JP2003138738A - 建築用下地材フィルム - Google Patents
建築用下地材フィルムInfo
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Abstract
フィルムを提供する。 【解決手段】 多数の微細孔を有する熱可塑性樹脂製多
孔性フィルムからなり、前記微細孔は、フィルムの1方
向に伸びる幹フィブリルとこの幹フィブリル間を連結す
る枝フィブリルとからなる3次元網状組織により形成さ
れており、前記枝フィブリルの形成密度は、前記幹フィ
ブリルの形成密度より高い建築用下地材フィルム。
Description
ムに関し、詳しくは強度に綴れた建築用下地材フィルム
に関する。
阻止するために、これまで種々の防水材料が使用されて
おり、その代表的なものとして、アスファルト(アスフ
ァルト工法)、合成ゴムや合成樹脂シート(シート工
法)等がある。この内,合成樹脂シートはアスファルト
等に比べて軽量であり、運搬、展張作業などを行い易
く、施工し易いため下地材として多用されている。これ
ら合成樹脂シートにおいては家屋内の湿気を屋外に排出
し、構造材である木材が水分により腐敗し劣化するのを
防止する目的でポリエチレン繊維を高温高圧加工したも
のや、多孔性シートに補強材を積層したものなどが開発
されている。例えば、無機充填剤を含む樹脂組成物を一
軸方向に延伸して得られた多孔性シートと樹脂製織布と
を積層して熟融着した建材用透湿防水シートとしたもの
(特開平9−277414号公報)等がある。
透湿防水シートとしての従来の下地材シートには、強度
が不十分であるため、例えば外力が作用したり他の材料
と接触したりすると破れやすいという問題がある。
発明の目的は、強度に優れた建築用下地材フィルムを提
供することにある。
れ、外力が作用しても容易には破れない建築用下地材フ
ィルムを開発すべく鋭意研究した結果、特定の3次元網
状組織を有する熱可塑性樹脂製多孔性フイルムを建築用
下地材フィルムとすることにより、上記目的を達成する
ことができることを見出した。
により達成される。本発明に係る建築用下地材フィルム
の特徴構成は、多数の微細孔を有する熱可塑性樹脂製多
孔性フィルムからなり、前記微細孔は、フィルムの1方
向に伸びる幹フィブリルとこの幹フィプリル間を連結す
る枝フィブリルとからなる3次元網状組織により形成さ
れており、前記技枝フィブリルの形成密度は、前記幹フ
ィブリルの形成密度よりも高いことにある。このような
孔構造を、(loofah)構造と称する。
えば1〜300μm程度の厚さであっても、十分に高い
強度を有する。また、多数形成される微細工の微孔径な
どを調節することにより、通気性、透湿性および耐水圧
性に優れた建築用下地材フィルムとすることができ、こ
れを使用することにより、建屋内の湿気を屋外に効率よ
く逃すことができる。
向に伸びる幹フィブリルと枝フィブリルからなる3次元
網状組織により形成されているため、強度の高い建築用
下地材フィルムを実現できることになる。つまり、枝フ
ィブリルの形成密度が、幹フィブリルの形成密度よりも
高いことによって、最大熱収縮方向、及びそれに直交す
る方向の力学強度のバランスに優れた建築用下地材フィ
ルムとなる。従って、本発明の建築用下地材フィルムは
機械的強度に優れ、局部的に強い外力が作用しても容易
には破れない。また、多数形成される微細工の細孔径な
どを調節することにより、通気性、透湿性および耐水圧
性に優れた建築用下地材フィルムとすることができ、こ
れを使用することにより,建屋内の湿気を屋外に効率よ
く逃すことができる。
は、必ずしも直線的に伸びている必要はない。また、幹
フィブリルの伸びる方向は、電子顕微鏡写真により確認
でき、フィルムの裁断により決定されるので、特に特定
されるものではない。「1方向に伸びる」とは、すべて
の幹フィブリルが直線的に平行に特定方向に伸びている
ことを要するものではなく、蛇行しつつある程度のばら
つきを有して平均的に特定方向に配向していることを意
味する。枝フィブリル、幹フィブリルのそれぞれの形成
密度は、フィルム1μm2 の面積に存在するフィブリル
の数であり、走査型電子顕微鏡によりフィルム表面を観
測して求める。具体的には、5×5μm中に存在するフ
ィブリルの数を計測して求める。
用下地材フィルムを提供することができ、外壁用のみな
らず、より高い強度の要求される屋根用下地材フィルム
としても使用できた。
nm以上のポリオレフィンを1重量%以上含むことが好
ましい。
は強度に特に優れたものとなる。本発明の建築用下地材
フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、その強度の点で、
2850nm以上のポリオレフィンを10重量%以上含
有していることがより好ましく、20重量%以上含有し
ていることが更に好ましく、30重量%以上含有してい
ることが一層好ましい。
ポイント法(ASTM F316−86)により求めた
前記微細孔の平均細孔直径d(μm)と、水銀圧入法
(JIS K1150)により求めた前記微細孔の平均
細孔半径r(μm)とが、下記式を満たすものであるこ
とが好ましい。 1.2≦2r/d≦1.7。
下地材フィルムとして、強度、通気性、および透湿性の
バランスに特に優れたものとなる。なお、フィルムの強
度の点から、2r/dの値は1.65以下であることが
より好ましく、1.60以下であることが更に好まし
い。多孔性フィルムからなる建築用下地材フィルムの厚
みは通常1〜300μmであり、好ましくは5〜100
μm、より好ましくは5〜50μmである。厚すぎると
軽量性に劣り、薄すぎると機械的強度が十分でなくな
る。
熱収縮方向に配向していることが好ましい。
ルムの最大熱収縮方向に配向することにより、最大熱収
縮方向の機械的強度が高くなる。
〜3μmであることが好ましい。
と、通気性および透湿性に特に優れたものとなる。ま
た、本発明の建築用下地材フィルムに用いられる多孔性
フィルムは、ガーレー値が厚さ25μmあたり10〜5
00秒/100cc、空隙率が40〜80%であること
が好ましい。
細に説明する。
多孔性フィルムの主原料である熱可塑性樹脂としては、
ポリオレフィン樹脂、ブタジエンースチレン共重合体、
ポリスチレン、スチしン−ブタジエンースチレン共重合
体、スチレンーインプレン−スチレン共重合体などのス
チレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリフツ化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン等のフッ化ビニル系樹脂、6−ナ
イロン、6,6−ナイロン、12−ナイロン等のポリア
ミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート等の飽和ポリエステル系樹脂、ポリカ
ーボネート、ボリフエニレンオキサイド、ポリアセター
ル、ポリフェニレンスルフィド、シリコーン樹脂、熱可
塑性ポリウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、
ポリエーテルイミド、熱可塑性エラストマーやこれらの
架橋物などが挙げられ、水不溶性熱可塑性樹脂または水
難溶性熱可塑性樹脂が好ましい。前記ポリオレフィン樹
脂には、オレフィン(例えば、エチレン、プロピレン、
ブテン、ヘキセン等)の単独重合体、2種類以上のオレ
フィンの共重合体、および1種以上のオレフィンと他の
1種類以上の重合性単量体との共重合体が該当し、具体
的には、低密度ポリエチレン、線状ポリエチレン(エチ
レン−α−オレフィン共重合体)、高密度ポリエチレン
等のエチレン系樹脂、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体などのプロピレン系樹脂、ポリ(4−メ
チルペンテン−1)、ポリ(ブテン−1)、エチレン−
酢酸ビニル共重合体などが該当する。本発明の建築用下
地材フィルムを構成する多孔性フィルムを構成する熱可
塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂であってもよく、2
種類以上の熱可塑性樹脂の混合物であってもよい。
熱可塑性樹脂は、分子鎖長が2850nm以上のポリオ
レフイン(以下、長分子鎖長ポリオレフィンと記すこと
がある)を1重量%以上含有することが好ましい。これ
により、本発明の建築用下地材フィルムは従来品に比し
て強度に優れるものとなる。本発明の建築用下地材フィ
ルムを構成する熱可塑性樹脂は、長分子鏡長ポリオレフ
インを10重量%以上含有していることが好ましく、2
0重量%以上含有することがより好ましく、30重量%
以上含有することが一層好ましい。また、本発明の建築
用下地材フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、その50
重量%を超える部分がポリオレフィン樹脂であることが
好ましく、熱可塑性樹脂全部がポリオレフィン樹脂であ
ることも好ましい。ポリオレフィン樹脂は、機械的強度
および化学的安定性に優れるからである。すなわち、本
発明の建築用下地材フィルムを構成する熱可塑性樹脂
は、ポリオレフィン樹脂であることが好ましく、該ポリ
オレフィン樹脂は、前記長分子鎖長ポリオレフィンを1
重量%以上含有することが好ましく、10重量%以上含
有することが特に好ましく、20重量%以上含有するこ
とが特に好ましく、30重量%以上含有することがとり
わけ好ましい。
鎖長、分子量および重量平均分子量は、GPC(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー)により測定し、特
定分子鎖長範囲または特定分子量範囲のポリオレフィン
の混合比率(重量%)はGPC測定により得られる分子
量分布曲線の積分により求めることができる。
述するGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)測定によるポリスチレン換算の分子鎖長であり、よ
り具体的には以下の手順で求められるパラメータであ
る。
測定する未知試料も分子量既知の標準ポリスチレンも溶
解することができる溶媒を使用する。まず、分子量が異
なる複数種の標準ポリスチレンのGPC測定を行い、各
標準ポリスチレンの保持時間を求める。ポリスチレンの
Qファクターを用いて各標準ポリスチレンの分子鎖長を
求め、これにより、各標準ポリスチレンの分子鎖長とそ
れに対応する保持時間を知る。尚、標準ポリスチレンの
分子量、分子鎖長およびQファクターは下記の関係にあ
る。分子量=分子鎖長×Qファクター次に、未知試料の
GPC測定を行い、保持時間ー溶出成分量曲線を得る。
標準ポリスチレンのGPC測定において、保持時間Tで
あった標準ポリスチレンの分子鎖長をLとするとき、未
知試料のGPC測定において保持時間Tであった成分の
「ポリスチレン換算の分子鎖長」をLとする。この関係
を用いて、当該未知試料の前記保持時間ー溶出成分量曲
線から、当該未知試料のポリスチレン換算の分子鎖長分
布(ポリスチレン換算の分子鎖長と溶出成分量との関
係)が求められる。
機充填剤あるいは有機充填剤などの充填剤を含有してい
てもよく、本発明の効果を妨げない範囲で脂肪酸エステ
ルや低分子量ポリオレフィン樹脂などの延伸助剤、安定
化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤などの添加剤
を含有してもよい。
て、例えば分子鎖長が2850nm以上の長分子鎖長ポ
リオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂を原料と
する場合、樹脂原料と無機化合物および/又は樹脂の微
粉末とを、強混練できるようセグメント設計した2軸混
練機を使用して混練した後、ロール圧延法によりフィル
ム化し、得られた原反フィルムを延伸機により延伸する
ことによって、目的とするフィルムを製造することがで
きる。延伸に使用する装置としては、公知の延伸装置が
限定なく使用可能であり、クリップテンターが好適な手
段として例示される。
粒子径が0.1〜1μmの酸化アルミニウムや水酸化ア
ルミニウム、酸化マグネシウムや水酸化マグネシウム、
ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化チタン、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが例示される。
特に、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムを使用し、フ
ィルム作製後に、酸性水により溶解、除去することが、
安定した特性を有する建築用下地材フィルムを得る上で
好適である。
樹脂は、放射線の照射により架橋されていてもよい。熱
可塑性樹脂が架橋されているフィルムは、非架橋の熱可
塑性樹脂からなる建築用下地材フィルムよりも耐熱性や
強度において優れる。
〜50μm程度であることが特に好ましく、当該フィル
ムを構成する熱可塑性樹脂が放射線照射により架橋され
ていることが更に効果的である。通常は、フィルムを薄
くすると、強度が低下してしまうという問題がある。こ
れに対して、本発明にかかる建築用下地材フィルムに用
いる多孔性フィルムであって、その厚みが5〜50μm
程度が好ましく、かつ、それを構成する熱可塑性樹脂が
放射線の照射により架橋されているフィルムは、透湿性
が特に優れており、かつ高い耐水圧強度を有する建築用
下地材に用いるフィルムとなり得る。
可塑性樹脂が架橋されているフィルムは、非架橋の熱可
塑性樹脂を用いて製造した多孔性フィルムに対して、更
に放射線を照射することにより得ることができる。
射する放射線の種類は特に限定されないが、ガンマー
線、アルファー線、電子線などが好ましく用いられ、生
産速度や安全性の面から電子線の使用が特に好ましい。
000kVの電子線加速器が好ましく用いられる。加速
電圧が100kVより小さいと電子線の透過深さが充分
でなく、3000kVより大きいと装置が大掛かりとな
って、コスト的に好ましくない。放射線照射装置の例と
しては、バンデグラーフ型などの電子線走査型装置やエ
レクトロンカーテン型などの電子線固定・コンベア移動
型装置などが挙げられる。
dであることが好ましく、0.5〜50Mradである
ことがより好ましい。吸収線量が0.1Mradより小
さい場合には樹脂を架橋させる効果が充分でなく、10
0Mradより大きい場合は強度が著しく低下するため
好ましくない。
気中としてもよいが、窒素など不活性ガス雰囲気である
ことが好ましい。
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に制限される
ものではない。実施例および比較例に示す建築用下地材
フィルムの物性は、下記の評価方法により測定した。
92に規定されている静水圧A法(低水圧法)に準じて
測定した。耐水圧が高いほど、耐水圧性は優れる。
Z0208に規定されているカップ法に準じて測定し
た。透湿度が高いほど、透湿性は優れる。
P8117に準じて、B型デンソメーター(東洋精機
製)にて測定した。ガーレー値が小さいほど、通気性は
優れる。
み計(TOF2 Var3.22)を用いて、幅方向、
長さ方向にわたり、10点でフィルムの厚みを測定し、
全測定値の平均値を算出した。その平均値をフィルムの
厚みとした。
により、Perm−Porometer(PMI社製)
にて平均細孔直径d(μm)を測定した。
トポア III9420(MICROMERITICS社
製)にて平均細孔半径r(μm)を測定した。尚、平均
細孔半径を求めるにあたり、0.0032〜7.4μm
の範囲の細孔半径分布を測定した。
径1mm、針先曲率半径0.5mmの金属製の針を、2
00mm/分の速さで突き刺した際に、孔が開口する最
大荷重を測定し、突刺強度とした。
ターピゴット15A、白石カルシウム社製、平均粒子径
0.15μm)30vol%と、ポリエチレン粉末(ハ
イゼックスミリオン340M、三井化学製、重量平均分
子鎖長17000nm、重量平均分子量300万、融点
136℃)70重量%とポリエチレンワックス(ハイワ
ックス110、三井化学製、重量平均分子量1000、
融点110℃)30重量%の混合ポリエチレン樹脂70
vol%とを強混練できるようセグメント設計した2軸
混練機(プラスチック工学研究所製)を使用して混練し
て樹脂組成物を得た。この樹脂組成物中の分子鎖長28
50nm以上のポリエチレンの含有率は、27重量%で
あった。この樹脂組成物をロール圧延(ロール温度15
0℃)することにより、約80μmの膜厚の原反フィル
ムを作製した。
より延伸温度110℃で約5倍に延伸し、建築用下地材
フィルムを得た。得られたフィルムの物性等を表1に示
す。
より延伸温度110℃で約5倍に延伸し、loofah
構造の多孔性フィルムからなる建築用下地材フィルムを
得た。得られた建築用下地材フィルムの表面の走査電子
顕微鏡写真を図1に示す。図1のV方向に蛇行しながら
配向しているやや太めの繊維が幹フィブリルであり、V
方向と直交する方向に枝フィブリルが形成されている。
図1から明らかなように、枝フィブリルの形成密度は、
幹フィブリルよりも高い。幹フィブリルと枝フィブリル
により、多数の微細な孔が形成されている。また枝フィ
ブリルは、最大熱収縮方向であるTD方向に配向してい
る。
ィルムの耐水性、通気度、膜厚、平均細孔直径d、平均
細孔半径r並びに2r/d、突刺強度の測定結果を表1
に示す。
ゴット10、白石カルシウム社製,平均粒子径0.1μ
m)30vol%と、ポリエチレン粉末(ハイゼックス
ミリオン340M、三井化学製、重量平均分子鎖長17
000nm、重量平均分子量300万、融点136℃)
70重量%とポリエチレンワックス(ハイワックス11
0P、三井化学製、重量平均分子量1000、融点11
0℃)30重量%の混合ポリエチレン樹脂70vol%
とを実施例1で使用したのと同じ2軸混練機を使用して
混練して樹脂組成物を得た。この樹脂組成物をロール圧
延(ロール温度150℃)することにより、約60μm
の膜厚の原反フィルムを作製した。
により延伸温度110℃で約5倍に延伸し、建築用下地
材フィルムを得た。得られたフィルムの物性等を表1に
示す。
ムを建築用下地材フィルムとして使用したときの耐水
性、通気度、膜厚、平均細孔直径d、平均細孔半径r並
びに2r/d、突刺強度の測定結果を表1に示す。この
多孔性フィルムは、高ドラフト比(引取速度/押出速
度)にて成形したポリプロピレン層/ポリエチレン層/
ポリプロピレン層という層構成の積層フィルムに結晶化
熱処理を施した後、これを低温延伸し、次いで高温延伸
して結晶界面を剥離させて成形したフィルムであり、l
oofah構造を有するものではない。
施例1および実施例2の多孔性フィルムが、比較例1の
多孔性フィルムと比較して、強度に優れ、かつ透湿性お
よび通気性にも優れたものであることがわかる。
性フィルムを単独に使用する例を示したが、多孔性フィ
ルムの透湿性を損なわない範囲で不織布、各種織布、編
地などを積層した複合フィルムまたは複合シートとして
用いてもよい。
多孔性フィルムの電子顕微鏡写真
Claims (5)
- 【請求項1】 多数の微細孔を有する熱可塑性樹脂製多
孔性フィルムからなり、前記微細孔は、フィルムの1方
向に伸びる幹フィブリルとこの幹フィブリル間を連結す
る枝フィブリルとからなる3次元網状組織により形成さ
れており、前記枝フィブリルの形成密度は、前記幹フィ
ブリルの形成密度より高いことを特徴とする建築用下地
材フィルム。 - 【請求項2】 前記熱可塑性樹脂は、分子鎖長が285
0nm以上のポリオレフィンを1重量%以上含む請求項
1の建築用下地材フィルム。 - 【請求項3】 バブルポイント法(ASTM F316
−86)により求めた前記微細孔の平均細孔直径d(μ
m)と、水銀圧入法(JIS K1150)により求め
た前記微細孔の平均細孔半径r(μm)とが、下記式を
満たすものである請求項1又は2の建築用下地材フィル
ム、 1.2≦2r/d≦1.7 - 【請求項4】 前記枝フィブリルは、前記フィルムの最
大熱収縮方向に配向している請求項2又は3の建築用下
地材フィルム。 - 【請求項5】 前記微細孔は、平均細孔直径dが0.0
3〜3μmである請求項1〜4のいずれかの建築用下地
材フィルム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001334274A JP3779589B2 (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 建築用下地材フィルム |
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Publications (2)
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JP2003138738A true JP2003138738A (ja) | 2003-05-14 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001334274A Expired - Fee Related JP3779589B2 (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 建築用下地材フィルム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3779589B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20140079739A (ko) * | 2012-12-19 | 2014-06-27 | 세이렌가부시끼가이샤 | 다공질 필름 |
-
2001
- 2001-10-31 JP JP2001334274A patent/JP3779589B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20140079739A (ko) * | 2012-12-19 | 2014-06-27 | 세이렌가부시끼가이샤 | 다공질 필름 |
JP2014139305A (ja) * | 2012-12-19 | 2014-07-31 | Seiren Co Ltd | 多孔質フィルム |
KR102143248B1 (ko) | 2012-12-19 | 2020-08-10 | 세이렌가부시끼가이샤 | 다공질 필름 |
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