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JP2002517621A - リグノセルロース系材料の選択的脱リグニン方法 - Google Patents

リグノセルロース系材料の選択的脱リグニン方法

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JP2002517621A
JP2002517621A JP2000552337A JP2000552337A JP2002517621A JP 2002517621 A JP2002517621 A JP 2002517621A JP 2000552337 A JP2000552337 A JP 2000552337A JP 2000552337 A JP2000552337 A JP 2000552337A JP 2002517621 A JP2002517621 A JP 2002517621A
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JP
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polyoxometalate
lignocellulosic material
delignification
alkali
wood
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JP2000552337A
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スプリンガー・エドワード・エル.
アタラ・ラジャイ・エイチ.
ウェインストック・イラ・エー
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Government of the United States of America
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリオキソメタレートを用いてリグノセルロース系材料を脱リグニンする改良方法を提供する。 【解決手段】まずリグノセルロース系材料をアントラキノンの存在下又は不存在下でアルカリ溶液により処理した後、この材料をポリオキソメタレートにさらすことにより脱リグニンする方法。アルカリ予備処理工程を含ませることにより、脱リグニンが高効率で起こり、且つ高残留物収量及び高粘度が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (背景技術) 木から紙を製造するには、いくつかの別個の工程を伴う。第一に、木の樹皮を
はぎ、木材チップに変える。木材チップを、機械的又は化学的手段によりパルプ
に変え、パルプを漂白する。化学パルプの場合、脱リグニンは、漂白の第一工程
である。芳香族アルコール由来の複雑なポリマーであるリグニンは、木材の主成
分の一つであり、化学パルプの構成の3〜6%を占める。漂白の初期の段階の間
に、残留リグニンを除去する。現在のところ、この除去は、典型的にはパルプを
塩素化合物を用いて低pHで処理した後塩素処理パルプを熱アルカリで抽出する
ことによりなされている。残留リグニンのかなりの部分が除去されると、パルプ
を、数ある手段のうち任意の一つにより明度高く白色化できる。二酸化塩素及び
過酸化水素が、一般的に白色化工程に使用される。
【0002】 塩素化合物が効果的であり且つ比較的安価であるけれども、パルプミルにこれ
らを使用すると、ダイオキシンをはじめとする塩素化有機物質が発生して、川や
小川に流し込むことになる。規制圧力や消費者の要求の高まりから、新規な非塩
素漂白技術が紙用化学パルプの製造業者にとって緊急に必要となってきている。
【0003】 最近、パルプ及び製紙工業に用いる環境に優しい技術を開発に、菌によるリグ
ニンの分解に関連した酵素法の使用が可能性のあるものとしてかなり注目されて
いる。数多くの木材腐敗菌において、細胞外金属結合酵素、例えば、グリオキサ
ールオキシダーゼ、銅含有オキシダーゼが、リグニン及びマンガンペルオキシダ
ーゼ(両方とも、プロトヘム活性部位に鉄を含有する)との組み合わせで、二酸
素の酸化能を用い、その反応により繊維壁内のリグニンを分解する。この生化学
プロセスにおいて、高原子価遷移金属イオンがリグニンから酸素へ電子を受け渡
すダクトとしての役割を果たす。
【0004】 したがって、遷移金属イオンは、リグノセルロース系材料の脱リグニン及び漂
白に有用であるレドックス特性を有することが知られている。しかしながら、水
中の遷移金属イオンの挙動は、制御が困難なことがしばしばある。水溶液中では
、イオン性水酸化物と水和物との間だけでなく、金属イオンの到達しやすい酸化
状態の間での複雑な平衡が確立される。さらに、多くの遷移金属酸化物及び水酸
化物の水への溶解度には限度があり、活性金属が固体沈殿物として溶液から急速
に失われる。
【0005】 米国特許第5,695,606号は、再使用できる遷移金属系ポリオキソメタ
レート(POM)を含む漂白剤を用いて木材繊維パルプを脱リグニン化する方法
を開示している。米国特許第5,302,248号(米国特許第5,695,6
06号の親特許)は、バナジウム(5)置換POMを用いた脱リグニン及びパル
プ漂白方法を開示している。POMを含む漂白剤は、比較的安価な非毒性物質か
らなる点で有利である。米国特許第5,695,606号及び米国特許第5,3
02,248号だけでなく、ここに引用されている全ての他の刊行物は、引用す
ることによりそれら全体が本明細書に組み込まれたものとする。
【0006】 ポリオキソメタレートは、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(T
a)、モリブデン(Mo)又はタングステン(W)の単純酸化物を水中で適当な
条件下でいっしょに混ぜると自然に形成される離散的なポリマー構造体である(
Pope,M.T.Heteropoly and Isopoly Oxom
etalates Springer−Verlag、ベルリン、1983)。
ポリオキソメタレートの大部分において、遷移金属は、高い酸化分解耐性及びリ
グニン等の他の物質を酸化する能力をもたらすd0電子配置にある。ポリオキソ
メタレートを形成する主要な遷移金属イオンは、タングステン(VI)、モリブ
デン(VI)、バナジウム(V)、ニオブ(V)及びタンタル(V)である。ポ
リオキソメタレート(酸型又は塩型)は、水溶性であり、酸化分解に対して高い
耐性がある。
【0007】 ポリオキソメタレートの最も単純な形態であるイソポリオキソメタレートは、
式[Mmy]p-(式中、mは、2〜30以上の範囲で変わる)で表される二元酸化
物である。例えば、m=2及びM=Moの場合には、式は[M27]2-であり、m
=6の場合には、[Mo619]2-であり、m=36の場合には、[Mo36112]8- である。
【0008】 ヘテロポリオキソメタレートは、一般式[Xxmy]p-で表され、それらの中
心にヘテロ原子Xを有する。例えば、アルファ−ケギン構造(アルファ−[PW1 240]3-)では、Xはリン原子である。リン原子は、12個のWO6八面体に囲
まれ、その中心にある。
【0009】 アルファ−[PM1240]3-(式中、Mは、モリブデン又はタングステンである
)で表されるアルファ−ケギン構造の表面から(M=O)4+成分を除去すると、
「すきまのある(ラキュナリー(lacunary))」アルファ−ケギンアニオン(ア
ルファ−[PM1139]7-)が得られる。すきまのあるアルファ−ケギンイオンは
、レドックス活性d0遷移金属イオン(例えば、アルファ−[PVW1140]4-
おけるバナジウム(+5)若しくはアルファ−[PMoW1140]3-におけるモリ
ブデン(+6))、又はレドックス活性d電子含有遷移金属イオン(TM)(例
えば、アルファ−[PMnW1139]4-におけるマンガン(+3))に対して五座
配位子として作用する。バナジウムの場合、さらに置換して[Xxmny]p-
式中、m+n=12である)、例えば、アルファ−[PV2Mo1040]5-で表さ
れるアニオンを生じるのが一般的である。レドックス活性バナジウム(V)、モ
リブデン(VI)又はd電子含有遷移金属(TM)イオンは、第二鉄イオンがリ
グニン又はマンガンペルオキシダーゼの活性部位内に保持されるのと極めて類似
した方法で、ヘテロポリアニオンの表面に結合する。しかしながら、溶液中で金
属イオンを安定化し、それらの反応性を制御する一方で、ヘテロポリアニオンは
、酵素又は合成ポルフィリンとは異なり、酸化分解に高い耐性がある(Hill
等、J.Am.Chem.Soc.108:536−538、1986)。 以前、ポリオキソメタレートは、不均一及び均一条件下での酸化用触媒として
、生物試料用分析染色剤として、及びまだ開発中の他の用途に使用されてきた。
【0010】 (発明の開示) 本発明によれば、その一部として、改善されたポリオキソメタレートを用いた
リグノセルロース系材料の脱リグニン方法が提供される。この改善点には、この
リグノセルロース系材料をポリオキソメタレート溶液と接触させる前に、この材
料をアルカリ溶液又はアントラキノン(AQ)含有アルカリ溶液と接触させるこ
とが含まれる。アルカリ予備処理により、リグニン除去率を増加できるとともに
、セルロースの分解を減少させることができる。
【0011】 改善されたリグノセルロース系材料の選択的脱リグニン方法は、(a)リグノ
セルロース系材料と強アルカリ含有溶液とを、好適な温度且つ前記材料中のリグ
ニンを減少させるのに十分な時間接触させる工程と、(b)工程(a)の残留材
料を、一般式[VlMomnNboTap(TM)qrsx-で表されるポリオキ
ソメタレートと、ポリオキソメタレートが還元され且つリグノセルロース系材料
の脱リグニンが生じる条件下で処理する工程とを含む。
【0012】 好ましい実施態様によれば、アントラキノン(AQ)を、アルカリ予備処理工
程に使用されるアルカリ溶液に添加する。
【0013】 本発明によれば、遷移金属置換ポリオキソメタレートを、脱リグニン−漂白剤
として使用する。当該金属は、木材、木材パルプ及び他のリグノセルロース系繊
維及びパルプ内のリグニン、残留リグニン及び他の発色団内の官能基を酸化する
程度に十分に活性でなければならない。これらのポリオキソメタレートが効能を
もつので、有効な漂白剤が、種々のd電子含有及び他のレドックス活性金属イオ
ンをポリオキソメタレート構造に含有させることにより調製できるであろう。
【0014】 本発明に有用であるポリオキソメタレートについての一般式は、[VlMom n NboTap(TM)qrsx-(式中、lは0〜18であり、mは0〜40で
あり、nは0〜40であり、oは0〜10であり、pは0〜10であり、qは0
〜9であり、rは0〜6であり、TMはd電子含有遷移金属イオンであり、Xは
p又はdブロック(block)元素であるヘテロ原子であるが、但しl+m+n+
o+p≧4、l+m+q>0、sはx>0とする程度に十分に大きい)。
【0015】 好ましくは、木材パルプ又は繊維を、式[VlMomn(TM)opq]x-(式
中、TMは任意のd電子含有遷移金属イオンであり、Xはp又はdブロック元素
であるヘテロ原子であり、l+m+n+o=12、o≦4、p=3及びl+m+
o>0であるか、l+m+n+o=22、l+o=1〜4及びp=2である;又
はXはP5+、As5+又はS6+であり、且つl+m+n+o=18、p=2及びl
+m+o>0であるか、m+n=30、p=4及びo=4であり、qはx>0と
する程度に十分に大きい)で表されるポリオキソメタレートにさらす。より好ま
しくは、Xは、Zn2+、Co2+、B3+、Al3+、Si4+、Ge4+、P5+、As5+ 又はS6+である。さらに好ましくは、Xは、Al3+又はSi4+である。
【0016】 また、好ましくは、木材パルプを、式[VlMomn(TM)o5pNaqr] x- (式中、TMは任意のd電子含有遷移金属イオンであり、Cは構造の中心に位
置する二価又は三価の主基、遷移金属又はランタニドカチオンであり、l+m+
n+o=30、p+q=1及びl+m+o>0であり、rはx>0とする程度に
十分に大きい)で表されるポリオキソメタレートに暴露させる。
【0017】 他の好ましい形態のポリオキソメタレートには、式[Vnr]x-(式中、n>4
、r>12及びx=2r−5nである)、[VnMomo(MG)p(TM)qr] x- (式中、TMはいずれかの遷移金属イオンであり、MGは主基イオンであり、
1≦n≦8、n+m+o≦12及びp+q≦4である)、又は[VnMomo(M
G)pr]x-(式中、MGはP5+、As5+又はS6+であり、1≦n≦9、n+m
+o=18及びp=2である)で表されるものなどがある。
【0018】 米国特許第5,302,248号に記載されている一般式及び好ましい式では
、ヘテロ原子は、記号「MG」(但し、MGは、主基元素である)により表され
る。しかしながら、米国特許第5,695,606号で紹介された多数の有用な
化合物は、主基ではなくdブロック元素のイオンであるヘテロ原子を含有してい
る。米国特許第5,695,606号だけでなく本発明においては、記号「X」
は、p(主基)又はdブロック元素でよいヘテロ原子を表すのに使用される。
【0019】 好ましくは、還元されたポリオキソメタレートを、空気、酸素、過酸化水素及
び他の有機又は無機過酸化物(遊離酸型又は塩型)又はオゾンからなる群から選
択される酸化剤で再酸化する。
【0020】 必要に応じて、本方法では、工程(b)の後に、リグニンフラグメントを塩基
による抽出により除去する抽出工程をさらに含む。
【0021】 本発明の目的は、ポリオキソメタレートを用いて硬材又は軟材からパルプ又は
木材繊維を含むリグノセルロース系材料を脱リグニンする改良方法を提供するこ
とにある。
【0022】 本発明の利点は、公知のポリオキソメタレート脱リグニン法を改良してアルカ
リ又はソーダ−AQ予備処理工程を含ませることにより、リグニン除去率、残留
物収量又は粘度から評価したときのポリオキソメタレートによる脱リグニン率が
高まることである。
【0023】 本発明のさらなる利点は、アルカリ又はソーダ−AQ工程を付加させる改良に
より、ポリオキソメタレートにより脱リグニンを達成するのに必要とする温度及
び時間が減少できることである。
【0024】 本発明のさらなる目的は、ポリオキソメタレートを用いて木材繊維又は他のリ
グノセルロース系繊維を脱リグニンすることにある。
【0025】 本発明のさらなる目的は、還元されたものの再酸化により再生できる酸化剤を
、パルプの漂白に用いることである。
【0026】 本発明の特徴は、好適なポリオキソメタレートを、空気、酸素、過酸化水素及
び他の有機若しくは無機過酸化物(遊離酸型又は塩型)又はオゾンからなる群か
ら選択される酸化剤で再酸化できることである。これらの酸化剤は、塩素化合物
よりも環境に優しい。
【0027】 本発明の別の特徴は、ポリオキソメタレート化合物をくり返し脱リグニン又は
漂白シーケンスにおいて酸化剤として使用できることである。
【0028】 本発明の他の特徴、目的及び利点は、明細書、請求の範囲及び図面を吟味する
ことにより明らかになるであろう。
【0029】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明は、リグノセルロース系材料を選択的に脱リグニンするための改良方法
に関する。ポリオキソメタレートを使用して木材繊維パルプを漂白できることは
以前から知られていた。改良した方法には、リグノセルロース系材料を強アルカ
リ溶液又は強アルカリ+アントラキノンの溶液で予備処理してこの材料を部分的
に脱リグニンすることが含まれる。部分脱リグニン工程に続いて、残存リグニン
の少なくとも一部分を、ポリオキソメタレート溶液で処理することにより酸化す
る。必要に応じて、酸化リグニンフラグメントを好適な薬剤で抽出できる。
【0030】 本発明の方法によれば、 (a)リグノセルロース系材料と強アルカリ含有溶液とを、好適な温度且つ前
記材料中のリグニン濃度を減少させるのに十分な時間混合することと、 (b)工程(a)の残留材料と、式[VlMomnNboTap(TM)qrsx-(式中、lは0〜18であり、mは0〜40であり、nは0〜40であり、
oは0〜10であり、pは0〜10であり、qは0〜9であり、rは0〜6であ
り、TMはd電子含有遷移金属イオンであり、Xはp又はdブロック元素である
ヘテロ原子である。但しl+m+n+o+p≧4、l+m+q>0、sはx>0
とする程度に十分に大きい)で表される少なくとも一種のポリオキソメタレート
の溶液(ポリオキソメタレートの少なくとも一部分が還元され且つ前記アルカリ
処理工程を欠く以外は同じである方法による脱リグニン率と比較して工程(a)
のアルカリ処理材料の脱リグニン率を高めるのに好適な条件下で形成する)とを
接触させることにより、 リグノセルロース系材料を脱リグニンする。
【0031】 概要 被脱リグニンリグノセルロース系材料を、最初にアルカリ又はソーダ−AQ予
備処理工程の前に、比較的小さな片に細切するかあるいは分割できる。
【0032】 リグノセルロース系材料を、パルプ化できる。例えば、木材パルプ(クラフト
及び非クラフトパルプの両方を含む)は、従来からある任意の方法により製造で
きる。好適なパルプ製造方法が、「Pulp and Paper Manuf
acture」、第2版、第I巻、The Pulping of Wood、
R.G.Macdonald及びJ.N.Franklin編、McGraw−
Hill Book社、ニューヨーク、1969に記載されている。
【0033】 木材パルプを、一般的に軟材パルプ(例えば、マツパルプ)及び硬材パルプ(
例えば、アスペンパルプ)に分割する。軟材パルプは、リグニンが硬材よりも軟
材に豊富であるので、脱リグニンするのが最も困難である。主にフェニル環一個
当たりの平均メトキシ基数がより少ないことによる構造的差異により、軟材リグ
ニンが酸化分解をより受けにくい。以下の実施例に記載されているように、本発
明は、硬材及び軟材の両方の脱リグニンに好適である。
【0034】 本発明に好適な別の種類のパルプは、サトウキビ、ケナフ、エスパルト草及び
わらだけでなく、靭皮繊維製造植物等の非木質植物由来のものである。このよう
な植物のリグノセルロース系成分は、多くの場合木材よりも要求される条件の厳
しくないが、木材に適用するのと同じ方法でのパルプ化が通常可能である。得ら
れるパルプは、通常クラフト法による軟材由来のパルプよりも脱リグニン又は漂
白しやすい。したがって、本発明はいずれのリグノセルロース系材料を用いて実
施してもよいであろう。
【0035】 アルカリ又はアルカリ/アントラキノンによる予備処理 以下の実施例で詳細に説明されているように、木材を好適なポリオキソメタレ
ート、例えば、Na5[SiVW1140]にさらす前に、硬材又は軟材ミルド木
材又はチップをソーダ(NaOH)又はソーダ−アントラキノンを用いて好適な
温度で好適な時間「蒸解(クッキング(cooking))」することにより、脱リグ
ニンが高まることが判明した。
【0036】 ここで使用される「脱リグニンが高まる」とは、以下のうちの少なくとも一つ
が生じることを意味する:残留リグニン(%)が減少する;脱リグニン効率(リ
グニン除去量(g)/POM減少モル)が増加する;残留物収量(%)が増加す
る;又は最終粘度(mPa・s)が増加する。
【0037】 アルカリ又はアルカリ+AQによる予備処理により、予備蒸解にさらされてい
ない材料(未蒸解材料)に生じるセルロース分解よりもセルロース分解度が減少
する(より高い残留粘度値を示す)。総残留物収量は場合によってはわずかに減
少するけれども、この方法では、予備蒸解を用いたときに粘度がより高い残留物
が生成した。アルカリ+AQによる予備処理は、アルカリ単独による予備処理に
勝る利点がある。例えば、部分脱リグニンするのに必要とする予備処理時間及び
温度は、AQを予備処理溶液に含有させると減少できる。
【0038】 本発明の方法は、リグノセルロース系材料からリグニンを除去することが望ま
しい多種多様な用途に使用するのに好適である。したがって、本発明は、紙、再
生セルロース製品製造用セルロース系パルプの製造法、リサイクルセルロース系
繊維の性質を高める方法、並びに脱リグニン動物飼料及び他の製品の製造方法を
含むが、これらには限定されない。
【0039】 本発明の方法は、水酸化ナトリウム溶液又は水酸化カリウム溶液等の強アルカ
リ溶液(これらには限定されない)により脱リグニンを行うリグノセルロース系
材料の予備処理に依存する。本発明を実施するのに好適なアルカリ塩溶液の他の
例としては、炭酸塩又はホウ酸塩、水酸化リチウム及びいずれか他の強アルカリ
の溶液などがある。
【0040】 アルカリを、リグノセルロースの部分脱リグニンを生じさせるのに効果的な量
でリグノセルロース系材料に添加する。部分脱リグニンに必要とするアルカリの
量は、多種多様な因子、例えば、被脱リグニン材料の種類、温度だけでなく、蒸
解工程の長さ及び具体的なアルカリの種類にも依存する。本発明の教示事項を用
いて、当業者はリグニンを減少させるのに必要とするアルカリの濃度を容易に決
定できると思われる。
【0041】 以下の実施例において、水酸化ナトリウムを、蒸解において、木材重量の約3
0倍を超える量の水溶液中に20%濃度(NaOH/木材重量)で存在させた。
匹敵する規定度のNaOH溶液をこれよりも大きな容積又は小さな容積で使用し
ても同等に効果的であると思われる。NaOHと木材の相対割合(%)がかなり
変化しても、本発明の実施に影響するとは思われない。NaOH溶液以外のアル
カリ溶液も本発明の実施に有用であると思われる。
【0042】 アントラキノンを、アスペン材の場合の約0.5%(木材重量基準)と白色ト
ウヒ材の場合の0.06%(木材重量基準)との間の相対百分率で添加した。蒸
解における相対アントラキノン量は、アントラキノンを欠く以外は同様である方
法に対して脱リグニン率を高めるのに十分な量でアントラキノンが存在する限り
は、重要ではないと思われる。
【0043】 約125℃〜171℃の温度で蒸解工程を行った。この蒸解は、約80℃〜約
300℃の範囲の温度で実施できると思われる。蒸解工程の長さは、用いる温度
及びAQの有無によって異なる。
【0044】 本発明の次の工程では、パルプをポリオキソメタレートにさらす。塩素及び二
酸化塩素が現在使用されているが、本発明に好適なポリオキソメタレートは、化
学量論的酸化剤として適用できる。リグノセルロース系材料の脱リグニンに使用
するのに好適な種々のグループのポリオキソメタレートが、米国特許第5,30
2,248号及び第5,695,606号に詳細に検討されている。本発明の方
法は、いずれかの好適なポリオキソメタレートを用いて実施できると思われる。
【0045】 リグノセルロース系材料を酸化するのに有用であることが判明したか、有用で
あると思われるポリオキソメタレートの一般的な特徴(米国特許第5,302,
248号及び第5,695,606号)は、+5d0電子配置のバナジウムイオ
ンの存在、+6d0電子配置のモリブデンイオンの存在、又は可逆酸化でき且つ
その酸化状態の一つにおいてリグニンを酸化分解できる程度に十分に活性である
d電子含有遷移金属イオンの存在にある。酸素、過酸化物又はオゾン等の塩素を
含有しない酸化剤との組み合わせにおいて、この種の複合体が、リグニン内の官
能基を酸化して脱リグニン及び漂白が生じる。
【0046】 脱リグニンは、d電子含有遷移金属イオンによるか、バナジウム(+5)イオ
ン又はモリブデン(+6)イオンにより直接リグニンを酸化する(遷移金属イオ
ン、バナジウムイオン又はモリブデンイオンは逆に還元される)のを経て生じる
と思われる。続いての工程において、還元したポリオキソメタレート漂白剤を、
塩素を含有しない酸化剤との反応により活性形態に再生する。別法として、ポリ
オキソメタレート複合体を、塩素を含有しない酸化剤の存在下でパルプと反応さ
せることができる。どちらの場合でも、d電子含有遷移金属イオン、バナジウム
(+5)イオン又はモリブデン(+6)イオンがポリオキソメタレート構造に存
在することが必須である。米国特許第5,695,606号の式1〜8により定
義されている構造を有するポリオキソメタレートは全て、これら全てがd−電子
含有遷移金属イオン、バナジウム(+5)イオン又はモリブデン(+6)イオン
を有するので、塩素を含有しない酸化剤での漂白に使用できると考えられるもの
である。
【0047】 本発明のポリオキソメタレートは、典型的には酸型、塩型又は酸−塩型である
。塩形成に好適なカチオンは、プロトン(H+)により部分的(酸−塩型)又は
完全(酸型)置換できるLi+、Na+、K+、Cs+、NH4 +及び(CH34+
である。これらのカチオンは、好適な選択であるが、利用でき且つ経済的である
他のものもある。
【0048】 ポリオキソメタレートの魅力のある特徴は、これらが可逆性酸化剤であり、し
たがって、使用されるポリオキソメタレート溶液が塩素を含有しない酸化剤で処
理することにより再生される閉ループ漂白系における介在要素としての役割を果
たすことができることにある。
【0049】 本発明の別の実施態様によれば、塩素を含有しない酸化剤によりポリオキソメ
タレートを再生するさらなる工程を設ける。第一工程(式1)において、水と、
パルプと、完全に酸化されたポリオキソメタレート(Pox)との混合物を加熱す
る。反応中、パルプ内のリグニン系材料が酸化されるにつれて、ポリオキソメタ
レートが還元される。還元されたポリオキソメタレート(Pred)は、再使用さ
れる前に再酸化されなければならない。これは、塩素を含有しない酸化剤、例え
ば、空気、酸素、過酸化水素及び他の有機又は無機過酸化物(遊離酸型又は塩型
)、又はオゾンによりポリオキソメタレート溶液を処理することによりなされる
(式2)。別法として、再酸化(式2)を、還元(式1)と同時に実施して、2
つの別個の工程を必要性をなくすることができる。 Pulp+Pox→漂白パルプ+Pred (1) Pred+O2+4H+→Pox+2H2O (2)
【0050】 以下の実施例に記載されているように、ポリオキソメタレート水溶液(好まし
くは0.001〜0.6M)を調製し、pHを1.5以上に調整する。ポリオキ
ソメタレートは、米国特許第5,302,248号又は第5,695,606号
に準じてか、他の標準的な方法により調製できる。有機緩衝液又は無機緩衝液を
添加して、脱リグニン反応中、pHを所望の範囲内に維持できる。ポリオキソメ
タレート溶液にパルプを添加して約1〜12%の好ましいコンシステンシー(co
nsistency)とするが、最大20%のコンシステンシーが有用である。混合物を
、密封容器中、酸素又は他の酸化剤の存在下又は不存在下で加熱する。ポリオキ
ソメタレート処理の温度及び時間は、他の変数、例えば、パルプの性質、ポリオ
キソメタレート溶液のpH並びにポリオキソメタレートの性質及び濃度によって
決まる。
【0051】 (実施例) 以下の実施例は、説明の目的のみで記載されるものであり、本発明を限定しな
い。
【0052】 実施例1:ポリオキソメタレートの調製 まず上記した方法(P.J.Domaille、J.Amer.Chem.S
ocl、106、7677(1984))に準じてK5SiVW1140を合成し
、それをプロライト(Purolite)イオン交換樹脂(C100E)を用い
てナトリウム塩に転化することにより、Na5SiVW1140を調製した。容量
2リットルの316ステンレス・スティール・パー(stainless steel Parr)反
応器において、表9に示した原料の所定量と水1100mLとを混合することに
より、他の化合物を調製した。反応器を、O2で1480kPaに加圧し、0.
5時間かけて210℃に加熱し、この温度で3時間維持した(但し、Na6Al
VW1140については、この温度で13時間維持した)。溶液を、必要に応じて
濾過し、濃縮して原液として使用した。密度(p(g/cm3))を測定し、適当
な密度係数(表9のkp)を式3に適用することにより溶液濃度([POM](モ
ル/L))を求めた。 [POM]=(p−1)kp
【0053】 実施例2:Na5[SiVW1140]によるアスペン材の脱リグニンアスペン材のソーダ又はソーダ−アントラキノンによる予備蒸解 40メッシュスクリーンを通したミルドクォーキングアスペン(milled quaki
ng aspen)木材(Populus tremuloides Michx.)を
、表1に示した条件を用いて、ソーダ蒸解及びソーダ−アントラキノン蒸解に附
した。得られた残留物収量%及び残留リグニン%を、表1にあわせて示す。
【0054】アスペン材のカリウムポリオキソメタレートによる脱リグニン 未処理ミルドアスペン材及び蒸解残留物を、ポリオキソメタレートアニオン(
試験3及び試験4)と関連したカチオンとしてカリウムを用いて表2に示した条
件下ポリオキソメタレートにより脱リグニンした。ポリオキソメタレートによる
脱リグニンについては、米国特許第5,695,606号に詳細に説明されてい
る。
【0055】 表2に示した試験3と試験4との比較から、未処理木材よりも脱リグニンに必
要とする反応温度が低く且つ反応時間が短いことから明らかなように、ソーダ蒸
解残留物が未処理木材よりもはるかに容易に脱リグニンされることが分かる。さ
らに、ソーダ蒸解残留物を原料として使用するとき、得られる残留物は、未処理
木材を原料として使用したときに得られる残留物よりも低いリグニン含量で高い
粘度(セルロース分解がより少ないことを示す)を有する(表2、試験3及び4
)。しかしながら、ソーダ蒸解残留物から得られる総収量は、未処理木材から得
られるよりも少ない(55%対59%)。
【0056】ナトリウムをカチオンとして用いた蒸解又は未処理アスペン材のポリオキソメタ
レートによる脱リグニン 未処理ミルドアスペン材と蒸解残留物とを、カチオンとしてナトリウムを用い
て表2に示す条件下でポリオキソメタレートによる脱リグニンに附した(試験3
6、7及び9)。試験36、7及び9で得られた結果(表2)の比較から、蒸解
残留物が、未蒸解木材よりもはるかに容易に脱リグニンされ、より低いリグニン
含量ではるかに高い粘度を示すことが明らかである。ソーダ−AQ残留物は、ソ
ーダ残留物よりもはるかに容易に脱リグニンされ、しかもより低いリグニン含量
で、わずかに高い総収量(56対55)と高い粘度(57対54)を示す。ソー
ダ−AQ予備処理は、ソーダ単独での予備処理よりもよい予備処理であると思わ
れる。
【0057】 試験4及び試験7とを比較することにより、カリウムをカチオンとして使用し
たとき、ナトリウムをカチオンとして使用したときよりもわずかに良好な結果が
得られることが分かる。カリウムポリオキソメタレート脱リグニンの場合、残留
リグニン含量は、同じ総収量及び粘度でより低くなる。
【0058】 実施例3:Na[SiVW1140]を用いたトウヒ材の脱リグニン白色トウヒ材のソーダ又はソーダ−アントラキノンによる予備蒸解 40メッシュスクリーンを通したミルド白色トウヒ材(Picea glau
ca)を、表3に示した条件を用いて、ソーダ蒸解及びソーダ−アントラキノン
蒸解に附した。得られた結果を、表3にあわせて示す。
【0059】 ナトリウムを用いた蒸解又は未処理トウヒ材のポリオキソメタレート脱リグニ
未処理ミルドトウヒ材と蒸解残留物とを、表4に示す条件下でポリオキソメタ
レートにより脱リグニンした。試験37、13及び11で得られた結果の比較か
ら、蒸解残留物が、未処理木材よりもはるかに容易に脱リグニンされることが明
らかである(蒸解残留物では、必要とする反応温度がより低い)。ソーダ蒸解残
留物の最終粘度は、リグニン含量が未処理木材の半分であるにもかかわらず、未
処理木材よりもほんのわずかに低い。脱リグニン蒸解残留物のリグニン含量が脱
リグニン未処理木材に等しい場合には、蒸解残留物の粘度が脱リグニン木材より
もはるかに高い結果となる。アスペン材を用いて得られた結果(実施例2)と同
様に、ソーダ−AQ予備蒸解により、ソーダ蒸解で得られた結果よりも良好であ
った。ソーダ−AQで得られた収量及び最終粘度の両方とも、ソーダのみを用い
て得られた収量及び最終粘度よりもはるかに高かった。残留物リグニン含量を等
しくすれば、ソーダ−AQ総収量は未蒸解木材のそれに近づくであろう。
【0060】 実施例4:5種の異なるポリオキソメタレートを用いたテーダマツソーダAQ
パルプの脱リグニン テーダマツを、0.15〜1%アントラキノン及び16〜20%NaOHを用い
て、160〜171℃で約55分〜2.5時間、表5及び表6に記載の条件に準
じてパルプ化した。パルプ化した木材を、表5〜8に示した5種のポリオキソメ
タレートのうちの一つを用いて、表に記載のようにして処理した。これらの脱リ
グニン法から、アルカリ抽出工程を省略した。
【0061】 表5〜8にまとめた実験結果から、リグノセルロース系材料のソーダ−AQ予
備処理及び続いてのポリオキソメタレートによる処理は、一般的に脱リグニンが
困難であるパルプ材の重要な源であるテーダマツの脱リグニンに有効であること
が分かる。データから、さらに、本発明の方法が、Na5[SiVW1140]、N
6[SiV21040]、Na6[AlVW1140]、Na5[SiVMo2940]又
はNa5(+1.9)[SiV(0.9)MoW10(+0.1)40]を含む種々のポリオキソメタレ
ートに適用できることが明らかである。
【0062】 本明細書に引用される全ての刊行物は、引用することにより本明細書に組み込
まれたものとする。
【0063】 本発明は、例示した実施態様には限定されず、請求の範囲内である全ての修正
及び変更を含む。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】
【表5】
【0069】
【表6】
【0070】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 スプリンガー・エドワード・エル. アメリカ合衆国 ウイスコンシン州 53711、マディソン、バーチ・アベニュー 3811 (72)発明者 アタラ・ラジャイ・エイチ. アメリカ合衆国 ウイスコンシン州 53593、ヴェローナ、オックス・トレイ ル・ウェイ 7814 (72)発明者 ウェインストック・イラ・エー アメリカ合衆国 ジョージア州 30329、 アトランタ、ブリアルヴィスタ・ウェイ 144 Fターム(参考) 4L055 AA02 AA03 AA05 AA06 AA07 AB04 AB10 AB11 AB12 AB16 AB19 AB20 AC07 EA20 EA29 FA02 FA03 FA04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リグノセルロース系材料の脱リグニン方法であって、 (a)リグノセルロース系材料と強アルカリ含有溶液とを、好適な温度且つ前
    記材料中のリグニン濃度を減少させるのに十分な時間混合する工程と、 (b)工程(a)で得られたアルカリ処理リグノセルロース系材料を、式[V l MomnNboTap(TM)qrsx-(式中、lは0〜18であり、mは0
    〜40であり、nは0〜40であり、oは0〜10であり、pは0〜10であり
    、qは0〜9であり、rは0〜6であり、TMはd電子含有遷移金属イオンであ
    り、Xはp又はdブロック元素であるヘテロ原子であるが、但しl+m+n+o
    +p≧4、l+m+q>0、sはx>0とする程度に十分に大きい)で表される
    少なくとも一種のポリオキソメタレートの溶液(ポリオキソメタレートの少なく
    とも一部分が還元され且つ前記アルカリ処理工程を欠く以外は同じである方法に
    よる脱リグニン率と比較して工程(a)のアルカリ処理材料の脱リグニン率を高
    くするのに好適な条件下で形成される)と接触させる工程とを含む方法。
  2. 【請求項2】前記工程(a)の溶液が、アントラキノンを欠く以外は同じで
    ある脱リグニン方法と比較して脱リグニン率を高くするのに効果的な量のアント
    ラキノンをさらに含む、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】前記工程(a)のアルカリが、NaOHである、請求の範囲第
    1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記リグノセルロース系材料が、硬材又は軟材である、請求の
    範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記リグノセルロース系材料が、非木質植物である、請求の範
    囲第1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記リグノセルロース系材料が、サトウキビ、バガス(begass
    e)、ケナフ、エスパルト草又はわらである、請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記ポリオキソメタレートヘテロ原子が、Si(IV)又はA
    l(III)を含むものである、請求の範囲第1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記工程(a)のアントラキノンが、木材重量に対して少なく
    とも約0.03%の濃度で存在する、請求の範囲第2項に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記ポリオキソメタレートが、Na5[SiVW1140]、Na6 [SiV21040]、Na6[AlVW1140]、Na5[SiVMo2940]又は
    Na5(+1.9)[SiV1(-0.1)MoW10(+0.1)40]である、請求の範囲第1項に記
    載の方法。
  10. 【請求項10】前記工程(b)の材料をアルカリ溶液で抽出することにより
    、前記工程(b)のポリオキソメタレート処理材料に存在する酸化リグニンを除
    去する工程をさらに含む、請求の範囲第1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】前記還元ポリオキソメタレートを酸化剤で再酸化する工程を
    さらに含む、請求の範囲第1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記酸化剤が、空気、酸素、過酸化物又はオゾンである、請
    求の範囲第9項に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記リグノセルロース系材料を、アルカリ予備処理溶液とと
    もに、少なくとも約80℃の温度でインキュベーションする、請求の範囲第1項
    に記載の方法。
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