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JP2002289850A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2002289850A
JP2002289850A JP2002004467A JP2002004467A JP2002289850A JP 2002289850 A JP2002289850 A JP 2002289850A JP 2002004467 A JP2002004467 A JP 2002004467A JP 2002004467 A JP2002004467 A JP 2002004467A JP 2002289850 A JP2002289850 A JP 2002289850A
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layer
source
drain diffusion
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聡 稲葉
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Toshiba Corp
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Publication date
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルク半導体を用いて簡単な構造で微細化と
高性能化を可能としたトランジスタを持つ半導体装置を
提供する。 【解決手段】 半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介し
てゲート電極が形成され、ゲート電極直下のチャネル領
域を挟んで対向するようにソース及びドレイン拡散層が
形成される。ソース及びドレイン拡散層は、低抵抗領域
とこれより低不純物濃度で浅い拡張領域とから構成され
る。ソース及びドレイン拡散層の間のチャネル領域に
は、第1導電型の第1の不純物ドープ層と、この第1の
不純物ドープ層の下に形成された第2導電型の第2の不
純物ドープ層と、この第2の不純物ドープ層の下に形成
された第1導電型の第3の不純物ドープ層とが形成さ
れ、第1の不純物ドープ層は、その接合深さがソース及
びドレイン拡散層の拡張領域のそれと同じかより浅く設
定され、第2の不純物ドープ層は、第1及び第3の不純
物ドープ層との間に生じるビルトインポテンシャルによ
り完全空乏化するように不純物濃度と厚さが設定され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、バルク半導体を
用いてトランジスタの微細化と高性能化を図った半導体
装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、微細化と高性能化に適したトラン
ジスタとして、SOI(Silicon On Ins
ulator)基板を用いてチャネル領域を完全空乏化
(Fully Depleted)したMISFETが
各所で研究開発されている。以下、このMISFET
を、FD−SOIFETという。この素子は基本的に、
チャネル領域となる酸化膜上のシリコン層が完全空乏化
するに必要な低不純物濃度と厚さをもって構成される。
【0003】FD−SOIFETにおいては、ゲート電
極からの垂直方向の電界がチャネル領域底部の埋め込み
酸化膜により一部分担され、その分チャネル領域にかか
る垂直方向電界が小さくなる。このチャネル領域の垂直
方向電界の緩和の結果として、チャネル領域のキャリア
移動度が大きくなり、高い電流駆動能力が得られるとい
うメリットを有する。
【0004】しかし、FD−SOIFETは更に微細化
を考えたときにデメリットも多い。例えば、短チャネル
効果を抑制するためには、非常に薄いシリコン層のSO
I基板を用いることが必要になること、薄いシリコン層
を用いると、寄生抵抗が大きくなること、チャネル領域
上下がシリコンに比べて熱伝導率の小さい酸化膜で囲ま
れるため、ドレイン近傍の自己加熱領域で発生する熱の
伝導が悪く、性能劣化が大きいこと等である。その他、
SOI基板の品質とゲート絶縁膜の信頼性に難があり、
プラズマダメージが大きい、といった問題もある。SO
I基板が現在のところ高価である点もデメリットの一つ
である。
【0005】これに対して、バルク半導体を用いてFD
−SOIFETと同様の効果を発揮させながら、上述し
たFD−SOIFETのデメリットを解決しようとする
試みもなされている。具体的には、チャネル領域をp型
層としたとき、その下にビルトインポテンシャルによっ
て空乏化する低不純物濃度のn-型層を配置したp/n-
/p構造を用いることにより、擬似SOIFETを実現
しようという提案がなされている(T.Mizuno
et al,:1991 Symp. on VLSI Tech. p.109(1991),
M.Miyamoto et al,:IEDM Tech. Dig. p.411 (1998),
石井、宮本:特開平7−335837号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されている擬似SOIFETには、まだ解決すべき問
題が多く、サブミクロンのにおいて十分な性能を得るこ
とは難しい。即ち、文献〜に示された疑似SOIF
ETは、チャネル領域の深さ(厚さ)がソース、ドレイ
ン拡散層深さより深くなっている。これは、更に微細化
したときに短チャネル効果を抑制する上で大きな妨げと
なる。また、チャネル領域の半導体層を完全空乏化素子
を実現するに必要な低不純物濃度層にすると、ゲート長
(チャネル長)がサブミクロンと短くなったときにパン
チスルーが問題になる。そしてパンチスルーを防止する
ためには、文献 , に示されているような複雑なド
レイン構造を必要とする。
【0007】また、文献,に示された構造では、カ
ウンタドーピングにより形成されるソース、ドレイン拡
散層底部がn-型層の下のp型層にまで達している。こ
のため、ソース及びドレインの接合容量が大きく、高速
動作が難しくなる。更に文献,では、チャネル領域
のp/n-/p構造を得る方法として、イオン注入法し
か考えられていない。しかし実際にイオン注入法のみで
p/n-/p構造を得ようとすると、チャネル領域の不
純物濃度低減と薄膜化には限界がある。
【0008】この発明は、上記した事情を考慮してなさ
れたもので、より簡単な構造で微細化と高性能化を可能
としたトランジスタを持つ半導体装置とその製造方法を
提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体装
置は、半導体基板と、前記半導体基板の表面にゲート絶
縁膜を介して形成されたゲート電極と、前記半導体基板
に前記ゲート電極直下のチャネル領域を挟んで対向する
ように形成された、低抵抗領域とこの低抵抗領域から前
記チャネル領域側に拡張するように形成された低抵抗領
域より低不純物濃度で浅い拡張領域とから構成されるソ
ース及びドレイン拡散層と、前記ソース及びドレイン拡
散層の間の前記チャネル領域に形成された第1導電型の
第1の不純物ドープ層と、前記第1の不純物ドープ層の
下に形成された第2導電型の第2の不純物ドープ層と、
前記第2の不純物ドープ層の下に形成された第1導電型
の第3の不純物ドープ層とを備え、前記第1の不純物ド
ープ層は、その接合深さが前記ソース及びドレイン拡散
層の拡張領域のそれと同じかより浅く設定され、前記第
2の不純物ドープ層は、前記第1及び第3の不純物ドー
プ層との間に生じるビルトインポテンシャルにより完全
空乏化するように不純物濃度と厚さが設定されているこ
とを特徴とする。
【0010】この発明に係る半導体装置はまた、半導体
基板と、前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して
形成されたゲート電極と、前記半導体基板に前記ゲート
電極直下のチャネル領域を挟んで対向するように形成さ
れたソース及びドレイン拡散層と、前記ソース及びドレ
イン拡散層の間の前記チャネル領域に形成された第1導
電型の第1の不純物ドープ層と、前記第1の不純物ドー
プ層の下に形成された第2導電型の第2の不純物ドープ
層と、前記第2の不純物ドープ層の下に形成された第1
導電型の第3の不純物ドープ層とを備え、前記第1の不
純物ドープ層は、その接合深さが前記ソース及びドレイ
ン拡散層のそれと同じかより浅く設定され、前記第2の
不純物ドープ層は、前記第3の不純物ドープ層との接合
の深さが前記ソース及びドレイン拡散層の接合深さより
深く且つ、前記第1及び第3の不純物ドープ層との間に
生じるビルトインポテンシャルにより完全空乏化するよ
うに不純物濃度と厚さが設定されていることを特徴とす
る。この場合好ましくは、ソース及びドレイン拡散層
は、低抵抗領域と、この低抵抗領域からチャネル領域側
に拡張するように形成された低抵抗領域より低不純物濃
度で浅い拡張領域とから構成されるものとする。
【0011】この発明によると、バルク半導体を用いた
FETであって、ゲート電極直下にpnp(又はnp
n)の3層構造を、その中間層がビルトインポテンシャ
ルで完全空乏化するように形成することにより、疑似S
OIFETを得ることができる。特に、上記3層構造の
うちチャネル領域となる第1の半導体層を極めて薄く形
成することにより、微細化したときの短チャネル効果を
抑制して、しかもパンチスルー耐性を高いものとするこ
とができる。更に、ソース、ドレイン拡散層の拡散深さ
を、第2の半導体層と第3の半導体層の接合面より浅く
形成することにより、ソース、ドレインの接合容量及び
接合リークを小さく抑えることができる。
【0012】この発明において、第1の半導体層は例え
ば、チャネル反転層形成時に完全空乏化するように不純
物濃度及び厚さが設定される。これにより、完全空乏化
FETが得られる。或いはまた、第1の半導体層の不純
物濃度及び厚さを、チャネル反転層形成時に部分的に空
乏化するように設定することもでき、これにより部分的
空乏化FETが得られる。
【0013】この発明において、ゲート電極直下の3層
構造は、ゲート電極直下の領域のみに選択的に形成され
たものでもよい。またこの発明において、ソース及びド
レイン拡散層の拡張領域直下に第1導電型の第4の半導
体層が埋め込まれた構造とすることもでき、これによ
り、より高いパンチスルー耐性を得ることができる。更
にこの発明において、好ましくは、ソース及びドレイン
拡散層の低抵抗領域は、選択エピタキシャル成長により
ゲート絶縁膜位置より上方に突出しているものとする。
これにより、浅い拡散深さのソース、ドレイン拡散層を
形成することが可能になる。
【0014】この発明による疑似SOIFETが完全空
乏化FETの場合には、好ましくは、ゲート電極は、所
望のしきい値電圧を得るために必要な仕事関数を持つメ
タル電極により形成される。部分空乏化FETの場合に
は、多結晶シリコンゲートを用いることができる。
【0015】この発明に係る半導体装置は更に、半導体
基板と、前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して
形成されたゲート電極と、前記半導体基板に前記ゲート
電極直下のチャネル領域を挟んで対向するように形成さ
れた、低抵抗領域とこの低抵抗領域から前記チャネル領
域側に拡張するように形成された低抵抗領域より低不純
物濃度で浅い拡張領域とから構成されるソース及びドレ
イン拡散層と、前記ソース及びドレイン拡散層の間の前
記チャネル領域に形成された第1導電型の第1の不純物
ドープ層と、前記第1の不純物ドープ層の下に形成され
た第2導電型の第2の不純物ドープ層と、前記第2の不
純物ドープ層の下に形成された第1導電型の第3の不純
物ドープ層とを備え、前記第1の不純物ドープ層は、そ
の接合深さが前記ソース及びドレイン拡散層の拡張領域
のそれより深い状態で選択的に形成され且つ、チャネル
反転層形成時に部分的に空乏化するように不純物濃度と
厚さが設定され、前記第2の不純物ドープ層は、その両
端部が前記ソース及びドレイン拡散層の拡張領域に接す
るように選択的に形成され且つ、前記第1及び第3の不
純物ドープとの間に生じるビルトインポテンシャルによ
り完全空乏化するように不純物濃度と厚さが設定されて
いることを特徴とする。このような構造として、第1の
半導体層が、ソース及びドレインの拡張領域との間に形
成される空乏層と完全空乏化する第2の半導体層により
囲まれて、浮遊状態になる条件のもとでは、部分空乏化
FETが得られる。
【0016】この発明に係る半導体装置は更に、半導体
基板と、前記半導体基板に互いに離隔して形成された第
1のソース及びドレイン拡散層及び前記半導体基板の前
記第1のソース及びドレイン拡散層の間にゲート絶縁膜
を介して形成された第1のゲート電極を有する第1のト
ランジスタと、前記半導体基板に互いに離隔して形成さ
れた第2のソース及びドレイン拡散層及び前記半導体基
板の前記第2のソース及びドレイン拡散層の間にゲート
絶縁膜を介して形成された第2のゲート電極を有する第
2のトランジスタとを備え、前記第1のトランジスタ
は、前記第1のソース及びドレイン拡散層の間のチャネ
ル領域に形成された第1導電型の第1の不純物ドープ層
と、前記第1の不純物ドープ層の下に形成された第2導
電型の第2の不純物ドープ層と、前記第2の不純物ドー
プ層の下に形成された第1導電型の第3の不純物ドープ
層とを備え、且つ前記第1の不純物ドープ層は、その接
合深さが前記第1のソース及びドレイン拡散層のそれと
同じかより浅く且つ、チャネル反転層形成時に完全空乏
化または部分空乏化するように不純物濃度と厚さが設定
され、前記第2の不純物ドープ層は、第3の不純物ドー
プ層との間の接合の深さが、前記第1のソース及びドレ
イン拡散層のそれより深く且つ、前記第1及び第3の不
純物ドープ層との間に生じるビルトインポテンシャルに
より完全空乏化するように不純物濃度と厚さが設定され
ていることを特徴とする。
【0017】この発明により、第1のトランジスタとし
て、微細化して且つ短チャネル効果が抑制できる疑似S
OIFETを用いたLSIを得ることができる。例えば
第2のトランジスタを、半導体基板の第2のゲート電極
直下の部分に、第2のソース及びドレイン拡散層より深
い不純物ドープ層である第1導電型のバルク層を有する
バルクFETとすれば、疑似SOIFET(完全空乏化
素子或いは部分空乏化素子)とバルクFETの集積化構
造が得られる。また第2のトランジスタを、第1のトラ
ンジスタと同様の構造の疑似SOIFETとすれば、第
1,第2のトランジスタの一方を完全空乏化素子、他方
を部分空乏素子とした組み合わせができる。
【0018】この発明による半導体装置の製造方法は、
少なくとも表面に第1導電型の第1の不純物ドープ層を
有する半導体基板に、不純物がドープされていない第1
の半導体層をエピタキシャル成長させる工程と、前記第
1の半導体層にイオン注入を行って前記第1の不純物ド
ープ層に接する第2導電型の第2の不純物ドープ層を形
成する工程と、前記第1の半導体層の表面部にイオン注
入を行って前記第2の不純物ドープ層に接する第1導電
型の第3の不純物ドープ層を形成する工程と、前記第3
の不純物ドープ層上にゲート絶縁膜を介してゲート電極
を形成する工程と、前記半導体基板に前記ゲート電極に
自己整合された状態で、前記第3の不純物ドープ層と第
2の不純物ドープ層の接合面より深く且つ、前記第2の
不純物ドープ層と第1の不純物ドープ層の接合面より浅
い接合深さを持つソース及びドレイン拡散層を形成する
工程とを有することを特徴とする。
【0019】この発明による半導体装置の製造方法はま
た、少なくとも表面に第1導電型の第1の不純物ドープ
層を有する半導体基板に、不純物がドープされていない
第1の半導体層をエピタキシャル成長させる工程と、前
記第1の半導体層にイオン注入を行って前記第1の不純
物ドープ層に接する第2導電型の第2の不純物ドープ層
を形成する工程と、前記第2の不純物ドープ層上に不純
物がドープされていない第2の半導体層をエピタキシャ
ル成長させる工程と、前記第2の半導体層にイオン注入
を行って前記第2の不純物ドープ層に接する第1導電型
の第3の不純物ドープ層を形成する工程と、前記第3の
不純物ドープ層上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を
形成する工程と、前記半導体基板に前記ゲート電極に自
己整合された状態で、前記第3の不純物ドープ層と第2
の不純物ドープ層の接合面より深く且つ、前記第2の不
純物ドープ層と第1の不純物ドープ層の接合面より浅い
接合深さを持つソース及びドレイン拡散層を形成する工
程とを有することを特徴とする。
【0020】この発明の製造方法によると、エピタキシ
ャル成長とイオン注入を用いることによって、疑似SO
IFETの低不純物濃度で浅いチャネル領域半導体層を
形成することができる。この発明の製造方法において、
ソース及びドレイン拡散層を形成する工程は好ましく
は、ゲート電極をマスクとしてイオン注入を行って第3
の不純物拡散層より深い拡張領域を形成する工程と、ゲ
ート電極の側壁に側壁絶縁膜を形成する工程と、ゲート
電極及び側壁絶縁膜をマスクとしてイオン注入を行っ
て、前記拡張領域より高不純物濃度であって、前記拡張
領域より深く且つ、第2の不純物拡散層と第1の不純物
拡散層の接合面より浅い低抵抗領域を形成する工程とを
有するものとする。
【0021】また、この発明の製造方法において、素子
分離絶縁膜を形成する工程は、半導体層のエピタキシャ
ル成長工程に先立って行ってもよいし、或いはチャネル
領域の3層構造を形成した後に行ってもよい。特に後者
を利用すれば、素子分離後にエピタキシャル成長を行っ
た場合の隣接する素子領域の短絡等を防止することが可
能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態を説明する。以下の実施の形態ではすべて
nチャネルMISFETを示すが、各部の導電型を逆に
したpチャネルMISFETに同様にこの発明を適用で
きることは、いうまでもない。
【0023】[第1実施の形態]図1は、第1実施の形
態によるMISFETの断面構造を示している。シリコ
ン基板1の表面部には、ウェルイオン注入等によりp型
層2が形成され、この上に低不純物濃度のn-型層3、
更にチャネル領域となるp型層4が形成されている。こ
れらのp/n-/p接合構造のうち、少なくとも上部の
p型層4とその下のn-型層3の部分は、後に説明する
ように、エピタキシャル成長工程とイオン注入工程を併
用して形成されたものである。
【0024】チャネル領域となるp型層4の上にゲート
絶縁膜5を介してゲート電極6が形成されている。ゲー
ト電極6は、所定の仕事関数を持つメタル電極6aを主
体として、この上に多結晶シリコン電極6bが重ねられ
ている。
【0025】ソース、ドレイン拡散層7は、ゲート電極
6の側壁に設けられた側壁絶縁膜8とゲート電極6とを
マスクとしたイオン注入により形成された、n+型の低
抵抗領域7aと、側壁絶縁膜8を形成する前にゲート電
極6をマスクとしたイオン注入により、n+型低抵抗領
域7aからチャネル領域に拡張する形に形成された、低
抵抗領域7aより低不純物濃度で浅いn型拡張領域7b
とから構成されている。低抵抗領域7aは、ゲート絶縁
膜5の位置より上方に突出した状態に形成されている。
この構造は後述するように、ゲート電極6を形成した後
に選択エピタキシャル成長を行うことにより得られる。
そしてこの構造を利用することにより、低抵抗領域7a
の底部接合面が、p型層2に達しない位置、即ちn-
層3の内部に位置するようにしている。
【0026】ゲート電極下のp/n-/p接合構造のn-
型層3は、上下のp型層4,2との間のビルトインポテ
ンシャルにより完全空乏化するように、不純物濃度と厚
さが設定されている。これによりこの実施の形態のトラ
ンジスタは、チャネル領域下に埋め込み酸化膜があるS
OI構造と類似の疑似SOIFETとなる。以下、この
トランジスタをデプレション層上のシリコンを用いたF
ET(iliconDepletion
yer FET)という意味で、”SODELFET”
と称する。
【0027】チャネル領域となるp型層4は、チャネル
反転層形成時に完全空乏化するように、その不純物濃度
と厚さが選択される。これにより、完全空乏化素子即
ち、FD−SODELFETとなる。特に、p型層4
は、短チャネル効果を抑制するために十分に薄くするこ
とが必要であり、その接合深さ(n-型層3との接合面
位置)を、ソース及びドレインの拡張領域7bのそれと
同じかそれより浅くする。図1の例は、p型層4の接合
深さが、ソース及びドレインの拡張領域7bのそれより
浅い場合を示している。
【0028】図3は、チャネル領域のp型層4の厚さと
しきい値電圧のロールオフ値δVth(短チャネル時の
しきい値電圧と長チャネル時のしきい値電圧の差)の関
係を、p型層4の不純物濃度をパラメータとして示して
いる。なおしきい値電圧のロールオフ値δVthは、図
13に示すように、ゲート長Lg(即ちチャネル長)が
小さくなるにつれて大きくなることが知られている。図
3のデータは、n-型層3の不純物濃度が、1E16/
cm3、ゲート酸化膜厚が3nm、電源がVdd=1.
2Vの場合の計算結果である。図3には比較のため、S
OIFETのデータを示し、また破線で囲んだデータは
均一ドープのp型バルクシリコンを用いた通常のbul
kFETの場合を示している。
【0029】図3から、p型層4の厚さが小さくなる
程、しきい値電圧のロールオフ値δVthはゼロに近づ
き、短チャネル効果が抑制されることがわかる。これ
は、SOIFETと同様の効果であって、チャネル領域
を薄膜化することにより、ドレイン形状に沿ったポテン
シャル分布の二次元効果が弱くなり、垂直方向の一次元
ポテンシャル分布のみでしきい値電圧が決まるようにな
るためである。
【0030】図3はまた、同じδVthであれば、この
実施の形態によるSODELFETの方がSOIFET
よりp型層4が厚くてよいことを示している。これは、
無理して薄膜を形成することなく、MISFETを作る
ことができること、p型層4の膜厚のばらつきに起因す
るしきい値電圧のばらつきを小さくできること、を意味
しており、実際の素子製造に有利であることを示してい
る。
【0031】但し、以上の効果は、p型層4の不純物濃
度に依存している。図3に示すように、p型層4の不純
物濃度が1E17/cm3程度以上になると、薄膜化に
よる短チャネル効果抑制の効果が殆どなくなり、相当の
薄膜化をしないと効果が望めなくなる。これは、薄膜化
によりチャネル直下の空乏層の伸びが小さくなる結果で
ある。従って、チャネル領域となるp型層4は、不純物
濃度と厚さを最適化することが必要になる。
【0032】また、チャネル領域となるp型層4の不純
物濃度と厚さ及びゲート電極6の仕事関数を選択するこ
とにより、チャネル反転層形成時にp型層4が部分的に
空乏化するようにすることもできる。これにより、部分
空乏化(artiallyepleted)素子で
ある、PD−SODELFETが得られる。
【0033】ビルトインポテンシャルにより完全空乏化
させる必要があるn-型層3も、不純物濃度と厚さの最
適化が必要である。n-型層3の一部が空乏化されずに
残ると、これによりソース、ドレイン間が短絡されてリ
ーク電流が増大するからである。一方、このn-型層3
の厚さでチャネル領域の垂直電界の緩和の程度が決ま
り、チャネル領域のキャリア移動度を大きく保つには、
-型層3の膜厚がある程度大きい方がよい。
【0034】図4は、このn-型層3の厚さと短チャネ
ル効果を示すδVth及びキャリア移動度(電子移動度
μe)の関係を示す。図示のように、n-型層3が厚く
なるにつれて、電子移動度μeは大きくなるが、δVt
hも大きくなる。即ち、短チャネル効果の抑制とキャリ
ア移動度改善とがトレードオフの関係にあることを示し
ている。
【0035】ソース、ドレインの低抵抗領域であるn+
型層7aの接合深さは、前述のように、n-型層3とp
型層2の接合面より浅く設定されている。これにより、
+型層7aがp型層2に達する深さに形成された場合
に比べて、ソース、ドレインの接合容量及び接合リーク
が小さく抑えられる他、低しきい値電圧でも高いパンチ
スルー耐圧が得られるという効果が期待できる。また、
ソース、ドレインの接合容量が小さくなる結果、トラン
ジスタの高速動作が可能になる。
【0036】以上のようにp/n-/p構造の不純物濃
度分布と厚さを適正化するには、プロセス条件を最適化
することが必要である。本発明者のプロセスシミュレー
ションによれば、p/n-/pの3層構造を従来のよう
にイオン注入工程のみで形成することは困難であること
が明らかになった。即ち、図1のp型層2をイオン注入
により1E18/cm3程度の不純物濃度をもって形成
しようとすると、大きなドーズ量で且つ高加速エネルギ
ーで行わなければならず、その不純物分布の深さ方向の
裾が大きく拡がる。そうすると、形成されたp型層2の
表面部に更にイオン注入により低不純物濃度のn-層3
及びp型層4を形成しようとしても、所望の不純物プロ
ファイルとはかけ離れたものとなってしまう。
【0037】そこでこの発明の製造工程では、図1にお
いてチャネル領域となるp型層4及びその下のn-型層
3について、エピタキシャル成長層を利用する。具体的
に、図1のp/n-/p接合構造を得るための製造工程
例を、以下に説明する。
【0038】図5A〜図5Dは、具体的なLSIへの適
用を考慮して、素子分離工程を含めたp/n-/p接合
構造を得るための一つの製造工程例を示している。ま
ず、図5Aに示すように、シリコン基板1の表面にバッ
ファ酸化膜21とシリコン窒化膜22の積層マスクを形
成し、素子分離領域にRIEにより溝を形成して、この
溝に素子分離絶縁膜23を埋め込む。
【0039】この後、シリコン窒化膜22とバッファ酸
化膜21を除去して、図5Bに示すように、ボロン
(B)イオン注入を行ってp型層2を形成する。具体的
に、ボロン(B)を加速電圧20keV、ドーズ量5×
1013/cm2でイオン注入する。そしてこのp型層2
の上に、アンドープのシリコン層10を例えば80nm
の厚さにエピタキシャル成長させる。
【0040】次いで、図5Cに示すように、このシリコ
ン層10に、砒素(As)イオン注入を行って、n-
層3を形成する。Asイオン注入条件は例えば、加速電
圧20keV、ドーズ量5×1011/cm2とする。続
いて、図5Dに示すように、Bイオン注入を行って、n
-型層3の表面部にチャネル領域となるp型層4を形成
する。このBイオン注入条件は例えば、加速電圧5ke
V、ドーズ量6×10 11/cm2とする。
【0041】図6A〜図6Eは、p/n-/p接合構造
の形成のために、2段階のエピタキシャル成長を利用す
る例を示している。図6Aは、図5Aと同じ素子分離工
程を示している。素子分離後、図6Bに示すように、シ
リコン基板1の表面にBイオン注入によりp型層2を形
成した後、この上にアンドープのシリコン層10をエピ
タキシャル成長させる。そして、図6Cに示すように、
このシリコン層10に、Asイオン注入を行って、n-
型層3を形成する。続いて図6Dに示すように、再度エ
ピタキシャル成長を行って、n-型層3上にアンドープ
のシリコン層11を形成する。続いて、図6Eに示すよ
うに、シリコン層11にBイオン注入を行って、チャネ
ル領域となるp型層4を形成する。
【0042】図2は、以上のような工程により形成され
るp/n-/p接合構造の不純物プロファイルを示して
いる。エピタキシャル成長工程を組み合わせることによ
り、完全空乏化させるに必要な低不純物濃度と厚さを持
つn-型層3及びp型層4を形成することが可能にな
る。
【0043】上述のように素子分離工程を、p/n-
p構造を形成する前に行うことは、素子分離工程での熱
によるp/n-/p構造の不純物の再拡散を防止する上
で好ましい。しかしこの工程では、素子分離領域が狭い
場合には、シリコン層のエピタキシャル成長工程で隣接
する素子領域のシリコン層が素子分離領域上でつながっ
てしまう可能性がある。この様な事態を確実に防止する
ためには、p/n-/p構造を形成した後に素子分離工
程を入れればよい。
【0044】その様な素子分離工程を持つ場合につい
て、具体的なSODELFETの集積化の工程を、図7
〜図12を参照して説明する。図7に示すシリコン基板
1上のp型層2、n-型層3及びp型層4は、素子分離
工程前に、先の図5A〜図5D或いは図6A〜図6Eで
説明したエピタキシャル成長工程とイオン注入工程の組
み合わせにより作られたものとする。この様なp/n-
/p構造が形成された基板に、図7に示すように、バッ
ファ酸化膜21とシリコン窒化膜22によるマスクをト
ランジスタ領域にパターン形成し、RIEによりp型層
2に達する深さに素子分離溝を形成して、ここに素子分
離絶縁膜23を埋め込む。
【0045】次いで、図8に示すように、ゲート酸化膜
5を形成し、ゲート電極6を形成する。ゲート電極6
は、所定のしきい値電圧を得るに必要な仕事関数を持つ
メタル電極6aと多結晶シリコン電極6bの積層電極と
する。この積層電極は、シリコン窒化膜24をマスクと
してパターン形成する。そして、ゲート電極6をマスク
としてAsイオン注入を行って、ソース、ドレインの拡
張領域7bとなるn型層を形成する。拡張領域7bはそ
の接合深さを、p型層4より深くする。但し、拡張領域
7bの接合深さを、p型層4のそれと同じ程度としても
よい。
【0046】次に、図9に示すように、ゲート電極6の
側壁にシリコン窒化膜25からなる側壁絶縁膜を形成す
る。そして、図10に示すように、ソース、ドレイン領
域のシリコン表面を露出させ、ここに選択エピタキシャ
ル成長によりシリコン層26を形成する。これは、次に
形成される高濃度のソース、ドレイン領域の拡散深さに
比べて、p型層2とn-型層3の接合面位置を深く保つ
ためである。
【0047】この後、図11に示すように、Asイオン
注入を行って、ソース、ドレインのn+型低抵抗領域7
aを形成する。上述のように、低抵抗領域7aの拡散深
さは、p型層2に達しないようにする。以上により、S
ODELFETが完成する。その後、図12に示すよう
に、層間絶縁膜27を堆積し、これに必要なコンタクト
孔を形成して、W等のコンタクトプラグ28を埋め込
む。この後は示さないが、層間絶縁膜27上にメタル配
線を形成する。
【0048】以上のようにこの実施の形態によるSOD
ELFETは、チャネル領域のp型層4の接合深さを、
ソース、ドレインの拡張領域7bのそれより浅く形成し
且つ、ソース、ドレインの低抵抗領域7aの底面が、n
-型3内に位置するようにn-型層3の厚さを比較的大き
く設定している。これにより、垂直電界緩和の効果によ
りチャネル領域の高キャリア移動度が保証され、またサ
ブミクロン領域でも短チャネル効果を十分に抑制するこ
とが可能になる。そしてこれらの効果は、p/n-/p
接合構造を得るのに、エピタキシャル成長工程を組み合
わせることにより初めて得られる。また、ソース、ドレ
インの低抵抗領域7aの底面は、ビルトインポテンシャ
ルで完全空乏化するn-型層3内にあって、p型層2に
は接しないようにしているから、接合容量が小さく、高
速動作が可能になり、また高いパンチスルー耐圧が得ら
れる。
【0049】この実施の形態の場合、完全空乏化素子を
実現してしかもしきい値電圧を最適条件に設定するに
は、ゲート電極6にメタル電極6aを用いることも重要
である。具体的に、メタル電極6aとしては、TiN,
WN等が用いられる。また二つの仕事関数を持つメタル
電極6aとしては、二種の材料の組み合わせである(T
iN,WN)、(W,WN)等が用いられる。即ち、必
要とするしきい値電圧に応じて適当な仕事関数のメタル
電極6aを用いることによって、所望のしきい値電圧を
得ることが可能になる。
【0050】一方、部分空乏化素子を形成する場合に
は、ゲート電極6として多結晶シリコン電極を用いて、
所望のしきい値を得ることができる。
【0051】なお、上記実施の形態において、チャネル
領域のキャリア移動度をより改善するためには、p型層
4として、SiGe歪み合金層或いは、Si/SiGe
歪み合金層を用いることも有効である。これにより、よ
り高い電流駆動能力のSODELFETが得られる。以
下の各実施の形態についても同様である。
【0052】[第2実施の形態]上記第1実施の形態に
おいて、p/n-/p接合構造の不純物濃度及び厚さを
最適化したとしても、ゲート長Lgが50nm或いはそ
れ以下の世代になると、ソース、ドレイン間のパンチス
ルー現象が無視できなくなる。
【0053】図14は、この様な事情を考慮して、確実
なパンチスルー防止を可能とした第2実施の形態のSO
DELFET構造を図1に対応させて示している。ソー
ス、ドレインの拡張領域7bの直下に、ハロ領域である
p型層9が埋め込まれている点が図1と異なる。その他
第1実施の形態と同様であり、p型層4の不純物濃度と
厚みを設定することにより、FD−SODELFETを
得ることができる。またp型層4の不純物濃度をより高
濃度に設定すれば、PD−SODELFETを得ること
もできる。
【0054】従来、パンチスルー防止を目的としてチャ
ネル領域の中央部の不純物濃度を高くするために、斜め
イオン注入を利用する方法が提案されている。しかしこ
の発明の場合、チャネル領域中央部の不純物濃度を高め
ることは、基板垂直方向の電界を緩和して高いキャリア
移動度を実現する上で障害となる。従って、図14の構
造を得るためには、ゲート電極6をマスクとした垂直方
向のイオン注入により、拡張領域7bの直下にp型層9
を形成する。
【0055】斜めイオン注入によりハロ領域を形成する
方法では、ゲート電極が微細ピッチで配列されるLSI
の場合、隣接するゲート電極が影になってイオン注入が
できない素子、従って短チャネル効果が改善されない素
子が部分的に現れる。これに対して、上述のように垂直
方向のイオン注入によりハロ領域であるp型層9を形成
すれば、ゲート電極が微細ピッチで形成される場合にも
支障なく、図14の素子構造を得ることができる。即
ち、微細化したときの短チャネル効果の抑制とパンチス
ルー耐圧の保証が可能になる。
【0056】ここまでの実施の形態では、一つの素子領
域のみに着目して説明を行った。同じ素子構造のSOD
ELFETを集積したLSIを作る場合には、上述した
p/n-/p構造を、基板全面へのエピタキシャル成長
とイオン注入により一律に作ればよい。しかし、選択的
なイオン注入を利用することにより、各素子のチャネル
領域毎にp/n-/p接合構造を作るようにすることも
できる。
【0057】[第3実施の形態]図15は、選択的なイ
オン注入により、p/n-/p接合構造をゲート電極直
下の領域に選択的に作った実施の形態のSODELFE
Tの構造を図1に対応させて示している。図1と異な
り、エピタキシャル成長させたアンドープのシリコン層
10の、チャネル領域を形成する部分のみに選択的にA
sイオン注入を行って、n-型層3を形成している。従
って、ソース及びドレイン拡散層7の拡張領域7bは、
その底面がn-型層3に接し、低抵抗領域7aは、その
底面がアンドープシリコン層10内部に位置する。
【0058】チャネル領域となるp型層4についても、
同様に選択的なBイオン注入により形成することができ
る。この様に、n-型層3をチャネル領域直下のみに形
成することにより、ソース、ドレインの低抵抗領域7a
の底面はアンドープ(i)シリコン層10の内部に位置
し、ソース、ドレインの接合容量を更に低減することが
可能になる。
【0059】ここまでの実施の形態は、主として完全空
乏化素子であるFD−SODELFETを説明した。従
ってしきい値電圧はゲート電極の仕事関数で決まり、調
整の自由度は小さい。しかしLSIの場合一般に、しき
い値電圧の異なるMISFETを混載することにより回
路設計を適正化して、高性能化を図ることが望まれる。
そのためには、完全空乏化素子のみでは都合が悪いこと
もある。
【0060】これに対しては、第3実施の形態で説明し
た選択イオン注入法を利用すれば、チャネル領域の不純
物濃度や厚さを異ならせてしきい値電圧を異ならせた複
数のMISFETを集積することができる。そのような
実施の形態を次に説明する。
【0061】[第4実施の形態]図16は、FD−SO
DELFETと、bulkFETとを集積した構造を示
している。FD−SODELFETは、第3実施の形態
で説明した構造を有する。これを製造工程に従って説明
すれば、第1実施の形態の製造工程で説明したと同様
に、まずp型層2が形成されたシリコン基板1にアンド
ープのシリコン層10をエピタキシャル成長させる。そ
の後、素子分離領域にSTIにより素子分離絶縁膜30
を埋め込む。但しp型層2は、基板全面に形成すること
なく、SODELFET領域のみに選択的にイオン注入
して形成してもよい。
【0062】その後FD−SODELFETの領域に
は、ゲート電極6の形成前に、第4実施の形態で説明し
たと同様の選択イオン注入により、n-型層3及びp型
層4を順次形成する。bulkFET領域には、エピタ
キシャル成長により形成されたアンドープのシリコン層
10に対して別の選択イオン注入工程により、p型層2
に達する深さにp型層31を形成する。更に、必要に応
じてチャネルイオン注入を行う。その後、各素子領域に
ゲート電極6を形成して、ソース、ドレインの拡張領域
7b及び低抵抗領域7aを同時に形成する。これによ
り、しきい値電圧の異なるFD−SODELFETとb
ulkFETを集積することができる。
【0063】[第5実施の形態]図17は、FD−SO
DELFETと共に、チャネル反転層形成時にもチャネ
ル領域が完全には空乏化しない、PD−SODELFE
Tを集積した構造を示している。FD−SODELFE
Tは、図16のそれと同様の工程で形成する。PD−S
ODELFETについては、FD−SODELFETと
異なるイオン注入条件で、n-型層3a及びp型層4a
を順次形成する。但し、PD−SODELFETのn-
型層3aと、FD−SODELFET側のn-型層3と
は同じ条件でもよい。少なくとも、PD−SODELF
ETのp型層4aは、FD−SODELFETのp型層
4より高不純物濃度で厚く形成する。
【0064】図17の場合、p型層4aは、ソース、ド
レインの拡張領域7bの拡散深さよりは深く、低抵抗領
域7aよりは浅く形成している。また、p型層4aとn
-型層3aは、チャネル領域直下に選択的に形成されて
おり、n-型層3aの両端部は、拡張領域7bに接して
いる。
【0065】PD−SODELFETのp/n-/p構
造部の不純物濃度分布を、FD−SODELの図2と比
較して示すと、例えば図18のようになる。p型層4a
のボロン濃度は、図2の場合に比べて、1桁程度高くし
ている。これにより、FD−SODELFETよりしき
い値電圧が高く、チャネル反転層形成時にp型層4aが
部分的に空乏化するPD−SODELFETが得られ
る。このときp型層4aは、拡張領域7bとの間の空乏
層及び、完全空乏化するn-型層3aにより囲まれて、
浮遊状態のp型層となる。
【0066】図19は、上述したPD−SODELFE
Tのドレイン電圧Vd−ドレイン電流Id特性を、ゲー
ト電圧Vgをパラメータとして計算により求めた結果を
示している。ゲート長はLg=70nm、電源電圧はV
dd=1V、オフ電流はIoff=22.5nA/μm
としている。図から明らかなように、ドレイン電圧Vd
の途中からドレイン電流Idが急上昇するキンク特性が
得られている。このキンク特性は、p型層4aの部分空
乏化の結果、しきい値電圧が見かけ上低くなることによ
り得られるPD−SODELFETに特有の特性であ
る。具体的にこのキンク特性は、あるドレイン電圧を越
えると、インパクトイオン化により発生したホールがp
型層4aに蓄積されて、しきい値電圧が見かけ上低くな
ることにより得られる。
【0067】また、図20は、PD−SODELFET
について、ゲート電圧をVg=1V固定とし、ドレイン
電圧Vdを破線で示すようにパルス的に時間変化させた
ときの、ボディ領域(p型層4a)の電位Vbの変化
を、エピタキシャル成長させたシリコン層10の厚さを
パラメータとして示している。ドレイン電圧Vdに追随
してボディ電位Vbが変化しており、これがp型層4a
が実質フローティングになっていることを示している。
【0068】[第6実施の形態]図21は、PD−SO
DELFETとbulkFETを集積化した構造を示
す。PD−SODELFET及びbulkFETのチャ
ネルボディ構造は、図16の実施の形態と同様である
が、p型層4の不純物濃度を最適設定して、PD−SO
DELFETを形成している。PD−SODELFET
の場合、ゲート電極6として多結晶シリコン電極を用い
ることができる。図21では、PD−SODELFET
及びbulkFET共に、多結晶シリコンゲートとして
いる。一般にbulkFETは、メタル電極を用いる
と、しきい値が高くなりすぎる。この実施の形態による
と、bulkFETを低しきい値として、高い電流駆動
能力を得ることができる。
【0069】なお、図16,図17及び図21における
FD−SODELFET及びPD−SODELFETに
ついて、図14の実施の形態と同様に、ソース、ドレイ
ン拡張領域7bの直下にハロ領域としてp型層9を埋め
込む構造を用いてもよい。
【0070】次に、この発明によるFD−SODELF
ET或いはPD−SODELFETとbulkFETを
組み合わせる好ましい回路例を説明する。
【0071】[第7実施の形態]図22は、直列接続さ
れたnチャネルトランジスタQN1〜QN3と並列接続
されたpチャネルトランジスタQP1〜QP3により構
成されるNANDゲートである。nチャネルトランジス
タQN1〜QN3は、それぞれゲートが入力端子に接続
されて、出力端子と基準電位端子の間に直列接続されて
いる。pチャネルトランジスタQP1〜QP3は、電源
端子と出力端子の間に並列接続されて、それぞれのゲー
トが対応する入力端子に接続されている。この様な回路
では、通常のMISFETを用いた場合、縦積みされた
トランジスタQN1〜QN3の部分がそれぞれ異なる基
板バイアスがかかり、見かけ上しきい値電圧が異なるこ
とになる。
【0072】そこで、nチャネルトランジスタQN1〜
QN3の部分には、bulkFETに比べて基板バイア
スの影響が小さい、図1に示した構造のFD−SODE
LFET又はPD−SODELFET或いは図17に示
したPD−SODELFETを用いる。一方、pチャネ
ルトランジスタQP1〜QP3の部分には、寄生バイポ
ーラトランジスタによるリークが小さい、図16に示し
たbulkFETと同様の構造のpチャネルbulkF
ETを用いる。これにより、動作の安定性と高いノイズ
マージンを得ることができる。
【0073】[第8実施の形態]図23は、ダイナミッ
クドミノ回路である。ノードN1,N2の間に並列接続
されたnチャネルトランジスタQN11〜QN13は、
ゲートをそれぞれ入力端子A,B,Cとするスイッチン
グ素子である。ノードN1と電源端子の間には、プリチ
ャージ信号PREによりゲートが制御されるプリチャー
ジ用pチャネルトランジスタQP11が設けられてい
る。ノードN2と基準電位端子の間には、クロックCK
により駆動される活性化用のnチャネルトランジスタQ
N14が設けられている。ノードN1は、インバータI
NVを介して出力端子OUTにつながる。ノードN1と
電源端子Vddの間には更に、出力端子OUTの電圧に
より制御されるpチャネルトランジスタQP12が設け
られる。
【0074】この様なクロックにより駆動されるダイナ
ミック回路では、ノードN1のキャパシタンスが大きい
と高速動作が難しくなる。また、トランジスタQN11
〜QN13のソース、ドレインの接合容量が大きいと、
プリチャージ用トランジスタQP11及びクロック用ト
ランジスタQN14がオフの状態で且つ、A,B,Cの
入力が“H”のとき、ノードN1の蓄積電荷が分配され
て、“H”レベル=Vddを保持すべきノードN1の電
位がVddより大きく低下してしまう。逆にキャパシタ
ンスが小さいとノイズマージンが低下する。従って、ト
ランジスタQN11〜QN13の駆動能力との関係でノ
ードN1のキャパシタンスを最適化することが必要であ
る。
【0075】そこで例えば、トランジスタQN11〜Q
N13の部分には、ノードN1のキャパシタンスを比較
的小さく保つことができる、図1に示す構造のFD−S
ODELFET又はPD−SODELFETを用いる。
トランジスタQN14,QP11,QP12の部分に
は、図16に示すbulkFETと同様の構造のbul
kFETを用いる。
【0076】これにより、ノイズマージンを低下させる
ことなく、高速動作が可能な回路を得ることができる。
即ち、bulkFETのみを用いて図23のダイナミッ
ク回路を構成した場合には、ノードN1のキャパシタン
スが大きくなり、これを高速で充放電することが難しい
が、トランジスタQN11〜QN13の部分には、ノー
ドN1のキャパシタンスを比較的小さく保つことができ
るSODELFETを用いることにより、高速動作が可
能になる。また、ノードN1の保持すべき電位を確実に
保持することが可能になる。
【0077】一方、図23のダイナミック回路を全て、
SODELFETにより構成すると、ボディ領域が浮遊
状態にある結果、寄生バイポーラトランジスタ効果が発
生すること、またノードN1が蓄積できる電荷量が少な
くなることから、ノイズ耐性が悪くなる。そこで、トラ
ンジスタQN11〜QN13の部分にはSODELFE
Tを用い、それ以外の部分にはbulkFETを用いる
ことにより、トレードオフの関係にあるノイズマージン
と高速性能を最適化することができる。
【0078】また、アナログ回路やメモリのセンスアン
プ回路等には、差動アンプが多く用いられる。例えば二
つのCMOS回路で構成される差動アンプは、二つのC
MOS回路のしきい値が揃っていることが重要である。
しかし、この発明によるSODELFETの場合、チャ
ネルボディ領域がフローティングであることから、過去
の履歴に影響されてしきい値がずれることがあり、二つ
のCMOS回路のしきい値を常に揃えておくことが簡単
ではない。従って、この発明によるSODELFETを
用いたLSIにおいても、差動アンプについてはbul
kFETを用いるといった、使い分けを行うことが好ま
しい。
【0079】また、この発明によるFD−SODELF
ETを用いたLSIにおいて、p/n-/p構造を素子
毎に分離して設けた場合に、選択的に下部のp型層にし
きい値電圧を調整するための基板バイアスを印加する基
板バイアス印加回路を備えることも有効である。特に、
図14に示したように、ソース、ドレインの拡張領域7
bの下にハロ領域であるp型層9を形成したFD−SO
DELFETについては、p型層2にバイアスを印加す
ることにより、しきい値を調整できることが確認されて
いる。図24は、図14に示すFD−SODELFET
について、p型層2に印加する基板バイアス電圧Vsu
bを変えたときのドレイン電流Id−ゲート電圧Vg特
性を示している。この特性から、p型層2を素子毎に分
離して設けてここに基板バイアス印加回路を接続すれ
ば、しきい値電圧の異なるFD−SODELFETを集
積したLSIを得ることができる。
【0080】[第9実施の形態]図22のNANDゲー
ト回路及び図23のダイナミックドミノ回路は、部分S
OI基板を用いたSOIFETとbulkFETの組み
合わせにより構成することができる。図25は、部分S
OI基板を用いたSOIFETとbulkFETの集積
化構造を示している。部分SOI基板は、シリコン基板
101上の薄いシリコン層103の下にシリコン酸化膜
等の絶縁膜102が埋め込まれたSOI領域と、絶縁膜
が埋め込まれていないバルク領域とを有する。
【0081】この様な部分SOI基板のSOI領域のシ
リコン層103に、SOIFETが形成される。SOI
FETは、シリコン層103上にゲート絶縁膜201を
介して形成されたゲート電極202を有する。ソース,
ドレイン拡散層203は、絶縁膜102に達する深さに
形成される。シリコン層103が薄い場合には、SOI
FETは、完全空乏化素子となる。
【0082】バルク領域には、n型(またはp型)ウェ
ル301が形成され、このウェル301上にゲート絶縁
膜302を介してゲート電極303が形成され、ソー
ス、ドレイン拡散層304が形成される。
【0083】図22のNANDゲート回路のnチャネル
トランジスタQN1−Q3は、図25のSOIFETに
より形成する。pチャネルトランジスタQP1−QP3
は、図25のバルクFETにより形成する。これによ
り、第7実施の形態及び第8実施の形態で説明したと同
様の理由で高い安定性と高いノイズマージンが得られ
る。
【0084】図23のダイナミックドミノ回路のnチャ
ネルトランジスタQN11−QN13は、図25のSO
IFETにより形成する。pチャネルトランジスタQP
11,QP12及びnチャネルトランジスタQN14
は、図25のバルクFETにより形成する。これによ
り、第8実施の形態で説明したと同様の理由で、ノイズ
マージンを低下させることなく、高速動作を行うことが
できる。
【0085】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、バ
ルク半導体を用いてより簡単な構造で微細化と高性能化
を可能としたトランジスタを持つ半導体装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態によるSODELFET
の構造を示す断面図である。
【図2】同SODELFETのチャネル領域の深さ方向
の不純物濃度分布を示す図である。
【図3】この発明によるSODELFETのしきい値電
圧ロールオフ値δVthとp型層厚さの関係をSOIF
ETと比較して示す図である。
【図4】この発明によるSODELFETのしきい値電
圧ロールオフ値δVth及び電子移動度μeとn-型層
厚さとの関係を示す図である。
【図5A】同実施の形態のSODELFETのp/n-
/p構造を得る製造工程における素子分離工程を示す断
面図である。
【図5B】同製造工程におけるp型層イオン注入工程及
びシリコン層エピタキシャル成長工程を示す断面図であ
る。
【図5C】同製造工程におけるn-型層イオン注入工程
を示す断面図である。
【図5D】同製造工程におけるp型層イオン注入工程を
示す断面図である。
【図6A】同実施の形態のSODELFETのp/n-
/p構造を得るための他の製造工程における素子分離工
程を示す断面図である。
【図6B】同製造工程における第1回目シリコン層エピ
タキシャル工程を示す断面図である。
【図6C】同製造工程におけるn-層イオン注入工程を
示す断面図である。
【図6D】同製造工程における第2回目シリコン層エピ
タキシャル工程を示す断面図である。
【図6E】同製造工程におけるp層イオン注入工程を示
す断面図である。
【図7】同実施の形態のSODELFETを集積化する
ための製造工程におけるp/n -/p構造形成工程及び
素子分離工程を示す断面図である。
【図8】同製造工程のゲート電極形成工程及びソース、
ドレイン拡張領域形成工程を示す断面図である。
【図9】同製造工程のゲート側壁絶縁膜形成工程を示す
断面図である。
【図10】同製造工程のソース、ドレイン領域の選択エ
ピタキシャル成長工程を示す断面図である。
【図11】同製造工程のソース、ドレイン低抵抗領域の
形成工程を示す断面図である。
【図12】同製造工程の層間絶縁膜及びコンタクトプラ
グ形成工程を示す断面図である。
【図13】ゲート長としきい値電圧ロールオフ値の関係
を示す図である。
【図14】他の実施の形態によるSODELFETの構
造を示す断面図である。
【図15】他の実施の形態によるSODELFETの構
造を示す断面図である。
【図16】FD−SODELFETとバルクFETの集
積化構造を示す断面図である。
【図17】FD−SODELFETとPD−SODEL
FETの集積化構造を示す断面図である。
【図18】図17のPD−SODELFETのチャネル
領域不純物濃度分布を示す図である。
【図19】図17のPD−SODELFETのドレイン
電圧−ドレイン電流特性を示す図である。
【図20】図18のPD−SODELFETのボディ電
位のドレイン電圧依存性を示す図である。
【図21】他の実施の形態によるPD−SODELFE
TとバルクFETの集積化構造を示す断面図である。
【図22】この発明を適用するに好ましい回路例を示す
図である。
【図23】この発明を適用するに好ましい他の回路例を
示す図である。
【図24】この発明によるFD−SODELFETの基
板バイアス印加の効果を示す図である。
【図25】他の実施の形態によるSOIFETとバルク
FETの集積化構造を示す図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…p型層、3…n-型層、4…p
型層(チャネル領域)、5…ゲート絶縁膜、6…ゲート
電極、6a…メタル電極、6b…多結晶シリコン電極、
7…ソース、ドレイン拡散層、7a…低抵抗領域、7b
…拡張領域、8…側壁絶縁膜、10,11…シリコン層
(エピタキシャル成長層)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/092 Fターム(参考) 5F048 AA00 AA01 AA05 AA08 AB03 AC00 AC01 AC03 BA02 BA03 BA05 BA07 BA09 BB05 BB09 BB12 BB14 BB19 BC06 BD04 BD09 BE04 BF07 BG14 5F140 AA21 AA39 AB01 AB03 AC16 AC28 BA01 BA16 BA17 BB13 BC06 BC12 BF07 BF10 BF11 BF14 BF17 BF20 BF21 BF24 BG08 BG14 BH06 BH15 BH36 BH38 BH40 BJ01 BJ07 BJ27 BK02 BK10 BK13 BK17 BK18 CB04

Claims (46)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して形成され
    たゲート電極と、 前記半導体基板に前記ゲート電極直下のチャネル領域を
    挟んで対向するように形成された、低抵抗領域とこの低
    抵抗領域から前記チャネル領域側に拡張するように形成
    された低抵抗領域より低不純物濃度で浅い拡張領域とか
    ら構成されるソース及びドレイン拡散層と、 前記ソース及びドレイン拡散層の間の前記チャネル領域
    に形成された第1導電型の第1の不純物ドープ層と、 前記第1の不純物ドープ層の下に形成された第2導電型
    の第2の不純物ドープ層と、 前記第2の不純物ドープ層の下に形成された第1導電型
    の第3の不純物ドープ層とを備え、 前記第1の不純物ドープ層は、その接合深さが前記ソー
    ス及びドレイン拡散層の拡張領域のそれと同じかより浅
    く設定され、 前記第2の不純物ドープ層は、前記第1及び第3の不純
    物ドープ層との間に生じるビルトインポテンシャルによ
    り完全空乏化するように不純物濃度と厚さが設定されて
    いることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の不純物ドープ層は、チャネル
    反転層形成時に完全空乏化するように不純物濃度及び厚
    さが設定されていることを特徴とする請求項1記載の半
    導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の不純物ドープ層は、チャネル
    反転層形成時に部分的に空乏化するように不純物濃度及
    び厚さが設定されていることを特徴とする請求項1記載
    の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の不純物ドープ層は、
    前記第3の不純物ドープ層が形成された前記半導体基板
    上にエピタキシャル成長させたアンドープ半導体層に不
    純物をイオン注入して形成されていることを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の不純物ドープ層は、前記ゲー
    ト電極直下の領域に選択的に形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の不純物ドープ層は、前記アン
    ドープ半導体層の前記ゲート電極直下の領域に選択的に
    形成されており、 前記ソース及びドレイン拡散層は、前記低抵抗領域の底
    面が前記アンドープ半導体層内に位置し且つ、前記拡張
    領域の底面が前記第2の不純物ドープ層に接するように
    形成されていることを特徴とする請求項4記載の半導体
    装置。
  7. 【請求項7】 前記ソース及びドレイン拡散層の拡張領
    域に接して第1導電型の第4の不純物ドープ層が埋め込
    まれていることを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置。
  8. 【請求項8】 前記ソース及びドレイン拡散層の低抵抗
    領域は、前記ゲート絶縁膜位置より上方に突出して形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装
    置。
  9. 【請求項9】 前記ゲート電極は、ゲート絶縁膜に接す
    る金属膜を有することを特徴とする請求項1記載の半導
    体装置。
  10. 【請求項10】 前記ゲート電極は、メタル電極である
    ことを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記ゲート電極は、多結晶シリコン電
    極であることを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 半導体基板と、 前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して形成され
    たゲート電極と、 前記半導体基板に前記ゲート電極直下のチャネル領域を
    挟んで対向するように形成されたソース及びドレイン拡
    散層と、 前記ソース及びドレイン拡散層の間の前記チャネル領域
    に形成された第1導電型の第1の不純物ドープ層と、 前記第1の不純物ドープ層の下に形成された第2導電型
    の第2の不純物ドープ層と、 前記第2の不純物ドープ層の下に形成された第1導電型
    の第3の不純物ドープ層とを備え、 前記第1の不純物ドープ層は、その接合深さが前記ソー
    ス及びドレイン拡散層のそれと同じかより浅く設定さ
    れ、 前記第2の不純物ドープ層は、前記第3の不純物ドープ
    層との接合の深さが前記ソース及びドレイン拡散層の接
    合深さより深く且つ、前記第1及び第3の不純物ドープ
    層との間に生じるビルトインポテンシャルにより完全空
    乏化するように不純物濃度と厚さが設定されていること
    を特徴とする半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記ソース及びドレイン拡散層は、低
    抵抗領域と、この低抵抗領域から前記チャネル領域側に
    拡張するように形成された低抵抗領域より低不純物濃度
    で浅い拡張領域とから構成され且つ、前記低抵抗領域の
    底面が前記第2の不純物ドープ層内部に位置することを
    特徴とする請求項12記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記第1の不純物ドープ層は、チャネ
    ル反転層形成時に完全空乏化するように不純物濃度及び
    厚さが設定されていることを特徴とする請求項12記載
    の半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の不純物ドープ層は、チャネ
    ル反転層形成時に部分的に空乏化するように不純物濃度
    及び厚さが設定されていることを特徴とする請求項12
    記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 前記第1及び第2の不純物ドープ層
    は、前記第3の不純物ドープ層が形成された半導体基板
    上にエピタキシャル成長させたアンドープ半導体層に不
    純物をイオン注入して形成されていることを特徴とする
    請求項12記載の半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記第2の不純物ドープ層は、前記ゲ
    ート電極直下の領域に選択的に形成されていることを特
    徴とする請求項12記載の半導体装置。
  18. 【請求項18】 前記第2の不純物ドープ層は、前記ア
    ンドープ半導体層の前記ゲート電極直下の領域に選択的
    に形成されており、且つ前記ソース及びドレイン拡散層
    は、底面が前記アンドープ半導体層内に位置する低抵抗
    領域と、この低抵抗領域から前記チャネル領域側に拡張
    するように形成されて底面が前記第2の不純物ドープ層
    に接する、低抵抗領域より低不純物濃度で浅い拡張領域
    とから構成されていることを特徴とする請求項16記載
    の半導体装置。
  19. 【請求項19】 前記ソース及びドレイン拡散層の拡張
    領域に接して第1導電型の第4の不純物ドープ層が埋め
    込まれていることを特徴とする請求項13記載の半導体
    装置。
  20. 【請求項20】 前記ソース及びドレイン拡散層の低抵
    抗領域は、前記ゲート絶縁膜位置より上方に突出して形
    成されていることを特徴とする請求項13記載の半導体
    装置。
  21. 【請求項21】 前記ゲート電極は、ゲート絶縁膜に接
    する金属膜を有することを特徴とする請求項12記載の
    半導体装置。
  22. 【請求項22】 前記ゲート電極は、メタル電極である
    ことを特徴とする請求項14記載の半導体装置。
  23. 【請求項23】 前記ゲート電極は、多結晶シリコン電
    極であることを特徴とする請求項15記載の半導体装
    置。
  24. 【請求項24】 半導体基板と、 前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して形成され
    たゲート電極と、 前記半導体基板に前記ゲート電極直下のチャネル領域を
    挟んで対向するように形成された、低抵抗領域とこの低
    抵抗領域から前記チャネル領域側に拡張するように形成
    された低抵抗領域より低不純物濃度で浅い拡張領域とか
    ら構成されるソース及びドレイン拡散層と、 前記ソース及びドレイン拡散層の間の前記チャネル領域
    に形成された第1導電型の第1の不純物ドープ層と、 前記第1の不純物ドープ層の下に形成された第2導電型
    の第2の不純物ドープ層と、 前記第2の不純物ドープ層の下に形成された第1導電型
    の第3の不純物ドープ層とを備え、 前記第1の不純物ドープ層は、その接合深さが前記ソー
    ス及びドレイン拡散層の拡張領域のそれより深い状態で
    選択的に形成され且つ、チャネル反転層形成時に部分的
    に空乏化するように不純物濃度と厚さが設定され、 前記第2の不純物ドープ層は、その両端部が前記ソース
    及びドレイン拡散層の拡張領域に接するように選択的に
    形成され且つ、前記第1及び第3の不純物ドープとの間
    に生じるビルトインポテンシャルにより完全空乏化する
    ように不純物濃度と厚さが設定されていることを特徴と
    する半導体装置。
  25. 【請求項25】 前記第1の不純物ドープ層は、前記ソ
    ース及びドレイン拡散層の拡張領域との間に形成される
    空乏層と完全空乏化する前記第2の不純物ドープ層によ
    り囲まれて、浮遊状態になることを特徴とする請求項2
    4記載の半導体装置。
  26. 【請求項26】 半導体基板と、前記半導体基板に互い
    に離隔して形成された第1のソース及びドレイン拡散層
    及び前記半導体基板の前記第1のソース及びドレイン拡
    散層の間にゲート絶縁膜を介して形成された第1のゲー
    ト電極を有する第1のトランジスタと、前記半導体基板
    に互いに離隔して形成された第2のソース及びドレイン
    拡散層及び前記半導体基板の前記第2のソース及びドレ
    イン拡散層の間にゲート絶縁膜を介して形成された第2
    のゲート電極を有する第2のトランジスタとを備え、 前記第1のトランジスタは、 前記第1のソース及びドレイン拡散層の間のチャネル領
    域に形成された第1導電型の第1の不純物ドープ層と、 前記第1の不純物ドープ層の下に形成された第2導電型
    の第2の不純物ドープ層と、 前記第2の不純物ドープ層の下に形成された第1導電型
    の第3の不純物ドープ層とを備え、且つ前記第1の不純
    物ドープ層は、その接合深さが前記第1のソース及びド
    レイン拡散層のそれと同じかより浅く且つ、チャネル反
    転層形成時に完全空乏化または部分空乏化するように不
    純物濃度と厚さが設定され、 前記第2の不純物ドープ層は、第3の不純物ドープ層と
    の間の接合の深さが、前記第1のソース及びドレイン拡
    散層のそれより深く且つ、前記第1及び第3の不純物ド
    ープ層との間に生じるビルトインポテンシャルにより完
    全空乏化するように不純物濃度と厚さが設定されている
    ことを特徴とする半導体装置。
  27. 【請求項27】 前記第2のトランジスタは、前記半導
    体基板の前記第2のゲート電極直下の部分に、前記第2
    のソース及びドレイン拡散層より深い不純物ドープ層で
    ある第1導電型のバルク層を有することを特徴とする請
    求項26記載の半導体装置。
  28. 【請求項28】 前記第2のトランジスタは、 前記第2のソース及びドレイン拡散層の間の前記チャネ
    ル領域に形成された第1導電型の第4の不純物ドープ層
    と、 前記第4の不純物ドープ層の下に形成された第2導電型
    の第5の不純物ドープ層と、 前記第5の不純物ドープ層の下に形成された第1導電型
    の第6の不純物ドープ層とを備え、 前記第4の不純物ドープ層は、その接合深さが前記第1
    のトランジスタの第1の不純物ドープ層のそれより深く
    且つ、チャネル反転層形成時に部分的に空乏化するよう
    に不純物濃度と厚さが設定され、 前記第5の不純物ドープ層は、前記第6の不純物ドープ
    層と間の接合の深さが前記第2のソース及びドレイン拡
    散層の接合深さより深く且つ、前記第4及び第6の不純
    物ドープ層との間に生じるビルトインポテンシャルによ
    り完全空乏化するように不純物濃度と厚さが設定されて
    いることを特徴とする請求項26記載の半導体装置。
  29. 【請求項29】 半導体基板に形成されたNANDゲー
    ト回路であって、基準端子と出力端子の間に直列接続さ
    れそれぞれのゲートが入力端子に接続された複数のnチ
    ャネルトランジスタと、前記出力端子と電源端子の間に
    並列接続されそれぞれのゲートが対応する入力端子に接
    続された複数のpチャネルトランジスタとを有し、 前記nチャネルトランジスタは、 前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して形成され
    た第1のゲート電極と、 前記半導体基板に前記第1のゲート電極直下のチャネル
    領域を挟んで対向するように形成された第1のソース及
    びドレイン拡散層と、 前記第1のソース及びドレイン拡散層の間の前記チャネ
    ル領域に形成された第1のp型不純物ドープ層と、 前記第1のp型不純物ドープ層の下に形成されたn型不
    純物ドープ層と、 前記n型不純物ドープ層の下に形成された第2のp型不
    純物ドープ層とを備え、 前記第1のp型不純物ドープ層は、その接合深さが前記
    第1のソース及びドレイン拡散層のそれと同じかより浅
    く設定され、 前記n型不純物ドープ層は、前記第2のp型不純物ドー
    プ層との接合の深さが前記第1のソース及びドレイン拡
    散層の接合深さより深く且つ、前記第1及び第2のp型
    不純物ドープ層との間に生じるビルトインポテンシャル
    により完全空乏化するように不純物濃度と厚さが設定さ
    れており、 前記pチャネルトランジスタは、 前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して形成され
    た第2のゲート電極と、 前記半導体基板に前記第2のゲート電極直下のチャネル
    領域を挟んで対向するように形成された第2のソース及
    びドレイン拡散層と、 前記第2のソース及びドレイン拡散層の間の前記チャネ
    ル領域に形成された第2のソース及びドレイン拡散層よ
    り深いp型のバルク層とを有することを特徴とするNA
    NDゲート回路。
  30. 【請求項30】 半導体基板に形成されたダイナミック
    回路であって、第1のノードと第2のノードの間に併設
    されて、ゲートに入力信号が与えられる複数のスイッチ
    ングトランジスタと、前記第1のノードを所定電位にプ
    リチャージするためのプリチャージ用トランジスタと、
    クロック信号によりゲートが制御されて前記第2のノー
    ドを基準端子に接続するための活性化トランジスタとを
    備え、 前記スイッチングトランジスタは、 前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して形成され
    た第1のゲート電極と、 前記半導体基板に前記第1のゲート電極直下のチャネル
    領域を挟んで対向するように形成された第1のソース及
    びドレイン拡散層と、 前記第1のソース及びドレイン拡散層の間の前記チャネ
    ル領域に形成された第1導電型の第1の不純物ドープ層
    と、 前記第1の不純物ドープ層の下に形成された第2導電型
    の第2の不純物ドープ層と、 前記第2の不純物ドープ層の下に形成された第1導電型
    の第3の不純物ドープ層とを備え、 前記第1の不純物ドープ層は、その接合深さが前記第1
    のソース及びドレイン拡散層のそれと同じかより浅く設
    定され、 前記第2の不純物ドープ層は、前記第3の不純物ドープ
    層との接合の深さが前記第1のソース及びドレイン拡散
    層の接合深さより深く且つ、前記第1及び第3の不純物
    ドープ層との間に生じるビルトインポテンシャルにより
    完全空乏化するように不純物濃度と厚さが設定されてお
    り、 前記プリチャージ用トランジスタ及び活性化用トランジ
    スタはそれぞれ、 前記半導体基板の表面にゲート絶縁膜を介して形成され
    た第2のゲート電極と、 前記半導体基板に前記第2のゲート電極直下のチャネル
    領域を挟んで対向するように形成された第2のソース及
    びドレイン拡散層と、 前記第2のソース及びドレイン拡散層の間の前記チャネ
    ル領域に形成された第2のソース及びドレイン拡散層よ
    り深いバルク層とを有することを特徴とするダイナミッ
    ク回路。
  31. 【請求項31】 半導体基板に形成されたNANDゲー
    ト回路であって、基準端子と出力端子の間に直列接続さ
    れそれぞれのゲートが入力端子に接続された複数のnチ
    ャネルトランジスタと、前記出力端子と電源端子の間に
    並列接続されそれぞれのゲートが対応する入力端子に接
    続された複数のpチャネルトランジスタとを有し、 前記半導体基板は、所定深さ位置に絶縁膜が埋め込まれ
    たSOI構造領域とバルク領域とを有し、 前記nチャネルトランジスタは、前記SOI構造領域に
    SOIFETとして形成され、 前記pチャネルトランジスタは、前記バルク領域にバル
    クFETとして形成されていることを特徴とするNAN
    Dゲート回路。
  32. 【請求項32】 半導体基板に形成されたダイナミック
    回路であって、第1のノードと第2のノードの間に併設
    されて、ゲートに入力信号が与えられる複数のスイッチ
    ングトランジスタと、前記第1のノードを所定電位にプ
    リチャージするためのプリチャージ用トランジスタと、
    クロック信号によりゲートが制御されて前記第2のノー
    ドを基準端子に接続するための活性化トランジスタとを
    備え、 前記半導体基板は、所定深さ位置に絶縁膜が埋め込まれ
    たSOI構造領域とバルク領域とを有し、 前記スイッチングトランジスタは、前記SOI構造領域
    にSOIFETとして形成され、 前記プリチャージ用トランジスタ及び活性化用トランジ
    スタは、前記バルク領域にバルクFETとして形成され
    ていることを特徴とするダイナミック回路。
  33. 【請求項33】 少なくとも表面に第1導電型の第1の
    不純物ドープ層を有する半導体基板に、不純物がドープ
    されていない第1の半導体層をエピタキシャル成長させ
    る工程と、 前記第1の半導体層にイオン注入を行って前記第1の不
    純物ドープ層に接する第2導電型の第2の不純物ドープ
    層を形成する工程と、 前記第1の半導体層の表面部にイオン注入を行って前記
    第2の不純物ドープ層に接する第1導電型の第3の不純
    物ドープ層を形成する工程と、 前記第3の不純物ドープ層上にゲート絶縁膜を介してゲ
    ート電極を形成する工程と、 前記半導体基板に前記ゲート電極に自己整合された状態
    で、前記第3の不純物ドープ層と第2の不純物ドープ層
    の接合面より深く且つ、前記第2の不純物ドープ層と第
    1の不純物ドープ層の接合面より浅い接合深さを持つソ
    ース及びドレイン拡散層を形成する工程とを有すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記ソース及びドレイン拡散層を形成
    する工程は、 前記ゲート電極をマスクとして前記第3の不純物ドープ
    層にイオン注入を行って前記第3の不純物ドープ層より
    深い、ソース及びドレイン拡張領域となる第4の不純物
    ドープ層を形成する工程と、 前記ゲート電極の側壁に側壁絶縁膜を形成する工程と、 前記第4の不純物ドープ層上に第2の半導体層を選択エ
    ピタキシャル成長させる工程と、 前記ゲート電極及び側壁絶縁膜をマスクとして前記第2
    の半導体層にイオン注入を行って、前記第4の不純物ド
    ープ層より高不純物濃度で深い、ソース及びドレイン低
    抵抗領域となる第5の不純物ドープ層を形成する工程と
    を有することを特徴とする請求項33記載の半導体装置
    の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記第1の半導体層のエピタキシャル
    成長工程に先立って、前記半導体基板に素子分離絶縁膜
    を形成する工程を有することを特徴とする請求項33記
    載の半導体装置の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記第3の不純物ドープ層の形成工程
    の後に、前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工
    程を有することを特徴とする請求項33記載の半導体装
    置の製造方法。
  37. 【請求項37】 前記第2の不純物ドープ層は、前記第
    1及び第3の不純物ドープ層との間のビルトインポテン
    シャルにより完全空乏化する不純物濃度と厚さをもって
    形成することを特徴とする請求項33記載の半導体装置
    の製造方法。
  38. 【請求項38】 前記第3の不純物ドープ層は、チャネ
    ル反転層形成時に完全空乏化するに必要な不純物濃度と
    厚さをもって形成することを特徴とする請求項33記載
    の半導体装置の製造方法。
  39. 【請求項39】 前記第3の不純物ドープ層は、チャネ
    ル反転層形成時に部分的に空乏化するに必要な不純物濃
    度と厚さをもって形成することを特徴とする請求項33
    記載の半導体装置の製造方法。
  40. 【請求項40】 少なくとも表面に第1導電型の第1の
    不純物ドープ層を有する半導体基板に、不純物がドープ
    されていない第1の半導体層をエピタキシャル成長させ
    る工程と、 前記第1の半導体層にイオン注入を行って前記第1の不
    純物ドープ層に接する第2導電型の第2の不純物ドープ
    層を形成する工程と、 前記第2の不純物ドープ層上に不純物がドープされてい
    ない第2の半導体層をエピタキシャル成長させる工程
    と、 前記第2の半導体層にイオン注入を行って前記第2の不
    純物ドープ層に接する第1導電型の第3の不純物ドープ
    層を形成する工程と、 前記第3の不純物ドープ層上にゲート絶縁膜を介してゲ
    ート電極を形成する工程と、 前記半導体基板に前記ゲート電極に自己整合された状態
    で、前記第3の不純物ドープ層と第2の不純物ドープ層
    の接合面より深く且つ、前記第2の不純物ドープ層と第
    1の不純物ドープ層の接合面より浅い接合深さを持つソ
    ース及びドレイン拡散層を形成する工程とを有すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  41. 【請求項41】 前記ソース及びドレイン拡散層を形成
    する工程は、 前記ゲート電極をマスクとして前記第3の不純物ドープ
    層にイオン注入を行って前記第3の不純物ドープ層より
    深い、ソース及びドレイン拡張領域となる第4の不純物
    ドープ層を形成する工程と、 前記ゲート電極の側壁に側壁絶縁膜を形成する工程と、 前記第4の不純物ドープ層上に第3の半導体層を選択エ
    ピタキシャル成長させる工程と、 前記ゲート電極及び側壁絶縁膜をマスクとして前記第3
    の半導体層にイオン注入を行って、前記第4の不純物ド
    ープ層より高不純物濃度で深い、ソース及びドレイン低
    抵抗領域となる第5の不純物ドープ層を形成する工程と
    を有することを特徴とする請求項40記載の半導体装置
    の製造方法。
  42. 【請求項42】 前記第1の半導体層のエピタキシャル
    成長工程に先立って、前記半導体基板に素子分離絶縁膜
    を形成する工程を有することを特徴とする請求項40記
    載の半導体装置の製造方法。
  43. 【請求項43】 前記第3の不純物ドープ層の形成工程
    の後に、前記半導体基板に素子分離絶縁膜を形成する工
    程を有することを特徴とする請求項40記載の半導体装
    置の製造方法。
  44. 【請求項44】 前記第2の不純物ドープ層は、前記第
    1及び第3の不純物ドープ層との間のビルトインポテン
    シャルにより完全空乏化する不純物濃度と厚さをもって
    形成することを特徴とする請求項40記載の半導体装置
    の製造方法。
  45. 【請求項45】 前記第3の不純物ドープ層は、チャネ
    ル反転層形成時に完全空乏化するに必要な不純物濃度と
    厚さをもって形成することを特徴とする請求項40記載
    の半導体装置の製造方法。
  46. 【請求項46】 前記第3の不純物ドープ層は、チャネ
    ル反転層形成時に部分的に空乏化するに必要な不純物濃
    度と厚さをもって形成することを特徴とする請求項40
    記載の半導体装置の製造方法。
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JP2011204929A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Toshiba Corp 不揮発性記憶装置およびその製造方法

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