JP2002349246A - 排ガスの微粒子除去装置及び方法 - Google Patents
排ガスの微粒子除去装置及び方法Info
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- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 製作費用が低廉で耐久性が高く、微粒子燃焼
に必要な電力が少ない排ガス微粒子除去装置を提供す
る。 【解決手段】 ディーゼルエンジンの燃焼排ガスを排出
する流路内に、間隔をおいて配置した互いに電気的に絶
縁された複数の導電性フィルターと、隣接する導電性フ
ィルター間に所定電圧を印加し、捕集された微粒子によ
り隣接する導電性フィルターが電気的に接続されたと
き、微粒子を直接通電加熱する機構を有する微粒子除去
装置。導電性フィルターは、材質が金属又は導電性セラ
ミック、開口率が10〜90%、平均孔径が0.1μm〜
5mm、厚みが0.1〜5mmであり、隣接する相互の間隔
が0.01〜10mm、排ガス流路に対する角度が0〜9
0°がよい。電圧印加は、直流又は交流12〜300V
を常時又は断続的に印加することがよい。
に必要な電力が少ない排ガス微粒子除去装置を提供す
る。 【解決手段】 ディーゼルエンジンの燃焼排ガスを排出
する流路内に、間隔をおいて配置した互いに電気的に絶
縁された複数の導電性フィルターと、隣接する導電性フ
ィルター間に所定電圧を印加し、捕集された微粒子によ
り隣接する導電性フィルターが電気的に接続されたと
き、微粒子を直接通電加熱する機構を有する微粒子除去
装置。導電性フィルターは、材質が金属又は導電性セラ
ミック、開口率が10〜90%、平均孔径が0.1μm〜
5mm、厚みが0.1〜5mmであり、隣接する相互の間隔
が0.01〜10mm、排ガス流路に対する角度が0〜9
0°がよい。電圧印加は、直流又は交流12〜300V
を常時又は断続的に印加することがよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスの微粒子除
去装置に関し、更に詳しくは、ディーゼルエンジンから
排出されるガスに含まれるすす状炭素質微粒子(以下、
微粒子ということがある)を除去するための装置に関す
る。
去装置に関し、更に詳しくは、ディーゼルエンジンから
排出されるガスに含まれるすす状炭素質微粒子(以下、
微粒子ということがある)を除去するための装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンを搭載した自
動車から排出されるガス中の微粒子を除去するフィルタ
ーとしてはコージェライト等のセラミックス製のハニカ
ム構造体が主として検討されている(特公昭62−41
054号、特開平3−258911号公報)。このハニ
カム構造体は、隔壁により区分された複数の貫通孔を有
し、単位容積あたりに濾過面積を多くとることができる
構造体である。ディーゼル車排ガスの微粒子除去用とし
ては、例えば全体の容積が約1リットルで、セル密度が
10〜15セル/cm2 、総セル数が1500〜250
0、隔壁厚さが0.3〜0.5mmのものが例示されてい
る。
動車から排出されるガス中の微粒子を除去するフィルタ
ーとしてはコージェライト等のセラミックス製のハニカ
ム構造体が主として検討されている(特公昭62−41
054号、特開平3−258911号公報)。このハニ
カム構造体は、隔壁により区分された複数の貫通孔を有
し、単位容積あたりに濾過面積を多くとることができる
構造体である。ディーゼル車排ガスの微粒子除去用とし
ては、例えば全体の容積が約1リットルで、セル密度が
10〜15セル/cm2 、総セル数が1500〜250
0、隔壁厚さが0.3〜0.5mmのものが例示されてい
る。
【0003】微粒子を捕集したフィルターの再生は、ハ
ニカム構造体の全体に600℃以上に加熱して微粒子を
燃焼除去する方式が検討されており、捕集・再生を繰り
返すことにより継続して排ガスが処理される。この方式
においては、隔壁の厚さが極めて薄く、セル数の多いハ
ニカム構造体が必要であり、また、繰り返しの温度変化
に耐える耐熱衝撃性が要求される。しかしながら、耐熱
衝撃性を備え、かつ加工精度が高く、ピンホールなどの
欠陥がなく、しかも容積の大きいハニカム構造体を製造
することは極めて困難であり、更に長期の使用のなかで
ハニカム構造体の隔壁に割れが生じ、捕集効率が格段に
低下するといった耐久性に著しく欠ける問題があった。
またハニカム構造体を加熱する方式としては、その周囲
にヒーターを設置して通電加熱する方式が簡便であると
して提案されているが、電源には2kW程度の容量を必要
とするため、バッテリーの容量が不足するといった問題
もあった。
ニカム構造体の全体に600℃以上に加熱して微粒子を
燃焼除去する方式が検討されており、捕集・再生を繰り
返すことにより継続して排ガスが処理される。この方式
においては、隔壁の厚さが極めて薄く、セル数の多いハ
ニカム構造体が必要であり、また、繰り返しの温度変化
に耐える耐熱衝撃性が要求される。しかしながら、耐熱
衝撃性を備え、かつ加工精度が高く、ピンホールなどの
欠陥がなく、しかも容積の大きいハニカム構造体を製造
することは極めて困難であり、更に長期の使用のなかで
ハニカム構造体の隔壁に割れが生じ、捕集効率が格段に
低下するといった耐久性に著しく欠ける問題があった。
またハニカム構造体を加熱する方式としては、その周囲
にヒーターを設置して通電加熱する方式が簡便であると
して提案されているが、電源には2kW程度の容量を必要
とするため、バッテリーの容量が不足するといった問題
もあった。
【0004】更に、フィルターの再生において、排ガス
を流通させて微粒子を捕集しながらハニカム構造体を加
熱することは、排ガス温度が約200〜300℃と微粒
子の着火温度よりもかなり低いため、周囲のヒーター加
熱によって着火温度の600℃以上に保つことが不可能
である。このため、フィルターを二系列設け、再生時に
は一方のフィルターで捕集するという、交互に捕集と再
生を繰り返す方式とならざるを得ないという問題もあっ
た。更にまた、フィルターが閉塞して排ガスの流路が遮
断されるという異常時の対策も設備に取り入れておく必
要もあった。
を流通させて微粒子を捕集しながらハニカム構造体を加
熱することは、排ガス温度が約200〜300℃と微粒
子の着火温度よりもかなり低いため、周囲のヒーター加
熱によって着火温度の600℃以上に保つことが不可能
である。このため、フィルターを二系列設け、再生時に
は一方のフィルターで捕集するという、交互に捕集と再
生を繰り返す方式とならざるを得ないという問題もあっ
た。更にまた、フィルターが閉塞して排ガスの流路が遮
断されるという異常時の対策も設備に取り入れておく必
要もあった。
【0005】このような問題を解決するため、特開平5
−312018号公報には、一つ以上の開口部(オリフ
ィス)を設けた多孔体を直列に配置した排ガス浄化用フ
ィルターが提案されている。このフィルターにおいて
は、すす状の微粒子が多孔体の前後の面の差圧により多
段式に捕集され、多孔体に導電性材料を用い、それに電
極を取り付け、一枚毎に多孔体自体を通電加熱し、捕集
した微粒子を燃焼・除去する。また、特開平6−252
6号公報には、多孔板と外筒とに間隔を設けた状態で、
多孔板を直列に配置した排ガス浄化用フィルターが提案
され、同様に導電性多孔板に直接通電して加熱すること
により、捕集した微粒子を着火し燃焼・除去する。
−312018号公報には、一つ以上の開口部(オリフ
ィス)を設けた多孔体を直列に配置した排ガス浄化用フ
ィルターが提案されている。このフィルターにおいて
は、すす状の微粒子が多孔体の前後の面の差圧により多
段式に捕集され、多孔体に導電性材料を用い、それに電
極を取り付け、一枚毎に多孔体自体を通電加熱し、捕集
した微粒子を燃焼・除去する。また、特開平6−252
6号公報には、多孔板と外筒とに間隔を設けた状態で、
多孔板を直列に配置した排ガス浄化用フィルターが提案
され、同様に導電性多孔板に直接通電して加熱すること
により、捕集した微粒子を着火し燃焼・除去する。
【0006】しかしながら、前者にあってはオリフィス
から、後者にあっては外筒との間隙から排ガスが吹き抜
けるため、所期の捕集率を確保するには、前者で20枚
程度、後者で15枚程度多孔板を配置する必要があり、
製作費用が高くなる問題があった。そして、導電性多孔
板に直接通電して発熱させるので、0.5〜1kWHの電力
を必要とし、自動車に搭載されたバッテリーでは実用化
が困難であった。
から、後者にあっては外筒との間隙から排ガスが吹き抜
けるため、所期の捕集率を確保するには、前者で20枚
程度、後者で15枚程度多孔板を配置する必要があり、
製作費用が高くなる問題があった。そして、導電性多孔
板に直接通電して発熱させるので、0.5〜1kWHの電力
を必要とし、自動車に搭載されたバッテリーでは実用化
が困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、製作費用が低廉で耐久性が高く、微粒子燃焼に
必要な電力も少なくてよい排ガスの微粒子除去装置を提
供することにある。
目的は、製作費用が低廉で耐久性が高く、微粒子燃焼に
必要な電力も少なくてよい排ガスの微粒子除去装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
において捕集した炭素質微粒子を燃焼するのに用いられ
る電気ヒーターや直接通電フィルターに代えて、捕集し
た炭素質微粒子の導電性を利用することを検討し、低電
力でこの微粒子を着火させることに成功し、本発明を完
成した。
において捕集した炭素質微粒子を燃焼するのに用いられ
る電気ヒーターや直接通電フィルターに代えて、捕集し
た炭素質微粒子の導電性を利用することを検討し、低電
力でこの微粒子を着火させることに成功し、本発明を完
成した。
【0009】すなわち、本発明は、ディーゼルエンジン
の燃焼排ガスを排出する流路内に、間隔をおいて配置し
た互いに電気的に絶縁された複数の導電性フィルター
と、隣接する導電性フィルター間に所定電圧を印加し、
捕集された微粒子により隣接する導電性フィルターが電
気的に接続されたとき、微粒子を直接通電加熱する機構
を有することを特徴とする排ガスの微粒子除去装置であ
る。
の燃焼排ガスを排出する流路内に、間隔をおいて配置し
た互いに電気的に絶縁された複数の導電性フィルター
と、隣接する導電性フィルター間に所定電圧を印加し、
捕集された微粒子により隣接する導電性フィルターが電
気的に接続されたとき、微粒子を直接通電加熱する機構
を有することを特徴とする排ガスの微粒子除去装置であ
る。
【0010】前記排ガスの微粒子除去装置において、導
電性フィルターは、材質が金属又は導電性セラミックで
あって、開口率が10〜90%、平均孔径が0.1μm〜
5mm、厚みが0.1〜5mmであり、また、隣接する相互
の間隔が0.01〜10mm、排ガス流路に対する角度が
0〜90°であることがよい。そして、開口率が0%で
あるとき、排ガス流路に対する角度が0°又は0°付近
であって、排ガス流路を閉塞しないように配置されるこ
とがよい。更に、導電性フィルターと導電性フィルター
との間に非導電性の酸化触媒層を設けてもよい。
電性フィルターは、材質が金属又は導電性セラミックで
あって、開口率が10〜90%、平均孔径が0.1μm〜
5mm、厚みが0.1〜5mmであり、また、隣接する相互
の間隔が0.01〜10mm、排ガス流路に対する角度が
0〜90°であることがよい。そして、開口率が0%で
あるとき、排ガス流路に対する角度が0°又は0°付近
であって、排ガス流路を閉塞しないように配置されるこ
とがよい。更に、導電性フィルターと導電性フィルター
との間に非導電性の酸化触媒層を設けてもよい。
【0011】また、本発明は、ディーゼルエンジンの燃
焼排ガスを排出する流路内に、互いに電気的に絶縁され
た複数の導電性フィルターを間隔をおいて配置し、隣接
する導電性フィルター間に所定電圧を印加し、微粒子が
隣接する導電性フィルター間に捕集され、隣接する導電
性フィルター間が微粒子により電気的に接続されたと
き、ジュール熱及び/又はスパークにより微粒子を着火
温度まで発熱させ、排ガス中に含まれる酸素ガスにより
これを燃焼させることを特徴とする排ガスの微粒子除去
方法である。
焼排ガスを排出する流路内に、互いに電気的に絶縁され
た複数の導電性フィルターを間隔をおいて配置し、隣接
する導電性フィルター間に所定電圧を印加し、微粒子が
隣接する導電性フィルター間に捕集され、隣接する導電
性フィルター間が微粒子により電気的に接続されたと
き、ジュール熱及び/又はスパークにより微粒子を着火
温度まで発熱させ、排ガス中に含まれる酸素ガスにより
これを燃焼させることを特徴とする排ガスの微粒子除去
方法である。
【0012】上記排ガスの微粒子除去方法において、1
2〜300Vの直流若しくは交流を常時印加又は断続的
に印加することがよく、必要に応じて、パルス電圧を重
畳的に印加することがよい。
2〜300Vの直流若しくは交流を常時印加又は断続的
に印加することがよく、必要に応じて、パルス電圧を重
畳的に印加することがよい。
【0013】
【発明の実施態様】本発明の排ガス微粒子除去装置(本
装置ということがある)は、図1に概略断面図を示すよ
うに、排ガス流路1と接続した外筒2内に、複数枚の導
電性フィルター3A、3B、3C、3Dなどをそれぞれ
間隔をおいて配置して構成したものである。導電性フィ
ルター3A、3B、3C、3Dは、互いに電気的に絶縁
されており、それぞれリード線4A、4B、4C、4D
により、4Aと4Cはアースされ、4Bと4Dは電源5
に接続され、導電性フィルター3Aと3Bとの間、3B
と3Cとの間、3Cと3Dとの間に、それぞれ所定の電
圧が印加されている。通常、自動車は直流電源を有する
が、これを使用する場合、直流印加電源としてそのまま
使用する方式のほか、サイリスタなどで交流に変換し、
これをトランスで昇圧し交流電源としてもよいし、必要
に応じて直流に再変換して直流電源として用いてもよ
い。
装置ということがある)は、図1に概略断面図を示すよ
うに、排ガス流路1と接続した外筒2内に、複数枚の導
電性フィルター3A、3B、3C、3Dなどをそれぞれ
間隔をおいて配置して構成したものである。導電性フィ
ルター3A、3B、3C、3Dは、互いに電気的に絶縁
されており、それぞれリード線4A、4B、4C、4D
により、4Aと4Cはアースされ、4Bと4Dは電源5
に接続され、導電性フィルター3Aと3Bとの間、3B
と3Cとの間、3Cと3Dとの間に、それぞれ所定の電
圧が印加されている。通常、自動車は直流電源を有する
が、これを使用する場合、直流印加電源としてそのまま
使用する方式のほか、サイリスタなどで交流に変換し、
これをトランスで昇圧し交流電源としてもよいし、必要
に応じて直流に再変換して直流電源として用いてもよ
い。
【0014】本装置に用いる導電性フィルターは、従来
のような大電流を必要としないので少なくとも表面が導
電性を有するものであればよい。このような導電性フィ
ルターとしては、耐熱金属、導電性セラミックなどのほ
か、耐熱金属をコーティングした非導電性セラミックな
どを用いることができる。耐熱金属としては、鉄、ニッ
ケル、チタンなどが挙げられるが、好ましくは耐食性も
有するSUS304、SUS310、SUS316L、
インコネル、ハステロイ、二ケイ化モリブデン、二ケイ
化タングステン、チタン合金等の耐熱合金が挙げられ
る。導電性セラミックとしては、炭化ケイ素、炭化ホウ
素、ランタンクロマイトなどが挙げられる。また、耐熱
金属をコーティングした非導電性セラミックとしては、
アルミナ、ムライト、コージェライト等の非導電性セラ
ミックスの表面に、上記耐熱合金を溶射、蒸着などによ
り導電性多孔質コーティングを形成したものが使用可能
である。
のような大電流を必要としないので少なくとも表面が導
電性を有するものであればよい。このような導電性フィ
ルターとしては、耐熱金属、導電性セラミックなどのほ
か、耐熱金属をコーティングした非導電性セラミックな
どを用いることができる。耐熱金属としては、鉄、ニッ
ケル、チタンなどが挙げられるが、好ましくは耐食性も
有するSUS304、SUS310、SUS316L、
インコネル、ハステロイ、二ケイ化モリブデン、二ケイ
化タングステン、チタン合金等の耐熱合金が挙げられ
る。導電性セラミックとしては、炭化ケイ素、炭化ホウ
素、ランタンクロマイトなどが挙げられる。また、耐熱
金属をコーティングした非導電性セラミックとしては、
アルミナ、ムライト、コージェライト等の非導電性セラ
ミックスの表面に、上記耐熱合金を溶射、蒸着などによ
り導電性多孔質コーティングを形成したものが使用可能
である。
【0015】この導電性フィルターの形状は、円板、楕
円板、四角板、六角板状など任意の形状でよく、レンズ
のような球面形状であってもよい。フィルター面積は、
処理する排ガス量により選定されるが、ディーゼル車用
においては、排ガス流路に垂直な片側面積で、通常10
〜1000cm2、好ましくは5〜500cm2である。フィ
ルター厚みは、空隙率や強度により選定されるが、0.
1〜5mm、好ましくは0.2〜0.5mmがよい。0.1mm
より薄いと強度が低く、厚つすぎるとフィルター内に微
粒子が多量に蓄積される。フィルターの平均細孔径は、
0.1μm〜5mm、好ましくは0.2〜0.5mmであり、そ
の開口率は、10〜90%、好ましくは30〜70%で
ある。フィルターの平均細孔径及び開口率がこれより小
さいものは閉塞しやすくなり、これを超えると微粒子の
捕集効率が低下するおそれがある。
円板、四角板、六角板状など任意の形状でよく、レンズ
のような球面形状であってもよい。フィルター面積は、
処理する排ガス量により選定されるが、ディーゼル車用
においては、排ガス流路に垂直な片側面積で、通常10
〜1000cm2、好ましくは5〜500cm2である。フィ
ルター厚みは、空隙率や強度により選定されるが、0.
1〜5mm、好ましくは0.2〜0.5mmがよい。0.1mm
より薄いと強度が低く、厚つすぎるとフィルター内に微
粒子が多量に蓄積される。フィルターの平均細孔径は、
0.1μm〜5mm、好ましくは0.2〜0.5mmであり、そ
の開口率は、10〜90%、好ましくは30〜70%で
ある。フィルターの平均細孔径及び開口率がこれより小
さいものは閉塞しやすくなり、これを超えると微粒子の
捕集効率が低下するおそれがある。
【0016】また、孔の形状は、円形、三角形、四角
形、六角形、星形、フラクタル形状など任意の形状でよ
い。孔の配置は、均等配置、細密充填、フラクタル形
状、ブドウ房状、ランダムでもよく、図2に示すよう
に、片寄った配置など任意でよい。孔径も均一なものに
限られず、孔径の異なるものが規則的又は不規則的に混
在してもよい。このような導電性フィルターは、板状材
料をドリル加工、レーザー加工やケミカルエッチングな
どにより、前記の細孔を形成したものでもよく、焼結金
属や焼結セラミックなどの多孔質材料製板材でもよく、
また金網などのネット状のものであってもよい。
形、六角形、星形、フラクタル形状など任意の形状でよ
い。孔の配置は、均等配置、細密充填、フラクタル形
状、ブドウ房状、ランダムでもよく、図2に示すよう
に、片寄った配置など任意でよい。孔径も均一なものに
限られず、孔径の異なるものが規則的又は不規則的に混
在してもよい。このような導電性フィルターは、板状材
料をドリル加工、レーザー加工やケミカルエッチングな
どにより、前記の細孔を形成したものでもよく、焼結金
属や焼結セラミックなどの多孔質材料製板材でもよく、
また金網などのネット状のものであってもよい。
【0017】導電性フィルターの隣接する相互の間隔
(配置間隔)は、0.01〜10mm、好ましくは0.5〜
5mmである。フィルター間隔がこれより近いと、装置に
伝わる振動でフィルター同士がショートを起こしやす
く、10mmを超えるものは微粒子がフィルター内につま
って閉塞しやすくなる。そして、本発明においては、こ
の導電性フィルターに電圧を印加するため、フィルター
は互いに絶縁されていることが必要である。本装置に用
いるフィルター自体が導電性であるので、フィルターを
取り付ける支持材に、非導電性セラミックや超耐熱プラ
スチックなどを用いることがよい。
(配置間隔)は、0.01〜10mm、好ましくは0.5〜
5mmである。フィルター間隔がこれより近いと、装置に
伝わる振動でフィルター同士がショートを起こしやす
く、10mmを超えるものは微粒子がフィルター内につま
って閉塞しやすくなる。そして、本発明においては、こ
の導電性フィルターに電圧を印加するため、フィルター
は互いに絶縁されていることが必要である。本装置に用
いるフィルター自体が導電性であるので、フィルターを
取り付ける支持材に、非導電性セラミックや超耐熱プラ
スチックなどを用いることがよい。
【0018】本装置には、少なくとも2枚の導電性フィ
ルターを用い、その間に電圧を印加することが必要であ
る。従来の直接通電による加熱は、各導電性フィルター
の2箇所に電極を設け、これに通電して導電性フィルタ
ー自体を発熱体として用いるのに対し、本発明において
は、導電性フィルター自体を発熱体とすることなく、隣
接する導電性フィルター間に所定電圧を印加するだけで
ある。このフィルターの配置数は、フィルターの濾過能
力や排ガスの処理量により選定されるが、5〜20枚程
度でよい。これらのフィルターは、同一のものを用いて
もよいし、形状、厚み、孔径などが異なるフィルターを
組み合わせることもできる。
ルターを用い、その間に電圧を印加することが必要であ
る。従来の直接通電による加熱は、各導電性フィルター
の2箇所に電極を設け、これに通電して導電性フィルタ
ー自体を発熱体として用いるのに対し、本発明において
は、導電性フィルター自体を発熱体とすることなく、隣
接する導電性フィルター間に所定電圧を印加するだけで
ある。このフィルターの配置数は、フィルターの濾過能
力や排ガスの処理量により選定されるが、5〜20枚程
度でよい。これらのフィルターは、同一のものを用いて
もよいし、形状、厚み、孔径などが異なるフィルターを
組み合わせることもできる。
【0019】図1において、導電性フィルター3A、3
Bなどは、排ガス流路1に対し垂直に配置されている
が、本発明は垂直配置に限定するものではなく、傾斜さ
せて配置してもよいし、平行に配置してもよい。フィル
ター3Aと排ガス流路1がつくる角度θ(図3参照)
は、図1の垂直配置のとき90°、図3で60°、図4
の平行配置のとき0°である。本発明において、θは0
〜90°、好ましくは60〜90°である。フィルター
を傾斜させて配置すると、流路に対する断面積を大きく
とることができ、微粒子の捕集効率及び燃焼効率を高め
る利点がある。
Bなどは、排ガス流路1に対し垂直に配置されている
が、本発明は垂直配置に限定するものではなく、傾斜さ
せて配置してもよいし、平行に配置してもよい。フィル
ター3Aと排ガス流路1がつくる角度θ(図3参照)
は、図1の垂直配置のとき90°、図3で60°、図4
の平行配置のとき0°である。本発明において、θは0
〜90°、好ましくは60〜90°である。フィルター
を傾斜させて配置すると、流路に対する断面積を大きく
とることができ、微粒子の捕集効率及び燃焼効率を高め
る利点がある。
【0020】図4に示すように、排ガス流路1に対し平
行(θ=0°)ないし略平行(θ=0°付近)であっ
て、排ガス流路1を閉塞しないように配置する場合、3
A'、3B'、3C'などは、フィルター機能をもたない
導電性板、すなわち開口率0%でよく、これらは電極と
して機能する。このように構成すると、隣接する電極間
に微粒子が電気的に捕集され、この微粒子による微細回
路が形成されたとき、直接通電加熱により微粒子を燃焼
させることが可能である。
行(θ=0°)ないし略平行(θ=0°付近)であっ
て、排ガス流路1を閉塞しないように配置する場合、3
A'、3B'、3C'などは、フィルター機能をもたない
導電性板、すなわち開口率0%でよく、これらは電極と
して機能する。このように構成すると、隣接する電極間
に微粒子が電気的に捕集され、この微粒子による微細回
路が形成されたとき、直接通電加熱により微粒子を燃焼
させることが可能である。
【0021】その他、導電性フィルターの形状や配置な
どは、前記のものに限定されない。例えば、波板状フィ
ルターでもよいし、配置間隔を流路方向に狭くするなど
変化させてもよいし、フィルターの配置間隔を可変式に
してもよいし、フィルターの平均孔径を流路方向に粗い
ものから細かいものに変化させてもよく、本発明の範囲
内でさまざまな態様をとることが可能である。
どは、前記のものに限定されない。例えば、波板状フィ
ルターでもよいし、配置間隔を流路方向に狭くするなど
変化させてもよいし、フィルターの配置間隔を可変式に
してもよいし、フィルターの平均孔径を流路方向に粗い
ものから細かいものに変化させてもよく、本発明の範囲
内でさまざまな態様をとることが可能である。
【0022】図5は、別の実施態様を示す概略断面図で
ある。この実施態様において、入口に近い導電性フィル
ター3A”、3B”、3C”、3D”などは、その孔径
を平均孔径より粗くするとともにその配置間隔を広くし
ておき、出口側に向かって孔径を細かくするとともに配
置間隔も狭くしている。このように構成すると、排ガス
中の微粒子濃度が低い出口付近でも、微粒子を効率的に
捕集・燃焼させることができる。
ある。この実施態様において、入口に近い導電性フィル
ター3A”、3B”、3C”、3D”などは、その孔径
を平均孔径より粗くするとともにその配置間隔を広くし
ておき、出口側に向かって孔径を細かくするとともに配
置間隔も狭くしている。このように構成すると、排ガス
中の微粒子濃度が低い出口付近でも、微粒子を効率的に
捕集・燃焼させることができる。
【0023】隣接する導電性フィルター間に所定電圧を
常時又は断続的に印加し、一方の導電性フィルターか
ら、捕集されたすす状炭素質微粒子を通って、他方の導
電性フィルターに通電するように構成する。このとき、
生じるスパークや微粒子のジュール熱により微粒子が着
火し、排ガス中の残存酸素により微粒子が燃焼される。
印加電圧は、微粒子の着火を引き起こす以上であればよ
く、12〜300v、好ましくは12〜100v程度がよ
い。
常時又は断続的に印加し、一方の導電性フィルターか
ら、捕集されたすす状炭素質微粒子を通って、他方の導
電性フィルターに通電するように構成する。このとき、
生じるスパークや微粒子のジュール熱により微粒子が着
火し、排ガス中の残存酸素により微粒子が燃焼される。
印加電圧は、微粒子の着火を引き起こす以上であればよ
く、12〜300v、好ましくは12〜100v程度がよ
い。
【0024】電圧を常時印加すると、捕集されたすす状
炭素質微粒子が双方の導電性フィルターに接触した瞬間
に通電し微粒子が着火するので、捕集と燃焼が連続的に
行われる。電圧を断続的に印加する場合は、捕集された
微粒子がフィルター内部に入り込んでフィルターを閉塞
するおそれがあるが、数分間程度の短サイクルであれば
問題は生じない。
炭素質微粒子が双方の導電性フィルターに接触した瞬間
に通電し微粒子が着火するので、捕集と燃焼が連続的に
行われる。電圧を断続的に印加する場合は、捕集された
微粒子がフィルター内部に入り込んでフィルターを閉塞
するおそれがあるが、数分間程度の短サイクルであれば
問題は生じない。
【0025】また、必要に応じて、常時又は断続的に印
加する電圧に加えて、数百vのパルス電圧を重畳的に印
加してもよい。パルス状に印加すると、捕集された微粒
子は衝撃的に通電され、効率的に燃焼除去される。本発
明は、高温に加熱して燃焼する従来方法とは異なり、消
費電力がわずかですみ、車両搭載に好適である。
加する電圧に加えて、数百vのパルス電圧を重畳的に印
加してもよい。パルス状に印加すると、捕集された微粒
子は衝撃的に通電され、効率的に燃焼除去される。本発
明は、高温に加熱して燃焼する従来方法とは異なり、消
費電力がわずかですみ、車両搭載に好適である。
【0026】このように、隣接する導電性フィルター間
に電圧を印加しておくと、微粒子を効率的に燃焼できる
のみならず、微粒子の捕集率も向上するが判明した。す
なわち、排気ガス中の微粒子は、電圧を印加された導電
性フィルターを通過するとき帯電し、次の導電性フィル
ターに引き寄せられる結果、微粒子の捕集率が向上する
と考えられる。この効果は印加電圧が高いほど顕著であ
る。
に電圧を印加しておくと、微粒子を効率的に燃焼できる
のみならず、微粒子の捕集率も向上するが判明した。す
なわち、排気ガス中の微粒子は、電圧を印加された導電
性フィルターを通過するとき帯電し、次の導電性フィル
ターに引き寄せられる結果、微粒子の捕集率が向上する
と考えられる。この効果は印加電圧が高いほど顕著であ
る。
【0027】図1に示すように、導電性フィルター3
A、3B、3C、3Dなど多数配置する場合、各導電性
フィルターへの電圧印加方法として、奇数番の3Aを負
(マイナス)、偶数番の3Bを正(プラス)として電圧
を印加し、次に3Bを正、奇数番の3Cを負として電圧
を印加し、さらに3Cを負、偶数番の3Dを正として電
圧を印加することが好ましい。ここでいう正負は相対的
なものであって、負側はアースされ大地に対し電圧0v
でもよい。また、直流、交流のいずれで印加してもよ
い。このように、隣接する3Aと3B間、3Bと3C
間、3Cと3D間で、正負が交互となるように電圧を印
加する方法においては、所定電圧の単一電源又は複数電
源から極性が交互になるように接続するだけですむ。
A、3B、3C、3Dなど多数配置する場合、各導電性
フィルターへの電圧印加方法として、奇数番の3Aを負
(マイナス)、偶数番の3Bを正(プラス)として電圧
を印加し、次に3Bを正、奇数番の3Cを負として電圧
を印加し、さらに3Cを負、偶数番の3Dを正として電
圧を印加することが好ましい。ここでいう正負は相対的
なものであって、負側はアースされ大地に対し電圧0v
でもよい。また、直流、交流のいずれで印加してもよ
い。このように、隣接する3Aと3B間、3Bと3C
間、3Cと3D間で、正負が交互となるように電圧を印
加する方法においては、所定電圧の単一電源又は複数電
源から極性が交互になるように接続するだけですむ。
【0028】前記の印加方法に代えて、3A、3B、3
C、3Dのいずれも正か負の一方に印加する態様も可能
であり、本発明に属するが、この場合、隣接するフィル
ター間に電圧を印加するには、フィルター毎に印加する
電圧を昇げることになり、それぞれ電圧の異なる3A用
電源、3B用電源、3C用電源、3D用電源と多数の電
源が必要となるが、微粒子の捕集と燃焼を最適化するこ
とができる。いずれにしても、隣接するフィルター間に
電圧(電位)差を与えることが必要である。
C、3Dのいずれも正か負の一方に印加する態様も可能
であり、本発明に属するが、この場合、隣接するフィル
ター間に電圧を印加するには、フィルター毎に印加する
電圧を昇げることになり、それぞれ電圧の異なる3A用
電源、3B用電源、3C用電源、3D用電源と多数の電
源が必要となるが、微粒子の捕集と燃焼を最適化するこ
とができる。いずれにしても、隣接するフィルター間に
電圧(電位)差を与えることが必要である。
【0029】本発明の方法では、捕集された微粒子が導
電性フィルター間に溜まり、極めて細い接触で、電気的
に接続して回路を形成すると直ちに電流が流れ、ジュー
ル熱やスパークにより微粒子が着火するので、大電流は
必要がなく、数mA〜数十Aで十分である。
電性フィルター間に溜まり、極めて細い接触で、電気的
に接続して回路を形成すると直ちに電流が流れ、ジュー
ル熱やスパークにより微粒子が着火するので、大電流は
必要がなく、数mA〜数十Aで十分である。
【0030】また、必要に応じて、導電性フィルターと
導電性フィルターとの間に、非導電性の酸化触媒層を設
けると、微粒子の除去効率を高めることができる。導電
性フィルター間に電圧が印加されている本装置には、こ
れをショートさせないため、非導電性酸化触媒が用いら
れる。かかる酸化触媒としては、例えばシリカ、アルミ
ナ、ゼオライト、珪藻土等の非導電性の単体に酸化バナ
ジウム、酸化鉄、酸化タングテン、白金黒等を担持させ
たものがある。これらは単独でもよいし、二種以上を併
用してもよい。非導電性酸化触媒粒子を、導電性フィル
ターの間に配置すると導電性フィルターの変形も防止さ
れ、ショートすることも少ない。
導電性フィルターとの間に、非導電性の酸化触媒層を設
けると、微粒子の除去効率を高めることができる。導電
性フィルター間に電圧が印加されている本装置には、こ
れをショートさせないため、非導電性酸化触媒が用いら
れる。かかる酸化触媒としては、例えばシリカ、アルミ
ナ、ゼオライト、珪藻土等の非導電性の単体に酸化バナ
ジウム、酸化鉄、酸化タングテン、白金黒等を担持させ
たものがある。これらは単独でもよいし、二種以上を併
用してもよい。非導電性酸化触媒粒子を、導電性フィル
ターの間に配置すると導電性フィルターの変形も防止さ
れ、ショートすることも少ない。
【0031】導電性フィルターと導電性フィルターとの
間に、非導電性の酸化触媒層の代わりに、触媒機能をも
たない単なる絶縁スペーサーを設けてもよい。絶縁スペ
ーサーとしては、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミ
ナ、天然又は人工ゼオライト、珪藻土等の非導電性無機
物質で作られたスポンジ、チューブ、孔開プレート、ペ
レットなどの通気性を有するものが挙げられる。この絶
縁スペーサーは、車の振動による導電性フィルター同士
のショートを避けるのに効果的である。
間に、非導電性の酸化触媒層の代わりに、触媒機能をも
たない単なる絶縁スペーサーを設けてもよい。絶縁スペ
ーサーとしては、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミ
ナ、天然又は人工ゼオライト、珪藻土等の非導電性無機
物質で作られたスポンジ、チューブ、孔開プレート、ペ
レットなどの通気性を有するものが挙げられる。この絶
縁スペーサーは、車の振動による導電性フィルター同士
のショートを避けるのに効果的である。
【0032】以上説明した本装置は、ディーゼルエンジ
ンを搭載した乗用車、バス、トラック、重機など車両用
として好適である。その他、ホテル、病院、官公庁など
の非常用発電機や、ショッピングセンター、工場などの
自家用発電機や、建設機械、船舶、ディーゼル機関車な
ど、大型ディーゼルエンジンの微粒子除去装置としても
好適である。
ンを搭載した乗用車、バス、トラック、重機など車両用
として好適である。その他、ホテル、病院、官公庁など
の非常用発電機や、ショッピングセンター、工場などの
自家用発電機や、建設機械、船舶、ディーゼル機関車な
ど、大型ディーゼルエンジンの微粒子除去装置としても
好適である。
【0033】
【実施例】実施例1 1000ccクラスの小型エンジンを想定し、図6に示す
試験装置を用いて実験を行った。バーナー11で発生さ
せたすす(炭素質微粒子)12を含む排ガスを、捕集ボ
ックス13を通過させてすすを捕集・燃焼し、ガラス繊
維製回収フィルター15により残存すすを除去したの
ち、制御バルブ16、流量計17を経て排気ポンプ18
で吸引した。捕集ボックス13内には、80mm角のSU
S304製多孔板(孔径1.0mm、開口率56%)より
なる導電性フィルター14A、14B、14C及び14
Dを3mm間隔で、排ガス流路に対し60°傾斜させて計
4枚設置した。導電性フィルター14Aと14Cはアー
スして印加電圧を0vとし、導電性フィルター14Bと
14Dには、交流電源19から電圧130vを印加し、
隣接する導電性フィルターが交互に印加されるように構
成した。印加電圧130vにおける経過時間とすすの捕
集量との関係を図7に示す。拡散火炎から発生するすす
の量をms、回収フィルターに捕集されたすすの量を
m1、導電性フィルターに付着したすすの量をm2、すす
の燃焼量をm3とするとms =m1 +m2 +m3 の関係
が成立する。図7は、m1、m2、m3は時間経過ととも
に増加の傾向を示し、120秒ではすす燃焼量は6.4m
gであり、すす生成量22mgのうち29重量%が燃焼し
たことを示している。
試験装置を用いて実験を行った。バーナー11で発生さ
せたすす(炭素質微粒子)12を含む排ガスを、捕集ボ
ックス13を通過させてすすを捕集・燃焼し、ガラス繊
維製回収フィルター15により残存すすを除去したの
ち、制御バルブ16、流量計17を経て排気ポンプ18
で吸引した。捕集ボックス13内には、80mm角のSU
S304製多孔板(孔径1.0mm、開口率56%)より
なる導電性フィルター14A、14B、14C及び14
Dを3mm間隔で、排ガス流路に対し60°傾斜させて計
4枚設置した。導電性フィルター14Aと14Cはアー
スして印加電圧を0vとし、導電性フィルター14Bと
14Dには、交流電源19から電圧130vを印加し、
隣接する導電性フィルターが交互に印加されるように構
成した。印加電圧130vにおける経過時間とすすの捕
集量との関係を図7に示す。拡散火炎から発生するすす
の量をms、回収フィルターに捕集されたすすの量を
m1、導電性フィルターに付着したすすの量をm2、すす
の燃焼量をm3とするとms =m1 +m2 +m3 の関係
が成立する。図7は、m1、m2、m3は時間経過ととも
に増加の傾向を示し、120秒ではすす燃焼量は6.4m
gであり、すす生成量22mgのうち29重量%が燃焼し
たことを示している。
【0034】実施例2 実施例1と同じ試験装置に下記の導電性フィルターを用
いて実験を行い、すす捕集に対する印加電圧の影響を調
べた。図8に結果を示す。 SUS304製多孔板(孔径1.0mm、開口率56
%) SUS304製金網(厚さ0.7mm、目開き1.2m
m、開口率62%) との併用 図8は、多孔板を単独で用いたの場合、電圧80vで
すす燃焼量m3が最大となり、120秒間で約50重量
%のすすが燃焼したことを示している。
いて実験を行い、すす捕集に対する印加電圧の影響を調
べた。図8に結果を示す。 SUS304製多孔板(孔径1.0mm、開口率56
%) SUS304製金網(厚さ0.7mm、目開き1.2m
m、開口率62%) との併用 図8は、多孔板を単独で用いたの場合、電圧80vで
すす燃焼量m3が最大となり、120秒間で約50重量
%のすすが燃焼したことを示している。
【0035】比較例1 実施例1において、導電性フィルター14Bと14Dに
電圧を印加しなかった場合は、回収フィルター15に
6.34mgのすすが残り、すすの捕集率は80.1%と算
出された。
電圧を印加しなかった場合は、回収フィルター15に
6.34mgのすすが残り、すすの捕集率は80.1%と算
出された。
【0036】
【発明の効果】本発明の微粒子除去装置は、従来の微粒
子除去装置に較べて、コンパクトであり、フィルター閉
塞などがなくメンテナンスが容易なうえ、微粒子の捕集
率が高く、また使用電力が少なくてすみ、電源は車両用
バッテリーでよい。本発明の微粒子除去装置は、ディー
ゼルエンジンを搭載した乗用車、バス、トラック、重機
車両など車両用として好適である他、ホテル、病院、官
公庁などの非常用発電機や、大型ショッピングセンタ
ー、工場などの自家用発電機や、建設機械、船舶、ディ
ーゼル機関車など、大型ディーゼルエンジンの微粒子除
去装置としても好適である。
子除去装置に較べて、コンパクトであり、フィルター閉
塞などがなくメンテナンスが容易なうえ、微粒子の捕集
率が高く、また使用電力が少なくてすみ、電源は車両用
バッテリーでよい。本発明の微粒子除去装置は、ディー
ゼルエンジンを搭載した乗用車、バス、トラック、重機
車両など車両用として好適である他、ホテル、病院、官
公庁などの非常用発電機や、大型ショッピングセンタ
ー、工場などの自家用発電機や、建設機械、船舶、ディ
ーゼル機関車など、大型ディーゼルエンジンの微粒子除
去装置としても好適である。
【図1】本発明の排ガス微粒子除去装置の概念を示す断
面図である。
面図である。
【図2】導電性フィルターの一例を示す平面図である。
【図3】導電性フィルターを傾斜して配置した概念図で
ある。
ある。
【図4】導電性板を平行に配置した概念図である。
【図5】本発明の排ガス微粒子除去装置の別例を示す断
面図である。
面図である。
【図6】実施例に用いた試験装置を示す断面図である。
【図7】経過時間とすす捕集量の関係置を示すグラフで
ある。
ある。
【図8】すす捕集量に対する印加電圧の影響を示すグラ
フである。
フである。
1 : 排ガス流路 3A ,3B ,3C ,3D 14A,14B,14C: 導電性フィルター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 39/20 B01D 39/20 D 46/42 46/42 B 53/86 ZAB F01N 3/24 E 53/94 B01D 53/36 103C F01N 3/24 ZAB Fターム(参考) 3G090 AA01 AA02 BA04 BA05 CB11 3G091 AA02 AB02 AB13 AB14 BA00 BA02 BA39 CA03 GB01X GB17W GB17X HA14 HA47 4D019 AA01 BA02 BA05 BC07 BC20 CB04 4D048 AA14 AB01 BA03Y BA06Y BA09Y BA11Y BA23Y BA27Y BA30Y BA36Y BA41Y BB01 CC38 CC62 CC63 CD05 CD08 DA01 DA02 DA03 DA20 4D058 JA32 JB06 JB42 MA42 MA44 SA08 TA06
Claims (8)
- 【請求項1】 ディーゼルエンジンの燃焼排ガスを排出
する流路内に、間隔をおいて配置した互いに電気的に絶
縁された複数の導電性フィルターと、隣接する導電性フ
ィルター間に所定電圧を印加し、捕集された微粒子によ
り隣接する導電性フィルターが電気的に接続されたと
き、微粒子を直接通電加熱する機構を有することを特徴
とする排ガスの微粒子除去装置。 - 【請求項2】 導電性フィルター間に、非導電性の酸化
触媒粒子が配置されている請求項1記載の排ガスの微粒
子除去装置。 - 【請求項3】 導電性フィルターは、材質が金属又は導
電性セラミックであって、開口率が10〜90%、平均
孔径が0.1μm〜5mm、厚みが0.1〜5mmである請求
項1又は2記載の排ガスの微粒子除去装置。 - 【請求項4】 導電性フィルターは、隣接する相互の間
隔が0.01〜10mm、排ガス流路に対する角度が0〜
90°で配置されている請求項1〜3のいずれかに記載
の排ガスの微粒子除去装置。 - 【請求項5】 導電性フィルターは、開口率が0%であ
るとき、排ガス流路に対する角度が0°又は0°付近で
あって、排ガス流路を閉塞しないように配置されている
請求項4記載の排ガスの微粒子除去装置。 - 【請求項6】 ディーゼルエンジンの燃焼排ガスを排出
する流路内に、互いに電気的に絶縁された複数の導電性
フィルターを間隔をおいて配置し、隣接する導電性フィ
ルター間に所定電圧を印加し、微粒子が隣接する導電性
フィルター間に捕集され、隣接する導電性フィルター間
が微粒子により電気的に接続されたとき、ジュール熱及
び/又はスパークにより微粒子を着火温度まで発熱さ
せ、排ガス中に含まれる酸素ガスによりこれを燃焼させ
ることを特徴とする排ガスの微粒子除去方法。 - 【請求項7】 12〜300Vの直流若しくは交流を常
時又は断続的に印加する請求項6記載の排ガスの微粒子
除去方法。 - 【請求項8】 更にパルス電圧を重畳的に印加する請求
項7記載の排ガスの微粒子除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001157207A JP2002349246A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 排ガスの微粒子除去装置及び方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001157207A JP2002349246A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 排ガスの微粒子除去装置及び方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002349246A true JP2002349246A (ja) | 2002-12-04 |
Family
ID=19001102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001157207A Withdrawn JP2002349246A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 排ガスの微粒子除去装置及び方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002349246A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007077817A1 (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Hino Motors, Ltd. | 排気浄化装置 |
JP2009161394A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Nok Corp | 多孔質セラミックス膜 |
WO2012172770A1 (ja) * | 2011-06-17 | 2012-12-20 | ソニー株式会社 | 構造物及びその製造方法 |
-
2001
- 2001-05-25 JP JP2001157207A patent/JP2002349246A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007077817A1 (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Hino Motors, Ltd. | 排気浄化装置 |
EP1967711A4 (en) * | 2005-12-27 | 2009-09-16 | Hino Motors Ltd | EXHAUST PURIFYING DEVICE |
JP2009161394A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Nok Corp | 多孔質セラミックス膜 |
WO2012172770A1 (ja) * | 2011-06-17 | 2012-12-20 | ソニー株式会社 | 構造物及びその製造方法 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
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