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JP2002210866A - 耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた表面処理金属板及びその製造方法 - Google Patents

耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた表面処理金属板及びその製造方法

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JP2002210866A
JP2002210866A JP2001012347A JP2001012347A JP2002210866A JP 2002210866 A JP2002210866 A JP 2002210866A JP 2001012347 A JP2001012347 A JP 2001012347A JP 2001012347 A JP2001012347 A JP 2001012347A JP 2002210866 A JP2002210866 A JP 2002210866A
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Japan
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lubricant
molecular weight
polyolefin wax
wax dispersion
treated metal
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JP2001012347A
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Kengo Yoshida
健吾 吉田
Atsushi Morishita
敦司 森下
Yujiro Miyauchi
優二郎 宮内
Akira Takahashi
高橋  彰
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Priority to KR1020037009542A priority patent/KR100543157B1/ko
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    • C09D5/00Coating compositions, e.g. paints, varnishes or lacquers, characterised by their physical nature or the effects produced; Filling pastes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C09D7/00Features of coating compositions, not provided for in group C09D5/00; Processes for incorporating ingredients in coating compositions
    • C09D7/40Additives
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  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた
表面処理金属板と、その表面処理金属板を得ることがで
きる製造方法を提供する。 【解決手段】 めっき金属板3の上層に、水性樹脂ある
いは/およびケイ酸塩化合物、水に加えて分子量600
0〜15000のポリオレフィンワックスディスパージ
ョンである潤滑剤(A)1、必要に応じて、更に分子量
1000〜5000のポリオレフィンワックスディスパ
ージョンである潤滑剤(B)5で構成された水性有機無
機複合塗料(E)を乾燥質量換算で0.05〜0.3g
/m2塗布した後、焼きつけて第一層目を形成し、次に
水性樹脂あるいは/およびケイ酸塩化合物、コロイダル
シリカおよび水で構成されてかつコロイダルシリカの含
有量が固形分換算で5〜35質量%である水性有機無機
複合塗料(F)を乾燥質量換算で0.5〜5.0g/m
2塗布した後、焼きつけて第二層目を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の目的は、耐食性、密
着性、溶接性等の各種性能に優れ、かつ耐プレスかじり
性を維持しつつ、巻き緩みによるコイル潰れや切り板パ
イリング時の荷崩れ等の問題を改善し、さらにはプレス
時に皮膜から潤滑剤が脱落することによって起こる粘着
性カス発生を抑制した表面処理金属板と、その製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでに電気亜鉛系めっき鋼板や溶融
亜鉛めっき系鋼板等の表面処理鋼板が開発され、家電、
建材、および自動車部品等の用途において幅広く利用さ
れている。また、これらの鋼板の多くは耐食性および塗
装密着性の向上を目的としてクロメート処理やリン酸塩
処理等が施されている。
【0003】さらに、最近では特に家電業界において省
工程、省コストの観点から無塗装のまま適用されるもの
が増えてきており、耐食性や塗装密着性のみならず耐か
じり性、耐指紋性、耐結露ムラ性等、鋼板の表面外観品
位に対する様々な性能の要求レベルが高まってきてい
る。この様な需要家での性能要求に応えるべく、クロメ
ート処理を施しためっき鋼板上に特殊樹脂をベースとす
る有機複合皮膜を形成させた塗装金属板が開発された。
例えば、特公平4−14191号公報にはクロメート被
覆めっき鋼板上に水系有機樹脂に特定の微細な粒度のコ
ロイドゾルを追加調整した有機複合皮膜を形成させ、耐
食性、耐指紋性等の性能向上を図った表面処理鋼板の製
造方法が開示されている。
【0004】特開平3−39485号公報には、亜鉛系
のめっき鋼板の上にクロメート処理を施した後、水性樹
脂にシリカとガラス転位点(Tg点)が40℃以上のワ
ックスを分散させた塗料を乾燥質量として0.3〜3.
0g/m2被覆したものが開示されている。また、特開
平3−28380号公報には、電気亜鉛めっき鋼板の上
にクロメート処理を施した後、カルボキシル化したポリ
エチレン樹脂とテフロン(商標)潤滑剤からなる塗料を
乾燥質量として0.5〜4.0g/m2被覆した潤滑鋼
板が開示されている。さらに、深絞り加工性の様な、厳
しい耐かじり性を必要とする需要家の要求に応えるべ
く、有機皮膜中に固形潤滑剤を添加して潤滑性を向上さ
せた表面処理鋼板が開発された。例えば、特開平6−1
73037号公報には、エーテル・エステル型ウレタン
樹脂とエポキシ樹脂にシリカとポリオレフィンワックス
を添加した潤滑皮膜を有する鋼板が開示されている。
【0005】特公平4−14191号公報で開示されて
いる技術は、耐食性、塗装密着性、耐指紋性および耐結
露性等の性能バランスに優れるものであり、現在家電向
けの主力商品の一つとして利用されている。しかしなが
ら、この様な有機皮膜を被覆させた表面処理鋼板におい
てもハンドリング時の疵付き、プレス加工時のかじり
や、製品輸送時におけるアブレージョン(擦り疵)等が
発生する場合がある。
【0006】これに対して特開平3−39485号公報
および特開平3−28380号公報で開示されている技
術は、上記で示されるプレス加工時のかじりやアブレー
ジョンが発生しにくく、さらに特開平6−173037
号公報で開示されている技術は、深絞り加工性の様な厳
しい加工においても優れた耐プレスかじり性を有してい
る。しかしながら、特開平3−39485号公報、特開
平3−28380号公報および特開平6−173037
号公報で開示されている技術等で製造される鋼板表面は
滑りやすく、巻き緩みによるコイル潰れや、切り板パイ
リング時の荷崩れ等が問題となる。そのため、現在これ
らの問題を回避するために、コイル巻き取り時の張力を
高めたり、梱包後のコイルの巻き緩みを防止するために
バンドの数を増やす等の対策が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐食
性、密着性、溶接性等の各種性能に優れ、かつ耐プレス
かじり性を維持しつつ、巻き緩みによるコイル潰れや切
り板パイリング時の荷崩れ等の問題を改善し、さらには
プレス時に皮膜から潤滑剤が脱落することによって起こ
る粘着性のカス発生を抑制した表面処理金属板とその製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために種々の検討を行った結果、めっき金属
板の上層に、分子量6000〜15000のポリオレフ
ィンワックスディスパージョンである潤滑剤(A)、必
要に応じて、更に分子量1000〜5000のポリオレ
フィンワックスデスパージョンである潤滑剤(B)を含
有する水性有機無機複合塗料(E)を塗布した後、焼き
つけて第一層目を形成し、次に適正量のコロイダルシリ
カを含有する水性有機無機複合塗料(F)を塗布した
後、焼きつけて第二層目を形成することで、金属板表面
の動摩擦係数を0.07〜0.15、静摩擦係数を0.
10以上に制御できるとともに、プレス時に皮膜から潤
滑剤が脱落することによって起こる粘着性のカス発生を
抑制できる表面処理金属板が得られることを見出し、本
発明を完成するに至った。即ち、本発明の要旨とすると
ころは、(1)第一層目として水性樹脂およびケイ酸塩
化合物の一方または両方、更に、分子量6000〜15
000のポリオレフィンワックスディスパージョンで構
成された潤滑剤(A)を含有する水性有機無機複合皮膜
(C)を乾燥質量として0.05〜0.3g/m2
し、第二層目として水性樹脂およびケイ酸塩化合物の一
方または両方、更に、固形分換算で5〜35質量%のコ
ロイダルシリカで構成される水性有機無機複合皮膜
(D)を乾燥質量として0.5〜5.0g/m2有する
ことを特徴とする耐プレスかじり性と耐コイル変形性に
優れた表面処理金属板、(2)前記潤滑剤(A)が極性
基を含まない分子量6000〜15000、粒径0.1
〜5.0μmのポリオレフィンワックスディスパージョ
ンと分子量6000〜15000、酸価40以下、粒径
0.1〜5.0μmの変性ポリオレフィンワックスディ
スパージョンから選ばれる少なくとも1種類以上の潤滑
剤であることを特徴とする前記(1)に記載の耐プレス
かじり性と耐コイル変形性に優れた表面処理金属板、
(3)前記水性有機無機複合皮膜(C)が水性樹脂と分
子量6000〜15000のポリオレフィンワックスデ
ィスパージョンである潤滑剤(A)及び分子量1000
〜5000のポリオレフィンワックスディスパージョン
である潤滑剤(B)を混合した複合系潤滑剤で構成され
ていることを特徴とする前記(1)または(2)に記載
の耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた表面処理
金属板、(4)前記潤滑剤(A)が極性基を含まない分
子量6000〜15000、粒径0.1〜5.0μmの
ポリオレフィンワックスディスパージョンと分子量60
00〜15000、酸価40以下、粒径0.1〜5.0
μmの変性ポリオレフィンワックスディスパージョンか
ら選ばれる少なくとも1種類以上の潤滑剤で、潤滑剤
(B)が極性基を含まない分子量1000〜5000、
粒径0.1〜3.0μmのポリオレフィンワックスディ
スパージョンであることを特徴とする前記(3)に記載
の耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた表面処理
金属板、(5)表面の動摩擦係数が0.07〜0.1
5、静摩擦係数が0.10以上であることを特徴とする
前記(1)〜(4)に記載の耐プレスかじり性と耐コイ
ル変形性に優れた表面処理金属板、(6)めっき金属板
の上層に、水性樹脂およびケイ酸塩化合物の一方または
両方、更に、分子量6000〜15000のポリオレフ
ィンワックスディスパージョンである潤滑剤(A)、及
び水で構成された水性有機無機複合塗料(E)を乾燥質
量換算で0.05〜0.3g/m2塗布した後、焼きつ
けて第一層目を形成し、次に水性樹脂およびケイ酸塩化
合物の一方または両方、コロイダルシリカおよび水で構
成されてかつコロイダルシリカの含有量が固形分換算で
5〜35質量%である水性有機無機複合塗料(F)を乾
燥質量換算で0.5〜5.0g/m2塗布した後、焼き
つけて第二層目を形成することを特徴とする耐プレスか
じり性と耐コイル変形性に優れた表面処理金属板の製造
方法、(7)前記潤滑剤(A)が極性基を含まない分子
量6000〜15000、粒径0.1〜5.0μmのポ
リオレフィンワックスディスパージョンと分子量600
0〜15000、酸価40以下、粒径0.1〜5.0μ
mの変性ポリオレフィンワックスディスパージョンから
選ばれる少なくとも1種類以上の潤滑剤であることを特
徴とする前記(6)に記載の耐プレスかじり性と耐コイ
ル変形性に優れた表面処理金属板の製造方法、(8)前
記水性有機無機複合塗料(E)が水性樹脂、分子量60
00〜15000のポリオレフィンワックスディスパー
ジョンである潤滑剤(A)と分子量1000〜5000
のポリオレフィンワックスディスパージョンである潤滑
剤(B)を混合した複合系潤滑剤、及び水で構成されて
いることを特徴とする前記(6)または(7)に記載の
耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた表面処理金
属板の製造方法、(9)前記潤滑剤(A)が極性基を含
まない分子量6000〜15000、粒径0.1〜5.
0μmのポリオレフィンワックスディスパージョンと分
子量6000〜15000、酸価40以下、粒径0.1
〜5.0μmの変性ポリオレフィンワックスディスパー
ジョンから選ばれる少なくとも1種類以上の潤滑剤で、
潤滑剤(B)が極性基を含まない分子量1000〜50
00、粒径0.1〜3.0μmのポリオレフィンワック
スディスパージョンであることを特徴とする前記(6)
〜(8)に記載の耐プレスかじり性と耐コイル変形性に
優れた表面処理金属板の製造方法、である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
従来、水性有機無機複合被覆鋼板の耐プレスかじり性を
向上させるためには、一般的に鋼板上の水性有機無機複
合皮膜中に分子量の低いポリオレフィンワックス等の潤
滑剤を添加する手法が用いられている。この様な極性基
を有さず分子量の低いポリオレフィンワックスディスパ
ージョンを水性有機無機皮膜中に配合することで、ワッ
クスが皮膜表面に粒状で存在し、金属板表面の親和力を
低下させることができると同時に、プレス加工時にワッ
クスが潰れて鋼板と金型との間に潤滑層が形成されるこ
ととなる。このため優れた潤滑効果を得られ、プレス時
のかじりを低減することができる。
【0010】一方、本発明ではめっき金属板の上層に、
まず第一層目として水性樹脂およびケイ酸塩化合物の一
方または両方と分子量6000〜15000のポリオレ
フィンワックスディスパージョンである潤滑剤(A)で
構成された水性有機無機複合皮膜(C)を乾燥質量とし
て0.05〜0.3g/m2有し、第二層目として水性
樹脂およびケイ酸塩化合物の一方または両方、コロイダ
ルシリカで構成されてかつコロイダルシリカの含有量が
固形分換算で5〜35質量%である有機複合皮膜(D)
を乾燥質量として0.5〜5.0g/m2形成させる。
【0011】図1に本発明の第1の態様の表面処理金属
板の例を、図2に本発明の第2の態様の表面処理金属板
の例を示す。図1において、本発明の第1の態様の表面
処理金属板はめっき金属板3上に第1層目の水性有機無
機複合皮膜(C)2及び第2層目の水性有機無機複合皮
膜(D)4を有した構造となっている。この第1層目の
水性有機無機複合皮膜(C)2は水性樹脂及びケイ酸塩
化合物の一方または両方、更には、潤滑剤(A)及び水
で構成された塗料(E)を適宜な方法で塗布した後、焼
付けて形成させ、第2層目として、水性樹脂およびケイ
酸塩化合物の一方または両方、更には、コロイダルシリ
カおよび水で構成された水性有機無機複合塗料(F)を
適宜な方法で塗布した後、焼きつけて形成させたもので
ある。
【0012】また、図2において、本発明の第2の態様
の表面処理金属板はめっき金属板3上に第1層目の水性
有機無機複合皮膜(C´)2及び第2層目の水性有機無
機複合皮膜(D)4を有した構造となっている。この第
1層目の水性有機無機複合皮膜(C´)2は水性樹脂及
びケイ酸塩化合物の一方または両方、更に、潤滑剤
(A)と潤滑剤(B)及び水で構成された塗料(E)を
適宜な方法で塗布した後、焼付けて形成させ、第2層目
として、水性樹脂およびケイ酸塩化合物の一方または両
方、更には、コロイダルシリカおよび水で構成された水
性有機無機複合塗料(F)を適宜な方法で塗布した後、
焼きつけて形成させたものである。
【0013】この様に、分子量を適正な値に調節したポ
リオレフィンワックスディスパージョンを添加して水性
有機無機複合皮膜(C)、あるいは(C´)を形成さ
せ、かつその上層に水性有機無機複合皮膜(D)を形成
することで、ワックスを水性有機無機複合皮膜(D)の
下から皮膜表面に粒状で突出させると同時にワックスの
硬度および皮膜表面の親和力を制御する。さらに水性有
機無機複合皮膜(D)中シリカの含有率を調節して皮膜
硬度と耐食性や密着性等の皮膜性能との両立化を図る。
以上より、良好な耐食性や密着性を有するだけでなく動
摩擦係数が0.07〜0.15で、かつ静摩擦係数が
0.10以上に制御された耐プレスかじり性と耐コイル
変形性に優れ、さらにプレス時に皮膜から潤滑剤が脱落
することによって起こる粘着性のカス発生を抑制できる
表面処理金属板が得られる。
【0014】以下本発明である耐プレスかじり性と耐コ
イル変形性に優れる表面処理金属板の製造方法を説明す
る。本発明において適用可能な下地めっき金属板として
は、亜鉛めっき金属板、亜鉛−ニッケルめっき金属板、
亜鉛−鉄めっき金属板、亜鉛−クロムめっき金属板、亜
鉛−アルミニウムめっき金属板、亜鉛−チタンめっき金
属板、亜鉛−マグネシウムめっき金属板、亜鉛−マンガ
ンめっき金属板等の亜鉛系の電気めっき、溶融めっき、
蒸着めっき鋼板、アルミニウムまたはアルミニウム合金
めっき金属板、鉛または鉛合金めっき金属板、錫または
錫合金めっき金属板、さらにはこれらのめっき層に少量
の異種金属元素あるいは不純物としてコバルト、モリブ
デン、タングステン、ニッケル、チタン、クロム、アル
ミニウム、マンガン、鉄、マグネシウム、鉛、アンチモ
ン、錫、銅、カドミウム、ヒ素等を含有したもの、また
は/およびシリカ、アルミナ、チタニア等の無機物を分
散させたものが含まれる。さらには、以上のめっきと他
の種類のめっき、例えば鉄めっき、鉄−りんめっき等と
組み合わせた複層めっきにも適用可能である。
【0015】各めっき金属板におけるめっき付着量は片
面1g/m2以上とすることが好ましく、これを下回る
と耐食性が低下する。本発明の表面処理金属板は、めっ
き金属板上に密着性あるいは耐食性等の向上を目的とし
た下地処理を施した後、水性有機無機複合皮膜を形成さ
せて得ることができる他、下地処理を施さずに直接水性
有機無機複合皮膜を形成させて得ることも可能である。
下地処理としては上記目的を達成できるものであれば特
に規定するものではないが、一般的には耐食性や密着性
を向上することができるクロメート処理が好ましい。
【0016】クロメート皮膜を形成させる手段として
は、例えば無水クロム酸、クロム酸塩、重クロム酸塩を
主剤とした水溶液中での浸漬(反応型)クロメート処
理、電解型クロメート処理、さらには上記水溶液にコロ
イダルシリカ等を混合した処理液を塗布して、水洗する
ことなく乾燥させる塗布型クロメート処理方法等が上げ
られる。
【0017】クロメート付着量はCr換算で5〜100
mg/m2程度とするのが好ましい。付着量がCr換算
で5mg/m2未満では十分な耐食性が得られず、10
0mg/m2を越えるとクロメート皮膜自身の凝集破壊
を生じて塗料密着性が低下する。本発明で用いる水性樹
脂としてはアクリルエステル・アクリル酸共重合物、エ
ポキシ・アクリル酸、オレフィンアクリル酸共重合物、
オレフィンアイオノマー、スチレンアクリル酸共重合
物、ウレタンアクリル酸共重合物、ウレタンエポキシ樹
脂、エチレンイミンアクリル樹脂等が適用でき、塗料と
しては水系溶媒に分散させたエマルジョンを用いるのが
好ましい。また、必要により各種メラミン樹脂、アミノ
樹脂等の架橋剤を添加してもよい。尚、第一層目に使用
する水性樹脂としては親水性の高い樹脂を選択すること
がより好ましい。また、第二層目に使用する樹脂として
は、特に性能面とコストの両面を考慮する場合、オレフ
ィンアクリル酸共重合物等のアクリル系樹脂を用いるの
が好ましく、また厳しい深絞り加工を必要とする場合に
は硬さと伸びを兼ね備えたウレタンエポキシ系樹脂を用
いるのが好ましい。
【0018】本発明で用いるケイ酸塩化合物としては一
般にM2O・nSiO2(Mはナトリウム、カリウム、リ
チウムのアルカリ金属、nは任意の数値)で示されるも
ので、ナトリウムシリケート、カリウムシリケート、リ
チウムシリケートから選ばれる少なくとも1種類以上の
混合物のことである。M2OとSiO2のモル比であるn
は1〜10の範囲が好ましい。nの値が1未満では、得
られる皮膜が吸湿しやすくなり皮膜の密着性が不十分と
なるため好ましくない。また、10を越えると得られる
皮膜が脆くなり加工性が低下するため好ましくない。
【0019】本発明で用いるコロイダルシリカとしては
球状、線状、あるいは枝分かれを有する球形コロイダル
シリカが結合した数珠状シリカのいずれを用いても良
い。球状シリカの場合、粒子径が5〜50nm、線状シ
リカの場合、直径5〜50nmで長さ/太さの比率が1
〜5に化学的に結合したもの、枝分かれを有する数珠状
シリカの場合、[結合体の長さ/球形シリカの平均粒径]
の比が4以上でかつ1個所以上の枝分かれを有するもの
が好ましい。
【0020】これらのコロイダルシリカを本発明の水性
有機無機複合塗料(F)中に固形分換算で5〜35質量
%配合させる。5質量%未満では十分な耐食性および耐
プレスかじり性が得られず、35質量%を越えると塗料
密着性および耐プレスかじり性が劣化する。本発明では
上記水性樹脂、コロイダルシリカ、水とともに潤滑剤
(A)あるいは潤滑剤(A)と(B)を水性有機無機複
合塗料(E)中に所定量配合して使用する。ここで、潤
滑剤(A)としては分子量6000〜15000のポリ
オレフィンワックスディスパージョンを使用し、潤滑剤
(B)としては分子量1000〜5000のポリオレフ
ィンワックスディスパージョンを使用する。さらに好ま
しくは、潤滑剤(A)としては極性基を含まない分子量
6000〜15000と粒径0.1〜5.0μmのポリ
オレフィンワックスディスパージョンと分子量6000
〜15000、酸価40以下、粒径0.1〜5.0μm
の変性ポリオレフィンワックスディスパージョンから選
ばれる少なくとも1種類以上の潤滑剤を使用し、潤滑剤
(B)としては極性基を含まない分子量1000〜50
00、粒径0.1〜3.0μmのポリオレフィンワック
スディスパージョンを使用する。
【0021】ポリオレフィンワックスディスパージョン
としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワッ
クス、ポリブチレンワックスを乳化剤濃度5%以下、好
ましくは乳化剤を用いることなく水または水溶液に分散
させたものを用いる。また、変性ポリオレフィンワック
スディスパージョンとしては、同じくポリエチレンワッ
クス、ポリプロピレンワックス、ポリブチレンワックス
を乳化剤濃度5%以下、好ましくは乳化剤を用いること
なく水または水溶液に分散させたものを用いる。極性基
は、触媒存在下で、ポリオレフィンワックスを酸素、オ
ゾンあるいは硝酸等の酸化剤で酸化処理することによっ
て得られる酸化ポリオレフィンワックス、あるいはアク
リル酸、メタアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マール酸、イタコン酸等のエチレン不飽和カルボン酸モ
ノマーとポリオレフィンワックスとをベンゾール等で溶
解し、重合開始剤(パーオキサイド、レドックス、重金
属触媒等)と共に窒素気流中で加熱してグラフト化して
得る。
【0022】潤滑剤(A)におけるポリオレフィンワッ
クスディスパージョンおよび変性ポリオレフィンワック
スディスパージョンの質量平均粒径は0.1〜5.0μ
mが好ましく、さらに好ましくは1.0〜4.0μmの
ものが使用される。また、潤滑剤(A)の粒径は上層に
形成される水性有機無機複合皮膜(D)の膜厚よりも大
きいものを使用する。潤滑剤(A)の質量平均粒径が
0.1μm未満の場合、凝集しやすく安定性に劣るため
好ましくない。また、潤滑剤(A)の質量平均粒径が上
層に形成される水性有機無機複合皮膜(D)よりも小さ
い場合、耐プレスかじり性が劣化するため好ましくな
い。また、質量平均粒径が5.0μmを越えると分散安
定性に劣るため好ましくない。また、質量平均粒径と数
平均粒径の比率としては、質量平均粒径/数平均粒径<
3の範囲内であることが好ましい。
【0023】潤滑剤(B)におけるポリオレフィンワッ
クスディスパージョンおよび変性ポリオレフィンワック
スディスパージョンの質量平均粒径は0.1〜3.0μ
mが好ましい。また、潤滑剤(B)の粒径は上層に形成
される水性有機無機複合皮膜(D)の膜厚よりも小さい
ものを使用する。質量平均粒径が0.1μm未満の場
合、凝集しやすく安定性に劣るため好ましくない。また
3.0μmを越える場合や、水性有機無機複合皮膜
(D)の膜厚より大きい粒径の潤滑剤(B)を使用する
場合、耐コイル変形性に劣るため好ましくない。
【0024】潤滑剤(A)におけるポリオレフィンワッ
クスディスパージョンおよび変性ポリオレフィンワック
スディスパージョンの質量平均分子量の範囲としては、
6000〜15000のものが好ましい。質量平均分子
量が6000未満では耐コイル変形性に劣るため好まし
くない。また、質量平均分子量が15000を越えると
耐プレスかじり性に劣るため好ましくない。
【0025】潤滑剤(B)におけるポリオレフィンワッ
クスディスパージョンの質量平均分子量の範囲として
は、1000〜5000のものが好ましい。質量平均分
子量が1000未満では熱分解し易く、表面が1000
℃近い高温に曝される直火型乾燥炉では十分な潤滑特性
が得られない場合があるため好ましくない。また、平均
分子量が5000を越えると、潤滑剤Bを添加したこと
によるより一層の耐プレスかじり性向上効果が得られな
いため好ましくない。
【0026】これらのポリオレフィンワックスディスパ
ージョンおよび変性ポリオレフィンワックスディスパー
ジョンの質量平均分子量の分析方法および条件を以下に
示すが、分子量の分析はこの方法のみに限定されるもの
ではない。 ・分析方法:高温用GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ
ー(gel permeation chromatography)) ・カラム:PS(ポリスチレン)ゲルのミックスタイプ
(2〜4本直列接続) ・溶媒:o−ジクロロベンゼン(ODCB)、トリクロ
ロベンゼン(TCB)等 ・測定温度:130〜140℃ ・検出器:示差屈折計(RI)もしくは赤外検出器 ・検量線の作成:市販の単分散PSを用いて、それぞれ
の分子量に換算。
【0027】また、潤滑剤(A)における変性ポリオレ
フィンワックスディスパージョンのJIS K 5902
で規定される酸価(KOHmg/g)の範囲としては、40以
下のものが好ましい。酸価が40を越えると潤滑剤が硬
くなりすぎるため十分な潤滑性が得られない。さらに、
潤滑剤(A)におけるポリオレフィンワックスディスパ
ージョンおよび変性ポリオレフィンワックスディスパー
ジョンのJIS K 6760で規定される密度は950
〜1000kg/m3であって、JIS K 2207で
規定される硬度(針入度)は0.2mm以下であって、
X線回折法により求められる結晶化度としては80%以
上であって、融点は110〜150℃のものが好まし
い。
【0028】これらの潤滑剤(A)、あるいは潤滑剤
(A)、(B)の総含有量としては、水性有機無機複合
塗料中に固形分換算で2〜60質量%配合させることが
好ましい。2質量%未満では十分な耐プレスかじり性が
得られず、60質量%を越えると塗料密着性が劣化する
ため好ましくない。これらの水性有機無機複合皮膜
(C)の付着量範囲は乾燥質量として0.05〜0.3
g/m2とする。さらに好ましくは0.05〜0.2g
/m2である。付着量が0.05g/m2未満では目的と
する耐プレスかじり性が劣り、また0.3g/m2を越
えると濡れ性が低下して上層皮膜を形成することが困難
となるため好ましくない。水性有機無機複合皮膜(D)
の付着量範囲は乾燥質量として0.5〜5.0g/m2
とする。さらに好ましくは1.0〜3.0g/m2であ
る。付着量が0.5g/m2未満では目的とする耐プレ
スかじり性が劣り、また5.0g/m2を越えると溶接
性が困難となるため好ましくない。
【0029】これらの水性有機無機複合皮膜を形成させ
るための塗布方法としては、スプレー、カーテン、フロ
ーコーター、ロールコーター、バーコーター、刷毛塗
り、浸漬およびエアナイフ絞り等のいずれの方法を用い
ても良い。また、焼き付け温度は80〜250℃とする
のが望ましい。さらに望ましくは用いる潤滑剤の融点よ
り高い温度とするのが好ましい。80℃未満では、塗料
中の水が完全に揮発しづらいため耐食性が低下し、25
0℃を越えると皮膜の硬化が進みすぎて加工性が低下す
るため好ましくない。
【0030】また、乾燥設備については特に規制するも
のではないが、熱風吹き付けによる方法や、ヒーターに
よる間接加熱方法、赤外線による方法、誘導加熱による
方法、並びにこれらを併用する方法が採用できる。本発
明の表面処理金属板表面の動摩擦係数は0.07〜0.
15、静摩擦係数が0.10以上であるものが好まし
い。動摩擦係数が0.15より高い場合には耐プレスか
じり性に劣り、動摩擦係数が0.07および静摩擦係数
が0.10より低い場合には耐コイル変形性に劣るため
好ましくない。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によって
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって
限定されるものではない。 (1)薬剤の種類 実施例に用いた薬剤の一覧を表1に示す。ここでD7を
除く潤滑剤Aとしては、JIS K 6760で規定され
る密度は950〜1000kg/m3であって、JIS
K 2207で規定される硬度(針入度)は0.2mm
以下であって、X線回折法により求められる結晶化度と
しては80%以上であって、融点は110〜150℃の
ものを用いた。
【0032】
【表1】
【0033】(2)金属板の種類 金属板は表2に示すものを用いた。
【0034】
【表2】
【0035】(3)クロメート処理 表2に示すEGおよびZNは、クロム酸50g/l、硫
酸0.3g/lの浴中で電流密度10A/dm2で所定
の電気量を通電して電解型クロメート処理を施し、水洗
した後熱風乾燥炉を用いて到達板温80℃で乾燥した。
また、表2に示すGIについては還元率40%の還元ク
ロム酸とシリカをSiO2/CrO3の比で3となるよう
に配合したクロメート処理液を塗布した後、水洗せずに
乾燥した。尚、クロメート皮膜の付着量は蛍光X線分析
により、Cr換算で定量した。 (4)水性有機無機複合塗料の調整 表1に示す水性樹脂およびケイ酸塩化合物の一方または
両方、コロイダルシリカおよび潤滑剤を表4〜6に示す
比率で配合し、水性有機無機複合塗料を調整した。 (5)水性有機無機複合塗料の塗布・乾燥方法 (3)に示すクロメート処理を施しためっき金属板に、
(4)で調整した水性有機無機複合塗料を乾燥質量とし
て表4〜6に示す値となるように塗布し、到達板温14
0℃で焼き付け乾燥して評価用サンプルを作製した。ま
た、有機複合皮膜の付着量は塗布時の液膜量を質量法に
より測定して算出した。 (6)性能評価項目 a:平板耐食性 (5)で作製した評価用サンプルを、JIS Z 2371に記載
されている塩水噴霧試験方法に準じて試験し、雰囲気温
度35℃で、5%のNaCl水溶液を塗装鋼板試料に吹き付
け、72時間後の白錆発生率を測定した。以下の評価
で、◎および○を良好と判定した。
【0036】 ◎ : 白錆発生なし ○ : 白錆発生率 10%未満 △ : 白錆発生率 10%以上、50%未満 × : 白錆発生率 50%以上 b:加工部耐食性 (5)で作製した評価用サンプル試験片に6mmのエリ
クセン加工を施し、JIS Z 2371に記載されている塩水噴
霧試験方法に準じて、雰囲気温度35℃で、5%のNaCl水
溶液を塗装鋼板試料に吹き付け、48時間後の加工部に
おける白錆発生率を測定した。以下の評価で、◎および
○を良好と判定した。
【0037】 ◎ : 白錆発生なし ○ : 白錆発生率 5%未満 △ : 白錆発生率 5%以上、20%未満 × : 白錆発生率 20%以上 c:塗料密着性 (5)で作製した評価用サンプルに、さらに、バーコー
タを用いて、メラミンアルキッド樹脂塗料(関西ぺイン
ト(株)製、アミラック#1000)を、乾燥膜厚が25μ
mとなるように塗布し、炉温130℃で20分間焼き付けた。
次に、1晩放置した後、沸騰水に30分浸漬したものと
そうでないものについて、7mmエリクセン加工を施
し、粘着テープ(ニチバン(株):商品名セロテープ)
を試験片のエリクセン加工部に張り付けた。粘着テープ
を速やかに斜め45゜の方向に引っ張り、エリクセン加
工部の外観を目視で評価した。以下の評価で、◎および
○を良好と判定した。
【0038】 ◎ : 剥離なし ○ : 剥離面積率 5%未満 △ : 剥離面積率 5%以上、50%未満 × : 剥離面積率 50%以上 d:連続溶接性 (5)で作製したサンプルを表3に示す条件で連続スポ
ット溶接試験を行い、安定してナゲット径が3mmφ以
上形成できる打点数を求めた。
【0039】
【表3】
【0040】以下の評価で◎および○を良好と判定し
た。 ◎: 打点数5000以上 ○: 打点数2500以上 5000未満 △: 打点数1000以上 2500未満 ×: 打点数1000未満 e:耐プレスかじり性 (5)で作製したサンプルに角筒クランクプレス試験を
行った。角筒クランクプレス試験の条件は、しわ押さえ
圧6トンでサンプル(0.8×220×180mm)を
65×115mm、高さ50mmに成形して、成形後の
摺動面を目視にて評価した。以下の評価で◎および○を
良好と判定した。
【0041】 ◎ : 黒化なし ○ : 摺動部の50%未満の面積が黒化、摺動疵あり △ : 摺動部の50%以上の面積が黒化、摺動疵あり × : 下地金属が露出、かじりあり f:表層潤滑剤の耐剥離性試験 (5)で作製したサンプルについて上記角筒クランクプ
レス試験を連続して100回行った。連続プレス試験後
の金型に付着した表層潤滑剤の剥離状況を観察して評価
した。以下の評価で○を良好と判定した。
【0042】 ○ : 粘着性潤滑物の堆積なし × : 粘着性潤滑物の堆積あり g:耐アブレージョン性試験 (5)で作製したサンプルに、ビニールを介して10g
/cm2の荷重で360回/分の楕円振動を加えて摺動
部にアブレージョンを発生させた。10分間試験を行っ
た後のサンプル表面を目視にて評価した。以下の評価で
◎および○を良好と判定した。
【0043】 ◎ : 黒化なし ○ : 摺動部の50%未満の面積が黒化 △ : 摺動部の50%以上の面積が黒化 × : 下地金属が露出 h:静摩擦係数 新東科学製10D型HEIDON静摩擦係数測定装置
で、0.5゜/sec、平面圧子に(5)で作製したバ
リを取り除いた面積25cm2のサンプルを張り付け
て、重さ200gの条件にて(5)で作製したサンプル
どうしの静摩擦係数を測定した。
【0044】i:動摩擦係数 新東科学製14S型HEIDON動摩擦係数測定装置
で、10mmφステンレス球摺動、荷重100g、摺動
速度150mm/minの条件にて(5)で作製したサ
ンプルの動摩擦係数を測定した。 j:耐コイル変形性 板厚1mmで摩擦係数が異なる内径508mmの10t
コイルを数種類製造し、このコイルをクレーンにて3回
昇降を行った後、最外巻きの緩みによって生じたコイル
巻き方向(縦方向)最端部のずれ(距離)を測定し、動
摩擦係数、静摩擦係数との関係について調査を行った。
その結果、動摩擦係数、静摩擦係数と巻き緩みによって
生じたコイル巻き方向(縦方向)最端部のずれ(距離)
とは良く対応しており、動摩擦係数が0.07未満、静
摩擦係数が0.10未満では、巻き緩みによるコイル最
端部のずれは50mm以上となったが、動摩擦係数が
0.07以上、静摩擦係数が0.10以上とすること
で、巻き緩みによるコイル最端部のずれを30mm以下
に抑えることができた。そこで、実験室の試験では
7)、8)で測定される動摩擦係数と静摩擦係数を耐コ
イル変形性の指標として用いた。以下の評価で○を良好
と判定した。
【0045】○ : 動摩擦係数:0.07以上、静摩
擦係数:0.1以上 × : 動摩擦係数:0.07未満、静摩擦係数:0.
1未満 以上の評価結果を表7〜9に示す。これらの結果より明
らかなように、本発明の技術により耐食性、密着性、溶
接性等の各種性能に優れ、かつ耐プレスかじり性と耐コ
イル変形性に優れ、さらにはプレス時に皮膜から潤滑剤
が脱落することによって起こる粘着性のカス発生が抑制
された表面処理金属板を得ることができる。
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】
【表9】
【0052】
【発明の効果】本発明の表面処理金属板は、耐食性、密
着性、溶接性等の各種性能に優れ、さらに耐プレスかじ
り性を維持しつつ、巻き緩みによるコイル潰れや切り板
パイリング時の荷崩れの問題を改善したものであるとと
もに、プレス時に皮膜から潤滑剤が脱落することによっ
て起こる粘着性のカス発生も抑制されたものであるた
め、家電、建材および自動車分野向け材料として好適で
ある。また、本発明に係る製造方法により、良好な耐プ
レスかじり性と耐コイル変形性を有する表面処理金属板
を市場に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面金属板の一例を説明する図であ
る。
【図2】本発明の表面金属板のもう一つの例を説明する
図である。
【符号の説明】
1…潤滑剤(A) 2…水性有機無機複合皮膜(C,C′) 3…めっき金属板 4…水性有機無機複合皮膜(D) 5…潤滑剤(B)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 123/02 C09D 123/02 201/00 201/00 C23C 22/00 C23C 22/00 Z 22/53 22/53 28/00 28/00 C (72)発明者 宮内 優二郎 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 高橋 彰 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA09 DA03 DB01 DC10 EA06 EA37 EB13 EB42 EB52 EB57 EC03 4F100 AA03B AA03C AA20C AB01A AJ11B AK01B AK01C AK03 AK04 AK24 AK51 AK53 AL06 BA02 BA07 BA10A BA10C GB07 GB32 JA07B JB05B JB05C JK16B JK20 YY00B YY00C 4J038 CB002 CC061 CG021 CG141 CJ011 CJ131 CJ261 CJ271 CJ281 DA132 DB211 DB281 GA16 HA436 HA446 KA06 MA08 MA10 MA14 NA03 NA12 NA23 PB03 PB05 PB07 PB09 PC02 4K026 AA02 AA07 AA12 AA13 AA22 BA01 BA02 BA06 BA12 BB04 BB06 BB08 BB09 BB10 CA19 CA21 CA27 CA39 CA41 DA02 DA11 DA15 DA16 EB08 EB11 4K044 AA02 AB02 BA10 BA14 BA15 BA21 BB04 BC01 BC02 BC04 BC05 BC08 CA11 CA16 CA17 CA18 CA53

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一層目として水性樹脂およびケイ酸塩
    化合物の一方または両方、更に、分子量6000〜15
    000のポリオレフィンワックスディスパージョンで構
    成された潤滑剤(A)を含有する水性有機無機複合皮膜
    (C)を乾燥質量として0.05〜0.3g/m2
    し、第二層目として水性樹脂およびケイ酸塩化合物の一
    方または両方、更に、固形分換算で5〜35質量%のコ
    ロイダルシリカで構成される水性有機無機複合皮膜
    (D)を乾燥質量として0.5〜5.0g/m2有する
    ことを特徴とする耐プレスかじり性と耐コイル変形性に
    優れた表面処理金属板。
  2. 【請求項2】 前記潤滑剤(A)が極性基を含まない分
    子量6000〜15000、粒径0.1〜5.0μmの
    ポリオレフィンワックスディスパージョンと分子量60
    00〜15000、酸価40以下、粒径0.1〜5.0
    μmの変性ポリオレフィンワックスディスパージョンか
    ら選ばれる少なくとも1種類以上の潤滑剤であることを
    特徴とする請求項1に記載の耐プレスかじり性と耐コイ
    ル変形性に優れた表面処理金属板。
  3. 【請求項3】 前記水性有機無機複合皮膜(C)が水性
    樹脂と分子量6000〜15000のポリオレフィンワ
    ックスディスパージョンである潤滑剤(A)及び分子量
    1000〜5000のポリオレフィンワックスディスパ
    ージョンである潤滑剤(B)を混合した複合系潤滑剤で
    構成されていることを特徴とする請求項1または2に記
    載の耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた表面処
    理金属板。
  4. 【請求項4】 前記潤滑剤(A)が極性基を含まない分
    子量6000〜15000、粒径0.1〜5.0μmの
    ポリオレフィンワックスディスパージョンと分子量60
    00〜15000、酸価40以下、粒径0.1〜5.0
    μmの変性ポリオレフィンワックスディスパージョンか
    ら選ばれる少なくとも1種類以上の潤滑剤で、潤滑剤
    (B)が極性基を含まない分子量1000〜5000、
    粒径0.1〜3.0μmのポリオレフィンワックスディ
    スパージョンであることを特徴とする請求項3に記載の
    耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた表面処理金
    属板。
  5. 【請求項5】 表面の動摩擦係数が0.07〜0.1
    5、静摩擦係数が0.10以上であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の耐プレスかじり性
    と耐コイル変形性に優れた表面処理金属板。
  6. 【請求項6】 めっき金属板の上層に、水性樹脂および
    ケイ酸塩化合物の一方または両方、更に、分子量600
    0〜15000のポリオレフィンワックスディスパージ
    ョンである潤滑剤(A)、及び水で構成された水性有機
    無機複合塗料(E)を乾燥質量換算で0.05〜0.3
    g/m2塗布した後、焼きつけて第一層目を形成し、次
    に水性樹脂あるいは/およびケイ酸塩化合物、コロイダ
    ルシリカおよび水で構成されてかつコロイダルシリカの
    含有量が固形分換算で5〜35質量%である水性有機無
    機複合塗料(F)を乾燥質量換算で0.5〜5.0g/
    2塗布した後、焼きつけて第二層目を形成することを
    特徴とする耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた
    表面処理金属板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記潤滑剤(A)が極性基を含まない分
    子量6000〜15000、粒径0.1〜5.0μmの
    ポリオレフィンワックスディスパージョンと分子量60
    00〜15000、酸価40以下、粒径0.1〜5.0
    μmの変性ポリオレフィンワックスディスパージョンか
    ら選ばれる少なくとも1種類以上の潤滑剤であることを
    特徴とする請求項6に記載の耐プレスかじり性と耐コイ
    ル変形性に優れた表面処理金属板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記水性有機無機複合塗料(E)が水性
    樹脂、分子量6000〜15000のポリオレフィンワ
    ックスディスパージョンである潤滑剤(A)と分子量1
    000〜5000のポリオレフィンワックスディスパー
    ジョンである潤滑剤(B)を混合した複合系潤滑剤、及
    び水で構成されていることを特徴とする請求項6または
    7に記載の耐プレスかじり性と耐コイル変形性に優れた
    表面処理金属板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記潤滑剤(A)が極性基を含まない分
    子量6000〜15000、粒径0.1〜5.0μmの
    ポリオレフィンワックスディスパージョンと分子量60
    00〜15000、酸価40以下、粒径0.1〜5.0
    μmの変性ポリオレフィンワックスディスパージョンか
    ら選ばれる少なくとも1種類以上の潤滑剤で、潤滑剤
    (B)が極性基を含まない分子量1000〜5000、
    粒径0.1〜3.0μmのポリオレフィンワックスディ
    スパージョンであることを特徴とする請求項6〜8のい
    ずれか一つに記載の耐プレスかじり性と耐コイル変形性
    に優れた表面処理金属板の製造方法。
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