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JP2002318385A - 液晶表示装置およびその光散乱用の面の形成方法 - Google Patents

液晶表示装置およびその光散乱用の面の形成方法

Info

Publication number
JP2002318385A
JP2002318385A JP2001124384A JP2001124384A JP2002318385A JP 2002318385 A JP2002318385 A JP 2002318385A JP 2001124384 A JP2001124384 A JP 2001124384A JP 2001124384 A JP2001124384 A JP 2001124384A JP 2002318385 A JP2002318385 A JP 2002318385A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
light
display device
crystal display
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001124384A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisayoshi Fujimoto
久義 藤本
Toshihiko Takakura
敏彦 高倉
Norihiro Imamura
典広 今村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP2001124384A priority Critical patent/JP2002318385A/ja
Publication of JP2002318385A publication Critical patent/JP2002318385A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】反射型の液晶表示装置の表示画像のコントラス
トを低下させるといった不具合を生じさせることなく、
表示画像の視認性を良好にすることができるようにす
る。 【解決手段】互いに対向する第1および第2の基板1,
2と、これら第1および第2の基板1,2の間に封入さ
れた液晶18と、外部から第1の基板1および液晶18
を透過してきた光を第1の基板1に向けて散乱反射可能
な反射部材と、を具備している、液晶表示装置であっ
て、上記反射部材の表面に設けられた複数の凸部70
と、これら複数の凸部70を覆うようにして上記反射部
材の表面に形成され、かつ表面が凹凸状とされた樹脂コ
ーティング層71と、を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、反射型の液晶表
示装置およびこの反射型の液晶表示装置を構成する所定
の部材に光散乱用の面を形成するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、反射型の液晶表示装置
は、透明な第1の基板とこれに対向する第2の基板との
間に液晶を封入した液晶パネルと、この液晶パネルの正
面に配された偏光板とを有しており、この液晶パネルの
正面から偏光板、第1の基板および液晶を透過した光
は、第2の基板の背後に設けられた反射板、または第2
の基板の正面に設けられた反射電極によって、液晶パネ
ルの正面に向けて反射される構造となっている。この反
射型の液晶表示装置は、透過型とは異なり、室内照明光
や太陽光などの外部光を利用して画像表示を行なうこと
が可能であるため、透過型のものよりも消費電力を少な
くすることができる。このような反射型の液晶表示装置
においては、外部光を利用して画像表示を行なわせる場
合、いわゆる写り込みの現象を防止するとともに、その
画面全体をできるだけ明るくして、画像の視認性を良く
することが要請される。
【0003】そこで、従来においては、反射板または反
射電極の表面を凹凸面とすることにより、第1の基板お
よび液晶を透過してきた外部からの光をこの凹凸面によ
って散乱反射させる手段がある。反射板の表面を凹凸面
とする手段としては、たとえばサンドブラストによる粗
面化処理手段がある。反射電極の表面を凹凸面とする手
段としては、第2の基板の表面に絶縁膜を形成した後
に、フォトリソグラフィの手法により上記絶縁膜の表面
を凹凸状に形成し、その上に反射電極の材料となるアル
ミニウムなどの金属を蒸着させる手段がある(特開平5
−281533号)。
【0004】さらに、従来においては、いわゆる写り込
みの現象を防止する他の手段として、第1の基板の片面
を凹凸面とすることにより、この第1の基板を透過した
光を拡散させてから液晶に入射させる手段もある(たと
えば特開2000−19498号)。第1の基板の片面
を凹凸面とする手段としては、上記した反射板の表面を
凹凸面にする場合と同様に、たとえば第1の基板にサン
ドブラスト処理を施す手段がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した光の反射また
は透過による光の散乱を生じさせるための凹凸面を形成
する場合、この凹凸面は、適度な凹凸の滑らかな曲面状
に形成することが望まれる。上記凹凸面が滑らかでない
場合には、光の散乱度合いが高くなり、偏光板を通過し
てきた光(偏光)の振動方向が大きく変化するように光
が反射される割合が大きくなってその偏光性がくずれ、
これに起因してコントラストの低下を招き、極端な場合
には画像を表示させること自体が困難となるからであ
る。また、上記凹凸面が角張った形状であると、光の散
乱が不十分となって写り込みの現象を充分に抑制するこ
とができなくなるとともに、表示画面を明るくできなく
なるからでもある。ところが、上記した従来の手段にお
いては、次に述べるように、そのような要望を充分に満
足することは難しいものとなっていた。
【0006】すなわち、上記従来の光の反射または透過
を行なう面をサンドブラスト処理のみによって凹凸状に
形成する手段によれば、その面は滑らかさに欠ける粗面
となる。したがって、このような手段においては、光が
過度に散乱して液晶表示装置内を通過する光の偏光性が
くずれ、コントラストが低くなっていた。
【0007】また、上記従来の反射電極の表面を凹凸面
とする場合には、まずフォトリソグラフィの手法を用い
て第2の基板の表面の絶縁膜に凸部を形成するために、
この凸部は角張った断面形状となる。その一方、アルミ
などの金属膜は蒸着により形成されるために、上記した
ような角張った凸部の上からこの金属膜が形成されて
も、この金属膜の表面は滑らかな曲面状にはなりにく
い。したがって、この場合には、上記金属膜によって反
射される光の散乱度合いが少なくなって、いわゆる写り
込みの現象を抑制する効果や表示画面を明るくする効果
が低くなる場合があった。上記絶縁膜の凸部は、熱処理
を施すことによって丸みを帯びた形状にすることが可能
であるが、このような手段においては、熱処理が面倒で
あり、またそのための設備が必要となる。
【0008】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、反射型の液晶表示装置の表示画
像のコントラストを低下させるといった不具合を生じさ
せることなく、表示画像の視認性を良好にすることがで
きるようにすることをその課題としている。
【0009】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0010】本願発明の第1の側面によって提供される
液晶表示装置は、互いに対向する第1および第2の基板
と、これら第1および第2の基板の間に封入された液晶
と、外部から上記第1の基板および上記液晶を透過して
きた光を上記第1の基板に向けて散乱反射可能な反射部
材と、を具備している、液晶表示装置であって、上記反
射部材の表面に設けられた複数の凸部と、これら複数の
凸部を覆うようにして上記反射部材の表面に形成され、
かつ表面が凹凸状とされた樹脂コーティング層と、を有
していることを特徴としている。
【0011】このような構成によれば、上記樹脂コーテ
ィング層の表面を、光散乱用の反射面として機能させる
ことができる。また、上記樹脂コーティング層は、後述
するように、光反射用の金属膜などを形成するための下
地層として利用することもできる。いずれの場合であっ
ても、上記樹脂コーティング層は、上記反射部材の表面
を覆うために、仮に上記反射部材自体の表面が粗面であ
ったとしても、光を反射させる場合に上記粗面の影響を
受けないようにする作用を発揮する。一方、上記樹脂コ
ーティング層は、流動性をもつ樹脂をスピンコートある
いは印刷などの手段を用いて塗布することにより形成す
ることが可能であるため、従来の反射部材の凸部が設け
られている表面に金属膜を蒸着により形成する手段とは
異なり、上記反射部材の表面に設けられている各凸部が
仮に角張っている場合であっても、上記樹脂コーティン
グ層自体の表面については丸みを帯びた滑らかな曲面状
に仕上げることができる。したがって、本願発明によれ
ば、上記樹脂コーティング層の表面をそのまま光反射面
として利用する場合、あるいはこの樹脂コーティング層
の表面に金属膜を形成してこの金属膜によって光反射面
を形成する場合のいずれであっても、受けた光の偏光性
をくずさない程度に、光を適度に散乱反射させることが
可能な光反射面が容易に得られることとなる。その結
果、コントラストの低下を抑制しつつ、いわゆる写り込
みの現象を適切に防止し、また表示画面を明るくして表
示画像の視認性を良くするのに好適となる。
【0012】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記複数の凸部は、上記反射部材に塗布された樹脂
により形成されている。このような構成によれば、上記
反射部材に上記各凸部を形成する作業が容易化される。
【0013】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記反射部材は、上記第2の基板を含んで構成さ
れており、かつ上記複数の凸部と上記樹脂コーティング
層とは、上記第2の基板の上記第1の基板と対向する面
に設けられている。このような構成によれば、上記第2
の基板を有効に利用して上記反射部材が構成されている
ため、全体の部品点数の増加を抑制し、液晶表示装置の
製造コストを低減するのに有利となる。
【0014】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記樹脂コーティング層上には、金属膜が形成さ
れており、かつこの金属膜の表面も凹凸状とされてい
る。このような構成によれば、上記金属膜の表面につい
ても、上記樹脂コーティング層と同様な滑らかな曲面状
にすることができ、受けた光の偏光性をくずさないよう
にしつつ、上記金属膜の表面によって光を適度に散乱反
射させることにより、いわゆる写り込みの現象を適切に
抑制したり、表示画面の明るさ向上を図ることができ
る。また、金属膜の利用によって、光の反射率を高くす
ることも可能となる。
【0015】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記金属膜により反射電極が構成されている。こ
のような構成によれば、電極を利用して光の反射がなさ
れるために、構成が合理化され、液晶表示装置の製造コ
ストの低減化を図ることができる。
【0016】本願発明の第2の側面によって提供される
液晶表示装置は、互いに対向する第1および第2の基板
と、これら第1および第2の基板の間に封入された液晶
と、外部から受けた光を散乱させて上記液晶に入射させ
る透光部材と、上記液晶を透過してきた光を上記第1の
基板に向けて反射する反射面と、を具備している、液晶
表示装置であって、上記透光部材の表面に設けられた透
光性を有する複数の凸部と、これら複数の凸部を覆うよ
うにして上記透光部材の表面に形成され、かつ表面が凹
凸状とされた透光性を有する樹脂コーティング層と、を
有していることを特徴としている。
【0017】このような構成によれば、本願発明の第1
の側面について述べたのと同様な作用により、上記樹脂
コーティング層の表面を滑らかな曲面状に仕上げること
ができる。したがって、上記透光部材を透過する光を適
度に散乱させて、いわゆる写り込みの現象を抑制するこ
とができるとともに、表示画面全体を明るくすることが
できる。
【0018】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記透光部材は、上記第1の基板を含んで構成され
ており、かつ上記複数の凸部と上記樹脂コーティング層
とは、上記第1の基板の上記第2の基板と対向する面お
よびこれとは反対の面の少なくとも一方に設けられてい
る。このような構成によれば、上記第1の基板を有効に
利用して上記透光部材が構成されているため、全体の部
品点数の増加を抑制し、製造コストを低減化するのに有
利となる。
【0019】本願発明の第3の側面によって提供される
液晶表示装置の光散乱用の面の形成方法は、液晶表示装
置の構成部品として使用される所定の部材の表面に、受
けた光を散乱させるように反射し、または透過させるた
めの光散乱用の面を形成するための方法であって、上記
部材の表面に、複数の凸部を設ける第1の工程と、これ
ら複数の凸部を覆い、かつ表面が凹凸状とされた樹脂コ
ーティング層を上記部材の表面に形成する第2の工程
と、を有していることを特徴としている。
【0020】上記第1の工程においては、上記部材の表
面に樹脂を印刷することにより上記複数の凸部を設ける
構成とすることができる。また、上記第2の工程におい
ては、スピンコートまたは印刷により上記部材の表面に
樹脂を膜状に付着させる構成とすることができる。
【0021】このような構成によれば、上記樹脂コーテ
ィング層の表面を滑らかな曲面の凹凸状に形成すること
ができる。したがって、上記表面をそのまま光散乱用の
反射面もしくは透過面として利用し、または光反射用の
金属膜などを形成するための下地面として適切に利用す
ることにより、本願発明の第1の側面または第2の側面
によって得られるのと同様な効果が期待できる。
【0022】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明
らかになるであろう。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0024】図1は、本願発明に係る液晶表示装置の一
実施形態を示している。図1によく表われているよう
に、本実施形態の液晶表示装置Aは、反射型の液晶表示
装置であり、間隔を隔てて対向する第1および第2の基
板1,2、これらの間に封入された液晶18、複数条の
透明電極4A、および複数条の反射電極4Bを有してい
る。この液晶表示装置Aは、複数条の反射電極4Bの表
面40が凹凸状に形成されており、この表面40を凹凸
状にするための構造に最大の特徴を有している。
【0025】第1および第2の基板1,2は、たとえば
アクリル系樹脂板またはガラス板からなり、少なくとも
第1の基板1は透明である。第1の基板1の正面(図1
の上方)には、特定方向に振動する光のみを透過させる
偏光板19が設けられている。
【0026】複数の透明電極4Aは、たとえばITO膜
からなり、第1の基板1の下面に設けられている。ただ
し、本実施形態においては、各透明電極4Aと第1の基
板1との間には、赤、緑および青のカラーフィルタ3
R,3G,3Bが設けられている。図1においては、カ
ラーフィルタ3R,3G,3Bの表面に各透明電極4A
が直接設けられた構造に示されているが、好ましくは、
カラーフィルタ3R,3G,3Bの下面に酸化シリコン
などの透明膜が設けられ、かつこの透明膜の平滑な表面
に各透明電極4Aが形成された構造とされる。この液晶
表示装置Aの駆動方式は、単純マトリクス方式とされて
おり、各透明電極4Aは、図2に示したように帯状を有
し、かつそれらの幅方向に適当な間隔で平行に並ぶよう
に設けられている。
【0027】複数の反射電極4Bは、第2の基板2の上
面に設けられており、図2に示したように、各透明電極
4Aと同様な帯状であり、各透明電極4Aとは直交する
方向に延びている。図1において、液晶18のうち、透
明電極4Aと反射電極4Bとが互いに交差して対向し合
う部分が画像の1ドットに対応しており、この部分には
選択的に電圧を印加できるようになっている。赤、緑、
および青のそれぞれのドットを表示するための計3つの
ドットにより、カラー表示が可能な1画素が構成され
る。各透明電極4Aと各反射電極4Bとは、液晶分子に
ねじれを与えるための配向膜5A,5Bによって覆われ
ており、これら配向膜5A,5Bの間に液晶18が封入
されている。液晶18としては、たとえばネマティック
液晶が用いられている。ただし、液晶の種類はこれに限
定されない。
【0028】各反射電極4Bは、アルミニウムなどの金
属膜からなり、その表面40は、受けた光を反射可能な
光反射面に相当する。本実施形態においては、各反射電
極4Bが設けられている第2の基板2が、本願発明でい
う反射部材の一例に相当している。第2の基板2の上面
には、複数の凸部70と樹脂コーティング層71とが設
けられており、この樹脂コーティング層71上に各反射
電極4Bが設けられた構造となっている。
【0029】各凸部70は、適当な樹脂を第2の基板2
に塗布することにより形成されたものであり、その厚み
はたとえば第1および第2の基板1,2の間隔の1/1
00程度である。図3によく表われているように、各凸
部70は、たとえば各反射電極4Bの長手方向と直交す
る方向に延びる断面矩形の帯状であり、各反射電極4B
の長手方向に一定ピッチで設けられている。樹脂コーテ
ィング層71は、複数の凸部70の上から第2の基板2
の上面の略全域を覆うように設けられており、その表面
72は波形状となっている。各反射電極4Bは、この樹
脂コーティング層71の表面72上に略一定の膜厚の金
属膜として積層されており、このことにより各反射電極
4Bの表面40も樹脂コーティング層71の表面72と
略同様な波形状となっている。樹脂コーティング層71
と各凸部70とを構成する樹脂としては、ポリイミドあ
るいはアクリルを用いることが可能であり、樹脂コーテ
ィング層71と各凸部70とを同材質とすることができ
る。ただし、これらを異なる材質とすることもできる。
本実施形態においては、樹脂コーティング層71の表面
72のうち、各反射電極4Bによって覆われていない部
分72aは、反射電極4Bの表面40と同様に、光の反
射が可能な光反射面となっている。樹脂コーティング層
71を透明にした場合であっても、その表面72aによ
って光を反射させることが可能であるが、この樹脂コー
ティング層71をたとえば白色の樹脂とすれば、表面7
2aにおける光の反射率をさらに高めることが可能であ
り、本願発明においてはこのような構成にすることもで
きる。
【0030】複数の反射電極4Bの形成作業の一例を図
4に示す。この作業に際しては、先ず、同図(a)に示
すように、第2の基板2に樹脂を印刷することにより、
複数の凸部70を設ける。次いで、同図(b)に示すよ
うに、各凸部70を覆う樹脂コーティング層71を第2
の基板2上に形成する。この作業は、たとえば流動性を
有する樹脂を第2の基板2上にスピンコートした後に、
この樹脂を硬化させることにより行なう。本願発明にお
いては、上記スピンコートに代えて、樹脂をいわゆるベ
タ塗り状に印刷する手法によって樹脂コーティング層7
1を形成することもでき、さらにはそれ以外の方法を用
いることもできる。その後は、蒸着またはスパッタなど
によってアルミニウムなどの金属膜を樹脂コーティング
層71の表面上に形成してからその金属膜のエッチング
処理を行なうことにより、同図(c)に示すように複数
の反射電極4Bを形成する。
【0031】上記した一連の作業工程によれば、樹脂コ
ーティング層71は、各凸部70を覆う部分が凸部とな
り、凸部70どうしの間に相当する部分が凹部となる波
形状となる。その一方、樹脂コーティング層71を構成
する樹脂は、流動性をもった状態で第2の基板2上に塗
布されるために、仮に各凸部70が角張った形態に形成
されていても、樹脂コーティング層71のうち、各凸部
70の角部を覆う部分は、適度に丸みを帯びた形状とな
る。また、樹脂コーティング層71の凸部と凹部との境
目部分にも、適度な丸みをもたせることができる。した
がって、樹脂コーティング層71の表面72を滑らかな
曲面にすることができる。各反射電極4Bは、樹脂コー
ティング層71の表面72に倣った断面形状となるた
め、各反射電極4Bの表面40についても滑らかな曲面
にすることができる。
【0032】この液晶表示装置Aにおける画像表示の基
本的な原理は、既存の反射型の液晶表示装置と同様であ
る。すなわち、図1において、外部の光が液晶表示装置
Aの正面から偏光板19や第1の基板1を透過して液晶
18に入射すると、この光は各反射電極4Bの表面40
によって液晶表示装置Aの正面に向けて反射される。こ
のことにより、液晶画面の画像を液晶表示装置Aの正面
から目視可能である。ただし、上記したような光の反射
は、樹脂コーティング層71の表面72aによっても行
なわれる。したがって、その分だけ液晶表示画面を明る
くし、コントラストを高めることが可能となる。
【0033】既述したとおり、光の反射を行なう各反射
電極4Bの表面40と樹脂コーティング層71の表面7
2aとは、滑らかな曲面状である。したがって、これら
の表面が粗面にされている場合とは異なり、受けた光を
必要以上に散乱反射させて光の偏光性をくずすことはな
く、偏光性のくずれによるコントラストの低下を生じな
いようにすることができる。本実施形態においては、上
記光を適度に散乱させることにより、たとえば液晶画面
の一部分に外部の照明が明るく写ってしまうといったい
わゆる写り込みの現象を生じにくくすることができると
ともに、液晶画面全体を明るくすることができる。さら
には、光の散乱による視野角の増大を図ることも可能と
なる。
【0034】図5ないし図10は、本願発明の他の実施
形態を示している。これらの図において、上記実施形態
と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一符号
を付してある。
【0035】図5に示す構成においては、第2の基板2
の背面に、反射板8が設けられている。この反射板8
は、たとえば合成樹脂製板からなり、その表面には、複
数の凸部70と、これら複数の凸部70の上から反射板
8の表面を覆う樹脂コーティング層71と、この樹脂コ
ーティング層71上に積層された金属膜73とが設けら
れている。金属膜73は、樹脂コーティング層71の略
全面にいわゆるべた塗り状態に設けられており、この金
属膜73の表面が光反射面とされている。樹脂コーティ
ング層71の表面は滑らかな波形状であることにより、
この金属膜73の表面もそれと同様な滑らかな波形状と
なっている。第2の基板2に設けられている複数の電極
4Bは、透明電極とされており、外部から液晶表示装置
内に進行してきた光は各電極4Bを透過してから金属膜
73に到達するようになっている。ただし、各電極4B
を反射電極として、各電極4Bどうしの隙間を透過した
光のみが金属膜73に到達するように構成することもで
きる。
【0036】このような構成によれば、液晶表示装置の
正面から液晶表示装置内を進行してきた光が金属膜73
の表面に到達すると、この光は金属膜73の表面によっ
て散乱反射される。この光の散乱反射は、上記実施形態
において説明した各反射電極4Bによって光が散乱反射
される場合と同様な作用を生じさせる。このため、上記
光の偏光性をくずさないようにしつつ、液晶表示画面へ
のいわゆる写り込み現象を防止するとともに、表示画面
全体を明るくすることが可能となる。
【0037】図6に示す構成においては、反射板8の表
面に複数の凸部70と樹脂コーティング層71とが設け
られているものの、この樹脂コーティング層71上には
金属膜が設けられていない構成とされている。すなわ
ち、この構成においては、樹脂コーティング層71の波
形状の表面がそのまま光反射面とされている。光の反射
率を高めるため、樹脂コーティング層71は、たとえば
白色の樹脂からなる。このような構成によっても、樹脂
コーティング層71の表面によって光を適度に散乱反射
させることにより、本願発明が意図する効果が得られ
る。これら図5および図6に示した実施形態から理解さ
れるように、本願発明でいう反射部材は、必ずしも第2
の基板2を含んで構成されていなくてもよく、第2の基
板2とは別体の部材として構成することもできる。
【0038】図8(a),(b)に示す構成において
は、たとえば第2の基板2の表面に複数の凸部70を設
ける場合に、いずれも複数の凸部70を散点状に設けて
いる。同図(a)においては、各凸部70を矩形状に形
成しており、同図(b)においては、各凸部70を円柱
状に形成している。このような構成によれば、それら複
数の凸部70の上から樹脂コーティング層を形成した場
合に、この樹脂コーティング層の表面は、三次曲面とし
ての凹凸面を有することとなり、図3に示した構造のも
のよりも光を種々の方向により多く散乱反射させること
が可能となる。
【0039】本願発明は、このように複数の凸部の配列
やその具体的な形状は、種々に変更することが可能であ
る。各凸部を円錐状または角錐状に形成してもかまわな
い。また、各凸部70を形成する手段は、必ずしも樹脂
を印刷する手段に限定されるものではなく、たとえば既
述した従来技術と同様に、所定部材の表面に絶縁膜など
の適当な膜を形成してから、この膜をエッチングするこ
とによって複数の凸部を設けてもかまわない。もちろ
ん、所定部材の表面にエッチング処理を直接施すことに
よって、複数の凸部を設けた構成とすることもできる。
また、所定部材の表面にサンドブラスト処理を施すこと
により、あるいは適当な粒径の研磨材を利用した研磨処
理を施すことにより、所定の部材の表面を粗面化して複
数の凸部を設けるといった手段を採用することもでき
る。
【0040】図8に示す構成においては、第1の基板1
と偏光板19との間に透光部材6が設けられている。こ
の透光部材6の下面には、図9に示すように、複数の凸
部60と、これら複数の凸部60の上から透光部材6の
下面を覆う樹脂コーティング層61とが設けられてい
る。これら各凸部60および樹脂コーティング層61
は、上述した実施形態の各凸部70および樹脂コーティ
ング層71と同様な構成であり、かつ同様な手法で形成
される。したがって、樹脂コーティング層61の表面6
2は、滑らかな曲面状の凹凸となっている。ただし、各
凸部60および樹脂コーティング層61は、いずれも透
光性を有している。
【0041】このような構成によれば、液晶表示装置の
正面から偏光板19を透過してきた外部光が透光部材6
内に進行すると、この光はその後樹脂コーティング層6
1の表面62の各所に入射してから所定の屈折角度をも
って出射する。表面62は凹凸状であり、この表面62
の各部に対する光の入射角度は種々相違する。したがっ
て、表面62の各所から出射する光の進行方向も種々相
違することとなって、第1の基板1に向かう光は散乱光
となる。このように液晶表示装置内に入射する光を散乱
させると、液晶表示装置内を進行してきた光を散乱反射
させていた上述の実施形態の場合と同様に、いわゆる写
り込みの現象を防止し、かつ表示画面全体を明るくする
ことができる。樹脂コーティング層61の表面62は、
上述した実施形態の樹脂コーティング層71の表面72
と同様に、滑らかな曲面状にすることができるために、
第1の基板1に向かう光が過度に散乱しないようにし
て、偏光性のくずれを防止することもできる。
【0042】上記したような光を散乱させる効果は、透
光部材6の下面に代えて、透光部材6の上面に複数の凸
部60と樹脂コーティング層61とを設けた場合にも得
られる。したがって、本願発明においてそのような構成
にしてもかまわない。もちろん、透光部材6の上下両面
に複数の凸部60と樹脂コーティング層61とを設けた
構成とすることもできる。
【0043】図10に示す構成においては、第1の基板
1の上面に複数の凸部60と樹脂コーティング層61と
が設けられており、本願発明でいう透光部材が第1の基
板1を含んで構成されている。このような構成によれ
ば、液晶表示装置の部品点数を少なくし、製造コストを
低減化するのに好ましいものとなる。
【0044】本願発明の内容は、上述した実施形態に限
定されない。本願発明に係る液晶表示装置の各部の具体
的な構成は、種々に設計変更自在である。同様に、本願
発明に係る液晶表示装置の光散乱用の面の形成方法の各
作業工程の具体的な構成も種々に変更自在である。
【0045】本願発明は、パッシブ(単純マトリック
ス)駆動方式のものに代えて、アクティブ駆動方式のも
のに適用することもできる。また、カラー表示用のもの
に代えて、モノクロ表示用のものに適用することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る液晶表示装置の一実施形態を示
す断面図である。
【図2】図1の液晶表示装置の第1および第2の基板を
示す斜視図である。
【図3】図1の液晶表示装置の要部断面斜視図である。
【図4】(a)〜(c)は、光散乱用の面を形成する工
程を示す断面図である。
【図5】本願発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を
示す断面図である。
【図6】本願発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を
示す断面図である。
【図7】(a),(b)は、凸部の他の例を示す要部斜
視図である。
【図8】本願発明に係る液晶表示装置の他の実施形態を
示す断面図である。
【図9】図8の液晶表示装置に用いられている透光部材
を示す断面図である。
【図10】本願発明に係る液晶表示装置の他の実施形態
を示す断面図である。
【符号の説明】
A 液晶表示装置 1 第1の基板 2 第2の基板 4A 透明電極 4B 反射電極 18 液晶 40 表面(反射電極の) 60 凸部 61 樹脂コーティング層 70 凸部 71 樹脂コーティング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今村 典広 京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株 式会社内 Fターム(参考) 2H042 BA04 BA12 BA20 DA01 DA17 DA21 2H091 FA08X FA14Y LA17 2H092 GA05 GA19 MA17 NA25 PA01 PA02 PA11 PA12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向する第1および第2の基板
    と、これら第1および第2の基板の間に封入された液晶
    と、外部から上記第1の基板および上記液晶を透過して
    きた光を上記第1の基板に向けて散乱反射可能な反射部
    材と、を具備している、液晶表示装置であって、 上記反射部材の表面に設けられた複数の凸部と、 これら複数の凸部を覆うようにして上記反射部材の表面
    に形成され、かつ表面が凹凸状とされた樹脂コーティン
    グ層と、 を有していることを特徴とする、液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 上記複数の凸部は、上記反射部材に塗布
    された樹脂により形成されている、請求項1に記載の液
    晶表示装置。
  3. 【請求項3】 上記反射部材は、上記第2の基板を含ん
    で構成されており、かつ上記複数の凸部と上記樹脂コー
    ティング層とは、上記第2の基板の上記第1の基板と対
    向する面に設けられている、請求項1または2に記載の
    液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 上記樹脂コーティング層上には、金属膜
    が形成されており、かつこの金属膜の表面も凹凸状とさ
    れている、請求項1ないし3のいずれかに記載の液晶表
    示装置。
  5. 【請求項5】 上記金属膜により反射電極が構成されて
    いる、請求項4に記載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 互いに対向する第1および第2の基板
    と、これら第1および第2の基板の間に封入された液晶
    と、外部から受けた光を散乱させて上記液晶に入射させ
    る透光部材と、上記液晶を透過してきた光を上記第1の
    基板に向けて反射する反射面と、を具備している、液晶
    表示装置であって、 上記透光部材の表面に設けられた透光性を有する複数の
    凸部と、 これら複数の凸部を覆うようにして上記透光部材の表面
    に形成され、かつ表面が凹凸状とされた透光性を有する
    樹脂コーティング層と、 を有していることを特徴とする、液晶表示装置。
  7. 【請求項7】 上記透光部材は、上記第1の基板を含ん
    で構成されており、かつ上記複数の凸部と上記樹脂コー
    ティング層とは、上記第1の基板の上記第2の基板と対
    向する面およびこれとは反対の面の少なくとも一方に設
    けられている、請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 【請求項8】 液晶表示装置の構成部品として使用され
    る所定の部材の表面に、受けた光を散乱させるように反
    射し、または透過させるための光散乱用の面を形成する
    ための方法であって、 上記部材の表面に、複数の凸部を設ける第1の工程と、 これら複数の凸部を覆い、かつ表面が凹凸状とされた樹
    脂コーティング層を上記部材の表面に形成する第2の工
    程と、 を有していることを特徴とする、液晶表示装置の光散乱
    用の面の形成方法。
  9. 【請求項9】 上記第1の工程においては、上記部材の
    表面に樹脂を印刷することにより上記複数の凸部を設け
    る、請求項9に記載の液晶表示装置の光散乱用の面の形
    成方法。
  10. 【請求項10】 上記第2の工程においては、スピンコ
    ートまたは印刷により上記部材の表面に樹脂を膜状に付
    着させる、請求項8または9に記載の液晶表示装置の光
    散乱用の面の形成方法。
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