実施例4及び比較例4,5〕
ゴム成分及び充填材を下記表3に示す配合処方(重量
部)にて配合し、また、シランカップリング剤としてビ
ス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフ
ィド(デグッサ社製「Si69」)を2重量部と、その他の
添加剤として、アロマ油を30重量部、亜鉛華を2重量
部、ステアリン酸を2重量部、老化防止剤6PPDを2
重量部、ワックスを1.5重量部、イオウを1.5重量
部、加硫促進剤CBSを1.2重量部、及び加硫促進剤
DPGを0.8重量部、それぞれ添加して、実施例4及
び比較例4,5のゴム組成物を調製し、性能を評価した
結果を表3に示す。なお、表3中のカーボンブラック
は、三菱化成(株)製「ダイヤブラックN」である。
【0045】
【表3】
【0046】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、比較的
大粒径でかつ表面活性の大きいシリカを用いることによ
り、耐摩耗性とウエットグリップ性を実質的に損なうこ
となく低燃費性と低温性能を改良することができ、これ
らの特性をバランスよく向上させることができる。
【0047】また、特に、この特定のシリカに高分子量
ポリマーやシリカと親和性の高い官能基を持つポリマー
を組み合わせることで、シリカとポリマーとの物理的な
絡み合いや化学的な結合が大幅に増加して、低い転がり
抵抗を持つものでありながら、耐摩耗性の低下を抑制す
ることができる。また、該ポリマー特性により、シリカ
の分散性が向上して、耐摩耗性の低下が抑制され、ウエ
ットグリップ性や低温性能を向上することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101:00)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴム成分100重量部に対し、BET比表
    面積が80〜160m/gの範囲にあり、かつ、シア
    ーズ滴定量(ml)とBET比表面積(m/g)との
    関係が下記式(1)を満足するシリカを5〜120重量
    部含有し、該シリカ100重量部に対してカップリング
    剤を2〜25重量部含有することを特徴とするタイヤト
    レッド用ゴム組成物。 シアーズ滴定量≧0.0446×BET比表面積+7.0 … (1)
  2. 【請求項2】前記シリカは、BET比表面積(m
    g)に対するDBP吸油量(cm/100g)の比D
    BP/BETが1.3以上のものであることを特徴とす
    る請求項1記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. 【請求項3】前記シリカは、シアーズ滴定量(ml)と
    BET比表面積(m/g)との関係が下記式(2)を
    満足するものであることを特徴とする請求項1又は2記
    載のタイヤトレッド用ゴム組成物 シアーズ滴定量≧0.0446×BET比表面積+7.5 … (2)
  4. 【請求項4】重量平均分子量70万以上のポリマー、及
    び/又は、末端もしくは主鎖にシリカのシラノール基と
    相互作用もしくは化学反応可能な官能基を有するポリマ
    ーが、前記ゴム成分中に30重量%以上配合されたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤト
    レッド用ゴム組成物。
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