[go: up one dir, main page]

JP2002244406A - 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents

帯電装置及びこれを用いた画像形成装置

Info

Publication number
JP2002244406A
JP2002244406A JP2001035153A JP2001035153A JP2002244406A JP 2002244406 A JP2002244406 A JP 2002244406A JP 2001035153 A JP2001035153 A JP 2001035153A JP 2001035153 A JP2001035153 A JP 2001035153A JP 2002244406 A JP2002244406 A JP 2002244406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
photosensitive drum
rotating film
image carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001035153A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Ono
茂雄 大野
Tomoaki Takahashi
倫明 高橋
Toshihiko Mihashi
利彦 三橋
Satoru Hirosaki
悟 広崎
Masahiro Sato
昌宏 佐藤
Hiromitsu Koizumi
弘光 小泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2001035153A priority Critical patent/JP2002244406A/ja
Priority to US09/983,801 priority patent/US6594461B2/en
Priority to TW090133267A priority patent/TWI223133B/zh
Priority to KR1020020001757A priority patent/KR100624498B1/ko
Priority to CNB021028850A priority patent/CN100392525C/zh
Publication of JP2002244406A publication Critical patent/JP2002244406A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】帯電装置それ自体に対するトナーやキャリア等
の異物の付着、感光体ドラム等の像担持体に対するフィ
ルミング現象の発生を防止し、かかる像担持体の表面を
長期にわたって安定的に帯電させることが可能な帯電装
置を提供する。 【解決手段】トナー像が形成される像担持体に接触する
と共に所定の帯電バイアスが印加される円筒状の回転フ
ィルムと、この回転フィルムを所定の周速で駆動する駆
動手段とを備え、上記像担持体の表面を均一に帯電させ
る帯電装置を前提とし、上記像担持体の周速をV1、上
記回転フィルムの周速をV2としたとき、 1.01<(V2/V1)≦1.10 の関係を満たすように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機や
レーザビームプリンタ等の画像形成装置において、トナ
ー像が形成される感光体ドラム等の像担持体の表面を一
様な電位に帯電させるための帯電装置に係り、詳細に
は、上記像担持体の表面及び帯電装置の表面を長期にわ
たって清浄な状態に保つための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機やレーザビームプリンタ
においては、感光体ドラム等の像担持体の表面を一様に
帯電させた後、かかる感光体ドラムの表面を画情報に応
じて露光して静電潜像を形成し、更にその静電潜像をト
ナーにより現像して可視像たるトナー像を形成し、最後
に、かかるトナー像を中間転写体あるいは記録シート等
の像受容体に転写して記録画像の形成を行っている。こ
こで、感光体ドラムの表面を一様帯電させるための帯電
装置としては、従来より非接触型のコロナ放電装置が多
用されてきたが、コロナ放電により生成されるオゾンが
環境や人体へ悪影響を及ぼし易いことから、近年では、
像担持体に直接接触させて使用する帯電装置への置き換
えが急激に進んでいる。
【0003】従来、この種の接触型の帯電装置として
は、導電性の軸芯部材の周囲を導電性ゴムで被覆すると
共に、かかる導電性ゴムを所定の圧接力で感光体ドラム
の表面に接触させるように構成した帯電ロールが知られ
ている。このような構造の帯電ロールでは、上記導電性
ゴムと感光体ドラムとの間に微少隙間が形成され、かか
る微少隙間に発生する放電によって上記感光体ドラムに
電荷が与えられるようになっている。しかし、この帯電
ロールでは、導電性ゴム層が圧接力によって変形するこ
とから、感光体ドラムと均一に接触させることが困難で
あり、接触の不均一性に起因して感光体ドラムに帯電ム
ラが生じてしまうといった欠点がある。
【0004】そこで、特開平4−232977号公報や
特開平5−72869号公報等においては、円筒状に形
成された回転フィルムを感光体ドラムに接触させるよう
に構成した帯電装置が開示されている。具体的には、所
定の抵抗値を有する回転フィルムを感光体ドラムに接触
させると共に、この回転フィルムに給電するための導電
性軸芯部材を該回転フィルム内に貫通配置し、軸芯部材
に対して直流バイアス電圧を印加するように構成されて
いる。このような構成によれば、上記回転フィルムは感
光体ドラムの外周面に対して柔軟に適応し、更に、バイ
アス電圧の給電によって回転フィルムそれ自体が感光体
ドラムの外周面に静電吸着することから、回転フィルム
と感光体ドラムとを均一に接触させることができ、導電
性ゴム層を圧接させていた従来の場合と比較して、感光
体ドラムをムラなく帯電させることが可能となった。
【0005】また、特開平11−125956号公報に
開示される帯電装置では、導電性軸芯部材の周囲に導電
性発泡体層を設けると共に、この発泡体層の周囲に回転
フィルムを接着して構成されており、上記発泡体層の硬
度を極めて柔らかく設定することにより、回転フィルム
が感光体ドラムに対して柔軟に接するようになってい
る。従って、この公報に開示される帯電装置において
も、軸芯部材に対して所定の大きさのバイアス電圧を印
加することにより、感光体ドラムをムラなく帯電させる
ことが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の帯
電装置が用いられる電子写真複写機等においては、感光
体ドラムの表面に形成された静電潜像をトナーで現像
し、そのトナー像を像受容体に転写していることから、
感光体ドラムの表面には感光体ドラムに転写しきれなか
った残留トナーや紙粉等が付着し易い。また、トナーに
は摩擦帯電量や流動性の調整のためにシリカやアルミナ
等の微粒子が添加されており、感光体ドラム上にトナー
像を形成すると、これらの外添剤が感光体ドラムに付着
してしまう。更に、静電潜像の現像剤としてトナーとキ
ャリアが混合された二成分現像剤を使用する場合には、
キャリアが感光体ドラムの表面に付着してしまうことも
ある。
【0007】このため、感光体ドラムに直接接触する帯
電装置の表面にはこれらの異物が感光体ドラムから転移
し易く、仮にトナー等が帯電装置の表面に付着してしま
うと、その付着部位だけ放電が異常となり、感光体ドラ
ムの表面電位が高くなる傾向にある。また、キャリア等
の比較的粒径の大きな異物が付着した場合には、感光体
ドラムの帯電不良が生じる。つまり、感光体ドラムの表
面電位にムラが生じることになり、現像量に違いが出て
きてしまうので、特に中間調画像を現像しようとする
と、濃度ムラが目立つことになる。
【0008】外添剤はトナーやキャリアに比較して極め
て小さいので、これが多少帯電装置の表面に付着したと
しても、それだけでは帯電性能それ自体に余り大きな影
響を及ぼさないが、外添剤とトナーが共に帯電装置の表
面に付着した状態で該帯電装置が繰り返し回転すると、
外添剤を核としてトナーが帯電装置の表面に固着してし
まう傾向にあり、この固着したトナーが感光体ドラムの
表面に筋状に転移し、ついには感光体ドラムの表面に薄
膜状に拡がってしまう。このような帯電装置及び感光体
ドラムに対するトナーの固着は所謂フィルミング現象と
称されている。このフィルミング現象が発生すると、形
成した画像に濃度ムラや筋が発生してしまい、画像品質
が著しく低下してしまう。
【0009】このような問題の発生を避けるため、従来
の複写機やプリンタ等においては、感光体ドラムの表面
を清掃するクリーナをトナー像の転写部と帯電装置との
間に設け、感光体ドラムに付着しているトナーやキャリ
ア等の異物を帯電装置の手前で回収するように構成され
ているのが一般的である。しかし、クリーナはトナー等
の異物を感光体ドラムの表面から除去すると同時に、感
光体ドラム表面の感光層も削り取ってしまうので、感光
体ドラムの寿命が短くなってしまうといった問題点があ
る。特に、クリーニングブレードを感光体ドラムの表面
に圧接させているタイプのクリーナにおいてはこの問題
が顕著である。また、感光体ドラムに対してクリーナを
設けた場合、クリーナで回収した廃トナーの回収ボック
スの容量を大きく設定すると画像形成装置それ自体が大
型化してしまい、特にイエロー、マゼンタ、シアン、ブ
ラックの各色トナー毎に感光体ドラムを有する所謂タン
デム型のフルカラー複写機においては弊害が大きい。特
に、近年ではフルカラーレーザプリンタの小型化を目的
として小径の感光体ドラムが採用されており、感光体ド
ラムの周囲スペースは著しく狭小化している。また、ト
ナー像の転写効率を高めるためのトナーの改良も進んで
いる。例えば、後述する球形トナーがそうであり、ま
た、このトナーは単にクリーニングブレードを設けただ
けでは感光体ドラムから除去し難い。従って、感光体ド
ラムに対してクリーナを設けない所謂クリーナレス構造
に対するニーズが高まっており、前述した帯電装置に対
するトナー等の付着、フィルミング現象の発生はクリー
ナレス画像形成装置を実現する上で極めて重要な問題点
であると言える。
【0010】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、帯電装置それ自
体に対するトナーやキャリア等の異物の付着、感光体ド
ラム等の像担持体に対するフィルミング現象の発生を防
止し、かかる像担持体の表面を長期にわたって安定的に
帯電させることが可能な帯電装置を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ト
ナー像が形成される像担持体に接触すると共に所定の帯
電バイアスが印加される円筒状の回転フィルムと、この
回転フィルムを所定の周速で駆動する駆動手段とを備
え、上記像担持体の表面を均一に帯電させる帯電装置を
前提とし、上記像担持体の周速をV1、上記回転フィル
ムの周速をV2としたとき、 1.01<(V2/V1)≦1.10 の関係を満たすことを特徴とするものである。
【0012】帯電装置に付着するトナーやキャリアとい
った異物は、本来、静電潜像の現像の際に感光体ドラム
等の像担持体に付着したものであるが、これが帯電装置
と像担持体との接触域において該帯電装置に転移してき
たものである。このため、互いに接触しながら回転する
像担持体と帯電装置の回転フィルムとの間に速度差を設
けてやれば、像担持体に付着して進行する異物と回転フ
ィルムとの間に速度差が存在することになるから、かか
る異物は上記回転フィルムに付着し難くなる。また、キ
ャリア等が回転フィルムに付着してしまった場合であっ
ても、その付着部位が像担持体との接触域を再度通過す
ることにより、付着していた異物が回転フィルムの表面
から払い落とされ、かかる回転フィルムに対する継続的
な異物の付着を可及的に防止することができるものであ
る。本願発明者らが実験を行って確認したところによれ
ば、像担持体の周速V1に対する回転フィルムの周速V
2の速度が+1%よりも大きければ、回転フィルムの表
面に対しする異物の付着を抑え、斑点上の画像汚れのな
い良好な記録画像を得ることができた。
【0013】一方、両者の速度差が余りに大きいと、像
担持体と回転フィルムとの間に挟まれたトナーに大きな
剪断応力が作用してしまうことから、トナーが回転フイ
ルムや像担持体の表面に固着し易くなる。本願発明者ら
がやはり実験によって確認したところによれば、像担持
体の周速V1に対する回転フィルムの周速V2の速度が
+10%以下であれば、像担持体や回転フィルムの表面
に対するトナーの固着、すなわちフィルミング現象の発
生を抑え、画質むらのない良好な記録画像を形成するこ
とができた。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の帯電装置及びこれを用いた画像形成装置を詳細に説明
する。図1は本発明の帯電装置を備えたフルカラーレー
ザビームプリンタを示すものである。尚、図1中の矢印
は、各回転部材の回転方向を示している。
【0015】このフルカラープリンタは、図1に示すよ
うに、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)、ブラック(K)用の各感光体ドラム(像担持
体)11,12,13,14を有する画像形成ユニット
1,2,3,4と、これら感光体ドラム11,12,1
3,14 に接触する一次帯電用の帯電装置21,2
2,23,24と、シアン(C)、マゼンタ(M)、イ
エロー(Y)、ブラック(K)の各色のレーザ光31,
32,33,34を照射する図示しないレーザ光学ユニ
ット(露光装置)と、現像装置41,42,43,44
と、上記4つの感光体ドラム11,12,13,14の
うちの2つの感光体ドラム11,12に接触する第1の
一次中間転写ドラム(中間転写体)51及び他の2つの
感光体ドラム13,14に接触する第2の一次中間転写
ドラム(中間転写体)52と、上記第1、第2の一次中
間転写ドラム51,52に接触する二次中間転写ドラム
(中間転写体)53と、この二次中間転写ドラム53に
接触する最終転写ロール(転写部材)60とで、その主
要部が構成されている。
【0016】感光体ドラム11,12,13,14は、
共通の接平面Mを有するように一定の間隔をおいて配置
されている。また、第1の一次中間転写ドラム51及び
第2の一次中間転写ドラム52は、各回転軸が該感光体
ドラム11,12,13,14軸に対し平行かつ所定の
対象面を境界とした面対象の関係にあるように配置され
ている。さらに、二次中間転写ドラム53は、該感光体
ドラム11,12,13,14と回転軸が平行であるよ
うに配置されている。
【0017】各色毎の画像情報に応じた信号は、図示し
ない画像処理ユニットによりラスタライジングされて図
示しないレーザ光学ユニットに入力される。このレーザ
光学ユニットでは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イ
エロー(Y)、ブラック(K)の各色のレーザ光31,
32,33,34が変調され、対応する色の感光体ドラ
ム11,12,13,14に照射される。
【0018】上記各感光体ドラム11,12,13,1
4の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像
形成プロセスが行なわれる。まず、上記感光体ドラム1
1,12,13,14としては直径20mmのOPC感
光体を用いた感光体ドラムが用いられ、これらの感光体
ドラム11,12,13,14は95mm/sec(V
1)の回転速度で回転駆動される。上記感光体ドラム1
1,12,13,14の表面は、図1に示すように、帯
電装置12,22,32,42に、約−800VのDC
電圧を印加することによって、例えば約−300V程度
に一様に帯電される。尚、この実施例では上記帯電装置
に対してDC成分のみを印加しているが、AC成分をD
C成分に重畳するように構成することもできる。
【0019】このようにして一様な表面電位を具備した
感光体ドラム11,12,13,14の表面には、露光
装置としてのレーザ光学ユニットによってシアン
(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック
(K)の各色に対応したレーザ光31,32,33,3
4が照射され、各色毎の入力画像情報に応じた静電潜像
が形成される。レーザ光学ユニットで静電潜像が書き込
まれることにより、感光体ドラム11,12,13,1
4上の画像露光部の表面電位は−60V以下程度にまで
除電される。
【0020】また、上記感光体ドラム11, 12,
13, 14の表面に形成されたシアン(C)、マゼン
タ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色に対
応した静電潜像は、対応する色の現像装置41,42,
43,44によって現像され、感光体ドラム11,1
2,13,14上にシアン(C)、マゼンタ(M)、イ
エロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナー像として
可視化される。この実施例では、現像装置41,42,
43,44として、磁気ブラシ接触型の二成分現像方式
を採用しており、各現像装置41,42,43,44に
は、それぞれ色の異なったシアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)色のトナー及
びキャリアからなる現像剤が充填されている。これらの
現像装置41,42,43,44は、不図示のトナー補
給装置からトナーが補給されると、この補給されたトナ
ーは、オーガー404で充分にキャリアと攪拌されて摩
擦帯電される。現像ロール401の内部には、複数の磁
極を所定の角度に配置したマグネットロール(不図示)
が固定した状態で配置されている。この現像ロール40
1に現像剤を搬送するパドル403によって、当該現像
ロール401の表面近傍に搬送された現像剤は、現像剤
量規制部材402によって現像部に搬送される量が規制
される。この実施例では、上記現像剤の量は、30〜5
0g/m2 あり、また、このとき現像ロール401上に
存在するトナーの帯電量は、概ね−20〜−35μC/
g程度である。
【0021】上記現像ロール401上に供給されたトナ
ーは、マグネットロールの磁力によって、キャリアとト
ナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気
ブラシが感光体ドラム11,12,13,14と接触し
ている。この現像ロール401にAC+DCの現像バイ
アス電圧を印加して、現像ロール401上のトナーを感
光体ドラム11,12,13,14上に形成された静電
潜像に現像することにより、トナー像が形成される。こ
の実施例では、この現像バイアス電圧はACが4kH
z、1.5kVppで、DCが−230V程度である。
【0022】トナーとしては、略球形状をした所謂”球
形トナー”が使用されており、その平均粒径は3〜10
μm程度である。ここで、”球形トナー”とは、例え
ば、日立製作所製の走査型電子顕微鏡FE−SEM(S
=800)を用いて、倍率500倍に拡大したトナーの
像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報を
インターフェイスを介して例えばニコレ社製の画像解析
装置に導入し、解析を行い、下記式より算出して得られ
た値として定義される形状係数値MLS2が100〜1
40の値を持つものをいう。なお、通常の混練粉砕法で
作製したトナーの形状は不定形であり、MLS2は14
0〜160程度である。 MLS2={(トナー粒子の絶対最大長)×2}/
{(トナー粒子の投影面積)×π×1/4×100}
【0023】このような球形トナーは感光体ドラムから
の離型性が良好であり、後述するトナー像の一次転写に
おいてその転写効率を高めることが可能となる。特に、
球状係数値が130以下のトナーは感光体ドラムに対し
てクリーナを設けない所謂クリーナレス構造を実現する
上で最適である。
【0024】次に、上記各感光体ドラム11,12,1
3,14上に形成されたシアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色のトナ
ー像は、第1の一次中間転写ドラム51及び第2の一次
中間転写ドラム52上に、静電的に一次転写される。感
光体ドラム11,12上に形成されたシアン(C)およ
びマゼンタ(M)色のトナー像は、第1の一次中間転写
ドラム51上に、感光体ドラム13,14上に形成され
たイエロー(Y)、ブラック(K)色のトナー像は、第
2の一次中間転写ドラム52上に、それぞれ転写され
る。従って、第1の一次中間転写ドラム51上には、感
光体ドラム11または12のどちらから転写された単色
像と、感光体ドラム11及び12の両方から転写された
2色のトナー像が重ね合わされた二重色像が形成される
ことになる。また、第2の一次中間転写ドラム52上に
も、感光体ドラム13,14から同様な単色像と二重色
像が形成される。
【0025】上記第1及び第2の一次中間転写ドラム5
1,52上に感光体ドラム11,12,13,14から
トナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、
+250〜500V程度である。最適な表面電位はトナ
ーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって変動するが、
トナーの帯電量が−20〜−35μC/g の範囲内に
あり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の
一次中間転写ドラム51,52の表面電位は、+380
V程度が望ましい。また、第1、第2の一次中間転写ド
ラム51,52は外径が42mm、抵抗値は108 Ω程
度に設定されており、FeやAl等からなる金属パイプ
を導電性シリコーンゴム等の低抵抗弾性層(R=102
〜103 Ω)で被覆して形成されている。更に、この低
抵抗弾性層の表面には高離型層として厚さ3〜100μ
mのフッ素ゴム層が設けられておりシランカップリング
剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。尚、高離
型層の抵抗値はR=105 〜109 Ω程度である。
【0026】この後、第1、第2の一次中間転写ドラム
51,52上に形成された単色又は二重色のトナー像
は、二次中間転写ドラム53上に静電的に二次転写され
る。従って、二次中間転写ドラム53上には、単色像か
らシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブ
ラック(K)色の四重色像までの最終的なトナー像が形
成されることになる。
【0027】この二次中間転写ドラム53上へ第1及び
第2の一次中間転写ドラム51,52からトナー像を静
電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1
200V程度である。最適な表面電位は一次転写の時と
同様にトナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって変
動する。また、転写に必要なのは、第1及び第2の一次
中間転写ドラム51,52と二次中間転写ドラム53と
の間の電位差であるので、第1及び第2の一次中間転写
ドラム51,52の表面電位に応じた値に設定すること
が必要である。上述のように、トナーの帯電量が−20
〜−35μC/g の範囲内にあり、常温常湿環境下で
あって、第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52
の表面電位が+380V程度の場合には、二次中間転写
ドラム53の表面電位は、+880V程度、つまり第1
及び第2の一次中間転写ドラム51,52と二次中間転
写ドラム53との間の電位差は、+500V程度に設定
することが望ましい。
【0028】この実施例で用いる二次中間転写ドラム5
3は外径が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,5
2と同じ42mmに形成され、抵抗値は1011Ω程度に
設定される。また、上記二次中間転写ドラム53も一次
中間転写ドラムと同様に、FeやAl等からなる金属パ
イプを厚さ0.1〜10mm程度の導電性シリコーンゴ
ム等の低抵抗弾性層(R=102 〜103 Ω)で被覆し
て形成されており、低抵抗弾性層の表面は厚さ3〜10
0μmのフッ素ゴムからなる高離型層に被覆されてい
る。ここで、二次中間転写ドラム53の抵抗値は、第1
及び第2の一次中間転写ドラム51,52よりも高く設
定する必要がある。そうしないと、二次中間転写ドラム
53が第1及び第2の一次中間転写ドラム51,52を
帯電してしまい、第1及び第2の一次中間転写ドラム5
1,52の表面電位の制御が難しくなる。
【0029】最後に、上記二次中間転写ドラム53上に
形成された単色像から四重色像までの最終的なトナー像
は、最終転写ロール60によって、用紙搬送路Pを通る
用紙に三次転写される。この用紙は、不図示の紙送り工
程を経て用紙搬送ロール90を通過し、二次中間転写ド
ラム53と最終転写ロール60のニップ部に送り込まれ
る。この最終転写工程の後、用紙上に形成された最終的
なトナー像は、定着器70によって定着され、一連の画
像形成プロセスが完了する。
【0030】次に、図2は感光体ドラム11に対して接
触配置された帯電装置21を示すものである。この帯電
装置21は、上記感光体ドラム11に接触した導電性を
有する円筒状の回転フィルム210と、このフィルム2
10内を貫通する導電性金属からなる軸芯部材211
と、この軸芯部材211の周囲を被覆するように設けら
れると共に上記フィルム210を感光体ドラム11に対
して押圧する導電性の弾性体212とから構成されてお
り、回転フィルム210の内周面は上記弾性体212に
対して全面接着されて一体化されている。また、上記軸
芯部材211の一端にはギア(図示せず)が装着されて
おり、このギアを介して図示外のモータの回転駆動力が
帯電装置21に伝達されるようになっている。上記回転
フィルム210の感光体ドラム11に対する接触圧を微
弱なものに維持するため、上記軸芯部材211は感光体
ドラム11へ付勢されることなく定位置に位置決めされ
ている。これにより、回転フィルム210の感光体ドラ
ム11に対するニップ幅が0.5〜1.5mm、食い込
み量が0.15mmに設定され、長期使用においてもこ
の状態が維持されるように構成されている。そして、上
記軸芯部材211に対してバイアス電圧を印加すること
により、回転フィルム210の周面と感光体ドラム11
の周面とが形成する楔状の微少隙間において放電が発生
し、感光体ドラム11に対して所望の表面電位を与える
ことが可能となる。
【0031】また、感光体ドラム11の回転方向に関し
て帯電装置21の上流側には、感光体ドラム11の表面
に付着したトナーを一時的に保持するトナー仮保持部材
215が設けられている。このトナー仮保持部材215
は導電性ブラシから構成されており、バイアス電圧を印
加することにより、各転写部位において極性反転したト
ナーを感光体ドラム11の表面から一時的に回収し、後
述するクリーニングモードが開始される迄の間、かかる
トナーを保持するようになっている。すなわち、トナー
は現像装置41内において(−)極性に帯電しており、
各転写行程においては、トナー像がより電位の高い方向
へ向けて転写されていくことになる。しかし、かかるト
ナー像が各転写工程の転写部位を繰り返し通過する際、
パッシェン放電や電荷注入により、(−)帯電している
トナーの一部が逆極性、すなわち(+)極性に反転して
帯電してしまうことがあり、このように極性反転したト
ナーは次工程へ転写されず、上流側へ逆流していくこと
になる。そして、最終的には感光体ドラム11へ転移
し、ひいては帯電装置21に付着することになる。上記
トナー仮保持部材215はこのような極性反転したトナ
ーを帯電装置21の手前で捕え、帯電装置21に対する
付着を防止するために設けられている。従って、トナー
像の作像時においては、感光体ドラム11の表面電位−
300Vよりも低い電位である−400Vが上記トナー
仮保持部材215に印加されている。また、このトナー
仮保持部材215は感光体ドラム11に対してダメージ
を与えるのを防止するため、ブラシの毛先が感光体ドラ
ム11の移動方向と同一方向へ該感光体ドラム11を摺
擦するように構成されており、ブラシ外径の感光体ドラ
ム11に対する食い込み量も0.65mm以下と極めて
小さく設定されている。
【0032】尚、以上の説明では感光体ドラム11に対
して設けられた帯電装置21及びトナー仮保持部材21
5について説明したが、他の感光体ドラム12,13,
14に対しても同じ構造の帯電装置22,23,24及
びトナー仮保持部材(図示せず)が設けられている。
【0033】一方、本実施例のプリンタはトナー像の一
次転写後に感光体ドラム11,12,13,14の表面
を清掃するクリーナを設けておらず、所謂クリーナレス
構造を採用している。球形トナーの採用等によりトナー
像の一次転写効率は向上しているものの、かかる転写効
率は温度・湿度等の環境変動にも影響を受けることか
ら、常に100%の転写効率を実現することは困難であ
る。このため、一次中間転写ドラム51,52に転写さ
れなかった残留トナーは感光体ドラム11,12,1
3,14に付着したまま、これら感光体ドラム11,1
2,13,14と帯電装置21,22,23,24との
接触部位にまで移動し、僅かではあるが帯電装置21,
22,23,24の表面へ付着してしまう。
【0034】そこで、本実施例のプリンタでは、このよ
うな帯電装置21,22,23,24に対するトナーの
付着を防止すると共に、極性反転したトナーを前述のト
ナー仮保持部材215から回収するため、印字動作前、
印字動作後、連続印字時の所定枚数毎など、ある所定の
タイミングで以下のようなクリーニング動作を行なって
いる。
【0035】このクリーニング動作においては、先ず、
帯電装置21,22,23,24、トナー仮保持部材2
15、感光体ドラム11,12,13,14、第1及び
第2の一次中間転写ドラム51,52、二次中間転写ド
ラム53、最終転写ロール60に対し、最終転写ロール
60が最もマイナス電位が高くなるように、順々に電位
勾配をつけた電圧を印加し、これによって印字動作中に
トナー仮保持部材215に回収保持された逆極性の
(+)帯電トナーを、最終転写ロール60まで順々に転
移させ、最終転写ロール60に接触して設けたクリーニ
ング装置80によって回収するように構成されている。
従って、このようなクリーニング動作が開始されると、
トナー仮保持部材215に一時的に保持されていた
(+)帯電トナーは感光体ドラム11,12,13,1
4上に吐き出され、トナー仮保持部材215は清浄な状
態に復帰することになる。
【0036】また、このようにして(+)帯電トナーの
クリーニングが終了すると、トナー像の作像時と同じ電
位が帯電装置21,22,23,24、トナー仮保持部
材215、感光体ドラム11,12,13,14、第1
及び第2の一次中間転写ドラム51,52、二次中間転
写ドラム53、最終転写ロール60に与えられ、今度は
帯電装置21,22,23,24や感光体ドラム11,
12,13,14に付着している(−)帯電トナーのク
リーニングが行われる。すなわち、作像時と同じ電位を
与えることによって、極性反転していない(−)帯電ト
ナーは通常のトナー像の転写と同様に一次中間転写ドラ
ム51,52、二次中間転写ドラム53へ転移し、最終
転写ロール60へ到達した後にクリーニング装置80に
よって回収される。
【0037】このようなクリーニング動作を定期的に実
行することにより、感光体ドラム11,12,13,1
4や帯電装置21,22,23,24に付着していたト
ナーはいずれの極性のものもクリーニング装置80によ
って回収され、これら感光体ドラム11,12,13,
14や帯電装置21,22,23,24の清浄化が図ら
れることになる。
【0038】しかし、このようなクリーニング動作を定
期的に行ったとしても、トナー像の作像動作中は一次中
間転写ドラム51,52に転写されなかった残留トナー
が僅かではあるが感光体ドラム11,12,13,14
と帯電装置21,22,23,24との接触部位に巡っ
てくる。また、クリーニング動作時においても、トナー
仮保持部材215から感光体ドラム11,12,13,
14へ吐き出された(+)帯電トナーが帯電装置21,
22,23,24との接触部位を通過して一次中間転写
ドラム51,52へ転移していくことになる。そして、
これらのトナーが帯電装置21,22,23,24に付
着してしまうと、感光体ドラム11,12,13,14
に帯電ムラが生じ、画像抜けや濃度ムラ等の画質欠陥が
発生することになる。また、トナーが帯電装置21,2
2,23,24に付着しない場合であっても、帯電装置
21,22,23,24と感光体ドラム11,12,1
3,14との接触部位においてトナーが押し潰される
と、かかるトナーが帯電装置21,22,23,24や
感光体ドラム11,12,13,14に固着してフィル
ミング現象を生じ、やはり感光体ドラム11,12,1
3,14に帯電ムラが発生することから、形成したトナ
ー像の画質が低下してしまう。
【0039】そこで、本実施例のプリンタでは帯電装置
21,22,23,24を構成する回転フィルム210
やこの回転フィルム210によって被覆された弾性体2
12の構成を以下のように設定している。
【0040】先ず、上記回転フィルム210について
は、トナーやこれに加えられている外添剤の付着を防止
するため、表面エネルギの小さい物質を使用するように
した。具体的にはPVdF(水の接触角θ:約90度)
に導電化剤を分散させて表面抵抗を106 Ω/□に調整
し、厚さ45μmの薄膜フィルム状に成形したものを用
いた。この他にも、ポリアミド、ポリイミド、ポリエー
テルイミド、エラストマーPVdF、ポリエステル、ポ
リカーボネイド、ポリオレフィン、PEN、PEK、P
ES、PPS、PFA、ETFE、CTFE等に導電化
剤を分散させて薄膜フィルム状に成形したものを用いる
ことができる。
【0041】また、フィルミング現象の発生はトナーに
対して作用する剪断応力の大きさと密接に関係している
ことから、かかる発生を防止するためには帯電装置2
1,22,23,24の感光体ドラム11,12,1
3,14に対する接触圧を低減させることが極めて重要
である。このことから、本実施例の帯電装置21,2
2,23,24では回転フィルム210を感光体ドラム
11,12,13,14に対して押し付けている弾性体
212として、硬度がAsker−Fスケールで50°
以下のものを用いた。具体的には、硬度がAsker−
Fスケールで30°の発泡ポリエステルを用いた。上記
弾性体212としては導電性が付与されていれば種々の
ものを用いることが出来るが、その中でも発泡体はセル
の大きさや数を調整することによって、上記硬度を容易
に実現することができる。
【0042】更に、このような弾性層212の硬度は極
めて柔らかく、かかる弾性層212として発泡体を用い
て前記の硬度を実現するためには、発泡体中のセルを大
きく設定することが必要となる。このため、回転フィル
ム210の厚さが極端に薄いと該フィルム210の表面
にセルの存在位置に対応した凹凸が生じてしまい、せっ
かく前述のようにしてフィルム表面の平滑性を高めて
も、それが無駄になってしまう。このことから、本実施
例では回転フィルム210の厚さを45μmに設定して
いる。
【0043】一方、フィルミング現象の発生を防止する
ためには、回転フィルム210に対するトナーやキャリ
アといった異物の付着を積極的に防止することが必要で
ある。このため、本実施例のプリンタでは前述の如く表
面エネルギの小さい物質を用いて回転フィルム210を
成形する他、感光体ドラム11,12,13,14から
回転フィルム210に対してトナーやキャリアが転移す
るのを積極的に防止すべく、回転フィルム210の周速
V2を感光体ドラムの周速V1に対して僅かに速くなる
ように設定した。以下の表1はV1に対するV2の速度
比(V2/V1)を変化させ、その時の感光体上におけ
るフィルミングの発生状況、実際に記録シート上に形成
した記録画像の画質を評価したものである。実験条件と
しては、温度10℃、湿度15%RH環境下、前記した
プリンタで記録シート2000枚の連続走行を行い、各
記録シートに対して画像カバレッジ90%の帯状ベタ画
像を形成した。現象の発生を正確に見極めて信頼性の高
い構成を模索すべく、この条件は前記構成のプリンタが
通常使用されるであろう条件よりも極めて過酷な条件と
なっている。
【0044】
【表1】
【0045】この実験結果において、速度比が−1.3
%、0%及び1%のときは、記録シート上に実際に形成
した帯状ベタ画像に一定間隔で斑点が形成されてしま
い、この形成間隔は回転フィルム210の周長と一致し
たことから、回転フィルム210の表面に付着したトナ
ーやキャリアが感光体ドラムと接する度に、感光体ドラ
ムの帯電むらが発生しているものと推測される。但し、
速度比が+1%の場合は、やはり一定間隔で斑点が形成
されてしまうものの、−1.3%及び0%の場合と比較
して初性頻度が減少し、改善の傾向が伺われる。
【0046】そして、速度比が+3%以上の場合は、帯
状ベタ画像中に斑点が出現しても、これが一定のピッチ
で繰り返し形成されるといったことはなく、一点のみ出
現して直ぐに消滅していた。このことから、速度比が+
3%以上存在すれば、トナーやキャリアが継続的に回転
フィルム210に付着するのを防止することができ、感
光体ドラムの帯電不良や帯電むらを可及的に防止し得る
ことが明らかとなった。
【0047】一方、速度比が+10%になると、感光体
ドラムの表面に部分的な曇りが発生し始め、トナーが感
光体ドラムの表面に固着し始めていることが伺われる。
これは速度比が大きくなることにより、感光体ドラムと
回転フィルムとの間に存在するトナーに対してより大き
な剪断応力が作用するからである。速度比+10%のと
きは僅かにフィルミング現象が発生し始めるものの、記
録シート上に形成した帯状ベタ画像に何ら問題はなかっ
たが、速度比+11%を超えると、感光体ドラムの全面
に筋状のフィルミング現象が観察され、実際に形成した
帯状ベタ画像にも濃度むらが認められた。従って、フィ
ルミング現象の発生を防止するという観点からすれば、
速度比は+10%以下に抑える必要がある。
【0048】すなわち、帯電装置21の回転フィルム2
10に対するトナーやキャリアの付着を防止するという
観点からすれば、感光体ドラムの周速V1と回転フィル
ム210の周速V2の速度比(V2/V1)は+1%よ
り大きい(>+1%)必要があり、また、感光体ドラム
におけるフィルミング現象の発生防止という観点からす
れば、速度比(V2/V1)は+10%以下(≦+10
%)であることが必要である。実際に上記速度比を3%
及び5%の2種類に設定してプリントを繰り返したとこ
ろ、いずれの場合も、約2万枚のプリントにおいても良
好な画質のトナー像を得ることができた。
【0049】また、帯電装置21,22,23,24と
感光体ドラム11,12,13,14との間においてト
ナーに作用する剪断応力を減少させ、フィルミング現象
の発生を防止するという観点からすれば、帯電装置2
1,22,23,24の表面にシリコーンオイル等の低
表面エネルギ物質を塗布し、回転フィルム210の表面
の摩擦係数を低下させるのが好ましい。実際に前記速度
比に設定された回転フィルム210の表面に対してシリ
コーンオイルを塗布し、この帯電装置21,22,2
3,24を用いてトナー像の形成を行ったところ、2万
枚を通り越し約3万枚までプリントを繰り返してもフィ
ルミング現象の発生は認められなかった。
【0050】帯電装置21,22,23,24の表面に
対する低表面エネルギ物質の塗布は定期的に行っても良
いが、メンテナンスの煩雑性を考慮すると、最初の製品
組み立て時に塗布し、その塗膜を長期にわたって維持す
るのが好ましい。アミン変性シリコーンオイルは樹脂フ
ィルム等の有機物質に塗布した際の塗膜維持性が良好で
あることから、これを製品組み立て時に塗布することに
より、長期にわたって回転フィルム210の表面の摩擦
係数を抑え、フィルミング現象の発生を防止することが
可能となる。
【0051】また、トナーには摩擦帯電量の調整や流動
性の調整のために外添剤としてシリカ(SiO2 )等が
1wt%程度加えられているが、この外添剤の疎水化処
理として、ジメチルシリコーンオイルを該外添剤の表面
に塗布しておけば、静電潜像の現像においてトナーと共
に感光体ドラム11,12,13,14に付着した外添
剤が帯電装置21,22,23,24の表面にも付着す
ることになるので、上記ジメチルシリコーンオイルを帯
電装置21,22,23,24の表面、すなわち回転フ
ィルム210の表面に対して常時供給することが可能と
なる。従って、何らのメインテナンスも必要なく、帯電
装置21,22,23,24に対するトナーの付着やフ
ィルミング現象の発生を継続的に防止することができ
る。
【0052】尚、図1に示したフルカラープリンタでは
各色の感光体ドラムに対してクリーナを設けない所謂ク
リーナレス構造を採用しているが、本発明の帯電ロール
は感光体ドラムに対してクリーニングブレードやクリー
ニングブラシ等のクリーナが設けてある場合であって
も、前記実施例と同様、フィルミング現象の発生を有効
に防止することができるものである。
【0053】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の帯電
装置及びこれを用いた画像形成装置によれば、像担持体
の周速V1と帯電装置の回転フィルムの周速V2との速
度比を1.01<(V2/V1)≦1.10に設定して
いるので、像担持体に付着しているトナーやキャリア等
の異物が帯電装置に転移するのを可及的に防止すること
ができ、かかる像担持体の表面を長期にわたって安定的
に帯電させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の帯電装置を用いたフルカラーレーザ
ビームプリンタの構成を示す概略図である。
【図2】 本発明を適用した帯電装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
11,12,13,14…感光体ドラム(像担持体)、
21,22,23,24…帯電装置、210…回転フイ
ルム、211…軸芯部材、212…弾性体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三橋 利彦 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号、富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 (72)発明者 広崎 悟 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号、富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 (72)発明者 佐藤 昌宏 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号、富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 (72)発明者 小泉 弘光 埼玉県岩槻市府内3丁目7番1号、富士ゼ ロックス株式会社岩槻事業所内 Fターム(参考) 2H003 AA12 BB11 CC05 DD03 3J103 AA02 AA14 EA07 FA07 GA52 GA57 GA58 HA12 HA20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像が形成される像担持体に接触す
    ると共に所定の帯電バイアスが印加される円筒状の回転
    フィルムと、この回転フィルムを所定の周速で駆動する
    駆動手段とを備え、上記像担持体の表面を均一に帯電さ
    せる帯電装置において、 上記像担持体の周速をV1、上記回転フィルムの周速を
    V2としたとき、 1.01<(V2/V1)≦1.10 の関係を満たすことを特徴とする帯電装置。
  2. 【請求項2】 上記回転フィルム内を貫通する軸芯部材
    が設けられると共に、この軸芯部材の周囲には上記回転
    フィルムの内周面に接着され該回転フィルムを上記像担
    持体に向けて押圧する弾性体が設けられ、上記駆動手段
    はこれら軸芯部材及び弾性体を介して上記回転フィルム
    を駆動することを特徴とする請求項1記載の帯電装置。
  3. 【請求項3】 像担持体と、この像担持体の表面を均一
    に帯電する帯電器と、上記像担持体の表面に対して画情
    報に応じた静電潜像を形成する書き込み手段と、上記静
    電潜像をトナーで現像する現像器と、この現像器によっ
    て現像されたトナー像を像担持体から像受容体に転写す
    る転写手段とを備えた画像形成装置であって、 上記帯電器として請求項1又は2のいずれかに記載の帯
    電装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
JP2001035153A 2001-02-02 2001-02-13 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置 Pending JP2002244406A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001035153A JP2002244406A (ja) 2001-02-13 2001-02-13 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置
US09/983,801 US6594461B2 (en) 2001-02-02 2001-10-25 Charger and image formation apparatus using the charger
TW090133267A TWI223133B (en) 2001-02-02 2001-12-31 Charger and image formation apparatus using the charger
KR1020020001757A KR100624498B1 (ko) 2001-02-02 2002-01-11 대전 장치 및 이를 사용한 화상 형성 장치
CNB021028850A CN100392525C (zh) 2001-02-02 2002-01-29 充电装置以及使用充电装置的成像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001035153A JP2002244406A (ja) 2001-02-13 2001-02-13 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002244406A true JP2002244406A (ja) 2002-08-30

Family

ID=18898636

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001035153A Pending JP2002244406A (ja) 2001-02-02 2001-02-13 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002244406A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005128385A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Kyocera Mita Corp 画像形成装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005128385A (ja) * 2003-10-27 2005-05-19 Kyocera Mita Corp 画像形成装置
JP4524090B2 (ja) * 2003-10-27 2010-08-11 京セラミタ株式会社 画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2007108656A (ja) 画像形成装置
JP2002162767A (ja) 像担持体及びこれを用いた画像記録装置、並びに画像記録方法
US6963709B2 (en) Charging apparatus having auxiliary charger rubbing against image bearing member
JP4336353B2 (ja) 現像装置及び画像形成装置
CN102141756B (zh) 显影装置和图像形成设备
US6594461B2 (en) Charger and image formation apparatus using the charger
JP2009058732A (ja) 画像形成方法及び画像形成装置
JP2004184462A (ja) クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2008276083A (ja) 画像形成方法、画像形成装置
JP2001249511A (ja) カラー画像形成装置及びプロセスカートリッジ
JP2000242152A (ja) カラー画像形成装置
JP2008170815A (ja) 転写装置、画像形成装置
JP2007078750A (ja) 画像形成装置
JP4639879B2 (ja) 現像装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2002244406A (ja) 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2002372828A (ja) 画像形成装置
JP2004361844A (ja) クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置
JP3548382B2 (ja) 画像形成装置
JP2001356614A (ja) クリーニング装置
JP2006091554A (ja) 画像形成装置
JP4032643B2 (ja) 画像形成装置
JP2003131536A (ja) 画像形成装置および制御方法
JP3879862B2 (ja) 画像形成方法
JP2002229304A (ja) 帯電装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2004341193A (ja) 画像記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20050509