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JP2003010860A - 焼却炉解体洗浄排水処理装置 - Google Patents

焼却炉解体洗浄排水処理装置

Info

Publication number
JP2003010860A
JP2003010860A JP2001202250A JP2001202250A JP2003010860A JP 2003010860 A JP2003010860 A JP 2003010860A JP 2001202250 A JP2001202250 A JP 2001202250A JP 2001202250 A JP2001202250 A JP 2001202250A JP 2003010860 A JP2003010860 A JP 2003010860A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
treated water
water
incinerator
cleaning wastewater
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001202250A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Suzuki
康弘 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Swing Corp
Original Assignee
Ebara Engineering Service Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Engineering Service Co Ltd filed Critical Ebara Engineering Service Co Ltd
Priority to JP2001202250A priority Critical patent/JP2003010860A/ja
Publication of JP2003010860A publication Critical patent/JP2003010860A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Filtering Materials (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Filtration Of Liquid (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Glanulating (AREA)
  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却炉解体時に生じる洗浄排水に含まれるダ
イオキシン類を汚泥処理に基づいて、原水から短時間で
許容できる量まで低減することができ、しかも可搬でき
る小型の焼却炉解体洗浄排水処理装置を提供する。 【解決手段】 焼却炉解体時の洗浄排水を、前沈殿槽
1、貯留槽2、中和槽3等を通して処理し、この原水に
凝集剤を混合して造粒槽11に送り、原水中のSS成分
を造粒槽11で凝集して粒状汚泥とし、粒状汚泥を造粒
槽11に連通する沈殿槽13に沈降させ、沈殿槽13を
越流する処理水を処理水槽15に送水し、処理水槽15
の処理水をろ過装置16に加圧送水して、透過したろ過
処理水を処理水として放流する焼却炉解体洗浄排水処理
装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却炉の解体時に
生ずる洗浄排水の排水処理装置に係り、詳しくはダイオ
キシン類等のハロゲン化有機化合物を含有する焼却灰や
塵が混入する排水を処理する焼却炉解体洗浄排水処理装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ごみ焼却場等の焼却炉の排ガスには、ポ
リ塩化ジベンゾフラン類(PCDF)やポリ塩化−p−
ジベンゾダイオキシン類(PCDD)等のダイオキシン
類やその前駆物質(以下、ダイオキシン類という)を含
むことがあり、殊に従来の低温で都市ごみ等を焼却する
焼却炉ではダイオキシン類の発生が顕著であり、現在で
は使用が禁止されている。このような従来のダイオキシ
ン類を多量に発生する焼却炉では、その解体物に焼却灰
や塵が付着しており、解体物を洗浄水で洗浄しながらダ
イオキシン類が外部に漏洩したり、飛散しないように細
心の注意が払われて解体されている。焼却炉の解体時の
洗浄水には、多量のダイオキシン類が含まれている。
【0003】一方、排水中のダイオキシン類等の低減す
る排水処理方法としては、オゾン分解法、紫外線照射オ
ゾン分解法、膜分離法等の種々の方法が知られている。
オゾン分解法は、強力な酸化力をもつヒドロキシラジカ
ルを発生させて、ダイオキシン類等を脱ハロゲン化ある
いは分解する方法であり、紫外線照射オゾン分解法は、
紫外線によりヒドロキシラジカルの生成を促進させて、
オゾン分解単独の場合よりも少ないオゾン量でダイオキ
シン類等の脱ハロゲン化・分解を行うものである。膜分
離法は、膜を用いて排水からSS分(懸濁物質)を分離
し、SS分中に存在するダイオキシン類等を除去する方
法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のオゾン分解法、紫外線照射オゾン分解法及び膜
分離法は、以下のような問題点を有していた。すなわ
ち、オゾン分解法及び紫外線照射オゾン分解法では、多
量のオゾンが必要であった。そのため、ダイオキシン類
等の除去効率を向上させるために、オゾン酸化を促進し
ようとすると、多量のアルカリ剤が必要となる欠点があ
り、しかも分解のために処理時間が長時間であって、ご
み焼却炉の解体現場に設置するのは現実的でなかった。
【0005】また、膜分離法では、排水中のSS分に取
り込まれるダイオキシン類については十分に除去できる
が、従来のSS成分の凝集沈殿方法では、SS分に取り
込まれないで排水中に溶解したダイオキシン類等につい
ては十分に除去することができない欠点があった。ま
た、ごみ焼却炉の解体現場で使用することを目的として
おり、沈殿工程が短時間で処理できることが要求されれ
る。
【0006】さらに、従来、ごみ焼却炉の解体現場に移
動可能なコンパクトな焼却炉解体洗浄排水処理装置はな
く、狭い解体現場に簡便に設置できる装置はなく、コン
パクトな装置が望まれていた。
【0007】本発明は、上記の課題に鑑みなされたもの
であって、焼却炉解体時に生じる洗浄排水に含まれるダ
イオキシン類を汚泥処理に基づいて、原水から短時間で
許容できる量まで低減することができ、しかも可搬でき
る小型の焼却炉解体洗浄排水処理装置を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めになされ、請求項1の発明は、焼却炉解体時の洗浄排
水である原水を、前沈殿槽、貯留槽、中和槽等を通して
処理し、この原水に凝集剤を混合して造粒槽に送り、原
水中のSS成分を該造粒槽で凝集して粒状汚泥とし、該
粒状汚泥を該造粒槽に連通する沈殿槽に沈降させるとと
もに、該沈殿槽を越流する処理水を処理水槽に送水し、
該処理水槽の処理水をろ過装置に加圧送水して、該ろ過
装置を透過したろ過処理水を処理水とし、かつ該前沈殿
槽の沈降汚泥と該造粒槽で造粒した粒状汚泥が送り込ま
れる該沈殿槽からの粒状汚泥を加圧処理して脱水ケーキ
とすることを特徴とする焼却炉解体洗浄排水処理装置で
ある。
【0009】請求項1の発明では、焼却炉解体時の洗浄
排水である原水が前沈殿槽、貯留槽、中和槽等を通して
処理して凝集剤を混合して造粒槽に送り、原水中のSS
成分を凝集して粒状汚泥として、原水中に含まれるダイ
オキシン類を除去するものであるが、粒状汚泥は該造粒
槽に連通する沈殿槽に沈降して、処理水は沈殿槽を越流
して処理水槽に流れ込み、処理水槽の処理水をろ過装置
に加圧送水して、そのろ過処理水を処理水として放流さ
れる。一方、前沈殿槽の沈降汚泥と造粒槽に連通する沈
殿槽からの粒状汚泥は、脱水機で加圧して脱水ケーキと
する。ろ過装置では、処理水中のSS成分と処理水に溶
解するダイオキシン類を吸着する作用を有する。
【0010】また、請求項2の発明は、前記造粒槽の前
段に原水中に投入される前記凝集剤が無機凝集剤と有機
凝集剤として、前記造粒槽では、該有機凝集剤による分
子間相互作用を促進させて、原水中のSS成分を短時間
に凝集させて粒状汚泥とし、SS成分の凝集沈殿を加速
させて、該粒状汚泥をその後段の該沈殿槽に送り込むこ
とを特徴とする請求項1に記載の焼却炉解体洗浄排水処
理装置である。
【0011】請求項2の発明では、原水中のSS成分を
無機凝集剤でフロック粒子の形成を促進させて造粒槽へ
と送り込み、さらに有機凝集剤による分子間相互作用を
促進させて、短時間にフロック粒子を凝集されて粒状汚
泥に成長させ、造粒槽で粒状汚泥が増大すると造粒槽の
溢泥口(排出口)から沈殿槽へと沈降させている。
【0012】また、請求項3の発明は、前記ろ過装置に
活性炭吸着材によるフィルタが用いられていることを特
徴とする請求項1又は2に記載の焼却炉解体洗浄排水処
理装置である。
【0013】請求項3の発明では、ろ過装置にSS成分
を除去するフィルタに加えて、活性炭吸着材によるフィ
ルタが用いられており、後者のフィルタは、SS成分の
みならず、処理水に溶解するダイオキシン類を吸着する
作用を有する。
【0014】また、請求項4の発明は、前記ろ過処理水
槽にろ過処理水を採取するサンプリングポンプが設けら
れ、該サンプリングポンプで送水される該ろ過処理水の
濁度及び/又は酸性度を検出して、前記処理水槽に返送
するろ過処理水返送系路を設けたことを特徴とする請求
項1,2又は3に記載の焼却炉解体洗浄排水処理装置で
ある。
【0015】請求項4の発明では、ろ過処理水槽にろ過
処理水の水質が放水に耐え得る水質であるか否かを推定
するために、ろ過処理水をサンプリングポンプで汲み上
げて、ろ過処理水の濁度及び/又は酸性度を検出するろ
過処理水返送系路が設けられており、ろ過処理水が濁度
及び/又は酸性度において異常と判断された場合は、ろ
過処理水の放水を中止し、ろ過処理水をろ過処理水返送
系路を介して処理水槽に返送するようにしたものであ
る。
【0016】また、請求項5の発明は、前記請求項1,
2,3又は4に記載の焼却炉解体洗浄排水処理装置が車
両搭載型であることを特徴とする焼却炉解体洗浄排水処
理装置である。
【0017】請求項4の発明では、各槽が架台に組み込
まれており、車両に搭載又は積載して搬送が可能な構造
となっている。焼却炉解体洗浄排水処理装置を搭載又は
積載した車両は、ごみ焼却炉の解体現場に容易に移動が
可能であり、解体処理期間現場で解体物の洗浄排水の処
理ができる極めて小型であって、原水中のダイオキシン
類の除去を行うことができる焼却炉解体洗浄排水処理装
置である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る焼却炉解体洗
浄排水処理装置の実施の形態について、図面を参照して
説明する。なお、図1は本発明の一実施形態の処理フロ
ーを示す系統図であり、図2は本発明の他の実施形態の
処理フローを示す系統図である。図3は図1の実施形態
の概略平面図である。
【0019】本実施形態は、図1に示したように、焼却
炉解体洗浄排水である原水が前沈殿槽1に送り込まれ、
その上澄水が貯留槽2に送り込まれる。貯留槽2の上澄
水は原水送水ポンプP1で中和槽3に送り込まれる。原
水の上澄水が送り込まれた中和槽3では、その酸性度が
pH測定器5で計測され、pH測定器5に測定値に基づ
いて、pH調整器6から中和剤として、例えば硫酸(H
SO)と水酸化ナトリウム(NaOH)とが中
和槽3内に送り込まれて、上澄水のpHが調整される。
その上澄水は、原水槽4に送り込まれる。原水槽4の上
澄水は、原水槽送水ポンプP2で造粒及び沈殿槽へと送
り込まれる。M1,M2はそれぞれ前沈殿槽1、中和槽
3に設けられた攪拌機である。
【0020】原水槽4の上澄水である原水は、原水槽送
水ポンプP2で汲み上げられて造粒及び沈殿槽へ送水さ
れる過程で、凝集剤貯槽7から無機凝集剤(例えば、ポ
リ塩化アルミニウム(PAC))が供給されて混合管8
に送り込まれ、さらに混合槽10に送り込まれる。混合
槽10では、有機凝集剤溶解槽9から有機凝集剤が原水
に供給されて混合される。有機凝集剤には、例えば、ポ
リアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ソ
ーダ等のポリアクリルアミド系高分子凝集剤(ポリマ
ー)が使用される。無機凝集剤、そして有機凝集剤が混
合された原水は、造粒槽11に送り込まれる。造粒槽1
1は沈殿槽13と連通した構造となっており、造粒槽1
1で無機と有機凝集剤とによる凝集汚泥が攪拌機M3に
よる回転運動と分子間相互作用とによって、急速にペレ
ット状汚泥(粒状汚泥)となり、沈殿槽13に流下して
行く。M4は、沈殿槽13の攪拌機である。
【0021】造粒槽11は、略円筒状で、その底部が逆
円錐台状であり、造粒槽11の中間部に溢泥口11aが
設けられ、溢泥口11aに傾斜部11bが設けられて沈
殿槽13と連通している。造粒槽11の直径は、沈殿槽
13よりも小さく、造粒槽11の略半径に等しい溢泥口
11aから傾斜部11bを介して沈殿槽13に一体に構
成されている。
【0022】造粒槽11の攪拌機M3の下端部には、阻
流筒12が設けられ、造粒槽11の底部から流入する凝
集剤が混合した原水の流れは、阻流筒12で阻止され
て、造粒槽11の内壁に沿って降下して旋回しながら上
方に流れ、さらに攪拌羽根12aで攪拌されて、造粒槽
11内に上向流が形成される。旋回している攪拌羽根1
2aは、フロック粒子に外力を与えてフロック粒子同士
が凝集して造粒槽11の底部へと沈降し、粒状に成長し
た汚泥(粒状汚泥)は中央部に沈降して、粒状汚泥が上
向き流に乗って上方へと循環する。造粒槽11内で粒状
汚泥が増大すると、粒状汚泥は溢泥口11aから溢れ出
して傾斜部11bを降下して沈殿槽13に沈降する。
【0023】造粒槽11と沈殿槽13は、凝集汚泥を造
粒して急速に凝集沈殿させるための造粒沈殿槽である。
この凝集沈殿には、無機凝集剤と有機凝集剤が用いら
れ、無機凝集剤は、フロック粒子の形成に効果的であ
り、また、有機凝集剤は分子間相互作用(クーロン作
用,水素結合力,疎水結合力,電荷移動結合力等)等で
高分子が集合状態をとり、相分離が起こり、高分子凝集
体が大きくなることによって、フロック粒子が凝集して
粒状汚泥に成長させる効果がある。すなわち、原水中の
SS成分に対して、無機凝集剤でフロック粒子の形成を
促し、さらに、フロック粒子は、その後で供給される有
機凝集剤でフロック粒子同士の凝集体を形成して粒状汚
泥とするようになされている。この粒状汚泥には、ダイ
オキシン類が多量に含まれている。
【0024】造粒槽11の粒状汚泥は溢泥口11aから
溢れ出して、傾斜部11bを降下して沈殿槽13に濃縮
される。造粒槽11の上澄水は、沈殿槽13に流れ込ん
で、その上澄水は、越流部13aに流れ込む。越流部1
3aに流れ込んだ凝集沈殿処理水は計量槽14に流れ込
み、処理水槽15へと流れ込む。計量槽14では、越流
部13aからの処理水の量が計測されている。
【0025】処理水槽15の処理水は、供給ポンプP3
で加圧されてろ過装置16に供給されている。ろ過装置
16は、例えばカートリッジ方式のろ過装置であり、そ
のろ過水を処理水として、ろ過処理水槽17に送水され
ている。なお、処理水槽15の処理水をろ過処理する際
は、処理水を前沈殿池1、貯留槽2、中和槽3へと返送
するための返送管路L1はバルブで遮断されている。
【0026】ろ過装置16は、前段に主に処理水中のS
S成分をろ過するカートリッジ型のフィルタ16aが設
けられ、後段には処理水中に溶解するダイオキシン類を
吸着するためのカートリッジ型のカーボンフィルタ16
bが設けられ、直列に接続したフィルタ16aとカーボ
ンフィルタ16bとが並列に二段構成されている。各段
のフィルタには、数段のフィルタが設けられている。ま
た、ろ過装置16の前段には圧力指示計PAが設けら
れ、さらにろ過装置16の前段と後段とには、図示して
いないが逆止弁等が設けられている。
【0027】また、フィルタ16aは、繊毛繊維をポリ
プロピレン製のコアに正確なダイヤモンド形状に渦巻状
に捲かれたフィルタを数段に直列に連接されたものであ
り、ろ過精度は1μmのものが用いられる。カーボンフ
ィルタ16bは、熱接合性特殊ポリプロピレン繊維によ
るろ過精度が75μ,50μ,5μのフィルタに、活性
炭吸着材を加圧定着させた吸着帯からなる二層構造のフ
ィルタが用いられた。
【0028】ろ過装置16を透過したろ過水は、ろ過処
理水槽17に送り込まれる。ろ過処理水槽17には、サ
ンプリングポンプP4と放水ポンプP5が設けられてい
る。サンプリングポンプP4で汲み上げられたろ過水
は、濁度計21とpH指示計22とが設けられた返送管
(ろ過処理水返送系路)L2を介して処理水槽15に送
り込まれる。また、放水ポンプP5で汲み上げられたろ
過水は、バルブ19を介して処理水として放水される。
一方、返送管L3に設けたバルブ18は閉じられ、濁度
計21とpH指示計22が異常値を指示した場合には、
バルブ19を閉じ、バルブ18を開いて、ろ過水を返送
管L3を通して貯留槽2に返送する。従って、本実施形
態によれば、放流基準値以上の処理水が放水されること
はない。
【0029】一方、前沈殿槽1からの沈降汚泥、沈殿槽
13或いは造粒槽11からの粒状汚泥は、脱水機20に
送り込まれて、脱水ケーキと分離水とに分離され、分離
水は、返送管L4を介して中和槽3に返送され、脱水ケ
ーキは焼却炉、灰溶融炉等に送り込まれて処分される。
【0030】図2は、本発明の他の実施形態を示す要部
処理フローを示す要部系統図である。同図において、図
1の実施形態と同様に、ろ過処理水槽17にサンプリン
グポンプP4と放水ポンプP5が設けられている。サン
プリングポンプP4で汲み上げられたろ過水は、濁度計
21とpH指示計22とが設けられた返送管L2を介し
て処理水槽15に送り込まれる。また、放水ポンプP5
で汲み上げられたろ過水は、電動式開閉弁19′を介し
て処理水として放水される。一方、返送管L3に設けた
電動式開閉弁18′は閉じられている。濁度計21とp
H指示計22が異常値を指示した場合には、自動的に電
動式開閉弁19′を閉じ、電動式開閉弁18′を開い
て、ろ過水を返送管L3を通して貯留槽2に返送する。
電動式開閉弁18,19は電磁弁等である。
【0031】従って、濁度計21の指示値が異常値が検
出された場合、SS成分に混入するダイオキシン類が基
準値以上であることが推定できるので、この異常値を検
出した場合には、自動的に電動式開閉弁18′を開き、
電動式開閉弁19′を閉じるように制御することで、ダ
イオキシン類が混入する処理水を放流されることがな
い。さらに、pH指示計22の指示値が異常であれば、
濁度計21の場合と同様に電動式開閉弁18′を開き、
電動式開閉弁19′を閉じるように制御することができ
る。すなわち、濁度計21とpH指示計22との何れか
が、異常値を示せば、処理水の放流を自動的に停止する
ことができる。
【0032】一方、上記実施形態の焼却炉解体洗浄排水
処理装置は、図1に示したように、2つのブロックB
1,B2に前沈殿槽1と貯留槽2とろ過処理水槽17と
が組み込まれた装置である。焼却炉解体洗浄排水処理装
置は、図3の平面図に示したように、ブロックB1に
は、中和槽3、原水槽4、ろ過装置16、脱水機20が
架台に設置され、ブロックB2には、凝集剤貯槽7、有
機凝集剤溶解槽9、造粒槽11、沈殿槽13、計量槽1
4、処理水槽15等が架台に設置されている。これらの
ブロックB1,B2は、車両に搭載或いは積載すること
ができるので、焼却炉解体洗浄排水処理装置を搭載した
車両をごみ焼却炉の解体現場に出向いて、直ちに敷設す
ることが可能である。ごみ焼却炉の解体現場では、直ち
に解体時に生じる洗浄排水に含まれるダイオキシン類を
除去することができる。ごみ焼却炉の解体現場の作業が
終了すれば、次の解体現場に容易に移動することができ
る。
【0033】
【実施例】次に、本発明の実施例について、図1の焼却
炉解体洗浄排水処理装置を参照して、その実施例の装置
の運転結果について説明する。ごみ焼却炉の解体時に生
じた洗浄排水は、ヘドロ状であって、SS成分が高濃度
に存在し、SS成分には非常に高濃度のダイオキシン類
が混入している。第1解体現場の洗浄排水には、ダイオ
キシン類の毒性等量で表すと、10,000pg−TE
Q/Lが混入していた。また、第2解体現場の洗浄排水
には、毒性等量で表す3,900pg−TEQ/Lが混
入していた。また、第3解体現場の洗浄排水には、毒性
等量で表す61,000pg−TEQ/Lが混入してい
た。これらの原水は、図1の実施例の焼却炉解体洗浄排
水処理装置で処理された。その処理結果は、表1に示し
た。
【0034】
【表1】
【0035】なお、解体現場では、焼却炉の解体箇所に
よって、洗浄排水の性質が異なっているが、放流基準以
下にダイオキシン類を除去できることが確認された。上
記解体現場の処理結果では、第1解体現場がろ過処理水
の毒性等量は、3.8pg−TEQ/Lであり、第2解
体現場では、3.0pg−TEQ/Lであった。また、
第3解体現場では、0.3pg−TEQ/Lであった。
排水の放流基準は、10pg−TEQ/Lであるので、
十分に基準を達成できることが判明した。
【0036】すなわち、本発明では、原水に含まれるS
S成分が無機凝集剤と有機凝集剤とを用いて、凝集沈殿
させることが可能であり、殊に、無機凝集剤でSS成分
によるフロック粒子を形成し、さらに造粒槽で有機凝集
剤の分子間相互作用によって、フロック粒子を凝集し
て、ペレット状に造粒して粒状汚泥を形成して凝集沈殿
させることで、原水からダイオキシン類を除去すること
ができ、排水の放流基準以下に低減できることを確認し
た。
【0037】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、ごみ焼
却炉の解体時に生じる洗浄排水に含まれるダイオキシン
類を粒状汚泥とともに除去することができる極めて有効
な装置であり、また、この粒状汚泥は脱水ケーキとして
排出されるので、脱水ケーキは、850℃以上の高温で
焼却又は溶融することで、容易に分解することができる
利点がある。
【0038】また、本発明によれば、従来のように排水
にオゾンや紫外線照射等の手段を分解することなく、無
機及び有機凝集剤を用い、かつ造粒槽を利用すること
で、原水中のSS成分を粒状汚泥として、原水中のダイ
オキシン類を短時間に放流基準以下に低減することがで
きる利点がある。
【0039】また、本発明によれば、本装置が小型で可
搬型であって、車両に搭載又は積載するこができるの
で、解体現場に出向いて短時間に焼却炉解体洗浄排水処
理装置を設営することができ、解体が終了すれば、車両
を移動するのみで、次の解体現場に急行することができ
る極めて有効なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る焼却炉解体洗浄排水処理装置の一
実施形態の処理フローを示す系統図である。
【図2】本発明に係る焼却炉解体洗浄排水処理装置の他
の実施形態の処理フローを示す要部系統図である。
【図3】図1の実施形態の平面図である。
【符号の説明】
1 前沈殿槽 2 貯留槽 3 中和槽 4 原水槽 5 pH測定器 6 pH調整器 7 凝集剤貯槽 8 混合管 9 有機凝集剤溶解槽 10 混合槽 11 造粒槽 11a 溢泥口 11b 傾斜部 12 阻流筒 13 沈殿槽 14 計量槽 15 処理水槽 16 ろ過装置 17 ろ過処理水槽 18,19 バルブ 20 脱水機 21 濁度計 22 pH指示計 B1,B2 ブロック P4 サンプリングポンプ L1〜L3 返送管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60P 3/00 B60P 3/00 Q 4G004 C02F 1/28 ZAB C02F 1/28 ZABD 11/12 11/12 Z Fターム(参考) 4D015 BA19 BB12 CA20 DA04 DB02 DB03 DB12 EA06 EA16 EA32 FA01 FA02 FA03 FA11 FA22 FA28 4D019 AA03 BA03 BA13 BB02 BC05 CA03 4D024 AA04 AB11 BA02 BB08 BC01 CA04 DB12 DB20 DB21 4D059 AA06 AA18 BB01 BB04 BE00 BE49 BK09 CA23 CA28 4D066 AB03 AB06 AB07 BB02 4G004 GA00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉解体時の洗浄排水である原水を、
    前沈殿槽、貯留槽、中和槽等を通して処理し、この原水
    に凝集剤を混合して造粒槽に送り、原水中のSS成分を
    該造粒槽で凝集して粒状汚泥とし、該粒状汚泥を該造粒
    槽に連通する沈殿槽に沈降させるとともに、該沈殿槽を
    越流する処理水を処理水槽に送水し、該処理水槽の処理
    水をろ過装置に加圧送水して、該ろ過装置を透過したろ
    過処理水を処理水とし、かつ該前沈殿槽の沈降汚泥と該
    造粒槽で造粒した粒状汚泥が送り込まれる該沈殿槽から
    の粒状汚泥を加圧処理して脱水ケーキとすることを特徴
    とする焼却炉解体洗浄排水処理装置。
  2. 【請求項2】 前記造粒槽の前段に原水中に投入される
    前記凝集剤が無機凝集剤と有機凝集剤として、前記造粒
    槽で該有機凝集剤による分子間相互作用を促進させて、
    原水中のSS成分を短時間に凝集させて粒状汚泥とし、
    SS成分の凝集沈殿を加速させて、該粒状汚泥をその後
    段の該沈殿槽に送り込むことを特徴とする請求項1に記
    載の焼却炉解体洗浄排水処理装置。
  3. 【請求項3】 前記ろ過装置に活性炭吸着材によるフィ
    ルタが用いられていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の焼却炉解体洗浄排水処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ろ過処理水槽にろ過処理水を採取す
    るサンプリングポンプが設けられ、該サンプリングポン
    プで送水される該ろ過処理水の濁度及び/又は酸性度を
    検出して、前記処理水槽に返送するろ過処理水返送系路
    を設けたことを特徴とする請求項1,2又は3に記載の
    焼却炉解体洗浄排水処理装置。
  5. 【請求項5】 前記請求項1,2,3又は4に記載の焼
    却炉解体洗浄排水処理装置が車両搭載型であることを特
    徴とする焼却炉解体洗浄排水処理装置。
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