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JP2002286026A - 滑り軸受構造 - Google Patents

滑り軸受構造

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Publication number
JP2002286026A
JP2002286026A JP2001088837A JP2001088837A JP2002286026A JP 2002286026 A JP2002286026 A JP 2002286026A JP 2001088837 A JP2001088837 A JP 2001088837A JP 2001088837 A JP2001088837 A JP 2001088837A JP 2002286026 A JP2002286026 A JP 2002286026A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface portion
support surface
discharge
sliding
fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001088837A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoya Kitano
智哉 北野
Katsunori Tajima
功規 田島
Junichiro Shinozaki
順一郎 篠▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2001088837A priority Critical patent/JP2002286026A/ja
Publication of JP2002286026A publication Critical patent/JP2002286026A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 摺動面間に異物が混入することを防止する手
段を設けることにより、軸受の長寿命化を図ることので
きる新規の滑り軸受構造を提供する。 【解決手段】 回転軸110に固定された回転側軸受体
120の外周面にはへリングボーン型の溝構造を有する
支持面部121,122が形成され、また、これらの支
持面部よりも端縁120a,120b側に、スパイラル
型の溝構造を有する排出面部123,124が形成され
ている。支持面部121,122によって固定側軸受体
130の内側に回転軸110を支持することができると
ともに、排出面部123,124によって異物の侵入を
防止することができるので、軸受構造の不具合を防止
し、その長寿命化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は滑り軸受構造に係
り、特に、動圧軸受として動作する軸受構造の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、一対の摺動面を対向させた軸受
構造を有する滑り軸受が知られている。この滑り軸受
は、簡単な構造で小型化も容易であるという利点がある
反面、摺動面間に塵埃等の異物が混入すると、損失トル
クが増大するとともに、摺動面の間にカジリや焼き付き
が生じて充分な耐久性を得ることができないという問題
点がある。
【0003】上記のような摺動面間に異物が混入するこ
とによる不具合を解決するための手段としては、例え
ば、特開平5−202936号公報や特開平7−121
23号公報に記載された滑り軸受がある。
【0004】特開平5−202936号公報に記載され
た滑り軸受は、十分な油膜形成能力を確保しながら異物
を軸受本体外に排出するために、回転軸に対して荷重部
位と非荷重部位とを備えた軸受本体を形成し、その非荷
重部位に軸方向へ伸びる異物排出溝を設けたものであ
る。
【0005】また、特開平7−12123号公報に記載
された滑り軸受は、異物が多い環境下で耐磨耗性を高め
るために、その軸受端部に、潤滑油含有の潤滑性組成物
製のシールを配設したものである。
【0006】一方、滑り軸受としては、潤滑剤等の流体
を介して対向する一対の摺動面を備え、流体の動圧効果
によって軸受支持を行う動圧軸受があり、例えば、ジャ
ーナル軸受の場合、回転軸の外周面又は外筒の内周面に
へリングボーン型の溝構造を形成し、この溝構造によっ
て流体圧を保持して軸受支持力を得るようにしたものが
知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の特開平5−202936号公報に記載された滑り軸
受においては、異物排出溝が設けられた非荷重部位にお
いて潤滑液の圧力が生じないために、上記の荷重部位に
対応した特定の方向の負荷しか支持することができない
という問題点がある。
【0008】また、上記特開平7−12123号公報に
記載された滑り軸受においては、潤滑油含有素材を用い
たシールから徐々に潤滑油を滲み出させているため、シ
ールの潤滑効果が経時的に変化しやすく、長期間良好な
潤滑状態を維持することが困難であり、シールの交換が
必要であるなど、耐久性に問題がある。
【0009】さらに、軸周りの全方位からの負荷を支持
できるとともに長期間良好な潤滑状態を維持可能な滑り
軸受としては上記の動圧軸受があるが、この動圧軸受に
おいても、異物が摺動面間に混入すると、動圧効果によ
って流体圧が保持される領域に異物が滞留しやすいの
で、損失トルクが増大したり、当該領域においてカジリ
や焼き付きが発生したりするといった不具合がある。
【0010】そこで本発明は上記問題点を解決するもの
であり、その課題は、摺動面間に異物が混入することを
防止する手段を設けることにより、軸受の長寿命化を図
ることのできる新規の滑り軸受構造を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の滑り軸受構造は、流体を介して対向する一対
の摺動面を備えた滑り軸受構造であって、前記一対の摺
動面のうち少なくともいずれか一方に、前記流体に保持
圧を付与する溝構造を有する支持面部が設けられ、前記
一対の摺動面のうち少なくともいずれか一方に、前記支
持面部の形成領域よりも前記摺動面の端縁側に配置さ
れ、前記流体に前記摺動面の端縁に向けた排出圧を付与
する溝構造を有する排出面部が設けられていることを特
徴とする。
【0012】この発明によれば、支持面部にて発生する
保持圧によって軸受作用を確保することができるととも
に、排出面部にて生ずる排出圧によって塵埃等の異物が
支持面部の形成領域へ移動することを防止することがで
きるとともに、当該異物を摺動面の端縁に向けて排出す
ることも可能になるので、損失トルクの増大や摺動面間
のカジリや焼き付き等の発生を低減でき、軸受構造の長
寿命化を図ることができる。特に、滑り軸受構造におい
ては、始動時や停止時において一対の摺動面の間に傾き
が生じ、この傾きによって一対の摺動面の端縁近傍が相
互に接触することが多いが、本発明の排出面部により発
生した排出圧によって上記接触により生じた塵埃の侵入
を防止でき、当該塵埃を排出することができる点で非常
に効果的である。
【0013】ここで、本発明の滑り軸受構造はジャーナ
ル軸受であってもスラスト軸受であってもよく、ジャー
ナル軸受とスラスト軸受の双方の機能を有するものであ
っても構わない。また、一対の摺動面のうち、いずれか
一方の摺動面に支持面部と排出面部が共に形成されてい
てもよく、或いは、一方の摺動面に支持面部が形成さ
れ、他方の摺動面に排出面部が形成されていてもよい。
さらに、一対の摺動面の双方に上記支持面部又は排出面
部が形成されていても構わない。
【0014】本発明において、前記排出面部は前記支持
面部の両側に構成されていることが好ましい。支持面部
の両側に排出面部が構成されていることにより、一対の
摺動面の両端縁のいずれにおいても異物侵入の阻止及び
異物排出の効果を得ることができる。
【0015】本発明において、前記支持面部の溝構造
は、一対の前記摺動面の両端縁間に前記保持圧を発生す
る複数の支持部位が構成されるように形成されているこ
とが好ましい。この手段によれば、一対の摺動面の両端
縁間における複数の支持部位において一対の摺動面が流
体圧によって支持された状態となるので、支持状態の安
定性を高めることができる。
【0016】本発明において、前記支持面部の溝構造
は、ヘリングボーン型の溝構造であることが好ましい。
この手段によれば、へリングボーン型の溝構造を支持面
部に設けることによって流体圧を円滑かつ確実に生じさ
せ、これを保持することができる。
【0017】本発明において、前記排出面部の溝構造
は、スパイラル型の溝構造であることが好ましい。この
手段によれば、スパイラル型の溝構造を排出面部に設け
ることにより、円滑かつ確実に排出圧を形成できる。
【0018】本発明において、前記排出面部の溝構造の
深さは、前記支持面部の溝構造の深さよりも深いことが
好ましい。この手段によれば、排出面部の溝構造を深く
することにより、異物の排出効果を高めることができる
とともに、排出面部に異物が混入してもカジリや焼き付
きを防止することができる。一方、支持面部の溝構造を
相対的に浅く形成することにより、流体圧が低下しにく
くなり、流体の潤滑性や軸受精度を高めることができ
る。
【0019】より具体的には、支持面部の溝深さは、一
対の摺動面間の間隙と同等或いはそれよりも小さく、排
出面部の溝深さは、一対の摺動面間の間隙よりも大きい
ことが好ましい。支持面部及び排出面部における溝深さ
による上記効果は、摺動面間の流体厚と溝深さとの比に
よって影響を受けるからである。
【0020】本発明において、前記支持面部と前記排出
面部との境界領域に前記流体を供給するように構成され
ていることが好ましい。この手段によれば、支持面部と
排出面部との境界領域に流体を供給するように構成され
ていることにより、支持面部の形成領域の流体圧を高め
ることができると同時に、排出面部から摺動面の端縁側
への流体の流れを作り出すことができるので、排出面部
の形成領域からの異物の排出をより確実に行うことがで
きる。また、流体を強制的に供給することによって油膜
切れなどの潤滑不良を生じにくくし、流体による潤滑状
態をより良好で安定なものとすることができる。
【0021】本発明において、前記一対の摺動面の端縁
間から前記流体を回収するように構成されていることが
好ましい。この手段によれば、一対の摺動面の端縁間か
ら流体を回収するように構成されていることにより、支
持面部と排出面部との境界領域にて供給された流体を一
対の摺動面の端縁から常時回収することができるので、
支持面部の形成領域における潤滑効果と、排出面部の形
成領域からの異物の排出効果とを常時好適に得ることが
できる。
【0022】本発明において、前記一対の摺動面の端縁
間から回収した前記流体を前記支持面部と前記排出面部
との境界領域に戻す流体循環路を有することが好まし
い。この手段によれば、流体循環路を介して流体を循環
使用することができるので、閉鎖系にて良好な軸受構造
を構成することが可能になる。ここで、ろ過器などの異
物除去手段によって、回収した前記流体から異物を除去
した上で境界領域に戻すように構成されていることが好
ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る滑り軸受構造の実施形態について詳細に説明す
る。
【0024】[第1実施形態]図1は、本発明に係る滑
り軸受構造100の第1実施形態を示す概略構成断面図
である。この滑り軸受構造100は、回転軸110と、
この回転軸110に固定された回転側軸受体(回転体)
120と、この回転側軸受体120を覆う固定側軸受体
(外筒)130とを有する。また、回転側軸受体120
と、固定側軸受体130との間には潤滑油などからなる
潤滑液141が満たされている。
【0025】回転側軸受体120は円筒状に構成され、
その内部に回転軸110が圧入され、或いは、挿通され
た状態で相互に接着等の方法で固定されている。なお、
回転軸110と回転側軸受体120とが一体に形成され
ていても構わない。
【0026】回転側軸受体120の外周面には、各々へ
リングボーン型の溝構造を有する一対の支持面部12
1,122が軸線方向に並ぶように形成されている。こ
れらの支持面部121,122のヘリングボーン型の溝
構造は、図示矢印Rの方向に回転軸110を回転させた
とき、支持面部121,122の軸線方向の中央部12
1a,122aの近傍に潤滑液141を保持する保持圧
を発生し、この部分の流体圧が周囲よりも高くなるよう
に形成されている。
【0027】一方、支持面部121,122の軸線方向
両側には、各々スパイラル型の溝構造を有する排出面部
123,124が形成されている。これらの排出面部1
23,124の溝構造は、回転軸110を上記矢印Rの
方向に回転させたとき、排出面部123,124上から
回転側軸受体120の端縁120a,120b側へ向け
て潤滑液141を排出する排出圧を発生するように構成
されている。
【0028】図2は、上記滑り軸受構造100における
潤滑液141の圧力分布を示すものである。支持面部1
21,122の形成領域においては、中央部121a,
122aにおいて大きな圧力が生じている一方、支持面
部121と122との境界領域と、支持面部121,1
22と排出面部123,124の境界領域において、そ
れぞれ負圧が生じている。また、排出面部123,12
4の形成領域においては、支持面部121,122との
境界領域において最大の負圧を有し、ここから端縁12
0a,120bに向けて徐々に圧力が上昇している。
【0029】図3は、上記支持面部121,122の溝
構造及び排出面部123,124における溝構造の拡大
断面図(a)及び(b)である。ここで、支持面部12
1,122のへリングボーン型の溝121b,122b
の深さD1は浅く、排出面部123,124のスパイラ
ル型の溝123b,124bの深さD2は深く形成され
ている。これは、溝121b、122bは、支持面部1
21,122における流体圧を保持し、潤滑液圧力を落
とさないようにして潤滑性及び軸受精度を確保するため
に、或る程度浅くする必要がある反面、溝123b,1
24bは、排出面部123,124の排出効果を高める
ため、及び、異物によるカジリなどの損傷を受けにくく
するために、或る程度深く形成する必要があるからであ
る。
【0030】本実施形態の場合、回転側軸受体120の
外周面と固定側軸受体130の内周面との間隙を約5μ
m程度に構成すると、深さD1は約0.003〜0.0
1mm、深さD2は約0.1〜0.5mmとすることが
好ましい。なお、この場合に、ジャーナル軸受の軸受面
の径(上記回転側軸受体120の外径又は固定側軸受体
130の内径、或いは、これらの平均値)を約8mmと
する。
【0031】一般に、支持面部の溝深さは、回転側の摺
動面と固定側の摺動面との間の間隙と同等あるいはそれ
よりも小さく、排出面部の溝深さは、回転側の摺動面と
固定側の摺動面との間の間隙よりも大きいことが好まし
い。
【0032】深さD1が上記範囲を越えると、潤滑液の
漏洩によって潤滑液の圧力を十分に保持することができ
なくなり、その結果、軸受精度も低下する。深さD1が
上記範囲を下回った場合には、溝による保持圧形成能力
が低下するので、やはり潤滑液の圧力を十分に得ること
ができなくなる。また、深さD2が上記範囲を越える
と、潤滑液の漏洩によって潤滑液の排出圧勾配を十分に
得ることができなくなり、深さD2が上記範囲を下回っ
た場合には、溝による排出圧形成能力が低下するので、
やはり潤滑液の排出圧の勾配を十分に得ることが難しく
なる。
【0033】本実施形態においては、支持面部121,
122の溝構造により図2に示すように形成された潤滑
液の保持圧分布によって回転軸110が支持される。特
に、2つの支持面部121,122による2箇所の支持
部位(上記中央部121a,122aに対応する部位)
にて支持されることにより、安定した軸受特性を得るこ
とができる。また、支持面部121,122の両側に排
出面部123,124が形成されていることにより、塵
埃等の異物が外部から回転側軸受体120の外周面と固
定側軸受体130の内周面との間に侵入しようとしても
阻止されるので、異物の混入による損失トルクの増大、
カジリや焼き付きなどを防止できる。
【0034】特に、図4に示すように、回転軸110の
回転動作の始動時や停止時においては動圧効果が低下し
て回転軸110が傾くことがあり、このとき、回転側軸
受体120の端縁120a,120bが固定側軸受体1
30の内周面に接触し、この接触部分において塵埃が発
生する場合がある。しかし、本実施形態においては、上
記のように端縁120a,120b側に排出面部12
3,124が形成されているので、上記の塵埃が支持面
部に向けて進入することを阻止することができる。この
ような塵埃は、通常、排出面部123,124のスパイ
ラル型の溝構造によって外部へ向けて排出される。
【0035】[第2実施形態]次に、本発明に係る第2
実施形態の滑り軸受構造100’について図5を参照し
て説明する。この実施形態においては、上記第1実施形
態の滑り軸受構造100と同一部分には同一符号を付
し、それらの説明は省略する。この滑り軸受構造10
0’においては、潤滑剤141を供給するための供給部
131,132が固定側軸受体130に設けられている
点で上記第1実施形態とは異なる。供給部131は、支
持面部121と排出面部123との間の境界領域C1に
対応する固定側軸受体130の部位に潤滑剤141の供
給口を有し、供給部132は、支持面部122と排出面
部124との間の境界領域C2に対応する固定側軸受体
130の部位に潤滑剤141の供給口を有する。また、
供給部131,132(或いはそれらの供給口)はそれ
ぞれ当該軸受構造の軸線周りに複数分散して形成されて
いることが好ましい。
【0036】本実施形態においては、上記境界領域C
1,C2から潤滑剤141が供給されているので、それ
らの供給圧力に応じて潤滑剤141の圧力分布が全体と
してかさ上げされた状態となっている。境界領域C1,
C2は、第1実施形態においては図2に示すように負圧
になっているが、ここに潤滑剤141を導入することに
よって、支持面部121,122の形成領域における流
体の保持圧をより高めることができる。また、排出面部
123,124の排出圧形成能によって境界領域C1,
C2から軸受端縁に向けて潤滑剤141を流すことが可
能になる。このように流れた潤滑剤141は、回転側軸
受体120の端縁120a,120bから外部へと流れ
出る。この流れの存在により、排出面部123,124
の形成領域にて発生した塵埃等を外部へと掃出すること
ができるとともに、外部からの塵埃等の異物の進入をさ
らに確実に防止できるようになる。
【0037】図6は、本実施形態の滑り軸受構造10
0’に潤滑剤141を供給するための流体供給手段14
0の構成を示す概略説明図である。この流体供給手段1
40は、潤滑剤141を溜める液溜め142と、この液
溜め142から潤滑剤141を滑り軸受構造100’の
供給部131,132へと送るための送液ポンプ143
と、滑り軸受構造100’における軸受端縁からそれぞ
れ排出された潤滑剤141を回収する回収管路144,
145と、回収管路144,145によって回収された
潤滑剤141をろ過し、潤滑剤141に混入されている
異物を取り除くための異物分離手段(ろ過フィルタ)1
46とを備えている。この異物除去手段146を通過し
た潤滑剤141は液溜め142に戻される。この流体供
給手段140には、上記のように全体として潤滑液14
1を循環させることのできる流体循環路が構成されてい
る。
【0038】[第3実施形態]次に、本発明に係る第3
実施形態の滑り軸受構造200について図7を参照して
説明する。この滑り軸受構造200は、回転軸210
と、一端側に円筒状部を備え、他端側に円板状部を備え
た回転側軸受体220と、回転側軸受体220と同様に
一端側に円筒状部231を備え、他端側に円板状部23
2を備えた固定側軸受体230とを有する。
【0039】回転側軸受体220には、上記各実施形態
と同様のへリングボーン型の溝構造を有する支持面部2
21,222と、支持面部221から見て端縁220a
側に設けられた上記各実施形態と同様のスパイラル型の
溝構造を有する排出面部223とが上記円筒状部の外周
面に形成されている。また、支持面部222から見て端
縁220b側には、上記円板状部の表面にスパイラル型
の溝構造を有する排出面部224が形成されている。
【0040】この滑り軸受構造200においては、回転
側軸受体220と、固定側軸受体230とを挿嵌させた
状態とし、両者の対向面間に図示しない潤滑液を満たす
ことにより、回転側軸受体220の円筒状部と固定側軸
受体230の円筒状部231とがジャーナル軸受部(ラ
ジアル軸受部)として機能し、回転側軸受体220の円
板状部と固定側軸受体230の円板状部232とがスラ
スト軸受部として機能するように構成されている。
【0041】この場合、回転側軸受体220の円板状部
の表面に設けられた排出面部224は円板状部232の
表面と対向し、回転側軸受体220を図示矢印R方向へ
回転させることにより、反対側の排出面部223と同様
に、図示しない潤滑液に対して端縁220b(円板状部
の外縁部)に向けた排出圧を発生させる。
【0042】[第4実施形態]次に、図8を参照して本
発明に係る第4実施形態の滑り軸受構造300について
説明する。この滑り軸受構造300は、円板状の回転側
軸受体320と、円板状の固定側軸受体330とを有
し、両者の表面同士が図示しない潤滑剤を介して対向配
置されるように形成される。この滑り軸受構造300は
スラスト軸受を構成するものである。
【0043】回転側軸受体320には、中心孔320A
が形成され、この中心孔320Aの開口縁である端縁3
20aと、外縁部である端縁320bとが設けられてい
る。両端縁320aと320bの間の表面にはリング帯
状の支持面部321が形成され、この支持面部321の
内外両側にそれぞれ排出面部322,323が形成され
ている。支持面部321には、回転側軸受体320を図
示矢印R方向に回転させたときに上記潤滑剤に保持圧を
与えるヘリングボーン型の溝構造が形成されている。ま
た、排出面部322,323には、回転側軸受体330
を図示矢印R方向に回転させたときに上記潤滑剤に端縁
320a,320b側に向かう排出圧を与えるスパイラ
ル型の溝構造が形成されている。
【0044】一方、固定側軸受体330には、上記回転
側軸受体320の中心孔320Aとほぼ対応する位置に
中心孔330Aが形成されている。また、中心孔330
Aと外縁部との間には複数の開口部330B、330C
が形成されている。開口部330Bは、回転側軸受体3
20の上記支持面部321と排出面部322との境界領
域に開口し、開口部330Cは、回転側軸受体330の
上記支持面部321と排出面部323との境界領域に開
口している。
【0045】この実施形態においては、回転軸と直交す
る面で支持するスラスト軸受構造となっている点が上記
各実施形態とは異なるが、回転側軸受体320の表面に
形成された上記支持面部321及び排出面部322,3
23によって上記各実施形態と同様の効果を奏すること
ができる。
【0046】また、上記開口部330B,330Cを通
して図示しない潤滑剤を第2実施形態と同様に供給する
ことによって、潤滑剤が支持面部321と排出面部32
2,323との境界領域に供給されるので、支持面部3
21の形成領域における支持圧力を高めることができる
とともに、排出面部322,323の形成領域における
異物の排出能力を高めることができる。ここで、潤滑液
は端縁320a,320bから回収される。この場合、
本実施形態においても図6に示すものと同様の流体供給
手段を設けることができる。
【0047】尚、本発明の滑り軸受構造は、上述の図示
例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論で
ある。例えば、上記各実施形態では、いずれも回転側軸
受体に支持面部や排出面部を形成しているが、固定側軸
受体に支持面部及び排出面部を形成してもよい。また、
回転側軸受体と固定側軸受体のうちいずれか一方に、支
持面部と排出面部のうちいずれか一方を形成し、回転側
軸受体と固定側軸受体のうちの他方に、支持面部と排出
面部のうちの他方を形成してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
異物の混入による損失トルクの増大、或いは、カジリや
焼き付きを防止でき、軸受の長寿命化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る滑り軸受構造の第1実施形態の構
造を一部断面で示す概略斜視図である。
【図2】第1実施形態における構造と潤滑剤の圧力分布
との関係を示す説明図である。
【図3】第1実施形態の回転側軸受体の溝構造を示す拡
大断面図である。
【図4】第1実施形態において回転側軸受体の傾斜状態
を示す説明図である。
【図5】本発明に係る滑り軸受構造の第2実施形態の構
造と潤滑剤の圧力分布との関係を示す概略斜視図であ
る。
【図6】第2実施形態における潤滑剤の供給手段の概略
構成を示す概略構成図である。
【図7】本発明に係る滑り軸受構造の第3実施形態の構
造を示す概略斜視図である。
【図8】本発明に係る滑り軸受構造の第4実施形態の構
造を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
100,100’,200,300 滑り軸受構造 110,210 回転軸 120,220,320 回転側軸受体 120a,120b,220a,220b,320a,
320b 端縁 121,122,221,222,321 支持面部 123,124,223,224,322,323 排
出面部 130,230,330 固定側軸受体 140 流体供給手段 141 潤滑剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠▲崎▼ 順一郎 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 3J011 AA07 AA20 BA02 BA06 BA08 CA03 JA02 KA02 KA03 KA04 LA05 MA07 MA08 MA26 MA27 PA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を介して対向する一対の摺動面を備
    えた滑り軸受構造であって、 前記一対の摺動面のうち少なくともいずれか一方に、前
    記流体に保持圧を付与する溝構造を有する支持面部が設
    けられ、 前記一対の摺動面のうち少なくともいずれか一方に、前
    記支持面部の形成領域よりも前記摺動面の端縁側に配置
    され、前記流体に前記摺動面の端縁に向けた排出圧を付
    与する溝構造を有する排出面部が設けられていることを
    特徴とする滑り軸受構造。
  2. 【請求項2】 前記排出面部は前記支持面部の両側に構
    成されていることを特徴とする請求項1に記載の滑り軸
    受構造。
  3. 【請求項3】 前記支持面部の溝構造は、一対の前記摺
    動面の両端縁間に前記保持圧を発生する複数の支持部位
    が構成されるように形成されていることを特徴とする請
    求項1又は請求項2に記載の滑り軸受構造。
  4. 【請求項4】 前記支持面部の溝構造は、ヘリングボー
    ン型の溝構造であることを特徴とする請求項1乃至請求
    項3のいずれか1項に記載の滑り軸受構造。
  5. 【請求項5】 前記排出面部の溝構造は、スパイラル型
    の溝構造であることを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のいずれか1項に記載の滑り軸受構造。
  6. 【請求項6】 前記排出面部の溝構造の深さは、前記支
    持面部の溝構造の深さよりも深いことを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の滑り軸受構
    造。
  7. 【請求項7】 前記支持面部と前記排出面部との境界領
    域に前記流体を供給するように構成されていることを特
    徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の
    滑り軸受構造。
  8. 【請求項8】 前記一対の摺動面の端縁間から前記流体
    を回収するように構成されていることを特徴とする請求
    項7に記載の滑り軸受構造。
  9. 【請求項9】 前記一対の摺動面の端縁間から回収した
    前記流体を前記支持面部と前記排出面部との境界領域に
    戻す流体循環路を有することを特徴とする請求項8に記
    載の滑り軸受構造。
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