JP2002255614A - プラスチック人工軽量骨材 - Google Patents
プラスチック人工軽量骨材Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B20/00—Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
- C04B20/10—Coating or impregnating
- C04B20/1055—Coating or impregnating with inorganic materials
- C04B20/1077—Cements, e.g. waterglass
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/91—Use of waste materials as fillers for mortars or concrete
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- Organic Chemistry (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 骨材として利用した場合に得られるコンクリ
ート成形体の耐久性が損なわれず機械的強度が十分に発
現される、塩化ビニル系樹脂廃棄物を利用したプラスチ
ック人工軽量骨材を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なく
とも一部にセメント硬化体皮膜が被覆されてなる軽量骨
材であって、上記セメント硬化体皮膜の絶乾密度が1.
6g/cm3 以上であり、上記軽量骨材の絶乾密度が、
1.4〜2g/cm3 である。
ート成形体の耐久性が損なわれず機械的強度が十分に発
現される、塩化ビニル系樹脂廃棄物を利用したプラスチ
ック人工軽量骨材を提供する。 【解決手段】 塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なく
とも一部にセメント硬化体皮膜が被覆されてなる軽量骨
材であって、上記セメント硬化体皮膜の絶乾密度が1.
6g/cm3 以上であり、上記軽量骨材の絶乾密度が、
1.4〜2g/cm3 である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂
を骨材としてセメント材料に大量に混入し得る、塩化ビ
ニル系樹脂廃棄物の有効利用が可能なプラスチック人工
軽量骨材に関するものである。
を骨材としてセメント材料に大量に混入し得る、塩化ビ
ニル系樹脂廃棄物の有効利用が可能なプラスチック人工
軽量骨材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽量骨材としてプラスチック廃棄物を利
用しようとした場合、例えばプラスチックを直接セメン
トスラリーに混入した場合、プラスチックとセメントと
の親和性が低いことから、プラスチック廃棄物を大量に
添加すると、得られる成形体の物性が低下するといった
問題があった。
用しようとした場合、例えばプラスチックを直接セメン
トスラリーに混入した場合、プラスチックとセメントと
の親和性が低いことから、プラスチック廃棄物を大量に
添加すると、得られる成形体の物性が低下するといった
問題があった。
【0003】これに対してプラスチック廃棄物の表面を
結合強化材によって被覆することにより、プラスチック
とコンクリートとの密着性を改善したコンクリート用廃
棄物骨材が提案されている(特開平11−292589
号公報)。
結合強化材によって被覆することにより、プラスチック
とコンクリートとの密着性を改善したコンクリート用廃
棄物骨材が提案されている(特開平11−292589
号公報)。
【0004】上記の骨材はコンクリート成形体の初期強
度の改善に対して有効であったが、コンクリート成形体
の長期物性において問題を生じる場合があった。例え
ば、コンクリート成形体の膨張収縮による寸法変化が蓄
積される等の問題が認められている。
度の改善に対して有効であったが、コンクリート成形体
の長期物性において問題を生じる場合があった。例え
ば、コンクリート成形体の膨張収縮による寸法変化が蓄
積される等の問題が認められている。
【0005】一方、プラスチック廃棄物の中でも塩化ビ
ニル系樹脂の廃棄物は油化等のリサイクル方法が技術的
に困難であり、現状では埋め立て以外に有効な処分方法
が確立されていないという問題がある。
ニル系樹脂の廃棄物は油化等のリサイクル方法が技術的
に困難であり、現状では埋め立て以外に有効な処分方法
が確立されていないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決するためになされたものであり、骨材として利用し
た場合に得られるコンクリート成形体の耐久性が損なわ
れず機械的強度が十分に発現される、塩化ビニル系樹脂
廃棄物を利用したプラスチック人工軽量骨材を提供する
ことを目的とする。
解決するためになされたものであり、骨材として利用し
た場合に得られるコンクリート成形体の耐久性が損なわ
れず機械的強度が十分に発現される、塩化ビニル系樹脂
廃棄物を利用したプラスチック人工軽量骨材を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のプラスチック人
工軽量骨材(以下、単に「軽量骨材」ということがあ
る)は、塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なくとも一
部にセメント硬化体皮膜が被覆されてなる軽量骨材であ
って、上記セメント硬化体皮膜の絶乾密度が1.6g/
cm3 以上であり、上記軽量骨材の絶乾密度が、1.4
〜2g/cm3 であることを特徴とする。
工軽量骨材(以下、単に「軽量骨材」ということがあ
る)は、塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なくとも一
部にセメント硬化体皮膜が被覆されてなる軽量骨材であ
って、上記セメント硬化体皮膜の絶乾密度が1.6g/
cm3 以上であり、上記軽量骨材の絶乾密度が、1.4
〜2g/cm3 であることを特徴とする。
【0008】本発明に用いられる塩化ビニル系樹脂は、
特に限定されるものではなく、例えば、塩化ビニル樹
脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂共重合体等
が挙げられる。上記塩化ビニル系樹脂は、硬質塩化ビニ
ル系樹脂であってもよいし、軟質塩化ビニル系樹脂であ
ってもよいが、骨材としての強度発現のためは、硬質塩
化ビニル系樹脂が好ましい。塩化ビニル系樹脂を使用し
た場合、皮膜に一般のポルトランドセメントを使用して
も好適な被覆状態を得ることができる。
特に限定されるものではなく、例えば、塩化ビニル樹
脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂共重合体等
が挙げられる。上記塩化ビニル系樹脂は、硬質塩化ビニ
ル系樹脂であってもよいし、軟質塩化ビニル系樹脂であ
ってもよいが、骨材としての強度発現のためは、硬質塩
化ビニル系樹脂が好ましい。塩化ビニル系樹脂を使用し
た場合、皮膜に一般のポルトランドセメントを使用して
も好適な被覆状態を得ることができる。
【0009】上記塩化ビニル系樹脂粉砕物は、通常、各
種塩化ビニル系樹脂成形体として成形された物の粉砕物
が用いられるが、成形工程において形成された廃棄物の
粉砕物であってもよい。一般に骨材の粒径は、目的とす
るコンクリート成形体の厚みと、成形に供する材料の流
動性によって決定されるが、本発明の軽量骨材では、塩
化ビニル系樹脂粉砕物の粒径を制御することで、細骨材
として利用する200μm程度から、粗骨材として利用
する5mm以上のものまで様々な大きさの範囲に調整が
可能である。
種塩化ビニル系樹脂成形体として成形された物の粉砕物
が用いられるが、成形工程において形成された廃棄物の
粉砕物であってもよい。一般に骨材の粒径は、目的とす
るコンクリート成形体の厚みと、成形に供する材料の流
動性によって決定されるが、本発明の軽量骨材では、塩
化ビニル系樹脂粉砕物の粒径を制御することで、細骨材
として利用する200μm程度から、粗骨材として利用
する5mm以上のものまで様々な大きさの範囲に調整が
可能である。
【0010】本発明において塩化ビニル系樹脂粉砕物の
表面を被覆するセメント硬化体皮膜とは、セメント材料
を主成分とする硬化体の皮膜である。上記セメント硬化
体皮膜は、上記塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なく
とも一部がを覆さしてなるものであり、上記皮膜の厚み
は特に限定されるものではないが、厚すぎると軽量骨材
としての軽量化効果が損なわれるため、5mm以下が好
ましい。また、上記セメント硬化体皮膜は、上記塩化ビ
ニル系樹脂粉砕物から容易に脱落しない程度の範囲を被
覆していることが好ましく、具体的には塩化ビニル系樹
脂粉砕物の表面の半分以上の面積を被覆していることが
好ましい。
表面を被覆するセメント硬化体皮膜とは、セメント材料
を主成分とする硬化体の皮膜である。上記セメント硬化
体皮膜は、上記塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なく
とも一部がを覆さしてなるものであり、上記皮膜の厚み
は特に限定されるものではないが、厚すぎると軽量骨材
としての軽量化効果が損なわれるため、5mm以下が好
ましい。また、上記セメント硬化体皮膜は、上記塩化ビ
ニル系樹脂粉砕物から容易に脱落しない程度の範囲を被
覆していることが好ましく、具体的には塩化ビニル系樹
脂粉砕物の表面の半分以上の面積を被覆していることが
好ましい。
【0011】本発明に用いられるセメント材料として
は、珪酸カルシウム化合物を中心としてなる一般のセメ
ント材料であれば特に限定されず、通常、真密度が2.
8g/cm3 以上のものが使用される。上記セメント材
料としては、例えば、普通ポルトランドセメント、早強
ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、
中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメン
ト、耐硫酸塩ポルトランドセメント、各種低アルカリ形
ポルトランドセメント等のポルトランドセメント;高炉
セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント等
の混合セメント;白色セメントなどが挙げられるが、コ
スト等を考慮するとポルトランドセメント好適である。
これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用さ
れてもよい。上記セメント材料には各種混和剤が添加さ
れてもよいし、セメント材料のみであってもよい。
は、珪酸カルシウム化合物を中心としてなる一般のセメ
ント材料であれば特に限定されず、通常、真密度が2.
8g/cm3 以上のものが使用される。上記セメント材
料としては、例えば、普通ポルトランドセメント、早強
ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、
中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメン
ト、耐硫酸塩ポルトランドセメント、各種低アルカリ形
ポルトランドセメント等のポルトランドセメント;高炉
セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント等
の混合セメント;白色セメントなどが挙げられるが、コ
スト等を考慮するとポルトランドセメント好適である。
これらは単独で使用されてもよいし、2種類以上併用さ
れてもよい。上記セメント材料には各種混和剤が添加さ
れてもよいし、セメント材料のみであってもよい。
【0012】上記セメント硬化体皮膜の絶乾密度は、低
すぎると皮膜自体の強度が小さくなり十分な耐久性が得
られないので、1.6g/cm3 以上に限定される。ま
た、絶乾密度が大きすぎると、セメント材料が十分反応
せずに被覆されている場合があるので,1.7〜2.5
g/cm3 が好ましい。
すぎると皮膜自体の強度が小さくなり十分な耐久性が得
られないので、1.6g/cm3 以上に限定される。ま
た、絶乾密度が大きすぎると、セメント材料が十分反応
せずに被覆されている場合があるので,1.7〜2.5
g/cm3 が好ましい。
【0013】なお、ここでいう絶乾密度とは、乾燥状態
における皮膜の嵩密度のことをいい、通常は、得られる
骨材から硬化体皮膜を剥離して測定するものであるが、
剥離することが困難な場合、式(1)により求めること
ができる。 皮膜の絶乾密度={Dad−(1−Va)・Drd}・Dcd/ (Dad+Va・Dcd−Drd) ・・・(1)
における皮膜の嵩密度のことをいい、通常は、得られる
骨材から硬化体皮膜を剥離して測定するものであるが、
剥離することが困難な場合、式(1)により求めること
ができる。 皮膜の絶乾密度={Dad−(1−Va)・Drd}・Dcd/ (Dad+Va・Dcd−Drd) ・・・(1)
【0014】ここで、 Drd:樹脂絶乾密度 Dad:プラスチック人工軽量骨材の絶乾密度(測定によ
り求める) Dcd:セメントペースト硬化体の絶乾密度 (ポルトランドセメントの場合2.2g/cm3 と仮
定) Va :骨材空隙率(測定により求める)
り求める) Dcd:セメントペースト硬化体の絶乾密度 (ポルトランドセメントの場合2.2g/cm3 と仮
定) Va :骨材空隙率(測定により求める)
【0015】上記の式は骨材の空隙は全てセメント硬化
体皮膜中に存在するものとして、下記式より導びかれた
ものである。 プラスチック人工軽量骨材の絶乾密度Dad=(セメン
ト部分の重量+樹脂部分の重量)/(セメント部分の体
積+空隙部分の体積+塩化ビニル系樹脂部分の体積) 皮膜の絶乾密度=セメント部分の重量/(セメント部
分の体積+空隙部分の体積)
体皮膜中に存在するものとして、下記式より導びかれた
ものである。 プラスチック人工軽量骨材の絶乾密度Dad=(セメン
ト部分の重量+樹脂部分の重量)/(セメント部分の体
積+空隙部分の体積+塩化ビニル系樹脂部分の体積) 皮膜の絶乾密度=セメント部分の重量/(セメント部
分の体積+空隙部分の体積)
【0016】本発明のプラスチック人工軽量骨材の絶乾
密度は、低すぎると、セメント材料の被覆量が少なす
ぎ、コンクリートとの親和性が低下するか、皮膜が弱い
ものとなり、高すぎると、軽量骨材として適当でないの
で1.4〜2g/cm3 に限定される。
密度は、低すぎると、セメント材料の被覆量が少なす
ぎ、コンクリートとの親和性が低下するか、皮膜が弱い
ものとなり、高すぎると、軽量骨材として適当でないの
で1.4〜2g/cm3 に限定される。
【0017】本発明のプラスチック人工軽量骨材の製造
方法は特に限定されるものではないが、例えば、塩化ビ
ニル系樹脂粉砕物、セメント材料及び水を混合して造
粒、乾燥、養生することによって得ることができる。
方法は特に限定されるものではないが、例えば、塩化ビ
ニル系樹脂粉砕物、セメント材料及び水を混合して造
粒、乾燥、養生することによって得ることができる。
【0018】[造粒]上記造粒方法において、水の配合
量は、セメント材料100重量部に対して、20〜60
重量部が好ましく、より好ましくは30〜50重量部で
ある。水が少なすぎても多すぎても皮膜密度が目的の密
度より小さくなったり、被覆量が低下してプラスチック
人工軽量の絶乾密度が小さくなる。塩化ビニル系樹脂粉
砕物とセメント材料セメントとの配合量は目的の絶乾密
度になるように任意に配合すればよい。
量は、セメント材料100重量部に対して、20〜60
重量部が好ましく、より好ましくは30〜50重量部で
ある。水が少なすぎても多すぎても皮膜密度が目的の密
度より小さくなったり、被覆量が低下してプラスチック
人工軽量の絶乾密度が小さくなる。塩化ビニル系樹脂粉
砕物とセメント材料セメントとの配合量は目的の絶乾密
度になるように任意に配合すればよい。
【0019】上記塩化ビニル系樹脂粉砕物、セメント材
料及び水の混合方法は特に限定されるものでなく、塩化
ビニル系樹脂粉砕物の種類、粒径等により適当な方法を
用いればよい。例えば塩化ビニル系樹脂粉砕物とセメン
ト材料とを混合した後に、造粒機等の中で攪拌しながら
水を添加する方法や、塩化ビニル系樹脂粉砕物に予め調
製したセメントペーストを添加して造粒する方法等が挙
げられる。また、造粒方法についても一般の造粒方法で
よく、転動式のものや圧縮成形方法等が採用される。
料及び水の混合方法は特に限定されるものでなく、塩化
ビニル系樹脂粉砕物の種類、粒径等により適当な方法を
用いればよい。例えば塩化ビニル系樹脂粉砕物とセメン
ト材料とを混合した後に、造粒機等の中で攪拌しながら
水を添加する方法や、塩化ビニル系樹脂粉砕物に予め調
製したセメントペーストを添加して造粒する方法等が挙
げられる。また、造粒方法についても一般の造粒方法で
よく、転動式のものや圧縮成形方法等が採用される。
【0020】[乾燥]乾燥は、造粒した粒子同士が結着
することを防止するために必要な工程である。但し、過
度に乾燥した場合、皮膜中のセメント材料の水和反応が
進行せず、絶乾密度が大きくもろい皮膜が形成される。
好適な皮膜を得るためには乾燥後の骨材中の含水率が、
セメント材料に対して15重量%以上であることが好ま
しい。
することを防止するために必要な工程である。但し、過
度に乾燥した場合、皮膜中のセメント材料の水和反応が
進行せず、絶乾密度が大きくもろい皮膜が形成される。
好適な皮膜を得るためには乾燥後の骨材中の含水率が、
セメント材料に対して15重量%以上であることが好ま
しい。
【0021】[養生]養生方法は特に限定されず、製造
後、骨材として実用に供するまでを養生期間として活用
してもよい。このような場合、常温で、製造後2日程度
の養生期間は必要であり、養生期間が長い場合は問題は
無い。また、加熱して短時間で目的の骨材を得ようとす
る場合、養生温度は100℃以下が好ましい。100℃
以上になると樹脂の膨張によってセメント硬化体皮膜、
又は、樹脂とセメント硬化体皮膜界面が破壊され、骨材
の吸水率が大きくなったりコンクリートとした際の強度
が低下するなど、骨材物性が低下する。
後、骨材として実用に供するまでを養生期間として活用
してもよい。このような場合、常温で、製造後2日程度
の養生期間は必要であり、養生期間が長い場合は問題は
無い。また、加熱して短時間で目的の骨材を得ようとす
る場合、養生温度は100℃以下が好ましい。100℃
以上になると樹脂の膨張によってセメント硬化体皮膜、
又は、樹脂とセメント硬化体皮膜界面が破壊され、骨材
の吸水率が大きくなったりコンクリートとした際の強度
が低下するなど、骨材物性が低下する。
【0022】本発明のプラスチック人工軽量骨材は、例
えばコンクリート用骨材として一般の軽量骨材と同様に
使用される。上記軽量骨材の添加量は、コンクリート中
に実質的に添加可能な範囲以下であれば特に限定されな
いが、軽量骨材の含有量が30体積%以下である場合、
本発明の骨材を使用しなくても樹脂を微粉砕して添加す
ることである程度の強度発現と軽量化の目的を達成する
ことができる。従って、軽量骨材の含有率が30体積%
以上である場合、本発明の軽量骨材は非常に有用であ
る。
えばコンクリート用骨材として一般の軽量骨材と同様に
使用される。上記軽量骨材の添加量は、コンクリート中
に実質的に添加可能な範囲以下であれば特に限定されな
いが、軽量骨材の含有量が30体積%以下である場合、
本発明の骨材を使用しなくても樹脂を微粉砕して添加す
ることである程度の強度発現と軽量化の目的を達成する
ことができる。従って、軽量骨材の含有率が30体積%
以上である場合、本発明の軽量骨材は非常に有用であ
る。
【0023】(作用)本発明のプラスチック人工軽量骨
材は、塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なくとも一部
にセメント硬化体皮膜が被覆されてなる軽量骨材であっ
て、上記セメント硬化体皮膜の絶乾密度が1.6g/c
m3 以上であり、上記軽量骨材の絶乾密度が、1.4〜
2g/cm3 であり、軽量骨材表面が緻密な組織のセメ
ント硬化体皮膜で被覆されているため、軽量骨材として
コンクリート成形体に使用した際、軽量骨材とコンクリ
ートマトリックスとの界面が安定し、コンクリート中に
大量にプラスチックを含みつつ耐久性が良好な成形体が
得られる。
材は、塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なくとも一部
にセメント硬化体皮膜が被覆されてなる軽量骨材であっ
て、上記セメント硬化体皮膜の絶乾密度が1.6g/c
m3 以上であり、上記軽量骨材の絶乾密度が、1.4〜
2g/cm3 であり、軽量骨材表面が緻密な組織のセメ
ント硬化体皮膜で被覆されているため、軽量骨材として
コンクリート成形体に使用した際、軽量骨材とコンクリ
ートマトリックスとの界面が安定し、コンクリート中に
大量にプラスチックを含みつつ耐久性が良好な成形体が
得られる。
【0024】
【実施例】(実施例、比較例1〜3)廃棄物として発生
した硬質塩化ビニル樹脂成形体(絶乾密度1.32g/
cm 3)を粒径5mm程度に粉砕し、表1に示した所定量
の普通ポルトランドセメント、水を造立機〔アイリッヒ
ミキサー(アイリッヒ社製、型式「R08W」)、パン
型転動式造立機、オムニミキサー)に投入し、15分混
合、造粒した。造粒後、造粒物を所定温度で、セメント
材料に対する水の含有量を表1に示した所定量になるま
で乾燥を行った。その後、屋外に3日間放置して養生
し、プラスチック人工軽量骨材を得た。
した硬質塩化ビニル樹脂成形体(絶乾密度1.32g/
cm 3)を粒径5mm程度に粉砕し、表1に示した所定量
の普通ポルトランドセメント、水を造立機〔アイリッヒ
ミキサー(アイリッヒ社製、型式「R08W」)、パン
型転動式造立機、オムニミキサー)に投入し、15分混
合、造粒した。造粒後、造粒物を所定温度で、セメント
材料に対する水の含有量を表1に示した所定量になるま
で乾燥を行った。その後、屋外に3日間放置して養生
し、プラスチック人工軽量骨材を得た。
【0025】セメント硬化体皮膜及びプラスチック人工
軽量骨材の絶乾密度を測定、算出した結果を表1に示し
た。皮膜の絶乾密度は、プラスチック人工軽量骨材の絶
乾密度、硬質塩化ビニル樹脂の絶乾密度(1.32g/
cm3)、骨材空隙率を測定し、セメントペースト硬化体
の絶乾密度を2.2g/cm3として、式(1)より算
出した。次に、普通ポルトランドセメント100重量
部、水45重量部、混和剤(ポゾリス200N−25
0)0.25重量部に対し、得られたプラスチック人工
軽量骨材と川砂を、体積比で1.5:1とした骨材を、
全骨材の容積率69%となるように配合を行い、直径1
50mm、高さ200mmの円柱状及び長さ200m
m、40mm角の角柱状のコンクリート成形体を得た。
養生は水中養生28日間とした。また、これらのコンク
リート成形体製造用混合物の単位体積質量(t/m3)を
測定した。実施例及び比較例1〜3にて得られたコンク
リート成形体を以下の評価に供した。
軽量骨材の絶乾密度を測定、算出した結果を表1に示し
た。皮膜の絶乾密度は、プラスチック人工軽量骨材の絶
乾密度、硬質塩化ビニル樹脂の絶乾密度(1.32g/
cm3)、骨材空隙率を測定し、セメントペースト硬化体
の絶乾密度を2.2g/cm3として、式(1)より算
出した。次に、普通ポルトランドセメント100重量
部、水45重量部、混和剤(ポゾリス200N−25
0)0.25重量部に対し、得られたプラスチック人工
軽量骨材と川砂を、体積比で1.5:1とした骨材を、
全骨材の容積率69%となるように配合を行い、直径1
50mm、高さ200mmの円柱状及び長さ200m
m、40mm角の角柱状のコンクリート成形体を得た。
養生は水中養生28日間とした。また、これらのコンク
リート成形体製造用混合物の単位体積質量(t/m3)を
測定した。実施例及び比較例1〜3にて得られたコンク
リート成形体を以下の評価に供した。
【0026】評価 (引張強度)得られた円柱状のコンクリート成形体を所
定寸法に切断して試験片とし、JIS A1113に準
拠して割裂破壊による引張強度を測定した。
定寸法に切断して試験片とし、JIS A1113に準
拠して割裂破壊による引張強度を測定した。
【0027】(寸法変化の測定)得られた角柱状のコン
クリート成形体を60℃で24時間乾燥して初期寸法と
し、室温で水中に24時間浸漬と60℃で24時間乾燥
のサイクルを6サイクル繰り返した際の寸法変化率を測
定した。尚、乾燥時の寸法は60℃オーブンから取り出
し後、ドライキャビネットで1時間放置した後に測定し
た値を示している。以上の結果を表1に纏めて示した。
クリート成形体を60℃で24時間乾燥して初期寸法と
し、室温で水中に24時間浸漬と60℃で24時間乾燥
のサイクルを6サイクル繰り返した際の寸法変化率を測
定した。尚、乾燥時の寸法は60℃オーブンから取り出
し後、ドライキャビネットで1時間放置した後に測定し
た値を示している。以上の結果を表1に纏めて示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1から判る通り、実施例で得られたプラ
スチック人工軽量骨材は低密度、低空隙率の軽量骨材と
なっている。これに対して比較例1及び2の骨材は空隙
率が大きく、比較例3で製造した骨材は骨材の絶乾密度
が大きい。そのためこれらの骨材を使用してコンクリー
ト成形体を製造した場合、比較例1及び2の場合は引張
強度が小さくなり、比較例3の場合はほとんど成形体の
軽量化が図られていない。また、セメント硬化体皮膜の
絶乾密度が適当である実施例の骨材を使用したコンクリ
ート成形体では乾湿繰り返し試験を行った際の寸法変化
量が小さいのに対して、セメント硬化体皮膜の絶乾密度
が小さい比較例1及び2の骨材を使用したコンクリート
成形体では、水中浸漬と乾燥を繰り返すと、著しい寸法
変化が認められた。
スチック人工軽量骨材は低密度、低空隙率の軽量骨材と
なっている。これに対して比較例1及び2の骨材は空隙
率が大きく、比較例3で製造した骨材は骨材の絶乾密度
が大きい。そのためこれらの骨材を使用してコンクリー
ト成形体を製造した場合、比較例1及び2の場合は引張
強度が小さくなり、比較例3の場合はほとんど成形体の
軽量化が図られていない。また、セメント硬化体皮膜の
絶乾密度が適当である実施例の骨材を使用したコンクリ
ート成形体では乾湿繰り返し試験を行った際の寸法変化
量が小さいのに対して、セメント硬化体皮膜の絶乾密度
が小さい比較例1及び2の骨材を使用したコンクリート
成形体では、水中浸漬と乾燥を繰り返すと、著しい寸法
変化が認められた。
【0030】
【発明の効果】本発明のプラスチック人工軽量骨材は、
上述の如き構成となされているので、骨材として利用し
た場合に得られるコンクリート成形体の耐久性が損なわ
れず機械的強度が十分に発現される、塩化ビニル系樹脂
廃棄物を利用したプラスチック人工軽量骨材となる。
上述の如き構成となされているので、骨材として利用し
た場合に得られるコンクリート成形体の耐久性が損なわ
れず機械的強度が十分に発現される、塩化ビニル系樹脂
廃棄物を利用したプラスチック人工軽量骨材となる。
Claims (1)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂粉砕物の表面の少なく
とも一部にセメント硬化体皮膜が被覆されてなる軽量骨
材であって、上記セメント硬化体皮膜の絶乾密度が1.
6g/cm3 以上であり、上記軽量骨材の絶乾密度が、
1.4〜2g/cm3 であることを特徴とするプラスチ
ック人工軽量骨材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001048510A JP2002255614A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | プラスチック人工軽量骨材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001048510A JP2002255614A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | プラスチック人工軽量骨材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002255614A true JP2002255614A (ja) | 2002-09-11 |
Family
ID=18909765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001048510A Pending JP2002255614A (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | プラスチック人工軽量骨材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002255614A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015093786A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-18 | 地方独立行政法人山口県産業技術センター | カルシウム系反応硬化性材料用着色剤、着色剤の製造方法及び着色された硬化体の製造方法 |
CN108484005A (zh) * | 2018-02-27 | 2018-09-04 | 临沂晟鑫再生资源有限公司 | 一种聚氨酯废弃物干拌复合轻集料生产方法 |
KR20210067574A (ko) * | 2019-11-29 | 2021-06-08 | 경기대학교 산학협력단 | 재활용 필름 포장재를 이용한 인공골재 제조방법 |
-
2001
- 2001-02-23 JP JP2001048510A patent/JP2002255614A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015093786A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-18 | 地方独立行政法人山口県産業技術センター | カルシウム系反応硬化性材料用着色剤、着色剤の製造方法及び着色された硬化体の製造方法 |
CN108484005A (zh) * | 2018-02-27 | 2018-09-04 | 临沂晟鑫再生资源有限公司 | 一种聚氨酯废弃物干拌复合轻集料生产方法 |
KR20210067574A (ko) * | 2019-11-29 | 2021-06-08 | 경기대학교 산학협력단 | 재활용 필름 포장재를 이용한 인공골재 제조방법 |
KR102272182B1 (ko) * | 2019-11-29 | 2021-07-02 | 경기대학교 산학협력단 | 재활용 필름 포장재를 이용한 인공골재 제조방법 |
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