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JP2002256960A - ノッキングの検出方法 - Google Patents

ノッキングの検出方法

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JP2002256960A
JP2002256960A JP2001050400A JP2001050400A JP2002256960A JP 2002256960 A JP2002256960 A JP 2002256960A JP 2001050400 A JP2001050400 A JP 2001050400A JP 2001050400 A JP2001050400 A JP 2001050400A JP 2002256960 A JP2002256960 A JP 2002256960A
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band
knocking
signal
low
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JP2001050400A
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Inventor
Takeo Mizui
健雄 水井
Masayoshi Matsui
正好 松井
Masayuki Motomura
雅幸 本村
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
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Publication of JP2002256960A publication Critical patent/JP2002256960A/ja
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 サンプリングを高速化することなく、ノッキ
ング検出用のバックグラウンドレベルを精度良く得るこ
とができるようにする。 【解決手段】 圧力センサSからの出力信号のうち、ノ
ッキングに因る振動成分が畳重されていない信号を、バ
ンドパスフィルタ6でフィルタリングし、更に、そのバ
ンドパスフィルタ6の出力信号を、ローパスフィルタ1
0でフィルタリングする。そして、このローパスフィル
タ10の出力信号に基づいてバックグラウンドレベルを
検出する。つまり、バックグラウンドレベルを得るため
のサンプリングを、ローパスフィルタを通過させた信号
を対象として行っており、その信号では高周波成分が抑
制されて平均化されているため、サンプリングを高速化
しなくても、精度良くバックグラウンドレベルを得るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内燃機関の燃焼
室の筒内圧を検出する圧力センサの出力信号からバック
グラウンドレベルを検出し、これに基づいてノッキング
を検出する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ノッキングの発生を抑制しな
がら点火時期を制御するために、ノッキングを検出する
ことが行われている。ノッキングが発生すると、燃焼室
内に異常な圧力波が発生して、内燃機関にノッキング固
有の振動が生じることから、内燃機関に発生する振動の
内のノッキング固有の周波数成分を調べることにより、
ノッキングの検出が行われる。内燃機関の振動状態の検
出には、例えばノックセンサや、燃焼室内の筒内圧を検
出する圧力センサ等の各種センサが用いられ、その出力
信号(センサ信号)から、フィルタ回路を介してノッキ
ング固有の周波数帯域の信号成分を抽出する。
【0003】センサの出力信号からノッキング固有の振
動周波数成分を抽出する際には、ノッキング以外の要因
で発生する振動成分(本明細書では「バックグラウンド
成分」という。)も抽出してしまう。そのため、ノッキ
ングの検出精度の低下を抑えるには、抽出した振動周波
数成分に基づきノッキング判定を行う際には、バックグ
ラウンド成分の信号レベルを考慮する必要がある。
【0004】このバックグラウンド成分の信号レベル
(本明細書では「バックグラウンドレベル」という。)
を検出するには、例えば次の手法が考えられる。まず、
ノッキング固有の周波数帯(本明細書では「ノッキング
周波数帯」という。)を通過帯域とするフィルタによる
フィルタリングを行うことにより、センサ信号からバッ
クグラウンド成分を抽出する。そして、その抽出したバ
ックグラウンド成分から、燃焼サイクル中の所定区間に
亘りサンプリングおよびA/D変換を行い、これにより
得たデータ値の平均値をバックグラウンドレベルとして
求める(例えば、特開平4−244933号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この様
にしてバックグラウンドレベルを検出する方法では、サ
ンプリング間隔の広狭によって得られる値が変わってく
る。誤差を少なくするためには、サンプリングを高速
(50kHz〜100kHz程度)に行い、多数のデー
タを保持して平均化処理する手法も考えられるが、高速
なA/D変換を実現するためのハードウェアが必要とな
るし、また大容量のメモリが必要となり、製造コストが
高くなってしまうため好ましくない。
【0006】本発明は、こうしたことを背景としてなさ
れたものであり、サンプリングを高速化することなく、
精度良くバックグラウンドレベルを得ることができるノ
ッキング検出方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するため、請求項1記載のノッキングの検出方法
では、内燃機関の燃焼室の筒内圧を検出する圧力センサ
の信号を、ノッキングに因る振動成分が畳重されていな
い期間において、ノッキング周波数帯を通過帯域とする
バンドパスフィルタでフィルタリングし、このバンドパ
スフィルタでフィルタリングされた信号を、カットオフ
電圧レベル以上又はカットオフ電圧レベル以下のみ通過
させる電圧カットフィルタでフィルタリングし、更に、
この電圧カットフィルタでフィルタリングされた信号
を、ノッキング周波数帯よりも低いカットオフ周波数以
下を通過帯域とするローパスフィルタでフィルタリング
する。そして、このローパスフィルタの出力信号によっ
て、圧力センサの信号に含まれるノッキング以外の要因
によって発生する信号のレベルであるバックグラウンド
レベルを検出する。
【0008】この様に請求項1の発明では、バックグラ
ウンドレベルの検出を、ローパスフィルタの出力信号を
対象として行う。ローパスフィルタの出力信号では高周
波成分が抑制されており平均化されているため、サンプ
リングを高速化しなくても、安定してバックグラウンド
レベルを得ることができ、精度良くノッキングの検出を
行うことができる。
【0009】また、ローパスフィルタの出力信号からバ
ックグラウンドレベルを検出するために、圧力センサの
出力信号に対してバンドパスフィルタによって行うフィ
ルタリングを、ノッキングに因る振動成分が畳重されて
いない期間において行う。そのためには、フィルタリン
グを行う時期(ウィンドウ)をノッキングの発生する畏
れがない期間に設定すればよいが、ノッキングの発生し
やすい時期と重複しても良く、その場合でも、ノッキン
グに因る振動成分が畳重されていない信号からバックグ
ラウンドレベルを検出することは可能である。例えば、
ノッキングの有無に関わらずローパスフィルタの出力信
号を取得しておき、ノッキング判定(過去のバックグラ
ウンドレベルに基づくノッキング判定)の結果、ノッキ
ング無しと判断された場合に、ローパスフィルタの出力
信号に基づきバックグラウンドレベルの検出を行うよう
にすればよい。
【0010】また上記課題は、請求項2記載の発明によ
っても解決することができる。請求項2に記載のノッキ
ングの検出方法では、圧力センサの信号を、ノッキング
に因る振動成分が畳重されていない期間において、ノッ
キング周波数帯を通過帯域とし且つ出力がカットオフ電
圧レベル以上又はカットオフ電圧レベル以下のみとなる
ように設定されたバンドパスフィルタでフィルタリング
し、このバンドパスフィルタでフィルタリングされた信
号を、ノッキング周波数帯よりも低いカットオフ周波数
以下を通過帯域とするローパスフィルタでフィルタリン
グする。そして、このローパスフィルタの出力信号によ
って、バックグラウンドレベルを検出する。
【0011】この様なノッキングの検出方法によれば、
請求項1と同様の効果を得ることができる。また、請求
項2記載の発明では、バンドパスフィルタの出力が、カ
ットオフ電圧レベル以上又はカットオフ電圧レベル以下
のみとなるように遮断されている。すなわち、バンドパ
スフィルタが電圧カットフィルタと一体となり、電圧カ
ットフィルタの機能を備えたものとなっている。そのた
め、独立した電圧カットフィルタを設ける必要がなく、
回路構成が簡単になるという点で好ましい。
【0012】また上記課題は、請求項3に記載の発明に
よっても解決できる。請求項3に記載のノッキングの検
出方法においては、圧力センサの信号を、ノッキングに
因る振動成分が畳重されていない期間において、ノッキ
ング周波数帯を通過帯域とするバンドパスフィルタでフ
ィルタリングし、このバンドパスフィルタでフィルタリ
ングされた信号を、ノッキング周波数帯よりも低いカッ
トオフ周波数以下を通過帯域とし且つ出力がカットオフ
電圧レベル以上又はカットオフ電圧レベル以下のみに設
定されたローパスフィルタでフィルタリングする。そし
てこのローパスフィルタの出力信号によって、バックグ
ラウンドレベルを検出する。
【0013】この様なノッキングの検出方法によれば、
請求項1と同様の効果を得ることができる。また、請求
項3記載の発明では、ローパスフィルタの出力が、カッ
トオフ電圧レベル以上又はカットオフ電圧レベル以下の
みとなるように遮断されている。すなわち、ローパスフ
ィルタ電圧カットフィルタと一体となり、電圧カットフ
ィルタの機能を備えたものとなっている。そのため、請
求項2の発明と同様に、独立した電圧カットフィルタを
設ける必要がなく、回路構成が簡単になる。
【0014】なお、カットオフ電圧については、請求項
4に記載の様に、測定系のアースグラウンドに設定して
おくとよい。即ち、バンドパスフィルタの出力信号は、
当該バンドパスフィルタを含む測定系のアースグラウン
ドを中心とする振幅をもつ信号であるから、カットオフ
電圧を、そのアースグラウンドに設定すれば、精度よく
バックグラウンドレベルの検出を行うことができる。
【0015】また、ローパスフィルタのカットオフ周波
数については、請求項5に記載のように、たとえば10
0Hz以下に設定するとよく、そうすれば、後述するよ
うにバックグラウンドレベルの検出精度が極めて高くな
る。また、以上の発明は、請求項6に記載の様に、いわ
ゆる座型圧力センサ(圧力センサが内燃機関の点火プラ
グの取り付け座に設けられたものであり、その点火プラ
グの締め付け荷重の変化を検出することで内燃機関の筒
内圧を検出するもの)に適用すると好ましい。この様な
座型圧力センサの出力信号には、ピストンスラップ、シ
リンダヘッドのひずみ、吸気弁や排気弁の着座などに起
因した信号成分が畳重してバックグラウンド成分となる
可能性が高いため、本発明の適用により、精度良くバッ
クグラウンドレベルを求めるようにすると好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態につ
いて図面と共に説明する。図1は、本発明を実現するた
めの構成を備えた内燃機関制御装置(ECU)2の構成
図を示す。このECU2は、複数の気筒を有する内燃機
関を制御するためのものであり、図1に示すように、圧
力センサSの出力信号が入力されている。
【0017】ECU2は、圧力センサSでの発生電荷に
応じた信号を出力するチャージアンプ4と、このチャー
ジアンプ4の出力信号を処理するバックグラウンドレベ
ル検出回路5と、内燃機関21の点火時期やアイドル回
転速度等を総合的に制御するための制御処理を実行する
CPU12とを備えている。
【0018】圧力センサSは、図2、図3に示す様に、
内燃機関21の点火プラグ23の取り付け座に設けられ
ている。圧力センサSは、内燃機関21への点火プラグ
23の締め付け荷重の変化を検出することで内燃機関2
1の燃焼室25の内部圧力(筒内圧)を検出するもので
あり、燃焼室内の筒内圧の大きさに応じた電荷を検出信
号として出力する。
【0019】点火プラグ23は、図3に示す様に、当該
点火プラグ23を内燃機関21のボディに取り付けるた
めのねじ部が形成された主体金具23aを有している。
主体金具23aは、当該点火プラグ23の取り付け座で
あり、点火プラグ23は主体金具23aを介して内燃機
関21のボディに締結される。
【0020】圧力センサSは、主体金具23aの内部に
内蔵された圧電素子を備えており(図示省略)、筒内圧
の変化に応じて変化する点火プラグ23の締め付け荷重
に対応した電荷、即ち筒内圧に応じた発生電荷を、出力
ケーブル23bを介して出力する。チャージアンプ4
は、圧力センサSでの発生電荷を電圧信号に変換して、
圧力センサSのセンサ信号として出力する。
【0021】そしてバックグラウンドレベル検出回路5
は、圧力センサSから出力される出力信号に対してフィ
ルタリング等を行うことにより、CPU12によるバッ
クグラウンドレベルの検出精度の向上を図るためのもの
である。図1に示すように、バックグラウンドレベル検
出回路5は、バンドパスフィルタ6と、増幅回路8と、
ローパスフィルタ10とを備えている。
【0022】バンドパスフィルタ6は、ノッキング周波
数帯を通過帯域とするものであり(本実施形態では、6
kHz〜10kHz)、ハイパスフィルタ部6aおよび
ローパスフィルタ部6bから構成されている。図4に示
す様に、ハイパスフィルタ部6aは、オペアンプOP1
を有する構成とされており、その非反転入力端子(+)
には、直列に接続されたコンデンサC1、C2を介し
て、チャージアンプ4の出力信号が入力される。また、
この非反転入力端子(+)は、抵抗器R1を介してGN
Dライン(0[V])に接続されている。オペアンプO
P1の反転入力端子(−)は、抵抗器R2を介してGN
Dラインに接続されるとともに、抵抗器R4を介してオ
ペアンプOP1の出力端子に接続されている。
【0023】オペアンプOP1の出力端子は、抵抗器R
3を介してコンデンサC1とコンデンサC2との接続点
に接続されており、これによりオペアンプOP1の出力
端子はコンデンサC2および抵抗器R3を介して、オペ
アンプOP1の非反転入力端子(+)に接続された状態
となっている。また、オペアンプOP1の出力端子は、
抵抗器R5を介してGNDラインに接続されている。
【0024】このように構成されたハイパスフィルタ部
6aは、チャージアンプ4の出力信号の内、所定のカッ
トオフ周波数(本実施形態では6kHz)以上の周波数
成分を通過させ、オペアンプOP1の出力端子から出力
するよう機能する。一方、ローパスフィルタ部6bは、
オペアンプOP2を有する構成とされており、その非反
転入力端子(+)には、直列に接続された抵抗器R6、
R7を介してオペアンプOP1の出力端子が接続され、
ハイパスフィルタ部6aの出力信号が入力される。ま
た、この非反転入力端子(+)は、コンデンサC3を介
してGNDラインに接続されている。オペアンプOP2
の反転入力端子(−)は、抵抗器R8を介してGNDラ
インに接続されるとともに、抵抗器R9を介してオペア
ンプOP2の出力端子に接続されている。
【0025】オペアンプOP2の出力端子は、コンデン
サC4を介して抵抗器R6と抵抗器R7との接続点に接
続されており、これによりオペアンプOP2の出力端子
はコンデンサC4および抵抗器R7を介して、オペアン
プOP2の非反転入力端子(+)に接続された状態とな
っている。また、オペアンプOP2の出力端子は、抵抗
器R10を介してGNDラインに接続されている。
【0026】このように構成されたローパスフィルタ部
6bは、ハイパスフィルタ部6aの出力信号の内、所定
のカットオフ周波数(本実施形態では10kHz)以下
の周波数成分を通過させるよう機能する。つまり、バン
ドパスフィルタ6は、チャージアンプ4の出力信号の
内、所定の通過帯域(本実施形態では、6kHz〜10
kHz)の周波数成分を通過させ、オペアンプOP2の
出力端子から出力信号Vaとして出力するよう機能する
ことになる。
【0027】なお、バンドパスフィルタ6を構成するオ
ペアンプOP1,OP2においては、各オペアンプOP
1,OP2の一対の電源入力端子の一方にプラス電源
(本実施形態では+5V)が接続され、他方の電源入力
端子にはGNDラインが接続されている。即ち、オペア
ンプOP1およびオペアンプOP2は、単電源動作する
ように設けられていることにより、測定系のアースグラ
ウンド(0V)であるカットオフ電圧レベル以上のみを
通過させる電圧カットフィルタとして夫々機能してい
る。そのため、バンドパスフィルタ6の出力信号Va
は、その信号レベルがカットオフ電圧レベル以上となる
よう整流された信号となる。
【0028】本実施例では、以上の様にノッキング周波
数帯を通過帯域とし且つ出力がカットオフ電圧レベル以
上のみとなるように設定されたバンドパスフィルタ6
で、圧力センサSの信号をフィルタリングしている。次
に増幅回路8は、オペアンプOP3を有する構成とされ
ており、その非反転入力端子(+)には、直列に接続さ
れた抵抗器R12を介してオペアンプOP2の出力端子
が接続され、バンドパスフィルタ6の出力信号Vaが入
力される。また、オペアンプOP3の非反転入力端子
(+)は、抵抗器R11を介してGNDラインに接続さ
れていると共に、抵抗器R13を介して、オペアンプO
P3の出力端子に接続されている。即ち増幅回路8は、
非反転増幅回路として構成されたものであり、バンドパ
スフィルタ6の出力信号Vaを、抵抗器R11と抵抗器
R13との比で定まる倍率で単に増幅する。
【0029】ローパスフィルタ10は、抵抗器R14と
コンデンサC5とからなるものであり、この抵抗器R1
4の一端にはオペアンプOP3の出力端子が接続されて
おり、抵抗器R14の他端はコンデンサC5を介してG
NDラインに接続されている。この様に構成されること
によりローパスフィルタ10は、増幅回路8の出力信号
の内、所定のカットオフ周波数(ノッキング周波数帯よ
りも低い周波数)以下の周波数成分が通過して、抵抗器
R14とコンデンサC5との接続点から、出力信号Vb
として出力するよう機能する。
【0030】CPU12は、ノッキングが発生していな
いと分かっている期間におけるバックグラウンドレベル
検出回路5からの信号をサンプリングし、それをA/D
変換して、バックグラウンドレベルを求める。またCP
U12は、バックグラウンドレベル検出回路5だけでな
く、圧力センサSの出力信号をバンドパスフィルタ或い
はハイパスフィルタに通過させた出力のピーク値を検出
するピークホールド回路、又はそれらのフィルタ通過後
の出力を積分する積分回路との間でも信号の入出力を行
っている。そして、CPU12は、例えばノッキングの
発生中においてピークホールド回路(図示せず)を介し
て得られたピーク値と、バックグラウンドレベルとに基
づいてノッキング発生の判定を行う。
【0031】なお、図示しないが、本実施形態の圧力セ
ンサSは内燃機関21の気筒毎に設けられるものである
ため、気筒数に応じて圧力センサSが複数ある場合に
は、各圧力センサSごとにチャージアンプ4およびバッ
クグラウンドレベル検出回路5が設けられる。
【0032】ここで、図5にチャージアンプ4の出力信
号()、バンドパスフィルタ6の出力信号Va()
およびローパスフィルタ10の出力信号Vb()を示
す。なお、図5に示す横軸の1目盛は2msに当たる。
チャージアンプ4の出力信号()のうちノッキング周
波数成分が、バンドパスフィルタ6により出力信号Va
()として抽出され、更に、ローパスフィルタ10を
通過することで、高周波数成分が抑制された出力信号V
b()となる。なお、図5に示した出力信号Vb
()は、ローパスフィルタ10のカットオフ周波数を
500Hzに設定した場合におけるものである。
【0033】この様に、本実施形態の方法では、圧力セ
ンサSからの出力信号のうち、ノッキングに因る振動成
分が畳重されていない信号を、バンドパスフィルタ6で
フィルタリングし、更に、そのバンドパスフィルタ6の
出力信号を、ローパスフィルタ10でフィルタリングす
る。そして、このローパスフィルタ10の出力信号に基
づいてバックグラウンドレベルを検出する。つまり、バ
ックグラウンドレベルを得るためのサンプリングを、ロ
ーパスフィルタを通過させた信号を対象として行ってお
り、その信号では高周波成分が抑制されて平均化されて
いるため、サンプリングを高速化しなくても、精度良く
バックグラウンドレベルを得ることができる。
【0034】また図6において、最上段には、バンドパ
スフィルタ6の出力信号Vaを示しており、その下に
は、上から順に、ローパスフィルタ10のカットオフ周
波数を1kHz、500Hzおよび100Hzと設定し
た各場合における出力信号Vbを示している。また、図
7には、ローパスフィルタ10のカットオフ周波数とバ
ックグラウンドレベルの検出結果との関係を示してい
る。
【0035】図6および図7からは、ローパスフィルタ
10のカットオフ周波数を低く設定するほど、高周波成
分が更に除去された出力信号Vbを得ることができ、そ
の結果、バックグラウンドレベルのばらつきが収斂して
いくことがわかる(この様子を図7中に実線で示す)。
つまりサンプリング周波数を高くしなくても、精度良く
バックグラウンドレベルを得ることができ、特に100
Hz以下では、ばらつきが極めて少ないことがわかる。
【0036】また、圧力センサSはいわゆる座型圧力セ
ンサとして構成されており、その出力信号には、ピスト
ンスラップ、シリンダヘッドのひずみ、吸気弁や排気弁
の着座などに起因した信号成分が畳重してバックグラウ
ンド成分となる可能性が高いが、それらに起因する信号
成分のレベルについても精度良くバックグラウンドレベ
ルとして求めることができる。
【0037】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明は上記実施形態に限定されるものではな
く、種々の態様をとることができる。たとえば上記実施
形態では、バンドパスフィルタ6を、電圧カットフィル
タが一体となったものとして説明したが、これに限られ
るものではない。たとえば、オペアンプOP1およびオ
ペアンプOP2を両電源(正負一対の電源を有するもの
をいう。例えば±5V)で動作させ、バンドパスフィル
タ6から電圧カットフィルタとしての機能を除き、そし
てバンドパスフィルタ6とローパスフィルタ10との間
に、電圧カットフィルタをバンドパスフィルタ6とは別
個のものとして設けてもよい。
【0038】また、電圧カットフィルタをバンドパスフ
ィルタ6とは別個のものとする場合、その電圧カットフ
ィルタは、後段のローパスフィルタと一体に構成しても
よい。たとえば、図4の増幅回路8およびローパスフィ
ルタ10を、ローパスフィルタ部6bで置き換えること
が考えられる。
【0039】また、上記実施形態では、カットオフ電圧
(上記実施形態ではアースグラウンド)以上のみの信号
を通過させ或いは出力するものとして説明したが、これ
に限られず、カットオフ電圧以下のみの信号を通過させ
或いは出力するものとして構成してもよい。これは、オ
ペアンプOP1,OP2などの一方の電源入力端子にG
NDラインを接続し、他方の電源入力ラインにマイナス
電源(例えば、−5V)を接続することで実現できる。
【0040】また、上記実施形態では、座型圧力センサ
として、点火プラグ23に一体に設けられたいわゆるプ
ラグ一体型圧力センサ(PGPS)を用いるものとして
説明したが、これに限られるものではない。例えば図8
に示す様に、点火プラグとは別体に構成された座金型燃
焼圧センサ(GPS)S’を、座型圧力センサとして用
いた場合にも、本発明を適用できる。
【0041】なお、この座金型燃焼圧センサS’は、点
火プラグの取り付け座とエンジン21との間にて点火プ
ラグの締め付けにより固定され、その状態で点火プラグ
の締め付け荷重の変化を検出することで内燃機関の筒内
圧を検出するものである。座金型燃焼圧センサS’は、
点火プラグの取り付け座とエンジンヘッドとの間をシー
ルするガスケット201などを備え、シールド線205
を介して圧電素子での発生電荷を外部に出力するよう構
成されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 内燃機関制御装置の構成を示す説明図であ
る。
【図2】 内燃機関における圧力センサの配設位置を示
す説明図である。
【図3】 圧力センサが設けられる点火プラグを示す説
明図である。
【図4】 バックグラウンドレベル検出回路の構成を示
す回路図である。
【図5】 圧力センサの出力信号およびバックグラウン
ドレベル検出回路内での信号の波形を示す図である。
【図6】 バンドパスフィルタおよびローパスフィルタ
の出力信号を示す図である。
【図7】 ローパスフィルタ10のカットオフ周波数と
バックグラウンドレベルの検出結果との関係を示す図で
ある。
【図8】 座型圧力センサの変形例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
4…チャージアンプ 5…バックグラウンドレベル検出回路 6…バンドパスフィルタ 10…ローパスフィルタ 21…内燃機関 23…点火プラグ 25…燃焼室 S…圧力センサ Va…バンドパスフィルタの出力信号 Vb…ローパスフィルタの出力信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 本村 雅幸 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 3G019 GA14 KA28 3G084 BA00 BA16 DA04 DA13 DA38 EA01 EA11 FA21 FA25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃焼室の筒内圧を検出する圧
    力センサの信号を、ノッキングに因る振動成分が畳重さ
    れていない期間において、ノッキング周波数帯を通過帯
    域とするバンドパスフィルタでフィルタリングし、 前記バンドパスフィルタでフィルタリングされた信号
    を、カットオフ電圧レベル以上又はカットオフ電圧レベ
    ル以下のみ通過させる電圧カットフィルタでフィルタリ
    ングし、 前記電圧カットフィルタでフィルタリングされた信号
    を、ノッキング周波数帯よりも低いカットオフ周波数以
    下を通過帯域とするローパスフィルタでフィルタリング
    し、 前記ローパスフィルタの出力信号によって、前記圧力セ
    ンサの信号に含まれるノッキング以外の要因によって発
    生する信号のレベルであるバックグラウンドレベルを検
    出する事を特徴とするノッキングの検出方法。
  2. 【請求項2】 内燃機関の燃焼室の筒内圧を検出する圧
    力センサの信号を、ノッキングに因る振動成分が畳重さ
    れていない期間において、ノッキング周波数帯を通過帯
    域とし且つ出力がカットオフ電圧レベル以上又はカット
    オフ電圧レベル以下のみに設定されたバンドパスフィル
    タでフィルタリングし、 前記バンドパスフィルタでフィルタリングされた信号
    を、ノッキング周波数帯よりも低いカットオフ周波数以
    下を通過帯域とするローパスフィルタでフィルタリング
    し、 前記ローパスフィルタの出力信号によって、前記圧力セ
    ンサの信号に含まれるノッキング以外の要因によって発
    生する信号のレベルであるバックグラウンドレベルを検
    出する事を特徴とするノッキングの検出方法。
  3. 【請求項3】 内燃機関の燃焼室の筒内圧を検出する圧
    力センサの信号を、ノッキングに因る振動成分が畳重さ
    れていない期間において、ノッキング周波数帯を通過帯
    域とするバンドパスフィルタでフィルタリングし、 前記バンドパスフィルタでフィルタリングされた信号
    を、ノッキング周波数帯よりも低いカットオフ周波数以
    下を通過帯域とし且つ出力がカットオフ電圧レベル以上
    又はカットオフ電圧レベル以下のみに設定されたローパ
    スフィルタでフィルタリングし、 前記ローパスフィルタの出力信号によって、前記圧力セ
    ンサの信号に含まれるノッキング以外の要因によって発
    生する信号のレベルであるバックグラウンドレベルを検
    出する事を特徴とするノッキングの検出方法。
  4. 【請求項4】 前記カットオフ電圧が測定系のアースグ
    ラウンドである事を特徴とする請求項1乃至請求項3の
    何れかに記載のノッキングの検出方法。
  5. 【請求項5】 前記ローパスフィルタのカットオフ周波
    数が100Hz以下である事を特徴とする請求項1乃至
    請求項4の何れかに記載のノッキングの検出方法。
  6. 【請求項6】 前記圧力センサは、内燃機関に用いられ
    る点火プラグの取り付け座に設けられ、点火プラグの締
    め付け荷重の変化を検出することで内燃機関の筒内圧を
    検出するものである事、 を特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のノ
    ッキングの検出方法。
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