JP2002241150A - 還元スラグ固化体及びその製造方法 - Google Patents
還元スラグ固化体及びその製造方法Info
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Abstract
(57)【要約】
【課題】還元スラグの冷却過程での粉状化をなくし、資
源として再利用し得る固化体を提供する。 【解決手段】還元スラグにSiO2含有体を添加して得
られるスラグ固化体であって、該スラグ固化体中の C
aO/SiO2 のモル比を2.1以下としたことを特
徴とする。
源として再利用し得る固化体を提供する。 【解決手段】還元スラグにSiO2含有体を添加して得
られるスラグ固化体であって、該スラグ固化体中の C
aO/SiO2 のモル比を2.1以下としたことを特
徴とする。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、電気炉での製鋼
工程で排出される還元スラグから形成した還元スラグ固
化体及びその製造方法に関する。
工程で排出される還元スラグから形成した還元スラグ固
化体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気炉での製鋼工程で排出されるスラグ
には、酸化スラグと還元スラグがある。酸化スラグは、
製鋼の第一工程であるEF炉から排出されるスラグであ
り、次表1に例示されるような化学組成を有している。
には、酸化スラグと還元スラグがある。酸化スラグは、
製鋼の第一工程であるEF炉から排出されるスラグであ
り、次表1に例示されるような化学組成を有している。
【0003】
【表1】酸化スラグの化学組成例(%) 酸化スラグは、EF炉からスラグポットに排出された
後、スラグ処理場にて流出させ、その後は自然冷却によ
り固化させている。冷却した酸化スラグ固化体は、粉砕
し、30mm以下の砕石状にする。この酸化スラグ砕石
は、化学的に安定で、水に溶解したり、崩壊したりする
ことがないので、路盤材やコンクリート骨材等として利
用されている。
後、スラグ処理場にて流出させ、その後は自然冷却によ
り固化させている。冷却した酸化スラグ固化体は、粉砕
し、30mm以下の砕石状にする。この酸化スラグ砕石
は、化学的に安定で、水に溶解したり、崩壊したりする
ことがないので、路盤材やコンクリート骨材等として利
用されている。
【0004】一方、製鋼の第2工程のLF炉から排出さ
れるスラグとして、いわゆる還元スラグがある。このL
F炉から排出される還元スラグは、酸化スラグと同様に
スラグポットに受け、処理場に搬送し、流出させ、自然
放冷により冷却される。しかしながら、この還元スラグ
は、冷却過程で粉状化し、酸化スラグのように固化体に
ならないので砕石状にできない。
れるスラグとして、いわゆる還元スラグがある。このL
F炉から排出される還元スラグは、酸化スラグと同様に
スラグポットに受け、処理場に搬送し、流出させ、自然
放冷により冷却される。しかしながら、この還元スラグ
は、冷却過程で粉状化し、酸化スラグのように固化体に
ならないので砕石状にできない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記粉状化した還元ス
ラグをコンクリートに混和した場合、そのコンクリート
固化体には、亀裂が生じたり、一部剥落する個所も発生
するため、土木資材として再利用できなかった。このよ
うに、還元スラグは、資源として再利用する産業分野が
見出せなかったので、そのほとんどが産業廃棄物として
埋め立て処分されているのが現状である。
ラグをコンクリートに混和した場合、そのコンクリート
固化体には、亀裂が生じたり、一部剥落する個所も発生
するため、土木資材として再利用できなかった。このよ
うに、還元スラグは、資源として再利用する産業分野が
見出せなかったので、そのほとんどが産業廃棄物として
埋め立て処分されているのが現状である。
【0006】この発明は、還元スラグの冷却過程での粉
状化をなくし、資源として再利用し得る還元スラグ固化
体を提供することを目的とする。
状化をなくし、資源として再利用し得る還元スラグ固化
体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明者等は鋭意研究の結果、CaO/SiO2の
モル比を一定の値以下とすることによって、冷却過程で
の粉状化現象が無くなるという驚くべき事実を見出し、
本発明を完成した。
め、本発明者等は鋭意研究の結果、CaO/SiO2の
モル比を一定の値以下とすることによって、冷却過程で
の粉状化現象が無くなるという驚くべき事実を見出し、
本発明を完成した。
【0008】即ち本発明は、還元スラグにSiO2含有
体を添加して得られるスラグ固化体であって、該スラグ
固化体中の CaO/SiO2 のモル比を2.1以下と
したことを特徴とする。
体を添加して得られるスラグ固化体であって、該スラグ
固化体中の CaO/SiO2 のモル比を2.1以下と
したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0010】製鋼工程で排出される還元スラグは、その
一例として次表2に示す化学組成を有している。酸化ス
ラグに比べてCaO成分が著しく多く、例示した還元ス
ラグ組成中のCaO/SiO2のモル比は2.4であ
る。他のロットの還元スラグ中でのCaO/SiO2モ
ル比もほぼ2.2〜2.5の範囲にある。
一例として次表2に示す化学組成を有している。酸化ス
ラグに比べてCaO成分が著しく多く、例示した還元ス
ラグ組成中のCaO/SiO2のモル比は2.4であ
る。他のロットの還元スラグ中でのCaO/SiO2モ
ル比もほぼ2.2〜2.5の範囲にある。
【0011】
【表2】還元スラグの化学組成例(%) 本発明に使用するSiO2含有体としては、ケイ石、石
炭灰、焼却灰、廃レンガ及び酸化スラグの1種若しくは
2種以上が挙げられる。SiO2含有体として、純Si
O2を使用することもできるが、コスト的理由から、上
記のような安価な原料を使用するのが好ましい。これら
SiO2含有体は、溶融のし易さから、粒子状若しくは
粉末状とするのが良い。
炭灰、焼却灰、廃レンガ及び酸化スラグの1種若しくは
2種以上が挙げられる。SiO2含有体として、純Si
O2を使用することもできるが、コスト的理由から、上
記のような安価な原料を使用するのが好ましい。これら
SiO2含有体は、溶融のし易さから、粒子状若しくは
粉末状とするのが良い。
【0012】本発明においては、CaO/SiO2のモ
ル比は2.1以下でなければならず、これよりCaO比
率が高いと、冷却過程で粉状化し、本発明の効果を発揮
しない。
ル比は2.1以下でなければならず、これよりCaO比
率が高いと、冷却過程で粉状化し、本発明の効果を発揮
しない。
【0013】本発明の還元スラグ固化体は、溶融状態の
還元スラグに、CaO/SiO2のモル比が2.1以下
となるように、SiO2含有体を溶かし込んだ後、冷却
することによって得られる。具体的には,下記方法によ
って製造することができる。 (1)溶融状態の還元スラグに、ケイ石,石炭灰,焼却
灰、廃レンガ及び固化した酸化スラグの1種若しくは2
種以上のSiO2含有体を添加し、還元スラグの顕熱を
利用して、還元スラグ中にSiO2含有体を溶かし込ん
だ後、冷却する。 (2)LF炉における還元スラグ生成時に、ケイ石、石
炭灰、焼却灰、廃レンガ及び固化した酸化スラグの1種
若しくは2種以上のSiO2含有体を添加して、LF炉
に投入している電力を用いて、該SiO2含有体を還元
スラグ中に溶かし込んだ後、冷却する。 (3)溶融状態の還元スラグと溶融状態の酸化スラグと
を、スラグポット内で混合し、冷却する。
還元スラグに、CaO/SiO2のモル比が2.1以下
となるように、SiO2含有体を溶かし込んだ後、冷却
することによって得られる。具体的には,下記方法によ
って製造することができる。 (1)溶融状態の還元スラグに、ケイ石,石炭灰,焼却
灰、廃レンガ及び固化した酸化スラグの1種若しくは2
種以上のSiO2含有体を添加し、還元スラグの顕熱を
利用して、還元スラグ中にSiO2含有体を溶かし込ん
だ後、冷却する。 (2)LF炉における還元スラグ生成時に、ケイ石、石
炭灰、焼却灰、廃レンガ及び固化した酸化スラグの1種
若しくは2種以上のSiO2含有体を添加して、LF炉
に投入している電力を用いて、該SiO2含有体を還元
スラグ中に溶かし込んだ後、冷却する。 (3)溶融状態の還元スラグと溶融状態の酸化スラグと
を、スラグポット内で混合し、冷却する。
【0014】次に、実施例を挙げて本発明を更に説明す
るが、本発明は、これら実施例に限定されない。
るが、本発明は、これら実施例に限定されない。
【0015】
【0016】実施例1 前記表2に示す還元スラグ粉末に、種々の割合でケイ石
(SiO2)を混合し、その20gをアルミナ坩堝に入
れ、1450℃で再溶融実験をし、冷却過程における粉
状化現象の有無を観察した。結果を次表3に示す。表
中、粉状化現象「無」は、石のように硬く全く粉状化し
ないが、粉状化現象「有」は、擦るとボロボロ粉状化し
て剥落するものであり、両者は明確に区別し得るもので
ある。
(SiO2)を混合し、その20gをアルミナ坩堝に入
れ、1450℃で再溶融実験をし、冷却過程における粉
状化現象の有無を観察した。結果を次表3に示す。表
中、粉状化現象「無」は、石のように硬く全く粉状化し
ないが、粉状化現象「有」は、擦るとボロボロ粉状化し
て剥落するものであり、両者は明確に区別し得るもので
ある。
【0017】
【表3】還元スラグへのケイ石添加効果 上記結果から明らかなように、CaO/SiO2のモル
比が2.1を越えると粉状化現象が起きるが、2.1以
下であると粉状化現象は全く生じない。
比が2.1を越えると粉状化現象が起きるが、2.1以
下であると粉状化現象は全く生じない。
【0018】実施例2 ケイ石の替わりに石炭灰(CaO4.4%、SiO25
9.2%含有)を使用する以外は、実施例1と同様にし
て実施し、粉状化現象の有無を観察した。結果を次表4
に示す。
9.2%含有)を使用する以外は、実施例1と同様にし
て実施し、粉状化現象の有無を観察した。結果を次表4
に示す。
【0019】
【表4】還元スラグへの石炭灰添加効果 実施例1と同じように、CaO/SiO2のモル比が
2.1を越えると粉状化現象が起きるが、2.1以下で
あると粉状化現象は全く生じない。
2.1を越えると粉状化現象が起きるが、2.1以下で
あると粉状化現象は全く生じない。
【0020】実施例3 鋳鉄製スラグポット(内容積約6m3)に入れた石炭灰
500kgに、溶融状態の還元スラグを、約2tづつ1
時間の間隔で3回注入した。その後、スラグ処理場にて
全量を流出させ、スラグを自然冷却させた。冷却過程を
観察したところ、未溶融状態の石炭灰は認められなかっ
た。このことから、予め入れておいた石炭灰は、還元ス
ラグの顕熱で溶かしこまれたものと判断される。また、
この冷却過程において、粉状化現象も見られなかった。
冷却後のスラグ固化体の化学分析値を次表5に示す。こ
の分析値からCaO/SiO2のモル比を算出したとこ
ろ、1.9であった。
500kgに、溶融状態の還元スラグを、約2tづつ1
時間の間隔で3回注入した。その後、スラグ処理場にて
全量を流出させ、スラグを自然冷却させた。冷却過程を
観察したところ、未溶融状態の石炭灰は認められなかっ
た。このことから、予め入れておいた石炭灰は、還元ス
ラグの顕熱で溶かしこまれたものと判断される。また、
この冷却過程において、粉状化現象も見られなかった。
冷却後のスラグ固化体の化学分析値を次表5に示す。こ
の分析値からCaO/SiO2のモル比を算出したとこ
ろ、1.9であった。
【0021】
【表5】石炭灰/還元スラグ固化体の化学組成(%) 実施例4 石炭灰500kgに替えて焼却灰(CaO28.5%、
SiO239.1%含有)800kgを使用する以外
は、実施例3と同様にして実施し、還元スラグ固化体を
得た。この場合も、未溶融状態の焼却灰は認められず、
冷却過程での粉状化現象も見られなかった。冷却後の還
元スラグ固化体の化学分析値を次表6に示す。この分析
値からCaO/SiO2のモル比を算出したところ、
2.1であった。
SiO239.1%含有)800kgを使用する以外
は、実施例3と同様にして実施し、還元スラグ固化体を
得た。この場合も、未溶融状態の焼却灰は認められず、
冷却過程での粉状化現象も見られなかった。冷却後の還
元スラグ固化体の化学分析値を次表6に示す。この分析
値からCaO/SiO2のモル比を算出したところ、
2.1であった。
【0022】
【表6】焼却灰/還元スラグ固化体の化学組成(%) 実施例5 石炭灰500kgに替えて製鋼の第一工程であるEF炉
から排出される溶融状態の酸化スラグ(CaO12.8
%、SiO210.8%含有)約4tを使用した以外
は、実施例3と同様にして実施し、スラグ固化体を得
た。この場合も、冷却過程での粉状化現象は見られなか
った。冷却後のスラグ固化体の化学分析値を次表7に示
す。この分析値からCaO/SiO2のモル比を算出し
たところ、2.1であった。
から排出される溶融状態の酸化スラグ(CaO12.8
%、SiO210.8%含有)約4tを使用した以外
は、実施例3と同様にして実施し、スラグ固化体を得
た。この場合も、冷却過程での粉状化現象は見られなか
った。冷却後のスラグ固化体の化学分析値を次表7に示
す。この分析値からCaO/SiO2のモル比を算出し
たところ、2.1であった。
【0023】
【表7】酸化スラグ/還元スラグ固化体の化学組成
(%) 実施例6 5mm以下に砕いた粒状の石炭灰200kgを、通電開
始50分後の通常操業状態にあるLF炉に投入し、更に
10分間通電を継続した。この間、投入した石炭灰粒子
の状態を観察したところ、投入後5分程度で粒子が見ら
れなくなり、この時点で石炭灰粒子は還元スラグに溶解
したものと判断された。その後、通常操業通り、溶解し
た鋼とスラグを分離した。このスラグの重量を計量した
ところ2150kgであった。このスラグをスラグ処理
場にて流出させ、自然冷却させた。この冷却過程におい
て、粉状化現象は見られなかった。冷却後のスラグ固化
体の化学分析値を、次表8に示す。この分析値からCa
O/SiO2のモル比を算出したところ、1.8であっ
た。
(%) 実施例6 5mm以下に砕いた粒状の石炭灰200kgを、通電開
始50分後の通常操業状態にあるLF炉に投入し、更に
10分間通電を継続した。この間、投入した石炭灰粒子
の状態を観察したところ、投入後5分程度で粒子が見ら
れなくなり、この時点で石炭灰粒子は還元スラグに溶解
したものと判断された。その後、通常操業通り、溶解し
た鋼とスラグを分離した。このスラグの重量を計量した
ところ2150kgであった。このスラグをスラグ処理
場にて流出させ、自然冷却させた。この冷却過程におい
て、粉状化現象は見られなかった。冷却後のスラグ固化
体の化学分析値を、次表8に示す。この分析値からCa
O/SiO2のモル比を算出したところ、1.8であっ
た。
【0024】
【表8】石炭灰/還元スラグ固化体の化学組成(%) 実施例7 石炭灰に替えてろう石質廃レンガ(CaO1.0%、S
iO267.5%含有)の5mm以下粉砕物を約150
kg使用した以外は、実施例6と同様にして実施し、ス
ラグ固化体2100kgを得た。この場合も、冷却過程
での粉状化現象は見られなかった。冷却後のスラグ固化
体の化学分析値を次表9に示す。この分析値からCaO
/SiO2のモル比を算出したところ、1.9であっ
た。
iO267.5%含有)の5mm以下粉砕物を約150
kg使用した以外は、実施例6と同様にして実施し、ス
ラグ固化体2100kgを得た。この場合も、冷却過程
での粉状化現象は見られなかった。冷却後のスラグ固化
体の化学分析値を次表9に示す。この分析値からCaO
/SiO2のモル比を算出したところ、1.9であっ
た。
【0025】
【表9】ろう石質廃レンガ/還元スラグ固化体の化学組
成(%) 本発明の還元スラグ固化体をコンクリートに混和して
も、その固化体に亀裂が生じたり、一部剥落が生じたり
しないことは、実験により十分確認されている。
成(%) 本発明の還元スラグ固化体をコンクリートに混和して
も、その固化体に亀裂が生じたり、一部剥落が生じたり
しないことは、実験により十分確認されている。
【0026】本発明の還元スラグ固化体は、砕石として
路盤材やコンクリート骨材として利用できるほか、庭
石、墓石、護岸工事用石材及び舗道用石材等として使用
することができる。
路盤材やコンクリート骨材として利用できるほか、庭
石、墓石、護岸工事用石材及び舗道用石材等として使用
することができる。
【0027】本発明によりこれまで産業廃棄物として埋
立て処分するしかなかった還元スラグが、砕石等として
産業上利用し得るようになる。これにより山地の切り崩
しによる砕石の採取量を減少できるから、廃棄物の再資
源化による環境負荷低減だけでなく、自然環境破壊阻止
にも大いに貢献する。
立て処分するしかなかった還元スラグが、砕石等として
産業上利用し得るようになる。これにより山地の切り崩
しによる砕石の採取量を減少できるから、廃棄物の再資
源化による環境負荷低減だけでなく、自然環境破壊阻止
にも大いに貢献する。
【0028】また、この還元スラグの砕石化処理のため
に用いる石炭灰や焼却灰及び廃レンガ等のケイ酸質廃棄
物のリサイクルにも繋がるので、廃棄物の再資源化によ
る循環経済の構築にも多大に寄与する。
に用いる石炭灰や焼却灰及び廃レンガ等のケイ酸質廃棄
物のリサイクルにも繋がるので、廃棄物の再資源化によ
る循環経済の構築にも多大に寄与する。
【0029】更に、石炭灰は、セメント原料として利用
されているが、セメント需要の低迷により石炭灰の利用
は長期的には減少する可能性がある。本発明は、石炭灰
の新たな処理法にもなるものであり、石炭灰の利用拡大
にも大いに寄与する。
されているが、セメント需要の低迷により石炭灰の利用
は長期的には減少する可能性がある。本発明は、石炭灰
の新たな処理法にもなるものであり、石炭灰の利用拡大
にも大いに寄与する。
【0030】本発明によれば、CaO/SiO2のモル
比を2.1以下とすることにより、還元スラグは粉末化
現象が生じない固化体となるが、その理由は、理論的に
十分解明されていない。
比を2.1以下とすることにより、還元スラグは粉末化
現象が生じない固化体となるが、その理由は、理論的に
十分解明されていない。
【0031】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば、従来
埋立処分するしかなかった還元スラグを産業上利用し得
ることを可能としたものであり、廃棄物の再資源化によ
る環境負荷低減と自然環境破壊阻止に役立つことはもと
より、経済的な利点が大きく、その結果、製鋼コストが
低減するという絶大な効果を奏する。
埋立処分するしかなかった還元スラグを産業上利用し得
ることを可能としたものであり、廃棄物の再資源化によ
る環境負荷低減と自然環境破壊阻止に役立つことはもと
より、経済的な利点が大きく、その結果、製鋼コストが
低減するという絶大な効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G012 JL03 JM04 4K014 CE01 4K063 AA03 AA12 BA02 CA02 CA03 HA01
Claims (6)
- 【請求項1】還元スラグにSiO2含有体を添加して得
られるスラグ固化体であって、該スラグ固化体中の C
aO/SiO2 のモル比を2.1以下としたことを特
徴とする還元スラグ固化体。 - 【請求項2】前記SiO2含有体が、ケイ石、石炭灰、
焼却灰、廃レンガ及び酸化スラグの1種若しくは2種以
上である請求項1記載の還元スラグ固化体。 - 【請求項3】溶融状態の還元スラグに、SiO2含有体
を溶かし込んだ後、冷却することを特徴とする請求項1
記載の還元スラグ固化体の製造方法。 - 【請求項4】前記還元スラグに、ケイ石、石炭灰、焼却
灰及び廃レンガの1種若しくは2種以上のSiO2含有
体を添加し、還元スラグの顕熱を利用して、該SiO2
含有体を溶かし込む請求項3記載の製造方法。 - 【請求項5】LF炉における前記還元スラグ生成時に、
ケイ石、石炭灰、焼却灰及び廃レンガの1種若しくは2
種以上のSiO2含有体を添加して、該SiO2含有体
を溶かし込む請求項3記載の製造方法。 - 【請求項6】溶融状態の還元スラグと溶融状態の酸化ス
ラグとを、スラグポット内で混合する請求項3記載の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001037905A JP2002241150A (ja) | 2001-02-15 | 2001-02-15 | 還元スラグ固化体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001037905A JP2002241150A (ja) | 2001-02-15 | 2001-02-15 | 還元スラグ固化体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002241150A true JP2002241150A (ja) | 2002-08-28 |
Family
ID=18900974
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2001037905A Pending JP2002241150A (ja) | 2001-02-15 | 2001-02-15 | 還元スラグ固化体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002241150A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007262537A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Sanyo Special Steel Co Ltd | 電気炉還元性スラグの改質処理方法 |
KR101193750B1 (ko) | 2010-09-29 | 2012-10-22 | 현대제철 주식회사 | 슬래그를 이용한 아스팔트 콘크리트용 골재의 제조 방법 |
JP2013071875A (ja) * | 2011-09-28 | 2013-04-22 | Hoshino Sansho:Kk | 電気炉還元スラグの改質方法 |
-
2001
- 2001-02-15 JP JP2001037905A patent/JP2002241150A/ja active Pending
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