[go: up one dir, main page]

JP2002307931A - 車両空調ダクト構造および車両電気配線固定構造 - Google Patents

車両空調ダクト構造および車両電気配線固定構造

Info

Publication number
JP2002307931A
JP2002307931A JP2001111928A JP2001111928A JP2002307931A JP 2002307931 A JP2002307931 A JP 2002307931A JP 2001111928 A JP2001111928 A JP 2001111928A JP 2001111928 A JP2001111928 A JP 2001111928A JP 2002307931 A JP2002307931 A JP 2002307931A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
vehicle
electric wiring
conditioning duct
divided
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001111928A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazufumi Yomo
四方  一史
Tomohiro Kamiya
知宏 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2001111928A priority Critical patent/JP2002307931A/ja
Priority to DE10215347A priority patent/DE10215347A1/de
Priority to US10/118,743 priority patent/US6705672B2/en
Priority to FR0204476A priority patent/FR2823152B1/fr
Publication of JP2002307931A publication Critical patent/JP2002307931A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動減衰機能、騒音吸収機能および断熱機能
のうち少なくとも1つの機能を有する部材の空調ダクト
内面への固定を、容易にできるようにする。 【解決手段】 車両幅方向に延びる空調ダクト30を、
車両幅方向に延びる面で分割された金属製の強度部材3
1および樹脂製のカバー32を接合して形成し、強度部
材31内面に位置して振動減衰機能、騒音吸収機能およ
び断熱機能を有する部材としてシート部材33を採用
し、このシート部材33を強度部材31およびカバー3
2の間に挟み込んで固定する。これにより、従来のパッ
キンをダクト内面に貼り付ける場合に比べて、上記機能
を有するシート部材33の強度部材31内面への固定を
容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用計器盤の内
側にて車両幅方向に延びる空調ダクトの構造、および車
両用計器盤の内側にて電気配線を固定する電気配線固定
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用計器盤の内側には、車両
幅方向に延びる強度部材、車両幅方向に延びる空調ダク
ト、および電気配線(ワイヤーハーネス)が配置されて
いる。なお、この強度部材は、車両のボディを車両幅方
向に補強する補強機能および車両のステアリングを支持
する支持機能のうち少なくとも一方の機能を発揮する強
度に形成されたものであり、空調ダクトは、空調装置か
ら送風される空調風を計器盤内側にて車両幅方向に流通
させるものである。また、電気配線はクリップにより強
度部材や計器盤に固定されるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、空調ダクトの
内面に、ダクト内の空気を断熱する機能、空調ダクトを
伝播する振動を減衰する機能、およびダクト内を伝播す
る騒音を吸収する機能のうち少なくとも1つの機能を有
するパッキン(例えば発泡性の樹脂)を配置させて上記
機能を発揮させることが望ましいが、このようなパッキ
ンをダクト内面に固定させるためには接着剤等により貼
り付けなければならず、この貼り付け作業が煩わしい作
業となる。
【0004】なお、省スペース化を図るために筒状の強
度部材内部に空調ダクトを配置した構造(特表平8−5
02002号公報参照)に対して、より一層の省スペー
ス化および軽量化を図るために、強度部材が空調ダクト
の一部を兼ねるようにした構造の空調ダクトが従来より
知られている。そして、強度部材のように金属等の剛性
の高い材質は一般に、熱伝導性、振動伝播性および音の
反射性が高いため、このように強度部材が空調ダクトの
一部を兼ねる構造では、前述の断熱機能、振動減衰機
能、騒音吸収機能がより一層要求される。
【0005】また、上記従来技術のように電気配線をク
リップにより固定しようとすると、電気配線を手で掴ん
で位置決めさせながらクリップによる固定を行わねばな
らないので、固定の作業性が悪い。なお、固定作業性の
向上を図る構造のうち、特開平7−52683号公報に
記載のように、計器盤内側にて電気配線の経路に沿って
延びる収納部材を備え、この収納部材に電気配線を収納
させる構造では、収納部材がクリップに比べてコスト高
となってしまう。なおまた、USP−5,712,76
4号公報に記載の発明のように電気配線を計器盤にモー
ルドさせる構造では、計器盤上における電気配線の適合
位置の設計を、計器盤の意匠毎に行う必要が生じてしま
う。
【0006】本発明は、上記点に鑑み、振動減衰機能、
騒音吸収機能および断熱機能のうち少なくとも1つの機
能を有する部材の空調ダクト内面への固定を、容易にで
きるようにすることを目的とする。
【0007】また、電気配線を強度部材に固定する作業
の作業性を向上させることを他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、車両用計器盤(10)
の内側にて車両幅方向に延びる空気通路(30a、30
b)を、車両幅方向に延びる面で分割された第1分割部
材(31)および第2分割部材(32)を接合して形成
するようになっており、第1および第2分割部材(3
1、32)のうち少なくとも一方の分割部材(31)の
内面に位置して、一方の分割部材(31)を伝播する振
動を減衰する機能、空気通路(30a、30b)内を伝
播する騒音を吸収する機能、および空気通路(30a、
30b)内の空気を断熱する機能のうち少なくとも1つ
の機能を有するシート部材(33)を備え、シート部材
(33)を、第1および第2分割部材(31、32)の
間に挟み込んで固定することを特徴としている。
【0009】これにより、断熱機能、振動減衰機能、騒
音吸収機能のうち少なくとも1つの機能を有する部材と
してシート部材(33)を採用し、このシート部材(3
3)を、第1および第2分割部材(31、32)の間に
挟み込んで固定するので、従来のパッキンをダクト内面
に貼り付ける場合に比べて、上記機能を有する部材の空
調ダクト内面への固定を容易にできる。
【0010】また、請求項2に記載の発明では、一方の
分割部材(31)は、車両のボディを車両幅方向に補強
する補強機能および車両のステアリングを支持する支持
機能のうち少なくとも一方の機能を発揮する強度に形成
された強度部材であることを特徴としている。
【0011】ここで、剛性の高い材質は一般に、熱伝導
性、振動伝播性および音の反射性が高い。従って、上記
請求項2に記載のように、強度部材(31)が空調ダク
トの一部を兼ねる構造では、前述の断熱機能、振動減衰
機能、騒音吸収機能がより一層要求されるので、本発明
を適用して好適である。
【0012】また、強度部材(31)が空調ダクトの一
部を兼ねるので、前述の特表平8−502002号公報
に記載の空調ダクトの構造に比べて、より一層の省スペ
ース化および軽量化を図ることができる。
【0013】なお、強度部材(31)の小型化および軽
量化を図るためには、強度部材(31)を金属製(例え
ばマグネシウム、アルミニウム、鉄等)にすることが好
ましいが、本発明の強度部材(31)は金属製に限られ
ることなく、例えばガラス入りのポリプロピレン等によ
る樹脂製であってもよい。
【0014】なおまた、本発明では、第1および第2分
割部材(31、32)のうち他方の分割部材(32)が
強度部材(31)と接合することにより、車両幅方向に
直交する断面が開断面形状である強度部材(31)の開
口部を他方の分割部材(32)で閉塞することとなるの
で、強度部材(31)を薄肉化して軽量化させることが
できる。さらに、他方の分割部材(32)が強度部材
(31)の強度を補強できるように、他方の分割部材
(32)の材質を選定すれば、強度部材(31)をより
一層軽量化できる。
【0015】また、請求項3に記載の発明では、計器盤
(10)の内側に配置される空調ユニット(20)によ
り熱交換された空調空気を流通させる空調ダクト構造で
あって、強度部材(31)には、空調ユニット(20)
の空調ケース(21)を固定する固定部(31b)が一
体成形されていることを特徴としている。
【0016】これにより、強度部材(31)とは別部品
のブラケット等の接続部材を必要とすることなく、空調
ケース(21)を強度部材(31)に直接固定させるこ
とができるので、部品点数の削減を図ることができる。
【0017】また、請求項4に記載の発明では、強度部
材(31)は、空調ケース(21)の一部を構成するケ
ース兼用部分(31x、31y)を有し、ケース兼用部
分(31x、31y)のうち空調ケース(21)内の空
気通路に面する部分には、断熱部材(60)が備えられ
ていることを特徴としている。
【0018】これにより、強度部材(31)が空調ケー
ス(21)の一部を兼ねることができるので、空調ケー
ス(21)の一部を廃止させることができ、空調ケース
(21)の軽量化およびコストダウンを図ることができ
る。
【0019】また、単純に、強度部材(31)が空調ケ
ース(21)の一部を兼ねる構造にすると、空調ケース
(21)内を冷風が流れた場合には強度部材(31)に
露が付着してしまう。これに対し、上記請求項4に記載
の発明では、強度部材(31)のケース兼用部分(31
x、31y)のうち空調ケース(21)内の空気通路に
面する部分に断熱部材(60)を備えるので、空調ケー
ス(21)と強度部材(31)とを断熱することがで
き、強度部材(31)への露の付着を防止することがで
きる。
【0020】なお、この断熱部材(60)に、強度部材
(31)を伝播する振動を減衰する機能や、空調ケース
(21)の空気通路内を伝播する騒音を吸収する機能を
兼ね備えさせるようにして好適である。
【0021】また、請求項5に記載の発明では、一方の
分割部材(31)の内面には電気配線(40、41)が
配置されるようになっており、シート部材(33)は、
電気配線(40、41)に被さって、一方の分割部材
(31)の内面上に電気配線(40、41)を固定する
ことを特徴としている。
【0022】これにより、シート部材(33)に、電気
配線(40、41)を一方の分割部材(31)に固定す
る機能を兼ね備えさせることができるので、電気配線
(40、41)を固定する専用の固定部材を必要とする
ことなく、電気配線(40、41)を固定させることが
でき、部品点数の低減を図ることができる。
【0023】さらに、上記請求項5に記載の発明によれ
ば、電気配線(40、41)にシート部材(33)を被
せ、そのシート部材(33)を一方の分割部材(31)
に固定する作業により、電気配線(40、41)を一方
の分割部材(31)に固定することができるので、従来
のように電気配線(40、41)を手で掴んで位置決め
させることなく、電気配線(40、41)を一方の分割
部材(31)に固定することができ、固定の作業性を向
上できる。
【0024】さらにまた、電気配線(40、41)はシ
ート部材(33)で覆われることとなるので、電気配線
(40、41)を保護する効果も得ることができる。よ
って、電気配線(40、41)を保護する専用の保護部
材を必要とする場合に比べて、部品点数の低減を図るこ
とができる。
【0025】なお、本明細書における電気配線(40、
41)とは、電気信号を通信するワイヤーハーネスや、
光信号に変換された電気信号を光通信する光ケーブル
や、無線信号を受信するアンテナケーブルや、電源を供
給する電源線、アース線等を包含するものである。
【0026】また、請求項6に記載の発明では、一方の
分割部材(31)と、電気配線(40、41)と、シー
ト部材(33)と、第1および第2分割部材(31、3
2)のうち他方の分割部材(32)とを順に、一方向に
組み付け可能に構成されていることを特徴としているの
で、第1および第2分割部材(31、32)、電気配線
(40、41)およびシート部材(33)の組み付け性
を向上できる。特に、重力方向の下から上に向かって順
に積み上げて組み付けるように構成すれば、より一層組
み付け性を向上できる。
【0027】なお、請求項3または4に記載の空調ダク
ト構造のように、強度部材(31)に空調ケース(2
1)を固定させる場合においては、この空調ケース(2
1)も共に一方向に組付け可能に構成して好適である。
【0028】また、請求項7に記載の発明では、電気配
線(40、41)はフラットケーブルであることを特徴
としているので、電気配線(40、41)の搭載スペー
スを薄い平面状にでき、省スペース化を図ることができ
る。
【0029】また、請求項8に記載の発明では、シート
部材(33)の表面に、電気配線(40、41)の経路
に沿って延びる溝部(33a)を形成し、この溝部(3
3a)内に電気配線(40、41)を配置したことを特
徴とするので、電気配線(40、41)を、一方の分割
部材(31)上で位置ずれすることなく確実に固定する
ことができる。
【0030】また、請求項9に記載の発明では、シート
部材(33)は、電気配線(40、41)と樹脂で一体
化されていることを特徴とするので、第1および第2分
割部材(31、32)に組み付ける前の時点において、
シート部材(33)および電気配線(40、41)の運
搬性を向上できる。また、電気配線(40、41)を一
方の分割部材(31)の内面に配置する作業と、シート
部材(33)を配置する作業とを1つにでき、配置作業
性を向上できる。特に、電気配線(40、41)が複数
本の場合には、上記運搬性および配置作業性を向上でき
る効果が大きく、請求項9の発明を用いて好適である。
【0031】また、発泡性の樹脂は、断熱機能および騒
音吸収機能に優れた材質であるため、請求項10に記載
の発明のように、シート部材(33)を発泡性の樹脂製
にして好適である。また、請求項5に記載の発明のよう
にシート部材(33)が、電気配線(40、41)を固
定するものである場合においては、発泡性の樹脂製にす
ることにより、電気配線(40、41)を保護する効果
を高めることができる。
【0032】また、請求項11に記載の発明のように、
シート部材(33)を一方の分割部材(31)の内面に
密着固定すれば、シート部材(33)に振動減衰機能を
持たせることを容易にできる。特に、シート部材(3
3)を密着させると高周波の振動を減衰することができ
るので、例えば、一方の分割部材(31)がステアリン
グを支持する強度部材である場合には、ステアリングへ
の高周波の振動伝播を低減でき、乗員のステアリング操
作フィーリングを向上できる。
【0033】また、請求項12に記載の発明のように、
第1および第2分割部材(31、32)により形成され
た空気通路(30a、30b)は、サイドフェイス吹出
口(12)およびサイドデフロスタ吹出口(13)のう
ち少なくとも一方の吹出口に向けて空気を流通させるよ
うにして好適である。なお、サイドフェイス吹出口(1
2)とは、計器盤(10)の車両幅方向両端部に備えら
れて乗員の上半身に向かって空調風を吹き出す周知の吹
出口であり、サイドデフロスタ吹出口(13)とは、計
器盤(10)の車両幅方向両端部に備えられて車両の側
面窓ガラスの内側に向かって空調風を吹き出す周知の吹
出口である。
【0034】また、請求項13に記載の発明では、第1
および第2分割部材(31、32)のうち他方の分割部
材(32)には、一方の分割部材(31)に向かって突
出する突出部(32a)が樹脂により一体成形されてお
り、一方の分割部材(31)には、突出部(32a)が
挿入される挿入穴(31a)が形成されており、挿入穴
(31a)に挿入された突出部(32a)の突出端を熱
かしめすることにより、第1分割部材(31)と第2分
割部材(32)とは接合されていることを特徴としてい
る。
【0035】これにより、ネジ、クリップ等の締結部材
を用いることなく、第1分割部材(31)と第2分割部
材(32)とを接合できるので、部品点数の低減を図る
ことができる。また、上記請求項13に記載の発明で
は、熱かしめにより接合するので、第1分割部材(3
1)と第2分割部材(32)との接合箇所が複数の場合
において、複数箇所を同時に接合することが容易にで
き、短時間で複数箇所の接合を行うことができる。
【0036】また、上記他の目的を達成するため、請求
項14に記載の発明では、車両用計器盤(10)の内側
にて車両幅方向に延びて、車両のボディを車両幅方向に
補強する補強機能および車両のステアリングを支持する
支持機能のうち少なくとも一方の機能を発揮する強度に
形成された強度部材(31)を備える車両において、強
度部材(31)に電気配線(40、41)を固定する電
気配線固定構造であって、強度部材(31)に、強度部
材(31)上に位置する電気配線(40、41)の上か
ら被さるシート部材(33)を備え、シート部材(3
3)を強度部材(31)に固定することにより、電気配
線(40、41)を強度部材(31)上に固定したこと
を特徴としている。
【0037】このように電気配線(40、41)を強度
部材(31)上に固定させることにより、従来のように
電気配線(40、41)を手で掴んで位置決めさせるこ
となく、電気配線(40、41)を強度部材(31)上
に固定することができるので、電気配線(40、41)
の固定作業性を向上できる。
【0038】また、電気配線(40、41)はシート部
材(33)で覆われることとなるので、電気配線(4
0、41)を保護する専用の保護部材を必要とすること
なく、電気配線(40、41)を保護することができ、
部品点数の低減を図ることができる。
【0039】また、請求項15に記載の発明のように、
シート部材(33)を発泡性の樹脂製にすれば、シート
部材(33)による電気配線(40、41)を保護する
効果を高めることができる。
【0040】また、請求項16に記載の発明では、電気
配線(40、41)はフラットケーブルであることを特
徴とするので、電気配線(40、41)の搭載スペース
を薄い平面状にでき、省スペース化を図ることができ
る。
【0041】また、請求項17に記載の発明では、シー
ト部材(33)の表面に、電気配線(40、41)の経
路に沿って延びる溝部(33a)を形成し、この溝部
(33a)内に電気配線(40、41)を配置したこと
を特徴としているので、電気配線(40、41)を、強
度部材(31)上で位置ずれすることなく確実に固定す
ることができる。
【0042】また、請求項18に記載の発明では、シー
ト部材(33)は、電気配線(40、41)と樹脂で一
体化されていることを特徴としているので、シート部材
(33)および電気配線(40、41)の運搬性を向上
できる。また、電気配線(40、41)を強度部材(3
1)の内面に配置する作業と、シート部材(33)を配
置する作業とを1つにでき、配置作業性を向上できる。
特に、電気配線(40、41)が複数本の場合には、上
記運搬性および配置作業性を向上できる効果が大きく、
請求項18の発明を用いて好適である。
【0043】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一
例である。
【0044】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1は第1実施
形態に係る空調ダクト構造を示し、図1の空調ダクト構
造は図2の計器盤部の内側に搭載される。なお、図1〜
図2の矢印は車両搭載状態における車両左右、上下、前
後の方向を示す。
【0045】計器盤10は車室内前部に位置して計器類
やオーディオ機器等を装着している。計器盤10のうち
車両幅(左右)方向の略中央部、および車両幅方向の両
端部には、乗員の上半身に向かって空調空気(空調風)
が吹き出されるセンタフェイス吹出口11、およびサイ
ドフェイス吹出口12がそれぞれ配置され、また、計器
盤10のうち車両幅方向の両端部には、車両の側面窓ガ
ラスの内側に向かって空調空気が吹き出されるサイドデ
フロスタ吹出口13が配置されている。また、計器盤1
0の上面のうち車両前方側部分には、車両の前方窓ガラ
スの内側に向かって空調空気が吹き出されるデフロスタ
吹出口14が配置されている。
【0046】そして、計器盤10の内側には車両用空調
装置の室内ユニット部をなす空調ユニット20が配置さ
れている。空調ユニット20は車両幅方向の略中央部に
位置して車室内に吹き出す空気の温度や湿度を調節する
ものである。そのため、空調ユニット20は、空気通路
を形成する空調ケース21を有し、この空調ケース21
の内部には冷房用熱交換器(蒸発器)、暖房用熱交換器
(温水式ヒータコア)等の機器が内蔵されている。
【0047】そして、空調ケース21の上面の車両後方
側、かつ車両幅方向の略中央部には、センタフェイス吹
出口11と連通するセンタフェイス開口部21aが形成
されている(図4参照)。また、センタフェイス開口部
21aの車両幅方向両側にはそれぞれサイドフェイス吹
出口12と連通するサイドフェイス開口部21bが形成
されている(図4参照)。また、センタフェイス開口部
21aおよびサイドフェイス開口部21bの車両前方側
には、サイドデフロスタ吹出口13およびデフロスタ吹
出口14と連通するデフロスタ開口部21cが形成され
ている(図4参照)。また、空調ケース21の両側面の
車両後方側部分には、乗員の足元に向かって空調空気が
吹き出されるフット吹出口21dが形成されている。
【0048】また、空調ユニット20に対して助手席側
には、送風ユニット22が配置されて内気又は外気を切
替導入し空調ユニット20に向かって送風するようにな
っている。
【0049】また、計器盤10の内側において空調ユニ
ット20の上方には車両幅方向に延びるサイドフェイス
通路30aおよびサイドデフロスタ通路30bと、車両
前後方向に延びるセンタフェイス通路30cとを形成す
る空調ダクト30が配置されている。サイドフェイス通
路30aは、空調ケース21に開口するサイドフェイス
開口部21bからの空調空気をサイドフェイス吹出口1
2に向かって車両幅方向に流通させる空気通路である。
サイドデフロスタ通路30bは、空調ケース21に開口
するデフロスタ開口部21cからの空調空気をサイドデ
フロスタ吹出口13に向かって車両幅方向に流通させる
空気通路である。また、センタフェイス通路30cは、
空調ケース21に開口するセンタフェイス開口部21a
からの空調空気をセンタフェイス吹出口11に向かって
車両前後方向に流通させる空気通路である。
【0050】図3は、図1の符号Aに示す一点鎖線に沿
った部分の断面図であり、空調ダクト30は、車両幅方
向と直交する方向(本実施形態では上下方向)に分割さ
れた第1分割部材31および第2分割部材32を接合し
て、前述のサイドフェイス通路30aおよびサイドデフ
ロスタ通路30bを形成するようになっている。なお、
サイドフェイス通路30aおよびサイドデフロスタ通路
30bは、図示しない連結ダクトによりサイドフェイス
吹出口12およびサイドデフロスタ吹出口13にそれぞ
れ接続されている。
【0051】ここで、第1および第2分割部材31、3
2のうち下側に位置する分割部材は、車両のボディを車
両幅方向に補強する補強機能および車両のステアリング
を支持する支持機能を発揮する強度に形成された金属製
(例えばマグネシウム、アルミニウム、鉄等)の構造体
(いわゆるリーンフォースバー)31である。換言すれ
ば、構造体31が空調ダクト30の一部を兼ねるように
なっている。一方、上側に位置する分割部材は、樹脂製
のカバー32である。
【0052】従って、車両幅方向に直交する断面が開断
面形状である構造体31の開口部をカバー32で閉塞し
て閉断面にすることとなるので、構造体31を薄肉化し
て軽量化させることができる。さらに、本実施形態で
は、カバー32が構造体31の強度を補強できるよう
に、カバー32の材質(例えばガラス入りポリプロピレ
ン)を選定して、構造体31の薄肉化による軽量化を図
るようにしている。
【0053】なお、本実施形態の構造体31の左右両端
にはサイドブラケット310が溶接等の手段により取り
付けられており、このサイドブラケット310を図示し
ない車両ボディにボルト等の手段により締結して構造体
31を車両ボディに固定するようになっている。また、
構造体31の下面にはステアリングシャフトを支持する
支持部材(ステアリングサポート)320が溶接等の手
段により取り付けられている。
【0054】また、サイドフェイス通路30aおよびサ
イドデフロスタ通路30bはそれぞれ断面矩形状に形成
されている。そして、空調ダクト30のうち、サイドフ
ェイス通路30aの下側の3面およびサイドデフロスタ
通路30bの下側の1面は構造体31により形成されて
おり、サイドデフロスタ通路30bの上側の1面および
サイドフェイス通路30aの下側の1面およびサイドデ
フロスタ通路30bの上側の3面はカバー32により形
成されている。すなわち、構造体31のうちサイドフェ
イス通路30aを形成する部分およびカバー32のうち
サイドデフロスタ通路30bを形成する部分は、断面コ
の字状に形成されている。また、構造体31およびカバ
ー32は、断面コの字形状の部分の左右両端を閉塞した
袋形状(図4参照)に形成されている。
【0055】そして、空調ダクト30の内面のうち構造
体31部分の全面に亘って、シート状のシート部材33
が配置されている。このシート部材33は、空気層を持
ち、かつ、柔軟性に富んだ吸音断熱性の材質で成型され
ており、本実施形態では、発泡性の樹脂(例えばポリプ
ロピレン、ウレタン等)により成形されている。これに
より、サイドフェイス通路30aおよびサイドデフロス
タ通路30b内を伝播する騒音を吸収する機能と、サイ
ドフェイス通路30aおよびサイドデフロスタ通路30
b内の空気を断熱する機能とをシート部材33は備え
る。また、シート部材33の厚さは大きいほど上述の各
機能の効果は大きくなるが、これらの機能のうち断熱機
能を十分に確保するために、本実施形態ではシート部材
33の厚さを3mmにしている。
【0056】また、シート部材33のうちサイドデフロ
スタ通路30bに位置する部分には、車両幅方向に沿っ
て延びる溝部33aが形成されており、この溝部33a
には、車両に搭載された各電気機器間にて電気信号の通
信等を行うためのワイヤーハーネス(電気配線)40が
配置されている。このワイヤーハーネス40は、シート
部材33の溝部33aと構造体31との間に挟まれて構
造体31の内面上に固定されるようになっている。な
お、本実施形態のワイヤーハーネス40は、一般にフラ
ットケーブルと称される偏平な形態のものを採用してお
り、ワイヤーハーネス40の搭載スペースを薄い平面状
にして省スペース化を図っている。なお、フラットケー
ブルは周知のように、導体金属からなる断面偏平状の多
数の導体部40aを平行に配列し、この多数の導体部4
0aを柔軟性に富んだ樹脂系材料からなる電気絶縁被覆
層40bにより被覆して一体に保持する構成になってい
る。
【0057】また、シート部材33のうち溝部33aを
形成する部分には、ワイヤーハーネス40とは別に車両
に搭載された各電気機器間にて光により信号を通信する
ための複数本の光ケーブル41が、シート部材33と樹
脂により一体成形されている。具体的には、シート部材
33を樹脂成形するにあたり、予め光ケーブルが所定位
置に配置された金型に、発泡性の樹脂を真空成形するこ
とにより、光ケーブル41をシート部材33と同時成形
するようにしている。なお、光ケーブル41の他に電気
通信線やアンテナケーブル等を同時成形するようにして
もよいことは勿論である。
【0058】図4および図5は図1の分解斜視図であ
り、空調ユニット20、送風ユニット22、構造体31
およびワイヤーハーネス40を示す図4と、シート部材
33およびカバー32を示す図5は、図中の矢印Bの上
下方向に連続して続く分解図である。
【0059】この図4、図5に示すように、本実施形態
の空調ダクト構造は、空調ユニット20および送風ユニ
ット22、構造体31、ワイヤーハーネス40、シート
部材33、カバー32を下から上へ順に、一方向に組付
け可能に構成されている。以下に具体的な組み付け構造
および手順を説明する。
【0060】先ず、空調ユニット20および送風ユニッ
ト22の上面の所定位置に構造体31を載せる。そし
て、空調ケース21のセンタフェイス開口部21a、サ
イドフェイス開口部21bおよびデフロスタ開口部21
cを、構造体31に形成された各開口部31e、31
f、31gに連通させる。
【0061】なお、構造体31のうちサイドフェイス通
路30aを形成する部分には、センタフェイス開口部2
1aと連通する2つの開口部31eを左右に仕切る仕切
壁31hと、この開口部31eおよびサイドフェイス開
口部21bと連通する開口部31fを仕切る仕切壁31
iとが形成されている。この仕切壁31h、31iによ
り、センタフェイス通路30cがサイドフェイス通路3
0aと仕切られて形成される。
【0062】そして、構造体31の車両後方側の部分に
は下方に延びる固定部31bが一体に成形されており、
この固定部31bと空調ケース21とを締結手段により
締結する。本実施形態では、固定部31bに形成された
ネジ穴31cにネジを挿入して、構造体31を空調ケー
ス21に固定する。このように固定部31bを構造体3
1に一体成形することにより、別部品のブラケットを必
要とすることなく、部品点数の削減を図ることができ
る。
【0063】なお、図1、図4中の符号50に示す部材
は金属製のブレス部材であり、ステアリングを支持する
ものである。そして、ブレス部材50は固定部31bに
空調ユニット20と共に締結されている。これにより、
締結部材を低減できる。
【0064】また、構造体31のうちサイドデフロスタ
通路30bを形成する面状の部分には、複数箇所にネジ
穴31cが形成されており、このネジ穴31cに挿入さ
れたネジが、空調ケース21の上面に一体に形成された
取付部23に取り付けられて、空調ユニット20と構造
体31とを締結するようになっている。
【0065】次に、予め電気分配箱(ジャンクションボ
ックス)410と接続されたワイヤーハーネス40を構
造体31の上面の所定位置に載せる。なお、電気分配箱
410は、構造体31の車両側方に配置されて、エンジ
ンルーム内の電気回路部と車室内の電気回路部との間、
車室内の計器盤10部の電気回路部と車室内車体側の電
気回路部および車室内後席側の電気回路部との間等の電
気信号の分配、電源供給の分配等を行うものである。ま
た、電気分配箱410は構造体31の側面あるいはサイ
ドブラケット310に締結部材により締結されて保持さ
れるようになっている。また、図4中の符号42は、車
両幅方向に延びる基幹配線から車両前後方向に分岐する
電気配線であり、車両に搭載された各種電気機器(例え
ば、計器ECU、エアコンECU、ステアリングECU
等)と接続されて、多重通信を行っている。
【0066】次に、ワイヤーハーネス40にシート部材
33を被せ、シート部材33の溝部33aにワイヤーハ
ーネス40が位置するように、シート部材33を構造体
31の上面の所定位置に載せる。なお、構造体31の各
開口部31e、31f、31gを、シート部材33に形
成された各開口部33b、33c、33dとそれぞれ連
通させる。
【0067】次に、カバー32をシート部材33の上面
の所定位置に載せる。このとき、図3に示すように、シ
ート部材33のうち車両前方側の端部と、サイドフェイ
ス通路30aおよびサイドデフロスタ通路30bとの間
に位置する部分とを、構造体31とカバー32とで挟む
込むようにする。
【0068】そして、図3に示すように、カバー32の
周囲と構造体31の周囲とを熱かしめにより締結する。
図6は熱かしめの構造を説明する図3の部分拡大断面図
であり、図6(a)に示すように、カバー32の周縁部
には、構造体31の周縁部に向かって突出する複数の突
出部32aが樹脂により一体成形されており、一方、構
造体31の周縁部には、突出部32aが挿入される挿入
穴31aが形成されている。そして、図6(b)に示す
ように、挿入穴31aに挿入された突出部32aの突出
端を熱かしめすることにより、カバー32と構造体31
とを接合している。
【0069】なお、突出部32aおよび挿入穴31aの
配置間隔(ピッチ)を短くするほど、カバー32と構造
体31との接合を強固にでき、構造体31の補強機能お
よび支持機能を発揮する強度をカバー32により補強で
きる度合が大きくなる。すなわち、熱かしめのピッチを
短くするほど構造体31を薄肉化して軽量化を図ること
ができる。このことを鑑みて、熱かしめのピッチを50
mm以下にして好適である。
【0070】そして、以上のように、空調ユニット20
および送風ユニット22、構造体31、ワイヤーハーネ
ス40、シート部材33、カバー32は、一体に組み付
けられてモジュール化されている。そして、構造体31
の車両前方側の部分に一体成形された固定部31cを、
車室内とエンジンルームとの仕切り壁(ファイヤウォー
ル)にネジ等の締結手段により固定することにより、上
述のように組み付けられた組付モジュール体を計器盤1
0内側にて保持させるようになっている。
【0071】なお、本発明の空調ダクト構造を計器盤1
0と一体に組み付けてモジュール化した構造にしてもよ
い。
【0072】次に、本第1実施形態による主要な作用効
果を説明すると、上述のように、シート部材33を、構
造体31とカバー32とで挟む込んで固定するので、従
来のパッキンをダクト内面に貼り付ける場合に比べて、
シート部材33の空調ダクト30内面への固定を容易に
できる。
【0073】また、構造体31が空調ダクト30の一部
を兼ねるので、構造体31および空調ダクト30が別体
である場合に比べて省スペース化および軽量化を図るこ
とができる。
【0074】また、シート部材33には光ケーブル41
が一体成形されているので、図4に示す組み立て前の状
態において、シート部材33および光ケーブル41の運
搬性を向上できる。また、光ケーブル41を構造体31
上に載せる作業と、シート部材33を構造体31上に載
せる作業とを1つにでき、組み付けの作業性を向上でき
る。特に、光ケーブル41が複数本の場合には、上記運
搬性および組付作業性を向上できる効果が大きく、好適
である。
【0075】また、構造体31とカバー32とで挟む込
んで固定されたシート部材33をワイヤーハーネス40
に被せることによりワイヤーハーネス40を構造体31
に固定するので、シート部材33に、ワイヤーハーネス
40を構造体31に固定する機能を兼ね備えさせること
ができるので、ワイヤーハーネス40を固定する専用の
固定部材を必要とすることなく、ワイヤーハーネス40
を固定させることができ、部品点数の低減を図ることが
できる。
【0076】また、上記ワイヤーハーネス40の固定構
造により、空調ダクト30を解体する際における、ワイ
ヤーハーネス40の分離性を向上できるので、リサイク
ル性を向上できる。
【0077】さらにまた、上記ワイヤーハーネス40の
固定構造により、ワイヤーハーネス40および光ケーブ
ル41はシート部材33で覆われることとなるので、ワ
イヤーハーネス40および光ケーブル41を保護する効
果も得ることができ、保護する専用の保護部材を必要と
する場合に比べて、部品点数の低減を図ることができ
る。
【0078】また、上記ワイヤーハーネス40の固定構
造により、従来のようにワイヤーハーネス40を手で掴
んで位置決めさせることなく、ワイヤーハーネス40を
構造体31に固定することができ、固定の作業性を向上
できる。
【0079】空調ユニット20および送風ユニット2
2、構造体31、ワイヤーハーネス40、シート部材3
3、カバー32を下から上へ順に、一方向に組付け可能
に構成されているので、これらの組み付け性を向上でき
る。なお、本実施形態では空調ユニット20および送風
ユニット22をも下から上へ順に一方向に組付け可能に
構成しているが、本発明は、両ユニット20、22を除
いて、構造体31、ワイヤーハーネス40、シート部材
33、カバー32を下から上へ順に一方向に組付け可能
に構成するようにしてもよい。
【0080】また、シート部材33の溝部33aにワイ
ヤーハーネス40を位置するようにしているので、ワイ
ヤーハーネス40を、構造体31上で位置ずれすること
なく確実に固定することができる。
【0081】また、構造体31とカバー32とを熱かし
めにより接合しているので、ネジ、クリップ等の締結部
材を用いることなく、構造体31とカバー32とを接合
できるので、部品点数の低減を図ることができる。ま
た、熱かしめにより接合することにより複数箇所を同時
に接合することが容易にできるので、短時間で複数箇所
の接合を行うことができる。
【0082】(第2実施形態)図6は本実施形態の空調
ユニット20の空調ケース21および送風ユニット22
の送風ケース22aを示す斜視図であり、各ケース2
1、22aの上面には開口部21e、22bが形成され
ている。図7は、空調ユニット20および送風ユニット
22に構造体31、ワイヤーハーネス40、シート部材
33、カバー32が取り付けられた状態における、空調
ユニット20部分の断面図である。なお、空調ケース2
1内の空気通路21fには、周知の冷房用熱交換器(エ
バポレータ)24および暖房用熱交換器(ヒータコア)
25が備えられている。
【0083】そして、構造体31は、各ケース21、2
2aの一部を構成するケース兼用部分31x、31yを
有し、ケース兼用部分31x、31yのうち各ケース2
1、22a内の空気通路21fに面する部分には、断熱
部材60が備えられている。本実施形態では、断熱部材
60を発泡性の樹脂(例えばポリプロピレン、ウレタン
等)で形成している。
【0084】そして、第1実施例における空調ケース2
1のセンタフェイス開口部21a、サイドフェイス開口
部21b、デフロスタ開口部21cと同様の機能を果た
すように、本実施形態の構造体31、断熱部材60、シ
ート部材33およびカバー32には、空調ケース21の
開口部21eと連通する開口部31g、31f、33
c、33d、32c、32dが形成されている。
【0085】また、同様にして、第1実施例における送
風ユニット22の内気導入口および外気導入口と同様の
機能を果たすように、本実施形態の構造体31、断熱部
材60、シート部材33およびカバー32には、送風ケ
ース22aの開口部22bと連通する図示しない開口部
が形成されている。なお、これらの内気および外気導入
口を開閉する図示しない切り替えドアは送風ケース22
a内に備えられている。
【0086】以上により、構造体31が各ケース21の
一部を兼ねることができるので、空調ケース21および
送風ケース22aの上面部分を廃止させることができ、
各ケース21、22aの軽量化およびコストダウンを図
ることができる。
【0087】また、断熱部材60により、空調ケース2
1および送風ケース22aと構造体31とを断熱するこ
とができ、空気通路21f内に冷風が流れた場合であっ
ても構造体31への露の付着を防止することができる。
なお、本実施形態の断熱部材60は発泡性の樹脂製であ
るため、構造体31を伝播する振動を減衰する機能や、
各ケース21、22aの空気通路21f内を伝播する騒
音を吸収する機能をも兼ね備えるものである。
【0088】(他の実施形態)上記第1および第2実施
形態では、シート部材33を挟み込むことのみにより構
造体31に固定しているが、このように挟み込むととも
に、シート部材33を構造体31の内面に接着剤により
密着固定するようにしてもよい。これにより、シート部
材33の振動減衰機能を向上容易に向上できる。特に、
密着固定により高周波の振動を減衰することができるの
で、例えば、構造体31からステアリングへの高周波の
振動伝播を低減でき、乗員のステアリング操作フィーリ
ングを向上できる。
【0089】また、上記第1および第2実施形態では、
構造体31を金属製としているが、本発明は金属製に限
られることなく、例えばガラス入りのポリプロピレン等
による樹脂製であってもよい。
【0090】また、上記第1および第2実施形態では、
カバー32が構造体31の強度を補強できるように、カ
バー32の材質を選定しているが、本発明はこのような
材質に限られることなく、前記補強を有しない材質を選
定してもよい。例えば、発泡性の樹脂(例えばポリプロ
ピレン、ウレタン)を選定すれば、より一層断熱機能、
振動減衰機能、騒音吸収機能を向上できる。
【0091】また、上記第1および第2実施形態では、
光ケーブル41をシート部材33と同時成形するように
しているが、本発明はこれに限られることなく、光ケー
ブル41もワイヤーハーネス40と同様にシート部材3
3を被せて固定するようにしてもよい。なお、シート部
材33の溝部33aは廃止するようにしてもよい。
【0092】また、上記第1および第2実施形態では、
構造体31が空調ダクト30の一部を兼ねるようになっ
ているが、車両幅方向に延びる面で分割された第1分割
部材31および第2分割部材32を接合して形成される
空調ダクト30と、補強機能および支持機能を有する強
度部材とを別体に形成するようにした構造であっても、
シート部材33を第1および第2分割部材31、32の
間に挟み込んで固定するようにすれば本発明を適用でき
る。
【0093】また、空調ダクト30と、補強機能および
支持機能を有する強度部材とを別体に形成するようにし
た構造であっても、を強度部材に、強度部材31上に位
置するワイヤーハーネス40の上から被さるシート部材
33を備え、シート部材33を強度部材31に固定する
ことにより、ワイヤーハーネス40を強度部材31上に
固定するようにすれば本発明を適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る空調ダクト構造を
示す斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る計器盤を示す斜視図であ
る。
【図3】図1の符号Aに示す一点鎖線に沿った部分の断
面図である。
【図4】図1に示す空調ダクト構造の分解斜視図であ
る。
【図5】図1に示す空調ダクト構造の分解斜視図であ
る。
【図6】図3に示す熱かしめ構造を説明する図であり、
(a)は熱かしめ前の状態を示す部分拡大断面図であ
り、(b)は熱かしめ後の状態を示す部分拡大断面図で
ある。
【図7】本発明の第2実施形態に係る空調ケースの構造
を示す斜視図である。
【図8】第2実施形態に係る空調ダクト構造を示す断面
図である。
【符号の説明】
10…計器盤、20…空調ユニット、21…空調ケー
ス、30…空調ダクト、30a…サイドフェイス通路、
30b…サイドデフロスタ通路、31…構造体、31b
…固定部、32…カバー、33…シート部材、40…ワ
イヤーハーネス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D044 BA11 BB01 BC07 BC13 BC28 BD11 BD13 3L011 BL00 BL01 BL02 BP01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用計器盤(10)の内側にて車両幅
    方向に延びる空気通路(30a、30b)を、車両幅方
    向に延びる面で分割された第1分割部材(31)および
    第2分割部材(32)を接合して形成するようになって
    おり、 前記第1および第2分割部材(31、32)のうち少な
    くとも一方の分割部材(31)の内面に位置して、前記
    一方の分割部材(31)を伝播する振動を減衰する機
    能、前記空気通路(30a、30b)内を伝播する騒音
    を吸収する機能、および前記空気通路(30a、30
    b)内の空気を断熱する機能のうち少なくとも1つの機
    能を有するシート部材(33)を備え、 前記シート部材(33)を、前記第1および第2分割部
    材(31、32)の間に挟み込んで固定することを特徴
    とする車両空調ダクト構造。
  2. 【請求項2】 前記一方の分割部材(31)は、車両の
    ボディを車両幅方向に補強する補強機能および車両のス
    テアリングを支持する支持機能のうち少なくとも一方の
    機能を発揮する強度に形成された強度部材であることを
    特徴とする請求項1に記載の車両空調ダクト構造。
  3. 【請求項3】 前記計器盤(10)の内側に配置される
    空調ユニット(20)により熱交換された空調空気を流
    通させる空調ダクト構造であって、 前記強度部材(31)には、前記空調ユニット(20)
    の空調ケース(21)を固定する固定部(31b)が一
    体成形されていることを特徴とする請求項2に記載の車
    両空調ダクト構造。
  4. 【請求項4】 前記強度部材(31)は、前記空調ケー
    ス(21)の一部を構成するケース兼用部分(31x、
    31y)を有し、 前記ケース兼用部分(31x、31y)のうち前記空調
    ケース(21)内の空気通路に面する部分には、断熱部
    材(60)が備えられていることを特徴とする請求項3
    に記載の車両空調ダクト構造。
  5. 【請求項5】 前記一方の分割部材(31)の内面には
    電気配線(40、41)が配置されるようになってお
    り、 前記シート部材(33)は、前記電気配線(40、4
    1)に被さって、前記一方の分割部材(31)の内面上
    に前記電気配線(40、41)を固定することを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両空調
    ダクト構造。
  6. 【請求項6】 前記一方の分割部材(31)と、前記電
    気配線(40、41)と、前記シート部材(33)と、
    前記第1および第2分割部材(31、32)のうち他方
    の分割部材(32)とを順に、一方向に組み付け可能に
    構成されていることを特徴とする請求項5に記載の車両
    空調ダクト構造。
  7. 【請求項7】 前記電気配線(40、41)はフラット
    ケーブルであることを特徴とする請求項5または6に記
    載の車両空調ダクト構造。
  8. 【請求項8】 前記シート部材(33)の表面に、前記
    電気配線(40、41)の経路に沿って延びる溝部(3
    3a)を形成し、 この溝部(33a)内に前記電気配線(40、41)を
    配置したことを特徴とする請求項5ないし7のいずれか
    1つに記載の車両空調ダクト構造。
  9. 【請求項9】 前記シート部材(33)は、前記電気配
    線(40、41)と樹脂で一体化されていることを特徴
    とする請求項5ないし8のいずれか1つに記載の車両空
    調ダクト構造。
  10. 【請求項10】 前記シート部材(33)は発泡性の樹
    脂製であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれ
    か1つに記載の車両空調ダクト構造。
  11. 【請求項11】 前記シート部材(33)は前記一方の
    分割部材(31)の内面に密着固定されていることを特
    徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の車
    両空調ダクト構造。
  12. 【請求項12】 前記第1および第2分割部材(31、
    32)により形成された前記空気通路(30a、30
    b)は、前記計器盤(10)に備えられたサイドフェイ
    ス吹出口(12)およびサイドデフロスタ吹出口(1
    3)のうち少なくとも一方の吹出口に向けて空気を流通
    させるようになっていることを特徴とする請求項1ない
    し11のいずれか1つに記載の車両空調ダクト構造。
  13. 【請求項13】 前記第1および第2分割部材(31、
    32)のうち他方の分割部材(32)には、前記一方の
    分割部材(31)に向かって突出する突出部(32a)
    が樹脂により一体成形されており、 前記一方の分割部材(31)には、前記突出部(32
    a)が挿入される挿入穴(31a)が形成されており、 前記挿入穴(31a)に挿入された前記突出部(32
    a)の突出端を熱かしめすることにより、前記第1分割
    部材(31)と前記第2分割部材(32)とは接合され
    ていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか
    1つに記載の車両空調ダクト構造。
  14. 【請求項14】 車両用計器盤(10)の内側にて車両
    幅方向に延びて、車両のボディを車両幅方向に補強する
    補強機能および車両のステアリングを支持する支持機能
    のうち少なくとも一方の機能を発揮する強度に形成され
    た強度部材(31)を備える車両において、前記強度部
    材(31)に電気配線(40、41)を固定する電気配
    線固定構造であって、 前記強度部材(31)に、前記強度部材(31)上に位
    置する前記電気配線(40、41)の上から被さるシー
    ト部材(33)を備え、 前記シート部材(33)を前記強度部材(31)に固定
    することにより、前記電気配線(40、41)を前記強
    度部材(31)上に固定したことを特徴とする車両電気
    配線固定構造。
  15. 【請求項15】 前記シート部材(33)は発泡性の樹
    脂製であることを特徴とする請求項14に記載の車両電
    気配線固定構造。
  16. 【請求項16】 前記電気配線(40、41)はフラッ
    トケーブルであることを特徴とする請求項14または1
    5に記載の車両電気配線固定構造。
  17. 【請求項17】 前記シート部材(33)の表面に、前
    記電気配線(40、41)の経路に沿って延びる溝部
    (33a)を形成し、この溝部(33a)内に前記電気
    配線(40、41)を配置したことを特徴とする請求項
    14ないし16のいずれか1つに記載の車両電気配線固
    定構造。
  18. 【請求項18】 前記シート部材(33)は、前記電気
    配線(40、41)と樹脂で一体化されていることを特
    徴とする請求項1ないし17のいずれか1つに記載の車
    両電気配線固定構造。
JP2001111928A 2001-04-10 2001-04-10 車両空調ダクト構造および車両電気配線固定構造 Withdrawn JP2002307931A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111928A JP2002307931A (ja) 2001-04-10 2001-04-10 車両空調ダクト構造および車両電気配線固定構造
DE10215347A DE10215347A1 (de) 2001-04-10 2002-04-08 Fahrzeugklimatisierungs-Kanalstruktur, Verfahren zu deren Herstellung und Elektroverkabelungs-Struktur
US10/118,743 US6705672B2 (en) 2001-04-10 2002-04-09 Vehicular air-conditioning duct structure and forming method, and vehicular electric-wiring fixing structure
FR0204476A FR2823152B1 (fr) 2001-04-10 2002-04-10 Structure de gaine de conditionnement d'air vehiculaire, procede de formation et structure de filerie electrique

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001111928A JP2002307931A (ja) 2001-04-10 2001-04-10 車両空調ダクト構造および車両電気配線固定構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002307931A true JP2002307931A (ja) 2002-10-23

Family

ID=18963430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001111928A Withdrawn JP2002307931A (ja) 2001-04-10 2001-04-10 車両空調ダクト構造および車両電気配線固定構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002307931A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2890030A1 (fr) * 2005-08-31 2007-03-02 Faurecia Interieur Ind Snc Traverse aeraulique et vehicule automobile correspondant
US7518322B2 (en) 2003-12-04 2009-04-14 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Operation circuit for a work vehicle

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7518322B2 (en) 2003-12-04 2009-04-14 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Operation circuit for a work vehicle
FR2890030A1 (fr) * 2005-08-31 2007-03-02 Faurecia Interieur Ind Snc Traverse aeraulique et vehicule automobile correspondant
WO2007026065A1 (fr) * 2005-08-31 2007-03-08 Faurecia Interieur Industrie Traverse aeraulique et vehicule automobile correspondant

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6705672B2 (en) Vehicular air-conditioning duct structure and forming method, and vehicular electric-wiring fixing structure
JP4151181B2 (ja) 車両用計器盤内電気配線構造
US6877787B2 (en) Strength member for vehicle use
US6802559B2 (en) Instrument panel assembly for vehicle
JP2001213139A (ja) 車両用空気案内ダクト
JP4250858B2 (ja) 車両用コクピットモジュール構造
JP2001328460A (ja) 車両用コクピットモジュール組付体およびその組付方法
JP4024900B2 (ja) 自動車用インストルメントパネル
US6354623B1 (en) Automotive trim panel
US7000969B2 (en) Instrument panel with integrated HVAC and electronic systems
JP2002307931A (ja) 車両空調ダクト構造および車両電気配線固定構造
JP2004090682A (ja) 車載空調ケースのドレンホース保護構造
JP4192376B2 (ja) 車両用コクピットモジュール組付体
JP4178701B2 (ja) 車両用コクピットモジュール組付体
JP3877191B2 (ja) 車両用空調ユニットを含むユニットアセンブリ
JP2004161136A (ja) 車両用空調ダクト構造、車両用梁部材構造
JP2001171333A (ja) 車両用空調装置
JP2003136942A (ja) 空調装置の車両搭載構造および車両搭載方法
JP4218332B2 (ja) 車両空調ダクト構造
JP2000135922A (ja) 車両用エアコンユニット
JP2001238333A (ja) 車両用計器盤内電気配線構造
JP2001213195A (ja) インストルメントパネル
US20060009148A1 (en) Module of conveying and distributing air originating from a thermal unit of a heating, ventilation and/or air conditioning system for the cockpit of a vehicle
JP7635611B2 (ja) 配線モジュール及び配線モジュール付きパネル
JP4135490B2 (ja) 車両空調ダクト構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070604

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20081211