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JP2003155381A - 重合体混合物及びそれを用いたゴム組成物 - Google Patents

重合体混合物及びそれを用いたゴム組成物

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Publication number
JP2003155381A
JP2003155381A JP2001357042A JP2001357042A JP2003155381A JP 2003155381 A JP2003155381 A JP 2003155381A JP 2001357042 A JP2001357042 A JP 2001357042A JP 2001357042 A JP2001357042 A JP 2001357042A JP 2003155381 A JP2003155381 A JP 2003155381A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polymer
conjugated diene
carbon atoms
lithium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001357042A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Kondo
肇 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2001357042A priority Critical patent/JP2003155381A/ja
Publication of JP2003155381A publication Critical patent/JP2003155381A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定のイミノ基又はアミノ基含有ヒドロカル
ビルオキシシラン化合物で変性した共役ジエン系重合体
のムーニー粘度の経時的上昇を、加硫ゴム物性に悪影響
を及ぼすことなく、効果的に抑制すること。 【解決手段】 特定のイミノ基又はアミノ基含有ヒドロ
カルビルオキシシラン化合物で変性した共役ジエン系重
合体に、該重合体の活性末端1モル当たり、0.2〜1
0モル量の炭素数が5又は6の糖類の脂肪酸エステル又
はその水素化物を混合してなることを特徴とする重合体
混合物、及びこれを用いたゴム組成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、重合体混合物及び
それを用いたゴム組成物に関する。さらに詳しくは、本
発明は、ゴム成分として、低発熱性(低燃費性)などに
優れた特定の末端共役ジエン系変性重合体に、特定の脂
肪酸エステルを添加することにより、ムーニー粘度の経
時的上昇が抑制された重合体混合物、及びこれを用いた
ゴム組成物並びに空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギーの社会的な要請に関
連して、自動車の低燃費化に対する要求はより過酷なも
のとなりつつある。このような要求に対応するため、タ
イヤ性能についても転がり抵抗の減少が求められてきて
いる。タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては、タイ
ヤ構造の最適化による手法についても検討されてきたも
のの、ゴム組成物としてより発熱の少ない材料を用いる
ことが最も一般的な手法として行われている。このよう
な発熱の少ないゴム組成物を得るために、これまで、ゴ
ム組成物に使用する充填材の分散性を高める技術開発が
数多くなされてきた。その中でも特に、リチウム化合物
を用いたアニオン重合で得られるジエン系重合体の重合
活性末端を充填材と相互作用を持つ官能基にて修飾する
方法が、最も一般的になりつつある。
【0003】このような事情のもとで、本発明者らは、
先に特定のイミノ基又はアミノ基含有ヒドロカルビルオ
キシシラン化合物で反応処理した共役ジエン系変性重合
体とシリカを配合したゴム組成物を提案した(特開平1
1−316579号公報,特開平11−343367号
公報など)。このゴム組成物は、優れた低発熱性と共
に、良好な破壊特性,耐摩耗性と加工性を有している
が、この共役ジエン系変性重合体は、ムーニー粘度の経
時的安定性は必ずしも十分ではなく、該重合体の良好な
品質を長期間維持することが困難な場合があった。これ
は、共役ジエン系変性重合体の末端に存在するSiOR
基(Rはヒドロカルビル基)の加水分解により生じた末
端SiOH基が、他の分子末端SiOR基と反応して、
Si−O−Siのポリマー間結合が生成することが一因
と考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、特定のイミノ基又はアミノ基含有ヒドロカル
ビルオキシシラン化合物で変性した共役ジエン系重合体
のムーニー粘度の経時的上昇が抑制された重合体混合物
を提供すると共に、該重合体混合物を用いて優れた低燃
費性、破壊特性及び耐摩耗性をも有するゴム組成物を提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、ゴム成分と
して、特定のイミノ基又はアミド基含有ヒドロカルビル
オキシシラン化合物で末端処理された共役ジエン系変性
重合体に、特定の脂肪酸エステルを添加することによ
り、その目的を達成し得ることを見出した。
【0006】本発明は、かかる知見に基づいて完成した
ものである。すなわち、本発明は、(A)重合活性末端
に、一般式(I)
【化3】 (式中、R1及びR2は、それぞれ炭素数1〜18の一価
の炭化水素基、A1は炭素数1〜20の二価の炭化水素
基、R3及びR4は、それぞれ水素原子、又は無置換若し
くは置換アミノ基及び/又はエーテル基を有していても
よい炭素数1〜18の一価の炭化水素基、nは1〜3の
整数を示し、R1Oが複数ある場合、各R1Oはたがいに
同一でも異なっていてもよく、R2が複数ある場合、各
2はたがいに同一でも異なっていてもよい。また、R3
およびR4はたがいに同一でも異なっていてもよく、さ
らにたがいに結合して環構造を形成していてもよい。)
で表されるイミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化
合物、又は一般式(II)
【化4】 (式中、R5及びR6は、それぞれ炭素数1〜18の一価
の炭化水素基、A2は炭素数1〜20の二価の炭化水素
基、R7及びR8は、それぞれ無置換若しくは置換アミノ
基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数1〜
18の一価の炭化水素基、mは1〜3の整数を示し、R
5Oが複数ある場合、各R5Oはたがいに同一でも異なっ
ていてもよく、R6が複数ある場合、各R6はたがいに同
一でも異なっていてもよい。また、R7およびR8はたが
いに同一でも異なっていてもよく、さらにたがいに結合
して、R7及びR8が結合する窒素原子と共に、飽和又は
不飽和の環構造を形成していてもよい。)で表されるア
ミノヒドロカルビルオキシシラン化合物、を反応させて
なる共役ジエン系変性重合体と、(B)前記共役ジエン
系重合体の活性末端1モル当たり、0.2〜10モル量
の炭素数が5又は6の糖類の脂肪酸エステル又はその水
素化物を混合してなることを特徴とする重合体混合物を
提供するものである。
【0007】また本発明は、ゴム成分中に、前記重合体
混合物を少なくとも20重量%含有するゴム組成物、及
びこれを用いた空気入りタイヤを提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、(A)成分と
して、共役ジエン系変性重合体が用いられる。上記共役
ジエン系変性重合体は、重合活性末端を、特定構造のイ
ミノ基又はアミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化
合物で変性して得られる。このような共役ジエン系重合
体は、例えばリチウム化合物を重合開始剤とし、共役ジ
エン化合物の少なくとも一種又は共役ジエン化合物と芳
香族ビニル化合物をアニオン重合させることにより、製
造することができる。上記共役ジエン化合物としては、
例えば1,3−ブタジエン;イソプレン;1,3−ペン
タジエン;2,3−ジメチルブタジエン;2−フェニル
−1,3−ブタジエン;1,3−ヘキサジエンなどが挙
げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよいが、これらの中で、1,3−ブ
タジエンが特に好ましい。
【0009】また、これらの共役ジエン化合物との共重
合に用いられる芳香族ビニル化合物としては、例えばス
チレン;α−メチルスチレン;1−ビニルナフタレン;
3−ビニルトルエン;エチルビニルベンゼン;ジビニル
ベンゼン;4−シクロヘキシルスチレン;2,4,6−
トリメチルスチレンなどが挙げられる。これらは単独で
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい
が、これらの中で、スチレンが特に好ましい。
【0010】さらに、単量体として共役ジエン化合物と
芳香族ビニル化合物を用いて共重合を行う場合、それぞ
れ1,3−ブタジエン及びスチレンの使用が、単量体の
入手の容易さなどの実用性の面、及びアニオン重合特性
がリビング性などの点で優れることなどから、特に好適
である。重合開始剤のリチウム化合物としては、ヒドロ
カルビルリチウム及びリチウムアミド化合物が好ましく
用いられ、前者のヒドロカルビルリチウムを用いる場合
には、一方の末端に水素原子を有し、かつ他方の末端が
重合活性末端である共役ジエン系重合体が得られる。ま
た、後者のリチウムアミド化合物を用いる場合には、一
方の末端に窒素含有基を有し、他方の末端が重合活性末
端である共役ジエン系重合体が得られる。上記ヒドロカ
ルビルリチウムとしては、炭素数2〜20のヒドロカル
ビル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウ
ム,n−プロピルリチウム,イソプロピルリチウム,n
−ブチルリチウム,sec−ブチルリチウム,tert
−オクチルリチウム,n−デシルリチウム,フェニルリ
チウム,2−ナフチルリチウム,2−ブチル−フェニル
リチウム,4−フェニル−ブチルリチウム,シクロヘキ
シルリチウム,シクロペンチルリチウム,ジイソプロペ
ニルベンゼンとブチルリチウムとの反応生成物などが挙
げられるが、これらの中で、n−ブチルリチウムが好ま
しい。
【0011】一方、リチウムアミド化合物としては、例
えばリチウムヘキサメチレンイミド,リチウムピロリジ
ド,リチウムピペリジド,リチウムヘプタメチレンイミ
ド,リチウムドデカメチレンイミド,リチウムジメチル
アミド,リチウムジエチルアミド,リチウムジブチルア
ミド,リチウムジプロピルアミド,リチウムジヘプチル
アミド,リチウムジヘキシルアミド,リチウムジオクチ
ルアミド,リチウムジ−2−エチルヘキシルアミド,リ
チウムジデシルアミド, リチウム−N−メチルピペラ
ジド,リチウムエチルプロピルアミド,リチウムエチル
ブチルアミド,リチウムメチルブチルアミド,リチウム
エチルベンジルアミド,リチウムメチルフェネチルアミ
ド等が挙げられる。これらの中で、リチウムヘキサメチ
レンイミド,リチウムピロリジド,リチウムピペリジ
ド,リチウムヘプタメチレンイミド,リチウムドデカメ
チレンイミドなどの環状リチウムアミドが好ましく、特
にリチウムヘキサメチレンイミド及びリチウムピロリジ
ドが好適である。
【0012】前記リチウム化合物を重合開始剤として用
い、アニオン重合によって共役ジエン系重合体を製造す
る方法としては特に制限はなく、従来公知の方法を用い
ることができる。具体的には、反応に不活性な有機溶
剤、例えば脂肪族,脂環族,芳香族炭化水素化合物など
の炭化水素系溶剤中において、共役ジエン化合物の少な
くとも一種又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物
を、前記リチウム化合物を重合開始剤として、所望によ
り、用いられるランダマイザーの存在下にアニオン重合
させることにより、目的の共役ジエン系重合体が得られ
る。この重合反応における温度は、好ましくは−80〜
150℃、更に好ましくは−20〜100℃の範囲で選
定される。重合反応は、発生圧力下で行うことができる
が、通常は単量体を実質的に液相に保つに十分な圧力で
操作することが望ましい。すなわち、圧力は重合される
個々の物質や、用いる重合媒体及び重合温度にもよる
が、所望ならばより高い圧力を用いることができ、この
ような圧力は重合反応に関して不活性なガスで反応器を
加圧する等の適当な方法で得られる。
【0013】本発明において、ゴム成分に用いられる共
役ジエン系変性重合体は、前記のようにして得られた、
重合開始末端に炭化水素基又は窒素含有基を有する共役
ジエン系重合体の重合活性末端に、一般式(I)
【0014】
【化5】
【0015】で表されるイミノ基含有ヒドロカルビルオ
キシシラン化合物を反応させることにより、又は一般式
(II)
【0016】
【化6】
【0017】で表されるアミノ基含有ヒドロカルビルオ
キシシラン化合物を反応させることにより、得られる。
前記一般式(I)において、R1及びR2は、それぞれ炭
素数1〜18の一価の炭化水素基を示す。この一価の炭
化水素基としては、例えば炭素数1〜18のアルキル
基,炭素数2〜18のアルケニル基,炭素数6〜18の
アリール基,炭素数7〜18のアラルキル基などを挙げ
ることができる。ここで、上記アルキル基及びアルケニ
ル基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであってもよ
く、その例としては、メチル基,エチル基,n−プロピ
ル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,
sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,
ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シク
ロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニ
ル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロ
ペンテニル基,シクロヘキセニル基などが挙げられる。
【0018】また、該アリール基の例としては、フェニ
ル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基などが挙げら
れる。さらに該アラルキル基は、芳香環上に低級アルキ
ル基などの置換基を有していてもよく、その例として
は、ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメチル基など
が挙げられる。A1は炭素数1〜20の二価の炭化水素
基を示す。この二価の炭化水素基としては、例えば炭素
数1〜20のアルキレン基,炭素数2〜20のアルケニ
レン基,炭素数6〜20のアリーレン基,炭素数7〜2
0のアラルキレン基などが挙げられるが、これらの中
で、炭素数1〜20のアルキレン基が好ましい。このア
ルキレン基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであっ
てもよいが、特に直鎖状のものが好適である。この直鎖
状のアルキレン基の例としては、メチレン基,エチレン
基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレ
ン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチ
レン基,ドデカメチレン基などが挙げられる。nは1〜
3の整数を示し、ROが複数ある場合、各ROはた
がいに同一でも異なっていてもよく、Rが複数ある場
合、各Rはたがいに同一でも異なっていてもよい。
【0019】一方、R及びRは、それぞれ水素原
子、又は無置換若しくは置換アミノ基及び/又はエーテ
ル基を有していてもよい炭素数1〜18の一価の炭化水
素基を示す。炭素数1〜18の一価の炭化水素基として
は、前記R及びRにおいて説明したとおりであり、
そして、このR及びRは、無置換若しくは置換アミ
ノ基又はエーテル基あるいはその両方を有していてもよ
い。また、R及びRはたがいに同一でも異なってい
てもよく、さらにたがいに結合して環構造を形成してい
てもよい。この環構造は、飽和若しくは不飽和の炭化水
素環構造であってもよく、また窒素原子及び/又は酸素
原子をヘテロ原子とする飽和若しくは不飽和の複素環構
造であってもよい。
【0020】前記一般式(I)において、A1に結合す
るイミノ基としては、例えばエチリデンアミノ基;1−
メチルプロピリデンアミノ基;1,3−ジメチルブチリ
デンアミノ基;1−メチルエチリデンアミノ基;4−
N,N−ジメチルアミノベンジリデンアミノ基;シクロ
ヘキシリデンアミノ基などを好ましく挙げることができ
る。この一般式(I)で表されるイミノ基含有ヒドロカ
ルビルオキシシラン化合物の例としては、N−(1,3
−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)
−1−プロパンアミン,N−(1−メチルエチリデン)
−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,
N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プ
ロパンアミン,N−(1−メチルプロピリデン)−3−
(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−
(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−
(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−
(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)
−1−プロパンアミン及びこれらのトリエトキシシリル
化合物に対応するトリメトキシシリル化合物,メチルジ
エトキシシリル化合物,エチルジエトキシシリル化合
物,メチルジメトキシシリル化合物,エチルジメトキシ
シリル化合物などが好ましく挙げられるが、これらの中
で特に、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリ
エトキシシリル)−1−プロパンアミン及びN−(1,
3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリ
ル)−1−プロパンアミンが好適である。
【0021】また、前記一般式(II)において、R5
びR6は、それぞれ前記R1及びR2の場合と同様であ
り、A2は前記A1の場合と同様である。また、R7及び
8は、前記R3及びR4の場合と同様であるが水素原子
は含まれない。該R7及びR8はたがいに同一でも異なっ
ていてもよく、さらにたがいに結合して、R7及びR8
結合する窒素原子と共に、飽和又は不飽和の環構造を形
成していてもよい。この一般式(II)で表されるアミノ
ヒドロカルビルオキシシラン化合物の中で、一般式(II
−a)
【0022】
【化7】
【0023】(式中、R9及びR10は、それぞれ炭素数
1〜18のアルキル基、炭素数3〜18のシクロアルキ
ル基又は炭素数7〜18のアラルキル基を示し、それら
はたがいに同一でも異なっていてもよく、R5,R6,A
2及びnは前記と同じである。)で表されるジ置換アミ
ノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物、あるいは
一般式(II−b)
【0024】
【化8】
【0025】(式中、Qは、窒素原子及び/又は酸素原
子の少なくとも1個で中断されていてもよい炭素数2〜
20のアルキレン基又はアルケニレン基を示し、R5
6,A 2及びnは前記と同じである。)で表される環状
アミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物を好ま
しく挙げることができる。上記一般式(II−b)で表さ
れる環状アミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合
物における環状アミノ基としては、例えば1−ピロリジ
ニル基,ピペリジノ基,1−ヘキサメチレンイミノ基,
1−ヘプタメチレンイミノ基,1−オクタメチレンイミ
ノ基,1−デカメチレンイミノ基,1−ドデカメチレン
イミノ基,1−テトラデカメチレンイミノ基,1−オク
タデカメチレンイミノ基などの1−ポリメチレンイミノ
基、さらには1−イミダゾリル基,4,5−ジヒドロ−
1−イミダゾリル基(2−イミダゾリン−1−イル
基),1−イミダゾリジニル基,1−ピペラジニル基,
モルホリノ基,4−オキサゾリン−3−イル基などが挙
げられるが、これらの中で、1−ヘキサメチレンイミノ
基及び4,5−ジヒドロ−1−イミダゾリル基が好まし
い。
【0026】前記一般式(II−a)で表されるジ置換ア
ミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物の例とし
ては、3−ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シ
ラン,3−ジメチルアミノプロピル(トリメトキシ)シ
ラン,3−ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シ
ラン,3−ジエチルアミノプロピル(トリメトキシ)シ
ラン,2−ジメチルアミノエチル(トリエトキシ)シラ
ン,2−ジメチルアミノエチル(トリメトキシ)シラ
ン,3−ジメチルアミノプロピル(ジエトキシ)メチル
シラン,3−ジブチルアミノプロピル(トリエトキシ)
シランなどが挙げられる。
【0027】また、前記一般式(II−b)で表される環
状アミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物の例
としては、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル
(トリエトキシ)シラン,3−(1−ヘキサメチレンイ
ミノ)プロピル(トリメトキシ)シラン,(1−ヘキサ
メチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シラン,(1
−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリエトキシ)シラ
ン,2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリエ
トキシ)シラン,2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エ
チル(トリメトキシ)シラン,3−(1−ピロリジニ
ル)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ピロ
リジニル)プロピル(トリメトキシ)シラン,3−(1
−ヘプタメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シ
ラン,3−(1−ドデカメチレンイミノ)プロピル(ト
リエトキシ)シラン,3−(1−ヘキサメチレンイミ
ノ)プロピル(ジエトキシ)メチルシラン,3−(1−
ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)エチル
シラン,1−[3−(トリエトキシシリル)プロピル]
−4,5−ジヒドロイミダゾール,1−[3−(トリメ
トキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾ
ール,3−[10−(トリエトキシシリル)デシル]−
4−オキサゾリンなどが挙げられる。
【0028】この一般式(II−b)で表される環状アミ
ノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物は、前記一
般式(II−a)で表されるジ置換アミノ基含有ヒドロカ
ルビルオキシシラン化合物よりも、効果の点で好まし
く、中でも、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピ
ル(トリエトキシ)シラン,(1−ヘキサメチレンイミ
ノ)メチル(トリメトキシ)シラン,1−[3−(トリ
エトキシシリル)プロピル]−4,5−ジヒドロイミダ
ゾール及び1−[3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル]−4,5−ジヒドロイミダゾールを好ましく挙げる
ことができる。特に1−[3−(トリエトキシシリル)
プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾールが、充填材
の分散効果及び補強効果の点で好適である。
【0029】前記のイミド基又はアミノ基含有ヒドロカ
ルビルオキシシラン化合物(以下、末端変性剤と称すこ
とがある。)を、共役ジエン系重合体の重合活性末端に
反応させる際、該末端変性剤の使用量は、共役ジエン系
重合体の製造に使用されるリチウム化合物のリチウム原
子1モルに対し、好ましくは0.25〜3.0モルであり、
更に好ましくは0.5〜1.5モルである。0.25モルより
少ない量ではカップリング反応に消費されるヒドロカル
ビルオキシ基の量が相対的に多くなり所望の物性を持つ
重合体を得ることが困難となる場合がある。また多量に
用いると過剰の末端変性剤が無駄になるとともに、末端
変性剤に含まれる不純物により、失活する重合活性末端
が増える可能性があり、実質的な変性効率が低下するこ
とがあるため好ましくない。また、この際の反応温度
は、共役ジエン系重合体の重合温度をそのまま用いるこ
とができる。具体的には30〜100℃が好ましい範囲
として挙げられる。30℃未満では重合体の粘度が上昇
しすぎる傾向があり、100℃を超えると、重合活性末
端が失活し易くなるので好ましくない。
【0030】前記の末端変性剤の共役ジエン系重合体の
重合活性末端への添加時期、方法については特に限定は
ないが一般的にこのような末端変性剤を用いる場合は、
重合終了後に行う場合が多い。このようにして得られた
共役ジエン系変性重合体の重合鎖末端変性基の分析は高
速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて行うこ
とができる。前記共役ジエン系変性重合体は、示差走査
熱量計(DSC)にて測定したガラス転移点(Tg)が
−90℃から−30℃であることが好ましい。通常のア
ニオン重合の処方においては−90℃未満の重合体を得
るのは困難であり、また−30℃を超える重合体につい
ては室温領域で硬くなり、ゴム状弾性体として用いるの
に好ましくない。
【0031】一方、(B)成分として、前記の共役ジエ
ン系変性重合体には、炭素数が5又は6の糖類の脂肪酸
エステル又はその水素化物が混合される。ここで、炭素
数が5又は6の糖類としては、ソルビトース,マンニロ
ース,アラビノース,その他のポリオールやこれらの誘
導体などが挙げられ、脂肪酸としては、ステアリン酸,
ラウリン酸,パルミチン酸,オレイン酸など炭素数10
〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸が好ましく挙げられ
る。また、前記脂肪酸エステル又はその水素化物として
は、少なくとも3個の水酸基と1〜3.5個のエステル
基を有する脂肪酸エステルであることが好ましい。この
(B)成分としては、例えばソルビタンモノオレエー
ト,ソルビタンジオレエート,ソルビタントリオレエー
ト,ソルビタンセスキオレエートなどのソルビタンオレ
イン酸エステル、ソルビタンラウリン酸エステル、ソル
ビタンパルミチン酸エステル,ソルビタンステアリン酸
エステルなどが好ましく挙げられるが、特にソルビタン
オレイン酸エステルが好ましい。また、市販品として
は、ICI社の商標としてのSPAN60(ソルビタン
ステアリン酸エステル),SPAN80(ソルビタンモ
ノオレイン酸エステル),SPAN85(ソルビタント
リオレイン酸エステル)などとして入手できる。
【0032】前記(B)成分としての炭素数が5又は6
の糖類の脂肪酸エステル又はその水素化物の前記共役ジ
エン系変性重合体への混合は、該重合体の製造におい
て、反応停止後に添加して攪拌することが好ましい。こ
の場合、該(B)成分の添加量は、変性する前の原料共
役ジエン系重合体の活性末端1モル当たり0.2〜10
モルであり、さらに1〜10モルが好ましい。0.2モ
ル未満では十分な効果が得られず、10モルを越えれば
加硫ゴムの物性が低下することがある。この処理によ
り、(B)成分としての炭素数が5又は6の糖類の脂肪
酸エステル又はその水素化物は、共役ジエン系変性重合
体の末端に存在するSiOR基と反応して安定的な構造
となり、他の分子末端SiOH基との反応が抑制され、
その結果、前記共役ジエン系変性重合体のムーニー粘度
の上昇を効果的に抑制できるものと考えられる。以上の
ことにより、前記共役ジエン系変性重合体は、ムーニー
粘度の上昇が著しく抑制され、しかもゴム組成物に用い
た場合、その加硫後の物性に悪影響を与えることなく、
低燃費性、破壊特性や耐摩耗性など良好な加硫ゴムを提
供することができる。
【0033】本発明のゴム組成物においては、(A)成
分のゴム成分が、前記共役ジエン系変性重合体を少なく
とも20重量%含むことが好ましい。この量が20重量
%未満では所望の物性を有するゴム組成物が得られず、
本発明の目的が達せられないことがある。ゴム成分中の
該共役ジエン系変性重合体の好ましい含有量は35重量
%以上であり、特に40〜100重量%が好適である。
この共役ジエン系変性重合体は一種用いてもよく、二種
以上を組み合わせて用いてもよい。また、この共役ジエ
ン系変性重合体と併用される他のゴム成分としては、天
然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成
ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体
(SBR),ポリブタジエン(BR),ポリイソプレン
(IR),ブチルゴム(IIR),エチレン−プロピレ
ン共重合体及びこれらの混合物等が挙げられる。また、
その一部が多官能型、例えば四塩化スズ、四塩化珪素の
ような変性剤を用いることにより分岐構造を有している
ものでもよい。本発明のゴム組成物においては、さら
に、充填剤として、シリカをゴム成分100重量部当た
り10〜85重量部配合することが好ましい。このシリ
カとしては特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填剤と
して慣用されているものの中から任意に選択して用いる
ことができる。このシリカとしては、例えば湿式シリカ
(含水ケイ酸),乾式シリカ(無水ケイ酸),ケイ酸カ
ルシウム,ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中で
も破壊特性の改良効果並びにウェットグリップ性及び低
転がり抵抗性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが
好ましい。充填剤は、更にカーボンブラック,各種アル
ミナ類(Al23・nH2O),各種化合物を含有する
ことができる。
【0034】本発明のゴム組成物には、本発明の目的が
損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用
いられる各種薬品、例えば加硫剤,加硫促進剤,プロセ
ス油,老化防止剤,スコーチ防止剤,亜鉛華,ステアリ
ン酸などを含有させることができる。本発明のゴム組成
物は、ロール、インターナルミキサー等の混練り機を用
いて混練りすることによって得られ、成形加工後、加硫
を行い、タイヤトレッド,アンダートレッド,カーカ
ス,サイドウォール,ビード部分等のタイヤ用途を始
め、防振ゴム,ベルト,ホースその他の工業品等の用途
にも用いることができるが、特にタイヤトレッド用ゴム
として好適に使用される。
【0035】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、各種の測定は、下記の方法に
従って測定した。 <重合体の物性>重合体の数平均分子量(Mn)及び重
量平均分子量(Mw)の測定はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィ[GPC;東ソー製HLC−8020、
カラム;東ソー製GMH−XL(2本直列)]により行
い、示差屈折率計を用いて、単分散ポリスチレンを標準
としてポリスチレン換算で行った。重合体のムーニー粘
度は(有)東洋精機製作所製のRLM−01型テスター
を用いて、100℃で測定した。重合体のブタジエン部
分のミクロ構造は、赤外法によって求めた。重合体中の
スチレン単位含有量は1H−NMRスペクトルの積分比
より算出した。また、ゴム組成物のムーニー粘度を下記
の方法で測定すると共に、加硫ゴムの物性を下記の方法
で測定した。
【0036】<ゴム組成物のムーニー粘度>JIS K
6300−1994に準拠し、130℃にてムーニー粘
度[ML1+ 4/130℃]を測定した。 <加硫ゴムの物性> (1)低発熱性 粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温
度50℃、歪み5%、周波数15Hzでtanδ(50
℃)を測定した。tanδ(50℃)が小さい程、低発
熱性である。 (2)破壊特性(引張強力) 切断時の強力(Tb)をJIS K6301−1995
に従って測定した。 (3)耐摩耗性 ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ
率60%の摩耗量を測定した。なお、実施例1〜18及
び比較例1〜10,12については比較例11の値を1
00として指数表示し(第4表)、実施例19,20及
び比較例13,14,16については比較例15の値を
100として指数表示した(第5表)。指数が大きい方
が耐摩耗性は良好となる。
【0037】製造例1(重合体A;非油展SBR) 乾燥し、窒素置換された800ml の耐圧ガラス容器
に、シクロヘキサン300g、ブタジエン単量体40
g、スチレン単量体10g、ジテトラヒドロフリルプロ
パン0.16mmolを注入し、これに0.5mmol
のn−ブチルリチウム(BuLi)を加えた後、50℃
で2時間重合を行った。重合系は重合開始から終了ま
で、全く沈澱は見られず均一に透明であった。重合転化
率はほぼ 100%であった。重合溶液の一部をサンプ
リングし、イソプロピルアルコールを加え、固形物を乾
燥し、ゴム状共重合体を得た。この共重合体についてミ
クロ構造及び分子量(Base Mw)を測定した。そ
の結果を第1表に示した。この重合系にさらに末端変性
剤(変性剤)としてN−(3−トリエトキシシリルプロピ
ル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、0.5mmol
を加えた後にさらに30分間変性反応を行った。この
後、重合系にさらに 2,6−ジ−t−ブチルパラクレ
ゾール(BHT)のイソプロパノール5%溶液0.5m
lを加えて反応の停止を行い、一部をサンプリングし分
子量(Total Mw)を測定した。その結果を第1
表に示した。その後スチームストリッピング法により回
収しロール温度120℃のドラムドライヤーを用いて乾
燥することにより重合体Aを得た。
【0038】製造例2〜9(重合体B〜I;非油展SB
R) 製造例1において、開始剤の種類と量および変性剤の種
類と量を第1表に示される変性剤に置換したこと以外
は、製造例1と同様にして重合体B〜Hを得た。ただ
し、重合体Iは、上記において、重合終了後、変性反応
を行わずに、BHTのイソプロパノール5%溶液0.5
mlを加えて反応の停止を行いさらに上記の方法と同様
に乾燥することにより得た。これらの重合体B〜Iにつ
いて、重合体Aと同様にミクロ構造及び分子量を測定し
た。その結果を第1表に示す。
【0039】製造例10〜12(重合体J〜L;油展S
BR) 製造例1において、開始剤の種類と量および変性剤の種
類と量を第1表に示される変性剤に置換して上記同様の
操作により反応を行い、BHTのイソプロパノール5%
溶液0.5mlを加えて反応停止後、さらに18.75
gのアロマオイルを添加した後30分間均一になるよう
攪拌し、油展ゴムとして得た。ただし、重合体Lは、上
記において、重合終了後、変性反応を行わずに、BHT
のイソプロパノール5%溶液0.5mlを加えて反応停
止後を行い、さらに18.75gのアロマオイルを添加
した後30分間均一になるよう攪拌し、油展ゴムとして
得た。これらの重合体J〜Lについて、重合体Aと同様
にミクロ構造及び分子量を測定した。その結果を第1表
に示す。
【0040】
【表1】
【0041】Base Mw :変性反応前の分子量 (Mw) Total Mw:変性反応後の分子量 (Mw) Mw/Mn:変性反応後の分子量分布 phr:ゴム成分100重量部に対する配合重量部数 TEOSPDI:N−(3−トリエトキシシリルプロピ
ル)−4,5−ジヒドロイミダゾール HMIPT:3−ヘキサメチレンイミノプロピルトリエ
トキシシラン DMAPES:3−ジメチルアミノプロピル(ジエトキ
シ)メチルシラン DMBTESPA:N-(1,3-ジメチルブチリデン)-3-
(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン METESPA:N-(1-メチルエチリデン)-3-(トリエト
キシシリル)-1-プロパンアミン DMBTMSPA:N-(1,3-ジメチルブチリデン)-3-(ト
リメトキシシリル)-1-プロパンアミン
【0042】実施例1〜20及び比較例1〜16 実施例1〜20及び比較例2,7,12,16において
は、前記重合体AからLの製造において、反応停止後、
開始剤使用モル量に対し第2表に示す倍率のモル量のソ
ルビタン脂肪酸エステルを添加し15分間攪拌し、上記
手法により回収、乾燥し重合体混合物を得た。一方、比
較例1,3〜6,8〜11,13〜15においては、ソ
ルビタン脂肪酸エステルの添加はしなかった。これらの
重合体を40℃、80%湿度にコントロールされた恒温
恒湿槽で一定の期間(7日間,14日間,30日間,6
0間)老化促進させ、ムーニー粘度の経時上昇変化を測
定した。その結果を第2表に示す。
【0043】
【表2】
【0044】STO:ソルビタントリオレイン酸エステ
ル SMO:ソルビタンモノオレイン酸エステル SMS:ソルビタンモノステアリン酸エステル SML:ソルビタンモノラウリン酸エステル
【0045】次に、上記で60日間促進老化させた重合
体又は重合体混合物を用い、第3表に示す配合でゴム組
成物を調製した。
【0046】
【表3】
【0047】実施例1〜18及び比較例1〜12は、配
合1によるシリカ配合ゴム組成物(非油展SBR)であ
る。これらの未加硫ゴム組成物について、ムーニー粘度
を測定すると共に、160℃、15分間の条件で加硫
し、加硫ゴムの低発熱性,破壊特性(引張強力),耐摩
耗性を評価した。ゴム組成物についての試験結果を第4
表に示す。
【0048】
【表4】
【0049】また、実施例19,20及び比較例13〜
16は、配合2によるカーボンブラック配合ゴム組成物
(油展SBR)である。これらの未加硫ゴム組成物につ
いて、ムーニー粘度を測定すると共に、160℃、15
分間の条件で加硫し、加硫ゴムの低発熱性,破壊特性
(引張強力),耐摩耗性を評価した。ゴム組成物につい
ての試験結果を第5表に示す。なお、促進老化させてい
ない上記重合体又は重合体混合物についても同様にして
加硫ゴムの物性を測定したが、ソルビタン脂肪酸エステ
ル添加の有無にかかわらず、上記の結果とほぼ同様の結
果であった。
【0050】
【表5】
【0051】上記の結果より、本発明における共役ジエ
ン系変性重合体混合物は、ムーニー粘度の上昇が極めて
抑制されており、60日間の老化促進後においてもその
上昇は極めて少ないものであった。またこの重合体混合
物を用いたゴム組成物は、低発熱性、破壊特性及び耐摩
耗特性の全ての特性において優れていることが分かる。
なお、比較例12及び16で用いた重合体は、未変性で
あるためにソルビタン脂肪酸エステルの添加の有無に関
係なく、ムーニー粘度の上昇は殆どないものの加硫ゴム
の物性は非常に劣っている。
【0052】
【発明の効果】本発明のゴム組成物は、特定のイミノ基
又はアミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物で
変性した共役ジエン系重合体におけるムーニー粘度の経
時的な上昇が著しく抑制されたものであって、しかも優
れた低発熱性、破壊特性及び耐摩耗性を有しており、特
にタイヤトレッド用ゴムとして好適に用いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/36 C08K 3/36 5/10 5/10 Fターム(参考) 4J002 AC03X AC06X AC08X AC11W BB15X BB18X DA038 DE148 DJ017 EH056 FD017 FD018 GN01 4J015 DA12 4J100 AB00Q AB02Q AB03Q AB04Q AB07Q AB16Q AS01P AS02P AS03P AS04P AS06P BA31H BA46H BA77H BC04Q BC43P CA04 CA31 FA08 HA61 HC78

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)重合活性末端に、一般式(I) 【化1】 (式中、R1及びR2は、それぞれ炭素数1〜18の一価
    の炭化水素基、A1は炭素数1〜20の二価の炭化水素
    基、R3及びR4は、それぞれ水素原子、又は無置換若し
    くは置換アミノ基及び/又はエーテル基を有していても
    よい炭素数1〜18の一価の炭化水素基、nは1〜3の
    整数を示し、R1Oが複数ある場合、各R1Oはたがいに
    同一でも異なっていてもよく、R2が複数ある場合、各
    2はたがいに同一でも異なっていてもよい。また、R3
    およびR4はたがいに同一でも異なっていてもよく、さ
    らにたがいに結合して環構造を形成していてもよい。)
    で表されるイミノ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化
    合物、又は一般式(II) 【化2】 (式中、R5及びR6は、それぞれ炭素数1〜18の一価
    の炭化水素基、A2は炭素数1〜20の二価の炭化水素
    基、R7及びR8は、それぞれ無置換若しくは置換アミノ
    基及び/又はエーテル基を有していてもよい炭素数1〜
    18の一価の炭化水素基、mは1〜3の整数を示し、R
    5Oが複数ある場合、各R5Oはたがいに同一でも異なっ
    ていてもよく、R6が複数ある場合、各R6はたがいに同
    一でも異なっていてもよい。また、R7およびR8はたが
    いに同一でも異なっていてもよく、さらにたがいに結合
    して、R7及びR8が結合する窒素原子と共に、飽和又は
    不飽和の環構造を形成していてもよい。)で表されるア
    ミノヒドロカルビルオキシシラン化合物、を反応させて
    なる共役ジエン系変性重合体と、(B)前記共役ジエン
    系重合体の活性末端1モル当たり、0.2〜10モル量
    の炭素数が5又は6の糖類の脂肪酸エステル又はその水
    素化物を混合してなることを特徴とする重合体混合物。
  2. 【請求項2】 前記脂肪酸エステル又はその水素化物
    が、少なくとも3個の水酸基と1〜3.5個のエステル
    基を有する脂肪酸エステルである請求項1記載の重合体
    混合物。
  3. 【請求項3】 前記共役ジエン系変性重合体の変性前の
    共役ジエン系重合体が、リチウム化合物を重合開始剤と
    し、共役ジエン化合物の少なくとも一種又は共役ジエン
    化合物と芳香族ビニル化合物を重合させて得られたもの
    である請求項1記載の重合体混合物。
  4. 【請求項4】 前記共役ジエン系重合体が、リチウム化
    合物としてヒドロカルビルリチウムを用いて重合させて
    得られた、重合開始末端に炭化水素基を有することを特
    徴とする請求項1記載の重合体混合物。
  5. 【請求項5】 前記共役ジエン系重合体が、リチウム化
    合物として、リチウムアミド化合物を用いて重合させて
    得られた、重合開始末端に窒素含有基を有することを特
    徴とする請求項1記載の重合体混合物。
  6. 【請求項6】 ゴム成分中が、請求項1ないし5のいず
    れかに記載の重合体混合物を少なくとも20重量%含有
    することを特徴とするゴム組成物。
  7. 【請求項7】 さらに、シリカを含有する充填剤を配合
    してなり、該シリカの配合量が、前記ゴム成分100重
    量部当たり、10〜85重量部を含有することを特徴と
    する請求項6に記載のゴム組成物。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載のゴム組成物をト
    レッドゴムとして用いたことを特徴とする空気入りタイ
    ヤ。
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