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JP2002275423A - 光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および複層塗膜 - Google Patents

光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および複層塗膜

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Publication number
JP2002275423A
JP2002275423A JP2001080699A JP2001080699A JP2002275423A JP 2002275423 A JP2002275423 A JP 2002275423A JP 2001080699 A JP2001080699 A JP 2001080699A JP 2001080699 A JP2001080699 A JP 2001080699A JP 2002275423 A JP2002275423 A JP 2002275423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating film
coating
titanium dioxide
layer
aluminum flake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001080699A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Maruou
健志 丸王
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP2001080699A priority Critical patent/JP2002275423A/ja
Publication of JP2002275423A publication Critical patent/JP2002275423A/ja
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  • Laminated Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】隠蔽性および二酸化チタン被覆有無の2種類の
アルミニウムフレークを用いた複合による干渉性と光輝
感のアップと緻密感を有する光輝性塗膜を形成する光輝
性塗料組成物、塗膜形成方法および複層塗膜を提供す
る。 【解決手段】二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミニウ
ムフレーク顔料、二酸化チタンを被覆していないアルミ
ニウムフレーク顔料およびヒビクルを含有する光輝性塗
料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性顔料として
二酸化チタン被覆ホワイトアルミニウムフレーク顔料、
二酸化チタンを被覆していないアルミニウムフレーク顔
料およびビヒクルを含有する光輝性塗料組成物、塗膜形
成方法ならびにこの方法により得られる複層塗膜に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車車体に意匠性を発現させる塗料と
して、特開平2−142862号公報には鱗片状着色ア
ルミニウム顔料を含有する光輝性塗料、さらに特開平5
−70719号公報には鱗片状着色アルミニウム顔料と
マイカを併用した光輝性塗料が記載されている。これら
の光輝性塗料は、白さと隠蔽性との両方の性能を満たす
光輝性塗膜を得られないという問題点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、隠蔽性および二酸化チタン被覆有無の2種類のアル
ミニウムフレークを用いた複合によるフリップフロップ
効果(形成された塗膜の見る角度を変えると、角度によ
って異なる明度差が発現する効果をいい、以下「FF効
果」という)と光輝感のアップと白さを有する光輝性塗
膜を形成する光輝性塗料組成物、塗膜形成方法および複
層塗膜を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上述の課題
に鑑み鋭意研究した結果、本発明に至った。 1.二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミニウムフレー
ク顔料、二酸化チタンを被覆していないアルミニウムフ
レーク顔料およびビヒクルを含有する光輝性塗料組成
物。 2.上記二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミニウムフ
レーク顔料の二酸化チタンの被覆量が、アルミニウムフ
レーク100質量部に対して、50〜300質量部であ
る上記の光輝性塗料組成物。 3.上記二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミニウムフ
レーク顔料と上記二酸化チタンを被覆していないアルミ
ニウムフレーク顔料との含有量固形分比率が、99/1
〜1/99である上記の光輝性塗料組成物。 4.上記二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミニウムフ
レーク顔料および上記二酸化チタンを被覆していないア
ルミニウムフレーク顔料の含有量の総量が、塗料固形分
に対して10〜30質量%である上記の光輝性塗料組成
物。 5.複層塗膜を構成する層のうち、少なくとも一層の形
成に、上記の光輝性塗料組成物を用いる塗膜形成方法。 6.基材上に、下塗り塗膜層、中塗り塗膜層、光輝性塗
膜層、クリヤー上塗り塗膜層を順次形成する複層塗膜を
形成する方法であって、上記光輝性塗膜層が、上記の光
輝性塗料組成物により形成される塗膜形成方法。 7.上記クリヤー上塗り塗膜層が、カルボキシル基含有
ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含む塗料から
形成される上記の塗膜形成方法。 8.上記の塗膜形成方法により得られた複層塗膜。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0006】光輝性塗料組成物 本発明の光輝性塗料組成物は、二酸化チタン被覆ホワイ
ト着色アルミニウムフレーク顔料、二酸化チタンを被覆
していないアルミニウムフレーク顔料およびビヒクルを
含有する塗料である。
【0007】上記光輝性塗料組成物に用いる光輝性顔料
は、2種類のアルミニウムフレーク顔料であるが、その
うちの1種類は二酸化チタンで被覆し着色がホワイト色
のアルミニウムフレーク顔料(以下、「ホワイトアルミ
ニウムフレーク顔料」という)であり、もう1種類は、
二酸化チタンを被覆していないアルミニウムフレーク顔
料(以下、「アルミニウムフレーク顔料」という)であ
る。上記ホワイトアルミニウムフレーク顔料は、二酸化
チタンによりアルミニウムフレークが被覆されたもので
ある。
【0008】上記二酸化チタンをアルミニウムフレーク
に被覆しホワイトアルミニウムフレーク顔料とする方法
としては、二酸化チタンを例えばマイカ等のフレーク顔
料に被覆する常用の方法により行われ、アルミニウムフ
レークに被覆する二酸化チタンの被覆量を調整すること
で、ホワイトの干渉色を呈するホワイトアルミニウムフ
レーク顔料を得ることができる。二酸化チタンの被覆量
の好ましい範囲は、アルミニウムフレーク100質量部
に対し、50〜300質量部であり、さらに好ましく
は、100〜200質量部である。被覆量50質量部未
満では、ホワイトの干渉色を呈することができない恐れ
があり、300質量部を超えるとFF効果を得ることが
できない恐れがある。
【0009】上記ホワイトアルミニウムフレーク顔料
は、その粒径として、D50が5〜30μmであることが
好ましく、またD90は、40〜60μmであることが好
ましい。また厚みは、0.2〜3μmであることが好ま
しい。さらに、表面平滑性が高く、粒度分布がシャープ
であるものが、反射した光の散乱が少なく好ましい。な
お本発明でのD50は、長径の粒子径分布において、相対
累積粒子径分布曲線における累積量が50%のときの粒
子径を、D90は、長径の粒子径分布において、相対累積
粒子径分布曲線における累積量が90%のときの粒子径
を意味する。
【0010】また上記ホワイトアルミニウムフレーク顔
料と併用するアルミニウムフレーク顔料としては、従来
からメタリック塗料用として常用されているものが挙げ
られ、アルミニウムフレークをオレイン酸等の各種脂肪
酸で表面処理した顔料が挙げられる。
【0011】上記アルミニウムフレーク顔料は、その粒
径として、D50が5〜30μmであることが好ましく、
またD90は、40〜60μmであることが好ましい。ま
た厚みは、0.2〜3μmであることが好ましい。
【0012】上記ホワイトアルミニウムフレーク顔料と
上記アルミニウムフレーク顔料との含有量固形分比率
は、99/1〜1/99が好ましく、この範囲が99/
1を超える(上記アルミニウムフレーク顔料が少ない場
合)と、FF効果が不十分となる恐れがあり、1/99
未満(上記ホワイトアルミニウムフレーク顔料が少ない
場合)では、白さが不十分となる恐れがある。
【0013】また上記ホワイトアルミニウムフレーク顔
料および上記アルミニウムフレーク顔料の含有量の総量
は、塗料固形分に対して10〜30質量%が好ましく、
この範囲が、10質量%未満では、隠蔽性と光輝感のア
ップが不十分の恐れがあり、30質量%を超えると塗膜
外観が低下する恐れがある。
【0014】一方、本発明の光輝性塗料組成物に含まれ
るビヒクルは、上記顔料を分散するものであって、塗膜
形成用樹脂と必要に応じて架橋剤とから構成される。
【0015】上記ビヒクルを構成する塗膜形成用樹脂と
しては、例えば、(a)アクリル樹脂、(b)ポリエス
テル樹脂、(c)アルキド樹脂、(d)フッ素樹脂、
(e)エポキシ樹脂、(f)ポリウレタン樹脂、(g)
ポリエーテル樹脂等が挙げられ、これらは、単独または
2種以上を組み合わせて使用することができる。特に、
アクリル樹脂およびポリエステル樹脂が好ましく用いら
れる。
【0016】上記(a)アクリル樹脂としては、アクリ
ル系モノマーと他のエチレン性不飽和モノマーとの共重
合体が挙げられる。上記共重合に使用し得るアクリル系
モノマーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のメ
チル、エチル、プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t
−ブチル、2−エチルヘキシル、ラウリル、フェニル、
ベンジル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロ
ピル等のエステル化物類、アクリル酸またはメタクリル
酸2−ヒドロキシエチルのカプロラクトンの開環付加物
類、アクリル酸またはメタクリル酸グリシジル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミドおよびN−メチロールアク
リルアミド、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エス
テル等が挙げられる。これらと共重合可能な上記他のエ
チレン性不飽和モノマーとしては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、イタコン酸、マレイン酸、酢酸ビニル等が
挙げられる。
【0017】上記(b)ポリエステル樹脂としては、飽
和ポリエステル樹脂や不飽和ポリエステル樹脂が挙げら
れ、例えば、多塩基酸と多価アルコールを加熱縮合して
得られた縮合物が挙げられる。多塩基酸としては、飽和
多塩基酸、不飽和多塩基酸が挙げられ、飽和多塩基酸と
しては、例えば、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク
酸等が挙げられ、不飽和多塩基酸としては、例えば、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。
多価アルコールとしては、例えば、二価アルコール、三
価アルコール等が挙げられ、二価アルコールとしては、
例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール等
が挙げられ、三価アルコールとしては、例えば、グリセ
リン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0018】また、上記塗膜形成用樹脂には、硬化性を
有するタイプとラッカータイプがあるが、通常硬化性を
有するタイプのものが使用される。硬化性を有するタイ
プの場合には、アミノ樹脂、(ブロック)ポリイソシア
ネート化合物、アミン系、ポリアミド系、多価カルボン
酸等の架橋剤と混合して用いられ、加熱または常温で硬
化反応を進行させることができる。また、硬化性を有し
ないラッカータイプの塗膜形成用樹脂と硬化性を有する
タイプとを併用することも可能である。
【0019】上記ビヒクルが架橋剤を含む場合、塗膜形
成用樹脂と架橋剤との割合としては、固形分換算で塗膜
形成用樹脂が90〜50質量%、架橋剤が10〜50質
量%であり、好ましくは塗膜形成用樹脂が85〜60質
量%であり、架橋剤が15〜40質量%である。架橋剤
が10質量%未満では(塗膜形成用樹脂が90質量%を
超えると)、塗膜中の架橋が十分でない。一方、架橋剤
が50質量%を超えると(塗膜形成用樹脂が50質量%
未満では)、塗料組成物の貯蔵安定性が低下するととも
に硬化速度が大きくなるため、塗膜外観が悪くなる。
【0020】本発明の光輝性塗料組成物では、上記ホワ
イトアルミニウムフレーク顔料およびアルミニウムフレ
ーク顔料以外に、その他の光輝性顔料および着色顔料を
含有することができる。
【0021】その他の光輝性顔料としては、例えば干渉
マイカ顔料、着色マイカ顔料、金属酸化物被覆アルミナ
フレーク顔料、金属酸化物被覆ガラスフレーク、金属め
っきガラスフレーク、金属酸化物被覆シリカフレーク顔
料、金属チタンフレーク、グラファイト、ステンレスフ
レーク、板状酸化鉄、ホログラム顔料およびコレステリ
ック液晶ポリマーからなるフレーク状顔料等が挙げられ
る。
【0022】また必要に応じて光輝性ベース塗料に含ま
れる着色顔料として、従来から塗料用として常用されて
いるものが挙げられ、このようなものとして、有機顔料
としては、例えば、アゾレーキ系顔料、フタロシアニン
系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、キノフタロ
ン系顔料、ジオキサジン系顔料、キナクリドン系顔料、
イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙げられ、
また、無機顔料としては、例えば、黄色酸化鉄、ベンガ
ラ、二酸化チタン、カーボンブラックが挙げられる。
【0023】本発明の光輝性塗料組成物は、上記成分の
他に、脂肪族アミドの潤滑分散体であるポリアミドワッ
クスや酸化ポリエチレンを主体としたコロイド状分散体
であるポリエチレンワックス、沈降防止剤、硬化触媒、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベリング剤、シリコーン
や有機高分子等の表面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、消
泡剤、架橋性重合体粒子(ミクロゲル)等を適宜添加し
て含有することができる。これらの添加剤は、通常、上
記ビヒクル100質量部(固形分基準)に対して例え
ば、それぞれ15質量部以下の割合で配合することによ
り、塗料や塗膜の性能を改善することができる。
【0024】本発明の光輝性塗料組成物は、上記構成成
分を、通常、溶剤に溶解または分散した態様で提供され
る。溶剤としては、ビヒクルを溶解または分散するもの
であればよく、有機溶剤および/または水を使用し得
る。有機溶剤としては、塗料分野において通常用いられ
るものを挙げることができる。例えば、トルエン、キシ
レン等の炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等
のケトン類、酢酸エチル、セロソルブアセテート、ブチ
ルセロソルブ等のエステル類、アルコール類等を例示で
きる。環境面の観点から有機溶剤の使用が規制されてい
る場合には、水を用いることが好ましい。この場合、適
量の親水性有機溶剤を含有させてもよい。
【0025】塗膜形成方法 本発明の塗膜形成方法は、基材に複層塗膜を形成する方
法であって、この複層塗膜を構成する層のうち、少なく
とも一層の形成に、上記光輝性塗料組成物を用いる塗膜
形成方法である。この複層塗膜としては、例えば、下塗
り塗膜層の上に上記光輝性塗料組成物を用いて上塗り塗
膜層を形成したものや、この塗膜層の上にクリヤー塗膜
層を形成したものを例示できる。また上記複層塗膜が、
下塗り塗膜層、中塗り塗膜層、光輝性塗膜層、さらにク
リヤー上塗り塗膜層からなり、この光輝性塗膜層が、上
記光輝性塗料組成物により形成されることが好ましい。
【0026】上記基材としては、限定されるものではな
く、鉄、アルミニウム、銅またはこれらの合金等の金属
類;ガラス、セメント、コンクリート等の無機材料;ポ
リエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、
塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂類や各種のFRP等の
プラスチック材料;木材、繊維材料(紙、布等)等の天
然または合成材料等並びにこれらの加工品が挙げられ
る。
【0027】本発明の塗膜形成方法においては、上記基
材に直接または下地塗膜層を介して先の光輝性塗料組成
物を塗装するが、基材が自動車車体および部品等の場合
は、予め上記基材に化成処理、電着塗装、スプレー塗
装、粉体塗装等により下塗り塗装を施しておくのが好ま
しい。
【0028】中塗り塗装を行わず、下塗り塗装の施され
た下塗り塗膜層の上に光輝性塗膜層を直接形成する場合
には、ウェットオンウェット(W/W)、またはウェッ
トオンドライ(W/D)により形成することができる。
【0029】上記W/Wとは、下層の塗膜を形成した
後、風乾等により乾燥し、未硬化状態または半硬化状態
の下層の塗膜に、上層の塗膜を形成する方法であり、こ
れに対して、上記W/Dとは、下層の塗膜を焼き付けて
硬化させた下層の塗膜に、上層の塗膜を形成する方法で
ある。
【0030】また各塗膜層を複数回塗装することも可能
である。なお塗膜層を焼き付ける場合は、80〜160
℃で所定時間焼き付けを行う。光輝性塗膜層の乾燥膜厚
は、5〜30μmが好ましく、より好ましくは10〜2
0μmである。
【0031】本発明では上記基材に対して光輝性塗膜層
を形成する前に、中塗り塗膜層を形成することができ
る。中塗り塗膜層の下層に、下塗り塗膜層を形成する場
合は、下塗り塗膜層とはW/Dにより、中塗り塗膜層を
形成することが好ましい。中塗り塗膜層は、溶剤型塗
料、水性塗料または粉体型塗料により形成してもよい。
なお中塗り塗膜層の形成に用いる塗料のビヒクル、顔料
および必要に応じて加える添加剤等は上記光輝性塗料組
成物のところで例示したものを使用できる。
【0032】上記中塗り塗膜層の乾燥膜厚は、20〜1
00μmが好ましく、この範囲を外れると塗膜外観が低
下する恐れがある。より好ましくは30〜50μmであ
る。
【0033】次いで、上記中塗り塗膜層の上に、上記光
輝性塗料組成物を用いて光輝性塗膜層を形成する。この
光輝性塗膜層は、上記中塗り塗膜層の上に上記W/Dに
より形成することが好ましい。光輝性塗膜層の乾燥膜厚
は、5〜30μmが好ましく、より好ましくは10〜2
0μmである。
【0034】さらに上記光輝性塗膜層上には、トップコ
ート層として、上記クリヤー上塗り塗膜層を少なくとも
一層形成する。上記光輝性塗膜層中に光輝性顔料が多く
含まれる場合には、クリヤー塗料を2層以上塗装する
と、表面の平滑感を向上させることができる。クリヤー
上塗り塗膜層の形成は、上記W/Wを用いることが好ま
しい。また、クリヤー塗料を複数回塗装する場合には、
最終のクリヤー塗料を塗装した後で同時に焼き付ければ
よく、初期にクリヤー塗料を塗装した段階では完全に硬
化させなくてもよい。クリヤー上塗り塗膜層の乾燥膜厚
は、20〜100μmが好ましく、この範囲を外れると
塗膜外観が低下する恐れがある。より好ましくは30〜
50μmである。
【0035】このクリヤー上塗り塗膜層としては、一般
的なクリヤー塗料を用いることができ、さらには半透明
感を付与した、いわゆる濁りクリヤー塗膜層を用いても
よい。また、クリヤー上塗り塗膜層は、溶剤型塗料、水
性塗料または粉体型塗料から形成してもよい。溶剤型塗
料または水性塗料としては、一液型塗料を用いてもよい
し、二液型ウレタン樹脂塗料等のような二液型樹脂を用
いてもよい。光輝性塗膜層の上にクリヤー上塗り塗膜層
を形成することにより、光沢向上および光輝性顔料の損
傷を防止することができる。上記クリヤー塗料として
は、上塗り用として一般に使用されているものを用いる
ことができ、上記の熱硬化性樹脂と架橋剤とを混合した
ものを用いることができる。特に、特公平8−1931
5号公報に記載されたカルボキシル基含有ポリマーとエ
ポキシ基含有ポリマーとを含有する塗料が、酸性雨対策
およびW/Wで光輝性塗膜層に塗装した際に、光輝性塗
膜層における光輝剤の配向を乱さないという観点から好
ましく用いられる。また、これらのクリヤー塗料は、必
要に応じて、その透明性を損なわない範囲で、着色顔
料、体質顔料、改質剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、
分散剤、消泡剤等の添加剤を含むことができる。
【0036】複層塗膜 本発明の複層塗膜は、先の塗膜形成方法により得られる
ものであり、基材上に形成されたものであって、複層塗
膜を構成する層のうち、少なくとも一層が先の光輝性塗
料組成物を用いて形成された光輝性塗膜層である。好ま
しくは、上記複層塗膜が、下塗り塗膜層、中塗り塗膜
層、次いで光輝性塗膜層、さらにクリヤー上塗り塗膜層
から形成されているものである。
【0037】
【実施例】次に、本発明を実施例および比較例を挙げて
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に
のみ限定されるものではない。なお、配合量は特に断り
のないかぎり質量部を表す。また原材料、塗料、機器の
名称は、特に断りのない限り商品名を表す。
【0038】実施例1〜7,比較例1〜2 基材の調製 ダル鋼板(長さ300mm、幅100mmおよび厚さ
0.8mm)を燐酸亜鉛処理剤(商品名:「サーフダイ
ンSD2000」、日本ペイント社製)を使用して化成
処理した後、カチオン電着塗料(商品名:「パワートッ
プU−50」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が25μ
mとなるように電着塗装した。次いで、160℃で30
分間焼き付けた後、中塗り塗料(「オルガS−90シー
ラー」、日本ペイント社製)を乾燥膜厚が40μmとな
るようにエアースプレー塗装し、140℃で30分間焼
き付け、中塗り塗膜層を形成し、基材を得た。
【0039】光輝性塗料組成物の調製 アクリル樹脂(スチレン/メチルメタクリレート/エチ
ルメタクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/
メタクリル酸の共重合体、数平均分子量約20,00
0、水酸基価45、酸価15、固形分50質量%)と、
メラミン樹脂(商品名:「ユーバン20SE」、三井化
学社製、固形分60質量%)とを80:20の固形分質
量比で配合して得たビヒクルに対し、表1に示したホワ
イトアルミニウムフレーク顔料、アルミニウムフレーク
顔料、さらに必要により、その他の顔料を表1に示す割
合で配合した。なお比較例としては、ホワイトアルミニ
ウムフレーク顔料を含まないもの(比較例1)、アルミ
ニウムフレーク顔料を含まないもの(比較例2)を用い
た。次いで、有機溶剤(トルエン/キシレン/酢酸エチ
ル/酢酸ブチルの質量比=70/15/10/5)とと
もに攪拌機により塗装適正粘度になるように攪拌混合
し、光輝性塗料を調製した。
【0040】クリヤー塗料 クリヤー塗料は、以下の塗料を使用した。 A…アクリル樹脂系溶剤型クリヤー塗料(商品名:「ス
ーパーラックO−130クリヤー」、日本ペイント社
製)、 B…カルボキシル基含有ポリマーとエポキシ基含有ポリ
マーのブレンドからなる溶剤型クリヤー塗料(商品名:
「マックフローO−520クリヤー」、日本ペイント社
製)の2種類である。
【0041】複層塗膜の形成 基材の被塗面に、表1に示す光輝性塗料により光輝性塗
膜層を乾燥膜厚が30μmとなるよう塗装し形成した。
次いでW/Wで、クリヤー上塗り塗膜層を乾燥膜厚が5
0μmとなるように塗装し複層塗膜を形成した。焼付条
件は、140℃で、20分であった。得られた塗膜の下
記評価項目について、下記評価方法で評価した。結果を
表1に示す。
【0042】評価方法 隠蔽性:白黒隠蔽紙での隠蔽膜厚を評価した。 FF効果:塗装形成後の試験片をほぼ真上から見た場合
(A)、試験片に対する俯瞰角度15度程度で見た場合
(B)での、塗膜の呈する明度差を目視で評価した。 3…(A)、(B)でのそれぞれ呈する明度差が明確に
異なるもの 2…(A)、(B)でのそれぞれ呈する明度差が異なる
もの 1…(A)、(B)でのそれぞれ呈する明度差が同じで
あるもの光輝感:試験板をほぼ真正面(ハイライト部)
で見た場合の光輝感を目視で評価した。 3…光輝感が顕著にあり 2…光輝感が少しあり 1…光輝感なし 白さ:形成された塗膜のL値をSMカラーコンピュータ
ー(スガ試験機社製)で測定した。 3…L値が80以上 2…L値が60以上、80未満 1…L値が60未満
【0043】
【表1】
【0044】表1の結果から明らかのように、本実施例
は、本発明の光輝性塗料組成物を用いた塗膜形成方法に
より複層塗膜を形成したもので、隠蔽性を有するととも
に、FF効果、白さを有する光輝感を発現した複層塗膜
が得られた。
【0045】一方、比較例ではホワイトアルミニウムフ
レーク顔料とアルミニウムフレーク顔料を併用していな
いため、上記実施例で得られたような複層塗膜は得られ
なかった。
【0046】
【発明の効果】本発明の光輝性塗料組成物は、二酸化チ
タン被覆ホワイト着色アルミニウムフレーク顔料、二酸
化チタンを被覆していないアルミニウムフレーク顔料お
よびビヒクルを含有しているため、この塗料により形成
された複層塗膜は、隠蔽性および二酸化チタン被覆有無
の2種類のアルミニウムフレーク顔料を用いた複合によ
るFF効果と光輝感のアップと白さを発現することが可
能である。
【0047】本発明の複層塗膜は、上記光輝感を呈する
ため、自動車、二輪車等の乗物外板、これらの部品、各
種容器外面、コイルコーティング、家具、家電業界、通
信業界等の光輝性が要求される分野において好ましく使
用される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09C 1/64 C09C 1/64 3/06 3/06 C09D 5/29 C09D 5/29 7/12 7/12 201/06 201/06 201/08 201/08 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA33 CA44 CB04 CB06 CB07 CB13 DA06 DB02 DB06 DB07 DB12 DB13 DB18 DB20 DB21 DB36 DB38 DB40 DB43 DB47 DB48 DB50 DB53 DB61 DC10 DC12 DC13 DC18 DC38 DC41 EA07 EA10 EA43 EB14 EB16 EB20 EB22 EB32 EB33 EB35 EB36 EB37 EB38 EB39 EB45 EB56 EC10 EC23 EC54 4F100 AA21A AB03B AB10A AK25A AK25E AK36A AK53E AL05A AL05E AT00B BA05 BA07 BA10B BA10E CA13A CC00A CC00C CC00D CC00E DE02A EH46C EH46D EJ68B GB16 GB31 GB32 GB81 JL10A JN01E JN21 JN21A 4J037 AA05 CA09 DD10 FF03 FF04 4J038 CD091 CG141 DB001 DD001 DD121 DD231 DF001 DG001 EA011 GA06 GA07 HA066 HA216 KA08 KA15 KA20 NA01 PA07 PB07 PC02 PC03 PC04 PC06 PC08 PC10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミニウ
    ムフレーク顔料、二酸化チタンを被覆していないアルミ
    ニウムフレーク顔料およびビヒクルを含有する光輝性塗
    料組成物。
  2. 【請求項2】前記二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミ
    ニウムフレーク顔料の二酸化チタンの被覆量が、アルミ
    ニウムフレーク100質量部に対して、50〜300質
    量部である請求項1記載の光輝性塗料組成物。
  3. 【請求項3】前記二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミ
    ニウムフレーク顔料と前記二酸化チタンを被覆していな
    いアルミニウムフレーク顔料との含有量固形分比率が、
    99/1〜1/99である請求項1または2記載の光輝
    性塗料組成物。
  4. 【請求項4】前記二酸化チタン被覆ホワイト着色アルミ
    ニウムフレーク顔料および前記二酸化チタンを被覆して
    いないアルミニウムフレーク顔料の含有量の総量が、塗
    料固形分に対して10〜30質量%である請求項1から
    3いずれか1項記載の光輝性塗料組成物。
  5. 【請求項5】複層塗膜を構成する層のうち、少なくとも
    一層の形成に、請求項1から4いずれか1項記載の光輝
    性塗料組成物を用いる塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】基材上に、下塗り塗膜層、中塗り塗膜層、
    光輝性塗膜層、クリヤー上塗り塗膜層を順次形成する複
    層塗膜を形成する方法であって、前記光輝性塗膜層が、
    請求項1から4いずれか1項記載の光輝性塗料組成物に
    より形成される塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】前記クリヤー上塗り塗膜層が、カルボキシ
    ル基含有ポリマーおよびエポキシ基含有ポリマーを含む
    塗料から形成される請求項6記載の塗膜形成方法。
  8. 【請求項8】請求項5から7いずれか1項記載の塗膜形
    成方法により得られた複層塗膜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008174698A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Nippon Koken Kogyo Kk 平滑薄片状粉体、高光輝性顔料及びそれらの製造方法
JP2020510118A (ja) * 2017-04-21 2020-04-02 Cqv株式会社Cqv Co., Ltd. 複合白色顔料

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