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JP2002352713A - 真空容器及びその製造方法、及び画像表示装置及びその製造方法 - Google Patents

真空容器及びその製造方法、及び画像表示装置及びその製造方法

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Publication number
JP2002352713A
JP2002352713A JP2001158718A JP2001158718A JP2002352713A JP 2002352713 A JP2002352713 A JP 2002352713A JP 2001158718 A JP2001158718 A JP 2001158718A JP 2001158718 A JP2001158718 A JP 2001158718A JP 2002352713 A JP2002352713 A JP 2002352713A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
barrier
sealing material
frame
container
vacuum vessel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001158718A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Shiratori
哲也 白鳥
Hideaki Yasui
秀明 安井
Katsuyoshi Yamashita
勝義 山下
Takeshi Furukawa
武史 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001158718A priority Critical patent/JP2002352713A/ja
Publication of JP2002352713A publication Critical patent/JP2002352713A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一対の前面板、背面板をシール材で接着・接
合することにより容器を製造する際に、シール材を溶融
させる前から前面板と背面板とにより形成される空間内
を排気し、その後にシール材を溶融させ、接着・接合す
るという製造方法において、シール材溶融時に発生する
不純ガスが容器内部へ侵入することによる真空容器内の
真空度への悪影響、そしてそれに起因する画像表示特性
の劣化への影響があった。 【解決手段】 シール材領域部と画像表示領域部との間
に枠状連続形状障壁を形成することにより、排気しなが
らシール材を溶融状態としても、溶融フリットから発生
するガスの流入も阻止することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空容器およびそ
の製造方法、および、真空容器を用いるCRT、FED、PDP
等の画像表示装置およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】特開2000−82401号公報に開示
されているプラズマディスプレイパネル(以下、PD
P)の例を用いて従来技術を説明する。この概略構成を
図6に示す。
【0003】一般的なPDPの製造方法では図7に示す
ように、一対の基板31a、31bをシール材33を介
して周辺の押圧クリップ39により加圧した状態とし、
その状態で加熱を行いシール材33を溶融させてシール
材33と基板31aおよび31bとの密着を図り、その
後、加熱を止めシール材を固化させることで気密に接合
固定し容器化を行なっていた。その後、容器内部を真空
排気することにより真空容器としていた。
【0004】しかし、図6に示す特開2000−824
01号で開示される従来技術では、一対の基板21a、
21bを合体させて仮固定した容器構造体に対して加熱
を行いシール材23を溶融させ、シール材23が溶融状
態下で、容器構造体の内と外に圧力差を付与し、それに
よってシール材23に押圧力を作用させ、周辺での気密
シールと内部の真空排気とを同時に遂行するという考え
のものである。
【0005】容器構造体の内と外に圧力差を発生させる
具体的な方法としては、シール材23が溶融した時点で
容器構造体の内部を真空排気する方法である。この圧力
により、前記シール材23は基板21a、21bにより
圧縮されると同時に密着する。その後、加熱を止め温度
を降下させることによりシール材23を硬化させ、基板
21a、21bを気密に接着固定する。以上により容器
構造体は気密化し容器となる。
【0006】その後も、排気は継続させることにより、
容器内部を真空状態とし、真空容器化する。
【0007】この従来例によれば、一対の基板21a、
21bを合体して容器構造化した状態で内部を排気し、
その後、シール材を溶融させて容器構造体を気密な容器
としており、押圧クリップを用いなくとも、容器構造体
内部を排気する際に発生する内外の圧力差によって、一
対の基板21a、21bはシール材23を押し潰しなが
ら引き寄せられる。そのため、外部からは基板21a、
21bに対してその位置決めに必要な最小限の圧力だけ
で十分となり、押圧クリップを用いる場合に問題となっ
た局所的ストレスがなくなると共に、シール材23によ
り一対の基板21a、21bが封止される時間を大幅に
短縮することが可能となる。また、押圧クリップのよう
な外部押圧手段を不要とすることにより多数枚のパネル
を1枚のガラス基板から切り出す製造プロセスにおける
シールプロセスに適用して量産効率を上げるうえで都合
が良くなる。
【0008】さらに、PDPは、基板内面に放電空間を
仕切るための所定パターンの多数の隔壁またはリブが設
けられていて、この隔壁によって放電空間のギャップが
保持される構造を有しており、通常、この放電空間内の
不純ガスを封着後の排気ベーキング工程のみで除去する
ことは非常に困難であるが、封着前の、つまり周囲が気
密に接着されていない状態で排気を行なうことにより、
放電空間内に残留する不純物をシール材と基板間のリー
ク間隙を介してシール材が溶融する前の段階で排出除去
できるので、プラズマディスプレイパネルの動作特性や
表示特性を改善することが可能となる。
【0009】また、本発明の対象とするプラズマディス
プレイパネルでは、一方の基板、とくに背面側の基板に
上述の隔壁とともに蛍光体が付設されており、従来その
発光特性がシール時に劣化する傾向が見られたが、本発
明によればシール材溶融時の加熱が真空雰囲気中で行な
われ、しかも内外の圧力差を利用した十分な清浄化が行
われるので蛍光体の発光色の色温度を改善することも可
能となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術においては以下のような課題があった。
【0011】それは、シール材溶融時に発生する不純ガ
スが容器内部へ侵入することによる真空容器内の真空度
への悪影響、そしてそれに起因する画像表示特性の劣化
への影響である。
【0012】従来技術として示した特開2000−82
401号公報では図8や図9に示すような構造の障壁2
2を前面板21aもしくは背面板21b面上に設けるこ
とにより、周辺のシール23が溶融した時点で仮固定し
た容器構造体内部を真空排気する際、溶融したシール材
23が容器構造体内部に引き込まれることを防ぐ構造が
示されている。
【0013】この障壁22は、周辺のシール材23の近
傍の排気経路を確保するために非連続形状としている
が、この非連続の隙間の存在により、溶融したシール材
23が真空容器1内部へ引き込まれるという事態に至ら
ないまでも、シール材23溶融時に発生するガスが真空
容器1内部に侵入し、結果、不純ガスとして真空容器1
内に残留することとなり、真空容器1内の真空度への悪
影響、および画像表示装置の画像特性に対する悪影響を
与えることとなる場合があった。
【0014】本発明は、以上のような課題を解決し、P
DPのような画像表示装置に多く用いられる真空容器に
対して、不純ガスの少ない容器構造、およびそれを効率
よく製造する方法を提供し、これをもって画像表示装置
の特性をも向上させることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解決するために、以下に記載する技術構成を採用す
る。
【0016】即ち、本発明(請求項1)の真空容器は、
少なくとも、前面板と、背面板と、前記前面板と前記背
面板との間の外縁部に形成されたシール材と、前記シー
ル材形成領域より更に内側に形成された枠状連続形状障
壁とからなることを特徴とする。
【0017】ここで、前記枠状連続形状障壁が、前記前
面板もしくは前記背面板の少なくとも一方に枠状連続形
状に形成された障壁であると好ましい。
【0018】また、前記枠状連続形状障壁が、前記前面
板および前記背面板のそれぞれに形成された非連続形状
障壁が、前記前面板と前記背面板とを合体させて容器化
する際に、互いに接して枠状連続形状となるものである
と好ましい。
【0019】また、前記非連続形状障壁が互いに接して
なる前記枠状連続形状障壁が、前記非連続形状障壁の長
手方向で接することにより枠状連続形状障壁となると好
ましい。
【0020】また、前記シール材と、前記枠状連続形状
障壁とが、全箇所にわたって隙間なく接触していると好
ましい。
【0021】本発明(請求項6)の真空容器の製造方法
は、少なくとも、前面板もしくは背面板の少なくとも一
方の面上に枠状連続形状障壁を形成する工程と、前記枠
状連続形状障壁の外側にシール材を形成する工程と、前
記前面板と前記背面板とを、前記枠状連続形状障壁と前
記シール材とを介して挟み込んだ状態で合体させる仮固
定の工程と、前記シール材により前記前面板と前記背面
板とを気密に接合することにより容器化する封着の工程
と、前記容器の内部を排気して真空容器とする排気ベー
キングの工程とからなることを特徴とする。
【0022】本発明(請求項7)の真空容器の製造方法
は、少なくとも、前面板および背面板の面上に非連続形
状障壁を形成する工程と、前記非連続形状障壁の外側に
シール材を形成する工程と、前記前面板と前記背面板と
を、前記非連続形状障壁と前記シール材とを介して挟み
込んだ状態で合体させる仮固定の工程と、前記シール材
により前記前面板と前記背面板とを気密に接合すること
により容器化する封着の工程と、前記容器の内部を排気
して真空容器とする排気ベーキングの工程とからなる真
空容器の製造方法であって、前記非連続形状障壁は、前
記仮固定工程により互いが接し枠状連続形状障壁となる
ように形成されることを特徴とする。
【0023】ここで、前記封着の工程が、前記シール材
が熱可塑性材料で、前記シール材を所定温度に加熱する
ことにより溶融させ、その後、シール材温度を下げるこ
とにより硬化・接合する工程であると好ましい。
【0024】また、前記非連続形状障壁が前記真空容器
の製造方法において、前記前面板と前記背面板との位置
規制機能を兼ねると好ましい。
【0025】また、前記非連続形状障壁の、前記前面板
と前記背面板との位置規制機能が、前記非連続形状の障
壁が互いの長手方向で接することにより得られると好ま
しい。
【0026】また、前記封着の工程と、前記排気ベーキ
ングの工程とが、同時に行なわれると好ましい。
【0027】また、前記シール材が、前記枠状連続形状
障壁に対して隙間なく接触するように形成されると好ま
しい。
【0028】また、前記シール材は、その厚みが前記枠
状連続形状障壁の高さより厚いと好ましい。
【0029】また、前記封着工程と前記排気工程とは、
その少なくとも一方が露点5℃以下の清浄な雰囲気で行
なわれると好ましい。
【0030】本発明(請求項15)の画像表示装置は、
少なくとも、本発明(請求項1)の真空容器構造を有す
ることを特徴とする。
【0031】本発明(請求項16)の画像表示装置の製
造方法は、少なくとも、本発明(請求項6または7)の
真空容器の製造方法を含むことを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明による真空容器およびその
製造方法では、一対の前面板、背面板をシール材で接着
・接合することにより容器を製造する際に、シール材を
溶融させる前から前面板と背面板とにより形成される空
間内を排気し、その後にシール材を溶融させ、接着・接
合する。
【0033】つまり容器が密着構造となる前から排気を
行なうため、容器内部の不純ガスの排気が容易となる。
【0034】この際、シール材領域部と画像表示領域部
との間には枠状連続形状障壁が存在するため、排気しな
がらシール材を溶融状態としても、容器内部へ溶融シー
ル材が流れ込むことを阻止することはもとより、溶融フ
リットにより発生するガスの流入も阻止することが可能
となる。
【0035】以上により、容器内部の真空度の信頼性は
高まり、この真空容器を用いる画像表示装置としてはそ
の画像表示特性の向上が図られる。
【0036】以下に、本発明に係わる真空容器およびそ
の製造方法の具体例を図面を参照しながら詳細に説明す
る。なお、以下の説明において、前面板、背面板という
名称は容器を構成する一対の基板に対し本発明ではその
ような表現を用いたものであり、他の名称であっても同
様の構成要素であるならば、本発明における前面板、背
面板と同一とみなす。障壁に対しても、隔壁、リブ、堤
などの表現であっても、機能的に本発明と同様の機能を
有するものであるならば、本発明における障壁と同一と
みなす。
【0037】(第1の実施の形態)図1に本発明に係わ
る真空容器の概略断面構造および概略平面構造を示す。
【0038】前面板1aと背面板1bとがその間の外縁
部においてシール材3により結合され内部を真空排気し
た真空容器1を構成している。またシール材3が形成さ
れた領域の内側に枠状連続形状障壁2が形成されてい
る。この障壁2は特に前面板1a側、背面板1b側のど
ちらに形成されていても良く、少なくとも一方に形成さ
れていればよい。
【0039】ここで、この真空容器1が画像表示装置の
プラズマディスプレイ(PDP)に使用される場合、P
DPは通常、背面板1b内面に放電空間を仕切るための
所定パターンの多数の隔壁またはリブが設けられてい
て、この隔壁によって放電空間のギャップが保持される
構造を有しているので、前記障壁2は背面板1b上に、
この隔壁またはリブの形成と同時に形成すれば都合が良
い。
【0040】さらに前記障壁2が存在する領域より内側
の背面板に、排気孔6およびゲッター孔7が形成され、
それぞれの孔と位置あわせされた状態で排気管4および
ゲッター管5が存在している。排気管4およびゲッター
管5は背面板1bに対して例えばフリットガラスにより
結合されている。
【0041】排気管4は容器内部を真空排気し真空容器
1とするためのものであり、ゲッター管5は内部にゲッ
ター8を装着し、特にチップオフ後の真空容器1内部の
真空度維持のために機能するものである。
【0042】以上において、シール材3形成部と、真空
容器1空間との間に枠状連続形状障壁2が存在するた
め、製造工程中および製造後でシール材3から放出され
るガスが真空容器1内に侵入することに対して阻止する
ことが可能となるため、真空容器1内部の真空度の信頼
性の向上が実現できる。
【0043】次に、以上述べた構成に対する製造方法に
ついて、図1を用いて説明する。
【0044】前面板1aもしくは背面板1bの少なくと
も一方に、枠状連続形状障壁2を形成する。この形成位
置は、排気孔6およびゲッター孔7よりは外側で、少な
くともシール材3塗布領域の分だけ外縁より内側とす
る。この際の形成方法は、パターン印刷、フォト法な
ど、一般的なパターニング方法が可能である。
【0045】ここで、この真空容器1がPDPに使用さ
れる場合には、PDPには通常、背面板1b内面に放電
空間を仕切るための所定パターンの多数の隔壁またはリ
ブが設けられていて、この隔壁によって放電空間のギャ
ップが保持される構造を有しており、この隔壁またはリ
ブを形成するプロセスで同時に障壁2を形成することが
可能であり、工程としても効率が良い。
【0046】次に、枠状連続形状障壁2の外側と位置す
るようにシール材3を塗布・形成する。このシール材3
も前面板1a、背面板1bの少なくとも一方に形成すれ
ばよい。また、このシール材3はその厚みを前記障壁2
の高さより若干高くすることが望ましい。
【0047】前に述べたように、障壁2、シール材3と
も前面板1a、背面板1bのどちらに形成しても構わな
いが、以降の説明を簡単にするため、障壁2、シール材
3とも背面板1bに形成するものとして以下の説明を進
める。
【0048】障壁2とシール材3を形成した前面板1
a、背面板1bを所定の位置決めで貼り合わせることに
より合体し容器構造体とする。この状態では、背面板1
bに形成されたシール材3は前面板1aを支持してお
り、シール材3の上端部の全てが平坦でないために、前
記シール材3と前面板1aとの間には小さな間隙が結果
的には形成されている。
【0049】また障壁2の高さよりシール材3の厚みを
厚くしていることから、障壁2は前面板1aとは接触せ
ず両者間には空隙が存在する。この状態で排気を開始す
ると同時に加熱を行なう。
【0050】シール材3の溶融温度に達するまでは、未
溶融状態のシール材3と前面板1aとの間に存在する間
隙を介して、焼成雰囲気、例えば電気炉内のガス(空
気)が容器構造体内に引き込まれる。
【0051】この時に、容器構造体の周囲雰囲気から容
器構造体内に引き込まれる気流によって、容器構造体内
の不純物が排気管4を介して容器構造体の外部に排出さ
れる。従って、不純物除去がより一層効果的に行なうこ
とができる。
【0052】その後、シール材3の溶融温度に達する
と、シール材3が軟化し、排気による内部負圧のために
押しつぶされ、前面板1aと枠状連続形状障壁2とが密
着し始める。
【0053】この状態で更に排気を続けると真空容器1
内の真空度は更に良くなる。
【0054】以上において、シール材3溶融時にはガス
が発生し、容器構造体内部の負圧のために、その内部に
流れ込もうとするが、障壁2の存在のためにその流入は
阻止される。
【0055】本実施形態においては、排気をシール材3
が融着する以前から開始するので、放電空間内の不純物
除去を促進させることができる。また、この場合に容器
構造体の周辺の雰囲気を窒素などの清浄な不活性化ガス
や、例えば露点5℃以下の乾燥雰囲気ガスなどとしてや
ると更に効果的である。
【0056】また、排気をシール材3が融着する以前か
ら開始するのでシール材3と障壁2との間がガスの「溜
まり」となることは非常に少ないが、もしそれが問題と
なるレベルの場合、図2に示すように、前記シール材3
が、前記枠状連続形状障壁2に対して隙間なく接触する
ように形成することにより解決することができる。
【0057】以上の実施の形態においては、排気をシー
ル材3が融着する以前から開始したが、全体の加熱を行
なってシール材3を溶融させてから容器構造体内部の真
空排気を行なうというプロセス等、フリットガラスが溶
融している状態で容器内部の排気を行なうプロセスに対
して本発明の効果は同様に得られる。
【0058】また本発明により、従来、シール材3を押
しつぶすための力の発生源として使用されたクリップを
使用する必要がないため、前に挙げたような基板の損傷
といった問題の発生や、多数のクリップを取り付ける工
数の増加といった課題も同時に解決することが可能であ
り、更には、いわゆる多面取りに対応することも可能と
なる。
【0059】本実施の形態において製造したPDPにつ
いて、そのシール部分の厚みを複数箇所で測定したとこ
ろ、予め設定した基準値とほぼ同等であり、所望の封止
が実施されたことが確認された。
【0060】更に、輝度や蛍光体、特に青の劣化が、従
来のクリップ圧力で封止する場合に比べ改善されること
が確認された。これは放電空間が精度良く形成されたこ
とと、不純なガスが十分に排気されたこと、シール時に
シール材3から放出される不純ガスが障壁2によりブロ
ックされ真空容器1内に侵入することがなく真空容器1
内の真空度の劣化がなくなったことなどの効果であると
思われる。
【0061】(第2の実施の形態)図3に本発明の第2
の実施の形態の真空容器の、特に障壁構造に着目した概
略構成図を示す。
【0062】この枠状連続形状障壁2は、前面板1aと
背面板1bとにそれぞれに形成された非連続的形状障壁
2aおよび2bとを、前面板1aと背面板1bとが張り
合わされた際に、それぞれに形成された障壁2a、2b
が接することにより枠状連続障壁2となる構成である。
【0063】ここで両者の障壁2a、2bが図3に示す
ような端面で接するのではなく図4に示すような互いの
障壁の長手方向で接するようにすれば、両者の障壁の接
する確実性が増し、結果、上述の効果が安定に得ること
が可能となる。
【0064】また、図4に示す形態の障壁構成である
と、シール材3からのガス流入阻止効果に加えて、前面
板1aと背面板1bとの相対的な位置合わせ手段、およ
び、位置合わせの後、容器構造体内部の排気、シール材
3の溶融のための加熱、その後の封着といった一連の工
程の間での位置ずれ防止機能も得られることとなり、真
空容器製造上での信頼性向上といった効果が得られる。
【0065】(第3の実施の形態)以上述べた実施の形
態における真空容器の製造方法を用いて、画像表示装置
を製造した。
【0066】例として、プラズマ・ディスプレイ・パネ
ル(PDP)の場合を示す。その概略構造を図5に示
す。
【0067】真空容器の構造は、第1の実施の形態およ
び第2の実施の形態と同様であり、前面板11aと背面
板11bとがその間の外縁部においてフリットガラス1
3により結合され内部を真空排気した真空容器11を構
成しており、フリットガラス13が形成された領域の内
側に枠状連続形状障壁12が形成されているが、PDP
として必要な内部を仕切るリブ16やリブ間に蛍光体1
8が存在することが異なる。
【0068】さらに前記障壁12が存在する領域より内
側の背面板に、排気孔16およびゲッター孔17が形成
され、それぞれの孔と位置あわせされた状態で排気管1
4およびゲッター管15が存在している。排気管14お
よびゲッター管15は背面板11bに対して例えばフリ
ットガラスにより結合されていることも第1の実施の形
態、第2の実施の形態と同様である。
【0069】真空容器11の製造方法も、第1および第
2の実施の形態で示した真空容器の製造方法と同様であ
るが、背面板11bに対して内部を仕切るリブ16を形
成する工程やリブ間に蛍光体18が塗布する工程などが
加わること、および、真空排気後、真空容器11内部に
例えばネオンとキセノンとの混合ガスのような放電ガス
を封入する工程が加わることが異なる。
【0070】本実施の形態により画像表示の製造が可能
となるが、真空容器11の構造およびその製造方法とし
て本発明の真空容器の構造、製造方法を用いており、内
部の真空度に対して信頼性が高くなり、結果、画像表示
装置としての画像特性の信頼性向上の図られた画像表示
装置の製造方法が実現できる。
【0071】
【発明の効果】本発明によると、一対の前面板、背面板
をシール材で接着・接合することにより容器を製造する
際に、シール材を溶融させる前、つまり容器が密着構造
となる前から排気を行なうため、前面板と背面板とが空
隙を有する状態で排気し、その後にシール材を溶融さ
せ、接着・接合するので、容器内部の不純ガスの排気が
容易となる。
【0072】この際、シール材領域部と画像表示領域部
との間には枠状連続形状障壁が存在するため、排気しな
がらシール材を溶融状態としても、容器内部へ溶融シー
ル材が流れ込むことを阻止することはもとより、溶融フ
リットにより発生するガスの流入も阻止することが可能
となる。
【0073】以上により、容器内部の真空度の信頼性は
高まり、この真空容器を用いる画像表示装置としてはそ
の画像表示特性の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である真空容器の概
略断面図と概略平面図
【図2】本発明の第1の実施の形態でのシール材の塗布
状態を表す図
【図3】本発明の第2の実施の形態での真空容器の概略
断面図と概略平面図
【図4】本発明の第2の実施の形態での障壁の概略構造
【図5】本発明の第3の実施の形態である画像表示装置
の概略構造図
【図6】従来技術の説明図
【図7】一般的なPDPの製造方法の説明図
【図8】従来技術における障壁構造の説明図
【図9】従来技術における障壁構造の説明図
【符号の説明】
1 真空容器 1a 前面板 1b 背面板 2 枠状連続形状障壁 3 シール材 4 排気管 5 ゲッター管 6 排気孔 7 ゲッター孔 8 ゲッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 勝義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 古川 武史 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA02 AA05 AA09 BC03 5C040 GF11 GF19

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、 前面板と、 背面板と、 前記前面板と前記背面板との間の外縁部に形成されたシ
    ール材と、 前記シール材形成領域より更に内側に形成された枠状連
    続形状障壁とからなることを特徴とする真空容器。
  2. 【請求項2】 前記枠状連続形状障壁が、前記前面板も
    しくは前記背面板の少なくとも一方に枠状連続形状に形
    成された障壁であることを特徴とする請求項1記載の真
    空容器。
  3. 【請求項3】 前記枠状連続形状障壁が、前記前面板お
    よび前記背面板のそれぞれに形成された非連続形状障壁
    が、前記前面板と前記背面板とを合体させて容器化する
    際に、互いに接して枠状連続形状となるものであること
    を特徴とする請求項1記載の真空容器。
  4. 【請求項4】 前記非連続形状障壁が互いに接してなる
    前記枠状連続形状障壁が、前記非連続形状障壁の長手方
    向で接することにより枠状連続形状障壁となることを特
    徴とする請求項3記載の真空容器。
  5. 【請求項5】 前記シール材と、前記枠状連続形状障壁
    とが、全箇所にわたって隙間なく接触していることを特
    徴とする請求項1記載の真空容器。
  6. 【請求項6】 少なくとも、 前面板もしくは背面板の少なくとも一方の面上に枠状連
    続形状障壁を形成する工程と、 前記枠状連続形状障壁の外側にシール材を形成する工程
    と、 前記前面板と前記背面板とを、前記枠状連続形状障壁と
    前記シール材とを介して挟み込んだ状態で合体させる仮
    固定の工程と、 前記シール材により前記前面板と前記背面板とを気密に
    接合することにより容器化する封着の工程と、 前記容器の内部を排気して真空容器とする排気ベーキン
    グの工程とからなることを特徴とする真空容器の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 少なくとも、 前面板および背面板の面上に非連続形状障壁を形成する
    工程と、 前記非連続形状障壁の外側にシール材を形成する工程
    と、 前記前面板と前記背面板とを、前記非連続形状障壁と前
    記シール材とを介して挟み込んだ状態で合体させる仮固
    定の工程と、 前記シール材により前記前面板と前記背面板とを気密に
    接合することにより容器化する封着の工程と、 前記容器の内部を排気して真空容器とする排気ベーキン
    グの工程とからなる真空容器の製造方法であって、 前記非連続形状障壁は、前記仮固定工程により互いが接
    し枠状連続形状障壁となるように形成されることを特徴
    とする真空容器の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記封着の工程が、前記シール材が熱可
    塑性材料で、前記シール材を所定温度に加熱することに
    より溶融させ、その後、シール材温度を下げることによ
    り硬化・接合する工程であることを特徴とする請求項5
    または6記載の真空容器の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記非連続形状障壁が前記真空容器の製
    造方法において、前記前面板と前記背面板との位置規制
    機能を兼ねることを特徴とする請求項6記載の真空容器
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記非連続形状障壁の、前記前面板と
    前記背面板との位置規制機能が、前記非連続形状の障壁
    が互いの長手方向で接することにより得られることを特
    徴とする請求項9記載の真空容器の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記封着の工程と、前記排気ベーキン
    グの工程とが、同時に行なわれることを特徴とする請求
    項6または7記載の真空容器の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記シール材が、前記枠状連続形状障
    壁に対して隙間なく接触するように形成されることを特
    徴とする請求項6記載の真空容器の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記シール材は、その厚みが前記枠状
    連続形状障壁の高さより厚いことを特徴とする請求項
    記載の真空容器の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記封着工程と前記排気工程とは、そ
    の少なくとも一方が露点5℃以下の清浄な雰囲気で行な
    われることを特徴とする請求項 記載の真空容器の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 少なくとも、請求項1記載の真空容器
    構造を有することを特徴とする画像表示装置。
  16. 【請求項16】 少なくとも、請求項6または7記載の
    真空容器の製造方法を含むことを特徴とする画像表示装
    置の製造方法。
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