JP2002256388A - 温間成形用高張力鋼板およびその成形法 - Google Patents
温間成形用高張力鋼板およびその成形法Info
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Abstract
ることができる温間成形用高張力鋼板および温間成形法
を提供する。 【解決手段】 C:0.02〜0.20%、Si :0.
5〜2.0%、Mn:0.5〜2.5%、sol.Al :
0.15〜1.2%、N:0.020%以下、かつ、S
i (%)+sol.Al (%)≧1.2(%)を満足し、ベイナ
イト相を10体積%以上、パーライト相とマルテンサイ
ト相を合計で10体積%以下の結晶組織を備えた温間成
形用高張力鋼板。さらに、Cr :0.01〜0.5%お
よび/またはNi :0.01〜0.5%、あるいは、C
a :0.0002〜0.004%、Zr :0.01〜
0.05%、希土類元素:0.002〜0.05%から
なる群のうちの1種または2種以上を含有しても構わな
い。成形は250℃以上の温度領域が好適である。
Description
などの製造に好適な温間成形用高張力鋼板およびその成
形法に関する。さらに詳しくは、温間成形により著しく
高強度化する特性を備えた高張力鋼板および、その成形
法に関する。
の車体軽量化などの観点から様々な構造部材の高強度化
が検討されており、最近では、引張強さ(TS)が49
0MPa級以上の高張力鋼板も適用されている。鋼板の強
度が高くなるにつれて成形に必要な動力が増すと共に成
形性が低下するので、引張強さ(TS)が490MPa 級
以上の高強度鋼板の成形に際しては、成形困難や形状凍
結性不良などの問題が生じており、その解決が求められ
ている。このため、軟質な鋼板を加工して高強度成形品
を得る方法が提案されている。
に170℃前後に加熱して鋼板の強度を高める方法が、
塗装焼付け強化法として知られている。この強化方法に
よれば成形後に降伏強度を30〜60MPa 高めることが
できるので、比較的軟質な鋼板の強化方法としては好適
である。
する処理が必要であり、高強度化するには成形工程と時
効処理工程との2工程を必要とするので、必ずしも効率
がよい方法ではない。また、強度上昇量がそれほど大き
くないこともあり、構造部材の高強度化法としては満足
なものではなかった。
があるので、この現象を利用して高張力鋼板を加熱して
成形するいわゆる温間成形法が難成形材の成形方法とし
て知られている。温間成形に伴って鋼板の強度を高める
ことができれば、少ない製造工程できわめて効率よく高
強度成形品を得ることができる。
i、Nb、Vなどの炭・窒化物形成元素を含有する鋼板
を溶体化処理後熱間圧延し680℃以下に強制冷却する
温間成形用熱間圧延鋼材の製造法が提案されている。こ
れは、鋼材を温間成形温度域に加熱中および成形中に上
記炭・窒化物を析出させて鋼板の強化を図る方法であ
る。
は、C:0.02〜0.20%、Si:1.0%以下、
Mn :0.15〜1.5%、sol.Al :0.005〜
0.08%、N:0.0030〜0.0200%含有
し、固溶Cと固溶Nを合計で8ppm以上含有し、温間加
工により、さらには温間加工に引き続いて再加熱処理す
ることにより、高強度化する熱間圧延鋼板が提案されて
いる。
6号公報で提案された鋼板は析出強化させるために一旦
最低でも600℃以上への加熱後成形が必要であり、そ
のような高温では成形設備の維持管理が容易でないう
え、高温を取り扱うことによる成形コストが高いことか
ら、実施が容易ではないという問題がある。また特開昭
59−64741号公報で提案された方法では、高強度
化が必ずしも十分ではないうえ、高強度化するには温間
成形後の再加熱による塗装焼付け硬化によっており、複
数工程を要するという問題がある。
間成形工程のみで十分な強度上昇効果を得ることができ
る温間成形用高張力鋼板および温間成形法を提供するこ
とにある。
した鋼板の常温における強度を高める方法について種々
研究を重ねた結果以下の知見を得た。
は、成形温度領域が青熱脆性温度域である場合には成形
中の歪時効硬化が大きい鋼を用いるのが好適であり、青
熱脆性域を超える温度領域で成形する場合には、成形後
の冷却過程での歪時効硬化が大きい鋼板を用いるのが好
適である。上記歪時効硬化を得るには、成形された鋼板
に十分な量の転位と固溶Cまたは固溶Cと固溶Nが存在
することが重要である。かつ、成形中およびその後の冷
却中に十分な歪時効硬化量を得るために、温間成形は2
50℃以上でおこなうのがよい。
を高めるには、歪時効硬化能が大きい結晶組織を有する
ものが好適である。上記結晶組織としては、固溶Cの含
有率が高く、かつ、転位密度が高いベイナイト相が好適
である。
密度が低いうえ、セメンタイトが多くて固溶C量が少な
いために、歪時効を生じにくい。また、マルテンサイト
相は転位密度も固溶C量も多いが、温間成形に際しては
焼戻し軟化現象により、転位密度が低下し、セメンタイ
トが析出するため、歪時効による強度の上昇は期待でき
ない。
は鋼の結晶組織を、ベイナイト相を体積%で10%以上
含有し、パーライト相とマルテンサイト相の合計が体積
%で10%以下であるものとすればよい。
イト相中の固溶C量を増す必要があるが、このために
は、鋼を熱間圧延した後の冷却過程および鋼帯として巻
取後の冷却過程などにおいて、ベイナイト相でのセメン
タイトの生成を抑制する必要がある。このためには、鋼
板に適量のSi とAl を含有させるのが有効である。
たものであり、その要旨は下記(1)〜(4)に記載の
温間成形用鋼板および(5)に記載の温間成形法にあ
る。 (1)化学組成が質量%で、C:0.02〜0.20
%、Si :0.5〜2.0%、Mn :0.5〜2.5
%、sol.Al :0.15〜1.2%、N:0.020%
以下、かつ、Si(%) +sol.Al(%) ≧1.2(%)を満
足し、残部がFe および不可避的不純物からなり、体積
%で10%以上のベイナイト相を含有し、パーライト相
とマルテンサイト相の合計が体積%で10%以下である
結晶組織を備えた温間成形用高張力鋼板。
〜0.20%、Si :0.5〜2.0%、Mn :0.5
〜2.5%、sol.Al :0.15〜1.2%、N:0.
020%以下、かつ、Si(%) +sol.Al(%) ≧1.2
(%)を満足し、さらに、Cr:0.01〜0.5%およ
び/またはNi :0.01〜0.5%を含有し、残部が
Fe および不可避的不純物からなり、体積%で10%以
上のベイナイト相を含有し、パーライト相とマルテンサ
イト相の合計が体積%で10%以下である結晶組織を備
えた温間成形用高張力鋼板。
〜0.20%、Si :0.5〜2.0%、Mn :0.5
〜2.5%、sol.Al :0.15〜1.2%、N:0.
020%以下、かつ、Si(%) +sol.Al(%) ≧1.2
(%)を満足し、さらに、Ca:0.0002〜0.00
4%、Zr :0.01〜0.05%、希土類元素:0.
002〜0.05%からなる群のうちの1種または2種
以上を含有し、残部がFe および不可避的不純物からな
り、体積%で10%以上のベイナイト相を含有し、パー
ライト相とマルテンサイト相の合計が体積%で10%以
下である結晶組織を備えた温間成形用高張力鋼板。
〜0.20%、Si :0.5〜2.0%、Mn :0.5
〜2.5%、sol.Al :0.15〜1.2%、N:0.
020%以下、かつ、Si(%) +sol.Al(%) ≧1.2
(%)を満足し、さらに、Cr:0.01〜0.5%およ
び/またはNi :0.01〜0.5%と、Ca :0.0
002〜0.004%、Zr :0.01〜0.05%、
希土類元素:0.002〜0.05%からなる群のうち
の1種または2種以上とを含有し、残部がFeおよび不
可避的不純物からなり、体積%で10%以上のベイナイ
ト相を含有し、パーライト相とマルテンサイト相の合計
が体積%で10%以下である結晶組織を備えた温間成形
用高張力鋼板。
載の化学組成を有する鋼板を250℃以上の温度領域に
加熱して成形することを特徴とする高張力鋼板の温間成
形方法。
法では複雑な深絞り成形が困難である引張強さが490
MPa 以上の高張力鋼板に適用するのが好適である。その
理由は、引張強さが490MPa に満たない場合には温間
成形によらなくても成形が良好におこなえるからであ
る。
する。なお、以下の説明において、化学組成を表す%表
示は質量%を意味する。
の歪時効を発現し、温間成形後の製品の強度を高める作
用がある。この効果を確保するためにCを0.02%以
上含有させる必要がある。望ましくは0.05%以上で
ある。過剰にCを含有させるとスポット溶接性を損なう
ので、C含有量は0.20%以下とする。望ましくは
0.15%以下である。
にする作用があり、また、鋼板の延性をさほど阻害しな
いで強度を高めるので、鋼の強化元素として有効であ
る。さらに、Si にはベイナイト相でのセメンタイトの
生成を抑制して固溶Cを増す作用があり、歪時効硬化量
を高める作用がある。本発明では安価に鋼板を強化し、
温間成形後の製品の強度上昇量を確保するために、Si
を0.5%以上含有させる。
大な酸化物が増し、延性や靭性を損なう。これを避ける
ためにSi 含有量は2.0%以下とする。望ましくは
1.7%以下である。
に、鋼板の強度を高める作用があるので鋼の強化元素と
して有効である。これらの効果を確保するためにMn は
0.5%以上含有させる。望ましくは1.0%以上であ
る。
入れ性が増し、熱間圧延後の冷却過程においてマルテン
サイト相が生成しやすくなり、温間成形後に所望の強度
を得るのが困難となる。これを避けるためにMn 含有量
は2.5%以下とする。望ましくは1.8%以下であ
る。
素として有効であるうえ、ベイナイト相中のセメンタイ
トの生成を抑制し、温間成形時に鋼板の固溶Cを増し、
歪時効硬化量を高める作用がある。これらの効果を得る
ためにAl をsol.Al として0.15%以上含有させ
る。望ましくは0.20%以上である。他方、Al を過
剰に含有させると鋼中の介在物が増加し、延性を損な
う。これを避けるためにsol.Al 含有量は1.2%以下
とする。望ましくは1.0%以下である。
のセメンタイトの生成を抑制して固溶C量を増し、歪時
効性を高める効果を確保するために、Si とsol.Al の
合計含有量を1.2%以上とする。好ましくは1.4%
以上である。
を損なううえ、sol.Al を消費してsol.Al によるベイ
ナイト相中のセメンタイトの生成を抑制する作用が低下
し、鋼板の強化が十分ではなくなるおそれがある。この
ような不具合を避けるためにN含有量の上限は0.02
0%とするのが望ましい。より望ましくは0.010%
以下である。
で構成されるが、さらに歪時効性を高めたり、鋼の強度
を高めたい場合には、以下に述べる元素を含有させても
構わない。
上に有効な元素であるので、鋼板を強化する手段とし
て、これらの元素の内の1種または2種を、Cr であれ
ば0.01%以上、0.5%以下、Ni であれば0.0
1%以上、0.5%以下含有させても構わない。Cr 含
有量が0.5%を超えると鋼板の靭性が劣化し、Ni 含
有量が0.5%を超えると経済性を損なう。従ってこれ
らの元素を含有させる場合の上限は、Cr については
0.5%、Ni については0.5%とする。
鋼板の介在物の形態を制御し、加工性の点で介在物を無
害化する作用がある。従って、鋼板の曲げ性など、成形
性がより優れた鋼板とするために、Ca 、Zr および希
土類元素からなる群の内の1種または2種以上を、Ca
の場合は0.0002%以上、Zr の場合には0.01
%以上、希土類元素の場合は0.002%以上含有させ
ても構わない。
鋼板の介在物が増加し、加工性が損なわれる。これを避
けるために、これらの元素を含有させる場合の上限は、
Caの場合は0.004%、Zr の場合には0.05
%、希土類元素の場合には0.05%とする。
る。 結晶組織:温間成形後の鋼板の強度を確保するために、
鋼板の結晶組織は体積%で(以下、結晶組織を表す%表
示は体積%を意味する)10%以上のベイナイト相を含
有させる。ベイナイト相の割合が10%に満たない場合
には、歪時効硬化による強度上昇量が小さくなるうえ、
高張力鋼板として必要とされる引張強さが得られない。
望ましくは20%以上である。
が高くなるが、鋼板強度を過度に高くすると成形荷重が
増大し、成形性も低下して製品形状によっては成形が困
難になるなどの問題が生じる場合がある。これを避ける
ためにベイナイト相の割合は80%以下とするのが望ま
しい。より望ましくは70%以下、さらに望ましくは5
0%以下である。
ンタイトが多くて固溶C量が少ないために、歪時効を生
じにくい。また、マルテンサイト相は温間成形に際して
焼戻し軟化現象が生じ、転位密度が低下し、セメンタイ
トが析出するため、歪時効による強度の上昇は期待でき
ない。従ってこれらの相は少ないほど強度向上に有利で
あり、所望の強度上昇を確保するために、パーライト相
とマルテンサイト相の割合を合計で10%以下とする。
望ましくは5%以下である。
体である。また、残留オーステナイトは歪時効硬化には
悪影響を及ぼさないうえ、加工性を向上させる効果があ
るので、残部の結晶組織として残留オーステナイト相が
混在していても構わない。
相、マルテンサイト相およびパーライト相の体積%は、
鋼板断面を研磨し、公知のナイタール腐食法でエッチン
グして、各層の面積%を測定して求めることができる。
残留オーステナイト相の体積%はX線回折から得られる
積分強度により測定することができる。
板は、熱延鋼板、冷延鋼板、あるいはこれらを母材とす
る各種の溶融めっき鋼板あるいは電気めっき鋼板などと
して用いることができる。めっきの種類としては公知の
もの、例えば亜鉛めっき、合金化亜鉛めっき、亜鉛−ア
ルミニウム系合金めっき、アルミニウムめっきなどが適
用できる。
のではなく、従来の圧延設備や焼鈍設備などにより製造
できる。結晶組織を所望のものとするには、例えば冷間
圧延後の再結晶焼鈍時にフェライト変態およびベイナイ
ト変態を促進させるように、焼鈍条件を適宜調整する、
などの方法によればよい。
歪時効を十分に発生させるため、温間成形は250℃以
上でおこなう必要がある。望ましくは350℃以上であ
る。他方、成形温度の上限は特に限定するものではない
が、成形温度を高くしすぎると温間成形コストが高くな
るので、600℃以下とするのが望ましい。特に鋼板が
めっき鋼板である場合には、めっき層の溶解を避けるた
めに460℃以下とするのが望ましい。
のではないが、冷却中の歪時効促進のために、温間成形
後の冷却速度を緩冷却とするのが望ましい。
用の圧延機により800℃以上の仕上圧延温度で熱間圧
延し、その後空冷して厚さが4.0mmの熱間圧延鋼板を
得た。
間圧延し、次いで850〜870℃に加熱して60秒間
均熱する再結晶焼鈍を施し、その後、種々の条件で冷却
して、種々の結晶組織を備えた冷間圧延鋼板を作製し
た。
〜Dは、焼鈍温度から730℃までを4℃/秒の冷却速
度で冷却し、その後440℃までを50℃/秒の冷却速
度で冷却し、次いで440℃で3分間保持した後、10
℃/秒の冷却速度で室温まで冷却した。鋼Eは、焼鈍温
度から720℃までを5℃/秒の冷却速度で冷却し、そ
の後650℃までを40℃/秒の冷却速度で冷却し、次
いで室温まで4℃/秒の冷却速度で冷却した。鋼Fと鋼
Gは、焼鈍温度から730℃までを4℃/秒の冷却速度
で冷却し、次いで室温まで50℃/秒の冷却速度で冷却
した。鋼Hは450℃までを80℃/秒の冷却速度で冷
却し、その温度で10分間保持した後、10℃/秒の冷
却速度で室温まで冷却した。
H鋼である。得られた各鋼板の結晶組織の内、フェライ
ト相、ベイナイト相、マルテンサイト相+パーライト相
の識別はナイタール腐食法で、残留オーステナイトはX
線回折法により求めた。これらの鋼の化学組成と結晶組
織を表1に示す。
に規定される5号試験片を採取し、室温(約25℃)、
200℃、350℃あるいは450℃で引張試験をおこ
ない、それぞれの温度における降伏強度(YS)、引張強
度(TS)、および5%引張歪を与えた時の変形応力(5
%σ)を測定した。ここで、室温で5%引張歪を与えた
時の変形応力を5%σRTと記す。さらに、室温で5%引
張歪を与えた試験片には170℃で20分間保持する焼
付処理を施し、その後室温で引張試験した時の降伏強度
(σBH)を測定した。5%σRTは、室温で5%の引張加
工を施した鋼板の降伏強度に相当し、σBHは従来の方法
での焼付け処理後の鋼の降伏強度に相当する。
%引張歪を与えた試験片は、2℃/秒の冷却速度で室温
まで冷却し、その後室温で引張試験した時の降伏強度
(それぞれσ1 、σ2 、σ3 などで示す)を測定した。
σ1 、σ2 、σ3 はそれぞれの温度で成形して得られる
鋼板の室温での降伏強度に相当する。
た場合の成形後の強度(σ1 )は、室温成形して焼付け
処理した後の鋼の強度(σBH)と同等以下であり、20
0℃では十分な硬化量が得られていない。また、200
℃における5%σは室温におけるそれと大差なく、成形
の困難さに変化はない。これに対し、鋼A〜Dは、35
0℃または450℃で成形した場合には、成形後の強度
(σ2 またはσ3 )が極めて高かった。
σ2およびσ3 の5%σRTからの変化量(強度上昇量)
を示す。「−」表示は、5%σRTよりも低かったことを
意味する。
およびσ3 は、5%σRTよりも60MPa 以上高く、か
つ、σBHよりも高い。これに対し、鋼E〜Hは、σ2お
よび/またはσ3 が必ずしも十分ではない。
で温間成形すると、常温に冷却した後の強度が極めて高
い成形品が得られる。従って少ない工程数で高強度の成
形品を容易に得ることができるので自動車製品などの高
強度化が容易であり、工業上の効果は大きい。
Claims (5)
- 【請求項1】 化学組成が質量%で、C:0.02〜
0.20%、Si :0.5〜2.0%、Mn :0.5〜
2.5%、sol.Al :0.15〜1.2%、N:0.0
20%以下、かつ、Si(%) +sol.Al(%) ≧1.2
(%)を満足し、残部がFe および不可避的不純物からな
り、体積%で10%以上のベイナイト相を含有し、パー
ライト相とマルテンサイト相の合計が体積%で10%以
下である結晶組織を備えた温間成形用高張力鋼板。 - 【請求項2】 化学組成が質量%で、C:0.02〜
0.20%、Si :0.5〜2.0%、Mn :0.5〜
2.5%、sol.Al :0.15〜1.2%、N:0.0
20%以下、かつ、Si(%) +sol.Al(%) ≧1.2
(%)を満足し、さらに、Cr :0.01〜0.5%およ
び/またはNi :0.01〜0.5%を含有し、残部が
Fe および不可避的不純物からなり、体積%で10%以
上のベイナイト相を含有し、パーライト相とマルテンサ
イト相の合計が体積%で10%以下である結晶組織を備
えた温間成形用高張力鋼板。 - 【請求項3】 化学組成が質量%で、C:0.02〜
0.20%、Si :0.5〜2.0%、Mn :0.5〜
2.5%、sol.Al :0.15〜1.2%、N:0.0
20%以下、かつ、Si(%) +sol.Al(%) ≧1.2
(%)を満足し、さらに、Ca :0.0002〜0.00
4%、Zr :0.01〜0.05%、希土類元素:0.
002〜0.05%からなる群のうちの1種または2種
以上を含有し、残部がFe および不可避的不純物からな
り、体積%で10%以上のベイナイト相を含有し、パー
ライト相とマルテンサイト相の合計が体積%で10%以
下である結晶組織を備えた温間成形用高張力鋼板。 - 【請求項4】 化学組成が質量%で、C:0.02〜
0.20%、Si :0.5〜2.0%、Mn :0.5〜
2.5%、sol.Al :0.15〜1.2%、N:0.0
20%以下、かつ、Si(%) +sol.Al(%) ≧1.2
(%)を満足し、さらに、Cr :0.01〜0.5%およ
び/またはNi :0.01〜0.5%と、Ca :0.0
002〜0.004%、Zr :0.01〜0.05%、
希土類元素:0.002〜0.05%からなる群のうち
の1種または2種以上とを含有し、残部がFe および不
可避的不純物からなり、体積%で10%以上のベイナイ
ト相を含有し、パーライト相とマルテンサイト相の合計
が体積%で10%以下である結晶組織を備えた温間成形
用高張力鋼板。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の化学組
成を有する鋼板を250℃以上の温度領域に加熱して成
形することを特徴とする高張力鋼板の温間成形方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001056982A JP4506005B2 (ja) | 2001-03-01 | 2001-03-01 | 温間成形用高張力鋼板およびその成形法 |
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