JP2002374017A - スピンバルブ型薄膜磁気素子及びこれを用いた薄膜磁気ヘッド - Google Patents
スピンバルブ型薄膜磁気素子及びこれを用いた薄膜磁気ヘッドInfo
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Abstract
態で、出力電圧の対称性を保持して、デジタル信号処理
のし易い出力電圧波形を得ることができるスンバルブ型
薄膜磁気素子及びこれを用いた薄膜磁気ヘッドを提供す
る。 【解決手段】 固定磁性層Pを、反強磁性層11側から
第1の固定磁性層12、非磁性層13、第2の固定磁性
層14が順次積層された3層構造として、第1、第2の
固定磁性層12、14が非磁性層13を介して磁気的に
結合したフェリ磁性状態を形成しており、第1の固定磁
性層12の比抵抗を、第2の固定磁性層14よりも高く
した。
Description
化の向きが回転するフリー磁性層と、磁化の向きが固定
された固定磁性層を有し、フリー磁性層の磁化の向きに
より電気抵抗が変化するスピンバルブ型薄膜磁気素子及
びこれを用いた薄膜磁気ヘッドに関する。
気素子は、下地層70と、反強磁性層71と、固定磁性
層P7と、非磁性導電層75と、フリー磁性層F7と、
保護層79が順次積層された積層体C7を有し、固定磁
性層P7は、Co、CoNi合金、CoFe合金、Co
FeNi合金等の強磁性材料からなり、反強磁性層71
との界面に発生する交換異方性磁界によって磁化の向き
が固定されている。
81と、ハードバイアス層81上に形成された電極層8
0が設けられている。電極層80からは、積層体C7に
センス電流が印加されて、センス電流の中心は、最も導
電性の高い非磁性導電層75の中心にほぼ一致してい
る。
すると、フリー磁性層F7の磁化の向きは、外部磁界
(H)の向きと平行に近くなるように回転する。そし
て、フリー磁性層F7の磁化の向きにより、センス電流
の伝導電子の平均自由行程が変化するGMR(Giant Ma
gnetoresistive)効果が生じ、電極層80間のGMR効
果による抵抗変化(ΔR)から電極層80間の出力電圧
(V)を生じ、外部磁界(H)の検出を行うことができ
る。
を、熱的により安定させるためには、固定磁性層P7
を、反強磁性層71側から、強磁性材料からなる第1の
固定磁性層、非磁性材料からなる非磁性層、強磁性材料
からなる第2の固定磁性層が順次積層された3層構造と
して、第1、第2の固定磁性層が、非磁性層を介して磁
気的に結合した人工的なフェリ磁性状態とすることが提
案されている。
P7では、全体の膜厚が増加して電気抵抗が低下するの
で、センス電流の中心が非磁性導電層75の中心から固
定層P7側にズレる傾向があった。センス電流中心が固
定層P7側にズレると、フリー磁性層F7からセンス電
流中心が遠ざかり、フリー磁性層F7には、センス電流
磁界により生じる磁界(センス電流磁界)の影響がより
大きく及ぶことになる。
図10に示すように、外部磁界(H)が−zの向き(セ
ンス電流磁界の向き)に印加されたとき、電気抵抗
(R)は、外部磁界(H)の大きさの増加に従って線形
的に減少し、外部磁界(H)が一定値(Hs2)以上に
なると、電気抵抗(R)は一定の値(R4)となる。ま
た、外部磁界(H)が+zの向き(センス電流磁界の向
きに反平行)に印加されたとき、電気抵抗(R)は、外
部磁界(H)の大きさの増加に従って線形的に増加し、
外部磁界(H)が一定値(Hs1)以上になると、電気
抵抗(R)は、一定の値(R3)となる。
外部磁界の一定値(Hs2)は、センス電流磁界の影響
によって、センス電流磁界の向きに反平行な外部磁界の
一定値(Hs1)よりも小さく、センス電流磁界の向き
に平行な外部磁界の一定値(Hs2)に対応する電気抵
抗(R4)は、外部磁界がないとき(H=0)の電気抵
抗(R0)からの変化が、センス電流磁界の向きに反平
行な外部磁界の一定値(Hs1)に対応する電気抵抗
(R3)よりも小さい。
界(H)が、それぞれ−zの向き(センス電流磁界の向
き)と+zの向き(センス電流磁界の向きに反平行)に
印加されたとき、電気抵抗(R)は、+zの向き(セン
ス電流磁界の向きに反平行)に印加された外部磁界
(H)に対して、より大きく変化する。
(R)の関係では、出力電圧波形に非対称性(Asymmetr
y−Plus)を生じて、デジタル信号処理上好ましくな
い。また、センス電流磁界が+zの向きである場合に
も、外部磁界(H)と電気抵抗(R)の関係は、図11
に示すようになり、出力電圧波形に非対称性(Asymmetr
y−Minus)を生じる。このような非対称の出力電圧波形
では、デジタル信号処理がし難い問題があった。本発明
は、固定磁性層の磁化状態を熱的に安定させた状態で、
出力電圧の対称性を保持して、デジタル信号処理のし易
い出力電圧波形を得ることができるスピンバルブ型薄膜
磁気素子及びこれを用いた薄膜磁気ヘッドを提供するこ
とを目的とする。
薄膜磁気素子は、反強磁性層と、該反強磁性層に接触し
て積層された固定磁性層と、該固定磁性層と非磁性導電
層を介して対向するフリー磁性層とを有する積層体と、
該積層体の両側に設けられた一対の電極層とを有し、前
記固定磁性層は、強磁性材料からなる第1の固定磁性層
が前記反強磁性層と接触して、前記第1の固定磁性層、
非磁性材料からなる非磁性層、強磁性材料からなる第2
の固定磁性層が順次積層して形成され、前記第1の固定
磁性層は、前記第2の固定磁性層よりも比抵抗が高く、
前記固定磁性層の磁化状態は、前記反強磁性層との磁気
的結合により磁化の向きが揃えられると共に固定され
て、前記第1、第2の固定磁性層が、前記非磁性層を挟
んで、人工的なフェリ磁性状態を形成している。このよ
うなスピンバルブ型薄膜磁気素子では、フェリ磁性状態
である固定磁性層の磁化状態が熱的に安定しており、且
つ、比抵抗の高い第1の固定磁性層には、センス電流が
分流し難いので、センス電流中心は、第1の固定磁性層
側にズレることがない。よって、センス電流中心は、非
磁性導電層の中心にほぼ一致して、フリー磁性層には、
センス電流により生じる磁界の影響が比較的少なく、G
MR効果による抵抗変化の大きさは、外部磁界の向きが
フリー磁性層におけるセンス電流磁界の向きと平行であ
るときと反平行であるときで、ほぼ等しくなり、電極層
間の出力電圧が対称になり、出力電圧波形のデジタル信
号処理がし易くなる。
流し難いので、センス電流は、GMR効果に寄与するフ
リー磁性層、非磁性導電層、第2の固定磁性層により多
く流れて、GMR効果による抵抗変化率が向上するの
で、GMR効果による電極間の抵抗変化率が向上して信
頼性の高い外部磁界の検出を行うことができる。
前記第1の固定磁性層が、Co系アモルファス合金であ
り、前記第2の固定磁性層が、結晶質のCo、或いはC
o系合金からなる。このようなスピンバルブ型薄膜磁気
素子では、第1の固定磁性層と第2の固定磁性層が、両
方ともCo系材料であるから、磁気的に結合し易く、固
定磁性層をより安定したフェリ磁性状態とすることがで
き、また、第1の固定磁性層をアモルファス状態とした
ので、比抵抗を高くすることができる。
反強磁性層と、該反強磁性層に接触して積層された固定
磁性層と、該固定磁性層と非磁性導電層を介して対向す
るフリー磁性層とを有する積層体と、該積層体の両側に
設けられた一対の電極層とを有し、前記固定磁性層は、
強磁性材料からなる第1の固定磁性層が前記反強磁性層
と接触して、前記第1の固定磁性層、非磁性材料からな
る非磁性層、強磁性材料からなる第2の固定磁性層が順
次積層して形成され、前記第1の固定磁性層は、前記第
2の固定磁性層よりも比抵抗が高い第1層と、前記第2
の固定磁性層と同じ材料からなる第2層とを備えて、前
記第1層が前記反強磁性層に接触して形成されると共
に、前記第2層が前記非磁性層に接触して形成されて、
前記第1の固定磁性層の磁化状態は、前記反強磁性層と
の磁気的結合により磁化の向きが揃えられると共に固定
されて、前記第1、第2の固定磁性層が、前記非磁性層
を挟んで反平行に結合し、人工的なフェリ磁性状態を形
成している。このようなスピンバルブ型薄膜磁気素子で
は、第1の固定磁性層の非磁性層との界面である第2層
が第2の固定磁性層と同じ材料であるので、第1の固定
磁性層と第2の固定磁性層は、磁気的に反平行状態に結
合しやすく、人工的なフェリ磁性状態である固定磁性層
の磁化状態は熱的に安定しており、且つ、第1の固定磁
性層が比抵抗の高い第1層を有するので、第1の固定磁
性層には、センス電流が分流し難く、センス電流中心
は、第1の固定磁性層側にズレることなく、非磁性導電
層のほぼ中心に一致する。よって、フリー磁性層には、
センス電流により生じる磁界の影響が比較的少なく、G
MR効果による抵抗変化の大きさは、外部磁界の向きが
フリー磁性層におけるセンス電流磁界の向きと平行であ
るときと反平行であるときで、ほぼ等しくなり、電極層
間の出力電圧は対称になるので、出力電圧波形のデジタ
ル信号処理がし易くなる。
流し難いことにより、GMR効果に寄与するフリー磁性
層、非磁性導電層、第2の固定磁性層へのセンス電流を
確保できるので、GMR効果による抵抗変化率が向上し
て、信頼性の高い外部磁界の検出を行うことができる。
前記第1の固定磁性層の前記第1層が、Co系アモルフ
ァス合金であり、前記第1の固定磁性層の前記第2層と
前記第2の固定磁性層が、結晶質のCo、或いはCo系
合金である。このようなスピンバルブ型薄膜磁気素子で
は、第1の固定磁性層の第2層と第2の固定磁性層が、
両方ともCo系材料であるから、固定磁性層をより安定
した人工的なフェリ磁性状態とすることができ、また、
第1の固定磁性層の第1層はアモルファス状態なので、
比抵抗を高くすることができる。
前記Co系アモルファス合金の比抵抗が100μΩ・c
m以上である。このようなスピンバルブ型薄膜磁気素子
では、センス電流の第1の固定磁性層への分流を確実に
抑えることができる。
前記Co系アモルファス合金が、Co−Zr、Co−H
f、Co−Ti、Co−Nb、Co−Ta、Co−T−
Z、Co−T−Z−Bのいずれかで、Tは、Nb、M
o、W、Ta、Zは、Zr、Hf、Tiから選ばれる1
種または2種以上の元素であり、前記Co系合金は、C
oNi合金、CoFe合金、CoFeNi合金のいずれ
かである。このようなスピンバルブ型薄膜磁気素子で
は、第1、第2の固定磁性層の反平行な磁気的結合が強
いので、固定磁性層の磁化状態をより安定して形成する
ことができる。
前記Co系アモルファス合金が、Coを70原子%以上
含有しており、前記Co系合金が、Coを50原子%以
上含有している。このようなスピンバルブ型薄膜磁気素
子では、第1、第2の固定磁性層の反平行な磁気的結合
が強いので、固定磁性層の磁化状態をより安定して形成
することができる。
前記非磁性層が、Ru、Rh、Ir、Cr、Re、Cu
のいずれかである。このようなスピンバルブ型薄膜磁気
素子では、前記非磁性層を介した第1、第2の固定磁性
層の反平行な磁気的結合が強いので、固定磁性層の磁化
状態をより安定して形成することができる。
前記積層体に、一対の前記電極層からセンス電流が印加
されており、該センス電流により生じる磁界の向きは、
前記第1の固定磁性層の位置で、前記第1の固定磁性層
の磁化の向きに一致している。このようなスピンバルブ
型薄膜磁気素子では、センス電流により生じる磁界によ
り、固定磁性層の磁化状態をより安定させることができ
る。
前記反強磁性層が、元素XとMnを含有する合金からな
り、元素Xは、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru、Osの
うちいずれか1種または2種以上の元素であることを特
徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のスピンバル
ブ型薄膜素子。このようなスピンバルブ型薄膜磁気素子
では、反強磁性層と固定磁性層の磁気的な結合(交換異
方性磁界)が大きく、且つ、耐食性に優れ、ブロッキン
グ温度が高いので、外部磁界や環境温度の上昇によって
も、固定磁性層の磁化方向が変動することがなく、信頼
性の高いスピンバルブ型薄膜磁気素子とすることができ
る。
前記反強磁性層と固定磁性層の界面構造は、結晶学的な
非整合状態である。このようなスピンバルブ型薄膜磁気
素子では、反強磁性層と固定磁性層の磁気的な結合(交
換異方性磁界)がさらに大きくなり、固定磁性層の磁化
が変動することなく、信頼性をさらに高めたスピンバル
ブ型薄膜磁気素子とすることができる。
前記反強磁性層が、X−Mn−X’合金からなり、X
は、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru、Osのうちいずれ
か1種または2種以上の元素であり、X’は、Ne、A
r、Kr、Xe、Be、B、C、Fe、Co、Ni、C
u、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、Mo、Ag、C
d、Sn、Hf、Ta、W、Re、Au、Pb、及び希
土類のうち1種または2種以上の元素であり、X−Mn
空間格子の隙間に元素X’が侵入しているか、X−Mn
結晶格子の一部が元素X’に置換されている。このよう
なスピンバルブ型薄膜磁気素子では、反強磁性層と固定
磁性層の界面構造を、確実に非整合状態とすることがで
きる。
前記反強磁性層の比抵抗が200μΩ・cm以上であ
り、且つ、前記反強磁性層の膜厚が8乃至15nmであ
る。このようなスピンバルブ型薄膜磁気素子では、セン
ス電流の反強磁性層への分流も抑えることができる。
前記反強磁性層が、絶縁層上に直接形成されている。こ
のようなスピンバルブ型薄膜磁気素子では、反強磁性層
と絶縁層の間に導電性の層がないので、センス電流が反
強磁性層より更に外側の層に分流することがない。
に記載のスピンバルブ型磁気素子が、軟磁性材料からな
る一対のシールド層間に設けられている。このような薄
膜磁気ヘッドでは、シールド層間以外の磁界がシールド
層に吸収されて、スピンバルブ型薄膜磁気素子は、シー
ルド層間に現れた媒体からの磁界のみを検知することが
できる。また、磁界の向きが媒体から薄膜磁気ヘッドに
向かう向きとその反対とで、スピンバルブ型薄膜磁気素
子の出力電圧は、磁界がないときの出力電圧に関して対
称になる。出力電圧波形が対称であればデジタル信号処
理しやすいので、読みとりエラーが発生することが少な
く、信頼性の高い薄膜磁気ヘッドとすることができる。
が形成されたスライダを示す説明図、図2は、本発明の
薄膜磁気ヘッドの一例の概略図、図3は、本発明の薄膜
磁気ヘッドの一例の要部断面図、図4は、本発明のスピ
ンバルブ型薄膜磁気素子の第1の実施の形態の説明図、
図5は、本発明のスピンバルブ型薄膜磁気素子の第2の
実施の形態の説明図、図6、図7は、GMR効果の説明
図、図8は、本発明のスピンバルブ型素子の電気抵抗の
外部磁界依存性を模式的に示すグラフである。
ンバルブ型薄膜磁気素子を示し、このスピンバルブ型薄
膜磁気素子は、アルミナやSiO2等からなる絶縁層4
上に、Ta等の導電材料からなる下地層22、反強磁性
層11、固定磁性層P、非磁性導電層15、フリー磁性
層F、保護層19が順次積層された積層体Cと、積層体
Cの両側に、ハードバイアス層21と、ハードバイアス
層21上に形成された電極層20とを備えている。
に生じる交換異方性磁界により、固定磁性層Pの磁化の
向きを固定する役割を果たしており、X−Mn合金(た
だし、Xは、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru、Osのう
ち1種または2種以上の元素)からなり、膜厚は8〜2
0nm程度、元素Xの組成は、37〜63原子%、より
好ましくは44〜57原子%である。
れており、また、固定磁性層Pとの界面に生じる交換異
方性磁界が強いので、固定磁性層Pの磁化の向きをより
確実に固定することができる。さらに、ブロッキング温
度が高く、高温まで交換異方性磁界が消失することがな
い。
は、特に耐食性に優れ、ブロッキング温度が380℃と
特に高く、交換異方性磁界が6.4×104(A/m)
を越える。反強磁性層11をPt−Mn合金としたとき
には、反強磁性層11と固定磁性層Pとの界面に熱拡散
層を形成する必要がある。
との界面の熱拡散層は、スピンバルブ型薄膜素子の製造
工程において、下地層22、反強磁性層11、固定磁性
層P、非磁性導電層15、フリー磁性層F、保護層19
をスパッタ成膜した後の、磁場中熱処理工程により形成
される。
合金(ただし、X’は、Ne、Ar、Kr、Xe、B
e、B、C、N、Mg、Al、Si、P、Ti、V、C
r、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Z
r、Nb、Mo、Ag、Cd、Sn、Hf、Ta、W、
Re、Au、Pd、及び希土類元素のうち1種または2
種以上の元素である)としてもよい。
た侵入型固溶体であり、あるいは、元素XとMnとで構
成される結晶格子の格子点の一部が、元素X’に置換さ
れた置換型固溶体であることが好ましい。これによっ
て、反強磁性層11の格子定数を大きくすることがで
き、反強磁性層11と固定磁性層Pとの界面において、
反強磁性層11と固定磁性層Pの原子配列が1対1に対
応しない原子配列(非整合状態)を形成することができ
る。
−X’として、反強磁性層11の大きな格子定数とする
手法等により、反強磁性層11と第1の固定磁性層14
との界面における原子配列を非整合状態とすれば、反強
磁性層11と固定磁性層Pの交換結合磁界を、さらに強
固なものとできる。
て形成された第1の固定磁性層12から順に、非磁性層
13、第2の固定磁性層14が積層された三層構造であ
る。
ァスの強磁性材料からなり、比抵抗が100μΩ・cm
以上である。第1の固定磁性層12は、Coの含有率が
70原子%以上であり、2元系のものとして、Co−Z
r、Co−Hf、Co−TiCo−Nb、Co−Ta、
3元系のものとして、Co−T−Z、4元系のものとし
て、Co−T−Z−B(ただし、Tは、Mo、W、N
b、Taのうち1種または2種以上の元素、Zは、Z
r、Hf、Tiのうち1種または2種以上の元素であ
る)等を用いることができる。このような第1の固定磁
性層12の膜厚は、1〜5nmであることが好ましい。
r、Re、Cu等の非磁性導電材料からなり、膜厚が
0.7〜1.0nmであることが好ましい。
o系の強磁性材料からなり、Coの含有率が50原子%
以上である。結晶質であるCo系の強磁性材料は、C
o、CoNi合金、CoFe合金、CoFeNi合金等
を用いることができる。このような第2の固定磁性層1
4の比抵抗は、15〜30μΩ・cm程度である。第2
の固定磁性層14の膜厚は、第1の固定磁性層12の膜
厚よりも厚く、3〜7nmであることが好ましい。第1
の固定磁性層12の膜厚の第2の固定磁性層14の膜厚
に対する比は、0.33〜0.95、より好ましくは、
0.53〜0.95である。
との界面に生じる交換磁気異方性磁界により、磁化の向
きが固定されている。第2の固定磁性層14は、第1の
固定磁性層12と非磁性層13を介して磁気的に結合し
ており、第2の固定磁性層14の磁化の向きは、第1の
固定磁性層12の磁化の向きと反平行に固定されてい
る。
2、14は、磁化の向きが互いに反平行であり、第2の
固定磁性層14の単位面積あたりの磁気モーメントが、
第1の固定磁性層12よりも大きい人工的なフェリ磁性
状態を形成している。図4中に示すように、第1の固定
磁性層12の磁化の向きを+z方向、第2の固定磁性層
14の磁化の向きを−z方向とする。
11との強い交換異方性磁界により固定されており、外
部磁界や高い環境温度によっても変動することがない。
さらに、固定磁性層Pが人工的なフェリ磁性状態である
から、固定磁性層Pの磁化状態は、熱的により安定し
て、磁化の向きが変動することがない。固定磁性層Pの
フェリ磁性状態は、第1、第2の固定磁性層12、14
が、両方ともCo系材料であり、第1の固定磁性層12
がCoを70原子%以上含有すると共に、第2の固定磁
性層14がCoを50原子%以上含有するので、安定し
たフェリ磁性状態を形成することができる。
がフェリ磁性状態を形成するとき、第2の固定磁性層1
4の膜厚は、第1の固定磁性層12の膜厚よりも薄くて
も良い。このとき、第1の固定磁性層12の膜厚は、3
〜7nmであることが好ましく、一方、第2の固定磁性
層14の膜厚は、第1の固定磁性層よりも薄く、1〜5
nmであることが好ましく、第1の固定磁性層12の膜
厚の第2の固定磁性層14の膜厚に対する比が1.05
〜3、より好ましくは、1.05〜1.8である。
強磁性層11と固定磁性層Pの界面に熱拡散層を形成す
る磁場中熱処理工程において、印加磁界の大きさ、方向
により決められる。
性層12は、印加磁界方向に磁化されて、磁化の向きが
反強磁性層11との交換異方性磁界により固定される。
このとき、第2の固定磁性層14は、非磁性層13を介
して第1の固定磁性層12と磁気的に結合して、第1の
固定磁性層12と反平行状態に磁化され、第2の固定磁
性層14の磁化の向きは、第1の固定磁性層12の磁化
の向きと反平行に固定される。
からなり、固定磁性層Pとフリー磁性層Fの間に挟まれ
て、固定磁性層Pとフリー磁性層Fを磁気的に分離する
役割と、固定磁性層Pとの界面、及びフリー磁性層Fと
の界面において、伝導電子のスピンに依存した散乱を起
こしてGMR効果を発現させる役割と、センス電流の主
な経路としての役割を果たしており、膜厚は、1.5〜
4nmに形成されている。
拡散防止層17、軟磁性層18が順次積層された二層構
造であり、3〜8nmの膜厚に形成されている。
Feの含有率が0.1原子%から0.3原子%の間にお
いて、特に、低飽和磁化、低保磁力である優れた軟磁気
特性と、最適な磁歪特性が得られる。
らなり、軟磁性層18のNi原子が非磁性導電層15に
相互拡散することを防いでおり、0.5nm以上の膜厚
が必要である。
より回転する。フリー磁性層Fの磁化の回転は、軟磁性
層18が主導的であり、拡散防止層17の磁化は、軟磁
性層18の磁化に追従して回転し、拡散防止層17の磁
化の向きと軟磁性層18の磁化の向きは一致する。拡散
防止層17は、Coの保磁力が大きく、厚くしすぎると
フリー磁性層Fの磁化回転を阻害することになるので、
1nm程度とすることが好ましい。
らなる保護層19が形成されている。下地層22、反強
磁性層11、固定磁性層P、非磁性導電層15、フリー
磁性層F、保護層19が順次積層された積層体Cの両側
には、ハードバイアス層21が積層体Cと接触して形成
されており、ハードバイアス層21は、高保磁力である
永久磁石材料、例えば、Co−Pt合金、Co−Cr−
Pt合金、Co−Cr−Ta合金等より成る。
に固定磁性層Pの磁化方向(z方向)と垂直な方向(図
4に示すx方向)にバイアス磁界を印加する役割を果た
している。フリー磁性層Fは、磁気異方性分散が抑制さ
れているので、外部磁界がないとき、x方向に印加され
たバイアス磁界によって、x方向に揃えられている。ハ
ードバイアス層21は、フリー磁性層Fの両側に設けら
れているので、フリー磁性層Fにバイアス磁界を効率良
く印加することができる。
h、Irから選ばれる1種またはそれ以上からなる単層
膜、もしくは多層膜に形成されており、積層体Cの両側
で、ハードバイアス層21上に形成されている。
定磁性層Pの磁化方向と直交する方向(x方向)に、セ
ンス電流が印加される。また、センス電流が印加される
向き(図4に示す+x方向)は、センス電流により生じ
る磁界(センス電流磁界)の向きが、第1の固定磁性層
12の位置で、第1の固定磁性層12の磁化の向きと一
致するようになっている。このようなセンス電流磁界に
よって、固定磁性層Pの磁化状態は、熱的により安定し
たものになっている。
抵抗が100μΩ・cm以上であるから、第1の固定磁
性層12には殆ど流入することなく、主に、積層体Cの
うち最も電気抵抗の低い非磁性導電層15、及び固定磁
性層Pのうち第2の固定磁性層14、フリー磁性層Fを
流れる。このようなセンス電流中心は、非磁性導電層1
5の中心にほぼ一致している。
界が−z方向に印加されるが、センス電流中心は、固定
磁性層P側にズレることなく非磁性導電層15のほぼ中
心に一致しておりフリー磁性層Fに近接しているので、
フリー磁性層Fには、z方向のセンス電流磁界の影響が
比較的少ない。
薄膜磁気素子が、外部磁界を検出するときを説明する。
スピンバルブ型薄膜磁気素子に外部磁界が印加される
と、フリー磁性層Fの磁化の向きは、外部磁界の向きと
平行に近づくように回転する。
流磁界は外部磁界に比べて小さいので、フリー磁性層F
は、外部磁界のみを検知することができる。
磁界により揃えられており、磁化の向きが回転するとき
に、磁区の乱れを伴わないので、バルクハウゼンノイズ
を生じることがない。
NiFe合金が軟磁気特性に優れ低保磁力であるから、
フリー磁性層Fの磁化は、外部磁界の変化に速やかに対
応して、回転することができる。
R(Giant Magnetoresistive)効果によって、積層体C
を挟む電極層20間の電気抵抗値(R)が変化する。以
下、GMR効果について説明する。
非磁性導電層15とフリー磁性層Fの界面、及び非磁性
導電層15と固定磁性層Pの界面において、スピンの向
きによって散乱される確率が異なるスピン依存性散乱に
よるものである。
方向であり、フリー磁性層Fの磁化と、第2の固定磁性
層14の磁化(以下、固定磁化)の向きが平行である場
合において、センス電流の伝導電子が、非磁性導電層1
5側からフリー磁性層Fとの界面に入射したとき、down
スピンでは散乱される確率が高く、upスピンでは散乱さ
れる確率が低くなる。(スピン依存性散乱)
に関して、非磁性導電層15とフリー磁性層Fの界面で
散乱されることなくフリー磁性層Fに入射する確率が高
い。
が+z方向であり、フリー磁性層Fの磁化と、固定磁化
の向きが反平行である場合において、センス電流の伝導
電子は、非磁性導電層15側からフリー磁性層Fとの界
面に入射したとき、downスピン、upスピンともに、散乱
される確率が高く、フリー磁性層Fに入射することがで
きない。
リー磁性層Fの磁化と固定磁化の向きが平行であると
き、upスピンがフリー磁性層Fを通り抜けて、フリー磁
性層Fと保護層19の界面に至るので、平均自由行程が
長く、一方、フリー磁性層Fの磁化と固定磁化の向きが
反平行であるとき、upスピンもdownスピンも非磁性導電
層15とフリー磁性層Fの界面を通り抜けることが出来
ないので、平均自由行程が短い。
とき、upスピン電子の平均自由行程が長いので、電極
層20間の電気抵抗(R)は、外部磁界がないときの電
気抵抗(R0)に比べて低くなり、一方、外部磁界の向
きが+z方向であるとき、upスピン、downスピン電子
両方の平均自由行程が短いので、電極層20間の電気抵
抗(R)は、外部磁界がないときの電気抵抗(R0)に
比べて高くなる。(GMR効果)
層20間の電気抵抗(R)との関係を示している。図6
に示すように、外部磁界(H)が−zの向き(センス電
流磁界の向き)に印加されたとき、電極層20間の電気
抵抗(R)は、外部磁界がないときの電気抵抗(R0)
から減少する。電気抵抗(R)は、外部磁界(H)の大
きさの増加に従って線形的に減少し、外部磁界(H)の
大きさがバイアス磁界の大きさとフリー磁性層Fの特性
により定まる値(Hs)以上になると、電気抵抗(R)
は、一定の値(R2)となる。
が+zの向き(センス電流磁界の向きに反平行)に印加
されたとき、電極層20間の電気抵抗(R)は、外部磁
界がないときの電気抵抗(R0)から増加する。電気抵
抗(R)は、外部磁界(H)の大きさの増加に従って、
線形的に増加して、外部磁界(H)の大きさがバイアス
磁界の大きさとフリー磁性層Fの特性により定まる値
(Hs)以上になると、電気抵抗(R)は、一定の値
(R1)となる。
であれば、外部磁界(H)が−zの向き(センス電流磁
界の向き)と+zの向き(センス電流磁界の向きに反平
行)に印加されたとき、それぞれの電気抵抗(R)は、
外部磁界がないとき(H=0)の電気抵抗(R0)から
の変化量(ΔR)の大きさが等しくなっている。
(R)の変化は、電極層20間の出力電圧(V)として
取り出される。外部磁界(H)の大きさ(絶対値)が等
しいとき、外部磁界(H)が−zの向き(センス電流磁
界の向き)に印加されたときの出力電圧(V1)と、外
部磁界(H)が+zの向き(センス電流磁界の向きに反
平行)に印加されたときの出力電圧(V2)は、それぞ
れ外部磁界がないとき(H=0)の出力電圧(V0)か
らの変化量(ΔV)の大きさが等しく、出力電圧(V
1、V2)は、外部磁界がないとき(H=0)の出力電
圧(V0)に関して対称になっている。対称な出力電圧
波形では、デジタル信号処理がし易い。
が大きい場合、図10に示すように、外部磁界(H)が
−zの向き(センス電流磁界の向き)に印加されたと
き、電気抵抗(R)は、外部磁界(H)の大きさの増加
に従って線形的に減少し、外部磁界(H)が一定値(H
s2)以上になると、電気抵抗(R)は一定の値(R
4)となる。また、外部磁界(H)が+zの向き(セン
ス電流磁界の向きに反平行)に印加されたとき、電気抵
抗(R)は、外部磁界(H)の大きさの増加に従って線
形的に増加し、外部磁界(H)が一定値(Hs1)以上
になると、電気抵抗(R)は、一定の値(R3)とな
る。
外部磁界の一定値(Hs2)は、センス電流磁界の影響
によって、センス電流磁界の向きに反平行な外部磁界の
一定値(Hs1)よりも小さく、センス電流磁界の向き
に平行な外部磁界の一定値(Hs2)に対応する電気抵
抗(R4)は、外部磁界がないとき(H=0)の電気抵
抗(R0)からの変化が、センス電流磁界の向きに反平
行な外部磁界の一定値(Hs1)に対応する電気抵抗
(R3)よりも小さい。
界(H)が、それぞれ−zの向き(センス電流磁界の向
き)と+zの向き(センス電流磁界の向きに反平行)に
印加されたとき、電気抵抗(R)は、+zの向き(セン
ス電流磁界の向きに反平行)に印加された外部磁界
(H)に対して、より大きく変化する。
(R)の関係では、出力電圧波形に非対称性(Asymmetr
y−Plus)を生じて、デジタル信号処理上好ましくな
い。また、センス電流磁界が+zの向きである場合に
も、外部磁界(H)と電気抵抗(R)の関係は、図11
に示すようになり、出力電圧波形に非対称性(Asymmetr
y−Minus)を生じる。
磁性層12の比抵抗が高いと、第1の固定磁性層12へ
のセンス電流の分流が少なく、より多くのセンス電流
を、GMR効果に寄与する第2の固定磁性層14、非磁
性導電層15、フリー磁性層Fに流すことができる。G
MR効果に寄与しない層へのセンス電流の分流(シャン
トロス)が少ないと、GMR効果による抵抗変化(Δ
R)が向上し、GMR効果による抵抗変化率(ΔR/
R)が向上して、信頼性の高い外部磁界の検出を行うこ
とができる。
μΩ・cm以上として、且つ、反強磁性層11の膜厚を
15nm以下にすると、反強磁性層11へのシャントロ
スも抑制することができる。比抵抗が200μΩ・cm
以上である反強磁性層11の製造方法は、反強磁性層1
1を成膜後アニールして、反強磁性層11の結晶構造を
変化させる。
状態が良好であり、密着性の確保ができれば、下地層2
2をなくすことにより、下地層22へのシャントロスも
なくすことができる。
る。本発明の第2の実施の形態は、図5に示すように、
固定磁性層Pの第1の固定磁性層12は、反強磁性層1
1側の部分がCo系アモルファスからなる第1層12a
であり、非磁性層13との界面部分が、第2の固定磁性
層14と同じ結晶質のCo、CoFe合金、CoNiF
e合金、CoNi合金からなる第2層12bとなってい
る。このような第2の実施の形態は、固定磁性層P以外
は、第1の実施の形態と同様である。
性層13を介した磁気的な結合は、第1、第2の固定磁
性層12、14の非磁性層13との界面部分に生じるの
で、第1の固定磁性層12の非磁性層13との界面部分
である第2層12bを第2の固定磁性層14と同じ結晶
質のCo、CoFe合金、CoNiFe合金、CoNi
合金等の材料とすることにより、第1の固定磁性層12
全体をCo系アモルファス合金とするよりも第1、第2
の固定磁性層12、14の磁気的な結合が強くなり、固
定磁性層Pの磁化方向が安定する。このとき、第2層1
2bは、膜厚が厚いと第1の固定磁性層12の電気抵抗
が低下する。第1、第2の固定磁性層12、14の磁気
結合の向上を得るためには、第2層12bの膜厚は、
0.3nm以上あれば十分である。
薄膜素子を用いた薄膜磁気ヘッドを説明する。本発明の
薄膜磁気ヘッドは、図1のように、セラミックスからな
る矩形状のスライダ61のヘッド形成面61a上に形成
されている。スライダ61は、ヘッド形成面61aと略
垂直な磁気ディスク対向面61bを有している。
ドである場合、図2、3に示すように、スライダ61の
ヘッド形成面61a上に、再生部h1と記録部h2とが
積層して形成されている。再生部h1において、本発明
のスピンバルブ型薄膜磁気素子1は、パーマロイ等の軟
磁性材料からなる上部、下部シールド層2、3間に、絶
縁層4を介して挟持されている。
上部シールド層2と兼用される下部コア層と、上部シー
ルド層2上に形成された無機絶縁材料からなる磁気ギャ
ップ層8と、磁気ギャップ層8上に無機絶縁層5を介し
て形成され、スパイラル状であるコイル層9と、コイル
層9を覆う有機絶縁層7と、有機絶縁層7上からコイル
層9を覆うパーマロイ等の軟磁性材料からなる上部コア
層10とを有し、上部コア層10は、スライダ61の磁
気ディスク対向面61b側において、磁気ギャップ層8
表面に接触して形成され、上部シールド層2と、磁気ギ
ャップ層8を挟持している。また、上部コア層10は、
コイル層9の巻き中心部近傍において、上部シールド層
2と接続されている。
1と記録部h2を備えた複合型ヘッドを説明したが、記
録部h2を形成せず、再生部h1のみの再生専用ヘッド
でも良い。
磁気ディスク装置に搭載されて、記録磁界の検出を行う
場合を説明する。ハード磁気ディスク装置には、記録磁
化パターンが付与された記録媒体である磁気ディスク
(図示せず)が内蔵されており、スライダ61は、磁気
ディスクの記録磁化パターンが付与された面に、磁気デ
ィスク対向面61bが対向するように取り付けられてい
る。
の漏れ磁界が、磁気ディスク対向面61bと直交する方
向(図3に示すハイト方向)に印加される。
ド層2間以外の漏れ磁界は、下部、上部シールド層2、
3に吸収されて、スピンバルブ型薄膜磁気素子1に検出
されることがなく、スピンバルブ型薄膜磁気素子1は、
上部シールド層3と下部シールド層2間の漏れ磁界のみ
を検出することができる。
ピンバルブ型薄膜磁気素子1が、図4に示す本発明の第
1の実施の形態である場合、固定磁性層Pの第2の固定
磁性層14の磁化の向き(図4に示す−z方向)と、平
行、或いは反平行になっている。
層3と下部シールド層2間に現れる磁気ディスクの漏れ
磁界は変化して、漏れ磁界の変化は、スピンバルブ型薄
膜磁気素子1のGMR効果による抵抗変化(ΔR)とし
て検出される。
伴って、検出感度を上げるために、センス電流密度が増
大する傾向があるが、スピンバルブ型薄膜磁気素子1
は、固定磁性層Pの磁化状態は、センス電流の発熱によ
って変動することがなく、信頼性の高い薄膜磁気ヘッド
とすることができる。
薄膜磁気ヘッドに向かう向きとその反対とで、スピンバ
ルブ型薄膜磁気素子1の出力電圧(V)は、漏れ磁界が
ないときの出力電圧(V0)に関して対称になる。出力
電圧(V)が対称であればデジタル信号処理しやすいの
で、読みとりエラーが発生することがなく、信頼性の高
い薄膜磁気ヘッドとすることができる。
は、センス電流のシャントロスが抑制されているので、
GMR効果による抵抗変化率(ΔR/R)が高く、信頼
性の高い薄膜磁気ヘッドとすることができる。
は、固定磁性層が、反強磁性層側から第1の固定磁性
層、非磁性層、第2の固定磁性層が順次積層された3層
構造で、第1、第2の固定磁性層が非磁性層を介して磁
気的に結合した人工的フェリ磁性状態を形成しており、
前記第1の固定磁性層は、前記第2の固定磁性層よりも
比抵抗が高い。このようなスピンバルブ型薄膜磁気素子
では、固定磁性層の磁化状態が熱的に安定しており、且
つ、比抵抗の高い第1の固定磁性層には、センス電流が
分流し難く、センス電流中心は、第1の固定磁性層側に
ズレることがない。よって、センス電流中心は、非磁性
導電層のほぼ中心に一致するので、フリー磁性層には、
センス電流により生じる磁界の影響が比較的小さく、G
MR効果による抵抗変化の大きさは、外部磁界の向きが
フリー磁性層におけるセンス電流磁界の向きと平行であ
るときと反平行であるときで、ほぼ等しくなり、電極層
間の出力電圧が対称となり、出力電圧波形のデジタル信
号処理がし易くなる。
固定磁性層が、反強磁性層側から第1の固定磁性層、非
磁性層、第2の固定磁性層が順次積層された3層構造
で、第1、第2の固定磁性層が非磁性層を介して磁気的
に反平行に結合した人工的フェリ磁性状態を形成してお
り、第1の固定磁性層は、反強磁性層と接触する第1層
と、前記非磁性層と接触して、前記第2の固定磁性層と
同じ材料からなる第2層とを有し、前記第1層は、前記
第2層や第2の固定磁性層よりも比抵抗が高い。このよ
うなスピンバルブ型薄膜磁気素子では、固定磁性層の磁
化状態が熱的に安定しており、且つ、比抵抗の高い第1
の固定磁性層には、センス電流が分流し難く、センス電
流中心は、第1の固定磁性層側にズレることがない。よ
って、センス電流中心は、非磁性導電層のほぼ中心に一
致するので、フリー磁性層には、センス電流により生じ
る磁界の影響が比較的少なく、GMR効果による抵抗変
化の大きさは、外部磁界の向きがフリー磁性層における
センス電流磁界の向きと平行であるときと反平行である
ときで、ほぼ等しくなり、電極層間の出力電圧は対称に
なるので、出力電圧波形のデジタル信号処理がし易くな
る。さらに、第1の固定磁性層は、非磁性層を介して第
2の固定磁性層と磁気的に結合する第2層が、第2の固
定磁性層と同じ材料であるので、第1の固定磁性層と第
2の固定磁性層は、磁気的に反平行に結合しやすく、固
定磁性層の磁化状態を、より安定した人工的フェリ磁性
状態とすることができる。
に記載のスピンバルブ型磁気素子が、軟磁性材料からな
る一対のシールド層間に設けられている。このような薄
膜磁気ヘッドでは、シールド層間以外の磁界がシールド
層に吸収されて、スピンバルブ型薄膜磁気素子は、シー
ルド層間に現れた磁界のみを検知することができる。ま
た、磁界の向きが媒体から薄膜磁気ヘッドに向かう向き
とその反対とで、スピンバルブ型薄膜磁気素子の出力電
圧は、漏れ磁界がないときの出力電圧に関して対称にな
る。出力電圧が対称であればデジタル信号処理しやすい
ので、読みとりエラーが発生することがなく、信頼性の
高い薄膜磁気ヘッドとすることができる。
を示す説明図。
態の説明図。
態の説明図。
抗と外部磁界の関係を示すグラフ。
抗と外部磁界の関係を示すグラフ。
抗と外部磁界の関係を示すグラフ。
Claims (15)
- 【請求項1】反強磁性層と、該反強磁性層に接触して積
層された固定磁性層と、該固定磁性層と非磁性導電層を
介して対向するフリー磁性層とを有する積層体と、該積
層体の両側に設けられた一対の電極層とを有し、前記固
定磁性層は、強磁性材料からなる第1の固定磁性層が前
記反強磁性層と接触して、前記第1の固定磁性層、非磁
性材料からなる非磁性層、強磁性材料からなる第2の固
定磁性層が順次積層して形成され、前記第1の固定磁性
層は、前記第2の固定磁性層よりも比抵抗が高く、前記
固定磁性層の磁化状態は、前記反強磁性層との磁気的結
合により磁化の向きが揃えられると共に固定されて、前
記第1、第2の固定磁性層が、前記非磁性層を挟んで、
人工的なフェリ磁性状態を形成していることを特徴とす
るスピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項2】前記第1の固定磁性層は、Co系アモルフ
ァス合金であり、前記第2の固定磁性層は、Co、或い
はCo系合金からなることを特徴とする請求項1記載の
スピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項3】反強磁性層と、該反強磁性層に接触して積
層された固定磁性層と、該固定磁性層と非磁性導電層を
介して対向するフリー磁性層とを有する積層体と、該積
層体の両側に設けられた一対の電極層とを有し、前記固
定磁性層は、強磁性材料からなる第1の固定磁性層が前
記反強磁性層と接触して、前記第1の固定磁性層、非磁
性材料からなる非磁性層、強磁性材料からなる第2の固
定磁性層が順次積層して形成され、前記第1の固定磁性
層は、前記第2の固定磁性層よりも比抵抗が高い第1層
と、前記第2の固定磁性層と同じ材料からなる第2層と
を備えて、前記第1層が前記反強磁性層に接触して形成
されると共に、前記第2層が前記非磁性層に接触して形
成されて、前記第1の固定磁性層の磁化状態は、前記反
強磁性層との磁気的結合により磁化の向きが揃えられる
と共に固定されて、前記第1、第2の固定磁性層が、前
記非磁性層を挟んで反平行に結合し、人工的なフェリ磁
性状態を形成していることを特徴とするスピンバルブ型
薄膜磁気素子。 - 【請求項4】前記第1の固定磁性層の前記第1層は、C
o系アモルファス合金であり、前記第1の固定磁性層の
前記第2層と前記第2の固定磁性層は、結晶質のCo、
或いはCo系合金であることを特徴とする請求項3記載
のスピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項5】前記Co系アモルファス合金は、比抵抗が
100μΩ・cm以上であることを特徴とする請求項2
または4に記載のスピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項6】前記Co系アモルファス合金は、Co−Z
r、Co−Hf、Co−Ti、Co−Nb、Co−T
a、Co−T−Z、Co−T−Z−Bのいずれかで、T
は、Mo、W、Nb、Ta、Zは、Zr、Hf、Tiか
ら選ばれる1種または2種以上の元素であり、前記Co
系合金は、CoNi合金、CoFe合金、CoFeNi
合金のいずれかであることを特徴とする請求項2または
4、または5記載のスピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項7】前記Co系アモルファス合金は、Coを7
0原子%以上含有しており、前記Co系合金は、Coを
50原子%以上含有していることを特徴とする請求項
2、または4乃至6のいずれかに記載のスピンバルブ型
薄膜磁気素子。 - 【請求項8】前記非磁性層は、Ru、Rh、Ir、C
r、Re、Cuのいずれかであることを特徴とする請求
項2、または4乃至7のいずれかに記載のスピンバルブ
型薄膜磁気素子。 - 【請求項9】前記積層体には、一対の前記電極層からセ
ンス電流が印加されており、該センス電流により生じる
磁界の向きは、前記第1の固定磁性層の位置で、前記第
1の固定磁性層の磁化の向きに一致していることを特徴
とする請求項1乃至8のいずれかに記載のスピンバルブ
型薄膜磁気素子。 - 【請求項10】前記反強磁性層は、元素XとMnを含有
する合金からなり、元素Xは、Pt、Pd、Ir、R
h、Ru、Osのうちいずれか1種または2種以上の元
素であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに
記載のスピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項11】前記反強磁性層と固定磁性層の界面構造
は、結晶学的な非整合状態であることを特徴とする請求
項10記載のスピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項12】前記反強磁性層は、X−Mn−X’合金
からなり、Xは、Pt、Pd、Ir、Rh、Ru、Os
のうちいずれか1種または2種以上の元素であり、X’
は、Ne、Ar、Kr、Xe、Be、B、C、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Ga、Ge、Zr、Nb、M
o、Ag、Cd、Sn、Hf、Ta、W、Re、Au、
Pb、及び希土類のうち1種または2種以上の元素であ
り、X−Mn空間格子の隙間に元素X’が侵入している
か、X−Mn結晶格子の一部が元素X’に置換されてい
ることを特徴とする請求項11記載のスピンバルブ型薄
膜磁気素子。 - 【請求項13】前記反強磁性層の比抵抗が200μΩ・
cm以上であり、且つ、前記反強磁性層の膜厚が8乃至
15nmであることを特徴とする請求項9乃至12のい
ずれかに記載のスピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項14】前記反強磁性層は、絶縁層上に直接形成
されていることを特徴とする請求項1乃至13のいずれ
かに記載のスピンバルブ型薄膜磁気素子。 - 【請求項15】前記請求項1乃至14のいずれかに記載
のスピンバルブ型磁気素子が、軟磁性材料からなる一対
のシールド層間に設けられていることを特徴とする薄膜
磁気ヘッド。
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JP2001180743A JP3708844B2 (ja) | 2001-06-14 | 2001-06-14 | スピンバルブ型薄膜磁気素子及びこれを用いた薄膜磁気ヘッド |
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US9899594B2 (en) | 2015-09-23 | 2018-02-20 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Magnetic memory devices |
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JP3708844B2 (ja) | 2005-10-19 |
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