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JP2003019459A - 耐汚染性樹脂板の製造方法および耐汚染性樹脂板 - Google Patents

耐汚染性樹脂板の製造方法および耐汚染性樹脂板

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Publication number
JP2003019459A
JP2003019459A JP2001207967A JP2001207967A JP2003019459A JP 2003019459 A JP2003019459 A JP 2003019459A JP 2001207967 A JP2001207967 A JP 2001207967A JP 2001207967 A JP2001207967 A JP 2001207967A JP 2003019459 A JP2003019459 A JP 2003019459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stain
resin plate
urethane
resistant resin
coating film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001207967A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoya Tsurushita
知也 鶴下
Kazuhiko Ueno
和彦 上野
Satoru Fujii
哲 藤井
Ryozo Takagawa
良三 高川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
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Publication of JP2003019459A publication Critical patent/JP2003019459A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐汚染性塗膜の付着性に優れた耐汚染性樹脂板
の製造方法および耐汚染性樹脂板を提供する。 【解決手段】樹脂板に対して、ウレタン硬化型下塗り塗
料を塗布して下塗り塗膜を形成した後、シリケート化合
物を含有するウレタン硬化型上塗り塗料を塗布して耐汚
染性上塗り塗膜を形成することを特徴とする耐汚染性樹
脂板の製造方法。上記の耐汚染性樹脂板の製造方法によ
って得られる耐汚染性樹脂板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐汚染性樹脂板の製造
方法および耐汚染性樹脂板に関する。
【0002】
【従来の技術】高速道路においては自動車の排気ガスを
直接浴びるため、遮音壁や中央分離帯、料金所ブース等
は汚れが目立ちやすい。特に、景観上透明になっている
一部の遮音壁や、窓の役割を果たす料金所ブースの壁の
一部に用いられるポリカーボネート板やアクリル板等の
透明樹脂板は、経時による汚れによって透明性を失うた
め、洗浄を頻繁に行う必要があった。
【0003】ところで、塗料にシリケート化合物を含有
させることにより、耐汚染性に優れた塗膜の形成方法が
開発されつつあり、これらは、例えば、WO94/06
870号公報、WO96/262458号公報、特開平
10−72569号公報に記載されている。このような
塗膜の耐汚染性は表面に局在化するシリケート化合物が
加水分解反応を起こしてシラノールが生成し、塗膜が親
水性化することによって発現する。
【0004】そのため、樹脂板上に耐汚染性塗膜を施す
ことが考えられているが、樹脂板と耐汚染性塗膜との付
着性が不充分であり、経時で塗膜が剥離が生じるため、
耐久性という点で問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐汚染性塗
膜の付着性に優れた耐汚染性樹脂板の製造方法および耐
汚染性樹脂板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂板に対し
て、ウレタン硬化型下塗り塗料を塗布して下塗り塗膜を
形成した後、シリケート化合物を含有するウレタン硬化
型上塗り塗料を塗布して耐汚染性上塗り塗膜を形成する
ことを特徴とする耐汚染性樹脂板の製造方法である。こ
こで、ウレタン硬化型上塗り塗料の主樹脂は、水酸基含
有フッ素系樹脂であることが好ましい。また、シリケー
ト化合物は、フッ素原子含有シリケート化合物であるこ
とが好ましい。さらに、樹脂板は透明樹脂板であり、ウ
レタン硬化型下塗り塗料およびウレタン硬化型上塗り塗
料はクリア塗料であることが好ましい。
【0007】また、本発明は、上記の耐汚染性樹脂板の
製造方法によって得られる耐汚染性樹脂板である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の耐汚染性樹脂板の製造方
法の第1の工程は、樹脂板に対してウレタン硬化型下塗
り塗料を塗布して下塗り塗膜を形成するものである。上
記樹脂板としては特に限定されず、例えば、ポリカーボ
ネート板、アクリル板等を挙げることができる。このよ
うな樹脂板は様々な表面処理を施されてされていてもよ
い。また、不透明でもよいが、特に、高速道路の料金所
ブースの窓としての役割を果たす壁等に用いる場合は、
透明であることが好ましい。
【0009】上記ウレタン硬化型下塗り塗料は特に限定
されず、例えば、水酸基含有樹脂を主樹脂として、ポリ
イソシアネート化合物を硬化剤として含むものを挙げる
ことができる。上記水酸基含有樹脂としては特に限定さ
れず、当業者によってよく知られている水酸基を有する
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂等を挙
げることができるが、樹脂板との付着性の観点から、ア
クリル樹脂であることが好ましい。
【0010】このような水酸基含有樹脂の樹脂固形分水
酸基価としては特に限定されないが、硬化性および得ら
れる塗膜の可撓性の観点から、20〜200であること
が好ましく、30〜150であることがさらに好まし
い。また、その数平均分子量としては特に限定されない
が、硬化性および塗装作業性の観点から、1000〜1
00000であることが好ましく、1500〜3000
0であることがさらに好ましい。なお、数平均分子量は
GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)
等、当業者によってよく知られた方法にて測定し決定す
ることができる。
【0011】また、上記ポリイソシアネート化合物とし
ては、具体的には、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート、リジンメチルエステルジイソシアネート、メチル
シクロヘキシルジイソシアネート、トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、n−ペンタン−1,4−ジイソシアネート、ノル
ボルネンジイソシアネート等のジイソシアネート、およ
び、これらの三量体、これらのアダクト体やビュレット
体、これらの重合体で2個以上のイソシアネート基を有
するものや、リジントリイソシアネート等のトリイソシ
アネート等を挙げることができる。
【0012】上記水酸基含有樹脂とポリイソシアネート
化合物との含有比率は、得られる塗膜の硬化性および性
能の観点から、上記水酸基含有樹脂の有する水酸基と上
記ポリイソシアネート化合物の有するイソシアネート基
とのモル比(OH/NCO)が2.0〜0.2であるこ
とが好ましく、1.3〜0.7であることがさらに好ま
しい。
【0013】さらに、上記ウレタン硬化型下塗り塗料
は、上記成分の他、増粘剤、表面調整剤、造膜助剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、硬化触媒、加水分解触媒、シ
ランカップリング剤、難燃剤、帯電防止剤、防錆剤等、
当業者によってよく知られている各種成分を含むことが
できる。
【0014】なお、上記ウレタン硬化型下塗り塗料は、
着色顔料、体質顔料、顔料分散剤を含むことができる
が、上記樹脂板が透明である場合、上記ウレタン硬化型
下塗り塗料はクリア塗料であることが好ましい。
【0015】このようなウレタン硬化型下塗り塗料は、
ポットライフの観点から、通常、上記主樹脂および、必
要に応じて主樹脂と反応しないその他の成分を塗料液と
して、また、上記硬化剤、必要に応じて硬化剤と反応し
ないその他の成分を硬化剤液としてそれぞれ別々に保管
し、使用直前に混合して用いることが好ましい。
【0016】上記ウレタン硬化型下塗り塗料の塗布とし
ては特に限定されず、例えば、スプレー、ハケ、ロー
ラ、カーテンフロー、ロール、ディップ等の方法によっ
て行うことができる。塗布膜厚としては特に限定され
ず、例えば、10〜50μmである。
【0017】塗布後、適宜乾燥して下塗り塗膜を形成す
る。上記乾燥する条件としては特に限定されず、例え
ば、常温放置である。なお、常温とは、約5〜約40℃
である。
【0018】本発明の耐汚染性樹脂板の製造方法の第2
の工程は、上記第1の工程で得られた下塗り塗膜上に、
シリケート化合物を含有するウレタン硬化型上塗り塗料
を塗布して耐汚染性上塗り塗膜を形成するものである。
上記ウレタン硬化型上塗り塗料を塗布する際の上記下塗
り塗膜の状態としては特に限定されないが、上記下塗り
塗膜が指触乾燥していることが好ましい。上記塗布後、
指触乾燥するまでの時間は、例えば、2〜5時間であ
る。
【0019】上記ウレタン硬化型上塗り塗料としては特
に限定されず、上記ウレタン硬化型下塗り塗料と同様の
水酸基含有樹脂を主樹脂として、また、ポリイソシアネ
ート化合物を硬化剤として挙げることができるが、耐候
性の観点から、主樹脂が水酸基含有フッ素系樹脂である
ことが好ましい。上記水酸基含有フッ素系樹脂として
は、フルオロオレフィン共重合体を例示することができ
る。このようなフルオロオレフィン共重合体で、市販さ
れているものとしては、ゼッフルシリーズ(ダイキン工
業社製)、ルミフロンシリーズ(旭硝子社製)、セフラ
ルコートシリーズ(セントラル硝子社製)、フルオネー
トシリーズ(大日本インキ化学工業社製)、ザフロンシ
リーズ(東亞合成社製)等を例示することができる。
【0020】上記水酸基含有フッ素系樹脂とポリイソシ
アネート化合物との含有比率は、得られる塗膜の硬化性
および性能の観点から、上記水酸基含有樹脂の有する水
酸基と上記ポリイソシアネート化合物の有するイソシア
ネート基とのモル比(OH/NCO)が2.0〜0.2
であることが好ましく、1.3〜0.7であることがさ
らに好ましい。
【0021】また、上記シリケート化合物は、一般式
(1):
【0022】
【化1】
【0023】で表される化合物および/または縮合物で
ある。上記nは重合度を表していて、1〜100の整数
である。揮発および樹脂のハンドリングの観点から、2
〜100であることが好ましく、4〜20であることが
さらに好ましい。上記nが2以上である場合、シリケー
ト化合物の形状としては、例えば、直鎖状を挙げること
ができ、その他の形状として、分岐鎖状、環状、三次元
化重合体等を例示することができる。
【0024】また、式中、R1は同じかまたは異なり、
いずれも窒素原子、酸素原子、フッ素原子および/また
は塩素原子を含んでいてもよい炭素数1〜9の有機基、
または水素原子であり、分散安定性および加水分解性の
観点から、炭素数1〜6の有機基であることが好まし
い。上記炭素数が上記範囲外である場合、分散安定性が
低下したり、得られる塗膜の低汚染性が低下する。
【0025】このようなものとして具体的には、Si
(OCH34、Si(OC254およびその縮合物や
共縮合物等を挙げることができ、市販されているものと
しては、MKCシリケートMS56、MKCシリケート
MS51(いずれも三菱化学社製メチルシリケート化合
物)、エチルシリケート40(コルコート社製エチルシ
リケート化合物)を例示することができる。また、これ
らのアルキルシリケートの有機基を、上記R1を有する
アルコール化合物によって一部置換したものであっても
よい。
【0026】上記アルコール化合物としては具体的に
は、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n
−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール等のア
ルキルアルコールやブチルセロソルブ、メトキシプロパ
ノール、エトキシプロパノール等のエーテルアルコール
等を挙げることができる。
【0027】なお、得られる塗膜の低汚染性の観点か
ら、上記R1のうちの少なくとも1つがフッ素原子を含
んでいることが好ましく、全てのR1がフッ素原子を含
んでいることがさらに好ましい。
【0028】上記シリケート化合物において、その安定
性と得られる塗膜の耐汚染性の観点から、上記R1とし
ては、具体的には、CH2−CF2−RやCH2CH2−C
2−R(式中、Rは窒素原子、酸素原子、フッ素原子
および/または塩素原子を含んでいてもよい有機基また
は水素原子である)であることが好ましく、Rの炭素数
が1〜3であることがさらに好ましい。このようなもの
として具体的には、CH 2CF3、CH2CF2CF3、C
2(CF22CF3、CH2CH2(CF23CF3、C
2(CF22H、CH2(CF23H、CH2(CF2
4H等を挙げることができる。
【0029】上記R1がフッ素原子を含んでいる場合、
上記シリケート化合物に含まれるフッ素原子の含有率は
15重量%以上であることが好ましく、30〜50重量
%であることがさらに好ましい。上記含有率が15重量
%未満である場合、得られる塗膜の耐汚染性が不充分に
なる恐れがある。
【0030】このようなフッ素原子含有シリケート化合
物としては、例えば、 Si(OCH2CF2CF34 Si(OCH(CF324 Si(OCH2CF2CF2H)4 Si(OCH248H)4 Si(OCH2CF2CF32(OCH32 Si(OCH(CF322(OCH32 Si(OCH2CF2CF2H)2(OCH32 Si(OCH2CF2CF32(OH)2 およびその縮合物や共縮合物等を挙げることができ、市
販されているものとしては、ゼッフルGH110(ダイ
キン工業社製)等を例示することができる。
【0031】なお、上記ウレタン硬化型上塗り塗料にお
ける上記シリケート化合物の含有量は、上記水酸基含有
樹脂の樹脂固形分100重量部に対して0.1〜80重
量部であり、1〜50重量部であることが好ましい。上
記含有量が0.1重量部未満である場合、得られる塗膜
の耐汚染性が不充分である恐れがあり、80重量部を超
える場合、得られる塗膜の硬化性や外観が低下する恐れ
がある。
【0032】さらに、上記ウレタン硬化型上塗り塗料
は、上記ウレタン硬化型下塗り塗料と同様に、上記成分
の他、増粘剤、表面調整剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、
酸化防止剤、硬化触媒、加水分解触媒、シランカップリ
ング剤、難燃剤、帯電防止剤、防錆剤等、当業者によっ
てよく知られている各種成分を含むことができる。
【0033】上記ウレタン硬化型上塗り塗料は、さら
に、着色顔料、体質顔料、顔料分散剤を含むことができ
るが、上記樹脂板が透明である場合、上記ウレタン硬化
型上塗り塗料はクリア塗料であることが好ましい。
【0034】このようなウレタン硬化型上塗り塗料は、
ポットライフの観点から、上記ウレタン硬化型下塗り塗
料と同様、上記主樹脂、および必要に応じて主樹脂と反
応しないその他の成分を塗料液として、また、上記硬化
剤およびシリケート化合物、および必要に応じて硬化剤
およびシリケート化合物と反応しないその他の成分を硬
化剤液としてそれぞれ別々に保管し、使用直前に混合し
て用いることが好ましい。
【0035】上記ウレタン硬化型上塗り塗料の塗布とし
ては特に限定されず、上記ウレタン硬化型下塗り塗料と
同様の方法によって、通常、1〜2回塗りで行うことが
できる。ここで、2回塗りとは、塗膜欠陥の補修等を目
的として直前の塗布で得られる塗膜の全体あるいは一部
分に対して重ねて塗布することや、塗り継ぎを意味す
る。塗布膜厚としては特に限定されず、例えば、10〜
100μmである。
【0036】塗布後、適宜、乾燥硬化させて耐汚染性上
塗り塗膜を形成する。上記乾燥硬化する条件としては特
に限定されず、例えば、約5〜約40℃の常温で1〜5
日間程度である。
【0037】このように上記第1の工程および第2の工
程によって耐汚染性樹脂板を製造することができる。
【0038】本発明の耐汚染性樹脂板の製造方法によっ
て得られた耐汚染性樹脂板は優れた耐汚染性を示す。
【0039】
【実施例】製造例1 ウレタン硬化型下塗り塗料の製造 水酸基含有アクリル樹脂(固形分60重量%、数平均分
子量3500、固形分水酸基価80、ガラス転移温度5
0℃、モノマー組成;スチレン、メタクリル酸メチルエ
ステル、アクリル酸n−ブチルエステル、メタクリル酸
2−ヒドロキシエチルエステル、メタクリル酸)10
0.0重量部およびコロネートHX(日本ポリウレタン
工業社製、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシア
ヌレート体、固形分100重量%)16.78重量部を
撹拌混合して、ウレタン硬化型下塗り塗料を調製した。
さらに、デュフロンシンナー(日本ペイント社製、常乾
型有機溶剤系塗料用シンナー)で塗料粘度がフォードカ
ップNo.4で20秒/20℃となるように希釈した。
【0040】製造例2 ウレタン硬化型上塗り塗料の製
ゼッフルGK500(ダイキン工業社製、水酸基含有テ
トラフルオロオレフィン共重合体、固形分60重量%)
40.0重量部、ゼッフルGK510(ダイキン工業社
製、水酸基およびカルボン酸基含有テトラフルオロオレ
フィン共重合体、固形分60重量%)20.0重量部を
攪拌混合した後、さらに、コロネートHX7.17重量
部およびゼッフルGH110(ダイキン工業社製、フッ
素原子含有シリケート化合物、有効成分100重量%)
5.1重量部を加えて、ディスパーで攪拌混合してウレ
タン硬化型上塗り塗料を調製した。さらに、デュフロン
シンナーで塗料粘度がフォードカップNo.4で20秒
/20℃となるように希釈した。
【0041】実施例1 アクリル板(9×30×0.7cm)に製造例1で得ら
れた希釈したウレタン硬化型下塗り塗料を乾燥膜厚20
μmになるようエアスプレーで塗布して3時間放置し、
指触乾燥を確認した後、製造例2で得られた希釈したウ
レタン硬化型上塗り塗料1を乾燥膜厚25μmになるよ
うエアスプレーで塗布し、室温で3日間乾燥させて試験
塗板を作製した。
【0042】比較例1 ウレタン硬化型下塗り塗料を塗布しなかったこと以外、
実施例1と同様にして試験塗板を作製した。
【0043】<評価試験>実施例1および比較例1で得
られた各試験塗板について、以下の評価試験を行った。
評価結果は表1に示した。
【0044】付着性 各試験塗板表面をJIS K 5400 8.5.4に従
って碁盤目試験を行った。また、下記耐汚染性評価後の
試験塗板について同様にして試験を行った。付着してい
る碁盤目数が80%以上であるものが合格である。
【0045】耐汚染性 得られた試験塗板の色度(L値、a値、b値)をSMカ
ラーコンピュータSM−7(スガ試験機社製)にて測定
した後、JIS Z 2381 6.2.1に準拠した汚
染暴露を行い、1ヶ月後の色差(ΔE)を測定した。Δ
Eが3.0以下であるものを合格とした。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、本発明の耐汚染
性樹脂板の製造方法によって得られた耐汚染性樹脂板
は、耐汚染性に優れ、かつ、耐汚染性塗膜の付着性が良
好であり、塗膜のはがれがないことがわかった(実施例
1)。しかしながら、ウレタン硬化型下塗り塗料を用い
ないものは耐汚染性塗膜の付着性が低く、塗膜がはがれ
やすいことがわかった(比較例1)。
【0048】
【発明の効果】本発明の耐汚染性樹脂板の製造方法は、
樹脂板に対してウレタン硬化型下塗り塗料を塗布して下
塗り塗膜を形成するので、シリケート化合物を含んだウ
レタン硬化型上塗り塗料を塗布して形成される耐汚染性
上塗り塗膜との付着性が良好である。
【0049】本発明の耐汚染性樹脂板の製造方法によっ
て得られた耐汚染性樹脂板は、優れた耐久性および耐汚
染性を示すので、高速道路の遮音壁や料金所ブース等に
好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/40 B32B 27/40 (72)発明者 高川 良三 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA13 CA32 CA34 CA47 DA06 DB31 DC02 DC05 EA07 EB16 EB22 EB35 EB38 EB52 EC03 EC54 4F100 AH06C AK01A AK17C AK18 AK25 AK51B AK51C BA03 BA10A BA10C EH461 EH462 EH611 EH612 GB31 GB90 JB12B JB12C JK06 JL06C JN01A JN01B JN01C

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂板に対して、ウレタン硬化型下塗り塗
    料を塗布して下塗り塗膜を形成した後、シリケート化合
    物を含有するウレタン硬化型上塗り塗料を塗布して耐汚
    染性上塗り塗膜を形成することを特徴とする耐汚染性樹
    脂板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記ウレタン硬化型上塗り塗料の主樹脂
    は、水酸基含有フッ素系樹脂である請求項1に記載の耐
    汚染性樹脂板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記シリケート化合物は、フッ素原子含有
    シリケート化合物である請求項1または2に記載の耐汚
    染性樹脂板の製造方法。
  4. 【請求項4】前記樹脂板は透明樹脂板であり、前記ウレ
    タン硬化型下塗り塗料およびウレタン硬化型上塗り塗料
    はクリア塗料である請求項1〜3のうちのいずれか1つ
    に記載の耐汚染性樹脂板の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載
    の耐汚染性樹脂板の製造方法によって得られる耐汚染性
    樹脂板。
JP2001207967A 2001-07-09 2001-07-09 耐汚染性樹脂板の製造方法および耐汚染性樹脂板 Pending JP2003019459A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11571710B2 (en) 2018-01-11 2023-02-07 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Coating method and coating film

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11571710B2 (en) 2018-01-11 2023-02-07 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Coating method and coating film

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