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JP2002233327A - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

水中油型乳化組成物

Info

Publication number
JP2002233327A
JP2002233327A JP2001030479A JP2001030479A JP2002233327A JP 2002233327 A JP2002233327 A JP 2002233327A JP 2001030479 A JP2001030479 A JP 2001030479A JP 2001030479 A JP2001030479 A JP 2001030479A JP 2002233327 A JP2002233327 A JP 2002233327A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
water emulsion
emulsion composition
weight
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001030479A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshikazu Nakanishi
義和 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Knorr Foods Co Ltd
Original Assignee
Knorr Foods Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Knorr Foods Co Ltd filed Critical Knorr Foods Co Ltd
Priority to JP2001030479A priority Critical patent/JP2002233327A/ja
Publication of JP2002233327A publication Critical patent/JP2002233327A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 消費者が安心して使用することができ、且つ
長期間にわたって優れた酸化安定性を持続させることの
できる水中油型乳化組成物を提供すること。 【解決手段】 フェニルアラニン、ヒスチジン、シスチ
ン及びメチオニンの中から選ばれた1種もしくは2種以
上のアミノ酸が添加されていることを特徴とする水中油
型乳化組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マヨネーズ、ドレ
ッシング類などの水中油型乳化組成物に関し、詳しくは
酸化安定性に優れており、長期間保存することが可能な
水中油型乳化組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】食品中に含まれる油脂は、保存期間内に
徐々に酸素を吸収し、それらの濃度がある段階に達する
と、急速に酸化が進む結果、食品の変質をもたらす。と
ころで、水相と油相が乳化されてなる水中油型乳化組成
物の代表的なものとして、マヨネーズやドレッシング類
がよく知られている。これらは、水相原料と油相原料が
水中油型に乳化され、美味しく、且つ栄養価の高い食品
である。ここで、油相原料としては、大豆油、菜種油等
の食用植物油脂が一般的に使用されており、乳化剤とし
ては、通常は呈味と乳化安定性の観点から、卵黄が用い
られている。
【0003】ところが、卵黄を使用して乳化したマヨネ
ーズやドレッシング類は、酸化安定性が十分でなく、長
期間酸化条件下におかれると、変色を生じたり、更には
乳化が破壊され、油相が分離するなどの欠点がある。
【0004】酸化を防止するためには、抗酸化作用を有
する化学物質からなる抗酸化剤を油脂含有食品に添加す
ればよいが、近年、化学物質の生体機能への悪影響が問
題となっており、消費者は一般的にこのような人工添加
物を避ける傾向にある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を解消し、生体への影響が懸念される化学物質を主成分
とする抗酸化剤を使用せず、消費者が敬遠することなく
安心して食することができ、且つ長期間にわたって優れ
た酸化安定性を持続させることのできる水中油型乳化組
成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これらの課
題を解決すべく鋭意検討した結果、フェニルアラニン、
ヒスチジン、シスチン及びメチオニンの中から選ばれた
アミノ酸を単独で、もしくは2種以上を組み合わせた混
合物を添加した水中油型乳化組成物は、極めて酸化安定
性に優れていることを見出し、この知見に基づいて本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち、請求項1に記載の本発明は、フ
ェニルアラニン、ヒスチジン、シスチン及びメチオニン
の中から選ばれた1種もしくは2種以上のアミノ酸が添
加されていることを特徴とする水中油型乳化組成物であ
る。請求項2に記載の本発明は、水中油型乳化組成物に
おけるフェニルアラニン、ヒスチジン、シスチン及びメ
チオニンの中から選ばれた1種もしくは2種以上のアミ
ノ酸の添加量が0.02重量%以上0.08重量%以下
であることを特徴とする請求項1記載の水中油型乳化組
成物である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明について、詳細に説
明する。本発明に用いるフェニルアラニン、ヒスチジ
ン、シスチン及びメチオニンなどのアミノ酸類は、現在
発酵法により得られる食品成分であり、使用基準のない
食品添加物に該当する。さらに、これらは調味料や栄養
強化剤として分類されており、消費者が安心して食する
ことができるものである。これらのアミノ酸は単独で使
用してもよく、あるいは2種以上の混合物として用いて
もよい。水中油型乳化組成物におけるアミノ酸の添加量
が0.02重量%以上0.08重量%以下の範囲である
とき、良好な抗酸化効果が認められる。これらアミノ酸
の添加量が0.02重量%未満では、十分な効果が得ら
れず、一方0.08重量%を超えて添加しても、抗酸化
効果は向上しない。
【0009】ところで、これらアミノ酸の添加量が0.
08重量%を超える場合は、通常調味料や栄養強化剤と
しての添加領域であり、本発明による抗酸化効果は、こ
れらの添加領域に達しない低い添加量によって奏される
ものである。
【0010】本発明の水中油型乳化組成物の水相を構成
する原料(水相原料)は、マヨネーズやドレッシング類
の製造に際して使用される原料やその配合割合に準じて
決定すればよく、特に制限されない。通常用いられる水
相原料の例としては、水の他に食塩、食酢、グルタミン
酸ナトリウム、イノシン酸ナトリウム等の調味料、乳化
剤、糖類、澱粉、ガム類、香辛料、着香料、着色料など
がある。乳化剤としては、前記したように、卵黄が一般
的であるが、卵白、乳蛋白、大豆蛋白等も使用でき、こ
れらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて使
用してもよい。
【0011】一方、油相を構成する原料(油相原料)と
しては、通常、食品に添加可能な親油性の物質であれば
特に制限がなく、例えば食用植物油脂や親油性のある香
辛料などが挙げられる。食用植物油脂としては、菜種
油、大豆油、ベニ花油、サフラワー油、ヒマワリ油、ト
ウモロコシ油等が挙げられ、これらを単独で、または2
種以上混合して使用することができる。
【0012】本発明の水中油型乳化組成物における油相
と水相の配合割合については、特に制限はないが、通常
は油相10〜90重量%に対して水相90〜10重量
%、好ましくは油相30〜80重量%に対して水相70
〜20重量%とする。ここで、油相の比率が10重量%
未満であると、調製された水中油型乳化組成物が美味し
くなく、一方、油相の比率が90重量%を超えると、転
相し易くなるので、いずれも好ましくない。
【0013】本発明の水中油型乳化組成物の製造は、既
知の手法により行えばよく、特に制限されない。例え
ば、水以外の水相原料を水等へ分散・溶解し、これらに
油相原料を加えて、一般的な攪拌機、例えば市販の万能
混合攪拌機を用いて予備乳化する。次いで、コロイドミ
ル等の乳化機により仕上げ乳化を行うことによって、酸
化安定性に優れた水中油型乳化組成物を製造することが
できる。ここで、前記アミノ酸類の添加は、水相原料を
水等へ分散・溶解する際に行えばよい。
【0014】このようにして製造された水中油型乳化組
成物は、フェニルアラニンなどのアミノ酸類が添加され
ていることにより、エマルジョンの破壊が防止されるた
め、酸化安定性に優れたものとなっている。これら特定
のアミノ酸を添加することにより、水中油型乳化組成物
の酸化安定性が付与される理由については、必ずしも明
らかではないが、油脂の自動酸化で生ずるラジカルや過
酸化物の消去に関与しているものと考えられる。
【0015】
【実施例】次に、本発明を実施例等により詳しく説明す
るが、本発明の範囲をこれらの実施例等により限定する
ものではない。
【0016】比較例1 第1表に示す組成で水中油型乳化組成物を調製した。な
お、以下の説明において、この比較例の組成を「基本配
合組成」と称する。第1表に示す組成中、水相原料であ
る卵黄、食塩、食酢(10%酸度)及び水を混合、溶解
した。次いで、これに油相原料として菜種油を加え、ホ
バルトミキサーで予備乳化した。その後、コロイドミル
(クリアランス:5/1000インチ、回転数:300
0rpm)により仕上げ乳化を行って、水中油型乳化組
成物を調製した。
【0017】得られた水中油型乳化組成物について、酸
化安定性を評価した。結果を第1表に示す。なお、酸化
安定性の評価は、以下のようにして行った。約200g
容のガラス瓶に、得られた水中油型乳化組成物の約10
0gを充填し、1重のサランラップで瓶の口を密封し、
34℃、暗所の条件下に保管する。5週間後、水中油型
乳化組成物の表層の分離状態により、酸化安定性を次の
3段階で評価した。なお、評価は、経験豊富な5名のパ
ネラーによる視覚観察の平均値で示した。
【0018】酸化安定性の評価 安定 :油分離していない。 やや安定 :表層に僅かな分離が認められる。 不安定 :表層が殆ど分離している。
【0019】実施例1〜4 比較例1において、第1表に示す基本配合組成の水中油
型乳化組成物の水0.02重量%をフェニルアラニン、
ヒスチジン、シスチンまたはメチオニンに置き換えたこ
と以外は、比較例1と同様にして、水中油型乳化組成物
を調製した。得られた水中油型乳化組成物について、比
較例1と同様にして、酸化安定性を評価した。結果を第
1表に示す。表から明らかなように、いずれのアミノ酸
の場合も、0.02重量%以上の添加量によって、酸化
安定性を向上させることができる。
【0020】実施例5〜7 比較例1において、第1表に示す基本配合組成の水中油
型乳化組成物の水0.02重量%をフェニルアラニンと
ヒスチジンの等量混合物、ヒスチジンとシスチンの等量
混合物またはシスチンとメチオニンの等量混合物に置き
換えたこと以外は、比較例1と同様にして、水中油型乳
化組成物を調製した。得られた水中油型乳化組成物につ
いて、比較例1と同様にして、酸化安定性を評価した。
結果を第1表に示す。表から明らかなように、いずれの
アミノ酸混合物の場合も、0.02重量%以上の添加量
で、酸化安定性を向上させることができることが分か
る。
【0021】実施例8〜14 比較例1において、第1表に示す基本配合組成の水中油
型乳化組成物の水0.08重量%をフェニルアラニン、
ヒスチジン、シスチンまたはメチオニンに置き換えたこ
と以外は、比較例1と同様にして、水中油型乳化組成物
を調製した。得られた水中油型乳化組成物について、比
較例1と同様にして、酸化安定性を評価した。結果を第
2表に示す。表から明らかなように、いずれのアミノ酸
の場合も、0.08重量%の添加量では、0.02重量
%のときと比較して水中油型乳化組成物の酸化安定性
は、更に向上していることが分かる。
【0022】実施例15〜18 比較例1において、第1表に示す基本配合組成の水中油
型乳化組成物の水0.01重量%をフェニルアラニン、
ヒスチジン、シスチンまたはメチオニンに置き換えたこ
と以外は、比較例1と同様にして、水中油型乳化組成物
を調製した。得られた水中油型乳化組成物について、比
較例1と同様にして、酸化安定性を評価した。結果を第
3表に示す。表から明らかなように、いずれのアミノ酸
の場合も、0.01重量%の添加量では効果が不十分で
あり、どの水中油型乳化組成物も酸化安定性はやや不安
定と評価された。
【0023】実施例19〜22 比較例1において、第1表に示す基本配合組成の水中油
型乳化組成物の水0.09重量%をフェニルアラニン、
ヒスチジン、シスチンまたはメチオニンに置き換えたこ
と以外は、比較例1と同様にして、水中油型乳化組成物
を調製した。得られた水中油型乳化組成物について、比
較例1と同様にして、酸化安定性を評価した。結果を第
3表に示す。表から明らかなように、いずれのアミノ酸
の場合も、0.09重量%の添加量では、0.08重量
%のときと比較して水中油型乳化組成物の酸化安定性を
更に向上させることはできず、0.08重量%を超える
量のアミノ酸の添加は有効ではなかった。
【0024】
【表1】第1表
【0025】
【表2】第2表
【0026】
【表3】第3表
【0027】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る水中油型乳化組
成物は、従来の抗酸化剤を使用することなく、食品添加
物である特定のアミノ酸が添加されており、酸化安定性
に優れている。そのため、長期間酸化条件下におかれて
も、変色を生じたり、乳化が破壊されて油相が分離した
りすることがない。
【0028】したがって、本発明の請求項1に係る水中
油型乳化組成物は、消費者にとって好ましく受け入れら
れる成分のみから構成されており、食品工業分野におい
て有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェニルアラニン、ヒスチジン、シスチ
    ン及びメチオニンの中から選ばれた1種もしくは2種以
    上のアミノ酸が添加されていることを特徴とする水中油
    型乳化組成物。
  2. 【請求項2】 水中油型乳化組成物におけるフェニルア
    ラニン、ヒスチジン、シスチン及びメチオニンの中から
    選ばれた1種もしくは2種以上のアミノ酸の添加量が
    0.02重量%以上0.08重量%以下であることを特
    徴とする請求項1記載の水中油型乳化組成物。
JP2001030479A 2001-02-07 2001-02-07 水中油型乳化組成物 Withdrawn JP2002233327A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009159914A (ja) * 2008-01-09 2009-07-23 Japan Tobacco Inc 水中油型エマルジョンとその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20080513