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JP2003065210A - 風力発電機用変速機 - Google Patents

風力発電機用変速機

Info

Publication number
JP2003065210A
JP2003065210A JP2001256566A JP2001256566A JP2003065210A JP 2003065210 A JP2003065210 A JP 2003065210A JP 2001256566 A JP2001256566 A JP 2001256566A JP 2001256566 A JP2001256566 A JP 2001256566A JP 2003065210 A JP2003065210 A JP 2003065210A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speed
traction drive
gear ratio
generator
variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001256566A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoaki Makino
智昭 牧野
Yasumasa Hibi
康雅 日比
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2001256566A priority Critical patent/JP2003065210A/ja
Publication of JP2003065210A publication Critical patent/JP2003065210A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

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  • Transmission Devices (AREA)
  • Wind Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな増速比が得られるとともに、弱風時、
強風時に関わらず発電機を定格回転数で回転させて良質
な発電電力を得ることができる発電機用変速機を提供す
る。 【解決手段】 ブレード10を有するロータ11の主軸
12に、変速機13を介して発電機16を接続した風力
発電機1において、前記変速機13を、固定変速比型増
速機(固定変速比型トラクションドライブ)14と、可
変変速比型増速機(可変変速比型トラクションドライ
ブ)15とを有し、前記固定変速比型増速機(固定変速
比型トラクションドライブ)14を、前記可変変速比型
増速機(可変変速比型トラクションドライブ)15に対
してロータ11側に配置して構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風力発電機用変速
機に関し、特に、風を受けて回転するロータの回転を増
速して発電機を定格回転数で回転させる風力発電機用増
速機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、風力発電機は、図5に示される
構造を有している。地面101に植立された支柱102
の上部に、ヨーク駆動装置103を設け、このヨーク駆
動装置103上に、ブレード104を有するロータ10
5と、ロータ105の主軸106の回転速度(回転数)
を増速する変速機107と、この変速機107によって
増速された定格回転数で発電する発電機108を設けて
いる。なお、109は変速機107および発電機108
などの構成要素を格納するナセルである。
【0003】この風力発電機100は、ロータ105に
取り付けられたブレード104に風を受けることで揚力
を得て、その揚力で主軸106に回転力が発生し、この
主軸106の回転数を変速機107で増速して、発電機
108に定格回転数を得て発電するものである。従来、
変速機107には、多軸歯車式増速機もしくは遊星歯車
式増速機といった歯車式増速機が一般に使用されてい
る。
【0004】現在、風力発電機100には、ロータ10
5の回転数の制御を行わないで、ブレード104が受け
る風速に応じて発電機108の回転数が変化する「可変
速方式」と、ある一定以上の風速で発電機108の回転
数を一定に制御する「制御方式」とがある。後者の回転
数を制御する「制御方式」には、さらに、「可変ピッチ
制御方式」や「ストール制御方式」などがある。以下、
それらの方式について説明する。 「可変速方式」ロータ105の回転数は、風速の変化と
ともに絶えず変化する。そのため変速機107として歯
車式増速機のような変速比が一定の増速機を搭載した風
力発電機は、風力が弱い場合、発電機回転数の低下を招
き、発電効率が低下する。逆に、風力が強い場合は、発
電機の過剰な回転を引き起こし、コイルの焼き付きなど
の故障を引き起こす原因となる。どちらの場合であって
も、発電機回転数は良質な電力が得られる定格回転数か
ら外れることがあるため、効率の良い運転を常に行うこ
とは難しい。そのため、可変速方式の風力発電システム
は、良質の電力を得るため高価なコンバータやインバー
タを併用したり、バッテリなどから電力の授受を行った
りする特別な電気回路を設けている。 「可変ピッチ制御方式」可変ピッチ制御方式は、ある一
定以上の風速において、必要に応じてブレード104の
ピッチを制御し、ブレード104が受ける風を逃がすこ
とで、発電機108の回転数が定格回転数を超えないよ
うに制御するものである。 「ストール制御方式」ストール制御方式は、一定風速以
上の風が吹くと、遠心力により抵抗翼が開いて空力ブレ
ーキの働きをして、発電機回転数を低減する方式であ
る。
【0005】上記の可変ピッチ制御方式やストール制御
方式は、一定風速以上の風が吹いていれば、コンバータ
やインバータを組み合わせて、効率よく良質な電力を得
ることができるが、風が弱い場合は、発電機回転数は定
格回転数以下となるので、発電効率は低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】歯車式増速機での課題 発電機用変速機として、従来のように多軸歯車式増速機
や遊星歯車式増速機などの歯車式増速機を用いた場合
は、以下の課題がある。
【0007】1.歯の噛み合いに起因する騒音、振動の
発生 2.歯の噛み合いに起因する高調波成分の出力成分が生
じることによる電力の品質低下 風力発電機の歯車式増速機における騒音・振動の発生
は、主に歯車の噛み合いに起因する。そのため、歯の形
状や寸法精度を向上させるなどの対策が行われている
が、騒音・振動を完全になくすことができないため、そ
の他の対策として、ナセル109または支柱102に制
振材や防音材を貼り付けるなどの処置が施されており、
これらの対策により、コストが増加する。また、歯の噛
み合いに起因する高調波成分の発生は、高調波を取り除
くためのフィルタリング機能を備えた高価なコンバータ
やインバ−タが必要であり、風力発電機システムのコス
ト高を招いている。
【0008】変速比固定型増速機の課題 可変速方式や一定風速以上で発電機回転数を制御する風
力発電機の増速機には、図6(a)に示すように、主に
変速比が固定の固定変速比型増速機107Aを搭載して
おり、固定変速比型増速機107Aとしては、歯車式増
速機の代わりに、図6(b)に示すような、遊星ローラ
型トラクションドライブ110が用いられている。この
遊星ローラ型トラクションドライブ110は、サンロー
ラ111の周りに、軸心を一致させてアウターリング1
12を配置し、前記サンローラ111とアウターリング
112との間に形成される空間部に複数の遊星ローラ1
13を配置し、これらの遊星ローラ113を円周方向等
間隔に、かつ、回転自在に配置するための遊星ローラ支
持軸114を有するキャリア115と、このキャリア1
15と一体に形成された入力軸(低速回転軸)116を
有し、アウターリング112を固定して、入力軸(低速
回転軸)116を回転駆動することによって、サンロー
ラ111を出力軸(高速回転軸)として増速回転させる
ものである。
【0009】しかしながら、上記の固定変速比型増速機
107Aとして遊星ローラ型トラクションドライブ11
0を搭載した風力発電機においては、以下のような課題
がある。
【0010】1.弱風時の発電効率低下 2.強風時の発電機の最大発電容量オーバー(可変速方
式のみ) すなわち、弱風時は、発電機回転数が定格回転数に満た
ないため、発電効率が低下する。一方、一定風速以上の
強風時は、可変速方式の風力発電機では、風速の増加と
ともに発電機回転数が増加するため、コイルの焼損など
を引き起こす恐れがある。ただし、可変ピッチ制御方式
やストール制御方式などの発電機回転数制御方式では、
風が強くなった場合に、発電機回転数が定格回転数を超
えないように制御されるため、発電容量オーバ−となる
ことはない。
【0011】したがって、本発明は、高い増速比が得ら
れ、かつ、弱風時に電力低下がなく、強風時に発電機回
転数が定格回転数を超えないように制御される発電機用
変速機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
された発電機用変速機は、上記課題を解決するために、
風を受けて回転するロータと、前記ロータの回転力によ
り発電する発電機とを備えた風力発電機の、前記ロータ
と発電機との間に介設した風力発電機用変速機におい
て、固定変速比型トラクションドライブと、可変変速比
型トラクションドライブとをそれぞれ少なくとも一つ有
し、前記固定変速比型トラクションドライブは、前記可
変変速比型トラクションドライブに対して前記ロータ側
に配置されたことを特徴とすものである。
【0013】上記構成の発電機用変速機によれば、固定
変速比型トラクションドライブによって増速された回転
数を、さらに可変変速比型トラクションドライブによっ
て増速するので、大きな増速比が得られ、風が弱い場合
にも、発電機を定格回転数で回転させて、所定の電力を
発電させることができる。また、風が過大な場合は、可
変変速比型トラクションドライブの増速比を可変して、
常に良質の電力を得ることができる。さらに、トルク伝
達容量が大きい固定変速比型トラクションドライブをロ
ータ側に配置したことによって、トルク伝達容量が小さ
い可変変速比型トラクションドライブの伝達容量を小さ
くして、十分な耐久性を得ることができる。さらに、従
来の歯車式増速機に比較して、騒音や振動が少ない。
【0014】本発明の請求項2に記載された発電機用変
速機は、前記固定変速比型トラクションドライブが、遊
星ローラ型トラクションドライブであることを特徴とす
るものである。
【0015】上記構成の発電機用変速機によれば、構造
が簡単で大きなトルク伝達容量を有する遊星ローラ型ト
ラクションドライブによって、大きなトルクを伝達する
ことができ、可変変速比型トラクションドライブのトル
ク伝達量を小さくすることができ、十分な耐久性が得ら
れる。
【0016】本発明の請求項3に記載された発電機用変
速機は、前記可変変速比型トラクションドライブが、コ
ーン型またはトロイダル型トラクションドライブである
ことを特徴とするものである。
【0017】上記構成の発電機用変速機によれば、コー
ン型またはトロイダル型トラクションドライブによっ
て、風力が大きい場合にも、増速比を連続的に可変し
て、発電機を定格回転数で回転させることができ、良質
の発電電力を得ることができる。
【0018】以下、上記の構成および作用について詳述
する。例えば、一般的な風力発電機では、毎分数十〜1
00回転のロータ回転数を変速機によって発電機定格回
転数まで増速させるため、その変速機には5〜20程度
の増速比が必要になる。このような高増速比を一つの可
変変速比型トラクションドライブ(無段変速機)で得る
ことには、構造上の限界がある(トロイダル型は不可、
コーン型は可など)。
【0019】コーン型トラクションドライブでは、ある
程度大きな増速比を得ることは機構上可能であるが、同
じ大きさの増速機で比較すると、増速比が大きくなるほ
どトルク伝達容量は低下する。そのため、例え一つのコ
ーン型トラクションドライブで高増速比を実現させたと
しても、十分な耐久性を確保するために、径方向のサイ
ズを大きくさせなければならない。
【0020】以上の理由により、高増速比を有し、か
つ、なるべく小型な無段増速機を構築するためには、ト
ルク伝達容量の大きい固定変速比型トラクションドライ
ブ(遊星ローラ型トラクションドライブなど)と、可変
変速比型トラクションドライブ(コーン型またはトロイ
ダル型トラクションドライブ)とを組み合わせることが
有効である。
【0021】トラクションドライブは、油膜を介して動
力を伝達する機構であるため、接触部に大きな法線力を
作用させることが必要である。一般に、可変変速比型ト
ラクションドライブでは、接触部のいずれかにおいてス
ピンが発生する。「スピン」とは、動力伝達に寄与しな
い接触部中心における法線周りの相対回転成分が発生す
る現象であり、このスピンにより、トラクションの低下
および接触部における動力損失の増加が引き起こされ
る。スピンの影響は、接触楕円の大きさや形状に大きく
依存するため、スピンによる動力損失を低下させ、変速
機の伝達効率を向上させるためには、接触部面積を小さ
くし、かつ、周速方向および周速と直角方向のどちらに
おいても、その接触領域の幅を小さくすることが必要で
ある。
【0022】また、接触部の転動疲労寿命を延長させる
ためには、接触面圧を低下させることが必要である。以
上の理由によって、可変変速比型トラクションドライブ
は、動力損失の低減と耐久性向上を両立させるために、
他の変速機(歯車式増速機または遊星ローラ型トラクシ
ョンドライブなど)と比較して、サイズが大きくなる傾
向がある。
【0023】一方、固定変速比型トラクションドライブ
(遊星ローラ型トラクションドライブなど)は、変速比
が一定の増速機ではあるが、その接触部においてスピン
が発生しないか、もしくは発生するスピンを小さくさせ
る設計が可能である。したがって、接触状態を線接触に
することで、効率を低下させることなく接触面圧を低下
させることができる、その結果として、同じトルク伝達
容量の可変変速比型トラクションドライブに比較してサ
イズを小型化することができる。換言すれば、一般に固
定変速比型トラクションドライブのトルク伝達容量は、
可変変速比型トラクションドライブのトルク伝達容量よ
りも大きいといえる。
【0024】風力発電機用変速機としてトラクションド
ライブを使用する場合、固定変速比型トラクションドラ
イブ(遊星ローラ型トラクションドライブ)と可変変速
比型トラクションドライブ(コーン型またはトロイダル
型トラクションドライブ)とを組み合わせることで、風
力発電機用に適した高増速比を得ることができる。さら
に、伝達トルクの大きい低速側に可変変速比型トラクシ
ョンドライブよりも伝達容量が大きい固定変速比型トラ
クションドライブを設け、高速側に可変変速比型トラク
ションドライブを配置する構造とする。このような構成
により、可変変速比型トラクションドライブに伝達され
るトルクを低下させることができ、その結果、変速機全
体の径方向サイズを小さくすることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係る
風力発電機用変速機について、図面を参照して説明す
る。
【0026】図1は本発明の風力発電機用変速機を用い
た風力発電機の1の概略構成図である。図1において、
ブレード10を固定したロータ11は、ブレード10が
風を受けることによって回転して、主軸12が回転す
る。13は本発明に係る変速機であり、ロータ11側
に、トラクションドライブ式の固定変速比型増速機(固
定変速比型トラクションドライブ)14を配置し、その
出力側、すなわち発電機16側にトラクションドライブ
式の可変変速比型増速機(可変変速比型トラクションド
ライブ)15を配置している。
【0027】前記固定変速比型増速機14としては、例
えば、遊星ローラ型トラクションドライブが用いられ、
可変変速比型増速機15としては、例えば、コーン型ト
ラクションドライブまたはトロイダル型トラクションド
ライブが用いられる。
【0028】図2は前記固定変速比型増速機14として
用いる遊星ローラ型トラクションドライブ140の分解
斜視図を示す。この遊星ローラ型トラクションドライブ
140は、外周部に転走面を有するサンローラ141の
周りに、軸心を一致させて内周部に転走面を有するアウ
ターリング142を配置し、前記サンローラ141とア
ウターリング142との間に形成される空間部に、外周
部に転走面を有する複数の遊星ローラ143を配置し、
これらの遊星ローラ143を円周方向等間隔に、かつ、
回転自在に保持するための遊星ローラ支持軸144を有
するキャリア145と、このキャリア145と一体に形
成された入力軸(低速回転軸)146とを有する。
【0029】この遊星ローラ型トラクションドライブ1
40は、アウターリング142を固定しておいて、入力
軸(低速回転軸)146を回転駆動することによって、
遊星ローラ143を増速回転させ、遊星ローラ143の
回転によって、これに圧接するサンローラ141を出力
軸(高速回転軸)として増速回転させるものである。
【0030】図3は前記可変変速比型増速機15の一例
としての、コーン型トラクションドライブ150の縦断
面図である。このコーン型トラクションドライブ150
は、入力軸(低速回転軸)151に固定され内周部に転
走面が形成されたアウターリング152と、出力軸(高
速回転軸)153に固定され外周部に転走面が形成され
たサンローラ154と、このサンローラ154と圧接す
る円錐面155aおよび前記アウターリング152と圧
接する円錐面155bを有する複数のダブルコーン15
5と、ダブルコーン回転軸156の一方端部156aを
支持するフランジ部157aと、回転軸156の他方端
部156bを支持するフランジ部157bを有し、入力
軸に対し回転不可で、かつ軸方向にスライド自在に取り
付けられたキャリア157と、前記出力軸(高速回転
軸)153に固定されたサポートカム159と、このサ
ポートカム159と前記サンローラ154との間に介在
された可変加圧機構であるトルクカム160と、前記キ
ャリア157に形成されたラック161と、このラック
161に噛み合い結合するピニオン歯車162とを具備
している。なお、前記キャリア157は、ハウジングな
どの静止部材であるキャリア取付部材164に対して入
出力軸方向にスライド自在に設けられている。
【0031】前記アウターリング152とダブルコーン
155との接触部を通る線分Y1と入出力軸に平行な線
分X1とのなす傾斜角度θ1は、ダブルコーン155と
サンローラ154との接触部を通る線分Y2と入出力軸
に平行な線分X2とのなす傾斜角度θ2に等しい(θ1
=θ2)。
【0032】すなわち、ダブルコーン155の円錐面1
55aの法線と、円錐面155bの法線とは平行であ
り、ダブルコーン155を入出力軸方向にスライドさせ
ることが可能であり、このダブルコーン155のスライ
ドによって、円錐面155aにおけるサンローラ154
との接触部および円錐面155bにおけるアウターリン
グ152との接触部を移動させることができる。
【0033】また、前記アウターリング152とダブル
コーン155との接触部における法線力F1は、前記ア
ウターリング152とダブルコーン155との接触部を
通る線分Y1に対して垂直方向である。
【0034】同様に、前記ダブルコーン155とサンロ
ーラ154との接触部における法線力F2は、前記ダブ
ルコーン155とサンローラ154との接触部を通る線
分Y2に対して垂直方向である。
【0035】このコーン型トラクションドライブ150
は、入力軸(低速回転軸)151を回転駆動することに
よって、この入力軸(低速回転軸)151に固定された
アウターリング152が回転し、アウターリング152
の回転によって、このアウターリング152に圧接する
ダブルコーン155が回転し、このダブルコーン155
の回転によってサンローラ154が回転して、出力軸
(高速回転軸)153が増速回転される。このコーン型
トラクションドライブ150の増速比eは、次式によっ
て与えられる。
【0036】
【式1】
【0037】すなわち、入力軸(低速回転軸)151の
軸心からアウターリング152の内周部に形成された転
走面とダブルコーン155の円錐面155bとの接触部
までの回転半径寸法dが、このアウターリング152の
内周部に形成された転走面とダブルコーン155の円錐
面155bとの接触部からダブルコーン155の回転軸
心までの回転半径寸法cに比較して格段に大きいので
(d>c)、ダブルコーン155はアウターリング15
2の回転数より増速される。
【0038】なお、出力軸(高速回転軸)153の軸心
から前記ダブルコーン155の円錐面155aとサンロ
ーラ153との接触部までの回転半径寸法aが、前記回
転半径寸法bよりも大きい場合は、ダブルコーン155
とサンローラ153との間では若干減速されることにな
るが、前記アウターリング152に対するダブルコーン
155の増速効果、およびダブルコーン155における
円錐面155bと円錐面155aとの間の増速効果によ
って、入力軸(低速回転軸)151に対して出力軸(高
速回転)153の回転数が増速される。
【0039】また、ダブルコーン155の円錐面155
aにおける法線と円錐面155bにおける法線とは平行
であり、前述のように、ピニオン歯車162を回転駆動
して、このピニオン歯車162と噛み合い結合するラッ
ク161を介してキャリア157を入出力軸方向にスラ
イドすることができる。このキャリア157の入出力軸
方向へのスライドによって、ダブルコーン155が入出
力軸方向へスライドされることによって、前記回転半径
寸法bおよびcが変化するので、増速比を連続的に変化
させることができる。
【0040】このようにして、図1に示す本発明の変速
機13を用いた風力発電機1は、ブレード10の回転に
よる主軸12の回転数を、固定変速比型増速機14およ
び可変変速比型増速機15によって高い増速比で増速で
きるので、弱風時でも、発電機16を定格回転数で回転
させて発電することができる。また、入力側(低速側)
にトルク伝達容量が大きい固定変速比型増速機14を配
置し、出力側(高速側)に可変変速比型増速機15を配
置したので、固定変速比型増速機14によって大きなト
ルク伝達容量が得られるとともに、可変変速比型増速機
15に過大なトルクを伝達させないので、十分な耐久性
が得られる。さらに、強風時にロータ11の回転数が大
きくなった場合は、ピニオン歯車162を回転駆動し
て、回転数が定格回転数を超えないように制御できるこ
とによって、広い範囲の風速に対して一定の発電力が得
られるので、良質な電力を高効率で得ることが可能にな
る。さらにまた、従来の歯車式増速機に比較して、ロー
ラ/ローラの組み合わせであるから、騒音および振動が
少ない。
【0041】なお、上記実施形態では、可変変速比型増
速機15として、コーン型トラクションドライブ150
を用いる場合について説明したが、図4(a)(b)に
示すような、トロイダル型トラクションドライブ17
0,180を用いてもよい。
【0042】図4(a)に示すトロイダル型トラクショ
ンドライブ170は、入力軸(低速回転軸)171に取
り付けた入力側ディスク172と、出力軸(高速回転
軸)173に取り付けた出力側ディスク174の対向面
を凹面状に形成し、これらのディスク172,174間
に、外周部が凸面状に形成されたローラ175を配置し
たものである。このローラ175は、軸受176を介し
て回転軸177に回転自在に取り付られている。
【0043】上記のトロイダル型トラクションドライブ
170においては、前記ローラ175が入出力軸心に対
して傾斜していることによって、ローラ175の入力側
ではディスク172の外径側に圧接し、ローラ175の
出力側ではディスク174の内径側に圧接しているの
で、ディスク172の回転によってローラ175が増速
回転され、ローラ175の回転によってディスク174
がディスク172に対して増速回転される。したがっ
て、入力軸(低速回転軸)171を回転駆動することに
よって、出力軸(高速回転軸)173を増速回転させる
ことができる。しかも、ローラ175の入出力軸心に対
する傾斜角度を変化させることによって、ローラ175
のディスク172およびディスク174との接触部位置
を可変でき、それによって増速比を可変できる。
【0044】図4(b)に示すトロイダル型トラクショ
ンドライブ180は、入力軸(低速回転軸)181に取
り付けた入力側ディスク182と、出力軸(高速回転
軸)183に取り付けた出力側ディスク184の外周面
を凹面状に形成し、これらのディスク182,184間
に、外周部が凸面状に形成されたローラ185を配置
し、ローラ185を鋼球などの転動体186を介してロ
ーラ支持部材187に取り付けたものである。
【0045】上記のトロイダル型トラクションドライブ
180においては、前記ローラ185が入出力軸心に対
して傾斜していることによって、ローラ185の入力側
ではディスク182の外径側に圧接し、ローラ185の
出力側ではディスク184の内径側に圧接しているの
で、ディスク182の回転によってローラ185が増速
回転され、ローラ185の回転によってディスク184
がディスク182に対して増速回転される。したがっ
て、入力軸(低速回転軸)181を回転駆動することに
よって、出力軸(高速回転軸)183を増速回転させる
ことができる。しかも、ローラ185の入出力軸心に対
する傾斜角度を変化させることによって、ローラ185
のディスク182およびディスク184との接触部位置
を可変でき、それによって増速比を可変できる。
【0046】したがって、上記の図4(a)または図4
(b)に示すトロイダル型トラクションドライブ170
または180を、図3のコーン型トラクションドライブ
150に代えて用いても、同様に高い増速比が得られ、
かつ、強風時には、ローラ175や185の傾斜角度を
変化させることによって、発電機16を常に定格回転数
で回転させて発電することができる。
【0047】なお、上記実施形態では、固定変速比型増
速機(固定変速比型トラクションドライブ)14と可変
変速比型増速機(可変変速比型トラクションドライブ)
15とを一つずつ用いる場合について説明したが、それ
ぞれ複数ずつ用いるようにしてもよい。
【0048】
【発明の効果】本発明は、以上のように、風を受けて回
転するロータと、前記ロータの回転力により発電する発
電機とを備えた風力発電機の、前記ロータと発電機との
間に介設した風力発電機用変速機において、固定変速比
型トラクションドライブと、可変変速比型トラクション
ドライブとをそれぞれ少なくとも一つ有し、前記固定変
速比型トラクションドライブは、前記可変変速比型トラ
クションドライブに対して前記ロータ側に配置されたこ
とを特徴とするものであるから、複数のトラクションド
ライブの増速比によって、弱風時にも大きな増速比を得
ることができて、発電機を定格回転させることができ
る。また、強風時には、可変変速比型トラクションドラ
イブによって回転数を低減して、発電機を定格回転数で
運転することができ、良質の発電電力を得ることができ
る。さらに、トルク伝達容量が大きい固定変速比型トラ
クションドライブを、可変変速比型トラクションドライ
ブに対してロータ側に配置したので、大きなトルク伝達
容量が得られるとともに、可変変速比型トラクションド
ライブの伝達トルクを小さくして耐久性を向上すること
ができる。しかも、歯車式増速機に比較してローラ/ロ
ーラの動力伝達であるため、騒音や振動が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の風力発電機用変速機を用いた風力発電
機の概略構成図である。
【図2】図1に示す風力発電機における固定変速比型増
速機の一例である遊星ローラ型トラクションドライブの
分解斜視図である。
【図3】図1に示す風力発電機における可変変速比型増
速機の一例であるコーン型トラクションドライブの縦断
面図である。
【図4】(a)は図1に示す風力発電機における可変変
速比型増速機の他の例であるトロイダル型トラクション
ドライブの要部縦断面図、(b)は図1に示す風力発電
機における可変変速比型増速機のさらに他の例であるト
ロイダル型トラクションドライブの要部縦断面図であ
る。
【図5】従来の風力発電機機の側面図である。
【図6】(a)は従来の風力発電機の概略構成図、
(b)は固定変速比型増速機の一例である固定変速比型
トラクションドライブの分解斜視図である。
【符号の説明】
1 風力発電機 10 ブレード 11ロータ 12 主軸 13 変速機 14 固定変速比型増速機(固定変速比型トラクション
ドライブ) 15 可変変速比型増速機(可変変速比型トラクション
ドライブ) 16 発電機 140 固定変速比型トラクションドライブ(遊星ロー
ラ型トラクションドライブ) 141 サンローラ(出力軸、高速回転軸) 142 アウターリング(固定輪) 143 遊星ローラ 144 遊星ローラ支持軸 145 キャリア 146 入力軸(低速回転軸) 150 可変変速比型トラクションドライブ(コーン型
トラクションドライブ) 151 入力軸(低速回転軸) 152 アウターリング 153 出力軸(高速回転軸) 154 サンローラ 155 ダブルコーン 157 キャリア 161 ラック 162 ピニオン歯車 170,180 可変変速比型トラクションドライブ
(トロイダル型トラクションドライブ) 171,181 入力軸(低速回転軸) 172,182 出力軸(高速回転軸) 173,183 入力側ディスク 174,184 出力側ディスク 175,185 ローラ
フロントページの続き Fターム(参考) 3H078 AA02 AA26 BB11 BB12 BB13 CC13 CC22 3J062 AA60 AB15 AB16 AB35 AC03 BA16 BA21 BA25 BA26 CG32 CG38 CG39 CG81

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 風を受けて回転するロータと、前記ロー
    タの回転力により発電する発電機とを備えた風力発電機
    の、前記ロータと発電機との間に介設した風力発電機用
    変速機において、 固定変速比型トラクションドライブと、可変変速比型ト
    ラクションドライブとをそれぞれ少なくとも一つ有し、
    前記固定変速比型トラクションドライブは、前記可変変
    速比型トラクションドライブに対して前記ロータ側に配
    置されたことを特徴とする風力発電機用変速機。
  2. 【請求項2】 前記固定変速比型トラクションドライブ
    は、遊星ローラ型トラクションドライブである請求項1
    に記載の風力発電機用変速機。
  3. 【請求項3】 前記可変変速比型トラクションドライブ
    は、コーン型またはトロイダル型トラクションドライブ
    である請求項1に記載の風力発電機用変速機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010510431A (ja) * 2006-11-21 2010-04-02 アーエムエスツェー ヴィンテック ゲーエムベーハー 風力エネルギプラントの差動歯車及びこの差動歯車の動力範囲の変更又は切り替えのための方法
JP2010533473A (ja) * 2007-07-10 2010-10-21 コンツアー・ハードニング・インコーポレーテッド 交流発電システム
WO2010141347A3 (en) * 2009-06-01 2011-03-10 Synkinetics, Inc. Multi-rotor fluid turbine drive with speed converter
KR101411637B1 (ko) 2012-09-07 2014-06-25 삼성중공업 주식회사 블레이드 제어 시스템 및 방법

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