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JP2002231014A - 発光ダイオードを用いた車両用灯具 - Google Patents

発光ダイオードを用いた車両用灯具

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Publication number
JP2002231014A
JP2002231014A JP2001019440A JP2001019440A JP2002231014A JP 2002231014 A JP2002231014 A JP 2002231014A JP 2001019440 A JP2001019440 A JP 2001019440A JP 2001019440 A JP2001019440 A JP 2001019440A JP 2002231014 A JP2002231014 A JP 2002231014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
emitting diode
light emitting
reflecting mirror
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001019440A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsukasa Tokita
主 時田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koito Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Koito Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koito Manufacturing Co Ltd filed Critical Koito Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2001019440A priority Critical patent/JP2002231014A/ja
Priority to FR0201025A priority patent/FR2820273B1/fr
Priority to DE10203388A priority patent/DE10203388B4/de
Priority to US10/058,009 priority patent/US6648491B2/en
Publication of JP2002231014A publication Critical patent/JP2002231014A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光ダイオードを使った車両用灯具におい
て、直射及び反射以外の光学的要素の作用を借りずに、
発光ダイオードの光を効率的に利用する。 【解決手段】 発光ダイオード2を光源としてこれに反
射鏡3が設けられた車両用灯具1において、発光ダイオ
ード2から出射された光のうち、反射鏡3の開口周縁寄
りの位置で反射された光については、当該反射鏡3の光
軸L−Lに対してほぼ平行な方向に出射されるように制
御する。そして、反射鏡3においてその光軸に近い反射
点で反射された光ほど当該光軸との間になす角度が大き
くされて、当該反射点P及び光軸を含む平面に直交する
平面に対して交差する方向に出射されるように、反射面
3aの形状設計を行う。複数の発光ダイオードを配列さ
せて光源群を形成するとともに、個々の発光ダイオード
に対して反射鏡をそれぞれに配置し、レンズステップの
屈折作用を頼らずに所望の配光設計を行えるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光ダイオードを
光源とし、その周囲に反射鏡を配置した構成を有する、
発光ダイオードを用いた車両用灯具において、レンズス
テップの作用に頼ることなく配光制御を行うための技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】数ある発光素子の中でも、発光ダイオー
ド、LED(Light Emitting Diod
e)は高光束化が進み、白熱電球等の従来光源に比べて
長寿命、省電力、低発熱量等の点で有利であることから
各種の表示装置に使用されている。例えば、車両用灯具
への適用例としては、後続車の追突事故防止対策として
設けられるハイマウントストップランプや、サイドマー
カーランプ、テールストップランプ等を挙げることがで
きる。
【0003】発光ダイオードを灯具の光源として用いる
場合には、その直接光だけをそのまま照射光として利用
する方法と、発光ダイオードの周囲に反射鏡を設けるこ
とで、当該反射鏡による反射光及び発光ダイオードによ
る直接光を利用する方法が知られており、後者の方法で
は、回転放物面状の反射面を有する反射鏡が使用され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発光ダ
イオードに対して回転放物面状の反射鏡を用いただけで
は、車両用灯具に対して要求される配光分布を充分に満
足させることができず、そのためには、レンズステップ
の作用によって光を左右方向に拡散させることが必要に
なる。
【0005】つまり、一般に、発光ダイオードはその内
部に半導体チップ(発光チップ)を有しており、該チッ
プが透明樹脂製のレンズ部(封止レンズ)よって保護さ
れている。そして、レンズ部の先端部については、球面
等、光軸の回りに回転対称性をもった形状とされ、その
結果として、素子単体の光度分布は円錐台状に近い分布
であり、光軸に近い中央部において光度が高く、光軸か
ら離れて周辺部に行くにつれて光度が低くなっていく傾
向をもっている。
【0006】一般的な発光ダイオードの等光度分布図を
概念的に描いたものが、図13であり、レンズ部が回転
体をしていることに起因してして同心円状のパターン配
置(等光度曲線がほぼ同心円状)となる。よって、従来
のように回転放物面状をした反射鏡を用いた光の制御に
は一定の限界が生じ、例えば、灯具の規格配光につい
て、左右方向(H−H線を参照)の幅が上下方向(V−
V線を参照)の幅よりも広くなった、横長の範囲(図に
一点鎖線の四角枠で示す範囲Rを参照。)に亘る光度分
布に対処するのが困難となる。例えば、その上下部分で
無駄な光が発生して、これが配光規格につながらない光
のロスとなってしまうため、このような不都合を避ける
には、発光ダイオードの前に配置されるレンズステップ
(魚眼レンズステップ等)の存在が配光制御上重要な役
割を担うことになる。
【0007】しかし、レンズステップを形成するための
加工に用する費用がコスト上昇につながるといった問題
や、光がレンズステップを透過する際に光量のロスが発
生すること、あるいは、レンズステップの形成によって
外観のデザインに制約を受ける等の問題が生じる。
【0008】そこで、本発明は、発光ダイオードを使っ
た車両用灯具において、直射及び反射以外の光学的要素
の作用を借りずに、発光ダイオードの光を効率的に利用
することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するために、下記に示す構成を有するものである。
【0010】・発光ダイオードから出射された光のう
ち、該発光ダイオードに対して付設された反射鏡の開口
周縁寄りの位置で反射された光が、当該反射鏡の光軸に
対してほぼ平行な方向に出射されること。
【0011】・発光ダイオードから出射された光のう
ち、反射鏡においてその光軸に近い反射点で反射された
光ほど当該光軸との間になす角度が大きくされて、当該
反射点及び光軸を含む平面に直交する平面(当該光軸を
含む。)に対して交差する方向に出射されること。
【0012】従って、本発明によれば、発光ダイオード
に対して付設された反射鏡の光学的作用により、レンズ
ステップの屈折作用を必要とせずに、車両用灯具に必要
な配光分布を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る灯具につい
て要部の構成を説明するための図である。
【0014】灯具1では、発光ダイオード(以下、「L
ED」という。)2を光源とし、その周囲(あるいは出
射方向側の所定範囲)に反射鏡3が設けられている。
尚、図には、反射鏡3について、その光軸「L−L」を
含む平面で切断したときの一部形状(曲線)だけを示し
ている。また、同図に一点鎖線で示す楕円「EL」は反
射鏡3の開口を概念的に示したものであり(実際には側
方からは見えない)、半径「D」が開口半径を表してい
る。
【0015】本発明に係る反射鏡3については、その反
射面の形状について、下記に示す特徴を有する。
【0016】・LED2から出射された光のうち(図1
の光線mを参照。)、反射鏡3の開口周縁寄りの位置で
反射された光が、当該反射鏡の光軸に対してほぼ平行な
方向に出射されること。
【0017】・LED2から出射された光のうち、反射
鏡においてその光軸に近い反射点で反射された光ほど
(図1の光線n、n、…を参照。)、当該光軸との間に
なす角度(図1に「θ」で示す拡散角度。)が大きくさ
れて、当該反射点及び光軸を含む平面に直交する平面
(光軸L−Lを含み図の紙面に垂直な平面)に対して交
差する方向に出射されること。
【0018】つまり、反射鏡3の開口付近で反射した光
については、「θ=0」又は「θ≒0」であって光軸L
−Lに平行な方向に進行するのに対して、点「P」で示
す反射点で反射される光については、当該反射点Pが光
軸L−Lに近い点ほどθの値が大きくなっていく(光源
位置から離れた反射点では角度θの値が小さく、反射点
が光源に近づくにつれて、徐々に角度θの値が大きくな
る。)。
【0019】反射面の形状がこのような反射傾向をもつ
ことが有効な理由は、車両用灯具に要求される配光分布
に関係があり、以下、両者の関係について詳述する。
【0020】図2は車両用灯具の光度分布(設計目標)
と配光規格とを対比して例示したものであり、横軸に配
光パターンに係る上下又は左右方向の照射位置(照射角
度で示す。)をとり(軸の右方向が「UP」(上方)又
は「RIGHT」(右方)を示し、軸の左方向がそれら
の逆方向、つまり、「DOWN」(下方)又は「LEF
T」(左方)をそれぞれ示す。)、縦軸に光度軸CDを
とって特性を示したものである。尚、図中に実線で示す
グラフ線TGが目標とする狙い配光の特性を示し、一点
鎖線で示すグラフ線STが規格で定められた特性を示し
ている。尚、グラフ線STは、中心の山頂部分がほぼ台
形状をなし、その裾野部分がやや左右に広がった形状を
なしており、グラフ線TGは当該グラフ線TSを内包す
るようにその外側に位置した類似の形状となっている
(但し、山頂部寄りのところは角のとれた形状をしてい
る。)。そして、いずれのグラフ線についても光度軸C
Dに関して対称な形状をしている。
【0021】同図に丸枠Aで囲んで示す部分が、LED
2による直射光の寄与として得られるものであり、その
上の丸枠Bで囲んで示す部分が、LED2及び反射鏡3
による反射光の寄与として得られるものである。図から
分かるように、光度の高い中心部分について主として反
射光が貢献し、また、その裾野部分について直射光の貢
献することが分かる。
【0022】図3は反射光だけについて光度分布(設計
目標)を示したものであり、縦軸、横軸設定については
図2の場合と同じである。
【0023】グラフ線4に示すように、ほぼ台形状をし
た配光特性を示しており、直射光の寄与範囲(図2の裾
野部分)に比して狭い拡散角度となる。
【0024】このように、LEDから出射される光のう
ち、そのまま出射されて利用される直射光(あるいは直
接光)と、反射鏡で一旦反射された後に利用される光を
組み合わせることによって配光規格を満たし、かつ効率
良く光制御を行うには、直射光によって、図2の土台
(ベース)の部分を形成するとともに、反射光によって
その上の部分(中心部)を形成する配分が好ましい。
【0025】ところで、LEDから出射される光は、一
般的に出射角度が広がるにつれて低下していくという特
性をもっている。その結果、LED単体の光度分布は、
その中心部(光軸付近)で高く、周辺にいくに従って光
度が低下することになる。
【0026】それに対して、反射鏡による配光特性につ
いては、図3に示したように、光軸に近い中心部におい
て光度が高い、ほぼ一定の範囲を有し、当該範囲から外
れると急に光度が低下していく傾向をもつ。従って、L
EDの光度分布特性を利用して、反射鏡による反射光の
うち、LEDの出射角度が狭い光(光軸L−Lに近い光
であり、反射鏡への入射角度が小さい光)ほど、光軸L
−Lにほぼ平行な方向に向けて反射させて、灯具の正面
方向に光が照射されるようにすれば良い(中心部の光度
に寄与する。)。そして、出射角度が広がるにつれて、
反射光が反射鏡の内側(光軸L−Lに近づく側)に向く
ように次第に拡散角度を大きくしていけば、図3のグラ
フ線4の周辺部(傾斜部分)に寄与する光が得られる。
つまり、このような狙い配光にとって好適な反射面が、
上記した形状的特徴によって満たされる訳である。尚、
このことについては、LEDが指向性を有しており、白
熱電球等のように放射状の光を得ることができず、特に
レンズ部の側面からの光を利用できない点が背景にあ
る。
【0027】反射鏡の3次元的な面形状については、図
1に曲線で示す断面形状を光軸L−Lの回りに回転させ
てできる回転体として形成する方法と、光軸回りに非回
転対称性をもつ面形状として形成する方法とが挙げられ
るが、作成の容易さ等の観点からは前者が好ましい。
【0028】また、車両用灯具への適用においては、複
数のLEDを配列させることで光源群を形成するととも
に、個々のLEDに対してこれを取り囲む反射鏡をそれ
ぞれに配置した構成が用いられるが、各LEDのレンズ
部については直射光用領域と反射光用領域とに分けるよ
うにする。つまり、LEDの光制御について、その直射
光用領域を通ってレンズ部の外に直接照射される光と、
反射光用領域を通った後に外部の反射鏡によって反射さ
れる光とを区分けし、それぞれの光を配光分布への寄与
について目的別に有効利用することが望ましい。
【0029】図4は、LEDの構成例について説明する
ための図であり、LED2は、発光用の(半導体)チッ
プ5と、当該チップを内包するレンズ部(あるいは封止
レンズ)6とを備えている。
【0030】レンズ部6は無色又は有色の透明樹脂材料
を用いて形成されていて、図示するように、チップ5の
出射面より前方(図の上方)の部分7が、下記に示す2
つの領域に区分けされており(括弧内の数字はそれぞれ
の符号を示す。)、それぞれに異なる機能が付与されて
いる。
【0031】・直射光用領域(8) ・反射光用領域(9)。
【0032】尚、図中に示す「L−L」線はLED素子
の光軸を示しており、上記した反射鏡3の光軸に一致す
る。
【0033】直射光用領域8は、光軸に近い位置で、所
定の角度「α」の範囲を占めている。本領域は、チップ
5から発した光を、レンズ部6の外部にそのまま出射し
て、直接光(素子外部での反射光でない光)として照射
するための領域とされる。
【0034】他方、反射光用領域9は、図示するよう
に、直射光用領域8の周辺部に隣接した所定の角度
「β」の範囲を占めるか、又はレンズ部6の側面部に跨
がる範囲に規定される。そして、本領域については、上
記チップ5から発した光をレンズ部6の透過後に、素子
の外部に設けられた反射鏡3に対して照射するのに必要
とされる。つまり、本領域からレンズ部6の外に出射さ
れた光は、反射鏡3に形成された反射面3aで一旦反射
された後に前方(灯具の照射方向)へと照射される。
【0035】ところで、既述のように、LEDのレンズ
部が単純な回転対称形状をしている場合には、レンズス
テップの光学的作用を駆使することにより、そのままで
は無駄になってしまう光をレンズステップの屈折作用で
補正して、なるべく有効に利用することが必要となる
が、光がレンズステップを透過する際にも光の損失が発
生してしまうという弊害、あるいは、レンズステップの
形成にかかるコストの問題、そして、レンズステップの
形成されていないアウターレンズ等を使用できないこと
に起因するデザイン上の制約(灯具内部が素通しで見え
ない等。)が生じる。
【0036】そこで、これらの不都合を回避するため
に、LEDのレンズ部の先端部を直射光用領域として用
いるとともに、当該領域の形状については、LED素子
の光軸回りに非回転対称となるように形成する。例え
ば、図13の横長の範囲Rに対しては、LED素子の光
軸に直交する平面を仮定した場合に、光軸に沿う方向か
ら見た直射光用領域の形状が円形でなく、左右方向に対
応する一方の軸(第1の軸)に沿う幅が、上下方向に対
応する他方の軸(第2の軸)に沿う幅に比べてが広くな
るような形状に設計すれば良い(第1の軸を長軸とし、
第2の軸を短軸とする楕円や、第1の軸方向に長い、角
のとれた多角形等。)。
【0037】尚、直射光用領域8の周辺部又はレンズ部
の側面部を含む反射光用領域9については、LED素子
の光軸回りに回転対称の形状(円筒状、円錐状等)に形
成することが好ましい。その理由には、レンズ部の作成
が容易であること及び反射面での光制御が複雑化しない
こと等が挙げられる。
【0038】また、直射光用領域8と反射光用領域9に
ついては、両者を同じ樹脂材料で形成する方法と、両者
を光学特性の異なる材料で形成する方法があるが、コス
ト面や作成の容易さからは前者が好ましい。そして、両
者を分割領域として段差が視覚的に明瞭となるように区
分けする方法と、両領域が段差なく連続的に繋がるよう
に形成する方法とが挙げられ、レンズ部の見栄えや光学
的な影響等を考慮すると、後者の方が好ましい。
【0039】図4のLEDのチップ5から発した光のう
ち直射光用領域8を通った光がレンズ部6の外部に出射
されるとともに、当該チップから発した後に反射光用領
域9を通った光が、当該LEDに対して配置された上記
の反射鏡3に向けて出射されてから反射されることによ
って、直射光と反射光とを、その機能に応じて効率良く
組み合わせて、図2、図3に示すような配光分布を得る
ことができるようになる。
【0040】こうして、レンズステップが全く形成され
ていない素通しのレンズ部材又は殆どレンズ作用をもた
ないレンズ部材を、灯具における最も外側の部材として
使用することができる。つまり、このようなレンズ部材
をLED及び反射鏡の前方に配置するとともに、LED
からの直射光及び反射鏡による反射光が、当該レンズ部
材を介して灯具外に出射されるように構成できるので、
レンズステップでの減光による影響がなくなり(例え
ば、より少ない個数のLEDの使用で済むので、コスト
面で有利になる等。)や、デザイン上の制約を受けなく
なる(灯具内が素通しで見えるようになる等。)。この
他、灯具1の点灯時には反射鏡3の周縁に合わせて輪郭
が光輝するので、輪郭が鮮明になり質感が向上するとい
う利点や、また、反射鏡の開口径に対して、LEDの発
光中心から開口までの距離(開口縁を含み光軸に直交す
る平面と光軸との交点とLEDの発光中心との間の距離
であり、図1の「K」を参照。)が短くて済むのでコン
パクトな構成となる等の利点が得られる。
【0041】
【実施例】図5乃至図12は本発明の実施例を示すもの
であり、自動車用灯具(テールストップランプ等)に適
用した場合の例を示す。
【0042】図5は灯具10の正面形状を概略的に示し
たものであり、透明材料(合成樹脂又はガラス等)で形
成されたレンズ部材11と、ランプボディ12とによっ
て画成される灯具空間内には、第1のランプ部13と、
第2のランプ部14が配置されている。
【0043】第1のランプ部13は、例えば、ストップ
ランプとして機能し、多数のLED15、15、…を用
いた光源群と、これらの個々のLEDに対してそれぞれ
設けられた反射鏡16、16、…とによって構成されて
いる(図5にはLED及び反射鏡を図示の便宜上破線で
示すが、これらはレンズ部材11から素通しの状態で視
認できるものである。)。尚、本例では、LED15と
反射鏡16からなる光源ユニットを6個まとめて横一列
に配置した照射部17、17、17が上下方向に沿って
3つ並んでいる。
【0044】図6は第1のランプ部13について、灯具
10をその長手方向(水平方向)に沿って切断したとき
の断面図を示しており、図7は当該方向とは直交する方
向(鉛直方向)に沿って切断した断面図を示している。
【0045】図示するように、第1のランプ部13は、
合成樹脂材料を用いて階段状に形成された支持部材(ベ
ース部材)18と、各LEDのレンズ部を支持するとと
もに、LED15に対する反射鏡16が形成されたリフ
レクタ部材19とを備えている。
【0046】そして、支持部材18の各階段部には、そ
れらの平坦な場所に個々のLEDを配置することができ
るようにホルダ20、20、…が設けられており、各ホ
ルダにはLED15のリード(アウターリード)が嵌合
されることで配線部材(図示せず。)との電気的な接続
が行われるようになっている。
【0047】リフレクタ部材19には、反射鏡16、1
6、…が設けられるとともに、各反射鏡の中央部にそれ
ぞれ形成された光源配置用孔を通して各LEDのレンズ
部が挿合されるようになっている。そして、各反射鏡に
はアルミニウム蒸着によって反射面(光軸回りの回転対
称性を有する形状とされる。)が形成されており、LE
D15のレンズ部から出射される光を灯具10の照射方
向に向けて反射させる作用が付与されている。
【0048】尚、リフレクタ部材19に対して、隣接し
た位置に設けられた部材21、21、21(図5、図6
参照。)は、再帰反射板である。
【0049】また、支持部材18に対するリフレクタ部
材19の位置決めにあたっては、例えば、図7に示すよ
うに、リフレクタ部材19から支持部材18の側に突設
された位置決め用部分22を支持部材18の支持孔23
に挿通させることで両者が所定の位置関係となるように
合わせることができる構成となっている。
【0050】そして、レンズ部材11のうち第1のラン
プ部13を構成する部分、つまり、LED15及び反射
鏡16に対応する内面領域については、レンズステップ
が全く形成されておらず、素通しの状態となっているの
で、各LED15のレンズ部やリフレクタ部材19の表
面が灯具外からそのまま見えることになる。
【0051】第2のランプ部14は、図7に示すよう
に、白熱電球24を光源とし、反射鏡25及びインナー
レンズ26を備えており、例えば、ターンシグナルラン
プとして機能する。尚、レンズ部材11のうち、当該ラ
ンプ部14に対応する部分には、多数のレンズステップ
(図示せず。)が形成されたレンズ27が設けられてい
て、当該レンズがインナーレンズ26の外側に配置され
た構成になっている。
【0052】図8乃至図11は、LED素子の構成例を
示したものである。
【0053】LED15については、エポキシ樹脂等の
封止樹脂によりレンズ部28が形成されており、2本の
リード29、29を有している。尚、これらのリードの
うち、封止樹脂に覆われた部分がインナーリード29a
であり、外部に突出された部分がアウターリード29b
である。そして、カソード側インナーリードに形成され
た凹部内に図示しないチップが配置され、当該チップと
アノード側インナーリードとの接続がワイヤーボンディ
ングにより行われている。
【0054】レンズ部28は、その先端部分28Aが上
記した直射光用領域とされ、図9に示すように、素子の
光軸方向から見た形状が楕円形をしている。本例では、
楕円の長軸が灯具10の左右方向に対応し、楕円の短軸
が灯具10の上下方向に対応しており、LED15を上
記ホルダ20に取り付けた場合に、そのような位置関係
が得られるようになっている。
【0055】この直射光用領域については、図8に示す
ように、(灯具の)上下方向に延びる軸及び光軸を含む
平面での断面形状が楕円形をしており、また、図10に
示すように、(灯具の)左右方向に延びる軸及び光軸を
含む平面での断面形状は円形状(一定曲率)をなしてい
る。尚、楕円の焦点位置や円の中心位置については、レ
ンズ部内におけるチップとの位置関係に応じて当該チッ
プ前方の所定位置等に設定される。
【0056】レンズ部28のうち、直射光用領域28A
の周囲に隣接する領域28Bが反射光用領域として用い
られ、本例では、図9に示すように、素子の光軸方向か
ら見て円形状をなしている。そして、(灯具の)上下方
向又は左右方向に延びる軸及び光軸を含む平面での断面
形状が円形状(一定曲率)をしており、光軸回りの回転
対称性を有する形状とされる。LEDのチップから発し
て反射光用領域28Bを通ってレンズ部28の外部に出
射される光が、上記した反射鏡16の反射面に到達して
反射される。
【0057】尚、レンズ部28のうち、これらの領域を
除いた部分については、その外形形状が円筒状をなして
いるが、チップからの光に対する光学的作用とは無関係
である。また、本例では、直射光用領域28Aと反射光
用領域28Bとの間に段差が生じているが、両者がレン
ズ部28の外表面で連続的に接続されるように設計する
こともできる。
【0058】LED素子のアウターリード29bについ
ては、適度の弾性と熱伝導性の高い導電材料(例えば、
銅合金等)を用いて形成されており、図11に示すよう
に、幅広の部分29cがリード毎に形成されている。そ
して、当該部分における長手方向の端寄りの位置に一対
の円孔30、30が空いており、それらの間には、長手
方向に延びる長孔31が形成されている。
【0059】尚、長孔31は、図8乃至図10に示すよ
うに、各アウターリード29bを、その幅広の部分29
cの中央でU字状に折り曲げることで、スリットを形成
するためのものであり、当該スリットに図示しない配線
材が圧入されて電気的接続や、リードの機械的な固定が
なされる。また、円孔30はアウターリード29bの折
り曲げ加工時における位置ずれを防止するためのガイド
孔として機能するものである。
【0060】図12は灯具10についての等光度分布を
概略的に示すものであり、横軸に左右方向(あるいは水
平方向)の軸「H−H」をとり、縦軸に上下方向(ある
いは鉛直方向)の軸「V−V」をとって、等光度曲線の
形状及び傾向を示している(尚、光度分布の設計目標や
規格については、図2、図3を参照。)。
【0061】中心付近の光度分布に寄与する、横長のほ
ぼ楕円状をした等光度曲線が中央部に密集しており、こ
の部分「E」が主としてLED15の直射光による配光
の寄与を示している。そして、その周囲において等光度
曲線の密度が疎の部分「F」が、LED15から反射鏡
16を介して照射される反射光による配光の寄与を示し
ている。
【0062】図13の例と比較した場合に、上下方向に
おいて無駄な光が少なくなるので、光の利用効率が高い
ことが分かる。上記したように、レンズ部28における
直射光用領域28Aの形状は、素子の光軸方向から見て
左右に長い楕円状をしており、光度分布において直射光
の担う範囲が配光規格に合わせて左右方向に長い横長の
分布となる。また、レンズ部28における反射光用領域
28Bの形状については、光軸回りの回転体とされてお
り、かつ反射鏡16が光軸回りの回転対称性を有するの
で、従来と同様に反射光の担う範囲では同心円状の分布
を示す。尚、直射光用領域28Aや反射光用領域28B
の形状については、各領域のもつ機能を区別してそれぞ
れの配光設計やシミュレーション等を行った結果として
得られる。
【0063】
【発明の効果】請求項1や請求項4に係る発明によれ
ば、発光ダイオードに対して付設された反射鏡の光学的
作用により、レンズステップの屈折作用を必要とせず
に、車両用灯具に必要な配光分布を得ることができるの
で、レンズステップの形成にかかるコストの問題や光量
低下の問題を解消するとともに、レンズステップの形成
によって外観のデザインに制約を受けることがなくな
る。
【0064】請求項2に係る発明によれば、発光ダイオ
ードのレンズ部について直射光用領域と反射光用領域と
に分けて、それぞれの領域による光を効率良く組み合わ
せるとともに、反射光によって光度分布の中心部に寄与
する光を確保することができ、車両用灯具の配光規格を
充分に満足する光度分布を得ることができるようにな
る。
【0065】請求項3に係る発明によれば、発光ダイオ
ードのレンズ部の形状が、光軸回りに回転対称性を有し
ていることに起因する弊害を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射鏡の特性についての説明図で
ある。
【図2】車両用灯具の狙い配光と規格について示す図で
ある。
【図3】反射光による狙い配光について示す図である。
【図4】発光ダイオードの構成例を示す説明図である。
【図5】図6乃至図12とともに、本発明の実施例を示
すものであり、本図は灯具の概略的な正面図である。
【図6】要部の水平断面図である。
【図7】要部の垂直断面図である。
【図8】図9乃至図11とともに、LEDの構成例を示
すものであり、本図は側面図である。
【図9】LEDの正面図である。
【図10】図8とは、別の方向から見た側面図である。
【図11】アウターリードの屈曲加工前の状態を示す側
面図である。
【図12】灯具の配光分布について説明するための図で
ある。
【図13】従来の問題点について説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1…灯具、2…発光ダイオード、3…反射鏡、5…チッ
プ、6…レンズ部、8…直射光用領域、9…反射光用領
域、10…車両用灯具、11…レンズ部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光ダイオードを光源とし、当該発光ダ
    イオードに対して反射鏡が設けられた、発光ダイオード
    を用いた車両用灯具において、 上記発光ダイオードから出射された光のうち、上記反射
    鏡の開口周縁寄りの位置で反射された光が、当該反射鏡
    の光軸に対してほぼ平行な方向に出射されること、 そして、上記発光ダイオードから出射された光のうち、
    上記反射鏡においてその光軸に近い反射点で反射された
    光ほど当該光軸との間になす角度が大きくされて、当該
    反射点及び光軸を含む平面に直交する平面に対して交差
    する方向に出射されることを特徴とする発光ダイオード
    を用いた車両用灯具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発光ダイオードを用い
    た車両用灯具において、 複数の発光ダイオードを配列させることで光源群を形成
    するとともに、個々の発光ダイオードに対してこれを取
    り囲む反射鏡をそれぞれに配置していること、 そして、上記発光ダイオードのレンズ部について直射光
    用領域と反射光用領域とを設け、当該発光ダイオードの
    チップから発した光のうち直射光用領域を通った光がレ
    ンズ部の外部に出射されるとともに、当該チップから発
    して反射光用領域を通った光が、当該発光ダイオードに
    対して配置された反射鏡に向けて出射されて反射される
    ようにしたこと、 を特徴とする発光ダイオードを用いた車両用灯具。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した発光ダイオードを用
    いた車両用灯具において、 発光ダイオードのレンズ部の先端部が直射光用領域とし
    て用いられ、当該領域が素子の光軸回りに非回転対称の
    形状に形成されていること、 そして、直射光用領域の周辺部又はレンズ部の側面部が
    反射光用領域として用いられ、当該領域が、素子の光軸
    回りに回転対称の形状に形成されていること、 を特徴とする発光ダイオードを用いた車両用灯具。
  4. 【請求項4】 請求項1、請求項2又は請求項3に記載
    の発光ダイオードを用いた車両用灯具において、 レンズステップが全く形成されていない素通しのレンズ
    部材又は殆どレンズ作用をもたないレンズ部材を、発光
    ダイオード及び反射鏡の前方に配置するとともに、当該
    発光ダイオードからの直射光及び反射鏡による反射光
    が、当該レンズ部材を介して灯具外に出射されるように
    したことを特徴とする発光ダイオードを用いた車両用灯
    具。
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