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JP2003084570A - 現像剤分離装置、トナー分離装置、およびそれらを備えた画像形成装置 - Google Patents

現像剤分離装置、トナー分離装置、およびそれらを備えた画像形成装置

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Publication number
JP2003084570A
JP2003084570A JP2001278819A JP2001278819A JP2003084570A JP 2003084570 A JP2003084570 A JP 2003084570A JP 2001278819 A JP2001278819 A JP 2001278819A JP 2001278819 A JP2001278819 A JP 2001278819A JP 2003084570 A JP2003084570 A JP 2003084570A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
electric field
toner
field curtain
stirring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001278819A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Watanabe
靖晃 渡辺
Shinichiro Fujimori
信一郎 藤森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2001278819A priority Critical patent/JP2003084570A/ja
Publication of JP2003084570A publication Critical patent/JP2003084570A/ja
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  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrostatic Separation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 帯電能力が低下した劣化現像剤のみを分
離して排出することにより、排出する現像剤の量を減ら
すこと。 【解決手段】 仕切壁(9)で仕切られた第1撹拌室
(6)および第2撹拌室(7)を有する循環撹拌室(6
+7)と、現像剤を補給する現像剤補給口と、現像剤を
排出する現像剤排出口とを有する現像容器(V)と、現
像剤を撹拌しながら互いに逆方向に搬送して循環させる
第1撹拌部材(R1)および第2撹拌部材(R2)とを
有する現像器(Gk)と、搬送されてきた現像剤のうち
の帯電量の多い現像剤を前記他方の撹拌室(7)に搬送
し帯電量の少ない現像剤は搬送しないことにより、前記
帯電量の多い現像剤と前記帯電量の少ない現像剤とを分
離する電界カーテンを発生させる前記電界カーテン発生
部材(11)とを有する現像剤分離装置及び画像形成装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真複写機
やレーザープリンタ等の画像形成装置の現像装置内の現
像剤を分離する現像剤分離装置、感光体や中間転写ベル
ト等のトナー像担持体表面から回収されたトナーを分離
するトナー分離装置、およびそれらを備えた画像形成装
置に関し、特に、現像剤の帯電量の多少やトナーの帯電
極性によって現像剤やトナーを分離する現像剤分離装
置、トナー分離装置、及びそれらを備えた画像形成装置
に関する。
【0002】
【従来技術】従来、電子写真方式を用いた画像形成装置
では、現像容器内で現像剤を撹拌・循環させることによ
って、トナーとキャリアとを擦り合せて摩擦帯電させて
いる。摩擦帯電したトナーは、現像段階において、トナ
ー像担持体に形成された静電潜像に静電的に移動して、
トナー像を形成する。長期間、現像容器内で循環してい
る現像剤は劣化し、撹拌しても現像に必要な帯電量が得
られなくなる。前記劣化した現像剤を現像容器内で循環
させておくと、劣化した現像剤の割合が次第に大きくな
り、現像に必要な帯電能力を有する現像剤が少なくな
り、画像形成不良につながってしまう。したがって、従
来の画像形成装置では、新しい現像剤を補給すると同時
に、現像装置内で劣化したトナーを排出しなければなら
ない。
【0003】2成分トリクル現像方式の劣化現像剤を回
収する技術として、以下の技術(J01)が従来公知であ
る。 (J01)特公平2−21591号公報及び特開平11−
202630号公報記載の技術 前記各公報には、画像形成によって消費されるトナー量
に応じてを徐々に現像剤を補給し、現像容器内の現像剤
が一定量を越えた場合にはオーバーフローさせることに
より、前記現像容器内の現像剤を徐々に入れ替え、現像
容器内の現像剤の帯電能力をほぼ一定に保つ技術が記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】(前記従来技術(J0
1)の問題点)前記従来技術(J01)では、劣化して帯
電能力が低下した現像剤だけでなく、帯電能力が十分に
ある劣化していない現像剤も排出してしまうという問題
点がある。即ち、劣化していない現像剤を排出すること
を前提として現像剤の補給を行わなければならず、ラン
ニングコスト(1回画像形成するのに必要なコスト)が
高くなってしまう。また、排出不要な劣化していない現
像剤の排出は、現像剤を無駄に消費することになり、回
収容器の大型化につながり、近年のプリンタ、複写機の
小型化の流れに反する。さらに、回収した現像剤の廃棄
は自然環境保護の観点から好ましくない上に、廃棄処理
のためのコストも必要になるという問題点もある。
【0005】ランニングコスト低減および装置の小型化
の観点から、排出トナーを低減するために、感光体のク
リーニング装置で回収されたトナーを現像装置に搬送し
て再利用する技術も従来知られている。前記回収された
トナーを現像装置で再利用する技術として、以下の技術
(J02)が従来公知である。 (J02)特開2001−5243号公報記載の技術。 前記公報には、タンデム型のカラー画像形成装置におい
て、上流側にカラー作像部(トナー像形成装置)を配置
し最下流に黒の作像部を配置して、転写後の各感光体に
残留しているトナーをクリーニングブレードで回収し、
カラーモードの時、転写搬送ベルトの回転方向の最上流
のカラー作像部と最下流の黒の作像部のみでトナーを再
利用する技術が記載されている。
【0006】(前記従来技術(J02)の問題点)前記従
来技術(J02)では、転写搬送(中間転写)ベルトの上
流側の感光体でで転写されたトナーが下流側の感光体に
付着する所謂逆転写(リトランスファー)現象が発生す
る。この現象のために、クリーニングブレードによって
前記下流側の感光体から回収されたトナーは、転写残ト
ナー(前記下流側の感光体で使用され転写搬送ベルトに
転写されなかったトナー)の色と逆転写トナー(前記上
流側の感光体で使用され転写搬送ベルトから逆転写した
トナー)の色とが混色してしまい、回収トナーを再利用
できない。ところが、最下流の黒色の作像部で前記混色
したトナーを再利用しても、トナーが黒色であるため混
色がほとんど目立たないので、形成された画像が不良画
像として認識される確率は低い。このため、黒色の作像
部では混色したトナーも再利用されている。しかし、画
像形成装置がフルカラーモードで使用される割合は年々
高まっており、フルカラーモードでプリント枚数(画像
形成回数)を重ねると、最下流の黒色の作像部でトナー
の混色が進み、黒色トナー像といえども混色による画像
への影響は無視できなくなるという問題がある。また、
フルカラーモードで使用された時、最上流以外のカラー
作像部では上流側のカラー作像部のトナーが混じって回
収されるので、回収されたトナーが再利用されず、排出
される。このように一部の作像部だけでトナーを再利用
すると、再利用されない特定の色のトナーが早く消費さ
れる。したがって、形成される画像によって、ランニン
グコストが大きく変わるため、ユーザーにとって不都合
であり、結果としてランニングコストがそれほど低減さ
れない。さらに、トナーが再利用されない作像部から排
出されるトナーの量は低減されないため、回収容器はそ
れほど小型化できない。したがって、従来技術(J02)
では、黒色の作像部でのトナーの混色の問題があり、回
収容器の小型化及びランニングコストの低減も十分では
なく、自然環境保護、廃棄トナー処理のコスト削減につ
ながらない。
【0007】また、感光体クリーナで回収されたトナー
を再利用するためにトナーから異物を取り除く技術とし
て、以下の技術(J03)が従来公知である。 (J03)特開平5−173458号公報記載の技術 前記公報には、以下の技術(1),(2)が記載されて
いる。 (1)クリーニング装置で回収した残留トナーを現像装
置に搬送する搬送装置の入口に静電アクチュエータ装置
(電界カーテン発生部材)を設け、前記静電アクチュエ
ータ装置によって前記残留トナーから紙紛等の異物を除
去して再利用できるトナーだけを現像装置に搬送して再
利用する技術。前記残留トナーから分離された紙紛やキ
ャリア等の異物は集塵装置で回収・排出されている。 (2)クリーニング装置の全長に渡って静電アクチュエ
ータ装置を設けて再利用できるトナーだけを搬送して、
紙紛やキャリア等の異物をクリーニング装置内に残留さ
せる技術。
【0008】(前記従来技術(J03)の問題点)前記従
来技術(J03)の(1)の技術では、異物を回収するた
めに集塵装置を設けなければならず、画像形成装置の大
型化、コストアップにつながるという問題点がある。さ
らに、キャリアを回収できるように設定されたファンを
使用しているので、キャリアに比べて軽量なトナーも吸
引されてしまい、現像装置で再利用されるトナーが減少
し、ランニングコストが上昇する問題点もある。前記従
来技術(J03)の(2)の技術では、クリーニング装置
内に異物が残留し除去されないので、画像形成回数を重
ねるにつれて、クリーニング装置内の残留した異物が増
加し、再利用できるトナーを搬送しようとしても異物が
障害となってトナーが搬送できなくなる。したがって、
トナーの再利用ができなくなるため、ランニングコスト
が上昇するという問題がある。また、クリーニング装置
が汚染されていくので定期的にクリーニング装置をユー
ザー又はサービスエンジニアがクリーニングしなければ
ならないという問題がある。
【0009】本発明は前述の問題点(及び検討)に鑑
み、以下の(O01)〜(O03)の記載内容を課題とす
る。 (O01)帯電能力が低下した劣化現像剤を分離して排出
することにより、現像剤の排出量を減らすこと。 (O02)クリーナで回収したトナーを分離して、混色し
ていないトナーを現像装置で再利用することによって、
トナーの排出量を低減させること。 (O03)排出する現像剤及びトナーを減らすことによっ
て、ランニングコストを低減し、現像剤回収容器及び画
像形成装置を小型化すること。
【0010】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明を説明するが、本発明の要素に
は、後述の実施例の要素との対応を容易にするため、実
施例の要素の符号をカッコで囲んだものを付記する。な
お、本発明を後述の実施例の符号と対応させて説明する
理由は、本発明の理解を容易にするためであり、本発明
の範囲を実施例に限定するためではない。
【0011】(本発明)前記課題を解決するため、本発
明の現像剤分離装置は下記の構成要件(A01)〜(A0
6)を備えたことを特徴とする。 (A01)画像書込装置(ROSy,ROSm,ROS
C,ROSk)により画像情報に応じた潜像が順次書き
込まれて回転移動する像担持体(Py,Pm,Pc,P
k)表面に対向する現像領域を通って回転する現像ロー
ル(R0)、(A02)前記現像ロール(R0)を収容す
る現像ロール室(4)と、前記現像ロール室(4)と平
行に配置され且つ両端部が接続され中間部が仕切壁
(9)で仕切られた第1撹拌室(6)および第2撹拌室
(7)を有する循環撹拌室(6+7)と、前記循環撹拌
室(6+7)に現像剤を補給する現像剤補給口(3b
1)と、前記循環撹拌室(6+7)の現像剤を排出する
現像剤排出口(3a1)とを有する現像容器(GV)、
(A03)前記第1撹拌室(6)および第2撹拌室(7)
にそれぞれ回転可能に収容されて回転時に現像剤を撹拌
しながら互いに逆方向に搬送して循環させる第1撹拌部
材(R1)および第2撹拌部材(R2)、(A04)前記
現像ロール(R0)と、前記現像容器(GV)と、第1
撹拌部材(R1)および第2撹拌部材(R2)とを有す
る現像器(Gy,Gm,Gc,Gk)、(A05)前記第
1撹拌室(6)および第2撹拌室(7)のうちの一方の
撹拌室(6)の現像剤搬送方向の下流端部に配置された
前記現像剤排出口(3a1)、(A06)前記現像剤排出
口(3a1)に隣接して現像剤搬送方向の上流側に配置
された電界カーテン発生部材(11)であって、搬送さ
れてきた現像剤のうちの帯電量の多い現像剤を前記他方
の撹拌室(7)に搬送することにより、前記帯電量の多
い現像剤と前記帯電量の少ない現像剤とを分離する電界
カーテンを発生させる前記電界カーテン発生部材(1
1)。
【0012】前記構成要件を備えた本発明の現像剤分離
装置では、現像剤は、現像剤補給口(3b1)から循環
撹拌室(6+7)に補給される。補給された現像剤は、
前記第1撹拌室(6)および第2撹拌室(7)にそれぞ
れ回転可能に収容された第1撹拌部材(R1)および第
2撹拌部材(R2)の回転時に、撹拌されがら互いに逆
方向に搬送されて循環している。現像剤排出口(3a
1)に隣接して現像剤搬送方向の上流側に配置された電
界カーテン発生部材(11)は、搬送されてきた現像剤
のうちの帯電量の多い現像剤を前記他方の撹拌室(7)
に搬送する電界カーテンを発生する。帯電量の少ない現
像剤は前記電界カーテンから受ける力が弱いので搬送さ
れない。したがって、前記帯電量の多い現像剤と前記帯
電量の少ない現像剤は電界カーテンにより分離される。
前記帯電量の少ない現像剤は、後から搬送されてくる帯
電量の少ない現像剤により下流側に押されて、前記第1
撹拌室(6)および第2撹拌室(7)のうちの一方の撹
拌室(6)の現像剤搬送方向の下流端部に配置された前
記現像剤排出口(3a1)から、現像器(Gy,Gm,
Gc,Gk)外へ排出される。
【0013】したがって、本発明の現像剤分離装置は電
界カーテンにより、前記帯電量が少ない現像剤、即ち、
帯電能力が低下して劣化した現像剤のみを劣化していな
い現像剤から分離して、前記現像剤排出口(3a1)か
ら排出している。前記劣化した現像剤のみが排出される
ので、現像器(Gy,Gm,Gc,Gk)内の現像剤の
帯電能力を一定に保ちつつ排出する現像剤の量を従来に
比べ少なくすることができる。この結果、長期にわたり
現像剤の帯電能力が保たれ、安定した画像形成を行うこ
とができる。また、本発明の現像剤分離装置は、劣化し
た現像剤のみが分離・排出されて、現像剤の排出量が少
なくなるので、回収容器及び画像形成装置を小型化する
ことができる。さらに、劣化していない現像剤が排出さ
れないので、補給する現像剤の量も少なくてすみ、ラン
ニングコストを低減することができる。
【0014】また、前記構成要件(A01)〜(A06)を
備えた本発明の現像剤分離装置において、以下の構成要
件(A07)を備えることができる。 (A07)前記電界カーテン発生部材(11)の現像剤搬
送方向上流端部まで現像剤搬送力を有するように構成さ
れた前記一方の撹拌室(6)の撹拌部材(R1)。
【0015】前記構成を備えた本発明の現像剤分離装置
では、前記一方の撹拌室(6)の撹拌部材(R1)は、
前記電界カーテン発生部材(11)の現像剤搬送方向上
流端部まで現像剤搬送力を有するように構成されてい
る。即ち、本発明の現像剤分離装置は、前記電界カーテ
ン発生部材(11)上では、前記撹拌部材(R1)によ
る搬送は行わず、前記電界カーテンによる現像剤の分離
・搬送のみを行う。そして、帯電量の多い現像剤は電界
カーテンによって前記他方の攪拌室(7)に搬送され、
帯電量の少ない現像剤は後から搬送されてくる帯電量の
少ない現像剤により下流側に押されて前記現像剤排出口
(3a1)から排出される。したがって、前記電界カー
テン発生部材(11)上の電界カーテンによって、帯電
量の少ない現像剤を分離することができる。
【0016】また、前記構成要件(A01)〜(A07)を
備えた本発明の現像剤分離装置において、以下の構成要
件(A08)を備えることができる。 (A08)前記一方の撹拌室(6)の底部から他方の撹拌
室(7)に延びて配置された前記電界カーテン発生部材
(11)であって、前記他方の撹拌室(7)に延びて配
置された部分は前記他方の撹拌部材(R2)の上側に配
置された前記電界カーテン発生部材(11)。
【0017】前記構成を備えた本発明の現像剤分離装置
では、前記電界カーテン発生部材(11)は前記一方の
撹拌室(6)の底部から他方の撹拌室(7)の他方の撹
拌部材(R2)の上側にトナーを搬送する。即ち、前記
電界カーテン発生部材(11)は重力に逆らってトナー
を搬送する。しかしながら、劣化し帯電能力が低下した
キャリア又はトナーは表面の電荷が非常に少ないため、
電界カーテンから受ける力も小さく、重力に逆らって電
界カーテン発生部材(11)上を上っていく力が弱い。
即ち、帯電量の多い現像剤だけが重力に逆らって搬送さ
れ、前記帯電量の少ない現像剤は搬送されず現像剤排出
口(3a1)に排出される。したがって、本発明は効率
良く現像器(Gy,Gm,Gc,Gk)内の劣化した現
像剤を分離することができる。
【0018】また、前記構成要件(A01)〜(A08)を
備えた本発明の現像剤分離装置において、以下の構成要
件(A09)を備えることができる。 (A09)現像剤中の帯電量の多いキャリアは前記電界カ
ーテン発生部材(11)の上面により前記一方の撹拌室
(6)から他方の撹拌室(7)に移動し且つ、帯電量の
多いトナーは電界カーテン発生部材(11)の上面から
下面に回り込んでその下面により前記一方の撹拌室
(6)から他方の撹拌室(7)に移動する電界カーテン
を発生する前記電界カーテン発生部材(11)。
【0019】前記構成を備えた本発明の現像剤分離装置
では、電界カーテンによって現像剤中の帯電量の多いキ
ャリアは前記電界カーテン発生部材(11)の上面によ
り前記一方の撹拌室(6)から他方の撹拌室(7)に移
動する。また、前記電界カーテンによって、帯電量の多
いトナーは電界カーテン発生部材(11)の上面から下
面に回り込んでその下面により前記一方の撹拌室(6)
から他方の撹拌室(7)に移動する。したがって、本発
明は電界カーテン発生部材(11)の電界カーテンによ
ってトナーとキャリアとを分離して搬送する。トナーと
キャリアとを分離せずに搬送すると、キャリアに劣化し
たトナーと劣化していないトナーとが付着している場
合、劣化したトナーが排出されずにキャリアに付着した
まま搬送されてしまう。同様に、劣化したキャリアも排
出されずに搬送されてしまうことがある。これに対し、
本発明のようにトナーとキャリアを分離して搬送する
と、劣化したトナーと劣化したキャリアは帯電量が低い
ため搬送されず排出される。したがって本発明は、トナ
ーとキャリアとを分離して搬送することによって、帯電
量の少ない劣化した現像剤をより効率良く分離できる。
【0020】また、本発明のトナー分離装置は、以下の
構成要件(B01),(B02)を備えたことを特徴とす
る。 (B01)回転するトナー像担持体(Py,Pm,Pc,
Pk)表面に接触し且つトナー像担持体(Py,Pm,
Pc,Pk)の回転軸方向に延びて配置され、前記トナ
ー像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面に付着した
残留トナーをクリーニングして、クリーニング容器(2
1)に回収するクリーナ(CLy,CLm,CLc,C
Lk)、(B02)クリーニング容器(21)内に配置さ
れて前記回収されたトナーを支持するトナー支持面(2
3c)を有する電界カーテン発生部材(23)であっ
て、正(+)に帯電したトナーと負(−)に帯電したト
ナーとを逆方向に搬送する電界カーテンを発生する前記
電界カーテン発生部材(23)。
【0021】前記構成を備えた本発明のトナー分離装置
では、回転するトナー像担持体(Py,Pm,Pc,P
k)表面に接触し且つトナー像担持体(Py,Pm,P
c,Pk)の回転軸方向に延びて配置されたクリーナ
(CLy,CLm,CLc,CLk)は、前記トナー像
担持体(Py,Pm,Pc,Pk)表面に付着した残留
トナーをクリーニングして、クリーニング容器(21)
に回収する。前記クリーニング容器(21)に回収され
たトナーは、クリーニング容器(21)内に配置された
電界カーテン発生部材(23)のトナー支持面(23
c)上に支持される。そして、前記電界カーテン発生部
材(23)が発生させる電界カーテンによって、正
(+)に帯電したトナーと負(−)に帯電したトナーと
は逆方向に搬送される。各クリーナ(CLy,CLm,
CLc,CLk)により各トナー像担持体(Py,P
m,Pc,Pk)から回収されたトナーは、各トナー像
担持体(Py,Pm,Pc,Pk)上の転写残トナー
と、上流側のほかのトナー像担持体(Py,Pm,P
c,Pk)から中間転写ベルト(B)に転写されて下流
側のトナー像担持体(Py,Pm,Pc,Pk)に逆転
写された逆転写トナーとを含んでいる。前記逆転写トナ
ーは転写残トナーと逆極性に帯電している。
【0022】したがって、本発明のトナー分離装置は、
電界カーテンによって、クリーナ(CLy,CLm,C
Lc,CLk)で回収したトナーを帯電極性(+または
−)の違いに応じて逆方向に搬送することによって転写
残トナーと逆転写トナーとを分離する。分離されたトナ
ーの内、転写残トナーを現像器(Gy,Gm,Gc,G
k)に搬送することによって、再利用することが可能で
ある。本発明は、トナーを再利用することによって、ト
ナーの排出量を低減させることができ、トナー回収容器
及び画像形成装置を小型化することができる。また、本
発明は、回収したトナーを再利用することによって、ラ
ンニングコストを低減させることもできる。さらに、本
発明は、従来技術と異なり、電界カーテンよって、正
(+)に帯電したトナーと負(−)に帯電したトナーを
逆方向に搬送するので、カラー画像形成時にも、すべて
のクリーナ(CLy,CLm,CLc,CLk)でトナ
ーを再利用できる。即ち、従来技術と比べ再利用可能な
トナー量が増加するので、大幅にランニングコストも低
減できる。
【0023】また、本発明の画像形成装置は前記構成要
件(A01)〜(A06)を備えた現像剤分離装置を備えた
ことを特徴とする。前記構成を備えた本発明の画像形成
装置は、帯電性能が劣化した現像剤を分離する現像剤分
離装置を備えており、劣化現像剤のみを排出することが
できるので、現像機内の現像剤の帯電能力を常に一定に
保ち、安定した画像形成を行いつつ現像剤の排出量を低
減することができる。また、本発明は、劣化した現像剤
のみが分離されて排出されるので、従来に比べ、現像剤
の排出量が少なくなり、現像剤回収容器及び画像形成装
置本体を小型化することができる。さらに、本発明の画
像形成装置は、劣化していない現像剤を排出しないの
で、補給する現像剤の量も少なくなりランニングコスト
を低減することができる。
【0024】また、本発明の画像形成装置は前記構成要
件(B01),(B02)を備えたトナー分離装置を備えた
ことを特徴とする。前記構成を備えた本発明の画像形成
装置は、前記トナー分離装置を備えているので、クリー
ナ(CLy,CLm,CLc,CLk)で回収されたト
ナーを電界カーテンによって分離し、現像器(Gy,G
m,Gc,Gk)で再利用可能である。また、本発明で
は、トナーを再利用することによって、トナーの排出量
を低減させることができ、トナー回収容器及び画像形成
装置本体を小型化することができる。さらに、本発明
は、従来技術と異なり、電界カーテンよって、正(+)
に帯電したトナーと負(−)に帯電したトナーを逆方向
に搬送するので、カラー画像形成時にも、すべてのクリ
ーナ(CLy,CLm,CLc,CLk)でトナーを再
利用でき、大幅にランニングコストを低減できる。
【発明の実施の形態】(実施例)次に図面を参照しなが
ら、本発明の実施の形態の具体例(実施例)を説明する
が、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以後の説明の理解を容易にするために、図面にお
いて、前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向、上下
方向をZ軸方向とし、矢印X,−X,Y,−Y,Z,−
Zで示す方向または示す側をそれぞれ、前方、後方、左
方、右方、上方、下方、または、前側、後側、左側、右
側、上側、下側とする。また、図中、「○」の中に
「・」が記載されたものは紙面の裏から表に向かう矢印
を意味し、「○」の中に「×」が記載されたものは紙面
の表から裏に向かう矢印を意味するものとする。
【0025】(実施例1)図1は本発明の実施例1の画
像形成装置(タンデム式デジタルカラー複写機)の全体
説明図である。図1において、画像形成装置Uは、自動
原稿搬送装置U1と前記自動原稿搬送装置U1を支持す
るプラテンガラスPGを有する複写機U2とを有してい
る。
【0026】(自動原稿搬送装置U1)図1において、
自動原稿搬送装置U1は、複写しようとする複数の原稿
Giが重ねて載置される原稿給紙トレイTG1を有して
いる。前記原稿給紙トレイTG1に載置された複数の各
原稿Giは順次複写機U2のプラテンガラスPG上の複
写位置を通過して原稿排紙トレイTG2に排出されるよ
うに構成されている。前記自動原稿搬送装置U1は、そ
の後端部(−X端部)に設けた左右方向に延びるヒンジ
軸(図示せず)により前記複写機U1に対して回動可能
であり、原稿Giを作業者が手でプラテンガラスPG上
に置く場合に上方に回動される。
【0027】(複写機U2)図1において、複写機U2
は、イメージスキャナU2aおよび現像剤補給装置U2
bを上面に支持するプリンタU2cを有している。 (イメージスキャナU2a)イメージスキャナU2aの
上面にはプラテンガラスPGが設けられており、プラテ
ンガラスPG上面には前記自動原稿搬送装置U1が支持
されている。イメージスキャナU2aでは、前記プラテ
ンガラスPG上の複写位置を通過する原稿Giが露光光
学系Aの露光光源により照明され、照明された原稿Gi
からの反射光は、露光光学系Aのミラー等を介して、C
CD(固体撮像素子)でR(赤)、G(緑)、B(青)
の電気信号に変換される。前記RGBの電気信号はIP
S(イメージプロセッシングシステム)でK(黒)、Y
(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)の画像デ
ータに変換され、濃度補正、拡大、縮小等の画像処理が
行われた後、所定のタイミングでプリンタU2cに入力
される。なお、イメージスキャナU2aにはUI(ユー
ザインタフェース)が設けられている。UIには図示し
ないコピースタートキー、テンキー、表示器等が設けら
れている。
【0028】(現像剤補給装置U2b)現像剤補給装置
U2bは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シア
ン)、K(黒)の各色の現像剤を収容した現像剤カート
リッジKy,Km,Kc,Kkが着脱可能に装着される
カートリッジ装着部を有し、各現像剤カートリッジK
y,Km,Kc,Kk内の現像剤をプリンタU2cの各
色の現像器Gk,Gy,Gm,Gcに補給する。この現
像剤補給装置U2bの詳細は、本出願人が特許出願した
特開平8−171248号公報に記載されている。
【0029】(プリンタU2c)図1において、プリン
タU2cのレーザ駆動回路DLは、前記イメージスキャ
ナU2aから入力されたY(イエロー)、M(マゼン
タ)、C(シアン)、K(黒)の画像データに応じたレ
ーザ駆動信号を所定のタイミングで、各色のトナー像形
成装置UY,UM,UC,UKの潜像形成装置(画像書
込装置)ROSy,ROSm,ROSc,ROSkに出
力する。図1において、K(黒)のトナー像形成装置U
Kは、回転駆動される感光体ドラム(像担持体)Pkを
有しており、回転する感光体ドラムPkの表面は帯電器
CCkにより帯電され、ROSk(黒用潜像形成装置)
の出射するレーザビームLkにより照射されて静電潜像
が形成され、現像器Gkにより前記静電潜像がトナー像
に現像され、前記トナー像は1次転写ロールT1kによ
り中間転写ベルトBに一次転写され、転写残トナーはク
リーナCLkによりクリーニングされる。そして、他の
トナー像形成装置UY,UM,UC(図3参照)の前記
感光体ドラム(像担持体)Py,Pm,Pcの周囲にも
それぞれ前記図5に示す感光体ドラムPkの周囲と同様
に、帯電器CCk,CCy,CCm,CCc(図示せ
ず)、図3に示す現像器Gy,Gm,Gc、1次転写ロ
ールT1y,T1m,T1cおよびクリーナCLy,C
Lm,CLc等が配置されている。
【0030】したがって、感光体ドラムPy,Pm,P
c,Pkは、それぞれ各帯電器CCk、CCy,CC
m,CCcにより一様に帯電された後、前記潜像形成装
置ROSy,ROSm,ROSc,ROSkの出力する
レーザビームLy,Lm,Lc,Lkによりその表面に
静電潜像が形成される。前記感光体ドラムPy,Pm,
Pc,Pk表面の静電潜像は、現像器Gy,Gm,G
c,GkによりY(イエロー)、M(マゼンタ)、C
(シアン)、K(黒)の色のトナー像に現像される。感
光体ドラムPy,Pm,Pc,Pk表面上のトナー像
は、1次転写ロールT1y,T1m,T1c,T1kに
より中間転写ベルト(転写材)B上に順次重ねて転写さ
れ、中間転写ベルトB上にカラー画像が形成される。中
間転写ベルトB上に形成されたカラートナー像は、2次
転写領域Q4に搬送される。なお、黒画像データのみの
場合はK(黒)の感光体ドラムPkおよび現像器Gkを
有するトナー像形成装置UKのみが使用され、黒のトナ
ー像のみが形成される。
【0031】図1において、前記各色の感光体ドラムP
y,Pm,Pc,Pkの下方には左右一対のスライドレ
ールSR,SRによりスライドフレームF1が前後(紙
面に垂直な方向)にスライド移動可能に支持されてい
る。スライドフレームF1にはベルトモジュールBMの
ベルトフレームF2が上昇した動作位置と下方に移動し
たメンテナンス位置との間で昇降可能に支持されてい
る。前記スライドフレームF1を前後移動させる構成お
よびベルトモジュールBMを昇降させる構成は、従来公
知(例えば、特開平8−171248号公報参照)であ
り、従来公知の種々の構成を採用することが可能であ
る。前記ベルトモジュールBMは、前記中間転写ベルト
Bと、ベルト駆動ロールRd、テンションロールRt、
ウォーキングロールRw、複数のアイドラロール(フリ
ーロール)RfおよびバックアップロールT2aを含む
ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2a)
と、前記1次転写ロールT1k,T1y,T1m,T1
cとを有している。そして、前記中間転写ベルトBは前
記ベルト支持ロール(Rd,Rt,Rw,Rf,T2
a)により矢印Ya方向に回転移動可能に支持されてい
る。
【0032】前記バックアップロールT2aの下方には
2次転写ユニットUtが配置されている。2次転写ユニ
ットUtはスライドフレームFsにより上方に回動した
上昇位置と下方に回動した下降位置との間で、ヒンジ軸
Uta回りにに回動可能に支持されている。2次転写ユ
ニットUtの2次転写ロールT2bは、前記中間転写ベ
ルトBを挟んでバックアップロールT2aに離接(離隔
および圧接)可能に配置されており、前記2次転写ロー
ルT2bが中間転写ベルトBと圧接する領域(ニップ)
により2次転写領域Q5が形成されている。また、前記
バックアップロールT2aにはコンタクトロールT2c
が当接しており、前記各ロールT2a〜T2cにより2
次転写ロールT2が構成されている。前記コントクトロ
ールT2cにはコントローラCにより制御される電源回
路Eから所定のタイミングでトナーの帯電極性と同極性
の2次転写電圧が印加される。
【0033】前記ベルトモジュールBM下方にはシート
Sを収容した給紙トレイTR1およびシート搬送路SH
が設けられている。前記給紙トレイTR1に収容された
シートSは、所定のタイミングでピックアップロールR
pにより取り出され、さばきロールRsで1枚づつ分離
されて、レジロールRrに搬送される。前記レジロール
Rrに搬送された記録シートSは、前記1次転写された
多重トナー像または単色トナー像が2次転写領域Q4に
移動するのにタイミングを合わせて、レジ側シートガイ
ドSGr、転写前シートガイドSG1から2次転写領域
Q4に搬送される。前記2次転写領域Q4を記録シート
Sが通過する際、2次転写ロールT2のコンタクトロー
ルT2cに前記2次転写電圧が印加されるので、前記中
間転写ベルトBに重ねて1次転写されたカラートナー像
は、前記2次転写領域Q4において一括して記録シート
Sに2次転写される。2次転写後の中間転写ベルトBは
ベルトクリーナCLBにより残留トナーが除去される。
また、前記2次転写ロールT2bは2次転写ロールクリ
ーナCLtにより表面付着トナーが回収される。
【0034】なお、前記2次転写ロールT2bおよびベ
ルトクリーナCLBは、中間転写ベルトBと離接(離隔
および圧接)自在に配設されており、カラー画像が形成
される場合には最終色の未定着トナー像が中間転写ベル
トBに1次転写されるまで、中間転写ベルトBから離隔
している。なお、前記2次転写ロールクリーナCLt
は、前記2次転写ロールT2bと一緒に離接移動を行
う。トナー像が2次転写された前記記録シートSは、転
写後シートガイドSG2、シート搬送ベルトBHにより
定着領域Q5に搬送され、定着領域Q5を通過する際に
加熱ロールFhおよび加圧ロールFpにより構成される
一対の定着ロールFh,Fpを有する定着装置Fにより
加熱定着される。トナー像が定着された記録シートS
は、記録シート排出トレイTR2に排出される。前記符
号Rp,Rs,Rr,SG1,SG2,BHで示された
要素によりシート搬送装置SHが構成されている。
【0035】図2は本発明の実施例1の画像形成装置の
現像装置の斜視図である。図3は本発明の実施例1の画
像形成装置の現像装置の側断面図であり、図3Aは図2
のIIIA−IIIA線断面図、図3Bは図2のIIIB−IIIB
線断面図である。図4は本発明の実施例1の画像形成装
置の現像装置の上断面図であり、図3AのIV−IV線
断面図である。図5は本発明の実施例1の画像形成装置
の現像装置の電界カーテン発生部材を説明する側断面図
であり、図4のV−V線断面図である。図6は本発明の
実施例1の画像形成装置の現像装置の現像ロールとオー
ガーと電界カーテン発生部材との関係を示す要部斜視図
である。
【0036】(現像器)前記各現像器Gk,Gy,G
m,Gcは同様に構成されているので、以下黒色用現像
器Gkについて説明を行い、他の現像器Gy,Gm,G
cに着いての詳細な説明は省略する。図2ないし図6に
おいて、前記現像領域Q2(図3参照)で感光体ドラム
Pkに対向して配置された現像器Gkは、負(−)極性
に帯電するトナー及び正(+)極性に帯電するキャリア
からなる2成分現像剤を収容する現像容器GVを有して
いる。前記現像容器GVは、現像容器本体1とその上端
を塞ぐ現像容器カバー2と現像容器本体1の前端に連結
された前側接続部材3とを有している(図2参照)。
【0037】図3において、現像容器本体1はその内側
に、現像ロールR0を収容する現像ロール室4を有して
おり、前記現像ロール室4に隣接して、第1撹拌室6お
よび第1撹拌室6に隣接する第2撹拌室7とを有してい
る。前記現像容器カバー2は前記現像ロール室4を形成
するロール収容壁2aと、前記第2撹拌室7上に配置さ
れる上壁2bと、前記上壁2bの右側(+Y側)から下
方に伸びて前記現像容器本体1の側壁に当接する被係止
壁2cとを有している。前記ロール収容壁2aは頂壁2
a1及び側壁2a2を有しており、前記頂壁2a1の内面
側の前記現像ロール室4内には、現像容器カバー2が現
像容器本体に装着された時に前記現像ロールR0表面の
現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材8が設けら
れている。前記現像容器カバー2が現像容器本体1に装
着された際には、前記被係止壁2cに形成された係止口
2c1が前記現像容器本体1の外側面に形成された係止
爪(図示せず)により係止される。
【0038】図3ないし図5において、前記第1撹拌室
6は前記現像容器本体1側の第1主撹拌室6aと前側接
続部材3の左部(−Y部)3a側の排出室6b(図4参
照)とを有している。また、前記第2撹拌室7は現像容
器本体1側の第2主撹拌室7aと前記前側接続部材3の
右部(+Y部)3b側の補給室7bとを有している。前
記現像容器本体1の内側で前記第1撹拌室6と第2撹拌
室7との間には、前記第1主撹拌室6aおよび第2主撹
拌室7aの両端部以外の部分に仕切壁9が形成されてい
る。前記仕切壁9の上端は、前記ロール収容壁2a(図
3参照)の側壁2a2の下端(−Z側端)に当接し、前
記第1撹拌室6と前記第2撹拌室7との間を仕切ってい
る。そして、前記第1主撹拌室6a及び第2主撹拌室7
aはその前後方向(X軸方向)両端部の前側連通部E1
及び後側連通部E2において連通するように構成されて
いる(図4参照)。前記第1撹拌室6及び第2撹拌室7
とによって循環撹拌室(6+7)が構成されている。
【0039】前記前側接続部材3の左部(−Y部)3a
の下部には現像剤排出口3a1(図3、図4参照)が設
けられており、前記前側接続部材3の右部(Y部)3b
の上部には現像剤補給口3b1(図3、図4参照)が設
けられている。前記現像剤補給口3b1から補給された
新しい現像剤が補給後すぐに排出される割合を少なくす
るため、前記現像剤排出口3a1の位置より現像剤搬送
方向下流側に現像剤補給口3b1が設けられている。
【0040】図3ないし図5において、前記現像ロール
R0は磁性を有する磁性ロールの外側にスリーブを設け
た従来公知のものである。前記第1主攪拌室6aの現像
剤は前記導電性ロールの磁力によって前記現像ロールR
0の表面上に吸着されて、現像領域Q2に搬送される。
また、前記現像ロールR0のロール軸R0aは現像容器
本体1の前面壁と後面壁によって回転自由に支持されて
おり、ロール軸R0aの後端(−X側端)にはギアG0
(図4参照)が固着されている。
【0041】図3ないし図5において、前記第1撹拌室
6及び第2撹拌室7には現像剤を撹拌しながら搬送する
第1撹拌部材R1および第2撹拌部材R2が配置されて
いる。前記第1撹拌部材R1は、前記現像ロールR0の
軸方向に伸びる第1回転軸R1aと、前記回転軸R1aの
外周に固着された撹拌搬送羽根R1bとを有している。
また、前記第2撹拌部材R2も、第2回転軸R2aおよ
び撹拌搬送羽根R2bとを有している。前記回転軸R1a
は前記前側接続部3の左部3aの前面壁と前記現像容器
本体1の後面壁によって回転自由に支持されており、回
転軸R1aの後端部(−X側端部)にはギアG1が固着
されている。図4において、前記第2回転軸R2aも前
側接続部3の右部3bの前面壁(+X面壁)と現像容器
本体1の後面壁(−X面壁)によって回転自由に支持さ
れ、後端部にギアG2が固着されている。前記前側連通
部E1では、前記第1撹拌部材R1の前記撹拌搬送羽根
R1bは省略されており(図4参照)、前記連通部E1
では、第1撹拌部材R1によって現像剤は搬送されない
よう構成されている。また、前記後側連通部E2では、
前記第2撹拌部材R2の撹拌搬送羽根R2b(図4参
照)は現像剤を逆方向に搬送する力を作用させるように
構成されている。
【0042】図4において、前記ロール軸R0aのギア
G0は第1回転軸R1aのギアG1と噛合っており、ギ
アG1は前記第2回転軸R2aのギアG2と噛合ってい
る。前記ギアG0は現像装置用モータ(図示せず)の回
転力が伝達するよう構成されており、前記モータによっ
てギアG0が回転すると、ギアG1はギアG0と逆方向
に回転し、前記ギアG1とギアG2は互いに逆方向に回
転する。即ち、前記ギアG1及びギアG2と一体に回転
する第1撹拌部材R1及び第2撹拌部材R2は互いに逆
方向に回転する。したがって、前記第1撹拌部材R1及
び第2撹拌部材R2の回転によって、前記第1撹拌室6
及び第2撹拌室7の中の現像剤は互いに逆方向に搬送さ
れている。
【0043】図4ないし図6において、電界カーテン発
生部材11は、第1撹拌室6の底部から前記前側連通部
E1を通って第2撹拌室7の上方に略S字状に伸びて、
配置されている(図5、図6参照)。即ち、前記前側連
通部E1では、前記第1撹拌室6と第2撹拌室7は、前
記電界カーテン発生部材1によって仕切られている。前
記電界カーテン発生部材11の第1撹拌室6側の部分
は、前記第1回転軸R1aを中心とした弧状に形成され
ており、前記第1撹拌室の下方の底部との間に隙間を空
けて配置されている。前記電界カーテン発生部材11の
第2撹拌室7側の部分は、前記第2撹拌部材R2の上端
(+Z側端)まで伸びて配置されている。図5に示すよ
うに、前記電界カーテン発生部材11は左端部(即ち第
1撹拌室6側端部)で折り曲げられており、上面側電界
カーテン発生部11aと下面側電界カーテン発生部11
bが裏面どうしを対向させた2重の構造になっている。
即ち、電界カーテン発生部材11の上下両方の面は共に
表面となる。
【0044】(電界カーテン発生部材)図7は本発明の
実施例1の画像形成装置の電界カーテン発生部材の説明
図であり、図7Aは電界カーテン発生部材の電極の配線
説明図、図7Bは図7AのVIIB−VIIB線断面拡大図に
前記断面と配線の関係を分かり易くするために引出し線
を記入した図、図7Cは電界カーテン発生部材に印加す
る電圧の説明図である。図7において、前記電界カーテ
ン発生部材11の裏面側の絶縁性の電極支持部材11c
の表面側に複数の電界カーテン発生電極11dが左右方
向(Y軸方向)に互いに等間隔且つ平行に配置されてい
る(図7A、図7B参照)。図7において、前記電極1
1dおよび電極支持部材11cの表面側は、絶縁部材で
構成された被覆層11eによって被覆されている。即
ち、前記被覆層11eの表面が電界カーテン発生部材1
1の表面であり、前記被覆層11eの表面上を現像剤が
移動する(図7B参照)。
【0045】図5ないし図7において、前記各電極11
dの前端(+X側端)は、前記電極支持部材11cと被
覆層11eとの間を左右方向(Y軸方向)に伸びて配置
されている引出し線11f,11g,11hに接続して
いる(図7A参照)。前記電極11dの中で最も右側
(+Y側)に配置された電極(第1電極)は第1引出し
線11fに接続し、前記第1電極の左側(−Y側)に隣
り合う電極(第2電極)は第2引出し線11gに、前記
第2電極の左側に隣り合う電極(第3電極)は第3引出
し線11hに接続している。前記第3電極の左側に隣り
合う電極は前記第1引出し線11fに接続しており、以
下同様に2本おきに前記各引出し線11f,11g,1
1hに接続している。前記電極支持部材11c、電界カ
ーテン発生電極11d、被覆層11eおよび引出し線1
1f〜11hによって前記電界カーテン発生部材11が
構成されており、前記電界カーテン発生部材11は、上
側電界カーテン発生部11aと下側電界カーテン発生部
11bとを有している。
【0046】図7において、前記各引出し線11f,1
1g,11hは、電界カーテン発生部材11の上側電界
カーテン発生部11aの前側(+X側)右端(+Y側
端)から電界カーテン発生部材11の外部に引き出され
ている。電界カーテン発生部材11の外部に引き出され
た前記各引出し線11f,11g,11hは、図示しな
い引き出し口から現像装置の外に引き出されて、電界カ
ーテン発生電源回路PUに接続している(図7A、図7
B参照)。前記第1〜第3引出し線11f,11g,1
1hには、電界カーテン発生電源回路PUから第1〜第
3電界カーテン発生電圧CH1〜CH3が供給されてい
る(図7A、図7B参照)。前記電界カーテン発生電源
回路PUは、前記電源回路Eから供給される電圧を各電
界カーテン発生電圧CH1〜CH3に変換して供給す
る。本実施例1では、前記各電界カーテン発生電圧CH
1〜CH3は、画像形成動作(ジョブ)の実行期間中に
供給されるように設定されている。
【0047】図7において、電界カーテン発生電源回路
PUから供給される前記各電界カーテン発生電圧CH
1,CH2,CH3は位相が1/3周期づつ遅れた同一
形状のパルス状の交流電圧であり、高電圧(正(+)の
電圧)が供給されている時間が1/3周期分、低電圧
(負(−)の電圧)が供給されている時間が2/3周期
分に設定されている(図7C参照)。
【0048】したがって、前記各引出し線11f、11
g、11hのうちのいづれか1つの引出し線が接続して
いる電極11dに高電圧が供給されている時は、他の2
つの引出し線が接続している電極11dには低電圧が供
給されている。供給される電圧が異なる電極の間には電
界が生じるので、前記構成を備えた電界カーテン発生部
材11の被覆層11eの表面上に、電極11dが並んだ
方向に沿って周期的な電界分布(同一形状の電界が繰り
返し並んで配置された状態で形成される電界分布)を有
する電界カーテンが発生する。そして、前記電界カーテ
ンの電界分布は電極11dが並んだ方向に沿って移動す
る。前記構成の電界カーテン発生部材11の電界カーテ
ンの電界分布は、上側電界カーテン発生部11aでは右
側(+Y側)から左側(−Y側)の方向に移動し、前記
下側電界カーテン発生部11bでは左側(−Y側)から
右側(+Y側)に移動する。なお、供給される電圧は3
相以外の電圧(例えば4〜6相等)を使用可能であり、
使用する電圧に応じて、各引出し線の本数及び引出し線
に接続する電極の間隔(4相電源の場合は3本おきにす
る)を変更する。
【0049】(実施例1の作用)前記構成を備えた本発
明の画像形成装置では、現像剤補給装置U2bによって
搬送された現像剤が、前記補給口3b1から補給室7b
に補給される。前記補給室7bに補給された現像剤は、
第2撹拌部材R2によって撹拌されながら第2主撹拌室
7aの後端部(−X側端部)まで搬送される。第2主撹
拌室7aの後端部まで搬送された現像剤は、前記第2撹
拌部材R2の後端部(−X端部)の撹拌搬送羽根R2b
によって上流方向へ向かう搬送力を受ける。しかし、上
流側から次々と現像剤が搬送されてくるので、現像剤
は、前記後部連通口E2に流入し、前記第1撹拌室6の
第1主撹拌室6aに流入する。
【0050】前記第1主撹拌室6aに流入した現像剤
は、前記第1撹拌部材R1によって前側(+X側)に向
かって搬送される。前記現像剤は搬送中に撹拌されてい
るので、現像剤中のトナーとキャリアが擦れ合い、トナ
ーが負(−)極性に摩擦帯電し、キャリアが正(+)極
性に帯電している。そして、前記帯電したトナー及びキ
ャリアは、磁石ロールを内蔵する現像ロールR0表面に
吸着され感光体ドラムPRと対向する現像領域Q2に搬
送される。現像領域Q2では、現像ロールR0表面のト
ナーが感光体PRに静電移動して現像が行われる。
【0051】前記現像ロールR0に吸着されなかった現
像剤は、前記第1主撹拌室6aの前端部(+X端部)の
前側連通部E1に設けられた電界カーテン発生部材11
の上側電界カーテン発生部11a表面上に搬送される。
前記前側連通部E1では、第1撹拌部材R1の撹拌搬送
羽根R1bが省略されているので、これ以上前側(+X
側)に現像剤は搬送されない。
【0052】図8は、本発明の実施例1の画像形成装置
の現像装置の電界カーテン発生電圧と現像剤の移動とに
関する説明図であり、図8Aは図7Cに対応する電界カ
ーテン発生電圧を示す図、図8Bは図8Aの電界カーテ
ン発生電圧が印加される電極を示す図、図8Cは図8B
の電極の電位と時間経過との対応を示す図である。図9
は、本発明の実施例1〜4の画像形成装置の現像装置で
使用する電界カーテン発生部材の現像剤分離率の実験値
を示すグラフである。図10は、本発明の実施例1の画
像形成装置の現像装置の電界カーテン発生部材上のトナ
ー及びキャリアの移動を示す作用説明図である。
【0053】前記上側電界カーテン発生部11a表面上
に搬送された現像剤は摩擦帯電しているので、電界カー
テン発生部材11aの表面に発生している電界カーテン
によって搬送力を受ける。以下電界カーテンによって帯
電しているトナー及びキャリアの搬送される様子を説明
する。図8Aにおいて、電圧供給開始時から最初の1/
3周期(第1電界カーテン発生電圧CH1が高電圧であ
る期間)をt1、次の1/3周期(第2電界カーテン発
生電圧CH2が高電圧である期間)をt2、以下同様に
t3、t4、t5…とする。また、Vppは高電圧と低
電圧との電圧の差である。図8Bにおいて、前記第1〜
第3引出し線11f〜11hが接続している電極をそれ
ぞれ電極1〜3で表した。図8Cにおいて、前記電極1
〜3の電極の電位が、時間がt1〜t6まで経過する間
に変化する様子を示している。
【0054】図8Cにおいて、期間t1の間は第1電界
カーテン発生電圧CH1が高電圧なので、負(−)極性
に帯電しているマイナストナーは電極1に向かって移動
する。このとき正(+)極性に帯電しているキャリア
は、電極2または電極3に向かって移動する。期間t1
から期間t2に移行(時間経過)したとき、第2電界カ
ーテン発生電圧CH2が高電圧になるので、前記マイナ
ストナーは電位が負(−)に変化した電極1から電位が
正(+)に変化した電極2に移動する。このとき、期間
t1の間電極2に移動していたキャリアは、電位が負
(−)に変化した電極1か電極3に向かって移動し、期
間t1の間に電極3に移動していたキャリアはそのまま
電極3で動かないか電極1に移動する。このようにし
て、マイナストナーは、電位が正(+)の電極の移動す
る方向(電極1→2→3の方向)に移動、即ち、電界カ
ーテンの電界分布の移動方向と同じ方向に移動する。こ
れに対し、キャリアは電界カーテンの移動方向に対して
同方向(電極1→2→3の方向)に動く場合と逆方向
(電極3→2→1の方向)に移動する場合がある。前記
同方向および逆方向に移動するキャリアが、それぞれど
のくらいの割合になるかを実験を行い、確認した。
【0055】前記現像剤の中で移動方向が一定でないキ
ャリアが、マイナストナーの移動方向に対して逆方向に
移動する割合を測定する実験を行った。電界カーテン発
生部材11として、電極11dの厚さ(Z軸方向(図7
B参照)の長さ)が18μm、電極11dの幅(Y軸方
向(図7B参照)の長さ)が500μm、電極どうしの
間隔が100μm、被覆層11eの厚さが25μmのも
のを使用した。また、電界カーテン発生電圧として、周
波数が33Hz、オフセット(最大電圧と最低電圧との
偏差の基準となる電圧)が0Vのものを使用し、Vpp
をパラメータとして実験を行った。全キャリアのうちマ
イナストナーの移動方向と逆方向に移動したキャリアの
割合を現像剤分離率として、Vppが0.6kV〜2.
0kVの範囲で前記現像剤分離率を測定した。実験結果
を図9の▲−▲線に示す。図9から読み取れるように、
前記現像剤分離率の目標値を75%とした場合、Vpp
を1.2〜2.0kVの間に設定することが望ましい事
が確認された。また、Vppの値を大きくすると現像剤
分離率が大きくなる傾向があることが確認された。
【0056】この実験結果から、Vppの値を適当に設
定することでマイナストナーとキャリアをほぼ逆方向に
搬送することができる。なお、前記電界カーテン発生部
材11の設定や現像剤分離率の目標値、周波数は任意に
変更することが可能であり、これに伴いVppの条件も
変更可能である。
【0057】前記実験結果および本発明の構成から、現
像剤中のキャリアは、上側電界カーテン発生部11a上
を第1撹拌室6側から右側(+Y側)に搬送される。こ
のとき、劣化して折らず十分帯電しているキャリアは電
界カーテンによって重力に逆らって上昇しながら第2撹
拌室7に搬送される。劣化し帯電能力が低下したキャリ
アは表面の電荷が非常に少ないため、前記電界カーテン
によって受ける力が小さく、重力に逆らって電界カーテ
ン発生部材11上を上っていく力が弱い。即ち、劣化し
たキャリアは電界カーテン発生部材11を上昇して搬送
されず、電界カーテン発生部材11上に留まる。上側電
界カーテン発生部11aの右端(+Y側端)まで搬送さ
れたキャリアはこれ以上は搬送されない。しかし、後側
(−X側)から搬送されてくるキャリアによって前側
(+X側)押し出されて、電界カーテン発生部材11か
ら離れ、第2撹拌室7に落下する。
【0058】現像剤中のマイナストナーは、上側カーテ
ン発生部11a上を左方(−Y方向)に向かって折り曲
げ部分まで上昇して搬送される。このとき帯電能力が低
下してほとんど帯電していない劣化トナーは、劣化キャ
リアと同様に、重力に逆らって上昇して搬送されず、電
界カーテン発生部材11上に留まる。折り曲げ部まで搬
送されたマイナストナーは、電界カーテン発生部材11
の表面に沿って、前記上側電界カーテン発生部11aか
ら下側電界カーテン発生部11bに移動する。前記下側
電界カーテン発生部材11bのマイナストナーは電界カ
ーテンによって下側電界カーテン発生部11bと第1撹
拌室6の間に形成された隙間を通って左方(−Y方向)
から右方(+Y方向)に搬送される。この間、マイナス
トナーは下側電界カーテン発生部11bの下方(−Z方
向)に重力の作用に反して吸着しながら搬送される。前
記マイナストナーは十分帯電している上にキャリアに比
べて軽量なので、重力に逆らいながら電界カーテンの力
によって下側電界カーテン発生部11bの表面上を搬送
される。下側電界カーテン発生部11bの右端(+Y側
端)まで搬送されたトナーはこれ以上搬送されず、後か
ら搬送されてくるトナーに押し出されて第2撹拌室7に
落下する。
【0059】このように、劣化していないキャリア及び
トナーは電界カーテン発生部材11の電界カーテンによ
って分離されて、第1撹拌室6から第2撹拌室7まで搬
送される。したがって、第1撹拌部材R1、第2撹拌部
材R2及び電界カーテン発生部材11によって、現像剤
は循環撹拌室(6+7)を撹拌されながら循環してい
る。前記上側電界カーテン発生部11aに留まっている
劣化したキャリア及びトナー(以下劣化現像剤)は、第
1撹拌部材R1によって搬送されてくる現像剤に押され
て第1主撹拌室6aから排出室6b側に押し出される。
前記排出室6bに押し出された劣化現像剤は、排出室6
bに設けられている第1撹拌部材R1の撹拌搬送羽根R
1bによって前方(+X方向)に向かって搬送される。
そして、前記劣化現像剤は、排出室6bの前記現像剤排
出口3a1に搬送され、現像器Gk外部の現像剤回収容
器(図示せず)に排出される。この排出された劣化現像
剤の量に応じて、現像剤補給装置U2bから新しい現像
剤が補給されて、現像容器GV内の現像剤の帯電能力は
一定に保たれている。
【0060】したがって、本実施例1の画像形成装置で
は、電界カーテンによって、劣化した現像剤が、劣化し
ていない現像剤から分離されて、前記現像剤排出口3a
1から排出される。劣化した現像剤のみが分離されて排
出されるので、従来の場合と比較して、現像剤の排出量
を少なくすることができる。即ち、現像器Gk内の現像
剤の帯電能力が一定に保たれ、安定した画像形成を行う
ことができる。また、劣化していない現像剤が排出され
ないので、従来に比べ無駄がなく、補給する現像剤の量
も少なくてすみ、結果としてランニングコストを低減す
ることができる。さらに、排出される現像剤の量自体が
少なくなるので、現像剤回収容器および画像形成装置自
体を小型化することができる。さらにまた、本実施例1
の画像形成装置では、トナーとキャリアが逆方向に分離
して搬送されているので、劣化したトナー又はキャリア
が劣化していないトナー又はキャリアに付着して搬送さ
れる可能性がなく、効率よく劣化した現像剤が分離さ
れ、排出される。
【0061】なお、本実施例1では、トナーとキャリア
を分離して搬送したが、劣化現像剤をそれほど効率よく
排出したくない場合、トナーとキャリアを同じ方向に搬
送するように電界カーテン発生部材11の形状及び電界
カーテン発生電圧CH1〜CH3を設定することも可能
である。
【0062】(実施例2)図11は、本発明の実施例2
の画像形成装置の現像装置の電界カーテン発生電圧と現
像剤の移動とに関する説明図であり、実施例1の図8に
対応する図である。図11Aは電界カーテン発生電圧を
示す図、図11Bは図11Aの電界カーテン発生電圧が
印加される電極を示す図、図11Cは図11Bの電極の
電位と時間経過との対応を示す図である。なお、この実
施例2の説明において、前記実施例1の構成要素に対応
する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明
を省略する。この実施例2は、下記の点で前記実施例1
と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構
成されている。また、本実施例2では、実施例1と同様
に黒色用現像器Gkについて説明を行い、他の現像器G
y,Gm,Gcに付いての詳細な説明は省略する。
【0063】図11において、本実施例3の電界カーテ
ン発生電圧CH1〜CH3は 位相が1/3周期づつ進
んだ同一形状のパルス状の交流電圧であり、高電圧(正
(+)の電圧)が供給されている時間が2/3周期分、
低電圧(負(−)の電圧)が供給されている時間が1/
3周期分に設定されている(図11A参照)。
【0064】実施例1と同様に各引出し線11f,11
g,11hに各電界カーテン発生電圧CH1〜CH3が
印加された構成では、電界カーテンの電界分布は電極1
1dが並んだ方向に添って移動する。前記電界カーテン
の電界分布の移動方向は、実施例1と異なり、上側電界
カーテン発生部11aでは、左側(−Y側)から右側
(+Y側)となり、下側電界カーテン発生部11bでは
右側(+Y側)から左側(−Y側)となる。
【0065】(実施例2の作用)前記構成を備えた本発
明の画像形成装置では、期間t1の間は、第1電界カー
テン発生電圧CH1が低電圧なので、電極1の電位が負
(−)になり、正(+)極性に帯電しているキャリアは
電極1に移動する。このとき、負(−)極性に帯電して
いるマイナストナーは電極2または電極3に向かって移
動する。前記期間t1から期間t2に移行(時間経過)
したとき、第3電界カーテン発生電圧CH3が低電圧に
なり、前記キャリアは電極3に向かって移動する。この
とき、期間t1の間に電極3に移動していたマイナスト
ナーは、電極1または電極2に向かって移動し、期間t
1の間に電極2に移動していたマイナストナーはそのま
ま電極2で動かないか電極1に移動する。このようにし
て、キャリアは、電位が負(−)の電極の移動する方向
(電極1→3→2→1の方向)、即ち、電界カーテンの
電界分布の移動方向と同じ方向に移動する。また、マイ
ナストナーは電界カーテンの電界分布の移動方向に対し
て同方向(電極3→2→1の方向)に移動する場合と、
逆方向(電極1→2→3の方向)に移動する場合があ
る。前記同方向および逆方向に移動するマイナストナー
が、それぞれどのくらいの割合になるかを実施例1と同
様の条件で実験を行い、確認した。
【0066】前記実施例1の実験と同じ設定・条件の元
で、前記マイナストナーの移動する方向が、キャリアの
移動方向に対して逆方向に移動する割合を測定する実験
を行った。前記現像剤分離率と前記Vppとの関係を図
9の×−×線で示す。前記図11から読み取れるよう
に、現像剤分離率の目標値を75%に設定した場合、V
ppを1.2kV〜2.0kVに設定するのが望ましい
ことが確認された。特にVppが1.6kVのとき現像
剤分離率が95%以上になるので、この時、最も効率よ
く現像剤をトナーとキャリアに分離できる。そして、V
ppの値が大きくなるほど現像剤分離率が高くなる傾向
があることが確認された。
【0067】したがって、本実施例2の画像形成装置で
は、劣化した現像剤のみが分離されて排出されるので、
従来と比較して、現像器Gk内の現像剤の帯電能力を一
定に保ち安定した画像形成を行いつつ、排出する現像剤
の量を少なくすることができる。また、劣化していない
現像剤が排出されないので、無駄が少なく、補給する現
像剤の量も少なくてすみ、ランニングコストを低減する
ことができる。さらに、現像剤の排出量自体が少なくな
るので、現像剤回収容器および画像形成装置自体を小型
化することができる。さらにまた、劣化したトナー又は
キャリアが劣化していないトナー又はキャリアに付着し
て搬送されず、効率よく劣化した現像剤が分離・排出さ
れる。
【0068】(実施例3)図12は、本発明の実施例3
の画像形成装置の現像装置の電界カーテン発生電圧と現
像剤の移動とに関する説明図であり、実施例1の図8に
対応する図である。図12Aは電界カーテン発生電圧を
示す図、図12Bは図12Aの電界カーテン発生電圧が
印加される電極を示す図、図12Cは図12Bの電極の
電位と時間経過との対応を示す図である。なお、この実
施例3の説明において、前記実施例1の構成要素に対応
する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明
を省略する。この実施例3は、下記の点で前記実施例1
と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構
成されている。また、本実施例3では、実施例1,2と
同様に黒色用現像器Gkについて説明を行い、他の現像
器Gy,Gm,Gcに付いての詳細な説明は省略する。
【0069】図12において、本実施例3の電界カーテ
ン発生電圧CH1〜CH3は 位相が1/3周期づつ遅
れた同一形状のパルス状の交流電圧であり、高電圧(正
(+)の電圧)が供給されている時間が1/3周期分、
低電圧(負(−)の電圧)が供給されている時間が1/
3周期分、零電圧(0Vの電圧)が供給されている時間
が1/3周期分に設定されている(図12A参照)。
【0070】実施例1と同様に各引出し線11f,11
g,11hに各電界カーテン発生電圧CH1〜CH3が
印加された構成では、電界カーテンの電界分布は電極1
1dが並んだ方向に添って移動する。前記電界カーテン
の電界分布の移動方向は、実施例1と同様に、上側電界
カーテン発生部11aでは、右側(+Y側)から左側
(−Y側)となり、下側電界カーテン発生部11bでは
左側(−Y側)から右側(+Y側)となる。
【0071】(実施例3の作用)前記構成を備えた本発
明の画像形成装置では、期間t1の間は、第1電界カー
テン発生電圧CH1が高電圧なので、電極1の電位が正
(+)になり、負(−)極性に帯電しているマイナスト
ナーは電極1に移動する。このとき、正(+)極性に帯
電しているキャリアは電極2に向かって移動する。前記
期間t1から期間t2に移行(時間経過)したとき、第
2電界カーテン発生電圧CH2が高電圧になり、前記マ
イナストナーは電極2に向かって移動する。このとき、
期間t1の間に電極2に移動していたキャリアは電極3
または電極1に移動する。このようにして、マイナスト
ナーは、電位が正(+)の電極の移動する方向(電極1
→2→3の方向)、即ち、電界カーテンの電界分布の移
動方向と同じ方向に移動する。また、キャリアは電界カ
ーテンの電界分布の移動方向に対して同方向(電極1→
2→3の方向)に移動する場合と、逆方向(電極3→2
→1の方向)に移動する場合がある。前記同方向および
逆方向に移動するキャリアが、それぞれどのくらいの割
合になるかを実施例1と同様の条件で実験を行い、確認
した。
【0072】前記実施例1の実験と同じ設定・条件の元
で、前記キャリアの移動する方向が、マイナストナーの
移動方向に対して逆方向に移動する割合を測定する実験
を行った。前記現像剤分離率と前記Vppとの関係を図
9の◆−◆線で示す。前記図12から読み取れるよう
に、現像剤分離率の目標値を75%に設定した場合、V
ppを1.0kV、1.6kVに設定するのが望ましい
ことが確認され、Vppの値が小さいほうが現像剤分離
率が高くなる傾向があることが確認された。
【0073】したがって、本実施例3の画像形成装置で
は、劣化現像剤のみが分離されて排出されるので、従来
と比較して、現像器Gk内の現像剤の帯電能力を一定に
保ち安定した画像形成を行いつつ、排出する現像剤の量
を少なくすることができる。また、劣化していない現像
剤が排出されないので、補給する現像剤の量も少なくて
すみ、ランニングコストを低減することができる。さら
に、現像剤の排出量が少ないので、現像剤回収容器およ
び画像形成装置自体を小型化することができる。
【0074】(実施例4)図13は、本発明の実施例4
の画像形成装置の現像装置の電界カーテン発生電圧と現
像剤の移動とに関する説明図であり、実施例1の図8に
対応する図である。図13Aは電界カーテン発生電圧を
示す図、図13Bは図13Aの電界カーテン発生電圧が
印加される電極を示す図、図13Cは図13Bの電極の
電位と時間経過との対応を示す図である。なお、この実
施例4の説明において、前記実施例1の構成要素に対応
する構成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明
を省略する。この実施例4は、下記の点で前記実施例1
と相違しているが、他の点では前記実施例1と同様に構
成されている。また、本実施例4では、実施例1〜3と
同様に黒色用現像器Gkについて説明を行い、他の現像
器Gy,Gm,Gcに付いての詳細な説明は省略する。
【0075】図13において、本実施例4の電界カーテ
ン発生電圧CH1〜CH3は 位相が1/3周期づつ進
んだ同一形状のパルス状の交流電圧であり、高電圧(正
(+)の電圧)が供給されている時間が1/3周期分、
低電圧(負(−)の電圧)が供給されている時間が1/
3周期分、零電圧(0Vの電圧)が供給されている時間
が1/3周期分に設定されている(図13A参照)。
【0076】実施例1と同様に各引出し線11f,11
g,11hに各電界カーテン発生電圧CH1〜CH3が
印加された構成では、電界カーテンの電界分布は電極1
1dが並んだ方向に添って移動する。前記電界カーテン
の電界分布の移動方向は、実施例2と同様に、上側電界
カーテン発生部11aでは、左側(−Y側)から右側
(+Y側)となり、下側電界カーテン発生部11bでは
右側(+Y側)から左側(−Y側)となる。
【0077】(実施例4の作用)前記構成を備えた本発
明の画像形成装置では、期間t1の間は、第1電界カー
テン発生電圧CH1が高電圧なので、電極1の電位が正
(+)になり、負(−)極性に帯電しているマイナスト
ナーは電極1に移動する。このとき、正(+)極性に帯
電しているキャリアは電極2に向かって移動する。前記
期間t1から期間t2に移行(時間経過)したとき、第
3電界カーテン発生電圧CH3が高電圧になり、前記マ
イナストナーは電極3に向かって移動するか電極2のに
向かって移動する。このとき、期間t1の間に電極2に
移動していたキャリアは電極2に移動する。このように
して、キャリアは、電位が負(−)の電極の移動する方
向(電極2→1→3の方向)、即ち、電界カーテンの電
界分布の移動方向と同じ方向に移動する。また、マイナ
ストナーは電界カーテンの電界分布の移動方向に対して
同方向(電極3→2→1の方向)に移動する場合と、逆
方向(電極1→2→3の方向)に移動する場合がある。
前記同方向および逆方向に移動するマイナストナーが、
それぞれどのくらいの割合になるかを実施例1と同様の
条件で実験を行い、確認した。
【0078】前記実施例1の実験と同じ設定・条件の元
で、前記マイナストナーの移動する方向が、キャリアの
移動方向に対して逆方向に移動する割合を測定する実験
を行った。前記現像剤分離率と前記Vppとの関係を図
9の■−■線で示す。前記図13から読み取れるよう
に、現像剤分離率の目標値を75%と設定した場合、V
ppを1.6kVに設定するのが望ましいことが確認さ
れた。また、Vppの値が大きくなるほど現像剤分離率
が高くなる傾向があることが確認された。
【0079】したがって、本実施例3の画像形成装置で
は、劣化現像剤のみが分離されて排出されるので、従来
と比較して、現像器Gk内の現像剤の帯電能力を一定に
保ち安定した画像形成を行いつつ、排出する現像剤の量
を少なくすることができる。また、劣化していない現像
剤が排出されないので、補給する現像剤の量も少なくて
すみ、ランニングコストを低減することができる。さら
に、現像剤の排出量が少ないので、現像剤回収容器およ
び画像形成装置自体を小型化することができる。
【0080】(実施例5)図14は、本発明の実施例5
の画像形成装置の感光体ドラムクリーナの要部説明図で
あり、図14Aは断面図、図14Bは斜視断面図であ
る。なお、この実施例5の説明において、前記実施例1
の構成要素に対応する構成要素には同一の符号を付し
て、その詳細な説明を省略する。この実施例5は、下記
の点で前記実施例1と相違しているが、他の点では前記
実施例1と同様に構成されている。また、本実施例5で
は、実施例1と同様に、黒色用感光体ドラムPkのクリ
ーナCLkについて説明を行い、他のクリーナCLy,
CLm,CLcに付いての詳細な説明は省略する。
【0081】図14において、感光体ドラムPk上の残
留トナーをクリーニングする前記クリーナCLkのクリ
ーニング容器21は半円筒状に構成されており、その上
端部には下方に向かって突出するブレード支持部21a
が形成されている(図14A参照)。前記ブレード突出
部21aには弾性を有するクリーニングブレード22の
基端部が固着されている。前記クリーニングブレード2
2の先端部は前記感光体ドラムPkの表面に接触して配
置され、感光体ドラムPk表面に残留した残留トナーを
下方(−Z方向)に擦り落とす。
【0082】図14において、前記クリーニング容器2
1の下部(−Z側部分)の内側には電界カーテン発生部
材23が固着されている。前記クリーニング容器21の
内側には電極支持部材23aが固着されており、電極支
持部材23aに電界カーテン発生電極23bが前後方向
(X軸方向)に等間隔且つ平行に配置されている。前記
電極23bの上面は被覆層(トナー支持面)23cによ
って被覆されており、被覆層23Cの表面に擦り落とさ
れたトナーが支持される。前記電極23bは、前記各実
施例1〜4と同様に第1〜第3引出し線(図示せず)に
接続されており、第1〜第3電界カーテン発生電圧CH
1〜CH3が印加される。前記電極支持部材23a、電
界カーテン発生電極23b、被覆層23c、第1〜第3
引出し線によって電界カーテン発生部材23が構成され
ている。
【0083】前記第1〜第3電界カーテン発生電圧CH
1〜CH3として、前記各実施例4で使用された電界カ
ーテン発生電圧CH1〜CH3が使用する。したがっ
て、前記電界カーテン発生部材23には電界カーテンが
発生し、前記電界カーテンの電界分布は後方(−X方
向)に向かって移動する。
【0084】(実施例5の作用)図15は、本発明の実
施例5の画像形成装置の電界カーテン発生部材の異極性
トナー分離率の実験値を示すグラフである。前記構成を
備えた本発明の画像形成装置では、クリーニングブレー
ド22は、感光体ドラムPk表面にある残留トナーを擦
り落とす。擦り落とされた残留トナーは、下方(−Z方
向)に設けられている電界カーテン発生部材22の表面
に落下する。落下したトナーは前記電界カーテン発生部
材22の電界カーテンによって、搬送力を受ける。
【0085】前記現像器Gkの現像剤中のトナーは本実
施例では負(−)極性に帯電しており、このマイナスト
ナーが現像・1次転写の過程で、中間転写ベルトBに転
写されず、クリーナCLkでクリーニングされる。カラ
ー画像を形成するとき前記中間転写ベルトBには、複数
色のトナー像が重なって形成されている。上流側の感光
体ドラム(Py〜Pc)で形成されたトナー像のトナー
の中には、現像・1次転写の過程で、負(−)極性から
正(+)極性に帯電してしまうプラストナーがあり、前
記プラストナーは、下流側の感光体ドラム(Pm〜P
k)に逆転写する。したがって、前記感光体ドラムPk
から擦り落とされた残留トナーは前記マイナストナーと
プラストナーとを含み、前記マイナストナーとプラスト
ナーの色は異なっており、混色している。
【0086】前記電界カーテン発生部材22に、実施例
4で使用した電界カーテン発生電圧CH1〜CH3を印
加すると、極性の異なる粒子、即ち、マイナストナーと
プラストナーとを分離することができる。前記プラスト
ナーの内、マイナストナーの移動方向と逆方向に移動し
たプラストナーの割合を異極性トナー分離率として、前
記実施例1と同じ構成の電界カーテン発生部材23を使
用して実験を行った。実験は、Vppをパラメータとし
て、Vppが1.4kV〜2.0kVで計測した。図1
5において、実施例4の電界カーテン発生電圧CH1〜
CH3の結果を■−■線で示す。なお、実施例1の電界
カーテン発生電圧CH1〜CH3を使用して行った実験
結果を▲−▲線で示し、以下実施例2の電界カーテン発
生電圧CH1〜CH3での結果を×−×線、実施例3の
電界カーテン発生電圧CH1〜CH3の結果を◆−◆線
に示す。
【0087】前記実験の結果、異極性トナー分離率を9
5%と設定した場合、実施例4の電界カーテン発生電圧
CH1〜CH3を使用してVppを1.6kV〜2.0
kVに設定すれば前記目標を満足することが確認され
た。なお、前記各実施例1〜3の電界カーテン発生電圧
CH1〜CH3を使用した場合は、前記目標値95%を
満足するVppは確認されなかった。しかし、実施例2
の電界カーテン発生電圧CH1〜CH3を使用した場合
プラストナーは一方向にのみ搬送されるので、マイナス
トナーの移動方向にはプラストナーが搬送されない。す
なわち、目標値には達しないが、マイナストナーのみを
分離することは可能である。さらに、前記実験におい
て、前記目標値に達するように電界カーテン発生部材2
3の設定を変えることも可能である。
【0088】前記電界カーテンによって分離されたプラ
ストナー及びマイナストナーは、電界カーテン発生部材
23上をそれぞれ逆方向に搬送される。前記マイナスト
ナーは、図示しない搬送装置によって、クリーナCLk
が接触する感光体ドラムPkの現像装置Gkに搬送され
再利用される。前記プラストナーは、図示しない回収容
器に排出され、廃棄される。
【0089】したがって、本発明の画像形成装置は、す
べてのクリーナCLk,CLy,CLm,CLcで、電
界カーテンによって、プラストナーとマイナストナーを
分離できる。即ち、従来技術では、最上流の現像装置G
yと最下流の現像装置Gkでしかクリーナで回収された
トナーが再利用されなかったのに対し、本実施例5では
すべてのクリーナCLk,CLy,CLm,CLcで回
収したトナーの再利用が可能である。すべてのクリーナ
CLk,CLy,CLm,CLcで回収したトナーが再
利用できるので、トナーの排出量を低減させることがで
き、トナー回収容器及び画像形成装置を小型化すること
ができる。また、再利用されるトナーの量が増えるの
で、従来に比べ、より効率よくトナーを使用でき、この
結果ランニングコストを大幅に低減させることもでき
る。
【0090】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。 (H01)前記各実施例において、電界カーテン発生部材
の形状は2重に折り曲げた構造や、S字上の形状以外で
も、劣化トナーを循環させないように構成を変更するこ
とが可能である。例えば、第1撹拌室から第2撹拌室に
向かって電界カーテン発生部材を斜面状に構成し、トナ
ー及びキャリアを同じ方向に搬送する電界カーテン発生
電圧を印加して、劣化した現像剤は搬送しないように構
成することができる。 (H02)前記各実施例において、第1撹拌部材R1の撹
拌搬送羽根R1bは前側連通部E1で省略されていた
が、ここに同じ羽根を設けることも可能であるし、搬送
力が弱くなるように小型の撹拌搬送羽根を設けることも
可能である。(H03)前記各実施例において、電界カー
テン発生部材を構成する材料およびサイズ(幅や長さ
等)は、前記搬送力を得られる範囲で任意に設定可能で
ある。
【0091】
【発明の効果】前述の本発明の現像剤分離装置、トナー
分離装置、およびそれらを備えた画像形成装置は、下記
の効果(E01)〜(E03)を奏する。 (E01)帯電能力が低下した劣化現像剤を分離して排出
することにより、現像剤の排出量を減らすことができ
る。 (E02)クリーナで回収したトナーを分離して、混色し
ていないトナーを現像装置で再利用することによって、
トナーの排出量を低減させることができる。 (E03)排出する現像剤及びトナーを減らすことによっ
て、ランニングコストを低減し、現像剤回収容器及び画
像形成装置を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施例1の画像形成装置(タ
ンデム式デジタルカラー複写機)の全体説明図である。
【図2】 図2は本発明の実施例1の画像形成装置の現
像装置の斜視図である。
【図3】 図3は本発明の実施例1の画像形成装置の現
像装置の側断面図であり、図3Aは図2のIIIA−IIIA
線断面図、図3Bは図2のIIIB−IIIB線断面図であ
る。
【図4】 図4は本発明の実施例1の画像形成装置の現
像装置の上断面図であり、図3AのIV−IV線断面図
である。
【図5】 図5は本発明の実施例1の画像形成装置の現
像装置の電界カーテン発生部材を説明する側断面図であ
り、図4のV−V線断面図である。
【図6】 図6は本発明の実施例1の画像形成装置の現
像装置の現像ロールとオーガーと電界カーテン発生部材
との関係を示す要部斜視図である。
【図7】 図7は本発明の実施例1の画像形成装置の電
界カーテン発生部材の説明図であり、図7Aは電界カー
テン発生部材の電極の配線説明図、図7Bは図7AのVI
IB−VIIB線断面拡大図に前記断面と配線の関係を分か
り易くするために引出し線を記入した図、図7Cは電界
カーテン発生部材に印加する電圧の説明図である。
【図8】 図8は、本発明の実施例1の画像形成装置の
現像装置の電界カーテン発生電圧と現像剤の移動とに関
する説明図であり、図8Aは図7Cに対応する電界カー
テン発生電圧を示す図、図8Bは図8Aの電界カーテン
発生電圧が印加される電極を示す図、図8Cは図8Bの
電極の電位と時間経過との対応を示す図である。
【図9】 図9は、本発明の実施例1〜4の画像形成装
置の現像装置で使用する電界カーテン発生部材の現像剤
分離率の実験値を示すグラフである。
【図10】 図10は、本発明の実施例1の画像形成装
置の現像装置の電界カーテン発生部材上のトナー及びキ
ャリアの移動を示す作用説明図である。
【図11】 図11は、本発明の実施例2の画像形成装
置の現像装置の電界カーテン発生電圧と現像剤の移動と
に関する説明図であり、実施例1の図8に対応する図で
ある。図11Aは電界カーテン発生電圧を示す図、図1
1Bは図11Aの電界カーテン発生電圧が印加される電
極を示す図、図11Cは図11Bの電極の電位と時間経
過との対応を示す図である。
【図12】 図12は、本発明の実施例3の画像形成装
置の現像装置の電界カーテン発生電圧と現像剤の移動と
に関する説明図であり、実施例1の図8に対応する図で
ある。図12Aは電界カーテン発生電圧を示す図、図1
2Bは図12Aの電界カーテン発生電圧が印加される電
極を示す図、図12Cは図12Bの電極の電位と時間経
過との対応を示す図である。
【図13】 図13は、本発明の実施例4の画像形成装
置の現像装置の電界カーテン発生電圧と現像剤の移動と
に関する説明図であり、実施例1の図8に対応する図で
ある。図13Aは電界カーテン発生電圧を示す図、図1
3Bは図13Aの電界カーテン発生電圧が印加される電
極を示す図、図13Cは図13Bの電極の電位と時間経
過との対応を示す図である。
【図14】 図14は、本発明の実施例5の画像形成装
置の感光体ドラムクリーナの要部説明図であり、図14
Aは断面図、図14Bは斜視断面図である。
【図15】 図15は、本発明の実施例5の画像形成装
置の電界カーテン発生部材の異極性トナー分離率の実験
値を示すグラフである。
【符号の説明】
CLy,CLm,CLc,CLk…クリーナ、Gy,G
m,Gc,Gk…現像器、Py,Pm,Pc,Pk…像
担持体,トナー像担持体、ROSy,ROSm,ROS
C,ROSk…画像書込装置、R0…現像ロール、R1
…第1撹拌部材、R2…第2撹拌部材、GV…現像容
器、3b1…現像剤補給口、3a1…現像剤排出口、4…
現像ロール室、6…第1撹拌室、6+7…循環撹拌室、
7…第2撹拌室、9…仕切壁、11…電界カーテン発生
部材、21…クリーニング容器、23…電界カーテン発
生部材、23c…トナー支持面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H077 AA01 AA35 AA37 AB02 AB14 AB15 AC02 AC13 AC16 AD06 AD13 AD23 AE06 CA02 CA19 EA03 GA13 2H134 GA01 GB02 GB05 HD00 JA12 JB01 KG03 KG07 KH01 KH03 KH04 KH11 4D054 AA20 BA18 EA14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構成要件(A01)〜(A06)を備
    えたことを特徴とする現像剤分離装置、(A01)画像書
    込装置により画像情報に応じた潜像が順次書き込まれて
    回転移動する像担持体表面に対向する現像領域を通って
    回転する現像ロール、(A02)現像ロールを収容する現
    像ロール室と、前記現像ロール室と平行に配置され且つ
    両端部が接続され中間部が仕切壁で仕切られた第1撹拌
    室および第2撹拌室を有する循環撹拌室と、前記循環撹
    拌室に現像剤を補給する現像剤補給口と、前記循環撹拌
    室の現像剤を排出する現像剤排出口とを有する現像容
    器、(A03)前記第1撹拌室および第2撹拌室にそれぞ
    れ回転可能に収容されて回転時に現像剤を撹拌しながら
    互いに逆方向に搬送して循環させる第1撹拌部材および
    第2撹拌部材、(A04)前記現像ロールと、前記現像容
    器と、前記第1攪拌部材及び第2攪拌部材とを有する現
    像器、(A05)前記第1撹拌室および第2撹拌室のうち
    の一方の撹拌室の現像剤搬送方向の下流端部に配置され
    た前記現像剤排出口、(A06)前記現像剤排出口に隣接
    して現像剤搬送方向の上流側に配置された電界カーテン
    発生部材であって、搬送されてきた現像剤のうちの帯電
    量の多い現像剤を前記他方の撹拌室に搬送することによ
    り、前記帯電量の多い現像剤と前記帯電量の少ない現像
    剤とを分離する電界カーテンを発生させる前記電界カー
    テン発生部材。
  2. 【請求項2】 下記の構成要件(A07)を備えたことを
    特徴とする請求項1記載の現像剤分離装置、(A07)前
    記電界カーテン発生部材の現像剤搬送方向上流端部まで
    現像剤搬送力を有するように構成された前記一方の撹拌
    室の撹拌部材。
  3. 【請求項3】 下記の構成要件(A08)を備えたことを
    特徴とする請求項2記載の現像剤分離装置、(A08)前
    記一方の撹拌室の底部から他方の撹拌室に延びて配置さ
    れた前記電界カーテン発生部材であって、前記他方の撹
    拌室に延びて配置された部分は前記他方の撹拌部材の上
    側に配置された前記電界カーテン発生部材。
  4. 【請求項4】 下記の構成要件(A09)を備えたことを
    特徴とする請求項3記載の現像剤分離装置、(A09)現
    像剤中の帯電量の多いキャリアは前記電界カーテン発生
    部材の上面により前記一方の撹拌室から他方の撹拌室に
    移動し且つ、帯電量の多いトナーは電界カーテン発生部
    材の上面から下面に回り込んでその下面により前記一方
    の撹拌室から他方の撹拌室に移動する電界カーテンを発
    生する前記電界カーテン発生部材。
  5. 【請求項5】 下記の構成要件(B01),(B02)を備
    えたことを特徴とするトナー分離装置、(B01)回転す
    るトナー像担持体表面に接触し且つトナー像担持体の回
    転軸方向に延びて配置され、前記トナー像担持体表面に
    付着した残留トナーをクリーニングして、クリーニング
    容器に回収するクリーナ、(B02)クリーニング容器内
    に配置されて前記回収されたトナーを支持するトナー支
    持面を有する電界カーテン発生部材であって、正(+)
    に帯電したトナーと負(−)に帯電したトナーとを逆方
    向に搬送する電界カーテンを発生する前記電界カーテン
    発生部材。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかの現像剤分
    離装置を備えた画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のトナー分離装置を備えた
    画像形成装置。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2014238518A (ja) * 2013-06-10 2014-12-18 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置
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