JP2002265229A - ガラス板の製造方法、プレス成形用素材の製造方法、および光学部品の製造方法 - Google Patents
ガラス板の製造方法、プレス成形用素材の製造方法、および光学部品の製造方法Info
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Abstract
ガラスから均一な厚みのガラス板を連続して成形するこ
とを可能にする。 【解決手段】 ガラス板の幅を規定する一対の対向する
側壁12a,13aと、ガラス板の対向する2つの主表
面の一方を成形する底面11aを備えた鋳型1内に、一
定速度でオリフィス4より流出する熔融ガラス3を連続
して鋳込み、前記両側壁12a,13aに沿って鋳込ま
れたガラスを上流側から下流側へと移動させながら、冷
却体2により前記ガラスの上面を押圧しては前記冷却体
2をガラスの上面から離間する操作を反復することによ
って前記上面を冷却し、前記ガラスの移動方向に平板状
のガラス板を連続して成形していくガラス板の製造方法
であって、軟化状態にある前記ガラス3の上面の前記側
壁12a,13aに近い部位ほど、より上流側から前記
冷却を開始することを特徴とする。
Description
出したガラスを連続して均一な肉厚の板形状に成形する
ことによって、ガラス板を製造する方法に関する。ま
た、このような方法によって得られたガラス板を切断
し、プレス成形用素材を製造する方法およびこのプレス
成形用素材を用いてプレス成形し、得られた成形品から
レンズなどの光学部品を製造する方法に関する。
され、かつ建材用板ガラス等に比べてはるかに引き上げ
量の少ないガラスを板状に成形する技術としては、従
来、以下の技術が知られている。
り流出させ、オリフィスの下方に水平に配置された上部
開放の溝型の固定鋳型の一端部に鋳込み、該鋳型の他端
から成形されたガラスを水平方向に連続的に引き出すガ
ラスの連続成形において、該流下ガラスの自由表面(上
面)を未だ軟化状態にある間に、進行方向の一定位置
で、一定の表面形状を有する金属板で連打することによ
ってガラス板を連続的に成形する方法(特公昭54−1
3246号公報参照)。
挟み込んで板形状に連続成形するようにしたロールアウ
ト法(特公昭60−54889公報参照)。
(1)の方法には、以下の問題があった。 a.金属板の接触面形状は、「ガラス板の幅方向中心部
において進行方向に長く、両端において短くほぼ台形と
なるのが好ましい」とされているが、進行するガラスへ
接触開始する時期が両サイドと中央が同じ場合 両サイ
ド部が適切な粘度域にあっても中央部がまだ低粘度過ぎ
て冷却板にガラスが融着してしまったり、表面が波打っ
たりという問題が出たり、中央部が適切な粘度域にあっ
ても既に両サイド部は固化が進み成形できなかったりカ
ン、割れが発生したりするという問題が発生する。
部と両サイド部の温度差は大きくなり、当該問題は顕在
化する。また流出条件の変更(特に引き上げ量の変更)
や成形条件の変更(特に厚み変更)があって進行速度が
大幅に増加した場合も対応できない。
差をつけようとした場合(両者の温度差が大きいほどそ
の要求も大きくなる)冷却板の台形の形状を変えること
である程度の調整は可能だが、一体構造では調整幅に限
界があり、広範囲の条件変更に対応することは困難であ
る。
ガラス流量が多い場合やガラスとの接触頻度や時間が多
い場合 温度が上がりすぎてガラスが融着する危険があ
る。
ラスでも半径方向のみならず円周方向である程度の温度
差を持つことは避けられない。また流出後の雰囲気やガ
ラスが接触する鋳型の場所による温度差もあり、そのた
め板状に広がった溶融ガラスの幅方向の両サイド部は必
ずしも同じ温度にはならない。そこでガラス板表面を連
打する金属板による冷却効果はそれぞれのサイドで異な
ることになり、片側サイドで適切な冷却条件が他サイド
では必ずしも適切な冷却条件でないこともある。
題があった。 a.単位時間あたりの流量が少ない(多くても1日当た
りの引き上げ量は1トン未満、ほとんどが500kg未
満)一般的な光学ガラスの溶解装置を用いた成形では、
流出ガラスとローラーとを連続して接触させるロールア
ウト法を用いようとすると、ローラー材質の選定にもよ
るが、ガラスが保持する熱量に対してローラー表面との
接触時に収奪する熱量が多すぎるため、ガラスが冷えす
ぎて欠陥を発生させてしまうことが避け難い。これを避
けるには、ローラー表面を接触時のガラス温度より僅か
に低い温度に保つことができ、その温度でローラー自体
が十分な機械的強度を持ち、かつガラスがローラーに融
着しないような材質を選定する必要がある。
方法)では、同じローラーの設置間隔では速度が遅くな
ればなるほどガラスは自重によって変形しやすくなるた
め、速度に応じてローラーの設置間隔を狭めていく必要
があり、毎分10cm未満の速度で、長さ1cm当たり
50gw近い重量のガラスを成形するような場合 実質
的にガラスの軟化点以上のところに設置されたローラー
の「線接触」のみで自重を保持し、高い平坦度を持つガ
ラス板成形を行うことは極めて困難である。
際、このようなガラス板を中間体として作製する方法が
ある。成形されたガラス板は、主にダイヤモンドホイー
ルの切断機で縦横に切断され、サイコロ状の小片にされ
た後、角落としと重量調整のためのバレル研磨工程を経
てプレス成形用素材となる。そして、加熱・軟化された
状態で成形型によりプレス成形され、所定形状を有する
ガラス成形品となる。後は必要に応じて成形品に研削、
研磨加工が施され、レンズなどの光学素子に仕上げられ
る。
ると、プレス材料としての小片の重量偏差を小さくする
ために切断幅をその箇所の肉厚に合わせて変更しなけれ
ばならず、極めて煩雑なホイール間隔調整操作が求めら
れるのみでなく、切断幅の調整でうまく修正しきれない
場合は材料ロスとなったり、バレル加工の時間を長く取
ることで更に重量調整する必要が出てくるので、生産効
率が非常に悪くコストアップの要因となる。
あり、カン、ワレなどの欠陥を発生させずに、熔融ガラ
スから均一な厚みのガラス板を連続して成形するガラス
板の製造方法、前記ガラス板からプレス成形用の素材を
作製する方法、並びに前記プレス成形用素材を使用して
レンズなどの光学部品を製造する方法を提供することを
目的とする。
めの手段として、第1の手段は、ガラス板の幅を規定す
る一対の対向する側壁と、前記ガラス板の対向する2つ
の主表面の一方を成形する底面を備えた鋳型内に、一定
速度でオリフィスより流出する熔融ガラスを連続して鋳
込み、前記両側壁に沿って鋳込まれたガラスを上流側か
ら下流側へと移動させながら、冷却体により前記ガラス
の上面を押圧しては前記冷却体をガラスの上面から離間
する操作を反復することによって前記上面を冷却し、前
記ガラスの移動方向に平板状のガラス板を連続して成形
していくガラス板の製造方法であって、軟化状態にある
前記ガラスの上面の前記側壁に近い部位ほど、より上流
側から前記冷却を開始することを特徴とするガラス板の
製造方法である。
表面を平坦にする上から、前記鋳型の底面を平坦面とす
ることが望ましい。底面を平坦面とすることにより底面
によって成形される主表面の平坦性を向上させることが
できる。また、冷却体での押圧の際にも、ガラスは鋳型
底面によって支持されている状態で押圧されるので、ガ
ラス上面に対応するもう一方の主表面の平坦性も向上さ
せることができる。
ガラス上面を押圧する縁部を曲面とすることが望まし
い。すなわち前記押圧時において、前記縁部のガラスの
移動方向に平行な垂直断面形状が曲率を持つことが望ま
しい。
ガラスの各側壁に近い部分を両サイド部、両サイド部に
挟まれたガラス板の幅方向の中央部分を中央部とし、前
記冷却体の押圧面のうち両サイド部を押圧する部分を両
サイド部押圧面、中央部を押圧する部分を中央部押圧面
とすると、前記押圧面を平面視したとき、両サイド押圧
面の前記縁部のほうが中央部押圧面の前記縁部よりも前
記上流側になるような冷却体を使用することが望まし
い。
中央部押圧面へかけて徐々に下流側に移動するようにす
ることがより望ましく、前記縁部の平面視形状を曲線形
状とすることがさらに望ましい。
向に平行な方向の押圧面の長さが両サイド部押圧面にお
ける長さよりも中央部押圧面における長さのほうを長く
することが好ましい。そして、前記長さが両サイド部押
圧面から中央部押圧面に向かうにつれて徐々に長くする
ことがより好ましい。
両サイド部押圧面を有する第1の冷却体と中央部押圧面
を有する第2の冷却体に分け、第1の冷却体によってよ
り上流側のガラス上面を押圧し、第2の冷却体によって
第1の冷却体による押圧位置よりも下流側のガラス上面
を押圧するようにすることもできる。
3個以上にしてもよい。そして、より上流側で押圧され
たガラス上面の一部または全部が下流側でも他の冷却体
により押圧されるようにして、冷却体により押圧される
領域を通過したガラス上面の全域が軟化状態を呈する温
度未満に冷却される前に押圧されるようにすることが望
ましい。
より押圧される領域を通過したガラス上面の全域が軟化
状態を呈する温度未満に冷却される前に押圧されるよう
にすることが望ましい。複数の冷却体を用いる場合、ガ
ラスの移動方向に対して各冷却体を並列に設置すること
が好ましい。冷却体の押圧頻度、押圧時間は、各冷却体
ごとに独立して決められるようにすることが好ましい。
所において前記冷却体によるガラス上面の押圧を行い、
かつ上流側における押圧によって前記側壁に近い部位の
ガラスの厚みよりも前記側壁から離れている部位におけ
るガラスの厚みのほうが厚くなるようにし、下流側にお
いて前記側壁に近い部位の厚みと前記側壁から離れてい
る部位の厚みが等しくなるように押圧を行うことを特徴
とする第1の手段にかかるガラス板の製造方法である。
ける押圧では中央部におけるガラスの厚みのほうが両サ
イド部におけるガラスの厚みよりも厚くなる。このよう
な押圧は、押圧時に両サイド部押圧面が中央部押圧面の
下方になるような押圧面を有する冷却体を用いて押圧す
ることによって、あるいは両サイド部押圧面を有する冷
却体と中央部押圧面を有する冷却体を用い、両サイド部
押圧面を有する冷却体による押圧のストロークを中央部
押圧面を有する冷却体による押圧のストロークよりも大
きくすることによって、またはこれらの組合せによって
行うことができる。そして下流側において中央部、両サ
イド部、中央部と両サイド部の間におけるガラスの厚み
が均一になるように冷却体でガラス上面を押圧する。こ
の場合、上流側と下流側の各1ヶ所、計2ヶ所で冷却体
による押圧を行うことが好ましい。
発明においても、冷却体の温度を一定に保つように冷却
体が冷却機構を備えていることが好ましい。
の中心に対して半分ずつ独立して冷却量の調整ができる
ようにすることが好ましい。
でも押圧面を複数有している場合は、冷却体が押圧面毎
に独立して冷却量が調整できる冷却機構を有することが
望ましい。
向に沿って上流側から下流側に向かうにつれて下がり勾
配をもつことが好ましい。そして、押圧時に前記押圧面
とガラス上面とが上流側から下流側に順次接触していく
ようにすることが好ましい。
却体の設置位置を各冷却体が互いに干渉しない範囲で、
ガラスの種類、ガラス板の寸法、熔融ガラスの供給量な
どに応じて任意の変更することもできるが、一定の成形
条件のもとでは、冷却体による押圧位置は一定に保ちつ
つ成形を行うことが好ましい。
れ、ガラス成形品となるプレス成形用素材の製造方法に
おいて、請求項1または2に記載の方法により作製され
たガラス板を、複数個のガラス片に分割切断し、該ガラ
ス片に研磨加工を施して前記素材を得ることを特徴とす
るプレス成形用素材の製造方法である。
分離切断し、互いの体積が等しくなるようにすることが
好ましい。本発明によれば肉厚が均一のガラス板を使用
するので、ガラス板を等しい切断幅で縦横に切断してい
けば、互いに体積の等しいガラス片が得られる。したが
って、これらのガラス片を一律に研磨加工すれば、互い
に重量が等しいプレス成形用素材が得られる。
る方法により作製されたガラス板を、複数個のガラス片
に分割切断し、該ガラス片に研磨加工を施してプレス成
形用素材とし、前記素材を加熱、プレス成形してガラス
成形品を作製した後、研削、研磨加工を施して光学部品
を作製する光学部品の製造方法である。
重量を容易に一定に揃えることができ、これらの素材を
加熱、プレス成形することによって、同一種のプレス成
形品の形状が一定になるようにプレス成形を行うことが
できる。前記ガラス片に施す研磨加工としては、バレル
研磨加工が好ましい。そして、多数のプレス成形品の形
状精度を一律に向上できるので、プレス成形後の研削、
研磨加工に要する時間を短縮化でき、研削、研磨加工に
よって除去されるガラスの量も削減することができる。
るガラス板の製造方法を実施する際に用いるガラス板製
造装置の平面図であり、図2は本発明の実施の形態にか
かるガラス板の製造方法を実施する際に用いるガラス板
製造装置の側面図である。以下、これらの図面を参照に
しながら、本発明の実施の形態にかかるガラス板の製造
装置を説明し、併せて、本発明の実施の形態にかかるガ
ラス板の製造方法、プレス成形用素材の製造方法、およ
び光学部品の製造方法を説明する。
態にかかるガラス板の製造装置は、熔融ガラスを鋳込む
溝形の鋳型部1と、ガラスを連打及び冷却するための冷
却板2と、溝形の鋳型部1内に熔融した光学ガラス3を
供給する円管状のオリフィス4とを有する。なお、図示
しないが、連打用の冷却板2は、連打動作を行う連打動
作装置に固定されて連打動作ができるようになってお
り、また、オリフィス4は、図示しない熔融炉等に接続
されている。
板11と、この底板の両側部にこの底板11に対して略
直角になるように、かつ、互いに対向して略平行になる
ように固定された2枚の側板12,13と、前記底板1
1及び側板12,13に対して略直交するように、これ
らの長手方向の一方の端部に取り付けられたストッパ板
14とを有する。鋳型部1は、前記底板11の表面であ
る底面11aや側板12,13の表面である側壁12
a,13a、並びにストッパ板14の表面であるストッ
パ面14a等によって囲まれて形成される溝状部分を鋳
型とするものである。
形の鋳型部1内のストッパ板14の近傍に熔融ガラス3
を流出させるように配置されている。すなわち、上述の
構成のガラス板の製造装置は、熔融ガラス3を、円管状
のオリフィス4より流出させ、オリフィス4の下部に水
平に配置された上部開放の溝型の固定鋳型である鋳型部
1の一端部(上流側)に鋳込み、この鋳型部1の他端部
(下流側)から成形されたガラスを水平方向に連続的に
引き出してガラスを連続成形するものである。なお、鋳
型に対して静止したある位置において、ガラスが移動し
てくる方向を上流側、ガラスが移動していく方向を下流
側と呼ぶ。
面、すなわち自由表面が未だ軟化状態にある間に、定め
られた位置で、所定の表面形状を有する冷却板2を所定
の高さ位置まで下降させガラスを押圧し、所定の時間の
後に上方に逃がす操作を間欠的に繰り返して行い、その
操作頻度と押圧時間(接触時間)を調整することで接触
したガラス表面の冷却程度を調整するとともに、ガラス
上面の形状を整える。これにより、連続して均一な肉厚
の板形状の光学ガラスを成形するものである。
されるように、冷却板2は、押圧面2aの平面視形状
(すなわち、冷却板2がガラス3の上面を押圧する際の
状態で、押圧面2aを鉛直下方から見たと仮定したとき
の形状で、図2においては、斜線で示してある)を、水
平方向に進行するガラス板3に対して冷却板2の接触を
開始する位置が、両サイド部でのそれに対して中央部の
それが後方になるように滑らかな曲線を描くように構成
されている。また、冷却板2の押圧面2aの平面視形状
がガラス板3の幅方向の中央でガラスの移動方向に一番
長く、両サイドに向かうにつれ徐々に短くなるように形
成されている。
部20aは、適度な曲率rを有する曲面形状に形成され
ている。これは、接触する冷却板2は、所定の位置で固
定されているのに対しガラスは動いているので、冷却板
接触時にはガラスの動きは止められるため、冷却板の接
触開始点である縁部20aが鋭利な角を持っていると、
初回の接触時にそこでガラスがめくれ上がる。次の接触
時には平面で押圧されるため平らに成形されるが、場合
によっては局部的に折れ込むことになる。そのため接触
開始点である縁部20aは滑らかな曲率を持つことが望
ましい。
冷却板に冷却機構が設けられている。すなわち、冷却板
2には、2本の冷却通路21、22が設けられている。
これら冷却通路21、22は、冷却板2の中央部下流側
に冷却用空気の導入口21a,22aを有し、冷却板2
の両サイド部に冷却用空気の排出口21b,22bを有
し、ガラス板3の幅方向の中心に対して半分ずつ独立し
て冷却量の調整ができるようになっている。
端部)を閉じて熔融ガラス3が鋳型から流出しないよう
にし、熔融ガラス3が円滑に下流側に移動するようにす
るために、そのストッパ面14aは,平面視形状がアー
チ形に形成されている。
ように設置され、ガラスの移動方向が水平方向になるよ
うに構成されている。もし、底面11aがガラスの移動
方向に下がっていると、低粘度の熔融ガラスを鋳込んだ
場合、オリフィスから流出した熔融ガラスが側壁とスト
ッパーによって囲まれた鋳型内に充分広がる前に、移動
方向に流動するため、良好な成形が困難になるからであ
る。なお、オリフィス4から熔融ガラス3が鋳込まれる
オリフィス直下の部分周辺の底面は温度が上がり過ぎる
おそれがあるので、温度が上がり過ぎないように、この
部分の底板は冷却するようにしている。また、それ以外
の底板部分は、ガラスが過度に冷却されないようヒータ
によって加熱できるようになっている。
1、22に触れて急激に冷却されないように、図示しな
いが、側板21、22はヒーターによって加熱できるよ
うになっている。なお、鋳型部1の材料としては、底板
11を黒鉛、側板21、22を金属又は黒鉛で構成する
ことが望ましい。また、冷却板2の材料としては、鉄
(鋳鉄)、ニッケル、ニッケル系耐熱合金等の金属材料
で構成することが望ましい。
却板の変形例の側面図、図6は図4におけるA−A断面
図、図7は冷却板の変形例の説明図である。これらの図
面に示されるように、冷却板を、独立して操作駆動でき
る第1の冷却板2Aと第2の冷却板2Bとの2個の冷却
板で構成することもできる。ガラスの移動方向に対して
第1の冷却板2Aではガラス板の幅方向における両サイ
ド部のみを接触させ(中央部は接触させず)、第2の冷
却板2Bでは第1の冷却板2Aが接触しなかった中央部
を中心に接触させ両サイド部は接触しないような形状に
することもできる。
1A及び22Aが設けられ、第2の冷却板2Bには、二
股状の冷却通路21Bが設けられる。すなわち、複数の
冷却板それぞれが個別に冷却量を調整できる冷却機構を
有するとともに、1つの冷却板でもガラスを押圧する部
分が複数箇所である場合は 押圧箇所毎に、個別に冷却
量を調整できる冷却機構を有するようにしている。これ
は、ガラスの流出条件や成形条件の変更しても、冷却板
の温度条件を一定に保つことができるように、少なくと
も、基本的にガラス温度が異なるためにカンや割れ等の
欠陥が発生しやすい両サイド部については、冷却量が個
別に調節できることが好ましいからである。
面の平面視形状が、移動するガラス板に対して押圧を開
始する位置が、両サイド部での押圧開始位置に対して中
央部での押圧開始位置が後方になるように滑らかな曲線
を描くような冷却板とすることが好ましい。第2の冷却
板2Bの押圧面の平面視形状が、ガラス板の幅方向の中
央でガラスの移動方向に沿って一番長く、両サイド部に
向かうにつれ徐々に短くなっていくようにすることが望
ましい。
る。図8に示されるように、冷却板接触面の水平断面形
状の変更のみでは調整しきれないほど中央部とサイド部
の温度差が大きい場合 進行方向で冷却板を多段化し
て、上流の冷却板では両サイドのみ接触、下流に向かう
につれ接触面が内側に向かうようにし、最後尾の冷却板
で中央部に接触させる構造にする。これは、ガラスの幅
方向の中央よりも両サイドの方が冷えやすく固化するの
も早いので、成形に適した(冷却板を接触させるのに適
した)接触タイミングは中央部とサイド部では異なるか
らである。その差はガラス板幅、流下ガラスの引き上げ
量、ガラス板を引き出す速度によっても違ってくる。
である。図9に示されるように、冷却板は上下動の頻度
と動作時間がそれぞれ個別に設定できる3つの冷却板2
A,2B,2Cからなり、ガラス3の移動方向に対し直
列的に設置される。。そして、独立操作できる3つの冷
却板2A,2B,2Cのうち、ガラス3の移動方向に対
して第1の冷却板2Aではガラス板3の幅方向において
両サイド部のみを接触させ、第2の冷却板2Bでは第1
の冷却板2Aよりも内側を、第3の冷却板2Cでは第2
の冷却板2Bよりも更に内側を、互いに押圧する部分が
少しずつ重なるように最後の冷却板で中央部を押圧する
ようにしてもよい。
図である。図10に示されるように、1つの冷却板の押
圧面の数によらず、押圧面がガラス上面を押圧する状態
で、押圧面とガラス上面とが上流側から下流側に順次接
触するように、ガラスの移動方向に向かって僅かな下が
り勾配を持たせることが好ましい。
スの移動方向における冷却板(含む駆動装置)の設置位
置をそれぞれが干渉しない範囲で任意に変更することが
できるようにすることが望ましい。ガラスの種類、引き
上げ量、ガラス板の形状などにより、上記のように冷却
板による押圧位置を変化させて冷却条件を変更すること
ができる。
行方向における設置位置を任意に設定することができ
る。冷却板が多段にある場合も、それぞれが干渉しない
範囲で任意に設定することができる。これは、流下後板
形状に広がったガラスの上面の粘度が成形に適した状態
になっている位置に合わせて、ガラスの進行方向におけ
る冷却板の設置位置を調節する。冷却板が多段の場合
も、それぞれの冷却板で冷却すべき場所の粘度に応じた
位置に設置する。
基本的に水平面でも良いが、接触開始点から進行方向に
向かって、ガラス表面が軟化状態にある間は僅かな下が
り勾配を持たせることもできる。これは、冷却板の接触
面が水平面である場合 ガラス進行方向の冷却板長さを
いくら長くしても冷却板の連打動作の比較的早い時点で
冷却板とガラスとは接触しなくなり、その後の冷却効果
は非接触のためあまり大きくないことが予想されるが、
接触面が進行方向に下がり勾配を持つ場合は、少なくと
も冷却板はガラスに接触し続けることになり冷却効果は
大きい。但しガラスが固化してしまった後も冷却板下面
が下がり勾配を持つと、そこで冷却板の下降動作が阻止
されて、上流でガラス板を目的の厚みまで押圧できなく
なってしまう という問題が発生する。当該リスクを考
慮すると冷却板下面の下がり勾配は設けるにしてもごく
短い長さに止めるのがよいと思われる。
下の点を考慮して決められる。 A.ガラスの引き上げ量が少ないか又は成形板幅が広い
ためガラス板の進行速度が比較的遅く、流出後ガラス上
面が軟化温度以上を保っている長さが短いため進行方向
に冷却板(含む動作装置)を複数並列設置できるスペー
スがない場合 冷却板は1段にする。
か又は成形板幅が狭いためガラス板の進行速度が比較的
速く、ガラス上面が軟化温度以上を保っている長さが長
い等の理由で、1段の冷却板では十分に両サイド部と中
央部双方に最適な冷却条件を設定することが困難な場合
進行方向に冷却板(含む動作装置)を複数並列設置す
る。
である。 a.熱伝導率の高いこと。 b.耐熱性、耐酸化性に優れていること。 c.ガラスに濡れにくいこと。 d.複雑な形状に加工しやすいこと。 e.溶融ガラスをプレス成形するのに十分な機械的強度
を持つこと。
間当たりの冷却板の接触頻度」と「接触の時間」と「冷
却板に流す冷却空気の流量」で調整する。但し、「接触
の時間」中はガラスの動きを冷却板で停止させることに
なり、長時間の停止は「折れ込み」等の品質欠陥を発生
させる原因にもなるので、あまり長くすることは好まし
くない。
たガラス板は鋳型から移動方向に沿って引き出され、ア
ニール炉の中へとコンベアによって移送される。アニー
ル炉中を通過する過程でガラス板は徐冷され、アニール
炉外へと移動していく。鋳型内でのガラスの移動は、成
形後のガラス板を上記のようにコンベアで移動方向に移
送することによってなされる。ガラス板は鋳型内からア
ニール炉内を通り、アニール炉から出るまで連続した1
枚の板である。そしてアニール炉から出た所で適当な長
さに切断される。このようにして1枚のガラス板から、
厚みと幅が前記ガラス板と等しい板状ガラスを次々に得
ることができる。このようにして得られたガラス板は各
部において均一な厚みを有する。
部を切断して得られたガラス板は、ダイヤモンドホイー
ル等の切断機によって分割切断され、各々の体積が互い
に等しいカットピースと呼ばれるガラス片に切り分けら
れる。このとき、ガラス板の肉厚は均一なので、縦横に
切断する間隔を等しくしておけば、カットピースの体積
を揃えることができ、切断箇所毎に切断幅を調整しなく
てもカットピースの重量偏差を抑えることができる。し
たがって、各カットピースの重量、体積を揃えるために
バレル研磨によって除去しなければならないガラスの量
を低減できるとともに、バレル研磨の加工時間を短縮化
し、省資源化、省エネルギー化が可能になる。カットピ
ースは角落としと、より重量偏差を小さくするためのバ
レル研磨とが施されてプレス成形用素材に仕上げられ
る。
ス成形用素材は、大気中において104〜106ポアズの
粘度になる温度まで加熱され、成形型によってプレス成
形される。上記温度範囲におけるプレス成形では、目的
とするガラス物品の形状に近似する成形品が得られる
が、レンズなどのように高い形状精度が要求される光学
部品を作製するためには、プレス成形品に研削、研磨加
工を施して、最終製品である光学部品に仕上げる。
度までプレス成形用素材を非酸化性雰囲気中で加熱、成
形型によってプレス成形し、成形型の成形面の形状を精
密にガラスに転写成形する精密プレス成形では、プレス
成形品は高い形状精度を有しており、そのまま、レンズ
などの光学部品として使用することができる。なお、得
られた光学部品には必要に応じて光学薄膜を設けること
もできる。
ば、熔融された光学ガラスを円管状のオリフィスより流
出した光学ガラスを、連続して均一な肉厚の板形状に成
形することが可能である。また、低粘度(高温)で流出
した熔融ガラスを平坦な底面と前記底面を挟んで互いに
平行な側壁を備えた鋳型に鋳込み、急冷成形する方法な
ので、失透しやすい光学ガラスにおいても適用できる。
この成形方法は、引き上げ量(オリフィスから流出する
単位時間あたりの熔融ガラスの体積)が30cc/mi
nから400cc/min程度の場合に好適である。ま
た、板厚6mm以上のガラス板の成形に好適である。さ
らに、厚み1に対して幅が20以内の比較的厚みのある
ガラス板の製造に適している。
製造されるガラス板の主要な用途は、ガラス板をダイヤ
モンドホイールの切断機等で縦横に切断しサイコロ状の
小片にした後、角落としと重量調整のためのバレル研磨
工程を経てプレス成形用素材として供されるというもの
である。このプレス成形用素材は、加熱・軟化してプレ
ス成形することにより、あるいはプレス成形された物品
に研削、研磨加工を施すことによって、レンズなどの光
学部品等として供される。
が不均一であると、プレス成形用素材としての小片の重
量偏差を小さくするために切断幅をその箇所の肉厚に合
わせて変更しなければならず、極めて煩雑なホイール間
隔調整操作が求められるのみでなく、切断幅の調整でう
まく修正しきれない場合は材料ロスとなったり、バレル
研磨加工の時間を長く取ることで更に重量調整する必要
が出てくるので、生産効率が非常に悪くコストアップの
要因となるが、本実施の形態によれば、ガラス板の肉厚
を均一にできるので、ガラス板を一定の切断幅で分割切
断しても、切断されたガラス片の重量偏差が増大するの
を抑えることができる。
ガラス板を製造した例を掲げる。 (製造例1)この製造例は、図1に示される装置を用い
てプレス成形用素材を作るための光学ガラスたるガラス
板を製造した例である。円管のオリフィス4から流量1
00cc/minで流出する1050℃の光学ガラス3
を、550℃に保持された幅150mmの溝型状の鋳型
1に鋳込み、速度66mm/minで水平方向に連続的
に引き出す成形において、オリフィス4の後方約80m
mの位置に厚み30mmで図1のような接触面形状(サ
イド部前縁に対する中央部前縁の後退量:25mm、サ
イド部接触幅15mmに対し板中心接触幅55mm、接
触面は水平面)を持つ鋳鉄製の冷却板2を設置し、5秒
に1回の頻度で接触時間0.1秒ずつ荷重5kgwで押
圧したところ、幅130mm内の肉厚偏差は0.5mm
以内でカン、割れ等の欠陥の無いガラス板を得ることが
できた。このとき冷却板2に流した冷却空気の温度は2
0℃ 流量は左右それぞれ45L/min、50L/m
inずつである。
る装置を用いてプレス成形用素材を作るための光学ガラ
スたるガラス板を製造した例である。円管のオリフィス
4から流量150cc/minで流出する1050℃の
光学ガラス3を、幅150mmの溝型状鋳型に鋳込み速
度100mm/minで水平方向に連続的に引き出す成
形において、オリフィス4の後方約80mmの位置に厚
み30mmで接触幅20mm 中央部80mm長さ部の
上方への逃げ量1.5mmの鋳鉄製の第1冷却板2Aを
設置し、3秒に1回の頻度で接触時間0.1秒ずつ荷重
3kgwで押圧した。また、オリフィスの後方約180
mmの位置に厚み30mm中央の接触幅100mmの図
4のような接触面形状(両脇部前縁に対する板中心前縁
の後退量:10mm、両脇部接触幅50mmに対し板中
心接触幅70mm)を持つ鋳鉄製の第2冷却板2Bを設
置し、3秒に1回の頻度で接触時間0.2秒ずつ 荷重
3kgwで押圧したところ、幅130mm内の肉厚偏差
は0.5mm以内でカン、割れ等の欠陥の無いガラス板
を得ることができた。このとき冷却板に流した冷却空気
の温度は20℃流量は、第1冷却板2Aの左右はそれぞ
れ30L/min、35L/minずつ、第2冷却板2
Bは50L/minである。
で得られたガラス板を用いて、プレス成形用素材を製造
した例である。まず、製造例1、2で得られた光学ガラ
スからなるガラス板を徐冷した後、適当な長さに切断
し、さらにダイヤモンドホイールの切断機で縦横に分割
切断して、重量、体積が一定の複数個のカットピースを
作製した。この際、切断幅は切断箇所によらず一定とし
た。さらにこれらのカットピースにバレル研磨を施し
て、プレス成形用素材を得た。
られたプレス成形用素材を用いてレンズを製造した例で
ある。まず、製造例3得られたプレス成形用素材を大気
中でガラスの粘度が105ポアズになるまで加熱し、成
形型を用いてレンズ形状に近似した成形品をプレス成形
した。このプレス成形品を徐冷した後、研削、研磨加工
を施してレンズを得た。同様な方法により、レンズ以外
の光学部品も作製することができる。
よれば、以下の効果が得られる。 a.カン、ビリ等の欠陥を発生させることなく連続して
均一な肉厚のガラス板を製造することができる。 b.特にローラーを用いた成形と比べて下面の平坦度が
高い厚板形状に成形することができる。 c.溶解能力が小さく、単位時間当たりの流量が比較的
少ない炉で溶解されたガラスでも、また、それが失透し
やすい光学ガラスでも、広範囲の引き出し速度変更に対
応して上記均一な肉厚のガラス板を成形することができ
る。
素材の製造方法によれば、このようなガラス板を用いる
ことにより、容易に一定体積(すなわち一定重量)の複
数個のガラス片を作製することができ、一定体積、一定
重量のプレス成形用素材を得るために研磨加工によって
除去しなければならないガラスの量を削減することがで
きる。
製造方法によれば、上記プレス成形用素材の製造方法に
より一定体積のプレス成形用素材を容易に得ることがで
きるので、安定した精度でプレス成形品を作製すること
ができるとともに、熔融ガラスから光学部品を得る過程
で使用されずに、バレル研磨加工などで破棄されるガラ
スの量の削減を容易に行うことができる。
板の幅を規定する一対の対向する側壁と、前記ガラス板
の対向する2つの主表面の一方を成形する底面を備えた
鋳型内に、一定速度でオリフィスより流出する熔融ガラ
スを連続して鋳込み、前記両側壁に沿って鋳込まれたガ
ラスを上流側から下流側へと移動させながら、冷却体に
より前記ガラスの上面を押圧しては前記冷却体をガラス
の上面から離間する操作を反復することによって前記上
面を冷却し、前記ガラスの移動方向に平板状のガラス板
を連続して成形していくガラス板の製造方法であって、
軟化状態にある前記ガラスの上面の前記側壁に近い部位
ほど、より上流側から前記冷却を開始することを特徴と
するもので、これにより、カン、ワレなどの欠陥を発生
させずに、熔融ガラスから均一な厚みのガラス板を連続
して成形することを可能にしているものである。
方法を実施する際に用いるガラス板製造装置の平面図で
ある。
方法を実施する際に用いるガラス板製造装置の側面図で
ある。
ィス4、11…底板、12,13…側板、14…ストッ
パ板。
Claims (4)
- 【請求項1】 ガラス板の幅を規定する一対の対向する
側壁と、前記ガラス板の対向する2つの主表面の一方を
成形する底面を備えた鋳型内に、一定速度でオリフィス
より流出する熔融ガラスを連続して鋳込み、前記両側壁
に沿って鋳込まれたガラスを上流側から下流側へと移動
させながら、冷却体により前記ガラスの上面を押圧して
は前記冷却体をガラスの上面から離間する操作を反復す
ることによって前記上面を冷却し、前記ガラスの移動方
向に平板状のガラス板を連続して成形していくガラス板
の製造方法であって、 軟化状態にある前記ガラスの上面の前記側壁に近い部位
ほど、より上流側から前記冷却を開始することを特徴と
するガラス板の製造方法。 - 【請求項2】 上流側と下流側の複数の箇所において前
記冷却体によるガラス上面の押圧を行い、かつ上流側に
おける押圧によって前記側壁に近い部位のガラスの厚み
よりも前記側壁から離れている部位におけるガラスの厚
みのほうが厚くなるようにし、下流側において前記側壁
に近い部位の厚みと前記側壁から離れている部位の厚み
が等しくなるように押圧を行うことを特徴とする請求項
1に記載のガラス板の製造方法。 - 【請求項3】 加熱された状態でプレスされ、ガラス成
形品となるプレス成形用素材の製造方法において、請求
項1または2に記載の方法により作製されたガラス板
を、複数個のガラス片に分割切断し、該ガラス片に研磨
加工を施して前記素材を得ることを特徴とするプレス成
形用素材の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1または2に記載の方法により作
製されたガラス板を、複数個のガラス片に分割切断し、
該ガラス片に研磨加工を施してプレス成形用素材とし、
前記素材を加熱、プレス成形してガラス成形品を作製し
た後、研削、研磨加工を施して光学部品を作製する光学
部品の製造方法。
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CN1303021C (zh) * | 2003-03-28 | 2007-03-07 | Hoya株式会社 | 玻璃板、压力成形用坯料及光学部件的制造方法 |
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JP2009269094A (ja) * | 2008-04-30 | 2009-11-19 | Ohara Inc | 被研磨品の製造方法及び製造システム |
JPWO2015063888A1 (ja) * | 2013-10-30 | 2017-03-09 | Hoya株式会社 | 光学ガラス素材、研磨用ガラスレンズブランクおよび光学レンズ、並びに、研磨用ガラスレンズブランクおよび光学レンズの製造方法 |
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- 2001-03-09 JP JP2001066288A patent/JP4467201B2/ja not_active Expired - Fee Related
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