JP2002359125A - インダクタ部品 - Google Patents
インダクタ部品Info
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- JP2002359125A JP2002359125A JP2001166920A JP2001166920A JP2002359125A JP 2002359125 A JP2002359125 A JP 2002359125A JP 2001166920 A JP2001166920 A JP 2001166920A JP 2001166920 A JP2001166920 A JP 2001166920A JP 2002359125 A JP2002359125 A JP 2002359125A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 最小の巻数でクリアランスの確保を要せずに
最大のバイアス効果を得ることができるインダクタ部品
を提供すること。 【解決手段】 帯状又は棒状の導体13の外周に2個以
上のコア11,12を組み合わせて閉磁路を形成する。
その閉磁路内の少なくとも1か所以上に永久磁石14を
介してコアを組み合わせる。導体は両端が中央部より幅
が広い板状であってもよい。
最大のバイアス効果を得ることができるインダクタ部品
を提供すること。 【解決手段】 帯状又は棒状の導体13の外周に2個以
上のコア11,12を組み合わせて閉磁路を形成する。
その閉磁路内の少なくとも1か所以上に永久磁石14を
介してコアを組み合わせる。導体は両端が中央部より幅
が広い板状であってもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性コアのギャッ
プに磁石を挿入してなるインダクタ部品に関し、特に、
各種電子機器やスイッチング電源等に使用されるインダ
クタ部品に関するものである。
プに磁石を挿入してなるインダクタ部品に関し、特に、
各種電子機器やスイッチング電源等に使用されるインダ
クタ部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、スイッチング電源等に用いられ
るインダクタ部品は、図7に示すようにEE型磁芯(磁
性コア)71のギャップに永久磁石72を挿入して構成
されている。ここで、磁気ギャップの寸法74にはばら
つきがある程度生じ、永久磁石72の厚み寸法75もそ
の磁石表面の凹凸によりある程度のばらつきが生じる。
したがって、永久磁石72がEE型磁芯71の磁気ギャ
ップに入らなくなることを避けるために、磁性コア71
と永久磁石72との間に十分なクリアランス76を確保
している。
るインダクタ部品は、図7に示すようにEE型磁芯(磁
性コア)71のギャップに永久磁石72を挿入して構成
されている。ここで、磁気ギャップの寸法74にはばら
つきがある程度生じ、永久磁石72の厚み寸法75もそ
の磁石表面の凹凸によりある程度のばらつきが生じる。
したがって、永久磁石72がEE型磁芯71の磁気ギャ
ップに入らなくなることを避けるために、磁性コア71
と永久磁石72との間に十分なクリアランス76を確保
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来インダクタ部品は、このクリアランスが磁気抵抗とな
り、バイアス効果を最大限に得るための障害となる。す
なわち、EE型磁芯のギャップに永久磁石を挿入する場
合、クリアランスを十分に確保する必要があるため、ギ
ャップ量より薄い磁石を挿入することで、バイアス効果
が低下する欠点を持つ。厚い磁石を挿入しバイアス量を
増加させることは、ギャップを大きくすることになりイ
ンダクタンス値が下がり、巻数をあげる必要があるた
め、これが小型を具現する場合の障害となっている。
来インダクタ部品は、このクリアランスが磁気抵抗とな
り、バイアス効果を最大限に得るための障害となる。す
なわち、EE型磁芯のギャップに永久磁石を挿入する場
合、クリアランスを十分に確保する必要があるため、ギ
ャップ量より薄い磁石を挿入することで、バイアス効果
が低下する欠点を持つ。厚い磁石を挿入しバイアス量を
増加させることは、ギャップを大きくすることになりイ
ンダクタンス値が下がり、巻数をあげる必要があるた
め、これが小型を具現する場合の障害となっている。
【0004】それ故に本発明の課題は、最小の巻数でク
リアランスの確保を要せずに最大のバイアス効果を得る
ことができるインダクタ部品を提供することである。
リアランスの確保を要せずに最大のバイアス効果を得る
ことができるインダクタ部品を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によるインダクタ
部品は、帯状又は棒状の導体の外周に2個以上のコアを
組み合わせて閉磁路を形成し、コアの接合部に永久磁石
を挿入することで、磁石の厚みがギャップ量となり、ギ
ャップ量と等しい厚みの磁石を入れる事ができ、最大の
バイアス効果を得ることが可能となる。このバイアス効
果による磁束密度の拡大は巻数を減らすことができ、こ
れによってインダクタ部品の損失低減や小型化・軽量化
に大きく寄与する。最低巻数まで低減させることが望ま
しい。
部品は、帯状又は棒状の導体の外周に2個以上のコアを
組み合わせて閉磁路を形成し、コアの接合部に永久磁石
を挿入することで、磁石の厚みがギャップ量となり、ギ
ャップ量と等しい厚みの磁石を入れる事ができ、最大の
バイアス効果を得ることが可能となる。このバイアス効
果による磁束密度の拡大は巻数を減らすことができ、こ
れによってインダクタ部品の損失低減や小型化・軽量化
に大きく寄与する。最低巻数まで低減させることが望ま
しい。
【0006】本発明のインダクタ部品において、永久磁
石は、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、シリコン樹
脂、ポリエステル樹脂、芳香族系ポリアミド樹脂、液晶
ポリマーから選択された少なくとも一種類の樹脂に固有
保磁力が10KOe以上、Tcが500℃以上、粉末平均粒径が2.
5〜25μmで、かつ、Zn、Al、Bi、Ga、In、Mg、Pb、Sb、
及びSnの内の少なくとも1種の金属あるいはその合金で
被覆した希土類磁石粉末が分散されてなり、該樹脂含有
量が体積比で30%以上であり、比抵抗が0.1Ωcm以上であ
るものとする。但し、この永久磁石に使用する希土類磁
石粉末は、組成をSmCoとし、具体的には組成Sm(Co
bal.Fe0.15-0.25Cu0.05-0.06Zr0.02-0.03)7.0-8.5であ
るとし最大粒径を50μm以下とすることが好ましい。
石は、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、エポキ
シ樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、シリコン樹
脂、ポリエステル樹脂、芳香族系ポリアミド樹脂、液晶
ポリマーから選択された少なくとも一種類の樹脂に固有
保磁力が10KOe以上、Tcが500℃以上、粉末平均粒径が2.
5〜25μmで、かつ、Zn、Al、Bi、Ga、In、Mg、Pb、Sb、
及びSnの内の少なくとも1種の金属あるいはその合金で
被覆した希土類磁石粉末が分散されてなり、該樹脂含有
量が体積比で30%以上であり、比抵抗が0.1Ωcm以上であ
るものとする。但し、この永久磁石に使用する希土類磁
石粉末は、組成をSmCoとし、具体的には組成Sm(Co
bal.Fe0.15-0.25Cu0.05-0.06Zr0.02-0.03)7.0-8.5であ
るとし最大粒径を50μm以下とすることが好ましい。
【0007】このように、永久磁石にキュリー温度Tc
と固有保持力Hcとが高いSmCo系磁石粉末を用いる
ことにより、リフロー半田工程における加熱状態に置か
れても、保持力Hcが消失して減磁することなく、初期
特性を維持することができる。又、SmCo系磁石粉末
を樹脂と体積比30%以上で混練することにより、高比
抵抗化が可能となり、永久磁石の渦電流損失を大幅に低
減することができる。
と固有保持力Hcとが高いSmCo系磁石粉末を用いる
ことにより、リフロー半田工程における加熱状態に置か
れても、保持力Hcが消失して減磁することなく、初期
特性を維持することができる。又、SmCo系磁石粉末
を樹脂と体積比30%以上で混練することにより、高比
抵抗化が可能となり、永久磁石の渦電流損失を大幅に低
減することができる。
【0008】更に、本発明のインダクタ部品において、
SmCo系磁石粉末を軟化点が220℃以上で550℃
以下の無機ガラスで被覆するか、SmCo系磁石粉末に
被覆された金属又は合金を少なくとも300℃以上の融
点を有する非金属の無機化合物で被覆すれば、経時的な
酸化が進行して減磁を引き起こすことを防止することが
できる。これらの無機ガラス又は非金属化合物の添加量
は、体積比で0.1〜10%の範囲とすることが好まし
い。加えて、実施形態として、永久磁石におけるSmC
o系磁石粉末を磁場で厚み方向に配向させて磁気的に異
方性化して成るものとし、着磁磁場が2.5T以上、中
心線平均粗さRaが10μm以下の永久磁石を作製すれ
ば、インダクタ部品として様々な分野で有効に適用する
ことができる。
SmCo系磁石粉末を軟化点が220℃以上で550℃
以下の無機ガラスで被覆するか、SmCo系磁石粉末に
被覆された金属又は合金を少なくとも300℃以上の融
点を有する非金属の無機化合物で被覆すれば、経時的な
酸化が進行して減磁を引き起こすことを防止することが
できる。これらの無機ガラス又は非金属化合物の添加量
は、体積比で0.1〜10%の範囲とすることが好まし
い。加えて、実施形態として、永久磁石におけるSmC
o系磁石粉末を磁場で厚み方向に配向させて磁気的に異
方性化して成るものとし、着磁磁場が2.5T以上、中
心線平均粗さRaが10μm以下の永久磁石を作製すれ
ば、インダクタ部品として様々な分野で有効に適用する
ことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
に係るインダクタ部品について図1及び図5を参照して
詳細に説明する。図1は、本発発明の第1の実施の形態
に係わるインダクタ部品の構成を示した図であり、
(a)は組立完成斜視図で、(b)は(a)の断面図で
あり、導体に流れる電流による磁界と永久磁石による磁
界によって生じる磁束線の向きを示した図である。
に係るインダクタ部品について図1及び図5を参照して
詳細に説明する。図1は、本発発明の第1の実施の形態
に係わるインダクタ部品の構成を示した図であり、
(a)は組立完成斜視図で、(b)は(a)の断面図で
あり、導体に流れる電流による磁界と永久磁石による磁
界によって生じる磁束線の向きを示した図である。
【0010】図示のインダクタ部品は、Uの字コア11
とI型コア12とからなる磁性コア、導体13、および
永久磁石14で構成される。図1(b)に示されるよう
に、導体13に流れる電流による磁界によって生じる磁
束は実線矢印(符号15)の向きに流れ、永久磁石14
による磁界によって生じる磁束は破線矢印(符号16)
の向きに流れる。
とI型コア12とからなる磁性コア、導体13、および
永久磁石14で構成される。図1(b)に示されるよう
に、導体13に流れる電流による磁界によって生じる磁
束は実線矢印(符号15)の向きに流れ、永久磁石14
による磁界によって生じる磁束は破線矢印(符号16)
の向きに流れる。
【0011】ここで用いたUの字コア11およびI型コ
ア12はMn−Znフェライトからなり、磁路長が2.
0cm、実効断面積が0.5cm2のものである。組み
合わせたコアの寸法は20mm×10mm×5mmであ
る。また永久磁石14は、厚みが50μm、断面積が
0.5cm2で定まる形状のものを2枚使用し、原料粉
末にはSmCoを用いている。その具体的な内容につい
ては後でに詳細に述べる。
ア12はMn−Znフェライトからなり、磁路長が2.
0cm、実効断面積が0.5cm2のものである。組み
合わせたコアの寸法は20mm×10mm×5mmであ
る。また永久磁石14は、厚みが50μm、断面積が
0.5cm2で定まる形状のものを2枚使用し、原料粉
末にはSmCoを用いている。その具体的な内容につい
ては後でに詳細に述べる。
【0012】導体13は銅板を所定の形状に打ち抜き半
田メッキを施している。直流抵抗は0.35mΩであ
る。永久磁石14はUの字コア11とI型コア12が接
する2ヶ所に配置する。永久磁石14の向きは導体13
が作る磁界とは逆向きの磁界を発生するように定める。
テープや接着によりコアは組立接合される。直流重畳の
測定をした結果を図5に示す。
田メッキを施している。直流抵抗は0.35mΩであ
る。永久磁石14はUの字コア11とI型コア12が接
する2ヶ所に配置する。永久磁石14の向きは導体13
が作る磁界とは逆向きの磁界を発生するように定める。
テープや接着によりコアは組立接合される。直流重畳の
測定をした結果を図5に示す。
【0013】図5において、実線51が永久磁石14を
挿入した場合、実線52が永久磁石14を挿入していな
い場合である。この結果から明らかなように、永久磁石
14によりおよそ35%の直流重畳の向上が見られた。
挿入した場合、実線52が永久磁石14を挿入していな
い場合である。この結果から明らかなように、永久磁石
14によりおよそ35%の直流重畳の向上が見られた。
【0014】次に、本発明の第2の実施の形態に係るイ
ンダクタ部品について図2及び図6を参照して詳細に説
明する。図2は、本発明の第2の実施の形態に係わるイ
ンダクタ部品の構成を示した図であり、(a)は組立完
成斜視図で、(b)は(a)の断面図であり、導体に流
れる電流による磁界と永久磁石による磁界によって生じ
る磁束線の向きを示した図である。
ンダクタ部品について図2及び図6を参照して詳細に説
明する。図2は、本発明の第2の実施の形態に係わるイ
ンダクタ部品の構成を示した図であり、(a)は組立完
成斜視図で、(b)は(a)の断面図であり、導体に流
れる電流による磁界と永久磁石による磁界によって生じ
る磁束線の向きを示した図である。
【0015】図示のインダクタ部品は、Lの字コア27
とI型コア22とからなる磁性コア、導体23、および
永久磁石24で構成され、最終的に図2(a)に示され
るように組み立てられる。図2(b)に示されるよう
に、導体23に流れる電流による磁界によって生じる磁
束は実線矢印(符号25)の向きに流れ、永久磁石24
による磁界によって生じる磁束は破線矢印(符号26)
の向きに流れる。
とI型コア22とからなる磁性コア、導体23、および
永久磁石24で構成され、最終的に図2(a)に示され
るように組み立てられる。図2(b)に示されるよう
に、導体23に流れる電流による磁界によって生じる磁
束は実線矢印(符号25)の向きに流れ、永久磁石24
による磁界によって生じる磁束は破線矢印(符号26)
の向きに流れる。
【0016】ここで用いたLの字コア27およびI型コ
ア22はMn−Znフェライトからなり、磁路長が2.
0cm、実効断面積が0.5cm2のものである。組み
合わせたコアの寸法は20mm×10mm×5mmであ
る。また永久磁石24は、厚みが100μm、断面積が
0.5cm2で定まる形状のものを1枚使用し、原料粉
末にはSmCoを用いている。
ア22はMn−Znフェライトからなり、磁路長が2.
0cm、実効断面積が0.5cm2のものである。組み
合わせたコアの寸法は20mm×10mm×5mmであ
る。また永久磁石24は、厚みが100μm、断面積が
0.5cm2で定まる形状のものを1枚使用し、原料粉
末にはSmCoを用いている。
【0017】導体23は銅板を所定の形状に打ち抜き半
田メッキを施している。直流抵抗は0.35mΩであ
る。永久磁石24はLの字コア27とI型コア22が接
する一方にのみ配置し、向きは導体23が作る磁界とは
逆向きの磁界を発生するように定める。テープや接着に
よりコアは組立接合される。直流重畳の測定をした結果
を図6に示す。
田メッキを施している。直流抵抗は0.35mΩであ
る。永久磁石24はLの字コア27とI型コア22が接
する一方にのみ配置し、向きは導体23が作る磁界とは
逆向きの磁界を発生するように定める。テープや接着に
よりコアは組立接合される。直流重畳の測定をした結果
を図6に示す。
【0018】図6において、実線61が永久磁石24を
挿入した場合、実線62が永久磁石24を挿入していな
い場合である。この結果から明らかなように、永久磁石
24によりおよそ35%の直流重畳の向上が見られた。
尚、リフローハンダ熱による不可逆減磁、および酸化に
よる減磁がなされると、図6の63に示すような直流重
畳特性となる。
挿入した場合、実線62が永久磁石24を挿入していな
い場合である。この結果から明らかなように、永久磁石
24によりおよそ35%の直流重畳の向上が見られた。
尚、リフローハンダ熱による不可逆減磁、および酸化に
よる減磁がなされると、図6の63に示すような直流重
畳特性となる。
【0019】次に、本発明の第3の実施の形態に係るイ
ンダクタ部品について図3を参照して詳細に説明する。
図3は、本発明の第3の実施の形態に係わるインダクタ
部品の構成を示した図であり、(a)は組立完成斜視図
で、(b)は基板に実装した状態の側面図である。
ンダクタ部品について図3を参照して詳細に説明する。
図3は、本発明の第3の実施の形態に係わるインダクタ
部品の構成を示した図であり、(a)は組立完成斜視図
で、(b)は基板に実装した状態の側面図である。
【0020】図示のインダクタ部品は、Uの字コア31
とI型コア32とからなる磁性コア、導体33、および
永久磁石34で構成される。導体33の両端はその中央
部より幅が広く平坦であり基板に実装する端子となる。
導体33の幅広い部分がコアの動きを制限しコアの組立
作業を容易にすると共に平坦部がインダクタ部品の実装
安定性を向上させる。
とI型コア32とからなる磁性コア、導体33、および
永久磁石34で構成される。導体33の両端はその中央
部より幅が広く平坦であり基板に実装する端子となる。
導体33の幅広い部分がコアの動きを制限しコアの組立
作業を容易にすると共に平坦部がインダクタ部品の実装
安定性を向上させる。
【0021】上記第1乃至3の実施の形態のいずれにお
いても、磁性コアはUの字状コア同士の組み合わせやL
の字状コア同士の組み合わせ等により等閉磁路を形成す
る様々な形態で実施でき、上述したものに特に制限され
ることはない。図4(a)及び(b)には、幾つかの変
形例を示した。図4において、41はUの字コア、42
はI型コア、43は導体、44は永久磁石である。
いても、磁性コアはUの字状コア同士の組み合わせやL
の字状コア同士の組み合わせ等により等閉磁路を形成す
る様々な形態で実施でき、上述したものに特に制限され
ることはない。図4(a)及び(b)には、幾つかの変
形例を示した。図4において、41はUの字コア、42
はI型コア、43は導体、44は永久磁石である。
【0022】また、永久磁石は、固有保持力が10KO
e以上でかつキュリー温度Tcが500℃以上の粉末平
均粒径が2.5〜50μmの希土類磁石粉末を、体積が
30%以上の樹脂に分散させて成り、比抵抗が0.1Ω
cm以上のものが好ましい。
e以上でかつキュリー温度Tcが500℃以上の粉末平
均粒径が2.5〜50μmの希土類磁石粉末を、体積が
30%以上の樹脂に分散させて成り、比抵抗が0.1Ω
cm以上のものが好ましい。
【0023】さらに望ましくは、希土類磁石粉末の組成
がSm(Cobal.Fe0.10 −0.25Cu
0.05−0.06Zr0.02−0.03)
7.0−8.5であり、永久磁石に用いる樹脂の種類
が、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニ
ルサルファイト樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、
芳香族系ナイロン、および液晶ポリマーのいずれか若し
くはその複合体で形成され、希土類磁石粉末の表面は、
体積比で0.1〜10%Zn、Al、Bi、Ga、I
n、Mg、Pb、Sb、Snの一種または、合金で被覆
されるかまたは複合体が形成されている。磁石粉末は樹
脂と混合する前にシランカップリング材、チタンカップ
リング材等の分散材で表面処理が施されている。
がSm(Cobal.Fe0.10 −0.25Cu
0.05−0.06Zr0.02−0.03)
7.0−8.5であり、永久磁石に用いる樹脂の種類
が、ポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニ
ルサルファイト樹脂、シリコン樹脂、ポリイミド樹脂、
芳香族系ナイロン、および液晶ポリマーのいずれか若し
くはその複合体で形成され、希土類磁石粉末の表面は、
体積比で0.1〜10%Zn、Al、Bi、Ga、I
n、Mg、Pb、Sb、Snの一種または、合金で被覆
されるかまたは複合体が形成されている。磁石粉末は樹
脂と混合する前にシランカップリング材、チタンカップ
リング材等の分散材で表面処理が施されている。
【0024】より高特性にするためには、永久磁石の作
製時に厚み方向に磁場配向されることにより磁気的に異
方性化されており、永久磁石の着磁磁場を2.5T以上
で着磁する事により、優れた直流重畳特性が得られ、し
かもコアロス特性の劣化が生じない磁心を形成できる。
これは、優れた直流重畳特性を得るのに必要な磁石特性
は、エネルギー積よりも、むしろ、固有保持力であり、
従って、比抵抗の高い永久磁石を使用しても、固有保持
力が高ければ、充分に高い直流重畳特性が得られること
を見出したことによる。なお、永久磁石は、その中心線
平均粗さRaが10μm以下であることが望ましい。
製時に厚み方向に磁場配向されることにより磁気的に異
方性化されており、永久磁石の着磁磁場を2.5T以上
で着磁する事により、優れた直流重畳特性が得られ、し
かもコアロス特性の劣化が生じない磁心を形成できる。
これは、優れた直流重畳特性を得るのに必要な磁石特性
は、エネルギー積よりも、むしろ、固有保持力であり、
従って、比抵抗の高い永久磁石を使用しても、固有保持
力が高ければ、充分に高い直流重畳特性が得られること
を見出したことによる。なお、永久磁石は、その中心線
平均粗さRaが10μm以下であることが望ましい。
【0025】さらに、希土類磁石粉末を軟化点が220℃
以上550℃以下の無機ガラスで被覆することは好まし
い。その場合、無機ガラスは体積比で0.1〜10%にす
る。
以上550℃以下の無機ガラスで被覆することは好まし
い。その場合、無機ガラスは体積比で0.1〜10%にす
る。
【0026】希土類磁石粉末を金属あるいは合金で被覆
した上に少なくとも300℃以上の融点を有する非金属の
無機化合物で被覆してもよい。その場合、金属あるいは
合金が体積比で0.1〜10%であってもよいし、金属ある
いは合金と無機化合物の添加量が体積比で0.1〜10%で
あってもよい。
した上に少なくとも300℃以上の融点を有する非金属の
無機化合物で被覆してもよい。その場合、金属あるいは
合金が体積比で0.1〜10%であってもよいし、金属ある
いは合金と無機化合物の添加量が体積比で0.1〜10%で
あってもよい。
【0027】また、磁性コアは、珪素鋼板又はアモルフ
ァスから成ってもよい。
ァスから成ってもよい。
【0028】従来は帯状又は棒状の導体の外周に2個以
上のコアを組み合わせて閉磁路を形成し、コアの接合部
に絶縁シートを挟み込むことでギャップを確保していた
のに対し、上述したインダクタ部品のいずれにおいて
も、絶縁シートを永久磁石に置き換えることでバイアス
を印加している。したがって、磁芯の中脚ギャップの寸
法ばらつきや永久磁石の寸法ばらつきにより、クリアラ
ンスを確保しなければならないという制限を受けること
がない。
上のコアを組み合わせて閉磁路を形成し、コアの接合部
に絶縁シートを挟み込むことでギャップを確保していた
のに対し、上述したインダクタ部品のいずれにおいて
も、絶縁シートを永久磁石に置き換えることでバイアス
を印加している。したがって、磁芯の中脚ギャップの寸
法ばらつきや永久磁石の寸法ばらつきにより、クリアラ
ンスを確保しなければならないという制限を受けること
がない。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ギャップの寸法ばらつきや永久磁石の厚みばらつきによ
るクリアランスの確保により、バイアス効果が低下する
ことのないインダクタ部品を提供することができる。こ
の結果、インダクタ部品の小型化や低損失化実現でき
る。
ギャップの寸法ばらつきや永久磁石の厚みばらつきによ
るクリアランスの確保により、バイアス効果が低下する
ことのないインダクタ部品を提供することができる。こ
の結果、インダクタ部品の小型化や低損失化実現でき
る。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るインダクタ部
品を示し、(a)は全体の斜視図、(b)は(a)の断
面図である。
品を示し、(a)は全体の斜視図、(b)は(a)の断
面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るインダクタ部
品を示し、(a)は全体の斜視図、(b)は(a)の断
面図である。
品を示し、(a)は全体の斜視図、(b)は(a)の断
面図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係るインダクタ部
品を示し、(a)は全体の斜視図、(b)は基板に実装
した状態の側面図である。
品を示し、(a)は全体の斜視図、(b)は基板に実装
した状態の側面図である。
【図4】図1−図3のインダクタ部品の変形例を示し、
(a)は一例の断面図、(b)は他例の断面図である。
(a)は一例の断面図、(b)は他例の断面図である。
【図5】図1のインダクタ部品における直流重畳の測定
結果を示すグラフである。
結果を示すグラフである。
【図6】図2のインダクタ部品における直流重畳の測定
結果を示すグラフである。
結果を示すグラフである。
【図7】従来のインダクタ部品を示し、(a)は全体の
斜視図、(b)はギャップ部の拡大図である。
斜視図、(b)はギャップ部の拡大図である。
11,31,41 Uの字コア 12,22,32,42 I型コア 13,23,33,43 導体 14,24,34,44 永久磁石 15,25 導体に流れる電流による磁界 16,26 永久磁石による磁界 27 Lの字コア 37 基板 51,61 バイアスを印加したときの直流重畳 52,62 バイアスを印加していないときの直流重畳 63 リフローハンダ熱による不可逆減磁および酸化に
よる減磁を起こした直流重畳 71 EE型磁芯 72 永久磁石 73 EE型磁芯の中脚部 74 ギャップ幅 75 磁石の厚み 76 クリアランス
よる減磁を起こした直流重畳 71 EE型磁芯 72 永久磁石 73 EE型磁芯の中脚部 74 ギャップ幅 75 磁石の厚み 76 クリアランス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01F 38/02 H01F 37/02 (72)発明者 沖田 一幸 宮城県仙台市太白区郡山六丁目7番1号 株式会社トーキン内 Fターム(参考) 5E040 AA03 BC01 CA01 HB06 NN01 NN12 NN18 5E041 AA02 AB01 AB02 BD03 CA01 5E070 AA11
Claims (14)
- 【請求項1】 帯状又は棒状の導体の外周に2個以上の
コアを組み合わせて閉磁路を形成し、閉磁路内の少なく
とも1か所以上に永久磁石を介してコアが組み合わされ
たことを特徴とするインダクタ部品。 - 【請求項2】 両端が中央部より幅が広い板状である帯
状又は棒状の導体の外周に2個以上のコアを組み合わせ
て閉磁路を形成し、閉磁路内の少なくとも1か所以上に
永久磁石を介してコアが組み合わされたことを特徴とす
るインダクタ部品。 - 【請求項3】 前記導体の両端が基板への接続端子とな
るフォーミングが施された請求項1又は2記載のインダ
クタ部品。 - 【請求項4】 前記永久磁石は、ポリアミドイミド樹
脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリフェニレンサ
ルファイド樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、芳
香族系ポリアミド樹脂、液晶ポリマーから選択された少
なくとも一種類の樹脂に、固有保磁力が10KOe以上、Tc
が500℃以上、粉末平均粒径が2.5〜25μmで、かつ、Z
n、Al、Bi、Ga、In、Mg、Pb、Sb、及びSnの内の少なく
とも1種の金属あるいはその合金で被覆した希土類磁石
粉末が分散されてなり、該樹脂含有量が体積比で30%以
上であり、比抵抗が0.1Ωcm以上である請求項1乃至3
のいずれかに記載のインダクタ部品。 - 【請求項5】 前記希土類磁石粉末の組成はSm(Cobal.F
e0.15-0.25Cu0.05-0 .06Zr0.02-0.03)7.0-8.5である請求
項4記載のインダクタ部品。 - 【請求項6】 前記希土類磁石粉末を軟化点が220℃以
上550℃以下の無機ガラスで被覆した請求項4記載のイ
ンダクタ部品。 - 【請求項7】 前記無機ガラスは、体積比で0.1〜10%
である請求項6記載のインダクタ部品。 - 【請求項8】 前記希土類磁石粉末を金属あるいは合金
で被覆した上に少なくとも300℃以上の融点を有する非
金属の無機化合物で被覆した請求項4記載のインダクタ
部品。 - 【請求項9】 前記金属あるいは合金は、体積比で0.1
〜10%である請求項8記載のインダクタ部品。 - 【請求項10】 前記金属あるいは合金と前記無機化合
物の添加量は、体積比で0.1〜10%である請求項8記載
のインダクタ部品。 - 【請求項11】 前記永久磁石は、その作製時に前記希
土類磁石粉末が磁場で厚み方向に配向されることにより
磁気的に異方性化されている請求項4乃至10のいずれ
かに記載のインダクタ部品。 - 【請求項12】 前記永久磁石は,その着磁磁場が2.5T
以上である請求項1乃至11のいずれかに記載のインダ
クタ部品。 - 【請求項13】 前記永久磁石は、その中心線平均粗さ
Raが10μm以下である請求項1乃至12のいずれかに記
載のインダクタ部品。 - 【請求項14】 前記コアは、MnZn系又はNiZn
系フェライト、珪素鋼板、又はアモルファスから成る磁
性コアである請求項1乃至13のいずれか一つに記載の
インダクタ部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001166920A JP2002359125A (ja) | 2001-06-01 | 2001-06-01 | インダクタ部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001166920A JP2002359125A (ja) | 2001-06-01 | 2001-06-01 | インダクタ部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002359125A true JP2002359125A (ja) | 2002-12-13 |
Family
ID=19009387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001166920A Withdrawn JP2002359125A (ja) | 2001-06-01 | 2001-06-01 | インダクタ部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2002359125A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010538494A (ja) * | 2007-09-07 | 2010-12-09 | ヴィシェイ デール エレクトロニクス インコーポレイテッド | バイアスギャップインダクタとその製造方法 |
CN103159943A (zh) * | 2011-12-08 | 2013-06-19 | 金发科技股份有限公司 | 一种利用稀土催化剂合成液晶聚酯的方法 |
JP2021089930A (ja) * | 2019-12-03 | 2021-06-10 | 株式会社トーキン | インダクタ及びインダクタの製造方法 |
-
2001
- 2001-06-01 JP JP2001166920A patent/JP2002359125A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012238892A (ja) * | 2007-09-07 | 2012-12-06 | Vishay Dale Electronics Inc | バイアスギャップインダクタとその製造方法 |
CN103159943A (zh) * | 2011-12-08 | 2013-06-19 | 金发科技股份有限公司 | 一种利用稀土催化剂合成液晶聚酯的方法 |
JP2021089930A (ja) * | 2019-12-03 | 2021-06-10 | 株式会社トーキン | インダクタ及びインダクタの製造方法 |
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