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JP2002357285A - 燃料用ホース - Google Patents

燃料用ホース

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Publication number
JP2002357285A
JP2002357285A JP2001126503A JP2001126503A JP2002357285A JP 2002357285 A JP2002357285 A JP 2002357285A JP 2001126503 A JP2001126503 A JP 2001126503A JP 2001126503 A JP2001126503 A JP 2001126503A JP 2002357285 A JP2002357285 A JP 2002357285A
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JP
Japan
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polyamide
group
ethylene
fuel hose
adhesive
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Application number
JP2001126503A
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English (en)
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JP4209595B2 (ja
Inventor
Eiichi Nishi
栄一 西
Masako Nagashima
雅子 長島
Noriyuki Isobe
典之 礒部
Muraharu Nishioka
群晴 西岡
Yoshiro Iwata
善郎 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Ube Corp
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd, Ube Industries Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP2001126503A priority Critical patent/JP4209595B2/ja
Publication of JP2002357285A publication Critical patent/JP2002357285A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】層間の接着力に優れ、かつ帯電防止性及び燃料
透過防止性に優れ、特に層間の接着強度の引取速度に対
する依存性が少ない燃料ホースを提供する。 【解決手段】ポリアミド系樹脂に対しての接着性エチレ
ン−テトラフルオロエチレン系共重合体からなる内層
(A)と、接着性のポリアミド系樹脂からなる外層
(B)の積層構造を含む燃料用ホースを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、層間の接着強度に
優れ、かつ帯電防止性及び燃料透過防止性に優れた燃料
輸送用の積層ホース(本発明においては、単に燃料用ホ
ースと称する。)に関する。より詳しくは、50m/m
inの高速引取速度においても、20N/cm以上の層
間接着強度を示し、ホース製造時における引取速度に対
する層間接着強度の依存性が少ない燃料用ホースに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、フッ素系樹脂は、耐熱性、耐薬品
性、耐候性、非粘着性、低摩擦性及び低誘電特性等に優
れているため、幅広い分野で用いられている。例えば、
積層体の重要な用途としては、高温環境等の過酷な条件
にさらされる自動車のエンジンルーム内で使用される燃
料用ホース等が挙げられる。
【0003】燃料用ホースは、アルコールや芳香族化合
物を含むガソリン燃料が移送される配管用ホースであ
る。近年、燃料用ホースからのガソリン透過に関する規
制は一段と厳しくなり、これらに対する対策として、2
層構造等の多層構造の燃料用ホースが提案されている。
とりわけ燃料に直接接する内層には、燃料中に存在する
エタノールやメタノール等の腐食性の材料に対する耐薬
品性及びこれらを透過させないガスバリアー性のある樹
脂を使用することが求められている。この点、内層材料
としては、耐熱性、耐薬品性、ガスバリアー性のあるフ
ッ素系樹脂が最も好ましいものの一つと考えられる。
【0004】ただし、フッ素系樹脂の燃料用ホース内を
液体燃料が通過する際に静電気が発生し帯電する場合に
は、フッ素系樹脂に導電性を付与する等の方法で発生す
る静電気を放電させることが必要となる。
【0005】一方、燃料用ホースの外層には、通常比較
的耐久性があるポリアミド6、ポリアミド11、及びポ
リアミド12等のポリアミド系樹脂が使用されることが
多い。
【0006】こうした燃料用ホースを構成する積層体に
おいては、加工中や使用中に、層間剥離が生じないよ
う、強固な層間接着強度が必要である。接着強度を高め
る手段としては、予めフッ素系樹脂チューブを成形して
おき、表面処理を行った後にポリアミド系樹脂を被覆す
る方法や接着性樹脂を用いる共押出成形法等が挙げられ
る。特に接着性樹脂を用いる共押出成形法は、表面処理
工程が不要なため、低コストな方法と言える。
【0007】従来、フッ素系樹脂からなる内層とポリア
ミド系樹脂からなる外層との積層構造を含む燃料用ホー
スを構成しようとすると次のような問題があった。すな
わち、フッ素系樹脂は本来接着性に乏しく、フッ素系樹
脂のチューブやフィルム等を直接外層のポリアミド系樹
脂からなる基材により被覆しても充分な接着強度は得ら
れない。また、ある程度の接着強度が得られる場合で
も、ポリアミド系樹脂の種類により接着強度がばらつき
やすく、接着強度が実用的に不充分であることが多かっ
た。
【0008】このように、内層のフッ素系樹脂と外層の
ポリアミド系樹脂との直接接着が困難なことから、両層
の間に、フッ素系樹脂とポリアミド系樹脂の双方に対し
て接着性能を有する接着性樹脂層を介在させる試みが盛
んに行われている。
【0009】かかる層間に介在させる接着性樹脂とし
て、例えばポリアミド系樹脂とフッ素系樹脂の混合物
(ブレンド)(例えば、特開平7−53823、特開平
7−53824、特開平8−156199、特開平4−
224939、特開平8−258212等を参照。)、
接着性フッ素系樹脂(例えば、WO98/55557、
WO99/45044等を参照。)、接着性ポリアミド
系樹脂(例えば、特開平9−194815等を参照。)
等の提案がなされている。
【0010】しかしながら、これらの接着性樹脂層を介
在させた燃料用ホースにおいても、フッ素系樹脂層とポ
リアミド系樹脂層間の接着強度は、成形条件、特に引取
速度によってばらつき、充分な接着強度が安定的には得
られないという問題があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前述
の問題点を解決しようとするものであり、ポリアミド系
樹脂からなる外層と、フッ素系樹脂、特にエチレン−テ
トラフルオロエチレン系共重合体からなる内層を含む燃
料用ホースにおいて、層間の接着強度が、引取速度に実
質的に依存することなく、内層と外層間の接着強度に優
れ、かつ、帯電防止性及び燃料透過防止性に優れた燃料
用ホースを得ることである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、接着性のポリアミ
ド系樹脂及び接着性のエチレン−テトラフルオロエチレ
ン系共重合体を積層することにより、この両層が極めて
強固に接着した2層以上の積層構造を含む燃料用ホース
が得られることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0013】すなわち、本発明に従えば、次の燃料用ホ
ースが提供される。エチレン−テトラフルオロエチレン
系共重合体からなる内層(A)とポリアミド系樹脂から
なる外層(B)の積層構造を含む燃料用ホースであっ
て、
【0014】上記内層(A)は、ポリアミド系樹脂に対
しての接着性エチレン−テトラフルオロエチレン系共重
合体であり、
【0015】上記外層(B)は、式(1)を満足するポ
リアミド12(a)であるか、又は式(1)を満足する
ポリアミド12(a)と式(2)を満足するポリアミド
12(b)との混合物であり、かつ、当該ポリアミド1
2(a)とポリアミド12(b)は、式(3)を満足す
るものであり、
【0016】 〔COOH〕+〔NH2〕≧2×102/(17.8ηr(a)−19.1) (1) 〔COOH〕+〔NH2〕<2×102/(17.8ηr(b)−19.1) (2) ηr(b)−ηr(a)≧0.3 (3) (式中、〔COOH〕は、ポリアミド末端カルボキシル基当
量濃度、〔NH2〕は、ポリアミド末端アミノ基当量濃
度、ηr(a)、ηr(b)は、それぞれポリアミド12(a)
及びポリアミド12(b)の相対粘度を示す。以下、同
じ。)上記内層(A)に対して20N/cm以上の接着
強度を示すポリアミド系樹脂であることを特徴とする燃
料用ホース。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を詳細に説明する。本発明の燃料用ホースにおいて、
内層(A)を構成するものは、基本的にエチレン−テト
ラフルオロエチレン系共重合体(以下、単にETFEと
称することがある。)である。
【0018】ETFEとしては、テトラフルオロエチレ
ンとエチレンとを70/30〜30/70(モル比)で
共重合させたもの、又はさらにこれらと1種以上のフル
オロオレフィンやプロピレン等エチレン以外の他の共重
合可能なモノマーとを共重合させた共重合体が好まし
い。より好ましくは、テトラフルオロエチレン/エチレ
ン/他の共重合可能なモノマーがモル比で30〜60/
20〜60/0〜40、特に40〜60/35〜60/
0〜5の割合で共重合された共重合体である。
【0019】かかる他の共重合可能なモノマーとして
は、プロピレン、ブテン等のα−オレフィン;フッ化ビ
ニル、フッ化ビニリデン、(パーフルオロブチル)エチ
レン等の(パーフルオロアルキル)エチレン等の不飽和
基に水素原子を有するフルオロオレフィン;アルキルビ
ニルエーテル、(フルオロアルキル)ビニルエーテル等
のビニルエーテル類;酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニ
ルエステル類;(フルオロアルキル)アクリレート、
(フルオロアルキル)メタクリレート等の(メタ)アク
リレート類;ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ
(アルキルビニルエーテル)等の不飽和基に水素原子を
有しないテトラフルオロエチレンを除くモノマー等が挙
げられる。また、これらは併用することもできる。以上
のように本発明においてETFEとは、このような他の
共重合可能なモノマーとの共重合体を含むエチレン−テ
トラフルオロエチレン系共重合体の意味で使用する。
【0020】本発明におけるETFEとしては、特に、
エチレンに基づく重合単位及びテトラフルオロエチレン
に基づく重合単位のモル比が30/70〜70/30で
あり、エチレン及びテトラフルオロエチレンに基づく重
合単位の合計モル数に対して酢酸ビニルに基づく重合単
位が0.1〜15モル%、かつ、(パーフルオロアルキ
ル)エチレンに基づく重合単位が0.01〜5モル%で
あるエチレン−テトラフルオロエチレン−酢酸ビニル−
(パーフルオロアルキル)エチレンの共重合体が好まし
い。これは、請求項3に規定する態様である。
【0021】本発明においては、ETFEは、塊状重
合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合等公知の各種重合方
法により製造でき、また、一槽ないし多槽式の撹拌型重
合装置、管型重合装置を使用する、回分式又は連続式操
作とすることができる。いずれの方法によって得られた
ETFEも好適に本発明の目的に使用することができ
る。
【0022】本発明においては、ETFEは、ポリアミ
ド系樹脂に対しての接着性重合体であることを特徴とす
るが、ここで「接着性重合体」とは、ポリアミド系樹脂
に対して接着性を有するETFEであり、具体的には、
接着性を付与する処理、すなわち、接着性を付与する官
能基が導入されたETFEを意味する。
【0023】接着性を付与する官能基は、反応性や極性
を有する基で、例えばカルボキシル基、1分子中の2つ
のカルボキシル基が脱水縮合した残基(以下、カルボン
酸無水物残基という。)、エポキシ基、水酸基、イソシ
アネート基、エステル基、アミド基、アルデヒド基、ア
ミノ基、加水分解性シリル基、シアノ基、炭素−炭素二
重結合、スルホン酸基及びエーテル基等が好ましいもの
として挙げられる。なかでも、カルボキシル基、カルボ
ン酸無水物残基、エポキシ基、加水分解性シリル基及び
炭素−炭素二重結合が好ましい。このような官能基は、
ETFE1分子中に異なる種類のものが2種類以上存在
していても良く、また1分子中に2個以上存在していて
も良い。
【0024】かかる官能基の導入方法としては、(1)
グラフト化が可能な結合性基と接着性を付与する官能基
とを有する化合物(以下、グラフト性化合物と云う)を
ETFEにグラフトさせる方法、(2)ETFE重合時
に使用する上述の共重合可能なモノマーの少なくとも1
つ以上に官能基を含有させる方法、(3)遊離ラジカル
等によりETFEを変性する方法、又は分子鎖の切断を
引き起こし低分子量化する方法がある。
【0025】(1)ETFEにグラフトさせる方法は、
グラフト性化合物をETFEにグラフトする方法であ
る。(例えば、特開平7−173446号、特開平10
−311461号等を参照。)
【0026】具体的には、ETFE、グラフト性化合物
及び遊離ラジカル発生剤を、遊離ラジカルが発生する温
度下に溶融混合して、ETFEにグラフト性化合物をグ
ラフトする。最も好ましくは、押出成形機や射出成形機
のシリンダー中で溶融混練しながらグラフト化を行う方
法である。グラフト化により官能基が導入されたETF
Eは、ペレット等の形態の成形材料となしうる。なお、
後記するように、押出成形機等の成形機中でグラフト化
を行い、引続き多層押出等を行い多層ホース等の成形物
を得ることもできる。
【0027】ここで、グラフト性化合物とは、上記した
カルボキシル基等の官能基と、α、β不飽和二重結合を
末端に有する有機基、パーオキシ基、アミノ基等の結合
性基とを有する化合物である。例えば、不飽和カルボン
酸、エポキシ基含有不飽和化合物、加水分解性シリル基
含有不飽和化合物、エポキシ基含有パーオキシ化合物等
が好ましいものとして挙げられ、特に無水マレイン酸、
無水フマール酸等の不飽和カルボン酸無水物が最も好ま
しい。これらグラフト性化合物は、ETFE100質量
部あたり0.01〜100質量部程度使用することが好
ましい。
【0028】また、遊離ラジカル発生剤としては、分解
温度が120〜350℃の範囲で、半減期が1分前後の
ものが好ましい。例えば、ケトンパーオキシド類、2,
5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン等のジアルキルパーオキシド類;ジイソ
プロピルパーオキシジカーボネート等のパーオキシジカ
ーボネート類;tert−ブチルヒドロパーオキシド等
のヒドロパーオキシド類;tert−ブチルパーオキシ
イソブチレート等のアルキルパーエステル類;ジクロロ
ベンゾイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等の
ジアシルパーオキシド類;ジクミルパーオキシド、ラウ
ロイルパーオキシド等が挙げられる。これらは、グラフ
ト性化合物1質量部あたり0.1〜10質量部程度使用
することが好ましい。
【0029】(2)また、ETFE重合時に、使用する
上述の共重合可能なモノマーの少なくとも1つ以上に官
能基を含有させる方法においては、用いる官能基含有モ
ノマーとして、例えば次の(a)〜(e)ようなものが
挙げられる。
【0030】(a)Rf(OCFXCF2mOCF=C
2(ここで、Rfは炭素数1〜6のパーフルオロアルキ
ル基、Xはフッ素原子又はトリフルオロメチル基、mは
1〜6の整数を表す。)で表されるパーフルオロビニル
エーテル系モノマー; (b)CH3OC(=O)CF2CF2CF2OCF=CF
2やFSO2CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF=C
2等の容易にカルボン酸基やスルホン酸基に変換可能
な基を有するパーフルオロビニルエーテル系モノマー; (c)酢酸ビニル等のビニルエステル系モノマー; (d)エチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエ
ーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル等のビニルエ
ーテル系モノマー;及び (e)メチルアリルエーテル等のアリルエーテル系モノ
マー等である。
【0031】これらの共重合可能なモノマーは、その1
種を用いてもよく、さらに2種以上組み合わせて使用し
てもよい。また、遊離ラジカル等により官能基を発現さ
せてもよく、重合開始剤に官能基を含有する化合物を用
いてもよい。
【0032】(3)一方、遊離ラジカル等により、ET
FEを変性する方法又は分子鎖の切断を引き起こし低分
子量化する方法としては、ETFE100質量部に対し
て、0.01〜10質量部程度のパーオキシド類を配合
し、パーオキシド類の分解温度以上で溶融混練し、パー
オキシド類から発生する遊離ラジカルによりETFEを
変性又は分子鎖の切断を引き起こし低分子量化する方法
等である(例えば、特開平11−320770号等を参
照。)。
【0033】本発明において、接着性を付与する官能基
を導入する処理とは、このようにETFEを変性又は分
子鎖の切断を引き起こし低分子量化することにより、接
着性を付与する処理も含む。従って、その他の方法とし
て、高エネルギー線等を照射したり、300℃以上、好
ましくは330〜400℃で5〜30分間の加熱処理し
ETFEを変性又は低分子量化することにより、接着性
を付与する処理であってもよい。
【0034】本発明の燃料用ホースの内層(A)を形成
するETFEには、その性能を損なわない範囲におい
て、さらに他の熱可塑性樹脂、シリカ、カーボン、ガラ
ス繊維、炭素繊維等の充填剤、顔料、可塑剤、接着付与
剤、シランカップリング剤、難燃剤、光安定剤等の任意
の成分を混合できる。
【0035】一方、本発明の燃料用ホースにおいて、外
層(B)は、ポリアミド系樹脂により構成される。本発
明においては、ポリアミド系樹脂(以下、単にPAと記
述することがある。)も、この接着性重合体であること
を特徴とする。「接着性重合体」とは、ETFEの場合
と同様に、接着性を付与する処理がされた接着性ポリア
ミド系樹脂であることを意味する。
【0036】接着性ポリアミド系樹脂としては、種々の
ものがあり得るが、基本的には、末端アミノ基、末端カ
ルボキシル基の数及び樹脂の相対粘度を特定の範囲に規
定するものである。なかでもアミド結合(−CONH
−)を有する、式(4)で示される重合単位を有するポ
リアミド12(以下、PA12と表記する場合があ
る。)が好ましいものとして挙げられる。
【0037】 (−CO−(CH211−NH−) (4)
【0038】かかる接着性のポリアミド12としては、
(i)式(1)を満足するポリアミド12(a)である
か、又は(ii)式(1)を満足するポリアミド12
(a)と式(2)を満足するポリアミド12(b)との
混合物であり、かつ、当該ポリアミド12(a)とポリ
アミド12(b)は、式(3)を満足するポリアミド混
合物であることが好ましい。
【0039】 〔COOH〕+〔NH2〕≧2×102/(17.8ηr(a)−19.1) (1) 〔COOH〕+〔NH2〕<2×102/(17.8ηr(b)−19.1) (2) ηr(b)−ηr(a)≧0.3 (3)
【0040】(なお、式中、〔COOH〕は、ポリアミド末
端カルボキシル基当量濃度、〔NH2〕は、ポリアミド末
端アミノ基当量濃度、ηr(a)、ηr(b)は、それぞれポリ
アミド12(a)及びポリアミド12(b)の相対粘度
を示す。ここで、〔COOH〕は、COOHの当量濃度、〔N
H2〕は、NH2の当量濃度であり、それぞれ、アルカリ及
び酸による滴定値から求められる値である。)
【0041】上記において、末端カルボキシル基及び末
端アミノ基濃度の測定及び、相対粘度(ηr)は、後述
の方法で測定した値である。
【0042】また、本発明においては、式(1)におけ
る〔COOH〕+〔NH2〕の上限は、30以下であることが
好ましい。〔COOH〕+〔NH2〕が30よりも大きくなる
と、分子量が低くなり連続安定したペレット化が困難と
なる。
【0043】本発明においては、このような接着性ポリ
アミド系樹脂からなるポリアミド系樹脂の外層(B)
を、ETFEからなる内層(A)に積層することによ
り、20N/cm以上の接着強度を示す積層体とするこ
とができる。
【0044】本発明において、かかる接着性ポリアミド
系樹脂としては、上記した単独のポリアミド12(a)
でもよく、ポリアミド12(a)とポリアミド12
(b)の混合物(ブレンド)であってもよい。混合物を
使用する場合、ポリアミド12(a)とポリアミド12
(b)の質量比は、好ましくは2〜60/40〜98
(質量%)、より好ましくは5〜50/50〜95(質
量%)である。
【0045】上記のように、ポリアミド12(a)とポ
リアミド12(b)のブレンドにより、接着性が付与で
きるメカニズムは明確ではないが、次のように推察され
る。すなわち、両者には、溶融時の粘性に差があるた
め、ETFEとの共押出成形時に、より低い粘性の接着
性ポリアミド12(a)が選択的に、ETFEとポリア
ミド系樹脂との界面近傍に分布することになるため、当
該層間に高い接着強度が発現した積層体が得られると推
察される。
【0046】本発明において、式(1)を充足するポリ
アミド12(a)は、特に限定するものではなく、例え
ば、12−アミノドデカン酸及び/又はドデカンラクタ
ムを主体とし、これに接着性を向上させるために、ジ
アミン、トリアミン、ジカルボン酸及びトリカル
ボン酸等の多官能モノマーを添加併用し、重合させて得
ることができる。
【0047】ここで、重合に併用するジアミンとして
は、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジア
ミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジ
アミン、1,9−ノナンジアミン、1,10−デカンジ
アミン、1,11−ウンデカンジアミン、1,12−ド
デカンジアミン、1,13−トリデカンジアミン、2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、1,3−
ジアミノシクロヘキサン、m−キシリレンジアミン、p
−キシリレンジアミン、ノルボルナンジアミノメチル、
イソホロンジアミン等が挙げられる。
【0048】また、重合に併用するトリアミンとして
は、ジエチレントリアミン、ビス(ペンタメチレン)ト
リアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、ビス
(ヘプタメチレン)トリアミン、ビス(オクタメチレ
ン)トリアミン、ビス(ノナンメチレン)トリアミン、
ビス(デカンメチレン)トリアミン、ビス(ウンデカメ
チレン)トリアミン、ビス(ドデカメチレン)トリアミ
ン、トリス(2−アミノエチル)アミン等が挙げられ
る。
【0049】さらに、重合に併用するジカルボン酸と
しては、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、
トリデカン二酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン
酸、イソフタル酸、テレフタル酸等が挙げられる。
【0050】また、重合に併用するトリカルボン酸と
しては、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,3,
5−ペンタントリカルボン酸、1,2,6−ヘキサント
リカルボン酸、1,3,6−ヘキサントリカルボン酸、
1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメシ
ン酸等が挙げられる。
【0051】これらの多官能モノマーの添加量は、12
−アミノドデカン酸及び/又はドデカンラクタムに対
し、0.2〜10質量%、好ましくは0.5〜10質量
%程度が好ましい。
【0052】一方、本発明において、式(2)を充足す
るポリアミド12(b)は、従来公知の製法、例えば、
12−アミノドデカン酸及び/又はドデカンラクタムを
重合させることにより得ることができる。
【0053】ポリアミド系樹脂としては、上記のごとき
モノマーを重合させて得られたものを基本とするが、さ
らにこれに、本発明の目的を損なわない範囲で、50質
量%未満、好ましくは40質量%以下、さらに好ましく
は30質量%以下、最も好ましくは20質量%以下の範
囲で、1種以上の他のモノマーを共重合させたものであ
ってもよい。
【0054】共重合の場合に用いる他のモノマーとして
は、例えばε−カプロラクタム、6−アミノカプロン
酸、ε−エナントラクタム、7−アミノヘプタン酸、α
−ピロリドン、α−ピペリドン、11−アミノウンデカ
ン酸、ウンデカンラクタム、ヘキサメチレンジアミン、
ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ド
デカメチレンジアミン等のジアミン、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸等のジカルボン酸
等を挙げることができる。
【0055】本発明におけるポリアミド系樹脂は、上記
のモノマーから回分式(バッチ)重合法、連続式重合法
等のそれ自身公知のポリアミド重合法により製造され
る。重合に使用できる装置は、例えば、バッチ式反応
釜、一槽式ないし多槽式の連続重合装置、管状連続重合
装置、混練反応押出機等が好ましく挙げられる。
【0056】この場合、溶融状態で開環反応や初期重縮
合をさせる前重合工程と、それに続く、常圧下あるいは
減圧下に、溶融状態で重縮合させて高分子量化する後重
合工程とに分けて行うこともできる。また、重合促進の
ため、固相重合法を適用することもできる。
【0057】本発明に用いるポリアミド系樹脂として
は、さきに述べたモノマーを重合させて得られたものを
基本とするが、さらにこれに、本発明の目的を損なわな
い範囲で、40質量%以下、好ましくは30質量%以
下、さらに好ましくは20質量%以下の範囲で、その他
のポリアミド系樹脂やポリアミド系樹脂以外の樹脂を混
合してもよい。
【0058】混合に供するポリアミド系樹脂としては、
ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド11、ポリ
アミド6・10、ポリアミド6・12、ポリアミド12
・12、ポリアミド6/66共重合体、ポリアミド6/
12共重合体等が挙げられ、また、ポリアミド系樹脂以
外の樹脂としては、ポリプロピレン、アクリロニトリル
・ブダジエン・スチレン共重合樹脂、ポリフェニレンオ
キシド、ポリカーボネ−ト、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等を挙げることができ
る。
【0059】本発明で使用するポリアミド系樹脂には、
可塑剤や耐衝撃剤を配合することもできる。可塑剤とし
ては、例えば、ベンゼンスルホン酸ブチルアミド、p−
ヒドロキシ安息香酸と炭素数6〜21の直鎖又は分岐鎖
アルコールとのエステル(例えば、2−エチルヘキシル
p−ヒドロキシベンゾエート)等が挙げられる。可塑剤
の配合量は、形成されるチューブの破壊圧力が低下した
り、可塑剤のブリードアウトの問題が発生しない範囲で
配合することが好ましく、通常、可塑剤の配合量は、ポ
リアミド系樹脂成分100質量部に対して、0〜30質
量部、好ましくは0〜15質量部である。
【0060】また、耐衝撃剤としては、例えば、アイオ
ノマー、エチレンプロピレン共重合体、エチレンプロピ
レンターポリマー、ポリスチレン・ポリエチレンブチレ
ンブロック共重合体、ポリスチレン・水添ポリイソプレ
ンブロック共重合体、エチレンオクテンゴム等のゴム、
エラストマー、又はそれらの変性物、さらにそれらの混
合物等が使用できる。
【0061】耐衝撃剤の配合量は、チューブの破壊圧力
が低下したり耐候性の問題が発生しない範囲で添加する
ことが好ましく、通常ポリアミド系樹脂成分100質量
部に対して0〜20質量部、好ましくは0〜10質量部
である。
【0062】さらに、本発明におけるポリアミド系樹脂
には、その目的を損なわない範囲で、フェノール系、チ
オエーテル系、ホスファイト系、アミン系等の酸化防止
剤;サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリア
ゾール系、シアノアクリレート系、金属錯塩系等の紫外
線吸収剤;HALS系の耐候性改良剤;アルキルアミ
ン、アルキルアミド、アルキルエーテル、アルキルフェ
ニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン
脂肪酸エステル、アルキルスルホネート、アルキルベン
ゼンスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルホ
スフェート、第4級アンモニウム塩、アルキルベタイン
等の帯電防止剤;赤リン、酸化スズ、水酸化ジルコニウ
ム、メタホウ酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化
マグネシウム等の無機難燃剤;ハロゲン系、燐酸エステ
ル系、メラミン又はシアヌル酸系の有機難燃剤;三酸化
アンチモン等の難燃助剤;その他核剤、油剤、顔料、染
料等を配合することができる。
【0063】本発明の燃料用ホースにおいて、上記した
ETFEからなる内層(A)とPAからなる外層(B)
の積層構造を形成する場合は、つぎのような積層の態様
がありうる。
【0064】ETFEとして、ポリアミド系樹脂に対し
ての接着性ETFEを使用する場合、PAは、式(1)
を満足する接着性ポリアミド12(a)であるか、又は
式(1)を満足するポリアミド12(a)と、式(2)
を満足するポリアミド12(b)との接着性ポリアミド
との混合物であり、かつ、当該ポリアミド12(a)と
ポリアミド12(b)は、式(3)を満足するポリアミ
ド混合物の場合であり、
【0065】 〔COOH〕+〔NH2〕≧2×102/(17.8ηr(a)−19.1) (1) 〔COOH〕+〔NH2 〕<2×102/(17.8ηr(b)−19.1) (2) ηr(b)−ηr(a)≧0.3 (3) であり、内層(A)に対して20N/cm以上の接着強
度を示すようなPAである。これが請求項1に規定する
態様である。
【0066】また、前記接着性ETFEに導入される官
能基の好ましい事例は、請求項2に記載されているとお
り、カルボキシル基、カルボン酸無水物残基、エポキシ
基、水酸基、イソシアネート基、エステル基、アミド
基、アルデヒド基、アミノ基、加水分解性シリル基、シ
アノ基、炭素−炭素二重結合、スルホン酸基及びエーテ
ル基からなる群より選択される少なくとも一つの官能基
が導入された接着性ETFEである。
【0067】本発明の燃料用ホースにおいて、内層
(A)と外層(B)の接着強度は、少なくとも20N/
cm以上、好ましくは30N/cm以上、さらに好まし
くは40N/cm以上、最も好ましくは50N/cm以
上である。
【0068】特に本発明においては、燃料用ホース製造
時、例えば50m/minの高速引取速度においても、
このような高い層間接着強度を得ることができる。言い
換えれば、本発明においては、燃料用ホース製造時にお
ける引取速度に対する層間接着強度の依存性が極めて少
ないという大きな特徴を有するのである。
【0069】上記において、接着性PAの官能基と接着
性ETFEの官能基の組み合わせは、化学結合が形成出
来るように選択することが好ましい。すなわち、接着性
PAの末端がアミノ基過剰の場合には、接着性ETFE
の官能基は酸性基であるものを、一方接着性PAの末端
がカルボキシル基過剰の場合には、接着性ETFEの官
能基は、塩基性基のものが好ましい。
【0070】本発明の燃料用ホースが液体燃料の輸送に
用いられる場合に、内層、特に最内層材料に、帯電防止
性が要求される場合がある。この場合には、帯電防止性
を有効に奏させる点から、帯電防止性の尺度としての導
電性の指標となる体積固有抵抗率は、1〜109Ω・c
mの範囲とすることが好ましい。
【0071】導電性は、導電性付与フィラーを内層に添
加することにより発現することが好ましい。導電性付与
フィラーとしては、銅、ニッケル、銀等の金属粉末;
鉄、ステンレス鋼等の金属繊維;カーボンブラック;酸
化亜鉛、ガラスビーズ、酸化チタン等の表面を金属スパ
ッタリング、無電解メッキ等によりコーティングした金
属無機化合物が挙げられる。中でもカーボンブラック
は、その粒子表面に水酸基やカルボキシル基が存在し、
これも接着性基として内層の接着性を向上させることが
できるので、最も好ましい。
【0072】導電性付与フィラーの配合量は、フィラー
の種類、最内層を形成するETFEやフッ素系樹脂の組
成、燃料用ホースの設計導電性能、成形条件等により適
宜決定されるが、おおむねETFE等内層を構成する樹
脂100質量部に対して1〜30質量部、特に5〜20
質量部程度であることが好ましい。
【0073】本発明の燃料用ホースは、接着性PAと接
着性ETFEを積層した積層構造を基本とするが、さら
に以下の層構成のものであってもよい。すなわち、
(1)PA/接着性PA/接着性(導電性であってもな
くてもよい。)ETFE、接着性PA/接着性ETFE
/(導電性であってもなくてもよい。)フッ素系樹脂の
3層ホース;(2)PA/接着性PA/接着性ETFE
/(導電性であってもなくてもよい。)フッ素系樹脂、
接着性PA/接着性ETFE/フッ素系樹脂/導電性フ
ッ素系樹脂の4層ホース;(3)PA/接着性PA/接
着性ETFE/フッ素系樹脂/導電性フッ素系樹脂の5
層ホース等の複層構造であってもよい。ここで接着性E
TFE以外のフッ素系樹脂としては、通常のETFE又
はテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン
系共重合体が好ましい。これらは、請求項5〜11に規
定されている構成に対応するものである。
【0074】本発明の燃料用ホースのサイズは、特に限
定されないが、外径は、5〜30mm、内径は、3〜2
5mmの範囲が好ましい。また、燃料用ホースを構成す
る各層の厚みは、特に限定されないが、それぞれ0.0
5〜2.0mmの範囲が好ましい。一例として、外径8
mm、内径6mm、厚み1mm(内層0.2mm、外層
0.8mm)の燃料用ホースが挙げられる。
【0075】本発明の積層構造を含む燃料用ホースの成
形方法としては、押出機により、円筒状の内層及び外層
を別々に形成し、内層に外層を熱収縮チューブにより被
覆する方法や、先ず内層チューブを内層押出機で形成
し、この外周面に、外層押出機で外層を形成する方法等
もあるが、外層をなす接着性PAと内層の接着性ETF
Eとを溶融状態で共押出成形し、両者を熱融着(溶融接
着)して一段で2層構造のホースを形成する共押出成形
によることが最も好ましい。
【0076】また、3層以上の積層構造を含む場合も、
これに準じて共押出成形することができる。一般的に
は、外層、内層のそれぞれの樹脂を予めペレット化して
おくことが好ましい。すなわち、ETFEやポリアミド
系樹脂に、混合する樹脂、及び可塑剤等各種添加剤の所
定量を、V型ブレンダー、タンブラー等の低速回転混合
機やヘンシェルミキサー等の高速回転混合機を用いて混
合した後、一軸押出機、二軸押出機、二軸混練機等で溶
融混練し、ペレット化する。なお可塑剤等の常温で液体
のものは、溶融混練機のシリンダーの途中から注入し
て、溶融混練することもできる。
【0077】また、ペレット化は、すべての樹脂成分が
溶融する温度において機械的に混練し、ペレット化する
ことが好ましい。特に導電性付与フィラーをフッ素系樹
脂と均一混合するためには、同方向二軸押出機を用いる
ことが好ましい。
【0078】また、共押出成形を行う際に、各層の組成
を形成する全構成要素をそれぞれ押出機のホッパーに供
給して押出機の中で各層のコンパウンディングやグラフ
ト化等を行い、引続き共押出成形を行うことにより、コ
ンパウンド化、グラフト化等と共押出成形をほぼ同時に
行うことも好ましい。
【0079】本発明において、ポリアミド系樹脂の特性
は、以下の方法で測定したものである。 [ポリアミド系樹脂の末端カルボキシル基濃度の測
定]:三つ口ナシ型フラスコに所定量のポリアミド試料
を入れ、ベンジルアルコール40mLを加えた後、窒素
気流下、180℃に設定したオイルバスに浸漬する。上
部に取り付けた撹拌モーターにより撹拌溶解し、指示薬
にフェノールフタレインを用いてN/20の水酸化カリ
ウム(エタノール溶液)で滴定を行い、次式で規定濃度
を求める。 〔COOH〕=COOH当量/105
【0080】[ポリアミド系樹脂の末端アミノ基濃度
の測定]:活栓付三角フラスコに所定量のポリアミド試
料を入れ、あらかじめ調整しておいた溶媒フェノール/
メタノール(体積比9/1)の40mLを加えた後、マ
グネットスターラーで撹拌溶解し、指示薬にチモールブ
ルーを用いてN/20の塩酸で滴定を行い、次式で規定
濃度を求める。 〔NH2〕=NH2当量/105
【0081】[ポリアミド系樹脂の相対粘度(ηr)の
測定]:JIS K6810に準じ、98質量%硫酸を
溶媒として、ポリアミド試料を濃度10g/dm3とし
て完全に溶解した後、ウベローデ型粘度計を用い、25
℃で測定する。
【0082】また、本発明において、燃料用ホースの各
物性は、以下の方法で測定されたものである。 [接着強度(溶融接着強度)の測定]:押出成形した
ホース(積層ホース)を20cm長に切断し、それをさ
らに縦に切断したものを試料として使用する。外層と内
層を端から1cm強制的に剥離し、使用機器として小型
テンシロンを用いて、外層と内層をはさみ、片方を30
mm/minで引っ張る。最高強度を接着強度(N/c
m)とする。
【0083】本発明において、かくして測定される燃料
用ホースの接着強度は、20N/cm以上であることが
好ましい。さらに好ましくは30N/cm以上、より好
ましくは40N/cm以上、最も好ましくは50N/c
m以上である。
【0084】また、ホース製造時の引取速度に対する依
存性ができるだけ小さいことが好ましく、50m/mi
nの高速引取時においても、20N/cm以上であるこ
とが好ましい。
【0085】[導電性の測定]:体積固有抵抗率を測
定した結果より評価する。で接着強度を測定した際に
剥離されて得られる内層を試料として用いる。Lore
sta AP(三菱化学社製)等の測定器を用いて、四
端針プローブを試料に10N荷重で接触させ、体積固有
抵抗率(Ω・cm)を測定する。本発明において内層の
体積固有抵抗率は、1〜109Ω・cm程度であること
が好ましい。
【0086】[ガスバリアー性の測定]:積層ホース
を10cm長に切断したものを試料として使用する。試
料を110℃×2hr乾燥し、質量測定を行った後、こ
れに燃料を封入して両端を密封する。
【0087】これを60℃の恒温槽内にセットし、24
hr後にホースを取り出し、室温に戻ったところで質量
測定を行う。質量変化を内層表面積と24hrで除して
燃料透過係数(g/m2・day)を算出する。
【0088】なお、試験燃料としてイソオクタン/トル
エン(体積比1/1)の混合燃料を使用した場合、燃料
透過係数は6(g/m2・day)未満が好ましく、
0.5(g/m2・day)未満がより好ましく、0.
1(g/m2・day)未満が最も好ましい。
【0089】なお、ガスバリアー性を充分確保するた
め、内層(ETFE)の厚みは、0.1mm以上が好ま
しい。特に好ましくは内層(A)とフッ素系樹脂層で2
層以上の層構成とし、その厚みの合計が0.1mm以上
が望ましい。
【0090】
【実施例】以下に合成例、実施例及び比較例により本発
明を具体的に説明するが、本発明は、何らそれらに限定
されるものではない。
【0091】(1)まず、ホースの外層及び内層を形成
するためのポリアミド及びETFEのペレットを以下の
合成例1〜10で準備した。
【0092】〔合成例1〕 (ポリアミドペレット1)12−アミノドデカン酸10
0質量部、トリス(2−アミノエチル)アミン0.5質
量部を重合槽で溶融重縮合してポリアミド12(a)を
合成した。重合槽下部より抜出した溶融ポリマーはチラ
ーで冷却後、ペレタイザーでペレット化した(以下、こ
れをPAペレット1と称する。)。
【0093】このPAペレット1について、相対粘度、
末端カルボキシル基濃度、末端アミノ基濃度を測定し
た。その結果、相対粘度ηr(a)=2.3、〔COOH〕+
〔NH2〕=12.5であった。
【0094】従って、〔COOH〕+〔NH2〕(=12.
5)は、式(1)の右辺=2×102/(17.8η
r(a)−19.1)=9.2を大きく上回り、式(1)の
関係を満足するポリアミド12(a)であることが確認
された。
【0095】〔合成例2〕 (ポリアミドペレット2)ポリアミドペレット2は、上
記ポリアミド12(a)と、ポリアミド12(b)の混
合物のペレットである。ポリアミド12(b)は、相対
粘度ηr(b)=2.87、〔COOH〕+〔NH2〕=5.5で
あった。
【0096】従って、〔COOH〕+〔NH2〕(=5.5)
は、式(2)の右辺=2×102/(17.8ηr(b)
19.1)=6.3未満であり、式(2)の関係を満足
するポリアミド12(b)であることが確認された。
【0097】また、ηr(b)−ηr(a)=0.57≧0.3
であり、ポリアミド12(a)、12(b)は、式
(3)の関係も満足している。
【0098】ポリアミド12(a)からなるPAペレッ
ト1の30質量%と、上記ポリアミド12(b)の70
質量%を、同方向2軸押出機(東芝機械製 TEM−7
5SS)を用いて温度240℃、滞留時間3分間にて溶
融混練により混合した。押出機より吐出した溶融混合物
をチラーで冷却後、ペレタイザーでペレット化した(以
下、これをPAペレット2と称する。)。
【0099】〔合成例3〕 (樹脂A)懸濁重合により、ETFE(テトラフルオロ
エチレン/エチレン/(パーフルオロブチル)エチレン
=58/40.5/1.5(モル比)(以下、樹脂Aと
称する。)を製造した。
【0100】〔合成例4〕 (樹脂B)溶液重合により、ETFE(テトラフルオロ
エチレン/エチレン/酢酸ビニル/(パーフルオロブチ
ル)エチレン)=57/38/4.8/0.2(モル
比)(以下、樹脂Bと称する。)を製造した。
【0101】〔合成例5〕 (ペレット3(接着性ETFE))合成例3で合成した
樹脂A100質量部、無水マレイン酸1.5質量部及び
tert−ブチルヒドロパーオキシド0.2質量部を同
方向二軸押出機(東芝機械製 TEM−48SS)に供
給し、シリンダーの溶融ゾーンを300℃、滞留時間5
分間にて混練した。吐出したストランドを水冷し、ペレ
タイザーでストランドを切断し、ペレットを作成した。
ペレットは水分除去のために120℃の電気炉で10時
間乾燥した。かくして得られた乾燥ペレットをペレット
3とする。
【0102】〔合成例6〕 (ペレット4(接着性ETFE))合成例3で合成した
樹脂A100質量部、無水マレイン酸1.5質量部、t
ert−ブチルヒドロパーオキシド0.2質量部及びカ
ーボンブラック(電気化学工業社製)11質量部を用い
る以外は合成例5と同様にして乾燥ペレットを得た。こ
のペレットをペレット4とする。
【0103】〔合成例7〕 (ペレット5(接着性ETFE))合成例3で合成した
樹脂A100質量部及びtert−ブチルヒドロパーオ
キシド0.2質量部を用い、シリンダーの溶融ゾーンを
350℃、滞留時間3分間とする以外は合成例5と同様
にして混練した。吐出したストランドから合成例5と同
様にして乾燥ペレットを得た。このペレットをペレット
5とする。
【0104】〔合成例8〕 (ペレット6(接着性ETFE))合成例4で合成した
樹脂Bの100質量部及びジtert−ブチルパーオキ
シド0.8質量部を用い、シリンダーの溶融ゾーンを2
80℃、滞留時間3分間とする以外は合成例5と同様に
して混練した。乾燥時間を2時間とする以外は合成例5
と同様にして吐出したストランドから乾燥ペレットを得
た。このペレットをペレット6する。
【0105】〔合成例9〕 (ペレット7(接着性ETFE))合成例4で合成した
樹脂Bの100質量部及びジtert−ブチルパーオキ
シド0.8質量部及びカーボンブラック(電気化学工業
社製)12質量部を用い、シリンダーの溶融ゾーンを2
70℃、滞留時間5分間とする以外は合成例5と同様に
して混練した。乾燥温度を110℃、乾燥時間を3時間
とする以外は合成例5と同様にして吐出したストランド
から乾燥ペレットを得た。このペレットをペレット7す
る。
【0106】〔合成例10〕 (ペレット8)ETFE(アフロンLM740A、旭硝
子社製)100質量部及びカーボンブラック(電気化学
工業社製)15質量部を用いる以外は合成例5と同様に
して乾燥ペレットを得た。このペレットをペレット8と
する。
【0107】(2)以下の実施例1〜12及び比較例1
〜2において、上記で得たペレット1〜8を主として使
用して多層共押出によりホースを形成した。
【0108】〔実施例1〕50mmφの押出機(長さ
(L)/直径(D)=25、池貝社製FS50−25)
を用いてホース外層を形成するシリンダーにPAペレッ
ト1を供給し、270℃で溶融させた。また、30mm
φの押出機(L/D=24、田辺プラスチック社製VS
−30)を用いて内層を形成するシリンダーにペレット
4を供給し、320℃で溶融させた。共ダイ温度を25
0℃とし、引取速度10m/minで2層共押出して外
径8mm、内径6mmの積層ホースを形成した。接着強
度、内層の体積固有抵抗率、チューブのガスバリアー性
を測定した結果を表1に記載した。
【0109】〔実施例2〕50mmφの押出機(L/D
=25、池貝社製FS50−25)を用いてホース外層
を形成するシリンダーにポリアミド12(3030JL
X2、宇部興産社製)を供給し、40mmφの押出機
(L/D=24、田辺プラスチック社製VS−40)を
用いて中間層を形成するシリンダーにPAペレット2を
供給し、さらに30mmφの押出機(L/D=24、田
辺プラスチック社製VS−30)を用いて内層を形成す
るシリンダーにペレット5を供給した。共ダイ温度を2
50℃とし、引取速度10m/minで3層共押出して
外径8mm、内径6mmの積層ホースを成形した。接着
強度、内層の体積固有抵抗率、チューブのガスバリアー
性を測定した結果を表1に記載した。
【0110】〔実施例3〕ホース外層を形成するシリン
ダーにPAペレット1を供給し、内層を形成するシリン
ダーにペレット6を供給し、共ダイ温度を260℃と
し、引取速度15m/minとする以外は実施例1と同
様に2層共押出して、外径8mm、内径6mmの積層ホ
ースを形成した。接着強度、内層の体積固有抵抗率、チ
ューブのガスバリアー性を測定した結果を表1に記載し
た。
【0111】〔実施例4〕ホース外層を形成するシリン
ダーにPAペレット2を供給し、内層を形成するシリン
ダーにペレット7を供給する以外は実施例1と同様に2
層共押出して、外径8mm、内径6mmの積層ホースを
形成した。接着強度、内層の体積固有抵抗率、チューブ
のガスバリアー性を測定した結果を表1に記載した。
【0112】〔実施例5〕ホース外層を形成するシリン
ダーにPAペレット1を供給し、中間層を形成するシリ
ンダーにペレット3を供給し、内層を形成するシリンダ
ーには、ETFE(アフロンLM740A、旭硝子社
製)100質量部に対してカーボンブラック(電気化学
工業社製)20質量部を供給する以外は実施例2と同様
に3層共押出して積層ホースを成形した。接着強度、内
層の体積固有抵抗率、チューブのガスバリアー性を測定
した結果を表1に記載した。
【0113】〔実施例6〜7〕表1に示した高速の引取
速度にする以外は実施例5と同様に3層共押出して積層
ホースを成形した。接着強度、内層の体積固有抵抗率、
チューブのガスバリアー性を測定した結果を表1に記載
した。
【0114】〔実施例8〕中間層を形成するシリンダー
にペレット6を供給し、引取速度を50m/minとす
る以外は実施例5と同様に3層共押出して積層ホースを
成形した。接着強度、内層の体積固有抵抗率、チューブ
のガスバリアー性を測定した結果を表2に記載した。
【0115】〔実施例9〜12〕表2に記載の材料を用
い、記載の層数とした以外は実施例3と同様に多層共押
出して多層積層ホースを成形した。接着強度、内層の体
積固有抵抗率、チューブのガスバリアー性を測定した結
果を表2に記載した。
【0116】〔比較例1〕ホース外層を形成するシリン
ダーにポリアミド12(3030JLX2、宇部興産社
製)を供給し、内層を形成するシリンダーには、ETF
E(アフロンLM730A、旭硝子社製)を供給する以
外は実施例1と同様に2層共押出して、外径8mm、内
径6mmの積層ホースを成形した。接着強度、内層の体
積固有抵抗率、チューブのガスバリアー性を測定した結
果を表2に記載した。
【0117】〔比較例2〕実施例2と同様の押出機を用
い、ホース外層を形成するシリンダーにポリアミド12
(3030JLX2、宇部興産社製)を供給し、中間層
を形成するシリンダーにペレット3を供給し、内層を形
成するシリンダーには、ETFE(アフロンLM730
A 旭硝子社製)100質量部とカーボンブラック(電
気化学工業社製)20質量部を供給し300℃で溶融混
練した。共ダイ温度を250℃とし、引取速度を高速の
50m/minとして3層共押出して外径8mm、内径
6mmの積層ホースを成形した。接着強度、内層の体積
固有抵抗率、チューブのガスバリアー性を測定した結果
を表2に記載した。
【0118】
【表1】
【0119】(注)(略号は表2においても同じ) LM:アフロンLM720A、旭硝子社製 PA11:ポリアミド、BESN P20TL アトケ
ム社製 PA12:ポリアミド、3030JLX2、宇部興産社
製 CB:カーボンブラック、電気化学工業社製 LM(CB):LMとCBとがLM/CB=100/2
0の質量比で混合された組成物。
【0120】
【表2】
【0121】
【発明の効果】表1〜表2に示すように、本発明におい
ては、引取速度(m/min)を10から30、さらに
は50と増加させた場合であっても(実施例5〜7)、
接着強度(N/cm)は、66、61、55の値を保持
しており、接着強度は、実質的に引取速度に依存しない
とすることができる。この点、比較例2においては、引
取速度(m/min)を50にした場合は、接着強度
(N/cm)は18にまで低下してしまうことと著しい
対照をなしていることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/30 B32B 27/30 D 27/34 27/34 // B29K 27:18 B29K 27:18 77:00 77:00 B29L 23:00 B29L 23:00 (72)発明者 長島 雅子 神奈川県川崎市幸区塚越3丁目474番地2 号 旭硝子株式会社内 (72)発明者 礒部 典之 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部ケミカル工場内 (72)発明者 西岡 群晴 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部ケミカル工場内 (72)発明者 岩田 善郎 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部ケミカル工場内 Fターム(参考) 3H111 AA02 BA15 BA34 CA53 CB03 CB04 DA26 DB08 EA04 4F100 AK18A AK18C AK18J AK46A AK46B AK46D AK46J AL01A AL06A BA02 BA03 BA04 BA07 DD31 GB32 JD05 JG03 JG04A JG04C JL11 YY00A 4F207 AA17 AA29 AE03 AE10 AG03 AG08 AH18 KA01 KA17 KB26

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン−テトラフルオロエチレン系共重
    合体からなる内層(A)とポリアミド系樹脂からなる外
    層(B)の積層構造を含む燃料用ホースであって、上記
    内層(A)は、ポリアミド系樹脂に対しての接着性エチ
    レン−テトラフルオロエチレン系共重合体であり、上記
    外層(B)は、式(1)を満足するポリアミド12
    (a)であるか、又は式(1)を満足するポリアミド1
    2(a)と、式(2)を満足するポリアミド12(b)
    との混合物であり、かつ、当該ポリアミド12(a)と
    ポリアミド12(b)は、式(3)を満足するものであ
    り、 〔COOH〕+〔NH2〕≧2×102/(17.8ηr(a)−19.1) (1) 〔COOH〕+〔NH2〕<2×102/(17.8ηr(b)−19.1) (2) ηr(b)−ηr(a)≧0.3 (3) (式中、〔COOH〕は、ポリアミド末端カルボキシル基当
    量濃度、〔NH2〕は、ポリアミド末端アミノ基当量濃
    度、ηr(a)、ηr(b)は、それぞれポリアミド12(a)
    及びポリアミド12(b)の相対粘度を示す。以下、同
    じ。)上記内層(A)に対して20N/cm以上の接着
    強度を示すポリアミド系樹脂であることを特徴とする燃
    料用ホース。
  2. 【請求項2】前記接着性エチレン−テトラフルオロエチ
    レン系共重合体は、カルボキシル基、カルボン酸無水物
    残基、エポキシ基、水酸基、イソシアネート基、エステ
    ル基、アミド基、アルデヒド基、アミノ基、加水分解性
    シリル基、シアノ基、炭素−炭素二重結合、スルホン酸
    基及びエーテル基からなる群より選択される少なくとも
    一つの官能基が導入された接着性重合体である請求項1
    に記載の燃料用ホース。
  3. 【請求項3】前記接着性エチレン−テトラフルオロエチ
    レン系共重合体が、エチレンに基づく重合単位及びテト
    ラフルオロエチレンに基づく重合単位のモル比が30/
    70〜70/30であり、エチレン及びテトラフルオロ
    エチレンに基づく重合単位の合計モル数に対して酢酸ビ
    ニルに基づく重合単位が0.1〜15モル%、かつ、
    (パーフルオロアルキル)エチレンに基づく重合単位が
    0.01〜5モル%であるエチレン−テトラフルオロエ
    チレン−酢酸ビニル−(パーフルオロアルキル)エチレ
    ンの共重合体である請求項1に記載の燃料用ホース。
  4. 【請求項4】内層の接着性エチレン−テトラフルオロエ
    チレン系共重合体の体積固有抵抗率が、1〜109Ω・
    cmである請求項1〜3のいずれかに記載の燃料用ホー
    ス。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の燃料用ホ
    ースに、さらにポリアミド系樹脂からなる最外層を設け
    る燃料用ホース。
  6. 【請求項6】請求項1〜3のいずれかに記載の燃料用ホ
    ースに、さらにフッ素系樹脂からなる最内層を設ける燃
    料用ホース。
  7. 【請求項7】最内層のフッ素系樹脂の体積固有抵抗率が
    1〜109Ω・cmである請求項6に記載の燃料用ホー
    ス。
  8. 【請求項8】請求項1〜3のいずれかに記載の燃料用ホ
    ースに、さらにポリアミド系樹脂からなる最外層及びフ
    ッ素系樹脂からなる最内層を設ける燃料用ホース。
  9. 【請求項9】最内層のフッ素系樹脂の体積固有抵抗率が
    1〜109Ω・cmである請求項8に記載の燃料用ホー
    ス。
  10. 【請求項10】体積固有抵抗率が1〜109Ω・cmの
    フッ素系樹脂からなる最内層をさらに設ける請求項6に
    記載の燃料用ホース。
  11. 【請求項11】ポリアミド系樹脂からなる最外層をさら
    に設ける請求項10に記載の燃料用ホース。
  12. 【請求項12】内層と外層が共押出成形により形成され
    る請求項1〜11のいずれかに記載の燃料用ホース。
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