JP2003147099A - 低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルムおよびその製造方法 - Google Patents
低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルムおよびその製造方法Info
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Abstract
芳香族ポリイミドフィルムを提供する。 【解決手段】熱収縮応力が10(MPa)以下で表面自由
エネルギーが75[mN/m]〜150[mN/m]で
あることを特徴とする低熱収縮応力高接着芳香族ポリイ
ミドフィルムであり、また、電子スピン密度が1×10
15 [spins/g]以上である低熱収縮応力高接着芳香族
ポリイミドフィルムである。
Description
性を同時に改善した低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミ
ドフィルムおよびその製造方法に関する。特に高精細F
PC(可撓性の印刷回路、Flexible Printed Circui
t)、高精細COF(Chip on Film)回路およびそれに
用いられるカバーレイ、裏打ち用フィルム(スティフナ
ー)およびリードフレーム押さえテープ用に用いられる
低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルムおよびそ
の製造方法に関する。
平面性を同時に改善した80μmピッチ以下の高精細配
線が構成されるCOF(Chip on Film)回路用基板に用
いられる低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルム
およびその製造方法に関する。
高周波用に用いられるプリント基板の要求が高まりつつ
ある。特にコストダウンの目的で大面積で処理されるこ
とが多くなり、また高温で使用される用途も多くなって
きている。このため、寸法安定性及び接着性への要求が
厳しくなっており、またそれらの特性が同時に改良され
たポリイミドフィルムの需要が増大している。従来、ポ
リイミドフィルム表面を放電処理する方法はあったが、
好ましい熱収縮応力とを同時に満足した物が容易に得ら
れなかった。
イミドフィルムを予め低温プラズマにより表面処理した
後、熱処理する方法で得られたポリイミドフィルムが提
案されているが、この方法で得られたポリイミドフィル
ムは前工程である低温プラズマ処理で得られた表面の官
能基が後工程の熱処理を受け、分子運動により内部に潜
り込んだり、経時変化を受けたりするため効果が減少す
る。また該公報では好ましい熱収縮率が得られプリント
基板のカールが小さくなるとしており、接着性も不十分
であった。
検討結果、張り合わせ構成品のカールは応力のアンバラ
ンスであることを見出し、本発明を完成した。高周波用
に用いられるプリント基板、または大面積で処理される
場合は、熱収縮応力を低くすることが良好なプリント基
板を得る効果的な方法であることが明らかとなった。
に改良された芳香族ポリイミドフィルムを提供する。
ミドフィルムは、熱収縮応力が10(MPa)以下で表面
自由エネルギーが75[mN/m]〜150[mN/
m]である低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィル
ムである。さらには、電子スピン密度が1×10 15 [s
pins/g]以上である低熱収縮応力高接着芳香族ポリイ
ミドフィルムである。さらには、水接触角が55°以下
である低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルムで
ある。
の一般式(I)で表される構造単位を有するポリイミド
である。
物残基であり、R2およびR4は二価のジアミン化合物
残基である。好ましいテトラカルボン酸二無水物残基と
しては、次の一般式(II)で表される。
の一般式(V)で表される。
3,4’−オキシジアニリンおよびピロメリット酸二無
水物から重合されるポリイミドフィルムである。更に具
体的に好ましいポリイミドフィルムの組成として、ジア
ミン成分が少なくともパラフェニレンジアミン(PP
D)、オキシジアニリン類(ODA)、酸二無水物が少
なくともビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPD
A)、ピロメリット酸二無水物(PMDA)からなり、
PPD/ODAのモル比が10/90〜40/60、B
PDA/PMDAのモル比が10/90〜40/60の
組成物から重合されるポリアミック酸から誘導される芳
香族ポリイミドフィルムである。
とも4,4’−オキシジアニリン、パラフェニレンジア
ミン、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびピロ
メリット酸二無水物から重合される芳香族ポリイミドフ
ィルム。特に好ましいポリイミドフィルムの組成とし
て、ジアミン成分が少なくとも3,4’−オキシジアニ
リン(34’ODA)、4,4’−オキシジアニリン
(44’ODA)、酸二無水物が少なくともビフェニル
テトラカルボン酸二無水物(BPDA)、ピロメリット
酸二無水物(PMDA)からなり、PPD/ODAのモ
ル比が20/80〜80/20、BPDA/PMDAの
モル比が0/100〜40/60の組成物から重合され
るポリアミック酸から誘導されるポリイミドフィルムで
ある。
しくは5(MPa)以下で、更に好ましくは1(MPa)以下で
あり、もっとも好ましくは0.5(MPa)以下である。1
0(MPa)を超えると高寸法精細用フレキシブル印刷回路
基板として用いた場合、銅エッチング後、部分的に歪み
や応力集中が生じることにより寸法変化が生じ、その結
果平面性が悪化したりカールが発生する。平面性が悪化
したりカールが大きいと高寸法精細用フレキシブル印刷
回路基板の電気設備への組み込み時に操作しにくくな
る。
は75[mN/m]以上である。更に好ましくは85
[mN/m]で、もっとも好ましくは95[mN/m]
である。この値が大きい程良いが、検討した範囲から算
出して上限は150[mN/m]であろう。75[mN
/m]未満では、ポリイミドで使用される一部の接着剤
との接着性が低くなる。
×1015 [spins/g]以上である。好ましくは1×1
016 [spins/g]で、更に好ましくは1×1017[spin
s/g]である。電子スピン密度が1×1015 [spins/
g]未満では蒸着金属との接着性が不十分となる。電子
スピン密度はフィルム中のラジカル量を表し、多いほど
接着性が良くなる傾向がある。上限は処理能力の限界か
ら算出して1×1025[spins/g]であろう。ラジカル
量を高めるためには、製造時のイミド化温度を利用し、
例えば500℃以下で容易に分解するモノマー、ラジカ
ル発生剤またはポリマーを添加し分解させラジカルを発
生させることも好ましい。また製造時のイミド化時の加
熱によりポリイミドフィルムの一部を加熱分解すること
またはイオン注入などの方法も有効である。
TGAで評価できる。1%熱減量温度より200℃低い
温度以上で加熱することが目安となる。一般に芳香族ポ
リイミドの1%熱減量温度は520℃〜550℃である
ので、この温度を超えると逆に熱架橋が進みすぎるので
好ましくない。好ましい加熱条件は、200℃以上であ
り、更に好ましくは300℃以上であり、最も好ましく
は400℃以上である。雰囲気ガスは窒素または空気で
ある。ポリイミドを加熱しラジカルを発生させると、そ
の一部が熱架橋を引き起こす。発生ラジカルを安定化さ
せ熱架橋を防ぐことが好ましいが、適度な熱架橋がある
ことも良い。
温処理により分解しラジカルを発生できる有機物が好ま
しい。好ましくは300℃以上で1重量%以上分解し、
ポリイミドフィルム中に安定ラジカルを存在させる置換
基を持った芳香環を有する有機物が好ましい。ここで芳
香環はラジカルを長寿命で安定化させる働きをし、ラジ
カル半減期が分オーダー以上の長い種が好ましい。
パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、クメンハイ
ドロパーオキサイドなどがある。添加量として0.01
〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%である。
ましくは50°で、特に好ましくは45°である。水接
触角が55°を超えるとポリイミドで使用される接着剤
または金属との接着性が低下する場合がある。測定の有
効数字から算出すると水接触角の下限は1°であろう。
ルム中の電子スピン密度はいずれも好ましい接着性を得
るための要件である。
るための代表的な加工方法は、熱処理を行った後、更に
表面自由エネルギーを高める接着付与処理を施すことが
よい。
うことが好ましい。
後段の熱処理温度(T℃)と熱処理時間(s分)との関
係は、T×s≦600、である。即ち、高温で長時間熱
処理を行うと表面の極性分子が分子運動することによ
り、表面自由エネルギーが低下する傾向があるため、低
温で短時間処理が好ましい。また接着付与処理と熱処理
とは連続して行うことが好ましい。
理、コロナ処理、紫外線処理、逆スパッター、電磁波、
レーザー処理など光、高熱または電気などのエネルギー
により分子エネルギー状態を励起させ、直接あるいは間
接的に極性基を発生させる方法がある。好ましくはプラ
ズマ放電処理、逆スパッター、コロナ放電処理、アーク
放電処理およびグロー放電処理である。もっとも好まし
くは、紫外光を伴う常圧プラズマ放電処理、常圧コロナ
放電処理、逆スパッター、常圧グロー放電処理である。
い最高熱処理温度条件は、150℃以上500℃以下で
ある。好ましくは250℃以上である。更に好ましくは
300℃以上である。
00℃未満では、理由は不明であるが最終的に生成され
る電子スピンの発生速度が遅いかあるいは減少するので
好ましくない。バッチ処理で低温で熱処理する場合は1
時間から数日程度の熱処理を行うこともできるが、長尺
品での熱処理時間は高温で1秒から10分程度が好まし
い。
として、多段階の温度で熱処理を行うことが好ましい。
この場合、最初の熱処理温度は続いて熱処理される温度
より高温とする。例えば多段熱処理法として440℃、
1分で熱処理した後330℃、1分で熱処理する方法が
ある。フィルムを巻いたロールを加熱オーブン中に放置
する方法、または無張力下で熱処理される方法がある。
熱収縮応力を小さくするだけならば、無張力が好まし
い。接着付与処理を長巻きで連続的に行う場合はフィル
ムの長さ方向に1〜10[kg/m]の張力で処理をす
ることが好ましい。また、張力をかけながら連続的に熱
風で加熱処理を施した後、冷却処理を施すことがよい。
好ましい範囲は2[kg/m]〜7[kg/m]であ
る。
るとフィルムにしわが生じ、連続巻き取り時に蛇行する
問題が生じる場合がある。また10[kg/m]を超え
ると熱収縮応力が大きくなる場合がある。
による熱輻射、および電磁波である。
行われることが好ましい。放電処理を行う直前に熱処理
を行う理由は、低水分含有とし、接着付与処理を著しく
効果的にするためである。
ム中の含水率が浸漬飽和水分量の10分の1以下にする
ことが出来る。接着付与処理直前または接着付与処理時
の水分率は1%以下が好ましい。より好ましくは0.5
%以下である。もっとも好ましくは0.1%である。理
由は不明であるが、フィルム中の含水量が高いと放電処
理の効果が著しく小さくなる。ポリイミドフィルムの飽
和水分量は通常約3%であるので、空気中の湿度により
接着付与効果が変動するという問題があった。好ましい
本製造方法により驚くべき効果が得られ、安定的に低熱
収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルムが得られる。
わない場合は、フィルムが吸湿しないように乾燥状態で
保管することが好ましい。そのために、乾燥室での保
管、乾燥剤との併用および防湿フィルムでの梱包も好ま
しい。
プラズマおよび常圧プラズマは好ましい方法である。プ
ラズマ処理に於ける雰囲気ガスとして、酸素、窒素、ア
ルゴン、二酸化炭素、空気、水素及びこれらの混合気体
から選ばれたガスである。このとき水分は1000pp
m以下とすることが好ましい。もっとも好ましくはアル
ゴンである。
は20kHzから100MHzの範囲で選択するのが好
ましい。より好ましい周波数は50kHzから500k
Hzである。処理強度としては、50W・min/m2以上
の処理電力密度で処理するのが良く、より好ましくは8
0W・min/m2以上である。
分に屈曲性部分が含まれることが好ましい。何故か判ら
ないが、屈曲成分に由来する柔軟部分が放電処理により
特異的に処理されることによりミクロ粗面化しやすくな
ると推定している。従って、屈曲成分と直線成分をもつ
3成分以上からなるホ゜リイミト゛フィルムが特に好ましい。
されたホ゜リイミト゛フィルムは、FPCのヘ゛ースフィルムまたはそのカ
バーフィルム(裏打ち)、リードフレーム抑えテープとして
好適である。
れた面に直接接着される基材が薄い構成である用途分野
に用いられる。配線が80μmピッチおよびそれ以下で
ある高寸法精度が要求される用途に対し好ましく用いら
れる。とくにピッチが60μmまたは40μm、更には
20μmである高寸法精度が要求される用途に対し好ま
しく用いられる。具体的用途としては、PDPやLCD
などディスプレイ用途やHDDのワイヤレスサスペンシ
ョン用途などであり、特にCOF用途のフレキシブル印
刷回路用基板で用いられるポリイミドフィルムであり、
それに直接接着される基材として接着剤または銅金属が
ある。
芳香族ポリイミドフィルムについて説明する。ここでい
うホ゜リイミト゛フィルムは厚み5μm以上をいう。上限は処理可
能であれば特に限定しないが、300μm以下であろ
う。次の実施例においては、別記しない限りすべてのパ
−セントは重量による。また、以下に用いたポリイミド
フィルムは処理中または評価中以外は全て真空デシケー
タ中で室温保管した物を用いた。
工業株社製、TMA/SS120C型)を使用し、室温
(25℃)から定長モードで測定した。試験片として
は、幅5mm、測定長20mmのものを使用し、昇温速
度10℃/min、最高温度500℃の条件で測定し
た。縦軸熱収縮応力、横軸温度のグラフを描き、最高熱
収縮応力を熱収縮応力とした。 2.熱収縮率 JIS−B−0601(1994)に準じ、ポリイミドフィ
ルムの熱処理前後の寸法収縮率を測定する。熱処理条件
は、300℃×2時間。 3.密着強度 真空デシケータ中に保管した表面処理後のサンフ゜ルを用い
て、アクリル系接着剤(デュポン(株)製”ハ゜イララック
ス”)を用いて上記処理フィルムと銅箔(三井金属鉱業
(株)製電解銅箔”3EC”35μm厚)とをラミネート
し、185℃×1時間で接着剤の硬化反応を行い、フィ
ルム/接着剤/銅箔積層板(以下FC積層板とする)を作
成した。得られたFC積層板を幅10mm長さ30cmのサンフ゜
ルを切り出し、引張試験器((株)A&D社製テンシロン万能
試験機UTA−300KN)によりヒ゜ールテストスヒ゜ート゛50
mm/minで90度剥離の引張試験を行った。値はn=5の
平均を取った。
と接着剤との界面で剥離。
剤とポリイミドフィルムとの界面で剥離。
/cm未満 × 密着強度 10N/cm未満 4.表面自由エネルギー 接触角計(CA-X型、協和界面科学社製)を用い、エチレ
ングリコール、ヨウ化メチレン、水とフィルムとの接触
角を測定し、フィルム表面の、分散力成分γd、双極子
成分γp、水素結合成分γhを求めた。このとき液体の
分散力成分γd、双極子成分γp、水素結合成分γhは
表1の値を用いた。
表面自由エネルギー解析ソフトウェアEG−11(協和
界面科学社製)を用いた。
置として、マイクロ波周波数カウンター(TR5212、アド
バンテスト社)およびESRデータ・システム(ES-PRIT2
3、日本電子社製)を用いて測定した。
避けるため、スピンが多い試料はマイクロ波出力4μ
W、少ない試料はマイクロ波出力20μWで測定した。
測定に際しては、外部標準試料としてMgO中のMn2+ を
同時に測定した。
を数値的に2回積分して得られるESR信号強度より求め
た値で単位重量当たりのラジカル量を表す。ESR信号強
度はキュリー則に従うと仮定し、2次標準試料としてイ
オン注入したポリエチレンフィルムを用いて、ラジカル
量を算出した。ポリエチレンフィルムのスピン数は硫酸
銅5水和物を用いて予め定量化しておく。
し、この上に銅箔を250℃の温度で貼り合わせた。そ
の後最高温度300℃まで昇温し接着剤を硬化させ、得
られた金属積層板を35mm×120mmのサンプルサ
イズにカットし、25℃、60RH%雰囲気中で24時
間放置した後、それぞれのサンプルの反りを測定した。
反りはサンプルをガラス平板に置き、四隅の高さを測定
平均化した。評価基準は反り量に応じて以下のように判
定した。×レベルは金属配線回路板として用いる場合、
後工程の搬送時に取り扱いが困難となるレベルである。
c)中に4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下
44’ODA)を全ジアミン基準で70モル%供給して
溶解させ、続いてパラフェニレンジアミン(以下PP
D)(30モル%)及びピロメリット酸二無水物(以下
PMDA)を順次供給し、室温で、約1時間攪拌する。
最終的にテトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分
が約100モル%化学量論からなるポリアミド酸濃度2
0重量%の溶液を調製した。
β−ピコリンを加え撹拌した後、加熱支持性のフィルム
とした後、支持体から剥離し、更にイミドへの転化反応
を簡潔すると共に溶媒を乾燥し、厚み25μmのポリイ
ミドフィルムとしてロール状に巻き取った(フィルム
A) DMAc中に3,4’−ジアミノジフェニルエーテル
(以下34’ODA)を全ジアミン基準で50モル%供
給して溶解させ、続いてPMDAを全酸無水物基準で4
9.5モル%供給して反応させ、無水酢酸を0.5モル
%加えアセチル末端封鎖させたポリアミド酸ポリマーA
を調整した。引き続き44’ODA(50モル%)及び
残りのPMDAを順次供給し、室温で、約1時間攪拌し
ポリマーBを重合した。最終的にテトラカルボン酸二無
水物成分とジアミン成分が約100モル%化学量論から
なるポリマーAとポリマーBとの混交組成物から成るポ
リアミド酸濃度20重量%の溶液を調製した。
酸、β−ピコリンを加え撹拌した後、加熱支持性のフィ
ルムとした後、支持体から剥離し、更にイミドへの転化
反応を簡潔すると共に溶媒を乾燥し、厚み10μmのポ
リイミドフィルムとしてロール状に巻き取った(フィル
ムB) DMAc中にPPDを全ジアミン基準で20モル%供給
して溶解させ、続いてPMDAを全酸無水物基準で1
9.8モル%供給して反応させ、無水酢酸を0.5モル
%加えアセチル末端封鎖させたポリアミド酸ポリマーA
を調整した。引き続き44’ODA(80モル%)及び
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下BPDA、
25モル%)、PMDA(55モル%)を順次供給し、
室温で、約1時間攪拌しポリマーBを重合した。最終的
にテトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分が約1
00モル%化学量論からなるポリマーAとポリマーBと
の混交組成物から成るポリアミド酸濃度20重量%の溶
液を調製した。
酸、β−ピコリンを加え撹拌した後、加熱支持性のフィ
ルムとした後、支持体から剥離し、更にイミドへの転化
反応を簡潔すると共に溶媒を乾燥し、厚み45μmのポ
リイミドフィルムとしてロール状に巻き取った(フィル
ムC) 実施例1〜7 このポリイミドフィルム(フィルムA、フィルムBまた
はフィルムC)をトンネル型熱風炉に連続的に送り込
み、室温に冷却しながら巻き取った。熱処理中のフィル
ム張力は送りローラと巻き取りローラの回転速度差で調
節し、熱処理時間は各ローラの相対回転速度で調節し
た。その熱処理されたロールフィルムを直ちに760To
rrのアルゴンガスまたは空気雰囲気中でプラズマ処理し
た。電極幅1m、フィルム走行速度は10m/min〜40
m/min、投入電力は1000W〜1400Wとした。こ
のときの張力は3〜5kg/mとした。
記した。
2は電気処理のみ、比較例3は電気処理を行った後熱処
理を施した。
後電気処理を行った。低張力で550℃の高温熱処理を
行うとき収縮によりフィルムに皺が入るため、逆に張力
を高くし搬送する必要があった。また出来たフィルムの
平面性は不良であった。
収縮応力および接着性とが同時に改良されている。
Claims (7)
- 【請求項1】 熱収縮応力が10(MPa)以下で表面自
由エネルギーが75[mN/m]〜150[mN/m]
であることを特徴とする低熱収縮応力高接着芳香族ポリ
イミドフィルム。 - 【請求項2】 電子スピン密度が1×1015 [spins/
g]以上であることを特徴とする請求項1に記載の低熱
収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルム。 - 【請求項3】 水接触角が55°以下の請求項1または
2に記載の低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィル
ム。 - 【請求項4】 芳香族ポリイミドフィルムが少なくとも
3,4’−オキシジアニリンおよびピロメリット酸二無
水物から重合される請求項1、2および3のいずれかに
記載の低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルム。 - 【請求項5】 芳香族ポリイミドフィルムが少なくとも
4,4’−オキシジアニリン、パラフェニレンジアミ
ン、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物およびピロメ
リット酸二無水物から重合される請求項1、2および3
のいずれかに記載される低熱収縮応力高接着芳香族ポリ
イミドフィルム。 - 【請求項6】芳香族ポリイミドフィルムを200〜50
0℃の温度で熱処理する工程と、その片面または両面に
放電処理を施す工程を経たことを特徴とする熱収縮応力
が10MPa以下、かつ表面自由エネルギーが75〜1
50mN/mである芳香族ポリイミドフィルムの製造方
法。 - 【請求項7】 前記熱処理時および放電処理時のフィル
ム長手方向の張力が、いずれも10Kg/m以下である
ことを特徴とする請求項6に記載の芳香族ポリイミドフ
ィルムの製造方法。
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---|---|---|---|
JP2002232648A JP2003147099A (ja) | 2001-08-10 | 2002-08-09 | 低熱収縮応力高接着芳香族ポリイミドフィルムおよびその製造方法 |
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