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JP2002265554A - エアバッグ - Google Patents

エアバッグ

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Publication number
JP2002265554A
JP2002265554A JP2001067237A JP2001067237A JP2002265554A JP 2002265554 A JP2002265554 A JP 2002265554A JP 2001067237 A JP2001067237 A JP 2001067237A JP 2001067237 A JP2001067237 A JP 2001067237A JP 2002265554 A JP2002265554 A JP 2002265554A
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Japan
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polyurethane
fluorine
airbag
airbag according
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Application number
JP2001067237A
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English (en)
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Senya Kimura
千也 木村
Kazuyuki Hanada
和行 花田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd, Ukima Chemicals and Color Mfg Co Ltd filed Critical Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Priority to JP2001067237A priority Critical patent/JP4128752B2/ja
Publication of JP2002265554A publication Critical patent/JP2002265554A/ja
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  • Air Bags (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の問題点を解決し、極低温から高温まで
の広い範囲で十分に素早く展開させることができる熱可
塑性ポリウレタン製エアバッッグを提供すること。 【解決手段】 分子中に下記の如きフッ素含有側鎖また
はこれとポリシロキサンセグメントを有するポリウレタ
ンからなるエアバッグ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に搭載さ
れ、衝突時に搭乗者を衝撃から保護するエアバッグ装置
のエアバッグに関し、詳しくは、フッ素、又はフッ素及
びシリコーン変性熱可塑性ポリウレタンよりなる高性能
エアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車衝突時の衝撃から乗員を守る装置
としてエアバック装置が普及している。この装置は、ス
テアリングホイール(streering wheel)の中央や助手
席前方のダッシュボードなどに装着され、自動車が不意
の衝撃等を受けた際に瞬時に膨らんでエアクッションを
形成し、運転席や助手席の搭乗者に働く衝撃を緩和する
役割を果たしている。
【0003】運転席用エアバック装置は、ステアリング
ホイールの中央に設けられ、その構造は、リテーナとそ
れに取り付けられたエアバックとエアバックを膨らませ
て運転者とステアリングホイールとの間に展開させるた
めのガス発生装置(インフレータ)とエアバックを覆う
モジュールカバーとから構成され、エアバッグは折り畳
まれて収納される。自動車が衝突するとインフレータか
らガスが発生し、エアバックは瞬時に膨らんでモジュー
ルカバーを開裂させながら運転席内に展開する。一方、
ダッシュボード(インストルメントパネル)に設けられ
る助手席用エアバック装置は、コンテナにエアバックと
インフレータが取り付けられ、更にコンテナの開口を覆
うようにモジュールカバーが取り付けられている。この
モジュールカバーは、リッド又はテプロイメントドアと
称されることがある。自動車の衝突時にはインフレータ
が作動してエアバックが膨張し、この膨張するエアバッ
クに押されたモジュールカバーが室内側に開き、エアバ
ックが室内に向かって大きく展開する。
【0004】現在用いられているエアバックは何れも布
製のものであり、例えば、ポリエステル、ポリアミド等
の合成繊維の織物にシリコーンゴムを積層してなるエア
バック(特開昭63−78744号公報、特開平2−2
70654号公報参照)や、作業環境の点から有機溶剤
を用いないシリコーンエマルジョン組成物やシリコーン
ラテックス組成物を処理組成物として用いたエアバック
(特開昭56−16553号公報、特開昭54−131
661号公報、特開平5−98579号公報、米国特許
第3817894号明細書参照)等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これら従来のエアバッ
グは、いずれもベースの合成繊維の織物にコーティング
が施されているため、繊維とコーティング材との密着性
が不十分であったり、縫製部分の引き裂き強度を高め、
更に機密性を高めるためにシリコーンゴムなどのゴムテ
ープを貼り付けるなどの対策を講じなければならない問
題がある。更に、縫製工程に時間がかかり、経済的に不
利であるといった欠点もある。
【0006】この縫製にかかる手間を解消する方法とし
て、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリウレタンやポリアミ
ドなどの熱可塑性ポリマーよりなるエアバッグが考案さ
れている(特開平4−266544号広報参照)。しか
しながら、上記熱可塑性ポリマー製エアバッグでは、低
温度域(例えば−40℃)ではバッグが硬くなりすぎた
り、高温度域(例えば+100℃)ではポリマーの強度
低下や、表面の粘着性のために折り畳まれたバッグが粘
着し、展開が不十分になる恐れがある。
【0007】従って、本発明の目的は、上記従来の問題
点を解決し、極低温から高温までの広い範囲で十分に素
早く展開させることができる熱可塑性ポリウレタン製エ
アバッッグを提供することである。本発明者らは、上記
目的を達成すべく鋭意検討の結果、パーフルオロアルキ
ル基又はパーフルオロアルケニル基(これらの基をRf
基と称する。)を有する片末端ジオールまたはこれと活
性水素含有基を有するポリシロキサンを用いて合成した
フッ素またはフッ素及びケイ素含有熱可塑性ポリウレタ
ンが、低温特性、高温時の非粘着性、及び機械強度に優
れ、このポリウレタンでエアバッグを製造することによ
り上記目的が達成されることを見いだした。
【0008】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は以下の本発明
によって達成される。即ち本発明は下記一般式〔1〕で
表される含フッ素ジオール化合物、又はこれと少なくと
も1個の活性水素含有基を有するポリシロキサン化合物
を原料成分の一部として合成される熱可塑性ポリウレタ
ンからなるエアバッグである。 [但し、式中のRfは炭素数が1〜20のパーフルオロ
アルキル基またはパーフルオロアルケニル基であり、X
は置換基を有してもよい炭素数が1〜10のアルキレン
基(該基中にO、S、またはNの各原子を有してもよ
い)、置換基を有してもよいアルケニレン基(−CH=
CH−(CH2n−(n=1〜10))または Yは何も無いか、−O−、−NH−、または−R0−N
H−(R0は炭素数が1〜6のアルキレン基)であり、
Zは何も無いか、または−N(R′)R−(Rは炭素数
が1〜20のアルキレン基、R′は水素原子、または炭
素数が1〜6のアルキル基)であり、R1およびR2は2
価の有機基であり、R3は脂肪族、脂環式または芳香族
ジイソシアネートの残基である。]
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の好ましい実施の形
態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。本発明のエア
バッグは、上記の一般式〔1〕で表される含フッ素化合
物から誘導される側鎖、又はこの側鎖と活性水素含有基
を有するポリシロキサン化合物から誘導されるポリシロ
キサンセグメントを主鎖中または側鎖に有する熱可塑性
ポリウレタンを主成分としてなることが特徴である。こ
こで「ポリウレタン」とはポリウレタン、ポリウレア及
びポリウレタン−ポリウレアの総称である。
【0010】かかるポリウレタンは、Rf基を有する片
末端ジオールと、又はこれと活性水素含有化合物と、ジ
イソシアネートとを、必要により鎖延長剤の存在下で反
応させる通常のポリウレタンの製造方法によって得るこ
とができる。先ず、本発明で使用するポリウレタンの製
造に使用するパーフルオロアルキル基又はパーフルオロ
アルケニル基(以下ではRf基と称する)を有する片末
端ジオールの製造方法について説明する。
【0011】従来から知られているRf基有する片末端
ジオール(分子の一方の末端に2個の水酸基を有する化
合物)の製造方法としては、次のような反応式に従う方
法がある。 上記の従来のRf基を有する片末端ジオールの製造方法
は、いずれも多工程を要しており、従って高純度品のR
f基を有する片末端ジオールは高価であり、工業的規模
での実用化には問題があるが、以下に説明する方法はこ
のような問題点のない本発明者等が開発した優れた方法
である。
【0012】本発明で使用するポリウレタンの製造に使
用するRf基を有する片末端ジオールは、例えば、次の
工程によって製造することができる。 イ)先ず、Rf基と活性水素含有基(例えば、水酸基)
を有するフッ素含有化合物(a)と、ジイソシアネート
(b)とをNCO/OH≒2(モル比)で反応させ、分
子中に1個の遊離イソシアネート基を有するフッ素含有
化合物(c)を得る。 ロ)次に上記のフッ素含有化合物(c)と、ジアルカノ
ールアミン(d)とを50℃以下の温度で、イソシアネ
ート基に対するアミノ基と水酸基との反応性の差を利用
し、選択的にイソシアネート基とアミノ基とを反応させ
ることにより、一般式〔1〕のRf基を有する片末端ジ
オールを得ることができる。この例ではYは−O−であ
る。
【0013】 (式中のRf、R1〜R3、XおよびZは前記定義の通り
である。Z0はHまたは末端に1個の第一級または第二
級アミノ基を有する炭素数が1〜20のアルキルアミノ
基である。) 本発明で使用するRf基と活性水素含有基とを有するフ
ッ素化合物(a)としては、例えば、次の如き化合物が
挙げられる。
【0014】(1)アルコールタイプ
【0015】(2)エポキシタイプ 上記のエポキシ化合物は、ポリオール、ポリアミド、ポ
リカルボン酸などの活性水素含有化合物と反応させて末
端水酸基を有するようにして使用する。
【0016】(3)アミンタイプ
【0017】(4)カルボン酸タイプ
【0018】以上列記したRf基と活性水素含有基とを
有するフッ素含有化合物は、本発明において使用する好
ましい化合物の例示であって、本発明においてはこれら
の例示に限定されるものではない。従って、上述の例示
の化合物のみならず、その他公知の現在市販されており
市場から入手し得る化合物は、いずれも本発明において
使用できる。本発明において特に好ましい該フッ素含有
化合物は、前記例示のアルコールタイプのフッ素含有化
合物である。
【0019】本発明で使用するジイソシアネート(b)
としては、従来公知のものがいずれも使用でき、特に限
定されない。例えば、好ましいものとして、トルエン−
2,4−ジイソシアネート、4−メトキシ−1,3−フ
ェニレンジイソシアネート、4−イソプロピル−1,3
−フェニレンジイソシアネート、4−クロル−1,3−
フェニレンジイソシアネート、4−ブトキシ−1,3−
フェニレンジイソシアネート、2,4−ジイソシアネー
トジフェニルエーテル、4,4′−メチレンビス(フェ
ニルイソシアネート)(MDI)、ジュリレンジイソシ
アネート、トリジンジイソシアネート、キシリレンジイ
ソシアネート(XDI)、1,5−ナフタレンジイソシ
アネート、ベンジジンジイソシアネート、o−ニトロベ
ンジジンジイソシアネート、4,4−ジイソシアネート
ジベンジルなどの芳香族ジイソシアネート;
【0020】メチレンジイソシアネート、1,4−テト
ラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレン
ジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシア
ネートなどの脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロ
ヘキシレンジイソシアネート、4,4−メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)、1,5−テトラヒ
ドロナフタレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、水素添加MDI、水素添加XDIなどの脂環
式ジイソシアネートなど、あるいはこれらのジイソシア
ネートと低分子量のポリオールやポリアミンを末端がイ
ソシアネートとなるように反応させて得られるポリウレ
タンプレポリマーなども当然使用することができる。
【0021】さらに、本発明で使用するジアルカノール
アミン(d)としては、下記の一般式で表わされる化合
物が挙げられる。 (式中のR2、R3、およびZ0は前記と同じである。好
ましいR2およびR3は、炭素数が1〜12の脂肪族、脂
環または芳香族環を含む2価の基であり、これらの基は
その中に連結基としてO、N、またはSの各原子を含ん
でいてもよい。) 好ましいものとしては、例えば、ジエタノールアミン、
ジプロパノールアミン、ジヘキサノールアミン、1−ア
ミノプロパングリコール、ジエタノールアミノメチルア
ミン、ジエタノールアミノエチルアミン、ジエタノール
アミノプロピルアミンなどが挙げられる。
【0022】前記の一般式(1)で表わされるRf基含
有ジオールの製造方法についてさらに具体的に説明す
る。先ず、Rf基と活性水素含有基とを有するフッ素含
有化合物(a)とジイソシアネート(b)とを、反応生
成物が分子中に1個の遊離イソシアネート基を有する当
量比(NCO/OH≒2)で、無溶剤下または有機溶剤
下、通常のポリウレタン重合触媒(例えば、有機金属、
第三級アミンなど)の存在下または不存在下で、0〜1
50℃、好ましくは20〜90℃で反応させる。
【0023】次に、50℃以下、好ましくは40℃以
下、さらに好ましくは30℃以下の温度で、前記のジア
ルカノールアミン中に上記の1個の遊離イソシアネート
基を有するフッ素含有化合物を滴下する。この条件下で
は、イソシアネート基は、水酸基よりも先にアミノ基と
選択的に反応し〔Ann.Chem.,562,205(1949)参照〕、本
発明の一般式(1)で表されるRf基を有する片末端ジ
オールが得られるとともに、低温下では反応の進行に伴
い、生成物は有機溶剤中で一部結晶として析出してく
る。反応終了後、反応混合液を水、トルエン、キシレ
ン、n−ヘキサンなどの貧溶媒中に注入して反応生成物
の結晶を析出させる。析出した結晶を常温で貧溶媒(芳
香族・脂肪族炭化水素など)で洗浄することにより、未
反応のジイソシアネートやジアルカノールアミンを除去
することができ、前記一般式(1)で表されるRf基を
有する高純度の片末端ジオールが得られる。
【0024】本発明で使用するフッ素含有ポリウレタン
は、上記の反応で得られた一般式(1)で表わされるR
f基含有ジオールと、前記のジイソシアネートとジオー
ルおよび/またはジアミンとを反応させることにより得
ることができる。ジオールとしては、ポリウレタンの製
造に従来から使用されているものがいずれも使用でき、
特に限定されない。例えば、エチレングリコール、1,
2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコ
ール、1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサメ
チレングリコールなどの低分子グリコール類;アジピン
酸、マレイン酸、テレフタル酸などの二塩基酸とグリコ
ール類とから得られるポリエステルジオール類;ラクト
ン類をグリコール類で開環重合させて得られるポリラク
トン類のポリエステルジオール類;ポリカーボネートジ
オール類;ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリエ
ーテルジオール類などが挙げられる。
【0025】ジアミンとしては、ポリウレタンの製造に
従来から使用されているものがいずれも使用でき、特に
限定されない。例えば、メチレンジアミン、エチレンジ
アミン、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン;フ
ェニレンジアミン、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4′−メチレンビス(フ
ェニルアミン)、4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホンなどの芳香
族ジアミン;シクロペンタジアミン、シクロヘキシルジ
アミンなどの脂環式ジアミンが挙げられる。鎖延長剤
は、上記の低分子量ジオールまたはジアミンであり、ポ
リウレタンの製造に従来から使用されているものがいず
れも使用でき、特に限定されない。
【0026】これらの成分を用い、従来公知のポリウレ
タンの製造方法を用いることによってフッ素含有ポリウ
レタンが得られる。本発明のポリウレタンの製造方法
は、前記の一般式(1)で表されるRf基含有ジオール
と、ジイソシアネートと、ジオールおよび/またはジア
ミンとを、必要により鎖延長剤とともに反応させること
にあり、製造方法は特に限定されない。また、反応形態
も特に限定されず、塊状、溶液状、分散状などのいずれ
の反応形態でもよい。さらに、ジオール、ジアミン、お
よびジイソシアネートは、得られるフッ素含有ポリウレ
タンの本発明の目的や要求性能に適した組合せを選択す
ればよく、特に限定されない。Rf基含有ジオールを用
いて得られるフッ素含有ポリウレタンは、前記のフッ素
含有側鎖が、分子鎖中にR2とR3を介してウレタン結合
(−NH−CO−O−)および/またはウレア結合(−
NH−CO−NH−)で結合したものであり、ジオール
を使用した場合にはポリウレタンが、ジアミンを用いた
場合にはポリウレアが、ジオールとジアミンとを併用す
る場合にはポリウレタン−ポリウレアが得られる。
【0027】ポリウレタン分子中の上記のフッ素含有側
鎖の含有量は、ポリウレタン分子中のRf基に基づくフ
ッ素含有量として3〜80重量%、好ましくは3〜50
重量%、さらに好ましくは5〜25重量%を占めるもの
である。フッ素含有側鎖の含有量が少なすぎると、ポリ
ウレタンのブロッキングが起こり易く、高温でのインフ
レーション試験において、過度の膨張、破裂が生じ耐熱
性に劣るものとなり、逆に多すぎるとポリウレタンが固
くなり、低温時のバッグ展開が不安定となる。
【0028】さらに本発明の別の実施形態として、上記
フッ素含有ポリウレタン中に、さらに少なくとも1個の
活性水素含有基を有するポリシロキサンから誘導された
ポリシロキサンセグメントを、ポリウレタン分子中のシ
ロキサン含有量として1〜75重量%、好ましくは3〜
50重量%、さらに好ましくは3〜20重量%となる量
で含有するフッ素含有ポリウレタンを用いてエアバッグ
を形成する。
【0029】本発明で使用するポリシロキサンは、分子
中に少なくとも1個の活性水素含有基、例えば、アミノ
基、エポキシ基、水酸基、メルカプト基やカルボキシル
基などを有するポリシロキサンであり、その好ましい例
としては、例えば、下記の如き化合物が挙げられる。
【0030】(1)アミノ変性ポリシロキサン
【0031】(2)エポキシ変性ポリシロキサン
【0032】(3)アルコール変性ポリシロキサン
【0033】(4)メルカプト変性ポリシロキサン
【0034】(5)カルボキシル変性ポリシロキサン
【0035】以上列記した活性水素含有基を有するポリ
シロキサンは、本発明において使用する好ましい化合物
であって、本発明はこれらの例示の化合物に限定される
ものではない。従って、上述の例示の化合物のみなら
ず、その他現在市販されており、市場から容易に入手し
得る化合物は、いずれも本発明において使用することが
できる。本発明において特に好ましい化合物は、少なく
とも1個の水酸基またはアミノ基を有するポリシロキサ
ンである。
【0036】Rf基を有する片末端ジオールと、分子中
に少なくとも1個の活性水素含有基を有するポリシロキ
サンと前記の他のポリウレタン構成成分とを用いて得ら
れるフッ素およびケイ素含有ポリウレタンは、主鎖中に
従来のポリウレタンと同様のジイソシアネートから誘導
されたセグメントと、ジオールおよび/またはジアミン
とから誘導されたセグメントとともに、前記の一般式
(1)で表わされるフッ素含有ジオールから誘導された
フッ素含有側鎖が、分子鎖中にR2とR3を介してウレタ
ン結合および/またはウレア結合で結合し、上記ポリシ
ロキサンから誘導されたポリシロキサンセグメントが主
鎖にウレタン結合および/またはウレア結合で結合した
ポリウレタンである。
【0037】また、ポリウレタン分子中のポリシロキサ
ンセグメントの含有量は、分子中のシロキサン含有量が
1〜75重量%、好ましくは3〜50重量%、さらに好
ましくは3〜20重量%となる量である。ポリシロキサ
ンセグメントを導入することによりポリウレタンの柔軟
性が増加し、低温時のエアバッグの動作が確実なものと
なる。導入(含有)量が少なすぎると上記の効果が不充
分となり、逆に多すぎるとポリウレタンの強度が低下
し、エアバッグが開裂の際の衝撃に耐えられなくなると
いった問題が生じる。また、本発明のフッ素含有ポリウ
レタンの重量平均分子量(GPCで測定し、標準ポリス
チレン換算の)は、5,000〜500,000が好ま
しく、より好ましくは30,000〜150,000で
ある。尚、以上の如き本発明のフッ素含有ポリウレタン
(以下、さらにポリシロキサンセグメントを含む場合も
意味する)には、有機溶剤に溶解した溶液、水に分散さ
せた状態のもの、固形分100重量%のペレット状など
で使用することができる。
【0038】このようなフッ素含有熱可塑性ポリウレタ
ンは、他の熱可塑性ポリマーとのブレンドで使用しても
良く、ブレンドするポリマーとしては、例えば、ポリエ
ステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ス
チレン系エラストマー(SBS、SEBS、マレイン酸
変性SEBS等)、オレフィン系エラストマー(EP
R、EPDM等)、スチレン系樹脂(PS、HIPS、
AS、ABS、AES等)、塩素系ポリマー(PVC、
塩素系ポリエチレン等)、オレフィン系ポリマー(P
E、PP、EVA等)、エステル系ポリマー、アミド系
ポリマー等が挙げられる。
【0039】また、難燃剤、顔料、体質顔料、着色剤、
無機フィラー、有機フィラー、安定剤、加水分解防止
剤、酸化防止剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、可
塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、架橋剤、発泡剤、消泡
剤等の公知の添加剤を添加しても良い。
【0040】尚、フッ素含有ポリウレタンに他のポリマ
ーをブレンドする場合、フッ素含有ポリウレタンと他の
ポリマーとの合計量に対する割合として、Rf基に基づ
くフッ素含有量が3〜50%、シロキサン含有量として
ポリシロキサンセグメント含有量(シロキサン含有量と
して)が5〜75重量%の範囲内であることが好まし
い。又、上記の各種添加剤を使用する場合、その添加量
は上記ポリウレタンに対して50重量%以下とするのが
好ましい。
【0041】本発明のフッ素含有熱可塑性ポリウレタン
からなるエアバッグを製造するに際しては、例えば、本
発明のフッ素含有熱可塑性ポリウレタン或いはこのポリ
ウレタンに他のポリマーや添加剤を配合してなるポリウ
レタン組成物を、例えば、Tダイ押し出し法によりフィ
ルム状又はシート状に成型加工したもの、或いはブロー
成型又は射出成型して得られたものを使用する。エアバ
ッグは、このようにして得られる、通常、0.1〜2.
0mm程度の厚さのフィルムまたはシートから所定の大
きさの円形を裁断し、2枚を重ねて周縁部を融着(ヒー
トシール)或いは接着剤の使用等で貼り合わせる。一方
の面に気体導入部を任意の手段で取り付けることで製造
される。
【0042】
【実施例】次に参考例、重合例、実施例および比較例を
挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。また、以下の
各例における「部」および「%」は、特に断りのない限
り重量基準である。
【0043】参考例1[フッ素含有ジオール(1−A)
の合成] 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管および還流凝縮器を備
え、窒素置換した反応容器中で、イソホロンジイソシア
ネート22.2部を酢酸エチル50部に溶解し、60℃
に加温してよく攪拌しながら、46.4部の粉末状の2
−(パーフルオロオクチル)エタノールを徐々に添加
し、添加終了後80℃で3時間反応させパーフルオロア
ルキル基含有片末端イソシアネート(A)を得た。
【0044】次に、ジエタノールアミン10.5部を酢
酸エチル10部に10℃以下の温度で攪拌しながら混合
し、この溶液中に上記化合物(A)の溶液を滴下する。
(A)の溶液の滴下とともに発熱反応が見られるが、内
温が20℃を越えないように徐々に滴下する。反応の進
行とともに不均一溶液は均一となる。滴下終了後、室温
(25℃)で2時間反応を続ける。反応終了後、反応生
成物を、反応液中にトルエンを加えて析出させた後乾燥
させ、下記式で表わされるフッ素含有ジオール(1−
A)の白色粉末を得た(収率95%、融点132℃、水
酸基価138(理論値142))。
【0045】参考例2[フッ素含有ジオール(1−B)
の合成] 参考例1で用いたイソホロンジイソシアネートの代わり
にトリレンジイソシアネートを同じ当量で用い、他は参
考例1と同様にして、下記構造式を有するフッ素含有ジ
オール(1−B)の白色粉末を得た(収率95%、融点
145℃、水酸基価148(理論値151))。
【0046】参考例3 また、比較実験用の含フッ素ジオールとして、下記構造
式(1−C)で表される市販の含フッ素ジオールを使用
した。
【0047】製造例1 参考例1の含フッ素ジオール(1−A)30部、平均分
子量2000のポリカーボネートジオール(ニッポラン
980R:日本ポリウレタン工業社製)100部、1,
4−ブタンジオール10部及び4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート49.3部を100℃で反応させ
て含フッ素ポリウレタン(U1)を得た。得られた含フ
ッ素ポリウレタンのGPCで測定した重量平均分子量
(標準ポリスチレン換算値)は77000であり、ポリ
ウレタン中のフッ素含有量をイオンクロマトアナライザ
ー(横河北辰電気株式会社製)により測定したところ
6.5%であった。尚、ポリウレタンの重量平均分子量
およびフッ素含有量の測定方法は、以下の例においても
同じである。
【0048】製造例2 参考例1の含フッ素ジオール(1−A)25部、平均分
子量3200のポリシロキサンオイル(KF−600
2:信越化学工業株式会社製)10部、平均分子量20
00のポリカーボネートジオール(ニッポラン980
R:日本ポリウレタン工業株式会社製)100部、1,
4−ブタンジオール10部、及び4,4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート48.6部を100℃で反応さ
せフッ素及びケイ素含有ポリウレタン(U2)を得た。
得られたフッ素及びケイ素含有ポリウレタンの重量平均
分子量は82000(標準ポリスチレン換算値)であ
り、フッ素含有量は5.3%であった。また、ポリシロ
キサンセグメント含有量は、JIS K0117の赤外
分光分析法により測定したシロキサン含有量として表わ
すが、それは5.2%であった。同様に、以下の例でも
上記のJIS法で測定したシロキサン含有量をシロキサ
ンセグメント含有量とし、単にポリシロキサン含有量と
記す。
【0049】製造例3 含フッ素ジオール(1−A)25部、平均分子量320
0のポリシロキサンオイル(KF−6002:信越化学
工業株式会社製)100部、平均分子量2000のポリ
テトラメチレンエーテルグリコール(PTMG−200
0:三洋化成工業株式会社製)100部、1,4−ブタ
ンジオール10部、及び4,4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート55.8部を製造例1と同様に反応さ
せ、フッ素及びケイ素含有ポリウレタン(U3)を得
た。このポリウレタンの重量平均分子量は78000、
フッ素含有量は3.5%、ポリシロキサン含有量は3
4.4%であった。
【0050】製造例4 含フッ素ジオール(1−A)100部、平均分子量32
00のポリシロキサンオイル(KF−6002:信越化
学工業株式会社製)15部、平均分子量2000のポリ
カプロラクトンジオール(PLACCEL 220:ダ
イセル化学工業株式会社製)100部、及び4,4′−
ジフェニルメタンジイソシアネート43.8部を製造例
1と同様に反応させ、フッ素及びケイ素含有ポリウレタ
ン(U4)を得た。このポリウレタンの重量平均分子量
は84000、フッ素含有量は15.8%、ポリシロキ
サン含有量は5.8%であった。
【0051】製造例5 参考例2の含フッ素ジオール(1−B)50部、平均分
子量3700の片末端反応性ポリシロキサンオイル(X
22−176DX:信越化学工業株式会社製)30部、
平均分子量2000のポリカーボネートジオール(ニッ
ポラン980R:日本ポリウレタン工業株式会社製)1
00部、1,4−ブタンジオール10部、及び4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネート44.9部を実施
例1と同様に反応させ、フッ素及びケイ素含有ポリウレ
タン(U5)を得た。このポリウレタンの重量平均分子
量は82000、フッ素含有量は8.1%、ポリシロキ
サン含有量は12.0%であった。
【0052】製造例6 含フッ素ジオール(1−A)50部、平均分子量320
0のアミノ変性ポリシロキサンオイル(X22−161
B:信越化学工業株式会社製)30部、平均分子量20
00のポリカーボネートジオール(ニッポラン980
R:日本ポリウレタン工業株式会社製)100部、1,
4−ブタンジオール10部、及び4,4’−ジフェニル
メタンジイソシアネート40.3部を製造例1と同様に
反応させ、フッ素及びケイ素含有ポリウレタン(U6)
を得た。このポリウレタンの重量平均分子量は7900
0、フッ素含有量は8.9%、ポリシロキサン含有量は
13.0%であった。
【0053】製造例7 製造例2で得られたフッ素及びケイ素含有ポリウレタン
(U2)100部とポリアミドエラストマー(PAE1
200:宇部興産株式会社製)10部を押し出し機にて
溶融混合して、フッ素及びケイ素含有ポリウレタン組成
物(U7)を得た。このポリウレタン組成物中のフッ素
の含有量は4.8%、ポリシロキサン含有量は4.7%
であった。
【0054】製造例8 製造例5で得られたフッ素及びケイ素含有ポリウレタン
(U5)100部とSEBS(スチレン−エチレン−ブ
チレン−スチレン)(タフプレンM1593:旭化成工
業株式会社製水素添化SBS)20部を押し出し機にて
溶融混合して、フッ素及びケイ素含有ポリウレタン組成
物(U8)を得た。このポリウレタン組成物中のフッ素
の含有量は6.8%、ポリシロキサン含有量は10.0
%であった。
【0055】比較製造例1 平均分子量2000のポリカーボネートジオール(ニッ
ポラン980R:日本ポリウレタン工業株式会社製)1
00部、1.4−ブタンジオール10部、及び4,4′
−ジフェニルメタンジイソシアネ樹脂(U9)を得た。
このポリウレタンの重量平均分子量は80000であっ
た。
【0056】比較製造例2 含フッ素ジオール(1−A)10部、平均分子量320
0のポリシロキサンオイル(KF−6002:信越化学
工業株式会社製)5部、平均分子量2000のポリカー
ボネートジオール(ニッポラン980R:日本ポリウレ
タン工業株式会社製)100部、1,4−ブタンジオー
ル10部,及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシア
ネート47.3部を加え、製造例2と同様に反応させ、
フッ素及びケイ素含有ポリウレタン(U10)を得た。
このポリウレタンの重量平均分子量は82000、フッ
素含有量は2.7%、ポリシロキサン含有量は2.9%
であった。
【0057】比較製造例3 含フッ素ジオール(1−C)25部、平均分子量320
0のポリシロキサンオイル(KF−6002:信越化学
工業株式会社製)20部、平均分子量2000のポリカ
ーボネートジオール(ニッポラン980R:日本ポリウ
レタン工業株式会社製)100部、1,4−ブタンジオ
ール10部、及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシ
アネート60.2部を加え、実施例1と同様に反応さ
せ、フッ素及びケイ素含有ポリウレタン(U11)溶液
を得た。このポリウレタンの重量平均分子量は7700
0、フッ素含有量は5.8%、ポリシロキサン含有量は
9.3%であった。
【0058】実施例1〜8、比較例1〜3 製造例1〜8、比較製造例1〜3で得たポリウレタンの
特性及び、実際にエアバッグを作製しその性能を評価し
た。試験項目及び方法は以下の通りであり、その結果を
表1及び表2に示した。
【0059】試験方法 (1)ポリウレタンの特性試験 各ポリウレタン樹脂の試験片を射出成型により作製し、
下記方法により各種特性を測定した。 (a)機械的特性…JIS K7311に準じた方法に
より測定した。 (b)温度特性…JIS K7311に準じた方法によ
り、−40℃及び100℃における100%モジュラス
値を測定しその比を計算した。 (c)静摩擦係数…温度25℃、湿度70%の条件下
で、鉄線に対する静摩擦係数を表面性試験機(トライボ
ギア TYPE:14DR 新東科学株式会社製)を用
いて測定した。 (d)粘着性…加圧面49cm2、荷重3kg、温度1
00℃の条件下で、シートを重ねて504時間放置した
後荷重を取り除き、30分放置後にシート同士を剥離し
て粘着の有無を観察し、下記基準で評価した。
【0060】(2)インフレーションテスト 各ポリウレタンを押出成型(T−ダイ)により厚さが5
00〜600μmのシートに加工し、エアバッグを作製
した。上記シートから直径50cmの円形シートを2枚
切り取った。一方の中央部を同じシートの直径約5cm
の円形シートで両側から補強し、そこに銅管をガス導入
管として取り付けた。2枚の円形シートを重ね、周縁部
を200℃でヒートシールし、更にポリウレタン製シー
ルテープで補強してエアバッグを作製した。同じポリウ
レタンを用いて合計4個のエアバッグを作製した。各エ
アバッグを、同じ折り方で約10cm四方に折り畳み、
6kg/100cm2の荷重を掛け、各試験温度(−4
0〜100℃)で168時間放置し、荷重除去後30分
放置してからインフレーションテストを行った。エアバ
ッグのガス導入管と窒素ガスボンベとを減圧弁を介して
耐圧ゴムホースで接続し、窒素ガスを一気に送ってエア
バッグを膨らませた。その時のエアバッグの展開状態
(風船状に膨らむ様子)及び展開後の表面状態等を観察
し、下記の基準で評価した。
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明のフッ素または、
フッ素およびケイ素含有ポリウレタンは、温度変化によ
る物性の変化が少なく、高温及び低温においても必要十
分な強度を有し、更に、高温時の粘着の問題が無いとい
った特徴を有しておりエアバッグ用素材として最適なも
のである。以上の特性により、本発明のポリウレタンを
用いたエアバッグは、低温から極高温までの範囲にわた
って十分に搭乗者を保護することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花田 和行 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6号 大日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 3D054 CC26 FF01 FF16 FF17 4J034 BA02 BA09 CA04 CA12 CB01 CB03 CC03 CC12 CC22 CC45 CC52 CC62 CD01 CD12 DA01 DB01 DB04 DC02 DC12 DC35 DC43 DD06 DM01 DM04 DM08 DR04 HA01 HA07 HC03 HC06 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC71 HC73 JA44 QB10 QB14 QC08 RA12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕で表されるフッ素含有
    ジオールから誘導された側鎖を有するポリウレタンから
    なることを特徴とするエアバッグ。 [但し、式中のRfは炭素数が1〜20のパーフルオロ
    アルキル基またはパーフルオロアルケニル基であり、X
    は置換基を有してもよい炭素数が1〜10のアルキレン
    基(該基中にO、S、またはNの各原子を有してもよ
    い)、置換基を有してもよいアルケニレン基(−CH=
    CH−(CH2n−(n=1〜10))または Yは何も無いか、−O−、−NH−、または−R0−N
    H−(R0は炭素数が1〜6のアルキレン基)であり、
    Zは何も無いか、または−N(R′)R−(Rは炭素数
    が1〜20のアルキレン基、R′は水素原子、または炭
    素数が1〜6のアルキル基)であり、R1およびR2は2
    価の有機基であり、R3は脂肪族、脂環式または芳香族
    ジイソシアネートの残基である。]
  2. 【請求項2】 上記一般式〔1〕で表されるフッ素含有
    化合物のR1およびR2が、炭素数2〜4のメチレン基で
    あり、Yが酸素原子であり、該フッ素含有化合物が、R
    1およびR2を介してポリウレタンの主鎖にウレタン結合
    で結合している請求項1に記載のエアバッグ。
  3. 【請求項3】 上記一般式〔1〕のRf−X−Y基が、
    下記の少なくとも1種の化合物の水酸基から水素を除い
    た基である請求項1に記載のエアバッグ。
  4. 【請求項4】 Z−N(R1OH)(R2OH)基が、下
    記式のZ0に結合した活性水素基から水素を除いた基で
    ある請求項1に記載のエアバッグ。 (式中のR1〜R2は前記定義の通りである。Z0はHま
    たは末端に1個の第一級または第二級アミノ基を有する
    炭素数が1〜20のアルキルアミノ基である。)
  5. 【請求項5】 上記一般式〔1〕で表される側鎖の含有
    量が、ポリウレタン分子中のフッ素含有量が3〜80重
    量%となる量である請求項1に記載のエアバッグ。
  6. 【請求項6】 ポリウレタンが、さらに少なくとも1個
    の活性水素含有基を有するポリシロキサンから誘導され
    たポリシロキサンセグメントを、ポリウレタン中のシロ
    キサン含有量が1〜75重量%となる量で含有する請求
    項1に記載のエアバッグ。
  7. 【請求項7】 ポリシロキサンの活性水素含有基が、水
    酸基またはアミノ基である請求項6に記載のエアバッ
    グ。
  8. 【請求項8】 ポリウレタンの重量平均分子量が、5,
    000〜500,000である請求項1に記載のエアバ
    ッグ。
  9. 【請求項9】 さらに他の樹脂を含む請求項1に記載の
    エアバッグ。
  10. 【請求項10】 ポリウレタンがポリイソシアネートで
    架橋された請求項1に記載のエアバッグ。
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