JP2003118088A - 一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷 - Google Patents
一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷Info
- Publication number
- JP2003118088A JP2003118088A JP2001319718A JP2001319718A JP2003118088A JP 2003118088 A JP2003118088 A JP 2003118088A JP 2001319718 A JP2001319718 A JP 2001319718A JP 2001319718 A JP2001319718 A JP 2001319718A JP 2003118088 A JP2003118088 A JP 2003118088A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- printing
- main scanning
- dots
- ink droplets
- dot
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Ink Jet (AREA)
Abstract
ことができるプリンタにおいて、解像度の異なる印刷を
行う技術を提供する。 【解決手段】 このプリンタは、原駆動信号に基づいて
3種類の駆動信号を生成することができる。そして、そ
の3種類の駆動信号に基づいて重量の異なる3種類のイ
ンク滴を吐出して、印刷用紙上に大ドット、中ドット、
小ドットを形成する。低解像度モードにおいては、中ド
ット、大ドットのみで印刷を行う。そして、印刷用紙上
の各主走査ラインを2回の主走査で記録する。これに対
して、高解像度モードにおいては、小ドット、中ドット
のみで印刷を行う。そして、印刷用紙上の各主走査ライ
ンを4回の主走査で記録する。このような態様とすれ
ば、一つの原駆動波形に基づいて解像度の異なる2種類
の印刷を行うことができる。
Description
つ印刷媒体上にドットを形成することによって画像を印
刷する技術に関し、特に、解像度の異なる印刷を行う技
術に関する。
印刷ヘッドを往復動させつつ、印刷ヘッドからインクを
吐出させてドットを形成して、画像を印刷するプリンタ
がある。そのようなプリンタの中には、一つの原駆動信
号に基づいて複数種類の駆動信号を生成し、その駆動信
号に基づいて異なる重量のインク滴を吐出して、異なる
大きさのドットを印刷用紙上に形成するものがあった。
において、記録密度(印刷解像度)の異なる印刷を行う
場合には、それぞれの記録密度に応じた複数種類の原駆
動信号をあらかじめ用意しておき、それぞれの原駆動信
号に基づいて記録密度の異なる印刷のための駆動信号を
生成し、インク滴を吐出していた。このため、解像度の
異なる印刷を行う際には、駆動信号の生成が煩雑であっ
た。
を解決するためになされたものであり、簡便に駆動信号
を生成して解像度の異なる印刷を行う技術を提供するこ
とを目的とする。
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明で
は、ノズルからインク滴を吐出させ、印刷媒体上に着弾
させてドットを形成することにより印刷を行う印刷装置
を対象として、所定の処理を行う。この印刷装置は、ノ
ズルを備えた印刷ヘッドと、原駆動信号に基づいてノズ
ルから重量が異なる複数種類のインク滴を吐出させるこ
とができるヘッド駆動部と、印刷ヘッドと、印刷媒体
と、の少なくとも一方を移動させる主走査を行う主走査
駆動部と、各部を制御する制御部と、を備える。
向について第1のドット記録密度で印刷媒体上にドット
を記録する第1のドット記録モードと、第1のドット記
録モードと共通の原駆動信号に基づいて吐出されるイン
ク滴を使用して、主走査の方向について第1のドット記
録密度よりも高密度の第2のドット記録密度で印刷媒体
上にドットを記録する第2のドット記録モードと、によ
る印刷を行う。このような態様とすれば、同一の原駆動
信号に基づいて、簡便に駆動信号を生成して主走査方向
の解像度の異なる印刷を行うことができる。
が異なる複数種類のインク滴のうち最も重量の小さいイ
ンク滴を使用せずに、最も重量の小さいインク滴以外の
インク滴を使用して、主走査の方向について第1のドッ
ト記録密度で印刷媒体上にドットを記録する第1のドッ
ト記録モードと、第1のドット記録モードと共通の原駆
動信号に基づいて吐出される最も重量の小さいインク滴
を少なくとも使用して、主走査の方向について第1のド
ット記録密度よりも高密度の第2のドット記録密度で印
刷媒体上にドットを記録する第2のドット記録モード
と、による印刷を行う。このような態様とすれば、同一
の原駆動信号に基づいて、簡便に駆動信号を生成して主
走査方向の解像度の異なる印刷を行うことができる。
n回(nは1以上の整数)の主走査で一つの主走査ライ
ン内のすべての画素にドットを記録し、第2のドット記
録モードにおいて、m回(mはnより大きい整数)の主
走査で一つの主走査ライン内のすべての画素にドットを
記録する態様とすることができる。このような態様とす
れば、同一の原駆動信号に基づいて、主走査方向の解像
度の異なる印刷を行うことができる。
は、第1の調整値に基づいて主走査の方向のドット形成
位置ずれを調整して印刷を行い、第2のドット記録モー
ドにおいては、第2の調整値に基づいて主走査の方向の
ドット形成位置ずれを調整して印刷を行うことが好まし
い。このような態様とすれば、それぞれのドット記録モ
ードに応じた調整値に基づいて、主走査方向のドット形
成位置ずれを調整することができる。
とができる。第1のドット記録モードにおいて使用する
インク滴のうち少なくとも一種類のインク滴を使用して
第1の位置ずれ検査用パターンを印刷媒体上に印刷す
る。また、少なくとも最も重量の小さいインク滴を使用
して第2の位置ずれ検査用パターンを印刷媒体上に印刷
する。そして、印刷された第1および第2の位置ずれ検
査用パターンに基づいて、ユーザが、第1の調整値およ
び第2の調整値を決定する。そして、第1の調整値およ
び第2の調整値に基づいて、ドット形成位置ずれの調整
が行われる。このような態様とすれば、実際に印刷媒体
上に印刷した結果に基づいて、調整値を定めることがで
きる。なお、第2の位置ずれ検査用パターンを印刷媒体
上に印刷する際には、第2のドット記録モードにおいて
使用するインク滴のうち少なくとも一種類のインク滴で
あって、第1の位置ずれ検査用パターンを印刷したイン
ク滴以外のインク滴を使用して第2の位置ずれ検査用パ
ターンを印刷する態様としてもよい。
刷する際には、第1の位置ずれ検査用パターンを印刷す
る際に最も多く使用する第1の種類のインク滴とは異な
る第2の種類のインク滴を最も多く使用して、第2の位
置ずれ検査用パターンを印刷することが好ましい。第1
の位置ずれ検査用パターンと第2の位置ずれ検査用パタ
ーンとで、最も多く使用するインク滴の種類を変えれ
ば、それぞれ異なる種類のインク滴の特質を反映した検
査用パターンを印刷することができる。その結果、第1
の調整値と第2の調整値とを、互いに異なる種類のイン
ク滴についてのドット形成位置ずれを少なくするよう
に、定めることができる。
2の調整値を記憶する不揮発性メモリを備える態様とす
ることができる。このような態様とすれば、一度調整値
を定めてそれを不揮発性メモリに記憶させれば、その
後、その調整値を使用して繰り返し印刷を行うことがで
きる。また、必要に応じて、調整値を設定し直して、不
揮発性メモリに記憶させることもできる。
のドット記録モードと、第2のドット記録モードと、の
いずれで印刷を実行すべきかを示すコマンドを、その印
刷データ中に含ませることが好ましい。このような態様
とすれば、印だつデータのみに基づいて、いずれのドッ
ト記録モードで印刷を行うべきかを決定することができ
る。
タを生成する印刷制御装置は、印刷装置に印刷させる画
像を表す画像データであって、印刷データに含まれる画
像データを生成する画像データ生成部と、印刷データに
含まれるモード識別コマンドを生成するモード識別コマ
ンド生成部と、を備えることが好ましい。このモード識
別コマンドは、第1のドット記録モードと第2のドット
記録モードとを含む複数のドット記録モードのうちのい
ずれのドット記録モードで画像データを印刷すべきかを
示すコマンドである。このような態様とすれば、印刷装
置は、印刷データに基づいて、その中に含まれる画像デ
ータを印刷するドット記録モードを特定することができ
る。
態様で実現することが可能である。 (1)調整値決定方法、印刷方法、印刷制御方法。 (2)印刷装置、印刷制御装置。 (3)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラム。 (4)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを記録した記録媒体。 (5)上記の装置や方法を実現するためのコンピュータ
プログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号。
例に基づいて以下の順序で説明する。 A.実施形態の概要: B.第1実施例: B1.装置の構成: B2.ヘッド駆動回路の構成及び処理: B3.低解像度モードと高解像度モード: B4.ノズル列間の記録位置ずれの発生: B5.調整値の決定: B6.調整値によるドット形成位置ずれの調整: C.第2実施例: D.第3実施例: E.変形例:
刷の流れを示すフローチャートである。このプリンタ
は、複数のパルスを含む原駆動信号に基づいて3種類の
駆動信号を生成することができる。そして、その3種類
の駆動信号に基づいて重量の異なる3種類のインク滴を
吐出して、印刷用紙上に大きさの異なる大ドット、中ド
ット、小ドットを形成することができる。
モードと高解像度モードとを有する。ステップS4に示
す低解像度モードにおいては、比較的重量の大きい大イ
ンク滴および中インク滴を印刷用紙に向けて吐出して、
大ドット、中ドットのみで印刷を行う。そして、印刷用
紙上の各主走査ラインを、互いのインク滴の着弾位置を
ずらした2回の主走査で記録する。これに対して、ステ
ップS6に示す高解像度モードにおいては、比較的重量
の小さい小インク滴および中インク滴を印刷用紙に向け
て吐出して、小ドット、中ドットのみで印刷を行う。そ
して、印刷用紙上の各主走査ラインを、それぞれインク
滴の着弾位置をずらした4回の主走査で記録する。その
結果、高解像度モードにおける主走査方向の画素の大き
さは、低解像度モードにおける主走査方向の画素の大き
さの1/2となる。このような態様とすれば、一つの原
駆動波形に基づいて解像度の異なる2種類の印刷を行う
ことができる。
を用いて主走査方向のドット形成位置ずれを調整する。
高解像度モードにおいては、第2の調整値を用いて主走
査方向のドット形成位置ずれを調整する。このような態
様とすれば、それぞれの解像度に応じて適切な調整値を
使用して、高品質な印刷を行うことができる。
ュータシステムの全体構成を示す説明図である。このコ
ンピュータシステムは、プリンタ20と、プリンタ20
が接続されているホストコンピュータ100と、ホスト
コンピュータ100に接続されている液晶ディスプレイ
110と、同じくホストコンピュータ100に接続され
ているキーボード120と、マウス130を備えてい
る。ユーザは、液晶ディスプレイ110に出力された表
示を見て、キーボード120、マウス130を操作し
て、自らの意志決定の結果をコンピュータ100に入力
する。なお、このコンピュータシステム全体が、特許請
求の範囲にいう「印刷装置」に相当する。そして、コン
ピュータ100のCPU102が所定のプログラムを実
行することによって、印刷データが生成される。すなわ
ち、CPU102が所定のプログラムを実行すること
で、コンピュータ100が「印刷制御装置」として機能
する。
略構成図である。このプリンタ20は、紙送りモータ2
2によって印刷用紙Pを副走査方向に搬送する副走査送
り機構と、キャリッジモータ24によって印刷用紙Pの
搬送方向に垂直な方向(主走査方向)にキャリッジ30
を往復動させる主走査送り機構と、キャリッジ30に搭
載された印刷ヘッドユニット60を駆動してインクの吐
出およびドット形成を制御するヘッド駆動機構と、これ
らの紙送りモータ22,キャリッジモータ24,印刷ヘ
ッドユニット60および操作パネル32との信号のやり
取りを司る制御回路40とを備えている。制御回路40
は、コネクタ56を介してコンピュータ100に接続さ
れている。なお、図3では、コンピュータ100および
ディスプレイ110は、簡略化した表示とし、キーボー
ド120、マウス130などの入力装置は図示を省略し
ている。
紙送りモータ22の回転を用紙搬送ローラ(図示せず)
に伝達するギヤトレインを備える(図示せず)。また、
キャリッジ30を往復動させる主走査送り機構は、主走
査方向に架設されキャリッジ30を摺動可能に保持する
摺動軸34と、キャリッジモータ24との間に無端の駆
動ベルト36を張設するプーリ38と、キャリッジ30
の原点位置を検出する位置センサ39とを備えている。
タ20の構成を示すブロック図である。制御回路40
は、CPU41と、プログラマブルROM(PROM)
43と、RAM44と、文字のドットマトリクスを記憶
したキャラクタジェネレータ(CG)45とを備えた算
術論理演算回路として構成されている。この制御回路4
0は、さらに、外部のモータ等とのインタフェースを専
用に行なうI/F専用回路50と、このI/F専用回路
50に接続され印刷ヘッドユニット60を駆動してイン
クを吐出させるヘッド駆動回路52と、紙送りモータ2
2およびキャリッジモータ24を駆動するモータ駆動回
路54と、を備えている。PROM43は、EEPRO
Mである。I/F専用回路50は、パラレルインタフェ
ース回路を内蔵しており、コネクタ56を介してコンピ
ュータ100から供給される印刷信号PSを受け取るこ
とができる。なお、図4においても、図3と同様、コン
ピュータ100等については簡略化した表示を行ってい
る。
列のノズルを示す説明図である。このプリンタ20は、
ブラック(K)、濃シアン(C)、淡シアン(LC)、
濃マゼンタ(M)、淡マゼンタ(LC)、イエロ(Y)
の6色のインクを用いて印刷を行う印刷装置であり、各
インク用のノズル列をそれぞれ備えている。なお、濃シ
アンと淡シアンとは、ほぼ同じ色相を有し、濃度が異な
るシアンインクである。濃マゼンタインクと淡マゼンタ
インクも同様である。これらの各ノズル列を、「単一色
ノズル群」と表記する場合がある。
6は、ヘッド駆動回路52の構成を示すブロック図であ
る。このヘッド駆動回路52は、複数のマスク回路20
4と、原駆動信号発生部206と、駆動信号補正部23
0とを備えている。マスク回路204は、印刷ヘッドユ
ニット60のノズルn1〜n48をそれぞれ駆動するた
めの48個のピエゾ素子(図示せず)に対応して設けら
れている。なお、図6において、各信号名の最後に付さ
れたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの
番号を示している。
n48に共通に用いられる原駆動信号ODRVを生成す
る。この原駆動信号ODRVは、一画素分の主走査期間
内に、小ドットパルスW1と中ドットパルスW2と大ド
ットパルスW3の3つのパルスを含む信号である。
リアル印刷信号PRT(i)は、図6に示すように、原
駆動信号発生部206から出力される原駆動信号ODR
Vとともにマスク回路204に入力される。マスク回路
204は、シリアル印刷信号PRT(i)のレベルに応
じて原駆動信号ODRVをマスクするためのゲートであ
る。すなわち、マスク回路204は、シリアル印刷信号
PRT(i)が1レベルにある時間区間については原駆
動信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて
駆動信号DRVとしてピエゾ素子に供給し、一方、シリ
アル印刷信号PRT(i)が0レベルにある時間区間に
ついては、原駆動信号ODRVの対応するパルスを遮断
する。
4が整形した駆動信号波形のタイミングを復路全体で前
後にずらし、補正を行う。この駆動信号波形のタイミン
グの補正によって、往路と復路におけるインク滴の着弾
位置のズレが補正される。
駆動信号を示す説明図である。図7(a)は、1画素区
間分の原駆動信号を示している。印刷の際には、図7
(a)に示すように、原駆動信号ODRVのパルスとし
て、各画素区間において小ドットパルスW1、中ドット
パルスW2、大ドットパルスW3がこの順に発生する。
なお、「画素区間」は、一画素分の主走査期間と同じ意
味である。前述したように、マスク回路204(図6参
照)は、シリアル印刷信号PRT(i)が1レベルのと
きには原駆動信号ODRVのパルスをそのまま通過さ
せ、シリアル印刷信号PRT(i)が0レベルのときに
は原駆動信号ODRVのパルスを遮断する。
成する際には、図7(b)に示すように、原駆動波形O
DRVのW2の両側のパルスをマスクして駆動波形を形
成する。なお、図7(b)のW4の部分は、マスク回路
がハイインピーダンス状態になると、ピエゾ素子がほぼ
一定の電圧に保たれることを示している。このようにな
る理由は、ピエゾ素子がコンデンサとして機能するから
である。また、中インク滴Ipmを吐出する駆動波形を
生成する際には、図7(c)に示すように、原駆動波形
ODRVのW1の両側のパルスをマスクして駆動波形を
形成する。大インク滴Ipbを吐出する駆動波形を生成
する際には、図7(d)に示すように、W3に先立つパ
ルスをマスクして駆動波形ODRVを形成する。本実施
例においては、大中小の各ドットは、大中小の各インク
滴によってそれぞれ形成される。大中小の各インク滴の
吐出タイミングは、中インク滴Ipm、小インク滴Ip
s、大インク滴Ipbの順に早いので、一画素内での着
弾位置は、図7(b)〜(d)の右側に示すように、ヘ
ッドの移動方向の後方から前方に向けて中インク滴Ip
m、小インク滴Ips、大インク滴Ipbの順になる。
なお、図7(b)〜(d)の右側に記されている四角
は、低解像度モードにおける画素である。また、画素の
下には、ヘッドの移動方向を矢印で示している。
形は、主走査の往路であっても復路であっても同じもの
が用いられる。すなわち、一画素区間内に1ノズルから
吐出される小インク滴Ips、中インク滴Ipm、大イ
ンク滴Ipbは、往路と復路で同じ順序で吐出される。
ただし、各主走査において駆動信号波形を生成するタイ
ミングは、復路全体で駆動信号補正部230(図6参
照)によって前後にずらされ、補正される。このタイミ
ングの補正によって、復路全体でインク滴の着弾位置が
意図的にずらされて、往路と復路におけるインク滴の着
弾位置のズレが補正される。タイミングをどの程度ずら
すかを定める補正値の決定の方法については後述する。
図1を用いて、本発明の印刷の流れを説明する。プリン
タ32は、印刷について、低解像度モードと高解像度モ
ードとを有する。プリンタ20のCPU41は、ステッ
プS2で、印刷データ中のコマンドに基づいて、低解像
度モードで印刷を行うか高解像度モードで印刷を行うか
を選択する。なお、コンピュータ100のCPU102
が、プリンタドライバ102aを実行することによって
印刷データを生成する。その際、CPU102は、画像
データ生成部と102bして機能して、アプリケーショ
ンソフトから受け取った画像データをプリンタ20が印
刷できる形式に変換する。また、CPU102は、モー
ド識別コマンド生成部102cとして機能し、画像デー
タを低解像度モードで印刷するか高解像度モードで印刷
するかを示すコマンドを生成して印刷データ中に組み込
む。これらCPU102の機能部を図2に示す。
は、所定の速さで印刷ヘッドの往復動を行いつつ、比較
的重量の大きい大インク滴Ipbと中インク滴Ipmを
印刷用紙に向けて吐出して、中ドット、大ドットのみで
印刷を行う。これに対して、ステップS6の高解像度モ
ードにおいては、低解像度モードと同じ速さで印刷ヘッ
ドの往復動を行いつつ、比較的重量の小さい中インク滴
Ipmと小インク滴Ipsを印刷用紙に向けて吐出し
て、小ドット、中ドットのみで印刷を行う。
インの記録のし方を示す説明図である。図8において左
右方向に並ぶ桝目は、低解像度モードにおける画素を表
している。これら左右に並ぶ画素によって1本の主走査
ラインが構成される。図8においては、各画素には左端
から順に番号が振られている。低解像度モードにおいて
は、1本の主走査ラインは往路と復路の2度の主走査で
記録される。例えば、図8(a)に示すように、主走査
の往路においては、奇数番号の画素にドットの記録が行
われる。そして、主走査の復路においては、図8(b)
に示すように、偶数番号の画素にドットの記録が行われ
る。なお、各画素の下に示す数字は、その主走査ライン
にドットを記録する主走査の番号を示す。そして、右向
きの矢印が、その主走査が往路であることを示し、左向
きの矢印が、その主走査が復路であることを示す。
インの記録のし方を示す説明図である。図9において、
実線で表された桝目は高解像度モードにおける画素を表
している。そして、破線で表された桝目は、低解像度モ
ードにおける画素を表している。高解像度モードにおけ
る画素の主走査方向についての大きさは、低解像度モー
ドにおける画素の主走査方向についての大きさの1/2
である。高解像度モードにおいては、1本の主走査ライ
ンは往路2回、復路2回の4回の主走査で記録される。
最初の主走査においては、図9(a)に示すように、
1、5など、4で割って1余る番号の画素にドットの記
録が行われる。そして、次の主走査においては、図9
(b)に示すように、2、6など、4で割って2余る番
号の画素にドットの記録が行われる。3回目の主走査に
おいては、図9(c)に示すように、3、7など、4で
割って3余る番号の画素にドットの記録が行われる。4
回目の主走査においては、図9(d)に示すように、
4、8など、4で割り切れる番号の画素にドットの記録
が行われる。なお、各画素の下に矢印で示すように、1
回目と3回目の主走査は往路であり、2回目と4回目の
主走査は復路である。
ては、同じ原駆動信号が使用される。このため、主走査
において各画素に対応するインク滴が吐出される時間間
隔は同じである。すなわち、1度の主走査で記録できる
ドットの最短の間隔は、低解像度モードと高解像度モー
ドとにおいて等しい。低解像度モードでは、往路でドッ
トを記録したあと(図8(a)参照)、「一度の主走査
で各ドットを記録することができるドット間隔」の半分
だけ着弾位置がずれるように駆動信号をずらして、復路
において各ドットを記録する(図8(b)参照)。これ
に対して、高解像度モードでは、最初の主走査を行った
あとの各主走査において、それぞれ「一度の主走査で各
ドットを記録することができるドット間隔」の1/4、
2/4、3/4だけ着弾位置がずれるように駆動信号を
ずらして、ドットを記録する(図9(b)〜(d)参
照)。このようにして、低解像度モードでは、「一度の
主走査で記録できるドットの最短の間隔」の1/2の間
隔でドットを記録し、高解像度モードでは、「一度の主
走査で記録できるドットの最短の間隔」の1/4の間隔
でドットを記録する。こうして、同じ原駆動信号を使用
して解像度の異なる印刷が実現される。
ドでは2回の主走査で1本の主走査ラインを記録し、高
解像度モードでは、4回の主走査で1本の主走査ライン
を記録した。しかし、低解像度モードでは1回の主走査
で1本の主走査ラインを記録し、高解像度モードでは、
6回の主走査で1本の主走査ラインを記録する態様とす
ることもできる。すなわち、低解像度モードにおいて、
n回(nは1以上の整数)の主走査で一つの主走査ライ
ン内のすべての画素にドットを記録し、高解像度モード
において、m回(mはnより大きい整数)の主走査で一
つの主走査ライン内のすべての画素にドットを記録する
ことができる態様とすることができる。なお、第1実施
例では、低解像度モード一つと高解像度モード一つの合
計二つの解像度モードを有する態様としたが、3以上の
解像度モードを有する態様とすることもできる。
プリンタ20は、調整値を用いて双方向印刷時の記録位
置ずれを調整する。そこで、調整値の決定について説明
する前に、以下ではまず、双方向印刷時の記録位置ずれ
の発生について説明する。なお、「双方向印刷」とは、
主走査を双方向に行いつつ、主走査の往路と復路の両方
において印刷媒体上にドットを形成し、画像を印刷する
印刷方式である。これに対して、主走査の往路と復路の
うちの一方においてのみ印刷媒体上にドットを形成し、
画像を印刷する印刷方式を「単方向印刷」という。
説明図である。図10(a)は、往路の印刷時のドット
の着弾位置を示す説明図であり、図10(b)は、復路
の印刷時のドットの着弾位置を示す説明図である。ノズ
ルnは、印刷用紙Pの上方において双方向に水平に移動
しており、往路と復路においてそれぞれインクを吐出す
ることによって印刷用紙P上にドットを形成する。イン
クは、鉛直下方に向けて吐出速度Vkで吐出されるもの
と仮定している。各インクの合成速度ベクトルCVk
は、下方への吐出速度ベクトルと、ノズルnの主走査速
度ベクトルVsとを合成したものとなる。したがって、
主走査の往路と復路において、印刷用紙Pと印刷ヘッド
28(ノズルn)とが同じ位置関係にあるときにインク
滴を吐出したのでは、インク滴の印刷媒体上への着弾位
置がずれてしまう。そこで、インク滴の印刷媒体上への
着弾位置が一致するように、主走査の往路と復路でイン
ク滴の吐出タイミングが調整される。
ク滴吐出時のノズルの位置に対してドット形成位置ずれ
がほぼ対称となっている。しかし、主走査方向の駆動機
構のバックラッシュや、印刷媒体を下で支えているプラ
テンの反りなど、往路と復路とでずれが対称とはならな
いような要素も存在する。そのような要素に起因するド
ット形成位置ずれを吸収するためにも、主走査の往路と
復路でインク滴の吐出タイミングを調整することが好ま
しい。
解像度モード用の位置ずれ検査用罫線パターンの例を示
す説明図である。低解像度モード用の調整値を決定する
際には、位置ずれ検査用罫線パターンT10を印刷す
る。この位置ずれ検査用罫線パターンT10は、ブラッ
クノズル列K(図5参照)を用いて往路と復路でそれぞ
れ印刷された複数の縦罫線で構成されている。各罫線を
印刷する際には、中ドットのみが使用される。往路では
一定の間隔で縦罫線T11を記録しているが、復路で
は、縦罫線T12の主走査方向の位置を1/1440イ
ンチ単位で順次ずらしている。この結果、印刷用紙P上
には、往路の縦罫線T11と復路の縦罫線T12との相
対位置が1/1440インチずつずれていくような複数
組の縦罫線対T1が印刷される。各縦罫線対のずらし量
は、低解像度モード用の調整値の候補、すなわち「調整
候補値」に相当する。複数組の縦罫線対T1の下には、
ズレ調整番号の数字が印刷される。ズレ調整番号は、好
ましい補正状態を示す補正情報としての機能を有する。
ここで、「好ましい補正状態」とは、往路または復路に
おける記録位置(または記録タイミング)を適切な調整
値で補正したときに、往路と復路でそれぞれ形成された
ドットの主走査方向の位置がほぼ一致するような状態を
いう。なお、図11の例では、ズレ調整番号が4である
縦罫線対が、好ましい補正状態を示している。
0は、コンピュータ100から送られてくる印刷データ
に基づいて、CPU41が各部を制御して印刷する。そ
して、その印刷データは、印刷モード(低解像度モー
ド、高解像度モード)に応じて、コンピュータ100の
CPU102が選択する。後述する高解像度モード用の
位置ずれ検査用パターンの印刷についても同様である。
CPU102の機能部としてのパターン形成部102d
を図2に示し、CPU41の機能部としてのパターン形
成部41aを図4に示す。
る際のユ−ザインターフェイス画面を示す説明図であ
る。ユーザは、この位置ずれ検査用罫線パターンT10
を観察して、最もずれの少ない縦罫線対を選択する。そ
して、そのズレ調整番号を、プリンタドライバ102a
が表示するユーザーインターフェイス画面を通じて、キ
ーボード120、マウス130で入力する。図12の例
では、マウス130を使用してカーソルCSでズレ調整
番号4を選択する。このズレ調整番号は、プリンタ20
内のPROM43(図4参照)に格納される。ただし、
ズレ調整番号は、操作パネル32(図2、図4参照)を
通じて入力される態様とすることもできる。
ーインターフェースは、ここで示したような態様に限ら
れるものではない。すなわち、印刷された位置ずれ検査
用パターンに応じてユーザによって決定された、主走査
方向のドット位置ズレに関する好ましい補正状態を示す
調整値を受け取ることができるものであれば、他の態様
であってもよい。なお、プリンタドライバ102の機能
部としてのユーザーインターフェイス部102eを図2
に示す。
章や表を印刷すれば、中ドットおよび大ドットを使用す
る低解像度モードにおいて、主走査方向のがたつきの少
ない高品質な文字や線を印刷できる。なお、上記の検査
用パターンは、中ドットのみを使用して印刷されるた
め、選択された調整値は大ドットのドット形成位置ずれ
を考慮して定められてはいない。しかし、大ドットは所
定の領域を塗りつぶす場合などに使用されるため、多少
ドット形成位置がずれても印刷の品質に大きく影響する
ことはない。一方、低解像度モードにおいては、文字、
表、グラフなどを印刷する際には、中ドットが使用され
る。このため、中ドットのドット形成位置が好ましい位
置からずれた場合には、印刷結果の品質への影響が大き
い。
て罫線を印刷したが、他の色で文字や図形を印刷する場
合には、マウス、キーボードなどの入力機器を通じてユ
ーザからそのインクを指定されて、そのインクを使用し
て罫線を印刷して調整値を定めることができる。また、
副走査方向上流側の罫線と下流側の罫線と異なるインク
で形成すれば、それら2色のインクについてドット形成
位置ずれを小さくする調整値を、短時間で定めることが
できる。
図13は、高解像度モード用の位置ずれ検査用パターン
T20の一例を示す模式図である。高解像度モード用の
調整値を決定する際には、プリンタ20を用いて高解像
度モード用の位置ずれ検査用パターンが印刷される。こ
の位置ずれ検査用パターンT20は、淡シアン、淡マゼ
ンタ、イエロの各ノズル列を用いて往路と復路の両方を
使ってそれぞれ印刷された複数のグレーパッチT21〜
T25で構成されている。各パッチを印刷する際には、
各色について、中ドットと小ドットが使用される。各グ
レーパッチは等しい色を再現するものである。なお、図
13においては、各パッチは比較的大きなドットの集合
として描かれているが、実際には、目にははっきりと見
えない程度の大きさのドットで形成される。また、「グ
レーパッチ」という用語は、このパッチが人の目に常に
「グレー」の色に見えることを意味するものではな。す
なわち、ドットの位置ずれ状態によっては他の色に見え
ることもある。このグレーパッチT21〜T25が、特
許請求の範囲にいう「カラーパッチ」に相当する。
では各パッチについて主走査方向の一定の位置に記録さ
れるが、復路では、各パッチごとに主走査方向の位置を
1/2880インチ単位で順次ずらした位置に記録され
る。なお、各パッチを構成する各色のドットは、復路に
おいて共通のずらし量でずらされる。この結果、印刷用
紙P上には、往路で形成されるドットと復路で形成され
るドットとの相対位置が1/2880インチずつずれて
いくような複数のグレーパッチT21〜T25が印刷さ
れる。各グレーパッチの往路と復路のドットのずらし量
が、高解像度モードにおける調整値の候補である「調整
候補値」である。グレーパッチT21〜T25の左側に
は、図13に示すように、ズレ調整番号の数字が印刷さ
れる。ズレ調整番号は、好ましい補正状態を示す補正情
報としての機能を有する。ここで、「好ましい補正状
態」とは、往路または復路における記録位置(または記
録タイミング)を適切な調整値で補正したときに、グレ
ーパッチのざらつきがもっとも少なくなる状態をいう。
したがって、好ましい補正状態は、適切な調整値によっ
て実現される。
グレーパッチT23を中心としてズレ調整番号が1から
5までの5個のグレーパッチT21〜T25が示されて
いる。そして、図13では、ズレ調整番号が4であるグ
レーパッチT24が、最もざらつきが少なく好ましい補
正状態を示している。したがって、ユーザは、1から5
までのズレ調整番号の中からズレ調整番号「4」をコン
ピュータ100に入力する。その際のユーザーインター
フェイス画面は、ズレ調整番号の選択肢が異なる以外
は、図12と同様である。そして、「低解像度モード」
の場合と同様に、ズレ調整番号「4」がプリンタ20内
のPROM43(図4参照)に格納される。
5は、互いに等しい色を再現するものであり、同一の印
刷データに基づいて形成される。グレーパッチT21〜
T25のもととなる印刷データは、一様な濃度の画素の
集合を表すカラー画像データを、複数のインク色のドッ
トの記録状態を表すデータに変換したものである。この
印刷データは、コンピュータ100内のハードディスク
(記憶部)に格納されている。また、各グレーパッチT
21〜T25は、実際の印刷で行われる副走査送りパタ
ーンで印刷される。
値を決定すれば、その調整値は、淡シアン、淡マゼン
タ、イエロについて好ましい調整値となる。そして、上
記グレーパッチは小ドットおよび中ドットを使用して印
刷されるので、決定された調整値は、小ドットおよび中
ドットを使用する高解像度モードに関して最適な値とな
る。その結果、この調整値を使用して印刷を行えば、人
間の肌などの中間色を印刷する際に粒状感(ざらつき)
の少ない高品質な印刷を行うことができる。また、淡シ
アン、淡マゼンタ、イエロは特に粒状感が目立ちやすい
ので、これらの色について粒状感の少ない調整値を決定
することができる結果、画像全体について比較的高品質
な印刷を行うことができる。
チの印刷は、淡シアンと淡マゼンタとイエロのインクで
行ったが、使用するインクはこの組み合わせに限られる
ものではない。すなわち、カラー印刷において使用する
有彩色インクが、マゼンタ、シアン、イエロの3色であ
る場合は、その3色のインクを使用してグレーパッチの
印刷を行うことができる。さらに、カラー印刷において
使用する有彩色インクが、濃マゼンタ、濃シアン、イエ
ロ、淡マゼンタ、淡シアンの5色である場合にも、イエ
ロ、淡マゼンタ、淡シアンの3色に限らず、他の組み合
わせのインクを使用してパッチを印刷してもよい。すな
わち、印刷するカラーパッチは、それぞれ2種類以上の
インクのドットを用いて形成された、互いに等しい色を
再現するカラーパッチであれば、どのような色の組み合
わせのものでもよい。
調整:図14は、印刷時のずれ補正に関連する主要な構
成を示すブロック図である。プリンタ20内のPROM
43には、調整番号格納領域202と、調整値テーブル
205とが設けられている。
整値を示すズレ調整番号が格納されている。調整値テー
ブル205は、図11および図13に示した位置ずれ検
査用パターンにおける復路のドット記録位置のずれ量
(すなわち調整値)とズレ調整番号との関係を格納した
テーブルである。位置ずれ補正実行部210は、調整値
テーブル205から調整値を読み出して、その調整値で
復路におけるドット形成位置を補正する。具体的には、
位置ずれ補正実行部210は、位置センサ39からキャ
リッジの原点位置の情報を受け取り、それに基づいてキ
ャリッジの位置を計算する。そして、適切なキャリッジ
位置(タイミング)でアクチュエータチップ91〜93
がインク滴を吐出するよう、ヘッド駆動回路52の駆動
信号補正部230を制御する。
は、調整値は、主走査方向の1/2880インチの整数
倍に設定されているので、この記録位置(すなわち記録
タイミング)も主走査方向の1/2880インチの単位
で調整される。また、低解像度モードにおいては、調整
値は、主走査方向の1/1440インチの整数倍に設定
されているので、記録位置も主走査方向の1/1440
インチの単位で調整される。また、ここでは復路で印刷
されるドットを最小で1/2880インチずつずらして
形成したが、各罫線、パッチ(図11および図13参
照)を構成するドットをより細かい単位でずらしていく
こととすれば、補正値もその単位の整数倍で設定するこ
とができる。すなわち、復路で印刷するドット位置のず
らしの刻みを細かく設定すれば、より微妙な範囲で補正
値を定めることができる。この刻みの最小値は、プリン
タの制御上の制約によって決まる。
ば、実際にプリンタで印刷する印刷モードに対応する位
置ずれ検査用パターンを実際に印刷し、その印刷結果に
基づいて、適切な調整値を決定することができる。そし
て、その調整値に基づいて、各印刷モードにおいて、主
走査方向におけるドット形成位置ずれを補正することが
できる。
ける印刷時のずれ補正に関連する主要な構成を示すブロ
ック図である。このブロック図の構成は、ヘッド駆動回
路およびアクチュエータチップの構成以外は、図14の
ブロック図と同じである。この印刷装置は、淡マゼンタ
とイエロのノズル列を駆動するアクチュエータチップ9
3用に、他のアクチュエータチップとは別の独立のヘッ
ド駆動回路52cを有している。このため、淡マゼンタ
LMとイエロYのインクの吐出タイミングを、他の色の
インクに対してずらすことができる。他の点は、図14
の印刷装置と同じである。
るドット形成位置ずれの補正のみを行ったが、図15に
示すような印刷装置においては、単方向印刷時の淡シア
ンLCと濃マゼンタMのドットの形成位置を、他のイン
クのドットの形成位置に対して調整することができる。
そのような調整を行うための調整値を定めるには、次の
ようにする。すなわち、図13に示す位置ずれ検査用パ
ターンの形成の際に、各パッチを主走査の往路または復
路のみで形成する。そして、各パッチや画像片ごとに淡
シアンLCと濃マゼンタMのドットの形成位置を少しず
つ変えながら、パターンを形成する。その結果、最も印
刷結果の品質のよいパッチや画像片を選択する。このよ
うな態様とすれば、単方向印刷時の各色のドットの形成
位置ずれを調整することができるため、より印刷結果の
品質を高めることができる。
度モードでは2パスで主走査ライン1本を記録し、高い
解像度モードでは4パスで主走査ライン1本を記録して
いた。しかし、1本の主走査ラインを記録する際のパス
数を、低解像度モードと高解像度モードとで等しくする
こともできる。第3実施例では、低解像度モード、高解
像度モードともに2パスで1本の主走査ラインを記録す
る態様について説明する。第3実施例のプリンタは、原
駆動信号の周期を変えられるようなヘッド駆動回路を備
える。それ以外のハードウェア構成については、第1実
施例と同様である。
駆動信号ODRVの関係を示した説明図である。図16
(a)〜(c)において左右方向に並んでいる四角は、
画素を表している。図16(a)は、高解像度モードに
おける画素と原駆動信号ODRVの関係を示した説明図
である。第3実施例においては、高解像度モードにおけ
るキャリッジの搬送速度は、低解像度モードにおけるキ
ャリッジの移動速度の1/2である。高解像度モードに
おける原駆動信号ODRVの1周期の長さをTpとす
る。時間Tpの間にキャリッジが移動する距離をVsh
とする。主走査においては、時間Tpの間に大中小いず
れかのインク滴を1個吐出することができるので、ドッ
トの最短の間隔は、図16(a)下段に示すように、V
shである。なお、ここでは、大中小の各ドットの着弾
位置のずれ(図7(b)〜(d))は無視するものとす
る。
の間にそれぞれドットが記録される。そして、往路と復
路の2回の主走査によって、主走査ラインの全ての画素
にドットを記録することができる。よって、高解像度モ
ードにおいては、画素ピッチはVsh/2である。往路
においては、図16(a)に示すように、主走査ライン
中の一つおきの画素にドットを記録することになる。
おける画素と原駆動信号ODRVの関係を示した説明図
である。前述の通り、低解像度モードにおけるキャリッ
ジの搬送速度は、高解像度モードにおけるキャリッジの
移動速度の2倍である。このため、時間Tpの間にキャ
リッジが移動する距離をVslとすると、VslはVs
hの2倍である。駆動回路52は、時間Tpの間に大中
小いずれかのインク滴を1個吐出することができるの
で、駆動回路52は、区間Vsl内に1個のドットを記
録することができる。このため、第1の低解像度モード
において記録できるドットの最短の間隔は、図16
(b)下段に示すように、Vslとなる。
ドットの間にそれぞれドットが記録される。そして、往
路と復路の2回の主走査によって、主走査ラインの全て
の画素にドットを記録することができる。よって、第1
の低解像度モードにおいては、画素ピッチはVsl/
2、すなわちVshである。高解像度モードにおける画
素ピッチはVsh/2であったので、第1の低解像度モ
ードにおける画素ピッチは、高解像度モードにおける画
素ピッチの2倍である。すなわち、第1の低解像度モー
ドの記録密度は高解像度モードの1/2である。このよ
うな態様としても、同一の原駆動信号ODRVに基づい
て解像度の異なる印刷を実現することができる。
おける画素と原駆動信号ODRVの関係を示した説明図
である。第2の低解像度モードにおいては、第1の低解
像度モードと同様、キャリッジの搬送速度は、高解像度
モードにおけるキャリッジの移動速度の2倍である。一
方、第2の低解像度モードにおいては、原駆動信号OD
RV2の周期をTpの1/2倍のTp2としている。こ
のため、駆動回路52は、区間Vsl内に2個のドット
を記録することができる。しかし、第2の低解像度モー
ドにおいては、図16(c)に示すように、原駆動信号
ODRV2は1周期おきに0となる。このため、第2の
低解像度モードにおいて記録できるドットの最短の間隔
は、第1の低解像度モードと同様、Vslとなる。よっ
て、第2の低解像度モードの記録密度は、第1の低解像
度モードと同様、高解像度モードの1/2である。この
ような態様としても、同一の原駆動信号に基づいて解像
度の異なる印刷を実現することができる。このように、
同一の波形を有する原駆動信号であって、周期を変えて
生成した原駆動信号も「同一の原駆動信号」であるもの
とする。なお、原駆動信号の周期を変えるのにともなっ
て、原駆動信号の駆動電圧を変更する態様とすることも
できる。すなわち、原駆動信号ODRVに対して、時間
軸方向、および電圧について、所定の係数をかけて変形
させた場合についても、「同一の(共通の)原駆動信号
に基づく」に該当するものとする。
例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱
しない範囲において種々の態様において実施することが
可能であり、例えば次のような変形も可能である。
は、中ドットと小ドットのみが使用され、大ドットは使
用されなかった。しかし、高解像度モードにおいて、大
ドットを使用する態様とすることもできる。また、重量
が異なる4種類以上のインク滴を使用して、4種類以上
の大きさの異なるドットを、印刷モードに応じて使い分
ける態様とすることもできる。すなわち、高解像度モー
ドは、低解像度モードと共通の原駆動信号に基づいて、
少なくとも最も重量の小さいインク滴を使用して、主走
査の方向について低解像度モードのドット記録密度より
も高密度のドット記録密度で印刷媒体上にドットを記録
するモードであればよい。これに対して、低解像度モー
ドは、最も重量の小さいインク滴を使用せずに、それ以
外のインク滴を使用して、主走査の方向について所定の
ドット記録密度で印刷媒体上にドットを記録するモード
であればよい。
も、形成可能なドットのうち最も大きなドットを使用す
る態様とすれば、高解像度モードにおいて所定の領域を
効率的に塗りつぶすことができる。また、4種類以上の
大きさの異なるドットを、印刷モードに応じて使い分け
る態様とすれば、各モードにおいてより多段階の大きさ
のドットを使用することができ、より印刷の品質を高め
ることができる。
重量の小さいインク滴を使用する態様とすることもでき
る。すなわち、本発明は、以下のような第1のドット記
録モードと第2のドット記録モードとによる印刷を行う
態様とすることができる。第1のドット記録モードにお
いては、主走査の方向について第1のドット記録密度で
印刷媒体上にドットを記録する。そして、第2のドット
記録モードにおいては、第1のドット記録モードと共通
の原駆動信号に基づいて吐出されるインク滴を使用し
て、主走査の方向について第1のドット記録密度よりも
高密度の第2のドット記録密度で印刷媒体上にドットを
記録する。
路におけるドット形成位置ずれの調整をするに当たっ
て、復路の記録位置(または記録タイミング)を調整す
ることによって位置ずれを補正していたが、往路の記録
位置を調整することによって位置ずれを補正するように
してもよい。また、往路と復路の記録位置の両方を調整
することによって位置ずれを補正するようにしてもよ
い。すなわち、一般には、往路と復路の記録位置の少な
くとも一方を調整することによって位置ずれを補正する
ようにすればよい。
の検査用パターンとして、罫線パターンを使用し(図1
2参照)、高解像度モード用の検査用パターンとして、
パッチパターンを使用していた(図13参照)。しか
し、低解像度モード用の検査用パターンと高解像度モー
ド用の検査用パターンの両方において、罫線パターンを
使用することもでき、低解像度モード用の検査用パター
ンと高解像度モード用の検査用パターンの両方におい
て、パッチパターンを使用することもできる。
ンとして罫線パターンを使用すれば、文字や線などの品
質を十分高められるような調整値を、パッチパターンを
使用する場合に比べて短時間で定めることができる。そ
して、高解像度モード用の検査用パターンとしてパッチ
パターンを使用すれば、罫線パターンを使用する場合に
比べて、中間調などの印刷の品質をより高めることがで
きる調整値を定められる。
ード用の位置ずれ検査用パターンT20は、高解像度モ
ードで使用される中ドットと小ドットで形成されてい
た。この検査用パターンT20を形成する際に使用され
る各種のドットの記録割合は、そのモードにおける実際
の印刷において各ドットが使用される割合に基づいて定
めることができる。例えば、第1実施例の高解像度モー
ドによる実際の印刷において中ドットと小ドットの使用
割合が平均で2:1である場合には、検査用パターンT
20も中ドットと小ドットの使用割合が2:1となるよ
うにして形成することが好ましい。
ード用の位置ずれ検査用パターンT10は中ドットのみ
で形成されていた。しかし、低解像度モード用の位置ず
れ検査用パターンを中ドットと大ドットで形成してもよ
い。すなわち、低解像度モード用の位置ずれ検査用パタ
ーンは、低解像度モードにおいて使用するインク滴のう
ち少なくとも一種類のインク滴を使用して形成されれば
よい。また、低解像度モードと高解像度モードのそれぞ
れの検査用パターンを形成する際には、それぞれのモー
ドで最もよく使用されるドットを最もよく使用して、検
査用パターンを形成することが好ましい。低解像度モー
ドと高解像度モードとにおいては、それぞれの最もよく
使用されるインク滴の種類は異なる場合が多い。そのよ
うな場合には、それぞれの検査用パターンを形成する際
にもっともよく使用されるインク滴の種類も異なること
になる。
T20に基づいて調整値を定めれば、実際の印刷結果の
品質をより高めることができる。なお、ある画像を印刷
する際の各種ドットの使用頻度は、各種ドットを記録す
るための駆動信号(図7(b)〜(d)参照)が何回使
用されたか、で計量することができる。そして、中ドッ
ト、小ドットなどの各種ドットの使用割合は、各種ドッ
トの使用頻度の比で計算することができる。
の異なるモードで印刷を行う場合には、各モードにおい
て最も多く使用されるドットの種類が異なることが多
い。したがって、各モード用の検査用パターンを印刷す
る際に、それぞれ最も多く使用するドットを使用して検
査用パターンを印刷する態様とすることも好ましい。
用紙の関係については特に言及しなかった。各印刷モー
ドは、印刷媒体単位で切り換えられるものとしてもよい
し、印刷媒体の途中で切り換えられるものとしてもよ
い。例えば、写真と文章とがともに掲載されている書面
を印刷する際には、文章部分を低解像度モードで印刷
し、画像部分を高解像度モードで印刷する態様とするこ
とができる。このような態様とすれば、文章部分につい
ては高速に印刷することができ、画像部分については高
品質に印刷することができる。
にコンピュータ100のディスプレイに表示されるユー
ザーインターフェイス画面である。図17には、8色の
サンプル用カラーパッチSPが画面上に表されている。
上記実施例では、高解像度モード用の調整値を定めるた
めの各パッチは、あらかじめ定められた1色を再現する
ものであった。しかし、各パッチが再現する色は、図1
7のようなユーザーインターフェイス画面を通じて、ユ
ーザが選択する態様とすることもできる。このような態
様においては、特定の色を多用しているイラストを印刷
する場合などに、その色に類似した色を選択して調整値
を定めれば、そのイラストについて高品質な印刷を行う
ことができる。
ずれ検査用パターンT30の一例を示す模式図である。
この位置ずれ検査用パターンT30を構成する各画像片
T31〜T35は、グレーパッチT21〜T25のよう
に単一色を再現するものではなく、あらかじめ用意され
た写真画像データを再現するものである。位置ずれ検査
用パターンは、あらかじめ定められた1色を再現するパ
ッチではなく、図18に示すように、あらかじめ用意さ
れた写真画像データを再現するものとすることもでき
る。このような態様とすれば、ユ−ザは、粒状感の少な
い写真画像を印刷できる調整値を決定しやすい。そし
て、各画像片を実際の印刷の際と同様に各ドットに分解
して印刷することで、各モードにおける中ドット、小ド
ットなどの各種ドットの使用割合を反映して、検査用パ
ターンT30を印刷することができる。
用パターンとして使用される画像を選択する際に、コン
ピュータ100のディスプレイに表示されるユーザーイ
ンターフェイス画面である。検査用パターンを印刷する
際に、実際に印刷したい画像の一部をユーザが指定し
て、その画像片を検査用パターンとして印刷する態様と
することもできる。ユーザは、図19(a)に示すよう
に、破線で示す領域を検査用パターンとして指定する。
すると、図19(b)に示す画面が表示される。図19
(b)に示す画面で「スタート」アイコンをクリックす
ると、領域が確定され、確定された画像片が検査用パタ
ーンとして印刷される。このような態様とすれば、ユー
ザが実際に印刷したい画像のうちで、もっとも品質を高
めたい部分やもっとも粒状感が目立つ部分について、特
に印刷品質を高められるように調整値を決定することが
できる。よって、高品質でユーザの満足感の高い印刷結
果を得ることができる。
プリンタについて説明したが、本発明はインクジェット
プリンタに限らず、一般に、印刷ヘッドを用いて印刷を
行う種々の印刷装置に適用可能である。また、本発明
は、インク滴を吐出する方法や装置に限らず、他の手段
でドットを記録する方法や装置にも適用可能である。
ェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェア
に置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアに
よって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き
換えるようにしてもよい。例えば、図14および図15
に示したヘッド駆動回路52,52a〜52cの一部の
機能をソフトウェアによって実現することも可能であ
る。
ーチャート。
図。
を示すブロック図。
示す説明図。
動信号発生部の構成を示すブロック図。
す説明図。
し方を示す説明図。
し方を示す説明図。
ーンの例を示す説明図。
インターフェイス画面を示す説明図。
T20の一例を示す模式図。
すブロック図。
る主要な構成を示すブロック図。
係を示した説明図。
0のディスプレイに表示されるユーザーインターフェイ
ス画面。
T30の一例を示す模式図。
用される画像を選択する際に、コンピュータ100のデ
ィスプレイに表示されるユーザーインターフェイス画
面。
での移動距離 Vsl…低解像度モードにおける印刷ヘッドの時間Tp
での移動距離 W1…小ドットパルス W2…中ドットパルス W3…大ドットパルス Y…イエロノズル列 n…ノズル n1〜n48…ノズル
Claims (21)
- 【請求項1】 ノズルからインク滴を吐出させ、印刷媒
体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を行
う印刷装置であって、 ノズルを備えた印刷ヘッドと、 原駆動信号に基づいて前記ノズルから重量が異なる複数
種類のインク滴を吐出させることができるヘッド駆動部
と、 前記印刷ヘッドと、前記印刷媒体と、の少なくとも一方
を移動させる主走査を行う主走査駆動部と、 前記各部を制御する制御部と、を備え、 前記制御部は、 前記主走査の方向について第1のドット記録密度で前記
印刷媒体上にドットを記録する第1のドット記録モード
と、 前記第1のドット記録モードと共通の前記原駆動信号に
基づいて吐出される前記インク滴を使用して、前記主走
査の方向について前記第1のドット記録密度よりも高密
度の第2のドット記録密度で前記印刷媒体上にドットを
記録する第2のドット記録モードと、を備える印刷装
置。 - 【請求項2】 請求項1記載の印刷装置であって、 前記制御部は、 前記第1のドット記録モードにおいて、第1の調整値に
基づいて前記主走査の方向のドット形成位置ずれを調整
して印刷を行い、 前記第2のドット記録モードにおいて、第2の調整値に
基づいて前記主走査の方向のドット形成位置ずれを調整
して印刷を行う、印刷装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の印刷装置であって、 前記制御部は、さらに、 前記第1のドット記録モードにおいて使用するインク滴
のうち少なくとも一種類のインク滴を使用して第1の位
置ずれ検査用パターンを印刷媒体上に印刷し、前記第2
のドット記録モードにおいて使用するインク滴のうち少
なくとも一種類のインク滴であって、前記第1の位置ず
れ検査用パターンを印刷したインク滴以外のインク滴を
使用して第2の位置ずれ検査用パターンを印刷媒体上に
印刷する検査用パターン形成部と、 前記印刷された第1および第2の位置ずれ検査用パター
ンに基づいてユーザによってそれぞれ決定された、前記
第1の調整値および前記第2の調整値を受け取ることが
できるユーザーインターフェイス部と、を備える印刷装
置。 - 【請求項4】 請求項2記載の印刷装置であって、さら
に、 前記第1の調整値および前記第2の調整値を記憶する不
揮発性メモリを備える、印刷装置。 - 【請求項5】 ノズルからインク滴を吐出させ、印刷媒
体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を行
う印刷装置であって、 ノズルを備えた印刷ヘッドと、 原駆動信号に基づいて前記ノズルから重量が異なる複数
種類のインク滴を吐出させることができるヘッド駆動部
と、 前記印刷ヘッドと、前記印刷媒体と、の少なくとも一方
を移動させる主走査を行う主走査駆動部と、 前記各部を制御する制御部と、を備え、 前記制御部は、 前記重量が異なる複数種類のインク滴のうち最も重量の
小さいインク滴を使用せずに、前記最も重量の小さいイ
ンク滴以外のインク滴を使用して、前記主走査の方向に
ついて第1のドット記録密度で前記印刷媒体上にドット
を記録する第1のドット記録モードと、 前記第1のドット記録モードと共通の前記原駆動信号に
基づいて吐出される前記最も重量の小さいインク滴を少
なくとも使用して、前記主走査の方向について前記第1
のドット記録密度よりも高密度の第2のドット記録密度
で前記印刷媒体上にドットを記録する第2のドット記録
モードと、を備える印刷装置。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の印
刷装置であって、 前記制御部は、 前記第1のドット記録モードにおいて、n回(nは1以
上の整数)の前記主走査で一つの主走査ライン内のすべ
ての画素にドットを記録することができ、 前記第2のドット記録モードにおいて、m回(mはnよ
り大きい整数)の前記主走査で一つの主走査ライン内の
すべての画素にドットを記録することができる、印刷装
置。 - 【請求項7】 請求項5記載の印刷装置であって、 前記制御部は、 前記第1のドット記録モードにおいて、第1の調整値に
基づいて前記主走査の方向のドット形成位置ずれを調整
して印刷を行い、 前記第2のドット記録モードにおいて、第2の調整値に
基づいて前記主走査の方向のドット形成位置ずれを調整
して印刷を行う、印刷装置。 - 【請求項8】 請求項7記載の印刷装置であって、 前記制御部は、さらに、 前記第1のドット記録モードにおいて使用するインク滴
のうち少なくとも一種類のインク滴を使用して第1の位
置ずれ検査用パターンを印刷媒体上に印刷し、少なくと
も前記最も重量の小さいインク滴を使用して第2の位置
ずれ検査用パターンを印刷媒体上に印刷する検査用パタ
ーン形成部と、 前記印刷された第1および第2の位置ずれ検査用パター
ンに基づいてユーザによってそれぞれ決定された、前記
第1の調整値および前記第2の調整値を受け取ることが
できるユーザーインターフェイス部と、を備える印刷装
置。 - 【請求項9】 請求項7記載の印刷装置であって、 前記検査用パターン形成部は、前記第2の位置ずれ検査
用パターンを印刷する際には、前記第1の位置ずれ検査
用パターンを印刷する際に最も多く使用する第1の種類
のインク滴とは異なる第2の種類のインク滴を最も多く
使用して、前記第2の位置ずれ検査用パターンを印刷す
る印刷装置。 - 【請求項10】 請求項7記載の印刷装置であって、さ
らに、 前記第1の調整値および前記第2の調整値を記憶する不
揮発性メモリを備える、印刷装置。 - 【請求項11】 印刷媒体上にインク滴を着弾させてド
ットを形成することにより印刷を行う方法であって、
(a)一つの原駆動信号に基づいて吐出させることがで
き互いに重量が異なる複数種類のインク滴の少なくとも
一部のインク滴を使用して、前記主走査の方向について
第1のドット記録密度で前記印刷媒体上にドットを記録
する工程と、(b)前記工程(a)における前記原駆動
信号と共通の原駆動信号に基づいて吐出される前記複数
種類のインク滴の少なくとも一部を使用して、前記主走
査の方向について前記第1のドット記録密度よりも高密
度の第2のドット記録密度で前記印刷媒体上にドットを
記録する工程と、を備える印刷方法。 - 【請求項12】 請求項11記載の印刷方法であって、 前記工程(a)は、第1の調整値に基づいて前記主走査
の方向のドット形成位置ずれを調整して印刷を行う工程
を含み、 前記工程(b)は、第2の調整値に基づいて前記主走査
の方向のドット形成位置ずれを調整して印刷を行う工程
を含む、印刷方法。 - 【請求項13】 請求項12記載の印刷方法であって、
さらに、(c)前記工程(a)において使用するインク
滴のうち少なくとも一種類のインク滴を使用して第1の
位置ずれ検査用パターンを印刷媒体上に印刷する工程
と、(d)前記第1の位置ずれ検査用パターンに基づい
てユーザによってそれぞれ決定された、前記第1の調整
値を記憶する工程と、(e)前記工程(b)において使
用するインク滴のうち少なくとも一種類のインク滴であ
って、前記第1の位置ずれ検査用パターンを印刷したイ
ンク滴以外のインク滴を使用して第2の位置ずれ検査用
パターンを印刷媒体上に印刷する工程と、(f)前記第
2の位置ずれ検査用パターンに基づいてユーザによって
それぞれ決定された、前記第2の調整値を記憶する工程
と、を含む、印刷方法。 - 【請求項14】 印刷媒体上にインク滴を着弾させてド
ットを形成することにより印刷を行う方法であって、
(a)一つの原駆動信号に基づいて吐出させることがで
き互いに重量が異なる複数種類のインク滴のうち最も重
量の小さいインク滴を使用せずに、前記最も重量の小さ
いインク滴以外のインク滴を使用して、前記主走査の方
向について第1のドット記録密度で前記印刷媒体上にド
ットを記録する工程と、(b)少なくとも前記最も重量
の小さいインク滴を使用して、前記主走査の方向につい
て前記第1のドット記録密度よりも高密度の第2のドッ
ト記録密度で前記印刷媒体上にドットを記録する工程
と、を備える印刷方法。 - 【請求項15】 請求項11ないし14のいずれかに記
載の印刷方法であって、 前記工程(a)は、n回(nは1以上の整数)の前記主
走査で一つの主走査ライン内のすべての画素へのドット
の記録を完了する工程を含み、 前記工程(b)は、m回(mはnより大きい整数)の前
記主走査で一つの主走査ライン内のすべての画素へのド
ットの記録を完了する工程を含む、印刷方法。 - 【請求項16】 請求項14記載の印刷方法であって、 前記工程(a)は、第1の調整値に基づいて前記主走査
の方向のドット形成位置ずれを調整して印刷を行う工程
を含み、 前記工程(b)は、第2の調整値に基づいて前記主走査
の方向のドット形成位置ずれを調整して印刷を行う工程
を含む、印刷方法。 - 【請求項17】 請求項16記載の印刷方法であって、
さらに、(c)前記工程(a)において使用するインク
滴のうち少なくとも一種類のインク滴を使用して第1の
位置ずれ検査用パターンを印刷媒体上に印刷する工程
と、(d)前記第1の位置ずれ検査用パターンに基づい
てユーザによってそれぞれ決定された、前記第1の調整
値を記憶する工程と、(e)少なくとも前記最も重量の
小さいインク滴を使用して第2の位置ずれ検査用パター
ンを印刷媒体上に印刷する工程と、(f)前記第2の位
置ずれ検査用パターンに基づいてユーザによってそれぞ
れ決定された、前記第2の調整値を記憶する工程と、を
含む、印刷方法。 - 【請求項18】 請求項16記載の印刷方法であって、 前記工程(e)は、前記第1の位置ずれ検査用パターン
を印刷する際に最も多く使用する第1の種類のインク滴
とは異なる第2の種類のインク滴を最も多く使用して、
前記第2の位置ずれ検査用パターンを印刷する工程を含
む、印刷方法。 - 【請求項19】 ノズルからインク滴を吐出させ、印刷
媒体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を
行う印刷装置に供給する印刷データを生成する印刷制御
装置であって、 前記印刷装置は、 ノズルを備えた印刷ヘッドと、 原駆動信号に基づいて前記ノズルからインク滴を吐出さ
せるヘッド駆動部と、前記印刷ヘッドと、前記印刷媒体
と、の少なくとも一方を移動させる主走査を行う主走査
駆動部と、を備え、 前記印刷制御装置は、 前記印刷装置に印刷させる画像を表す画像データであっ
て、前記印刷データに含まれる画像データを生成する画
像データ生成部と、 前記印刷データに含まれるモード識別コマンドを生成す
るモード識別コマンド生成部と、を備え、 前記モード識別コマンドは、 前記主走査の方向について第1のドット記録密度で前記
印刷媒体上にドットを記録する第1のドット記録モード
と、 前記第1のドット記録モードと共通の前記原駆動信号に
基づいて、前記インク滴を使用して、前記主走査の方向
について前記第1のドット記録密度よりも高密度の第2
のドット記録密度で前記印刷媒体上にドットを記録する
第2のドット記録モードと、を含む複数のドット記録モ
ードのうちのいずれのドット記録モードで前記画像デー
タを印刷すべきかを示すコマンドである、印刷制御装
置。 - 【請求項20】 ノズルからインク滴を吐出させ、印刷
媒体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を
行う印刷部を備えたコンピュ−タに印刷を行わせるため
のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読み
取り可能な記録媒体であって、 前記印刷部は、 ノズルを備えた印刷ヘッドと、 原駆動信号に基づいて前記ノズルから重量が異なる複数
種類のインク滴を吐出させることができるヘッド駆動部
と、 前記印刷ヘッドと、前記印刷媒体と、の少なくとも一方
を移動させる主走査を行う主走査駆動部と、を備え、 前記記録媒体は、 前記主走査の方向について第1のドット記録密度で前記
印刷媒体上にドットを記録する第1のドット記録モード
で印刷を実行する機能と、 前記第1のドット記録モードと共通の前記原駆動信号に
基づいて吐出される前記インク滴を使用して、前記主走
査の方向について前記第1のドット記録密度よりも高密
度の第2のドット記録密度で前記印刷媒体上にドットを
記録する第2のドット記録モードで印刷を実行する機能
と、を前記コンピュータに実現させるためのコンピュー
タプログラムを記録している、コンピュータ読み取り可
能な記録媒体。 - 【請求項21】 ノズルからインク滴を吐出させ、印刷
媒体上に着弾させてドットを形成することにより印刷を
行う印刷部を備えたコンピュ−タに、印刷を行わせるた
めのコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読
み取り可能な記録媒体であって、 前記印刷部は、 ノズルを備えた印刷ヘッドと、 原駆動信号に基づいて前記ノズルからインク滴を吐出さ
せるヘッド駆動部と、 前記印刷ヘッドと、前記印刷媒体と、の少なくとも一方
を移動させる主走査を行う主走査駆動部と、を備え、 前記記録媒体は、 前記印刷部に印刷させる画像を表す画像データであっ
て、前記印刷データに含まれる画像データを生成する機
能と、 前記印刷データに含まれるモード識別コマンドを生成す
る機能と、を前記コンピュータに実現させるためのコン
ピュータプログラムを記録しており、 前記モード識別コマンドは、 前記主走査の方向について第1のドット記録密度で前記
印刷媒体上にドットを記録する第1のドット記録モード
と、 前記第1のドット記録モードと共通の前記原駆動信号に
基づいて、前記インク滴を使用して、前記主走査の方向
について前記第1のドット記録密度よりも高密度の第2
のドット記録密度で前記印刷媒体上にドットを記録する
第2のドット記録モードと、を含む複数のドット記録モ
ードのうちのいずれのドット記録モードで前記画像デー
タを印刷すべきかを示すコマンドである、コンピュータ
読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001319718A JP4182658B2 (ja) | 2001-10-17 | 2001-10-17 | 一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001319718A JP4182658B2 (ja) | 2001-10-17 | 2001-10-17 | 一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007324153A Division JP4626648B2 (ja) | 2007-12-17 | 2007-12-17 | 一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003118088A true JP2003118088A (ja) | 2003-04-23 |
JP4182658B2 JP4182658B2 (ja) | 2008-11-19 |
Family
ID=19137230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001319718A Expired - Fee Related JP4182658B2 (ja) | 2001-10-17 | 2001-10-17 | 一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4182658B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006007616A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Seiko Epson Corp | 調整用パターンの形成方法、調整用パターン、及び、印刷装置 |
JP2007216475A (ja) * | 2006-02-15 | 2007-08-30 | Canon Inc | インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、プログラム及び記憶媒体 |
JP2013223973A (ja) * | 2012-04-23 | 2013-10-31 | Toshiba Tec Corp | カラー画像形成装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4626648B2 (ja) * | 2007-12-17 | 2011-02-09 | セイコーエプソン株式会社 | 一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷 |
-
2001
- 2001-10-17 JP JP2001319718A patent/JP4182658B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006007616A (ja) * | 2004-06-25 | 2006-01-12 | Seiko Epson Corp | 調整用パターンの形成方法、調整用パターン、及び、印刷装置 |
JP4604570B2 (ja) * | 2004-06-25 | 2011-01-05 | セイコーエプソン株式会社 | 調整用パターンの形成方法、調整用パターン、印刷方法、及び、印刷装置 |
JP2007216475A (ja) * | 2006-02-15 | 2007-08-30 | Canon Inc | インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、プログラム及び記憶媒体 |
JP2013223973A (ja) * | 2012-04-23 | 2013-10-31 | Toshiba Tec Corp | カラー画像形成装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4182658B2 (ja) | 2008-11-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3654141B2 (ja) | 2種類の検査用パターンを使用して行う印刷時の記録位置ずれの調整値の決定 | |
JP3837960B2 (ja) | 印刷装置、印刷方法および記録媒体 | |
JP2001130112A (ja) | ドット間の形成位置ずれを調整する印刷装置 | |
JP2000225718A (ja) | 印刷装置、印刷方法および記録媒体 | |
JP2001010088A (ja) | ドットの形成位置のずれを抑制可能な印刷装置、調整方法および記録媒体 | |
US20110157268A1 (en) | Printing apparatus, printing method, program and printing system | |
JP3972561B2 (ja) | 複数種類の検査用パターンを使用して行う印刷時の記録位置ずれの調整値の決定 | |
JP4182658B2 (ja) | 一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷 | |
JP4626648B2 (ja) | 一つの原駆動信号に基づいて行う複数の解像度モードによる印刷 | |
JP4168573B2 (ja) | 異なるタイミングで形成されるドット間の形成位置のずれの調整 | |
JP3744273B2 (ja) | 記録方法および記録装置、並びに、そのためのプログラムを記録した可読媒体 | |
JP3528743B2 (ja) | ドットを形成しない画素情報によるドット形成位置ずれの調整 | |
JP2003011458A (ja) | 画像データに含まれる情報に応じて印刷モードが設定される印刷 | |
JP2003048314A (ja) | 印刷装置、印刷装置制御プログラムおよび印刷装置制御方法 | |
JP4165048B2 (ja) | 印刷モードごとに異なる検査用パターンを使用して行うドット記録位置ずれの調整値の決定 | |
JP2002331692A (ja) | 複数画素を階調再現の1単位とする印刷 | |
JP3446710B2 (ja) | ラスタを記録する走査の向きが逆転した場合のラスタデータの再構成 | |
JP5625531B2 (ja) | 印刷装置および印刷方法 | |
JP5062359B2 (ja) | 印刷制御装置、印刷制御方法および印刷制御プログラムを記録するコンピュータ読み取り可能媒体 | |
JP3528744B2 (ja) | ドットを形成しない画素情報によるドット形成位置ずれの調整 | |
JP4111204B2 (ja) | 印刷装置および印刷方法 | |
JP2003266700A (ja) | 双方向印刷を行う印刷装置のドット形成位置の調整方法 | |
JP2003094620A (ja) | 画素が走査方向と非平行に配列されている印刷 | |
JP2007145031A (ja) | 双方向印刷方法および装置 | |
JP2002225248A (ja) | 複数種類の位置ずれ検査用パターンを使用して行う印刷時の記録位置ずれの調整値の決定 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040628 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060322 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070605 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070801 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071016 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071217 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20071220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080507 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080624 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080812 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080825 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130912 Year of fee payment: 5 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |