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JP2002305489A - 符号多重信号送信装置 - Google Patents

符号多重信号送信装置

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Publication number
JP2002305489A
JP2002305489A JP2001106952A JP2001106952A JP2002305489A JP 2002305489 A JP2002305489 A JP 2002305489A JP 2001106952 A JP2001106952 A JP 2001106952A JP 2001106952 A JP2001106952 A JP 2001106952A JP 2002305489 A JP2002305489 A JP 2002305489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
carrier
amplitude
code
multiplexed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001106952A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Oishi
泰之 大石
Norio Kubo
徳郎 久保
Kazuo Hase
和男 長谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP2001106952A priority Critical patent/JP2002305489A/ja
Publication of JP2002305489A publication Critical patent/JP2002305489A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャリア多重信号のピークを抑圧して電力増
幅器の効率を改善すると共に、個々の符号多重信号の信
号劣化を防止する。 【解決手段】 主信号系と並列にキャリア多重信号のピ
ークを検出する検出部(54)を設け、振幅制御部(56)はキ
ャリア多重信号の振幅を監視し、該信号振幅が設定値を
越えたとき、主信号系のキャリア多重前の符号多重信号
の振幅を抑圧してキャリア多重信号のピークを抑圧す
る。振幅制御部は、(1) 符号多重信号のうち振幅が最
大、あるいは振幅が大きな複数個の信号を選択し、(2)
キャリア多重信号の振幅が設定値を越えたとき、(1)で
選択してある符号多重信号に抑圧係数を乗算してキャリ
ア多重信号のピークを抑圧する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は符号多重信号送信装
置に係わり、特に、複数の符号多重信号をキャリア多重
して送信する符号多重信号送信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】次世代のデジタル移動通信方式として、
符号分割多元接続(CDMA:CodeDivision Multiple A
ccess)方式を用いた無線アクセス方式が検討されてい
る。CDMA方式はスペクトラム拡散通信方式を用いた
多元接続方法であり、複数のチャネル(ユーザ)の伝送
情報を符号によって多重し、無線回線などの伝送路を通
じて伝送する。
【0003】図15はnチャネルの送信データを符号多
重して伝送するCDMA送信機の従来の構成図である。
図中、111〜11nはそれぞれ第1〜第nチャネルの直
列データD1〜Dnを1ビットづつ交互に振り分けてI成
分(In-Phase compornent)データDij(j=1,2,・・・n)とQ
成分(Quadrature compornent)データDqj(j=1,2,・・・n)
の2系列に変換する直列/並列変換部(S/P変換部)、
121〜12nは各2系列のデータDij,Dqjに拡散符号
系列Cij,Cqjを乗算する拡散回路、13iは各拡散回
路121〜12nから出力されるI成分の拡散変調信号を
合成してI成分の符号多重信号VIを出力する合成部、
13qは各拡散回路121〜12nから出力されるQ成分
の拡散変調信号VQを合成してQ成分の符号多重信号を
出力する合成部であり、以上により符号多重信号生成部
10を構成している。
【0004】フィルタ14において、14i,14qは
符号多重信号のI,Q成分の帯域を制限するチップ整形
フィルタであり、DAコンバータ15において、15
i,15qは各フィルタ14i,14qの出力をDA変
換するDAコンバータである。16はI,Q成分の符号
多重信号VI,VQに直交変調を施して出力する直交変調
器、17は直交変調器出力を増幅して図示しないアンテ
ナに入力する電力増幅器である。直交変調器16はDA
コンバータ15iの出力信号にキャリア信号cosωtを乗
算し、DAコンバータ15qの出力信号に−sinωtを乗
算し、各乗算結果を合成して出力する。
【0005】CDMA方式において、符号多重信号の振
幅(図15の合成部13i,13qの出力)は、多重す
る符号数(チャネル数あるいはユーザ数)の電圧和とな
るため、その最大電力Pmaxは多重数の二乗に比例す
る。すなわち、各拡散回路の出力は+1,−1のいずれ
かであり、nチャネルのすべての拡散回路から+1が出
力されている時の符号多重信号の最大振幅はnとなり、
最大電力はn2に比例する。一方、平均電力Pmeanは多
重数nに比例する。以上より、多重数nが多い場合にお
ける符号多重信号のピークファクタ(=Pmax/Pmean)
は大きくなる。
【0006】一般に、無線通信において、通信に使用す
る周波数帯域は制限される。このため、電力増幅器17
(図15)の非線形歪みによる周波数スペクトラムの拡
大(不要輻射電力の増大)を低く抑える必要がある。す
なわち、周波数スペクトラムの拡大は隣接妨害等の原因
になるため、その拡大を低く抑える必要がある。かかる
要求から符号多重信号を電力増幅器で増幅する場合、線
形領域で動作させる必要があり、大きな出力バックオフ
を取らなければならない。しかし、出力バックオフを大
きくすると電力増幅器の電力効率を著しく劣化させる問
題が生じる。一方、十分な出力バックオフをとらなけれ
ば、電力増幅器の非線形歪みによってスペクトラムの拡
大を生じ、システムの周波数利用効率を低下させる問題
が生じる。
【0007】図16は電力増幅器のAM−AM特性(入
力パワー/ゲイン特性)、図17は電力増幅器のAM−
PM特性(入力パワー/位相特性)の例である。電力増
幅器は、入力パワーが小さいうちはゲイン特性、位相特
性がフラットでありその入出力特性は線形であり、位相
回転もしない。しかし、入力パワーがあるレベル以上に
なるとゲインが小さくなりはじめると共に位相遅れが発
生し、各特性は非線形になる。ゲインが1dB下がった出
力パワーレベルを1dBコンプレッションレベルといい、
該レベルと平均出力電力との差が出力バックオフOBOで
ある。かかる非線形増幅器では、入力信号の平均電力レ
ベルが線形部分に存在していても、出力バックオフOBO
とピークファクタの兼ね合いにより、最大電力レベルあ
るいはそれに近いレベルの信号は1dBコンプレッション
レベルを越えてしまい、歪が発生し、周波数スペクトラ
ムが拡大する。前述のようにCDMA送信機ではピーク
ファクタが非常に大きいため、この問題は深刻である。
【0008】そこで、最大電力レベルの入力信号到来時
に1dBコンプレッションレベルを越えないように入力信
号の平均電力レベルを下げて出力バックオフOBOを大き
くすると、歪が生じず、周波数スペクトラムの拡大もな
い。しかし、平均電力レベルを下げるということは電力
増幅器の電力効率を低下させる。以上より、従来は、入
力信号の平均電力レベルを下げて(出力バックオフOBO
が大きい)電力増幅器における歪や周波数スペクトラム
の拡大を防止すると、電力増幅器の電力効率が低下し、
逆に、入力信号の電力平均レベルを上げて(出力バック
オフOBOが小さい)電力増幅器の効率を上げると電力増
幅器における歪が発生し、周波数スペクトラムが拡大す
る問題があった。また、図15に示すように符号多重信
号をディジタル信号処理によって生成する構成ではDA
コンバータ15i,15qが必要である。かかるDAコ
ンバータの量子化ビット数は有限であり、そのフルスケ
ールは符号多重信号の最大値を出力できるように設定さ
れる。しかし、CDMA送信機では符号多重信号のピー
クファクタが非常に大きいため、発生頻度の高い平均電
力周辺の信号に対する有効ビット数が減少し、量子化ノ
イズが大きくなる。この量子化による劣化は、例えばス
ペクトラム特性のノイズフロアなどを劣化させ、隣接妨
害の原因になる。
【0009】以上より、図18に示すように合成信号の
ピーク値を抑圧する信号ピーク抑圧部20を設けた符号
多重信号送信装置が提案されている(特開平10-178414
号)。尚、図18において、図15と同一部分には同一
符号を付している。信号ピーク抑圧部20は、符号多重
信号のエンベロープを検出し、エンベロープ値と設定レ
ベルを比較し、エンベロープ値が設定レベル以上の場合
には、該エンベロープ値を設定レベルにする減衰度を求
め、該減衰度を符号多重信号VI,VQに乗算することに
より、ピーク値を抑圧する。以上のように、符号多重信
号のピーク値を抑圧することによりピークファクタを小
さくでき、この結果、出力バックオフOBOが小さくても
出力信号の最大電力レベルが1dBコンプレッションレベ
ルを越えないようにできる。すなわち、電力増幅器の効
率を改善でき、しかも、歪の発生、周波数スペクトラム
の拡大を防止できる。また、フィルタ14の最大出力振
幅をDAコンバータ15のフルスケールとする。このよ
うにしても、ピークファクタが小さいため、発生頻度の
高い平均電力周辺の信号に対する有効ビット数を多くで
き出力スペクトラムのノイズフロアを低減でき、また、
DAコンバータの所要ビット数を削減できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】複数のチャネルを扱う
基地局装置は、前述のように符号多重された信号を生成
するが、多重するチャネル数の増大により、更に、複数
の符号多重信号をキャリア多重して送信する機能が要求
される。図19はかかる複数の符号多重信号をキャリア
多重して送信する符号多重信号送信装置の構成図であ
り、符号多重信号をnキャリア分多重し、電力増幅して
送信する構成を有している。11〜1nはそれぞれ1キャ
リア分の符号多重信号送信部であり、図18と略同一の
構成を有しており、同一部分には同一符号を付してい
る。尚、符号多重信号送信部11〜1nにおいて、DAコ
ンバータの図示を省略し、代わって各直交変調信号を高
周波信号に周波数変換する送信回路(TX)22が付加
されている。各符号多重信号送信部11〜1nの直交変調
部16はΔf間隔の周波数f1〜fnのキャリア信号によ
り直交変調する。合成部18は各符号多重信号送信部1
1〜1nから出力する送信信号をキャリア多重して電力増
幅器17に入力し、電力増幅器はキャリア多重された送
信信号を増幅してアンテナより放射する。
【0011】図19の符号多重信号送信装置は、それぞ
れの符号多重信号送信部11〜1nにおいて各符号多重信
号のピークを抑圧できるが、キャリア多重で生じるピー
クの抑圧を行っていない。このため、最終的に電力増幅
器17で増幅するキャリア多重信号のピークファクタが
大きくなり、電力増幅器の効率を低下する問題がある。
そこで、キャリア多重信号に対して直接ピーク抑圧を行
うことが考えられるが、抑圧による信号のひずみがスペ
クトル特性を劣化させる。又、キャリア多重信号の振幅
を検出してからピーク抑圧を行う方式では、既にピーク
抑圧前の信号が電力増幅器に入力しており、すなわち、
ピーク抑圧前の信号が電力増幅器に入力してからピーク
抑圧するためピーク抑圧制御が遅くなる。
【0012】以上から本発明の目的は、キャリア多重信
号のスペクトル特性を劣化させることなく、キャリア多
重信号のピークを抑圧でき、しかも、ピーク抑圧前の信
号が電力増幅器に入力しないようにすることである。本
発明の別の目的は、個々の符号多重信号の振幅を制御し
てキャリア多重信号のピークを抑圧するが、かかる場合
であっても、小振幅の符号多重信号の信号劣化(変調精
度の劣化)を防止することである。本発明の別の目的
は、ピーク抑圧信号の帯域制限フィルタを主信号系の帯
域制御フィルタと独立に制御することにより、大きなピ
ーク抑圧を可能にすることである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、符号多重信号
をキャリア多重し、該キャリア多重信号を増幅して送信
する符号多重信号送信装置であり、(1) 複数の符号多重
信号をキャリア多重して第1のキャリア多重信号を生成
し、該第1のキャリア多重信号を増幅して送信する第1
のキャリア多重回路、(2) 前記複数の符号多重信号をキ
ャリア多重する第2のキャリア多重回路、(3) 前記第2
のキャリア多重回路から出力する第2のキャリア多重信
号の振幅を監視し、該信号振幅が設定値を越えたとき、
第1のキャリア多重回路におけるキャリア多重前の前記
符号多重信号の振幅を抑圧する振幅制御部を備えてい
る。本発明の第1の振幅制御部は、キャリア多重信号の
ピーク値に大きな影響を与える符号多重信号、たとえば
振幅の大きな符号多重信号を選択し、第2のキャリア多
重信号の振幅が設定値を越えたとき、該選択された符号
多重信号に抑圧係数を乗算して第1のキャリア多重信号
のピークを抑圧する。
【0014】本発明の第2の振幅制御部は、第2のキャ
リア多重信号の振幅が設定値を越えたとき、各符号多重
信号の振幅を抑圧する抑圧係数を決定し、各符号多重信
号の振幅に応じて抑圧係数の重み付けを行い、第2のキ
ャリア多重信号の振幅が設定値を越えたとき、各符号多
重信号に重み付けされた抑圧係数を乗算して第1のキャ
リア多重信号のピークを抑圧する。第3の振幅制御部
は、第2のキャリア多重信号の振幅値が設定値を越えた
とき、該キャリア多重信号の振幅値と設定値との差分を
演算し、該差分を各符号多重信号に等分し、あるいは、
符号多重信号の振幅に応じて重み付けして配分して振幅
抑圧信号を生成し、各符号多重信号より振幅抑圧信号を
減算してキャリア多重信号のピークを抑圧する。
【0015】以上のように、本発明によれば、キャリア
多重信号のピーク抑圧において、主信号系のキャリア多
重部とは別のピーク検出用のキャリア多重回路を設け、
これを用いてキャリア多重信号のピークを検出してキャ
リア多重前の信号振幅を制御するようにしたから、キャ
リア多重信号のスペクトル特性を劣化させることなく、
キャリア多重信号のピークを抑圧でき、しかも、本発明
によれば、ピーク検出時間を短縮できるため、短時間の
遅延部を設けるなどしてピーク抑圧前の信号が電力増幅
器に入力しないようにできる。又、本発明によれば、個
々の符号多重信号の振幅を制御してキャリア多重信号の
ピークを抑圧する場合、ピークに影響を与える振幅の大
きな符号多重信号のみ振幅抑圧し、あるいは、ピークに
影響を与える振幅の大きさに基づいて抑圧量を重み付け
するため、キャリア多重信号のピーク抑圧制御により小
振幅の符号多重信号が劣化(変調精度の劣化)すること
はない。
【0016】又、抑圧が必要な時刻の符号多重信号に対
して抑圧係数を乗算してキャリア多重信号のピーク値を
抑圧するように構成することにより、ピーク抑圧を簡単
に行うことができる。又、ピーク抑圧信号を符号多重信
号より減算する構成では、ピーク抑圧信号の帯域制限フ
ィルタを主信号系の帯域制御フィルタと独立に制御し、
かつ、ピーク抑圧信号の帯域制限フィルタを適当な特性
に設定することにより、若干のスペクトルの劣化を許容
することで、より大きなピーク抑圧が可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】(A)第1実施例 図1は複数の符号多重信号をキャリア多重して送信する
本発明の第1実施例である符号多重信号送信装置の構成
図であり、符号多重信号をnキャリア分多重し、電力増
幅して送信する構成を有している。511〜51nはそれ
ぞれ1キャリア分の符号多重信号送信部、52は各符号
多重信号送信部から出力するnキャリア分の高周波信号
を加算して出力する加算部、53はnキャリア分の多重
信号を増幅してアンテナ(図示せず)に入力する電力増
幅器である。符号多重信号送信部511〜51nと加算部
52は主信号系の第1のキャリア多重回路50を構成す
る。54はピーク検出のために各符号多重信号をキャリ
ア多重するピーク検出系のマルチキャリアピーク検出回
路(第2のキャリア多重回路)、55は2のマルチキャ
リアピーク検出回路54から出力するキャリア多重信号
の振幅を監視し、該信号振幅が設定値を越えたとき、抑
圧係数zを出力する抑圧係数演算部、56は抑圧係数z
及び各符号多重信号x1(t)〜xn(t)の振幅値に基づいて
各符号多重信号の振幅を抑圧する振幅制御部である。
【0018】符号多重信号送信部511〜51nは同一の
構成を備えており、符号多重信号生成部61は所定の符
号でそれぞれ拡散された複数の拡散データを合成して符
号多重信号を出力する。ピーク抑圧部62は、符号多重
信号のエンベロープを検出し、エンベロープ値と設定レ
ベルを比較し、エンベロープ値が設定レベル以上の場合
には、該エンベロープ値を設定レベルにする減衰度を求
め、該減衰度を符号多重信号に乗算することにより、ピ
ーク値を抑圧する。遅延部63はキャリア多重信号のピ
ークを減衰する抑圧係数が求まるまでの時間、ピーク抑
圧部62の出力信号を遅延する。
【0019】フィルタ64は振幅制御部56から出力す
る振幅制御された符号多重信号の帯域を制限するチップ
整形フィルタである。符号多重信号のスペクトラム分布
は図2(a)の実線SPCで示すように sinc曲線形状を有
し、I/Tc(Tcはチップ周期)以上の帯域は不要であ
る。そこで、点線Aで示す周波数特性を有するフィルタ
により帯域制限する。Bは理想フィルタの周波数特性で
ある。ところで、無線においては、送信機、受信機それ
ぞれに設けたフィルタの合成特性が図2(a)の点線A
になるようにする必要がある。そこで、チップ整形フィ
ルタ64にはそれぞれ、図2(b)に示すルートロール
オフ特性Cを設定し、送受信器の合成フィルタ特性が図
2(a)あるいは図2(c)に示す特性Aになるように
配分する方法が一般的である。
【0020】周波数シフト部65は符号多重信号にキャ
リア周波数f1〜fnを乗算して周波数シフトする。具体
的には、図15で説明したように周波数シフト部65は
直交変調部(QMOD)で構成する。直交変調部は符号多重信
号生成部61から出力する符号多重信号のI成分にキャ
リア信号cosωitを乗算し、Q成分に−sinωitを乗算
し、各乗算結果を合成して出力する。送信回路66は直
交変調部65の出力を高周波信号に周波数変換して加算
器52に入力する。尚、図では各直交変調器65の出力
信号を個々に高周波信号に周波数変換しているが、各直
交変調部の出力信号を合成し、1つの送信回路(TX)で合
成変調信号を周波数変換して加算部52に入力するよう
に構成することもできる。
【0021】マルチキャリアピーク検出回路54におい
て、周波数シフト部54a1〜54anは符号多重信号x
1(t),x2(t),...xn(t)にキャリア周波数f1〜fn
を乗算して周波数シフトし、合成部54bは周波数シフ
トされた各符号多重信号を周波数多重してキャリア多重
信号を出力する。符号多重信号x1(t),x2(t),...
n(t)がディジタルであれば、周波数シフト部54a1
〜54anは符号多重信号x1(t),x2(t),...x
n(t)にexp(jω1t),exp(jω2t),...exp(jωnt)(ω
n=2πfn)を乗算して周波数シフトを施す。各キャリアの
符号多重信号はチップ時間Tcのサンプル列として与え
られるから、マルチキャリアピーク検出回路54は、こ
れを図3(A)に示すようなインパルス列として周波数
多重の演算を行う。
【0022】抑圧係数演算部55は、キャリア多重信号
が設定値υc以下であれば抑圧係数z=1を出力し、設
定値以上であれば、所定の抑圧係数z(<1)を出力す
る。具体的には、(1),(2)式により抑圧係数を求める。
式中、符号多重信号をxi(t)、振幅抑圧後の符号多重信
号をyi(t)とする。ここで、x,yは複素数(等価ベー
スバンド表現)、gは実数、ωiはキャリアの角周波数
である。 yi(t) ={g(|z(t)|)/|z(t)|}・xi(t) (1) |z(t)|=Σii(t)exp(jωit) (i=1〜N) (2) ここで、g(|z(t)|)は抑圧を制御する関数であり、閾
値レベルυcでエンベロープにリミッタを掛けるような
ハードクリップの場合、(3a)、(3b)式で与えられる。 g(|z(t)|)=|z| |z|≦υcの場合 (3a) g(|z(t)|)=υc |z|>υcの場合 (3b) 尚、抑圧係数zは次式 z=g(|z(t)|)/|z(t)| で与えられる。
【0023】振幅制御部56において、乗算部56a11
〜56a1nは各符号多重信号xi(t)に抑圧係数を乗算す
る。比較部56a2は各符号多重信号の振幅を比較し、
キャリア多重信号のピーク値に与える影響の大きい信
号、たとえば、振幅が最大の符号多重信号、あるいは、
振幅の大きな符号多重信号を複数個決定する。選択部5
6a3は、抑圧係数z=1であれば、各乗算部56a11
〜56a1nに抑圧係数z=1を入力する。この結果、乗
算部出力は入力と同じであり、いずれの符号多重信号を
も抑圧しない。しかし、選択部56a3は抑圧係数z<
1であれば、該抑圧係数zを振幅が最大、あるいは、振
幅が大きな複数の符号多重信号に応じた乗算部に入力
し、他の乗算部には1を入力する。この結果、キャリア
多重信号のピーク値に与える影響が大きい符号多重信号
のみ、信号振幅を抑圧されてマルチキャリアのピークが
抑圧される。この場合、キャリア多重信号のピーク値に
与える影響の小さな符号多重信号を抑圧しないから、該
小振幅信号の信号劣化(変調精度の劣化)を防止するこ
とができる効果がある。
【0024】・第1実施例の変形例 図4は第1実施例の第1変形例であり、図1の第1実施
例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、
マルチキャリアピーク検出部54内部にステップ化部5
4c1〜54cnを設け、各キャリアの符号多重信号を図
3(B)に示すようにオーバサンプルしてステップ関数
に変換し、しかる後、周波数シフト、周波数多重演算を
行う点である。
【0025】図5は第1実施例の第2変形例であり、図
1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。
異なる点は、マルチキャリアピーク検出部54内部にフ
ィルタ54d1〜54dnを設け、各キャリアの符号多重
信号をオーバサンプルしてフィルタにより波形整形し、
しかる後、周波数シフト、周波数多重演算を行う点であ
る。フィルタ54d1〜54dnに送信信号系のフィルタ
64と同じ特性(たとえばルートレイズドコサインな
ど)を用いることにより、正確なキャリア多重信号のピ
ークを検出することができる。しかし、遅延が大きくな
る。一方、フィルタ54d1〜54dnに簡易な特性(イ
ンパルスレスポンスの収束が早い)を用いることにより
ステップ関数より正確なキャリア多重信号のピークを検
出でき、しかも、遅延を小さくできる。
【0026】・振幅制御部の変形例 図6、図7は振幅制御部56の変形例であり、これらの
振幅制御部は、抑圧が必要な時刻の符号多重信号に対し
て抑圧係数を乗算した出力を選択し、抑圧が不要な時刻
の信号に対しては抑圧しない元の信号を選択出力する。
図6の振幅制御部において、乗算部56b11〜56b1n
は各符号多重信号xi(t)に抑圧係数zを乗算する。比較
部56b2は各符号多重信号xi(t)の振幅を比較し、キ
ャリア多重信号のピーク値に与える影響の大きい信号、
たとえば、振幅が最大の符号多重信号、あるいは、振幅
の大きな複数の符号多重信号を抑圧すべき信号であると
決定する。かかる状態において、比較部56b2は、(1)
抑圧タイミングでない時(振幅抑圧不要時)、セレクタ
56b31〜56b3nに対し各符号多重信号xi(t)をその
まま出力するよう指示し、(2) 抑圧タイミング時(振幅
抑圧必要時)、抑圧すべき符号多重信号に応じたセレク
タに対して乗算器出力を選択するよう指示し、それ以外
のセレクタに対して符号多重信号xi(t)をそのまま出力
するよう指示する。この結果、セレクタ56b31〜56
3nは振幅抑圧不要時、各符号多重信号xi(t)を抑圧す
ることなくそのまま出力し、振幅抑圧必要時、振幅が小
さな符号多重信号は抑圧することなくそのまま出力し、
振幅が最大の符号多重信号、あるいは、振幅の大きな複
数の符号多重信号は、抑圧したものを出力する。
【0027】抑圧タイミング信号ALSは、抑圧係数演算
部55(図1)より出力される。すなわち、抑圧係数演
算部55はキャリア多重信号の振幅が設定値υc以下で
あれば抑圧係数z=1を出力すると共に抑圧タイミング
信号ALSを発生せず、設定値以上であれば、所定の抑圧
係数z(<1)を出力すると共に、抑圧タイミング信号
ALSを出力する。
【0028】図7の振幅制御部において、乗算部56c
11〜56c1nは各符号多重信号xi(t)に抑圧係数zある
いは1を乗算する。比較部56c2は各符号多重信号xi
(t)の振幅を比較し、キャリア多重信号のピーク値に与
える影響の大きい信号、たとえば、振幅が最大の符号多
重信号、あるいは、振幅の大きな複数の符号多重信号を
抑圧すべき信号であると決定する。かかる状態におい
て、比較部56c2は、(1) 抑圧タイミングでない時(振
幅抑圧不要時)、セレクタ56c31〜56c3nに対して
1を選択するよう指示し、(2) 抑圧タイミング時(振幅
抑圧必要時)、抑圧すべき符号多重信号に応じたセレク
タに対して抑圧係数zを選択するよう指示し、それ以外
のセレクタに対して1を選択するよう指示する。この結
果、乗算部56c11〜56c1nは振幅抑圧不要時、各符
号多重信号xi(t)を抑圧することなくそのまま出力し、
振幅抑圧必要時、振幅が小さな符号多重信号は抑圧する
ことなくそのまま出力し、振幅が最大の符号多重信号、
あるいは、振幅の大きな複数の符号多重信号は抑圧係数
zを乗算して抑圧したものを出力する。
【0029】(B)第2実施例 図8は複数の符号多重信号をキャリア多重して送信する
本発明の第2実施例の構成図であり、図1の第1実施例
と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、振
幅制御部56の構成である。振幅制御部56は、抑圧係
数演算部55で求めたピーク抑圧係数zを各キャリア信
号の振幅あるいは電力で重み付けし、各キャリアに乗算
する構成を備えている。すなわち、抑圧係数重み付け部
56d1は各符号多重信号xi(t)の振幅を比較し、キャ
リア多重信号のピーク値に対する影響が大きい信号ほ
ど、すなわち、信号振幅が大きい符号多重信号ほど、抑
圧係数zが小さくなるような重みを決定する。たとえ
ば、抑圧係数zに重みwを掛けた値z・wは1以下であ
るから、w≦1/zとなり、z=0.8であれば、w≦1.2
5となる。従って、一例として振幅により重みを3段階
に分け、大振幅信号の重みwを0.8、中振幅信号の重み
wを1.0、小振幅信号の重みを1.20にする。
【0030】重み付け部56d1は、抑圧係数zが1で
あれば、重み付けすることなく1をそのまま乗算部56
21〜56d2nに入力する。この結果、乗算部出力は入
力と同じであり、いずれの符号多重信号をも抑圧しな
い。しかし、z<1であれば重み付け部56d1は抑圧
係数zに重みwiを掛けたものを乗算部56d21〜56
2nに入力する。この結果、キャリア多重信号のピーク
値に与える影響が大きい符号多重信号ほど信号振幅が抑
圧されてキャリア多重信号のピークが抑圧される。この
場合、振幅の小さな符号多重信号をあまり抑圧しないか
ら、該小振幅信号の信号劣化(変調精度の劣化)を防止
することができる。
【0031】・振幅制御回路の変形例 図9、図10は振幅制御部の変形例であり、これらの振
幅制御部は、抑圧が必要な時刻の符号多重信号に対して
抑圧係数を乗算したものを選択し、抑圧が不要な時刻の
信号に対しては抑圧しない元の信号を選択出力する。図
9の振幅制御部において、抑圧係数重み付け部56e1
は各符号多重信号xi(t)の振幅を比較し、キャリア多重
信号のピーク値に対する影響が大きい信号ほど、たとえ
ば、信号振幅が大きい符号多重信号ほど、抑圧係数が小
さくなるような重みを決定する。そして、重み付け部5
6e1は抑圧係数zに重みwiを掛けたものを乗算部56
21〜56e2nに入力し、乗算部56e21〜56e2n
各符号多重信号xi(t)に抑圧係数z・wiを乗算してセ
レクタ56e31〜56e3nに入力する。
【0032】セレクタ56e31〜56e3nは、(1) 抑圧
タイミングでない時(振幅抑圧不要時)、各符号多重信号
i(t)をそのまま出力し、(2) 抑圧タイミング時(振幅
抑圧必要時)、乗算部56e21〜56e2nの乗算結果を
出力する。すなわち、セレクタ56e31〜56e3nは振
幅抑圧不要時、各符号多重信号xi(t)を抑圧することな
くそのまま出力し、振幅抑圧必要時、キャリア多重信号
のピーク値に与える影響が大きい符号多重信号ほど信号
振幅を抑圧して出力する。この結果、振幅の小さな符号
多重信号をあまり抑圧しないから、該小振幅信号の信号
劣化(変調精度の劣化)を防止することができる。抑圧
タイミング信号ALSは、抑圧係数演算部55(図8)よ
り出力される。すなわち、抑圧係数演算部55はキャリ
ア多重信号の振幅が設定値υc以下であれば抑圧係数z
=1を出力すると共に抑圧タイミング信号ALSを発生せ
ず、設定値以上であれば、所定の抑圧係数z(<1)を
出力すると共に、抑圧タイミング信号ALSを出力する。
【0033】図10の振幅制御部において、抑圧係数重
み付け部56f1は各符号多重信号xi(t)の振幅を比較
し、キャリア多重信号のピーク値に対する影響が大きい
信号ほど、たとえば、信号振幅が大きい符号多重信号ほ
ど、抑圧係数が小さくなるような重みを決定し、抑圧係
数zに重みwiを掛けたものを出力する。セレクタ56
21〜56f2nは、(1) 抑圧タイミングでない時(振幅
抑圧不要時)、1を選択して各乗算部56f31〜56f
3nに出力し、(2) 抑圧タイミング時(振幅抑圧必要時)、
重み付け部56f1から出力する重み付け抑圧係数を各
乗算部56f31〜56f3nに出力する。この結果、乗算
部56c11〜56c1nは振幅抑圧不要時、各符号多重信
号xi(t)を抑圧することなくそのまま出力し、振幅抑圧
必要時、各符号多重信号xi(t)に重み付け抑圧係数を乗
算して抑圧した信号を出力する。以上より、振幅抑圧必
要時、キャリア多重信号のピーク値に与える影響が大き
い符号多重信号ほど信号振幅を抑圧し、振幅の小さな符
号多重信号をあまり抑圧しないようにできる。
【0034】(C)第3実施例 図11は複数の符号多重信号をキャリア多重して送信す
る本発明の第3実施例の構成図であり、図1の第1実施
例と同一部分には同一符号を付している。第3実施例で
は、ピーク検出系において振幅制限前と振幅制限後のキ
ャリア多重信号の差分を演算し、該差分をキャリア数分
の1にした共通の振幅抑圧信号を作成し、主信号系の帯
域制限フィルタ前において、該振幅抑圧信号を各符号多
重信号より減算してキャリア多重信号のピークを抑圧す
る。
【0035】マルチキャリアピーク検出回路54におい
て、周波数シフト部54a1〜54anは符号多重信号x
1(t),x2(t),...xn(t)に周波数f1〜fnのキャリ
ア信号を乗算して周波数シフトし、合成部54bは周波
数シフトされた各符号多重信号を周波数多重してキャリ
ア多重信号A・exp(jθ)を出力する。振幅制限部57
は、図12に示すようにキャリア多重信号が設定振幅υ
cとなるように振幅制限してυc・exp(jθ)を出力する。
差分演算部58はキャリア多重信号A・exp(jθ)とυc
・exp(jθ)の差分z(=(A−υc)exp(jθ))を演算
し、除算部59は差分zをキャリア数(=n)分の1し
て、振幅抑圧信号za(=z/n)を発生して振幅制御
部56に入力する。振幅制御部56の減算部56g1
56gnは、各符号多重信号x1(t),x2(t),...xn
(t)からそれぞれ振幅抑圧信号zaを減算してキャリア
多重信号のピークを抑圧する。
【0036】・振幅制御部の変形例 図13は振幅制御部56の変形例であり、図11の差分
信号zを符号多重信号x1(t),x2(t),...xn(t)の
振幅値に基づいて重み付けし、各符号多重信号x1(t),
2(t),...xn(t)より重み付けした振幅抑圧信号z
1〜zanを減算してピークを抑圧する。すなわち、重
み付け部56h1は各符号多重信号xi(t)の振幅を比較
し、キャリア多重信号のピーク値に対する影響が大きい
信号ほど、たとえば、信号振幅が大きい符号多重信号ほ
ど、振幅抑圧信号が大きくなるように重みを決定して出
力する。ただし、重みの総和が1になるようにする。乗
算部56h21〜56h2nは差分信号zに重みを乗算して
重み付け振幅抑圧信号za 1〜zanを発生する。減算部
56h31〜56h3nは、各符号多重信号x1(t)〜x n(t)
からそれぞれ重み付けした振幅抑圧信号za1〜zan
減算してキャリア多重信号のピークを抑圧する。この変
形例の振幅制御部によれば、キャリア多重信号のピーク
値に与える影響が大きい符号多重信号ほど信号振幅を抑
圧し、振幅の小さな符号多重信号をあまり抑圧しないよ
うにできる。この結果、小振幅の符号多重信号の信号劣
化(変調精度の劣化)を防止することができる。
【0037】・第3実施例の変形例 図14は第3実施例の変形例であり、図11の第3実施
例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、
差分信号zを1/nする除算部59の後段に帯域制限
用のフィルタ60を設けた点、主信号系のフィルタ6
4の後段に振幅制御部56を設けている点、主信号系
において遅延部63(図11参照)を省略している点で
ある。尚、遅延部を付加することは当然可能である。以
上の構成により、差分信号zを1/nして得られる振幅
抑圧信号zaをフィルタ60により波形整形する。しか
る後、振幅制御部56において、主信号系のフィルタ6
4で帯域制限された符号多重信号xi(t)よりフィルタ6
0の出力信号を減算してキャリア多重信号のピークを抑
圧する。
【0038】かかる構成にすれば、主信号系のフィルタ
64の特性によりオーバシュートが発生して設定値を越
えても、該フィルタの後で振幅制限しているため確実に
ピークを設定値以下に抑圧することができる。又、振幅
抑圧信号zaをフィルタリングすることにより振幅制御
は単なるスペクトルの重ね合わせになり、フィルタ60
の特性を適当に設計することにより信号劣化を少なくし
ながらピーク抑圧が可能になる。すなわち、変形例によ
れば、ピーク抑圧信号の帯域制限フィルタを主信号系の
帯域制御フィルタと独立に制御し、ピーク抑圧信号の帯
域制限フィルタを適当な特性に設定することにより、若
干のスペクトルの劣化を許容することで、より大きなピ
ーク抑圧ができる。
【0039】・付記 (付記1)符号多重信号をキャリア多重し、該キャリア
多重信号を増幅して送信する符号多重信号送信装置にお
いて、複数の符号多重信号をキャリア多重して第1のキ
ャリア多重信号を生成し、該第1のキャリア多重信号を
増幅して送信する第1のキャリア多重回路、前記複数の
符号多重信号をキャリア多重する第2のキャリア多重回
路、前記第2のキャリア多重回路から出力する第2のキ
ャリア多重信号の振幅を監視し、該信号振幅が設定値を
越えたとき、第1のキャリア多重回路におけるキャリア
多重前の前記符号多重信号の振幅を抑圧する振幅制御
部、を備え、前記振幅制御部は、第2のキャリア多重信
号のピーク値に与える影響の大きい符号多重信号を選択
する選択部、第2のキャリア多重信号の振幅が設定値を
越えたとき、前記選択された符号多重信号に抑圧係数を
乗算して第1のキャリア多重信号のピークを抑圧する信
号抑圧部、を備えたことを特徴とする符号多重信号送信
装置。
【0040】(付記2)符号多重信号をキャリア多重
し、該キャリア多重信号を増幅して送信する符号多重信
号送信装置において、複数の符号多重信号をキャリア多
重して第1のキャリア多重信号を生成し、該第1のキャ
リア多重信号を増幅して送信する第1のキャリア多重回
路、前記複数の符号多重信号をキャリア多重する第2の
キャリア多重回路、前記第2のキャリア多重回路から出
力する第2のキャリア多重信号の振幅を監視し、該信号
振幅が設定値を越えたとき、第1のキャリア多重回路に
おけるキャリア多重前の前記符号多重信号の振幅を抑圧
する振幅制御部、を備え、前記振幅制御部は、第2のキ
ャリア多重信号の振幅が設定値を越えたとき、前記符号
多重信号の振幅を抑圧する抑圧係数を決定する抑圧係数
決定部、各符号多重信号の振幅に応じて抑圧係数の重み
付けを行う重み付け部、前記第2のキャリア多重信号の
振幅が設定値を越えたとき、前記各符号多重信号に前記
重み付けされた抑圧係数を乗算して第1のキャリア多重
信号のピークを抑圧する信号抑圧部、を備えたことを特
徴とする符号多重信号送信装置。 (付記3)抑圧が必要な時刻に符号多重信号に対して抑
圧係数を乗算してキャリア多重信号のピーク値を抑圧す
る、ことを特徴とする付記1又付記2記載の符号多重信
号送信装置。
【0041】(付記4)符号多重信号をキャリア多重
し、該キャリア多重信号を増幅して送信する符号多重信
号送信装置において、複数の符号多重信号をキャリア多
重して第1のキャリア多重信号を生成し、該第1のキャ
リア多重信号を増幅して送信する第1のキャリア多重回
路、前記複数の符号多重信号をキャリア多重する第2の
キャリア多重回路、前記第2のキャリア多重回路から出
力する第2のキャリア多重信号の振幅を監視し、該信号
振幅が設定値を越えたとき、第1のキャリア多重回路に
おけるキャリア多重前の前記符号多重信号の振幅を抑圧
する振幅制御部、を備え、前記振幅制御部は、第2のキ
ャリア多重信号の振幅値が設定値を越えたとき、該キャ
リア多重信号の振幅と設定値との差分を演算する演算
部、該差分を等分し、あるいは、符号多重信号の振幅に
応じて重み付けして配分して振幅抑圧信号を生成する手
段、前記第2のキャリア多重信号の振幅が設定値を越え
たとき、前記各符号多重信号より前記振幅抑圧信号を減
算してキャリア多重信号のピークを抑圧する信号抑圧
部、を備えたことを特徴とする符号多重信号送信装置。
【0042】(付記5)前記振幅制御部は、前記振幅抑
圧信号に波形整形を施すフィルタを備え、前記信号抑圧
部は、第1のキャリア多重回路の帯域制限フィルタより
出力する各符号多重信号より前記波形整形された振幅抑
圧信号を減算する、ことを特徴とする付記4記載の符号
多重信号送信装置。
【0043】
【発明の効果】以上本発明によれば、キャリア多重信号
のピーク抑圧において、主信号系のキャリア多重部とは
別のピーク検出用のキャリア多重回路を設け、これを用
いてキャリア多重信号のピークを検出してキャリア多重
前の信号振幅を制御するようにしたから、キャリア多重
信号のスペクトル特性を劣化させることなく、キャリア
多重信号のピークを抑圧でき、しかも、本発明によれ
ば、ピーク検出時間を短縮できるため、短時間の遅延部
を設けるなどしてピーク抑圧前の信号が電力増幅器に入
力しないようにできる。
【0044】本発明によれば、個々の符号多重信号の振
幅を制御してキャリア多重信号のピークを抑圧する場
合、ピークに影響を与える大振幅の符号多重信号のみ振
幅抑圧し、あるいは、ピークに影響を与える振幅の大き
さに基づいて抑圧量を重み付けするため、キャリア多重
信号のピーク抑圧制御により小振幅の符号多重信号が劣
化(変調精度の劣化)しないようにできる本発明によれ
ば、抑圧が必要な時刻の符号多重信号に対して抑圧係数
を乗算してキャリア多重信号のピーク値を抑圧するよう
にしたから、ピーク抑圧を簡単に行うことができる。本
発明によれば、ピーク抑圧信号を符号多重信号より減算
するように構成し、かつ、ピーク抑圧信号の帯域制限フ
ィルタを主信号系の帯域制御フィルタと独立に制御し、
ピーク抑圧信号の帯域制限フィルタを適当な特性に設定
するようにしたから、若干のスペクトルの劣化を許容す
ることで、より大きなピーク抑圧ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】複数の符号多重信号をキャリア多重して送信す
る第1実施例の符号多重信号送信装置の構成図である。
【図2】チップ整形フィルタの特性説明図である。
【図3】符号多重信号の説明図である。
【図4】第1実施例の第1変形例である。
【図5】第1実施例の第2変形例である。
【図6】振幅制御回路の第1変形例である。
【図7】振幅制御回路の第2変形例である。
【図8】第2実施例の符号多重信号送信装置の構成図で
ある。
【図9】図8の振幅制御回路の第1変形例である。
【図10】図8の振幅制御回路の第2変形例である。
【図11】第3実施例の符号多重信号送信装置の構成図
である。
【図12】振幅制限部の動作説明図である。
【図13】振幅制御回路の変形例である。
【図14】第3実施例の変形例である。
【図15】従来のCDMA送信機の構成図である。
【図16】電力増幅器のAM−AM特性(入力パワー/
ゲイン特性)である。
【図17】電力増幅器のAM−PM特性(入力パワー/
位相特性)である。
【図18】ピーク抑圧部を備えた従来の符号多重信号送
信装置の構成図である。
【図19】従来の複数の符号多重信号をキャリア多重し
て送信する符号多重信号送信装置の構成図である。
【符号の説明】
511〜51n 符号多重信号送信部 52 加算部 53 電力増幅器 54 マルチキャリアピーク検出回路 55 抑圧係数演算部 56 振幅制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷 和男 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 5K022 DD01 DD13 DD19 DD24 EE01 EE22

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号多重信号をキャリア多重し、該キャ
    リア多重信号を増幅して送信する符号多重信号送信装置
    において、 複数の符号多重信号をキャリア多重して第1のキャリア
    多重信号を生成し、該第1のキャリア多重信号を増幅し
    て送信する第1のキャリア多重回路、 前記複数の符号多重信号をキャリア多重する第2のキャ
    リア多重回路、 前記第2のキャリア多重回路から出力する第2のキャリ
    ア多重信号の振幅を監視し、該信号振幅が設定値を越え
    たとき、第1のキャリア多重回路におけるキャリア多重
    前の前記符号多重信号の振幅を抑圧する振幅制御部、 を備え、前記振幅制御部は、 第2のキャリア多重信号のピーク値に与える影響の大き
    い符号多重信号を選択する選択部、 第2のキャリア多重信号の振幅が設定値を越えたとき、
    前記選択された符号多重信号に抑圧係数を乗算して第1
    のキャリア多重信号のピークを抑圧する信号抑圧部、 を備えたことを特徴とする符号多重信号送信装置。
  2. 【請求項2】 符号多重信号をキャリア多重し、該キャ
    リア多重信号を増幅して送信する符号多重信号送信装置
    において、 複数の符号多重信号をキャリア多重して第1のキャリア
    多重信号を生成し、該第1のキャリア多重信号を増幅し
    て送信する第1のキャリア多重回路、 前記複数の符号多重信号をキャリア多重する第2のキャ
    リア多重回路、 前記第2のキャリア多重回路から出力する第2のキャリ
    ア多重信号の振幅を監視し、該信号振幅が設定値を越え
    たとき、第1のキャリア多重回路におけるキャリア多重
    前の前記符号多重信号の振幅を抑圧する振幅制御部、 を備え、前記振幅制御部は、 第2のキャリア多重信号の振幅が設定値を越えたとき、
    前記符号多重信号の振幅を抑圧する抑圧係数を決定する
    抑圧係数決定部、 各符号多重信号の振幅に応じて抑圧係数の重み付けを行
    う重み付け部、 前記第2のキャリア多重信号の振幅が設定値を越えたと
    き、前記各符号多重信号に前記重み付けされた抑圧係数
    を乗算して第1のキャリア多重信号のピークを抑圧する
    信号抑圧部、 を備えたことを特徴とする符号多重信号送信装置。
  3. 【請求項3】 符号多重信号をキャリア多重し、該キャ
    リア多重信号を増幅して送信する符号多重信号送信装置
    において、 複数の符号多重信号をキャリア多重して第1のキャリア
    多重信号を生成し、該第1のキャリア多重信号を増幅し
    て送信する第1のキャリア多重回路、 前記複数の符号多重信号をキャリア多重する第2のキャ
    リア多重回路、 前記第2のキャリア多重回路から出力する第2のキャリ
    ア多重信号の振幅を監視し、該信号振幅が設定値を越え
    たとき、第1のキャリア多重回路におけるキャリア多重
    前の前記符号多重信号の振幅を抑圧する振幅制御部、 を備え、前記振幅制御部は、 第2のキャリア多重信号の振幅値が設定値を越えたと
    き、該キャリア多重信号の振幅と設定値との差分を演算
    する演算部、 該差分を等分し、あるいは、符号多重信号の振幅に応じ
    て重み付けして配分して振幅抑圧信号を生成する手段、 前記第2のキャリア多重信号の振幅が設定値を越えたと
    き、前記各符号多重信号より前記振幅抑圧信号を減算し
    てキャリア多重信号のピークを抑圧する信号抑圧部、 を備えたことを特徴とする符号多重信号送信装置。
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