JP2002346780A - 亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法 - Google Patents
亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接方法
に関するものである。 【解決手段】 亜鉛メッキ鋼板を密接に重ねてレーザ溶
接する際に、レーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を溶接
欠陥が発生しないように低下させるため、微細な凹凸粗
面を鋼板全面に設けることで鋼板間に凹凸空間を設け、
該鋼板の任意な位置で連続的に溶接可能な亜鉛メッキ鋼
板の重ね合わせレーザ溶接方法。更に凹凸粗面や凹凸空
間の条件を特定した前記のレーザ溶接方法。亜鉛メッキ
鋼板の任意な位置で溶接位置を特定することなく溶接可
能ならしめる。
に関するものである。 【解決手段】 亜鉛メッキ鋼板を密接に重ねてレーザ溶
接する際に、レーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を溶接
欠陥が発生しないように低下させるため、微細な凹凸粗
面を鋼板全面に設けることで鋼板間に凹凸空間を設け、
該鋼板の任意な位置で連続的に溶接可能な亜鉛メッキ鋼
板の重ね合わせレーザ溶接方法。更に凹凸粗面や凹凸空
間の条件を特定した前記のレーザ溶接方法。亜鉛メッキ
鋼板の任意な位置で溶接位置を特定することなく溶接可
能ならしめる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、亜鉛メッキ鋼板の
レーザ溶接方法に関するものである。
レーザ溶接方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】亜鉛メッキ鋼板は、自動車を始め多くの
産業分野で耐腐食性材料として非常に多く使用されてい
る。なかでも車体部品は、その代表的なものの1つであ
る。車体部品の接合方法は 、従来、亜鉛メッキ鋼板を
プレス成形した後に抵抗スポット溶接かアーク溶接で接
合しているのが一般的であったが、近年、軽量化と高剛
性・高強度化の両者を同時に達成させる為にレーザ溶接
に置き換えようという動きが高まってきている。
産業分野で耐腐食性材料として非常に多く使用されてい
る。なかでも車体部品は、その代表的なものの1つであ
る。車体部品の接合方法は 、従来、亜鉛メッキ鋼板を
プレス成形した後に抵抗スポット溶接かアーク溶接で接
合しているのが一般的であったが、近年、軽量化と高剛
性・高強度化の両者を同時に達成させる為にレーザ溶接
に置き換えようという動きが高まってきている。
【0003】しかしながら、自動車材料の亜鉛メッキ鋼
板は、耐腐食性を上げる為に厚目付けされているのが一
般的であり、該鋼板を2枚密接に重ね合わせた状態で連
続にレーザ溶接を施すと密接部の亜鉛が爆発的に気化す
ることで圧力が高まり爆飛現象が起こる。これによって
溶融中の母材金属が吹き飛んでスパッタが発生し孔欠陥
やブローホール等の溶接欠陥が発生し易くなり溶接強度
・溶接品質を損ねる問題があった。このような爆飛現象
を抑制する方法として数多くの試みがなされており適当
な隙間を設けて亜鉛蒸気を逃がすのが有効であることが
公知として知られている。その1つの方法として、特開
平03−165994号、特開平04−279291
号、特開平05−318155号や特開平06−797
8号に開示されているように、亜鉛メッキ鋼板間にテー
プ、紙、カーボングラファイトやカーボン系表面表面吸
収剤、金属泊、薄い有機物のインサート材等の中間層を
設けることで隙間を確保して溶接する方法が知られてい
る。
板は、耐腐食性を上げる為に厚目付けされているのが一
般的であり、該鋼板を2枚密接に重ね合わせた状態で連
続にレーザ溶接を施すと密接部の亜鉛が爆発的に気化す
ることで圧力が高まり爆飛現象が起こる。これによって
溶融中の母材金属が吹き飛んでスパッタが発生し孔欠陥
やブローホール等の溶接欠陥が発生し易くなり溶接強度
・溶接品質を損ねる問題があった。このような爆飛現象
を抑制する方法として数多くの試みがなされており適当
な隙間を設けて亜鉛蒸気を逃がすのが有効であることが
公知として知られている。その1つの方法として、特開
平03−165994号、特開平04−279291
号、特開平05−318155号や特開平06−797
8号に開示されているように、亜鉛メッキ鋼板間にテー
プ、紙、カーボングラファイトやカーボン系表面表面吸
収剤、金属泊、薄い有機物のインサート材等の中間層を
設けることで隙間を確保して溶接する方法が知られてい
る。
【0004】また、特開昭60−255294号、特開
昭61−135495号や特開平03−193285号
に開示されているように溶接線近傍に溶接線方向に間隔
をあけてエンボス加工等複数の突起を設けて発生蒸気を
その隙間から逃がす方法も知られている。
昭61−135495号や特開平03−193285号
に開示されているように溶接線近傍に溶接線方向に間隔
をあけてエンボス加工等複数の突起を設けて発生蒸気を
その隙間から逃がす方法も知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如き鋼板間にインサート材等の中間層を設けるレーザ溶
接方法においては、溶接前に鋼板の溶接部分に中間層を
施す作業工程が増え、また、複雑な形状によっては人手
作業が発生し作業効率が悪く、品質的にも中間層の燃焼
反応により外観品質を損ねる懸念がある。
如き鋼板間にインサート材等の中間層を設けるレーザ溶
接方法においては、溶接前に鋼板の溶接部分に中間層を
施す作業工程が増え、また、複雑な形状によっては人手
作業が発生し作業効率が悪く、品質的にも中間層の燃焼
反応により外観品質を損ねる懸念がある。
【0006】また、溶接線近傍にのみエンボス加工の如
く突起を設ける方法は、金型等に突起形状を成す凹凸部
を付加することが必要であってレーザ溶接位置が特定さ
れてしまうこと、また、金型突起の摩耗・寿命により突
起量を常に一定に求めることが困難である等の課題があ
る。本発明は、このような課題を有利に解決するために
なされたものであり、亜鉛メッキ鋼板の任意な位置で溶
接位置を特定することなく溶接可能ならしめるレーザ溶
接方法を提供することを目的とするものである。
く突起を設ける方法は、金型等に突起形状を成す凹凸部
を付加することが必要であってレーザ溶接位置が特定さ
れてしまうこと、また、金型突起の摩耗・寿命により突
起量を常に一定に求めることが困難である等の課題があ
る。本発明は、このような課題を有利に解決するために
なされたものであり、亜鉛メッキ鋼板の任意な位置で溶
接位置を特定することなく溶接可能ならしめるレーザ溶
接方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
有利に達成するためになしたものであり、その要旨とす
るところは、 (1)亜鉛メッキ鋼板を密接に重ねてレーザ溶接する際
に、レーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を溶接欠陥が発
生しないように低下させるため、微細な凹凸粗面を鋼板
全面に設けることで鋼板間に凹凸空間を設け、該鋼板の
任意な位置で連続的に溶接可能とすることを特徴とする
亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法。 (2)亜鉛メッキ鋼板表面に凹部面積比率が30%〜8
0%となる凹凸ピッチ間距離、凹凸面の大きさで凹凸差
が15μm 〜50μm の凹凸粗面を均一に成型し、この
凹凸粗面を対向した状態で両亜鉛メッキ鋼板を密接に重
ね合わせ、鋼板間に凹凸空間を30μm 〜100μm 設
けておくことによりレーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧
を低下させることを特徴とする亜鉛メッキ鋼板の重ね合
わせレーザ溶接方法。 (3)亜鉛メッキ鋼板表面に凹部面積比率が30%〜8
0%となる凹凸ピッチ間距離、凹凸面の大きさで凹凸差
が30μm 〜50μm の凹凸粗面を均一に成型し、この
凹凸粗面と一般的な亜鉛メッキ鋼板の凹凸が成形されて
いない面を対向した状態で両亜鉛メッキ鋼板を密接に重
ね合わせ、鋼板間に凹凸空間を30μm〜50μm 設け
ておくことによりレーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を
低下させることを特徴とする亜鉛メッキ鋼板の重ね合わ
せレーザ溶接方法。 (4)鋼板のレーザ溶接領域となる範囲に部分的に凹凸
空間を設けたことを特徴とする(2)または(3)に記
載の亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法。 (5)凹凸空間を溶接線に交差することを特徴とした
(1)、(2)、(3)、(4)のいずれかに記載の亜
鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法。即ち、本発
明は、亜鉛メッキ鋼板を重ねてレーザ溶接する際に溶接
欠陥(孔、ブローホール等)の問題を解消する為、レー
ザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧に着目し、該亜鉛蒸気圧
を低下させる凹凸空間を鋼板接合面に設けるようにした
ものであり、その凹凸空間の適正条件を見出し溶接欠陥
が発生しないようにした亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレ
ーザ溶接方法を提供することにある。
有利に達成するためになしたものであり、その要旨とす
るところは、 (1)亜鉛メッキ鋼板を密接に重ねてレーザ溶接する際
に、レーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を溶接欠陥が発
生しないように低下させるため、微細な凹凸粗面を鋼板
全面に設けることで鋼板間に凹凸空間を設け、該鋼板の
任意な位置で連続的に溶接可能とすることを特徴とする
亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法。 (2)亜鉛メッキ鋼板表面に凹部面積比率が30%〜8
0%となる凹凸ピッチ間距離、凹凸面の大きさで凹凸差
が15μm 〜50μm の凹凸粗面を均一に成型し、この
凹凸粗面を対向した状態で両亜鉛メッキ鋼板を密接に重
ね合わせ、鋼板間に凹凸空間を30μm 〜100μm 設
けておくことによりレーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧
を低下させることを特徴とする亜鉛メッキ鋼板の重ね合
わせレーザ溶接方法。 (3)亜鉛メッキ鋼板表面に凹部面積比率が30%〜8
0%となる凹凸ピッチ間距離、凹凸面の大きさで凹凸差
が30μm 〜50μm の凹凸粗面を均一に成型し、この
凹凸粗面と一般的な亜鉛メッキ鋼板の凹凸が成形されて
いない面を対向した状態で両亜鉛メッキ鋼板を密接に重
ね合わせ、鋼板間に凹凸空間を30μm〜50μm 設け
ておくことによりレーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を
低下させることを特徴とする亜鉛メッキ鋼板の重ね合わ
せレーザ溶接方法。 (4)鋼板のレーザ溶接領域となる範囲に部分的に凹凸
空間を設けたことを特徴とする(2)または(3)に記
載の亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法。 (5)凹凸空間を溶接線に交差することを特徴とした
(1)、(2)、(3)、(4)のいずれかに記載の亜
鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法。即ち、本発
明は、亜鉛メッキ鋼板を重ねてレーザ溶接する際に溶接
欠陥(孔、ブローホール等)の問題を解消する為、レー
ザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧に着目し、該亜鉛蒸気圧
を低下させる凹凸空間を鋼板接合面に設けるようにした
ものであり、その凹凸空間の適正条件を見出し溶接欠陥
が発生しないようにした亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレ
ーザ溶接方法を提供することにある。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明方法の一例を図面によ
って説明する。図1(a) および図1(b) は、亜鉛メッキ
鋼板5の表面に微細な凹凸粗面6、7を成型した態様を
示す平面イメージ図および断面イメージ図であり、図2
は、表面に微細な凹凸粗面6、7を均一に設けてなる亜
鉛メッキ鋼板5、5を相互間に凹凸空間9が形成される
ように各凹凸粗面6、7を対向させた状態で密接に重ね
合わせてレーザ溶接してレーザー溶接部8を形成する際
の断面イメージを示したものであり、図1(a) において
1は鋼板凹模様2の凹部径、3は凹凸ピッチを、また、
図1(b) において4は鋼板の凹凸差を示している。ま
た、図3は、表面に微細な凹凸粗面6、7を均一に成型
した亜鉛メッキ鋼板5を、凹凸粗面が成型されていない
標準的な亜鉛メッキ鋼板5の面に前記凹凸粗面6、7を
密接に重ね合わせてレーザ溶接する際の断面イメージを
示したものである。鋼板5はその表面全域に渡って微細
な凹凸粗面6、7を施していることで任意の位置で溶接
が可能である。なお、溶接線8は、鋼板5が密接してで
きる対向の凹凸空間9を横切ることとなり、該凹凸空間
9は、レーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を溶接欠陥が
発生しないように低下せしめる空間にしてある。つま
り、レーザ溶接によって溶融する部分とその溶融金属に
隣接する域に凹凸空間9が有ることで溶融金属内の圧力
を低下せしめ、更に隣接する空間が亜鉛蒸気の逃げ道
a、bとなってより圧力の低下を助長ならしめるもので
ある。
って説明する。図1(a) および図1(b) は、亜鉛メッキ
鋼板5の表面に微細な凹凸粗面6、7を成型した態様を
示す平面イメージ図および断面イメージ図であり、図2
は、表面に微細な凹凸粗面6、7を均一に設けてなる亜
鉛メッキ鋼板5、5を相互間に凹凸空間9が形成される
ように各凹凸粗面6、7を対向させた状態で密接に重ね
合わせてレーザ溶接してレーザー溶接部8を形成する際
の断面イメージを示したものであり、図1(a) において
1は鋼板凹模様2の凹部径、3は凹凸ピッチを、また、
図1(b) において4は鋼板の凹凸差を示している。ま
た、図3は、表面に微細な凹凸粗面6、7を均一に成型
した亜鉛メッキ鋼板5を、凹凸粗面が成型されていない
標準的な亜鉛メッキ鋼板5の面に前記凹凸粗面6、7を
密接に重ね合わせてレーザ溶接する際の断面イメージを
示したものである。鋼板5はその表面全域に渡って微細
な凹凸粗面6、7を施していることで任意の位置で溶接
が可能である。なお、溶接線8は、鋼板5が密接してで
きる対向の凹凸空間9を横切ることとなり、該凹凸空間
9は、レーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を溶接欠陥が
発生しないように低下せしめる空間にしてある。つま
り、レーザ溶接によって溶融する部分とその溶融金属に
隣接する域に凹凸空間9が有ることで溶融金属内の圧力
を低下せしめ、更に隣接する空間が亜鉛蒸気の逃げ道
a、bとなってより圧力の低下を助長ならしめるもので
ある。
【0009】先ず、凹凸空間高さについて説明すると、
鋼板表面の凹凸粗面高さ寸法を変えて密接せしめレーザ
溶接試験を行ったところ、図4(a) に示す如く、凹凸空
間高さが大きくなるほど溶接後の鋼板重量減少量が小さ
くなることが判った。つまり、溶接後の鋼板重量減少量
が小さいことは、爆飛による溶融金属の飛散量が少な
く、結果として安定した溶接ができていることを意味す
る。この時の評価指標は、鋼板表面に微細な凹凸粗面加
工しない鋼板同士を安定して溶接できる隙間約100μ
m に設けてレーザ溶接前後の鋼材重量差(減少量)を基
準とし、その20%増までを機械的強度の許容範囲とし
て指標とした。それによると、図4(a) の如く凹凸空間
高さは30μm 以上必要であることが判った。なお、本
発明は、鉄ロール表面に微細な凹凸粗面を施し圧延加工
で鋼板表面に微細な凹凸模様を転写成型するものであ
り、鉄ロール表面の微細な凹凸粗面の加工深さおよびそ
れによる圧下荷重(鋼板の伸び)の現実性から転写され
る鋼板の凹凸差を最大50μmとした。従って、鋼板表
面に凹凸粗面加工して2枚重ねてなる鋼板密接面の空間
高さは、最大100μm となる。次に、亜鉛メッキ鋼板
表面における凹空間面積率、すなわち、凹部面積比率に
ついて説明すると、図4(b) の如く評価指標を前述の凹
凸空間高さ評価と同じように溶接後の母材重量減少量×
1.2倍を許容範囲とすると凹部面積比率が30%以上
必要であることが判る。なお、凹部面積比率は大きいほ
ど良いのが周知であるが、円形状の凹模様とすると円形
状同士が接する条件が最大の空間率であり、その凹部面
積比率は約80%である。
鋼板表面の凹凸粗面高さ寸法を変えて密接せしめレーザ
溶接試験を行ったところ、図4(a) に示す如く、凹凸空
間高さが大きくなるほど溶接後の鋼板重量減少量が小さ
くなることが判った。つまり、溶接後の鋼板重量減少量
が小さいことは、爆飛による溶融金属の飛散量が少な
く、結果として安定した溶接ができていることを意味す
る。この時の評価指標は、鋼板表面に微細な凹凸粗面加
工しない鋼板同士を安定して溶接できる隙間約100μ
m に設けてレーザ溶接前後の鋼材重量差(減少量)を基
準とし、その20%増までを機械的強度の許容範囲とし
て指標とした。それによると、図4(a) の如く凹凸空間
高さは30μm 以上必要であることが判った。なお、本
発明は、鉄ロール表面に微細な凹凸粗面を施し圧延加工
で鋼板表面に微細な凹凸模様を転写成型するものであ
り、鉄ロール表面の微細な凹凸粗面の加工深さおよびそ
れによる圧下荷重(鋼板の伸び)の現実性から転写され
る鋼板の凹凸差を最大50μmとした。従って、鋼板表
面に凹凸粗面加工して2枚重ねてなる鋼板密接面の空間
高さは、最大100μm となる。次に、亜鉛メッキ鋼板
表面における凹空間面積率、すなわち、凹部面積比率に
ついて説明すると、図4(b) の如く評価指標を前述の凹
凸空間高さ評価と同じように溶接後の母材重量減少量×
1.2倍を許容範囲とすると凹部面積比率が30%以上
必要であることが判る。なお、凹部面積比率は大きいほ
ど良いのが周知であるが、円形状の凹模様とすると円形
状同士が接する条件が最大の空間率であり、その凹部面
積比率は約80%である。
【0010】すなわち、本発明は、2枚の亜鉛メッキ鋼
板の密接して成る凹凸空間高さ30μm 〜100μm 、
凹部面積比率30%〜80%で爆飛現象の少ない安定し
たレーザ溶接が可能であることの溶接条件を見出した。
なお、本発明は、凹空間が閉じられた態様であるため、
特に薄物材では、溶接中の単位時間当たりの入熱量の影
響も大きく、同じ場所にとどまる時間を極力短くした方
がスパッターの発生を少なくするものと考える。つま
り、レーザ溶接での裏波を出せる範囲の中で大出力で速
度を上げて溶接することを推奨する。
板の密接して成る凹凸空間高さ30μm 〜100μm 、
凹部面積比率30%〜80%で爆飛現象の少ない安定し
たレーザ溶接が可能であることの溶接条件を見出した。
なお、本発明は、凹空間が閉じられた態様であるため、
特に薄物材では、溶接中の単位時間当たりの入熱量の影
響も大きく、同じ場所にとどまる時間を極力短くした方
がスパッターの発生を少なくするものと考える。つま
り、レーザ溶接での裏波を出せる範囲の中で大出力で速
度を上げて溶接することを推奨する。
【0011】しかして亜鉛メッキ鋼板5の表面に凹凸粗
面6、7を設けず密着した状態で重ね合わせてレーザ溶
接を施した場合図5の如く鋼板密接面の亜鉛メッキ層1
0a10bのうち亜鉛メッキ層10aが蒸気化して高ま
った圧力の逃げ道が無く溶融金属の表面方向に放出され
爆飛現象が起こり溶融金属内から亜鉛蒸気が離脱する時
に溶融金属が飛ばされスパッタやブローホール等の溶接
欠陥を引き起こすものと推察する。上述の本発明で見出
した条件で凹凸粗面に成型してなる亜鉛メッキ鋼板は、
標準的な亜鉛メッキ鋼板同士を重ねてレーザ溶接した場
合に比べ格段にスパッタの発生が少なく安定したレーザ
溶接が可能であり、凹凸粗面が有効であることを確認で
きた。
面6、7を設けず密着した状態で重ね合わせてレーザ溶
接を施した場合図5の如く鋼板密接面の亜鉛メッキ層1
0a10bのうち亜鉛メッキ層10aが蒸気化して高ま
った圧力の逃げ道が無く溶融金属の表面方向に放出され
爆飛現象が起こり溶融金属内から亜鉛蒸気が離脱する時
に溶融金属が飛ばされスパッタやブローホール等の溶接
欠陥を引き起こすものと推察する。上述の本発明で見出
した条件で凹凸粗面に成型してなる亜鉛メッキ鋼板は、
標準的な亜鉛メッキ鋼板同士を重ねてレーザ溶接した場
合に比べ格段にスパッタの発生が少なく安定したレーザ
溶接が可能であり、凹凸粗面が有効であることを確認で
きた。
【0012】図6(a) は、レーザー溶接部8である溶接
線と交差する連続凹部11により凹凸空間を設けた例で
あり、より亜鉛蒸気を逃げ易くしたものである。図6
(b) は、矢視A−Aで連続的な凹凸空間の例を示したも
ので、矢視B−Bでの状態は、図2と同様となる。ここ
で成型してなる空間高さは、前述で見出した条件の通り
にしてある。また、この類似例として、図6(c) に示す
ようなレーザー溶接部8である溶接線に対して斜め方向
に連続する斜行凹部12よりなる凹凸空間を設けること
も容易に考えられる。
線と交差する連続凹部11により凹凸空間を設けた例で
あり、より亜鉛蒸気を逃げ易くしたものである。図6
(b) は、矢視A−Aで連続的な凹凸空間の例を示したも
ので、矢視B−Bでの状態は、図2と同様となる。ここ
で成型してなる空間高さは、前述で見出した条件の通り
にしてある。また、この類似例として、図6(c) に示す
ようなレーザー溶接部8である溶接線に対して斜め方向
に連続する斜行凹部12よりなる凹凸空間を設けること
も容易に考えられる。
【0013】これら鋼板表面の微細な凹凸模様は、溶接
時の亜鉛蒸気圧を溶接欠陥が発生しないように低下させ
る空間を満足するもで種々のパターン模様の成型が可能
である。また図7(a) 、(b) の如く凹凸粗面を逆にして
鋼板表面に均一な微細凸模様を成型することも可能であ
る。すなわち、これら微細な凹凸模様は、鋼板の全面あ
るいは溶接領域部分のいずれでも成型可能であり、凹凸
粗面成型域内であれば溶接位置を特定することなく任意
な位置で安定したレーザ溶接が可能である。
時の亜鉛蒸気圧を溶接欠陥が発生しないように低下させ
る空間を満足するもで種々のパターン模様の成型が可能
である。また図7(a) 、(b) の如く凹凸粗面を逆にして
鋼板表面に均一な微細凸模様を成型することも可能であ
る。すなわち、これら微細な凹凸模様は、鋼板の全面あ
るいは溶接領域部分のいずれでも成型可能であり、凹凸
粗面成型域内であれば溶接位置を特定することなく任意
な位置で安定したレーザ溶接が可能である。
【0014】上述した亜鉛メッキ鋼板の微細な凹凸粗面
成型は、スキンパスロール等に電解加工等で凹凸差40
〜100μm で微細な凹凸模様を自在に成型して成るロ
ールで圧延したものであり、亜鉛メッキ鋼板の凹凸量4
は、圧延時の圧下荷重を変えることで任意に調整可能な
らしめるものである。
成型は、スキンパスロール等に電解加工等で凹凸差40
〜100μm で微細な凹凸模様を自在に成型して成るロ
ールで圧延したものであり、亜鉛メッキ鋼板の凹凸量4
は、圧延時の圧下荷重を変えることで任意に調整可能な
らしめるものである。
【0015】また、他に凹凸粗面加工手段としてレーザ
ーダル加工やアークプラズマ加工等でロールに成形後、
鋼板に転写する成型方法または直接鋼板に凹凸成形する
ことも可能である。本発明の亜鉛メッキ鋼板は溶融亜鉛
メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板のみならず、各種の亜
鉛系合金メッキ鋼板に用いても、何ら問題はないもので
ある。
ーダル加工やアークプラズマ加工等でロールに成形後、
鋼板に転写する成型方法または直接鋼板に凹凸成形する
ことも可能である。本発明の亜鉛メッキ鋼板は溶融亜鉛
メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板のみならず、各種の亜
鉛系合金メッキ鋼板に用いても、何ら問題はないもので
ある。
【0016】
【実施例】次に、本発明の方法の実施例を比較例ととも
に挙げる。亜鉛メッキ鋼板の表面に微細な凹凸粗面を成
型し下記の如く連続にレーザ溶接試験を行った。 1)亜鉛メッキ鋼板:亜鉛目付け量45g/m2 、鋼板
厚み1.4mm 2)鋼板凹凸粗面形状:鋼板凹面積比率:0%、約28
%、約36% 3)凹凸配置寸法:径:180μm 、ピッチ:300
μm 径:270μm 、ピッチ:400μm 4)鋼板凹凸空間高さ:0μm 、20μm 、34μm 、
48μm 5)レーザー溶接:CO2レーザー溶接 5KW 3m/min
に挙げる。亜鉛メッキ鋼板の表面に微細な凹凸粗面を成
型し下記の如く連続にレーザ溶接試験を行った。 1)亜鉛メッキ鋼板:亜鉛目付け量45g/m2 、鋼板
厚み1.4mm 2)鋼板凹凸粗面形状:鋼板凹面積比率:0%、約28
%、約36% 3)凹凸配置寸法:径:180μm 、ピッチ:300
μm 径:270μm 、ピッチ:400μm 4)鋼板凹凸空間高さ:0μm 、20μm 、34μm 、
48μm 5)レーザー溶接:CO2レーザー溶接 5KW 3m/min
【0017】上記条件で亜鉛メッキ鋼板のレーザ溶接試
験を行い、溶接前後の鋼板の重量差を測定し評価指標値
として比較した。図8(a) は、凹凸空間高さを水準とし
て変えてレーザ溶接を施したもので、レーザ溶接後の鋼
板重量減少量をみると、鋼板表面を凹凸粗面加工せずに
鋼板間の隙間をゼロにした時の重量減少量と比べると3
4μm および48μm と空間高さが大きくなるほど重量
減少量が大幅に小さくなっていることが判った。また、
評価指標でみると20μm は、許容範囲を外れているが
34μm 以上では、許容範囲内で有ることが確認でき
た。
験を行い、溶接前後の鋼板の重量差を測定し評価指標値
として比較した。図8(a) は、凹凸空間高さを水準とし
て変えてレーザ溶接を施したもので、レーザ溶接後の鋼
板重量減少量をみると、鋼板表面を凹凸粗面加工せずに
鋼板間の隙間をゼロにした時の重量減少量と比べると3
4μm および48μm と空間高さが大きくなるほど重量
減少量が大幅に小さくなっていることが判った。また、
評価指標でみると20μm は、許容範囲を外れているが
34μm 以上では、許容範囲内で有ることが確認でき
た。
【0018】また、凹部面積比率は、空間率の大きい範
囲については良好な結果が得られるものとして、本実施
例では鋼板に凹凸粗面加工する際に条件的に不利な下限
と考えられる付近の28%、32%、36%と凹凸空間
を施さない0%の亜鉛メッキ鋼板でレーザ溶接試験を行
い溶接後の鋼板重量減少量を比較した。図8(b) の如く
凹空間の無いゼロ%状態での溶接後の重量減量に比べて
凹部面積比率が大きくなるほど重量減少量が小さくなる
ことが判った。なお、評価指標でみると32%および3
6%は、許容範囲内で有ることが確認できた。
囲については良好な結果が得られるものとして、本実施
例では鋼板に凹凸粗面加工する際に条件的に不利な下限
と考えられる付近の28%、32%、36%と凹凸空間
を施さない0%の亜鉛メッキ鋼板でレーザ溶接試験を行
い溶接後の鋼板重量減少量を比較した。図8(b) の如く
凹空間の無いゼロ%状態での溶接後の重量減量に比べて
凹部面積比率が大きくなるほど重量減少量が小さくなる
ことが判った。なお、評価指標でみると32%および3
6%は、許容範囲内で有ることが確認できた。
【0019】しかして、凹凸空間30μm 以上および凹
部面積比率30%以上を確保することで標準の亜鉛メッ
キ鋼板を2枚重ねて溶接した場合に比べてスパッタの発
生量が格段に少なく、鋼材の重量減少も小さく安定した
レーザ溶接が可能であることが判った。
部面積比率30%以上を確保することで標準の亜鉛メッ
キ鋼板を2枚重ねて溶接した場合に比べてスパッタの発
生量が格段に少なく、鋼材の重量減少も小さく安定した
レーザ溶接が可能であることが判った。
【0020】
【比較例】実施例と同条件の亜鉛メッキ鋼板で粗面加工
しない2枚の鋼板を密着させた状態と、また、鋼板表面
を凹凸差6μm 程度の粗面加工した亜鉛メッキ鋼板と粗
面加工をしない亜鉛メッキ鋼板を密接させた小隙間の状
態の2水準でレーザ溶接試験を行った。溶接後の鋼材重
量減少量を測定したところ、本発明のレーザ溶接時の亜
鉛蒸気圧を低下せしめる凹凸空間を成すものに比べて重
量減少量が約15〜20倍と非常に大きかった。また、
スパッタ発生によって孔欠陥やブローホールなどの溶接
欠陥も多く発生した。
しない2枚の鋼板を密着させた状態と、また、鋼板表面
を凹凸差6μm 程度の粗面加工した亜鉛メッキ鋼板と粗
面加工をしない亜鉛メッキ鋼板を密接させた小隙間の状
態の2水準でレーザ溶接試験を行った。溶接後の鋼材重
量減少量を測定したところ、本発明のレーザ溶接時の亜
鉛蒸気圧を低下せしめる凹凸空間を成すものに比べて重
量減少量が約15〜20倍と非常に大きかった。また、
スパッタ発生によって孔欠陥やブローホールなどの溶接
欠陥も多く発生した。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、亜鉛メッキ鋼板を2枚
重ねて密着した状態で溶接してもスパッタの発生が少な
くブローホール等の溶接欠陥が少なく安定した溶接品質
が得られる。また、溶接時に隙間確保するなどの事前段
取りを必要とせず溶接位置を特定することなく任意の位
置で溶接が可能であり作業性も優位である。なお、本発
明の溶接方法は、鋼板の表裏面に微細な凹凸粗面を成型
することで鋼板の表裏を特定すること無く溶接可能とな
ることも言うまでもない。また、本発明は鋼板表面に所
要の微細な凹凸粗面を成型をせしめることで安定したレ
ーザ溶接方法を見出したが、ここで成型された微細な凹
凸粗面は、同時にプレス成形性や塗装鮮映性をも向上さ
せる複合効果を成すものである。以上述べた通り、本発
明の重ね合わせレーザ溶接方法は、自動車産業を始め多
くの産業分野で適用可能であり、更にニッケルメッキや
クロムメッキ表面処理鋼板への適用、また、母材が熱延
材でも可能であるなど広範囲に適用可能である。
重ねて密着した状態で溶接してもスパッタの発生が少な
くブローホール等の溶接欠陥が少なく安定した溶接品質
が得られる。また、溶接時に隙間確保するなどの事前段
取りを必要とせず溶接位置を特定することなく任意の位
置で溶接が可能であり作業性も優位である。なお、本発
明の溶接方法は、鋼板の表裏面に微細な凹凸粗面を成型
することで鋼板の表裏を特定すること無く溶接可能とな
ることも言うまでもない。また、本発明は鋼板表面に所
要の微細な凹凸粗面を成型をせしめることで安定したレ
ーザ溶接方法を見出したが、ここで成型された微細な凹
凸粗面は、同時にプレス成形性や塗装鮮映性をも向上さ
せる複合効果を成すものである。以上述べた通り、本発
明の重ね合わせレーザ溶接方法は、自動車産業を始め多
くの産業分野で適用可能であり、更にニッケルメッキや
クロムメッキ表面処理鋼板への適用、また、母材が熱延
材でも可能であるなど広範囲に適用可能である。
【図1】(a) は凹凸粗面加工のイメージを示す平面図で
あり、(b) は凹凸粗面加工のイメージを示す断面図であ
る。
あり、(b) は凹凸粗面加工のイメージを示す断面図であ
る。
【図2】凹凸粗面(鋼板凹)2枚を密接に重ねて溶接し
たイメージを示す断面図である。
たイメージを示す断面図である。
【図3】凹凸粗面加工された鋼板と一般鋼板を重ねて溶
接したイメージを示す断面図である。
接したイメージを示す断面図である。
【図4】(a) は凹空間高さと溶接後の鋼材重量減少量と
の関係を示すグラフであり、(b) は凹部面積比率と溶接
後の鋼材重量減少量との関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフであり、(b) は凹部面積比率と溶接
後の鋼材重量減少量との関係を示すグラフである。
【図5】一般の亜鉛メッキ鋼板を重ねて溶接したイメー
ジを示す断面図である。
ジを示す断面図である。
【図6】(a) は溶接線に交差した凹凸パターンを示す平
面図、(b) は溶接線に交差した凹空間のイメージを示す
断面図、(c) は溶接線に傾斜方向に交差した凹凸パター
ンを示す平面図である。
面図、(b) は溶接線に交差した凹空間のイメージを示す
断面図、(c) は溶接線に傾斜方向に交差した凹凸パター
ンを示す平面図である。
【図7】(a) は凹凸粗面鋼板凸加工のイメージを示す断
面図であり、(b) は凹凸粗面(鋼板凸)2枚を密接に重
ねて溶接したイメージを示す断面図である。
面図であり、(b) は凹凸粗面(鋼板凸)2枚を密接に重
ねて溶接したイメージを示す断面図である。
【図8】(a) は凹空間高さ溶接試験の実施例を示すグラ
フであり、(b) は凹部面積比率溶接試験の実施例を示す
グラフである。
フであり、(b) は凹部面積比率溶接試験の実施例を示す
グラフである。
5 亜鉛メッキ鋼板 6 凹部 7 凸部 8 レーザー溶接部 9 凹凸空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 陽一 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 河野 一之 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 宮坂 明博 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 宮崎 康信 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4E068 BF00 DB01 DB15
Claims (5)
- 【請求項1】 亜鉛メッキ鋼板を密接に重ねてレーザ溶
接する際に、レーザ溶接時に発生する亜鉛蒸気圧を溶接
欠陥が発生しないように低下させるため、微細な凹凸粗
面を鋼板全面に設けることで鋼板間に凹凸空間を設け、
該鋼板の任意な位置で連続的に溶接可能とすることを特
徴とする亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法。 - 【請求項2】 亜鉛メッキ鋼板表面に凹部面積比率が3
0%〜80%となる凹凸ピッチ間距離、凹凸面の大きさ
で凹凸差が15μm 〜50μm の凹凸粗面を均一に成型
し、この凹凸粗面を対向した状態で両亜鉛メッキ鋼板を
密接に重ね合わせ、鋼板間に凹凸空間を30μm 〜10
0μm 設けておくことによりレーザ溶接時に発生する亜
鉛蒸気圧を低下させることを特徴とする亜鉛メッキ鋼板
の重ね合わせレーザ溶接方法。 - 【請求項3】 亜鉛メッキ鋼板表面に凹部面積比率が3
0%〜80%となる凹凸ピッチ間距離、凹凸面の大きさ
で凹凸差が30μm 〜50μm の凹凸粗面を均一に成型
し、この凹凸粗面と一般的な亜鉛メッキ鋼板の凹凸が成
形されていない面を対向した状態で両亜鉛メッキ鋼板を
密接に重ね合わせ、鋼板間に凹凸空間を30μm 〜50
μm 設けておくことによりレーザ溶接時に発生する亜鉛
蒸気圧を低下させることを特徴とする亜鉛メッキ鋼板の
重ね合わせレーザ溶接方法。 - 【請求項4】 鋼板のレーザ溶接領域となる範囲に部分
的に凹凸空間を設けたことを特徴とする請求項2または
3に記載の亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方
法。 - 【請求項5】 凹凸空間を溶接線に交差することを特徴
とする請求項1〜4のいずれかに記載の亜鉛メッキ鋼板
の重ね合わせレーザ溶接方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001162883A JP2002346780A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001162883A JP2002346780A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002346780A true JP2002346780A (ja) | 2002-12-04 |
Family
ID=19005942
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001162883A Pending JP2002346780A (ja) | 2001-05-30 | 2001-05-30 | 亜鉛メッキ鋼板の重ね合わせレーザ溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002346780A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009072799A (ja) * | 2007-09-19 | 2009-04-09 | Nisshin Steel Co Ltd | 亜鉛系めっき鋼板のレーザー溶接方法 |
KR100956026B1 (ko) * | 2007-11-22 | 2010-05-06 | 주식회사 성우하이텍 | 아연도금강판의 레이저 용접방법 |
JP2014223634A (ja) * | 2013-05-15 | 2014-12-04 | 日産自動車株式会社 | 板材の溶接方法 |
JP2015043293A (ja) * | 2013-08-26 | 2015-03-05 | 株式会社Gsユアサ | 蓄電装置及び該蓄電装置の製造方法 |
CN110480166A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-11-22 | 广东工业大学 | 一种汽车车身镀锌板激光叠焊的新工艺 |
JP2020078822A (ja) * | 2018-11-14 | 2020-05-28 | 豊田鉄工株式会社 | 車両構成部材 |
-
2001
- 2001-05-30 JP JP2001162883A patent/JP2002346780A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009072799A (ja) * | 2007-09-19 | 2009-04-09 | Nisshin Steel Co Ltd | 亜鉛系めっき鋼板のレーザー溶接方法 |
KR100956026B1 (ko) * | 2007-11-22 | 2010-05-06 | 주식회사 성우하이텍 | 아연도금강판의 레이저 용접방법 |
JP2014223634A (ja) * | 2013-05-15 | 2014-12-04 | 日産自動車株式会社 | 板材の溶接方法 |
JP2015043293A (ja) * | 2013-08-26 | 2015-03-05 | 株式会社Gsユアサ | 蓄電装置及び該蓄電装置の製造方法 |
JP2020078822A (ja) * | 2018-11-14 | 2020-05-28 | 豊田鉄工株式会社 | 車両構成部材 |
CN110480166A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-11-22 | 广东工业大学 | 一种汽车车身镀锌板激光叠焊的新工艺 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20051017 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051025 |
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A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051212 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060210 |