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JP2002283750A - 熱転写受像シートおよび染料受容層転写シート - Google Patents

熱転写受像シートおよび染料受容層転写シート

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JP2002283750A
JP2002283750A JP2002011587A JP2002011587A JP2002283750A JP 2002283750 A JP2002283750 A JP 2002283750A JP 2002011587 A JP2002011587 A JP 2002011587A JP 2002011587 A JP2002011587 A JP 2002011587A JP 2002283750 A JP2002283750 A JP 2002283750A
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resin
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JP2002011587A
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Hideki Usuki
杵 秀 樹 臼
Shino Suzuki
木 志 乃 鈴
Naohiro Obonai
直 博 小保内
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可塑剤のブリードやこれに起因する感度の劣
化の問題が解消された高感度で色再現性にすぐれた画像
形成を可能とする熱転写受像シートおよび染料受容層転
写シートを提供すること。 【解決手段】 基材シートと、前記基材シートの少なく
とも一方の面に形成された染料受容層とからなる熱転写
受像シートにおいて、前記染料受容層が、アクリル系モ
ノマーおよび/またはスチレン系モノマーと可塑性セグ
メントとを含む共重合体からなることを特徴とする熱転
写受像シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録材料に
関し、特に感度の向上が図られた熱転写受像シートおよ
び染料受容層転写シートに関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、昇華転写方式による画像形成に用いる熱転写受像シ
ートにおいて受容層の感度を向上させる手段として、受
容層を構成するバインダー樹脂に可塑剤を添加する手法
が試みられてきた。実際、このような可塑剤の添加によ
り染料の受容感度を一定程度向上させることは可能であ
る。
【0003】しかしながら、バインダー樹脂に可塑剤を
添加した組成物系においては、バインダー中での可塑剤
の存在状態の不安定さに起因して、経時的に受容層から
可塑剤がブリードするという問題が生じ、さらにこれに
より逆に染料の受容感度の低下したり、形成画像の再現
性が劣化するといった新たな問題が生じていた。
【0004】本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであり、従来問題となっていた可塑剤
のブリードやこれに起因する感度の劣化の問題が解消さ
れた高感度で色再現性にすぐれた画像形成を可能とする
熱転写受像シートおよび染料受容層転写シートを提供す
ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明に係る熱転写受像シートは、基材シート
と、前記基材シートの少なくとも一方の面に形成された
染料受容層とからなる熱転写受像シートにおいて、前記
染料受容層が、少なくとも1つ以上のアクリル系モノマ
ーアクリロニトリルモノマー、スチレンモノマーから選
ばれるモノマーと可塑性セグメントを含むモノマーとの
共重合体からなることを特徴とするものである。
【0006】さらに本発明に係る染料受容層転写シート
は、基材シートと、前記基材シートの少なくとも一方の
面の少なくとも一部に剥離可能に形成された転写性染料
受容層とを有する染料受容層転写シートであって、前記
転写性染料受容層が、少なくとも1つ以上のアクリル系
モノマー、アクリロニトリルモノマー、スチレンモノマ
ーから選ばれるモノマーと可塑性セグメントとを含むモ
ノマーとの共重合体からなることを特徴とするものであ
る。
【0007】さらに、本発明は、これら熱転写受像シー
トあるいは染料受容層転写シートを用いて作成された印
画物(画像形成物品)を含む。
【0008】このように、本発明においては、受容層が
少なくとも1つ以上のアクリル系モノマー、アクリロニ
トリルモノマー、スチレンモノマーから選ばれるモノマ
ーと可塑性セグメントを含むモノマーとの共重合体から
なるので、従来問題となっていた可塑剤成分のブリード
等を生じさせることなく染料の受容感度を向上させるこ
とが可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好ましい具体例に
基づいて説明する。本発明は熱転写受像シートと、受容
層転写シートの形態で提供される。熱転写受像シートは
基材上の少なくとも一方の面に設けられた受容層上に画
像を形成した後、必要に応じて既知の保護層を更に熱転
写、ラミネート、コーティング等の既知の手段を用いて
積層したり受像シート全体もしくは部分的に切り出して
両面ラミネートできる。
【0010】受容層転写シートは、基材上の少なくとも
一方の面に剥離可能に受容層を設けられており、被転写
体に、熱又は圧力で転写後画像を形成したり画像形成後
に被転写体に熱又は圧力で転写することができる。
【0011】本発明は既知の各種機能層を合わせて積層
しても良い。熱転写受像シートの場合には基材と受容層
の間に白色中間層、断熱層等が設けられる。断熱層は、
基材の一部としてフィルムを貼合しても良いし、中空粒
子をコーティング等既知の手段で設けても良い。
【0012】受容層転写シートの場合も、白色中間層や
断熱層を設けられるが、画像形成が受容層を被転写体に
転写する前か後かで、構成が異なり、画像形成が受容層
の転写の後の場合には、受容層の上に、前の場合には受
容層と基材の間に設ける。
【0013】受容層と基材の間に、白色中間層を設けて
画像形成後に、白色中間層ごと透明被転写体に受容層を
転写し、透明被転写体側より画像を見ると透明感のある
画像が得られ、又、受容層側からライトをあてると市販
されているバックライト用の画像として用いることがで
きる。この様に白色層や断熱層は受容層転写時に一緒に
転写しても良いし、受容層のみを転写させても良い。
【0014】受容層転写シートは更に、基材からはく離
し易い様に受容層と基材の間に離型層を設けても良い。
受容層のみを転写させたい場合は、受容層の直下に受容
層と他の機能層を共に転写させたい場合には転写後の最
外層となる層の直下に設ける。
【0015】その他に、画像形成前に受容層を転写させ
る場合には被転写体への接着性を向上させるために接着
層を設けることができる。画像形成後に受容層を転写さ
せる場合には、受容層と基材の間にセキュリティ層、保
護層等の機能層を用い、機能層ごと転写させることがで
きる。又、画像を受容層転写後に形成する受容層転写シ
ートに接着層を設け、且つ画像形後に保護層等のオーバ
ーラミネーションを画像上に形成した場合、受容層は使
用前(プリント前)及び使用後(プリント後)の両方
で、最外層とならない。本発明のシートが枚様もしくは
ロール形態で保存された場合他の形態ではブロッキング
が懸念される場合でもその様な心配がなく取扱い易い。
【0016】受容層転写シートの転写手段としては、サ
ーマルヘッド熱または圧着ローラ、熱または圧着プレス
等による転写方法があるが、サーマルヘッドを用いる場
合にはサーマルヘッドからの熱及びこすれから基材が破
断しない様に受容層と反対の面に耐熱滑性層を設けるこ
とができる。
【0017】(基材シート)本発明の熱転写受像シート
で用いる基材シートとしては、従来の熱転写受像シート
に使用されているのと同様の基材シートがそのまま用い
ることが出来ると共に、そのほかのものも使用する事が
出来、特に制限されない。好ましい基材シートの具体例
として、例えば、合成紙(ポリオレフィン系、ポリスチ
レン系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キャストコ
ート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂又はエマルジョン
含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂内添紙、
板紙等のセルロース繊維紙、ポリオレフィン、ポリ塩化
ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、
ポリメタクリレート、ポリカーボネート等の各種のプラ
スチックフィルムまたはシート等が使用でき、また、こ
れらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成膜した白
色不透明フィルム或いは発泡させた発泡フィルム等も使
用でき特に限定されない。また、上記基材シートの任意
の組合せによる積層体も使用できる。代表的な積層体の
例としては、セルロース繊維紙と合成紙或いはセルロー
ス繊維紙とプラスチックフィルム又はシートとの積層体
が挙げられる。これらの基材シートの厚みは任意でよ
く、例えば、10〜300μm程度の厚みが一般的であ
る。上記の如き基材シートは、その表面に形成する受容
層との密着力が乏しい場合には、その表面にプライマー
処理やコロナ放電処理を施すのが好ましい。
【0018】受容層転写シート用の基材シートの具体例
としては、例えば、グラシン紙、コンデンサ紙、パラフ
ィン紙等の薄葉紙、ポリエステル、ポリプロピレン、セ
ロハン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリ
イミド、ポリ塩化ビニリデン、アイオノマー等のプラス
チック或いはこれらと前該紙とを複合した基材シート等
が挙げられる。基材シートの厚さは、その強度及び耐熱
性等が適切になるように、材料に応じて適宜変更するこ
とができるが、その厚さは好ましくは2〜100μmであ
る。
【0019】(受容層)本発明による受容層は、少なく
とも1つ以上のアクリル系モノマー、スチレンモノマー
から選ばれるモノマーと可塑性セグメントを含むモノマ
ーとの共重合体からなる。受容層を構成するこの共重合
体としては、ランダム共重合体、ブロック共重合体、お
よびグラフト共重合体を含む。具体的には、共重合体
は、特定のモノマー成分と可塑性セグメント成分とから
なる。
【0020】まず、共重合体の基体成分となるモノマー
成分の好ましい具体例としては、アクリル系モノマー、
アクリロニトリルモノマーまたはスチレンモノマーもし
くはこれらのモノマーの混合系などのビニル系モノマー
成分が用いられ得る。
【0021】アクリル系モノマーとしては、ベンジル
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
およびメチルメタクリレートからなる群から選択される
少なくとも1種が好ましく用いられ得る。
【0022】可塑性セグメント成分としては、ポリプロ
キレンオキサイド、エチレンオキサイド、エチレンオキ
サイドとプロピレンオキサイドの共重合体、カプロラク
トンマクロマー(メタ)アクリレートの他に、フタル酸
系、二塩基酸系、リン酸系、トリメリット酸系、エポキ
シ系、ポリエステル系、クエン酸系、マレイン酸・フマ
ル酸系、フタル酸系成分などの可塑性を有する成分、あ
るいは基体樹脂にグラフト重合その他何らかのかたちで
共重合させることによって可塑化効果を発現するような
種々の成分が好ましく用いられ得る。
【0023】本発明における染料受容層を構成する共重
合体は、基体となる樹脂に対して上記のような可塑性セ
グメントを反応固定することによって得られる。たとえ
ば、上述したようなモノマー成分、オリゴマー成分ある
は反応性重合体の樹脂成分と上記のような可塑性セグメ
ントとをラジカル重合する方法によって所定の重合体を
得ることができる。また、可塑性セグメントが水酸基、
アミノ基、カルボシキル基、エポキシ基、イソシアネー
ト基を有するものである場合にあっては、これらの反応
性基と反応性の官能基を有する熱可塑性樹脂を使用し、
必要に応じて触媒を用い、加熱等によって可塑性セグメ
ントをこの熱可塑性樹脂に反応固定することによって所
定の共重合体を得ることもできる。
【0024】上記のようにして得られた共重合体を構成
する基体樹脂成分に対する可塑性セグメントの比率(重
量比)は、感度の向上を図るに十分な可塑性を発現させ
るために、90:10〜50:50の範囲が好ましい。
【0025】また、共重合体を構成する基体樹脂成分の
分子量としては、重量平均分子量として5,000〜1
00,000の範囲が好ましく、さらに好ましくは1
0,000〜50,000の範囲である。
【0026】さらに、上記の共重合体のTgとしては、
30〜140℃の範囲が好ましく、さらに好ましくは、
40〜130℃の範囲である。
【0027】本発明においては、このようにして得られ
た可塑性の付与された共重合体を単独で適用するか、あ
るいは他の樹脂中に添加して適用することによって、本
発明における染料受容層を形成することができる。
【0028】また、本発明においては、受容層の構成成
分として、他の追加成分を添加することもできる。この
ような追加成分としては、たとえば、エポキシ変性シリ
コーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルスチレン
変性シリコーンなどの離型性成分や蛍光染料、蛍光顔
料、蛍光増白剤といった受容層を、着色しセキュリティ
ー機能や外観衣装性を設ける成分や、紫外線吸収剤、酸
化防止剤、光安定化剤、クエンチャーといった形成され
た画像の保存性を向上させる成分などを添加することが
できる。
【0029】上記のような共重合体からなる染料受容層
においては、可塑性を有する成分が共重合体の構成成分
として含まれているので、従来の構成樹脂に可塑剤成分
を添加した場合に生じるブリードの問題は解消すること
ができ、さらにこのブリードに起因する感度の劣化を防
止して高い染料受容感度を有する高再現性の有する熱転
写受像シートを得ることができる。
【0030】(白色中間層)本発明においては、基材シ
ートと染料受容層との間に、所望により、形成画像の鮮
明性ないしコントラストを向上させるために白色中間層
を設けることができる。
【0031】白色性、隠蔽性を付与する為に酸化チタ
ン、酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の
フィラーを添加することが好ましい。さらに、白色性を
高める為にスチルベン系化合物、ベンゾイミダゾール系
化合物、ベンゾオキサゾール系化合物等を蛍光増白剤と
して添加したり、印画物の耐光性を高める為にヒンダー
ドアミン系化合物、ヒンダートフェノール系化合物、ベ
ンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等
を紫外線吸収剤あるいは酸化防止剤として添加したり、
あるいは帯電防止性を付与する為にカオチン系アクリル
樹脂、ポリアニリン樹脂、各種導電性フィラー等を添加
することができる。
【0032】(耐熱滑性層)耐熱滑性層を形成する樹脂
としては、例えば、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
ニルアセトアセタール樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビ
ニル―酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエーテル樹脂、ポ
リブタジエン樹脂、スチレン―ブタジエン共重合体樹
脂、アクリルポリオール、ポリウレタンアクリレート、
ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレー
ト、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレー
ト、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレー
ト、ウレタン又はエポキシのプレポリマー、ニトロセル
ロース樹脂、セルロースナイトレート樹脂、セルロース
アセトプロピオネート樹脂、セルロースアセテートブチ
レート樹脂、セルロースアセテートヒドロジエンフタレ
ート樹脂、酢酸セルロース樹脂、芳香族ポリアミド樹
脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポ
リオレフィン樹脂等が挙げられる。
【0033】これらの樹脂からなる耐熱滑性層に添加或
いは上塗りする滑り性付与剤としては、燐酸エステル、
シリコーンオイル、グラファイトパウダー、シリコーン
系グラフトポリマー、フッ素系グラフトポリマー、アク
リルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサ
ン、アリールシロキサン等のシリコーン重合が挙げられ
るが、好ましくは、ポリオール、例えばポリアルコール
高分子化合物とポリイソシアネート化合物及び燐酸エス
テル系化合物からなる層であり、更に充填剤を添加する
ことが望ましい。
【0034】耐熱滑性層は、上記に記載した樹脂、滑り
性付与剤、更に充填剤を適当な溶剤により、溶解又は分
解させて、耐熱滑性層形成用インキを調整し、これを、
上記の基材シートの裏面に、例えばグラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースコーティ
ング法等の形成手段により塗布し、乾燥して形成するこ
とができる。
【0035】(離型層)本発明においては、転写の際に
おける基材シートからの染料受容層の剥離を促進するた
めに、所望により、基材シートと転写性染料受容層との
間に離型層を設けることができる。離型層は例えば、シ
リコーンワックス等の各種ワックス類、シリコーン樹
脂、フッ素系樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、
ポリビニルポロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹
脂、ポリビニルアルコール樹脂等から形成することがで
きる。
【0036】(接着剤層)染料受容層の転写を確実に
し、被転写材料への染料受容層の接着性を向上させるた
めに、所望により、染料受容層側の最外表面に接着剤層
を設けることができる。このような接着剤層として
は、、ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂、アクリル樹脂、紫外線吸収剤樹脂、シリカ、
ブチラール樹脂、およびエポキシ樹脂からなる群から選
ばれた少なくとも一つを含有してなるものが好ましく用
いられ得る。
【0037】(その他の転写層)本発明による受容層転
写シートにおいては、上記の転写性染料受容層の他に、
基材シート上に、さらに、イエロー、マゼンタおよびシ
アンの各昇華転写染料層、溶融熱転写方式による熱転写
層、転写性保護層の少なくとも一つ以上が面順次に形成
されていてもよく、このような態様も本発明の範囲に含
まれる。以下、これらの追加的転写層の好ましい態様に
ついて説明する。
【0038】(昇華転写染料層)本発明の転写シートに
用いられる染料層は、昇華性染料、バインダー樹脂およ
びその他の任意成分、さらに、有機フィラーを加えた塗
工液から形成される。
【0039】昇華性染料としては、従来公知のものを使
用することができ、特に限定されない。幾つかの好まし
い昇華性染料としては、マゼンタ染料としては、MSR
edG、MacrolexRedVioletR、Ce
resRed7B、SamaronRedHBSL、R
esolinRedF3BS等が挙げられ、イエロー染
料としては、ホロンブリリアントイエロー6GL、PT
Y―52、マクロレックスイエロー6G等が挙げられ、
シアン染料としては、カヤセットブルー714、ワクソ
リンブルーAP―FW、ホロンブリリアントブルーS―
R、MSブルー100等が挙げられる。
【0040】上記昇華性染料を担持するためのバインダ
ー樹脂としては、従来公知のものを使用することがで
き、時に限定されない。好ましいものとしては、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒド
ロキシセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒド
ロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、酢酸セ
ルロースもしくは酢酪酸セルロース等のセルロース系樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニ
ルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロ
リドンもしくはポリアクリルアミド等のビニル系樹脂ま
たはポリエステル等が挙げられる。
【0041】また、転写時に、基材フィルムとの離型性
を高めるために、アクリル系、ビニル系、ポリエステル
系、ポリウレタン系、ポリアミド系またはセルロース系
の樹脂の主鎖にグラフト結合したポリシロキサンセグメ
ント、フッ化炭素セグメントおよび長鎖アルキルセグメ
ントから選ばれる少なくとも一種の離型性セグメントを
有するグラフトポリマーを、バインダー樹脂として用い
てもよい。
【0042】染料層に含有する有機フィラーとしては、
染料層用塗工液と濡れ性のよいものであればよく、次に
挙げる高分子材料またはそれらを主体とする組成物のフ
ィラーを用いることができる。例えば、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリ
コーン樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ア
ルキッド樹脂、アセタール樹脂、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、セルロース系樹脂、デン
プンおよびその誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、塩素化ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセタ
ール、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボ
ネート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフ
ェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエ
ーテルエーテルケトン、ポリアミノビスマレイミド、ポ
リアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートポリイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリアクリロニトリル、AS
樹脂、ABS樹脂、SBR等が挙げられる。
【0043】有機フィラーと染料層用塗工液との濡れ性
のよい代表的な組み合わせとしては、ポリエチレンフィ
ラーまたはフィシャートロプシュワックス等の有機フィ
ラーと、ポリビニルアセトアセタールをバインダー樹脂
とした染料層用塗工液が挙げられる。
【0044】染料層の塗工厚は、乾燥状態で0.2〜3
μmが好ましく、0.3〜2μmがより好ましい。
【0045】染料層は、上記昇華性染料、バインダー樹
脂およびその他の任意成分を、適当な溶剤で溶解または
分散させて耐熱層用塗工液を調製し、さらに有機フィラ
ーを加えて分散させた塗工液を、基材フィルム上に、グ
ラビア印刷法、スクリーン印刷法またはグラビア板を用
いたりバースコーティング法等の手段により塗布し、乾
燥して形成することができる。
【0046】(熱溶融性インキ層)熱溶融性インキ層を
必要な材料を配合したインキから形成する。この熱溶融
性インキ層形成用のインキは、着色剤とビヒクルとから
なり、更に必要に応じて種々の添加剤を加えたものでも
よい。上記着色剤としては、有機又は無機の顔料若しく
は染料のうち、記録材料として良好な特性を有するも
の、例えば、十分な着色濃度を有し、光、熱、温度等に
より変褪色しないものが好ましい。着色剤としては、シ
アン、マゼンタ、イエロー等も使用出来るが、本発明の
目的には高濃度で明瞭な文字や記号を印字出来るブラッ
クの着色剤が好ましい。
【0047】ビヒクルとしては、ワックスを主成分と
し、その他ワックスと乾性油、樹脂、鉱油、セルロース
及びゴムの誘導体等との混合物が用いられる。ワックス
の代表例としは、マイクロクリスタリンワックス、カル
ナウバワックス、パラフィンワックス等がある。更に、
フィッシャートロプシュワックス、各種低分子量ポリエ
チレン、水ロウ、ミツロウ、鯨ロウ、一部変性ワック
ス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等、種々のワックス
が用いられる。
【0048】しかしながら、染料受容層への接着性、耐
スクラッチ性の観点から、以下の樹脂バインダーを使用
することがより好ましい。
【0049】アクリル樹脂 アクリル樹脂+塩化ゴム アクリル樹脂+塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 アクリル樹脂+セルロース系樹脂 塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂 (転写性保護層)基材上に積層される熱転写性保護層
は、多層構造をとっていてもよいし、単層構造をとって
いてもよい。多層構造をとる場合には、画像に各種の耐
久性を付与するための主体となる主保護層のほか、熱転
写性保護層と印画物の受像面との接着性を高めるために
転写性保護層の最表面に配置される接着層や、補助的な
保護層や、保護層本体の機能以外の機能を付加するため
の層などが含まれていてもよい。主保護層とその他の層
の順序は任意であるが、通常は、転写後に主保護層が受
像面の最表面層となるように、接着層と主保護層との間
に他の層を配置する。
【0050】多層構造の熱転写性保護層の一層をなす主
保護層又は単層構造の熱転写性保護層は、従来から保護
層形成用樹脂として知られている各種の樹脂で形成する
ことができる。保護層形成用樹脂としては、例えば、ポ
リエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポ
リウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹
脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合
物、電離放射線硬化性樹脂、紫外線遮断性樹脂等を例示
することができる。
【0051】電離放射線硬化性樹脂を含有する保護層
は、耐可塑剤性や耐擦過性が特に優れている。電離放射
線硬化性樹脂としては公知のものを使用することがで
き、例えば、ラジカル重合性のポリマー又はオリゴマー
を電離放射線照射により架橋、硬化させ、必要に応じて
光重合開始剤を添加し、電子線や紫外線によって重合架
橋させたものを使用することができる。
【0052】紫外線遮断性樹脂を含有する保護層は、印
画物に耐光性を付与することを主目的とする。紫外線遮
断性樹脂としては、例えば、反応性紫外線吸収剤を熱可
塑性樹脂又は上記の電離放射線硬化性樹脂に反応、結合
させて得た樹脂を使用することができる。より具体的に
は、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリア
ゾール系、置換アクリロニトリル系、ニッケルキレート
系、ヒンダートアミン系のような従来公知の非反応性の
有機系紫外線吸収剤に、付加重合性二重結合(例えばビ
ニル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基など)、
アルコール性水酸基、アミノ基、カルボキシル基、エポ
キシ基、イソシアネート基のような反応性基を導入した
ものを例示することができる。
【0053】上記のごとき単層構造の熱転写性保護層又
は多層構造の熱転写性保護層中に設けられた主保護層
は、保護層形成用樹脂の種類にもよるが、通常は0.5
〜10μm程度の厚さに形成する。
【0054】熱転写性保護層の最表面には接着層が形成
されていてもよい。接着層は、例えば、アクリル樹脂、
塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル/酢
酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド
系樹脂のような加熱時接着性の良好な樹脂で形成するこ
とができる。接着層の厚さは、通常0.1〜5μmとす
る。また、熱転写性保護層と基材との間に離型層を設け
てもよい。
【0055】
【実施例】以下に、本発明の実施例を示すが、本発明
は、下記の実施例の態様に限定されるものではない。
【0056】実施例1 基材シートとして合成紙(ポリエチレンテレフタレート
シート、厚さ180μm)を用い、この一方の面に白色
中間層/受容層の順にコーティングを行った。それぞれ
の乾燥時コート量(m当たり)は白色層0.5〜2.
0g、受容層1.0〜4.0gを基準とし、各層110
℃,30秒間乾燥した。各層の組成は以下の組成を用い
た。
【0057】 (白色中間層用塗工液) 塩素化ポリプロピレン樹脂(B−13:東洋化成工業(株)) 10重量部 蛍光増白剤(Uvitex OB:CIBA−GEIGY CO.) 1重量部 酸化チタン(TCA−888:トーケムプロダクツ(株)) 30重量部 メチルエチルケトン/トルエン=1/1(重量比) 90重量部 (受容層) アクリル共重合体樹脂A1(下表参照) 5重量部 エポキシ変性シリコーン 0.25重量部 (X−22−3000T、信越化学工業株式会社製) メチルスチレン変性シリコーン 0.25重量部 (X−24−510、信越化学工業株式会社製) ポリエーテル変性シリコーン 0.05重量部 (KF−6012、信越化学工業株式会社製) メチルエチルケトン 10重量部
【0058】実施例2 実施例1と同様に、白色中間層/受容層の順にコーティ
ングを行った。白色中間層は実施例1と同じ組成を用
い、受容層は次の組成を用いた。CT量、乾燥条件は実
施例1と同条件で実施した。
【0059】 (受容層) アクリル共重合体樹脂A2(下表参照) 5重量部 エポキシ変性シリコーン 0.5重量部 (X−22−3000T、信越化学工業株式会社製) ポリエーテル変性シリコーン 0.05重量部 (KF−6012、信越化学工業株式会社製) メチルエチルケトン 10重量部
【0060】実施例3 実施例2と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A3(下表参照)に置き換えて実施
した。
【0061】実施例4 実施例2と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A4(下表参照)に置き換えて実施
した。
【0062】実施例5 実施例2と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂と、ア
クリル共重合体樹脂A5(下表参照)に置き換えて実施
した。
【0063】実施例6 耐熱滑性背面層をコートしたPETフィルムに、離型層
/受容層/接着層の順にコーティングを行い、受容層転
写シートを作成した。それぞれの乾燥時コート量(m
当たり)は、離型層0.3〜1.5g、受容層1.0〜
5.0g、接着層0.5〜5.0gを基準とし、各層1
10℃,30秒間乾燥した。離型層・接着層には以下の
配合組成を用い、受容層には、実施例1と同じ組成を用
いた。作成した受容層転写シートの背面層側からサーマ
ルヘッドで加熱し、離型層と受容層との間で剥離、接着
層を介し染料染着性を有さないカード用シートあるい
は、染料バインダーとの離型性を有さないカード用シー
トを被転写体として転写を行った。受容層を転写体に転
写し受像体としたものを評価に用いた。
【0064】 (離型層) シリコーン変性アクリル系樹脂 16重量部 (セルトップ226、ダイセル化学社製) アルミ触媒 3重量部 (セルトップCAT−A、ダイセル化学社製) メチルエチルケトン 8重量部 トルエン 8重量部 (接着層) ブチルメタアクリレート系樹脂 30重量部 (A−415,大日本インキ化学工業株式会社製) ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 4重量部 (TINUVIN900、チバスペシャリティケミカルズ株式会社製) シリカ(二酸化珪素) 1重量部 (サイリシア310、富士シリシア化学株式会社製、粒径1.4μm) メチルエチルケトン 10重量部 トルエン 10重量部
【0065】実施例7 実施例6と同様に、耐熱滑性背面層をコートしたPET
フィルムに、離型層/受容層/接着層の順にコーティン
グを行った。離型層・接着層は実施例6と同じ組成を用
い、受容層は実施例2と同じものを用いた。CT量、乾
燥条件は実施例6と同条件で実施した。作成した受容層
転写シートの背面層側からサーマルヘッドで加熱し、実
施例6と同様に転写を行った。受容層を転写体に転写し
受像体としたものを評価に用いた。
【0066】実施例8 実施例7と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A3に置き換えて実施した。
【0067】実施例9 実施例7と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A4に置き換えて実施した。
【0068】実施例10 実施例7と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A5に置き換えて実施した。
【0069】実施例11 実施例7と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A6に置き換えて実施した。
【0070】実施例12 実施例7と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A7に置き換えて実施した。
【0071】実施例13 実施例2と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A8に置き換えて実施した。
【0072】実施例14 実施例7と同じ層構成で、アクリル共重合体樹脂を、ア
クリル共重合体樹脂A8に置き換えて実施した。
【0073】比較例1 実施例1と同様に、合成紙の一方の面に白色中間層/受
容層の順にコーティングを行った。ただし、白色中間層
は実施例1と同じものを用い、受容層は以下の組成を用
いた。
【0074】 (受容層) アクリル共重合体樹脂B1 5重量部 エポキシ変性シリコーン 0.5重量部 (X−22−3000T、信越化学工業株式会社製) ポリエーテル変性シリコーン 0.05重量部 (KF−6012、信越化学工業株式会社製) メチルエチルケトン 10重量部
【0075】比較例2 実施例6と同様に、耐熱滑性背面層をコートしたPET
フィルムに、離型層/受容層/接着層の順にコーティン
グを行った。離型層・接着層は実施例6と同じものを用
い、受容層は比較例1の組成を用いた。作成した受容層
転写シートの背面層側からサーマルヘッドで加熱し、実
施例6と同様に転写を行った。受容層を転写体に転写し
た受像体としたものを評価に用いた。
【0076】比較例3 実施例6と同様に、耐熱滑性背面層をコートしたPET
フィルムに、離型層/受容層/接着層の順にコーティン
グを行った。離型層・接着層は実施例6と同じ物を用
い、受容層は以下の組成を用いた。作成した受容層転写
シートの背面層側からサーマルヘッドで加熱し、実施例
6と同様に転写を行った。受容層を転写体に転写し受像
体としたものを評価に用いた。
【0077】 (受容層組成) 塩ビ酢ビ共重合体樹脂 50重量部 (1000ALK、電気化学社製) シリコーン樹脂 2.5重量部 (X−22−3000T、信越化学社製) シリコーン樹脂 2.5重量部 (X−24−510、信越化学社製) メチルエチルケトン 25重量部 トルエン 25重量部
【0078】比較例4 実施例6で用いた耐熱滑性背面層をコートしたPETフ
ィルムに、離型層/接着層の順にコーティングを行っ
た。離型層および接着層は実施例6と同じ物を用いた。
作成した受容層転写シートの背面層側からサーマルヘッ
ドで加熱し、離型層と剥離層との間で剥離、転写を行っ
た。接着層のみを転写体に転写したものを受像体とし、
評価に用いた。
【0079】比較例5 染料染着性を有さないカード用シートを受像体とし、評
価に用いた。
【0080】比較例6 染料バインダー離型性を有さないカード用シートを受像
体とし、評価に用いた。
【0081】比較例7 実施例1と同様に、合成紙の一方の面に白色中間層/受
容層の順にコーティングを行った。白色中間層は実施例
1と同じものを用い、受容層は以下の組成のものを用い
た。
【0082】 (受容層) アクリロニトリル 3重量部 フタル酸系可塑剤 3重量部 エポキシ変性シリコーン 0.5重量部 (X−22−3000T、信越化学工業株式会社製) ポリエーテル変性シリコーン 0.05重量部 (KF−6012、信越化学工業株式会社製) メチルエチルケトン 10重量部 なお、実施例・比較例記載のアクリル共重合体樹脂は以
下の比率(重量比)の共重合となる。
【0083】
【表1】
【0084】[評価方法]熱転写フィルムとして三菱電
機(株)製ビデオプリンターCP−700用転写フィル
ムPK700Lを、被熱転写シートとして上記の実施例
1・実施例2及び比較例1で用意した受容層転写シート
を用いて評価を行った。染料層と染料受容層とを対向さ
せて重ね合わせ、Y,M,Cの順番で転写フィルムの裏
面から下記条件でサーマルヘッドを用い熱転写記録をお
こない、グレーの階調画像を形成した。この昇華画像が
形成された受容層上に以下の構成の保護層転写シートを
用いて、印画面全面に保護層を熱転写した。
【0085】保護層転写シートの層構成を離型層/剥離
層/接着層とし、離型層・接着層は実施例3と同じ組成
・乾燥時コート量・乾燥条件を用い、剥離層は以下の組
成を用いた。剥離層の乾燥時コート量(m当たり)は
0.5〜5.0gを基準とし、各層110℃,30秒間
乾燥した。
【0086】 (剥離層塗工液) アクリル系樹脂(ダイヤナール BR−83、三菱レイヨン(株)製) 20重量部 メチルエチルケトン 40重量部 トルエン 40重量部
【0087】また、実施例3、実施例4、比較例2、比
較例3、比較例4、比較例5、比較例6記載受像体を用
い、ニスカ社製カードプリンタ PR−5200 にて
染料層と受像体とを対向させて重ね合わせ、Y,M,C
の順番で転写フィルムの裏面から下記条件でサーマルヘ
ッドを用い熱転写記録をおこない、グレーの階調画像を
形成した。
【0088】[評価結果]各項目について、下記評価基
準において評価を行った。
【0089】受容層、接着層転写性 転写型フィルムについて、評価を行った。 ○:問題なく転写 ×:転写不良、或いは受容層/接着層間ではがれが発生
し完全な転写が行われない
【0090】印画性 すべての実施例・比較例について、染料インキ・溶融イ
ンキの受像体上への印画性(感度および画像再現性)を
目視により確認した。 ○:問題なく画像形成が行われ、印画性は良好であった △:画像形成自体は可能であるが、感度が得られない ×:染料印画時に剥離音が発生、または異常転写が発生
【0091】転写時樹脂膜箔切れ性 転写型フィルムについて、評価を行った。 ○:転写時の樹脂箔切れ良好 ×:転写時の樹脂箔切れ不良
【表2】
【0092】
【発明の効果】上記実施例の結果からも明らかなよう
に、本発明による熱転写受像シートおよび受容層転写シ
ートによれば、従来問題となっていた可塑剤のブリード
やこれに起因する感度の劣化の問題を解消して高感度で
色再現性にすぐれた画像形成が可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小保内 直 博 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2H111 AA01 AA05 AA08 AA26 AA27 CA03 CA04 CA05 CA31 CA33

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シートと、 前記基材シートの少なくとも一方の面に形成された染料
    受容層とからなる熱転写受像シートにおいて、 前記染料受容層が、少なくとも一つ以上のアクリル系モ
    ノマー、アクリロニトリルモノマー、スチレンモノマー
    から選ばれるモノマーと可塑性セグメントを含むモノマ
    ーとの共重合体からなることを特徴とする、熱転写受像
    シート。
  2. 【請求項2】前記アクリル系モノマーが、ベンジル(メ
    タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
    ト、イソブチル(メタ)アクリレート、フェニル(メ
    タ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレートお
    よびメチルメタクリレートからなる群から選択される少
    なくとも1種である、請求項1に記載の熱転写受像シー
    ト。
  3. 【請求項3】前記染料受容層に、昇華熱転写方式による
    情報および/または溶融熱転写方式による情報が記録さ
    れる、請求項1に記載の熱転写受像シート。
  4. 【請求項4】前記染料受容層中に、エポキシ変性シリコ
    ーン、メチルスチレン変性シリコーン、ポリエーテル変
    性シリコーンおよびアミノ変性シリコーンからなる群か
    ら選ばれた少なくとも1種をさらに含有する、請求項1
    に記載の熱転写受像シート。
  5. 【請求項5】基材シートと、 前記基材シートの一方の面に剥離可能に形成された転写
    性染料受容層とを有する染料受容層転写シートであっ
    て、 前記転写性染料受容層が、少なくとも一つ以上のアクリ
    ル系モノマー、アクリロニトリルモノマー、スチレンモ
    ノマーから選ばれるモノマーと可塑性セグメントを含む
    モノマーとの共重合体からなることを特徴とする、染料
    受容層転写シート。
  6. 【請求項6】前記アクリル系モノマーが、ベンジル(メ
    タ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレー
    ト、イソブチル(メタ)アクリレート、フェニル(メ
    タ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレートお
    よびメチルメタクリレートからなる群から選択される少
    なくとも1種である、請求項5に記載の染料受容層転写
    シート。
  7. 【請求項7】基材シートの他方の面に耐熱滑性層が形成
    されてなる、請求項5に記載の染料受容層転写シート。
  8. 【請求項8】前記転写性染料受容層に、昇華熱転写方式
    による情報および/または溶融熱転写方式による情報が
    記録される、請求項5に記載の染料受容層転写シート。
  9. 【請求項9】前記の転写性染料受容層と基材シートとの
    間に離型層が設けられてなる、請求項5に記載の受容層
    転写シート。
  10. 【請求項10】前記転写性染料受容層の基材シート側と
    反対側に接着剤層が設けられてなる、請求項5に記載の
    染料受容層転写シート。
  11. 【請求項11】前記基材シート上に、さらに、イエロ
    ー、マゼンタおよびシアンの各昇華転写染料層、溶融熱
    転写方式による熱転写層、転写性保護層の少なくとも一
    つ以上が面順次に形成されてなる、請求項5に記載の染
    料受容層転写シート。
  12. 【請求項12】前記接着剤層が、ポリエステル樹脂、塩
    化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、アクリル樹脂、紫
    外線吸収剤樹脂、シリカ、ブチラール樹脂、およびエポ
    キシ樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つを含有
    してなる、請求項10記載の染料受容層転写シート。
  13. 【請求項13】前記転写性染料受容層の表面にさらに白
    色中間層が設けられてなる、請求項5に記載の染料受容
    層転写シート。
  14. 【請求項14】前記基材シートと染料受容層との間に白
    色中間層が設けられてなる、請求項1に記載の熱転写受
    像シート。
  15. 【請求項15】前記可塑性セグメント成分が、ポリプロ
    キレンオキサイド、エチレンオキサイド、エチレンオキ
    サイドとプロピレンオキサイドの共重合体、カプロラク
    トンマクロマー(メタ)アクリレート、フタル酸系、二
    塩基酸系、リン酸系、トリメリット酸系、エポキシ系、
    ポリエステル系、クエン酸系、マレイン酸・フマル酸
    系、フタル酸系成分などの可塑性を有する成分、基体樹
    脂に共重合させることによって可塑化効果を発現し得る
    成分からなる群から選択される少なくとも1種である、
    請求項1に記載の熱転写受像シート。
  16. 【請求項16】前記可塑性セグメント成分が、ポリプロ
    キレンオキサイド、エチレンオキサイド、エチレンオキ
    サイドとプロピレンオキサイドの共重合体、カプロラク
    トンマクロマー(メタ)アクリレート、フタル酸系、二
    塩基酸系、リン酸系、トリメリット酸系、エポキシ系、
    ポリエステル系、クエン酸系、マレイン酸・フマル酸
    系、フタル酸系成分などの可塑性を有する成分、基体樹
    脂に共重合させることによって可塑化効果を発現し得る
    成分からなる群から選択される少なくとも1種である、
    請求項5に記載の染料受容層転写シート。
  17. 【請求項17】請求項1に記載の熱転写受像シートもし
    くは請求項5に記載の染料受容層転写シートを用いて作
    成されたことを特徴とする、印画物。
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