JP2003098713A - 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット - Google Patents
電子写真感光体、それを用いた画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニットInfo
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Abstract
像が得られる電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に少なくとも感光層を設
けてなる電子写真感光体において、この電子写真感光体
の最表面層が少なくとも無機フィラーおよびバインダー
樹脂を含有しており、かつ、該無機フィラーが均質で内
部に結晶種を有さないα−アルミナの単結晶粒子である
ことを特徴とする電子写真感光体。
Description
かつ長期間にわたり高画質化を実現した電子写真感光体
に関する。また、それらの感光体を使用した画像形成方
法、画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット
に関する。
タ、ダイレクトデジタル製版機等に応用されている電子
写真感光体を用いた電子写真方法とは、少なくとも電子
写真感光体に帯電、画像露光、現像の過程を経た後、画
像保持体(転写紙)へのトナー画像の転写、定着及び電
子写真感光体表面のクリーニングというプロセスよりな
る方法である。
て要求される基本的な特性としては 暗所で適当な電位に帯電できること 暗所に於いて電荷の散逸が少ないこと 光照射によって速やかに電荷を散逸できること 等が挙げられる。更にこれらの特性以外に、画質特性等
の長期信頼性や低公害性、コストの低さ等も要求され
る。
光体としては導電性支持体上にセレンないしセレン合金
を主体とする光導電層を設けたもの、酸化亜鉛・硫化カ
ドミウム等の無機系光導電材料をバインダー中に分散さ
せたもの、及び非晶質シリコン系材料を用いたもの等が
一般的に知られているが、近年ではコストの低さ、感光
体設計の自由度の高さ、無公害性等から有機系感光体が
広く利用されるようになってきている。
カルバゾール(PVK)に代表される光導電性樹脂、P
VK−TNF(2,4,7−トリニトロフルオレノン)
に代表される電荷移動錯体型、フタロシアニン−バイン
ダーに代表される顔料分散型、電荷発生物質と電荷輸送
物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体などが
知られており、特に機能分離型の感光体が感度、耐久
性、安定性など様々な特性において優れており注目され
ている。
形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射する
と、光は透明な電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電
荷発生物質により吸収され、光を吸収した電荷発生物質
は電荷担体を発生し、この電荷担体は電荷輸送層に注入
され、帯電によって生じた電界に沿って電荷輸送層中を
移動し、感光体表面の電荷を中和することにより静電潜
像を形成するものである。機能分離型感光体において
は、主に紫外部に吸収を持ち高い移動度を有する電荷輸
送物質と、主に可視部に吸収を持ち高い量子効率を有す
る電荷発生物質とを組み合わせて用いることが知られて
おり、かつ有用である。
系電子写真感光体の電荷輸送物質は多くが低分子化合物
として開発されており、低分子化合物は単独で成膜性が
ないため、通常、不活性高分子に分散・混合して用いら
れる。しかるに、低分子電荷輸送物質と不活性高分子か
らなる電荷輸送層は一般に柔らかく、電子写真プロセス
において繰り返し使用された場合に、現像システムやク
リーニングシステムによる機械的な感光体表面への負荷
により膜削れを生じやすいという耐摩耗性の低さが短所
として挙げられる。実際、感光体の膜削れにより感度の
劣化、帯電性の低下などの悪影響が現れ、画像濃度低
下、地肌汚れ等の異常画像が発生し、感光体の寿命とな
ることがある。
小径化が進み、これに機械の高速化やメンテナンスフリ
ーの動きも加わり感光体の高耐久化が切望されるように
なってきた。感光体の高耐久化には前述の耐摩耗性を改
善することが第一の課題である。この技術としては、
表面層に硬化性バインダーを用いたもの(特開昭56−
48637号公報)、感光体のバインダー樹脂を改良
したもの(特開平5−216250号公報)、高分子
型電荷輸送物質を用いたもの(特開昭64−1728号
公報)、表面層に無機フィラーを分散させたもの(特
開平4−281461号公報)等が挙げられる。
を用いたものは、電荷輸送物質との相溶性が悪いためや
重合開始剤、未反応残基などの不純物により露光部電位
が上昇し画像濃度低下が発生する。のバインダー樹脂
を改良したものは、低分子電荷輸送物質の組成分割合か
ら著しい耐摩耗性向上が発揮されない。また、の高分
子型電荷輸送物質を用いたものは、ある程度の耐摩耗性
向上が可能であるもののその耐久性は十分なものではな
く、材料の重合、精製が難しく高純度なものが得にく
く、更に塗工液が高粘度となる等の製造上の問題があ
る。一方、の無機フィラーを分散させたものは、通常
の低分子電荷輸送物質を不活性高分子に分散させた感光
体に比べ、高い耐摩耗性が発揮され且つ繰り返しの電気
特性も良好であり注目される。
散させた感光体もいくつかの欠点を有している。例え
ば、繰り返し使用において画像流れを発生するという欠
点がある。この原因としては、無機フィラーを分散させ
たことにより耐摩耗性が向上し、帯電器等から発生する
オゾン、NOx等の酸化性ガスの浸透に対し感光体表面
の削れによる更新が追いつかなくなったこと、無機フィ
ラーの分散より生じた表面の凹凸にトナーや紙粉のフィ
ルミングが起こりこれに酸化性ガスが吸着したことに起
因している。この画像流れは無機フィラーとして酸性の
性質を有するシリカや低抵抗である酸化スズ等を用いた
場合に激しく発生し、逆に塩基性である酸化チタンや高
抵抗であるアルミナを用いた場合は穏やかである。
て酸化チタンやアルミナを用いた場合、露光部電位が高
くなり画像濃度不足や地肌汚れなどの異常画像が発生す
る。これは前述の酸化チタンやアルミナの材質によるも
のでフィラー表面の電荷トラップに起因している。この
ためシリカや酸化スズを用いた場合は露光部電位は著し
く上昇することはない。
ーを添加したことにより露光時の光の直進性が低下し、
画像の解像度低下、階調性低下が発生する。この現象は
白色度の高い無機フィラー、例えば酸化チタン、アルミ
ナ等を用いた場合に顕著である。
に起因する問題も発生する。例えば、微粒子の製法とし
て粉砕法を用いたものは鋭利な破砕形状を有するためフ
ィラーによる感光体表面の突起でクリーニングブレード
が欠け、スジ状のクリーニング不良が発生することがあ
る。また、微粉末を多く含むフィラーを用いると粒径の
違いから生ずる摩耗ムラが発生し、感度、帯電性のばら
つきにより濃度低下や地肌汚れの異常画像が発生するこ
とがある。
めに、(i)表面保護層をモース硬度3以上のガラス材
料及びセラミック材料から選ばれる1種以上の材料と硬
化性樹脂とを含有させる(特開平10−78673号公
報)、(ii)電荷輸送層中に0.1〜10μmの疎水性
シリカ又は疎水性シリコーンを含有させる(特開平8−
146626号公報)、(iii)電荷輸送層中に気相合
成シリカ微粒子を含有させる(特開平7−261417
号公報)等が提案されているが、これらでは、上記のク
リーニング不良や摩耗ムラを発生してしまう。
散させた感光体におけるこれらのいくつかの欠点は、使
用する無機フィラー材料によって引き起こされるもので
あるが、全ての課題を満足するような良好な無機フィラ
ーは見いだされていないのが現状である。
久性を有し、繰り返し使用に対しても良好な画像が持続
して得られる高性能で信頼性の高い電子写真感光体を提
供することにある。また、本発明の他の目的は、前記電
子写真感光体を用いることにより、小型で且つ高速印刷
が可能である高信頼性の画像形成装置及び画像形成装置
用プロセスユニットを提供することにある。
重ねた結果、電子写真感光体の最表面層が少なくとも無
機フィラーとバインダー樹脂を含有しており、この無機
フィラーとして均質で内部に結晶種を有さないα−アル
ミナの単結晶粒子を用いることにより、前記目的を達成
することができることを発見して本発明を成すに至っ
た。すなわち、本発明は次の(1)〜(7)の形態から
なるものである。
を設けてなる電子写真感光体において、この電子写真感
光体の最表面層が少なくとも無機フィラーおよびバイン
ダー樹脂を含有しており、且つこの無機フィラーが均質
で内部に結晶種を有さないα−アルミナの単結晶粒子で
あることを特徴とする電子写真感光体。
て遷移アルミナまたは熱処理により遷移アルミナとなる
アルミナ原料をハロゲン化水素ガスを含有した雰囲気ガ
ス中またはハロゲンガス及び水蒸気を導入した雰囲気ガ
ス中で焼成することにより製造されたものであることを
特徴とする上記(1)記載の電子写真感光体。
0.1〜1μmであることを特徴とする上記(1)また
は(2)記載の電子写真感光体。
含有量がNa2Oに換算して10ppm以下であり、か
つ純度が99.95重量%以上であることを特徴とする
上記(1)〜(3)のいずれか記載の電子写真感光体。
物を含有することを特徴とする上記(1)〜(4)のい
ずれかに記載の電子写真感光体。
の電子写真感光体に加えて、帯電手段、露光手段、現像
手段および転写手段を有することを特徴とする画像形成
装置。
電子写真感光体に加えて、帯電手段、現像手段、転写手
段、クリーニング手段および除電手段よりなる群から選
ばれた少なくとも一つの手段を一体化し、これを着脱可
能とした画像形成装置用プロセスユニット。
する。本発明におけるように、最表面層が少なくとも無
機フィラーとバインダー樹脂を含有してなる電子写真感
光体において、この無機フィラーとして均質で内部に結
晶種を有さないα−アルミナの単結晶粒子を用いること
により、どのような理由から、高耐久性を有し且つ繰り
返し使用に対して画像流れを発生せず、更に解像度や階
調性が高く、地肌汚れや画像濃度低下のない良好な画像
が持続して得られるという効果が奏せられるのかは現在
明らかになっていないが、以下のような理由が考えられ
る。なお、最表面層に無機フィラーを含有する電子写真
感光体が非常に高い耐摩耗性を有することは従来の技術
の説明で詳述したように既に周知の事実であり、このた
め、ここでは無機フィラーを最表面層に有する感光体の
問題点に対し本発明の感光体が特に有効である理由を記
載することにする。
おける画像流れの発生が抑制される。この理由として
は、最表面層に含有されている無機フィラーが酸性の性
質のシリカや低抵抗性の酸化スズと異なる塩基性で高抵
抗のα−アルミナを使用しており、更に表面に帯電器か
ら発生する酸化性ガスを吸着する活性基が少ない単結晶
粒子であるためと考えられる。この画像流れに対しては
フィラーの材質だけでなく、酸化性ガスの吸着作用から
粒子の表面積も大きく影響する。
粒子としては、好ましくは、原料として遷移アルミナま
たは熱処理により遷移アルミナとなるアルミナ原料をハ
ロゲン化水素ガスを含有した雰囲気ガス中またはハロゲ
ンガス及び水蒸気を導入した雰囲気ガス中で焼成するこ
とにより製造されたものであるため、フィラー粒径分布
が狭く粉砕法に比べ微粉の割合が非常に少ないフィラー
である。このことがフィラーの表面積の増加せず、画像
流れの発生を抑制する効果がある。
に塩基性フィラーや高抵抗フィラーを含有させた感光体
でみられる露光部電位の上昇が僅かである。この理由と
しては、本発明ではα−アルミナの単結晶粒子を用いて
いることで電荷をトラップするような活性基が粒子表面
に少ないこと、更に前記製造法を用いることにより微粉
末の割合が非常に少なくできることも影響している。ま
た更に、本発明に用いられるα−アルミナの単結晶粒子
のナトリウム含有量がNa2Oに換算して10ppm以
下であり、さらに好ましくは純度が99.95重量%以
上であることが重要で、ナトリウムイオン等のアルカリ
イオンは電荷のトラップとして働き露光部電位の上昇を
招く。
にアルミナや酸化チタン等の白色度の高いフィラーを用
いた時に発生する画像の解像度低下、階調性低下がほと
んど見られない。最表面層に無機フィラーを含有する感
光体は通常の感光体と異なり入射した光がフィラー表面
で反射、フィラー内部での吸収、散乱によってエネルギ
ーの散逸を起こす。このうち反射は光が伝搬、入射する
媒体とフィラー材料固有の屈折率の差によって決まる相
対的なものであるために、フィラー材質の選択により決
定されてしまう。感光体の屈折率は電荷輸送層の場合
1.6〜1.7で、保護層の場合はこれよりやや小さく
1.5〜1.6の範囲にある。無機フィラーの屈折率は
アルミナで1.76、シリカで1.55、酸化チタンで
2.71、屈折率の差としてはアルミナとシリカは小さ
く反射が少ないが、酸化チタンは差が大きく反射による
光損失も大きい。次に無機フィラーの吸収は、粒子を構
成する物質中の電子遷移やイオン回転、弾性共鳴振動に
よる光エネルギーの吸収現象よって起こる物質固有のも
のである。従って利用する波長領域に、この固有吸収を
示さない物質を選択することが重要で、本発明のα−ア
ルミナの単結晶粒子は0.15μm〜7.5μmの広い
波長範囲で吸収を有していない。次に無機フィラー内部
での散乱中心としては、粒子内の気孔、不純物の偏析・
析出による異種物などの材料の不完全性や組成の不均一
性に基づく散乱と、屈折率の不連続界面すなわち結晶粒
の光学異方性に基づく粒界での物質固有の散乱がある。
本発明のα−アルミナは前述のように気相を経由し相転
移で製造された単結晶であるため、粒子内部に気孔をも
たず、高純度であり、且つ内部に結晶粒界を有していな
い。このため本発明の無機フィラーは内部の散乱が非常
に少ない粒子である。このように本発明のα−アルミナ
単結晶粒子を用いると反射、吸収、散乱の全てが抑えら
れ、露光時の光の直進性、エネルギーが保存されるため
解像度低下、階調性低下がない良好な画像が得られる。
光体は、フィラーの形状、粒径分布に起因する機械的問
題もしばしば発生する。気相を経由した相転移で製造さ
れた本発明のα−アルミナの単結晶粒子は球形に近い六
方最密格子の多面体形状をしており、従来鋭利な破砕面
を有する粉砕フィラーでみられたクリーニングブレード
の破損による黒スジ状の欠陥画像が発生しない。
ナの単結晶粒子は粒径分布か狭く微粉末を多く含まない
ため、0.1〜1μmの中心粒径のフィラーを用いた場
合、良好な耐摩耗性を有し摩耗ムラが発生しない。
単結晶粒子についてより詳しく説明すれば次のとおりで
ある。
として遷移アルミナまたは熱処理により遷移アルミナと
なるアルミナ原料を用いて製造される。遷移アルミナと
は、Al2O3として表される多形を有するアルミナのう
ち、α形以外の全てのアルミナを意味する。具体的に
は、γ−アルミナ、δ−アルミナ、θ−アルミナ等を例
示することができる。
原料とは、焼成工程において、遷移アルミナを経由して
目的とする粉末状のα−アルミナを与える遷移アルミナ
の前駆体を意味する。具体的には、水酸化アルミニウ
ム;硫バン(硫酸アルミニウム);硫酸アルミニウムカ
リウムおよび硫酸アルミニウムアンモニウム等のいわゆ
る明バン類;アンモニウムアルミニウム炭酸塩の他、ア
ルミナゲル、例えば、アルミニウムの水中放電法による
アルミナゲル等を挙げることができる。
ミナとなるアルミナ原料の合成方法は特に限定されな
い。例えば、水酸化アルミニウムはバイヤー法、有機ア
ルミニウム化合物(アルミニウムイソプロポキシド等)
の加水分解法あるいはコンデンサー等のエッチング廃液
から得られるアルミニウム化合物を出発原料として合成
する方法等により得ることができる。
処理する方法、硫酸アルミニウムの分解法、明バン分解
法、塩化アルミニウムの気相分解法あるいはアンモニウ
ムアルミニウム炭酸塩の分解法等により得られる。
移アルミナとなるアルミナ原料を、雰囲気ガス全体積に
対してハロゲン化水素ガス1体積%以上、好ましくは5
体積%以上、より好ましくは10体積%以上の雰囲気ガ
ス中にて焼成する。雰囲気ガスであるハロゲン化水素ガ
スの希釈ガスとしては、窒素、水素あるいはアルゴン等
の不活性ガス及び空気を用いることができる。ハロゲン
化水素ガスを含む雰囲気ガスの圧力は特に限定されず、
工業的に用いられる範囲において任意に選ぶことができ
る。このような雰囲気ガス中で焼成することにより、比
較的に低い焼成温度で、目的とするα−アルミナ粒子を
得ることができる。
ガス及び水蒸気の混合ガスを用いることもできる。遷移
アルミナまたは熱処理により遷移アルミナとなるアルミ
ナ原料をハロゲンガスおよび水蒸気を導入した雰囲気ガ
ス中、雰囲気ガス全体積に対して、ハロゲンガス1体積
%以上、好ましくは5体積%以上、より好ましくは10
体積%以上と水蒸気0.1体積%以上、好ましくは1体
積%以上、より好ましくは5体積%以上とを導入して焼
成する。導入するハロゲンガスおよび水蒸気希釈ガスと
しては、窒素、水素あるいはアルゴン等の不活性ガス及
び空気を用いることができる。ハロゲンガスおよび水蒸
気を含む雰囲気ガス中で焼成することにより、比較的に
低い焼成温度で、目的とするα−アルミナ粒子を得るこ
とができる。
0℃以上1400℃以下、より好ましくは700℃以上
1300℃以下、さらに好ましくは800℃以上120
0℃以下である。この温度範囲に制御して焼成すること
により、工業的に有利な生成速度で、生成するアルミナ
粒子同士の凝集が起こりにくく、焼成直後でも粒径分布
の狭いα−アルミナ粒子を得ることができる。
成の温度にも依存するので必ずしも限定されないが、好
ましくは1分以上、より好ましくは10分以上である。
アルミナ原料がα−アルミナ粒子に結晶成長するまで焼
成すれば十分である。
素、塩素、臭素、ヨウ素のいずれも用いることができる
が、好ましくはフッ素、塩素を、より好ましくは塩素を
用いることができる。
されない。遷移アルミナ等の原料が存在する反応系に上
記の雰囲気ガスを導入することができればよい。供給源
としては通常はボンベガスを用いることができるが、ハ
ロゲン化水素の水溶液やハロゲン化アンモニウム等のハ
ロゲン化合物あるいはハロゲン含有高分子化合物等をハ
ロゲンガス等の原料として用いる場合には、それらの蒸
気圧または分解により上記した所定のガス組成になるよ
うにして用いることもできる。ガスの供給方法としては
連続方式または回分方式のいずれでも用いることができ
る。
焼成炉を用いることができる。焼成炉はハロゲン化水素
ガス、ハロゲンガス等に腐食されない材質で構成されて
いることが望ましく、さらには雰囲気を調整できる機構
を備えていることが望ましい。また、ハロゲン化水素ガ
スやハロゲンガス等の酸性ガスを用いるので、焼成炉に
は気密性があることが好ましい。工業的には連続方式で
焼成することが好ましく、例えば、トンネル炉、ロータ
リーキルンあるいはプッシャー炉等を用いることができ
る。
ては、酸性の雰囲気中で反応が進行するので、アルミナ
製、石英製、耐酸レンガあるいはグラファイト製のルツ
ボやボート等を用いることが望ましい。
アルミナ粒子を得るためには、アルミナ原料としてアル
ミナ濃度が99.5重量%以上の、不純物の含有量がで
きるだけ少ないものを選ぶことが望ましい。
種を有さないα−アルミナの単結晶粒子が得られる。こ
のようにして得られたα−アルミナ粒子は、0.1〜1
μmの粒径制御が可能で、粒径分布が狭くできる。また
このα−アルミナ粒子は基本的には凝集性がなく、原料
あるいは製造条件によっては凝集粒子であったり、凝集
粒子を含むことがあるが、簡単な粉砕を行うことにより
容易に単一粒子化が可能である。
体を図面に基づいて説明する。図1に示したものは、本
発明の電子写真感光体を表わす断面図であり、導電性支
持体31上に、電荷発生物質とバインダー樹脂とを主成
分とする感光層33が設けられている。無機フィラーを
含有する最表面層が感光層全体の場合を示したのが図1
(a)、無機フィラーの含有する最表面層が感光層の表
面部分である場合を示したのが図1(b)である。
に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35と、電
荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37とが、積層さ
れた構成をとっている。無機フィラーを含有する最表面
層が電荷輸送層全体の場合を示すのが図2(a)であ
り、電荷輸送層の表面部分の場合を示すのが図2(b)
である。
に、電荷発生物質とバインダー樹脂とを主成分とする感
光層33が設けられ、更に感光層表面に保護層39が設
けられた構成をとっている。この場合、無機フィラーを
含有する最表面層は保護層39である。
に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35と電荷
輸送物質を主成分とする電荷輸送層37とが積層された
構成をとっており、更に電荷輸送層37上に保護層39
が設けられてなる。この場合、無機フィラーを含有する
最表面層は保護層39である。
物質を主成分とする電荷輸送層37と電荷発生物質を主
成分とする電荷発生層35とが積層された構成をとって
おり、更に電荷発生層35上に保護層39が設けられて
なる。この場合、無機フィラーを含有する最表面層は保
護層39である。
1としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示
すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニ
クロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化
インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリ
ングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチッ
ク、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アル
ミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそ
れらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切
削、超仕上げ、研摩などの表面処理を施した管などを使
用することができる。また、特開昭52−36016号
公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレ
スステンレスベルトも導電性支持体31として用いるこ
とができる。
な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明
の導電性支持体31として用いることができる。この導
電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラ
ック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、
銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、
ITOなどの金属酸化物粉体などが挙げられる。また、
同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエ
ステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリ
レート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸
セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブ
チラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエ
ン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シ
リコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン
樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑
性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。こ
のような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂と
を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロ
メタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して
塗布することにより設けることができる。
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン
(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた
熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、
本発明の導電性支持体31として良好に用いることがで
きる。
単層構造でもよい。積層構造の場合は、感光層は電荷発
生物質を含んだ電荷発生層と電荷輸送物質を含んだ電荷
輸送層とから構成される。また、単層構造の場合には、
感光層は少なくとも電荷発生物質を含んだ層から構成さ
れる。以下、積層構造の感光層及び単層構造の感光層の
それぞれについて述べる。
分とする層で、必要に応じてバインダー樹脂を併用する
こともできる。電荷発生物質としては、無機系材料と有
機系材料を用いることができる。
ス・セレン、セレン−テルル、セレン−テルル−ハロゲ
ン、セレン−ヒ素化合物や、アモルファス・シリコン等
が挙げられる。アモルファス・シリコンにおいては、ダ
ングリングボンドを水素原子、ハロゲン原子でターミネ
ートしたものや、ホウ素原子、リン原子等をドープした
ものが良好に用いられる。
用いることが出来る。例えば、金属フタロシアニン、無
金属フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、アズレ
ニウム塩顔料、スクエアリック酸メチン顔料、カルバゾ
ール骨格を有するアゾ顔料、トリフェニルアミン骨格を
有するアゾ顔料、ジフェニルアミン骨格を有するアゾ顔
料、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料、フルオ
レノン骨格を有するアゾ顔料、オキサジアゾ−ル骨格を
有するアゾ顔料、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルオキサジアゾ−ル骨格を有するアゾ顔
料、ジスチリルカルバゾ−ル骨格を有するアゾ顔料、ペ
リレン系顔料、アントラキノン系または多環キノン系顔
料、キノンイミン系顔料、ジフェニルメタン及びトリフ
ェニルメタン系顔料、ベンゾキノン及びナフトキノン系
顔料、シアニン及びアゾメチン系染料、インジゴイド系
顔料、ビスベンズイミダゾ−ル系顔料などが挙げられ
る。これらの電荷発生物質は、単独または2種以上の混
合物として用いることができる。
バインダー樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、
エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコ
ーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、
ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミドな
どが挙げられる。これらのバインダー樹脂は、単独また
は2種以上の混合物として用いることができる。また、
電荷発生層の結着樹脂として上述のバインダー樹脂の他
に、高分子電荷輸送物質(例えば、特開昭64−172
8号公報、特開昭64−13061号公報、特開昭64
−19049号公報、特開平4−11627号公報、特
開平4−225014号公報、特開平4−230767
号公報、特開平4−320420号公報、特開平5−2
32727号公報、特開平6−234838号公報、特
開平6−234839号公報、特開平6−295077
号公報、特開平7−56374号公報、特開平7−32
5409号公報、特開平9−80772号公報、特開平
9−80783号公報、特開平9−80784号公報、
特開平9−127713号公報、特開平9−21187
7号公報、特開平9−222740号公報、特開平9−
265197号公報、特開平9−265201号公報、
特開平9−297419号公報、特開平9−30495
6号公報記載)を用いることができる。これらの高分子
電荷輸送物質の中でも、主鎖又は/且つ側鎖にトリアリ
ールアミン構造を有するポリカーボネートが有効であ
る。
脂の量は電荷発生物質100重量部に対し、0〜500
重量部、好ましくは0〜200重量部が適当である。
分子電荷輸送物質を添加してもよい。電荷発生層35に
併用できる低分子電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電
子輸送物質とがある。
ニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシ
アノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フル
オレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、
2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−
トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン
−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェ
ン−5,5−ジオキサイド、ジフェノキノン誘導体など
の電子受容性物質が挙げられる。これらの電子輸送物質
は、単独または2種以上の混合物として用いることがで
きる。
電子供与性物質が挙げられ、良好に用いられる。正孔輸
送物質としては、オキサゾール誘導体、オキサジアゾー
ル誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘
導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘
導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導
体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリ
アリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導
体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒド
ラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピ
レン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体
等、その他公知の材料が挙げられる。これらの正孔輸送
物質は、単独または2種以上の混合物として用いること
ができる。
送物質の量は電荷発生物質100重量部に対し、0〜5
00重量部、好ましくは0〜300重量部が適当であ
る。
薄膜作製法と溶液分散系からのキャスティング法とが大
きく挙げられる。前者の真空薄膜作製法には、真空蒸着
法、グロー放電分解法、イオンプレーティング法、スパ
ッタリング法、反応性スパッタリング法、CVD法等が
用いられ、上述した無機系材料、有機系材料が良好に形
成できる。また、後述のキャスティング法によって電荷
発生層を設けるには、上述した無機系もしくは有機系電
荷発生物質を必要ならばバインダー樹脂と共にテトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン、トルエン、ジ
クロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、
シクロヘキサノン、シクロペンタノン、アニソール、キ
シレン、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、
酢酸ブチル等の溶媒を用いてボールミル、アトライタ
ー、サンドミル、ビーズミル等により分散し、分散液を
適度に希釈して塗布することにより、形成できる。ま
た、必要に応じて、ジメチルシリコーンオイル、メチル
フェニルシリコーンオイル等のレベリング剤を添加する
ことができる。塗布は、浸漬塗工法やスプレーコート、
ビードコート、リングコート法などを用いて行なうこと
ができる。
膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましく
は0.05〜2μmである。
送物質およびバインダー樹脂を適当な溶剤に溶解ないし
分散し、これを電荷発生層35上に塗布、乾燥すること
により形成できる。
5で記載した電子輸送物質、正孔輸送物質及び高分子電
荷輸送物質を用いることができる。
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタ
ジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、
ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポ
リアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネー
ト、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリ
ビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニル
トルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹
脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウ
レタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可
塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜
150重量部が適当である。但し、高分子電荷輸送物質
を用いる場合は単独使用、バインダー樹脂との併用も可
能である。
しては前記電荷発生層と同様なものが使用できるが、電
荷輸送物質及びバインダー樹脂を良好に溶解するものが
適している。これらの溶剤は単独で使用しても2種以上
混合して使用しても良い。また、電荷輸送層37の形成
には電荷発生層35と同様な塗工法が可能である。
添加することもできる。電荷輸送層37に併用できる可
塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレ
ート等の一般の樹脂の可塑剤として使用されているもの
がそのまま使用でき、その使用量は、バインダー樹脂1
00重量部に対して0〜30重量部程度が適当である。
としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニル
シリコーンオイル等のシリコーンオイル類や、側鎖にパ
ーフルオロアルキル基を有するポリマーあるいはオリゴ
マーが使用され、その使用量は、バインダー樹脂100
重量部に対して0〜1重量部程度が適当である。
度が適当であり、解像度、地肌汚れ等の画像特性及び帯
電電位、感度等の電気特性上、好ましくは10〜40μ
m程度が適当である。
おいて電荷発生層35と電荷輸送層37の位置を違いさ
せたものである。
層37が感光体の最表面層になる場合、電荷輸送層37
の全層又は表面部分に耐摩耗性を向上させる目的で無機
フィラーを含有させる。この無機フィラーとして均質で
内部に結晶種を有さないα−アルミナの単結晶粒子を用
いることにより、高耐久性を有し且つ繰り返し使用に対
して画像流れを発生せず、更に解像度や階調性が高く、
地肌汚れや画像濃度低下のない良好な画像が持続して得
られる。本発明の均質で内部に結晶種を有さないα−ア
ルミナの単結晶粒子の製造法は既述のとおりであるが、
特開平6−191833号公報、特開平6−19183
6号公報、特開平7−206430号公報にも記載され
ている。
M(日立製作所製:1200kVA)により内部に結晶
種を有さない均質な粒子であり、イメージングプレート
法X線分析(理学電機製:R−AIXIIC)により単結
晶粒子であることが明らかとなっている。また、本発明
のα−アルミナ粒子は、電界放出型走査線電子顕微鏡F
E−SEM(日立製作所製:S−4200)による観察
から、破砕面を有さない球形に近い六方最密格子の多面
体形状で、粒径分布が非常に狭いことがわかっている。
また、更に本発明のα−アルミナ粒子は、発光分析によ
る不純物イオンの定量によりナトリウム含有量がNa2
Oに換算して10ppm以下と少なく、不純物量を全体
から差し引いた計算で99.99以上の高純度である。
結晶粒子の中心粒径としては、0.1〜1.0μmで、
0.1μmより小さいと塗工液中で無機フィラーの凝集
が起こりやすく、均一な塗工が困難である。この結果、
繰り返し使用における摩耗ムラが生ずる。また、1.0
μmより大きいと繰り返し使用により表面の凹凸が激し
くなり、トナーフィルミングやクリーニングブレードの
破損が誘発され、黒スジ、スジ状白抜けなどの異常画像
の原因となる。また、塗工液中で無機フィラーの沈降性
が促進することなどの生産性の悪影響も現れる。ここで
用いられている中心粒径とは、SEM像による数平均
値、レーザー解説法による体積平均粒径、重量平均粒径
などである。
ルミナの単結晶粒子の他に必要に応じて、銅、スズ、ア
ルミニウム、インジウムなどの金属粉末、シリカ、酸化
錫、酸化亜鉛、酸化チタン、多結晶アルミナ、酸化ジル
コニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビス
マス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化
錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フ
ッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金
属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素など粒子を併
用してもかまわない。また、これらの無機フィラーの分
散性改良などの目的で表面処理を施すことが可能であ
り、この時用いられる表面処理剤としてはチタネート系
カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、ジル
コアルミネート系カップリング剤、高級脂肪酸、シラン
カップリング剤、Al2O3、TiO2、ZrO2、シリコ
ーン、ステアリン酸アルミニウム、あるいはそれらの混
合処理等が挙げられる。
は、目的とする耐摩耗性、無機フィラーの粒径、材質、
用いられる画像形成プロセス等様々な要因に左右される
が、無機フィラーが分散されている表面部分の全量に対
し0.5〜50重量%、好ましくは2〜40重量%であ
る。
ば無機フィラーを有機溶剤と合わせボールミル、アトラ
イター、サンドミル、ビーズミル、超音波などの従来方
法を用いて分散した後、バインダー樹脂を加え塗工する
ことにより設けられる。この無機フィラーを含有する最
表面層が図2(a)に示したように電荷輸送層37の全
層の場合は、無機フィラー、電荷輸送物質およびバイン
ダー樹脂を含む塗工液を電荷発生層35上に直接塗工
し、また、図2(b)に示したように、無機フィラーが
電荷輸送層37の表面部分だけに存在する場合は、電荷
輸送物質およびバインダー樹脂を含む塗工液を電荷発生
層35上に塗工し、その上に電荷輸送物質、バインダー
樹脂および無機フィラーを含有する塗工液を塗工する。
35で記載した塗工法を用いることができる。この塗工
液には必要に応じてポリカルボン酸化合物等の分散剤、
電荷輸送物質、レベリング剤、可塑剤等の添加剤が用い
られる。これらのバインダー樹脂や添加剤は無機フィラ
ー分散処理前、途中及び分散後に添加されても良い。こ
の塗工液に用いられる有機溶剤は無機フィラーの分散
性、塗工方法等によって左右されるが、一般的には電荷
発生層35で記載したものが使用可能であり、2種以上
の溶剤が混合されても良い。
られるバインダー樹脂、電荷輸送物質等の材料は、電荷
輸送層37で挙げたものが使用可能であるが、電荷輸送
層の表面部分にのみ無機フィラーを含有する場合、無機
フィラーを含有しない下層の電荷輸送部分と用いる材料
の種類、組成を必要に応じて変えることができる。ここ
で用いられるバインダー樹脂は、無機フィラーを固定化
する、最表面層の強度を維持する目的で含有され、無機
フィラー100重量部に対し25重量部以上、好ましく
は50重量部以上が最低限必要である。また、電荷輸送
物質はじめとする添加物は、電荷輸送層37と同じ添加
割合で使用できる。
分の膜厚としては、電荷輸送層37の全層でも可能であ
るが画像特性、電気特性上20μm以下が望ましく、更
に好ましくは1〜10μmの範囲である。
ィラー分散層用塗工液に用いられる分散剤は、塗工液作
製時に無機フィラーの分散性を向上させ塗工液を安定性
を高める目的で必要に応じて添加される。この分散剤と
しては無機フィラーを一次粒径に近い値まで分散する、
電気的特性・画像特性に悪影響を及ぼさない、などの点
でポリカルボン酸化合物の使用が特に有効である。
のカルボン酸残基を有する低分子化合物、オリゴマー、
高分子化合物を指し、例えば有機脂肪酸、高酸化樹脂等
が挙げられる。このポリカルボン酸化合物がオリゴマ
ー、高分子化合物としては、ポリエステル樹脂、アクリ
ル樹脂、アクリル酸やメタクリル酸を用いた共重合体、
スチレンアクリル共重合体等が挙げられる。ここで用い
られるポリカルボン酸化合物の酸価としては、10〜4
00(mgKOH/g)のものが有効に使用できる。
(酸価とは、1g中に含まれる遊離脂肪酸を中和するの
に要する水酸化カリウムのミリグラム数で定義され
る。) このポリカルボン酸化合物添加量としては、含有される
無機フィラー100重量部に対し0.01〜50重量
部、好ましくは0.1〜20重量部である。
示したように、導電性支持体上に少なくとも電荷発生物
質をバインダー樹脂中に分散した感光層33を設けたも
のである。感光層33は、電荷発生物質とバインダー樹
脂の他に必要に応じて電荷輸送物質を適当な溶剤に溶解
ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成
できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤等を添
加することもできる。それぞれ電荷発生物質、電荷輸送
物質、可塑剤、レベリング剤は前記電荷発生層35、電
荷輸送層37について既に述べたと同様のものが使用で
きる。
37で挙げたバインダー樹脂のほかに、電荷発生層35
で挙げたバインダー樹脂を混合して用いてもよい。ま
た、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用でき
る。バインダー樹脂100重量部に対する電荷発生物質
の量は1〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は
0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜
150重量部である。感光層33は、電荷発生物質、バ
インダー樹脂を必要に応じて電荷輸送物質とともにテト
ラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロ
ヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液
を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リン
グコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、
5〜25μm程度が適当である。
面層になる場合、感光層33の全層(図1(a))又は
その表面部分(図1(b))に耐摩耗性を向上させる目
的で無機フィラーを含有させる。この無機フィラーとし
て均質で内部に結晶種を有さないα−アルミナの単結晶
粒子を用いることにより、高耐久性を有し且つ繰り返し
使用に対して画像流れを発生せず、更に解像度や階調性
が高く、地肌汚れや画像濃度低下のない良好な画像が持
続して得られる。ここで、図1(a)に示す感光体は、
無機フィラーを含む感光層塗工液を導電性支持体上に塗
工することで得られる。また図1(b)に示す感光体
は、無機フィラーを含まない感光層塗工液を導電性支持
体上に塗工し、続いて、この上に無機フィラーを含む感
光層塗工液を塗工することで得られる。
る無機フィラーとしては前述のものが使用可能で、バイ
ンダー樹脂をはじめその他の構成材料としては基本的に
上記単層構成の感光層33に用いられるものが含有可能
で、また更に必要に応じて電荷輸送層37で記載のポリ
カルボン酸化合物、可塑剤、レベリング剤等が添加され
る。また、これらの含有される材料の添加量、無機フィ
ラー分散層の製造法、膜厚としては前述の電荷輸送層3
7、単層構成の感光層33について述べたと同様の事項
が適用できる。
いては、導電性支持体31と感光層との間に下引き層を
設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分
とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布
することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性
の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂とし
ては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル
酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキ
シメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウ
レタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−
メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成
する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモ
アレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリ
カ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化イン
ジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えて
もよい。
適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。
更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、
チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用
することもできる。この他、本発明の下引き層には、A
l2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレ
ン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO
2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設
けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のもの
を用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが
適当である。
感光層保護の目的で、図3に示したように単層感光層3
3の表面側に、あるいは図4、図5に示したように積層
型感光体の電荷輸送層37又は電荷発生層35上に保護
層39が設けられることができる。この保護層39が設
けられる場合は、感光層33、感光層33を構成する表
面側の電荷輸送層37、電荷発生層35には無機フィラ
ーを含有させなくてよい。保護層39は感光体の最表面
側の層で高い耐摩耗性が要求されるため、無機フィラー
を含有させることが有効であるが、この無機フィラーと
して均質で内部に結晶種を有さないα−アルミナの単結
晶粒子を用いることにより、高耐久性を有し且つ繰り返
し使用に対して画像流れを発生せず、更に解像度や階調
性が高く、地肌汚れや画像濃度低下のない良好な画像が
持続して得られる。
しては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニル
モノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹
脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポ
リアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホ
ン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
カーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、
ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹
脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニ
レンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリ
レート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポ
リウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エ
ポキシ樹脂等の樹脂を併用することができる。
としてはα−アルミナの他に前述のものが併用でき、必
要に応じて電荷輸送層37について述べたと同様にポリ
カルボン酸化合物、可塑剤、レベリング剤等が添加され
る。また、これらの材料の添加量、無機フィラーの分散
法、保護層39の製造法としては、電荷輸送層37につ
いて述べたと同様の事項が適用できる。なお、保護層3
9の厚さは0.5〜5μm程度が適当である。
ては、感光層33又は電荷輸送層37と保護層39との
間に中間層を設けることも可能である。中間層には、一
般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂
としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水
溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポ
リビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法
としては、前述のごとく一般的な塗工法が採用できる。
なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当であ
る。
明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度
低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層、
電荷輸送層、下引き層、保護層、中間層等の各層に酸化
防止剤を添加することができる。本発明に用いることが
できる酸化防止剤として、下記のものが挙げられる。
t−ブチル−p−クレゾ−ル、ブチル化ヒドロキシアニ
ソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチ
レン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−
t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチ
リデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロ
キシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−
トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス
−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−
4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、
ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−
ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコールエス
テル、トコフェロール類など。
ェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミ
ン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジ
アミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェ
ニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フ
ェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ
−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイド
ロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル
−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−
メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−
5−メチルハイドロキノンなど。
3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,
3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,
3’−チオジプロピオネートなど。
フィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジ
ノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィ
ン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンな
ど。
脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容
易に入手できる。本発明における酸化防止剤の添加量
は、添加する層の総重量に対して0.01〜10重量%
である。
らびに画像形成装置を説明する。本発明の画像形成方法
ならびに画像形成装置とは、本発明の最表面層が少なく
とも無機フィラーとして均質で内部に結晶種を有さない
α−アルミナの単結晶粒子を含有する感光体を用い、例
えば少なくとも感光体に帯電、画像露光、現像の過程を
経た後、画像保持体(転写紙)へのトナー画像の転写、
定着及び感光体表面のクリーニングというプロセスより
なる画像形成方法ならびに画像形成装置である。場合に
より、静電潜像を直接転写体に転写し現像する画像形成
方法等では、感光体に配した上記プロセスを必ずしも有
するものではない。
である。感光体を平均的に帯電させる手段として、帯電
チャージャ3が用いられる。この帯電手段としては、コ
ロトロンデバイス、スコロトロンデバイス、固体放電素
子、針電極デバイス、ローラー帯電デバイス、導電性ブ
ラシデバイス等が用いられ、公知の方式が全て使用可能
である。
像を形成するために画像露光部5が用いられる。この光
源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンラン
プ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LE
D)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセ
ンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
そして、所望の波長域の光のみを照射するために、シャ
ープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外
カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フ
ィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルター
を用いることもできる。
視化するために現像ユニット6が用いられる。現像方式
としては、乾式トナーを用いた一成分現像法、二成分現
像法、湿式トナーを用いた湿式現像法がある。感光体に
正(負)帯電を施し、画像露光を行うと、感光体表面上に
は正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性の
トナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られ
るし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像
が得られる。
転写体上に転写するために転写チャージャ10が用いら
れる。また、転写をより良好に行うために転写前チャー
ジャ7を用いてもよい。これらの転写手段としては、転
写チャージャ、バイアスローラーを用いる静電転写方
式、粘着転写法、圧力転写法等の機械転写方式、磁気転
写方式が利用可能である。静電転写方式としては、前記
帯電手段が利用可能である。
して分離チャージャ11、分離爪12が用いられる。そ
の他分離手段としては、静電吸着誘導分離、側端ベルト
分離、先端グリップ搬送、曲率分離、等が用いられる。
分離チャージャとしては、前記帯電手段が利用可能であ
る。
クリーニングするためにファーブラシ14、クリーニン
グブレード15が用いられる。また、クリーニングをよ
り効率的に行うためにクリーニング前チャージャ13を
用いてもよい。その他クリーニング手段としては、ウェ
ブ方式、マグネットブラシ方式等があるが、それぞれ単
独でまた複数の方式を併用してもよい。
除く目的で除電手段が用いられる。除電手段としては除
電ランプ2、除電チャージャが用いられ、それぞれ前記
露光光源、帯電手段が利用できる。
取り、給紙、定着、排紙等のプロセスは公知のものが全
て使用できる。
明に係る電子写真感光体を用いる画像形成方法及び画像
形成装置である。
ミリ、プリンター内に固定して組み込まれていてもよい
が、プロセスユニットの形態でそれら装置内に組み込ま
れ、着脱自在としたものであってもよい。図7は、画像
形成装置用プロセスユニットの1例を示す概略図であ
る。画像形成装置用プロセスユニットとは、感光体を内
蔵し、他に帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニン
グ手段、除電手段の少なくとも一つを一体化し、着脱可
能とした装置(部品)である。本発明は、最表面層が少
なくとも無機フィラーとして均質で内部に結晶種を有さ
ないα−アルミナの単結晶粒子を含有する感光体と帯
電、現像、転写、クリーニング、除電手段の少なくとも
一つを一体化した画像形成装置用プロセスユニットを提
供するものである。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。なお、実施例中使用する部は、すべて重量部を表
わす。
ラム上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用
塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、塗布乾燥すること
により、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生
層、22μmの電荷輸送層を形成した。最表面層の無機
フィラー含有層用塗工液は、下記無機フィラーと溶剤を
アルミナボールを用いて24時間ボールミル分散し、そ
の分散液にバインダー樹脂と脂肪族ポリエステルと電荷
輸送物質及び溶剤を加え調整した。この塗工液を電荷輸
送層上にスプレー塗工、乾燥し無機フィラー含有の最表
面層を3μm設け、本発明の電子写真感光体を得た。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナの単結晶粒子
(スミコランダムAA−05:住友化学工業製)2部に
変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し
た。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナの単結晶粒子
(スミコランダムAA−07:住友化学工業製)2部に
変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し
た。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナの単結晶粒子
(スミコランダムAA−03:住友化学工業製)2部に
変え、また塗工液作製工程において無機フィラー分散時
に分散剤としてポリカルボン酸化合物(BYK−P10
4、ビックケミー製)を加え、塗工液の添加量として
0.02部とし、最表面層の膜厚を5μmとした以外は
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナの単結晶粒子
(スミコランダムAA−05:住友化学工業製)2部に
変え、また塗工液作製工程において無機フィラー分散時
に分散剤としてポリカルボン酸化合物(BYK−P10
4、ビックケミー製)を加え、塗工液の添加量として
0.02部とし、最表面層の膜厚を5μmとした以外は
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナの単結晶粒子
(スミコランダムAA−07:住友化学工業製)2部に
変え、また塗工液作製行程において無機フィラー分散時
に分散剤としてポリカルボン酸化合物(BYK−P10
4、ビックケミー製)を加え、塗工液の添加量として
0.02部とし、最表面層の膜厚を5μmとした以外は
実施例1と同様に電子写真感光体を作製した。
ポリカーボネート(パンライト C−1400、帝人化
成製)4部に変えた以外は実施例4と同様に電子写真感
光体を作製した。
下記構造の高分子電荷輸送物質(PD−1)7部に変
え、低分子電荷輸送物質を添加しないこと以外は実施例
4と同様に電子写真感光体を作製した。
層用塗工液の無機フィラーをルチル型−酸化チタン粉末
(CR−EL:石原産業製)2部に変え、また塗工液作
製行程において無機フィラー分散時に分散剤としてポリ
カルボン酸化合物(BYK−P104、ビックケミー
製)を加え、塗工液の添加量として0.02部とし、最
表面層の膜厚を3μmとした以外は実施例1と同様に電
子写真感光体を作製した。
層用塗工液の無機フィラーを球形シリカ粒子(KE−P
30:日本触媒製)1.5部に変えた以外は実施例1と
同様に電子写真感光体を作製した。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナの単結晶粒子
(AA−2:住友化学工業製)2部に変えた以外は実施
例1と同様に電子写真感光体を作製した。
層用塗工液の無機フィラーをアルミナ超微粒子(Alu
minium Oxide C:日本アエロジル製)2
部に変えた以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作
製した。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナ粉末(AKP
−30:住友化学工業製)2部に変え、また塗工液作製
工程において無機フィラー分散時に分散剤としてポリカ
ルボン酸化合物(BYK−P104,ビックケミー製)
を加え、塗工液の添加量として0.02部とし、最表面
層の膜厚を5μmとした以外は実施例1と同様に電子写
真感光体を作製した。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナ粉末(AL−
M41:住友化学工業製)2部に変えた以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作製した。
層用塗工液の無機フィラーをα−アルミナ粉末(AMS
−12:住友化学工業製)2部に変えた以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作製した。
最表層を設けない以外は実施例1と同様に電子写真感光
体を作製した。
(日立製作所製:1200kVA)により内部に結晶種
を有さない均質な粒子であり、イメージングプレート法
X線分析(理学電機製:R−AIXSIIC)により単結
晶粒子であることが明らかとなっている。また、このα
−アルミナ粒子は、電界放出型走査線電子顕微鏡FE−
SEM(日立製作所製:S−4200)による観察か
ら、破砕面を有さない球形に近い六方最密格子の多面体
形状で、粒径分布が非常に狭いことが確認されている。
更に、このα−アルミナ粒子は、発光分析による不純物
イオンの定量によりナトリウム含有量がNa2Oに換算
して10ppm以下と少なく、不純物量を全体から差し
引いた計算で99.99重量%以上の高純度である。
例1〜7の電子写真感光体を、電子写真装置用プロセス
ユニットに装着し、画像露光光源を655nmの半導体
レーザーに改造したリコー製imagioMF2200
を用いて、画像評価を行った。まず、温度25℃、湿度
55%の環境下で初期画像をとり、その後帯電負荷の加
速試験として5ppmのオゾンガス雰囲気下に10時間
放置した後初期と同じ環境で画像変化を確認した。その
後、更に3万枚の複写を行い複写終了後の感光体の摩耗
量と画像変化を調べた。その結果を表2および表3に示
す。
最表面層に無機フィラーを分散させた感光体において、
実施例1〜8に示されるように、無機フィラーとして均
質で内部に結晶種を有さないα−アルミナの単結晶粒子
を用いることにより、比較例1〜7の別のフィラーを用
いた場合及び比較例8の無機フィラー含有した表面層を
用いなかった場合に比べ、画像流れや地肌汚れが発生せ
ず、階調性と解像度が共に高く且つ画像濃度の低下のな
い良好な画像が持続して得られることがわかる。
として均質で内部に結晶種を有さないα−アルミナの単
結晶粒子を用いることにより、高耐久性を有し、繰り返
し使用に対しても良好な画像が持続して得られる高性能
で信頼性の高い電子写真感光体を提供できることが判明
した。また合わせて、本発明の電子写真感光体を用いた
画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニットが高
性能、高信頼性を有していることが判明した。
無機フィラーとバインダー樹脂とを含有する電子写真感
光体において、この無機フィラーとして均質で内部に結
晶種を有さないα−アルミナの単結晶粒子を用いること
により、耐摩耗性が高く且つ高画質が持続できる高耐
久、高性能で且つ信頼性の高い電子写真感光体を提供で
きる。また、本発明の電子写真感光体を用いることによ
り、高性能、高信頼性の画像形成装置及び画像形成装置
用プロセスユニットが提供できる。
る。
る。
る。
である。
る。
例を示す概略図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも感光層を設
けてなる電子写真感光体において、この電子写真感光体
の最表面層が少なくとも無機フィラーおよびバインダー
樹脂を含有しており、かつ、該無機フィラーが均質で内
部に結晶種を有さないα−アルミナの単結晶粒子である
ことを特徴とする電子写真感光体。 - 【請求項2】 前記α−アルミナ粒子が、原料として遷
移アルミナまたは熱処理により遷移アルミナとなるアル
ミナ原料をハロゲン化水素ガスを含有した雰囲気ガス中
またはハロゲンガス及び水蒸気を導入した雰囲気ガス中
で焼成することにより製造されたものであることを特徴
とする請求項1記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 前記α−アルミナ粒子の中心粒径が0.
1〜1μmであることを特徴とする請求項1又は2記載
の電子写真感光体。 - 【請求項4】 前記α−アルミナ粒子はナトリウム含有
量がNa2Oに換算して10ppm%以下であり、かつ
純度が99.95重量%以上であることを特徴とする請
求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。 - 【請求項5】 前記最表面層がポリカルボン酸化合物を
含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
載の電子写真感光体。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電子写
真感光体に加えて、帯電手段、露光手段、現像手段およ
び転写手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか記載の電子写真
感光体に加えて、帯電手段、現像手段、転写手段、クリ
ーニング手段および除電手段よりなる群から選ばれた少
なくとも一つの手段を一体化し、これを着脱可能するこ
とを特徴とする画像形成装置用プロセスユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001289614A JP2003098713A (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001289614A JP2003098713A (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003098713A true JP2003098713A (ja) | 2003-04-04 |
Family
ID=19112078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001289614A Pending JP2003098713A (ja) | 2001-09-21 | 2001-09-21 | 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置及び画像形成装置用プロセスユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003098713A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007199590A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 表面層用の塗布液、感光体の製造方法、感光体 |
US8507163B2 (en) | 2008-12-11 | 2013-08-13 | Ricoh Company, Ltd. | Method of manufacturing image bearing member, image bearing member, and image forming apparatus |
JP2014178424A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ |
CN113439241A (zh) * | 2019-02-19 | 2021-09-24 | 株式会社理光 | 光电转换元件、有机光电导体、图像形成方法、图像形成设备和有机el元件 |
-
2001
- 2001-09-21 JP JP2001289614A patent/JP2003098713A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007199590A (ja) * | 2006-01-30 | 2007-08-09 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 表面層用の塗布液、感光体の製造方法、感光体 |
JP4661611B2 (ja) * | 2006-01-30 | 2011-03-30 | コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 | 表面層用の塗布液、感光体の製造方法 |
US8507163B2 (en) | 2008-12-11 | 2013-08-13 | Ricoh Company, Ltd. | Method of manufacturing image bearing member, image bearing member, and image forming apparatus |
JP2014178424A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Ricoh Co Ltd | 電子写真感光体、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ |
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