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JP2002352754A - 透過型x線ターゲット - Google Patents

透過型x線ターゲット

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Publication number
JP2002352754A
JP2002352754A JP2001159784A JP2001159784A JP2002352754A JP 2002352754 A JP2002352754 A JP 2002352754A JP 2001159784 A JP2001159784 A JP 2001159784A JP 2001159784 A JP2001159784 A JP 2001159784A JP 2002352754 A JP2002352754 A JP 2002352754A
Authority
JP
Japan
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ray
target
tungsten
metal
transmission
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001159784A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Hiraishi
雅弘 平石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄い試料やX線吸収が少ない試料や微小試料
について、コントラストのある鮮明なX線画像を得るこ
とができる透過型X線ターゲットを提供する。 【解決手段】 集束された電子ビーム1が、トリウムが
ドーブされたタングステン又はタングステンレニウム合
金からなるCVD法で製作された蒸着ターゲット6に衝
突する。X線透過窓基材としてセラミックのセラミック
基材5あるいはガラス基材が用いられており、蒸着ター
ゲット6で発生したX線4は軟X線成分を減弱すること
なくセラミック基材5を透過する。また、蒸着ターゲッ
ト6で発生した熱はセラミック基材5から周辺に放散さ
れ、タングステン表面はトリウムの拡散によってあれる
ことがなくX線放射効率の低下を低減することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透過型X線管のタ
ーゲットに係わり、特に、ターゲット金属に電子をあ
て、そこから発生する透過軟X線を用いて、X線非破壊
検査やX線分析を行なう透過型マイクロフォーカスX線
管の透過型X線ターゲットに関する。
【0002】
【従来の技術】微細な内部構造を非破壊検査法で観察す
る手法が各分野で要求されている。例えば半導体パッケ
ージングの開発や実装検査・品質保証のために、微小焦
点を有するX線管を使って内部の欠陥などが調べられて
いる。このX線管は開放型構造で、ターゲットに厚さが
薄いタングステンプレートを使用し、収束された電子ビ
ームをこのターゲットに打ち込み、そこで発生するX線
を透過した裏側から放射するものである。検査部品の微
細な構造を観察するため、焦点寸法は微小なものが使わ
れている。
【0003】図4に開放透過型X線管の断面構造を示
す。このX線管はカソード部20(下部)とアノード部
21(中部)とターゲット部22(上部)、から構成さ
れており、各部はO−リングで互いに真空気密に連結さ
れており、ターボポンプとロータリーポンプ(図示せ
ず)による2段引きがされた真空チャンバ11を形成し
ている。カソード部20は、高圧ケーブル挿込み口17
に高圧ケーブルが挿し込まれ、ウエネルト9の電極とフ
ィラメント10に負の高電圧が印加される。アノード部
21、ターゲット部22及び真空チャンバ11の外装
は、接地電位に保たれている。高圧ケーブル(図示され
ていない)からフィラメント10に電圧が印加され電流
が流れ加熱されると、熱電子が放出されアノード19に
向かって加速され、電子ビーム1を形成する。アノード
部21はレンズホルダ25にアノード19とパイプ26
を組み込んだものである。
【0004】電子ビーム1はパイプ26の中空部を通
り、ターゲット部22の電子レンズ8によって、微小な
径の電子ビーム1に収束されターゲット金属2に突入す
る。ターゲット部22はポールピース27の円筒内に電
子レンズ8を組み込み、ポールピースTOP23の上部
と、ターゲットホルダ14の間にX線透過窓基材3が、
サンドイッチされた状態で組込まれており、図5に示す
ように、アルミニウムの厚みt=0.5mm程度のX線
透過窓基材3上の内側にターゲット金属2がマウントさ
れている。ターゲット金属2は、例えば、厚さが50μ
m程度のタングステンが使われたり、ターゲット金属2
をX線透過窓基材3に直接成膜したりしている。このタ
ーゲット金属2に電子ビーム1が突入すると、そこでX
線4を放射する。その放射方向は指向性を持っており、
透過した方向のX線4を利用している。X線管のX線条
件は、管電圧が5〜160kV、管電流が〜0.3mA
程度で、マイクロフォーカスにより焦点寸法は1〜20
0μm程度のものが使われている。
【0005】マイクロフォーカスX線管のうち、特に焦
点寸法が微小化できるものは、開放型と呼ばれるタイプ
のものである。開放型のX線管は、真空容器の開閉機構
と、真空排気ポンプを具備しており、熱陰極やターゲッ
ト材を交換できるという特徴をもつ。このため、閉放型
のマイクロフォーカスX線管では、熱陰極やターゲット
の寿命を犠牲にして陰極の熱陰極の温度を上げて焦点寸
法を微細化し、高管電圧、高管電流の条件で焦点寸法を
微細化することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の透過型X線ター
ゲットは以上のように構成されており、ターゲット金属
2に衝突した電子の運動エネルギーの一部はX線に変換
され、その強度はI=k・i・Z・Vにより与えられ
る。ここでIはX線強度、kは定数、iは管電流、Zは
ターゲット元素の原子番号、Vは加速電圧である。ター
ゲット金属2は固定式で、X線透過窓基材3に厚み一定
の箔または薄膜が付けられており、発生するX線の強度
は波長分布を持ち、その分布は加速電圧Vとターゲット
金属2の材質と厚みなどにより決定される。厚みが厚い
金属(ターゲット金属2+X線透過窓基材3)は、厚み
が薄い金属(ターゲット金属2+X線透過窓基材3)に
比べて、光子エネルギーの低い領域におけるX線強度が
大きく異なる。これは光子エネルギーの低い領域のX
線、つまり波長が長いX線(軟X線)は、短い波長のX
線(硬X線)に比べて金属(ターゲット金属2+X線透
過窓基材3)の内部吸収により大きく減衰するためであ
る。したがって、透過型X線管において発生するX線の
スペクトルは、加速電圧V、ターゲット金属2とX線透
過窓基材3の材質、及び、ターゲット金属2とX線透過
窓基材3の厚みにより決定される。軟X線はX線吸収率
が大きく、試料の厚さが薄い場合や、樹脂材料などのX
線吸収が少ない試料については、コントラストがつきや
すく有利である。
【0007】そのため、X線透過窓基材3もX線透過率
の良い材料と適正な厚みが要求される。しかしながら、
X線4が透過していくX線透過窓基材3の厚みが、従来
のものはアルミニウム板0.5mm程度と厚いため、こ
の厚みが厚いと1〜10keVの軟X線が遮蔽されてし
まう。そのため、ベリリウムなどのX線透過性の良い材
料を用い、又は、X線透過窓基材3の厚さをできるだけ
薄くするなどの工夫がなされている。しかし、X線透過
窓基材3の材料として、アルミニウム、ベリリウム特性
以上の基材のものがなく、厚さを薄くすることも強度的
に限界がある。アルミニウムよりX線透過性の良い金属
材料としてベリリウムBeがあるが、ベリリウムは室温
では硬くて脆く、圧延、伸延等の加工が難しい。そのう
え、ベリリウムは酸素に対して親和力を有するので、加
工は水素気中、または真空中で高い温度で加工される
か、酸でエッチングするか、Be粉末に注意を払って研
磨して製作される。ベリリウム板は高価で、その加工は
上記のように困難であるので、一般にはX線透過窓基材
3としては薄いアルミニウム板が用いられる。しかし、
従来のX線透過窓基材3の0.5mm程度の厚みでは、
波長の長い軟X線成分が吸収されてしまい、波長の短い
硬X線を薄い試料に照射しても、試料透過能力が高すぎ
て、十分な内部構造のコントラストを得ることが難しい
という問題があった。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、厚さの薄い試料やX線吸収が少ない試
料や微小試料について、コントラストのある鮮明なX線
画像を得ることができる透過型X線ターゲットを提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の透過型X線ターゲットは、陰極のフィラメ
ントから放出された電子を加速収束させて陽極側のX線
透過窓基材上に設けられたターゲット金属に衝突させ、
透過方向にX線を発生させるX線管の透過型X線ターゲ
ットにおいて、前記X線透過窓基材にセラミックまたは
ガラスを用い、そのX線透過窓基材の内面に前記ターゲ
ット金属を蒸着したものである。
【0010】また、本発明の透過型X線ターゲットは、
陰極のフィラメントから放出された電子を加速収束させ
て陽極側のX線透過窓基材上に設けられたターゲット金
属に衝突させ透過方向にX線を発生させるX線管の透過
型X線ターゲットにおいて、前記X線透過窓基材にセラ
ミックまたはガラスを用い、そのX線透過窓基材の内面
にターゲット金属以外の金属からなる帯電防止膜を形成
し、その帯電防止膜上に前記ターゲット金属を蒸着した
ものである。
【0011】そして、請求項3の透過型X線ターゲット
は、前記X線透過窓基材にアルミナ又は窒化アルミニウ
ム又は炭化珪素又は窒化珪素又は前記セラミックの混合
物のセラミックを用いたものである。
【0012】また、請求項4の透過型X線ターゲット
は、前記ターゲット金属にタングステン又はタングステ
ンレニウム合金を用いたものである。
【0013】また、請求項5の透過型X線ターゲット
は、前記ターゲット金属にタングステン又はタングステ
ンレニウム合金にトリウムをドーブした金属を用いたも
のである。
【0014】そして、請求項6の透過型X線ターゲット
は、X線透過窓基材の内面に形成されたターゲット金属
以外の金属からなる前記帯電防止膜にアルミニウム又は
アルミニウム合金又はベリリウムを用いたものである。
【0015】本発明の透過型X線ターゲットは上記のよ
うに構成されており、X線透過窓基材に、アルミナ又は
窒化アルミニウム又は炭化珪素又は窒化珪素又は前記セ
ラミックの混合物のセラミック、又はガラスを用い、そ
して、X線透過窓基材上にターゲット金属以外の金属、
例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金又はベリリ
ウムからなる帯電防止膜を形成し、その後、その帯電防
止膜上にタングステン又はタングステンレニウム合金、
又は、それにトリウムをドーブしたターゲット金属を蒸
着して構成される。
【0016】そのため、X線透過窓基材は、X線の減弱
が少なく、強度上も強く、熱伝導性も良いセラミック、
又はガラスが用いられ、軟X線吸収が少なく、そして、
ターゲット金属には、タングステン又はタングステンレ
ニウム合金を用い、さらにトリウムをドーブすること
で、ターゲット表面の電子衝撃による熱的な表面あれを
少なくし、X線放射効率の低下を低減することができ
る。また、ターゲットに衝撃した電子を周辺にチャージ
アップさせないように帯電防止膜が設けられているの
で、安定して動作することができる。そして、軟X線成
分の多いX線で、厚さの薄い試料やX線吸収が少ない試
料について、コントラストのあるX線画像を得ることが
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の透過型X線ターゲットの
一実施例を、図1を参照しながら説明する。図1は本発
明の透過型X線ターゲットの断面を示す図である。本透
過型X線ターゲットは、図4におけるアノード19側に
設けられ外部にX線4を透過させるX線透過窓基材とし
てのセラミック基材5と、そのセラミック基材5上に蒸
着形成され図4に示す陰極のフィラメント10から放出
された電子ビーム1が加速収束されて衝突しX線4を透
過方向に放射する蒸着ターゲット6とから構成されてい
る。本透過型X線ターゲットは、従来の透過型X線ター
ゲットと異なるところは、従来の透過型X線ターゲット
のX線透過窓基材がアルミニウム合金板を用いているの
に対し、本透過型X線ターゲットのX線透過窓基材とし
て、X線透過性がよく、強度も強く、熱伝導性も良いセ
ラミック、又はガラスが用いられている点にある。これ
により軟X線成分を多く放射することができる。
【0018】また、従来の透過型X線ターゲットのター
ゲット金属は、タングステン箔をスポット溶接し、又は
タングステンを蒸着しているのに対して、本透過型X線
ターゲットの蒸着ターゲット6は、タングステンあるい
はタングステンレニウム合金を、CVD法を用いて形成
している点にある。これにより緻密な金属層を形成する
ことができる。また、本透過型X線ターゲットのターゲ
ット金属材は、タングステンあるいはタングステンレニ
ウム合金にトリウムをドーブして、形成される点にあ
る。これによりターゲット表面の電子衝撃による熱的な
表面あれが少なくなり、X線放射効率を上げることがで
きる。
【0019】セラミック基材5は、X線透過窓基材とし
て用いられ、X線透過性が良く、強度も強く、局所的に
高温度になっても破損せず、さらに熱伝導性のよいセラ
ミックが用いられる。例えば、アルミナ、又は窒化アル
ミニウム、又は炭化珪素、又は窒化珪素、又はこれらの
混合物のセラミックが用いられる。それらの中でも窒化
アルミニウムが熱伝導性に優れるため最も好ましい。そ
の厚さは、限定されるものではないが、t=0.1〜
1.0mmの間の任意の値のものが用いられる。これら
の材料は軟X線に対する減弱が少ない。また、セラミッ
ク基材5の替りにガラス基材、特に硬質ガラス基材を用
いても同様な特性を満たすことができる。
【0020】蒸着ターゲット6は、ターゲット金属材と
して機能するために、原子番号が大であること、加速さ
れた電子ビーム1が衝突し局所的に高温度になるので溶
融点の高いこと、真空中で使用されるので蒸気圧の低い
こと、放熱を行なうために熱伝導率が良く、そして、電
気伝導率の良いことなどから、タングステン、あるいは
タングステンレニウム合金が用いられる。そして、その
膜厚は0.1〜15μmの任意の値に製作され、その製
作法はCVD法が用いられる。
【0021】CVD法は高温において化学反応による薄
膜生成の熱CVD法が用いられる。高温における膜生成
は、緻密で高純度物質の膜がしかもきわめて強い付着強
度で得られ、内部歪やピンホールの少ない膜となり、密
着性に優れた膜となる。熱CVD法においては、膜にし
ようとする材料の揮発性化合物(ソース)を気化し、高
温加熱した基板上になるべく均一になるように送り込
み、基板上で分解、還元、酸化、置換などの化学反応を
おこなわせ、基板上に薄膜を形成する。タングステンの
薄膜を形成するためには、揮発性化合物としてハロゲン
化物のWF又はW(CO)を用い、その揮発性ガス
を気化し、ArまたはHeなどのキャリアガスに混ぜ
て、又は、WClを用い気化し、Hなどのキャリア
ガスに混ぜて反応室に送り込み、気相反応によりタング
ステンの薄膜を形成する。
【0022】本X線透過型ターゲットは、ターゲット金
属材のタングステンあるいはタングステンレニウム合金
にトリウムをドーブすることが好ましい。このドーブさ
れたトリウムは、集束された電子ビーム1が蒸着された
蒸着ターゲット6に衝突すると、タングステン薄膜層が
高温になり、タングステンの結晶粒間に歪が発生する
が、トリウムが結晶粒の粒界を拡散し表面に達し、それ
が表面に広がってトリウムの単原子層を形成する。その
ため、タングステン金属材の表面が荒れた状態になりに
くくなる。これによりX線放射効率(電子ビームエネル
ギーからX線エネルギーに変換される効率)の低下を低
減することができる。
【0023】図2に本X線透過型ターゲットの他の実施
例を示す。図1に示すものは蒸着ターゲット6がセラミ
ック基材5の中央部分に蒸着されたものであるが、セラ
ミック基材5が絶縁物であり、電子ビーム1が蒸着ター
ゲット6に衝突して、その電子が周辺部に表面上を流れ
るが、その流れをよくするために蒸着ターゲット6aを
セラミック基材5の全域に形成したものである。
【0024】また、図3に本X線透過型ターゲットの他
の実施例を示す。図3のものは、図2に示すような蒸着
ターゲット6aをセラミック基材5の全域に形成するの
でなく、X線透過性の良い導電性の帯電防止膜7の薄
膜、例えば、アルミニウムあるいはアルミニウム合金あ
るいはベリリウムの薄膜を形成し、その後にターゲット
金属材である蒸着ターゲット6をCVD法により形成し
たものである。これにより、セラミックなどの絶縁物上
に衝突後の電子のチャージアップが無くなり、安定した
動作をすることができる。この場合、セラミック基材5
が強度を有するので、帯電防止膜7は厚さを薄くするこ
とができ、軟X線成分の吸収を小さくすることができ
る。
【0025】上記の実施例のように、集束された電子ビ
ーム1が蒸着ターゲット6に衝突するとそのエネルギー
の大部分は熱になり、蒸着ターゲット6を局所的に高温
度に加熱する。蒸着ターゲット6のタングステンにトリ
ウムをドーブした場合には、タングステン表面のあれを
防ぎ、衝突後の電子はターゲット中及び帯電防止膜7中
を通過して周辺部にチャージアップすることがない。そ
して、蒸着ターゲット6で発生したX線4は、X線透過
性の良いセラミック基材5を透過し軟X線成分を減弱さ
せることなく外部に放射される。X線透過窓基材として
セラミック基材5は、強度を有し、軟X線成分の減弱を
少なくして、厚さの薄い試料やX線吸収が少ない試料や
微小試料について、コントラストのある鮮明なX線画像
を得ることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明の透過型X線ターゲットは上記の
ように構成されており、X線透過窓基材に、セラミック
又はガラスを用いているので、軟X線吸収が少なく、強
度上も強く、熱伝導性も良い。そして、X線透過窓基材
上にアルミニウム等からなる帯電防止膜を形成し、その
後、その上にタングステン又はタングステンレニウム合
金にトリウムをドーブしたターゲット金属を蒸着して形
成した場合は、ターゲットに衝撃した電子を周辺にチャ
ージアップすることもなく、安定して動作し、また、電
子衝突による熱的な表面あれが少なく、X線放射効率の
低下を低減することができる。これにより、軟X線成分
の多いX線で、厚さの薄い試料やX線吸収が少ない試料
について、コントラストのあるX線画像を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の透過型X線ターゲットの一実施例を
示す図である。
【図2】 本発明の透過型X線ターゲットの蒸着ターゲ
ットを全面に蒸着した実施例を示す図である。
【図3】 本発明の透過型X線ターゲットの他の実施例
を示す図である。
【図4】 透過型X線管を示す図である。
【図5】 従来の透過型X線ターゲットを示す図であ
る。
【符号の説明】
1…電子ビーム 2…ターゲット金属 3…X線透過窓基材 4…X線 5…セラミック基材 6、6a…蒸着ターゲット 7…帯電防止膜 8…電子レンズ 9…ウエネルト 10…フィラメント 11…真空チャンバ 12…試料 14…ターゲットホルダ 15…X線検出器 17…高圧ケーブル挿込み口 18…高電圧レセプタクル 19…アノード 20…カソード部 21…アノード部 22…ターゲット部 23…ポールピースTOP 25…レンズホルダ 26…パイプ 27…ポールピース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】陰極のフィラメントから放出された電子を
    加速収束させて陽極側のX線透過窓基材上に設けられた
    ターゲット金属に衝突させ、透過方向にX線を発生させ
    るX線管の透過型X線ターゲットにおいて、前記X線透
    過窓基材にセラミックまたはガラスを用い、そのX線透
    過窓基材の内面に前記ターゲット金属を蒸着したことを
    特徴とする透過型X線ターゲット。
  2. 【請求項2】陰極のフィラメントから放出された電子を
    加速収束させて陽極側のX線透過窓基材上に設けられた
    ターゲット金属に衝突させ、透過方向にX線を発生させ
    るX線管の透過型X線ターゲットにおいて、前記X線透
    過窓基材にセラミックまたはガラスを用い、そのX線透
    過窓基材の内面にターゲット金属以外の金属からなる帯
    電防止膜を形成し、その帯電防止膜上に前記ターゲット
    金属を蒸着したことを特徴とする透過型X線ターゲッ
    ト。
  3. 【請求項3】X線透過窓基材にアルミナ又は窒化アルミ
    ニウム又は炭化珪素又は窒化珪素又は前記セラミックの
    混合物のセラミックを用いたことを特徴とする請求項1
    あるいは請求項2記載の透過型X線ターゲット。
  4. 【請求項4】ターゲット金属にタングステン又はタング
    ステンレニウム合金を用いたことを特徴とする請求項1
    あるいは請求項2記載の透過型X線ターゲット。
  5. 【請求項5】ターゲット金属にタングステン又はタング
    ステンレニウム合金にトリウムをドーブした金属を用い
    たことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の透
    過型X線ターゲット。
  6. 【請求項6】X線透過窓基材の内面に形成されたターゲ
    ット金属以外の金属からなる帯電防止膜にアルミニウム
    又はアルミニウム合金又はベリリウムを用いたことを特
    徴とする請求項2記載の透過型X線ターゲット。
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