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JP2003036860A - 電極基材およびその製造方法並びにそれを用いた燃料電池 - Google Patents

電極基材およびその製造方法並びにそれを用いた燃料電池

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JP2003036860A
JP2003036860A JP2001219294A JP2001219294A JP2003036860A JP 2003036860 A JP2003036860 A JP 2003036860A JP 2001219294 A JP2001219294 A JP 2001219294A JP 2001219294 A JP2001219294 A JP 2001219294A JP 2003036860 A JP2003036860 A JP 2003036860A
Authority
JP
Japan
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base material
electrode base
electrode
inorganic conductive
catalyst layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001219294A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Morikawa
博文 森川
Masayuki Kidai
聖幸 希代
Takashi Senda
崇史 千田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2001219294A priority Critical patent/JP2003036860A/ja
Publication of JP2003036860A publication Critical patent/JP2003036860A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Inert Electrodes (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のものに比べて燃料拡散性、排水性がよ
く、触媒層の浸み込みを抑えることができる高性能な電
極基材5およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 無機導電性繊維からなる多孔質導電性シ
ート1を含む電極基材5において、該シート1の電極触
媒層を設ける側の表面粗さを、JIS B0601で規
定する表面粗さ(Ra)で2μm以上20μm以下にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料電池に用いら
れる電極基材とその製造方法等に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、周知のように低排出物、高
エネルギー効率で環境への負担の低い発電装置である。
このため、近年の地球環境保護への高まりの中で再び脚
光を浴びている。従来の大規模発電施設に比べ比較的小
規模の分散型発電施設、自動車や船舶など移動体の発電
装置、携帯電話など携帯電子機器の発電装置として、将
来的にも期待されている発電装置である。燃料電池に
は、用いられる電解質の種類により、固体高分子型、リ
ン酸型、固体酸化物型、溶融炭酸塩型、アルカリ型など
の種類がある。なかでも固体高分子型燃料電池は、他の
燃料電池に比べて、運転温度が低温で起動時間が短く、
高出力が得やすい、小型軽量化が見込める、振動に強い
などの特徴を有し移動体の電力供給源に適している。さ
らに固体高分子型燃料電池の中でも、燃料に直接メタノ
ール水溶液を供給する直接メタノール型燃料電池は、エ
ネルギー密度が高く、携帯電子機器の電力供給源に適し
ている。
【0003】燃料電池は、発電を担う反応の起こるアノ
ードとカソードの電極と、アノードとカソード間のイオ
ン伝導体となる電解質とがそれぞれの間でセパレータで
挟まれたセルをユニットとして構成されている。電極
は、燃料拡散の促進と集(給)電を行う電極基材(集電
体とも云う)と、実際に電気化学反応場となる電極触媒
層とから構成されている。たとえば固体高分子型燃料電
池のアノード電極では、燃料が触媒表面で反応してプロ
トンと電子を生じ、電子は電極基材に伝導し、プロトン
は電解質のプロトン交換膜へと伝導する。このため、ア
ノード電極には、燃料拡散性、電子伝導性、イオン伝導
性が良好なことが要求される。一方、カソード電極で
は、酸化ガスが電極触媒層表面で、電解質から伝導して
きたプロトンと、電極基材から伝導してきた電子とが反
応して水を生成する。このため、ガス拡散性、電子伝導
性、イオン伝導性とともに、生成した水を効率よく排出
することも必要となる。
【0004】このような要求を満たすために、これまで
電極基材にはさまざまな検討が加えられてきた。例え
ば、ガス拡散性を向上させた例として、特開平10−2
61421号公報や特開平11−273688号公報に
記載の技術がこれまで報告されている。
【0005】これらの公報には、ガス拡散性向上を目的
とした電極基材とするために、カーボンブラックの層を
電極基材の表面に設けた例が、記載されている。また、
電極基材(集電体)のその他の従来技術としては、特開
平6−20710号公報、特開平7−326362号公
報、あるいは、特開平7−220735号公報のものが
提案されている。これらに開示された集電体は、短い長
さの炭素繊維が炭素で結着されてなる多孔質炭素板から
なるものである。
【0006】前述のように、電極は電極基材と電極触媒
層とから構成されるが、これらの要求特性として、燃料
拡散性、電子伝導性、イオン伝導性とともに、生成した
水を効率よく排出することが求められており、特に電極
基材は、燃料拡散性、電子伝導性、排水性の点から多孔
質導電シートが用いられている。このような多孔質導電
シートの中でも、燃料拡散性向上と製造コスト低減のた
めに、織物や、紙状の抄紙体、フェルトや不織布などの
多孔質導電シートが用いられてきている。そして、この
ような多孔質導電シートからなる電極基材の表面に電極
触媒層を塗布することが行われている。
【0007】この電極触媒層においては、前述の要求特
性に加えて、用いられる触媒が例えば、白金、ルテニウ
ムなどの高価な貴金属であるため、有効に用いられる触
媒量の向上を図ることが必要である。特に上記のような
多孔質導電シートからなる電極基材に電極触媒層を塗布
する場合においては、電極基材への電極触媒層塗液の浸
み込みが大きく、この浸み込みのために有効に用いられ
ない無駄な触媒が多くなる原因となっていた。
【0008】ところで燃料電池は、移動体や携帯電子機
器の電力供給源として期待されているが、自動車や携帯
電話などの大量普及には大幅なコストダウンが必要であ
る。特に電極触媒層中の触媒粒子においては、上記貴金
属が用いられるために非常に高価であり、この触媒量を
低減させることが強く求められている。このため、電極
基材に浸み込んで有効に用いられない触媒をできるだけ
減らすことが必要である。このような浸み込みを抑える
手法として、特表平9−501541号公報には、触媒
を含まない中間層を設けることが開示されている。ここ
では、導電剤としてアセチレンブラックとプロトン導電
ポリマとを含む中間層が触媒の浸み込み防止に効果を有
することが開示されている。しかしながら、プロトン導
電ポリマは、親水性ポリマであり水を含みやすいためカ
ソードでの生成水の排出に支障を来たすことが懸念され
る。
【0009】また、上述のカーボンブラック層を設けた
電極基材は、表面のカーボンブラック層は平滑ではな
く、よってその上に設けた電極触媒層が平滑にならな
い。このため、電極触媒層とプロトン交換膜との接合が
よくなく、プロトン交換膜−電極触媒層間のプロトン伝
導性が悪くなることが懸念される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題、
すなわち電極基材中への触媒の浸み込みを抑えることに
より、無駄になる触媒量を低減させ、しかもカソードで
の排水性能が良く、プロトン交換膜−電極触媒層間のプ
ロトン伝導性についても高性能である電極基材およびそ
の製造方法等を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために下記の構成を有する。
【0012】すなわち、本発明は、無機導電性繊維を含
む多孔質の導電シートからなる電極基材において、該シ
ートの電極触媒層を設ける側の表面粗さが、JIS B
0601で規定する中心線平均粗さ(Ra)で2μm以上
20μm以下であることを特徴とする。
【0013】また、本発明の電極基材の製造方法は、上
記シートの表面に、粘度が10Pa・s以上である無機
導電性物質分散液を塗布することを特徴とする。
【0014】また、本発明の電気化学装置、水電解装置
および燃料電池は、上記電極基材が適用されてなること
を特徴とする。
【0015】さらに、本発明の移動体および携帯電子機
器は、上記燃料電池を電力供給源としてなることを特徴
とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を図面を参照して説明する。
【0017】図1ないし図3は、本発明の電極基材5が
用いられている種々の実施例の縦断面図であり、図1は
本発明の電極基材5の表面に無機導電性物質層2が設け
られた態様を、図2は図1の電極基材5の無機導電性物
質層2の表面にさらに電極触媒層3が積層された態様
を、図3はプロトン交換膜4を中心に図3の電極触媒層
付き電極基材5が両側に設けられた態様の膜−電極複合
体(MEA)を示している。なお、本発明の電極基材5
は、図1のように通常は多孔質導電シート1の片面に無
機導電性物質2を設けたものをいうが、図示は省略した
が多孔質導電シート1の上に直接電極触媒層3を設けた
ものであっても良く、このようなものも本発明の電極基
材に含まれる。
【0018】図1において、多孔質導電シート1は、燃
料の拡散および電子の伝導を担うもので、特に限定され
るものではないが、例えば導電性物質を主たる構成材と
することが好ましい。この導電性物質としては、ポリア
クリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒
鉛及び膨張黒鉛などの炭素材、ステンレススチール、モ
リブデン、チタンなどが例示される。導電性物質の形態
は繊維状あるいは粒子状など特に限定されないが、電極
性能の点から繊維状の形態の無機導電性繊維が好まし
い。なかでも燃料電池などの電気化学装置に用いる場合
は、腐食と電気抵抗の点から、炭素繊維を用いるのが好
ましい。
【0019】炭素繊維としては、その素材はポリアクリ
ロニトリル(PAN)、ピッチ、あるいは低沸点有機化
合物を原料とするものが好ましい。低沸点有機化合物と
は例えば、ベンゼン、ナフタレン、クレオトール油など
が例示できる。これらの中でも特にPAN系炭素繊維が
好ましい。PAN系炭素繊維はピッチ系炭素繊維に比べ
て圧縮強さ、引張破断伸度が大きく、折れにくい。この
ことは炭素繊維を構成する炭素の結晶化の相異によると
考えられる。折れにくい炭素繊維を得るためには、炭素
繊維の熱処理温度は2,500℃以下が好ましく、2,
000℃以下がより好ましい。
【0020】多孔質導電シート1の形態としては、織布
あるいは不織布構造を有するシートいずれの構造でもよ
い。織布構造としては、無機導電性繊維のフィラメント
を織ってなるフィラメント織布、紡績糸を織って織布と
した後導電性を付与した紡績糸織布などを用いることが
できる。フィラメント織布の具体例としては、炭素繊維
フィラメントを束ねてストランドにし、これを織ってな
る炭素繊維フィラメント織布が挙げられ、紡績糸織布の
具体例としては、PAN系繊維を紡績し、この紡績糸を
織って織布とした後、焼成してなる炭素繊維紡績糸織布
が挙げられる。また、不織布構造のシートとしては、抄
紙体、フェルト、不織布など、繊維が不規則な構造を有
しているシートが挙げられる。抄紙体は、繊維あるいは
粒子とバインダーとを溶解または分散した液を用い、こ
れを紙抄きの原理で網の上にすくい上げることにより得
られる、薄く平らな紙状の構造体である。抄紙体が長さ
10mm程度の短繊維を用いるのに対し、長さ25mm
程度の比較的長い繊維を用いてこの繊維同士を絡めるこ
とにより得られるのがフェルトや不織布である。また、
かぎ針状のもので繊維を引っかけて絡めたものがフェル
ト、空気流や水流で絡めたものが不織布となる。これら
の布帛において、特に炭素繊維を用いた場合、耐炎化紡
績糸を用いた平織物を炭化あるいは黒鉛化した織布、耐
炎化糸をニードルパンチ法やウォータージェットパンチ
法などによる不織布加工をした後に炭化あるいは黒鉛化
した不織布、耐炎化糸あるいは炭化糸あるいは黒鉛化糸
を用いた抄紙法によるマット不織布などが好ましく用い
られる。例えば、東レ(株)製カーボンペーパーTGP
シリーズ、SOシリーズ、E−TEK社製カーボンクロ
スなどである。また、導電性向上のために補助剤として
カーボンブラックなどの導電性粒子や、炭素繊維などの
導電性繊維を添加することもできる。
【0021】これら多孔質導電シート1の目付として
は、10〜220g/m2が好ましく、より好ましくは
20〜120g/m2である。多孔質導電シートの目付
が10g/m2を下回ると多孔質導電シートの強度が低
くなる傾向がある。また、多孔質導電シート表面に、無
機導電性物質層2を設けることが困難になる。さらに、
高分子電解質膜、触媒層、電極基材の一体化時や電池に
組んだときに電極基材が薄くなり触媒層に埋没して面方
向への拡散・透過効果が不十分になる傾向がある。一
方、目付が220g/m2を越えると電池に組んだ時に
電極基材が厚くなり抵抗が大きくなる。
【0022】所望により設ける無機導電性物質層2は、
電極基材中への触媒の浸み込みを抑えることにより、無
駄になる触媒量を低減させ、さらに上に設けた電極触媒
層の表面を平滑にして、プロトン交換膜−電極触媒層間
のプロトン伝導性を向上させるためのもので、その構成
材としては、例えば、種々の黒鉛質や炭素質の単素材、
あるいは、金属や半金属が挙げられる。本発明の電極を
電気化学装置に用いる場合には、無機導電性物質として
は、耐食性の観点から炭素材を用いることが好ましい。
このような炭素材としては、オイルファーネスブラッ
ク、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャネル
ブラックなどのカーボンブラックが、電子導電性と粒径
から好ましい。オイルファーネスブラックとしては、キ
ャボット社製バルカンXC−72、バルカンP、ブラッ
クパールズ880、ブラックパールズ1100、ブラッ
クパールズ1300,ブラックパールズ2000、リー
ガル400、ライオン社製ケッチェンブラックEC、三
菱化学社製#3150、#3250などが挙げられ、ア
セチレンブラックとしては電気化学工業社製デンカブラ
ックなどが挙げられる。上記の炭素材の中でも、無機導
電性物質層の電気抵抗が低くなるという点で、キャボッ
ト社製バルカンXC−72、ライオン社製ケッチェンブ
ラックEC、電気化学工業社製デンカブラック、あるい
はこれらの混合物が好ましい。また、無機導電性物質層
の構造は、特に限定されるものではないが、電子伝導性
と燃料拡散性および排水性を良好にするためには、多孔
質構造を有することは有効な実施態様である。特に、表
面側が密であり、多孔質シート側が粗である非対称多孔
質構造とすることは、触媒の浸み込みを抑えるために
は、さらに好ましい実施態様である。無機導電性物質層
を非対称多孔質構造とする方法は特に限定されないが、
例えば、多孔質シート側に嵩高い無機導電性物質を設
け、表面側により嵩の低い無機導電性物質を設けること
により、非対称多孔質構造を発現させることができる。
また、無機導電性物質を、無機導電性物質層の構造を実
質的に維持する樹脂溶液に分散させ、この分散液を多孔
質シートに塗布した後、樹脂溶液に混和するが樹脂を溶
解させにくいいわゆる樹脂に対する貧溶媒に浸漬する、
いわゆる湿式凝固法においても、非対称多孔質構造を発
現させることができる。無機導電性物質の嵩高さは、無
機導電性物質の比表面積(m2/g)をもって評価する
ことができる。すなわち、比表面積が低い無機導電性物
質の方が、より嵩高い無機導電性物質である。無機導電
性物質の比表面積の測定方法は特に限定されないが、例
えば窒素吸着法により求めることができる。窒素吸着法
とは、脱気した無機導電性物質を液体窒素に浸漬させ、
平衡時における無機導電性物質表面に吸着した窒素量を
測定し、この値から比表面積を算出する手法のことであ
る。無機導電性物質の比表面積は好ましくは1m2/g
〜2000m2/g、より好ましくは10m2/g〜1
000m2/gである。比表面積は、前記数値範囲の上
限値を上回ると無機導電性物質の製造が困難になり、前
記数値範囲の下限を下回ると無機導電性物質層の表面粗
さを前記数値範囲の上限値以下にすることが困難とな
り、好ましくないことがある。
【0023】また、無機導電性物質層2が、表面側が密
であり、多孔質シート側が粗である非対称多孔質構造で
ある場合には、密な側の無機導電性物質の比表面積をS
A(m2/g)、粗な側の無機導電性物質の比表面積を
SB(m2/g)とすると、これらの関係が1<SA/
SB≦2000、より好ましくは1.1≦SA/SB≦
100であることが好ましい。ここでSA/SBが前記
数値範囲の上限値を上回ると、密な側の無機導電性物質
層の燃料拡散性が悪くなって好ましくなく、また、SA
/SBが前記数値範囲の下限値を下回ることは、実質的
に無機導電性物質層が非対称多孔質構造とならないこと
を意味する。
【0024】ところで、本発明は、上述したように電極
基材5として、電子伝導性、燃料拡散性そして排水性に
優れる多孔質導電シート1を用いる際に、問題となる該
基材中への触媒の浸み込みを極力抑制することを目的と
し、そのために電極基材の電極触媒層3側表面、すなわ
ち電極基材5として、図1または図2で説明した電極基
材1の片面に無機導電性物質層2を設ける態様のものを
採用する場合には無機質導電物質層2の電極触媒層3側
表面を、また、多孔質導電シート1の表面に直接電極触
媒層3を設ける態様のものを採用する場合には電極触媒
層1の電極触媒層3側表面の表面粗さを、2μm以上2
0μm以下にすることを特徴とするものである。もし、
電極基材の表面粗さが2μmを下回ると、電極基材の燃
料拡散性が悪くなる傾向があり、20μmを越えると、
電極基材への触媒の浸み込みが多くなって好ましくな
い。このようなことから、より好ましい表面粗さは3μ
m以上15μm以下である。かかる表面粗さにすると、
さらに燃料拡散性と電極基材への触媒浸み込み阻止性が
向上する。
【0025】ここで、本発明で言う表面粗さとは、JIS
B0601で規定する表面粗さの規格のうち、中心線平均粗
さ(Ra)として定義するものである。この中心線平均粗
さ(Ra)は、粗さ曲線からその中心線の方向に測定長さ
lの部分を抜き取り、この抜き取り部分の中心線をX軸、
縦倍率の方向をY軸、粗さ曲線をy=f(x)で表したとき、
次の式によって求められる値をマイクロメートル(μ
m)で表したものである。
【0026】
【数1】
【0027】上記中心線平均粗さRaを測定する装置は、
JIS B0601に準じた測定のできる表面粗さ測定器であれ
ば特に限定はされないが、例えば、(株)キーエンス製
超深度表面形状測定顕微鏡(形式:VK-8500)や、
(株)小坂研究所製表面粗さ測定器(形式:SE-3300)
を用いることができる。
【0028】また、無機導電性物質の形態は粒子状であ
ることが望ましい。粒子状以外の形態であると、無機導
電性物質層2の前述した表面粗さを前記数値範囲の上限
値以下に設定しにくくなる傾向があるためである。この
粒径としては、好ましくは10nm〜20μm、より好
ましくは20nm〜100nmである。粒径が前記数値
範囲の下限値を下回ると無機導電性物質の製造が困難に
なり、一方、前記数値範囲の上限値を上回ると無機導電
性物質層の表面粗さを前記数値範囲の上限値以下にする
ことが困難となる傾向がある。
【0029】次に、本発明の電極基材の製造方法の一実
施態様例について、説明する。
【0030】まず、耐炎化紡績糸を用いて平織物を作成
し、この平織物を炭化することにより炭素繊維織物を作
成する。これは図1、2における多孔質導電シート1に
相当する。次に、無機導電性物質の分散液を炭素繊維織
物上に塗布して、無機導電性物質層を形成する。これは
図1、2における無機導電性物質層2に相当する。この
無機導電性物質層をプレスまたは研磨することにより、
表面粗さをJIS B0601における中心線平均粗さ
(Ra)で2μm以上20μm以下にする。次に、電極
触媒分散液を無機導電性物質層上に塗布して、電極触媒
層を作成する。これは図2における電極触媒層3に相当
する。
【0031】多孔質導電シートに無機導電性物質を積層
する方法としては、シート表面に分散液を塗布して製造
することも好ましく、さらに無機導電性物質分散液の粘
度としては10Pa・s以上、より好ましくは20Pa
・s以上であるのが好ましい。無機導電性物質分散液の
粘度が10Pa・sを下回ると、多孔質導電シートに塗
布した際に無機導電性物質がシート内に浸み込み易くな
り、多孔質導電シート表面に無機導電性物質層を設ける
ことが困難になる傾向がある。無機導電性物質分散液に
は、界面活性剤を添加することもできる。界面活性剤を
添加することにより、無機導電性物質が分散液になじみ
やすくなり、分散液が安定化する効果が得られる。ま
た、無機導電性物質分散液の粘度を下げる効果があり、
すなわち同じ粘度の無機導電性物質分散液でも界面活性
剤を添加することにより、より無機導電性物質の濃度を
高くすることができる。
【0032】無機導電性物質分散液の粘度は、JIS K540
0 で規定する「塗料一般試験方法4.5.3 回転粘度
計法」に準じて測定することができる。粘度を測定する
装置は特に限定されるものではないが、例えば、(株)
東京計器製B型粘度計B8Lを用いることができる。
【0033】本発明における電極基材の製造方法として
は特に限定されるものではないが、多孔質導電シート1
表面に無機導電性物質層2を設けた後、表面をプレスし
て製造することも好ましい実施態様である。プレスの方
法としては特に限定されるものではないが、ロールプレ
ス、平板プレスなどを用いることができる。また、プレ
ス効率を高めるために、加熱することも好ましい実施態
様である。プレスの圧力としては0.1MPa以上10
MPa以下、より好ましくは1MPa以上5MPa以下
であることが好ましい。圧力が前記数値範囲の下限値を
下回ると、無機導電性物質層の表面に設ける電極触媒層
塗液の浸み込みが多くなって好ましくなく、前記数値範
囲の上限値を上回ると、無機導電性物質層の燃料拡散性
が悪くなって好ましくない。プレスの温度としては、無
機導電性物質層が変形しやすい温度であれば、特に限定
されるものではない。また、無機導電性物質層が変形し
やすい温度は、無機導電性物質層を構成する物質に依存
し、一概には特定し難いが、例えば無機導電性物質層に
PTFEが含まれる場合には、327℃以上400℃以
下、より好ましくは350℃以上390℃以下が好まし
く、四フッ化エチレン-パーフルオロビニルエーテル共
重合体(PFA)が含まれる場合には、310℃以上4
00℃以下、より好ましくは330℃以上390℃以下
が好ましく、四フッ化エチレン-六フッ化プロピレン共
重合体(FEP)が含まれる場合には、250℃以上3
20℃以下、より好ましくは270℃以上300℃以下
が好ましい。プレス温度が前記数値範囲の下限値を下回
ると、無機導電性物質層が変形しにくくなって好ましく
なく、前記数値範囲の上限値を上回ると、無機導電性物
質層の中のフッ素化合物が分解しやすくなる傾向があ
る。無機導電性物質層2に界面活性剤が含まれる場合
は、プレス前に界面活性剤の分解温度にまで加熱して予
備焼成を行い、界面活性剤を分解させることも、無機導
電性物質層の燃料透過性を向上させる上で好ましい実施
態様である。
【0034】さらに、多孔質導電シート表面に無機導電
性物質層を設けた後、表面を研磨して製造することも好
ましい実施態様である。研磨基材としては特に限定され
るものではないが、研磨布、研磨紙、研磨ベルト、研磨
シート、研磨ディスク、ブラシロールなどを用いること
ができる。また、研磨材としては特に限定されるもので
はないが、アルミナ、ジルコニア、溶融アルミナ、炭化
けい素、ガーネット、エメリーなどを用いることができ
る。
【0035】図1、2の本発明の多孔質導電シートから
なる電極基材、あるいは該電極基材と電極触媒層、図3
の固体電解質膜から構成される膜−電極複合体(ME
A)は、種々の電気化学装置に適応することができる。
なかでも、水電解装置や燃料電池が好ましく、さらに燃
料電池の中でも、固体高分子型燃料電池や直接メタノー
ル型燃料電池に好適である。
【0036】さらに、本発明の電極基材を用いた燃料電
池の用途としては、特に限定されることなく考えられる
が、固体高分子型燃料電池において有用な用途である移
動体の電力供給源が好ましいものである。特に、乗用
車、バス、トラックなどの自動車や、船舶、鉄道なども
好ましい移動体である。さらに直接メタノール型燃料電
池において有用な用途である携帯電子機器の電力供給源
も好ましいものである。特に、携帯電話やコンピュータ
ー、ナビゲーションシステムなども好ましい携帯電子機
器である。
【0037】
【実施例】以下、図1ないし図3、実施例および比較例
により、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものでない。また、以下の実施例および比較
例において、粘度は全て(株)東京計器製B型粘度計B
8Lを用い、25℃の温度において測定を行い、表面粗
さは全て(株)キーエンス製超深度表面形状測定顕微鏡
VK-8500を用いて測定を行った。
【0038】実施例1 (1)無機導電性物質分散液の作成 図1の無機導電性物質層2として、無機導電性物質を得
るため、界面活性剤(TRITON X−114、ナカ
ライテスク(株)より購入)12g、アセチレンブラッ
ク(DENKA BLACK、電気化学工業(株)製、
窒素比表面積61m2/g)6g、PTFE水分散液
(ポリフロンPTFE、ダイキン工業(株)製)2.5
g、水39.5gを混合し、ホモジナイザーで十分にか
くはんした。得られた分散液の粘度は、800Pa・s
であった。
【0039】(2)電極基材の作成 また、多孔質導電シート1として、炭素繊維織物(E−
TEK製クロス、タイプA、目付け116g/m2)に
PTFE水分散液(ポリフロンPTFE、ダイキン工業
(株)製)を含浸、乾燥させた。得られた織物のPTF
E含有率は20wt%であった。この織物の片面に
(1)で作成した分散液を塗布し、直ちに100℃にて
乾燥させた。得られた織物のアセチレンブラック付き量
は2mg/cm2であった。この織物に380℃、3M
Paの圧力をかけ、3MPaの圧力を保ったまま15分
間かけて室温に冷却するプレスを行い、電極基材を得
た。得られた電極基材の無機導電性物質が付着している
側(平滑な側)の表面粗さは9μmであった。
【0040】(3)電極触媒層付き電極基材の作成 Aldrich社製Nafion溶液に、触媒担持カーボン(触媒:
Pt、カーボン:Cabot社製ValcanXC-72、白金担持量:
50重量%)を、白金とNafionの重量比が1:0.5に
なるように加え、よく撹拌して触媒−ポリマ組成物を調
製した。この触媒−ポリマ組成物を、(2)で作成した
電極基材の平滑な側に塗布し、直ちに乾燥して、電極触
媒層付き電極基材5を作成した。得られた電極触媒層付
き電極基材の電極触媒層は、白金の付着量0.5mg/
cm2であった。
【0041】(4)膜−電極接合体の作成および評価 図3の膜−電極接合体として、上記(3)で作成した2
枚の電極触媒層付き電極基材の間に、プロトン交換膜
(DuPont社製Nafion112)を、電極触媒層がプロトン
交換膜に接するように挟み、130℃、5MPaの条件で
ホットプレスし、接合体とした。得られた接合体を燃料
電池セルに組み込み、常圧(大気圧)の水素および空気
を供給し、運転温度70℃の条件で、電流−電圧(I−
V)特性を測定した。最高出力は450mW/cm2で
あり、優れた高出力特性を示した。
【0042】比較例1 (1)電極基材の作成 炭素繊維織物(E−TEK製クロス、タイプA、目付け
116g/m2)にPTFE水分散液(ポリフロンPT
FE、ダイキン工業(株)製)を含浸、乾燥後、380
℃にて焼成を行った。得られた電極基材のPTFE含有
率は20wt%であり、表面粗さは30μmであった。
【0043】(2)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(1)で作成した電極基材の片面に、実施例1
(3)と同様にして触媒−ポリマ組成物を塗布し、直ち
に乾燥して、電極触媒層付き電極基材を作成した。得ら
れた電極触媒層付き電極基材の電極触媒層は、白金の付
着量0.5mg/cm2であった。
【0044】(3)膜−電極接合体の作成および評価 上記(2)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は100mW/c
m2であり、実施例1よりも劣る出力特性であった。電
極基材の表面粗さが実施例1に比べて粗く、電極触媒層
が電極基材にしみ込み、プロトン交換膜と電極触媒との
間に良好な接合界面を形成できなかったためと考えられ
る。
【0045】比較例2 (1)電極基材の作成 炭素繊維織物(E−TEK製クロス、タイプA、目付け
116g/m2)にPTFE水分散液(ポリフロンPT
FE、ダイキン工業(株)製)を含浸、乾燥させた。得
られた織物のPTFE含有率は20wt%であった。こ
の織物の片面に実施例1(1)で作成した分散液を塗布
し、直ちに100℃にて乾燥させた。この織物を380
℃で焼成した。得られた織物のアセチレンブラック付き
量は2mg/cm2であり、無機導電性物質が付着して
いる側の表面粗さは25μmであった。
【0046】(2)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(1)で作成した電極基材の無機導電性物質が付着
している側に、実施例1(3)と同様にして触媒−ポリ
マ組成物を塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電
極基材を作成した。得られた電極触媒層付き電極基材の
電極触媒層は、白金の付着量0.5mg/cm2であっ
た。
【0047】(3)膜−電極接合体の作成および評価 上記(2)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は200mW/c
m2であり、実施例1よりも劣る出力特性であった。電
極基材の表面粗さが実施例1に比べて粗く、電極触媒層
が電極基材にしみ込み、プロトン交換膜と電極触媒との
間に良好な接合界面を形成できなかったためと考えられ
る。
【0048】比較例3 (1)電極基材の作成 炭素繊維織物(E−TEK製クロス、タイプA、目付け
116g/m2)にPTFE水分散液(ポリフロンPT
FE、ダイキン工業(株)製)を含浸、乾燥させた。得
られた織物のPTFE含有率は20wt%であった。こ
の織物の片面に実施例1(1)で作成した分散液を塗布
し、直ちに100℃にて乾燥させた。得られた織物のア
セチレンブラック付き量は5mg/cm2であった。こ
の織物に380℃、100MPaの圧力をかけ、100
MPaの圧力を保ったまま15分間かけて室温に冷却す
るプレスを行い、電極基材を得た。得られた電極基材の
無機導電性物質が付着している側(平滑な側)の表面粗
さは1μmであった。
【0049】(2)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(1)で作成した電極基材の片面に、実施例1
(3)と同様にして触媒−ポリマ組成物を塗布し、直ち
に乾燥して、電極触媒層付き電極基材を作成した。得ら
れた電極触媒層付き電極基材の電極触媒層は、白金の付
着量0.5mg/cm2であった。
【0050】(3)膜−電極接合体の作成および評価 上記(2)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は100mW/c
m2であり、実施例1よりも劣る出力特性であった。電
極基材の表面粗さが実施例1に比べて細かく、生成水が
電極基材に詰まってガス拡散性が悪くなったためと考え
られる。
【0051】比較例4 (1)無機導電性物質分散液の作成 界面活性剤(TRITON X−114、ナカライテス
ク(株)より購入)0.5g、アセチレンブラック(D
ENKA BLACK、電気化学工業(株)製、粒径4
2nm)2g、PTFE水分散液(ポリフロンPTF
E、ダイキン工業(株)製)0.83g、水12.9g
を混合し、ホモジナイザーで十分にかくはんした。得ら
れた分散液の粘度は、1Pa・sであった。
【0052】(2)電極基材の作成 炭素繊維織物(E−TEK製クロス、タイプA、目付け
116g/m2)にPTFE水分散液(ポリフロンPT
FE、ダイキン工業(株)製)を含浸、乾燥させた。得
られた織物のPTFE含有率は20wt%であった。こ
の織物の片面に(1)で作成した分散液を塗布し、直ち
に100℃にて乾燥させた。得られた織物のアセチレン
ブラック付き量は2mg/cm2であった。この織物に
380℃、3MPaの圧力をかけ、3MPaの圧力を保
ったまま15分間かけて室温に冷却するプレスを行い、
電極基材を得た。得られた電極基材の無機導電性物質が
付着している側の表面粗さは25μmであった。
【0053】(3)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(2)で作成した電極基材の無機導電性物質が付着
している側に、実施例1(3)と同様にして触媒−ポリ
マ組成物を塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電
極基材を作成した。得られた電極触媒層付き電極基材の
電極触媒層は、白金の付着量0.5mg/cm2であっ
た。
【0054】(4)膜−電極接合体の作成および評価 上記(3)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は200mW/c
m2であり、実施例1よりも劣る出力特性であった。無
機導電性物質分散液の粘度が実施例1に比べて低く、無
機導電性物質が織物にしみ込んだため、電極基材の表面
粗さが実施例1に比べて粗くなり、電極触媒層が電極基
材にしみ込み、プロトン交換膜と電極触媒との間に良好
な接合界面を形成できなかったためと考えられる。
【0055】実施例2 (1)電極基材の作成 炭素繊維織物(E−TEK製クロス、タイプA、目付け
116g/m2)にPTFE水分散液(ポリフロンPT
FE、ダイキン工業(株)製)を含浸、乾燥させた。得
られた織物のPTFE含有率は20wt%であった。こ
の織物の片面に実施例1(1)で作成した分散液を塗布
し、直ちに100℃にて乾燥させた。得られた織物のア
セチレンブラック付き量は2mg/cm2であった。こ
の織物を280℃のオーブンで2時間かけて脱界面活性
剤処理を行った。この織物に380℃、3MPaの圧力
をかけ、3MPaの圧力を保ったまま15分間かけて室
温に冷却するプレスを行い、電極基材を得た。得られた
電極基材の無機導電性物質が付着している側(平滑な
側)の表面粗さは9μmであった。
【0056】(2)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(1)で作成した電極基材の無機導電性物質が付着
している側に、実施例1(3)と同様にして触媒−ポリ
マ組成物を塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電
極基材を作成した。得られた電極触媒層付き電極基材の
電極触媒層は、白金の付着量0.5mg/cm2であっ
た。
【0057】(3)膜−電極接合体の作成および評価 上記(2)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は450mW/c
m2であり、優れた高出力特性を示した。
【0058】実施例3 (1)電極基材の作成 カーボンペーパー(東レ(株)製、TGP−H−06
0、目付け83g/m2)にPTFE水分散液(ポリフ
ロンPTFE、ダイキン工業(株)製)を含浸、乾燥さ
せた。得られたカーボンペーパーのPTFE含有率は2
0wt%であった。このカーボンペーパーの片面に実施
例1(1)で作成した分散液を塗布し、直ちに100℃
にて乾燥させた。得られたカーボンペーパーのアセチレ
ンブラック付き量は、1mg/cm2であった。このカ
ーボンペーパーに380℃、3MPaの圧力をかけ、3
MPaの圧力を保ったまま15分間かけて室温に冷却す
るプレスを行い、電極基材を得た。得られた電極基材の
無機導電性物質が付着している側(平滑な側)の表面粗
さは9μmであった。
【0059】(2)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(1)で作成した電極基材の無機導電性物質が付着
している側に、実施例1(3)と同様にして触媒−ポリ
マ組成物を塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電
極基材を作成した。得られた電極触媒層付き電極基材の
電極触媒層は、白金の付着量0.5mg/cm2であっ
た。
【0060】(3)膜−電極接合体の作成および評価 上記(2)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は450mW/c
m2であり、優れた高出力特性を示した。
【0061】比較例5 (1)電極基材の作成 カーボンペーパー(東レ(株)製、TGP−H−06
0、目付け83g/m2)にPTFE水分散液(ポリフ
ロンPTFE、ダイキン工業(株)製)を含浸、乾燥
後、380℃にて焼成を行った。得られた電極基材のP
TFE含有率は20wt%であり、表面粗さは21μm
であった。
【0062】(2)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(1)で作成した電極基材の片面に、実施例1
(3)と同様にして触媒−ポリマ組成物を塗布し、直ち
に100℃にて乾燥して、電極触媒層付き電極基材を作
成した。得られた電極触媒層付き電極基材の電極触媒層
は、白金の付着量0.5mg/cm2であった。
【0063】(3)膜−電極接合体の作成および評価 上記(2)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は350mW/c
m2であり、実施例3よりも劣る出力特性であった。電
極基材の表面粗さが実施例3に比べて粗く、電極触媒層
が電極基材にしみ込み、プロトン交換膜と電極触媒との
間に良好な接合界面を形成できなかったためと考えられ
る。
【0064】比較例6 (1)電極基材の作成 長さ12mmにカットしたPAN系炭素繊維(直径7μ
m)の短繊維を水中で分散、金網上に抄造し、炭素短繊
維を結着する高分子物質であるポリビニルアルコールと
酢酸ビニルの混合物からなるエマルジョンを付着させて
乾燥し、炭素繊維紙からなる多孔質導電シートを得た。
この炭素繊維紙を焼成し、目付5g/m2のカーボンペ
ーパーを得た。このカーボンペーパーに、PTFE水分
散液(ポリフロンPTFE、ダイキン工業(株)製)を
含浸、乾燥させた。得られた多孔質導電シートのPTF
E含有率は20wt%であった。この多孔質導電シート
の片面に実施例1(1)で作成した分散液を塗布しよう
としたが、うまく塗布することができず、無機導電性物
質層を形成することができなかった。多孔質導電シート
の目付けが低すぎたためと考えられる。
【0065】実施例4 (1)比表面積の小さい無機導電性物質分散液の作成 界面活性剤(TRITON X−114、ナカライテス
ク(株)より購入)12g、アセチレンブラック(DE
NKA BLACK、電気化学工業(株)製、窒素比表
面積61m2/g)6g、PTFE水分散液(ポリフロ
ンPTFE、ダイキン工業(株)製)2.5g、水3
9.5gを混合し、ホモジナイザーで十分にかくはんし
た。得られた分散液の粘度は、800Pa・sであっ
た。
【0066】(2)比表面積の大きい無機導電性物質分
散液の作成 界面活性剤(TRITON X−114、ナカライテス
ク(株)より購入)12g、オイルファーネスブラック
(ValcanXC-72、Cabot社製、窒素比表面積254m2/
g)6g、PTFE水分散液(ポリフロンPTFE、ダ
イキン工業(株)製)2.5gを混合し、ホモジナイザ
ーで十分にかくはんした。得られた分散液の粘度が10
0Pa・sとなるように、水を加えて調整した。
【0067】(3)無機導電性物質の表面側が密である
非対称構造に形成された電極基材の作成 比較例1 上記(1)で作成した電極基材の片面に(1)で作成し
た比表面積の小さい無機導電性物質分散液を塗布し、直
ちに100℃にて乾燥させた。得られた織物のアセチレ
ンブラック付き量は1mg/cm2であった。その上
に、さらに(2)で作成した比表面積の大きい無機導電
性物質分散液を塗布し、直ちに100℃にて乾燥させ
た。得られた織物のオイルファーネスブラック付き量は
1mg/cm2であった。このようにして、無機導電性
物質の表面側が密である非対称構造に形成された電極基
材を得た。得られた電極基材の無機導電性物質が付着し
ている側(平滑な側)の表面粗さは10μmであった。
【0068】(4)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(3)で作成した電極基材の無機導電性物質が付着
している側に、実施例1(3)と同様にして触媒−ポリ
マ組成物を塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電
極基材を作成した。得られた電極触媒層付き電極基材の
電極触媒層は、白金の付着量0.5mg/cm2であっ
た。
【0069】(5)膜−電極接合体の作成および評価 上記(4)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は450mW/c
m2であり、優れた高出力特性を示した。
【0070】実施例5 (1)比表面積の小さい無機導電性物質分散液の作成 界面活性剤(TRITON X−114、ナカライテス
ク(株)より購入)12g、アセチレンブラック(DE
NKA BLACK、電気化学工業(株)製、窒素比表
面積61m2/g)6g、PTFE水分散液(ポリフロ
ンPTFE、ダイキン工業(株)製)2.5g、水3
9.5gを混合し、ホモジナイザーで十分にかくはんし
た。得られた分散液の粘度は、800Pa・sであっ
た。
【0071】(2)比表面積の大きい無機導電性物質分
散液の作成 界面活性剤(TRITON X−114、ナカライテス
ク(株)より購入)12g、オイルファーネスブラック
(ケッチェンブラックEC、ライオン社製、窒素比表面
積1000m2/g)6g、PTFE水分散液(ポリフ
ロンPTFE、ダイキン工業(株)製)2.5gを混合
し、ホモジナイザーで十分にかくはんした。得られた分
散液の粘度が100Pa・sとなるように、水を加えて
調整した。
【0072】(3)無機導電性物質の表面側が密である
非対称構造に形成された電極基材の作成 比較例1 上記(1)で作成した電極基材の片面に(1)で作成し
た比表面積の小さい無機導電性物質分散液を塗布し、直
ちに100℃にて乾燥させた。得られた織物のアセチレ
ンブラック付き量は1mg/cm2であった。その上
に、さらに(2)で作成した比表面積の大きい無機導電
性物質分散液を塗布し、直ちに100℃にて乾燥させ
た。得られた織物のオイルファーネスブラック付き量は
1mg/cm2であった。このようにして、無機導電性
物質の表面側が密である非対称構造に形成された電極基
材を得た。得られた電極基材の無機導電性物質が付着し
ている側(平滑な側)の表面粗さは10μmであった。
【0073】(4)電極触媒層付き電極基材の作成 (3)で作成した電極基材の無機導電性物質が付着して
いる側に、実施例1(3)と同様にして触媒−ポリマ組
成物を塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電極基
材を作成した。得られた電極触媒層付き電極基材の電極
触媒層は、白金の付着量0.5mg/cm2であった。 (5) 膜−電極接合体の作成および評価 (4)で作成した電極触媒層付き電極基材を用いて、実
施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成し、I
−V特性を測定した。最高出力は450mW/cm2で
あり、優れた高出力特性を示した。
【0074】実施例6 (1)電極基材の作成 比較例2(1)で作成した電極基材の無機導電性物質が
付着している側の表面を、紙ヤスリ(1000番手)で
研磨した。得られた電極基材の無機導電性物質が付着し
ている側の表面粗さは10μmであった。
【0075】(2)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(1)で作成した電極基材の無機導電性物質が付着
している側に、実施例1(3)と同様にして触媒−ポリ
マ組成物を塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電
極基材を作成した。得られた電極触媒層付き電極基材の
電極触媒層は、白金の付着量0.5mg/cm2であっ
た。
【0076】(3)膜−電極接合体の作成および評価 上記(2)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は450mW/c
m2であり、優れた高出力特性を示した。
【0077】実施例7 (1)多孔質構造を有する電極触媒層付き電極基材の作
成 Aldrich社製Nafion溶液に、触媒担持カーボン(触媒:
Pt、カーボン:Cabot社製ValcanXC-72、白金担持量:
50重量%)を、白金とNafionの重量比が1:0.5に
なるように加え、よく撹拌して触媒−ポリマ組成物を調
製した。この触媒−ポリマ組成物を、実施例1(1)お
よび(2)で作成した電極基材の平滑な側に塗布し、直
ちに酢酸ブチルに浸漬して、三次元網目多孔質構造を有
する電極触媒層が付いた電極基材を作成した。得られた
電極触媒層付き電極基材の電極触媒層は、白金の付着量
0.5mg/cm2であった。
【0078】(2)膜−電極接合体の作成および評価 上記(1)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は500mW/c
m2であり、優れた高出力特性を示した。
【0079】実施例8 (1)電極触媒層付き電極基材の作成 Aldrich社製Nafion溶液に、触媒担持カーボン(触媒:
Pt・Ru、カーボン:ライオン社製ケッチェンブラック
EC、白金担持量:30重量%、ルテニウム担持量:24
重量%)を、カーボンとNafionの重量比が1:0.5に
なるように加え、よく撹拌して触媒−ポリマ組成物を調
製した。この触媒−ポリマ組成物を、実施例1(2)で
作成した電極基材の平滑な側に塗布し、直ちに乾燥し
て、電極触媒層付き電極基材を作成した。得られた電極
触媒層付き電極基材の電極触媒層は、白金の付着量1.
0mg/cm2であった。
【0080】(2)膜−電極接合体の作成および評価 上記(1)で作成した電極触媒層付き電極基材および実
施例1(3)で作成した電極触媒層付き電極基材の間
に、プロトン交換膜(DuPont社製Nafion112)を、電
極触媒層がプロトン交換膜に接するように挟み、130
℃、5MPaの条件でホットプレスし、接合体とした。得
られた接合体を燃料電池セルに組み込み、常圧(大気
圧)の50mol%メタノール水溶液および空気を供給
し、運転温度25℃の条件で、電流−電圧(I−V)特
性を測定した。最高出力は50mW/cm2であり、優
れた高出力特性を示した。
【0081】比較例7 (1)電極触媒層付き電極基材の作成 Aldrich社製Nafion溶液に、触媒担持カーボン(触媒:
Pt・Ru、カーボン:ライオン社製ケッチェンブラック
EC、白金担持量:30重量%、ルテニウム担持量:24
重量%)を、カーボンとNafionの重量比が1:0.5に
なるように加え、よく撹拌して触媒−ポリマ組成物を調
製した。この触媒−ポリマ組成物を、比較例2(1)で
作成した電極基材の無機導電性物質が付着している側に
塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電極基材を作
成した。得られた電極触媒層付き電極基材の電極触媒層
は、白金の付着量1.0mg/cm2であった。
【0082】(2)膜−電極接合体の作成および評価 上記(1)で作成した電極触媒層付き電極基材および比
較例2(2)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例7(2)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は20mW/cm
2であり、実施例8よりも劣る出力特性であった。電極
基材の表面粗さが実施例8に比べて粗く、電極触媒層が
電極基材にしみ込み、プロトン交換膜と電極触媒との間
に良好な接合界面を形成できなかったためと考えられ
る。
【0083】実施例9 (1)無機導電性物質分散液の作成 界面活性剤(TRITON X−114、ナカライテス
ク(株)より購入)12g、アセチレンブラック(DE
NKA BLACK、電気化学工業(株)製、窒素比表
面積61m2/g)6g、PTFE水分散液(ポリフロ
ンPTFE、ダイキン工業(株)製)2.5g、水3
9.5gを混合し、ホモジナイザーで十分にかくはんし
た。分散液の粘度を高めるため、かくはん中に60℃ま
で加熱し、水分の一部を蒸発させた。得られた分散液の
粘度は、1600Pa・sであった。
【0084】(2)電極基材の作成 炭素繊維織物(E−TEK製クロス、タイプA、目付け
116g/m2)の片面に(1)で作成した分散液を塗
布し、直ちに100℃にて乾燥させた。得られた織物の
アセチレンブラック付き量は2mg/cm2であった。
この織物に380℃、3MPaの圧力をかけ、3MPa
の圧力を保ったまま15分間かけて室温に冷却するプレ
スを行い、電極基材を得た。得られた電極基材の無機導
電性物質が付着している側(平滑な側)の表面粗さは9
μmであった。
【0085】(3)電極触媒層付き電極基材の作成 上記(2)で作成した電極基材の無機導電性物質が付着
している側に、実施例1(3)と同様にして触媒−ポリ
マ組成物を塗布し、直ちに乾燥して、電極触媒層付き電
極基材を作成した。得られた電極触媒層付き電極基材の
電極触媒層は、白金の付着量0.5mg/cm2であっ
た。
【0086】(4)膜−電極接合体の作成および評価 上記(3)で作成した電極触媒層付き電極基材を用い
て、実施例1(4)と同様にして膜−電極接合体を作成
し、I−V特性を測定した。最高出力は450mW/c
m2であり、優れた高出力特性を示した。
【0087】
【発明の効果】本発明により、従来のものに比べて燃料
拡散性、排水性がよく、触媒層の浸み込みを抑えること
ができ、さらに触媒層とプロトン交換膜との間のプロト
ン伝導性が高い高性能な電極基材およびその製造方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電極基材の一実施例の縦断面図であ
る。
【図2】図1の電極基材とは異なる態様の本発明の電極
基材の縦断面図である。
【図3】図2の電極基材とは異なる態様の本発明の電極
基材の縦断面図である。
【符号の説明】
1……多孔質導電シート 2……無機質導電性物質層 3……電極触媒層 4……プロトン交換膜 5……電極基材(本発明)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H018 AA01 AS00 BB00 BB03 BB08 CC06 DD06 DD08 DD10 EE05 HH00 HH02 HH03 5H026 AA06 AA08 CX03 CX04 EE05

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機導電性繊維からなる多孔質の導電シ
    ートを含む電極基材において、該シートの電極触媒層を
    設ける側の表面粗さが、JIS B0601で規定する
    中心線平均粗さ(Ra)で2μm以上20μm以下であるこ
    とを特徴とする電極基材。
  2. 【請求項2】 多孔質導電シートの表面に、さらに無機
    導電性物質層が設けられていることを特徴とする請求項
    1記載の電極基材。
  3. 【請求項3】 無機導電性物質が粒子状の形態を有する
    ことを特徴とする請求項2記載の電極基材。
  4. 【請求項4】 無機導電性物質が炭素材であることを特
    徴とする請求項2または3に記載の電極基材。
  5. 【請求項5】 炭素材がカーボンブラックであることを
    特徴とする請求項4記載の電極基材。
  6. 【請求項6】 無機導電性物質層は、表面側が密であ
    り、多孔質導電シート側が粗である非対称多孔質構造に
    形成されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれ
    かに記載の電極基材。
  7. 【請求項7】 無機導電性物質層は、表面側の無機導電
    性物質の比表面積をSA(m2/g)、多孔質導電シー
    ト側の無機導電性物質の比表面積をSB(m2/g)と
    するとき、これらの関係が1<SA/SB≦2000で
    あることを特徴とする請求項6記載の電極基材。
  8. 【請求項8】 多孔質導電シートが無機導電性繊維を用
    いたものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれ
    かに記載の電極基材。
  9. 【請求項9】 無機導電性繊維が炭素繊維であることを
    特徴とする請求項8記載の電極基材。
  10. 【請求項10】 炭素繊維が、ポリアクリロニトリル、
    ピッチ、あるいは低沸点有機化合物を原料とするもので
    あることを特徴とする請求項9記載の電極基材。
  11. 【請求項11】 多孔質導電シートが、織布、抄紙体、
    フェルト、不織布のいずれかであることを特徴とする請
    求項1〜10のいずれかに記載の電極基材。
  12. 【請求項12】 多孔質導電シートの目付けが10〜2
    20g/m2であることを特徴とする請求項1〜11の
    いずれかに記載の電極基材。
  13. 【請求項13】 多孔質導電シートの表面に、粘度が1
    0Pa・s以上である無機導電性物質分散液を塗布する
    ことを特徴とする請求項2記載の電極基材の製造方法。
  14. 【請求項14】 多孔質導電シートの表面に無機導電性
    物質層を設けた後、無機導電性物質層の表面をプレスま
    たは研磨することを特徴とする請求項2記載の電極基材
    の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項1〜12のいずれかに記載の電
    極基材を用いた膜−電極複合体。
  16. 【請求項16】 請求項1〜12のいずれかに記載の電
    極基材を用いた電気化学装置。
  17. 【請求項17】 請求項1〜12のいずれかに記載の電
    極基材を用いた水電解装置。
  18. 【請求項18】 請求項1〜12のいずれかに記載の電
    極基材を用いた燃料電池。
  19. 【請求項19】 請求項1〜12のいずれかに記載の電
    極基材を用いた固体高分子型燃料電池。
  20. 【請求項20】 請求項1〜12のいずれかに記載の電
    極基材を用いた直接メタノール型燃料電池。
  21. 【請求項21】 請求項18〜20のいずれかに記載の
    燃料電池を電力供給源とする移動体。
  22. 【請求項22】 請求項18〜20のいずれかに記載の
    燃料電池を電力供給源とする自動車。
  23. 【請求項23】 請求項18〜20のいずれかに記載の
    燃料電池を電力供給源とする携帯電子機器。
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