JP2003123646A - 放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方法、発光管封止用閉塞体及び放電ランプ - Google Patents
放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方法、発光管封止用閉塞体及び放電ランプInfo
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Abstract
発光管封止用閉塞体の製造方法を提供する。 【解決手段】 複数の焼結層からなる閉塞体の各層に対
応するスラリ10を、タングステン粉末、シリカ粉末、
有機バインダ、有機溶媒、分散剤を混合させて調製する
スラリ調製工程と、タングステン線5を、その軸心を鉛
直にした状態のままで、前記スラリ10にディップした
後に引き上げて、タングステン線5に付着したスラリ1
0の乾燥を繰り返して、複数の成形層を積層して成形体
11を作製する成形体作製工程と、作製された成形体1
1を焼成して閉塞体を得る焼成工程とを含んでいる。
Description
管封止用閉塞体及びその製造方法並びにそのような閉塞
体を備えた放電ランプに関する。
高圧放電ランプは、高出力・高輝度特性を有する反面、
点灯時に発光管内が高温・高圧となる。このような高温
・高圧下でも発光管内の発光物質が漏洩しないように、
高圧放電ランプは、従来から金属箔を発光管の端部に封
着する方法を採用している。
いうちは特に問題は生じないものの、点灯回数が増加す
ると、金属箔と発光管との熱膨張係数の違いから生じる
熱応力により封着部にクラックが発生するという問題が
ある。このクラックは、発光管内の発光物質を管外に漏
洩させるため、ランプの短命化を招き、高圧放電ランプ
の性能を著しく低下させるものである。
問題を解決するため、発光管の端部を閉塞体により閉塞
する方法が提案されている。この閉塞体は、電極接続用
の金属導入線に同心状に複数積層された構造の成形体を
設け、この成形体を焼成して得られている。そして、各
層の構成成分は、内周側から外周側に移るに従って、金
属導入線の成分が少なくなり、逆に発光管の成分が多く
なっている。このため、閉塞体は、その熱膨張係数が金
属導入線のそれから発光管のそれに徐々に変化する構造
となっている。従って、発光管内の温度が上昇しても、
金属導入線と発光管との間で生じる熱応力を閉塞体の中
間層で徐々に緩和でき、上記のようなクラックの発生を
防止できるのである。
の構成成分に対応する金属導入線及び発光管の各成分の
粉末、有機バインダ、有機溶媒、分散剤等からスラリー
を調製し、このスラリーを金属導入線に塗布・乾燥を繰
り返して各層を積層して、作製された成形体を焼成する
方法、各スラリーから各層に対応するグリーンシートを
製作して、このグリーンシートを金属導入線に順次積層
し、作製された成形体を焼成する方法等が上記公報に記
載されている。
塞体を用いる方法は、クラックの発生を防止できる有用
な方法でありながら、その閉塞体の品質及び生産性に難
があるという問題がある。すなわち、前者のスラリーを
金属導入線に塗布・乾燥して積層する方法では、スラリ
ーの塗布量及び塗布位置によって層の厚みが変わり、各
層が金属導入線に対して同心円状にならず、寸法・形状
面で一定品質の閉塞体が得られ難い。
に積層する方法では、厚み制御されたグリーンシートを
用いるため、寸法・形状が一定になり易く、一定品質の
ものが得られ易いが、スラリーからグリーンシートを製
作するため、前者に比べてコストアップを招いてしま
う。その上、金属導入線に巻きつけたグリーンシートの
巻き始めと巻き終わりとを、重なり無く且つ隙間無く合
致させるのに手間がかかり生産性が悪い。
になされたもので、寸法・形状の制御が容易で、しかも
生産性の高い放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方
法、発光管封止用閉塞体及び放電ランプを提供すること
を目的とする。
に、本発明に係る放電ランプの発光管封止用閉塞体の製
造方法は、発光管内の電極に給電するための金属導入線
の外周に、略同心円状に複数積層された構造の成形体を
設け、当該成形体を焼成して閉塞体を得る方法であっ
て、前記成形体の各層用のスラリーを調製するスラリー
調製工程と、前記金属導入線を最内層のスラリーにディ
ップし、付着したスラリーを乾燥した後、2層以降最外
層のスラリーに至るまで、順次ディップして付着、乾燥
を繰り返す成形体作製工程とを含むことを特徴としてい
る。
にディップしているので、スラリーを金属導入線に容易
に付着させることができると共に、生産性を向上させる
ことができる。例えば、前記成形体作製工程において、
前記金属導入線を、その軸心を鉛直にした状態の姿勢の
まま、スラリーにディップし、引き上げると、金属導入
線を中心とした同心円状にスラリーを付着させることが
でき、さらに各層における厚みが均一な成形体を得るこ
とができ、容易に高品質の閉塞体を得ることができる。
属導入線が露出するように、前記金属導入線を残して前
記成形体を所定長さに切断する切断工程を含むことを特
徴としている。さらに、前記スラリー調製工程は、易分
解性の有機材料を含んだスラリーを調製する工程を含
み、前記成形体作製工程は、前記成形体の複数層の内、
少なくとも1つの層を積層する前に、前記金属導入線
を、前記易分解性の有機材料を含んだスラリーにディッ
プし、付着したスラリーを乾燥させて有機物層を積層す
る工程を含んでいる。特に、前記有機物層は、前記成形
体の最内層を積層する前に積層されることを特徴とし、
前記易分解性の有機材料は、ワニスであることを特徴と
している。このように構成することで、有機物層に空隙
層が残り、焼成後の降温時に閉塞体が径方向に収縮で
き、クラックの発生を防止できる。
のスラリーは、前記発光管の熱膨張係数よりも前記金属
導入線の熱膨張係数に近い特性を有する第1の金属材料
の粉末を含み、前記スラリー調製工程は、前記金属導入
線の融点及び前記第1の金属材料の融点より低い第2の
金属材料の粉末を含んだスラリーを調製する工程を含
み、前記成形体作製工程は、前記成形体の複数層の内、
少なくとも1つの層を積層する前に、前記金属導入線
を、前記第2の金属材料の粉末を含んだスラリーにディ
ップし、付着したスラリーを乾燥して金属層を積層する
工程を含み、前記成形体作成工程で作製された成形体
を、前記第2の金属材料の融点より高く且つ前記金属導
入線の融点及び前記第1の金属材料の融点より低い温度
で焼成することを特徴とする。特に、前記金属層は、前
記成形体の最内層を積層する前に積層されることを特徴
とし、さらに、前記第2の金属材料はマンガンであるこ
とを特徴としている。このようにすれば、焼成時にマン
ガンが溶融して、その内外層を液相焼結により強固に結
合できる。
のスラリーは、前記発光管の熱膨張係数よりも前記金属
導入線の熱膨張係数に近い特性を有する第3の金属材料
の粉末を含み、前記スラリー調製工程は、前記金属導入
線の材料の粉末と前記第3の金属材料の粉末との少なく
とも一方の粉末と、マンガンの粉末とを含む合金スラリ
ーを調製する工程と、アルミナ粉末とシリカ粉末とを含
むアルミナスラリーを調製する工程とを含み、前記成形
体作製工程は、前記成形体の複数層の内、少なくとも1
つの層を積層する前に、前記金属導入線を、前記合金ス
ラリーにディップし、付着した合金スラリーを乾燥させ
て合金層を積層する工程と、前記合金層が積層された金
属導入線を、前記アルミナスラリーにディップし、付着
したアルミナスラリーを乾燥させてアルミナ層を積層す
る工程と、前記アルミナ層が積層された金属導入線を、
前記合金スラリーにディップし、付着した合金スラリー
を乾燥させて合金層を積層する工程とからなる結合層形
成工程を含み、前記成形体作成工程で作製された成形体
を、露点が−20℃〜−5℃に調整された水素雰囲気中
で、マンガンの融点より高く且つ前記金属導入線の融点
及び前記第3の金属材料の融点より低い温度で焼成する
ことを特徴とする。特に前記結合層形成工程は、前記成
形体の最内層を積層する前に実行されることを特徴と
し、さらに、前記金属導入線の材料は、タングステン又
はモリブデンであることを特徴とする。この構成によれ
ば、アルミナ層の内外層のマンガンが一部酸化されて一
酸化マンガンとなり、アルミナ、シリカと共に固着力の
高いガラス層を形成することができる。
ンの粉末とモリブデンの粉末との内、少なくとも一方を
含んでいることを特徴とし、さらに、前記スラリー調製
工程において、合金スラリーのマンガンの含有量を1〜
30wt%とし、前記アルミナスラリーのシリカの含有
量を1〜5wt%とすることを特徴とする。このように
すれば、焼成時にガラス層を現出させるために好適な配
合を与えることができる。
用閉塞体は、生産性が高く、また各層における厚みが均
一で、金属導入線に対して略同心円状となる。また、上
記の発光管封止用閉塞体を用いて発光管が封止されてい
る放電ランプでは、各層における厚みが均一で、金属導
入線に対して略同心円状な閉塞体を用いるので、発光管
を確実に封止でき長寿命化が可能となる。
した高圧放電ランプの実施の形態について図面を参照し
ながら説明する。 1.第1の実施の形態 1−1.高圧放電ランプの構成 図1は、本発明に係る閉塞体を利用した高圧放電ランプ
1の構成を示す概観斜視図であり、その内部の構成がわ
かるように断面図で示している。なお、本実施の形態に
おける高圧放電ランプ1は左右対称であるため、同図で
は一方の端部(右側)のみを示している。
光空間7を有する本管6とこの本管6の両側に設けられ
た側管8とからなる発光管2と、この本管6の発光空間
7に対向して配置された一対のタングステン電極3と、
このタングステン電極3に給電するためのモリブデン線
5と、発光管2の側管8を閉塞する閉塞体9とを備えて
いる。
その内部には、例えば、発光物質である水銀及び始動補
助用のアルゴン、クリプトン、キセノンなどの希ガスの
他、沃素、臭素等のハロゲン物質が封入されている。な
お、ハロゲン物質は、ハロゲンサイクル作用によりタン
グステン電極3から蒸発して発光管2内面に付着したタ
ングステンを元のタングステン電極3に戻して発光管2
の黒化を抑制するためのものである。また、本実施の形
態では、発光管2は、本管6と側管8とを同一材料を用
いて一体に構成しているが、本管6と側管8とを別材料
で形成し、その後一体に組み立てたものでも良い。
で、タングステン線4を介してタングステン電極3に接
続されている。閉塞体9は、発光管2の側管8内に挿入
できるように、モリブデン線5上に円筒状に設けられて
おり、発光管2の側管8内に挿入されている。図2は、
発光管2の側管8が閉塞体9により閉塞されている部分
の縦断面図である。
モリブデン成分と、発光管2の成分であるシリカ成分と
を含む少なくとも2以上の材料成分から構成されてい
る。閉塞体9は、モリブデン線5を中心として同心円状
に複数の層(例えば5層)が積層された成形体を焼成し
て得られる。なお、閉塞体9における各層と、焼成前の
成形体における各層とを区別するために、閉塞体9の層
を以下「焼結層」といい、また成形体の層を以下「成形
層」という。
らなり、モリブデン線5上の最内層を第1の焼結層91
とし、発光管2の側管8の内周面に接する最外層を第5
の焼結層95とし、またこれらの間の各焼結層を、内層
側から順に第2の焼結層92、第3の焼結層93、第4
の焼結層94としている。閉塞体9の各焼結層91〜9
5は、モリブデン線5に近い程、モリブデン成分の含有
量が多くシリカ成分の含有量が少なく、逆に側管8に近
い程、シリカ成分の含有量が多くモリブデン成分の含有
量が少なくなる構成になっている。
るスラリーをボールミル等公知の方法で調製する。第1
スラリーは第1の焼結層91用のスラリーであり、第2
スラリーは第2の焼結層92用のスラリーで、以下同様
に、第3スラリー、第4スラリー、第5スラリーは、第
3の焼結層93用、第4の焼結層94用、第5の焼結層
95用のそれぞれのスラリーである。
に、モリブデン線5の成分のモリブデン粉末と、発光管
2の成分のシリカ粉末と、有機バインダ、有機溶媒、分
散剤等を混合させている。
粉末で、その粒径の大きさは、各焼結層の厚み、全焼結
層における各焼結層の位置、焼成条件により適宜決定さ
れる。有機バインダは、一般的なセラミックス成形用の
バインダであればよく、例えば、ポリビニルアルコー
ル、水溶性アクリル、ポリビニルブチラール等が用いら
れ、本実施の形態では水溶性アクリルを使用している。
また、有機溶媒には、酢酸ブチルカルビトールを、分散
剤には、カルボン酸アンモニウムを夫々使用している。
加するに従って、有機溶媒の配合比も増加している。つ
まり第1スラリーから第5スラリーの内、外周側(第5
スラリー)に移るに従って、有機溶媒の配合比が高くな
っている。これは、スラリー10内のシリカ成分が増加
するとスラリー10の粘度が高くなり、有機溶媒の配合
比が増加させてスラリー10の粘度を調整しているため
である。粘度の調整を行うのは、モリブデン線5をスラ
リー10にディップしたときに、モリブデン線5に付着
するスラリー10量を制御するためである。
工程を説明するための概略図である。同図に示すよう
に、モリブデン線5(直径0.4mm)を、その軸心が
鉛直にした状態で、第1スラリー10内にディップさせ
る。このとき、モリブデン線5の所定位置までをスラリ
ーに浸漬させる。そして、所定の速度、例えば10cm
/分で鉛直方向に引き上げる。そして、引き上げたモリ
ブデン線5を所定の条件、例えば70℃、3分間乾燥し
て第1の成形層を形成する。なお、引き上げ速度は、各
成形層の厚さ、スラリー10の粘度により適宜決定され
る。
を用いて、上述と同様の方法で各成形層を順次積層して
径方向に構成成分の比率が変化する成形体11(外径約
1.3mm)を作製する。なお、第2から第5までのス
ラリー10にモリブデン線5をディップさせる際にも、
第1の成形層の上端とスラリーの上面とが一致するよう
に、モリブデン線5を各スラリーにディップさせる。こ
のようにすることにより、成形体11の各層の上端面を
略直線状に揃えることができる。次に、得られた成形体
11の先端(図3において成形体11の下端)を、所定
の長さ(例えば15mm)となるようにモリブデン線5
を残して切断して、成形体11の先端からモリブデン線
5を露出させる。なお、成形体11の切断は、その両端
をモリブデン線5を残して切断して所定長さとなるよう
にしても良い。この場合は、成形体11の両端が切断さ
れるため、成形体11の端面を直線状に仕上げることが
できる。
非酸化性雰囲気中、例えば窒素雰囲気中で、500℃、
4時間乾燥させて脱バイする。続いて、真空中で、16
00℃、30分の焼成を電気炉で行うことで、成形体1
1の焼結体である閉塞体9が製作される。なお、焼成に
は、電気炉以外に、レーザ、放電プラズマ等を熱源とし
て利用した加熱装置を使用しても良い。
デン線5の一端と溶接し、さらにそのタングステン線4
の他端にタングステン電極3を溶接等の方法で接合す
る。このようにして、モリブデン線5にタングステン電
極3が接続された閉塞体9を、タングステン電極3が発
光空間7側となるように、発光管2の側管8の端部から
発光空間7側に挿入した後、バーナー、レーザ等の熱源
を用いる公知のランプ封止方法に従って側管8の外周部
を1700℃〜1900℃に加熱して、閉塞体9の外周
部と側管8の内周部とを閉塞体9の長さ方向に亘って溶
着、封止する。
9を容易に製作することができる。即ち、各スラリー1
0内にモリブデン線5を所定位置まで浸漬させて、一定
の速度で引き上げるので、モリブデン線5にスラリー1
0を容易に付着させることができる。しかも、モリブデ
ン線5を、その軸心を鉛直にした状態の姿勢のまま、ス
ラリー10内にディップして引き上げるので、モリブデ
ン線5の外周にスラリー10が均一に付着する。
しないようにその粘度が最適化されているので、その成
形層内における厚みムラを少なくできると共に、各成形
層の形状を、モリブデン線5を中心とした円状にでき
る。そして、このモリブデン線5に対して同心円状の成
形体を焼成するので、各焼結層91〜95の厚みが制御
された同心円状の閉塞体9を容易に得ることができる。
また、各成形層の厚みを変更する場合も、引き上げ速度
もしくはスラリー10の粘度を調整することにより容易
にできる。なお、スラリー10の粘度調整は、主に有機
溶媒の配合比率を増減させることで行っている。 2.第2の実施の形態 図4は、第2の実施の形態における成形体の側面図であ
る。本発明の第2の実施の形態である閉塞体は、第1の
実施の形態で示した閉塞体9と同様な構成であるが、異
なっているのは、前記閉塞体の焼成前の成形体11が、
モリブデン線5と、第1の実施の形態における成形体の
間にワニス層20を備えたことである。
からなり、成形体11の成形時には、図4に示すよう
に、モリブデン線5と第1の成形層111との間に介在
しているが、焼成後の閉塞体にはワニス層20自体は無
くなる。ここでいう易分解性とは、加熱することにより
その成分が容易に分解されることをいい、本実施の形態
では、易分解性の有機材料にワニスを使用し、脱バイ工
程でワニス層20が熱により分解される。なお、図4に
おいて符号112〜115は、成形体11における第2
の成形層〜第5の成形層を示している。
体の製造方法について以下に説明する。まず、第1の実
施の形態と同様に、ワニス、有機バインダ、有機溶媒、
分散剤を混合させて、ワニス層20用のスラリーを調製
する。モリブデン線5への積層は、第1の実施の形態と
同様に、ワニス層20用のスラリーにモリブデン線5
を、その軸心を鉛直にした状態でワニス層20用のスラ
リーにディップし引き上げ、モリブデン線5の外周に付
着したスラリーを乾燥して、モリブデン線5上に、約5
μmの厚さのワニス層20を成形する。
1の成形層111から第5の成形層115までを順次積
層して成形体11を製作し、この成形体11が所定長さ
となるようにその先端を切断して、成形体11の先端か
らモリブデン線5を露出させた後、第1の実施の形態と
同様な焼成条件で、成形体11をモリブデン線と一体
に、脱バイ・焼成を行って焼結体である閉塞体を得る。
との間のワニス層20は、有機物であるため脱バイ工程
で分解し、焼成前のモリブデン線5と第1の成形層11
1との間に環状の空隙層が残る。そして、この空隙層を
残した状態で成形体11を焼成すると、この空隙層が焼
成時のモリブデン線5と閉塞体との膨張・収縮のミスマ
ッチングを相殺する役割を果たし、閉塞体の無欠陥焼成
を容易に実現することができる。
に、閉塞体の収縮は、モリブデン線5よりも大きく、ワ
ニス層20を設けずに焼成すると、成形体の第1の成形
層とモリブデン線とが接しているため、焼成後の降温時
に閉塞体が径方向に収縮できずにクラックが発生するこ
とがある。しかし、本実施の形態のように、モリブデン
線5と第1の成形層111との間にワニス層20を備え
た成形体11を焼成すると、焼成前に第1の成形層11
1とモリブデン線5との間に空隙層が環状に残るため、
降温時に閉塞体が径方向に収縮でき、従来のようなクラ
ックの発生を防ぐことができる。従って、ワニス層20
を備えることで、ワニス層を備えていない成形体を焼成
する場合に比べて、製造歩留まりを向上させることがで
きる。 3.第3の実施の形態 3−1.構成 図5は、本発明の第3の実施の形態を示す閉塞体の側面
図である。第3の実施の形態における閉塞体9は、同図
に示すように、第1の実施の形態と同様な構成の閉塞体
とモリブデン線5との間に、これらを結合させる結合層
21を備えたものである。
成され且つマンガンとモリブデンとを含んだ合金焼結層
211と、この合金焼結層211の外周に形成され且つ
シリカとアルミナとを含んだアルミナ焼結層212と、
このアルミナ焼結層212の外周に形成され且つ最内層
の合金焼結層211の成分と略同様な合金焼結層213
とを備えている。合金焼結層211、213内のマンガ
ンは、閉塞体9を構成する主成分の金属材料(モリブデ
ン)及びモリブデン線5より、融点が低い金属材料であ
る。
おいても、閉塞体9の各層と、焼成前である成形体の各
層とを区別するために、閉塞体9の層を、「合金焼結
層」、「アルミナ焼結層」といい、また成形体の層を、
「合金成形層」、「アルミナ成形層」という。 3−2.製造方法 結合層21の合金焼結層211、213用の合金スラリ
ーとアルミナ焼結層212用のアルミナスラリーとを次
の表2に示す配合で調製する。なお、結合層21の外周
に積層される各焼結層用のスラリーは、第1の実施の形
態と同様であり、表1に示す配合で調製する。
3の各スラリーを第1の実施の形態と同様にモリブデン
線5に積層させる。つまり、モリブデン線5を合金焼結
層211用の合金スラリーにディップして、モリブデン
線5の外周に合金スラリーを付着させる。そしてモリブ
デン線5に付着した合金スラリーを乾燥して合金成形層
を積層する。
スラリーに、モリブデン線5上の合金成形層の全体が浸
漬するように、モリブデン線5をディップして、合金成
形層の外周に付着したアルミナスラリーを乾燥してアル
ミナ成形層を積層する。そして、再度合金焼結層213
用の合金スラリーに、モリブデン線5上のアルミナ成形
層の全体が浸漬するように、モリブデン線5をディップ
して、アルミナ成形層の外周に合金成形層を積層する。
成形層から第5の成形層までを順次積層して、結合成形
層(焼成前の結合層21)を備えた成形体が成形され
る。そして、この成形体が所定の長さとなるようにモリ
ブデン線5を残して、その先端を切断してモリブデン線
5を成形体の先端から露出させる。そして、得られた成
形体を非酸化性雰囲気中、例えば、窒素雰囲気中で、5
00℃、4時間脱バイし、続いて、露点が−5℃に調整
された水素雰囲気中で、マンガンの融点以上の温度、例
えば、1600℃、30分の焼成を行って、成形体を焼
成した閉塞体9を得る。
時に、アルミナ成形層の内外に積層された両合金成形層
のマンガンが、水素雰囲気内の蒸気により酸化されて一
酸化マンガンとなり、この一酸化マンガンとアルミナ成
形層内のアルミナとシリカとにより、固着力の高いガラ
ス層(MnO+Al2O3+SiO2)がアルミナ焼結層
212に成形される。
リブデンが、アルミナ成形層の表面側に析出する。この
ため、内側の合金焼結層211では溶融したマンガンに
より液相焼結が進み、モリブデン線5との濡れ性が増大
して、モリブデン線5との密着力が強くなる。また外側
の合金焼結層213では、溶融したマンガンにより、合
金成形層から析出したモリブデンと、その外側の第1の
成形層内におけるモリブデンとが液相焼結して、強固な
固着力が得られる。その結果、閉塞体9は、モリブデン
線5にその結合層21を介して強固に結合することがで
きる。
層211は、表2に示すように、マンガンの調合比率を
20wt%としているが、1wt%〜30wt%であれ
ば良い。これは、マンガンの調合比率が0wt%であれ
ば、結合層21が液相焼結されず、固相焼結となるた
め、結合力を向上させることができないためである。逆
にマンガンの調合比率を30wt%より多くすると、高
圧放電ランプ1が点灯して発光管2内の温度が上昇した
ときに、合金焼結層211、213内のマンガンが蒸発
して、高圧放電ランプ1の発光色を変えるおそれがある
からである。
に、シリカの調合比率を4wt%としているが、1wt
%〜5wt%であれば良い。これは、シリカの調合比率
が0wt%であれば、結合層21にガラス層を現出させ
ることができず、逆にシリカを5wt%より多くする
と、アルミナ焼結層212の機械的強度が低下してしま
うためである。
整された水素雰囲気中で、焼成されているが、水素雰囲
気中の露点が−20℃〜−5℃であればよい。これは水
素雰囲気中の露点が−20℃〜−5℃の範囲であれば、
合金成形層のマンガンが選択的に水素雰囲気中の蒸気と
反応して、一酸化マンガンに酸化されるからである。以
上、本発明を各実施の形態に基づいて説明したが、本発
明の内容が、上記各実施の形態に示された具体例に限定
されないことは勿論であり、例えば以下のような変形例
を実施することができる。
程において、金属導入線(モリブデン線5)を、その軸
心を鉛直にした状態のままで、スラリー10内にディッ
プした後に引き上げて、金属導入線にスラリー10を付
着させているが、例えば、金属導入線を、その軸心を水
平にした状態で、スラリー10内にディップして、金属
導入線にスラリー10を付着させても良い。
0から引き上げる場合、付着したスラリー10が金属導
入線から垂下する可能性があり、同心円状の成形体11
を得難いが、例えば、金属導入線を回転させることによ
り、このような不具合をなくすことができる。さらに、
金属導入線をスラリー10に水平状にディップさせる方
法において、金属導入線上に成形層が積層されている場
合は、金属導入線をスラリー10内にディップさせなく
ても、金属導入線上の成形層の表面層だけをスラリー1
0にディップさせるだけでも、スラリー10を成形層に
付着させることができる。
0)を第1の成形層111の前に、すなわち金属導入線
(モリブデン線5)上に積層したが、第1の成形層11
1以外の成形層112〜115の前に有機物層を積層し
ても良い。この場合においても、閉塞体9の焼成後の常
温に降温する際の熱応力を緩和でき、クラックの発生を
ある程度防止することができる。但し、閉塞体9の焼成
後の収縮を考えると、成形体11の内周が最も大きいの
で、第2の実施の形態のように、第1の成形層111の
前に有機物層を積層するのが、クラックの発生に対して
は最も効果があると考えられる。
入線と第1の成形層111との間にのみ、つまり1層だ
け配した場合について説明したが、有機物層は1層に限
定されることなく、閉塞体9及び金属導入線に選択した
材料の焼結特性を考慮して、成形体11の成形層111
〜115の内、複数の層の下層に設けても何ら差し支え
ない。但し、成形体11に多くの有機物層を設けると、
脱バイ工程でこの有機物層が空隙層として残るので、成
形体11を焼成したときに、閉塞体9の焼結層91〜9
5間の密着力が低下するおそれがある。従って、有機物
層の層数は、閉塞体の焼結層数、寸法、材料(線膨張係
数)等により適宜決定しなければならない。
バイ工程で分解して空隙層を形成するような易分解性の
有機材料であれば良く、例えば、蝋、でんぷん等を用い
ることができる。さらに、有機物層用のスラリーは、閉
塞体9を構成する成分、例えば金属成分を含んでいない
が、有機物層が脱バイ工程で分解して成形体11内に空
隙層を形成できれば、閉塞体9を構成する金属成分の粉
末或いは他の金属の粉末を若干含んでも良い。
度にしている。このワニス層20の厚さは、薄すぎる
と、焼成時の焼成温度から常温に降温する際に、閉塞体
9の内周が金属導入線に接して径方向に収縮できず、ク
ラックが発生するおそれがあり、逆に厚すぎると、常温
に降温したときに閉塞体9と金属導入線との間に空隙が
残ったり、また高圧放電ランプ1が点灯して発光管2内
の温度が上昇したときに、閉塞体9と金属導入線とが膨
張してその間に空隙が発生したりするおそれがある。
温に降温した際に、閉塞体9の内周側にクラックが発生
しない程度で、しかも、高圧放電ランプ1が点灯して、
金属導入線、発光管2、閉塞体9の温度が上昇したとき
に、金属導入線と閉塞体9との間、又は閉塞体9内の焼
結層間に空隙が生じない程度であれば良い。このため、
有機物層の厚さは、金属導入線、閉塞体9及び発光管2
におけるそれぞれの寸法(直径)及び熱膨張係数によ
り、その都度適宜決定する必要がある。
焼結層91の下層に、すなわち金属導入線上に設けた
が、第1の焼結層91以外の焼結層92〜95の下層に
結合層21を設けても良い。
1を金属導入線と第1の焼結層91との間にのみ、つま
り1層だけ配した場合について説明したが、結合層21
は1層に限定されるものではなく、閉塞体9の焼結層9
1〜95の内、複数の焼結層の下層に結合層21を備え
ても良い。上記のように結合層21の層数、位置を実施
の形態と異なっても、結合層21は、その内側の金属導
入線と第1の焼結層91又はその内外両側の焼結層と強
固に結合することができる。
については、高圧放電ランプ1の点灯時において発光管
2内が高温になることを考慮すると、熱膨張係数の違い
により生じる熱応力は、金属導入線と閉塞体9の最内層
との間が最も大きく、この間で剥離し易い。従って、閉
塞体9は、その最内層に結合層21を備えるのが最も効
果的と考えられる。
1、213を構成する第3の金属材料の粉末として、金
属導入線と同じ材料であるモリブデンの粉末を用いた
が、例えばタングステンの粉末或いはモリブデンとタン
グステンを混合した粉末を用いても良い。さらには他の
金属材料の粉末でも良い。但し、他の金属材料を使用す
る場合、その金属材料の融点が、マンガンより高く、し
かも焼成温度より高い必要がある。これは、焼成時に合
金焼結層211、213内のマンガンにより金属材料の
粉末を液相焼結させるためである。
211、213に、モリブデンとマンガンとを用い、ア
ルミナ焼結層212にガラス層が形成されるようにした
が、例えば、結合層21の代わりに、金属導入線の融点
及び成形体の金属導入線寄りの層を構成する第3の金属
材料の融点よりも低い金属材料、例えばマンガンを含む
金属層のみで構成しても良い。勿論、結合層21と金属
層とを併用しても良い。
形層111のモリブデンと金属導入線のモリブデンとの
両者を溶融したマンガンにより液相焼結するので、閉塞
体9は、その金属層を介して金属導入線に強固に結合す
ることができる。なお、金属層のマンガンの比率が高く
なると、第3の実施の形態でも述べたように、高圧放電
ランプ1が点灯して発光管2内の温度が上昇したとき
に、合金焼結層211、213内のマンガンが蒸発し
て、高圧放電ランプ1の発光色を変えるおそれがある。
このため、金属層に含まれるマンガンの調合比率は、第
3の実施の形態と同様に、1wt%〜30wt%が好ま
しい。この場合、第3の実施の形態における結合層21
の合金層とここでの金属層とは同じ構成のものとなる。
は、第1の焼結層91の下層に金属層を備えていたが、
第1の焼結層91以外の焼結層92〜95の下層に金属
層を備えても良い。さらに、金属層は1層に限定される
ものではなく、閉塞体9の焼結層91〜95の内、複数
の焼結層の下層に金属層を備えても良い。このような場
合も、金属層は、その内外両側の成形層のモリブデンと
液相焼結するので、金属層の両側の焼結層と強固に結合
することができる。なお、閉塞体9における金属層の位
置については、上記3−1と同様の理由により、閉塞体
9の最内層に備えるのが最も効果的と考えられる。
寄りの層を構成する第1の金属材料にモリブデン(融
点:約2620℃)を使用し、このモリブデンの融点よ
り低い第2の金属材料としてマンガン(融点:約124
4℃)を使用した例で説明したが、第2の金属材料とし
てマンガン以外を用いても良い。例えば、金属導入線及
び第1の金属材料にモリブデン、タングステン(融点:
約3380℃)を使用した場合には、鉄(融点は約15
35℃)、クロム(融点は約1900℃)等を使用する
ことができる。
電ランプ1の点灯時における発光管2の温度を考慮する
と、その温度(900℃程度になるものもある)よりも
高い方が良い。これは、点灯時に第2の金属材料が溶融
しないようにするためである。なお、上記に例示した第
2の金属材料の中では、マンガンがモリブデン、タング
ステン等の金属との濡れ性がもっとも良好である。
デンの金属導入線とを前提にして、閉塞体9を構成する
成分をモリブデン―シリカの組み合わせ(表1参照)で
説明したが、他に組み合わせでも良い。例えば、金属導
入線にタングステンを用いた場合はタングステン―シリ
カ、また、発光管2に透光性アルミナを用いた場合は、
タングステン―アルミナ、モリブデン―アルミナ等の組
み合わせにしても良い。
構成する材料とを合わせる必要はなく、例えば、金属導
入線にモリブデンを使用し、閉塞体9を構成する成分を
タングステン−シリカ、タングステン−アルミナ等にし
ても良いし、さらには、閉塞体9を構成する金属成分を
タングステンとモリブデンとの2つの材料を混合させた
ものでも良い。
テン、シリカ、アルミナ以外の材料により構成すること
も可能である。このような材料としては、高圧放電ラン
プ1が点灯して発光管2内の温度が上昇したときに、こ
の温度下の使用に充分耐えられるもので或ることは言う
までもない。さらに高圧放電ランプ1の点灯時における
発光管2と金属導入線との熱膨張特性の違いを考慮する
と、発光管2の熱膨張係数よりも金属導入線の熱膨張係
数に近い特性を有する金属材料と、金属導入線の熱膨張
係数よりも発光管2の熱膨張係数に近い特性を有する材
料とにより閉塞体9を構成するのが好ましい。なお、閉
塞体9の構成を他の材料に換えると、成形体の焼成条件
も当然変更になる。
ついて説明したが、閉塞体9の層構成は、金属導入線と
発光管2との熱膨張係数の違いにより生じる熱応力を緩
和させる観点からできるだけ多層構造をとることが好適
であると思われる。
電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方法では、発光管
内の電極に給電するための金属導入線の外周に、略同心
円状に複数積層された構造の成形体を設け、当該成形体
を焼成して閉塞体を得る方法であって、前記成形体の各
層用のスラリーを調製するスラリー調製工程と、前記金
属導入線を最内層のスラリーにディップし、付着したス
ラリーを乾燥した後、2層以降最外層のスラリーに至る
まで、順次ディップして付着、乾燥を繰り返す成形体作
製工程と、を含むこととしている。このため、スラリー
を金属導入線に容易に付着させることができると共に、
生産性を向上させることができる。しかも、例えば、金
属導入線を、その軸心を鉛直にした状態で、スラリー内
にディップして引き上げると、金属導入線を中心とした
同心円状にスラリーを付着させることができると共に、
各層におけるの厚みが制御された成形体を得ることがで
きる。このため、高品質の閉塞体を容易に得ることがで
きる。
ンプの構成を示す概略斜視図である。
管の縦断面図である。
工程を説明するための概略図である。
面図である。
面図である。
Claims (16)
- 【請求項1】 発光管内の電極に給電するための金属導
入線の外周に、略同心円状に複数積層された構造の成形
体を設け、当該成形体を焼成して閉塞体を得る方法であ
って、 前記成形体の各層用のスラリーを調製するスラリー調製
工程と、 前記金属導入線を最内層のスラリーにディップし、付着
したスラリーを乾燥した後、2層以降最外層のスラリー
に至るまで、順次ディップして付着、乾燥を繰り返す成
形体作製工程と、 を含むことを特徴とする放電ランプの発光管封止用閉塞
体の製造方法。 - 【請求項2】 前記成形体作製工程において、前記金属
導入線を、その軸心を鉛直にした状態の姿勢のまま、ス
ラリーにディップし、引き上げることを特徴とする請求
項1に記載の放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方
法。 - 【請求項3】 前記成形体作製工程の後に、成形体から
金属導入線が露出するように、前記金属導入線を残して
前記成形体を所定長さに切断する切断工程を含むことを
特徴とする請求項1又は2に記載の放電ランプの発光管
封止用閉塞体の製造方法。 - 【請求項4】 前記スラリー調製工程は、易分解性の有
機材料を含んだスラリーを調製する工程を含み、 前記成形体作製工程は、前記成形体の複数層の内、少な
くとも1つの層を積層する前に、前記金属導入線を、前
記易分解性の有機材料を含んだスラリーにディップし、
付着したスラリーを乾燥させて有機物層を積層する工程
を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に
記載の放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方法。 - 【請求項5】 前記有機物層は、前記成形体の最内層を
積層する前に積層されることを特徴とする請求項4に記
載の放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方法。 - 【請求項6】 前記易分解性の有機材料は、ワニスであ
ることを特徴とする請求項4又は5に記載の放電ランプ
の発光管封止用閉塞体の製造方法。 - 【請求項7】 前記成形体の金属導入線寄りの層用のス
ラリーは、前記発光管の熱膨張係数よりも前記金属導入
線の熱膨張係数に近い特性を有する第1の金属材料の粉
末を含み、 前記スラリー調製工程は、前記金属導入線の融点及び前
記第1の金属材料の融点より低い第2の金属材料の粉末
を含んだスラリーを調製する工程を含み、 前記成形体作製工程は、前記成形体の複数層の内、少な
くとも1つの層を積層する前に、前記金属導入線を、前
記第2の金属材料の粉末を含んだスラリーにディップ
し、付着したスラリーを乾燥して金属層を積層する工程
を含み、 前記成形体作成工程で作製された成形体を、前記第2の
金属材料の融点より高く且つ前記金属導入線の融点及び
前記第1の金属材料の融点より低い温度で焼成すること
を特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の放電
ランプの発光管封止用閉塞体の製造方法。 - 【請求項8】 前記金属層は、前記成形体の最内層を積
層する前に積層されることを特徴とする請求項7に記載
の放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方法。 - 【請求項9】 前記第2の金属材料はマンガンであるこ
とを特徴とする請求項7又は8に記載の放電ランプの発
光管封止用閉塞体の製造方法。 - 【請求項10】 前記成形体の金属導入線寄りの層用の
スラリーは、前記発光管の熱膨張係数よりも前記金属導
入線の熱膨張係数に近い特性を有する第3の金属材料の
粉末を含み、前記スラリー調製工程は、 前記金属導入線の材料の粉末と前記第3の金属材料の粉
末との少なくとも一方の粉末と、マンガンの粉末とを含
む合金スラリーを調製する工程と、アルミナ粉末とシリ
カ粉末とを含むアルミナスラリーを調製する工程とを含
み、 前記成形体作製工程は、前記成形体の複数層の内、少な
くとも1つの層を積層する前に、 前記金属導入線を、前記合金スラリーにディップし、付
着した合金スラリーを乾燥させて合金層を積層する工程
と、 前記合金層が積層された金属導入線を、前記アルミナス
ラリーにディップし、付着したアルミナスラリーを乾燥
させてアルミナ層を積層する工程と、 前記アルミナ層が積層された金属導入線を、前記合金ス
ラリーにディップし、付着した合金スラリーを乾燥させ
て合金層を積層する工程とからなる結合層形成工程を含
み、 前記成形体作成工程で作製された成形体を、露点が−2
0℃〜−5℃に調整された水素雰囲気中で、マンガンの
融点より高く且つ前記金属導入線の融点及び前記第3の
金属材料の融点より低い温度で焼成することを特徴とす
る請求項1〜6のいずれか1項に記載の放電ランプの発
光管封止用閉塞体の製造方法。 - 【請求項11】 前記結合層形成工程は、前記成形体の
最内層を積層する前に実行されることを特徴とする請求
項10に記載の放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造
方法。 - 【請求項12】 前記金属導入線の材料は、タングステ
ン又はモリブデンであることを特徴とする請求項10又
は11に記載の放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造
方法。 - 【請求項13】 前記第3の金属材料の粉末は、タング
ステンの粉末とモリブデンの粉末との内、少なくとも一
方を含んでいることを特徴とする請求項10〜12のい
ずれか1項に記載の放電ランプの発光管封止用閉塞体の
製造方法。 - 【請求項14】 前記スラリー調製工程において、 合金スラリーのマンガンの含有量を1〜30wt%と
し、 前記アルミナスラリーのシリカの含有量を1〜5wt%
とすることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1
項に記載の放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方
法。 - 【請求項15】 請求項1〜14のいずれか1項に記載
の製造方法により製造されたことを特徴とする発光管封
止用閉塞体。 - 【請求項16】 請求項15に記載の発光管封止用閉塞
体を用いて発光管が封止されていることを特徴とする放
電ランプ。
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JP2001319526A JP3605065B2 (ja) | 2001-10-17 | 2001-10-17 | 放電ランプの発光管封止用閉塞体の製造方法、発光管封止用閉塞体及び放電ランプ |
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JP2006049269A (ja) * | 2004-07-07 | 2006-02-16 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 封止用機能性傾斜材料、封止用機能性傾斜材料製造方法および管球 |
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- 2001-10-17 JP JP2001319526A patent/JP3605065B2/ja not_active Expired - Fee Related
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