JP2002326810A - 金属ハロゲン化物を用いたアンモニアの分離方法および装置 - Google Patents
金属ハロゲン化物を用いたアンモニアの分離方法および装置Info
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Abstract
ンモニアも効率よくPSA、TSA、PTSAなどの吸
着分離法で分離でき、さらに貯蔵もできるアンモニア分
離方法および装置を提供する。 【解決手段】 上記課題は、アンモニアを含有するガス
からアンモニアを吸着しうる温度又は圧力でIIa族又は
VIII族のハロゲン化物に接触させてアンモニアを吸着さ
せ、次いで、温度を上昇させ、又は圧力を低下させてこ
れを離脱させることを特徴とする、金属ハロゲン化物を
用いたアンモニアの分離方法とその装置によって解決さ
れる。
Description
離および貯蔵技術に関するものである。
水素と窒素を反応させて合成し、これを深冷分離法で分
離している。アンモニアを含むガスはその他にもコーク
ス炉副生ガス等として種々存在している。このアンモニ
アを吸着する吸着剤としてゼオライト等が知られてい
る。
ディーゼル車、船舶等から発生される窒素酸化物による
大気汚染が大きな問題となっており、その対策としてア
ンモニアを還元剤に用いた脱硝が行われるようになって
きている。この場合、アンモニアの毒性が強いことか
ら、その場でアンモニアを合成して供給する技術の開発
が進められている。このオンサイトで合成されたアンモ
ニアの分離に膜を用いることは知られている(特開平6
−114235号公報)。本発明者らもこの分離にイオ
ン交換型ゼオライトや酸処理活性炭を用いてアンモニア
を吸着する方法について検討してきた(劉,秋鹿、第2
9回 石油・石油化学討論会 九州大会要旨集、E12
(1999)、劉,秋鹿、第86回 触媒討論会、討論
会A要旨集、3F23(2000)。
ポンプの蓄熱材に用いることは知られており、特開平5
−264117号公報には、塩化カルシウムが高圧でア
ンモニアを吸収し低圧で放出することを利用したケミカ
ルヒートポンプが開示されている。特開平5−2641
87号公報には、塩化第1鉄が加熱によりアンモニアを
放出し冷却により吸収することと塩化カルシウムが冷却
によりアンモニアを吸収し加熱により放出することを利
用した蓄熱装置が開示されている。また、特開平6−1
36357号公報には、CaCl2とCaBr2の混合
物よりなる化学蓄熱材が開示されている。これらは密閉
系で純アンモニアを循環利用するものである。また、吸
脱着による吸熱量や発熱量は知られていたが、本発明に
必要な分離、貯蔵の温度、圧力条件での吸着特性は知ら
れていなかった。
法で精製するのでは大がかりな装置が必要になり、より
廉価で実施が容易なアンモニアの分離方法の開発が望ま
れていた。
場合には、その分離が簡便で機動性に富むものであるこ
とを要求される。従来の膜による分離ではアンモニアを
貯蔵することができないため、厳密な生産管理を必要と
し、実用性に問題があった。
吸着分離に用いるにはその性能が不充分であった。すな
わち、PSA、TSA、PTSAなどの吸着分離法で
は、一般に吸着材としてゼオライトや活性炭が用いられ
てきた。しかし、ゼオライトや活性炭はアンモニア吸着
量が少なく、また吸着したアンモニアを脱着するために
は高真空にしなければならなかった。これまでは、吸着
材は既存の活性炭あるいはゼオライトの種類の中から探
索するしかなかった。特に、オンサイトでアンモニアを
合成する装置の場合には、大気圧から3MPa程度ま
で、特に大気圧から1.1MPaまでの低圧条件で運転
することが望まれる。このような場合には、運転条件に
よって異なるが、循環ガス中の製品アンモニア分圧は5
〜500kPa程度となり、特に全圧が1.1MPa程
度の場合にはアンモニア分圧は1〜100kPa程度と
なる。しかしこの条件下でPSAなどの吸着分離方式を
用いてアンモニアを分離するのに、アンモニア吸着量が
少なく多量の吸着材が必要になるなど、上記理由のとお
り効率良い吸着材は無かった。さらに、アンモニアを貯
蔵する場合は、液体または気体のアンモニアを空塔の圧
力容器で貯蔵していたが、この貯蔵容器は高圧に耐える
必要があった。
トで合成したアンモニアも効率よくPSA、TSA、P
TSAなどの吸着分離法で分離でき、さらに貯蔵もでき
るアンモニア分離方法および装置を提供することにあ
る。
を解決するべく鋭意検討を進め、これまで行ってきたゼ
オライトや活性炭といった高表面積物質に代えて、ケミ
カルヒートポンプへの利用が検討されている塩化カルシ
ウム等のアンモニア吸収能に着目した。そして、これら
の物質が本プロセスに利用可能であるか否かを明らかに
するために圧力や温度とアンモニアの吸、脱着能を調べ
た。その結果、次の知見を得た。
ストロンチウム、塩化ニッケルなどのIIa族やVIII族の
ハロゲン化物を吸着材、および異なる種類の金属ハロゲ
ン化物を組み合わせて吸着材を用いることで、効率良く
アンモニアの吸着を行うことができる。これは実験によ
って、この吸着材のアンモニアの吸着量が、これまでの
活性炭やゼオライトに比較し吸着量が多いことを見出し
たことと、さらにこの吸着材は、100kPa付近以下
の圧力範囲において、その範囲のうちのある圧力点にお
いて吸脱着量が急激に変化する階段状の特性を持つこと
を見出したことによる。
低圧側で脱着を行う操作によりアンモニアを効率良く分
離することができる。これまでの活性炭やゼオライトな
どの吸脱着量に比べて、吸脱着量が非常に大きいため、
アンモニア吸着分離装置の吸着材量を少なくことができ
る。またこれまでのように真空ポンプで高真空にしなく
ても脱着量を大きくすることができる。
化させる方法と、2種類以上の金属ハロゲン化物の調合
割合を変化させる方法とにより、目的とする操作条件に
合うように自在に変化させられる。
を利用し、アンモニアを含有するガスからアンモニアを
分離するのに、連続的に効率良く行う装置はPSAであ
る。本吸着材の温度変化による吸脱着量変化を利用し、
アンモニアを含有するガスからアンモニアを分離するの
に、連続的に効率良く行う装置はTSAである。またこ
の原理を組み合わせた装置がPTSAである。
SAなどの吸着分離原理または装置をアンモニア製造装
置の分離システムに適用すると、アンモニア製造を効率
良く行うことができる。
め、これを容器に充填し、アンモニアを吸着させて貯蔵
することができる。貯蔵したアンモニアを消費する場合
は、真空ポンプで吸引して用いる。
アの取り込みは単なる吸着だけでなく、吸収、収着など
もあるが、ここでは便宜的に吸着と称する。
ものであり、アンモニアを含有するガスからアンモニア
を吸着しうる温度又は圧力でIIa族又はVIII族のハロゲ
ン化物に接触させてアンモニアを吸着させ、次いで、温
度を上昇させ、又は圧力を低下させてこれを離脱させる
ことを特徴とする、金属ハロゲン化物を用いたアンモニ
アの分離方法、その装置および吸着剤に関するものであ
る。
着剤はIIa族又はVIII族のハロゲン化物であり、例え
ば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ストロン
チウム、塩化ニッケル、臭化カルシウムなどである。こ
れらの金属ハロゲン化物又はその水和物をそのまま使用
する場合は、特に処理はしないでよい。
化カルシウムの各金属ハロゲン化物についてアンモニア
分圧を変化させて吸着量変化を調べた。それぞれの吸着
材は、錠剤成形したものを、条件をそろえて比較するた
めに、前処理として1.0×10−5 Torr,52
3Kで2時間加熱した。この試料を容器に充填し、これ
に298K、1〜80kPaでアンモニアガスを流入さ
せ、何回か吸着操作と脱着操作を繰り返した後で、吸着
操作時と脱着操作時の各アンモニア分圧の吸着量を測定
した。図6にその結果である吸着特性を示す。吸着操作
時と脱着操作時の吸着特性にはヒステリシスがあり、吸
着曲線は一致しないことがわかる。
各金属ハロゲン化物についてアンモニア分圧を変化させ
て吸着量変化を調べた。それぞれの吸着材は、錠剤成形
したものを、条件をそろえて比較するために、前処理と
して1.0×10−5 Torr,523Kで2時間加
熱した。この試料を容器に充填し、これに298K,1
〜80kPaでアンモニアガスを流入させ、吸着操作時
の各アンモニア分圧の吸着量を測定した。図7にその結
果である吸着特性を示す。
は、金属ハロゲン化物の水和水を調節することによって
コントロールできる。この調節は前処理の加熱温度を変
えることによって行いうる。
吸着特性を変化させた。塩化カルシウムは、錠剤成形
し、前処理としてそれぞれ298K,448K,523
K,723Kで、1.0×10−5 Torrで2時間
加熱した。この試料を容器に充填し、これに298K,
1〜80kPaでアンモニアガスを流入し、何回か吸着
操作と脱着操作を繰り返した後で、吸着操作時と脱着操
作時の各アンモニア分圧時の吸着量を測定した。図8に
塩化カルシウムの前処理温度を変化させた場合につい
て、アンモニア分圧による吸着量変化を示す。
せることによってアンモニア吸着特性をコントロールで
きる。
わせ、吸着特性を変化させた。塩化カルシウムと臭化カ
ルシウムは、それぞれの水溶液で準備し、塩化カルシウ
ムと臭化カルシウムのモル比が、それぞれ1:0,2:
1,1:1,1:2,0:1となるように混合した。こ
の水分を蒸発し乾燥させた後、錠剤成形し、前処理とし
て523Kで、1.0×10−5 Torrで2時間加
熱した。この試料を容器に充填し、これに298K,1
〜80kPaでアンモニアガスを流入させ、何回か吸着
操作と脱着操作を繰り返した後で、吸着操作時と脱着操
作時の各アンモニア分圧の吸着量を測定した。図9に塩
化カルシウムと臭化カルシウムの混合比を変化させた場
合について、吸着時のアンモニア分圧による吸着量変化
と脱着時のアンモニア分圧による吸着量変化を示す。
に活性炭とゼオライトの場合を示す。活性炭はヤシ殻由
来の粒状活性炭、ゼオライトはNa型のYゼオライトを
用いた。ゼオライトについては錠剤成形した後、前処理
として、それぞれ523Kで、1.0×10−5 To
rrで2時間加熱した。この試料を容器に充填し、これ
に298K,1〜80kPaでアンモニアガスを流入さ
せ、吸着操作時の各アンモニア分圧の吸着量を測定し
た。図7にその結果である吸着特性を示す。
ライトのそれに比べ、大きいことがわかる。またある圧
力点において吸着量が階段状に変化することがわかる。
販品をそのまま使用することができる。粒径は特に問わ
ないが、通常5μm〜100mm程度、好ましくは10
μm〜30mm程度である。粒状だけでなく、シート状
やハニカム状に成形してもよい。また、シリカ、アルミ
ナ、粒状炭、活性炭、ゼオライト等の多孔材や高表面積
物質に担持させて使用することもできる。
変化させる場合は、100kPa以下、好ましくは90
kPa以下の圧力で排気しながら、あるいは乾燥したガ
スを流通させて、273K〜1000K、好ましくは3
73K〜873Kの所定の温度下に置く。所定の温度条
件処理時間は吸着材の使用目的に合わせて決定する。
ことで吸着特性を変化させる場合は、それぞれの固体を
混合して調整する。あるいは、それぞれの金属ハロゲン
化物の水溶液を所定の比率で混合し、これを蒸発し乾燥
させ、100kPa以下の圧力で排気しながら加熱し、
あるいは乾燥したガスを流通させて、273K〜100
0Kの所定の温度下に置くことで水和物数を調整する。
又は圧力でIIa族又はVIII族のハロゲン化物に接触させ
てアンモニアを吸着させるが、この手段としては、圧力
スイング吸着法(PSA)、温度スイング吸着法(TS
A)、圧力温度スイング吸着法(PTSA)が好適であ
る。
は、吸着・脱着の切り替えシステムの方式により2塔式
や3塔式、並列式など様々なシステムが考案されてい
る。本発明の方法はいずれの圧力スイング吸着(PS
A)システムにも適用できるが、ここでは2塔式圧力ス
イング吸着(PSA)法を代表して記述する。
IIa族又はVIII族のハロゲン化物よりなるアンモニア吸
着剤121が充填されている2塔の吸着塔101が並列
に配置されている。各吸着塔101の底部にはアンモニ
ア含有ガス供給ラインが接続されており、頂部にはアン
モニアを吸着分離した残余のガスを抜き出す分離ガス排
出ラインが接続されている。また、アンモニア含有ガス
供給ラインの途中に分岐管が接続され、この分岐管は真
空ポンプ102を介してアンモニア取出ラインに接続さ
れている。それぞれのラインにはバルブ103が取り付
けられている。
は、まず、アンモニア含有ガスをアンモニアを吸着しう
る圧力で一方の吸着塔101に送ってアンモニア吸着さ
せ、残余のガスを分離ガス排出ラインから排出させる。
アンモニアが充分に吸着されて分離ガスに漏出するよう
になったらバルブ103を切り替えてアンモニア含有ガ
スをもう1塔の吸着塔101に送って吸着を続ける。ア
ンモニアが吸着されている吸着塔はアンモニア取出ライ
ンに接続して真空ポンプ102で減圧にすることによっ
てアンモニアを脱着回収する。このアンモニアの吸着工
程と脱着工程を各塔で交互に繰り返すことによってアン
モニアを連続して分離することができる。
うる圧力は各金属ハロゲン化物の種類および温度によっ
て異なるので予め実験をして定める。具体的にはアンモ
ニアの吸着圧力曲線と脱着圧力曲線にはいずれも段部を
持って変化しているので、吸着させる圧力は吸着曲線の
上段の部分の圧力、好ましくはその端部付近の圧力と
し、脱着させる圧力は脱着曲線の下段の部分の圧力、好
ましくはその端部付近の圧力で操作するのが良い。図6
を例にとると、塩化カルシウムと塩化ストロンチウムの
場合は80kPa以上で吸着させ、35kPa以下で脱
着させる。臭化カルシウムでは7kPa以上で吸着さ
せ、2kPa以下で脱着させればよい。
は、吸着・脱着の切り替えシステムの方式により2塔式
や3塔式、並列式など様々なシステムが考案されてい
る。本発明の方法はいずれの温度スイング吸着(TS
A)システムにも適用できるが、ここでは2塔式温度ス
イング吸着(TSA)法を代表して記述する。
IIa族又はVIII族のハロゲン化物よりなるアンモニア吸
着剤121が充填されている2塔の吸着塔101が並列
に配置されている。各吸着塔101内には加熱器111
と冷却器112が設置されている。また、その底部には
アンモニア含有ガス供給ラインが接続されており、頂部
にはアンモニアを吸着分離した残余のガスを抜き出す分
離ガス排出ラインが接続されている。また、アンモニア
含有ガス供給ラインの途中に分岐管が接続され、この分
岐管は真空ポンプ102を介してアンモニア取出ライン
に接続されている。それぞれのラインにはバルブ103
が取り付けられている。
は、まず、一方の吸着塔101内を冷却器112でアン
モニアを吸着しうる温度に冷却しておいてこれにアンモ
ニア含有ガスを送ってアンモニア吸着させ、残余のガス
を分離ガス排出ラインから排出させる。その間、塔内を
冷却器112でアンモニアを吸着しうる温度に冷却し続
ける。アンモニアが充分に吸着されて分離ガスに漏出す
るようになったらバルブ103を切り替えてアンモニア
含有ガスを予め冷却器112でアンモニアを吸着しうる
温度に冷却されているもう1塔の吸着塔101に送って
吸着を続ける。アンモニアが吸着されている吸着塔は加
熱器111でアンモニアを脱着しうる温度に加熱し、ア
ンモニア取出ラインに接続して真空ポンプ102を利用
して脱着されたアンモニアを回収する。このアンモニア
の吸着工程と脱着工程を各塔で交互に繰り返すことによ
ってアンモニアを連続して分離することができる。
うる温度は各金属ハロゲン化物の種類および圧力によっ
て異なるので予め実験をして定める。具体的にはアンモ
ニアの吸着温度曲線と脱着温度曲線にはいずれも段部を
持って変化しているので、吸着させる温度は吸着曲線の
上段の部分の温度、好ましくはその端部付近の温度と
し、脱着させる温度は脱着曲線の下段の部分の温度、好
ましくはその端部付近の温度で操作するのが良い。
A)法には、吸着・脱着の切り替えシステムの方式によ
り2塔式や3塔式、並列式など様々なシステムが考案さ
れている。本発明の方法はいずれの圧力温度スイング吸
着(PTSA)システムにも適用できるが、ここでは2
塔式圧力温度スイング吸着(PTSA)法を代表して記
述する。
図2の装置の構成と基本的に同じである。PTSAはア
ンモニアの吸、脱着を圧力と温度の組み合わせによって
行う。具体的にはPSAで吸着の際に冷却を、脱着の際
には加熱を併用する。
脱着しうる圧力と温度は各金属ハロゲン化物の種類によ
って異なるので予め実験をして定める。具体的にはアン
モニアの吸着圧力温度曲線と脱着圧力温度曲線にはいず
れも段部を持って変化しているので、吸着させる圧力と
温度は吸着曲線の上段の部分の圧力と温度、好ましくは
その端部付近の圧力と温度とし、脱着させる圧力は脱着
曲線の下段の部分の圧力と温度、好ましくはその端部付
近の圧力と温度で操作するのが良い。
に、脱硝装置などのオンサイトでアンモニアを製造する
装置のフローおよび機器の一例を示す。この装置は、図
1のPSA装置のアンモニア含有ガス供給ラインにアン
モニア合成装置を接続したものである。このアンモニア
合成装置は、水素と窒素の混合器201から循環コンプ
レッサー202および熱交換器203を介して反応器2
04に接続され、反応器204の出口側は前記熱交換器
203を冷却器205を経由してPSA装置のアンモニ
ア含有ガス供給ラインに接続されている。一方、PSA
装置の分離ガス排出ラインは混合器201の入口側に接
続されて循環ラインを形成している。
に導入され循環ガスと混合され、循環ラインヘ供給され
る。循環ガスはアンモニア合成触媒が充填された反応器
204に導入され、アンモニアが合成される。オンサイ
トでアンモニアを製造する装置の場合には、低温低圧の
穏和な条件での運転が望まれるため、反応温度300〜
500℃、好ましくは350〜420℃、反応圧力0.
1〜2MPa程度で活性が高いルテニウムを用いたアン
モニア合成触媒を用いると良い。この時、反応器204
を出た循環ガスのアンモニア分圧は、反応器の運転条件
によって異なるが、概ね1〜100kPa程度である。
る。吸着分離装置に充填する吸着材は、反応器の運転条
件、吸着分離装置の運転条件を考慮し、アンモニア分圧
と吸着量の関係が最適な特性を持つ金属ハロゲン化物を
選択する。同時に、その吸着材の特性と、反応器の運転
条件、吸着分離装置の運転条件を考慮し、最適な吸着分
離装置の方式をPSA、TSA、PTSAなどから決定
し、また機器のサイズ、仕様などを決定する。
ち、アンモニアは吸着材に吸着され、水素・窒素・微量
のリークアンモニア・アルゴンやメタンなどの不活性物
質などはほとんど吸着されずに混合器に循環される。一
定時間後、バルブ操作によって反応後ガスはもう片方の
アンモニア吸着塔に流通され、これまで吸着操作してい
た吸着塔は脱着操作を行う。脱着操作は、PSAの場合
には真空ポンプにより圧力を低下させ、TSAの場合に
は、加熱器により温度を高くし、PTSAの場合には真
空ポンプにより圧力を低下させるのと、加熱器により温
度を高くすることを組み合わせて行う。この脱着操作に
より、アンモニアを吸着材より脱着させて、これを製品
とし分離する。
を設けると良い。原料ガスに含まれていた微量のアルゴ
ン、メタンなどの不活性物質が循環ラインヘ蓄積するの
を避けるため、循環ライン中のいずれかの場所から循環
ガスを一部パージする。バージガス中にも微量のアンモ
ニアが含まれているため、これを回収するために、パー
ジライン中に本分離装置を設置する。
いた貯蔵装置の例を示す。本吸着材を充填した容器にア
ンモニアを吸着させて貯蔵する。貯蔵したアンモニアを
消費する場合は、真空ポンプで吸引して用いる。吸着材
は、その運転条件を考慮し決定する。
含有するガスからアンモニアの種類は特に限定されない
が、アンモニアを合成したガス、コークス炉副生ガス、
硝酸プラントなどの余剰ガス等を例示することができ
る。アンモニアの含有率は0.01〜99モル%程度、
例えばオンサイトでアンモニアを製造する装置の場合に
は、1〜20モル%程度であり、不純物の例としてはそ
の由来に応じ一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、水素、ヘ
リウム、アルゴン、メタン、エタンなどの炭化水素等。
1、図2、図3に示す装置の吸着塔に様々な吸着材を充
填し、階段状の吸着特性を利用してアンモニアの吸脱着
量を測定した。
シウム、塩化ストロンチウム、臭化カルシウムのPSA
の場合の吸脱着量を示す。298Kで様々な圧力でアン
モニア含有ガスを吸着させ、様々な圧力で減圧し脱着し
た。これは1gあたりの吸着材で、一回の吸脱着操作で
分離することができるアンモニア量を示した。また本吸
着材の吸脱着量を比較するため、活性炭とゼオライトの
吸脱着量を示す。活性炭はヤシ殻由来の粒状活性炭、ゼ
オライトはNa型のYゼオライトを用いた。ゼオライト
については錠剤成形した後、それぞれ523Kで、1.
0×10−5Torrで2時間排気して前処理を行っ
た。
れ298K,448K,523K,723Kで、1.0
×10−5 Torrで2時間排気して前処理を行った
ものをPSAの吸着塔に充填し、異なる圧力で圧力スイ
ングした場合の吸脱着量を示す。
を1:0,2:1,1:1,1:2,0:1で混合し、
前処理温度523Kの吸着材をPSAの吸着塔に充填
し、異なる圧力で圧力スイングした場合の吸脱着量を示
す。
298K,40kPaでアンモニアガスを吸着させ、4
73Kで加熱し脱着した。
ムを1Nl/hのアンモニアを製造するアンモニア製造
装置に適用した。表4にこの時の運転状態を示す。原料
の水素は1.5Nl/hで、窒素は0.5Nl/hで供
給した。反応器にはルテニウム触媒を充填し、350
℃、絶対圧力1.1MPaで運転した。分離システムに
は2塔式PSAを使用し、吸着材は塩化カルシウム:臭
化カルシウム=1:1を使用した。各吸着塔には吸着材
を1.4kgずつ充填し、30分毎に吸着工程、脱着工
程を切り替えた。脱着工程では、真空ポンプで20kP
aまで減圧し、アンモニアを分離した。一回の脱着操作
で0.5Nlのアンモニアを分離することができた。
ように機器を構成し、貯蔵タンクの中に吸着材として塩
化ニッケルを1kg充填した。これにアンモニアを62
0g導入し、ほぼ1atmでアンモニアを貯蔵すること
ができた。消費するときには、真空ポンプを運転するこ
とで貯蔵したアンモニアを取り出すことができた。
な装置で簡単に分離精製することができる。本発明の装
置は特にオンサイトで合成したアンモニアの分離精製、
貯蔵に適するものである。
製造装置のフロー図。
フ。
フ。
合の吸着特性を示すグラフ。
せた場合の吸着特性を示すグラフ。
フ。
ラフ。
Claims (6)
- 【請求項1】 アンモニアを含有するガスからアンモニ
アを吸着しうる温度又は圧力でIIa族又はVIII族のハロ
ゲン化物に接触させてアンモニアを吸着させ、次いで、
温度を上昇させ、又は圧力を低下させてこれを離脱させ
ることを特徴とする、金属ハロゲン化物を用いたアンモ
ニアの分離方法 - 【請求項2】 IIa族又はVIII族のハロゲン化物が充填
され、アンモニアを含有するガスからアンモニアの入口
と該ハロゲン化物にアンモニアを吸着された残余物の出
口と離脱されたアンモニアの出口を有するアンモニア吸
着器と、該吸着器内部を減圧する機構よりなるアンモニ
ア分離装置 - 【請求項3】 IIa族又はVIII族のハロゲン化物が充填
され、アンモニアを含有するガスからアンモニアの入口
と該ハロゲン化物にアンモニアを吸着された残余物の出
口と離脱されたアンモニアの出口を有するアンモニア吸
着器と、該吸着器内部を加熱する加熱器と冷却する冷却
器よりなるアンモニア分離装置 - 【請求項4】 さらに、該吸着器内部を加熱する加熱器
と冷却する冷却器を有する請求項2記載のアンモニア分
離装置 - 【請求項5】 カルシウム、マグネシウム、ストロンチ
ウム又はニッケルのハロゲン化物よりなるアンモニア吸
着剤 - 【請求項6】 2種類以上のIIa族又はVIII族のハロゲ
ン化物を混合してなるアンモニア吸着剤
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